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Title:
DISPLAY DEVICE, METHOD FOR CORRECTING LUMINANCE NONUNIFORMITY AND COMPUTER PROGRAM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/008497
Kind Code:
A1
Abstract:
A display device is provided with a nonuniformity correction information storage section (164), which stores nonuniformity correction information for correcting luminance nonuniformity of a display section; and a correcting section (130), which corrects luminance nonuniformity of the display section by performing signal processing to a video signal having linear characteristics, by reading out nonuniformity correction information from the nonuniformity correction information storage section (164). The nonuniformity correcting section (130) corrects emission nonuniformity of the display section by combining first correction, i.e., correctionin the horizontal direction or vertical direction of the display section, and second correction, i.e., correction of a portion where luminance nonuniformity is generated on the display section.

Inventors:
INOUE YASUO (JP)
KIKUCHI KEN (JP)
MORI HIDETO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/062550
Publication Date:
January 15, 2009
Filing Date:
July 11, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SONY CORP (JP)
INOUE YASUO (JP)
KIKUCHI KEN (JP)
MORI HIDETO (JP)
International Classes:
G09G3/30; G09G3/20; H01L51/50
Domestic Patent References:
WO2004086345A12004-10-07
WO2006007424A22006-01-19
Foreign References:
JP2007086581A2007-04-05
JP2005250121A2005-09-15
JP2006349966A2006-12-28
Other References:
See also references of EP 2169655A4
Attorney, Agent or Firm:
KAMEYA, Yoshiaki et al. (Daiichi Tomizawa Building 3-1-3, Yotsuy, Shinjuku-ku Tokyo 04, JP)
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Claims:
 電流量に応じて自発光する発光素子と映像信号に応じて前記発光素子へ印加する電流を制御する画素回路とを備える画素と、発光させる前記画素を選択する選択信号を所定の走査周期で該画素へ供給する走査線と、前記映像信号を前記画素へ供給するデータ線とがマトリクス状に配置される表示部を備える表示装置であって:
 前記表示部の発光むらを補正するむら補正情報を記憶するむら補正情報記憶部と;
 リニア特性を有する前記映像信号に対し、前記むら補正情報記憶部から前記むら補正情報を読み出して信号処理を行って、表示部の発光むらを補正するむら補正部と;
を含み、
 前記むら補正部は、前記表示部の水平方向または垂直方向で発光むらが生じている部分に対して補正する第1の補正および/または前記表示部の発光むらが生じている部分に対して補正する第2の補正を用いて前記発光むらを補正することを特徴とする、表示装置。
 電流量に応じて自発光する発光素子と映像信号に応じて前記発光素子へ印加する電流を制御する画素回路とを備える画素と、発光させる前記画素を選択する選択信号を所定の走査周期で該画素へ供給する走査線と、前記映像信号を前記画素へ供給するデータ線とがマトリクス状に配置される表示部を備える表示装置の発光むらの補正方法であって:
 前記表示部の発光むらを補正するむら補正情報を記憶するむら補正情報記憶ステップと;
 リニア特性を有する前記映像信号に対し、前記むら補正情報記憶ステップで記憶した前記むら補正情報を読み出して信号処理を行うむら補正ステップと;
を含み、
 前記むら補正ステップは、前記表示部の水平方向または垂直方向で発光むらが生じている部分に対して補正する第1の補正および/または前記表示部の発光むらが生じている部分に対して補正する第2の補正を用いて前記発光むらを補正することを特徴とする、発光むらの補正方法。
 電流量に応じて自発光する発光素子と映像信号に応じて前記発光素子へ印加する電流を制御する画素回路とを備える画素と、発光させる前記画素を選択する選択信号を所定の走査周期で該画素へ供給する走査線と、前記映像信号を前記画素へ供給するデータ線とがマトリクス状に配置される表示部を備える表示装置の制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって:
 リニア特性を有する前記映像信号に対し、予め記憶しておいた、前記表示部の発光むらを補正するむら補正情報に基づいて信号処理を行うむら補正ステップを含み、
 前記むら補正ステップは、前記表示部の水平方向または垂直方向で発光むらが生じている部分に対して補正する第1の補正および/または前記表示部の発光むらが生じている部分に対して補正する第2の補正を用いて前記発光むらを補正することを特徴とする、コンピュータプログラム。
Description:
表示装置、発光むらの補正方法 よびコンピュータプログラム

 本発明は、表示装置、発光むらの補正方 およびコンピュータプログラムに関し、よ 詳細には、所定の走査周期で画素を選択す 走査線と、画素を駆動するための輝度情報 与えるデータ線と、前記輝度情報に基づい 電流量を制御し、電流量に応じて発光素子 発光させる画素回路とが、マトリクス状に 置されて構成されるアクティブマトリクス の表示装置およびその駆動方法に関する。

 平面で薄型の表示装置として、液晶を用 た液晶表示装置、プラズマを用いたプラズ 表示装置等が実用化されている。

 液晶表示装置は、バックライトを設け、 圧の印加によって液晶分子の配列を変化さ ることでバックライトからの光を通過させ り遮断したりすることで画像を表示する表 装置である。また、プラズマ表示装置は、 板内に封入されたガスに対して電圧を印加 ることでプラズマ状態となり、プラズマ状 から元の状態に戻る際に生じるエネルギー よって発生する紫外線が、蛍光体に照射さ ることで可視光となり、画像を表示する表 装置である。

 一方、近年においては、電圧を印加する 素子自体が発光する有機EL(エレクトロルミ ッセンス)素子を用いた自発光型の表示装置 の開発が進んでいる。有機EL素子は、電解に ってエネルギーを受けると、基底状態から 起状態へ変化し、励起状態から基底状態に るときに、差分のエネルギーを光として放 する。有機EL表示装置は、この有機EL素子が 放出する光を用いて画像を表示する表示装置 である。

 自発光型表示装置は、バックライトを必 とする液晶表示装置とは異なり、素子が自 発光するためにバックライトを必要としな ため、液晶表示装置に比べて薄く構成する とが可能である。また、液晶表示装置と比 て、動画特性、視野角特性、色再現性等が れているため、有機EL素子を用いた自発光 表示装置は次世代の平面薄型表示装置とし 注目されている。

 このような自発光型表示装置は、その製 工程において、画素を構成するTFT(Thin Film  Transistor;薄膜トランジスタ)をレーザー光で露 光する工程がある。この露光工程は、1本の ーザー光を光学手段によって扇状に広げ、 状のレーザー光によって、画像を表示する ネルの垂直方向に配置されたTFTの露光処理 行っている。そして、パネルを水平方向に 動させることで、パネル全体に配置されたTF Tに対して露光処理を行う。

 しかし、レーザー光を扇状に広げている とにより、レーザー光がパネルに対して均 に照射されない場合がある。そのため、製 されたパネルは水平方向や垂直方向に筋状 発光むらを生じやすくなっている。また、 平方向や垂直方向以外にも、局所的に発光 らを生じる場合もある。

 そこで、本発明は、上記問題に鑑みてな れたものであり、本発明の目的とするとこ は、水平方向や垂直方向に筋状に生じる発 むらと、局所的に生じる発光むらとを効率 に補正して、発光むらを抑えた画像を表示 ることが可能な、新規かつ改良された表示 置、発光むらの補正方法およびコンピュー プログラムを提供することにある。

 上記課題を解決するために、本発明のあ 観点によれば、電流量に応じて自発光する 光素子と映像信号に応じて発光素子へ印加 る電流を制御する画素回路とを備える画素 、発光させる画素を選択する選択信号を所 の走査周期で該画素へ供給する走査線と、 像信号を画素へ供給するデータ線とがマト クス状に配置される表示部を備える表示装 であって、表示部の発光むらを補正するむ 補正情報を記憶するむら補正情報記憶部と リニア特性を有する映像信号に対し、むら 正情報記憶部からむら補正情報を読み出し 信号処理を行って、表示部の発光むらを補 するむら補正部と、を含み、むら補正部は 表示部の水平方向または垂直方向で発光む が生じている部分に対して補正する第1の補 正および/または表示部の発光むらが生じて る部分に対して補正する第2の補正を用いて 光むらを補正することを特徴とする、表示 置が提供される。

 かかる構成によれば、補正情報記憶部に 表示部の発光むらを補正するむら補正情報 記憶されており、むら補正部はリニア特性 有する映像信号に対し、むら補正情報記憶 からむら補正情報を読み出して信号処理を って、表示部の発光むらを補正する。そし 、むら補正部は表示部の水平方向または垂 方向で発光むらが生じている部分に対して 正する第1の補正および/または表示部の発 むらが生じている部分に対して補正する第2 補正を用いて発光むらを補正する。その結 、水平方向や垂直方向に筋状に生じる発光 らと、局所的に生じる発光むらとを効率的 補正することができる。

 また、上記課題を解決するために、本発 の別の観点によれば、電流量に応じて自発 する発光素子と映像信号に応じて発光素子 印加する電流を制御する画素回路とを備え 画素と、発光させる画素を選択する選択信 を所定の走査周期で該画素へ供給する走査 と、映像信号を画素へ供給するデータ線と マトリクス状に配置される表示部を備える 示装置の発光むらの補正方法であって、表 部の発光むらを補正するむら補正情報を記 するむら補正情報記憶ステップと、リニア 性を有する映像信号に対し、むら補正情報 憶ステップで記憶したむら補正情報を読み して信号処理を行って表示部の発光むらを 正するむら補正ステップと、を含み、むら 正ステップは、表示部の水平方向または垂 方向で発光むらが生じている部分に対して 正する第1の補正および/または表示部の発 むらが生じている部分に対して補正する第2 補正を用いて発光むらを補正することを特 とする、発光むらの補正方法が提供される

 また、上記課題を解決するために、本発 の別の観点によれば、電流量に応じて自発 する発光素子と映像信号に応じて発光素子 印加する電流を制御する画素回路とを備え 画素と、発光させる画素を選択する選択信 を所定の走査周期で該画素へ供給する走査 と、映像信号を画素へ供給するデータ線と マトリクス状に配置される表示部を備える 示装置の制御をコンピュータに実行させる ンピュータプログラムであって、リニア特 を有する映像信号に対し、予め記憶してお た、表示部の発光むらを補正するむら補正 報に基づいて信号処理を行うむら補正ステ プを含み、むら補正ステップは、表示部の 平方向または垂直方向で発光むらが生じて る部分に対して補正する第1の補正および/ たは表示部の発光むらが生じている部分に して補正する第2の補正を用いて発光むらを 正することを特徴とする、コンピュータプ グラムが提供される。

 以上説明したように本発明によれば、水 方向や垂直方向に筋状に生じる発光むらと 局所的に生じる発光むらとを効率的に補正 て、発光むらを抑えた画像を表示すること 可能な、新規かつ改良された表示装置、発 むらの補正方法およびコンピュータプログ ムを提供することができる。

図1は、本発明の一実施形態にかかる表 示装置100の構成について説明する説明図であ る。 図2Aは、本発明の一実施形態にかかる 示装置100を流れる信号の特性の移り変わり グラフで説明する説明図である。 図2Bは、本発明の一実施形態にかかる 示装置100を流れる信号の特性の移り変わり グラフで説明する説明図である。 図2Cは、本発明の一実施形態にかかる 示装置100を流れる信号の特性の移り変わり グラフで説明する説明図である。 図2Dは、本発明の一実施形態にかかる 示装置100を流れる信号の特性の移り変わり グラフで説明する説明図である。 図2Eは、本発明の一実施形態にかかる 示装置100を流れる信号の特性の移り変わり グラフで説明する説明図である。 図2Fは、本発明の一実施形態にかかる 示装置100を流れる信号の特性の移り変わり グラフで説明する説明図である。 図3は、パネル158に設けられる画素回路 の断面構造の一例を示す断面図である。 図4は、5Tr/1C駆動回路の等価回路図であ る。 図5は、5Tr/1C駆動回路の駆動のタイミン グチャートである。 図6Aは、5Tr/1C駆動回路の各トランジス のオン/オフ状態等を示す説明図である。 図6Bは、5Tr/1C駆動回路の各トランジス のオン/オフ状態等を示す説明図である。 図6Cは、5Tr/1C駆動回路の各トランジス のオン/オフ状態等を示す説明図である。 図6Dは、5Tr/1C駆動回路の各トランジス のオン/オフ状態等を示す説明図である。 図6Eは、5Tr/1C駆動回路の各トランジス のオン/オフ状態等を示す説明図である。 図6Fは、5Tr/1C駆動回路の各トランジス のオン/オフ状態等を示す説明図である。 図6Gは、5Tr/1C駆動回路の各トランジス のオン/オフ状態等を示す説明図である。 図6Hは、5Tr/1C駆動回路の各トランジス のオン/オフ状態等を示す説明図である。 図6Iは、5Tr/1C駆動回路の各トランジス のオン/オフ状態等を示す説明図である。 図7は、2Tr/1C駆動回路の等価回路図であ る。 図8は、2Tr/1C駆動回路の駆動のタイミン グチャートである。 図9Aは、2Tr/1C駆動回路の各トランジス のオン/オフ状態等を示す説明図である。 図9Bは、2Tr/1C駆動回路の各トランジス のオン/オフ状態等を示す説明図である。 図9Cは、2Tr/1C駆動回路の各トランジス のオン/オフ状態等を示す説明図である。 図9Dは、2Tr/1C駆動回路の各トランジス のオン/オフ状態等を示す説明図である。 図9Eは、2Tr/1C駆動回路の各トランジス のオン/オフ状態等を示す説明図である。 図9Fは、2Tr/1C駆動回路の各トランジス のオン/オフ状態等を示す説明図である。 図10は、4Tr/1C駆動回路の等価回路図で る。 図11は、3Tr/1C駆動回路の等価回路図で る。 図12は、本発明の一実施形態にかかる ラ補正部130の構成について説明する説明図 ある。 図13は、表示装置100における発光むら 補正方法の概念について説明する説明図で る。 図14Aは、画面全面を処理領域として た従来の格子型補正について示す説明図で る。 図14Bは、発光むらが生じている特定 域のみに処理領域を絞ってスポット補正を うことを示す説明図である。 図15は、本発明の一実施形態にかかる 示装置100における発光むらの補正方法によ 発光むらの補正について、グラフを用いて 明する説明図である。 図16は、パネル158に部分的に生じた発 むらを、スポット補正によって補正する場 について説明する説明図である。 図17は、ムラ補正部130’の構成につい 説明する説明図である。 図18Aは、低階調側に対してもむら補 を行う場合におけるむら補正の様子を示す 明図である。 図18Bは、低階調側に対してはむら補 を行わないようにした場合におけるむら補 の様子を示す説明図である。

符号の説明

 100  表示装置
 104  制御部
 106  記録部
 110  信号処理集積回路
 112  エッジぼかし部
 114  I/F部
 116  リニア変換部
 118  パターン生成部
 120  色温度調整部
 122  静止画検波部
 124  長期色温度補正部
 126  発光時間制御部
 128  信号レベル補正部
 130  ムラ補正部
 132  ガンマ変換部
 134  ディザ処理部
 136  信号出力部
 138  長期色温度補正検波部
 140  ゲートパルス出力部
 142  ガンマ回路制御部
 150  記憶部
 152  データドライバ
 154  ガンマ回路
 156  過電流検出部
 158  パネル
 162  レベル検出部
 164  ムラ補正情報記憶部
 166、168  補間部
 170  加算器

 以下に添付図面を参照しながら、本発明 好適な実施の形態について詳細に説明する なお、本明細書及び図面において、実質的 同一の機能構成を有する構成要素について 、同一の符号を付することにより重複説明 省略する。

 まず、本発明の一実施形態にかかる表示 置の構成について説明する。図1は、本発明 の一実施形態にかかる表示装置100の構成につ いて説明する説明図である。以下、図1を用 て本発明の一実施形態にかかる表示装置100 構成について説明する。

 図1に示したように、本発明の一実施形態 にかかる表示装置100は、制御部104と、記録部 106と、信号処理集積回路110と、記憶部150と、 データドライバ152と、ガンマ回路154と、過電 流検出部156と、パネル158と、を含んで構成さ れる。

 そして信号処理集積回路110は、エッジぼ し部112と、I/F部114と、リニア変換部116と、 ターン生成部118と、色温度調整部120と、静 画検波部122と、長期色温度補正部124と、発 時間制御部126と、信号レベル補正部128と、 ラ補正部130と、ガンマ変換部132と、ディザ 理部134と、信号出力部136と、長期色温度補 検波部138と、ゲートパルス出力部140と、ガ マ回路制御部142と、を含んで構成される。

 表示装置100は、映像信号の供給を受ける 、その映像信号を分析して、分析した内容 従って、後述するパネル158の内部に配置さ る画素を点灯することで、パネル158を通じ 映像を表示するものである。

 制御部104は、信号処理集積回路110の制御 行うものであり、I/F部114との間で信号の授 を行う。また、制御部104はI/F部114から受け った信号に対して各種信号処理を行う。制 部104で行う信号処理には、例えばパネル158 表示する画像の輝度の調整に用いるゲイン 算出がある。

 記録部106は、制御部104において信号処理 積回路110を制御するための情報を格納する めのものである。記録部106として、表示装 100の電源が切れている状態でも情報が消え に格納することができるメモリを用いるこ が好ましい。記録部106として採用するメモ として、例えば電気的に内容を書き換える とができるEEPROM(Electronically Erasable and Progr ammable Read Only Memory)を用いることが望まし 。EEPROMは基板に実装したままでデータの書 込みや消去を行うことができる不揮発性の モリであり、刻一刻と変化する表示装置100 情報を格納するために好適なメモリである

 信号処理集積回路110は、映像信号を入力 、入力された映像信号に対して信号処理を すものである。本実施形態では、信号処理 積回路110に入力される映像信号はデジタル 号であり、信号幅は10ビットである。入力 た映像信号に対する信号処理は、信号処理 積回路110の内部の各部で行う。

 エッジぼかし部112は、入力された映像信 に対してエッジをぼかすための信号処理を うものである。具体的には、エッジぼかし 112は、パネル158への画像の焼き付き現象を ぐために、画像を意図的にずらすことでエ ジをぼかして、画像の焼き付き現象を抑え ものである。

 リニア変換部116は、入力に対する出力が ンマ特性を有する映像信号を、ガンマ特性 らリニア特性を有するように変換する信号 理を行うものである。リニア変換部116で入 に対する出力がリニア特性を有するように 号処理を行うことで、パネル158で表示する 像に対する様々な処理が容易になる。リニ 変換部116での信号処理によって、映像信号 信号幅が10ビットから14ビットに拡がる。リ ニア変換部116でリニア特性を有するように映 像信号を変換すると、後述するガンマ変換部 132においてガンマ特性を有するように変換す る。

 パターン生成部118は、表示装置100の内部 画像処理で使用するテストパターンを生成 るものである。表示装置100の内部の画像処 で使用するテストパターンとしては、例え パネル158の表示検査に用いるテストパター がある。

 色温度調整部120は、画像の色温度の調整 行うものであり、表示装置100のパネル158で 示する色の調整を行うものである。図1には 図示していないが、表示装置100には色温度を 調整するための色温度調整手段を備えており 、利用者が色温度調整手段を操作することで 、画面に表示される画像の色温度を手動で調 整することができる。

 長期色温度補正部124は、有機EL素子のR(赤 )、G(緑)、B(青)各色の輝度・時間特性(LT特性) 異なることによる経年変化を補正するもの ある。有機EL素子には、R、G、B各色のLT特性 が異なるため、発光時間の経過に伴って色の バランスが崩れてくる。その色のバランスを 補正するものである。

 発光時間制御部126は、映像をパネル158に 示する際のパルスのデューティ比を算出し 、有機EL素子の発光時間を制御するもので る。表示装置100は、パルスがHI状態の間にパ ネル158内部の有機EL素子に対して電流を流す とで、有機EL素子を発光させて画像の表示 行う。

 信号レベル補正部128は、画像の焼き付き 象を防ぐために、映像信号の信号レベルを 正することでパネル158に表示する映像の輝 を調整するものである。画像の焼き付き現 は、特定の画素の発光頻度が他の画素に比 て高い場合に生じる発光特性の劣化現象の とであり、劣化してしまった画素は他の劣 していない画素に比べて輝度の低下を招い 、周辺の劣化していない部分との輝度差が きくなる。この輝度の差によって、画面に 字が焼き付いてしまったように見える。

 信号レベル補正部128は、映像信号と発光 間制御部126で算出されたパルスのデューテ 比とから各画素または画素群の発光量を算 し、算出した発光量に基づいて、必要に応 て輝度を落とすためのゲインを算出し、算 したゲインを映像信号に乗じるものである

 長期色温度補正検波部138は、長期色温度 正部124で補正するための情報を検知するも である。長期色温度補正検波部138で検知し 情報は、I/F部114を通じて制御部104に送られ 制御部104を経由して記録部106に記録される

 ムラ補正部130は、パネル158に表示される 像や映像のムラを補正するものである。ム 補正部130において、パネル158の横筋、縦筋 よび画面に局所的に生じる発光むらを、入 信号のレベルや座標位置を基準にして補正 行う。

 ガンマ変換部132は、リニア変換部116でリ ア特性を有するように変換した映像信号に してガンマ特性を有するように変換する信 処理を施すものである。ガンマ変換部132で う信号処理は、パネル158が有するガンマ特 をキャンセルし、信号の電流に応じてパネ 158の内部の有機EL素子が発光するようにリ ア特性を有するような信号に変換する信号 理である。ガンマ変換部132で信号処理を行 ことで、信号幅が14ビットから12ビットに変 する。

 ディザ処理部134は、ガンマ変換部132で変 された信号に対してディザリングを施すも である。ディザリングは、使用可能な色数 少ない環境で中間色を表現するために、表 可能な色を組み合わせて表示することであ 。ディザ処理部134でディザリングを行うこ で、本来パネル上では表示できない色を、 かけ上作り出して表現することができる。 ィザ処理部134でのディザリングによって、 号幅が12ビットから10ビットに変化する。

 信号出力部136は、ディザ処理部134でディ リングが施された後の信号をデータドライ 152に対して出力するものである。信号出力 136からデータドライバ152に渡される信号はR 、G、B各色の発光量に関する情報が乗った信 であり、発光時間の情報が乗った信号はゲ トパルス出力部140からパルスの形式で出力 れる。

 ゲートパルス出力部140は、パネル158の発 時間を制御するパルスを出力するものであ 。ゲートパルス出力部140から出力されるパ スは、発光時間制御部126で算出したデュー ィ比によるパルスである。ゲートパルス出 部140からのパルスによって、パネル158での 画素の発光時間が決定される。

 ガンマ回路制御部142は、ガンマ回路154に 定値を与えるものである。ガンマ回路制御 142が与える設定値は、データドライバ152の 部に含まれるD/A変換器のラダー抵抗に与え ための基準電圧である。

 記憶部150は、信号レベル補正部128で輝度 補正する際に必要となる、所定の輝度を上 って発光している画素または画素群の情報 、当該上回っている量の情報とを対応付け 格納しているものである。記憶部150として 、記録部106とは異なり、電源が切れると内 が消去されるようなメモリを用いてもよく そのようなメモリとして、例えばSDRAM(Synchro nous Dynamic Random Access Memory)を用いることが ましい。

 過電流検出部156は、基板のショート等で 電流が生じた場合にその過電流を検出し、 ートパルス出力部140に通知するものである 過電流検出部156からの過電流発生通知によ 、過電流が生じた場合にその過電流がパネ 158に印加されるのを防ぐことができる。

 データドライバ152は、信号出力部136から け取った信号に対して信号処理を行い、パ ル158に対して、パネル158で映像を表示する めの信号を出力するものである。データド イバ152には、図示しないが、D/A変換器が含 れており、D/A変換器はデジタル信号をアナ グ信号に変換して出力する。

 ガンマ回路154は、データドライバ152の内 に含まれるD/A変換器のラダー抵抗に基準電 を与えるものである。ラダー抵抗に与える めの基準電圧は、上述のようにガンマ回路 御部142で生成される。

 パネル158は、データドライバ152からの出 信号およびゲートパルス出力部140からの出 パルスを入力し、入力した信号およびパル に応じて、自発光素子の一例である有機EL 子を発光させて動画像や静止画像を表示す ものである。パネル158は、画像を表示する の形状が平面である。有機EL素子は電圧を印 加すると発光する自発光型の素子であり、そ の発光量は電圧に比例する。従って、有機EL 子のIL特性(電流-発光量特性)も比例関係を することとなる。

 パネル158には、図示しないが、所定の走 周期で画素を選択する走査線と、画素を駆 するための輝度情報を与えるデータ線と、 度情報に基づいて電流量を制御し、電流量 応じて発光素子である有機EL素子を発光さ る画素回路とが、マトリクス状に配置され 構成されており、このように走査線、デー 線および画素回路が構成されていることで 表示装置100は映像信号に従って映像を表示 ることができる。

 以上、図1を用いて本発明の一実施形態に かかる表示装置100の構成について説明した。 なお、図1に示した本発明の一実施形態にか る表示装置100は、リニア変換部116でリニア 性を有するように映像信号を変換した後、 換後の映像信号をパターン生成部118に入力 たが、パターン生成部118とリニア変換部116 を入れ替えてもよい。

 次に、本発明の一実施形態にかかる表示 置100を流れる信号の特性の移り変わりにつ て説明する。図2A~Fは、本発明の一実施形態 にかかる表示装置100を流れる信号の特性の移 り変わりをグラフで説明する説明図である。 図2A~Fの各グラフは、横軸を入力、縦軸を出 として示している。

 図2Aは、被写体を入力した際に、被写体 光量に対する出力Aがガンマ特性を有する映 信号に対して、リニア変換部116で逆のガン 曲線(リニアガンマ)を掛け合わせることで 被写体の光量に対する出力がリニア特性を するように映像信号を変換したことを示し いる。

 図2Bは、被写体の光量の入力に対する出 Bの特性がリニア特性を有するように変換し 映像信号に対して、ガンマ変換部132でガン 曲線を掛け合わせることで、被写体の光量 入力に対する出力がガンマ特性を有するよ に映像信号を変換したことを示している。

 図2Cは、被写体の光量の入力に対する出 Cの特性がガンマ特性を有するように変換し 映像信号に対して、データドライバ152にお るD/A変換が行われたことを示している。D/A 換は、入力と出力との関係がリニア特性を している。従って、データドライバ152によ てD/A変換が施されることによって、被写体 光量を入力すると、出力電圧はガンマ特性 有する。

 図2Dは、D/A変換が施された後の映像信号 、パネル158に含まれるトランジスタに入力 れることによって、両者のガンマ特性が打 消されることを示している。トランジスタ VI特性は、被写体の光量の入力に対する出力 電圧のガンマ特性と逆のカーブを有するガン マ特性である。従って、被写体の光量を入力 すると出力電流がリニア特性を有するように 再び変換することができる。

 図2Eは、被写体の光量を入力すると出力 流がリニア特性を有する信号がパネル158に 力されることで、当該リニア特性を有する 号と、上述したようにリニア特性を有する 機EL素子のIL特性とが掛け合わされることを している。

 その結果、図2Fに示したように、被写体 光量を入力すると、パネル(OLED;Organic Light E mitting Diode)の発光量がリニア特性を有してい るため、リニア変換部116で逆のガンマ曲線を 掛け合わせてリニア特性を有するように映像 信号を変換することで、図1に示した信号処 集積回路110におけるリニア変換部116からガ マ変換部132の間をリニア領域として信号処 することが可能となる。

 以上、本発明の一実施形態にかかる表示 置100を流れる信号の信号特性の移り変わり ついて説明した。

[画素回路構造]
 続いて、図1に図示したパネル158に設けられ る画素回路の構造の一例について説明する。

 図3は、図1に図示したパネル158に設けら る画素回路の断面構造の一例を示す断面図 ある。図3に示すように、パネル158に設けら る画素回路は、駆動トランジスタ1022等を含 む駆動回路が形成されたガラス基板1201上に 縁膜1202、絶縁平坦化膜1203およびウインド絶 縁膜1204がその順に形成され、当該ウインド 縁膜1204の凹部1204Aに有機EL素子1021が設けら た構成となっている。ここでは、駆動回路 各構成素子のうち、駆動トランジスタ1022の を図示し、他の構成素子については省略し 示している。

 有機EL素子1021は、上記ウインド絶縁膜1204 の凹部1204Aの底部に形成された金属等からな アノード電極1205と、当該アノード電極1205 に形成された有機層(電子輸送層、発光層、 ール輸送層/ホール注入層)1206と、当該有機 1206上に全画素共通に形成された透明導電膜 等からなるカソード電極1207とから構成され いる。

 この有機EL素子1021において、有機層1206は 、アノード電極1205上にホール輸送層/ホール 入層2061、発光層2062、電子輸送層2063および 子注入層(図示せず)が順次堆積されること よって形成される。そして、駆動トランジ タ1022による電流駆動の下に、駆動トランジ タ1022からアノード電極1205を通して有機層12 06に電流が流れることで、当該有機層1206内の 発光層2062において電子と正孔が再結合する に発光するようになっている。

 駆動トランジスタ1022は、ゲート電極1221 、半導体層1222の一方側に設けられたソース/ ドレイン領域1223と、半導体層1222の他方側に けられたドレイン/ソース領域1224と、半導 層1222のゲート電極1221と対向する部分のチャ ネル形成領域1225とから構成されている。ソ ス/ドレイン領域1223は、コンタクトホールを 介して有機EL素子1021のアノード電極1205と電 的に接続されている。

 そして、図3に示すように、駆動トランジ スタ1022を含む駆動回路が形成されたガラス 板1201上に、絶縁膜1202、絶縁平坦化膜1203お びウインド絶縁膜1204を介して有機EL素子1021 画素単位で形成された後は、パッシベーシ ン膜1208を介して封止基板1209が接着剤1210に って接合され、当該封止基板1209によって有 機EL素子1021が封止されることにより、パネル 158が形成される。

[駆動回路]
 続いて、図1に図示したパネル158に設けられ る駆動回路の構成の一例について説明する。

 図4等に示す、有機EL素子を備えた発光部E LPを駆動するための駆動回路として各種の回 があるが、以下、5トランジスタ/1容量部か 基本的に構成された駆動回路(以下、5Tr/1C駆 動回路と呼ぶ場合がある)、4トランジスタ/1 量部から基本的に構成された駆動回路(以下 4Tr/1C駆動回路と呼ぶ場合がある)、3トラン スタ/1容量部から基本的に構成された駆動回 路(以下、3Tr/1C駆動回路と呼ぶ場合がある)、2 トランジスタ/1容量部から基本的に構成され 駆動回路(以下、2Tr/1C駆動回路と呼ぶ場合が ある)に共通する事項を、先ず説明する。

 便宜上、駆動回路を構成する各トランジ タは、原則として、nチャネル型の薄膜トラ ンジスタ(TFT)から構成されているとして説明 る。但し、場合によっては、一部のトラン スタをpチャネル型のTFTから構成することも できる。尚、半導体基板等にトランジスタを 形成した構成とすることもできる。駆動回路 を構成するトランジスタの構造は、特に限定 するものではない。以下の説明においては、 駆動回路を構成するトランジスタはエンハン スメント型であるとして説明するが、これに 限るものではない。デプレッション型のトラ ンジスタが用いられていてもよい。また、駆 動回路を構成するトランジスタはシングルゲ ート型であってもよいし、デュアルゲート型 であってもよい。

 以下の説明において、表示装置は、(N/3)× M個の2次元マトリクス状に配列された画素か 構成され、1つの画素は、3つの副画素(赤色 発光する赤色発光副画素、緑色を発光する 色発光副画素、青色を発光する青色発光副 素)から構成されているとする。また、各画 素を構成する発光素子は、線順次駆動される とし、表示フレームレートをFR(回/秒)とする 即ち、第m行目(但し、m=1,2,3・・・M)に配列 れた(N/3)個の画素、より具体的には、N個の 画素のそれぞれを構成する発光素子が同時 駆動される。換言すれば、1つの行を構成す 各発光素子にあっては、その発光/非発光の タイミングは、それらが属する行単位で制御 される。尚、1つの行を構成する各画素につ て映像信号を書き込む処理は、全ての画素 ついて同時に映像信号を書き込む処理(以下 単に、同時書込み処理と呼ぶ場合がある)で あってもよいし、各画素毎に順次映像信号を 書き込む処理(以下、単に、順次書込み処理 呼ぶ場合がある)であってもよい。いずれの 込み処理とするかは、駆動回路の構成に応 て適宜選択すればよい。

 ここで、原則として、第m行目、第n列(但 、n=1,2,3・・・N)に位置する発光素子に関す 駆動、動作を説明するが、係る発光素子を 以下、第(n,m)番目の発光素子あるいは第(n,m) 番目の副画素と呼ぶ。そして、第m行目に配 された各発光素子の水平走査期間(第m番目の 水平走査期間)が終了するまでに、各種の処 (後述する閾値電圧キャンセル処理、書込み 理、移動度補正処理)が行われる。尚、書込 み処理や移動度補正処理は、第m番目の水平 査期間内に行われる必要がある。一方、駆 回路の種類によっては、閾値電圧キャンセ 処理やこれに伴う前処理を第m番目の水平走 期間より先行して行うことができる。

 そして、上述した各種の処理が全て終了 た後、第m行目に配列された各発光素子を構 成する発光部を発光させる。尚、上述した各 種の処理が全て終了した後、直ちに発光部を 発光させてもよいし、所定の期間(例えば、 定の行数分の水平走査期間)が経過した後に 光部を発光させてもよい。この所定の期間 、表示装置の仕様や駆動回路の構成等に応 て、適宜設定することができる。尚、以下 説明においては、説明の便宜のため、各種 処理終了後、直ちに発光部を発光させるも とする。そして、第m行目に配列された各発 光素子を構成する発光部の発光は、第(m+m’) 目に配列された各発光素子の水平走査期間 開始直前まで継続される。ここで、「m’」 は、表示装置の設計仕様によって決定される 。即ち、或る表示フレームの第m行目に配列 れた各発光素子を構成する発光部の発光は 第(m+m’-1)番目の水平走査期間まで継続され 。一方、第(m+m’)番目の水平走査期間の始 から、次の表示フレームにおける第m番目の 平走査期間内において書込み処理や移動度 正処理が完了するまで、第m行目に配列され た各発光素子を構成する発光部は、原則とし て非発光状態を維持する。上述した非発光状 態の期間(以下、単に、非発光期間と呼ぶ場 がある)を設けることにより、アクティブマ リクス駆動に伴う残像ボケが低減され、動 品位をより優れたものとすることができる 但し、各副画素(発光素子)の発光状態/非発 状態は、以上に説明した状態に限定するも ではない。また、水平走査期間の時間長は (1/FR)×(1/M)秒未満の時間長である。(m+m’)の がMを越える場合、越えた分の水平走査期間 は、次の表示フレームにおいて処理される。

 1つのトランジスタの有する2つのソース/ レイン領域において、「一方のソース/ドレ イン領域」という用語を、電源部に接続され た側のソース/ドレイン領域といった意味に いて使用する場合がある。また、トランジ タがオン状態にあるとは、ソース/ドレイン 域間にチャネルが形成されている状態を意 する。係るトランジスタの一方のソース/ド レイン領域から他方のソース/ドレイン領域 電流が流れているか否かは問わない。一方 トランジスタがオフ状態にあるとは、ソー /ドレイン領域間にチャネルが形成されてい い状態を意味する。また、或るトランジス のソース/ドレイン領域が他のトランジスタ のソース/ドレイン領域に接続されていると 、或るトランジスタのソース/ドレイン領域 他のトランジスタのソース/ドレイン領域と が同じ領域を占めている形態を包含する。更 には、ソース/ドレイン領域は、不純物を含 したポリシリコンやアモルファスシリコン の導電性物質から構成することができるだ でなく、金属、合金、導電性粒子、これら 積層構造、有機材料(導電性高分子)から成る 層から構成することができる。また、以下の 説明で用いるタイミングチャートにおいて、 各期間を示す横軸の長さ(時間長)は模式的な のであり、各期間の時間長の割合を示すも ではない。

 図4等に示す駆動回路を用いた発光部ELPの駆 動方法は、例えば、
 (a)第1ノードND 1 と第2ノードND 2 との間の電位差が、駆動トランジスタTR D の閾値電圧を越え、且つ、第2ノードND 2 と発光部ELPに備えられたカソード電極との間 の電位差が、発光部ELPの閾値電圧を越えない ように、第1ノードND 1 に第1ノード初期化電圧を印加し、第2ノードN D 2 に第2ノードND 2 初期化電圧を印加する前処理を行い、次いで 、
 (b)第1ノードND 1 の電位を保った状態で、第1ノードND 1 の電位から駆動トランジスタTR D の閾値電圧を減じた電位に向かって、第2ノ ドND 2 の電位を変化させる閾値電圧キャンセル処理 を行い、その後、
 (c)走査線SCLからの信号によりオン状態とさ た書込みトランジスタTR W を介して、データ線DTLから映像信号を第1ノ ドND 1 に印加する書込み処理を行い、次いで、
 (d)走査線SCLからの信号により書込みトラン スタTR W をオフ状態とすることにより第1ノードND 1 を浮遊状態とし、電源部2100から駆動トラン スタTR D を介して、第1ノードND 1 と第2ノードND 2 との間の電位差の値に応じた電流を発光部ELP に流すことにより、発光部ELPを駆動する、
工程から成る。

 上述したように、前記工程(b)において、第1 ノードND 1 の電位から駆動トランジスタTR D の閾値電圧を減じた電位に向かって、第2ノ ドND 2 の電位を変化させる閾値電圧キャンセル処理 を行なう。より具体的には、第1ノードND 1 の電位から駆動トランジスタTR D の閾値電圧を減じた電位に向かって第2ノー ND 2 の電位を変化させるために、前記工程(a)にお ける第2ノードND 2 の電位に駆動トランジスタTR D の閾値電圧を加えた電圧を超える電圧を、駆 動トランジスタTR D の一方のソース/ドレイン領域に印加する。 性的には、閾値電圧キャンセル処理におい 、第1ノードND 1 と第2ノードND 2 との間の電位差(換言すれば、駆動トランジ タTR D のゲート電極とソース領域との間の電位差) 駆動トランジスタTR D の閾値電圧に近づく程度は、閾値電圧キャン セル処理の時間により左右される。従って、 例えば閾値電圧キャンセル処理の時間を充分 長く確保した形態にあっては、第2ノードND 2 の電位は第1ノードND 1 の電位から駆動トランジスタTR D の閾値電圧を減じた電位に達する。そして、 第1ノードND 1 と第2ノードND 2 との間の電位差は駆動トランジスタTR D の閾値電圧に達し、駆動トランジスタTR D はオフ状態となる。一方、例えば閾値電圧キ ャンセル処理の時間を短く設定せざるを得な い形態にあっては、第1ノードND 1 と第2ノードND 2 との間の電位差が駆動トランジスタTR D の閾値電圧より大きく、駆動トランジスタTR D はオフ状態とはならない場合がある。閾値電 圧キャンセル処理の結果として、必ずしも駆 動トランジスタTR D がオフ状態となることを要しない。

 次いで、各駆動回路毎に、駆動回路の構 、及び、これらの駆動回路を用いた発光部E LPの駆動方法に関して、以下、詳しく説明す 。

[5Tr/1C駆動回路]
 5Tr/1C駆動回路の等価回路図を図4に示し、図 4に示した5Tr/1C駆動回路の駆動のタイミング ャートを模式的に図5に示し、図4に示した5Tr /1C駆動回路の各トランジスタのオン/オフ状 等を模式的に図6A~図6Iに示す。

 この5Tr/1C駆動回路は、書込みトランジスタT R W 、駆動トランジスタTR D 、第1トランジスタTR 1 、第2トランジスタTR 2 、第3トランジスタTR 3 の5つのトランジスタから構成され、更には 1つの容量部C 1 から構成されている。尚、書込みトランジス タTR W 、第1トランジスタTR 1 、第2トランジスタTR 2 、及び、第3トランジスタTR 3 をpチャネル型のTFTから形成してもよい。な 、図4に示した駆動トランジスタTR D は、図3で図示した駆動トランジスタ1022に相 するものである。

 [第1トランジスタTR 1 ]
 第1トランジスタTR 1 の一方のソース/ドレイン領域は、電源部2100( 電圧V CC )に接続され、第1トランジスタTR 1 の他方のソース/ドレイン領域は、駆動トラ ジスタTR D の一方のソース/ドレイン領域に接続されて る。また、第1トランジスタTR 1 のオン/オフ動作は、第1トランジスタ制御回 2111から伸びて、第1トランジスタTR 1 のゲート電極に接続された第1トランジスタ 御線CL 1 によって制御される。電源部2100は、発光部EL Pに電流を供給し、発光部ELPを発光させるた に設けられている。

 [駆動トランジスタTR D ]
 駆動トランジスタTR D の一方のソース/ドレイン領域は、上述のと り、第1トランジスタTR 1 の他方のソース/ドレイン領域に接続されて る。一方、駆動トランジスタTR D の他方のソース/ドレイン領域は、
(1)発光部ELPのアノード電極、
(2)第2トランジスタTR 2 の他方のソース/ドレイン領域、及び、
(3)容量部C 1 の一方の電極、
に接続されており、第2ノードND 2 を構成する。また、駆動トランジスタTR D のゲート電極は、
(1)書込みトランジスタTR W の他方のソース/ドレイン領域、
(2)第3トランジスタTR 3 の他方のソース/ドレイン領域、及び、
(3)容量部C 1 の他方の電極、
に接続されており、第1ノードND 1 を構成する。

 ここで、駆動トランジスタTR D は、発光素子の発光状態においては、以下の 式(1)に従ってドレイン電流I ds を流すように駆動される。発光素子の発光状 態においては、駆動トランジスタTR D の一方のソース/ドレイン領域はドレイン領 として働き、他方のソース/ドレイン領域は ース領域として働く。説明の便宜のため、 下の説明において、駆動トランジスタTR D の一方のソース/ドレイン領域を単にドレイ 領域と呼び、他方のソース/ドレイン領域を にソース領域と呼ぶ場合がある。尚、
μ :実効的な移動度
L :チャネル長
W :チャネル幅
V gs :ゲート電極とソース領域との間の電位差
V th :閾値電圧
C ox :(ゲート絶縁層の比誘電率)×(真空の誘電率)/( ゲート絶縁層の厚さ)
k≡(1/2)・(W/L)・C ox
とする。

I ds =k・μ・(V gs -V th ) 2   (1)

 このドレイン電流I ds が発光部ELPを流れることで、発光部ELPが発光 する。更には、このドレイン電流I ds の値の大小によって、発光部ELPにおける発光 状態(輝度)が制御される。

 [書込みトランジスタTR W ]
 書込みトランジスタTR W の他方のソース/ドレイン領域は、上述のと り、駆動トランジスタTR D のゲート電極に接続されている。一方、書込 みトランジスタTR W の一方のソース/ドレイン領域は、信号出力 路2102から伸びるデータ線DTLに接続されてい 。そして、データ線DTLを介して、発光部ELP おける輝度を制御するための映像信号V Sig が、一方のソース/ドレイン領域に供給され 。尚、データ線DTLを介して、V Sig 以外の種々の信号・電圧(プリチャージ駆動 ための信号や各種の基準電圧等)が、一方の ース/ドレイン領域に供給されてもよい。ま た、書込みトランジスタTR W のオン/オフ動作は、走査回路2101から伸びて 書込みトランジスタTR W のゲート電極に接続された走査線SCLによって 制御される。

 [第2トランジスタTR 2 ]
 第2トランジスタTR 2 の他方のソース/ドレイン領域は、上述のと り、駆動トランジスタTR D のソース領域に接続されている。一方、第2 ランジスタTR 2 の一方のソース/ドレイン領域には、第2ノー ND 2 の電位(即ち、駆動トランジスタTR D のソース領域の電位)を初期化するための電 V SS が供給される。また、第2トランジスタTR 2 のオン/オフ動作は、第2トランジスタ制御回 2112から伸びて、第2トランジスタTR 2 のゲート電極に接続された第2トランジスタ 御線AZ 2 によって制御される。

 [第3トランジスタTR 3 ]
 第3トランジスタTR 3 の他方のソース/ドレイン領域は、上述のと り、駆動トランジスタTR D のゲート電極に接続されている。一方、第3 ランジスタTR 3 の一方のソース/ドレイン領域には、第1ノー ND 1 の電位(即ち、駆動トランジスタTR D のゲート電極の電位)を初期化するための電 V Ofs が供給される。また、第3トランジスタTR 3 のオン/オフ動作は、第3トランジスタ制御回 2113から伸びて、第3トランジスタTR 3 のゲート電極に接続された第3トランジスタ 御線AZ 3 によって制御される。

 [発光部ELP]
 発光部ELPのアノード電極は、上述のとおり 駆動トランジスタTR D のソース領域に接続されている。一方、発光 部ELPのカソード電極には、電圧V Cat が印加される。発光部ELPの容量を符号C EL で表す。また、発光部ELPの発光に必要とされ る閾値電圧をV th-EL とする。即ち、発光部ELPのアノード電極とカ ソード電極との間にV th-EL 以上の電圧が印加されると、発光部ELPは発光 する。

 以下の説明において、電圧あるいは電位 値を以下のとおりとするが、これは、あく でも説明のための値であり、これらの値に 定されるものではない。

V Sig  :発光部ELPにおける輝度を制御するための映 像信号
    ・・・0ボルト~10ボルト
V CC  :電源部2100の電圧
    ・・・20ボルト
V Ofs  :駆動トランジスタTR D のゲート電極の電位(第1ノードND 1 の電位)を初期化するための電圧
    ・・・0ボルト
V SS  :駆動トランジスタTR D のソース領域の電位(第2ノードND 2 の電位)を初期化するための電圧
    ・・・-10ボルト
V th  :駆動トランジスタTR D の閾値電圧
    ・・・3ボルト
V Cat  :発光部ELPのカソード電極に印加される電圧
    ・・・0ボルト
V th-EL :発光部ELPの閾値電圧
    ・・・3ボルト

 以下、5Tr/1C駆動回路の動作説明を行う。 、上述したように、各種の処理(閾値電圧キ ャンセル処理、書込み処理、移動度補正処理 )が全て完了した後、直ちに発光状態が始ま ものとして説明するが、これに限るもので ない。後述する4Tr/1C駆動回路、3Tr/1C駆動回 、2Tr/1C駆動回路の説明においても同様であ 。

  [期間-TP(5) -1 ](図5及び図6A参照)
 この[期間-TP(5) -1 ]は、例えば、前の表示フレームにおける動 であり、前回の各種の処理完了後に第(n,m)番 目の発光素子が発光状態にある期間である。 即ち、第(n,m)番目の副画素を構成する発光素 における発光部ELPには、後述する式(5)に基 くドレイン電流I’ ds が流れており、第(n,m)番目の副画素を構成す 発光素子の輝度は、係るドレイン電流I’ ds に対応した値である。ここで、書込みトラン ジスタTR W 、第2トランジスタTR 2 及び第3トランジスタTR 3 はオフ状態であり、第1トランジスタTR 1 及び駆動トランジスタTR D はオン状態である。第(n,m)番目の発光素子の 光状態は、第(m+m’)行目に配列された発光 子の水平走査期間の開始直前まで継続され 。

 図5に示す[期間-TP(5) 0 ]~[期間-TP(5) 4 ]は、前回の各種の処理完了後の発光状態が 了した後から、次の書込み処理が行われる 前までの動作期間である。即ち、この[期間- TP(5) 0 ]~[期間-TP(5) 4 ]は、例えば、前の表示フレームにおける第(m +m’)番目の水平走査期間の始期から、現表示 フレームにおける第(m-1)番目の水平走査期間 終期までの或る時間長さの期間である。尚 [期間-TP(5) 1 ]~[期間-TP(5) 4 ]を、現表示フレームにおける第m番目の水平 査期間内に含む構成とすることもできる。

 そして、この[期間-TP(5) 0 ]~[期間-TP(5) 4 ]において、第(n,m)番目の発光素子は原則とし て非発光状態にある。即ち、[期間-TP(5) 0 ]~[期間-TP(5) 1 ]、[期間-TP(5) 3 ]~[期間-TP(5) 4 ]においては、第1トランジスタTR 1 はオフ状態であるので、発光素子は発光しな い。尚、[期間-TP(5) 2 ]においては、第1トランジスタTR 1 はオン状態となる。しかし、この期間におい ては後述する閾値電圧キャンセル処理が行わ れている。閾値電圧キャンセル処理の説明に おいて詳しく述べるが、後述する式(2)を満た すことを前提とすれば、発光素子が発光する ことはない。

 以下、[期間-TP(5) 0 ]~[期間-TP(5) 4 ]の各期間について、先ず、説明する。尚、[ 間-TP(5) 1 ]の始期や、[期間-TP(5) 1 ]~[期間-TP(5) 4 ]の各期間の長さは、表示装置の設計に応じ 適宜設定すればよい。

  [期間-TP(5) 0 ]
 上述したように、この[期間-TP(5) 0 ]において、第(n,m)番目の発光素子は、非発光 状態にある。書込みトランジスタTR W 、第2トランジスタTR 2 、第3トランジスタTR 3 はオフ状態である。また、[期間-TP(5) -1 ]から[期間-TP(5) 0 ]に移る時点で、第1トランジスタTR 1 がオフ状態となるが故に、第2ノードND 2 (駆動トランジスタTR D のソース領域あるいは発光部ELPのアノード電 極)の電位は、(V th-EL +V Cat )まで低下し、発光部ELPは非発光状態となる また、第2ノードND 2 の電位低下に倣うように、浮遊状態の第1ノ ドND 1 (駆動トランジスタTR D のゲート電極)の電位も低下する。

  [期間-TP(5) 1 ](図6B及び図6C参照)
 この[期間-TP(5) 1 ]において、後述する閾値電圧キャンセル処 を行うための前処理が行われる。即ち、[期 -TP(5) 1 ]の開始時、第2トランジスタ制御線AZ 2 及び第3トランジスタ制御線AZ 3 をハイレベルとすることによって、第2トラ ジスタTR 2 及び第3トランジスタTR 3 をオン状態とする。その結果、第1ノードND 1 の電位は、V Ofs (例えば、0ボルト)となる。一方、第2ノードND 2 の電位は、V SS (例えば、-10ボルト)となる。そして、この[期 間-TP(5) 1 ]の完了以前において、第2トランジスタ制御 AZ 2 をローレベルとすることによって、第2トラ ジスタTR 2 をオフ状態とする。尚、第2トランジスタTR 2 及び第3トランジスタTR 3 を同時にオン状態としてもよいし、第2トラ ジスタTR 2 を先にオン状態としてもよいし、第3トラン スタTR 3 を先にオン状態としてもよい。

 以上の処理により、駆動トランジスタTR D のゲート電極とソース領域との間の電位差が V th 以上となる。駆動トランジスタTR D はオン状態である。

  [期間-TP(5) 2 ](図6D参照)
 次に、閾値電圧キャンセル処理が行われる 即ち、第3トランジスタTR 3 のオン状態を維持したまま、第1トランジス 制御線CL 1 をハイレベルとすることによって、第1トラ ジスタTR 1 をオン状態とする。その結果、第1ノードND 1 の電位は変化しないが(V Ofs =0ボルトを維持)、第1ノードND 1 の電位から駆動トランジスタTR D の閾値電圧V th を減じた電位に向かって、第2ノードND 2 の電位は変化する。即ち、浮遊状態の第2ノ ドND 2 の電位が上昇する。そして、駆動トランジス タTR D のゲート電極とソース領域との間の電位差が V th に達すると、駆動トランジスタTR D がオフ状態となる。具体的には、浮遊状態の 第2ノードND 2 の電位が(V Ofs -V th =-3ボルト>V SS )に近づき、最終的に(V Ofs -V th )となる。ここで、以下の式(2)が保証されて れば、云い換えれば、式(2)を満足するよう 電位を選択、決定しておけば、発光部ELPが 光することはない。

(V Ofs -V th )<(V th-EL +V Cat )  (2)

 この[期間-TP(5) 2 ]にあっては、第2ノードND 2 の電位は、最終的に、(V Ofs -V th )となる。即ち、駆動トランジスタTR D の閾値電圧V th 、及び、駆動トランジスタTR D のゲート電極を初期化するための電圧V Ofs のみに依存して、第2ノードND 2 の電位は決定される。云い換えれば、発光部 ELPの閾値電圧V th-EL には依存しない。

  [期間-TP(5) 3 ](図6E参照)
 その後、第3トランジスタTR 3 のオン状態を維持したまま、第1トランジス 制御線CL 1 をローレベルとすることによって、第1トラ ジスタTR 1 をオフ状態とする。その結果、第1ノードND 1 の電位は変化せず(V Ofs =0ボルトを維持)、浮遊状態の第2ノードND 2 の電位も変化せず、(V Ofs -V th =-3ボルト)を保持する。

  [期間-TP(5) 4 ](図6F参照)
 次いで、第3トランジスタ制御線AZ 3 をローレベルとすることによって、第3トラ ジスタTR 3 をオフ状態とする。第1ノードND 1 及び第2ノードND 2 の電位は、実質上、変化しない。実際には、 寄生容量等の静電結合により電位変化が生じ 得るが、通常、これらは無視することができ る。

 次いで、[期間-TP(5) 5 ]~[期間-TP(5) 7 ]の各期間について説明する。尚、後述する うに、[期間-TP(5) 5 ]において書込み処理が行われ、[期間-TP(5) 6 ]において移動度補正処理が行われる。上述 たように、これらの処理は、第m番目の水平 査期間内に行われる必要がある。説明の便 のため、[期間-TP(5) 5 ]の始期と[期間-TP(5) 6 ]の終期とは、それぞれ、第m番目の水平走査 間の始期と終期とに一致するものとして説 する。

  [期間-TP(5) 5 ](図6G参照)
 その後、駆動トランジスタTR D に対する書込み処理を実行する。具体的には 、第1トランジスタTR 1 、第2トランジスタTR 2 、及び、第3トランジスタTR 3 のオフ状態を維持したまま、データ線DTLの電 位を、発光部ELPにおける輝度を制御するため の映像信号V Sig とし、次いで、走査線SCLをハイレベルとする ことによって、書込みトランジスタTR W をオン状態とする。その結果、第1ノードND 1 の電位は、V Sig へと上昇する。

 ここで、容量部C 1 の容量を値c 1 と表し、発光部ELPの容量C EL の容量を値c EL と表す。そして、駆動トランジスタTR D のゲート電極とソース領域との間の寄生容量 の値をc gs とする。駆動トランジスタTR D のゲート電極の電位がV Ofs からV Sig (>V Ofs )に変化したとき、容量部C 1 の両端の電位(第1ノードND 1 及び第2ノードND 2 の電位)は、原則として、変化する。即ち、 動トランジスタTR D のゲート電極の電位(=第1ノードND 1 の電位)の変化分(V Sig -V Ofs )に基づく電荷が、容量部C 1 、発光部ELPの容量C EL 、駆動トランジスタTR D のゲート電極とソース領域との間の寄生容量 に振り分けられる。然るに、値c EL が、値c 1 及び値c gs と比較して十分に大きな値であれば、駆動ト ランジスタTR D のゲート電極の電位の変化分(V Sig -V Ofs )に基づく駆動トランジスタTR D のソース領域(第2ノードND 2 )の電位の変化は小さい。そして、一般に、 光部ELPの容量C EL の容量値c EL は、容量部C 1 の容量値c 1 及び駆動トランジスタTR D の寄生容量の値c gs よりも大きい。そこで、説明の便宜のため、 特段の必要がある場合を除き、第1ノードND 1 の電位変化により生ずる第2ノードND 2 の電位変化は考慮せずに説明を行う。他の駆 動回路においても同様である。尚、図5に示 た駆動のタイミングチャートも、第1ノードN D 1 の電位変化により生ずる第2ノードND 2 の電位変化を考慮せずに示した。駆動トラン ジスタTR D のゲート電極(第1ノードND 1 )の電位をV g 、駆動トランジスタTR D のソース領域(第2ノードND 2 )の電位をV s としたとき、V g の値、V s の値は以下のとおりとなる。それ故、第1ノ ドND 1 と第2ノードND 2 の電位差、換言すれば、駆動トランジスタTR D のゲート電極とソース領域との間の電位差V gs は、以下の式(3)で表すことができる。

V g =V Sig
V s ≒V Ofs -V th
V gs ≒V Sig -(V Ofs -V th )   (3)

 即ち、駆動トランジスタTR D に対する書込み処理において得られたV gs は、発光部ELPにおける輝度を制御するための 映像信号V Sig 、駆動トランジスタTR D の閾値電圧V th 、及び、駆動トランジスタTR D のゲート電極を初期化するための電圧V Ofs のみに依存している。そして、発光部ELPの閾 値電圧V th-EL とは無関係である。

  [期間-TP(5) 6 ](図6H参照)
 その後、駆動トランジスタTR D の移動度μの大小に基づく駆動トランジスタT R D のソース領域(第2ノードND 2 )の電位の補正(移動度補正処理)を行う。

 一般に、駆動トランジスタTR D をポリシリコン薄膜トランジスタ等から作製 した場合、トランジスタ間で移動度μにばら きが生じることは避け難い。従って、移動 μに差異がある複数の駆動トランジスタTR D のゲート電極に同じ値の映像信号V Sig を印加したとしても、移動度μの大きい駆動 ランジスタTR D を流れるドレイン電流I ds と、移動度μの小さい駆動トランジスタTR D を流れるドレイン電流I ds との間に、差異が生じてしまう。そして、こ のような差異が生じると、表示装置の画面の 均一性(ユニフォーミティ)が損なわれてしま 。

 従って、具体的には、書込みトランジスタT R W のオン状態を維持したまま、第1トランジス 制御線CL 1 をハイレベルとすることによって、第1トラ ジスタTR 1 をオン状態とし、次いで、所定の時間(t 0 )が経過した後、走査線SCLをローレベルとす ことによって、書込みトランジスタTR W をオフ状態とし、第1ノードND 1 (駆動トランジスタTR D のゲート電極)を浮遊状態とする。そして、 上の結果、駆動トランジスタTR D の移動度μの値が大きい場合、駆動トランジ タTR D のソース領域における電位の上昇量δV(電位 正値)は大きくなり、駆動トランジスタTR D の移動度μの値が小さい場合、駆動トランジ タTR D のソース領域における電位の上昇量δV(電位 正値)は小さくなる。ここで、駆動トランジ タTR D のゲート電極とソース領域との間の電位差V gs は、式(3)から以下の式(4)のように変形される 。

V gs ≒V Sig -(V Ofs -V th )-δV   (4)

 尚、移動度補正処理を実行するための所定 時間([期間-TP(5) 6 ]の全時間t 0 )は、表示装置の設計の際、設計値として予 決定しておけばよい。また、このときの駆 トランジスタTR D のソース領域における電位(V Ofs -V th +δV)が以下の式(2’)を満足するように、[期間 -TP(5) 6 ]の全時間t 0 は決定されている。そして、これによって、 [期間-TP(5) 6 ]において、発光部ELPが発光することはない 更には、この移動度補正処理によって、係 k(≡(1/2)・(W/L)・C ox )のばらつきの補正も同時に行われる。

(V Ofs -V th +δV)<(V th-EL +V Cat )  (2’)

  [期間-TP(5) 7 ](図6I参照)
 以上の操作によって、閾値電圧キャンセル 理、書込み処理、移動度補正処理が完了す 。ところで、走査線SCLがローレベルとなる 果、書込みトランジスタTR W がオフ状態となり、第1ノードND 1 、即ち、駆動トランジスタTR D のゲート電極は浮遊状態となる。一方、第1 ランジスタTR 1 はオン状態を維持しており、駆動トランジス タTR D のドレイン領域は、電源部2100(電圧V CC 、例えば20ボルト)に接続された状態にある。 従って、以上の結果として、第2ノードND 2 の電位は上昇する。

 ここで、上述したとおり、駆動トランジス TR D のゲート電極は浮遊状態にあり、しかも、容 量部C 1 が存在するが故に、所謂ブートストラップ回 路におけると同様の現象が駆動トランジスタ TR D のゲート電極に生じ、第1ノードND 1 の電位も上昇する。その結果、駆動トランジ スタTR D のゲート電極とソース領域との間の電位差V gs は、式(4)の値を保持する。

 また、第2ノードND 2 の電位が上昇し、(V th-EL +V Cat )を越えるので、発光部ELPは発光を開始する このとき、発光部ELPを流れる電流は、駆動 ランジスタTR D のドレイン領域からソース領域へと流れるド レイン電流I ds であるので、式(1)で表すことができる。ここ で、式(1)と式(4)から、式(1)は、以下の式(5)に ように変形することができる。

I ds =k・μ・(V Sig -V Ofs -δV) 2   (5)

 従って、発光部ELPを流れる電流I ds は、例えば、V Ofs を0ボルトに設定したとした場合、発光部ELP おける輝度を制御するための映像信号V Sig の値から、駆動トランジスタTR D の移動度μに起因した第2ノードND 2 (駆動トランジスタTR D のソース領域)における電位補正値δVの値を じた値の2乗に比例する。云い換えれば、発 部ELPを流れる電流I ds は、発光部ELPの閾値電圧V th-EL 、及び、駆動トランジスタTR D の閾値電圧V th には依存しない。即ち、発光部ELPの発光量( 度)は、発光部ELPの閾値電圧V th-EL の影響、及び、駆動トランジスタTR D の閾値電圧V th の影響を受けない。そして、第(n,m)番目の発 素子の輝度は、係る電流I ds に対応した値である。

 しかも、移動度μの大きな駆動トランジス TR D ほど、電位補正値δVが大きくなるので、式(4) の左辺のV gs の値が小さくなる。従って、式(5)において、 移動度μの値が大きくとも、(V Sig -V Ofs -δV) 2 の値が小さくなる結果、ドレイン電流I ds を補正することができる。即ち、移動度μの なる駆動トランジスタTR D においても、映像信号V Sig の値が同じであれば、ドレイン電流I ds が略同じとなる結果、発光部ELPを流れ、発光 部ELPの輝度を制御する電流I ds が均一化される。即ち、移動度μのばらつき( 更には、kのばらつき)に起因する発光部の輝 のばらつきを補正することができる。

 発光部ELPの発光状態を第(m+m’-1)番目の水平 走査期間まで継続する。この時点は、[期間-T P(5) -1 ]の終わりに相当する。

 以上によって、第(n,m)番目の副画素を構 する発光素子10の発光の動作が完了する。

 次に、2Tr/1C駆動回路に関する説明を行う

  [2Tr/1C駆動回路]
 2Tr/1C駆動回路の等価回路図を図7に示し、駆 動のタイミングチャートを模式的に図8に示 、各トランジスタのオン/オフ状態等を模式 に図9A~図9Fに示す。

 この2Tr/1C駆動回路においては、前述した5Tr/ 1C駆動回路から、第1トランジスタTR 1 、第2トランジスタTR 2 、及び、第3トランジスタTR 3 の3つのトランジスタが省略されている。即 、この2Tr/1C駆動回路は、書込みトランジス TR W 、及び、駆動トランジスタTR D の2つのトランジスタから構成され、更には 1つの容量部C 1 から構成されている。なお、図7に示した駆 トランジスタTR D は、図3で図示した駆動トランジスタ1022に相 するものである。

  [駆動トランジスタTR D ]
 駆動トランジスタTR D の構成は、5Tr/1C駆動回路において説明した駆 動トランジスタTR D の構成と同じであるので、詳細な説明は省略 する。但し、駆動トランジスタTR D のドレイン領域は電源部2100に接続されてい 。尚、電源部2100からは、発光部ELPを発光さ るための電圧V CC-H 、及び、駆動トランジスタTR D のソース領域の電位を制御するための電圧V CC-L が供給される。ここで、電圧V CC-H 及びV CC-L の値として、
V CC-H = 20ボルト
V CC-L =-10ボルト
を例示することができるが、これらの値に限 定するものではない。

  [書込みトランジスタTR W ]
 書込みトランジスタTR W の構成は、5Tr/1C駆動回路において説明した書 込みトランジスタTR W の構成と同じであるので、詳細な説明は省略 する。

  [発光部ELP]
 発光部ELPの構成は、5Tr/1C駆動回路において 明した発光部ELPの構成と同じであるので、 細な説明は省略する。

 以下、2Tr/1C駆動回路の動作説明を行う。

  [期間-TP(2) -1 ](図8及び図9A参照)
 この[期間-TP(2) -1 ]は、例えば、前の表示フレームにおける動 であり、実質的に、5Tr/1C駆動回路において 明した[期間-TP(5) -1 ]と同じ動作である。

 図8に示す[期間-TP(2) 0 ]~[期間-TP(2) 2 ]は、図5に示す[期間-TP(5) 0 ]~[期間-TP(5) 4 ]に対応する期間であり、次の書込み処理が われる直前までの動作期間である。そして 5Tr/1C駆動回路と同様に、[期間-TP(2) 0 ]~[期間-TP(2) 2 ]において、第(n,m)番目の発光素子は原則とし て非発光状態にある。但し、2Tr/1C駆動回路の 動作においては、図8に示すように、[期間-TP( 2) 3 ]の他、[期間-TP(2) 1 ]~[期間-TP(2) 2 ]も第m番目の水平走査期間に包含される点が 5Tr/1C駆動回路の動作とは異なる。尚、説明 便宜のため、[期間-TP(2) 1 ]の始期、及び、[期間-TP(2) 3 ]の終期は、それぞれ、第m番目の水平走査期 の始期、及び、終期に一致するものとして 明する。

 以下、[期間-TP(2) 0 ]~[期間-TP(2) 2 ]の各期間について、説明する。尚、5Tr/1C駆 回路において説明したと同様に、[期間-TP(2) 1 ]~[期間-TP(2) 3 ]の各期間の長さは、表示装置の設計に応じ 適宜設定すればよい。

  [期間-TP(2) 0 ](図9B参照)
 この[期間-TP(2) 0 ]は、例えば、前の表示フレームから現表示 レームにおける動作である。即ち、この[期 -TP(2) 0 ]は、前の表示フレームにおける第(m+m’)番目 の水平走査期間から、現表示フレームにおけ る第(m-1)番目の水平走査期間までの期間であ 。そして、この[期間-TP(2) 0 ]において、第(n,m)番目の発光素子は、非発光 状態にある。ここで、[期間-TP(2) -1 ]から[期間-TP(2) 0 ]に移る時点で、電源部2100から供給される電 を、V CC-H から電圧V CC-L に切り替える。その結果、第2ノードND 2 の電位はV CC-L まで低下し、発光部ELPは非発光状態となる。 また、第2ノードND 2 の電位低下に倣うように、浮遊状態の第1ノ ドND 1 (駆動トランジスタTR D のゲート電極)の電位も低下する。

  [期間-TP(2) 1 ](図9C参照)
 そして、現表示フレームにおける第m行目の 水平走査期間が開始する。この[期間-TP(2) 1 ]において、閾値電圧キャンセル処理を行う めの前処理が行われる。[期間-TP(2) 1 ]の開始時、走査線SCLをハイレベルとするこ によって、書込みトランジスタTR W をオン状態とする。その結果、第1ノードND 1 の電位は、V Ofs (例えば、0ボルト)となる。第2ノードND 2 の電位はV CC-L (例えば、-10ボルト)を保持する。

 上記の処理により、駆動トランジスタTR D のゲート電極とソース領域との間の電位差が V th 以上となり、駆動トランジスタTR D はオン状態となる。

  [期間-TP(2) 2 ](図9D参照)
 次に、閾値電圧キャンセル処理が行われる 即ち、書込みトランジスタTR W のオン状態を維持したまま、電源部2100から 給される電圧を、V CC-L から電圧V CC-H に切り替える。その結果、第1ノードND 1 の電位は変化しないが(V Ofs =0ボルトを維持)、第1ノードND 1 の電位から駆動トランジスタTR D の閾値電圧V th を減じた電位に向かって、第2ノードND 2 の電位は変化する。即ち、浮遊状態の第2ノ ドND 2 の電位が上昇する。そして、駆動トランジス タTR D のゲート電極とソース領域との間の電位差が V th に達すると、駆動トランジスタTR D がオフ状態となる。具体的には、浮遊状態の 第2ノードND 2 の電位が(V Ofs -V th =-3ボルト)に近づき、最終的に(V Ofs -V th )となる。ここで、上述した式(2)が保証され いれば、云い換えれば、式(2)を満足するよ に電位を選択、決定しておけば、発光部ELP 発光することはない。

 この[期間-TP(2) 2 ]にあっては、第2ノードND 2 の電位は、最終的に、(V Ofs -V th )となる。即ち、駆動トランジスタTR D の閾値電圧V th 、及び、駆動トランジスタTR D のゲート電極を初期化するための電圧V Ofs のみに依存して、第2ノードND 2 の電位は決定される。そして、発光部ELPの閾 値電圧V th-EL とは無関係である。

  [期間-TP(2) 3 ](図9E参照)
 次に、駆動トランジスタTR D に対する書込み処理、及び、駆動トランジス タTR D の移動度μの大小に基づく駆動トランジスタT R D のソース領域(第2ノードND 2 )の電位の補正(移動度補正処理)を行う。具体 的には、書込みトランジスタTR W のオン状態を維持したまま、データ線DTLの電 位を、発光部ELPにおける輝度を制御するため の映像信号V Sig とする。その結果、第1ノードND 1 の電位はV Sig へと上昇し、駆動トランジスタTR D はオン状態となる。尚、書込みトランジスタ TR W を、一旦、オフ状態とし、データ線DTLの電位 を、発光部ELPにおける輝度を制御するための 映像信号V Sig に変更し、その後、走査線SCLをハイレベルと することによって、書込みトランジスタTR W をオン状態とすることで、駆動トランジスタ TR D をオン状態としてもよい。

 5Tr/1C駆動回路において説明したと異なり、 動トランジスタTR D のドレイン領域には電源部2100から電位V CC-H が印加されているので、駆動トランジスタTR D のソース領域の電位は上昇する。所定の時間 (t 0 )が経過した後、走査線SCLをローレベルとす ことによって、書込みトランジスタTR W をオフ状態とし、第1ノードND 1 (駆動トランジスタTR D のゲート電極)を浮遊状態とする。尚、この[ 間-TP(2) 3 ]の全時間t 0 は、第2ノードND 2 の電位が(V Ofs -V th +δV)となるように、表示装置の設計の際、設 値として予め決定しておけばよい。

 この[期間-TP(2) 3 ]にあっても、駆動トランジスタTR D の移動度μの値が大きい場合、駆動トランジ タTR D のソース領域における電位の上昇量δVは大き く、駆動トランジスタTR D の移動度μの値が小さい場合、駆動トランジ タTR D のソース領域における電位の上昇量δVは小さ い。

  [期間-TP(2) 4 ](図9E参照)
 以上の操作によって、閾値電圧キャンセル 理、書込み処理、移動度補正処理が完了す 。そして、5Tr/1C駆動回路において説明した[ 期間-TP(5) 7 ]と同じ処理がなされ、第2ノードND 2 の電位が上昇し、(V th-EL +V Cat )を越えるので、発光部ELPは発光を開始する このとき、発光部ELPを流れる電流は、前述 た式(5)にて得ることができるので、発光部EL Pを流れる電流I ds は、発光部ELPの閾値電圧V th-EL 、及び、駆動トランジスタTR D の閾値電圧V th には依存しない。即ち、発光部ELPの発光量( 度)は、発光部ELPの閾値電圧V th-EL の影響、及び、駆動トランジスタTR D の閾値電圧V th の影響を受けない。加えて、駆動トランジス タTR D における移動度μのばらつきに起因したドレ ン電流I ds のばらつき発生を抑制することができる。

 そして、発光部ELPの発光状態を第(m+m’-1)番 目の水平走査期間まで継続する。この時点は 、[期間-TP(2) -1 ]の終わりに相当する。

 以上によって、第(n,m)番目の副画素を構 する発光素子10の発光の動作が完了する。

 以上、好ましい例に基づき説明したが、 発明においては駆動回路の構成はこれらの に限定されるものではない。各例において 明した表示装置、発光素子、駆動回路を構 する各種の構成要素の構成、構造、発光部 駆動方法における工程は例示であり、適宜 変更することができる。例えば、駆動回路 して図10に示した4Tr/1C駆動回路や、図11に示 した3Tr/1C駆動回路を用いてもよい。

 また、5Tr/1C駆動回路の動作説明においては 書込み処理と移動度補正を別個に行ったが これに限るものではない。2Tr/1C駆動回路の 作説明と同様に、書込み処理において移動 補正処理が併せて行われる構成とすること できる。具体的には、発光制御トランジス T EL_C をオン状態とした状態で、書込みトランジス タT Sig を介して、データ線DTLから映像信号V Sig_m を第1ノードに印加する構成とすればよい。

 続いて、本発明の一実施形態にかかるム 補正部130の構成について説明する。図12は 本発明の一実施形態にかかるムラ補正部130 構成について説明する説明図である。

 図12に示したように、本発明の一実施形 にかかるムラ補正部130は、レベル検出部162 、ムラ補正情報記憶部164と、補間部166、168 、加算器170と、を含んで構成される。

 レベル検出部162は、映像信号の電圧(レベ ル)を検出する。レベル検出部162で映像信号 レベルを検出すると、検出したレベルをム 補正情報記憶部164に送る。

 ムラ補正情報記憶部164は、パネル158に表 される画像の発光むらを補正するための情 が記憶されるものである。ムラ補正情報記 部として、記録部106と同様に、表示装置100 電源が切れている状態でも情報が消えずに 納することができるメモリを用いることが ましい。ムラ補正情報記憶部164として採用 るメモリとして、例えば電気的に内容を書 換えることができるEEPROMを用いることが望 しい。ここで、パネル158に表示される画像 発光むらを補正するための情報について説 する。

 パネル158に対して一様な値を有する映像 号を供給した状態で、パネル158の画像の表 面をビデオカメラなどの撮像手段で撮像し 場合に、パネル158に発光むらが無いときは 当該撮像手段からは一様な値の信号を得る とができる。しかし、パネル158に発光むら あるときは、当該撮像手段からは発光むら 応じて値が変化する信号を得ることになる

 そこで、パネル158が発光むらを生じてい かどうかを検出するために、パネル158にお て複数の所定の輝度で発光するような映像 号をパネル158に対して供給する。そのよう 映像信号は、例えばパターン生成部118で生 してパネル158に供給してもよく、表示装置1 00の外部で生成して表示装置100に供給しても い。ここで、表示装置100では、パネル158の 画素において印加する電圧と、パネル158の 画素における輝度とはリニアな(線形な)関 を有しているので、映像信号の信号レベル( 圧)に比例してパネル158における輝度が変化 することになる。

 パネル158が所定の輝度で発光するような 像信号の入力を受けると、当該映像信号に ってパネル158が発光する。発光したパネル1 58の表示面を撮像手段で撮像し、撮像手段で 像したパネル158の表示面の画像から信号電 を取得する。取得した信号電圧を外部の専 コンピュータ(図示せず)に入力することで 当該輝度における発光むらの補正データを る。

 つまり、当該輝度における発光むらの補 データとは、パネル158が当該輝度で表示す 画像に発光むらがある場合に、パネル158に ける発光むらが無くなる様に、発光むらを じている箇所に対して映像信号の信号レベ を補正するための補正データである。そし 、このような補正データをムラ補正情報記 部164に記憶しておき、記憶した補正データ 基づいて映像信号の信号レベルを補正する とで、パネル158固有の発光むらを抑えて画 を表示することができる。

 上述したように、パネル158は画素を構成 るTFTをレーザー光で露光する工程があり、 のレーザー光による露光工程に起因して、 ネル158の水平方向や垂直方向に筋状の発光 らを生じやすくなっている。また、パネル1 58の水平方向や垂直方向以外にも、局所的に 光むらを生じる場合もある。

 そのため、発光むらの補正データには、 ネル158の水平方向や垂直方向に生じる発光 らを補正する補正データと、パネル158の局 的に生じる発光むらを補正する補正データ が含まれる。本実施形態における表示装置1 00は、水平方向や垂直方向に生じる発光むら 補正(以下「縦横補正」とも称する)と、局 的に生じる発光むらを補正する補正(以下「 ポット補正」とも称する)とを組み合わせて 補正することを特徴とする。

 以上、発光むらを補正するための情報に いて説明した、なお、縦横補正とスポット 正の詳細については後述する。

 補間部166、168は、補間によって映像信号 補正するための補正信号を生成するもので る。補間部166、168によって生成された補正 号を用いて映像信号を補正することによっ 、パネル158における発光むらを補正する。

 ここで、補間部166と補間部168との違いは 補間部166が縦横補正によって発光むらを補 する際に補正信号を生成するものであり、 間部168はスポット補正によって発光むらを 正する際に補正信号を生成するものである 縦横補正とスポット補正のどちらを用いて 光むらを補正するか、また、縦横補正とス ット補正の両方を用いて発光むらを補正す かは、パネル158に生じている発光むらの状 によって、ムラ補正情報記憶部164に補正情 を記録する際に指定してもよい。

 加算器170は、補間部166、168で生成された 正信号と、ムラ補正部130に入力された映像 号とを加算するものである。補間部166、168 生成された補正信号と、ムラ補正部130に入 された映像信号とが加算されることで、パ ル158における発光むらを補正することがで る。

 以上、本発明の一実施形態にかかるムラ 正部130の構成について説明した。次に、本 明の一実施形態にかかる表示装置100におけ 発光むらの補正方法について説明する。

 図13は、本発明の一実施形態にかかる、 示装置100における発光むらの補正方法の概 について説明する説明図である。本実施形 にかかる表示装置100においては、3つの輝度 パネル158に画像を表示することで発光むら 検出し、発光むらを補正する補正データを て、発光むらを補正する。発光むらを検出 るための輝度を、輝度の低い順にL1、L2、L3 する。そして、上述したようにパネル158に 加する電圧と輝度とはリニアな関係を有し いる。そこで、輝度L1に対応する電圧をV1、 L2に対応する電圧をV2、L3に対応する電圧をV3 する。もちろん本発明においては、補正デ タを得るための輝度は3つに限られない。ま た、本実施形態では、輝度L3をほぼ中間の輝 に設定することとするが、もちろん本発明 おいては輝度の設定はかかる例に限られな 。

 それぞれの輝度に対応する信号レベルを する映像信号をパネル158に与え、上述のよ にパネル158に表示された画像をビデオカメ などの撮像手段で撮像して、パネル158の発 むらを検出する。

 パネル158の製造工程に起因して生じる発 むらには、パネル158の水平方向や垂直方向 生じる筋状の発光むらと、パネル158の局所 に生じる発光むらとがある。パネル158の水 方向や垂直方向に生じる筋状の発光むらを 正するには縦横補正が適している。しかし パネル158の局所的に生じる発光むらを補正 るには縦横補正だけでは補正しきれない。 って、パネル158の局所的に生じる発光むら 補正するには、パネル158の表示面に対して 子状に検出点を設けて補正(以下「格子型補 正」とも称する)する必要がある。

 ここで、格子型補正を用いる場合には、 子の目を細かくすればする程、局所的に生 る発光むらを完全に補正することができる しかし、格子型補正では格子の各交点につ て補正データを保持する必要があるため、 子の目を細かくする程、ムラ補正情報記憶 164で記憶しておかなければいけない補正デ タが増大する。従って、限られたメモリ容 では格子型補正を行う場合の格子の目の細 さに制限が生じる。また格子の目を細かく る程、ムラ補正部130におけるむら補正に要 る時間も増える。

 そこで、本発明の一実施形態にかかる表 装置100における発光むらの補正方法では、 14Aに示したような画面全面を処理領域とし いた従来の格子型補正に対し、図14Bに示し ような発光むらが生じている特定領域のみ 処理領域を絞ってスポット補正を行うこと 特徴としている。このように特定領域のみ 処理領域を絞ってスポット補正を行うこと 、メモリ容量が限られていても格子の目を かくすることができて、発光むらをより補 することができる。

 図15は、本発明の一実施形態にかかる表 装置100における発光むらの補正方法による 光むらの補正について、グラフを用いて説 する説明図である。横軸はパネル158に入力 れる映像信号の信号レベル(電圧)を、縦軸は パネル158で出力される画像の輝度を示してい る。

 符号172で示した線は、発光むらが生じて る箇所における、発光むらの検出によって 定される入出力特性の一例を示している。 た符号174で示した線は、発光むらが生じて ない場合における入出力特性の一例を示し いる。

 このように、パネル158に発光むらが生じ いる場合には、発光むらを生じている箇所 本来の入出力特性より低い輝度で発光する この低い輝度で発光している箇所を本来の 度で発光するように、ムラ補正部130におい 映像信号の信号レベルを調節する。

 本発明の一実施形態にかかる表示装置100 おける発光むらの補正方法では、パネル158 生じている発光むらを、縦横補正とスポッ 補正とを適宜組み合わせることによって補 することを特徴とする。ここで、縦横補正 よって補正する場合の補正データと、スポ ト補正によって補正する補正データについ 、詳細に説明する。

 縦横補正によって発光むらを補正する場 には、水平方向に対して補正する補正デー と垂直方向に対して補正するデータとを作 する。水平方向に対して補正する補正デー は、パネル158を水平方向に一様な輝度に補 するためのデータを、全ての水平線におい 平均して得られるデータである。同様に、 直方向に対して補正する補正データは、パ ル158を垂直方向に一様な輝度に補正するた のデータを、全ての垂直線において平均し 得られるデータである。

 ここで、縦横補正について詳細に説明す 。縦横補正は、パネル158の水平および垂直 向に発生した発光むらを補正するものであ 。縦横補正は、複数個の水平方向および垂 方向の補正データによって補正する。水平 向および垂直方向の補正データは等間隔に 定してもよい。例えば、パネル158の水平方 の水平方向のピクセル数が960ピクセル、垂 方向のピクセル数が540ピクセルであった場 に、32ピクセル間隔で補正データを設定す こともできる。

 本実施形態にかかる水平方向の補正デー は、パネル158に対して複数の水平線を想定 た場合に、当該水平線を水平方向に一様な 度に補正するための補正データを、全ての 平線で平均した補正データである。また、 実施形態にかかる垂直方向の補正データは パネル158に対して複数の垂直線を想定した 合に、当該垂直線を垂直方向に一様な輝度 補正するための補正データを、全ての垂直 で平均した補正データである。

 水平方向の発光むらの補正は、水平走査 置に関わらず、垂直走査位置に対応した垂 方向の補正データをムラ補正情報記憶部164 ら繰り返し読み出すことによって行う。そ 結果、水平方向の筋状の発光むらを補正す ことができる。同様に、垂直方向の発光む の補正は、垂直走査位置に関わらず、水平 査位置に対応した水平方向の補正データを ラ補正情報記憶部164から繰り返し読み出す とによって行う。その結果、垂直方向の筋 の発光むらを補正することができる。

 一方、スポット補正によって発光むらを 正する場合には、発光むらが生じている領 に対して格子状に検出点を設けて、当該検 点における輝度を発光むらが生じていない 合の輝度に補正するためのデータを、全て 検出点(格子点)において作成する。このよ に輝度を補正するためのデータを作成する とで、画面上の一部の領域に生じている発 むらを抑えて一様な輝度で画像を表示する とができる。

 ここで、スポット補正による補正方法に いて、詳細に説明する。図16は、本発明の 実施形態にかかるパネル158に部分的に生じ 発光むらを、スポット補正によって補正す 場合について説明する説明図である。

 スポット補正によって補正する補正領域 左上の座標を(X1,Y1)、右下の座標を(X2,Y2)と る。また、スポット補正を行う際の格子の 幅をhwid、縦幅をvwidとする。ここで、hwidお びvwidの値は2のべき乗であることが望ましい 。

 図16に示した補正領域における補正点(格子 各交点を指す)の数は、補正領域の横幅をhsi ze(=X2-X1+1)、縦幅をvsize(=Y2-Y1+1)とすると、以下 の数式1のように表される。
 {(hsize/hwid)+1}×〔{(vsize/vwid)/2}+1〕
 ・・・(数式1)

 本実施形態においては、数式1において、 (hsize/hwid)および(vsize/vwid)は、それぞれ切り上 げて整数にしたものを用い、{(vsize/vwid)/2}は り捨てて整数にしたものを用いる。そして 本実施形態においては、この数式1で求めら る値が所定の値以下となるように、また補 領域における発光むらの状態に応じてhwidお よびvwidの値を決定する。

 この様に、補正領域における発光むらの 態に応じてhwidおよびvwidの値を決定するこ で、パネル158に局所的に生じた発光むらを スポット補正を用いて効果的に補正するこ ができる。

 以上、スポット補正による補正方法につ て説明した。なお、スポット補正を行う場 における格子の横幅、縦幅は、縦横補正を う場合における水平線や垂直線の間隔と等 くてもよく、縦横補正を行う場合における 平線や垂直線の間隔より狭くてもよい。ス ット補正を行う場合における格子の横幅お び縦幅は、パネル158の発光むらを効果的に 正するために、縦横補正を行う場合におけ 水平線や垂直線の間隔より狭い方が望まし 。

 こうして求められた、発光むらを補正す ための補正データをムラ補正情報記憶部164 記憶する。そして、映像信号がムラ補正部1 30に入力されると、ムラ補正情報記憶部164に 憶した補正データを用いて映像信号の信号 ベルを補正し、出力する。

 ムラ補正情報記憶部164に記憶した補正デ タを用いて映像信号の信号レベルを補正す 方法について、より詳細に説明する。

 レベル検出部162で映像信号の信号レベル( 電圧)を検出すると、検出した信号レベルを ラ補正情報記憶部164に送る。ムラ補正情報 憶部164では、レベル検出部162が検出した信 レベルに対応し、かつ当該映像信号の走査 置に対応する補正データが読み出される。

 例えば、本実施形態では発光むらを検出 る輝度をL1、L2、L3の3種類に設定しているが 、映像信号の信号レベルが輝度L1に対応する 圧V1未満である場合には、輝度L1における補 正データがムラ補正情報記憶部164から読み出 される。そして、縦横補正を行う場合には補 間部166に、スポット補正を行う場合には補間 部168に補正データを送る。

 補間部166には、レベル検出部162で検出し 映像信号の信号レベルの情報と、ムラ補正 報記憶部164から読み出された補正データと 入力され、当該信号レベルにおける、縦横 正を行う際の補正データが補間によって生 される。同様に、補間部168にもレベル検出 162で検出した映像信号の信号レベルの情報 、ムラ補正情報記憶部164から読み出された 正データとが入力され、当該信号レベルに ける、スポット補正を行う際の補正データ 補間によって生成される。

 補間部166、168で生成された補正データは それぞれ加算器170に入力され、映像信号と 加算処理が行われる。この様に加算によっ 補正することで、発光むらが生じている箇 の輝度が、他の発光むらが生じていない箇 との輝度を均一になるように補正すること 出来る。

 同様に、映像信号の信号レベルが輝度L1 対応する電圧V1以上、輝度L1に対応する電圧V 2未満である場合には、輝度L1における補正デ ータと輝度L2における補正データとがムラ補 情報記憶部164から読み出され、これらの補 データから補間部166、168においてそれぞれ 間によって補正データが生成される。

 また、映像信号の信号レベルが輝度L2に 応する電圧V2以上、輝度L3に対応する電圧V3 満である場合には、輝度L2における補正デー タと輝度L3における補正データとがムラ補正 報記憶部164から読み出され、これらの補正 ータから補間部166、168においてそれぞれ補 によって補正データが生成される。

 そして、映像信号の信号レベルが輝度L3 対応する電圧V3以上である場合には、輝度L3 おける補正データがムラ補正情報記憶部164 ら読み出され、当該補正データから補間部1 66、168においてそれぞれ補間によって補正デ タが生成される。

 このように生成された補正データは、同 にそれぞれ加算器170に入力され、映像信号 の加算処理が行われることで、発光むらを 正することができる。

 以上、本発明の一実施形態にかかる表示 置100における発光むらの補正方法について 明した。

 なお、縦横補正とスポット補正のどちら 使用して、または縦横補正とスポット補正 両方を使用してむら補正を行うかは、補正 ータを登録する際にムラ補正部130に設定し もよく、画面上のむらのうねりの幅や色の 合いを解析することで、ムラ補正部130にお て判断を行ってもよい。

 以上説明したように、本発明の一実施形 によれば、縦横補正とスポット補正とを組 合わせて発光むらを補正することで、パネ 158の製造工程に起因する発光むらを抑えて パネル158に画像を表示することができる。 して、スポット補正においてはパネル158の 面において行うのではなく、発光むらが生 ている領域に対して行うことで、限られた モリ容量を有していても、検出点を細かく けることが可能となり、パネル158の局所的 生じた発光むらを補正して、パネル158に画 を表示することができる。

 また、本発明の一実施形態によれば、リ ア特性を有する映像信号に対して信号処理 施して発光むらの補正を行うことで、ガン 特性を有する映像信号に比べて発光むらの 出面の数が少なく済む。そのため、発光む を補正するための補正データの記憶容量を なく抑えることができるので、表示装置100 コスト削減に繋がる。そして、ムラ補正部1 30に対して輝度値の絶対値を入力すればよい で、ムラ補正部130における補正も容易に行 ことができる。

 なお、上述した本発明の一実施形態にか るむら補正方法は、表示装置100の内部の記 媒体(例えば記録部106)に予め本発明の一実 形態にかかるむら補正方法を実行するよう 作成されたコンピュータプログラムを記録 ておき、当該コンピュータプログラムを演 装置(例えば制御部104)が順次読み出して実行 することによって行ってもよい。

 以上、添付図面を参照しながら本発明の 適な実施形態について説明したが、本発明 係る例に限定されないことは言うまでもな 。当業者であれば、特許請求の範囲に記載 れた範疇内において、各種の変更例または 正例に想到し得ることは明らかであり、そ らについても当然に本発明の技術的範囲に するものと了解される。

 例えば、むらを補正する際において、黒 (低階調側)に対しては補正しないようにし もよい。リニア空間でむらを補正している め、黒側の精度が非常に敏感であり、また ニア空間のビット数の制限により、黒側が ニア空間から外れてしまうからである。

 図17は、低階調側に対してはむら補正を わないようにしたムラ補正部130’の構成に いて説明する説明図である。図17に示したム ラ補正部130’は、図12に示したムラ補正部130 比較して、レベル検出部162の前段に低階調 遮断部161を設けている。低階調側遮断部161 、ムラ補正部130’が受け取った映像信号に して低階調側を遮断する処理を行って、レ ル検出部162に送るものである。

 図18Aは、低階調側に対してもむら補正を う場合におけるむら補正の様子を概念的に す説明図であり、符号182で示した線は量子 誤差のある補正量を、符号184で示した線は 想的な補正量を示している。図18Bは、低階 側遮断部161を設けることで低階調側に対し はむら補正を行わないようにした場合にお るむら補正の様子を概念的に示す説明図で り、符号183で示した線は量子化誤差のある 正量を、符号184で示した線は理想的な補正 を示している。

 図18Aに示した場合においては、量子化誤 のある補正量と理想的な補正量との間にあ 誤差が低階調側に位置しており、リニア空 でむらを補正しているため、両者の間の誤 がパネル158で映像を映した際に見えてしま 可能性がある。一方、図18Bに示した場合に いては、量子化誤差のある補正量と理想的 補正量との間にある誤差が、図18Aの場合よ も高階調側にシフトしており、両者の間の 差がパネル158で映像を映した際にも目に見 なくなるという効果を奏する。