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Title:
DAMPER AND TORQUE CONVERTER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2019/013552
Kind Code:
A2
Abstract:
[Problem] To reduce effects on the vibration absorbing ability of the damper of a torque converter that result from fluctuations in the centering of a vibration absorbing element in the damper. [Solution] The present invention is equipped with: an input rotation member which transmits torque when the converter is locked; an output rotation member for transmitting torque to a rotation output shaft; an intermediate rotation member which is interposed between the input rotation member and the output rotation member; a first elastic member which is interposed between the input rotation member and the intermediate rotation member; a second elastic member which is interposed between the intermediate rotation member and the output rotation member; a vibration absorbing element which is attached to the intermediate rotation member; and a first centering section which is provided between the intermediate rotation member and the output rotation member and at which a centering surface formed on the intermediate rotation member and a centering surface formed on the output rotation member slide against one another.

Inventors:
YAMAMOTO KIYOSHI (JP)
INOUE ATSUSHI (JP)
ISHIZAKA SHINTARO (JP)
Application Number:
PCT/KR2018/007867
Publication Date:
January 17, 2019
Filing Date:
July 11, 2018
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Assignee:
VALEO KAPEC CO LTD (KR)
Attorney, Agent or Firm:
FIRSTLAW P.C. (KR)
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Claims:
特許請求の範囲

【請求項 1】

ロックアップするときにトルク伝達する入力回転部材と、

回転出力軸にトルクを伝達するための出力回転部材と、

前記入力回転部材と前記出力回転部材との間に介在する中間回転部材と、

前記入力回転部材と前記中間回転部材との間に介在する第 1の弾性部材と、 前記中間回転部材と前記出力回転部材との間に介在する第 2の弾性部材と、 前記中間回転部材に取り付けられた振動吸振子部と、

前記中間回転部材と前記出力回転部材との間に介在し、 前記中間回転部材に形成され たセンタリング面と前記出力回転部材に形成されたセンタリング面とが摺動する第 1 のセンタリング部と

を備えたことを特徴とするダンバ。

【請求項 2】

前記振動吸振子部の軸方向の両サイド間の範囲幅と前記第 1のセンタリング部の軸方 向のセンタリング面の範囲幅が軸方向において少なくとも一部が重なるように配置さ れていることを特徴とする請求項 1記載のダンパ。

【請求項 3】

前記振動吸振子部の軸方向の両サイド間の範囲幅の中心位置が前記第 1のセンタリン グ部の軸方向のセンタリング面の範囲幅内にあるように配置されていることを特徴と する請求項 1記載のダンバ。

【請求項 4】

前記第 1のセンタリング部の軸方向のセンタリング面の範囲幅の中心位置が前記振動 吸振子部の軸方向の両サイド間の範囲幅内にあるように配置されていることを特徴と する請求項 1記載のダンバ。

【請求項 5】

前記中間回転部材側のセンタリング面と前記出力回転部材側のセンタリング面とが摺 動する前記第 1のセンタリング部の摺動面は、前記振動吸振子部の重心点と回転中心軸 を最短距離で結ぶ直線上に位置付けられたことを特徴とする請求項 1に記載のダンバ。

【請求項 6】

前記中間回転部材側のセンタリング部分の先端側に前記中間回転部材側のセンタリン グ部分と略直交する方向で且つ前記出力軸側に延出した軸方向位置決め部をさらに備 えたことを特徴とする請求項 1から請求項 5までのいずれか 1記載のダンパ。

【請求項 7】

前記入力回転部材と前記中間回転部材との間に介在し、 前記入力回転部材に形成され たセンタリング面と前記中間回転部材に形成されたセンタリング面とが摺動する第 2 のセンタリング部を、さらに備えたことを特徴とする請求項 1から請求項 6までのいず れか 1記載のダンバ。

【請求項 8】

前記振動吸振子部は、 前記中間回転部材に取り付けられた振り子支持部と、 前記振り 子支持部に揺動自在に取り付けられた前記振動吸振子とを備えたことを特徴とする請 求項 1から請求項 7までのいずれか 1記載のダンバ。

【請求項 9】

口ックアップ機構にダンパを有するトルクコンバータにおいて、

前記ダンバに、

ロックアツプ機構に駆動されて前記トルクコンバータのハウジングとロックアツプす る入力回転部材と、

前記トルクコンバータの出力軸にトルクを伝達するための出力回転部材と、 前記入力回転部材と前記出力回転部材との間に介在する中間回転部材と、

前記入力回転部材と前記中間回転部材との間に介在する第 1の弾性部材と、 前記中間回転部材と前記出力回転部材との間に介在する第 2の弾性部材と、 前記中間回転部材に取り付けられた振動吸振子部と、

前記中間回転部材と前記出力回転部材との間に介在し、 前記中間回転部材に形成され たセンタリング面と前記出力回転部材に形成されたセンタリング面とが摺動する第 1 のセンタリング部と

を備えたことを特徴とするトルクコンバータ。

Description:
明細書 発明の名称: ダンパおよびトルクコンバータ

【技術分野】

【0 0 0 1】

本発明は、例えばエンジンのクランクシャ フトと変速機の入力軸との間に介在するトル ク伝達装置のダンパおよびダンパを備えたト ルクコンバータに関する。

【背景技術】

【0 0 0 2】

車両用自動変速機に組み込まれるトルクコン バータは、 コンバータハウジングの前面 部 (フロントカバー) がエンジンのクランクシャフ小で回転駆動さ れ、 さらにコンパ タハウジングのポンプインベイラ側の羽とタ ービンランナ側の羽との間でトルクが 達されて、 タービンランナで駆動される出力軸から、変 速機の入力軸へとトルクが伝達 される。

【0 0 0 3】

トルクコンバータは、 燃費向上を図るため、 ポンプインベイラおょぴタービンランナ を介さずに、エンジンのクランクシャフトの トルクを変速機に直接伝達する口ックアツ プ装置をさらに有している。 口ックアップ装置は、 コンバータハウジングのフロント バーと出力軸とを流体圧力 (油圧) で駆動されるクラッチで接続することによっ て ックァップすることによって)、 エンジンのクランクシャフトのトルクを変速 機の入力 軸に直接伝達する。

【0 0 0 4】

しかし回転速度 (角速度) が異なるフロントカバーと出力軸との間をロ ックアップす るとき、 ロックアップ時のトルク変動による捩り振動 が生じる。 そこでトルクコンパ一 タは、 クラッチと出力軸との間にダンパ (振動低減機構、 捩り振動低減装置ともいう) を介在させて捩り振動を吸収し減衰させる (以下、捩り振動を単に振動と表記すること がある。)。

【0 0 0 5】

例えば、 特許文献 1に示されるように、 ダンパは、 ロックアップ時にクラッチを介し てフロントカバーに接続される入力回転部材 と、出力軸へ動力を伝達するためタービン ハブに連結された出力回転部材と、入力回転 部材と出力回転部材との間に介在する中間 回転部材 (同文献 1の例ではディスク部材) と、入力回転部材と中間回転部材との間に 介在する弾性部材(同文献 1の例ではエネルギアキュムレータ) と、 中間回転部材と出 力回転部材との間に介在する弾性部材(同文 献 1の例ではエネルギアキュムレータ) を 備え、入力回転部材と.中間回転部材とを相 回転可能に連結し、 また入力回転部材と中 間回転部材と出力回転部材と.を相対回転可 に連結している)。

【 0 0ひ 6】

かかるダンパは、 ロックアップ時のトルク変動による振動を、 入力回転部材と中間回 転部材との間に介在する弾性部材の弾性範囲 において相対的に回動することで、また中 間回転部材と出力回転部材との間に介在する 弾性部材の弹性範囲において相対的に回 動することで低減する。

【0 0 0 7】

振動を低減させる特性(ダンバ特性)は、弾 性部材の共振周波数などに依存するため、 エンジンの回転数の変化によって変化し得る 。 そこで、 ダンパはエンジンの広範囲な回 転数に適応して振動を低減できるようにさら に振動吸振子 (例えば遠心力振り子など) を備えて、 良好なダンバ特性を実現する。

【0 0 0 8】

ダンバにおいては、 出力軸へ動力を伝達するためタービンハブに 連結された出力回転 部材はダンパの最も中心側に配置され、その 外側に中間回転部材ぉよび入力回転部材が 配置される。 また複数の弾性部材は、 トルクコンバータの小型化等のためダンバの 半径 方向に互いに離間して配置される。 また、 出力回転部材、 中間回転部材および入力回転 部材のトルクコンバータの回転軸方向におけ る位置関係では、入力回転部材はエンジン のクランクシャフト側に、タービンハブに連 結された出力回転部材はタービンランナ側 に配置される。

【0 0 0 9】

【先行技術文献】

【特許文献】

【0 0 1 0】

【特許文献 1】 特表 2 0 1 1— 5 2 6 3 4 4号公報

【0 0 1 1】

高速回転するダンバの各回転部材および振動 吸振子部は、 直接または間接的に出力軸 に対しセンタリングされる。 この振動吸振子部も、広範囲な回転数に適応 して振動を低 減するため回転数に応じて回転方向 所定の範囲で変位 (以下、 揺動という。) する。 しかし、振動吸振子部のセンタリングが悪い と、 回転方向の摇動の他、 軸方向にも変位

(傾きあるいは傾きによる揺れ、 以下、 傾きという。) することになる。 この軸方向へ の変位は本来の振動低減作用の妨げとなり、 吸振性能が落ちることになる。 即ち、振動 吸振子部は、 ダンバの各回転部材のセンタリング方法によ っては、吸振性能に影響を及 ぼすことにもなる。

【発明の概要】

【0 0 1 2】

上記問題を解決するために、 本発明は、 ダンバの回転部材の部材間にセンタリング部 を設けることで、振動吸振子部の吸振性能を 妨げるような変位を防ぎ所望の揺動特性と なるダンパぉよびそのダンパを備えたトルク コンバータを提供することを目的として いる。

【0 0 1 3】

かかる課題を解決するため本発明は、 口ックアップするときにトルク伝達する入力 回 転部材と、回転出力軸にトルクを伝達するた めの出力回転部材と、前記入力回転部材と 前記出力回転部材との間に介在する中間回転 部材と、前記入力回転部材と前記中間回転 部材との間に介在する第 1の弾性部材と、前記中間回転部材と前記出 回転部材との間 に介在する第 2の弾性部材と、前記中間回転部材に取り付 られた振動吸振子部と、前 記中間回転部材と前記出力回転部材との間に 介在し、前記中間回転部材に形成されたセ ンタリング面と前記出力回転部材に形成され たセンタリング面とが摺動する第 1のセ ンタリング部とを備えたことを特徴とするダ ンパを提供するものである。

【0 0 1 4】

また、 本発明は、 前記振動吸振子部の軸方向の両サイド間の範 囲幅と前記第 1のセン タリング部の軸方向のセンタリング面の範囲 幅が軸方向において少なくとも一部が重 なるように配置されていることを特徴とする 。

【0 0 1 5】

また、 本発明は、 前記振動吸振子部の軸方向の両サイド間の範 囲幅の中心位置が前記 第 1のセンタリング部の軸方向のセンタリング の範囲幅内にあるように配置されて いることを特徴とする。

【0 0 1 6】

また、 本発明は、 前記第 1のセンタリング部の軸方向のセンタリング の範囲幅の中 心位置が前記振動吸振子部の軸方向の両サイ ド間の範囲幅内にあるように配置されて いることを特徴とする。

【0 0 1 7】

また、 本発明は、 前記中間回転部材側のセンタリング面と前記 出力回転部材側のセン タリング面とが摺動する前記第 1のセンタリング部の摺動面は、前記振動吸 子部の重 心点と回転中心軸を最短距離で結ぶ直線上に 位置付けられたことを特徴とする。

【0 0 1 8】

また、 本発明は、 前記中間回転部材側のセンタリング部分の先 端側に前記中間回転部 材側のセンタリング部分と略直交する方向で 且つ前記出力軸側に延出した軸方向位置 決め部をさらに備えたことを特徴とする。

【0 0 1 9】

また、 本発明は、 前記入力回転部材と前記中間回転部材との間 に介在し、 前記入力回 転部材に形成されたセンタリング面と前記中 間回転部材に形成されたセンタリング面 とが摺動する第 2のセンタリング部を、 さらに備えたことを特徴とする。 · 【0 0 2 0】

また、 本発明は、 前記振動吸振子部は、 前記中間回転部材に取り付けられた振り子支 持部と、前記振り子支持部に揺動自在に取り 付けられた前記振動吸振子とを備えたこと を特徴とする。

【0 0 2 1】

また、 本発明は、 ロックアップ機構にダンパを有するトルクコ ンバータにおいて、 前 記ダンバに、ロックァップ機構に駆動されて 前記トルクコンバータのハウジングと口ッ クアップする入力回転部材と、前記トルクコ ンバータの出力軸にトルクを伝達するため の出力回転部材と、前記入力回転部材と前記 出力回転部材との間に介在する中間回転部 材と、前記入力回転部材と前記中間回転部材 との間に介在する第 1の弾性部材と、前記 中間回転部材と前記出力回転部材との間に介 在する第 2の弾性部材と、前記中間回転部 材に取り付けられた振動吸振子部と、前記中 間回転部材と前記出力回転部材との間に介 在し、前記中間回転部材に形成されたセンタ リング面と前記出力回転部材に形成された センタリング面とが摺動する第 1のセンタリング部とを備えたことを特徴と るトル クコンバータを提供するものである。

【発明の効果】

【0 0 2 2】

本発明によれば、 振動吸振子を備えたダンバであっても、 ダンバの回転部材の部材間 にセンタリング部を設けることにより、その 振動吸振子を有する振動吸振子部の吸振性 能を妨げるような変位を防ぐことができる。 従って、所望の揺動特性となるダンバおよ びそのダンパを備えたトルクコンバータを提 供することができる。

【0 0 2 3】

また、 本発明によれば、 回転部材間のセンタリング部のセンタリング 面の範囲幅と振 動吸振子部の両サイド幅との関係を回転半径 方向に所定の範囲で重なるようにするこ とで、振動吸振子の軸方向に対する傾きを少 なくすることができ、振動低減に有効に作 用することができる。

【図面の簡単な説明】

【0 0 2 4】

【図 1】 本発明に係るダンパを有するトルクコンバー タの断面概略構成を示す図であ る。

【図 2】 本発明に係るダンバの断面概略構成を示す図 である。

【図 3】 本発明に係るダンバの入力回転部材、 中間回転部材および出力回転部材の断 面概略構成を説明するための図である。

【図 4】 本発明に係るダンバの 2つのセンタリング部の断面概略構成を説明 るため の図である。

【図 5】 本発明に係るトルクコンバータにおけるダン バのセンタリング部と振動吸振 子部との位置関係を説明するための図である 。

【図 6】 図 1に示すトルクコンバータのロック了ップ機 の断面概略構成を説明する ための図である。 【発明を実施するための形態】

【0 0 2 5】

以下、図面を参照して、本発明にかかるトル クコンバータ(トルク伝達装置ともいう) のダンバについて説明する。

【0 0 2 6】

くトルクコンバータ >

本癸明に係るダンバおょぴそのダンパを備え たトルクコンバータの一実施例を図 1か ら図 6までの図示例に基づき説明する。

【0 0 2 7】

図 1は、 本発明に係るダンパを有するトルクコンバー タの断面概略構成を示し、 回転 軸 cに対し上半分を図示している。 図 1において、 トルクコンバータ 1 Aは、 略円盤形 状のハウジング 1 0の内部にダンパを有している。 ダンバには、入力回転部材 2 0、 中 間回転部材 2 1、 出力回転部材 2 2を備えている。 また、入力回転部材 2 0と中間回転 部材 2 1の間、 中間回転部材 2 1と出力回転部材 2 2の間に、 それぞれ弾性部材 (第 1 の弾性部材、第 2の弾性部材) が設けられるとともに、振動吸振子部 2 5が設けられて いる。 この振動吸振子部 2 5は、 例えば、 ペンデュラム ('慣性質量体) とペンデュラム サポートプレート (支持部材) から構成され、遠心振子式の振動吸収機構と 呼ばれるも のであってよレ、。 なお、本発明に係るダンバの構成については 図 2に図示のダンバ 2 A として詳述する。 ハウジング 1 0は、 エンジン (図示せず) によって回転駆動される前 面カバー 1 1および前面カバー 1 1に固着されて回転するポンプインベイラ 1 2を有 し、 その内部にはトルク伝達をするためのオイル (図示せず) が充填されている。 前面 カバー 1 1の外周近傍領域には、エンジンからのトル を伝達する複数のカバーボス 1 1 aが溶接等されている。

【0 0 2 8】

トルク変換部は、 ポンプィンペイラ 1 2に配設されたィンペイラブレード 1 2 a、 タ 一ビンブレード 1 3 aを配設したタービンランナ 1 3、 ステータ 1 4を含む。 トルク変 換部では、タービンランナ 1 3と一体化されたタービンハブ 1 5がタービンブレード 1 3 aに伝達されたトノレクを出力軸 1 6へと伝達する。 かくしてトルク変換部は、前面力 バー 1 1と出力軸 1 6との間のトルク伝達を行う。 また、 ロックアップ時には、前面力 バー 1 1にロックアップしたダンバ 2 A (図 2に後述) によって、 前面カバー 1 1と出 力軸 1 6との間のトルク伝達が行われる。

【0 0 2 9】

< <ダンパの構成〉 >

図 2に示すダンバ 2 Aは、入力回転部材 2 0、中間回転部材 2 1、出力回転部材 2 2、 入力回転部材 2 0と中間回転部材 2 1間の弾性部材 2 3、中間回転部材 2 1と出力回転 部材 2 2間の弾性部材 2 4、振動吸振子部 2 5等を含んで構成している。 また、 中間回 転部材 2 1と出力回転部材 2 2との間に第 1のセンタリング部 2 6を備え、 また、入力 回転部材 2 0と中間回転部材 2 1との間に第 2のセンタリング部 2 7を備えている。こ れらセンタリング部については後述する。

【0 0 3 0】

入力回転部材 2 0、 中間回転部材 2 1および出力回転部材 2 2は、 いずれも平面視略 円環形状をなす。 ここで入力回転部材 2 0は前面カバー 1 1に最も近く、 出力回転部材 2 2はタービンランナ 1 3およびタービンハブ 1 5に最も近く、中間回転部材 2 1は入 力回転部材 2 0と出力回転部材 2 2との間に位置付けられている。

【0 0 3 1】

中間回転部材 2 1は、 軸方向 (出力軸 1 6方向) においても、 入力回転部材 2 0と出 力回転部材 2 2との間に位置付けられている。弾性部材 2 3は、入力回転部材 2 0と中 間回転部材 2 1との間に介在し、弾性部材 2 4は、 中間回転部材 2 1と出力回転部材 2 2との間に介在する。振動吸振子 2 5は中間回転部材 2 1に取り付けられている。なお、 弾性部材 2 3およぴ弾性部材 2 4は、それぞれトーシヨンスプリングと呼ば るもので 構成されてよい。

【0 0 3 2】

<入力回転部材の構成 >

.図 1および図 2に図示した入力回転部材 2 0の構成を図 3にて説明する。 図 3におい て、入力回転部材 2 0は、 略平面円環形状の入力回転部材本体 2 0 1、入力回転部材本 体 2 0 1の円環内周部から前面カバー 1 1側に延出した摺接部側端部 2 0 2、入力回転 部材本体 2 0 1の円環外周部近傍から摺接部側端部 2 0 2と反対側に延出した入力回 転部材 2 0と弾性部材 2 3との係合部 2 0 3を備えている。 また、先にセンタリング部

2 7として示した入力回転部材 2 0側には、係合部 2 0 3の内周側に位置して摺接部側 端部 2 0 2と反対側に延出したセンタリング部分 2 0 4を有する。ここで入力回転部材

2 0のセンタリング部分 2 0 4には、入力回転部材 2 0の回転平面と交差して形成され たセンタリング部の外周面 2 0 4 aを有する。この外周面 2 0 4 aについては図 4にて 後述する。

【0 0 3 3】

<中間回転部材の構成 >

図 1および図 2に図示した中間回転部材 2 1の構成を図 3にて説明する。 図 3におい て、 中間回転部材 2 1は、 略平面円環形状の中間回転部材本体 2 1 1、 中間回転部材本 体 2 1 1の円環内周部から前面カバー 1 1と反対側に延出した第 1のセンタリング部 2 6の中間回転部材側のセンタリング部分 2 1 2、このセンタリング部分 2 1 2の先端 において当該センタリング部分 2 1 2と略直交する方向で且つ出力軸 1 6側に延出し た軸方向の位置決め部 2 1 2 F、中間回転部材本体 2 1 1の円環外周部近傍から前面力 バー 1 1側に延出した中間回転部材 2 1と弾性部材 2 3との係合部 2 1 3、当該係合部 2 1 3の内周側に位置して前面カバー 1 1側に延出した第 2のセンタリング部 2 7の 中間回転部材側のセンタリング部分 2 1 4、および先のセンタリング部分 2 1 2の外周 側に位置して前面カバー 1 1と反対側に延出した中間回転部材 2 1と弾性部材 2 4と の係合部 2 1 5を含んで構成される。

【0 0 3 4】

ここで中間回転部材 2 1のセンタリング部分 2 1 2には、 中間回転部材 2 1の回転平 面と交差して形成されたセンタリング部の外 周面 2 1 2 aを有し、また、 中間回転部材 2 1のセンタリング部分 2 1 4には中間回転部材 2 1の回転平面と交差して形成され たセンタリングの内周面 2 1 4 aを有する。これら外周面 2 1 2 aおよぴ内周面 2 1 4 aについては図 4にて後述する。

【0 0 3 5】

<出力回転部材の構成 >

図 1およぴ図 2に図示した出力回転部材 2 2の構成を図 3にて説明する。 図 3におい て、 出力回転部材 2 2は、 略平面円環形状の出力回転部材本体 2 2 1、 出力回転部材本 体 2 2 1の円環外周部近傍から前面カバー 1 1側に延出した出力回転部材 2 2と弾性 部材 2 4との係合部 2 2 3、当該係合部 2 2 3よりも内周側に位置して前面カバー 1 1 側に延出した第 1のセンタリング部 2 6の出力回転部材側のセンタリング部分 2 2 2、 出力回転部材本体 2 2 1の円環内周においてタービンハブ 1 5側に向けて略円筒体形 状に形成された出力回転部材のハブ連結部 2 2 4、および当該ハブ連結部 2 2 4のター ビンハブ 1 5側において出力軸 1 6側に延出した出力回転部材のハブ連結フラ ジ 2 2 4 Fを含む。 ここで出力回転部材 2 2のセンタリング部分 2 2 2には、 出力回転部材 2 2の回転平面と交差して形成されたセンタリ グの内周面 2 2 2 aを有する。この內 周面 2 2 2 aについては図 4にて後述する。

【0 0 3 6】

出力回転部材 2 2は、 締結部材 1 7によってタービンハブ 1 5およびタービンランナ 1 3と締結されている (この締結に際し、出力回転部材 2 2はタービンハブ 1 5に対し てセンタリングされる。)。

【0 0 3 7】

く第 1および第 2の弾性部材の構成 >

第 1の弾性部材 2 3は、 図示しない連結機構によって相対回転可能に 連結された入力 回転部材 2 0と中間回転部材 2 1との間に介在して、入力回転部材 2 0と中間回転部材 2 1とを付勢する。 また第 2の弾性部材 2 4は、図示しない連結機構によつて相対回転 可能に連結された中間回転部材 2 1と出力回転部材 2 2との間に介在して、中間回転部 材 2 1と出力回転部材 2 2とを付勢する。

【0 0 3 8】

こうして入力回転部材 2 0と出力回転部材 2 2との間に直列に介在する弾性部材 2 3 および弾性部材 2 4は、それぞれの固有の共振周波数に応じて それらの伸縮の範囲で 捩り振動を吸収し減衰させる。弾性部材 2 3および弾性部材 2 4としては、 トーション スプリングの弾性で緩衝作用を奏するものが 典型的である。 【0 0 3 9】

<振動吸振子部の構成 >

図 2、 図 3に示すように中間回転部材 2 1に取り付けられた振動吸振子部 2 5は、 略 平板状の吸振部フレーム (振り子支持部、ペンデュラムサポートプレ ート等とも呼ばれ る。) 2 5 1、 吸振部フレーム 2 5 1に掛合された複数の遠心力振り子 (振動吸振子、 慣性質量体、 ペンデュラム等とも呼ばれる。) 2 5 2等から構成される。 この振動吸振, 子部 2 5の吸振部フレーム 2 5 1は、締結部材 2 5 3にて中間回転部材 2 1に締結(固 定) される。

【0 0 4 0】

図 3に示すように振動吸振子部 2 5は、 中間回転部材 2 1のセンタリング部分 2 1 4 と弾性部材 2 4の係合部 2 1 5との間に位置付けられており、吸振部フレ ム 2 5 1と 中間回転部材本体 2 1 1との間隔は締結部材 2 5 3の長さ (高さ) で規定される (振動 吸振子部 2 5の重心点と第 1のセンタリング部 2 6との位置関係は締結部材 2 5 3で 規定される。)。

【0 0 4 1】

遠心力振り子 2 5 2は、 出力軸 1 6と直交する平面において揺動可能となって り、 例えば吸振部フレーム 2 5 1の中間回転部材本体 2 1 1側、およびタービンランナ 1 3 側に相対して同数取り付けられている。遠心 力振り子 2 5 2の回転方向の揺動によって、 広範囲な回転数に適応して振動を低減するこ とができる。

【0 0 4 2】

く第 1のセンタリング部の構成 >

図 2、 図 3、 図 4に示すように中間回転部材 2 1と出力回転部材 2 2との間に介在す る第 1のセンタリング部 2 6は、 中間回転部材 2 1側のセンタリング部分 2 1 2と、出 力回転部材 2 2側のセンタリング部分 2 2 2とを含む。

【0 0 4 3】

中間回転部材 2 1側のセンタリング部分 2 1 2 (図 4参照) は、 中間回転部材 2 1の 回転平面と交差する周面を有し、その外周面 はセンタリング外周面 2 1 2 aを成し、そ の中心軸は中間回転部材 2 1の回転中心軸と所望の精度で一致する。ま 出力回転部材 2 2のセンタリング部分 2 2 2 (図 4参照) は、 出力回転部材 2 2の回転平面と交差す る周面を有し、その內周面はセンタリング内 周面 2 2 2 aを成し、その中心軸は出力回 転部材 2 2の回転中心軸と所望の精度で一致する。即 、 中間回転部材 2 1および出力 回転部材 2 2はそれぞれ回転中心軸に所定のクリアラン をもってセンタリングされ ることになる。

【0 0 4 4】

ここで中間回転部材 2 1のセンタリング外周面 2 1 2 aの直径は出力回転部材 2 2側 のセンタリング内周面 2 2 2 aの直径よりわずかに小さく、中間回転部材 2 1側のセン タリング部分 2 1 2を出力回転部材 2 2側のセンタリング部分 2 2 2 (センタリング內 周面 2 2 2 a側) に摺動可能に挿入することができる。 そうすると中間回転部材 2 1側 のセンタリング外周面 2 1 2 aと出力回転部材 2 2側のセンタリング内周面 2 2 2 a とが摺動する領域は、第 1のセンタリング部 2 6の摺動面となり、 この摺動面は出力軸 1 6方向に回転中心軸を有する。

【0 0 4 5】

かかる第 1のセンタリング部 2 6によって、 中間回転部材 2 1の回転軸と出力回転部 材 2 2の回転軸とは所望の精度で一致する。 また出力回転部材 2 2は、 タービンハブ 1 5に対してセンタリングされているから、 中間回転部材 2 1の回転軸は、 出力軸 1 6の 回転軸とも所望の精度で一致する。 その結果、 中間回転部材 2 1と出力回転部材 2 2と の円滑な相対回転が可能となる。

【0 0 4 6】

また第 1のセンタリング部 2 6の摺動面は、 出力軸 1 6方向に回転中心軸を有して同 軸に形成されているので、 振動吸振子部 2 5の重心点変位が抑えられている。

【0 0 4 7】

なお中間回転部材 2 1のセンタリング外周面 2 1 2 a、 および出力回転部材 2 2のセ ンタリング内周面 2 2 2 aは、典型的には何れもその全周が連続な周 を成すものであ る力 例えば全周の一部に切り欠きなどがあっても よレ、。 何故なら、 中間回転部材 2 1 と出力回転部材 2 2との相対回転範囲内において、中間回転部 2 1側のセンタリング 外周面 2 1 2 aと出力回転部材 2 2側のセンタリング内周面 2 2 2 aとが円滑に摺動 できればよいからである。すなわち本発明に おいて周面とは、 その全周が連続な周面を 成すものはもとより、 例えば全周の一部に切り欠きなどがあっても よレ、。

【0 0 4 8】

<第 1のセンタリング部と振動吸振子部との位置 係 >

図 3、 図 4に示すようにダンバ 2 A (符号としては図 2に図示したもの) では、 出力 回転部材 2 2側のセンタリング部分 2 2 2への当該センタリング部分 2 2 2の挿入位 置は、軸方向位置決め部 2 1 2 Fで規制される。 したがって中間回転部材 2 1の軸方向 位置決め部 2 1 2 Fの位置を、 タービンランナ 1 3側に位置付けることで、第 1のセン タリング部 2 6の摺動面を、振動吸振子部 2 5の重心点と回転中心軸とを最短距離で結 ぶ直線上に位置付けることができる。

【0 0 4 9】

上記のように、 第 1のセンタリング部 2 6の摺動面と振動吸振子部 2 5の遠心力振り 子 2 5 2の重心点との軸方向位置を定めることで、 動吸振子部 2 5の重心点変位が中 間回転部材 2 1の回転中心軸と出力回転部材 2 2の回転中心軸との位置関係に与える 影響をさらに少なくすることができる。

【0 0 5 0】

なお、 第 1のセンタリング部 2 6の軸方向と振動吸振子部 2 5の軸方向における位置 関係において、 望ましい相互の配置を図 5を用いて後述する。 【0 0 5 1】

<第 2のセンタリング部の構成 >

中間回転部材 2 1と入力回転部材 2 0との間に介在する第 2のセンタリング部 2 7 (図 3参照) は、入力回転部材 2 0側のセンタリング部分 2 0 4と、 中間回転部材 2 1 側のセンタリング部分 2 1 4とを含む。

【0 0 5 2】

入力回転部材 2 0側のセンタリング部分 2 0 4 (図 4参照) は、 入力回転部材 2 0の 回転平面と交差する周面を有し、 その外周面はセンタリング部外周面 2 0 4 aを成し、 その中心軸は入力回転部材 2 0の回転中心軸と所望の精度で一致している また中間回 転部材 2 1側のセンタリング部分 2 1 4は、中間回転部材 2 1の回転平面と交差する周 面を有し、その内周面はセンタリング内周面 2 1 4 aを成し、 その中心軸は中間回転部 材 2 1の回転中心軸と所望の精度で一致する。

【0 0 5 3】

ここで中間回転部材 2 1側のセンタリング内周面 2 1 4 aの直径は入力回転部材 2 0 側のセンタリング部外周面 2 0 4 aの直径よりわずかに大きく、入力回転部材 2 0側の センタリング部分 2 0 4を中間回転部材 2 1側のセンタリング部分 2 1 4 (中間回転部 材 2 1のセンタリング内周面 2 1 4 a側) に摺動可能に揷入することができる。そうす ると中間回転部材 2 1側のセンタリング内周面 2 1 4 aと入力回転部材 2 0側のセン タリング部外周面 2 0 4 aとが摺動する領域は、第 2のセンタリング部 2 7の摺動面と なり、 この摺動面は出力軸 1 6方向に回転中心軸を有する。

【0 0 5 4】

かかる第 2のセンタリング部 2 7によって、 中間回転部材 2 1の回転軸と入力回転部 材 2 0の回転軸とは所望の精度で一致する。 ここで中間回転部材 2 1の回転軸は、出力 回転部材 2 2の回転軸おょぴ出力軸 1 6の回転軸と所望の精度で一致しているから 入 力回転部材 2 0の回転軸は、出力回転部材 2 2の回転軸および出力軸 1 6の回転軸と所 望の精度で一致することとなる。もちろん中 間回転部材 2 1と入力回転部材 2 0との円 滑な相対回転が可能となる。

【0 0 5 5】

また第 2のセンタリング部 2 7の摺動面は、 出力軸 1 6方向に回転中心軸を有して同 軸に形成され、中間回転部材 2 1の回転中心軸と入力回転部材 2 0の回転中心軸との位 置関係は、 第 1のセンタリング部 2 6とは独立して形成されている。

【0 0 5 6】

なお入力回転部材 2 0側のセンタリング部外周面 2 0 4 a、 および中間回転部材 2 1 側のセンタリング内周面 2 1 4 aは、典型的には何れもその全周が連続な周 を成すも のであるが、例えば全周の一部に切り欠きな どがあってもよレ、。 何故なら、入力回転部 材 2 0と中間回転部材 2 1との相対回転範囲内において、入力回転部 2 0側のセンタ リング部外周面 2 0 4 aと中間回転部材 2 1側のセンタリング内周面 2 1 4 aとが円 滑に摺動できればよいからである。

【0 0 5 7】

<第 1のセンタリング部と振動吸振子部の各軸方 における位置関係 >

図 5により、 本発明に係るダンバのセンタリング部と振動 吸振子部との位置関係につ いて、 望ましい関係を説明する。 図 5は、 図 1に示したトルクコンバータと同等のもの を示し、 同じ符号のものは同じ対象物を示している。

【0 0 5 8】

図 5において、 第 1のセンタリング部 2 6は、 先に説明したように、 中間回転部材 2 1と出力回転部材 2 2との間に介在し、中間回転部材 2 1側のセンタリング部分 2 1 2 と、 出力回転部材 2 2側のセンタリング部分 2 2 2とを有する。 ここで、 第 1のセンタ リング部 2 6によって、中間回転部材 2 1の回転軸と出力回転部材 2 2の回転軸とは所 望の精度で一致することになる。 また、 振動吸振子部 2 5は、 先に説明したように、 吸 振部フレーム 2 5 1と遠心力振り子 2 5 2を含んで構成される。

【0 0 5 9】

この振動吸振子部 2 5の遠心力振り子 2 5 2は、 回転力に対する «性力として働き回 転方向に摇動することになるが、 図中の左右にも傾く可能性がある。 従って、 取付位置 によっては、中心位置からの遠心力振り子 2 5 2の傾きや第 1のセンタリング部 2 6か ら逸脱により、振動低減の妨げとなる可能性 がある。 以下、 センタリング部と振動吸振 子部との位置関係おいて、 より望ましい配置関係を以下説明する。

【0 0 6 0】

図 5において、 中間回転部材 2 1側のセンタリング部分 2 1 2と、 出力回転部材 2 2 側のセンタリング部分 2 2 2との相互の接触面 (取付面) の軸方向の範囲を Bとし、 そ の中心位置を bで示す。 また、振動吸振子部 2 5の全体の軸方向の範囲としては、遠心 力振り子 2 5 2の両サイドの幅を含め Aで示す範囲となり、その中心位置は aで示され る。

【0 0 6 1】

かかる構成のもと、 本発明は、 振動吸振子部 2 5の軸方向の範囲 Aと第 1のセンタリ ング部 2 6の軸方向の範囲 Bが軸方向で少なくとも一部が重なる部分が るように配 置設定したことにある。 また、振動吸振子部 2 5の軸方向の範囲 Aの中心 aが第 1のセ ンタリング部 2 6の軸方向の範囲 B内にあるように配置設定してもよい。 また、第 1の センタリング部 2 6の軸方向の範囲 Bの中心 bが振動吸振子部 2 5の軸方向の範囲 A 内にあるように配置設定してもよレ、。

【0 0 6 2】

即ち、 振動吸振子部 2 5の軸方向の範囲と第 1のセンタリング部 2 6の軸方向の範囲 が所定範囲內で少なくとも一部が重なるよう にすることで、振動吸振子部 2 5の回転方 向の揺動に対し軸方向の傾きをなくし、 あるいは少なくできることになる。 また、 中間 回転部材 2 1と出力回転部材 2 2との間のセンタリング部 2 6と、振動吸振子部 2 5の 中心とが、回転軸方向で所定範囲內とするこ とで、振動吸振子部 2 5の振動吸振子 2 5 2による図中の左右への振れを抑えることに る。

【0 0 6 3】

<ロックアップ機構〉

図 6に示すようにロックアップ機構 3 0は、 前面カバー 1 1と一体化された前面カバ 一側摺接部 3 0 1、入力回転部材 2 0と一体ィヒされたダンパ側摺接部 3 0 2、油圧によ つて出力軸 1 6方向で且つ前面カバー 1 1側に変位してダンパ側摺接部 3 0 2と前面 カバー側摺接部 3 0 1とを当接させるロックアップビストン 3 0 3、および口ックアツ プピストン 3 0 3を前面カバー 1 1から離れる方向に付勢するロックアップビ トン 付勢バネ 3 0 4を含む。

【0 0 6 4】

油圧で駆動されたロックアップピストン 3 0 3によって、 ダンパ側摺接部 3 0 2が前 面カバー側摺接部 3 0 1と当接すると、 トルクコンバータ 1 Aはロックァップする。 口 ックアップビストン 3 0 3の油圧による駆動が解除されると、口ック ップビストン 3 0 3はロックァップビストン付勢バネ 3 0 4で付勢されて、ダンパ側摺接部 3 0 2と前 面カバー側摺接部 3 0 1との当接は解除される(トルクコンバータ 1 Aの口ックアップ は解除される。)。

【0 0 6 5】

<ロックアップ時における第 1のセンタリング部 >

ロックアップ機構 3 0がロックアップしていない場合には、 タービンランナ 1 3、 タ —ビンハブ 1 5、出力軸 1 6およびダンバ 2 Aはトルク変換部を介して伝達されたトル クで回転し、 出力回転部材 2 2は出力軸 1 6と同一の回転速度で回転する。

【0 0 6 6】

また、 ロックアップ機構 3 0が作動しロックアップ状態になると、 エンジンの回転駆 動をタービンハブ 1 5側へ直結することになり捩り振動が生じ.る とになる。ダンバ 2 Aは、 この捩り振動を、エンジンのクランクシャフ ト側に連結される入力回転部材 2 0 と、 タービン側に連結される出力回転部材 2 2と、 これらの入力回転部材 2 0と出力回 転部材 2 2とを連結する中間回転部材 2 1とにより、相対的な回動に対し弾性的に結 することで低減させる。

【0 0 6 7】

この捩り振動に応じて中間回転部材 2 1と出力回転部材 2 2とは相対回転するが (相 対的に正逆転するが)、 第 1のセンタリング部 2 6の摺動面は、 出力軸 1 6方向に回転 中心軸を有した周面を成しているから、 出力回転部材 2 2および中間回転部材 2 1は、 それらの回転軸は所望の精度で一致した状態 を維持しつつ円滑に相対回転する。また出 力回転部材 2 2はタービンハプ 1 5に対してセンタリングされているから、中 回転部 材 2 1の回転軸は出力軸 1 6の回転軸とも所望の精度で一致した状態を 持する。 【0 0 6 8】 しかも、 第 1のセンタリング部 2 6の摺動面は、 複数の遠心力振り子 2 5 2を備えた 振動吸振子部 2 5の重心点と回転中心軸を最短距離で結ぶ直 上に位置付けられてい るから(遠心力振り子 2 5 2の重心点が描く回転平面は第 1のセンタリング部 2 6の摺 動面と交差し且つ直交するから)、 遠心力振り子 2 5 2の重心点変位は、 第 1のセンタ リング部 2 6に含まれる中間回転部材 2 1側のセンタリング部分 2 1 2の回転軸を傾 ける方向に作用しにくレ、 (出力回転部材 2 2の回転軸、 中間回転部材 2 1の回転軸、及 ぴ出力軸 1 6のそれぞれの回転軸を所望の精度で一致し 状態に維持することができ る。)。

【0 0 6 9】

すなわち、 第 1のセンタリング部 2 6の摺動面の範囲に振動吸振子部 2 5の重心点を 配置することで、回転数の変化に応じて生じ た振動吸振子部 2 5の遠心力振り子 2 5 2 の軸方向の傾きを抑え、回転方向の揺動によ り捩り振動の低減に寄与大とすることがで さる。

【0 0 7 0】

また中間回転部材 2 1の軸方向位置決め部 2 1 2 Fは中間回転部材 2 1の出力軸 1 6 方向に対する位置を規制するから、遠心力振 り子 2 5 2の重心点め出力軸 1 6方向の位 置は軸方向位置決め部 2 1 2 Fによっても規制されることとなる。その結 、回転数の 変化に応じて生じた振動吸振子部 2 5の遠心力振り子 2 5 2の軸方向の傾きを抑え、さ らに捩り振動の低減に寄与することができる 。

【0 0 7 1】

こうして、 第 1のセンタリング部 2 6により、 各部材間の位置調整を容易とするとと もに、 振動吸振子部 2 5による振動低減効果を有効にできる。 また、 外周に位置する第 2のセンタリング部 2 7を設けることで各部材間の位置調整を容易 できる。

【0 0 7 2】

<ロックアップ時における第 2のセンタリング部 >

またロックアツプ動作により、 入力回転部材 2 0と中間回転部材 2 1とは相対回転す るが (相対的に正逆転するが)、 第 2のセンタリング部 2 7の摺動面も、 出力軸 1 6方 向に回転中心軸を有した周面を成しているか ら、入力回転部材 2 0及ぴ中間回転部材 2 1の回転軸は所望の精度で一致した状態を維 することができ、入力回転部材 2 0およ ぴ中間回転部材 2 1は円滑な相対回転を維持する。またここで 間回転部材 2 1は入力 回転部材 2 0を介してタービンハブ 1 5に対してセンタリングされているから、入 回 転部材 2 0の回転軸は出力軸 1 6の回転軸とも所望の精度で一致した状態を 持する ことができる。

【0 0 7 3】

すなわち本発明に係るトルクコンバータのダ ンパは、 第 1のセンタリング部おょぴ第 2センタリング部を備えることにより、各部 間の位置調整を容易とするとともに、回 転数の変化に応じて生じる振動吸振子部の遠 心力振り子の揺動による振動低減効果を より有効とでき、 捩り振動に対する振動吸振特性を向上させる ことができる。

【0 0 7 4】

なお、 本発明は実施例限定されるものではなく、 その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変 形して実施することができる。

【0 0 7 5】

以上説明した各実施例は、 本発明の理解のために例示されたものであり 、 本発明は、 これら実施例に限定されず、 特許請求の範囲の記載によって定義される。 また、本発明 の技術思想から離れるものでない限り、特許 請求の範囲に記載の構成と均等であるもの も本発明の保護の範囲に含まれるものである 。

【産業上の利用可能性】

【0 0 7 6】

本発明に係るダンバおよびこのダンパを備え たトルクコンバータは、 工業的に製造、 使用等することができるから、 また商取引の対象となるから、産業上利用す ることがで きる発明である。

【符号の説明】

【0 0 7 7】

1 A…小ルクコンバータ (トルク伝達装置)

3 0…ロックアップ機構

2 0…入力回転部材

2 0 4…入力回転部材側のセンタリング部分

2 0 4 a…入力回転部材側のセンタリング部外周面

2 1…中間回転部材

2 1 2、 2 1 4…中間回転部材側のセンタリング部分

2 1 2 a…中間回転部材側のセンタリング外周面

2 1 2 F…軸方向位置決め部

2 1 4 a…中間回転部材側のセンタリング内周面

2 2…出力回転部材

2 2 2…出力回転部材側のセンタリング部分

2 2 2 a…力回転部材側のセンタリング内周面

2 3、 2 4…弾性部材

2 2 4 F…出力回転部材のハブ連結フランジ

2 5…振動吸振子部

2 5 1…吸振部フレーム (振り子支持部)

2 5 2…遠心力振り子 (振動吸振子)

2 6…第 1のセンタリング部

2 7…第 2のセンタリング部