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Title:
DISPERSION SOLUTION OF HUMIC SUBSTANCE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/084530
Kind Code:
A1
Abstract:
A dispersion solution of a humic substance, prepared by at least pulverizing at least one of a humic substance and a derivative thereof.

Inventors:
KAMIYA YUKIKO (JP)
HATA HIDEO (JP)
SAKUMA KENICHI (JP)
ISA TAKASHI (JP)
KIMURA ASA (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/050122
Publication Date:
July 17, 2008
Filing Date:
January 10, 2007
Export Citation:
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Assignee:
SHISEIDO CO LTD (JP)
KAMIYA YUKIKO (JP)
HATA HIDEO (JP)
SAKUMA KENICHI (JP)
ISA TAKASHI (JP)
KIMURA ASA (JP)
International Classes:
C09B61/00; C09B67/46
Foreign References:
JP2007008981A2007-01-18
JP2005263820A2005-09-29
JPH08277174A1996-10-22
JP2003145127A2003-05-20
JPH0523047A1993-02-02
JP3370289B22003-01-27
JPS6187609A1986-05-06
JPS6187610A1986-05-06
JPS6187611A1986-05-06
JPS6187612A1986-05-06
Attorney, Agent or Firm:
ITOH, Tadahiko (Yebisu Garden Place Tower20-3, Ebisu4-chome,Shibuya-k, Tokyo 32, JP)
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Claims:
 フミン質及びフミン質の誘導体の少なくとも一方が分散媒に分散されているフミン質分散液であって、
 該フミン質及びフミン質の誘導体の少なくとも一方を少なくとも粉砕することにより得られることを特徴とするフミン質分散液。
 前記分散媒は、水性溶媒を含有することを特徴とする請求項1に記載のフミン質分散液。
 前記フミン質及びフミン質の誘導体の少なくとも一方のメジアン径は、0.05μm以上10μm未満であることを特徴とする請求項1に記載のフミン質分散液。
 前記フミン質及びフミン質の誘導体の少なくとも一方は、メジアン径が0.05μm以上5μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のフミン質分散液。
 分散剤を含有しないことを特徴とする請求項1に記載のフミン質分散液。
 前記粉砕は、湿式粉砕であることを特徴とする請求項1に記載のフミン質分散液。
 前記フミン質及びフミン質の誘導体の少なくとも一方の含有量は、1重量%以上50重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のフミン質分散液。
Description:
フミン質分散液

 本発明は、フミン質分散液に関する。

 溜め池、釣堀、水槽等の貯水池、テーマ ーク用の用水路、人口池等に黄褐色から黒 の色調を付与し、自然な場の雰囲気を醸し すためには、黒色酸化鉄、黄酸化鉄、ベン ラ等の金属酸化物やカーボンを添加する方 が考えられる。しかしながら、金属酸化物 、一般に中性領域に等電点があることから 水中で凝集しやすい傾向にある。また、比 が大きいことから、沈降しやすい傾向にあ 。一方、カーボンは、疎水性が強いことか 、水に分散させることが困難である。

 一方、黄褐色から黒色の色調を有する物 として、フミン質が知られている。フミン は、その物理的及び/又は化学的性質を利用 して、建材(特許文献1参照)、汚水の浄化剤( 許文献2参照)、土壌の浄化剤(特許文献3参照) 、土壌改質剤(特許文献4参照)、化粧料(特許 献5参照)等として、主に使用されている。

 フミン質は、水性溶媒に分散させると、水 溶媒中の含有量に依存して、色調が変化し 自然界の風合いを醸し出す。しかしながら 工業的に産出されるフミン質は、塊状の固 であるため、水性溶媒中に分散させても沈 が速いという問題がある。

特開平8-277174号公報

特開平10-277586号公報

特開2003-145127号公報

特開平5-023047号公報

特許第3370289号公報

 本発明は、上記の従来技術が有する問題 鑑み、分散性が良好なフミン質分散液を提 することを目的とする。

 請求項1に記載の発明は、フミン質及びフ ミン質の誘導体の少なくとも一方が分散媒に 分散されているフミン質分散液であって、該 フミン質及びフミン質の誘導体の少なくとも 一方を少なくとも粉砕することにより得られ ることを特徴とする。

 請求項1に記載の発明によれば、該フミン 質及びフミン質の誘導体の少なくとも一方を 少なくとも粉砕することにより得られるので 、分散性が良好なフミン質分散液を提供する ことができる。

 請求項2に記載の発明は、請求項1に記載 フミン質分散液において、前記分散媒は、 性溶媒を含有することを特徴とする。

 請求項2に記載の発明によれば、前記分散 媒は、水性溶媒を含有するので、水性溶媒を 主成分とする組成物の添加剤として用いるこ とができる。

 請求項3に記載の発明は、請求項1に記載 フミン質分散液において、前記フミン質及 フミン質の誘導体の少なくとも一方のメジ ン径は、0.05μm以上10μm未満であることを特 とする。

 請求項3に記載の発明によれば、前記フミ ン質及びフミン質の誘導体の少なくとも一方 のメジアン径は、0.05μm以上10μm未満であるの で、分散性をさらに向上させることができる 。

 請求項4に記載の発明は、請求項1に記載 フミン質分散液において、前記フミン質及 フミン質の誘導体の少なくとも一方は、メ アン径が0.05μm以上5μm以下であることを特徴 とする。

 請求項4に記載の発明によれば、前記フミ ン質及びフミン質の誘導体の少なくとも一方 は、メジアン径が0.05μm以上5μm以下であるの 、分散性をさらに向上させることができる

 請求項5に記載の発明は、請求項1に記載 フミン質分散液において、分散剤を含有し いことを特徴とする。

 請求項5に記載の発明によれば、分散剤を 含有しないので、環境や人体への安全性を向 上させると共に、気泡の発生を抑制すること ができる。

 請求項6に記載の発明は、請求項1に記載 フミン質分散液において、前記粉砕は、湿 粉砕であることを特徴とする。

 請求項6に記載の発明によれば、前記粉砕 は、湿式粉砕であるので、粉砕効率を向上さ せることができる。

 請求項7に記載の発明は、請求項1に記載 フミン質分散液において、前記フミン質及 フミン質の誘導体の少なくとも一方の含有 は、1重量%以上50重量%以下であることを特徴 とする。

 請求項7に記載の発明によれば、前記フミ ン質及びフミン質の誘導体の少なくとも一方 の含有量は、1重量%以上50重量%以下であるの 、再分散性の良好なフミン質分散液を得る とができる。

 本発明によれば、分散性が良好なフミン 分散液を提供することができる。

 次に、本発明を実施するための最良の形 を説明する。

 本発明のフミン質分散液は、フミン質及 フミン質の誘導体の少なくとも一方が分散 に分散されており、フミン質及びフミン質 誘導体の少なくとも一方を少なくとも粉砕 ることにより得られる。このようなフミン 分散液は、黄褐色から黒色の色調を有する め、該色調を付与する添加剤として用いる とができる。フミン質とは、植物等の微生 最終分解生成物で、直鎖炭化水素と多環芳 族化合物の分子量数千から1万程度の難分解 性高分子化合物であり、市販のフミン質粉末 を原料として用いることができる。なお、フ ミン質の誘導体としては、特開昭61-87609号公 、特開昭61-87610号公報、特開昭61-87611号公報 、特開昭61-87612号公報に記載されているニト 化されたフミン酸の塩、エステル等が挙げ れる。

 本発明において、分散媒は、水性溶媒を 有することが好ましい。これにより、水性 媒を主成分とする組成物の添加剤として用 ることができる。水性溶媒としては、水;リ ン酸緩衝液、酢酸緩衝液、乳酸緩衝液、クエ ン酸緩衝液等の緩衝液;エタノール、ブタノ ル等のアルコール;アセトン等が挙げられる なお、水性溶媒は、単独又は二種以上混合 て用いることができる。

 一般的に微粒子を分散媒中に安定分散さ て濃濁液を調製するときは、分散剤を使用 るが、攪拌されたり流動したりするときに 分散剤が含まれていると、泡が発生するこ がある。このため、本発明のフミン質分散 は、環境や人体への安全性を向上させると に、気泡の発生を抑制するために、分散剤 含有しないことが好ましく、この場合、フ ン質及びフミン質の誘導体の少なくとも一 及び水性溶媒からなる構成とすることがで る。なお、分散剤を含有する構成としても く、分散剤としては、イオン性界面活性剤 非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、 溶性高分子、高分子電解質等が挙げられる

 本発明のフミン質分散液において、フミ 質及びフミン質の誘導体の少なくとも一方 含有量は、1重量%以上50重量%以下であるこ が好ましく、5重量%以上30重量%以下がさらに 好ましい。含有量が1重量%未満であると、水 溶媒を主成分とする組成物に添加して用い 場合に、色調を付与する効果が小さくなる とがあり、50重量%を超えると、粘度が高く り、湿式粉砕に適さないことがある。

 本発明のフミン質分散液において、フミ 質及びフミン質の誘導体の少なくとも一方 メジアン径は、0.05μm以上10μm未満であるこ が好ましく、0.05μm以上5μm以下がさらに好 しい。また、メジアン径が0.05μm以上5μm以下 である場合は、粒子径が0.1μm以上8μm以下で る粒子を90体積%以上100体積%以下含有するこ が好ましい。メジアン径が0.05μm未満では、 フミン質分散液を添加して色調を付与する際 に、濁りが発生しにくくなることがある。ま た、メジアン径が10μmを超えると、フミン質 散液の分散性が低下することがある。ここ 、メジアン径とは、粒子体の一つの集団の 体積を100%として累積曲線を求めた時、累積 曲線が50%となる点の粒子径(累積平均径)であ 、粒度分布を評価するパラメータの一つと て、一般的に利用されている。なお、メジ ン径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定 装置マイクロトラック粒度分布測定装置9320-H RA(日機装社製)等を用いて測定することがで る。

 本発明において、フミン質は、公知の粉 方法を用いて粉砕することができる。公知 粉砕方法としては、乾式粉砕法、湿式粉砕 及びこれらの組み合わせが挙げられるが、 式粉砕法を用いることが好ましい。これに り、粒子径分布を狭くすることができる。

 乾式粉砕法に用いる粉砕機としては、ジ ットミル、振動ミル、パルペライザー等を いることができる。

 湿式粉砕法に用いる粉砕機としては、媒 攪拌ミルを用いることができ、具体的には ビーズミル、サンドグラインダーミル、ボ ルミル、マイクロス等が挙げられる。媒体 拌ミルでは、ガラスビーズ、アルミナビー 、ジルコニアビーズ、チタニアビーズ等の 体を用いることができ、フミン質及びフミ 質の誘導体の少なくとも一方と溶媒の混合 と媒体を有する粉砕容器を回転ディスク又 ローターを用いて回転させることにより、 砕することができる。なお、溶媒としては 前述の水性溶媒を用いることができる。

 上記混合物中のフミン質及びフミン質の 導体の少なくとも一方の含有量は、特に限 されないが、1重量%以上50重量%以下である とが好ましく、5重量%以上30重量%以下がさら に好ましい。粉砕前のフミン質及びフミン質 の誘導体の少なくとも一方のメジアン径は、 特に限定されないが、1μm以上500μm以下であ ことが好ましく、1μm以上100μm以下がさらに ましい。また、媒体の直径は、0.1mm以上5mm 下であることが好ましい。粉砕温度は、特 限定されないが、50℃以下であることが好ま しく、30℃以下がさらに好ましい。

 本発明のフミン質分散液は、分散状態を 好に保つためにコロイドミル、TKホモミキ ー、高圧ホモゲナイザー、超高圧ホモゲナ ザー等の装置を用いて均質化処理を施して よい。

 なお、本発明のフミン質分散液は、水性 媒を主成分とする組成物に黄褐色から黒色 色調を付与する添加剤として用いることが きるが、この他に紙、建材、繊維、木材等 染色の用途に用いることができる。

 以下、本発明による実施例を示す。なお、 発明は、これらに限定されるものではない
(比較例1)
 パルペライザーを用いてフミン質を乾式粉 した後、含有量が40重量%となるように水中 懸濁させた。
(実施例1~6)
 パルペライザーを用いてフミン質を乾式粉 した後、含有量が40重量%となるように水中 懸濁させた。次に、得られた懸濁液を、直 1mmのジルコニアビーズを充填したサンドグ インダーミルを用いて湿式粉砕し、表1に示 すフミン質分散液を調製した。

(評価方法及び評価結果)
 フミン質分散液のメジアン径は、マイクロ ラック粒度分布測定装置9320-HRA(日機装社製) を用いて測定した。

 沈降度は、フミン質分散液を9ppmに希釈し た直後の濁度と、1日静置後の上澄み液の濁 を比較することにより評価した。濁度の変 率が30%未満のものを○、30%以上60%未満のも を△、60%以上のものを×として、判定した。 なお、濁度は、積分球式濁度計TR-35(三菱化成 社製)を用いて測定した。

 透視度は、水中の濁りの程度を示す指標 、フミン質分散液を9ppmに希釈した後、透視 度計ST-100(アズワン社製)を用いて測定した。