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Patent Searching and Data


Title:
DOOR PANEL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/041140
Kind Code:
A1
Abstract:
A door panel in which a bonding agent can provide strong bonding force. An outer plate (21) and an inner plate (23) are joined together by the bonding agent. A bonding agent containing section (68) having a bonding agent containing space (67) for containing the bonding agent (34) is formed in a joint section (27) of the inner plate (23). The bonding agent containing section (68) is formed in a continuous ridge shape in the longitudinal joint section (27) so as to extend along an air flow opening (30) provided at a place corresponding to a group of air flow holes (25) in the outer plate (21). Further, the bonding agent containing section (68) is placed at the center of the longitudinal joint (27), and at the left and right of the bonding agent containing section (68) are arranged bonding areas having the same size.

Inventors:
UTO RYOJI (JP)
YOSHIJIMA ISAO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/062163
Publication Date:
April 02, 2009
Filing Date:
July 04, 2008
Export Citation:
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Assignee:
CATERPILLAR JAPAN LTD (JP)
UTO RYOJI (JP)
YOSHIJIMA ISAO (JP)
International Classes:
E06B3/76; B62D25/10; E02F9/00; E06B7/02
Foreign References:
JP2007513016A2007-05-24
JP2000192506A2000-07-11
Attorney, Agent or Firm:
KABASAWA, Joo et al. (1-22 Shinjuku 3-chom, Shinjuku-ku Tokyo 22, JP)
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Claims:
 外側板と、
 外側板の内側面に固定される内側板とを具備し、
 内側板は、
 外側板に接着剤により接着された接合部と、
 接合部中に設けられ接着剤を溜める接着剤溜め空間を有する接着剤溜め部とを備えた
 ことを特徴とするドアパネル。
 接着剤溜め部は、縦方向の接合部中に連続的に設けられた
 ことを特徴とする請求項1記載のドアパネル。
 接着剤溜め部は、接合部の中央に配置された
 ことを特徴とする請求項2記載のドアパネル。
 外側板は、通気穴を備え、
 内側板は、外側板の通気穴と対応する場所に設けられた通気用開口部を備え、
 内側板の接着剤溜め部は、この通気用開口部に沿って接合部中に連続凸状に設けられた
 ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載のドアパネル。
 接着剤溜め部の接着剤溜め空間は、高さ/幅=1/2~1/4に形成されたほぼ円弧状の断面である
 ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載のドアパネル。
 接着剤溜め部が接合部から立上がる立上部の断面形状は、凹状の円弧断面に形成された
 ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載のドアパネル。
Description:
ドアパネル

 本発明は、外側板と内側板を備えたドア ネルに関する。

 図18は、作業機械としての油圧ショベル10 を示し、下部走行体11に上部旋回体12が旋回 能に設けられ、この上部旋回体12上にキャブ 13、作業装置14、エンジンなどの動力装置15が 搭載されている。動力装置15は、上部カバー1 6およびサイドドア17,18などにより覆われてい る。サイドドア17,18は、後述するヒンジによ 開閉自在に取付けられ、ラッチ装置19によ 閉じ状態が保持される。

 作業機械のサイドドア17,18としては、外側 および内側板からなる2重構造のドアパネル あり、このようなドアパネルを製造する場 、その内側板は、外側板に対して接着剤に る接合力で固定されており、内側板と外側 の接着剤塗布による接着面は、凹凸のない ラットな面である(例えば、特許文献1参照)

特開平9-228412号公報(第3頁、図8)

 この従来のサイドドアは、外側板と内側 の接着面がフラットな面であるため、とこ によっては、接着剤が完全に押し潰されて 接着剤の残りが少なくなり、接着剤による 合力が低下する問題がある。

 特に、酷暑仕様のドアには開口部を設け 必要があるので、その開口部周辺では強度 低下し、残った接着面の面積も小さくなり 品質的に接着剤による接合力を保つことが 難になる。

 本発明は、このような点に鑑みなされた ので、接着剤による接合力を保持できるド パネルを提供することを目的とし、特に、 暑仕様の開口部を設けた場合は、接着剤に る接合力を保持できるとともに開口部周辺 の強度低下を防止できるドアパネルを提供 ることを目的とする。

 請求項1に記載された発明は、外側板と、 外側板の内側面に固定される内側板とを具備 し、内側板は、外側板に接着剤により接着さ れた接合部と、接合部中に設けられ接着剤を 溜める接着剤溜め空間を有する接着剤溜め部 とを備えたドアパネルである。

 請求項2に記載された発明は、請求項1記 のドアパネルにおける接着剤溜め部が、縦 向の接合部中に連続的に設けられたもので る。

 請求項3に記載された発明は、請求項2記 のドアパネルにおける接着剤溜め部が、接 部の中央に配置されたものである。

 請求項4に記載された発明は、請求項1乃 3のいずれか記載のドアパネルにおける外側 が、通気穴を備え、内側板は、外側板の通 穴と対応する場所に設けられた通気用開口 を備え、内側板の接着剤溜め部は、この通 用開口部に沿って接合部中に連続凸状に設 られたものである。

 請求項5に記載された発明は、請求項1乃 4のいずれか記載のドアパネルにおける接着 溜め部の接着剤溜め空間を、高さ/幅=1/2~1/4 形成されたほぼ円弧状の断面としたもので る。

 請求項6に記載された発明は、請求項1乃 5のいずれか記載のドアパネルにおける接着 溜め部が接合部から立上がる立上部の断面 状を、凹状の円弧断面に形成したものであ 。

 請求項1に記載された発明によれば、外側 板に接着剤により接着された内側板の接合部 中に、接着剤を溜める接着剤溜め空間を有す る接着剤溜め部を設けたので、外側板に内側 板を押圧して密着させたとき、外側板と内側 板の接合部との間から押出された接着剤は、 接着剤溜め部の接着剤溜め空間に残留して、 この接着剤が硬化したときの接合力を保持で きる。

 請求項2に記載された発明によれば、縦方 向の接合部中に連続的に設けられた接着剤溜 め部は、柱としても機能し、上下方向の荷重 に対する強度を向上できる。

 請求項3に記載された発明によれば、接合 部の中央に配置された接着剤溜め部には、外 側板と内側板の接合部との間から押出された 接着剤が均等に残留して、内側板の接合部を バランス良く外側板に接着できる。

 請求項4に記載された発明によれば、酷暑 仕様で外側板の通気穴と対応する場所に内側 板の通気用開口部を設けた場合は、この通気 用開口部に沿って接合部中に連続凸状に設け られた内側板の接着剤溜め部によって接着剤 を残留させるので、少ない接着面積でも接着 剤による接合力を保持して確実な強度向上を 図ることができるとともに、通気用開口部に 沿って接合部中に連続凸状に設けられた内側 板の接着剤溜め部により、接合部の強度も向 上して、開口部の周辺での強度低下を防止で きる。

 請求項5に記載された発明によれば、高さ /幅=1/2~1/4に形成されたほぼ円弧状断面の接着 剤溜め空間は、高さが抑えられた偏平状の空 間であるため、外側板と内側板の接合部との 間から接着剤溜め空間に押出された接着剤が 、押出された箇所に留まって固化するので、 接着剤による接合力を確実に保持できる。

 請求項6に記載された発明によれば、凹状 の円弧断面に形成された接着剤溜め部の立上 部と、外側板との間には、漸次拡大する僅か な隙間が形成されるので、この立上部の隙間 に接着剤が均一に留まりやすく、接着剤によ る接合力を確実に保持できる。

本発明に係るドアパネルの第1実施の形 態を示すもので、内側板に形成した接着剤溜 め部を破断した斜視図である。 同上ドアパネルの接着剤溜め部の断面 である。 同上ドアパネルの外面図である。 図3のIV-IV線断面図である。 同上ドアパネルの外面側の斜視図であ 。 同上ドアパネルの内面側の斜視図であ 。 同上ドアパネルの拡大断面図である。 同上ドアパネルのヘミング加工部の断 図である。 同上ドアパネルのヘミング加工部の内 図である。 同上ドアパネルの内面側の拡大斜視図 である。 同上ドアパネルの分解斜視図である。 同上ドアパネルの内部補強板の装着工 程を示す断面図であり、(a)は内側板内に内部 補強板を位置決めして接着した断面図であり 、(b)は外側板のへミング加工途中の周縁部内 に内側板および内部補強板を位置決めした断 面図であり、(c)は外側板をへミング加工して 内側板および内部補強板を接合固定した断面 図である。 同上ドアパネルを備えた作業機械の平 面図である。 本発明に係るドアパネルの第2実施の 態を示す外面側の斜視図である。 同上ドアパネルの内面側の斜視図であ る。 本発明に係るドアパネルの第3実施の 態を示す内面図である。 図16のX VII-X VII線断面図である。 作業機械の概要を示す斜視図である。

符号の説明

 21  外側板
 23  内側板
 25  通気穴
 27  接合部
 30  通気用開口部
 34  接着剤
 67  接着剤溜め空間
 68  接着剤溜め部
 69  立上部

 以下、本発明を、図1乃至図13に示された 1実施の形態、図14および図15に示された第2 施の形態、図16および図17に示された第3実 の形態を参照しながら詳細に説明する。

 図13は、作業機械としての油圧ショベル10 を示し、下部走行体11に上部旋回体12が旋回 能に設けられ、この上部旋回体12上にキャブ 13、作業装置14、エンジンなどの動力装置15が 搭載されている。動力装置15は、上部カバー1 6およびサイドドア17などにより覆われている 。サイドドア17は、後述するヒンジにより開 自在に取付けられ、後述するラッチ装置に り閉じ状態が保持される。

 図3乃至図7は、一方のサイドドア17のドア パネル20を示し、図4および図7に示されるよ に、このドアパネル20は、外側板21と、この 側板21に対し凹凸状にプレス成形されて外 板21の内側面に凹部を固定されるとともに凸 部と外側板21との間に空間22を形成する内側 23と、これらの外側板21と内側板23との間の 間22に充填された発泡材24とを具備している

 外側板21は、内側板23の1.2~5.0倍の板厚に る。言い換えれば、内側板23は、外側板21よ 薄い板厚の鉄板を用いる。例えば、外側板2 1を1.2mmの鉄板とした場合、内側板23は、相反 る強度と加工性とを満足するために、0.6mm 0.8mmなどの鉄板を用いることが望ましい。

 発泡材24は、図7に示されるように内側板2 3の内面に貼付された未発泡状態のシート状 発泡素材24aを、外側板21と内側板23との間の 間22内で加熱して発泡させ、成形する。発 素材24aは、20倍程度の体積膨張率を有する高 発泡性のゴム系吸音材が望ましい。発泡素材 24aの加熱は、焼付塗装用加熱設備を用いて、 焼付塗装と同時に行なうことが望ましい。

 図3および図5に示されるように、外側板21 には、正6角形に形成された複数の通気穴25を 通気穴25各辺の結合部を介してハニカム状に 合させた通気穴集合部としてのハニカム状 気穴集合部26が、穴加工により複数組設け れている。

 図6に示されるように、内側板23は、凹状 成形されて外側板21に接合された凹部とし の接合部27,28と、これらの接合部27,28に対し 出成形された凸部29とを具備している。

 内側板23の接合部27は、外側板21のハニカ 状通気穴集合部26と対応して横方向に3列形 され、これらの接合部27には、外側板21のハ ニカム状通気穴集合部26より大きな通気用開 部30がそれぞれ穴加工により設けられてい 。

 すなわち、外側板21のハニカム状通気穴 合部26と、内側板23の凹部としての接合部27 開口された通気用開口部30は、1対1で対応し 複数組設けられているが、内側板23の通気 開口部30は、外側板21のハニカム状通気穴集 部26よりやや大きく形成されている。

 図8乃至図10に示されるように、外側板21 周縁部31は、内側板23の周縁部32を包みこむ うに折返して押しつぶすようにヘミング加 する。すなわち、外側板21は、内側板23の周 部32を包みこむように折返し平坦に押しつ して形成された周縁部31により内側板23の周 部32を咬込み結合するへミング加工部33を備 えている。

 図8に示されるように、内側板23の少なく も周縁部32は、接着剤34により外側板21に接 され、この接着剤34によりへミング加工部33 において外側板21と内側板23とを接合すると もにシールする。接着剤34は、粘性と熱硬化 性を有するペーストタイプ構造用接着剤が望 ましい。

 図9および図10に示されるように、外側板2 1の周縁部31にて外側板21の角部の折返し部分 および中間折曲部の折返し部分をそれぞれ 欠いて、角部切欠き溝35および中間折曲部 欠き溝36が形成されている。外側板21の角部 欠き溝35と対応する内側板23の角部は、円弧 状に成形されている。

 図11は、サイドドア17の分解斜視図であり 、外側板21と、この外側板21に対し位置決め れて外側板21の内側面に固定された内側板23 の間で挟まれるようにして、ヒンジ取付用 内部補強板41が固定されている。

 この内部補強板41は、中央部に凹凸部が 返し形成された凹凸接合部42が設けられ、こ の凹凸接合部42の一端側および他端側にヒン 取付面部43,44がそれぞれ連続的に形成され これらのヒンジ取付面部43,44に隣接して、一 方の位置決め用嵌合部45および他方の位置決 用嵌合部46が凹溝状に形成されている。

 この内部補強板41に対し、内側板23のヒン ジ取付側の凸部29には、中央部に凹凸部が繰 し形成された凹凸接合部47が設けられ、こ 凹凸接合部47の一端側および他端側にヒンジ 取付窓48,49がそれぞれ開口され、これらのヒ ジ取付窓48,49に隣接して、一方の位置決め 嵌合部51および他方の位置決め用嵌合部52が 方へ突出する突起状に形成されている。

 内部補強板41は、一方の位置決め用嵌合 45と他方の位置決め用嵌合部46の大きさが異 る。同様に、内側板23は、一方の位置決め 嵌合部51と他方の位置決め用嵌合部52の大き が異なる。内部補強板41と内側板23の一方の 対応位置にそれぞれ設けられた一方の位置決 め用嵌合部45と位置決め用嵌合部51は、相互 凹凸嵌合し、内部補強板41と内側板23の他方 対応位置にそれぞれ設けられた他方の位置 め用嵌合部46と位置決め用嵌合部52は、相互 に凹凸嵌合する。

 この内部補強板41の位置決め嵌合時に、 部補強板41の凹凸接合部42が、接着剤の塗布 れた内側板23の凹凸接合部47の裏面に密着さ れるとともに、内部補強板41のヒンジ取付面 43,44が内側板23のヒンジ取付窓48,49に位置合 せされるので、これらのヒンジ取付窓48,49 通して、内部補強板41のヒンジ取付面部43,44 ヒンジ53,54をそれぞれ溶接付けして取付け 。

 図11に示されるように、外側板21および内 側板23には、ラッチ装置を取付けるための取 穴55a,55bが設けられている。

 図12は、内部補強板41を組み込んだドアパ ネル20の製造方法を示し、(a)外側板21に対し 状に膨出成形された内側板23の凸部29内に内 補強板41を位置決めして凹凸接合部42,47間に 塗布された接着剤で接着する。外側板21と接 する内側板23および内部補強板41の接合部面 にも、熱硬化性の接着剤34が塗布されている (b)外側板21の周縁部31をへミング加工する途 中の折曲かつ開放状態で、この外側板21の周 部31内に接着剤塗布状態の内側板23を内部補 強板41を介し嵌着して外側板21に対し内側板23 および内部補強板41を位置決めする。(c)外側 21の周縁部31をへミング加工で内側板23の周 部32を挟んで折返すことにより、外側板21の 内側面に内側板23および内部補強板41を接合 定するとともにシールする。

 図12に示されるように、内側板23は、凹状 に形成されて外側板21に密着された接合部27 対し、凸部29が膨出成形されているが、この 凸部29の中間部に段差状の補強変形部56が形 されている。内側板23の接合部27は、接着剤3 4により外側板21に接着されている。凸部29お び補強変形部56は、図6および図10などに示 れるように凹状の接合部27に沿って無端状に 形成されている。

 図1に示されるように、内側板23は、外側 21に接着剤34により接着された接合部27中に 接着剤34を溜める接着剤溜め空間67を有する 接着剤溜め部68を備えている。

 この内側板23の接着剤溜め部68は、外側板 21の一群の通気穴25と対応する場所に設けら た通気用開口部30に沿って、縦方向の接合部 27中に連続凸状に設けられている。さらに、 着剤溜め部68は、縦方向の接合部27の中央に 配置され、左右部に等しい接着代が確保され ている。

 図2に示されるように、この接着剤溜め部 68の接着剤溜め空間67は、高さh/幅w=1/2~1/4に形 成されたほぼ円弧状の断面であり、接着剤溜 め部68が接合部27から立上がる立上部69の断面 形状は、凹状の円弧断面に成形され、例えば タンジェントカーブで形成されている。高さ hは、3~8mm程度が望ましい。

 そして、内側板23の平らな接合部27の中に 、接着剤の粘度を利用して留まりやすいサイ ズの大きさに調整された窪み状の接着剤溜め 部68をレール状に成形して、接着剤34を確実 留まらせることにより、全体的な強化を図 。また、酷暑仕様として通気用開口部30を設 けた場合は、その接着剤溜め部68を柱として し、少ない接着面積での確実な強度向上を るとともに、その接着剤溜め部68の窪み形 自体も強度の向上に貢献する。

 図6に示されるように、内側板23は、接合 27,28に対し膨出成形された凸部29を備えてい るが、その凸部29の中でも、通気用開口部30 上下部には、外側板21に連続的に接着された 横方向の接合部27に沿って連続的に膨出成形 れた突状の補強用凸部29aが設けられ、さら 、この補強用凸部29aを横断する方向に凹状 強化用凹部70が形成されている。

 次に、このドアパネル20の製造工程を説 する。

 図7に示されるように内側板23の凸部29内 発泡素材24aを貼付し、図12(a)に示されるよう に内側板23の一側の凸部29内にヒンジ取付用 内部補強板41を接合し、さらに、内側板23の 部としての接合部27および内部補強板41に、 外側板21との接着に必要な熱硬化性の接着剤3 4を塗布し、図12(b)に示されるように外側板21 内側板23とを位置決めして重ね合わせ、図12 (c)に示されるように外側板21の周縁部31をへ ング加工で内側板23の周縁部32を挟んで折返 、折つぶすことにより、外側板21の内側面 内側板23および内部補強板41を接合する。

 そして、焼付塗装用加熱設備の加熱によ 、接着剤34を硬化させて外側板21に内側板23 よび内部補強板41を接着し、さらに、図7に されるように焼付塗装用加熱設備の加熱に り発泡素材24aを発泡させて、空間22内に発 材24を充填し、さらに、焼付塗装用加熱設備 の加熱により、外側板21および内側板23の外 面に予め吹付けられた塗料を焼付ける。

 例えば、接着剤34の熱硬化は、150℃で5分 の加熱をし、発泡材24の発泡は、150℃で20分 間の加熱をし、焼付塗装は、180℃~200℃で20分 間の加熱をする。これらの加熱は、既存の焼 付塗装用加熱設備を用いて行なうことができ る。

 最後に、図6に示されるように、内側板23 ヒンジ取付窓48,49を通して、内部補強板41の ヒンジ取付面部43,44にヒンジ53,54をそれぞれ 肉溶接などで溶接付けして取付けるととも 、外側板21および内側板23の取付穴55a,55bにラ ッチ装置19を取付ける。

 次に、図1乃至図13に示された第1実施の形 態の効果を説明する。

 図7に示されるように、外側板21とこの外 板21より薄い内側板23とで形成された中空の 閉断面構造により軽量化を図ることができる とともに、内側板23とこれより厚い(内側板23 1.2~5.0倍の板厚を有する)外側板21とで形成さ れた十分な高さをもった中空の閉断面構造に より、外側からの衝撃に対して十分な強度を 確保できる強固なドアパネルを安価に提供で きる。

 さらに、外側板21と内側板23との間に充填 された発泡材24により振動を吸収して、ドア ネル自体から発生する音を効果的に減衰さ ることができ、すなわち音の減衰効果が高 、低騒音化を図ることができる。

 図4および図6に示されるように、内側板23 の凹状に成形された接合部27に対して凸部29 膨出成形することで、内側板23は、外側板21 り薄い板厚であっても、凹凸構造により剛 を増すように成形して、強度を上げること できる。

 図8および図9に示されるように、内側板23 の周縁部32を包みこむように外側板21の周縁 31を折返し押しつぶして形成されたヘミング 加工部により、内側板23より板厚の厚い外側 21であっても、一定形状のヘミング加工部33 を得ることができ、安定した品質の折返結合 部を得ることができる。

 すなわち、外側板21の周縁部により内側 23の周縁部を咬込み結合するへミング加工部 33は、内側板23の周縁部を包みこむように折 して平坦に押しつぶされたので、外側板21の 折曲げ加工部を円形断面に膨出させる従来の へミング仕上より、外側板21のへミング加工 33の形状を安定させ、均一な品質を保つこ ができる。

 このとき、外側板21の角部および中間折 部では外側板21の周縁部を折返す加工も容易 でないが、図9および図10に示されるように角 部切欠き溝35により外側板21の角部の折返し 分を切欠いたので、また中間折曲部切欠き 36により外側板21の中間折曲部の折返し部分 切欠いたので、外側板21の角部および中間 曲部でも、外側板21の周縁部31を折返して平 に押しつぶす加工を容易にかつ正確にでき 。

 図8に示されるように、外側板21と内側板2 3とを、接着剤34による接着と、外側板21のへ ング加工部33とにより、確実に一体化でき 。

 図9に示されるように、外側板21の角部切 き溝35と対応する内側板23の角部を円弧状に 成形したので、内側板23の角部が外側板21の 部切欠き溝35から突出することを防止できる 。

 図10に示されるように、内側板23の通気用 開口部30は、外側板21のハニカム状通気穴集 部26より大きく設けられたので、外側板21の 側面に内側板23を一体化する際に製造上の 差が生じても、すなわち、プレス成形品の 状公差の大きさにより外側板21および内側板 23の位置合わせが正確でなくても、外側板21 ハニカム状通気穴集合部26は、通気用開口部 30の範囲内でずれるので、内側板23が外側板21 のハニカム状通気穴集合部26を塞ぐことを防 でき、外側板21および内側板23の通気用の開 口面積が損なわれることがなく、所定の開口 面積を確保できるとともに、外側板21および 側板23の位置合わせを容易にでき、製造時 作業性も向上できる。

 複数組のハニカム状通気穴集合部26およ 通気用開口部30により、十分な通気用の開口 面積を確保できる。

 外側板21および内側板23の2重構造のドア ネルにおいて、内側板23の限られた通気用開 口部30に対し、外側板21にハニカム状に高密 に開口可能な通気穴25により、開口面積効率 の高いハニカム状通気穴集合部26を形成でき とともに、このハニカム状通気穴集合部26 、正6角形に形成された複数の通気穴25を通 穴各辺の結合部を介してハニカム状に集合 せたので、各通気穴25間の結合部強度を確保 しつつ、その結合部を細くして流体抵抗を小 さくすることが可能であり、通気穴25間の結 部が空気流れを阻害することに因る乱流の 生を、丸穴や4角穴を集合させた通気穴集合 部より低減できる。

 図11に示されるように、ドアパネル20の外 側板21に対して内側板23が膨出された凸部29に て内側板23と外側板21との間で固定された内 補強板41によって、凸部29での強度を補強で 、特に、この内部補強板41は、内側板23に対 し凹凸嵌合により位置決めされたので、製造 時に凹凸嵌合しておきさえすれば、正確に内 部補強板41の位置を制御でき、最も効率的に 強が効いてくる位置に内部補強板41を正確 位置決め固定することができる。

 すなわち、一方の位置決め用嵌合部45,51 凹凸嵌合と他方の位置決め用嵌合部46,52の凹 凸嵌合とにより、内側板23に対する長尺の内 補強板41の位置決めを容易かつ確実にでき 。

 一方の位置決め用嵌合部45,51と他方の位 決め用嵌合部46,52は大きさが異なるので、内 部補強板41の向きが異なると、内側板23の位 決め用嵌合部51,52と内部補強板41の位置決め 嵌合部45,46の位置合わせができなくなるこ から、方向性を有する内部補強板41を内側板 23内に正確に組込むことができる。

 内側板23に開口されたヒンジ取付窓48,49を 通して内部補強板41のヒンジ取付面部43,44に ンジ53,54を溶接付したので、内側板23にヒン 53,54を取付ける場合よりもヒンジ53,54の取付 強度を向上できる。

 図12に示されるように、外側板21の周縁部 31をへミング加工する途中の折曲かつ開放状 で外側板21の周縁部31内に接着剤塗布状態の 内側板23を内部補強板41を介し嵌着して位置 めし、外側板21の周縁部31をへミング加工で 側板23の周縁部32を挟んで折返すことにより 外側板21の内側面に内側板23および内部補強 41を固定したので、外側板21のへミング加工 中の周縁部31を内側板23の位置決めに有効利 用しながら、外側板21に対し凹凸状に成形さ た内側板23の凸部29での強度を内部補強板41 より確保できるドアパネルの製造方法を提 できる。

 図7に示されるように、外側板21と内側板2 3とで形成される中空の閉断面構造により十 な強度を確保できるとともに、内側板23は、 外側板21に密着された接合部27に対し膨出成 された凸部29の中間部に補強変形部56を段差 に形成したので、このような段差状部がな ものに比べて強度の向上を図ることができ ドアパネル全体の強度を向上できる。

 図6に示されるように、接合部27と、この 合部27に沿って無端状に形成された凸部29お よび補強変形部56は、相互に補強し合って、 側板23の強度を全体にわたって向上させる とができる。

 図1および図2に示されるように、外側板21 に接着剤34により接着された内側板23の接合 27中に、接着剤34を溜める接着剤溜め空間67 有する接着剤溜め部68を設けたので、外側板 21に内側板23を押圧して密着させたとき、外 板21と内側板23の接合部27との間から押出さ た接着剤34は、接着剤溜め部68内の接着剤溜 空間67に残留して、この接着剤34が硬化した ときの接合力を保持できる。

 縦方向の接合部27中に連続的に設けられ 接着剤溜め部68は、サイドドアとして用いる ときに上下方向の柱としても機能し、上下方 向の荷重に対する強度を向上できる。

 接合部27の中央に配置された接着剤溜め 68には、外側板21と接合部27との間から押出 れた接着剤が均等に残留して、内側板23の接 合部27をバランス良く外側板21に接着できる

 酷暑仕様で外側板21の一群の通気穴25と対 応する場所に内側板23の通気用開口部30を設 た場合は、この通気用開口部30に沿って接合 部27中に連続凸状に設けられた内側板23の接 剤溜め部68によって接着剤34を残留させるの 、少ない接着面積でも接着剤34による接合 を保持して確実な強度向上を図ることがで るとともに、通気用開口部30に沿って接合部 27中に連続凸状に設けられた内側板23の接着 溜め部68により、接合部27の強度も向上して 開口部の周辺での強度低下を防止できる。

 高さ/幅=1/2~1/4に形成されたほぼ円弧状断 の接着剤溜め空間67は、高さが抑えられた 平状の空間であるため、外側板21と内側板23 接合部27間から接着剤溜め空間67に押出され た接着剤34が、押出された箇所に留まって固 するので、接着剤34による接合力を確実に 持できる。

 図2に示されるように、凹状の円弧断面に 形成された接着剤溜め部68の立上部69と、外 板21との間には、漸次拡大する僅かな隙間が 形成されるので、この立上部69の隙間に接着 34が均一に留まりやすく、接着剤34による接 合力を確実に保持できる。

 図6に示されるように、外側板21に連続的 接着された内側板23の接合部27に沿って、連 続的に膨出成形された突状の補強用凸部29aに より、外側板21に接着された内側板23の強度 向上させる補強ができるとともに、補強用 部29aを横断する方向に凹状に形成された強 用凹部70により、補強用凸部29aによる補強を より強固なものにすることができ、要するに 、相互に交差する方向性の補強用凸部29aと強 化用凹部70とで内側板23に複雑な凹凸形状を けることにより、内側板23の補強をより強固 なものにすることができる。

 次に、図14および図15は、本発明の第2実 の形態を示し、この実施の形態は、要する 、図1乃至図13に示された実施の形態におけ 酷暑対策用の外側板21のハニカム状通気穴集 合部26および内側板23の通気用開口部30を有さ ないサイドドア17であり、内側板23の接合部27 は、広い面積で外側板21の裏面に接着される で、強度は向上している。接着剤溜め部68 どの他の構造は、図1乃至図13に示された実 の形態と同様であるから、同一符号を付し 、その説明を省略する。

 次に、図16および図17は、本発明の第3実 の形態を示し、この実施の形態は、要する 、図1乃至図15に示された実施の形態におけ 段差状の補強変形部56を有さないサイドドア 17を示し、接着剤溜め部68などの他の構造は 図1乃至図15に示された実施の形態と同様で るから、同一符号を付して、その説明を省 する。

 本発明は、図13または図18に示された油圧 ショベルなどの作業機械のドアパネルに利用 可能である。