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Title:
DETERIORATION DIAGNOSING APPARATUS FOR INDUCTION HEATING UNIT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/130772
Kind Code:
A1
Abstract:
A deterioration diagnosing apparatus that realizes efficient maintenance inspection through accurately grasping of the progress of deterioration of an induction heating unit and avoids accidental equipment shutdown by any failure of the induction heating unit. Accordingly, an optical fiber for temperature detection is disposed in the interior of the induction heating unit for use in rolling line. The state of deterioration of the induction heating unit is monitored on the basis of detection results by a sensor having the optical fiber.

Inventors:
DOJO KOJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/057888
Publication Date:
October 29, 2009
Filing Date:
April 24, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOSHIBA MITSUBISHI ELEC INC (JP)
DOJO KOJI (JP)
International Classes:
B21B45/00; B21C51/00; H05B6/10
Foreign References:
JP2002299020A2002-10-11
JPH1140334A1999-02-12
JP2006090984A2006-04-06
Attorney, Agent or Firm:
TAKADA, Mamoru et al. (JP)
Takada 守 (JP)
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Claims:
 圧延ラインで用いられる誘導加熱装置の劣化を診断するための劣化診断装置であって、
 前記誘導加熱装置の内部の温度を検出するために前記誘導加熱装置の内部に敷設された光ファイバーを有するセンサーと、
 前記センサーの検出結果に基づいて前記誘導加熱装置の劣化状況を監視するための監視装置と、
を備えたことを特徴とする誘導加熱装置の劣化診断装置。
 誘導加熱装置は、被加熱材を加熱するための加熱コイルを備え、
 光ファイバーは、少なくともその一部が、前記加熱コイルのうち、前記被加熱材の加熱時に前記被加熱材の方向を向く面に敷設された
ことを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱装置の劣化診断装置。
 監視装置は、光ファイバーの出力信号から得られた誘導加熱装置の内部の温度情報を、その温度推移が目視確認できるように表示する機能を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の誘導加熱装置の劣化診断装置。
 監視装置は、センサーによって温度が検出される温度被検出体の画像データと、前記センサーによって検出された前記温度被検出体の温度の数値データとを、時刻同期させて表示することを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の誘導加熱装置の劣化診断装置。
 温度被検出体の画像データを取得するため、焦点が光ファイバーの敷設部分に合うように設定された熱画像カメラと、
を更に備えたことを特徴とする請求項4に記載の誘導加熱装置の劣化診断装置。
Description:
誘導加熱装置の劣化診断装置

 この発明は、鋼板を圧延する圧延ライン 用いられる誘導加熱装置の劣化診断装置に するものである。

 一般に、熱間圧延ラインでは、被加熱材( 圧延材)を加熱炉で圧延可能な温度まで加熱 、粗圧延機にて粗圧延バーと呼ばれる状態 成形する。更に、この粗圧延バーを仕上げ 延機で圧延することによって、所望の板厚 板幅を有する製品に仕上げている。

 このような熱間圧延ラインにおいては、 年、鋼材の温度降下によって得られる圧延 の負荷軽減、或いは、被加熱材に対する昇 や均熱といった種々の目的から、誘導加熱 置を設置することが一般的になっている。 ち、圧延ラインでは、誘導加熱装置により 圧延材或いはその他の被加熱材に対する加 や熱処理が行われている。なお、圧延ライ で用いられる誘導加熱装置としては、例え 、被加熱材の両エッジ部分の温度上昇を目 としたエッジヒータや、被加熱材の全体の 度上昇を目的としたバーヒータが知られて る。

 図7は一般的なエッジヒータの構成を示す 斜視図である。図7に示すように、エッジヒ タ2には、被加熱材1を加熱するためのインダ クターが備えられている。このインダクター は、その要部が、C形鉄心3、ラジアル鉄心4、 加熱コイル5により構成される。また、イン クターの上記各構成物は、被加熱材1からの 射熱、スケール、水や水蒸気の浸入等を抑 することを目的として、シールドカバー6や 耐熱プレート7によって保護されている。

 鉄鋼業界の伸長、及び、高品質な製品の 供といった状況から、熱間圧延ラインでは 図7に示すような誘導加熱装置が次々と導入 されている。一方、熱間圧延ラインに導入さ れた誘導加熱装置は、その多くが、長期間に 渡る運転を続けていかなければならない状況 にある。しかし、長期間に渡る運転によって 誘導加熱装置が老朽化或いは劣化し、突発的 な設備停止に追い込まれるといった問題も発 生している。

 このような背景から、誘導加熱装置の保 に関する提案もなされている。例えば、図8 は誘導加熱装置の保守に関する従来の構成を 示す図であり、図7に示すエッジヒータ2を冷 するための装置を示している。図8において 、エッジヒータ2を構成するC形鉄心3、ラジア ル鉄心4、加熱コイル5、シールドカバー6、耐 熱プレート7は、それぞれに対して、冷却水 通すためのホース17が接続されている。なお 、図8は図を簡略化するため、上側の加熱コ ル5等に対するホース17のみを図示している 、下側に対しても同じ冷却水系統が構成さ ている。

 そして、各ホース17は、給水母管18及び排 水母管19によってグループ化され、熱交換器 冷却水用のタンク等に接続されている。ま 、センサーとしては、各ホース17の排水側 温度調節のためのサーモスタット13が、排水 母管19の出側に流量計14が設置されている。 お、上記流量計14は、本来、各ホース17に設 されることが望ましい。しかし、流量計14 それ自体の寸法が大きいため、実際の装置 は、インダクター内部のスペース的な制約 より、図8に示すように、例えば排水母管19 接続される。

 また、誘導加熱装置を冷却する装置の従 技術として、上述のような冷却水系統を備 るとともに、冷却水中に存在する銅イオン 除去するイオン交換器が設置されたものも 案されている(例えば、特許文献1参照)。

日本特開2006-312154号公報

 特許文献1記載のものを含めた従来の誘導加 熱装置では、センサーとしてサーモスタット 13や流量計14が使用されることが一般的であ た。しかし、これらのセンサーは、加熱コ ル5等のインダクターの構成物を直接センシ グするものではなく、水冷が必要なこれら 構成物の冷却水をセンシングするといった 接的なセンシングであった。
 また、サーモスタット13や流量計14は、故障 レベルの接点信号を出力するものが一般的で あり、単に、故障の発生を検知する機能を備 えるだけであった。即ち、従来のものでは、 誘導加熱装置の劣化状況を監視して、熱間圧 延ラインにおける突発的な設備停止を防止す ることまではできなかった。

 なお、誘導加熱装置の保守点検は、一般に 熱間圧延ラインの停止日、即ち限られた時 内に終了させなければならない。しかし、 導加熱装置は、その構造が複雑であるため 劣化部分の見極めと当該部分の保守点検に 、多大な時間とコストとが必要になってし う。したがって、熱間圧延ラインの停止日 みでは、誘導加熱装置に対する十分な保守 検を行うことができず、突発的な設備停止 至ることも少なくなかった。
 このような状況から、誘導加熱装置に対し 、効率的な保守点検を行うニーズが高まっ いる。即ち、誘導加熱装置の劣化状況を的 に把握して保守点検ポイントを明確にし、 間圧延ラインの停止日に、その劣化部分を 実に修復するための方策が期待されている

 この発明は、上述のような課題を解決す ためになされたもので、その目的は、誘導 熱装置の劣化推移を的確に把握することに って、効率的な保守点検を可能にし、且つ 誘導加熱装置の故障による突発的な設備停 を防止することができる誘導加熱装置の劣 診断装置を提供することである。

 この発明に係る誘導加熱装置の劣化診断 置は、圧延ラインで用いられる誘導加熱装 の劣化を診断するための劣化診断装置であ て、誘導加熱装置の内部の温度を検出する めに誘導加熱装置の内部に敷設された光フ イバーを有するセンサーと、センサーの検 結果に基づいて誘導加熱装置の劣化状況を 視するための監視装置と、を備えたもので る。

 この発明によれば、誘導加熱装置の劣化 移を的確に把握することによって、効率的 保守点検を可能にし、且つ、誘導加熱装置 故障による突発的な設備停止を防止するこ ができるようになる。

この発明の実施の形態1における誘導加 熱装置の劣化診断装置の全体構成を示す図で ある。 図1に示す誘導加熱装置の劣化診断装置 の要部を示す斜視図である。 監視画面の一例を示す図である。 監視画面の他の例を示す図である。 この発明の実施の形態2における誘導加 熱装置の劣化診断装置の全体構成を示す図で ある。 監視画面の一例を示す図である。 一般的なエッジヒータの構成を示す斜 図である。 誘導加熱装置の保守に関する従来の構 を示す図である。

符号の説明

 1 被加熱材、 2 エッジヒータ、 3 C形鉄 、 4 ラジアル鉄心、
 5 加熱コイル、 5a 上側加熱コイル、 5b  側加熱コイル、
 6 シールドカバー、 7 耐熱プレート、 8  光ファイバー、
 9 データ収集装置、 10 パソコン、 11 高 波インバータ電源、
 12 運転信号、 13 サーモスタット、 14 流 量計、 15 警報信号、
 16 熱画像カメラ、 17 ホース、 18 給水母 管、 19 排水母管

 この発明をより詳細に説明するため、添 の図面に従ってこれを説明する。なお、各 中、同一又は相当する部分には同一の符号 付しており、その重複説明は適宜に簡略化 いし省略する。

実施の形態1.
 図1はこの発明の実施の形態1における誘導 熱装置の劣化診断装置の全体構成を示す図 図2は図1に示す誘導加熱装置の劣化診断装置 の要部を示す斜視図である。
 この劣化診断装置は、圧延ラインで用いら る誘導加熱装置の劣化を診断するためのも である。なお、圧延ラインで用いられる誘 加熱装置は、例えば、図7に示すものと同様 の構成を有しており、被加熱材1(圧延材)の両 エッジ部分の温度を上昇させるエッジヒータ 2から構成される。即ち、エッジヒータ2は、 加熱材1を加熱するためのインダクターを備 え、このインダクターは、C形鉄心3、ラジア 鉄心4、加熱コイル5(上側加熱コイル5a、下 加熱コイル5b)によってその要部が構成され 。また、インダクターの上記各構成物は、 加熱材1からの輻射熱、スケール、水や水蒸 の浸入等を抑制することを目的として、シ ルドカバー6や耐熱プレート7によって保護 れている。

 圧延ラインで用いられる誘導加熱装置は 上述したように、インダクターの上記各構 物が、シールドカバー6等によって保護され ている。このため、誘導加熱装置に劣化等が 生じていなければ、その内部は、通常、60℃ 度に保持される。しかし、何らかの理由に って、シールドカバー6や耐熱プレート7に 傷や劣化が発生すると、C形鉄心3、ラジアル 鉄心4、加熱コイル5が、被加熱材1からの輻射 熱を直接的に受けてしまう。更には、スケー ルが付着したり、堆積したスケールが誘導加 熱によって過熱されたりすることにより、イ ンダクターの各構成物の損傷や劣化を促進さ せてしまう。

 このような誘導加熱装置の劣化を常時監 するため、劣化診断装置には、誘導加熱装 の内部に、誘導加熱装置の内部状態を直接 出するためのセンサーと、このセンサーの 出結果に基づいて誘導加熱装置の劣化状況 監視する監視装置とが設けられている。

 図1及び図2は、上記センサーとして、誘 加熱装置の内部の温度を検出するために光 ァイバー8を採用し、この光ファイバー8を誘 導加熱装置の内部に敷設した例を示したもの である。光ファイバー8は、図1及び図2に示す ように、例えば、上側加熱コイル5aの下面と 側加熱コイル5bの上面とに張り巡らされる 即ち、本実施の形態では、光ファイバー8(の 一部)を、加熱コイル5のうち、被加熱材1の加 熱時に被加熱材1の方向を向く面に敷設する 合を示している。

 光ファイバー8の出力信号、即ち、光ファ イバー8から出力される温度情報は、そのデ タを収集するデータ収集装置9に一旦納めら る。そして、データ収集装置9に納められた 温度データは、監視装置の要部からなるパソ コン10によって加工及び編集され、必要な情 がモニター(監視画面)に表示される。即ち 監視装置は、温度検出を指標として誘導加 装置の劣化推移を監視するための機能を備 ている。

 なお、光ファイバー8であれば高周波ノイ ズの影響を受け難いため、エッジヒータ2の 源が高周波インバータ電源11である場合でも 、その主回路ケーブルや加熱コイル5の近傍 敷設することができる。また、光ファイバ 8であれば、加熱コイル5やラジアル鉄心4等 劣化目安となる約400℃程度の測定が可能で り、且つ、誘導加熱装置内の極僅かな設置 ペースに配置することもできる。即ち、光 ァイバー8は、誘導加熱装置の内部温度を検 するために必要な条件を全て満足している

 なお、図1及び図2では、加熱コイル5に光 ァイバー8を張り巡らせた場合を示している が、これは、劣化が生じやすい場所に光ファ イバー8を敷設した一例を単に示したもので る。即ち、誘導加熱装置内の温度監視した 場所に光ファイバー8を張り巡らせておけば 任意の場所の劣化監視が可能になることは うまでもない。

 また、図3は監視画面の一例を示す図、図4 監視画面の他の例を示す図である。図3及び 4とも、パソコン10のモニターに表示する画 例を表している。
 図3に示す画面例は、パソコン10のモニター 、上側加熱コイル5aの下面と下側加熱コイ 5bの上面とをそれぞれ4分割に表示し、各分 された部位の温度を数値によって表示する 合を示している。なお、モニターに表示さ る温度(数値)は、光ファイバー8の出力信号 基づいて得られた値である。即ち、光ファ バー8は、上記分割された部位の温度をそれ れ検出することができるように、上側加熱 イル5aの下面と下側加熱コイル5bの上面とに 張り巡らされている。このように、それぞれ の部位についての温度監視を行うことにより 、加熱コイル5の状態監視が可能となる。

 また、図4に示す画面例は、光ファイバー8 出力信号から得られた加熱コイル5の温度情 を、その温度推移が目視確認できるように モニターに表示したものである。即ち、加 コイル5の温度情報は、時間軸に対してプロ ットされている。また、この画面例では、高 周波インバータ電源11の運転信号12と、サー スタット13及び流量計14(図1において共に図 せず)からの警報信号15とが同じ時間軸を用 て表示され、監視項目として取り込まれて る。なお、上記運転信号12は、エッジヒータ 2の運転状態を確認する情報として取り入れ れたものである。
 このような画面構成を採用することにより エッジヒータ2の運転/停止状態における加 コイル5の温度状態の監視が可能となる。ま 、上記画面構成であれば、エッジヒータ2の 状態監視を、サーモスタット13や流量計14に る装置異常の検出と関連付けて行うことが 能になる。

 この発明の実施の形態1によれば、誘導加 熱装置の劣化推移を的確に把握することによ って、効率的な保守点検を可能にし、且つ、 誘導加熱装置の故障による突発的な設備停止 を防止することができるようになる。

 即ち、上記構成を有する劣化診断装置で れば、加熱コイル5といったインダクターの 構成物に対する直接的なセンシングが可能と なり、誘導加熱装置の老朽化や劣化を精度良 く検出することができるようになる。また、 誘導加熱装置の劣化状況を的確に検出するこ とができるため、保守や点検が必要なポイン トを正確に把握することができる。即ち、圧 延ラインの停止日前に、監視データに基づく 保守計画を立案でき、保守点検の大幅な効率 化を図ることが可能となる。なお、誘導加熱 装置の劣化推移を把握することが可能になる ため、誘導加熱装置の故障による突発的な設 備停止も確実に防止できるようになる。

実施の形態2.
 図5はこの発明の実施の形態2における誘導 熱装置の劣化診断装置の全体構成を示す図 図6は監視画面の一例を示す図である。図5及 び図6に示す劣化診断装置では、センサーに って温度が検出される温度被検出体(例えば 加熱コイル5)の画像データと、センサーに って検出された上記温度被検出体の温度の 値データとを、時刻同期させて表示してい 。

 即ち、本実施の形態における劣化診断装 では、温度被検出体である加熱コイル5の画 像データを取得するために、図1に示す構成 加え、熱画像カメラ16がエッジヒータ2に設 されている。なお、この熱画像カメラ16は、 上記機能を備えるため、その焦点が、光ファ イバー8の敷設部分に合うように設定されて る。そして、熱画像カメラ16の出力情報(例 ば、下側加熱コイル5b上面の熱画像データ) 、温度推移を示す数値データとともに、パ コン10のモニターに表示される。なお、図6 示す画面例では、加熱コイル5の温度情報と に、運転信号12及び警報信号15を同じ時間軸 を用いて表示し、監視項目として取り込んだ 場合を示している。

 この発明の実施の形態2によれば、光ファ イバー8を敷設したことによる温度監視ポイ トを、熱画像データも用いて監視すること 可能となる。このように、ビジュアル的な 態監視を可能にすることにより、例えば、 常操業時のどのような運転状態で誘導加熱 置の劣化が進展していくのか、といった様 な設備状態の変化を把握することが可能に る。

 この発明にかかる誘導加熱装置の劣化診 装置は、圧延ラインで用いられる種々の誘 加熱装置(例えば、エッジヒータやバーヒー タ等)に対して適用が可能である。