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Patent Searching and Data


Title:
CYLINDRICAL SCREEN PLATE AND ITS MANUFACTURING METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/133263
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a cylindrical screen plate which can prevent abrasion of the internal surface of the cylindrical screen plate and improve its durability so as to enable highly accurate rotary screen printing. A method for manufacturing the cylindrical plate is also disclosed. The cylindrical screen plate is used in a screen printing device including: a cylindrical screen plate body having a hollow interior and a plenty of openings formed in accordance with a print image; and a squeezer arranged in the hollow interior, so that ink introduced into the hollow interior is excluded by the squeezer so as to pass through the openings and be transferred onto an object to be printed. At least the inner surface of the cylindrical screen plate body is coated with a surface reinforcing film.

Inventors:
SHIGETA TATSUO (JP)
SATO TSUTOMU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/057822
Publication Date:
November 06, 2008
Filing Date:
April 23, 2008
Export Citation:
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Assignee:
THINK LABS KK (JP)
SHIGETA TATSUO (JP)
SATO TSUTOMU (JP)
International Classes:
B41N1/24; B41C1/14; B41F15/38
Domestic Patent References:
WO2007013333A12007-02-01
Foreign References:
JP2005144973A2005-06-09
JP2002067267A2002-03-05
JP3082392U2001-12-07
JP2008018714A2008-01-31
Attorney, Agent or Firm:
ISHIHARA, Shoji et al. (No. 302 Wakai Bldg., 7-8,Higashi-Ikebukuro 3-chom, Toshima-ku Tokyo 13, JP)
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Claims:
 内部を中空部としかつ印刷画像に応じた多数の開ロ部を開穿した円筒状スクリーン版本体と、前記中空部内に設けられたスクイージとを有し、前記中空部内に導入されるインキを前記スクイージが押し出すことによって当該インキを前記開ロ部を通過させて被印刷物に転写させるスクリーン印刷装置における円筒状スクリーン版であって、前記円筒状スクリーン版本体の少なくとも内表面を表面強化被膜で被覆したことを特徴とする円筒状スクリーン版。
 前記表面強化被膜の厚さが0.1~10μmであることを特徴とする請求項1記載の円筒状スクリーン版。
 前記表面強化被膜がダイヤモンドライクカーボン被膜であることを特徴とする請求項1又は2記載の円筒状スクリーン版。
 前記表面強化被膜が二酸化珪素被膜であり、ペルヒドロポリシラザンを用いて前記二酸化珪素被膜を形成することを特徴とする請求項1又は2記載の円筒状スクリーン版。
 請求項3記載の円筒状スクリーン版を製造する方法であって、
 前記ダイヤモンドライクカーボン被膜をCVD法又はPVD法によって形成することを特徴とする円筒状スクリーン版の製造方法。
 請求項4記載の円筒状スクリーン版を製造する方法であって、
 前記円筒状スクリーン版本体の少なくとも内表面にペルヒドロポリシラザン溶液を塗布しペルヒドロポリシラザン塗布膜を形成する塗布膜形成工程と、
 前記塗布されたペルヒドロポリシラザン塗布膜を過熱水蒸気によって加熱処理して二酸化珪素被膜を前記円筒状スクリーン版本体の少なくとも内表面に形成する工程と、
を有することを特徴とする円筒状スクリーン版の製造方法。
 前記加熱処理が第1次及び第2次加熱処理を含む複数段の加熱処理であり、第1次加熱処理の条件を100℃~170℃、1分~30分、及び第2次加熱処理の条件を140℃~200℃、1分~30分とし、第2次加熱処理の温度を第1次加熱処理の温度よりも高く設定することを特徴とする請求項6記載の円筒状スクリーン版の製造方法。
 前記加熱処理によって形成された二酸化珪素被膜の表面を冷水又は温水で洗浄する工程をさらに有することを特徴とする請求項6又は7記載の円筒状スクリーン版の製造方法。
Description:
円筒状スクリーン版及びその製 方法

 本発明は、ロータリースクリーン印刷に いられる円筒状スクリーン版及びその製造 法に関するものである。

 ロータリースクリーン印刷は、ニッケル どの材料で形成された内部を中空部とした 筒状シリンダーに、印刷画像に応じた多数 開口部をあけて円筒状スクリーン版とし、 の円筒状スクリーン版の中空部内にスクイ ジ等を装着してからインクを導入し、印刷 像を構成する多数の開口部からインクを押 出して、被印刷物に印刷画像を転写して印 するものである。このロータリースクリー 印刷は、印刷層を厚くする事が容易である め、厚膜印刷やラベル印刷、更に電子基板 プリント等、広く一般に行われている。

 このようなロータリースクリーン印刷は 円筒状スクリーン版を形成する方法の違い ら、主に3種類に分けることができる(特許 献1)。ラッカー製版法は、最も一般的な方法 であり、予め多数の開口部を有するメッシュ のシリンダーを用い、このメッシュのシリン ダーにレジストを塗布し、このレジストに印 刷画像を焼き付ける。その後、余分なレジス トを除去すると、印刷画像に対応したシリン ダーのメッシュ部分を覆った円筒状スクリー ン版が形成される。そして、マスクされた部 分以外のメッシュからインクを押し出して、 被印刷物に印刷を行う。

 一方、ガルバノ製版法は、基材となるマ ーロールの外周面に均一に感光性のレジス を塗布する。次に、このレジストに印刷す 原稿の画像を焼き付け、凝固部分以外を除 してマスク層を形成する。マスク層を形成 、メッキ槽に浸し、マスク層が形成されて ない部分にメッキ層を形成する。そして、 ッキ層を所定の厚みまで成長させた後、マ ーロールからマスク層を除去する。最後に ッキ層からマザーロールを抜き取ると、円 状スクリーン版が得られる。

 このようにして得られたロータリースク ーン印刷用の円筒状スクリーン版は、メッ 層以外の部分が印刷画像に対応したインク 押し出す開口部となる。このようにガルバ 製版法は、印刷画像に対応した孔の形成と シリンダー自体がメッキ層という形で同時 形成される。

 また、エッチング製版法は、ガルバノ製版 と逆に、先ずマザーロールの外周面全体に ッキ層を形成し、このメッキ層に印刷画像 対応したエッチングを行いインクを押し出 開口部を形成し、円筒状スクリーン版を得 ものである。これらの従来方法の改良とし 特許文献1の他、特許文献2や特許文献3が知 れている。

特開2000-33685号公報

特許第2727445号

特開平5-201164号公報

 上述した従来方法によって形成された円 状スクリーン版を使用するに当たっては、 筒状スクリーン版の中空部内にスクイージ( 内部ドクター)が装着され、このスクイージ 利用して、中空部内に導入されたインキを 刷画像を構成する多数の開口部から押し出 て、被印刷物に印刷画像を転写するもので るが、ニッケル等の材料で形成された円筒 スクリーン版の内面側はスクイージによっ 押圧されるので、その内面が摩耗しやすく 耐久性に問題が生じてしまい、結果として 精細なロータリースクリーン印刷を行えな という問題が生じているものであった。

 本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み されたもので、円筒状スクリーン版の内面 磨耗を防ぎ、耐久性を向上させることによ て、高精細のロータリースクリーン印刷を 能とした円筒状スクリーン版及びその製造 法を提供することを目的とする。

 上記目的を達成するために、本発明の円 状スクリーン版は、内部を中空部としかつ 刷画像に応じた多数の開ロ部を開穿した円 状スクリーン版本体と、前記中空部内に設 られたスクイージとを有し、前記中空部内 導入されるインキを前記スクイージが押し すことによって当該インキを前記開ロ部を 過させて被印刷物に転写させるスクリーン 刷装置における円筒状スクリーン版であっ 、前記円筒状スクリーン版本体の少なくと 内表面を表面強化被膜で被覆したことを特 とする。前記表面強化被膜の厚さとしては 0.1~10μm、好ましくは0.1~5μmが好適である。

 前記表面強化被膜としては、ダイヤモン ライクカーボン被膜又は二酸化珪素被膜を いることができ、二酸化珪素被膜の場合に ペルヒドロポリシラザンを用いて前記二酸 珪素被膜を形成するのが好ましい。前記表 強化被膜は円筒状スクリーン版本体の内表 を被覆するだけで本発明の作用効果は達成 れるが、内表面の被覆のみに制限されるも ではなく、外表面を被覆してもよいことは うまでもない。

 本発明の円筒状スクリーン版の製造方法 第1の態様は、ダイヤモンドライクカーボン 被膜を表面強化被膜として形成した円筒状ス クリーン版の製造方法であって、前記ダイヤ モンドライクカーボン被膜をCVD法又はPVD法に よって形成することを特徴とする。

 本発明の円筒状スクリーン版の製造方法 第2の態様は、二酸化珪素被膜を表面強化被 膜として形成した円筒状スクリーン版の製造 方法であって、前記円筒状スクリーン版本体 の内表面にペルヒドロポリシラザン溶液を塗 布しペルヒドロポリシラザン塗布膜を形成す る塗布膜形成工程と、前記塗布されたペルヒ ドロポリシラザン塗布膜を過熱水蒸気によっ て所定の条件で加熱処理して所定の硬度の二 酸化珪素被膜を前記被処理体の表面に形成す る工程と、を有することを特徴とする。

 前記加熱処理が第1次及び第2次加熱処理 含む複数段の加熱処理であり、第1次加熱処 の条件を100℃~170℃、好ましくは105℃~170℃ 1分~30分、及び第2次加熱処理の条件を140℃~20 0℃、1分~30分とし、第2次加熱処理の温度を第 1次加熱処理の温度よりも高く設定するのが 適である。また、上記第2次加熱処理の温度 第1次加熱処理の温度よりも5℃以上、好ま くは10℃以上高く設定するのがよい。また、 前記加熱処理によって形成された二酸化珪素 被膜の表面を冷水又は温水で洗浄する工程を さらに有するのが好ましい。

 本発明によれば、円筒状スクリーン版の 面の磨耗を防ぎ、耐久性を向上させること よって、高精細のロータリースクリーン印 を可能となるという大きな効果が達成され 。

本発明の円筒状スクリーン版の一つの 施の形態を示す斜視説明図である。 本発明の円筒状スクリーン版による印 の態様を示す概略断面的説明図である。 本発明の円筒状スクリーン版の内表面 表面強化被膜の設置態様を示す拡大断面説 図である。

符号の説明

 10:円筒状スクリーン版、12:中空部、14:開 部、16:円筒状スクリーン版本体、18:スクイ ジ(内部ドクター)、20:インキ、22:被印刷物 24:内表面、26:表面強化被膜、28:圧胴。

 以下に本発明の実施の形態を添付図面に づいて説明するが、これら実施の形態は例 的に示されるもので、本発明の技術思想か 逸脱しない限り種々の変形が可能なことは うまでもない。

 図中、10は本発明に係る円筒状スクリー 版である。該円筒状スクリーン版10は、内部 を中空部12としかつ印刷画像に応じた多数の ロ部14を開穿した円筒状スクリーン版本体16 を有している。該円筒状スクリーン版本体16 中空部12内にはスクイージ又は内部ドクタ 18が設けられている。

 図2に示すように、前記中空部12内にイン 20を導入し、前記スクイージ18が導入された インキ20を外方に押し出すことによって当該 ンキ20を前記開ロ部14を通過させて被印刷物 22に転写させることができる。図2において、 符号28は圧胴である。

 本発明の円筒状スクリーン版10の構成的 徴は、図3によく示されるごとく、前記円筒 スクリーン版本体16の少なくとも内表面24を 表面強化被膜26で被覆した点にある。前記表 強化被膜26の厚さとしては、0.1~10μm、好ま くは0.1~5μmが好適である。

 前記表面強化被膜26としては、ダイヤモ ドライクカーボン被膜又は二酸化珪素被膜 用いることができ、二酸化珪素被膜の場合 はペルヒドロポリシラザンを用いて前記二 化珪素被膜を形成するのが好ましい。

 本発明の円筒状スクリーン版の製造方法 第1の態様は、ダイヤモンドライクカーボン 被膜を表面強化被膜として形成した円筒状ス クリーン版の製造方法であって、前記ダイヤ モンドライクカーボン被膜をCVD法又はPVD法に よって形成するものである。

 CVD法としては、炭化水素系原料ガスを用 て常圧で成膜するAPCVD(Atmospheric Pressure Chemi cal Vapor Deposition)法、0.05Torr程度の減圧で成 するLPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)法 常圧よりやや低い600Torr程度の圧力のSACVD(Sub atmospheric Pressure Chemical Vapor Deposition)法、超 高真空のUHVCVD(Ultra-High-Vacuum Chemical Vapor Depos ition)法、600~1000℃の高温の熱CVD法、高周波プ ズマエネルギーを用い200~450℃で成膜するプ ラズマCVD(Plasma-Enhanced Chemical Vapor Deposition) 、紫外線による励起を利用した光CVD法、ソ スに有機金属を用いた化合物結晶成長用のMO CVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法等が知 られているが、プラズマCVD法が好適である。

 前記炭化水素系原料ガスとしては、従来公 のシクロヘキサン、ベンゼン、アセチレン メタン、ブチルベンゼン、トルエン、シク ペンタン等を用いることが出来る。
 なお、前記円筒状スクリーン版本体表面と イヤモンドライクカーボン被膜との間に、 ルミニウム(Al),リン(P),チタン(Ti)、珪素(Si) からなる0.1~1μm程度の厚さのCVD密着層(図示 省略)を形成するのが好ましい。前記CVD密着 は上記金属を含むガス種、例えば、トリメ ルアルミニウム、チタニウムテトライソプ ポキシド、テトラメチルシラン、亜リン酸 リメチル等を用いてCVD法によって形成する とができる。

 PVD法としては、スパッタリング法、真空蒸 法(エレクトロンビーム法)、イオンプレー ィング法、MBE(分子線エピタキシー法)、レー ザーアブレーション法、イオンアシスト成膜 法等を挙げることができるが、スパッタリン グ法が好適である。
 なお、前記円筒状スクリーン版本体表面と イヤモンドライクカーボン被膜との間に、 ングステン(W)、チタン(Ti)、珪素(Si)、クロ (Cr)、タンタル(Ta)、ジルコニウム(Zr)等から る0.1~1μm程度の厚さのPVD密着層(図示は省略) 形成するのが好ましい。前記PVD密着層はス ッタリング法等のPVD法によって形成するこ ができる。

 本発明の円筒状スクリーン版の製造方法 第2の態様は、二酸化珪素被膜を表面強化被 膜として形成した円筒状スクリーン版の製造 方法であって、前記円筒状スクリーン版本体 の内表面にペルヒドロポリシラザン溶液を塗 布し所定の膜厚のペルヒドロポリシラザン塗 布膜を形成する塗布膜形成工程と、前記塗布 されたペルヒドロポリシラザン塗布膜を過熱 水蒸気によって所定の条件で加熱処理して所 定の硬度の二酸化珪素被膜を前記被処理体の 表面に形成する工程と、を有するものである 。ペルヒドロポリシラザン溶液の塗布方法と しては、スプレーコート、インクジェット塗 布、ファウンティンコート、ディップコート 、回転塗布、ロール塗布、ワイヤーバー塗布 、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、カーテ ン塗布等の公知の塗布方法を用いることがで きる。

 上記ペルヒドロポリシラザンを溶解する 剤としては公知のものを用いればよいが、 えばベンゼン、トルエン、キシレン、エー ル、THF、塩化メチレン、四塩化炭素、アニ ール、デカリン、シクロヘキセン、メチル クロヘキサン、ソルベッソ、デカヒドロナ タリン、メチルターシャリーブチルエーテ 、ジイソブチルエーテル、エチルシクロヘ サン、リモネン、ヘキサン、オクタン、ノ ン,デカン、C8-C11アルカン混合物、C18-C11芳 族炭化水素混合物、C8以上の芳香族炭化水素 を5重量%以上25重量%以下含有する脂肪族/脂環 式炭化水素混合物、及びジブチルエーテルな どを用いることができる。

 上記した各種溶剤に溶解されて作製され ペルヒドロポリシラザン溶液は、そのまま も過熱水蒸気による加熱処理によって二酸 珪素へ転化するが、反応速度の増加、反応 間の短縮、反応温度の低下、形成される二 化珪素被膜の密着性の向上等を図る目的で 媒を用いるのが好ましい。これらの触媒も 知であり、例えばアミンやパラジウムが用 られるが、具体的には、有機アミン、例え C1-5のアルキル基が1-3個配置された第1-第3級 の直鎖状脂肪族アミン、フェニル基が1-3個配 置された第1-第3級の芳香族アミン、ピリジン 又はこれにメチル、エチル基等のアルキル基 が核置換された環状脂肪族アミン等が挙げら れ、さらに好ましいものとして、ジエチルア ミン、トリエチルアミン、モノブチルアミン 、モノプロピルアミン、ジプロピルアミン等 を挙げることができる。これらの触媒はペル ヒドロポリシラザン溶液に予め添加しておい てもよく、また過熱水蒸気による加熱処理の 際の処理雰囲気中に気化状態で含有させるこ ともできる。

 前記加熱処理が第1次及び第2次加熱処理 含む複数段の加熱処理であり、第1次加熱処 の条件を100℃~170℃、好ましくは105℃~170℃ 1分~30分、及び第2次加熱処理の条件を140℃~20 0℃、1分~30分とし、第2次加熱処理の温度を第 1次加熱処理の温度よりも高く設定するのが 適である。また、上記第2次加熱処理の温度 第1次加熱処理の温度よりも5℃以上、好ま くは10℃以上高く設定するのがよい。また、 前記加熱処理によって形成された二酸化珪素 被膜の表面を冷水又は温水で洗浄する工程を さらに有するのが好ましい。

 以下に本発明の実施例を挙げて本発明を らに説明するが、これらの実施例は例示的 挙げられるもので、限定的に解釈されるべ でないことはいうまでもない。

(実施例1)
 従来法によって作製したニッケル製円筒状 クリーン版本体の内表面に炭化水素系原料 スとしてアセチレンを用いてプラズマCVD法 よって厚さ1μmのダイヤモンドライクカーボ ン被膜を被覆形成した。この円筒状スクリー ン版本体にスクイージ等を装着して円筒状ス クリーン版を作成しスクリーン印刷装置とし た。この印刷装置を用いてスクリーン印刷を 行ったところ、ダイヤモンドライクカーボン 被膜を被覆した内表面に対するスクイージの 作用もスムーズであり、良好な印刷結果が得 られた。また、円筒状スクリーン版の内表面 に形成したダイヤモンドライクカーボン被膜 は非常に硬質であり、スクイージに対する耐 摩耗性は従来の表面強化被膜の存在しない円 筒状スクリーン版に比べて非常に向上したこ とを確認した。

(実施例2)
 従来法によって作製したニッケル製円筒状 クリーン版本体の内表面にスパッタリング によってダイヤモンドライクカーボン被膜 被覆形成した。スパッタリング法の条件は の通りである。DLC試料:固体カーボンターゲ ット、雰囲気:アルゴン雰囲気、成膜温度:200~ 300℃、成膜時間:150分、成膜厚さ:1μm。この円 筒状スクリーン版本体にスクイージ等を装着 して円筒状スクリーン版を作成しスクリーン 印刷装置とした。この印刷装置を用いてスク リーン印刷を行ったところ、ダイヤモンドラ イクカーボン被膜を被覆した内表面に対する スクイージの作用もスムーズであり、良好な 印刷結果が得られた。また、円筒状スクリー ン版の内表面に形成したダイヤモンドライク カーボン被膜は非常に硬質であり、スクイー ジに対する耐摩耗性は従来の表面強化被膜の 存在しない円筒状スクリーン版に比べて非常 に向上したことを確認した。

(実施例3)
 ペルヒドロポリシラザン溶液[アクアミカ(AZ エレクトロニックマテリアルズ(株)の登録商 )NL120A(AZエレクトロニックマテリアルズ(株) の商品名、ペルヒドロポリシラザンを20質 %含むジブチルエーテル溶液)をペルヒドロポ リシラザンが固形分で4質量%含まれるように ブチルエーテル溶液で希釈した溶液]を、従 来法によって作製したニッケル製円筒状スク リーン版本体の内表面に対してHVLPスプレー 布を行った。塗布膜厚は0.8μmであった。こ ペルヒドロポリシラザンが塗布された円筒 スクリーン版本体に対して、過熱水蒸気を いて二段階の加熱処理(140℃5分+170℃5分)を施 して二酸化珪素被膜を形成した。この被膜は カッターナイフで傷が付かない程度の極めて 高い被膜硬度を有していた。この円筒状スク リーン版本体にスクイージ等を装着して円筒 状スクリーン版を作成しスクリーン印刷装置 とした。この印刷装置を用いてスクリーン印 刷を行ったところ、二酸化珪素被膜を被覆し た内表面に対するスクイージの作用もスムー ズであり、良好な印刷結果が得られた。また 、円筒状スクリーン版の内表面に形成した二 酸化珪素被膜は非常に硬質であり、スクイー ジに対する耐摩耗性は従来の表面強化被膜の 存在しない円筒状スクリーン版に比べて非常 に向上したことを確認した。