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Title:
DOOR PANEL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/057358
Kind Code:
A1
Abstract:
A door panel which can assure the strength at a portion for fixing a hinge to a double structure of an outer side board and an inner side board, and can prevent intrusion of rain water from such part. Between the outer side board (21) and the inner side board (23) secured to the inner side face of the outer side board (21), an inner reinforcing board (41) for fixing the hinge is secured to be held in between. The inner reinforcing board (41) has bolt insertion holes (43h, 44h), and a nut formed integrally on the backside. The inner side board (23) is provided with hinge fixing faces (48, 49) having bolt insertion holes (48h, 49h) at the positions overlapping the inner reinforcing board (41). Hinges (53, 54) having bolt insertion holes (53h, 54h) abut against these hinge fixing faces (48, 49) and the hinges (53, 54) are tightened and secured by means of a bolt (55b) inserted into each bolt insertion hole and a nut screwed together with the bolt (55b).

Inventors:
UTO RYOJI (JP)
YOKOKAWA KEITARO (JP)
UCHIKOSHI ERI (JP)
TAKANO HIROE (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/062739
Publication Date:
May 07, 2009
Filing Date:
July 15, 2008
Export Citation:
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Assignee:
CATERPILLAR JAPAN LTD (JP)
UTO RYOJI (JP)
YOKOKAWA KEITARO (JP)
UCHIKOSHI ERI (JP)
TAKANO HIROE (JP)
International Classes:
E02F9/00; B62D25/10; E05D5/02
Foreign References:
JPH0737747U1995-07-11
Attorney, Agent or Firm:
KABASAWA, Joo et al. (1-22 Shinjuku 3-chome,Shinjuku-k, Tokyo 22, JP)
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Claims:
 外側板と、
 外側板の内側面に固定され外側板に対して少なくとも一側部に凸部が膨出形成された内側板と、
 外側板と内側板との一側部間で固定されたボルト挿入孔を有する内部補強板とを具備し、
 内側板は、内部補強板と重合する位置にボルト挿入孔を有するヒンジ取付面部を備え、
 ヒンジ取付面部に当接されたボルト挿入孔を有するヒンジと、
 ヒンジ、内側板のヒンジ取付面部および内部補強板の各ボルト挿入孔に挿入されたボルトと、
 ボルトと螺合するナットと
 を具備したことを特徴とするドアパネル。
 ナットは、内部補強板の裏面に一体化された
 ことを特徴とする請求項1記載のドアパネル。
 接着剤と外側板の周縁部に設けられたヘミング加工部とにより、外側板の内側面に内側板および内部補強板を固定した
 ことを特徴とする請求項1または2記載のドアパネル。
 ボルトおよびこのボルトと螺合するナットは、
 外側板と内側板との間に内部補強板を固定するまでの、内側板に内部補強板を仮固定するための仮固定治具として用いた
 ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載のドアパネル。
Description:
ドアパネル

 本発明は、外側板と内側板を備えたドア ネルに関する。

 図14は、作業機械としての油圧ショベル10 を示し、下部走行体11に上部旋回体12が旋回 能に設けられ、この上部旋回体12上にキャブ 13、作業装置14、エンジンなどの動力装置15が 搭載されている。動力装置15は、上部カバー1 6およびサイドドア17,18などにより覆われてい る。サイドドア17,18は、ヒンジにより開閉自 に取付けられ、ラッチ装置19により閉じ状 が保持される。

 この種のサイドドアのヒンジは、ドアパ ルに補強部材を介して取付けられている(例 えば、特許文献1、2参照)。

 作業機械のカバー体構造としては、外側板 よび内側板からなる2重構造のものがあり、 その内側板は複数の凹部を有し、外側板にこ の内側板の凹部を接着するとともに、外側板 の周縁部をヘミング加工することにより、外 側板と内側板とを固定している。内側板の凹 部に対し相対的に設けられた凸部にヒンジが 直接取付けられている(例えば、特許文献3参 )。

特開2005-188219号公報(第5-6頁、図2-4)

特開2007-170114号公報(第5頁、図2)

特開平9-228412号公報(第2-3頁、図2-8)

 この従来の2重構造のカバー体構造は、内 側板の凸部にヒンジを直接取付けるので、強 度不足が生じるおそれがある。

 これに対して、内側板と外側板との間に 部補強板を設置して、この内部補強板にヒ ジを溶接などで取付けることが考えられる この場合は、内側板を大きく切欠いてヒン 取付用の開口部を設けることが考えられる 、その場合は、大きなヒンジ取付用の開口 から雨水などが内部に浸入するおそれがあ 、開口部の切端部に対するシールなどのケ が必要となる。

 本発明は、このような点に鑑みなされた ので、外側板および内側板の2重構造物にヒ ンジを取付ける部分の強度を確保できるとと もに、その部分からの雨水などの浸入を防止 できるドアパネルを提供することを目的とす る。

 請求項1に記載された発明は、外側板と、 外側板の内側面に固定され外側板に対して少 なくとも一側部に凸部が膨出形成された内側 板と、外側板と内側板との一側部間で固定さ れたボルト挿入孔を有する内部補強板とを具 備し、内側板は、内部補強板と重合する位置 にボルト挿入孔を有するヒンジ取付面部を備 え、ヒンジ取付面部に当接されたボルト挿入 孔を有するヒンジと、ヒンジ、内側板のヒン ジ取付面部および内部補強板の各ボルト挿入 孔に挿入されたボルトと、ボルトと螺合する ナットとを具備したことを特徴とするドアパ ネルである。

 請求項2に記載された発明は、請求項1記 のドアパネルにおけるナットが、内部補強 の裏面に一体化されたものである。

 請求項3に記載された発明は、請求項1ま は2記載のドアパネルにおいて、接着剤と外 板の周縁部に設けられたヘミング加工部と より、外側板の内側面に内側板および内部 強板を固定したものである。

 請求項4に記載された発明は、請求項1乃 3のいずれか記載のドアパネルにおけるボル およびこのボルトと螺合するナットを、外 板と内側板との間に内部補強板を固定する での、内側板に内部補強板を仮固定するた の仮固定治具として用いたものである。

 請求項1に記載された発明によれば、外側 板と内側板との一側部間で固定された内部補 強板により、外側板および内側板の2重構造 にヒンジを取付ける部分の強度を確保でき とともに、内側板は、内部補強板と重合す 位置にボルト挿入孔を有するヒンジ取付面 を備え、このヒンジ取付面部に当接された ルト挿入孔を有するヒンジを、内部補強板 よびヒンジ取付面部と共に、これらのボル 挿入孔に挿入されたボルトと、このボルト 螺合するナットとにより締着するので、必 最小限のボルト挿入孔とそれを閉塞するボ トおよびナットとにより、特別なシールな のケアをすることなく、ヒンジ取付部分か の雨水などの浸入を防止できる。

 請求項2に記載された発明によれば、内部 補強板の裏面に一体化されたナットにボルト を螺入するのみで、容易にヒンジを組付ける ことができる。

 請求項3に記載された発明によれば、接着 剤と外側板の周縁部のヘミング加工部とによ り、外側板の内側面に内側板および内部補強 板を固定したので、ヒンジをボルトおよびナ ットにより締着したことと相俟って、ドアパ ネルアッセンブリ時における溶接工程を廃止 でき、製造設備の簡略化を図れる。

 請求項4に記載された発明によれば、ヒン ジ取付用のボルトおよびナットを、内側板に 内部補強板を仮固定するための仮固定治具と しても有効利用でき、特別な内部補強板固定 治具を用意しなくても、内部補強板を確実に 固定できる。

本発明に係るドアパネルの一実施の形 を示す分解斜視図である。 同上ドアパネルのヒンジ取付部分の断 図である。 同上ドアパネルのヒンジ取付部分の表 側の斜視図である。 同上ドアパネルのヒンジ取付部分の裏 側の斜視図である。 同上ドアパネルの外面図である。 図5のVI-VI線断面図である。 同上ドアパネルの外面側の斜視図であ 。 同上ドアパネルの内面側の斜視図であ 。 同上ドアパネルの拡大断面図である。 同上ドアパネルの拡大斜視図である。 同上ドアパネルの内部補強板の装着工 程を示す断面図であり、(a)は内側板内に内部 補強板を位置決めして接着した断面図であり 、(b)は外側板のヘミング加工途中の周縁部内 に内側板および内部補強板を位置決めした断 面図であり、(c)は外側板をヘミング加工して 内側板および内部補強板を接合固定した断面 図である。 (a)はヒンジ取付用のボルトおよびナッ トにより内側板に内部補強板を仮固定する工 程を示す断面図であり、(b)は内側板に外側板 を一体化する工程を示す断面図であり、(c)は ボルトを取外した工程を示す断面図であり、 (d)はボルトによりヒンジを取付けた工程を示 す断面図である。 同上ドアパネルを備えた作業機械の斜 視図である。 従来の作業機械を示す斜視図である。

符号の説明

 21  外側板
 23  内側板
 29  凸部
 33  ヘミング加工部
 34  接着剤
 41  内部補強板
 43h,44h  ボルト挿入孔
 48,49  ヒンジ取付面部
 48h,49h  ボルト挿入孔
 53,54  ヒンジ
 53h,54h  ボルト挿入孔
 55b  ボルト
 55n  ナット

 以下、本発明を、図1乃至図13に示された 実施の形態を参照しながら詳細に説明する

 図13は、作業機械としての油圧ショベル10 を示し、下部走行体11に上部旋回体12が旋回 能に設けられ、この上部旋回体12上にキャブ 13、作業装置14、エンジンなどの動力装置15が 搭載されている。動力装置15は、上部カバー1 6およびサイドドア17などにより覆われている 。サイドドア17は、後述するヒンジにより開 自在に取付けられ、ラッチ装置19(図8)によ 閉じ状態が保持される。

 図5乃至図9は、サイドドア17のドアパネル 20を示し、図6および図9に示されるように、 のドアパネル20は、外側板21と、この外側板2 1に対し凹凸状にプレス成形されて外側板21の 内側面に凹部を固定されるとともに凸部と外 側板21との間に空間22を形成する内側板23と、 これらの外側板21と内側板23との間の空間22に 充填された発泡材24とを具備している。

 外側板21は、内側板23の1.2~5.0倍の板厚に る。言い換えれば、内側板23は、外側板21よ 薄い板厚の鉄板を用いる。例えば、外側板2 1を1.2mmの鉄板とした場合、内側板23は、相反 る強度と加工性とを満足するために、0.6mm 0.8mmなどの鉄板を用いることが望ましい。

 発泡材24は、図9に示されるように内側板2 3の内面に貼付された未発泡状態のシート状 発泡素材24aを、外側板21と内側板23との間の 間22内で加熱して発泡させ、成形する。発 素材24aは、20倍程度の体積膨張率を有する高 発泡性のゴム系吸音材が望ましい。発泡素材 24aの加熱は、焼付塗装用加熱設備を用いて、 焼付塗装と同時に行なうことが望ましい。

 図5および図7示されるように、外側板21に は、正6角形に形成された複数の通気穴25を通 気穴25各辺の結合部を介してハニカム状に集 させた通気穴集合部としてのハニカム状通 穴集合部26が、穴加工により複数組設けら ている。

 図8および図9に示されるように、内側板23 は、凹状に成形されて外側板21に接合された 部としての接合部27,28と、これらの接合部27 ,28に対し膨出成形された凸部29とを具備して る。

 内側板23の接合部27は、外側板21のハニカ 状通気穴集合部26と対応して横方向に3列形 され、これらの接合部27には、外側板21のハ ニカム状通気穴集合部26より大きな通気用開 部30がそれぞれ穴加工により設けられてい 。

 すなわち、外側板21のハニカム状通気穴 合部26と、内側板23の凹部としての接合部27 開口された通気用開口部30は、1対1で対応し 複数組設けられているが、内側板23の通気 開口部30は、外側板21のハニカム状通気穴集 部26よりやや大きく形成されている。

 図8乃至図11に示されるように、外側板21 周縁部31は、内側板23の周縁部32を包みこむ うに折返して押しつぶすようにヘミング加 する。すなわち、外側板21は、内側板23の周 部32を包みこむように折返し平坦に押しつ して形成された周縁部31により内側板23の周 部32を咬込み結合するヘミング加工部33を備 えている。

 図9および図11に示されるように、内側板2 3の接合部27は、接着剤34により外側板21に接 され、この接着剤34により外側板21と内側板2 3とを接合するとともにシールする。接着剤34 は、粘性と熱硬化性を有するペーストタイプ 構造用接着剤が望ましい。

 図10に示されるように、外側板21の周縁部 31にて外側板21の角部の折返し部分、および 間折曲部の折返し部分をそれぞれ切欠いて 角部切欠き溝35および中間折曲部切欠き溝36 形成されている。外側板21の角部切欠き溝35 と対応する内側板23の角部は、円弧状に成形 れている。

 図1は、サイドドア17の分解斜視図を示し 外側板21と、この外側板21に対し位置決めさ れて外側板21の内側面に固定された内側板23 の間で挟まれるようにして、ヒンジ取付用 内部補強板41が固定されている。

 この内部補強板41は、中央部に凹凸部が 返し形成された凹凸接合部42が設けられ、こ の凹凸接合部42の一端側および他端側に、複 のボルト挿入孔43h,44hがそれぞれ穿設された ナット取付面部43,44がそれぞれ連続的に形成 れ、これらのナット取付面部43,44に隣接し 、一方の位置決め用嵌合部45および他方の位 置決め用嵌合部46が凹溝状に形成されている

 この内部補強板41に対し、内側板23のヒン ジ取付側の凸部29には、中央部に凹凸部が繰 し形成された凹凸接合部47が設けられ、こ 凹凸接合部47の一端側および他端側には、複 数のボルト挿入孔48h,49hがそれぞれ穿設され ヒンジ取付面部48,49がそれぞれ平面状に成形 され、これらのヒンジ取付面部48,49に隣接し 、一方の位置決め用嵌合部51および他方の 置決め用嵌合部52が下方へ突出する突起状に 形成されている。

 内部補強板41は、一方の位置決め用嵌合 45と他方の位置決め用嵌合部46の大きさが異 る。同様に、内側板23は、一方の位置決め 嵌合部51と他方の位置決め用嵌合部52の大き が異なる。内部補強板41と内側板23の一方の 対応位置にそれぞれ設けられた一方の位置決 め用嵌合部45と位置決め用嵌合部51は、相互 凹凸嵌合し、内部補強板41と内側板23の他方 対応位置にそれぞれ設けられた他方の位置 め用嵌合部46と位置決め用嵌合部52は、相互 に凹凸嵌合する。

 内側板23のヒンジ取付面部48,49上には、複 数のボルト挿入孔53h,54hをそれぞれ有するヒ ジ53,54が当接される。

 これらのヒンジ53,54は、図2および図3に示 されるように、内側板23のヒンジ取付面部48,4 9上に固定される一側のプレートP1に対して、 軸部材Sにより、他側のプレートP2が回動自在 に連結され、この他側のプレートP2に、この イドドア17を機体フレーム側に取付けるた のボルトを挿入する長穴Hが穿設されている

 図2および図4に示されるように、内部補 板41のナット取付面部43,44の裏面には、各ボ ト挿入孔43h,44hと同心状にそれぞれナット55n が接着または溶接により予め一体化されてい る。図は、溶接部55yを示す。

 そして、ワッシャ55wを通して、ヒンジ53,5 4のボルト挿入孔53h,54hと、内側板23のヒンジ 付面部48,49のボルト挿入孔48h,49hとに挿入し ボルト55bを、内部補強板41のナット取付面部 43,44の裏面に一体化されたナット55nに螺合し 、これらのボルト55bおよびナット55nにより ンジ53,54を締着固定する。

 図11は、内部補強板41を組み込んだドアパ ネル20の製造方法を示し、(a)外側板21に対し 状に膨出成形された内側板23の凸部29内に内 補強板41を位置決めした凹凸接合部42,47間に は熱硬化性の接着剤34が塗布されている。外 板21と接合する内側板23および内部補強板41 接合部面にも、熱硬化性の接着剤34が塗布 れている。(b)外側板21の周縁部31をヘミング 工する途中の折曲かつ開放状態で、この外 板21の周縁部31内に接着剤塗布状態の内側板 23を内部補強板41を介し嵌着して外側板21に対 し内側板23および内部補強板41を位置決めす 。(c)外側板21の周縁部31をヘミング加工で内 板23の周縁部32を挟んで折返すことにより、 外側板21の内側面に内側板23および内部補強 41を仮に接合固定するとともにシールする。

 図9に示されるように、内側板23は、凹状 形成されて外側板21に密着された接合部27に 対し、凸部29が膨出成形されているが、この 部29の中間部に段差状の補強変形部56が形成 されている。内側板23の接合部27は、接着剤34 により外側板21に接着され、接合部27に対す 凸部29の立上り部分57は、連続的に円弧状に 成されている。

 図8に示されるように、凸部29および補強 形部56は、凹状の接合部27に沿って無端状に 形成されている。

 図10に示されるように、内側板23は、外側 板21に接着剤34により接着された接合部27中に 、接着剤34を溜める接着剤溜め部68を備えて る。この内側板23の接着剤溜め部68は、外側 21の一群の通気穴25と対応する場所に設けら れた通気用開口部30に沿って、縦方向の接合 27中に連続凸状に設けられている。

 内側板23は、接合部27,28に対し膨出成形さ れた凸部29を備えているが、その凸部29の中 も、通気用開口部30の上下部には、外側板21 連続的に接着された横方向の接合部27に沿 て連続的に膨出成形された突状の補強用凸 29aが設けられ、さらに、この補強用凸部29a 横断する方向に凹状に強化用凹部70が形成さ れている。

 次に、このドアパネル20の製造工程を説 する。

 図9に2点鎖線で示されるように内側板23の 凸部29内に発泡素材24aを貼付し、図11(a)に示 れるように内側板23の一側の凸部29内にヒン 取付用の内部補強板41を熱硬化性の接着剤34 を介して接合し、さらに、内側板23の凹部と ての接合部27および内部補強板41に、外側板 21との接着に必要な熱硬化性の接着剤34を塗 し、図11(b)に示されるように外側板21と内側 23とを位置決めして重ね合わせ、図10(c)に示 されるように外側板21の周縁部31をヘミング 工で内側板23の周縁部32を挟んで折返し、折 ぶすことにより、外側板21の内側面に内側 23および内部補強板41を接合する。

 そして、焼付塗装用加熱設備の加熱によ 、接着剤34を硬化させて外側板21と内側板23 内部補強板41とを接着し、さらに、図9に示 れるように焼付塗装用加熱設備の加熱によ 発泡素材24aを発泡させて、空間22内に発泡 24を充填し、さらに、焼付塗装用加熱設備の 加熱により、外側板21および内側板23の外表 に予め吹付けられた塗料を焼付ける。

 例えば、接着剤34の熱硬化は、150℃で5分 の加熱をし、発泡材24の発泡は、150℃で20分 間の加熱をし、焼付塗装は、180℃~200℃で20分 間の加熱をする。これらの加熱は、既存の焼 付塗装用加熱設備を用いて行なうことができ る。

 最後に、図1乃至図4に示されるように、 側板23のヒンジ取付面部48,49にヒンジ53,54を 接するとともに、ヒンジ53,54のボルト挿入孔 53h,54h、ヒンジ取付面部48,49のボルト挿入孔48h ,49hに挿入したボルト55bを、内部補強板41のナ ット取付面部43,44の裏面に固着したナット55n 螺入して、ヒンジ53,54を内側板23および内部 補強板41に締着する。

 次に、図12は、ヒンジ取付構造をドアパ ル製造時の内部補強板41の位置決め仮固定に 利用する例を示す。

 すなわち、ドアパネル20のヒンジ取付部 補強する内部補強板41の内側板23に対する位 決めは、内部補強板41の位置決め用嵌合部45 ,46と内側板23の位置決め用嵌合部51,52との凹 嵌合によるが、実際の作業時には、何らか 治具を用いて、加熱炉内での加熱により内 板23に熱硬化性の接着剤34を介し内部補強板4 1を接着するまで仮に固定しておく必要があ ので、ヒンジ取付用のボルト55bおよびナッ 55nによるヒンジ取付構造を、ドアパネル製 時の内部補強板41の位置決め仮固定に利用す る。

 具体的に説明すると、図12(a)に示される うに、ヒンジ取付用のボルト55bをワッシャ55 wおよび内側板23を通して内部補強板41のナッ 55nに螺入し締着することで内側板23に内部 強板41を仮固定し、図12(b)に示されるように 内側板23に外側板21をヘミング加工などによ り一体化し、これを加熱炉内に搬入して加熱 することにより、熱硬化性の接着剤34を硬化 せて内側板23に内部補強板41を接着固定する 。その後、図12(c)に示されるように、ボルト5 5bを取外し、図12(d)に示されるように、ボル 55bおよびナット55nによりヒンジ53,54を取付け る。これらのヒンジ53,54の取付構造および取 方法は、既に図1乃至図4に基づいて説明し とおりである。

 このように、ヒンジ取付用のボルト55bお びこのボルト55bと螺合するナット55nを、外 板21と内側板23との間に内部補強板41を固定 るまでの、内側板23に内部補強板41を仮固定 するための仮固定治具としても有効利用でき 、マグネットなどの内部補強板固定治具を特 別に用意しなくても、内部補強板41を確実に 定できる。

 次に、図1乃至図13に示された実施の形態 効果を説明する。

 図9に示されるように、外側板21とこの外 板21より薄い内側板23とで形成された中空の 閉断面構造により軽量化を図ることができる とともに、内側板23とこれより厚い(内側板23 1.2~5.0倍の板厚を有する)外側板21とで形成さ れた十分な高さをもった中空の閉断面構造に より、外側からの衝撃に対して十分な強度を 確保できる強固なドアパネルを安価に提供で きる。

 さらに、外側板21と内側板23との間に充填 された発泡材24により振動を吸収して、ドア ネル自体から発生する音を効果的に減衰さ ることができ、すなわち音の減衰効果が高 、低騒音化を図ることができる。

 図1乃至図4に示されるように、外側板21と 内側板23との一側部間で固定された内部補強 41により、外側板21および内側板23の2重構造 物にヒンジ53,54を取付ける部分の強度を確保 きるとともに、内側板23は、内部補強板41と 重合する位置にボルト挿入孔48h,49hを有する ンジ取付面部48,49を備え、このヒンジ取付面 部48,49に当接されたボルト挿入孔53h,54hを有す るヒンジ53,54を、内部補強板41およびヒンジ 付面部48,49と共に、各ボルト挿入孔43h,44h、48 h,49h、53h,54hに挿入されたボルト55bと、このボ ルト55bと螺合するナット55nとにより締着する ので、必要最小限のボルト挿入孔とそれを閉 塞するボルト55bおよびナット55nとにより、開 口部を雨水浸入防止用のシール材で塞ぐなど の特別のケアをすることなく、ヒンジ取付部 分からの雨水などの浸入を防止できる。

 内部補強板41の裏面に一体化されたナッ 55nにボルト55bを螺入するのみで、容易にヒ ジ53,54を組付けることができる。

 接着剤34と外側板21の周縁部のヘミング加 工部33とにより、外側板21の内側面に内側板23 および内部補強板41を固定したので、ヒンジ5 3,54をボルト55bおよびナット55nにより締着し ことと相俟って、ドアパネルアッセンブリ における溶接工程を廃止でき、製造設備の 略化を図れる。なお、予め裏面にナット55n 溶接付けした内部補強板41は、ドアパネルア ッセンブリラインに部品として供給するので 、ドアパネルアッセンブリラインで溶接工程 を設ける必要はない。

 なお、上記実施の形態において、ボルト5 5bおよびナット55nによる締着構造部にパッキ グなどを挟込むことで、雨水浸入防止効果 完全なものにすることができる。

 本発明は、図13または図14に示された油圧 ショベルなどの作業機械のサイドドアなどに 利用可能なドアパネルである。




 
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