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Patent Searching and Data


Title:
DYING METHOD AND DYING APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/122930
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a dying method using a laser beam. The method can dye transparent resins such as plastic lens well. Also disclosed is a dying apparatus. The dying method comprises heating a plastic lens (10) having a dye-coated surface to fix the dye onto the surface of the plastic lens (10). The method comprises the step of applying a laser beam with a wavelength, which is less likely to be absorbed in the dye but is absorbed in the plastic lens (10), onto the surface of the plastic lens (10) through the dye.

Inventors:
INUZUKA MINORU (JP)
UETA HIROYASU (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/055577
Publication Date:
October 08, 2009
Filing Date:
March 23, 2009
Export Citation:
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Assignee:
NIDEK KK (JP)
SHIZUOKA PREFECTURE (JP)
INUZUKA MINORU (JP)
UETA HIROYASU (JP)
International Classes:
D06P3/24; D06P3/00; D06P3/52; D06P5/00; D06P5/20; G02B1/10; G02C7/02
Foreign References:
JP2003041489A2003-02-13
JPS59106589A1984-06-20
JP2007016346A2007-01-25
JPS4918966A1974-02-19
JPH1148356A1999-02-23
JP2008281729A2008-11-20
Other References:
See also references of EP 2261419A4
None
Attorney, Agent or Firm:
COSMOS PATENT OFFICE (JP)
Patent business corporation cosmos patent firm (JP)
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Claims:
表面に染料が塗布された透明樹脂体を加熱することにより、該染料を該透明樹脂体表面に定着させる染色方法において、
 前記染料に吸収されにくい波長のレーザ光を前記透明樹脂体に向けて照射し、前記透明樹脂体を介して前記染料を加熱すると共に、前記透明樹脂体の表面を溶融させない温度であって、前記透明樹脂体内に前記加熱された染料が拡散する温度に前記透明樹脂体を加熱する工程を有することを特徴とする染色方法。
表面に染料が塗布された透明樹脂体を加熱することにより、該染料を該透明樹脂体表面に定着させる染色方法において、
 前記透明樹脂体表面に染料と,赤外線または紫外線を吸収するための吸収剤とが、この順番に積層された状態で、該吸収剤に対する吸収波長を持つレーザ光を前記吸収剤に向けて照射し、前記吸収剤を介して前記透明樹脂体及び前記染料を加熱すると共に、前記透明樹脂体の表面を溶融させない温度であって、前記透明樹脂体内に前記加熱された染料が拡散する温度に前記透明樹脂体を加熱する工程を有することを特徴とする染色方法。
請求項1または請求項2の染色方法において、
 前記レーザ光は前記染料に吸収されにくく、前記透明樹脂体に吸収される波長のレーザ光であり、前記染料を通過させて前記透明樹脂体の表面に照射することを特徴とする染色方法。
請求項1乃至請求項3に記載する染色方法のいずれか1つにおいて、
 前記レーザ光は赤外域又は紫外域の波長であることを特徴とする染色方法。
請求項1乃至請求項4に記載する染色方法のいずれか1つにおいて、
 前記レーザ光が、スポット光またはスリット光であって、前記透明樹脂体表面を全体に渡ってスキャンすることを特徴とする染色方法。
請求項5に記載する染色方法において、
 前記レーザ光は被染色物に対してラインフォーカスされた状態で照射されることを特徴とする染色方法。
請求項5に記載する染色方法において、
 前記レーザ光は前記透明樹脂体表面に対して所定の距離だけデフォーカスされた状態で照射されることを特徴とする染色方法。
請求項1乃至請求項7に記載する染色方法のいずれか1つにおいて、
 前記透明樹脂体は1.60以上の高い屈折率を有するプラスチックレンズであることを特徴とする染色方法。
表面に染料が塗布された透明樹脂体を加熱することにより、該染料を該透明樹脂体表面に定着させる染色装置において、
 前記染料に吸収されにくい波長のレーザ光を前記透明樹脂体に向けて照射し、前記透明樹脂体を介して前記染料を加熱すると共に、前記透明樹脂体の表面を溶融させない温度であって、前記透明樹脂体内に前記加熱された染料が拡散する温度に前記透明樹脂体を加熱するレーザ光照射装置を有することを特徴とする染色装置。
表面に染料が塗布された透明樹脂体を加熱することにより、該染料を該透明樹脂体表面に定着させる染色装置において、
 前記透明樹脂体表面に染料と,赤外線または紫外線を吸収するための吸収剤とが、この順番に積層された状態で、該吸収剤に対する吸収波長を持つレーザ光を前記吸収剤に向けて照射し、前記吸収剤を介して前記透明樹脂体及び前記染料を加熱すると共に、前記透明樹脂体の表面を溶融させない温度であって、前記透明樹脂体内に前記加熱された染料が拡散する温度に前記透明樹脂体を加熱するレーザ光照射装置を有することを特徴とする染色装置。
請求項9または請求項10の染色装置において、
 前記レーザ光は前記染料に吸収されにくく、前記透明樹脂体に吸収される波長のレーザ光であり、前記染料を通過させて前記透明樹脂体の表面に照射することを特徴とする染色装置。
請求項9乃至請求項11に記載する染色装置のいずれか1つにおいて、
 前記レーザ光は赤外域又は紫外域の波長であることを特徴とする染色装置。
請求項9乃至請求項12に記載する染色装置のいずれか1つにおいて、
 前記レーザ光が、スポット光またはスリット光であって、前記透明樹脂体表面を全体に渡ってスキャンすることを特徴とする染色装置。
請求項13に記載する染色装置において、
 前記レーザ光は被染色物に対してラインフォーカスされた状態で照射されることを特徴とする染色装置。
請求項13に記載する染色装置において、
 前記レーザ光は前記透明樹脂体の表面に対して所定の距離だけデフォーカスされた状態で照射されることを特徴とする染色装置。
請求項9乃至請求項15に記載する染色装置のいずれか1つにおいて、
 前記透明樹脂体は1.60以上の高い屈折率を有するプラスチックレンズであることを特徴とする染色装置。
Description:
染色方法及び染色装置

 本発明は、レーザ光を用いて透明樹脂体 特にプラスチックレンズを染色する方法、 び該方法に用いる染色装置に関するもので る。

  従来、プラスチックレンズ等の透明樹 体を染色する方法として、レンズを染色液 中に所定時間浸漬してレンズを染色する方 (浸染法)が知られている。この方法は従来か ら用いられているものであるが、作業環境が 良くないこと、高屈折率のレンズ、及びポリ カーボネート系樹脂製レンズ(屈折率1.59)には 染色を行うことが困難であるという問題があ った。ポリカーボネート系樹脂製レンズは、 割れにくく安全性が高いため、米国で眼鏡レ ンズとして広く使用されている。

 ポリカーボネ―ト系樹脂製レンズを染色す ために、本出願人はインクジェットプリン を用いて、昇華性染料を含有する染色用イ クを紙等の基体上に塗布(出力)させ、これ 真空中でレンズと非接触に置き、昇華性染 をレンズ側に飛ばして染色を行う方法(以下 気相転写染色方法と記す)による染色方法を 案した。(例えば、特許文献1参照)この方法 は、オーブン内でレンズを加熱することに り、染料をレンズ表面に定着させている。 許文献1に記載の気相転写染色法は、浸染法 に比べ、高屈折率のレンズやポリカーボネー ト系樹脂製レンズを染色することができると いう利点があった。
 一方、昇華性色素あるいはこれを含むイン を布地などの被染物に予め塗布しておき、 染物に可視光域の波長のレーザ光を照射す ことにより、染色させる方法が知られてい (特許文献2参照)。

特開2001-215306号公報

特開2006-249597号公報

 しかしながら、従来の技術には、次のよう 問題があった。
 (1)近年、より高屈折率(例えば、屈折率1.74 上)のプラスチックレンズが提供されており このような高屈折率のレンズを、気相転写 色法を用いて染色を行う場合、昇華性染料 レンズに定着させ,発色させるためには加熱 温度を上げるか、加熱時間を長くしなければ ならない。このように加熱温度を上げ、加熱 時間を長くすると、レンズ自体に黄変しやす いという問題がある。また、レンズに染料を 定着させるための加熱時間をできるだけ短く し、染色工程の効率を上げることが望まれて いる。ここで、黄変とは、プラスチックレン ズが化学変化して、黄色に着色される現象を いう。レンズ全体が黄変すると、レンズを染 色した時に、異なった色調となる問題がある 。
 (2)また、特許文献2に記載のレーザによる染 色方法では、被染物全体を加熱しない点で有 利であるが、昇華性色素に対してレーザ光の 照射を行い加熱するため、昇華性色素が昇華 しやすく所望する色濃度が得られないという 問題がある。

 本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み プラスチックレンズ等の透明樹脂を好適に 色することのできるレーザ光を用いた染色 法及び染色装置を提供することを目的とす 。

 上記課題を解決するために、本発明の一態 における染色方法、または染色装置は、以 のような構成を備える。
 (1)表面に染料が塗布された透明樹脂体を加 することにより、該染料を該透明樹脂体表 に定着させる染色方法において、染料に吸 されにくい波長のレーザ光を透明樹脂体に けて照射し、透明樹脂体を介して染料を加 すると共に、透明樹脂体の表面を溶融させ い温度であって、透明樹脂体内に加熱され 染料が拡散する温度に透明樹脂体を加熱す 工程を有する。
 (2)表面に染料が塗布された透明樹脂体を加 することにより、該染料を該透明樹脂体表 に定着させる染色方法において、透明樹脂 表面に染料と,赤外線または紫外線を吸収す るための吸収剤とが、この順番に積層された 状態で、該吸収剤に対する吸収波長を持つレ ーザ光を吸収剤に向けて照射し、吸収剤を介 して透明樹脂体及び前記染料を加熱すると共 に、透明樹脂体の表面を溶融させない温度で あって、透明樹脂体内に前記加熱された染料 が拡散する温度に透明樹脂体を加熱する工程 を有する。
 (3)(1)または(2)の染色方法において、前記レ ザ光は前記染料に吸収されにくく、前記透 樹脂体に吸収される波長のレーザ光であり 前記染料を通過させて前記透明樹脂体の表 に照射することが好ましい。
 (4)(1)乃至(3)に記載する染色方法のいずれか1 つにおいて、前記レーザ光は赤外域又は紫外 域の波長であることが好ましい。

 (5)(1)乃至(4)に記載する染色方法のいずれか1 つにおいて、前記レーザ光が、スポット光ま たはスリット光であって、前記透明樹脂体表 面を全体に渡ってスキャンすることが好まし い。
 (6)(5)に記載する染色方法において、前記レ ザ光は被染色物に対してラインフォーカス れた状態で照射されることが好ましい。
 (7)(5)に記載する染色方法において、前記レ ザ光は前記被染色物の染色予定面に対して 定の距離だけデフォーカスされた状態で照 されることが好ましい。
 (8)(1)乃至(7)に記載する染色方法のいずれか1 つにおいて、前記透明樹脂体は1.60以上の高 屈折率を有するプラスチックレンズである とが好ましい。

 (9)表面に染料が塗布された透明樹脂体を加 することにより、該染料を該透明樹脂体表 に定着させる染色装置であって、染料に吸 されにくい波長のレーザ光を透明樹脂体に けて照射し、透明樹脂体を介して染料を加 すると共に、透明樹脂体の表面を溶融させ い温度であって、透明樹脂体内に加熱され 染料が拡散する温度に透明樹脂体を加熱す レーザ光照射装置を有する。
 (10)表面に染料が塗布された透明樹脂体を加 熱することにより、該染料を該透明樹脂体表 面に定着させる染色装置において、透明樹脂 体表面に染料と,赤外線または紫外線を吸収 るための吸収剤とが、この順番に積層され 状態で、該吸収剤に対する吸収波長を持つ ーザ光を吸収剤に向けて照射し、吸収剤を して透明樹脂体及び染料を加熱すると共に 透明樹脂体の表面を溶融させない温度であ て、透明樹脂体内に加熱された染料が拡散 る温度に透明樹脂体を加熱するレーザ光照 装置を有する。
 (11)(9)または(10)の染色装置において、前記 ーザ光は前記染料に吸収されにくく、前記 明樹脂体に吸収される波長のレーザ光であ 、前記染料を通過させて前記透明樹脂体の 面に照射することが好ましい。
 (12)(9)乃至(11)に記載する染色装置のいずれ 1つにおいて、前記レーザ光は赤外域又は紫 域の波長であることが好ましい。

 (13)(9)乃至(12)に記載する染色装置のいずれ 1つにおいて、前記レーザ光が、スポット光 たはスリット光であって、前記透明樹脂体 面を全体に渡ってスキャンすることが好ま い。
 (14)(13)に記載する染色装置において、前記 ーザ光は被染色物に対してラインフォーカ された状態で照射されることが好ましい。
 (15)(13)に記載する染色装置において、前記 ーザ光は前記被染色物の染色予定面に対し 所定の距離だけデフォーカスされた状態で 射されることが好ましい。
 (16)(9)乃至(15)に記載する染色装置のいずれ 1つにおいて、前記透明樹脂体は1.60以上の高 い屈折率を有するプラスチックレンズである ことが好ましい。

 (1)表面に染料が塗布された透明樹脂体を加 することにより、該染料を該透明樹脂体表 に定着させる染色方法において、染料に吸 されにくい波長のレーザ光を透明樹脂体に けて照射し、透明樹脂体を介して染料を加 すると共に、透明樹脂体の表面を溶融させ い温度であって、透明樹脂体内に加熱され 染料が拡散する温度に透明樹脂体を加熱す 工程を有するので、樹脂の高分子の分子構 を緩くして、高分子の分子構造が緩んだ部 に分散染料を拡散させることにより、染料 透明樹脂体表面に定着させることができる このような定着は、透明樹脂体に対して分 染料の親和性によって引き起こされると考 られる。また、レーザ光を用いることによ 、レンズを効率よく加熱することができ、 常に短時間で染色を行うことができる。
 このとき、透明樹脂体の表面、深さにして1 00~200μm程度のみが高い温度まで加熱され、透 明樹脂体の内部は、ほとんど加熱されないた め、透明樹脂体の表面が黄変したとしても、 透明樹脂体全体が黄変することがないため、 透明樹脂体を染色した時に、染色の色調が変 化することがない。また、染料は、レーザ光 をほとんど吸収しないので、加熱されること がなく昇華されないため、染色の濃度が変化 することがない。

 (2)また、染料に吸収されにくく、前記透明 脂体に吸収される波長のレーザ光を用いて 染料を通過させて透明樹脂体の表面に照射 るので、染料を直接加熱することがなく、 気中への染料の昇華を抑制することができ 。
 (3)また、レーザ光は赤外域又は紫外域の波 であるので、染料は一般的に可視光領域を 収する性質を有しており、赤外域又は紫外 の波長は、吸収しにくいため、染料を加熱 ることなく、プラスチックレンズの表面の を加熱することができる。
 (4)また、レーザ光が、スポット光またはス ット光であって、透明樹脂体表面を全体に ってスキャンするので、プラスチックレン 表面の全体を均一、かつ迅速に加熱するこ ができる。

 (5)また、レーザ光はプラスチックレンズに してラインフォーカスされた状態で照射さ るので、ラインを走査するだけでプラスチ クレンズ表面を効率よく加熱できる。
 (6)また、レーザ光はプラスチックレンズ表 に対して所定の距離だけデフォーカスされ 状態で照射されるので、レーザ光を分散さ ることにより、プラスチックレンズ表面を り均一に加熱することができる。
 (7)また、デフォーカスはレーザ光の焦点位 が、透明樹脂体表面に対して光源側に位置 るようになされているので、簡易にデフォ カスを行うことができる。
 (8)また、本発明に係る染色方法及び染色装 は、透明樹脂体として特に1.60以上、より好 ましくは1.74以上の高い屈折率を有するプラ チックレンズを染色する方法として有効で る。従来のオーブン加熱による染色方法で 、1.60以上の高い屈折率を持つ、例えばチオ レタン系やチオエポキシ系樹脂製のプラス ックレンズを加熱する場合、レンズ全体を1 40℃~150℃以上の温度で加熱する必要があり、 加熱温度や加熱時間による黄変の問題が生じ ていた。
 それに対して、本発明に係る染色方法及び 色装置によれば、レーザ光により、プラス ックレンズの表面のみを加熱できるため、 ない熱量で、樹脂の高分子の分子構造を緩 して、高分子の分子構造に染料を親和させ ことにより、染料を透明樹脂体表面に密着 せることができる。すなわち、プラスチッ レンズ全体を高温としないため、黄変され 範囲が狭いため、プラスチックレンズ全体 して、染色の色調を変化させることはない

染色システムの全体構成を示す図であ 。 本発明の一態様における染色装置の構 を示す図である。 レーザ光の照射方法を説明する図であ 。 レーザによる染色とオーブン加熱によ 染色との比較を示す図である。

符号の説明

10 プラスチックレンズ
30 染色装置
33 レーザ光源
35 ビームエキスパンダ
36 反射ミラー
37 シリンドリカルレンズ
32 XY移動ステージ
38 駆動機構
39 制御部
40 コントロール部

 以下、本発明の一態様における実施の形態 ついて、図面を参考にしつつ説明する。
 図1は本発明の一態様における、レーザ光を 用いた染色方法に使用される染色システムの 概略図、図2は染色用装置の概略構成を示し 図である。
 染色システムは、染色用の基体を作成する めの染色用基体作成装置100、染色用基体に 布された染料を透明樹脂体であるプラスチ クレンズ10(本実施形態では、透明樹脂体と てプラスチックレンズを用いる)に昇華性染 料を蒸着(転写)させるための真空気相転写機2 0、昇華性染料が蒸着したプラスチックレン 10にレーザ光を照射し染色を行うための染色 装置30からなる。
 染色用基体作成装置100は、モニタ101、パー ナルコンピュータ(以下、PCと略す)102、イン クジェットプリンタ103等から構成される。104 はキーボード、マウス等のPCを操作するため 操作部である。PC102は、ハードディスクに 憶されている染色用基体作成用プログラム 実行してインクジェットプリンタ103から染 用基体1を出力させるために用いられる。な 、PC102のハードディスクには、プラスチッ レンズを染色するための染色用基体を作成 るための染色用基体作成ソフトのプログラ の他に、プラスチックレンズの各種基材情 、基体に塗布するための染色用インクの色 ータ等が記憶されている。

 染色用基体1は、インクジェットプリンタ103 に使用可能な紙等の媒体に所定の形状にて染 色用インクが塗布(出力)されたものである。 お、染色用基体1の熱の吸収効率を上げるた めに、裏面(印刷を行わない面)の全域が黒色 なっているものが使用される。
 また、インクジェットプリンタ103に用いら る染色用インクは、少なくとも赤、青、黄 の計3色が用いられる。染色用インク中に含 有される染料は昇華性を有しつつ、昇華時の 熱に耐えうる染料を使用する必要がある。さ らにプラスチックレンズ10へ染料が蒸着した と、発色作業を行い、染料をプラスチック ンズ10へ定着させたときに染色がムラのな 状態にてプラスチックレンズ10に行われてい る必要がある。これらの点を考慮した場合、 染料としてはキノフタロン系昇華性染料また はアントラキノン系昇華性染料が好適に用い られる。

 図1に示す真空気層転写機20には、プラス ックレンズ10や染色用基体1等を出し入れす ための図示無き開閉扉が設けられている。 空気相転写機20内の上部には、染色用基体1 熱して染料を昇華させるための熱源として 加熱ランプ21が設置される。本実施形態で 用される加熱ランプ21はハロゲンランプを使 用しているが、染色用基体1と非接触にて加 が可能なものであればこれに限るものでは い。また、真空気相転写機20の床部には、染 色用治具200が置かれ、この染色用治具200にプ ラスチックレンズ10や染色用基体1を取り付け る。また、22はロータリーポンプであり、真 気相転写機20内をほぼ真空にさせるために 用する。23はリークバルブであり、このバル ブを開くことで、ほぼ真空になった真空気相 転写機20内に外気を入れ、大気圧に戻すもの ある。染色用治具200はレンズ10(染色予定面 ある表面)と染色用基体1(インク塗布面)とを 非接触にて向き合うように保持する。

 なお、使用されるプラスチックレンズ10の 質は、ポリカーボネート系樹脂(例えば、ジ チレングリコールビスアリルカーボネート 合体(CR-39))、ポリウレタン系樹脂、アリル 樹脂(例えば、アリルジグリコールカーボネ ト及びその共重合体、ジアリルフタレート びその共重合体)、フマル酸系樹脂(例えば ベンジルフマレート共重合体)、スチレン系 脂、ポリメチルアクリレート系樹脂、繊維 樹脂(例えば、セルロースプロピオネート) さらにチオウレタン系樹脂(MR-7、MR-8)やチオ ポキシ系等の高屈折率の材料や、その他、 来より染色性に劣るとされた高屈折率材料 を用いることができる。
 また、染色装置30は真空気相転写機20にて昇 華性染料がついたプラスチックレンズ10にレ ザ光を照射して所定温度で加熱し、染料を 着、発色させるために用いられる。

 図2は染色装置30の構成を示した概略図であ 。
 染色装置30は、所定の波長のレーザ光を出 するレーザ光源33、レーザ光の光径を広げる ためのビームエキスパンダ35、反射ミラー36 シリンドリカルレンズ37、XY移動ステージ32 駆動機構38、制御部39、コントロール部40等 備える。
 レーザ光源33は赤外域の波長のレーザ光を 射する。本実施形態では波長10.2~10.8μmのCO 2 レーザ光を出射する光源を用いているが、こ れに限るものではなく、プラスチックレンズ 10の基材に吸収可能な赤外域の波長、または 外域(近紫外を含む)の波長のレーザ光を出 するものであれば使用可能である。この場 には、基材の表面に染料と吸収剤(照射され レーザ光の波長を吸収可能な吸収剤)とをこ の順番に積層させておき、レーザ光を吸収剤 に向けて照射して吸収剤を加熱させる。この 吸収剤への加熱によって基材と染料を間接的 に加熱することにより、染料を基材に定着さ せることができる。なお、レーザビームの長 さは、これに限るものでなく、好ましくは1mm 以上、さらに好ましくは5mm以上の長さを有し ていればよい。

 レーザ光源33から出射したレーザ光は、ビ ムエキスパンダ35により光径を広げられ、反 射ミラー36により折り曲げられた後、シリン リカルレンズ37により所定位置にラインフ ーカスされる。本実施形態ではレーザ光源 ら直径2.2mmのレーザ光を出射するものとし、 これをビームエキスパンダにより、5倍の11.0m mまで拡げ、シリンドリカルレンズにより長 11.0mmの線状レーザ光を照射するものとして る。
なお、レーザビームの長さは、これに限るも のではなく、少なくとも1mm以上の長さを有し ていることが好ましい。

 ラインフォーカスされるレーザ光の照射先 は、移動ステージ32が上下前後左右方向に 動可能に設置されている。移動ステージ32は 、駆動機構38の駆動によって移動する。駆動 構38の駆動制御は制御部39によって行われ、 その制御情報(移動方向や移動速度)は、コン ロール部40により設定される。移動ステー 32上には、載置台11が置かれ、昇華性染料が 着されたプラスチックレンズ10がその蒸着 (染色予定面)を上向きにして置かれる。なお 、コントロール部40は、レーザ光の出力も設 することができる。
 本実施形態は、昇華性染料をレーザ光によ 加熱するのではなく、レーザ光を基材に対 て照射し、基材(プラスチックレンズ10)の表 面を溶融しない程度に加熱し、高分子の分子 構造が緩み、染料が浸透しやすくなる状態と して、昇華性染料が持つ基材への親和性によ り基材内部に昇華性染料を取り込み定着させ るものである。なお、本実施形態でいう、基 材の表面が溶融しない程度とは、レーザ照射 した透明樹脂体の表面が荒れて白く乱反射を 起こすことのない状態である。より具体的に プラスチックレンズを例に挙げると、レンズ を通して見える像が歪んだり、レンズの曲率 が変化しレンズ度数が許容範囲以上に変わっ てしまうこと等、光学的な影響が生じる状態 となっていないことである。

 したがって、レーザ光の出力は、プラスチ クレンズが溶融しない温度であって、且つ 材を構成する高分子の分子構造が緩むのに 要な温度となるように、レーザ光による染 予定面への単位面積辺りの照射エネルギ密 が決定されている。このような照射エネル 密度の調節は、コントロール部40によって ーザ光源33から出射するレーザ光の出力を調 節する他に、プラスチックレンズに対するレ ーザ光の走査速度やデフォーカスによっても 行うことが可能である。
 また、本実施形態ではレーザ光を走査せず レンズ側を移動させることにより、染色予 面に対して相対的にレーザ光を走査するも としているが、これに限るものではなく、 ーザ光を走査するようにしてもよい。また シリンドリカルレンズを用いたラインフォ カスではなく、単にレーザ光をスポット光 してレンズに向けて照射し、これを走査す こともできる。この場合もスポット径は1mm 上が好ましい。

 以下、プラスチックレンズ10の染色方法の 用を説明する。
 図2に示すように、プラスチックレンズ10の 面に昇華性染料が塗布された状態で、昇華 染料が塗布された面を上向きにして、載置 11に置かれる。次に、プラスチックレンズ10 の昇華性染料塗布面に、CO 2 レーザ光を照射する。CO 2 レーザ光はパワーが強すぎるので、レーザ光 をビームエキスパンダ35及びシリンドリカル ンズ37を用いて、ラインフォーカスしてい 。さらに、ラインフォーカスの焦点をプラ チックレンズ10の昇華性染料塗布面に合わせ ずに、デフォーカスしている。
 これにより、照射されるライン光は、広が を持ち光の密度が弱められている。

 図3にレーザ光のスキャン方法を示す。プラ スチックレンズ10は、直径100mm程度であり、 さは薄い箇所で2mm、厚い箇所で8mmであり、 部で異なっている。プラスチックレンズ10の 表面には、昇華性染料が塗布されている。本 実施の形態では、移動ステージをXY(前後左右 )方向に移動させることにより、図3に示すよ に、第1スキャン、折り返して第2スキャン また折り返して第3スキャンを行っている。 1スキャンと第2スキャンとでは、2mm横方向 移動させているので、第1スキャンと第2スキ ャンとでは、9mm重なりをもたせている。以下 のスキャンも同様である。各スキャンは、プ ラスチックレンズ10の全領域を被うようにし いる。
 なお、レンズ表面に照射されるレーザ光の さをレンズ径以上とすれば、一回のスキャ にて染色を行うこともできる。スキャン速 は一律に決定されるものではないが、本実 形態においては、プラスチックレンズ10が 融しない温度であって、かつプラスチック ンズ10の基材を構成する高分子の分子構造が 緩むのに必要な温度となるように、スキャン 速度を設定する必要がある。さらに言えば、 プラスチックレンズ10がこのような温度を維 していくのに必要なスキャン温度を設定す 必要がある。また、レーザ光を染色予定の ンズ面全域に対して素早く繰り返し走査し 、レンズ表面全体の温度を上述した温度に 持させるような方法であってもよい。

 レーザ光源33はCO 2 レーザであり、波長は10.2~10.8μmである。この 波長は、赤外光であり、昇華性染料は、この 波長の光をほとんど吸収しない。本実施の形 態では、プラスチックレンズ10の材料として チオウレタン系やチオエポキシ系等の高い 折率を持つ材料を使用している。本実施の 態で用いられるプラスチックレンズ10の材 は、10.2~10.8μmの波長を50~90%程度吸収する。
 CO 2 レーザ光は、染料に吸収されにくく、プラス チックレンズ10に吸収されるので、プラスチ クレンズ10の表面のみを加熱して、樹脂の 分子の分子構造を緩くして、高分子の分子 造が緩んだ部分に昇華性の分散染料を拡散 せることにより、分散染料をプラスチック ンズ10の表面に定着させることができる。こ のような分散染料の定着による染色は、プラ スチックレンズ10の材料に対する分散染料の 和性によるものであると考えられる。

 色素が、プラスチックレンズ10の表面から 部に拡散されると、洗っても落ちることな プラスチックレンズ10に色素が残る現象が染 色である。
 染料とは、色を持つ物質(色素)のうち、プ スチックレンズ10等に対して定着力を有する 物質である。また、染色とは、基本的には染 料分子と、プラスチックレンズ10の分子間の 和性に基づく現象である。
 ここで、親和性とは、分子の持つ電気的な ラスとマイナスの吸引力や、分子同士の引 に基づく力である。親和性とは、配向力、 起力、分散力、水素結合等の物理結合力に づくものである。

 本実施の形態によれば、プラスチックレン 10の表面部分のみが高い温度まで加熱され 。染色した後、プラスチックレンズ10を切断 して測定したところ、染料が深さ20μm程度ま 浸透していることを確認した。
 このとき、プラスチックレンズ10の内部は ほとんど加熱されないため、プラスチック ンズ10の表面層(厚みとして100μm程度)が黄変 たとしても、プラスチックレンズ10(厚み2~8m m)の全体が黄変することがないため、プラス ックレンズ10を染色した時に、染色の色調 変化することがない。また、染料は、レー 光をほとんど吸収しないので、加熱される とがなく昇華されないため、染色の濃度が 化することがない。

 また、本発明に係る染色方法及び染色装 は、透明樹脂体が1.60以上の高い屈折率を有 するプラスチックレンズを染色するのに特に 好適である。従来のオーブン加熱による染色 法では、1.60以上の屈折率をもつ、例えばチ ウレタン系やチオエポキシ系樹脂製のプラ チックレンズを染色するのは困難であり、14 0℃以上で2時間以上加熱しなければ十分な濃 で染色することができなかった。しかし、 業性を考えた場合、短時間での染色が必要 あり150℃以上の更に高い温度にすることに り短時間での染色は可能になるが、レンズ 体が黄変したり、レンズの変形が起きてし う。なお、本実施の形態ではレンズ面に染 を載せる方法として真空中にて昇華性染料 加熱してレンズに染料を蒸着させる方法を いたが、これに限るものではない。例えば 気圧中にて昇華性染料を昇華させ、レンズ に蒸着させても良いし、スピンコート法に レンズ面に染料を塗布することも可能であ 。

 次に、具体的な実施例について説明する。
<実施例1>
1.テスト条件
(1)プラスチックレンズ表面への染料の塗布  相転写方式 
(1-1)使用機材
 プリンタ EPSON MJ-8000C
 インク  ニデック製 TTS INK RED NK-1
      ニデック製 TTS INK YELLOW NK-1
      ニデック製 TTS INK BLUE NK-1
 印刷ソフトウェア ニデック製 TTS-PS1.0
 気相転写装置 TTM-1000      

(1-2)印刷
 転写用の紙にMJ-8000Cを使って表1のデータ(黄 色、赤色、青色、ブラウン色)で印刷した。

 

(1-3)気相転写
 印刷した転写紙とMR8レンズ(S-2・50)を治具に セットし、TTM-1000に入れて転写作業を行った この時の条件は、真空度0.5kPa、転写紙の温 は225℃。MR8レンズの屈折率は、1.60である。
(1-4)レーザ照射テスト
実験器具 レーザ シンラッド社製 t100A 100W
     レーザ光の出力 15W
     DPを出たレーザ光の直径 2.2mm
     ビームエクスパンダ倍率 5倍 出力ビ ーム直径 11.0mm
     デフォーカス量 50mm
     スキャン速度 10mm/s
実験方法 染料を塗布したレンズをステージ セットして、ステージを動かしながら照射 せる。

2.テスト結果
 色の着色、基材表面のダメージ、コーティ グ後の膜の物性について評価した。 
(1)色の着色:レーザ光照射完了した後、アセ ンを浸した布で拭きあげて、着色できてい か確認した。各色とも所望する濃度にて染 されていた。
(2)基材表面のダメージ:眼鏡レンズに使用し いる現行のハードコートと反射防止コート 行った後、表面の反射を見て、照射した部 のダメージ(基材溶融による凸凹)がないか確 認した。各色に染色されたレンズ表面を確認 したが、何れもダメージはなかった。
(3)膜の物性:レーザ光により、ハードコート 基材との密着性の影響が心配されるため、JI S K5400 碁盤目法、碁盤目テープ法に従い、 ッターナイフで碁盤目を作り、ニチバンの ロファンテープで剥離試験をおこなった。
 結果としては、膜剥がれは無く、問題ない

<実施例2>
 レンズはCR-39、条件はレーザ光出力が20W、 フォーカス50mm、スキャン速度40mm/sである。
 テスト結果は、各色何れも問題がないこと 確認した。

<実施例3>
 レンズは屈折率1.74のレンズ、条件はレーザ 光出力が15W、デフォーカス50mm、スキャン速 10mm/sである。
 テスト結果は、各色何れも問題がないこと 確認した。

<実施例4>
 実施例4では赤外線吸収剤を使って染色可能 か否かを検討した。
 基材はポリカーボネート平板(t=1)に実施例 同様の手法、条件にて染料を塗布し、その 、赤外線吸収剤(KP Deeper NR paste:日本化薬株 式会社 製)をアセトンに溶かし、気相転写用 の紙に塗布した。赤外線吸収剤が塗布された 紙を用いて気相転写により染料が塗布された 平板上に赤外線吸収剤を積層させた。
 レーザ装置(ファイバーカップリング式高出 力半導体レーザ 45W 波長808nm) イエナオプテ ィック レーザダイオード社製、集光レンズ( f=30mm)を使用した。レンズ下面から基材表面 での距離を約38mmとして、赤外レーザ光を集 レンズを介して基材(吸収剤)に向けて照射 た。このときの入力電流約10A(約2w程度)とし 。テスト結果は各色何れも問題ないことを 認した。

(まとめ)
 気相転写では通常オーブンを使用して染料 定着(染色)していたが、CO 2 レーザ光で短時間に着色できることを確認で きた。CO 2 レーザ光の照射が強すぎると、基材にダメー ジがあり、弱すぎると着色できないところも 見られる。
 色(染料)に影響なく染色できているが、基 別に条件を変更することは必要と思われる

 次に、本実施形態のレーザ光による透明樹 体の染色と、オーブンを用いた透明樹脂体 染色との比較を、実施例5,及び比較例1とし 以下に示す。
 <実施例5>
 実施例5では、透明樹脂体としてメーカーが 異なる2種類のMR8レンズ(CHMIGLAS CORP.製の1.60SP NC S-2.00、 SOMO Optical Co.,Ltd製の160ASP NC S-2. 00)を用意した。この2種類のプラスチックレ ズに対して実施例1と同じ基材、インク(赤色 、黄色、青色)を用いて気相転写方式により 々のレンズ表面に染料を塗布した。転写用 紙に出力させる各色インクの印刷データは 赤,黄,青=170,100,320とした。気相転写条件とし ては、真空度0.2kPa、転写紙の温度225℃とした 。染料定着のためのレーザ照射は、COHERENT社  CO 2 レーザGEM30Aを用いて、レーザ光の出力21.4W、 フォーカス量240mm、スキャン速度12.4mm/sにて 行った。
 染色後のプラスチックレンズを、アセトン 浸した布で拭きあげた後、各レンズの染色 態を(株)村上色彩研究所製DOT-3:D65-10を用い 測定した。その結果を表2に示す。なお、レ ザによる染色を行ったCHMIGLAS CORP製MR8レン をA-Laser, SOMO Optical Co.,Ltd製MR8レンズをB-Lase rとして表記する。また、得られた測定結果 プロットしたものを図4に示す。

 <比較例1>
 実施例5と同じ2種類のMR8レンズを用いて、 施例5と同条件にてレンズ表面に染料を塗布 た。染料が塗布されたプラスチックレンズ 定着のためにオーブン(ヤマト科学(株)製 DK N612)内に入れ、150℃にて1時間加熱を行った。 加熱後のプラスチックレンズを、アセトンを 浸した布で拭きあげた後、実施例5同様に測 した。その結果を表2に示す。なお、オーブ による染色を行ったCHMIGLAS CORP製MR8レンズ A-Oven,SOMO Optical Co.,Ltd製MR8レンズをB-Ovenとし て表記する。また、得られた測定結果をプロ ットしたものを図4に示す。

 

(まとめ)
 一般的に同じ材質で作られたレンズであっ も、製造元が違えば製造過程等によって重 度が異なるため、得られるレンズの染色性 異なる傾向にある。実施例5、比較例1で示 ように、同素材であって製造元が異なる2種 のレンズを、オーブンでの染色とレーザ定 による染色で比較をしたところ、オーブン 染色した場合よりレーザで定着・染色させ 方が2種のレンズの色の差は小さくなる結果 が得られ、本発明の優位性が確認された。Y (視感透過率)を見ると、同じ染料を塗布して あるにもかかわらず、レーザで染色したレン ズに対しオーブンのレンズの方がうすくなっ ている。これは、塗布した染料が基材の中に 拡散し染料される前に少しオーブンの方が再 昇華しているためである。そのため、オーブ ンのレンズの方が色に差が出てきていると考 えられる。

 本発明は、上記記載した実施例に限定され 、色々な応用が可能である。
 例えば、本実施の形態では、レーザ光とし 、CO 2 レーザ光を使用しているが、半導体レーザ等 を使用しても良い。
 また、本実施の形態では、プラスチックレ ズ10の表面に染料を塗布する方法として、 相転写方式を使用しているが、他の塗布方 を使用しても良い。