Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
DEVICE FOR MAINTAINING NEGATIVE PRESSURE UNDER SKIN
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/125837
Kind Code:
A1
Abstract:
A very-simply-structured and easy-to-use device for maintaining negative pressure under the skin which is capable of generating such negative pressure that speeds up the metabolism of the cells under the skin to allow activation of the cells. The device (1) for maintaining negative pressure under the skin comprises a stuck part (10) to be stuck to the skin (S), and a holding part (20) which is placed on the skin (S) so as to from above cover the stuck part (10) stuck to the skin (S), thereby holding the stuck part (10) at a predetermined position. The stuck part (10) stuck to the skin (S) is lifted and held at the predetermined position by the holding part (20) to maintain the state of the negative pressure generated under the lifted skin (S).

Inventors:
NISHIOKA MASAKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/057349
Publication Date:
October 15, 2009
Filing Date:
April 10, 2009
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
NISHIOKA MASAKI (JP)
International Classes:
A61H7/00
Domestic Patent References:
WO2007068060A12007-06-21
Foreign References:
US3949741A1976-04-13
JP2004290405A2004-10-21
JP2003038247A2003-02-12
JPH0715034U1995-03-14
JP2003144474A2003-05-20
US6796950B12004-09-28
JP2007509639A2007-04-19
Attorney, Agent or Firm:
SUZUKI, HIDEAKI (JP)
Hideaki Suzuki (JP)
Download PDF:
Claims:
 皮膚(S)下に陰圧が生じた状態を維持して、皮膚(S)下の細胞の新陳代謝を促進させる皮膚下陰圧維持具(1)であって、
 皮膚(S)に貼り付けておく貼着部(10)と、皮膚(S)の上に置いて前記貼着部(10)を所定位置に保持するための保持部(20)と、を有し、
 皮膚(S)に貼り付けたままの前記貼着部(10)を持ち上げた状態に前記保持部(20)で前記所定位置に保持して、前記持ち上げた皮膚(S)下に陰圧が生じた状態を維持する皮膚下陰圧維持具(1)。
 皮膚(S)下に陰圧が生じた状態を維持して、皮膚(S)下の細胞の新陳代謝を促進させる皮膚下陰圧維持具(1)であって、
 皮膚(S)に貼り付けておく貼着部(10)と、皮膚(S)に貼り付けた前記貼着部(10)の上から被せるように皮膚(S)の上に置いて前記貼着部(10)を所定位置に保持するための保持部(20)と、を有し、
 前記貼着部(10)は、皮膚(S)に接着させる接着面と、前記保持部(20)に支持される被支持部(12)とを有し、
 前記保持部(20)は、前記貼着部(10)の被支持部(12)を支持して前記貼着部(10)を前記所定位置に保持する支持部(23)を有し、
 皮膚(S)に貼り付けたままの前記貼着部(10)を持ち上げ、前記保持部(20)の支持部(23)で前記貼着部(10)の被支持部(12)を支持して前記貼着部(10)を前記所定位置に保持して、前記持ち上げた皮膚(S)下に陰圧が生じた状態を維持する皮膚下陰圧維持具(1)。
 前記貼着部(10)は、プレート(11)の片面に前記接着面を有し、もう一方の面に前記被支持部(12)を有するものであり、
 前記保持部(20)は、皮膚(S)に置かれる下部(21)と、前記貼着部(10)の被支持部(12)を支持する支持部(23)が形成された上部(22)とを有するものであり、
 皮膚(S)に貼り付けた前記貼着部(10)は、前記保持部(20)の下部(21)と上部(22)との間で前記所定位置に保持されることを特徴とする請求項2に記載の皮膚下陰圧維持具(1)。
 前記貼着部(10)の被支持部(12)は、側面に少なくとも1つの係止溝(12a)が刻設されており、
 前記保持部(20)の支持部(23)は、前記被支持部(12)を挿通可能な係止開口(23a)を有し、
 前記被支持部(12)と前記係止開口(23a)とは、前記被支持部(12)を前記係止開口(23a)に挿通した前記貼着部(10)と前記保持部(20)とを相対変位させると、前記被支持部(12)の係止溝(12a)と前記保持部(20)の係止開口(23a)の周縁とが係止して、前記貼着部(10)を前記所定位置に保持可能となることを特徴とする請求項2または3に記載の皮膚下陰圧維持具(1)。
 前記貼着部(10)の被支持部(12)は、棒状または紐状に延びたものであり、
 前記保持部(20)の支持部(23)は、前記被支持部(12)を挿通可能な挿通口を有し、
 前記挿通口を通した前記被支持部(12)に取り付けて、持ち上げた貼着部(10)が戻らないように止めておく、前記挿通口を通過しない大きさの止め具を備えたことを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の皮膚下陰圧維持具(1)。
 皮膚(S)下に陰圧が生じた状態を維持して、皮膚(S)下の細胞の新陳代謝を促進させる皮膚下陰圧維持具(1A)であって、
 皮膚(S)に貼り付けておく貼着部(10)と、皮膚(S)の上に置いて前記貼着部(10)を所定位置に保持するための保持部(20A)と、を有し、
 前記貼着部(10)は、皮膚(S)に接着させる接着面を有し、該接着面が前記保持部(20A)の上部(22A)と下部(21)との間に位置するように、前記保持部(20A)に固定され、
 前記保持部(20A)は弾性を有するものであり、
 前記接着面を皮膚(S)に貼り付けたままの前記貼着部(10)を前記保持部(20A)の弾性に因る復元力によって前記所定位置まで持ち上げた状態に保持して、前記持ち上げた皮膚(S)下に陰圧が生じた状態を維持する皮膚下陰圧維持具(1A)。
 皮膚(S)下に陰圧が生じた状態を維持して、皮膚(S)下の細胞の新陳代謝を促進させる皮膚下陰圧維持具(1A)であって、
 皮膚(S)に貼り付けておく貼着部(10)と、皮膚(S)に貼り付けた前記貼着部(10)を所定位置に保持するための保持部(20A)と、を有し、
 前記貼着部(10)は、皮膚(S)に接着させる接着面を一端に設け、もう一端が前記保持部(20A)の上部(22A)に固定された固定部(12A)を有し、
 前記接着面は、前記保持部(20A)の上部(22A)と皮膚に置かれる下部(21)との間に位置し、
 前記保持部(20A)は弾性を有するものであり、
 前記接着面を皮膚(S)に貼り付けたままの前記貼着部(10)を前記保持部(20A)の弾性に因る復元力によって前記所定位置まで持ち上げた状態に保持して、前記持ち上げた皮膚(S)下に陰圧が生じた状態を維持する皮膚下陰圧維持具(1A)。
 前記固定部(12A)が固定された前記保持部(20A)の上部(22A)は、前記下部(21)から離れる方向に突き出た形状であることを特徴とする請求項7に記載の皮膚下陰圧維持具(1A)。
 皮膚(S)下に陰圧が生じた状態を維持して、皮膚(S)下の細胞の新陳代謝を促進させる皮膚下陰圧維持具(1B)であって、
 皮膚(S)に貼り付けておく貼着部(10B)と、皮膚(S)の上に置いて前記貼着部(10B)を所定位置に保持するための保持部(20B)と、からなり、
 前記保持部(20B)は弾性を有するものであり、
 前記貼着部(10B)は、前記保持部(20B)の上部(22B)のうち皮膚(S)上に置いた前記保持部(20B)が皮膚に対向する側の天井面(25)に設けられた接着面を有し、
 前記接着面を皮膚(S)に貼り付けたままの前記貼着部(10B)を前記保持部(20B)の弾性に因る復元力によって前記所定位置まで持ち上げた状態に保持して、前記持ち上げた皮膚(S)下に陰圧が生じた状態を維持する皮膚下陰圧維持具(1B)。
 前記貼着部(10,10B)の接着面は、皮膚(S)を接着するための接着剤が塗布されていることを特徴とする請求項2から9のいずれか一項に記載の皮膚下陰圧維持具(1,1A,1B)。
 前記貼着部(10,10B)の接着面は、皮膚(S)を接着するための接着テープが貼り付けられることを特徴とする請求項2から9のいずれか一項に記載の皮膚下陰圧維持具(1,1A,1B)。
Description:
皮膚下陰圧維持具

 本発明は、皮膚を持ち上げて皮膚下に陰 が生じた状態を維持して、陰圧が生じてい 皮膚下の細胞の新陳代謝を促進させ、細胞 活性化させる皮膚下陰圧維持具に関する。

 従来の技術で皮膚を持ち上げた状態を維 することによって皮膚下に陰圧の生じた状 を維持し、それによって皮膚下の細胞の新 代謝を促進させるものは知られていないが 皮膚の所定範囲を密閉空間に晒し、その密 空間を減圧して陰圧を生じさせるものとし 特許文献1に示すようなものがある。

 すなわち、気体に対して不浸透性の剛性 有する覆いを患者の創傷部位上に被せて、 の覆いと皮膚との間に形成されるキャビテ 内の空気から酸素を取り除いてキャビティ を密閉減圧することでキャビティ内に陰圧 生成し、これにより創傷の治癒を促進させ うとするものである。

 また、剛性の覆いに代えてゴム製の覆い 用い、創傷を覆う位置に置いた覆いを押圧 ることによってキャビティ内の空気を外部 押し出してキャビティ内を減圧し、これに り、キャビティ内に陰圧を生成して創傷の 癒を促進させようとするものである。

 また、他の従来技術として一般に吸い玉 るいは吸角等として知られている医療器具 ある。これは、ガラス等で作られたカップ 皮膚に吸い付けて、うみ・悪血等を吸い出 ものがある。これは皮膚とカップとで閉ざ れた密閉空間内に大きな陰圧を生じさせて 皮膚をカップ内に相当程度吸引することが きる。

特表2007-509639号公報

 しかしながら、このような従来の技術の ち剛性を有する覆いを用いたものの場合は 密閉されたキャビティ内の空気から酸素を 去するものであるので、皮膚の上方の空間 陰圧を生じさせることはできるが、皮膚よ も内側に大きな陰圧を生じさせることはで ない。

 また、ゴム製の覆いを用いるものの場合 は、空気中の酸素を除去するのではなく、 いと皮膚との間に形成されるキャビティか 空気自体を減圧するものであるが、やはり 膚よりも内側に大きな陰圧を生じさせるこ はできない。

 また、吸い玉は、皮膚と吸い玉との気密 を高く保つ必要があること、皮膚の外側か 皮膚表面を強く吸引することなどから施術 間は数分から数十分程度と短時間である。 れでも皮膚下に内出血を起こして赤や紫色 跡が残ることがある。

 本願の発明者は、皮膚下の細胞の新陳代 を促進して細胞を活性化させることができ ような大きい陰圧を、皮膚を外側から吸引 ることなく皮膚下に生じさせ、且つ、長時 に亘って大きな陰圧を発生させても不都合 ない従来技術が存在しないことを認識して 願発明を成した。その本願発明の目的とす ところは、皮膚下の細胞の新陳代謝を促進 せ、細胞を活性化させることができるだけ 陰圧を長時間に亘って不都合なく皮膚下に じさせることができる、極めて簡易な構造 、容易に使用することができる皮膚下陰圧 持具を提供することにある。

 かかる目的を達成するための本発明の要旨 するところは、次の各項の発明に存する。
[1]皮膚下に陰圧が生じた状態を維持して、皮 膚下の細胞の新陳代謝を促進させる皮膚下陰 圧維持具であって、
 皮膚に貼り付けておく貼着部と、皮膚の上 置いて前記貼着部を所定位置に保持するた の保持部と、を有し、
 皮膚に貼り付けたままの前記貼着部を持ち げた状態に前記保持部で前記所定位置に保 して、前記持ち上げた皮膚下に陰圧が生じ 状態を維持する皮膚下陰圧維持具。

[2]皮膚下に陰圧が生じた状態を維持して、皮 膚下の細胞の新陳代謝を促進させる皮膚下陰 圧維持具であって、
 皮膚に貼り付けておく貼着部と、皮膚に貼 付けた前記貼着部の上から被せるように皮 の上に置いて前記貼着部を所定位置に保持 るための保持部と、を有し、
 前記貼着部は、皮膚に接着させる接着面と 前記保持部に支持される被支持部とを有し
 前記保持部は、前記貼着部の被支持部を支 して前記貼着部を前記所定位置に保持する 持部を有し、
 皮膚に貼り付けたままの前記貼着部を持ち げ、前記保持部の支持部で前記貼着部の被 持部を支持して前記貼着部を前記所定位置 保持して、前記持ち上げた皮膚下に陰圧が じた状態を維持する皮膚下陰圧維持具。

[3]前記貼着部は、プレートの片面に前記接着 面を有し、もう一方の面に前記被支持部を有 するものであり、
 前記保持部は、皮膚に置かれる下部と、前 貼着部の被支持部を支持する支持部が形成 れた上部とを有するものであり、
 皮膚に貼り付けた前記貼着部は、前記保持 の下部と上部との間で前記所定位置に保持 れることを特徴とする[2]に記載の皮膚下陰 維持具。

[4]前記貼着部の被支持部は、側面に少なくと も1つの係止溝が刻設されており、
 前記保持部の支持部は、前記被支持部を挿 可能な係止開口を有し、
 前記被支持部と前記係止開口とは、前記被 持部を前記係止開口に挿通した前記貼着部 前記保持部とを相対変位させると、前記被 持部の係止溝と前記保持部の係止開口の周 とが係止して、前記貼着部を前記所定位置 保持可能となることを特徴とする[2]または[ 3]に記載の皮膚下陰圧維持具。

[5]前記貼着部の被支持部は、棒状または紐状 に延びたものであり、
 前記保持部の支持部は、前記被支持部を挿 可能な挿通口を有し、
 前記挿通口を通した前記被支持部に取り付 て、持ち上げた貼着部が戻らないように止 ておく、前記挿通口を通過しない大きさの め具を備えたことを特徴とする[2]から[4]の ずれか一項に記載の皮膚下陰圧維持具。

[6]皮膚下に陰圧が生じた状態を維持して、皮 膚下の細胞の新陳代謝を促進させる皮膚下陰 圧維持具であって、
 皮膚に貼り付けておく貼着部と、皮膚の上 置いて前記貼着部を所定位置に保持するた の保持部と、を有し、
 前記貼着部は、皮膚に接着させる接着面を し、該接着面が前記保持部の上部と下部と 間に位置するように、前記保持部に固定さ 、
 前記保持部は弾性を有するものであり、
 前記接着面を皮膚に貼り付けたままの前記 着部を前記保持部の弾性に因る復元力によ て前記所定位置まで持ち上げた状態に保持 て、前記持ち上げた皮膚下に陰圧が生じた 態を維持する皮膚下陰圧維持具。

[7]皮膚下に陰圧が生じた状態を維持して、皮 膚下の細胞の新陳代謝を促進させる皮膚下陰 圧維持具であって、
 皮膚に貼り付けておく貼着部と、皮膚に貼 付けた前記貼着部を所定位置に保持するた の保持部と、を有し、
 前記貼着部は、皮膚に接着させる接着面を 端に設け、もう一端が前記保持部の上部に 定された固定部を有し、
 前記接着面は、前記保持部の上部と皮膚に かれる下部との間に位置し、
 前記保持部は弾性を有するものであり、
 前記接着面を皮膚に貼り付けたままの前記 着部を前記保持部の弾性に因る復元力によ て前記所定位置まで持ち上げた状態に保持 て、前記持ち上げた皮膚下に陰圧が生じた 態を維持する皮膚下陰圧維持具。

[8]前記固定部が固定された前記保持部の上 部は、前記下部から離れる方向に突き出た形 状であることを特徴とする[7]に記載の皮膚下 陰圧維持具。

[9]皮膚下に陰圧が生じた状態を維持して、皮 膚下の細胞の新陳代謝を促進させる皮膚下陰 圧維持具であって、
 皮膚に貼り付けておく貼着部と、皮膚の上 置いて前記貼着部を所定位置に保持するた の保持部と、からなり、
 前記保持部は弾性を有するものであり、
 前記貼着部は、前記保持部の上部のうち皮 上に置いた前記保持部が皮膚に対向する側 天井面に設けられた接着面を有し、
 前記接着面を皮膚に貼り付けたままの前記 着部を前記保持部の弾性に因る復元力によ て前記所定位置まで持ち上げた状態に保持 て、前記持ち上げた皮膚下に陰圧が生じた 態を維持する皮膚下陰圧維持具。

[10]前記貼着部の接着面は、皮膚を接着す ための接着剤が塗布されていることを特徴 する[2]から[9]のいずれか一項に記載の皮膚 陰圧維持具。

[11]前記貼着部の接着面は、皮膚を接着す ための接着テープが貼り付けられることを 徴とする[2]から[9]のいずれか一項に記載の 膚下陰圧維持具。

 前記本発明は次のように作用する。 
 皮膚下陰圧維持具を使用する際には、先ず 貼着部を皮膚に貼り付ける。貼着部は、皮 に接着する接着面に接着剤を塗布してある で、皮膚に容易に接着することができる。

 次に、皮膚に貼り付けた貼着部を保持す ための保持部を皮膚の上に置き、貼着部を 膚に貼り付けたままに持ち上げておき、保 部で貼着部を所定位置に保持する。これに り、持ち上げられ、引っ張られた皮膚下に 、皮膚下の細胞の新陳代謝を促進させ、細 を活性化させることができるだけの陰圧が じ、この陰圧が生じている状態を維持させ ことができる。

 貼着部の接着面には、接着剤を塗布して よいし、両面テープを貼り付けてもよい。 のような貼着部は、例えば、合成樹脂等に って形成されたプレートの片面を接着面と 、もう一方の面に被支持部を有するように たものである。被支持部は、例えば、横断 が楕円形の棒状のものであり、プレートと 体に形成してもよいし、プレートとは別体 形成したものをプレートに固着したもので ってもよい。

 この被支持部を支持して保持する保持部 、例えば、横断面が円形の植木鉢のような 円錐台のような形状をしたものである。開 となっている下部は、皮膚に貼り付けた貼 部の上から被せるようにして保持部を皮膚 上に置くときに皮膚に触れる側であり、皮 に置いた状態で上になる上部に形成された 持部によって貼着部の被支持部を支持する

 この支持部は、貼着部の棒状に形成され 被支持部の横断面の形状と同形か、または かに大きい相似形の係止開口が形成されて る。前記に例示したように、被支持部が楕 の横断面形状を有するものである場合は、 止開口の形状も楕円である。

 この係止開口に貼着部を挿通した状態で 、係止開口の楕円の長径(または短径)の延 る方向と被支持部の楕円形横断面の長径(ま は短径)の延びる方向とはほぼ一致している 。係止開口に挿通した貼着部の被支持部を引 っ張ると、貼着部が貼り付いている皮膚が持 ち上がる。

 次に、被支持部の側面に刻設された係止 と保持部の支持部に穿設された係止開口と ほぼ同じ位置にしてから、保持部を回して 止溝と係止開口とを相対変位させると、保 部側の係止開口の周縁部と被支持部の係止 とが係止するので、引っ張られている皮膚 戻ろうとする力に抗して、貼着部をその位 (所定位置)に保持することができる。これ より、皮膚が引っ張られ、持ち上げられて る状態を維持することができる。

 皮膚下陰圧維持具を取り外すときは、被 持部を引っ張って、貼着部の接着面を皮膚 ら剥がせばよい。

 なお、被支持部は、係止溝の刻設されて ない棒状のものであってもよいし、紐状の のであってもよい。この場合、係止開口と 様な位置に穿設された挿通口に被支持部を し、被支持部を引っ張って皮膚を持ち上げ 状態で被支持部に止め具を取り付けておく とにより、前記と同様に皮膚下に陰圧が生 た状態を維持しておくことができる。

 また、貼着部の被支持部と保持部の係止 口との関係は、係止開口の形状が被支持部 挿通を可能にするとともに、係止開口に被 持部を挿通した状態で保持部と貼着部とを 対回転するなどして相対変位させたときに 係止開口の周縁と被支持部に刻設された係 溝とが係止するような関係にあればよく、 の形状は前記のような楕円等に限られるも ではない。

 また、貼着部のプレートは、真円の他、 円や多角形でもよく、保持部は、その横断 に現れる、側面によって囲まれた形状がプ ートの形状と相似形であることが好ましい

 また、貼着部が皮膚に接着させる接着面 有し、該接着面が保持部の上部と下部との に位置するように保持部に固定されている のでは、皮膚下陰圧維持具の下部側を皮膚 上に置いてから接着面が皮膚に向かう方向 皮膚下陰圧維持具を指で押込んで接着面を 膚に接着させる。

 接着面が皮膚に接着したら皮膚下陰圧維 具を押込んでいた指を離せばよい。押込む が除かれた皮膚下陰圧維持具は、その弾性 因る復元力によって元の形状に戻ろうとす 。これにより、接着面に貼着している皮膚 元の位置に戻ろうとする接着面によって所 位置まで持ち上げられて、その状態が保持 れ、以って、持ち上げられた皮膚下に陰圧 生じた状態が維持される。

 皮膚に接着させる接着面を一端に設け、 う一端が保持部の上部に固定された固定部 有するものの場合には、皮膚下陰圧維持具 下部側を皮膚に置いてから保持部の上部を 膚に向かって押込むことにより、接着面を 膚に貼着させればよい。

 同様に、保持部を皮膚上に置いたとき、 持部の上部のうち皮膚に対向する側の天井 に接着面を有する貼着部を設けたものの場 にも、上部を皮膚に向かって押込んで、接 面を皮膚に貼着させればよい。

 本発明にかかる皮膚下陰圧維持具によれ 、皮膚に貼着部を貼り付けて、貼着部を持 上げることによって皮膚を持ち上げて皮膚 に陰圧を生じさせ、貼着部を保持部に保持 せることにより、皮膚下に陰圧の生じた状 を維持することが容易にできる。このよう 皮膚下に陰圧が生じたままの状態を維持す と、陰圧がかかっている皮膚下では、陰圧 よる力を受け続ける細胞の新陳代謝を促進 せ、細胞を活性化させることができる。こ により、皮膚に現れたしみなどの消失を促 ことができる。

 また、皮膚下陰圧維持具は、皮膚に貼り ける貼着部と、この貼着部を保持する保持 だけから成るので、極めて簡易な構造のも とすることができる。

 また、皮膚の外側に密閉空間を作って該 閉空間を減圧して皮膚を吸引する必要がな ので、皮膚に優しく、且つ、皮膚に使用す 箇所を選ばず、さらに、長時間に亘って継 使用することができるので、細胞の新陳代 を促進させ、細胞を活性化させる効果が向 する。

 さらに、被支持部に複数の係止溝を設け ものによれば、皮膚を引き上げる度合いを 宜に選択することができるので、陰圧の大 を適宜に調節することができる。

本発明の第1の実施の形態に係る皮膚下 陰圧維持具を示す斜視図である。 図1の皮膚下陰圧維持具の保持部を示す 斜視図である。 図1の皮膚下陰圧維持具の貼着部を示す 斜視図である。 図1の皮膚下陰圧維持具の保持部が貼着 部を保持している状態を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る皮膚下陰圧 持具によって皮膚下に陰圧の発生した状態 14日間継続した後の組織切片を示す写真図 あり、(a)は、皮膚下陰圧維持具を装着した 分の組織を示し、(b)は、皮膚下陰圧維持具 装着した部分の近傍皮膚の組織を示す。 図5の(a)および(b)と同一の組織切片を拡 大して示す写真図である。 図5の(a)および(b)と同一の組織切片を拡 大して示す写真図であり、図6よりもさらに 大したものである。 本発明の第2の実施の形態に係る皮膚下 陰圧維持具を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る皮膚下 陰圧維持具と同タイプのものの作用を説明す る摸式図である。 本発明の第3の実施の形態に係る皮膚 陰圧維持具を示す正面図である。 図10の皮膚下陰圧維持具の平面図であ 。 図10の皮膚下陰圧維持具の底面図であ 。

 以下、図面に基づき本発明の好適な各種の 施の形態を説明する。 
 図1は、本発明の第1の実施の形態を示す斜 図であり、皮膚下陰圧維持具1を実際に使用 ているときの様子を示すものである。図2は 、図1の皮膚下陰圧維持具1の保持部20を示す 視図である。図3は、図1の皮膚下陰圧維持具 1の貼着部10を示す斜視図である。図4は、図1 皮膚下陰圧維持具1の保持部20が貼着部10を 持している状態を示す平面図である。

 図1~図3に示すように、皮膚下陰圧維持具1 は、大きく分けて2つの部分から成る。すな ち、皮膚Sに貼り付けておく貼着部10と、皮 Sに貼り付けた貼着部10の上から被せるよう 皮膚Sの上に置いて貼着部10を所定位置に保 するための保持部20とから成る。

 貼着部10および保持部20は、ある程度の硬 度を持った素材によって作られていればよく 、例えばプラスチック等の合成樹脂や金属な どから作られている。この貼着部10は、皮膚S に貼り付ける円板状のプレート11と保持部20 支持される被支持部12とを有している。

 プレート11は、片面が皮膚Sに接着させる 着面11aであり、もう一方の被支持部取付け 11bの中心部からは横断面が楕円形の棒状に 成された前記被支持部12が延びている。接 面11aには、皮膚Sに貼り付けることができる 図示の接着剤が塗布されている。なお、接 面11aに接着剤を塗布する代わりに両面に接 面を持つ不図示の両面テープを貼付してお てもよい。

 被支持部12は、プレート11と一体に形成し たものでもよいし、プレート11とは別体に作 たものをプレート11の被支持部取付け面11b 固定したものでもよい。被支持部12の側面に は、切込みである係止溝12aが被支持部12の長 方向に沿って等間隔に刻設されている。こ 係止溝12aは、被支持部12の横断面の楕円形 長径が交差する所が最も深く切り込まれて り、次に説明する保持部20に設けられた係止 開口23aに係止させることができるものである 。図示した例では、被支持部12の延びる方向 沿って側面の複数個所に係止溝12aが刻設さ ているが、被支持部12の側面の少なくとも 箇所に刻設されていればよい。

 貼着部10を所定位置に保持する保持部20は 、図1および図2に例示したものでは、側面部2 4に囲まれた内側の形状が横断面に円形とし 現れる植木鉢のような、円錐台のような形 をしている。この保持部20は、図示したよう に開口となっている下部21を下にして、皮膚S に貼り付けた貼着部10の上から被せるように て皮膚S上に置いて使用するものである。

 下部21からは側面部24が延び、円形の平面 状に形成された上部22の中央部には被支持部1 2を支持するための支持部23が設けられている 。図示した例では、貼着部10のプレート11の 径は、保持部20の下部21の開口の直径よりも さく、上部22の直径よりも大きくなってい が、上部22の直径よりも小さくしてもよい。 また、貼着部10の被支持部12の長さは、保持 20の下部21から上部22までの高さよりも大き ものになっている。

 支持部23には、楕円形の係止開口23aが穿 されている。この係止開口23aは、周縁を貼 部10の被支持部12と係止させて貼着部10を支 するためのものであり、その楕円形状は、 支持部12の横断面の楕円形状とほぼ同一か、 または僅かに大きい相似形に形成されている 。

 このため被支持部12を係止開口23aに通し だけでは係止開口23aと係止溝12aとは係止し いが、係止開口23aと係止溝12aとを係止可能 位置に合わせて貼着部10と保持部20とを相対 に回転させることにより、図4に示したよう に係止開口23aと係止溝12aとを係止させること ができる。

 このように貼着部10は、被支持部12を係止 開口23aに通して、係止溝12aと係止開口23aとを 係止させることにより、その位置(所定位置) 保持することができる。

 次に第1の実施の形態の作用を説明する。 
 皮膚下陰圧維持具1を使用する際には、先ず 、貼着部10の接着面11aを覆っているシートを がして接着剤または両面テープの接着面を 出させてから貼着部10を皮膚Sの所望の場所 貼り付ける。接着面11aに接着剤を塗布して らず、また、両面テープを貼付していない のの場合には、別に接着面11aに貼付する両 テープを付属しておき、使用の度に両面テ プを接着面11aに貼付してから皮膚Sに貼着部 10を貼り付けるようにしてもよい。

 次に、皮膚Sに貼り付けた貼着部10の上か 保持部20を被せるようにして皮膚Sの上に置 。この際、貼着部10の被支持部12が保持部20 係止開口23aを通るように被支持部12と係止 口23aとの位置を合わせた状態で保持部20を被 せる。

 このようにして保持部20を皮膚S上に被せ と、被支持部12の先端部が係止開口23aから き出た状態になる。この係止開口23aから突 出た被支持部12の先端部を手で持って被支持 部12を係止開口23aからさらに引っ張り出すよ にすると、貼着部10に貼り付いた皮膚Sが持 上げられる。皮膚Sを所望する所定位置まで 持ち上げたら、被支持部12の係止溝12aと保持 20の係止開口23aとをそれらが互いに係止可 となる位置まで貼着部10と保持部20との位置 微調整する。

 この状態では、係止開口23aの楕円の長径( または短径)の延びる方向と被支持部12の楕円 形横断面の長径(または短径)の延びる方向と ほぼ一致しているので、係止溝12aと係止開 23aとは係止しない。係止溝12aと係止開口23a を係止させるためには、係止溝12aと係止開 23aとが係止可能な位置に調整した後に、係 溝12aと係止開口23aとが確実に係止するとこ まで貼着部10と保持部20を相対回転すればよ い。

 このようにして、係止溝12aと係止開口23a 周縁部とを係止させると、貼着部10を持ち げていた手を離しても、引っ張られている 膚Sが戻ろうとする力に抗して、貼着部10を の所定位置に保持することができる。なお 貼着部10と保持部20を相対回転するときは、 着部10を回転させるのではなく、保持部20を 回転させることが好ましい。これにより、回 転中に皮膚Sから貼着部10が剥がれてしまう可 能性がほぼなくなる。

 これにより、持ち上げられ、引っ張られ 状態に維持される皮膚Sは、その皮膚S下に 圧が生じ、その状態が維持される。このよ にして陰圧が維持された皮膚下では、図5~図 7に示したように、細胞の状態が変化してい ことが分かる。

 皮膚下陰圧維持具1を皮膚Sから取り外す きは、被支持部12を引っ張り、保持部20と貼 部10とを相対回転させてそれらの係止状態 解除してから保持部20を取り外すことにより 、貼着部10の接着面11aを皮膚Sから剥がすこと ができる。また、保持部20をそのままにした 態で被支持部12を捩じりながら引っ張るこ により、貼着部10の接着面11aを皮膚Sから剥 してもよい。

 図5~図7は、本願発明に係る皮膚下陰圧維 具1をマウスの背尾部の皮膚に装着して、皮 膚下に陰圧を生じさせた状態を14日間継続し 後、皮膚および皮下組織を採取して、その 織切片をHE染色したものである。各図の右 に示したスケールバー(Scale Bar)は、その長 が100μmである。

 図5の(a)は、皮膚下陰圧維持具1を装着し 部分の組織を示し、図5の(b)は、皮膚下陰圧 持具1を装着した部分の近傍皮膚の組織を示 している。図6の(a)および図7の(a)は、それぞ 図5の(a)を拡大したものである。図6の(b)お び図7の(b)は、それぞれ図5の(b)を拡大したも のである。

 採取した組織切片を皮膚厚、瘢痕形成、 管数について評価をした結果、図5~図7より らかなように、皮下脂肪層の線維化が見ら るとともに皮下脂肪層および筋層の厚みが していることが確認できた。

 このように、本実施の形態に係る皮膚下 圧維持具1によれば、皮膚下に陰圧の生じた 状態を継続させることにより、皮膚下の細胞 の新陳代謝を促進し、細胞を活性化させるこ とができるので、皮膚に現れたシミなどの消 失を促すことができる。

 また、本実施の形態に係る皮膚下陰圧維 具1によれば、皮膚に貼り付ける貼着部10と この貼着部10を保持する保持部20だけから成 るので、極めて簡易な構造のものとすること ができる。

 さらに、本実施の形態に係る皮膚下陰圧 持具1によれば、皮膚の外側に密閉空間を作 って該密閉空間を減圧して皮膚を吸引する必 要がないので、皮膚に優しく、且つ、皮膚に 使用する箇所を選ばず、さらに、長時間に亘 って継続使用することができるので、細胞の 新陳代謝を促進させ、細胞を活性化させる効 果が持続し、向上する。

 さらに、被支持部12に高さの異なる複数 係止溝12aを設けたものによれば、皮膚を引 上げる度合いを適宜に選択することができ ので、陰圧の大小を適宜に調節することが きる。

 なお、本発明の実施の形態を図面によっ 説明してきたが、具体的な構成は前述した 施の形態に限られるものではなく、本発明 要旨を逸脱しない範囲における変更や追加 あっても本発明に含まれる。例えば、貼着 10のプレート11を円形のものとし、保持部20 、横断面に現れる側面部24が囲む空間の形 が円形である植木鉢状のものとしたが、そ らは円形に限られることなく、楕円形や多 形であってもよい。

 また、保持部20の横断面に現れる側面部24 が囲む空間の形状は、プレート11の形状と相 形であることが好ましいが必ずしも相似形 ある必要はない。

 また、貼着部10の被支持部12の横断面形状 および保持部20の係止開口23aの形状は、楕円 でなく三角形や四角形その他の多角形等で ってもよい。すなわち、貼着部10の被支持 12と保持部20の係止開口23aとの関係は、係止 口23aの形状が被支持部12の挿通を可能にす とともに、係止開口23aに被支持部12を挿通し た状態で保持部20と貼着部10とを相対回転さ たときに、係止開口23aの周縁と被支持部12に 刻設された係止溝12aとが係止するような関係 にあれば、その形状はどのようなものであっ てもよい。

 さらに、被支持部12の長手方向に沿って 設した係止溝12aは、等間隔に刻設しなくて よく、例えば、プレート11側から先端部に近 付くにしたがって間隔を狭くしてもよい。

 また、貼着部10の被支持部12は、係止溝12a を刻設していない棒状のものであってもよい し、紐状に延びたものでもよい。この場合、 保持部20の支持部23には、被支持部12の横断面 の形状に限定されない形状の開口で被支持部 12を通すことができる挿通口を係止開口23aと 様の位置に穿設し、この挿通口を通して保 部20の上に出した被支持部12に挿通口を通過 しない大きさの止め具を取り付けて、持ち上 げた貼着部10が皮膚に引っ張られて戻らない うに止めておくようにしてもよい。

 また、貼着部10の被支持部12に雄螺子部を 刻設して、保持部20の挿通口に螺合するよう してもよい。

 あるいは、貼着部10の被支持部12は、被支 持部取付け面11bから延びる複数本の紐状のも のでもよい。この場合、保持部20の上部22の 面に前記複数本の紐状のものと同数の開口 穿設し、これらの開口に前記複数本の紐状 ものを通すようにすればよい。持ち上げた 着部10が戻らずに適切な位置に留めておくた めには、単に紐を結わっておくだけでもよい し、上部22に当たる止め具によって留めてお ようにしてもよい。

 また、貼着部10は、プレート11に代えて、 シリコンゴム等のシリコン含有素材、天然ゴ ム、柔軟性のある合成樹脂等によって作られ た吸盤を有するものであってもよい。この場 合、吸盤が皮膚と接触する面に接着剤を塗布 してもよいし、接着テープを貼り付けておい てもよい。

 また、図1および図2においては、保持部20の 上部22を平面状であるように示したが、中心 係止開口23aに向かって盛り上がるように傾 したものであってもよい。
 さらに、この傾斜に略合致するように貼着 10のプレート11の被支持部取付け面11bを傾斜 したものとすることによって貼着部10を持ち げたときに貼着部10の収まりを良くするこ ができる。

 図8は、本発明の第2の実施の形態に係る皮 下陰圧維持具を示す斜視図である。 
 なお、第1の実施の形態と同種の部位には同 一符号を付し重複した説明を省略する。

 本実施の形態に係る皮膚下陰圧維持具1A は、貼着部10を保持部20Aに固定したものであ り、保持部20Aは弾性を有するものから成って いる。例えば、種々の合成樹脂であって、力 を加えて曲げた状態のときに弾性による復元 力が生じて元の形状に戻ろうとする素材を使 用することができる。また、このような復元 力を適切に発揮するものであれば、シリコン ゴム等のシリコン含有素材や天然ゴムであっ てもよい。この弾性による復元力によって皮 膚Sに貼り付けたままの貼着部10を所定位置ま で持ち上げた状態に維持することができる。 保持部20Aは、成形が容易で弾性を有するよう な素材であればよい。

 図8に示すように、保持部20Aの上部22Aには 、第1の実施の形態に係る皮膚下陰圧維持具1 形成されているような係止開口23aは形成さ ていない。使用時にこの保持部20Aの天井部 なる上部22Aには、保持部20Aの内側で上部22A らほぼ垂直に延びる棒状の固定部12Aが設け れている。

 この固定部12Aの一端には、第1の実施の形 態と同様の円板状のプレート11が設けられて る。このプレート11は、固定部12Aに取り付 られている面とは反対側の面が接着面とな ている。この接着面は、皮膚下陰圧維持具1A の下部21と上部22Aの間に位置している。

 保持部20Aは、その側面に上部22Aの周縁部 ら下部21に向かって延びる肉厚部分(図示せ )を設けてもよい。この肉厚部分は、保持部 20Aの強度を高めると同時に復元力を大きくす る効果がある。

 なお、保持部20Aの上部22Aは、図8に示した ように平面形状である必要はなく、半球状な ど球面の一部の形状や楕円球をその長径に直 交する面で切断した形状など、保持部の上部 が下部から離れる方向に突き出た形状であっ てもよい。このような形状にすることにより 、接着面から皮膚までの距離をより大きくす ることができ、以ってより大きい復元力を得 ることができる。

 次に第2の実施の形態の作用を説明する。 
 図9を参照しながら、本実施の形態を使用す る際の皮膚下陰圧維持具1Aと皮膚との様子を 明する。図9では、皮膚下陰圧維持具1Aとし 同タイプの皮膚下陰圧維持具であって保持 20Aの上部の形状が平面形状ではなく上記の うに楕円球をその長径に直交する面で切断 た形状を有するものが例示されている。

 図9の(a)は、皮膚下陰圧維持具1Aを皮膚Sに 置いたときの状態を示し、(b)は、プレート11 接着面が皮膚Sに付くように保持部20Aの上部 を押込んだ状態を示し、(c)は、皮膚Sがプレ ト11の接着面に貼着した後に保持部20Aの上部 を押込んでいた力を抜いて、保持部20Aがその 弾性に因る復元力によって皮膚Sを所定位置 で持ち上げて保持している状態を示してい 。

 皮膚下陰圧維持具1Aを使用するときは、 ず、接着面を覆っているシートを剥がして 着剤または両面テープの接着面を露出させ から、(a)に示したように皮膚下陰圧維持具1A の保持部20Aの下部を皮膚S上の所望の位置に く。

 次に、(b)に示したように皮膚下陰圧維持 1Aの保持部20Aの上部を指などで皮膚Sに向け 押込んで接着面を皮膚Sに押し付ける。皮膚 下陰圧維持具1Aは、弾性を有するのでその弾 に因る復元力に抗して上部を押込むことに る。このようにしてプレート11の接着面を 膚Sに貼着させる。

 プレート11の接着面を皮膚Sに貼着するこ ができたら、次に、保持部20Aの上部を押込 でいた指を離す。これにより、復元力に抗 て押込まれていた保持部20Aは、(a)に示した 態に戻ろうとする。これにより、(c)に示し ように皮膚Sが持ち上げられ、その状態が保 持される。この状態では、持ち上げられた皮 膚Sの下に陰圧が生じている。

 (c)のように、皮膚Sに貼着されているプレ ート11を皮膚Sから取り外すには、固定部12Aの 先端に設けられたプレート11が固定部12Aを介 て保持部20Aに固定されているので、保持部2 0Aを捩じりながら皮膚から離すように持ち上 ればよい。

 本実施の形態においては、保持部20Aおよ 貼着部10のプレート11を第1の実施の形態に ける保持部20およびプレート11とほぼ同じ形 のものと、上部の形状が異なるものとを図 して説明したが、保持部20Aおよびプレート1 1は図示したものに限られず、第1の実施の形 の説明で既述したような様々な形状が可能 ある。

 次に本発明の第3の実施の形態に係る皮膚 下陰圧維持具を説明する。図10は、本発明の 3の実施の形態に係る皮膚下陰圧維持具を示 す正面図であり、図11は、図10の皮膚下陰圧 持具の平面図であり、図12は、図10の皮膚下 圧維持具の底面図である。

 本実施の形態に係る皮膚下陰圧維持具1Bは 皮膚Sに貼り付けておく貼着部10Bと、皮膚Sの 上に置いて貼着部10Bを所定位置に保持するた めの保持部20Bを有する点での第1および第2の 施の形態と共通するが、貼着部10Bは、保持 20Bの上部22Bのうち皮膚S上に置いたときに保 持部20Bが皮膚に対向する側の天井面25に接着 を設けた点が異なっている。すなわち、前 各実施の形態における被支持部12、固定部12 Aを有していない点が主たる特徴となってい 。
 図示した皮膚下陰圧維持具1Bは、半球状の 状部分を有するヘルメットに類似した形状 ものであり、皮膚に置かれる下部21Bは、帽 のつばのように外側にやや径が大きくなっ いる。これにより、上部22Bを皮膚に向けて 込んで行くときや、接着面を皮膚Sに貼り付 たままの貼着部10Bを保持部20Bの弾性に因る 元力によって所定位置まで持ち上げて保持 ている状態が安定したものになる。
 皮膚下陰圧維持具1Bは、図示したものに限 れず、上方から見た平面形状あるいは下方 ら見た形状が円以外にも、多角形や楕円形 あってもよい。
 なお、本実施の形態の作用や使用方法は、 2の実施の形態と同様であるので説明を省略 する。
 前記の各実施の形態において、貼着部や接 剤は、皮膚に直接に接触するものであるの 、実施においてはアレルギーが起こらない うなものを使用することとなる。

 S…皮膚
 1,1A,1B…皮膚下陰圧維持具
 10,10B…貼着部
 11…プレート
 11a…接着面
 11b…被支持部取付け面
 12…被支持部
 12a…係止溝
 12A…固定部
 20,20A,20B…保持部
 21,21B…下部
 22,22A,22B…上部
 23…支持部
 23a…係止開口
 24…側面部
 25…天井面




 
Previous Patent: WO/2009/125753

Next Patent: WO/2009/125853