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Patent Searching and Data


Title:
DEVICE FOR MEASURING ANGULAR VELOCITY OF TIRE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/013928
Kind Code:
A1
Abstract:
A device for measuring angular velocity of a rotating tire. The device has multiple (m-number of) light reflection marks (3) arranged on the outer surface of a side wall section (2s) of a tire (2) so as to be located on one circumference line (j) about the axis (i) of the tire, a light sensor (5) fixed to a vehicle body (4) and capable of detecting passage of the light reflection marks (3) rotating together with the tire (2), and calculation means (7) for calculating the angular velocity (Vr) of the tire (2) by detecting passage of the light reflection marks (3) by using the light sensor (5).

Inventors:
HINO HIDEHIKO (JP)
KUBOTA YASUHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/059203
Publication Date:
January 29, 2009
Filing Date:
May 20, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SUMITOMO RUBBER IND (JP)
HINO HIDEHIKO (JP)
KUBOTA YASUHIRO (JP)
International Classes:
B60C13/00; G01P3/486; B60C19/00
Foreign References:
JP2004163224A2004-06-10
JP2001004647A2001-01-12
JP2005126008A2005-05-19
JP2006064565A2006-03-09
Other References:
See also references of EP 2163903A4
Attorney, Agent or Firm:
NAEMURA, Tadashi et al. (Nishinakajima 4-chomeYodogawa-ku, Osaka-shi, Osaka 11, JP)
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Claims:
 回転するタイヤの角速度を測定するタイヤ角速度測定装置であって、
 タイヤ軸芯を中心とした一つの円周線上でタイヤのサイドウォール部の外表面に設けられる複数(m)個の光反射マークと、
 車体に固定され、タイヤとともに回転する前記光反射マークの通過を検出しうる光センサと、
 該光センサによる光反射マークの通過の検出によりタイヤの角速度を演算する演算手段とを具えたことを特徴とするタイヤ角速度測定装置。
 前記光反射マークは、周方向の巾Wが一定をなしかつ巾中心線が前記タイヤ軸芯を向く矩形状をなすとともに、
 前記演算手段は、前記光反射マークが前記光センサを該光反射マークの周方向一側縁から他側縁まで通過するときの通過時間δt(単位:sec)を計測する計測部と、前記通過時間δtから次式(1)を用いてタイヤの角速度Vr(単位:deg/sec)を演算する演算部とを具えることを特徴とする請求項1記載のタイヤ角速度測定装置。
   Vr=(360/2πR)×(W/δt)  ----(1)
(πは円周率、Rは前記タイヤ軸芯から前記光センサまでの距離を意味する)
 前記光反射マークは、その周方向一側縁が前記タイヤ軸芯を向く略扇状をなし、かつ各前記周方向一側縁は、タイヤ周方向に等しい距離Lを隔てて配されるとともに、
 前記演算手段は、前記光反射マークが前記光センサを該光反射マークの周方向一側縁からタイヤ周方向に隣り合う他の光反射マークの周方向一側縁まで通過するときの通過時間δT(単位:sec)を計測する計測部と、前記通過時間δTから次式(2)を用いてタイヤの角速度Vr(単位:deg/sec)を演算する演算部とを具えることを特徴とする請求項1記載のタイヤ角速度測定装置。
   Vr=(360/m)×(1/δT)  ----(2)
 前記光反射マークは、その周方向一側縁がタイヤ周方向に等しい距離Lを隔てて配されるとともに、前記車体に複数(n)個の光センサを、タイヤ周方向に次式(3)で定まる距離Aを互いに隔てて取り付けたことを特徴とする請求項2又は3記載のタイヤ角速度測定装置。
   A={k+(1/n)}×L  ----(3)
(kは、0以上m以下の任意の整数である)
 前記光反射マークは、それぞれ前記円周線上における周方向巾が、互いに等しいことを特徴とする請求項1~4の何れかに記載のタイヤ角速度測定装置。
 前記光反射マークは、前記円周線上における周方向巾が、互いに等しい複数の第1の光反射マークと、この第1の光反射マークとは前記円周線上における周方向巾が異なる1つの第2の光反射マークとからなることを特徴とする請求項1~4の何れかに記載のタイヤ角速度測定装置。
Description:
タイヤ角速度測定装置

 本発明は、タイヤのサイドウォール部の 表面に複数個の光反射マークを設けて、回 するタイヤの角速度を測定するタイヤ角速 測定装置に関する。

 近年、走行中の自動車の安定性、安全性を 保するため、ABS(アンチロック・ブレーキ・ システム)、TCS(トラクション・コントロール システム)、ESC(エレクトリック・スタビリ ィ・コントロール)などの種々の車両制御シ テムが開発されている。これらシステムを 御するためには、走行中のタイヤの転動状 を正確に把握することが必要であり、タイ の回転速度(角速度)に加え、例えば特許文 1、2に記載の如く、タイヤ自体にセンサを取 り付け、走行中のタイヤに作用する力、例え ば前後力、横力、上下荷重などのタイヤ作用 力を直接的にセンシングすることが提案され ている。

特開2005-126008号公報

特開2006-64565号公報

 他方、前記タイヤの角速度の測定のため は、従来から、車軸部分に歯車を取り付け その歯数をセンサによりカウントする方法 採用されている。しかしタイヤは弾性体で り、前後力などによって車軸とトレッド部 の間に捻れ変形が発生しているため、従来 方法では、タイヤの角速度を的確に捉える とができない。そのため、タイヤ自体にセ サを取り付けて得たタイヤ作用力などのデ タを、車両制御システムに充分に有効活用 せることができないという問題がある。

 そこで本発明は、サイドウォール部の外 面に複数個の光反射マークを設けることを 本として、タイヤの角速度を精度良く測定 うるとともに、前述のタイヤ作用力や角速 の検出システムをタイヤだけで事前に構築 ることが可能となり、それぞれのセンシン の精度や応答性のマッチングを容易に図り るタイヤ角速度測定装置を提供することを 的としている。

 本願請求項1の発明は、回転するタイヤの角 速度を測定するタイヤ角速度測定装置であっ て、
 タイヤ軸芯を中心とした一つの円周線上で イヤのサイドウォール部の外表面に設けら る複数(m)個の光反射マークと、
 車体に固定され、タイヤとともに回転する 記光反射マークの通過を検出しうる光セン と、
 該光センサによる光反射マークの通過の検 によりタイヤの角速度を演算する演算手段 を具えたことを特徴としている。

 叙上の如く本発明は、サイドウォール部 外表面に設けられる複数(m)個の光反射マー と、この光反射マークの通過を検出しうる センサと、前記通過の検出によりタイヤの 速度を演算する演算手段とを具える。具体 には、光反射マークが光センサを、該光反 マークの周方向一側縁から他側縁まで通過 るときの通過時間δtを計測し、その光反射 ークの通過時間δtからタイヤの角速度Vrを 算して求める。或いは、光反射マークが光 ンサを、該光反射マークの周方向一側縁か タイヤ周方向に隣り合う他の光反射マーク 周方向一側縁まで通過するときの通過時間δ Tを計測し、その光反射マーク間の通過時間δ Tからタイヤの角速度Vrを演算して求める。

 このように、タイヤ自体から角速度を検 するものであるため、車両制御システムに した、即ちタイヤの実際の転動状況下にお る角速度を正確に把握することができ、車 制御システムの制御の精度を高めるのに役 つ。又走行中のタイヤに作用する力の検出 ステムとともに、この角速度の検出システ をタイヤだけで事前に構築することが可能 なり、それぞれのセンシングの精度や応答 のマッチングを容易に図ることを可能とす 。

図1は、本発明のタイヤ角速度測定装置 の一実施例を示す、車軸を含む部分縦断面図 である。 図2は、タイヤを車体内側からみた側面 図である。 図3は、第1実施形態における光反射マ クを示す部分側面図である。 図4は、第1実施形態における光反射マ クの検出信号を概念的に示すグラフである 図5は、回転速度による光センサの通過 位置の変化を誇張して示す光反射マークの側 面図である。 図6は、複数個の光センサを設けた場合 の、光センサ間の距離Aを説明する側面図で る。 図7は、1つの光反射マークの周方向巾 み、他の光反射マークの周方向巾と異なる 合を例示する部分側面図である。 図8は、第2実施形態における光反射マ クを示す部分側面図である。 図9は、第2実施形態における光反射マ クの検出信号を概念的に示すグラフである 図10は、実施例1における検出結果を示 すグラフである。 図11は、実施例2における検出結果を示 すグラフである。 図12は、実施例3における検出結果を示 すグラフである。 図13は、実施例3における検出結果を示 すグラフである。

符号の説明

1  タイヤ角速度測定装置
2  タイヤ
2s  サイドウォール部
3  光反射マーク
3a  第1の光反射マーク
3b  第2の光反射マーク
4  車体
5  光センサ
7  演算手段
7A  計測部
7B  演算部
e1  周方向一側縁
e2  他側縁
i  タイヤ軸芯
j  円周線

 以下、本発明の実施の一形態を、図示例 ともに説明する。図1は、本発明のタイヤ角 速度測定装置を示す略断面図、図2は、タイ を車体内側からみた略側面図である。

 図1に示すように、本発明のタイヤ角速度測 定装置1は、回転するタイヤ2の角速度を測定 る装置であって、
 ・ タイヤ軸芯iを中心とした一つの円周線j (図2に示す)上でタイヤ2のサイドウォール部2s の外表面(以下サイドウォール面という)に設 られる複数(m)個の光反射マーク3と、
 ・ 車体4に固定され、かつタイヤ2とともに 回転する前記光反射マーク3の通過を検出し る少なくとも1つの光センサ5と、
 ・ 該光センサ5による光反射マーク3の通過 の検出によりタイヤ2の角速度Vrを演算する演 算手段7とを含んで構成される。

 前記光反射マーク3は、本例では、図3に 大して示すように、周方向の巾Wが一定、即 周方向一側縁e1と周方向他側縁e2とが互いに 平行な矩形状をなす。そして、各光反射マー ク3は、その巾中心線3iを前記タイヤ軸芯iに けて、即ち前記巾中心線3iをタイヤ半径方向 に向けて配される。本例では、前記角速度Vr 加えてタイヤの回転角度も計測するために 各前記光反射マーク3は、それぞれ同一巾W 形成されるとともに、各光反射マーク3は、 の周方向一側縁e1がタイヤ周方向に等しい 離Lを隔てて配されている、なお前記距離Lは 、前記円周線j上における距離を意味する。

 ここで、前記光反射マーク3としては、サ イドウォール部2sに追従して変形しうる柔軟 を有するものであるならば、シート状の反 体をサイドウォール面に貼り付けることで 成することも、或いはペイント等をサイド ォール面に塗布することで形成することも きる。又反射方式も、光センサ5からのセン サ光を該光センサ5に向けて反射しうるもの あるならば、乱反射タイプ、鏡面反射タイ 、再帰性反射タイプの種々の反射体を使用 ることができる。しかし前記サイドウォー 面は、凸状に湾曲するとともにその湾曲形 は、例えば充填内圧、走行時の荷重負荷状 、走行速度などによっても種々変化する。 のため、反射面の角度や曲面形状が変化し 場合にも、入射光を光源方向に反射させる 性を有する再帰性反射タイプの反射体は、 反射マーク3の通過を高精度でかつ正確に検 しうるという観点から、最も好ましく採用 うる。なお前記再帰性反射タイプの反射体 して、シート状基材に、ガラスビーズなど 透明球体状の反射素子を並べたビーズ式の の、及びシート状基材に、三角錐状のプリ ムである反射素子を並べたプリズム式のも 何れも採用しうる。

 次に、前記光センサ5は、車体4に、かつ 記光反射マーク3と対抗しうる位置に取り付 られる。本例では、前記光センサ5が、車体 4のサスペンションアームに取り付けられた 合を例示しているが、これに限定されるも ではない。又光センサ5は、所謂反射型光セ サであって、発光素子と受光素子とを具え 前記発光素子からのセンサ光が前記光反射 ーク3に当たって反射してくる光を、前記受 光素子で受けることで検知する。

 そしてこの光センサ5による光反射マーク3 検知信号は、前記演算手段7(コンピュータ) 入力され、タイヤ2の角速度Vrが演算される 前記演算手段7は、本例では、前記光反射マ ク3が前記光センサ5を、該光反射マーク3の 方向一側縁e1から他側縁e2まで通過するとき の通過時間δt(図4に示す)を計測する計測部7A 、前記通過時間δtから次式(1)を用いてタイ の角速度Vrを演算する演算部7Bとを具える。
   Vr=(360/2πR)×(W/δt)  ----(1)
(なお通過時間δtの単位はsec、角速度Vrの単位 はdeg/secであり、又πは円周率、Rは前記タイ 軸芯iから前記光センサ3までの距離を意味す る)

 図3には、便宜上、前記光センサ5が移動 て、光反射マーク3をその一側縁e1から他側 e2まで通過した如く描かれている。又図4は 前記光センサ5による光反射マーク3の検知信 号を、概念的に示したものであり、矩形波状 を示している。前記光反射マーク3の通過速 Vは、V=W/δtで表すことができ、この通過速度 Vを角速度Vrに換算すると式(1)が得られる。

 このように、本実施形態(第1実施形態の) タイヤ角速度測定装置1では、一つの光反射 マーク3が光センサ5の前を通過し始めてから 過完了するまでに要する時間δtを計測し、 の時間δtから換算してタイヤの角速度Vrを 出している。従って、少なくとも各光反射 ーク3が同一巾Wであるならば、周方向一側縁 e1、e1間の各距離Lが不均一であっても、角速 Vrを正確に検出することができる。即ち、 反射マーク3の取付誤差に影響されないとい 利点がある。そしてこの検出を、前記円周 j上の全ての光反射マーク3に対して実施す ことで、走行途中におけるタイヤの角速度 瞬間的な変化、例えばスリップなどを正確 捉えることができる。

 ここで、光反射マーク3の前記周方向巾W 、広ければ広いほど、高速回転時の時間計 精度が高まるため好ましい。しかし、周方 巾Wが広すぎると、サイドウォール部2sの変 に追従できずに歪みが生じ、光反射マーク3 破損する恐れが生じる。又光反射マーク3の 設置数mの減少を招き、低速回転時に角速度 瞬間的な変化が検出できなくなるという問 を招く。このような観点から、前記周方向 Wは、3~15mmの範囲が好ましく、その下限値は7 mm以上、又上限値は10mm以下がより好ましい。

 なおタイヤ2は高速回転時、遠心力によっ てサイドウォール部2sがタイヤ半径方向外側 引っ張られる傾向があり、そのため、例え 図5に誇張して示すように、光センサ5の通 位置Qは、回転速度に応じてタイヤ半径方向 外に変動する。この変動を考慮し、前記光 射マーク3の半径方向の高さHは、少なくと 5mm以上であるのが好ましく、7mm以上、さら は10mm以上がより好ましい。又前記高さHが大 きすぎると、サイドウォール部2sの変形に追 できずに光反射マーク3が破損する恐れが生 じる。従って前記高さHの上限値は、18mm以下 さらには15mm以下がより好ましい。なお停車 状態における光センサ5の通過位置Q0が、前記 光反射マーク3の高さ中間点よりも半径方向 側領域Yとなるように、光反射マーク3を取り 付けることが好ましい。又本例では、前述の 如く前記周方向巾Wを一定としているため、 転速度によって光センサ5の通過位置Qが半径 方向に変動した場合にも、光センサ5は常に じ距離を通過することができ、測定精度を く維持することができる。

 又前記光反射マーク3は、その設置数mが ければ多いほど1回転当たりの検出回数が増 ため、時間遅れが短くなり、検出精度も向 する。なお設置数mが32個の場合、通常の乗 車において0.2km/hの低速度で走行した場合に も、約1回/secの割合で角速度を検出すること でき、急激な速度変化に対して検出が遅れ り、速度変化自体が検出できない等の不具 を回避することが可能となる。従って、前 設置数mの下限として、32個以上が好ましく 64個以上、さらには128個以上がより好まし 。しかし、設置数mが多すぎると、光反射マ ク3の前記周方向巾Wを狭くせざるを得なく り、通過時間の測定誤差が大きくなって精 低下の傾向を招く。又光反射マーク3の作成 ストや作成、取付作業工数等の観点からも 利を招く。従って、設置数mの上限は、512個 以下、さらには256個以下が好ましい。

 又本例では、前記角速度Vrに加えてタイヤ 回転角度も計測することを目的として、前 周方向一側縁e1、e1間のタイヤ周方向の各距 Lを互いに等しく設定するとともに、前記車 体4に、図6に概念的に示すように、複数個の センサ5を、タイヤ周方向に次式(3)で定まる 距離Aを互いに隔てて取り付けている。
   A={k+(1/n)}×L  ----(3)
 但しkは、0以上m以下の任意の整数であり、 m」は前記光反射マーク3の設置数、「n」は 記光センサ5の設置数。

 以下に、3個(n=3)の光センサ5A、5B、5Cが取 付けられた場合を例に取って説明する。本 の場合、3つの光センサ5A、5B、5Cのそれぞれ が、前記光反射マーク3の通過を検出してい 。しかし、このうちの1つの光センサ(例えば 光センサ5A)のみしか角速度Vrの検出には関与 ていない。即ち、前記演算手段7は、1つの センサ5Aによる検知信号から、光反射マーク 3の通過時間δtを計測し、この通過時間δtを にタイヤの角速度Vrを計測している。

 しかし本例の演算手段7は、各光センサ5A~5C らの検知信号から、各光センサ5A~5Cを通過 た光反射マーク3の通過数Fをカウントする通 過数カウント部7Cをさらに具えている。本例 通過数カウント部7Cでは、前記光センサ5が 反射マーク3の周方向一側縁e1を検知するこ により、該光反射マーク3が通過したと判断 してその数(通過数F)をカウントする。しかし 、周方向他側縁e2の検知により、光反射マー 3が通過したと判断することもできる。ここ で、3つの光センサ5A、5B、5Cは、互いに前記 (3)で定まる距離Aを隔てて取り付けられる。 体的には、光センサ5Bは、隣の光センサ5Aか ら距離A1を隔てて配され、又光センサ5Cは、 の前記光センサ5Bからさらに距離A2を隔てて されている。本例では、
  A1={0+(1/3)}×L=(1/3)×L、
  A2={1+(1/3)}×L=(4/3)×L、
の場合を例示している。前記距離A1では任意 整数kとしてk=0が採用され、距離A2では任意 整数kとしてk=1が採用された場合を例示して いる。このように距離A1、A2で、それぞれ異 る整数kを採用することができる。

 そして、前記通過数カウント部7Cは、前記 センサ5Aによる通過数F1と、光センサ5Bによ 通過数F2と、光センサ5Cによる通過数F3とを 和し、次式(4)を用いてタイヤの回転角度θ( 位deg)を計測する。
  θ={360×(F1+F2+F3)}/(3×m)  ----(4)
 即ち、光センサ5の設置数nが1個の場合、分 能が360/mであったものが、設置数nが3個の場 合、分解能が120/mに向上しうるなど、n個の光 センサ5をタイヤ周方向に前記距離Aを互いに てて取り付けることで、分解能をn倍に高め ることが可能となる。このことは、前述の如 く、通過時間δtの測定誤差などの観点から設 置数mに制限を受ける本発明のタイヤ角速度 定装置1において特にメリットが大であり、 置数mの増加を招くことなく、即ち角速度Vr 測定精度低下を招くことなく、回転角度θ 分解能を容易に高めることができる。

 又本例では、前記光反射マーク3は、それ ぞれ前記円周線j上における周方向巾Wが、互 に等しい場合を例示した。しかし例えば図7 に示すように、1つの光反射マーク3のみ、そ 周方向巾Wを、他の光反射マーク3の周方向 Wと違える、言い換えると、光反射マーク3を 、周方向巾Waが、互いに等しい複数の第1の光 反射マーク3aと、この第1の光反射マーク3aと 周方向巾Wbが異なる1つの第2の光反射マーク 3bとで形成することもできる。なお前記第1の 光反射マーク3aの周方向巾Waは、前記距離Lよ も小である。

 このように構成した場合、前記第2の光反 射マーク3bの通過時間δtが、他の第2の光反射 マーク3aと相違するため、タイヤが一周する の基点として捉えることができ、この基点 原点としたタイヤの絶対角度位置を検出す ことが可能となる。なお絶対角度位置の計 は、例えば特許文献1、2等で提案される如 、タイヤ自体に歪みセンサ等のセンサを取 付けて、走行中のタイヤ作用力をセンシン する場合において不可欠であるため、特に 効となりうる。

 次に、第2実施形態のタイヤ角速度測定装 置1を説明する。この第2実施形態では、図8に 示すように、前記光反射マーク3は、少なく もその周方向一側縁e1が前記タイヤ軸芯iを く(タイヤ半径方向を向く)、本例では周方向 一側縁e1、他側縁e2の双方がタイヤ軸芯iを向 略扇状に形成される。このとき各光反射マ ク3は、その周方向一側縁e1、e1間のタイヤ 方向の各距離Lが、互いに等しくなるように されている。前記距離Lは、前記円周線j上 おける距離を意味する。

 又演算手段7は、本例では、前記光反射マー ク3が前記光センサ5を、該光反射マーク3の周 方向一側縁e1からタイヤ周方向に隣り合う他 光反射マーク3の周方向一側縁e1まで通過す ときの通過時間δT(図9に示す)を計測する計 部7Aと、前記通過時間δTから次式(2)を用い タイヤの角速度Vrを演算する演算部7Bとを具 る。
   Vr=(360/m)×(1/δT)  ----(2)
(通過時間δTの単位はsec、角速度Vrの単位はdeg /secである。)

 なお図9は、前記光センサ5による光反射 ーク3の検知信号を概念的に示したものであ 、矩形波状を示している。又前記光反射マ ク3の通過速度Vは、V=L/δTで表すことができ またこの通過速度Vを角速度Vrに換算すると (2)が得られる。

 このように、第2実施形態のタイヤ角速度 測定装置1では、一つの光反射マーク3が光セ サ5の前を通過し始めてから、隣の光反射マ ーク3が通過し始めるまでに要する時間δTを 測し、この時間δTから換算してタイヤの角 度を検出している。従って、第2実施形態の 合、周方向一側縁e1、e1間の各距離Lが均一 あるならば、光反射マーク3の周方向巾Wが、 互いに相違した場合にも、角速度を正確に検 出することができる。なお前記時間δTは、各 周方向一側縁e1を検出するときの周波数f(回/s ec)に置き換えて測定することもでき、この場 合、当然ではあるが前記式(2)において、δT=1/ fとして演算される。

 前記第2実施形態では、光反射マーク3の は特に重要ではないが、前記円周線j上にお る周方向巾Wは2~15mmの範囲が好ましく、2mm未 満では、巾Wが狭すぎて反射光が弱くなり、 方向一側縁e1の検出が難しくなる、或いは検 出精度が落ちるという傾向を招く。又15mmを えると、サイドウォール部2sの変形に追従で きずに歪みが生じ、光反射マーク3が破損す 恐れが生じる。このような観点から、前記 方向巾Wの下限値は4mm以上、又上限値は10mm以 下がより好ましい。

 前記光反射マーク3の半径方向の高さHは 前記第1実施形態の場合と同様に、遠心力に るタイヤ半径方向への変動を考慮して、そ 下限値を、5mm以上、さらには7mm以上、さら は10mm以上とするのが好ましく、又上限値は 、破損を考慮して、18mm以下、さらには15mm以 が好ましい。又停車状態における光センサ5 の通過位置Q0が、前記光反射マーク3の高さ中 間点よりも半径方向外側領域Yとなるように 光反射マーク3を取り付けることが好ましい

 又前記光反射マーク3は、その設置数mが ければ多いほど1回転当たりの検出回数が増 ため、時間遅れが短くなり、検出精度も向 する。なお設置数mが64個の場合、通常の乗 車において0.2km/hの低速度で走行した場合に も、約1回/secの割合で角速度を検出すること でき、急激な速度変化に対して検出が遅れ り、速度変化自体が検出できない等の不具 を回避することが可能となる。従って、前 設置数mの下限値として、64個以上が好まし 、さらには128個以上がより好ましい。しか 、設置数mが多すぎると、光反射マーク3の 成コストや作成、取付作業工数等の観点か も不利であり、従って設置数mの上限は、512 以下、さらには256個以下が好ましい。

 また本例では、周方向一側縁e1、他側縁e2 の双方をタイヤ軸芯iに向けている。これに り、車両が後退(タイヤが逆回転)する場合、 前記光センサ5を用いて周方向他側縁e2の通過 を検出できるなど、後退時の角速度を計測す ることが可能となる。

 なお第2実施形態においても、第1実施形 の場合と同様に、前記角速度Vrに加えてタイ ヤの回転角度も計測することを目的として、 前記車体4に、図6に概念的に示すように、複 (n)個の光センサ5を、タイヤ周方向に前記式 (3)で定まる距離Aを互いに隔てて取り付ける とができる。これにより、光反射マーク3の 置数mの増加を招くことなく、回転角度θの 解能をn倍に高めることができる。又光反射 マーク3として、周方向巾Waが互いに等しい複 数の第1の光反射マーク3aと、この第1の光反 マーク3aとは周方向巾Wbが異なる1つの第2の 反射マーク3bとで形成した場合には、タイヤ の絶対角度位置の検出も可能となる。

 以上、本発明の特に好ましい実施形態に いて詳述したが、本発明は図示の実施形態 限定されることなく、種々の態様に変形し 実施しうる。

(実施例1)
 リム組みしかつ内圧(200kPa)を充填したタイ (タイヤサイズ245/40R18)のサイドウォール部の 外表面に、再帰性反射タイプの光反射マーク を、下記の仕様にて、図2、3の如く等間隔Lを 隔ててかつ光反射マークの巾中心線がタイヤ 軸芯を向くように貼着した。そして、前記タ イヤをドラム上にて約60km/hの走行速度で回転 させ、そのときの前記光反射マークの通過を 、市販の反射型の光センサを用いて検出する とともに、その検出結果を図10に示す。
「光反射マーク」
  ・形状:長方形状
  ・周方向巾(W):7.8mm
  ・半径方向高さ(H):12.0mm
  ・貼付け個数(m):128個
「光センサ」
  ・設置数(n):1個
  ・タイヤ軸芯から光センサまでの距離(R):2 98mm

 光反射マークの周方向一側縁から他側縁ま の通過時間δtは約480μsecであり、前記式(1) らタイヤの角速度Vrを、下記の如く求めるこ とができる。
   Vr=(360/2πR)×(W/δt)=3.12 deg/msec

(実施例2)
 リム組みしかつ内圧(200kPa)を充填したタイ (タイヤサイズ245/40R18)のサイドウォール部の 外表面に、再帰性反射タイプの光反射マーク を、下記の仕様にて、図8の如く、周方向一 縁がタイヤ周方向に等しい距離Lを隔ててか 該周方向一側縁がタイヤ軸芯を向くように 着した。そして、前記タイヤをドラム上に 約60km/hの走行速度で回転させ、そのときの 記光反射マークの通過を、市販の反射型の センサを用いて検出するとともに、その結 を図11に示す。
「光反射マーク」
  ・形状:扇方形状
  ・周方向巾(W):7.8mm
  ・半径方向高さ(H):10.0mm
  ・貼付け個数(m):128個
「光センサ」
  ・設置数(n):1個

 光反射マークの周方向一側縁からタイヤ周 向に隣り合う他の光反射マークの周方向一 縁までの通過時間δTは、約956μsecであり、 記式(2)からタイヤの角速度Vrを、下記の如く 求めることができる。
   Vr=(360/m)×(1/δT)=2.942 deg/msec

(実施例3)
 前記実施例2で使用したタイヤを用い、ドラ ム上にて約60km/hの走行速度で回転させ、その ときの前記光反射マークの通過を、n(=2)個の センサを用いて検出するとともに、その結 を図12に示す。光センサは、前記式(3)で定 る距離A(=7.8mm)をタイヤ周方向に隔てて取り けられている。
   A={k+(1/n)}×L  ----(3)
式中、k=0、n=2、L=15.6mmである。この場合、光 ンサの個数が1の場合に比して、測定の分解 能を2倍に高めうる。

(実施例4)
 前記実施例2で使用したタイヤを用い、ドラ ム上にて60km/hの走行速度で回転させ、そのと きの前記光反射マークの通過を、光センサを 用いて検出するとともに、その結果を図13に す。光反射マークの通過をカウントするこ で、タイヤの回転数が確認できる。