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Title:
EJECTOR-TYPE REFRIGERATION CYCLE DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175548
Kind Code:
A1
Abstract:
An ejector-type refrigeration cycle device is provided with: a compressor (12); a radiator (14); an ejector (16); and a flow rate adjustment unit (22) including a valve component (X1) that adjusts a flow rate of a refrigerant flowing into a suction unit of the ejector. The valve component has a base unit in which a refrigerant room into which the refrigerant flows, a first refrigerant hole that is in communication with the refrigerant room, and a second refrigerant hole that is in communication with the refrigerant room are formed, a driving unit that is displaced as a temperature thereof changes, an amplification unit that amplifies displacement caused by a change in the temperature of the driving unit, and a movable unit that selects communication or cut-off between the first refrigerant hole and the second refrigerant hole via the refrigerant room when the displacement amplified by the amplification unit is transmitted and moved inside the refrigerant room. The driving unit urges the amplification unit at an urging position when the driving unit is displaced as the temperature thereof changes. As a result, the amplification unit is displaced with a hinge as a supporting point, and the amplification unit urges the movable unit at a connecting position between the amplification unit and the movable unit. A distance from the hinge to the connecting position is longer than a distance from the hinge to an urging position.

Inventors:
YOKOI TAKANORI (JP)
OSHITANI HIROSHI (JP)
KAWAMOTO YOICHIRO (JP)
NAGANO YOHEI (JP)
MAEDA HIROSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/007724
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
February 26, 2020
Export Citation:
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Assignee:
DENSO CORP (JP)
International Classes:
F04F5/04; F04F5/48; F16K31/70; F25B1/00; F25B41/06; F25B49/02
Foreign References:
JP2009046054A2009-03-05
US20150354875A12015-12-10
JP2008286302A2008-11-27
JP2002005334A2002-01-09
JP2007218497A2007-08-30
JP2007023966A2007-02-01
JPS59142569U1984-09-22
Attorney, Agent or Firm:
YOU-I PATENT FIRM (JP)
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Claims:
\¥0 2020/175548 36 卩(:17 2020 /007724

請求の範囲

[請求項 1 ] エジェクタ式冷凍サイクル装置であって、

冷媒を圧縮して吐出する圧縮機 (1 2) と、

前記圧縮機から吐出された冷媒を放熱させる放熱器 (1 4) と、 前記放熱器から流出した冷媒を噴出させるノズル部 (1 6 3) 、 前 記ノズル部から噴出された冷媒の流れにより冷媒を吸弓 Iする吸引部 ( 1 6 13) 、 および前記ノズル部から噴出された冷媒と前記吸引部から 吸引された冷媒とを混合して昇圧する昇圧部 (1 6〇) を含むエジェ クタ (1 6) と、

前記吸引部に流入する冷媒の流量を調整する弁部品 (X 1) を含む 流量調整部 (2 2、 4 0、 5 0、 6 8) とを備え、

前記弁部品は、

冷媒が流通する冷媒室 (X I 9) 、 前記冷媒室に連通する第 1冷媒 孔 (X I 6) 、 および前記冷媒室に連通する第 2冷媒孔 (X I 7) が 形成される基部 (X I I、 X 1 2 1、 X 1 3) と、

自らの温度が変化すると変位する駆動部 (X I 2 3、 X I 2 4、 X 1 2 5) と、

前記駆動部の温度の変化による変位を増幅する増幅部 (X I 2 6、 X 1 2 7) と、

前記増幅部によって増幅された変位が伝達されて前記冷媒室内で動 くことで、 前記冷媒室を介した前記第 1冷媒孔と前記第 2冷媒孔との 間の連通、 遮断を切り替える可動部 (X I 2 8) と、 を有し、

前記駆動部が温度の変化によって変位したときに、 前記駆動部が付 勢位置 (乂? 2) において前記増幅部を付勢することで、 前記増幅部 がヒンジ (乂 〇) を支点として変位するとともに、 前記増幅部と前 記可動部の接続位置 (乂? 3) で前記増幅部が前記可動部を付勢し、 前記ヒンジから前記付勢位置までの距離よりも、 前記ヒンジから前 記接続位置までの距離の方が長い、 エジェクタ式冷凍サイクル装置。 〇 2020/175548 37 卩(:171? 2020 /007724

[請求項 2] 前記エジェクタ式冷凍サイクル装置は、

前記放熱器から流出した冷媒を一方の冷媒と他方の冷媒とに分岐さ せる分岐部 (2 0) と、

冷媒を蒸発させる第 1蒸発器 (1 8) と、

冷媒を蒸発させる第 2蒸発器 (2 4) とを備え、 前記一方の冷媒が前記ノズル部、 前記昇圧部、 前記第 1蒸発器の順 に流れるように、 前記分岐部、 前記エジェクタおよび前記第 1蒸発器 は接続されており、

前記他方の冷媒が前記流量調整部、 前記第 2蒸発器、 前記吸引部の 順に流れるように、 前記分岐部、 前記流量調整部、 前記第 2蒸発器お よび前記エジェクタは接続されており、

前記流量調整部 (2 2、 4 0、 5 0) は、 前記第 2蒸発器に流入す る冷媒の流量を調整するとともに、 前記第 2蒸発器に流入する冷媒を 減圧させる、 請求項 1 に記載のエジェクタ式冷凍サイクル装置。

[請求項 3] 前記流量調整部 (2 2) は、 固定絞り (2 3) を含む冷媒流路 (3

1) を形成する流路形成部材 (3 0) を有し、

前記弁部品は、 前記冷媒流路を開閉する、 請求項 2に記載のエジェ クタ式冷凍サイクル装置。

[請求項 4] 前記流量調整部 (4 0) は、 冷媒流路 (4 2) を形成する流路形成 部材 (4 1) を有し、

前記弁部品は、 前記冷媒流路を開閉するとともに、 前記冷媒流路が 開状態のときに前記冷媒流路を流れる冷媒を減圧させ、 かつ、 冷媒を 減圧させるときの流路の開度の変更が可能である、 請求項 2に記載の エジェクタ式冷凍サイクル装置。

[請求項 5] 前記流量調整部 (5 0) は、 前記流量調整部の冷媒入口部 (5 1 3

) から前記流量調整部の冷媒出口部 (5 1 ) に至る冷媒流路を形成 する流路形成部品 (5 1、 乂2) と、

前記冷媒流路を開閉する開閉弁 (5〇 3) とを有し、 〇 2020/175548 38 卩(:171? 2020 /007724

前記冷媒流路は、 固定絞り (5 0 13) と、 前記冷媒入口部から流入 した冷媒を前記固定絞りを迂回させて前記冷媒出口部に導くための迂 回流路 (X V I、 X V 2 , 5 5 3 , 5 5 6) とを含み、

前記弁部品は、 前記迂回流路を開閉するとともに、 前記迂回流路が 開状態のときに前記迂回流路を流れる冷媒を減圧させる、 請求項 2に 記載のエジエクタ式冷凍サイクル装置。

[請求項 6] 前記エジエクタ式冷凍サイクル装置は、

前記昇圧部から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離し、 分 離した気相冷媒を前記圧縮機に流入させる気液分離器 (6 0) と、 前記気液分離器で分離された液相冷媒を蒸発させ、 蒸発後の冷媒を 前記吸引部に流入させる蒸発器 (6 2) と、

前記放熱器から流出した冷媒を、 前記エジエクタおよび前記気液分 離器を迂回させて、 前記蒸発器に導くバイパス流路 (6 4) とを備え 前記流量調整部 (6 8) は、 前記バイパス流路を流れる冷媒の流量 を調整するとともに、 前記バイパス流路を流れる冷媒を減圧させる、 請求項 1 に記載のエジエクタ式冷凍サイクル装置。

[請求項 7] 前記弁部品は、 当該弁部品が正常に作動しているか故障しているか を判別するための信号を出力する故障検知部 (乂5 0) を備えている 、 請求項 1ないし 6のいずれか 1つに記載のエジエクタ式冷凍サイク ル装置。

[請求項 8] 前記信号は、 前記増幅部の歪み量に応じた信号である請求項 7に記 載のエジエクタ式冷凍サイクル装置。

[請求項 9] 前記駆動部は、 通電されることで発熱し、

前記故障検知部は、 前記弁部品が故障している場合に前記弁部品に 対する通電を停止する装置 (乂5 5) に、 前記信号を出力する、 請求 項 7または 8に記載のエジェクタ式冷凍サイクル装置。

[請求項 10] 前記故障検知部は、 前記弁部品が故障している場合に、 人に報知を \¥0 2020/175548 39 卩(:17 2020 /007724

行う報知装置 (乂5 6) を作動させる装置 (乂5 5) に、 前記信号を 出力する、 請求項 7または 8に記載のエジエクタ式冷凍サイクル装置

[請求項 1 1 ] 前記弁部品は、 半導体チップによって構成されている請求項 1ない し 1 0のいずれか 1つに記載のェジェクタ式冷凍サイクル装置。

Description:
\¥0 2020/175548 1 卩(:17 2020 /007724 明 細 書

発明の名称 : エジェクタ式冷凍サイクル装置

関連出願への相互参照

[0001 ] 本出願は、 2 0 1 9年2月 2 8日に出願された日本特許出願番号 2 0 1 9 - 3 5 2 2 8号に基づくもので、 ここにその記載内容が参照により組み入れ られる。

技術分野

[0002] 本開示は、 エジェクタ式冷凍サイクル装置に関するもの である。

背景技術

[0003] 従来のエジェクタ式冷凍サイクル装置として 、 エジェクタの吸引部に流入 する冷媒の流量を調整する流量調整部を備え るものがある。 この流量調整部 の弁機構としては、 電磁弁や機械的な弁が用いられていた (例えば、 特許文 献 1参照) 。 電磁弁では、 電磁ァクチユエータによって弁体が駆動され る。 機械的な弁では、 例えば、 感温室の圧力と流れる冷媒の圧力との圧力差 およ びばねによって弁体が駆動される。

先行技術文献

特許文献

[0004] 特許文献 1 :特開 2 0 0 9 _ 4 6 0 5 4号公報

発明の概要

[0005] 上記の通り、 従来の流量調整部では、 電磁弁、 機械的な弁等が用いられて いる。 このため、 流量調整部の体格が大きい。 本開示は、 流量調整部の弁機 構として、 従来の電磁弁や機械式の弁を用いる場合と比 較して、 流量調整部 の体格を小さくすることができるエジェクタ 式冷凍サイクル装置を提供する ことを目的とする。

[0006] 上記目的を達成するため、 本開示の 1つの観点によれば、

エジェクタ式冷凍サイクル装置は、

冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と、 〇 2020/175548 卩(:171? 2020 /007724

圧縮機から吐出された冷媒を放熱させる放 熱器と、

放熱器から流出した冷媒を噴出させるノズル 部、 ノズル部から噴出された 冷媒の流れにより冷媒を吸引する吸引部、 およびノズル部から噴出された冷 媒と吸引部から吸引された冷媒とを混合して 昇圧する昇圧部を含むエジェク 夕と、

吸引部に流入する冷媒の流量を調整する弁部 品を含む流量調整部とを備え 弁部品は、

冷媒が流通する冷媒室、 冷媒室に連通する第 1冷媒孔、 および冷媒室に連 通する第 2冷媒孔が形成される基部と、

自らの温度が変化すると変位する駆動部と、

駆動部の温度の変化による変位を増幅する増 幅部と、

増幅部によって増幅された変位が伝達されて 冷媒室内で動くことで、 冷媒 室を介した第 1冷媒孔と第 2冷媒孔との間の連通、 遮断を切り替える可動部 と、 を有し、

駆動部が温度の変化によって変位したときに 、 駆動部が付勢位置において 増幅部を付勢することで、 増幅部がヒンジを支点として変位するととも に、 増幅部と可動部の接続位置で増幅部が可動部 を付勢し、

ヒンジから付勢位置までの距離よりも、 ヒンジから接続位置までの距離の 方が長い。

[0007] これによれば、 流量調整部の弁機構として、 弁部品を用いている。 弁部品 は、 従来の電磁弁や機械式の弁と比べた小型化が 可能である。 弁部品の増幅 部は、 梃子として機能するので、 駆動部の温度変化に応じた変位量が、 梃子 によって増幅されて可動部に伝わる。 駆動部の変位量が梃子を利用して増幅 されることが、 そのような梃子を利用しない従来の電磁弁や 機械式の弁と比 ベた小型化に寄与する。 よって、 流量調整部の弁機構として、 従来の電磁弁 や機械式の弁を用いる場合と比較して、 流量調整部の体格を小さくすること ができる。 〇 2020/175548 3 卩(:171? 2020 /007724

[0008] なお、 各構成要素等に付された括弧付きの参照符号 は、 その構成要素等と 後述する実施形態に記載の具体的な構成要素 等との対応関係の _例を示すも のである。

図面の簡単な説明

[0009] [図 1]第 1実施形態の冷凍サイクル装置の構成を示す 式図である。

[図 2]第 1実施形態の弁装置の断面図である。

[図 3]第 1実施形態のマイクロバルブの通電、 非通電の状態と弁状態との関係 を示す図である。

[図 4]第 1実施形態のマイクロバルブの分解斜視図で る。

[図 5]第 1実施形態のマイクロバルブの側面図である

[図 6]図 5の 1 _ 1断面図である。

[図 7]図 5、 図 6の 11 _ 11断面図である。

[図 8]図 6に対応する通電時のマイクロバルブの断面 である。

[図 9]図 8の IX— IX断面図である。

[図 10]比較例 1の弁装置の断面図である。

[図 1 1]第 2実施形態の冷凍サイクル装置の構成を示す 式図である。

[図 12]第 2実施形態の弁装置の断面図である。

[図 13]第 2実施形態のマイクロバルブの〇リ士 比と開度との関係を示す図であ る。

[図 14]第 3実施形態の冷凍サイクル装置の構成を示す 式図である。

[図 15]第 3実施形態の弁装置の断面図である。

[図 16]図 1 5の領域 XVIの拡大図である。

[図 17]第 3実施形態の弁装置の合計の開度と弁作動状 との関係を示す図で ある。

[図 18]第 4実施形態の冷凍サイクル装置の構成を示す 式図である。

[図 19]第 4実施形態の弁装置の合計の開度と弁作動状 との関係を示す図で ある。

[図 20]第 5実施形態の冷凍サイクル装置の構成を示す 式図である。 〇 2020/175548 4 卩(:171? 2020 /007724

[図 21]第 5実施形態の弁装置の断面図である。

[図 22]第 6実施形態のマイクロバルブの断面図であっ 、 図 6に対応する図 である。

[図 23]図 2 2中の領域 XXI I Iの拡大図である。

発明を実施するための形態

[0010] 以下、 本開示の実施形態について図に基づいて説明 する。 なお、 以下の各 実施形態相互において、 互いに同一もしくは均等である部分には、 同一符号 を付して説明を行う。

[001 1] (第 1実施形態)

図 1 に示す本実施形態の冷凍サイクル装置 1 0は、 車両に搭載されるエジ ェクタ式冷凍サイクル装置である。 冷凍サイクル装置 1 0は、 図示しない車 室の冷房と、 図示しないクールボックスの冷蔵とを行う。 クールボックスは 、 飲み物等を冷却する車両用冷蔵庫である。 クールボックスは、 ケースを備 えている。 ケースは、 冷却対象物が収容される庫内の空間を形成す るととも に、 冷凍サイクル装置 1 〇の構成部品を収容する。

[0012] 冷凍サイクル装置 1 0は、 圧縮機 1 2と、 放熱器 1 4と、 膨張弁 1 5と、 エジェクタ 1 6と、 第 1蒸発器 1 8と、 分岐部 2 0と、 弁装置 2 2と、 第 2 蒸発器 2 4とを備える。 これらの冷凍サイクル装置 1 0の構成部品は、 蒸気 圧縮式の冷凍サイクルを構成するように、 互いに接続されている。

[0013] 圧縮機 1 2は、 吸入した冷媒を圧縮して吐出する。 圧縮機 1 2は、 車両の エンジンによって駆動される。 放熱器 1 4は、 圧縮機 1 2で圧縮された冷媒 と車室の外部の空気との熱交換により、 冷媒を放熱させる。 膨張弁 1 5は、 分岐部 2 0とエジェクタ 1 6の冷媒流れの上流側との間に設けられてい 。 膨張弁 1 5は、 放熱器 1 4から流出した冷媒を減圧膨張させる。 膨張弁 1 5 は、 温度式膨張弁であり、 第 1蒸発器 1 8から流出した冷媒の過熱度に応じ て、 膨張弁 1 5を通過する冷媒の流量を調整する。

[0014] エジェクタ 1 6は、 膨張弁 1 5から流出した冷媒を減圧させ、 第 1蒸発器

1 8に向けて流出させる。 エジェクタ 1 6は、 ノズル部 1 6 3と、 吸引部 1 〇 2020/175548 5 卩(:171? 2020 /007724

6匕と、 昇圧部 1 6〇とを有する。 ノズル部 1 6 3は、 流入した冷媒を噴射 し、 冷媒を減圧膨張させる。 吸引部 1 6匕は、 ノズル部 1 6 3 から噴出され た冷媒の流れにより冷媒を吸引する。 昇圧部 1 6〇は、 ノズル部 1 6 3から 噴出された冷媒と、 吸引部 1 6匕から吸引された冷媒とを混合して昇圧す 。 昇圧部 昇圧した冷媒を第 1蒸発器 1 8に向けて流出させる。

[0015] 第 1蒸発器 1 8は、 ェジェクタ 1 6から流出した冷媒と車室の内部へ送ら れる空気との熱交換により、 空気を冷却するとともに、 冷媒を蒸発させる。 分岐部 2 0は、 放熱器 1 4の冷媒流れ下流側とェジヱクタ 1 6の冷媒流れ上 流側との間に設けられている。 分岐部 2 0は、 放熱器 1 4の冷媒流れ下流側 の冷媒を一方と他方とに分岐させる。 分岐した一方の冷媒は、 エジェクタ 1 6のノズル部 1 6 3に向かって流れる。 分岐した他方の冷媒は、 エジェクタ の吸引部 1 6 13に向かって流れる。

[0016] 弁装置 2 2は、 分岐部 2 0からエジェクタ 1 6の吸引部 1 6匕に向かって 冷媒が流れる吸引側流路 2 1 に設けられている。 弁装置 2 2は、 第 2蒸発器 2 4に流入する冷媒の流量を調整するとともに 第 2蒸発器 2 4に流入する 冷媒を減圧させる流量調整部である。 弁装置 2 2は、 直列に接続されたマイ クロバルブ X 1 と固定絞り 2 3とを含む。 弁装置 2 2は、 マイクロバルブ X 1 と固定絞り 2 3とが一体化されたものである。 なお、 冷媒の流量を調整す ることには、 流量をゼロにすることが含まれる。 吸引側流路 2 1 を流れる冷 媒の流量を調整することと、 第 2蒸発器 2 4に流入する冷媒の流量を調整す ることと、 吸引部 1 6匕に流入する冷媒の流量を調整することと 、 同じ意 味である。

[0017] マイクロバルブ X 1は、 吸引側流路 2 1 を開閉する。 マイクロバルブ X 1 は、 吸引側流路 2 1 に冷媒が流れる状態と冷媒が流れない状態と を切り替え る切替弁として用いられている。 固定絞り 2 3は、 絞り開度が固定されてい る。 すなわち、 固定絞り 2 3は、 流路断面積が固定されている。 固定絞り 2 3は、 吸引側流路 2 1 に冷媒が流れる状態のときに、 冷媒を減圧膨張させる 。 弁装置 2 2は、 クールボックスのケースの内部に収容されて いる。 弁装置 〇 2020/175548 6 卩(:171? 2020 /007724

2 2の構成については後述する。

[0018] 第 2蒸発器 2 4は、 吸引側流路 2 1のうち弁装置 2 2と吸引部 1 6匕との 間に設けられている。 第 2蒸発器 2 4は、 クールボックスのケースの内部に 収容されている。 第 2蒸発器 2 4は、 冷媒とクールボックスの庫内の空気と の熱交換により、 庫内の空気を冷却し、 冷媒を蒸発させる。

[0019] 次に、 冷凍サイクル装置 1 0の作動について説明する。

[0020] クールボックスの使用時では、 マイクロバルブ X 1は開弁している。 圧縮 機 1 2の作動によって高温高圧の冷媒が圧縮機 1 2から吐出される。 圧縮機 1 2から吐出された高温高圧の冷媒は、 放熱器 1 4で放熱される。 放熱器 1 4で放熱された冷媒は、 分岐部 2 0で一方の冷媒と他方の冷媒とに分岐され る。

[0021 ] 分岐された一方の冷媒は、 膨張弁 1 5で減圧膨張された後、 エジェクタ 1

6のノズル部 1 6 3に流入する。 ノズル部 1 6 3に流入した冷媒は、 ノズル 部 1 6 3から噴射されることで、 減圧膨張される。 ノズル部 1 6 3から噴射 された冷媒は、 吸引部 1 6匕から流入した冷媒とともに、 昇圧部 1 6〇に流 入する。 昇圧部 1 6〇に流入した冷媒は、 昇圧された後、 昇圧部 1 から 流出する。 昇圧部 1 6〇から流出した冷媒は、 第 1蒸発器 1 8を流れる。 第 1蒸発器 1 8で、 冷媒が蒸発することで、 車室の内部の空気が冷却される。 これにより、 車室の内部の冷房が行われる。 第 1蒸発器 1 8から流出した冷 媒は、 圧縮機 1 2に吸入される。

[0022] 分岐された他方の冷媒は、 弁装置 2 2に流入する。 弁装置 2 2に流入した 冷媒は、 固定絞り 2 3で減圧され、 弁装置 2 2から流出する。 弁装置 2 2か ら流出した冷媒は、 第 2蒸発器 2 4に流入する。 第 2蒸発器 2 4で、 冷媒が 蒸発することで、 クールボックスの庫内の空気が冷却される。 これにより、 クールボックスの冷蔵が行われる。 第 2蒸発器 2 4から流出した冷媒は、 吸 引部 1 6匕に流入する。

[0023] このように、 分岐部 2 0で分岐された一方の冷媒が、 ノズル部 1 6 3、 昇 圧部 1 6〇, 第 1蒸発器 1 8の順に流れるように、 分岐部 2 0、 エジェクタ 〇 2020/175548 7 卩(:171? 2020 /007724

1 6および第 1蒸発器 1 8は接続されている。 分岐部 2 0で分岐された他方 の冷媒が、 弁装置 2 2、 第 2蒸発器 2 4、 吸引部 1 6匕の順に流れるように 、 分岐部 2 0、 弁装置 2 2、 第 2蒸発器 2 4およびェジェクタ 1 6は接続さ れている。

[0024] クールボックスの非使用時では、 マイクロバルブ X 1が閉状態とされる。

このため、 分岐部 2 0から吸引部 1 6匕の間には、 冷媒が流れない。 他の冷 媒流れは、 クールボックスの使用時と同じである。

[0025] 次に、 弁装置 2 2の構成について説明する。 図 2に示すように、 弁装置 2

2は、 流路形成部材 3 0と、 バルブモジュール乂〇とを有する。

[0026] 流路形成部材 3 0は、 内部に冷媒流路 3 1 を形成している。 冷媒流路 3 1 は、 第 1流路 3 2と、 第 2流路 3 3と、 第 3流路 3 4と、 固定絞り 2 3とを 含む。 第 1流路 3 2は、 流路形成部材 3 0の冷媒入口部 3 0 3に連通してい る。 第 3流路 3 4は、 流路形成部材 3 0の冷媒出口部 3 0匕に連通している 。 第 1流路 3 2と第 2流路 3 3とは、 直接、 連通しておらず、 バルブモジュ —ル乂〇の流路を介して、 連通している。 第 2流路 3 3と第 3流路 3 4とは 、 固定絞り 2 3を介して、 連通している。 固定絞り 2 3は、 第 2流路 3 3と 第 3流路 3 4とのそれぞれよりも流路断面積が小さな流 である。 流路断面 積は、 流路の横断面の面積である。 流路形成部材 3 0は、 金属製の部材であ る。

[0027] [バルブモジュール乂〇の構成]

バルブモジュール乂〇は、 流路形成部材 3 0に接続されている。 バルブモ ジュール乂〇は、 マイクロバルブ X I、 バルブケーシング乂2、 封止部材乂 3、 2つの〇リング X 4、 X 5 , 2本の電気配線 X 6、 X 7を有している。

[0028] マイクロバルブ X Iは、 板形状の弁部品であり、 主として半導体チップに よって構成されている。 マイクロバルブ X Iは、 半導体チップ以外の部品を 有していてもいなくてもよい。 したがって、 マイクロバルブ X 1 を小型に構 成することができる。 マイクロバルブ

であり、 厚さ方向に直交する長手方向の長さは例えば 1 あり、 長手 〇 2020/175548 8 卩(:171? 2020 /007724

方向にも厚さ方向にも直交する短手方向の 長さは例えば 5 であるが、 こ れに限定されない。

[0029] 上述の通り、 マイクロバルブ X Iは、 開閉弁として機能する。 マイクロバ ルブ X Iへの通電、 非通電が切り替わることで、 開閉が切り替わる。 具体的 には、 図 3に示すように、 マイクロバルブ X Iは、 通電時に開弁し、 非通電 時に閉弁する常閉弁である。

[0030] 電気配線乂6、 乂7は、 マイクロバルブ X 1の表裏にある 2つの板面のう ち、 バルブケーシング X 2とは反対側の面から伸びて、 封止部材 X 3、 バル ブケーシング X 2内を通過して、 バルブモジュール X 0の外部にある電源に 接続される。 これにより、 電気配線 X 6、 X 7を通して、 電源からマイクロ バルブ X 1 に電力が供給される。

[0031 ] バルブケーシング乂2は、 マイクロバルブ X 1 を収容する樹脂製のケーシ ングである。 バルブケーシング乂2は、 ポリフエニレンサルファイ ドを主成 分として樹脂成形によって形成されている。 バルブケーシング X 2は、 一方 側に底壁を有し、 他方側が開放された箱体である。 バルブケーシング X 2の 底壁は、 マイクロバルブ X 1 と流路形成部材 3 0とが直接接しないように、 流路形成部材 3 0とマイクロバルブ X 1の間に介在する。 そして、 この底壁 の一方側の面が流路形成部材 3 0に接触して固定され、 他方側の面がマイク ロバルブ X 1の 2つの板面のうち一方に接触して固定される すなわち、 マ イクロバルブ X 1は、 バルブケーシング X 2を介して、 流路形成部材 3 0に 設けられている。 このようになっていることで、 マイクロバルブ X I と流路 形成部材 3 0の線膨張係数の違いをバルブケーシング X 2が吸収できる。 こ れは、 バルブケーシング X 2の線膨張係数が、 マイクロバルブ X 1の線膨張 係数と流路形成部材 3 0の線膨張係数の間の値となっているからで る。

[0032] また、 バルブケーシング X 2の底壁は、 マイクロバルブ X 1 に対向する板 形状のベース部 X 2 0と、 マイクロバルブ X 1から離れる方向に当該べース 部 X 2 0から突出する柱形状の第 1突出部乂2 1、 第 2突出部 X 2 2を有す る。 〇 2020/175548 9 卩(:171? 2020 /007724

[0033] 第 1突出部 X 2 1は、 流路形成部材 30に形成された第 1開口部 35に嵌 め込まれている。 第 1開口部 35は、 第 1流路 32につながっている。 第 1 突出部 X 2 1 には、 マイクロバルブ X 1側端から第 1流路 32側端まで貫通 する第 1連通孔 XV 1が形成されている。 第 1連通孔 XV 1は、 第 1流路 3 2に連通している。

[0034] 第 2突出部 X22は、 流路形成部材 30に形成された第 2開口部 36に嵌 め込まれている。 第 2開口部 36は、 第 2流路 33に連通している。 第 2突 出部 X22には、 マイクロバルブ X 1側端から第 2流路 33側端まで貫通す る第 2連通孔 XV 2が形成されている。 第 2連通孔 XV 2は、 第 2流路 33 に連通している。

[0035] 封止部材 X 3は、 バルブケーシング X 2の開放された上記他方側を封止す るエポキシ樹脂製の部材である。 封止部材 X 3は、 マイクロバルブ X 1の表 裏にある 2つの板面のうち、 バルブケーシング X 2の底壁側とは反対側の板 面を、 覆う。 また、 封止部材 X 3は、 電気配線 X 6、 X 7を覆うことで、 電 気配線 X6、 X 7の防水および絶縁を実現する。 封止部材 X 3は、 樹脂ポッ ティング等によって形成される。

[0036] 〇リング X 4は、 第 1突出部 X 2 1の外周に取り付けられ、 流路形成部材

30と第 1突出部 X 2 1の間を封止することで、 弁装置 22の外部への冷媒 の漏出を抑制する。 〇リング X 5は、 第 2突出部 X 22の外周に取り付けら れ、 流路形成部材 30と第 2突出部 X22の間を封止することで、 弁装置 2 2の外部への冷媒の漏出を抑制する。

[0037] ここで、 マイクロバルブ X 1の構成について更に説明する。 マイクロバル ブ X 1は、 図 4、 図 5に示すように、 いずれも半導体である第 1外層 X 1 1 、 中間層 X 1 2、 第 2外層 X 1 3を備えた ME MSである。 MEMS 、 Mic ro Electro Mechanical Systemsの略称である。 第 1外層 X 1 1、 中間層 X 1 2、 第 2外層 X 1 3は、 それぞれが同じ外形を有する長方形の板形状 の部材 であり、 第 1外層 X 1 1、 中間層 X 1 2、 第 2外層 X 1 3の順に積層されて いる。 すなわち、 中間層 X 1 2が、 第 1外層 X 1 1 と第 2外層 X 1 3に両側 〇 2020/175548 10 卩(:171? 2020 /007724

から挟まれている。 第 1外層 X 1 1、 中間層 X 1 2、 第 2外層 X 1 3のうち 、 第 2外層 X I 3が、 バルブケーシング X 2の底壁に最も近い側に配置され る。 後述する第 1外層 X 1 1、 中間層 X 1 2、 第 2外層 X 1 3の構造は、 化 学的エッチング等の半導体製造プロセスによ って形成される。

[0038] 第 1外層 X 1 1は、 表面に非導電性の酸化膜のある導電性の半導 体部材で ある。 第 1外層 X I 1 には、 図 4に示すように、 表裏に貫通する 2つの貫通 孔乂 1 4、 X 1 5が形成されている。 この貫通孔乂 1 4、 X 1 5に、 それぞ れ、 電気配線 X 6、 X 7のマイクロバルブ X 1側端が揷入される。

[0039] 第 2外層 X I 3は、 表面に非導電性の酸化膜のある導電性の半導 体部材で ある。 第 2外層 X I 3には、 図 4、 図 6、 図 7に示すように、 表裏に貫通す る第 1冷媒孔 X I 6、 第 2冷媒孔 X I 7が形成されている。 図 7に示すよう に、 第 1冷媒孔 X 1 6はバルブケーシング X 2の第 1連通孔乂 1 に連通し 、 第 2冷媒孔 X I 7はバルブケーシング X 2の第 2連通孔乂 2に連通する 。 第 1冷媒孔 X I 6、 第 2冷媒孔 X I 7の各々の水力直径は、 例えば 0. 1 11101以上かつ 301〇!以下であるが、 これに限定されない。

[0040] 中間層 X I 2は、 導電性の半導体部材である。 中間層 X I 2は、 第 1外層

X 1 1の酸化膜と第 2外層 X 1 3の酸化膜とに接触するので、 第 1外層 X 1 1 と第 2外層 X I 3とも電気的に非導通である。 中間層 X I 2は、 図 6に示 すように、 第 1固定部 X 1 21、 第 2固定部 X 1 22、 複数本の第 1 リブ X 1 23、 複数本の第 2リブ X 1 24、 スパイン X 1 25、 アーム X 1 26、 梁 X I 27、 可動部 X 1 28を有している。

[0041] 第 1固定部 X 1 21は、 第 1外層 X 1 1、 第 2外層 X 1 3に対して固定さ れた部材である。 第 1固定部 X 1 21は、 第 2固定部 X 1 22、 第 1 リブ X 1 23、 第 2リブ X I 24、 スパイン X I 25、 アーム X 1 26、 梁 X 1 2 7、 可動部 X 1 28を同じ 1つの冷媒室 X 1 9内に囲むように形成されてい る。 冷媒室 X 1 9は、 第 1固定部 X 1 21、 第 1外層 X 1 1、 第 2外層 X 1 3によって囲まれた室である。 第 1固定部 X 1 21、 第 1外層 X 1 1、 第 2 外層 X I 3は、 全体として基部に対応する。 なお、 電気配線 X 6、 乂7は複 〇 2020/175548 1 1 卩(:171? 2020 /007724

数の第 1 リブ X 1 2 3および複数の第 2リブ X 1 2 4の温度を変化させて変 位させるための電気配線である。

[0042] 第 1固定部 X 1 2 1の第 1外層 X 1 1および第 2外層 X 1 3に対する固定 は、 冷媒がこの冷媒室 X I 9から第 1冷媒孔 X I 6、 第 2冷媒孔 X I 7以外 を通ってマイクロバルブ X 1から漏出することを抑制するような形態で 行 われている。

[0043] 第 2固定部 X 1 2 2は、 第 1外層 X 1 1、 第 2外層 X 1 3に対して固定さ れる。 第 2固定部 X 1 2 2は、 第 1固定部 X 1 2 1 に取り囲まれると共に、 第 1固定部 X 1 2 1から離れて配置される。

[0044] 複数本の第 1 リブ乂 1 2 3、 複数本の第 2リブ乂 1 2 4、 スパイン X 1 2

5、 ァーム X 1 2 6、 梁 X 1 2 7、 可動部 X 1 2 8は、 第 1外層 X 1 1、 第 2外層 X 1 3に対して固定されておらず、 第 1外層 X 1 1、 第 2外層 X 1 3 に対して変位可能である。

[0045] スパイン X I 2 5は、 中間層 X 1 2の矩形形状の短手方向に伸びる細長い 棒形状を有している。 スパイン X I 2 5の長手方向の一端は、 梁 X 1 2 7に 接続されている。

[0046] 複数本の第 1 リブ X I 2 3は、 スパイン X I 2 5の長手方向に直交する方 向におけるスパイン X I 2 5の一方側に配置される。 そして、 複数本の第 1 リブ X I 2 3は、 スパイン X I 2 5の長手方向に並んでいる。 各第 1 リブ X 1 2 3は、 細長い棒形状を有しており、 温度に応じて伸縮可能となっている

[0047] 各第 1 リブ X 1 2 3は、 その長手方向の一端で第 1固定部 X 1 2 1 に接続 され、 他端でスパイン X I 2 5に接続される。 そして、 各第 1 リブ X I 2 3 は、 第 1固定部 X 1 2 1側からスパイン X 1 2 5側に近付くほど、 スパイン X 1 2 5の長手方向の梁 X 1 2 7側に向けてオフセツ トされるよう、 スパイ ン X I 2 5に対して斜行している。 そして、 複数の第 1 リブ X I 2 3は、 互 いに対して平行に伸びている。

[0048] 複数本の第 2リブ X 1 2 4は、 スパイン X 1 2 5の長手方向に直交する方 \¥0 2020/175548 12 卩(:17 2020 /007724

向におけるスパイン X I 2 5の他方側に配置される。 そして、 複数本の第 2 リブ X 1 2 4は、 スパイン X 1 2 5の長手方向に並んでいる。 各第 2リブ乂 1 2 4は、 細長い棒形状を有しており、 温度に応じて伸縮可能となっている

[0049] 各第 2リブ X 1 2 4は、 その長手方向の一端で第 2固定部 X 1 2 2に接続 され、 他端でスパイン X I 2 5に接続される。 そして、 各第 2リブ X I 2 4 は、 第 2固定部 X I 2 2側からスパイン X I 2 5側に近付くほど、 スパイン X 1 2 5の長手方向の梁 X 1 2 7側に向けてオフセツ トされるよう、 スパイ ン X I 2 5に対して斜行している。 そして、 複数の第 2リブ X I 2 4は、 互 いに対して平行に伸びている。

[0050] 複数本の第 1 リブ乂 1 2 3、 複数本の第 2リブ乂 1 2 4、 スパイン X 1 2

5は、 全体として、 駆動部に対応する。

[0051 ] アーム X I 2 6は、 スパイン X 1 2 5と非直交かつ平行に伸びる細長い棒 形状を有している。 アーム X I 2 6の長手方向の一端は梁 X 1 2 7に接続さ れており、 他端は第 1固定部 X 1 2 1 に接続されている。

[0052] 梁 X 1 2 7は、 スパイン X I 2 5およびアーム X I 2 6に対して約 9 0 ° で交差する方向に伸びる細長い棒形状を有し ている。 梁 X 1 2 7の一端は、 可動部 X 1 2 8に接続されている。 アーム X I 2 6と梁 X I 2 7は、 全体と して、 増幅部に対応する。

[0053] アーム X 1 2 6と梁 X 1 2 7の接続位置 X 1、 スパイン X 1 2 5と梁 X

1 2 7の接続位置 X 9 2 , 梁 X 1 2 7と可動部 X 1 2 8の接続位置 X 3は 、 梁 X 1 2 7の長手方向に沿って、 この順に並んでいる。 そして、 第 1固定 部 X 1 2 1 とアーム X 1 2 6との接続点をヒンジ X 0とすると、 中間層 X 1 2の板面に平行な面内におけるヒンジ X 0から接続位置 X 2までの直 線距離よりも、 ヒンジ X 0から接続位置 X 3までの直線距離の方が、 長 い。

[0054] 可動部 X 1 2 8は、 その外形が、 梁 X 1 2 7の長手方向に対して概ね 9 0 ° の方向に伸びる矩形形状を有している。 この可動部 X I 2 8は、 冷媒室 X 〇 2020/175548 13 卩(:171? 2020 /007724

1 9内において梁 X I 2 7と一体に動くことができる。 そして、 可動部 X 1 2 8は、 そのように動くことで、 ある位置にいるときには第 1冷媒孔 X 1 6 と第 2冷媒孔 X 1 7とを冷媒室 X 1 9を介して連通させ、 また別の位置にい るときには第 1冷媒孔 X I 6と第 2冷媒孔 X I 7とを冷媒室 X I 9内におい て遮断する。 可動部 X 1 2 8は、 中間層 X 1 2の表裏に貫通する貫通孔 X 1 2 0を囲む枠形状となっている。 したがって、 貫通孔 X 1 2 0も、 可動部 X 1 2 8と一体的に移動する。 貫通孔 X 1 2 0は、 冷媒室 X 1 9の一部である

[0055] また、 第 1固定部 X 1 2 1のうち、 複数の第 1 リブ X 1 2 3と接続する部 分の近傍の第 1印加点 X 1 2 9には、 図 4に示した第 1外層 X 1 1の貫通孔 X 1 4を通った電気配線 X 6のマイクロバルブ X 1側端が接続される。 また 、 第 2固定部 X 1 2 2の第 2印加点 X 1 3 0には、 図 4に示した第 1外層 X 1 1の貫通孔 X 1 5を通った電気配線 X 7のマイクロバルブ X 1側端が接続 される。

[0056] [バルブモジュール X 0の作動]

ここで、 バルブモジュール X 0の作動について説明する。 マイクロバルブ X 1への通電時は、 電気配線 X 6、 X 7から第 1印加点 X I 2 9、 第 2印加 点 X 1 3 0に電圧が印加される。 すると、 複数の第 1 リブ X 1 2 3、 複数の 第 2リブ X 1 2 4を電流が流れる。 この電流によって、 複数の第 1 リブ X 1 2 3、 複数の第 2リブ X I 2 4が発熱してそれらの温度が上昇する。 その結 果、 複数の第 1 リブ X I 2 3、 複数の第 2リブ X I 2 4の各々が、 その長手 方向に膨張する。

[0057] このような、 温度上昇に伴う熱的な膨張の結果、 複数の第 1 リブ X I 2 3 、 複数の第 2リブ X I 2 4は、 スパイン X I 2 5を接続位置乂 2側に付勢 する。 付勢されたスパイン X I 2 5は、 接続位置乂 2において、 梁 X 1 2 7を押す。 このように、 接続位置 X 2は付勢位置に対応する。 その結果、 梁 X 1 2 7とアーム X I 2 6から成る部材は、 ヒンジ X 0を支点として、 接続位置乂 2を力点として、 一体に姿勢を変える。 その結果、 梁 X I 2 7 〇 2020/175548 14 卩(:171? 2020 /007724

のアーム X I 2 6とは反対側の端部に接続された可動部 X 1 2 8も、 その長 手方向の、 スパイン X I 2 5が梁 X I 2 7を押す側に、 移動する。 その移動 の結果、 可動部 X 1 2 8は、 図 8、 図 9に示すように、 移動方向の先端が第 1固定部 X 1 2 1 に当接する位置に到達する。 以下、 可動部 X 1 2 8のこの 位置を通電時位置という。

[0058] このように、 梁 X 1 2 7およびアーム X 1 2 6は、 ヒンジ乂 〇を支点と し、 接続位置乂 2を力点とし、 接続位置乂 3を作用点とする梃子として 機能する。 上述の通り、 中間層 X I 2の板面に平行な面内におけるヒンジ X 0から接続位置 X 2までの直線距離よりも、 ヒンジ X 0から接続位置 乂 3までの直線距離の方が、 長い。 したがって、 力点である接続位置乂 2の移動量よりも、 作用点である接続位置 X 3の移動量の方が大きくなる 。 したがって、 熱的な膨張による変位量が、 梃子によって増幅されて可動部 X 1 2 8に伝わる。

[0059] 図 8、 図 9に示すように、 可動部 X 1 2 8が通電時位置にある場合、 貫通 孔 X 1 2 0が中間層 X I 2の板面に直交する方向に第 1冷媒孔 X 1 6、 第 2 冷媒孔 X 1 7と重なる。 その場合、 第 1冷媒孔 X 1 6と第 2冷媒孔 X 1 7と が冷媒室 X 1 9の一部である貫通孔 X 1 2 0を介して連通する。 この結果、 第 1連通孔乂 1 と第 2連通孔乂 2との間で、 第 1冷媒孔 X I 6、 貫通孔 X I 2 0、 第 2冷媒孔 X I 7を介した、 冷媒の流通が可能となる。 つまり、 マイクロバルブ X 1が開弁する。

[0060] このときの、 マイクロバルブ X 1 における冷媒の流路は、 II夕ーン構造を 有している。 具体的には、 冷媒は、 マイクロバルブ X 1の一方側の面からマ イクロバルブ X 1内に流入し、 マイクロバルブ X 1内を通って、 マイクロバ ルブ X 1の同じ側の面からマイクロバルブ X 1外に流出する。 そして同様に バルブモジュール X 0における冷媒の流路も、 II夕 _ン構造を有している。 具体的には、 冷媒は、 バルブモジュール乂〇の一方側の面からバル ブモジュ —ル乂〇内に流入し、 バルブモジュール X 0内を通って、 バルブモジュール 乂〇の同じ側の面からバルブモジュール乂〇 外に流出する。 なお、 中間層 X 〇 2020/175548 15 卩(:171? 2020 /007724

1 2の板面に直交する方向は、 第 1外層 X I 1、 中間層 X I 2、 第 2外層 X 1 3の積層方向である。

[0061] また、 マイクロバルブ X 1への非通電時は、 電気配線乂6、 乂7から第 1 印加点 X 1 29、 第 2印加点 X I 30への電圧印加が停止される。 すると、 複数の第 1 リブ X 1 23、 複数の第 2リブ X 1 24を電流が流れなくなり、 複数の第 1 リブ乂 1 23、 複数の第 2リブ X 1 24の温度が低下する。 その 結果、 複数の第 1 リブ X I 23、 複数の第 2リブ X I 24の各々が、 その長 手方向に収縮する。

[0062] このような、 温度低下に伴う熱的な収縮の結果、 複数の第 1 リブ X I 23 、 複数の第 2リブ X I 24は、 スパイン X I 25を接続位置乂 2とは反対 側に付勢する。 付勢されたスパイン X 1 25は、 接続位置 X 2において、 梁 X 1 27を引っ張る。 その結果、 梁 X 1 27とアーム X I 26から成る部 材は、 ヒンジ乂 〇を支点として、 接続位置乂 2を力点として、 一体に姿 勢を変える。 その結果、 梁 X 1 27のアーム X I 26とは反対側の端部に接 続された可動部 X I 28も、 その長手方向の、 スパイン X I 25が梁 X I 2 7を引っ張る側に、 移動する。 その移動の結果、 可動部 X I 28は、 図 6、 図 7に示すように、 第 1固定部 X 1 2 1 に当接しない位置に到達する。 以下 、 可動部 X 1 28のこの位置を非通電時位置という。

[0063] 図 6、 図 7に示すように、 可動部 X 1 28が非通電時位置にある場合、 貫 通孔 X 1 20は、 中間層 X 1 2の板面に直交する方向に第 1冷媒孔 X 1 6と 重なるが、 当該方向に第 2冷媒孔 X I 7とは重ならない。 第 2冷媒孔 X I 7 は、 中間層 X I 2の板面に直交する方向に可動部 X 1 28と重なる。 つまり 、 第 2冷媒孔 X I 7は、 可動部 X 1 28によって塞がれる。 この場合、 第 1 冷媒孔 X 1 6と第 2冷媒孔 X 1 7とが冷媒室 X 1 9内において遮断される。 この結果、 第 1連通孔乂 1 と第 2連通孔乂 2との間で、 第 1冷媒孔 X I 6、 第 2冷媒孔 X I 7を介した冷媒の流通は阻害される。 つまり、 マイクロ バルブ X 1が閉弁する。

[0064] 上述の通り、 マイクロバルブ X Iは、 非通電時に閉弁し、 通電時に開弁す 〇 2020/175548 16 卩(:171? 2020 /007724

る。 マイクロバルブ X 1は、 固定絞り 2 3を含む冷媒流路 3 1 を開閉する。 これにより、 弁装置 2 2は、 吸引側流路 2 1 を流れる冷媒の流量をゼロとそ れよりも多い流量との一方に調整することが できる。 マイクロバルブ X Iの 開弁時に、 冷媒が固定絞り 2 3を流れる。 これにより、 弁装置 2 2は、 吸引 側流路 2 1 を流れる冷媒を減圧させることができる。

[0065] 次に、 本実施形態の効果について説明する。

[0066] 図 1 0に示す比較例 1の弁装置」 2 2は、 従来の弁装置の一例である。 比 較例 1の弁装置」 2 2では、 開閉弁としての電磁弁」 2 2 3と固定絞り」 2 2匕とが一体化されている。 電磁弁」 2 2 3 は、 電気エネルギーを機械運動 に変換するソレノイ ド部」 1 と、 流路を開閉する弁部」 2とを有する。 ソレ ノイ ド部」 1 には、 コイル」 3、 ピストン」 4が含まれる。 弁部」 2には、 弁体」 5および弁座」 6が含まれる。

[0067] 固定絞り」 2 2匕および弁座」 6は、 流路形成部材」 3 0に形成されてい る。 流路形成部材」 3 0は、 内部に冷媒流路」 3 1 を形成している。 冷媒流 路」 3 1は、 第 1流路」 3 2と、 第 2流路」 3 3と、 固定絞り」 2 2匕とを 含む。 第 1流路」 3 2は、 流路形成部材」 3 0の冷媒入口部」 3 0 3に連通 している。 第 2流路」 3 3は、 流路形成部材」 3 0の冷媒出口部」 3 0匕に 連通している。 第 1流路」 3 2と第 2流路 3 3とは、 弁座」 6の内側に形成 された弁座開口部および固定絞り」 2 2 13を介して、 連通している。

[0068] コイル」 3の通電状態に応じて、 ピストン」 4が移動する。 ピストン」 4 の移動によって、 ピストン」 4の端部に設けられた弁体」 5が移動する。 弁 体」 5が弁座」 6に接したり、 弁体」 5が弁座」 6から離れたりすることで 、 冷媒流路」 3 1が開閉される。

[0069] 比較例 1の弁装置」 2 2は、 クールボックスの内部に収容されている。 ク —ルボックスは、 車室内に設置されるため、 クールボックスの全体の大きさ は限られている。 電磁弁」 0は体格が大きいため、 比較例 1の弁装置」 2 2 の体格は大きい。 このため、 クールボックスの容量は、 弁装置」 2 2の体積 分、 小さくなっている。 〇 2020/175548 17 卩(:171? 2020 /007724

[0070] これに対して、 本実施形態によれば、 弁装置 2 2の弁機構として、 マイク ロバルブ X 1が用いられている。 マイクロバルブ X 1は、 電磁弁」 0と比べ て容易に小型化できる。 その理由の 1つは、 マイクロバルブ X 1が上述の通 り半導体チップにより形成されているという ことである。 また、 上述の通り 、 梃子を利用して熱的な膨張による変位量が増 幅されることも、 そのような 梃子を利用しない電磁弁と比べた小型化に寄 与する。

[0071 ] このため、 比較例 1の弁装置」 2 2と比較して、 弁装置 2 2の体格を小さ くすることができる。 すなわち、 比較例 1の弁装置」 2 2と比較して、 弁装 置 2 2の体積を減少させることができる。 弁装置 2 2の体積減少分を、 クー ルボックスの容量増大分に充てることができ る。 よって、 クールボックスの 容量を増大させることができる。

[0072] また、 梃子を利用しているので、 熱的な膨張による変位量を可動部 X 1 2

8の移動量より抑えることができる。 したがって、 可動部 X 1 2 8を駆動す るための消費電力も低減することができる。 マイクロバルブ X 1の消費電力 が小さいので、 弁装置 2 2が省電力化される。

[0073] また、 電磁弁の駆動時における衝撃音を無くすこと ができるので、 騒音を 低減することができる。 また、 マイクロバルブ X 1が軽量であることから、 弁装置 2 2が軽量化される。

[0074] (第 2実施形態)

図 1 1 に示すように、 本実施形態では、 冷凍サイクル装置 1 0は、 第 1実 施形態の弁装置 2 2に替えて、 弁装置 4 0を備えている。 冷凍サイクル装置 1 0の他の構成は、 第 1実施形態と同じである。

[0075] 弁装置 4 0は、 マイクロバルブ X 1 を含む。 弁装置 4 0は、 第 2蒸発器 2 4に流入する冷媒の流量を調整するとともに 第 2蒸発器 2 4に流入する冷 媒を減圧させる流量調整部である。 冷媒の流量を調整することには、 流量を ゼロにすることが含まれる。

[0076] 図 1 2に示すように、 弁装置 4 0は、 流路形成部材 4 1 と、 バルブモジュ ール X 0とを有する。 〇 2020/175548 18 卩(:171? 2020 /007724

[0077] 流路形成部材 4 1は、 内部に冷媒流路 4 2を形成している。 冷媒流路 4 2 は、 第 1流路 4 3と、 第 2流路 4 4とを含む。 第 1流路 4 3は、 流路形成部 材 4 1の冷媒入口部 4 1 3に連通している。 第 2流路 4 4は、 流路形成部材 4 1の冷媒出口部 4 1 匕に連通している。 第 1流路 4 3と第 2流路 4 4とは 、 流路形成部材 4 1の内部で、 直接、 連通しておらず、 バルブモジュール X 0の流路を介して、 連通している。 流路形成部材 4 1は、 金属製の部材であ る。

[0078] バルブモジュール乂〇は、 流路形成部材 4 1 に接続されている。 バルブモ ジュール乂〇の構成は、 第 1実施形態のバルブモジュール乂〇と同じで る 。 第 1突出部 X 2 1は、 流路形成部材 4 1 に形成された第 1開口部 4 5に嵌 め込まれている。 第 1開口部 4 5は、 第 1流路 4 3に連通している。 このた め、 第 1連通孔乂 1は、 第 1流路 4 3に連通している。 第 2突出部 X 2 2 は、 流路形成部材 4 1 に形成された第 2開口部 4 6に嵌め込まれている。 第 2開口部 4 6は、 第 2流路 4 4に連通している。 このため、 第 2連通孔乂

2 2は、 第 2流路 4 4に連通している。

[0079] ただし、 本実施形態では、 図 8中の第 1印加点 X I 2 9、 第 2印加点 X I

3 0に印加される電圧が \^/1\/1制御される。 \^/1\/1制御は、 通電と非通電と を繰り返し切り替える制御である。 このとき、 比が大きいほど、 供給さ れる電力が大きい。 比は、 ある期間に占める通電時間の割合である。 電 力が大きいほど、 温度が高くなり、 熱膨張量が大きくなる。 このため、 比が大きいほど、 非通電時に対する通電時の移動量が大きくな る。 よって、 \^/1\/1制御により、 可動部 X 1 2 8の位置を全閉位置から全開位置の間で連 続的に変更することができる。

[0080] このため、 図 1 3に示すように、 マイクロバルブ X Iは、 比を 0 %か ら 1 0 0 %までの間で連続的に変更することで、 流路の開度を 0 %から 1 0 0 %までの間で直線的に変更することができる 流路の開度が 0 %よりも大 きいときの流路断面積は、 冷媒を減圧させる大きさである。 このように、 マ イクロバルブ X Iは、 冷媒流路を開閉するとともに、 冷媒流路が開状態のと 〇 2020/175548 19 卩(:171? 2020 /007724

きに冷媒流路を流れる冷媒を減圧させ、 かつ、 冷媒を減圧させるときの冷媒 流路の流路開度の変更が可能な可変絞りとし て用いられている。 これにより 、 弁装置 4 0は、 吸引側流路 2 1 を流れる冷媒の流量を、 0から最大値まで の範囲内で、 任意の大きさに調整することができるととも に、 吸引側流路 2 1 を流れる冷媒を減圧させることができる。

[0081 ] 本実施形態によれば、 マイクロバルブ X 1の流路開度を調整することで、 第 2蒸発器 2 4を流れる冷媒の流量を所望の流量に調整す ことができる。 このため、 第 2蒸発器 2 4を流れる冷媒の流量の調整によって、 第 2蒸発器 2 4の冷却能力を調整することができる。 これにより、 クールボックスの庫 内の温度を目標温度にすることができる。

[0082] (第 3実施形態)

図 1 4に示すように、 本実施形態では、 冷凍サイクル装置 1 0は、 第 1実 施形態の弁装置 2 2に替えて、 弁装置 5 0を備えている。 弁装置 5 0は、 第 2蒸発器 2 4に流入する冷媒の流量を調整するとともに 第 2蒸発器 2 4に 流入する冷媒を減圧させる流量調整部である 。 冷媒の流量を調整することに は、 流量をゼロにすることが含まれる。

[0083] 弁装置 5 0は、 冷媒が流入する冷媒入口部 5 1 3 と、 冷媒が流出する冷媒 出口部 5 1 13とを有する。 冷媒入口部 5 1 3は、 分岐部 2 0の 2つの冷媒出 口部の一方の冷媒出口部側に接続されている 。 冷媒出口部 5 1 13は、 第 2蒸 発器 2 4の冷媒入口側に接続されている。

[0084] 弁装置 5 0は、 1つの電磁弁 5 0 3と、 1つの固定絞り 5 0匕と、 1つの マイクロバルブ X 1 とを含む。 電磁弁 5 0 3は、 弁装置 5 0の冷媒入口部 5 1 3から弁装置 5 0の冷媒出口部 5 1 匕に至る冷媒流路を開閉する開閉弁で ある。 固定絞り 5 0匕は、 冷媒入口部 5 1 3から流入した冷媒を減圧膨張さ せる。 マイクロバルブ X Iは、 冷媒入口部 5 1 3から流入した冷媒を固定絞 り 5 0匕を迂回させて冷媒出口部 5 1 匕に導く迂回流路を開閉するとともに 、 迂回流路が開状態のときに迂回流路を流れる 冷媒を減圧させる。 冷凍サイ クル装置 1 0の他の構成は、 第 1実施形態と同じである。 〇 2020/175548 20 卩(:171? 2020 /007724

[0085] 弁装置 5 0の具体的な構成について説明する。 図 1 5に示すように、 弁装 置 5 0では、 電磁弁 5 0 3と、 固定絞り 5 0匕と、 マイクロバルブ X I とが 一体として構成されている。 具体的には、 弁装置 5 0は、 流路形成部材 5 1 と、 ソレノイ ド部 5 2と、 弁体 5 3と、 バルブモジユール乂〇とを有してい る。

[0086] 流路形成部材 5 1は、 金属製の部材である。 流路形成部材 5 1は、 内部に 冷媒が流れる冷媒流路 5 1 1 を形成している。 冷媒流路 5 1 1は、 第 1流路 5 1 2と、 第 2流路 5 1 3と、 弁室 5 1 4と、 弁座流路 5 1 5と、 固定絞り 5 0匕とを含む。 第 1流路 5 1 2と第 2流路 5 1 3とは、 弁室 5 1 4、 弁座 流路 5 1 5および固定絞り 5 0匕を介して、 連通している。

[0087] 流路形成部材 5 1 には、 冷媒入口部 5 1 3と、 冷媒出口部 5 1 とが形成 されている。 第 1流路 5 1 2は、 冷媒入口部 5 1 3に連通している。 第 2流 路 5 1 3は、 冷媒出口部 5 1 匕に連通している。

[0088] 弁室 5 1 4には、 弁体 5 3が配置されている。 弁座流路 5 1 5は、 弁座 5

1 6の内側の流路であって、 弁体 5 3によって開閉される流路である。 固定 絞り 5 0匕は、 第 1流路 5 1 2と第 2流路 5 1 3とのそれぞれよりも流路断 面積が小さな流路である。

[0089] 流路形成部材 5 1は、 弁室 5 1 4を形成する弁室形成部 5 4と、 固定絞り

5 0匕を形成する固定絞り形成部 5 5とを有する。 固定絞り形成部 5 5は、 弁室 5 1 4の中に位置する。 固定絞り形成部 5 5は、 固定絞り 5 0匕の他に 、 弁座流路 5 1 5と、 第 2流路 5 1 3の一部とを形成している。 固定絞り形 成部 5 5の弁座流路 5 1 5側の端部が弁座 5 1 6となっている。

[0090] ソレノイ ド部 5 2は、 電気エネルギーを機械運動に変換する。 ソレノイ ド 部 5 2は、 コイル 5 2 1 と、 ピストン 5 2 2とを含む。 コイル 5 2 1の通電 状態に応じて、 ピストン 5 2 2は移動する。

[0091 ] 弁体 5 3は、 ピストン 5 2 2の端部に固定されている。 弁体 5 3は、 合成 ゴム製である。 ピストン 5 2 2の移動によって、 弁体 5 3は、 弁座 5 1 6に 接したり、 弁座 5 1 6から離れたりする。 すなわち、 弁体 5 3が弁座流路 5 〇 2020/175548 21 卩(:171? 2020 /007724

1 5を開閉する。 ソレノイ ド部 5 2と、 弁体 5 3と、 弁座 5 1 6とは、 電磁 弁 5 0 を構成している。

[0092] 図 1 6に示すように、 固定絞り形成部 5 5には、 第 1貫通孔 5 5 3と第 2 貫通孔 5 5匕とが形成されている。 弁室形成部 5 4には、 第 3貫通孔 5 4 3 と第 4貫通孔 5 4匕とが形成されている。 第 1貫通孔 5 5 3と第 3貫通孔 5

4 3とは、 同軸上に配置されている。 第 2貫通孔 5 5匕と第 4貫通孔 5 4匕 とは、 同軸上に配置されている。

[0093] バルブモジュール乂〇は、 第 1実施形態と同様に、 マイクロバルブ X I、 バルブケーシング X 2、 封止部材 X 3、 2本の電気配線 X 6、 X 7を有して いる。 バルブモジュール乂〇は、 第 1実施形態と異なり、 4つの〇リング X 4、 X 5 , 乂8、 乂9を有している。

[0094] バルブモジュール乂〇は、 流路形成部材 5 1の外側に設けられている。 バ ルブケーシング X 2の第 1突出部 X 2 1は、 第 1貫通孔 5 5 3と第 3貫通孔

5 4 3とに、 嵌めこまれている。 第 1突出部 X 2 1の先端は、 第 1貫通孔 5 5 3の内部に位置する。 第 1連通孔乂 1は、 第 1貫通孔 5 5 3を介して、 固定絞り 5 0 13の冷媒流れ上流側の弁座流路 5 1 5に連通している。 バルブ ケーシング X 2の第 2突出部 X 2 2は、 第 2貫通孔 5 5匕と第 4貫通孔 5 4 匕とに、 嵌め込まれている。 第 2突出部 X 2 2の先端は、 第 2貫通孔 5 5匕 の内部に位置する。 第 2連通孔乂 2は、 第 2貫通孔 5 5匕を介して、 固定 絞り 5 0匕の冷媒流れ下流側の第 2流路 5 1 3に連通している。

[0095] 本実施形態では、 流路形成部材 5 1 とバルブケーシング X 2とが、 全体と して、 冷媒入口部 5 1 3から冷媒出口部 5 1 匕に至る冷媒流路を形成する流 路形成部品に対応する。 第 1貫通孔 5 5 3 と、 第 1連通孔乂 1 と、 第 2連 通孔乂 2と、 第 2貫通孔 5 5匕とが、 全体として、 冷媒入口部 5 1 3から 流入した冷媒を固定絞り 5 0匕を迂回させて冷媒出口部 5 1 匕に導く迂回流 路に対応する。 冷媒流路 5 1 1 と、 第 1貫通孔 5 5 3と、 第 1連通孔乂 V 1 と、 第 2連通孔乂 2と、 第 2貫通孔 5 5匕とが、 全体として、 流量調整部 の冷媒入口部から流量調整部の冷媒出口部に 至る冷媒流路に対応する。 〇 2020/175548 22 卩(:171? 2020 /007724

[0096] 弁体 5 3が弁座 5 1 6から離れることで、 電磁弁 5 0 3 が開弁する。 電磁 弁 5 0 3が開弁し、 かつ、 マイクロバルブ X 1が閉弁しているとき、 放熱器 1 4から流出した冷媒は、 分岐部 2 0で分岐される。 分岐された一方の冷媒 は、 エジェクタ 1 6、 第 1蒸発器 1 8を順に流れる。 分岐された他方の冷媒 は、 弁装置 5 0の冷媒入口部 5 1 3に流入する。 冷媒入口部 5 1 3に流入し た冷媒は、 第 1流路 5 1 2、 弁座流路 5 1 5、 固定絞り 5 0匕、 第 2流路 5 1 3の順に流れた後、 冷媒出口部 5 1 13から流出する。 冷媒出口部 5 1 13か ら流出した冷媒は、 第 2蒸発器 2 4を流れた後、 ェジェクタ 1 6の吸引部 1 6匕に流入する。

[0097] また、 電磁弁 5 0 3が開弁し、 かつ、 マイクロバルブ X 1が開弁している とき、 上記の冷媒流れに加えて、 マイクロバルブ X 1 を通過する冷媒流れが 形成される。 すなわち、 弁装置 5 0の内部には、 冷媒入口部 5 1 3から固定 絞り 5 0 13を通過して冷媒出口部 5 1 13に到達する冷媒流れと、 冷媒入口部 5 1 3から固定絞り 5 0匕を迂回して冷媒出口部 5 1 匕に到達する冷媒流れ とが形成される。 マイクロバルブ X 1の開弁時の最小流路断面積は、 冷媒を 減圧膨張させる大きさに設定されている。 このため、 マイクロバルブ X Iで 減圧膨張された冷媒と、 固定絞り 5 0匕で減圧膨張された冷媒とが合流する 。 合流した冷媒が、 冷媒出口部 5 1 13から流出する。 冷媒出口部 5 1 13から 流出した冷媒は、 第 2蒸発器 2 4を流れた後、 ェジェクタ 1 6の吸引部 1 6 匕(し流入する。

[0098] 電磁弁 5 0 3 が閉弁しているとき、 放熱器 1 4から流出した冷媒は、 分岐 部 2 0で分岐されず、 エジェクタ 1 6、 第 1蒸発器 1 8を順に流れる。 第 2 蒸発器 2 4には、 冷媒が流れない。

[0099] 本実施形態によっても、 第 1実施形態と同様の効果が得られる。 さらに、 本実施形態によれば、 下記の効果が得られる。

[0100] 上記の説明の通り、 図 1 7に示すように、 弁装置 5 0は、 流路を開閉する とともに、 流路の開度を二段階で変更することができる 。 電磁弁 5 0 3 とマ イクロバルブ X 1 との両方が開弁しているときの弁装置 5 0の流路開度を 1 〇 2020/175548 23 卩(:171? 2020 /007724

〇〇 %の開度とする。 電磁弁 5 0 3が閉じているときの弁装置 5 0の流路開 度を 0 %とする。 この場合、 電磁弁 5 0 3が開弁し、 マイクロバルブ X Iが 閉弁しているときの開度は、 〇%と 1 0 0 %との間の中間開度八 1である。

[0101 ] 本実施形態では、 クールボックスの通常の使用時に、 電磁弁 5 0 3を開弁 し、 マイクロバルブ X 1 を閉弁する。 クールボックスの急速冷却時等の第 2 蒸発器 2 4の冷却能力を増大させる場合に、 電磁弁 5 0 3を開弁した状態で 、 マイクロバルブ X 1 を開弁する。 これにより、 マイクロバルブ X Iの閉弁 時と比較して、 弁装置 5 0から流出する冷媒の流量を増大させること でき 、 第 2蒸発器 2 4を流れる冷媒の流量を増大させることがで る。 このため 、 第 2蒸発器 2 4の冷却能力を増大させることができる。

[0102] (第 4実施形態)

図 1 8に示すように、 本実施形態では、 弁装置 5 0は、 1つの電磁弁 5 0 と、 1つの固定絞り 5 0 13と、 2つのマイクロバルブ X 1、 丫 1 とを含む 。 固定絞り 5 0匕および 2つのマイクロバルブ X 1、 丫 1のそれぞれは、 冷 媒入口部 5 1 3と冷媒出口部 5 1 13との間において、 互いに並列に接続され ている。 マイクロバルブ丫 1の構成は、 マイクロバルブ X 1 と同じである。 弁装置 5 0の他の構成は、 第 3実施形態と同じである。

[0103] 図 1 9に示すように、 弁装置 5 0は、 流路を開閉するとともに、 流路の開 度を三段階で変更することができる。 電磁弁 5 0 3およびマイクロバルブ X 1、 丫 1の全部が開弁しているときの弁装置 5 0の流路開度を 1 0 0 %の開 度とする。 電磁弁 5 0 3が閉じているときの弁装置 5 0の流路開度を 0 %と する。 この場合、 電磁弁 5〇 3が開弁し、 マイクロバルブ X 1およびマイク ロバルブ丫 1が閉弁しているときの開度は、 0 %と 1 0 0 %との間の第 1中 間開度八 2である。 電磁弁 5 0 3が開弁し、 マイクロバルブ X 1が開弁し、 マイクロバルブ丫 1が閉弁しているときの開度は、 0 %と 1 0 0 %との間の 第 2中間開度八 3である。 第 2中間開度八 3は、 第 1中間開度八 2よりも大 きい。

[0104] 本実施形態においても、 第 1実施形態と同様の効果が得られる。 また、 本 〇 2020/175548 24 卩(:171? 2020 /007724

実施形態によれば、 マイクロバルブ X I、 丫 1のそれぞれを開閉することで 、 第 2蒸発器 2 4を流れる冷媒の流量を三段階で調整するこ ができる。 こ れにより、 第 2蒸発器 2 4の冷却能力を調整することができる。

[0105] なお、 固定絞り 5 0匕および 3つ以上の複数のマイクロバルブが、 冷媒入 口部 5 1 3と冷媒出口部 5 1 13との間において、 互いに並列に接続されてい てもよい。 これによれば、 複数のマイクロバルブのそれぞれの開閉によ って 、 減圧膨張された冷媒の流量を、 多段階に調整することができる。

[0106] (第 5実施形態)

図 2 0に示すように、 本実施形態の冷凍サイクル装置 1 〇 は、 車両に搭 載されるエジェクタ式冷凍サイクル装置であ る。 冷凍サイクル装置 1 0八は 、 図示しない車室の内部の冷房を行う。

[0107] 冷凍サイクル装置 1 〇 は、 圧縮機 1 2と、 放熱器 1 4と、 膨張弁 1 5と 、 ェジェクタ 1 6と、 気液分離器 6 0と、 蒸発器 6 2と、 バイパス流路 6 4 と、 逆止弁 6 6と、 弁装置 6 8とを備える。 これらの冷凍サイクル装置 1 0 八の構成部品は、 蒸気圧縮式の冷凍サイクルを構成している。

[0108] 膨張弁 1 5は、 蒸発器 6 2から流出した冷媒の過熱度に応じて、 膨張弁 1

5を通過する冷媒の流量を調整する。

[0109] 気液分離器 6 0は、 ェジェクタ 1 6から流出した冷媒を、 気相冷媒と液相 冷媒とに分離する。 気液分離器 6 0の気相冷媒の出口側は、 圧縮機 1 2の冷 媒吸入側に接続されている。 気液分離器 6 0の液相冷媒の出口側は、 蒸発器 6 2の冷媒入口側に接続されている。 これにより、 気液分離器 6 0は、 分離 された気相冷媒を圧縮機 1 2に流入させ、 分離された液相冷媒を蒸発器 6 2 に流入させる。

[01 10] 蒸発器 6 2は、 気液分離器 6 0から流出した液相冷媒と車室の内部へ送ら れる空気との熱交換により、 空気を冷却するとともに、 冷媒を蒸発させる。 蒸発器 6 2の冷媒出口側は、 エジェクタ 1 6の吸引部 1 6匕に接続されてい る。 これにより、 蒸発器 6 2は、 蒸発後の冷媒を吸引部 1 6匕に流入させる 〇 2020/175548 25 卩(:171? 2020 /007724

[01 1 1 ] バイパス流路 6 4は、 放熱器 1 4から流出した冷媒を、 エジェクタ 1 6お よび気液分離器 6 0を迂回させて、 蒸発器 6 2に導く流路である。 バイパス 流路 6 4の一端は、 冷媒流路のうち放熱器 1 4と膨張弁 1 5との間に位置す る第 1接続部 6 3に接続されている。 バイパス流路 6 4の他端は、 冷媒流路 のうち気液分離器 6 0と蒸発器 6 2の上流側との間に位置する第 2接続部 6 5に接続されている。 本実施形態では、 バイパス流路 6 4と、 第 2接続部 6 5から吸引部 1 6匕までの冷媒流路とが、 全体として、 吸引部 1 6匕に向か って冷媒が流れる吸引側流路に対応する。

[01 12] 逆止弁 6 6は、 気液分離器 6 0の液相冷媒側と第 2接続部 6 5とをつなぐ 冷媒流路の途中に設けられている。 逆止弁 6 6は、 気液分離器 6 0の液相冷 媒出口から第 2接続部 6 5に向かう冷媒流れを許容し、 第 2接続部 6 5から 気液分離器 6 0の液相冷媒出口に向かう冷媒流れを阻止す 。

[01 13] 弁装置 6 8は、 バイパス流路 6 4に設けられている。 弁装置 6 8は、 マイ クロバルブ X I を含む。 弁装置 6 8は、 バイパス流路 6 4を流れる冷媒の流 量を調整するとともに、 バイパス流路 6 4を流れる冷媒を減圧させる流量調 整部である。 冷媒の流量を調整することには、 冷媒の流量を 0とすることが 含まれる。

[01 14] 図 2 1 に示すように、 弁装置 6 8は、 バルブモジュール乂〇と、 ブロック 体 7 0とを有する。 バルブモジュール乂〇は、 ブロック体 7 0に接続されて いる。 バルブモジュール乂〇の構成は、 第 1実施形態と同じである。

[01 15] ブロック体 7 0は、 バルブモジュール乂〇と、 第 1配管 7 1 と、 第 2配管

7 2とを接続する接続部材である。 第 1配管 7 1は、 バイパス流路 6 4の一 部を構成する。 第 2配管 7 2は、 バイパス流路 6 4の他の一部を構成する。

[01 16] ブロック体 7 0の内部には、 第 1流路 7 3と第 2流路 7 4とが形成されて いる。 ブロック体 7 0の内部では、 第 1流路 7 3と第 2流路 7 4とは連通し ていない。 ブロック体 7 0には、 第 1流路 7 3に連通する第 1開口部 7 3 3 と第 2開口部 7 3匕とが形成されている。 ブロック体 7 0には、 第 2流路 7 4に連通する第 3開口部 7 4 3 と第 4開口部 7 4匕とが形成されている。 第 〇 2020/175548 26 卩(:171? 2020 /007724

3開口部 7 4 3は、 第 1開口部 7 3 3の隣りに配置されている。 第 1開口部 7 3 3、 第 3開口部 7 4 3 のそれぞれに、 バルブモジュール乂〇の第 1突出 部乂2 1、 第 2突出部 X 2 2が嵌めこまれている。 第 2開口部 7 3匕に、 第 1配管 7 1が揷入されている。 第 4開口部 7 4匕に、 第 2配管 7 2が揷入さ れている。 これにより、 第 1配管 7 1の内部の流路 7 1 3は、 第 1流路 7 3 を介して、 第 1連通孔乂 1 と連通している。 第 2配管 7 2の内部の流路 7 2 3 は、 第 2流路 7 4を介して、 第 2連通孔乂 2と連通している。

[01 17] マイクロバルブ X 1が開弁しているとき、 第 1連通孔乂 1 と第 2連通孔 X V 2とが連通する。 これにより、 第 1配管 7 1の内部の流路 7 1 3と、 第 2配管 7 2の内部の流路 7 2 3とが連通する。 マイクロバルブ X 1が閉弁し ているとき、 第 1連通孔乂 1 と第 2連通孔乂 2とが連通しない。 これに より、 第 1配管 7 1の内部の流路 7 1 3 と、 第 2配管 7 2の内部の流路 7 2 3とが連通しない。 このように、 マイクロバルブ X Iは、 バイパス流路 6 4 を開閉する。

[01 18] さらに、 マイクロバルブ X Iは、 第 2実施形態と同様に、 バイパス流路 6 4が開状態のときに冷媒を減圧させ、 かつ、 冷媒を減圧させるときの流路の 開度の変更が可能である。 このように、 弁装置 6 8は、 バイパス流路 6 4を 流れる冷媒の流量を 0から最大値までの間で任意の大きさに調整 ることが できるとともに、 バイパス流路 6 4を流れる冷媒を減圧させることができる

[01 19] 次に、 冷凍サイクル装置 1 〇八の作動について説明する。

[0120] エジェクタ 1 6のノズル部 1 6 3に流入する冷媒の流量が所定流量よりも 多い場合、 マイクロバルブ X 1は閉弁する。 エジェクタ 1 6のノズル部 1 6 3に流入する冷媒の流量が所定流量よりも多 場合とは、 例えば、 圧縮機 1 2の回転数が所定回転数よりも大きい場合で る。

[0121 ] この場合、 圧縮機 1 2の作動によって高温高圧の冷媒が圧縮機 1 2から吐 出される。 圧縮機 1 2から吐出された高温高圧の冷媒は、 放熱器 1 4で放熱 される。 放熱器 1 4で放熱された冷媒は、 膨張弁 1 5によって減圧膨張され 〇 2020/175548 27 卩(:171? 2020 /007724

た後、 エジェクタ 1 6のノズル部 1 6 3に流入する。 ノズル部 1 6 3に流入 した冷媒は、 ノズル部 1 6 3から噴射されることで、 減圧膨張される。 ノズ ル部 1 6 3から噴射された冷媒は、 吸引部 1 6 から流入した冷媒とともに 、 昇圧部 1 6〇に流入する。 昇圧部 1 6〇に流入した冷媒は、 昇圧された後 、 昇圧部 1 6〇から流出する。 昇圧部 1 6〇から流出した冷媒は、 気液分離 器 6 0に流入する。

[0122] 気液分離器 6 0に流入した冷媒は、 気相冷媒と液相冷媒とに分離される。

分離された気相冷媒は、 圧縮機 1 2に吸入される。 分離された液相冷媒は、 蒸発器 6 2に流入する。 蒸発器 6 2で、 冷媒が蒸発することで、 車室の内部 の空気が冷却される。 これにより、 車室の内部の冷房が行われる。 蒸発器 6 2から流出した冷媒は、 吸引部 1 6匕に流入する。

[0123] ここで、 蒸発器 6 2を流れる冷媒の流量は、 昇圧部 1 6〇での冷媒の昇圧 量に依存している。 この昇圧量は、 エジェクタ 1 6を流れる冷媒の流量に依 存している。 このため、 エジェクタ 1 6を流れる冷媒の流量が少ない条件で は、 この昇圧量が少なく、 蒸発器 6 2を冷媒が流れない場合がある。 具体的 には、 昇圧量が、 配管を流れることによる冷媒の圧力損失量と 同じ場合、 気 液分離器 6 0から吸引部 1 6匕に向かう冷媒流れが生じない。

[0124] そこで、 ノズル部 1 6 3に流入する冷媒の流量が所定流量よりも少 い場 合、 マイクロバルブ X 1は開弁する。 ノズル部 1 6 3に流入する冷媒の流量 が所定流量よりも少ない場合とは、 例えば、 圧縮機 1 2の回転数が所定回転 数よりも小さい場合である。 この所定回転数は、 弁装置 6 8が閉状態のとき に蒸発器 6 2に冷媒が流れないときの圧縮機 1 2の回転数に基づいて設定さ れる。

[0125] マイクロバルブ X 1が開弁することで、 圧縮機 1 2の作用によって、 放熱 器 1 4を流出した冷媒がバイパス流路 6 4を流れる。 このとき、 冷媒がマイ クロバルブ X 1 を通過することで、 冷媒が減圧される。 減圧された冷媒が、 蒸発器 6 2に流入する。 蒸発器 6 2で蒸発した冷媒は、 吸引部 1 6 13、 気液 分離器 6 0を介して、 圧縮機 1 2に吸入される。 〇 2020/175548 28 卩(:171? 2020 /007724

[0126] このように、 サイクルを流れる冷媒の流量が所定流量より も少ない場合、 マイクロバルブ X 1が開弁する。 これにより、 冷媒の流量が少ない条件時に 蒸発器 6 2に冷媒が流れないことを回避することがで る。

[0127] 従来では、 バイパス流路 6 4を開閉する弁として、 感温室と流れる冷媒と の圧力差を利用した機械式の弁が用いられて いる。 これに対して、 本実施形 態では、 弁装置 6 8の弁機構として、 マイクロバルブ X 1が用いられている 。 マイクロバルブ X Iは、 このような従来の機械式の弁と比較して、 小型化 が容易である。 このため、 弁装置 6 8の弁機構として、 従来の機械式の弁が 用いられる場合と比較して、 弁装置 6 8を小型化することができる。

[0128] さらに、 本実施形態では、 マイクロバルブ X 1の開度を調整して、 蒸発器

6 2に流れる冷媒の流量を調整することができ 。 このため、 冷房負荷に応 じて、 蒸発器 6 2に流れる冷媒の流量を適正な流量に調整す ことができる

[0129] 換言すると、 弁装置 6 8の流路断面積が固定される場合では、 所定の条件 のときに、 蒸発器 6 2を流れる冷媒の流量が適正な流量となるよ に、 流路 断面積が設定される。 これに対して、 本実施形態によれば、 幅広い条件で、 蒸発器 6 2を流れる冷媒の流量が適正な流量となるよ に、 弁装置 6 8の流 路断面積を変更することができる。

[0130] なお、 本実施形態では、 マイクロバルブ X 1の流路開度が任意の大きさに 変更可能である。 しかしながら、 マイクロバルブ X Iは、 開閉のみを行うよ うになっていてもよい。

[0131 ] また、 本実施形態では、 冷媒の流量が所定流量よりも少ない場合、 弁装置

6 8が開状態とされる。 しかしながら、 他の条件の場合に、 弁装置 6 8が開 状態とされてもよい。

[0132] (第 6実施形態)

本実施形態は、 第 1実施形態のマイクロバルブ X 1が、 故障検知機能を有 するよう変更されている。 具体的には、 マイクロバルブ X Iは、 第 1実施形 態と同じ構成に加え、 図 2 2、 図 2 3に示すように、 故障検知部乂5 0を備 〇 2020/175548 29 卩(:171? 2020 /007724

えている。

[0133] 故障検知部 X 5 0は、 中間層 X 1 2のアーム X 1 2 6に形成されたプリッ ジ回路を含む。 ブリッジ回路は、 図 2 3のように接続された 4つのゲージ抵 抗を含んでいる。 つまり、 故障検知部乂5 0は、 ダイヤフラムに相当するア —ム X I 2 6の歪みに応じて抵抗が変化するブリッジ回 である。 つまり、 故障検知部 X 5 0は半導体ピエゾ抵抗式の歪みセンサである 故障検知部 X 5 0は、 電気的絶縁膜を介して、 アーム X I 2 6と導通しないように、 アー ム X 1 2 6に接続されていてもよい。

[0134] このブリッジ回路の対角にある 2つの入力端子に配線 X 5 1、 乂5 2が接 続される。 そして、 配線乂5 1、 X 5 2から当該入力端子に、 定電流発生用 の電圧が印加される。 この配線乂5 1、 乂5 2は、 電気配線 X 6、 乂7を介 してマイクロバルブ X 1 に印加される電圧 (すなわち、 マイクロバルブ駆動 電圧) から分岐して上記 2つの入力端子まで伸びている。

[0135] また、 このブリッジ回路の別の対角にある 2つの出力端子に、 配線 X 5 3 、 X 5 4が接続される。 そして、 アーム X I 2 6の歪み量に応じたレベルの 電圧信号が配線乂5 3、 乂5 4から出力される。 この電圧信号は、 後述する 通り、 マイクロバルブ X 1が正常に作動しているか否かを判別するた の情 報として使用される。 配線乂5 3、 X 5 4から出力される電圧信号は、 マイ クロバルブ X 1の外部にある制御装置 X 5 5に入力される。

[0136] この制御装置 X 5 5は、 例えば、 車両用空調装置において圧縮機、 送風機 、 エアミックスドア、 内外気切替ドア等の作動を制御するエアコン 巳(3 IIで あってもよい。 あるいは、 この制御装置乂5 5は、 車両において、 車速、 燃 料残量、 電池残量等を表示するメータ巳〇11であって よい。

[0137] アーム X 1 2 6の歪み量に応じた電圧信号を制御装置 X 5 5が配線 X 5 3 、 X 5 4を介して取得すると、 制御装置 X 5 5は、 当該電圧信号に応じて、 マイクロバルブ X 1の故障の有無を検知する。 検知対象の故障としては、 例 えば、 アーム X 1 2 6が折れる故障、 可動部 X 1 2 8と第 1外層 X 1 1 また は第 2外層 X I 3との間に微小な異物が挟まって可動部 X 1 2 8が動かなく 〇 2020/175548 30 卩(:171? 2020 /007724

なる故障、 等がある。

[0138] 複数本の第 1 リブ X 1 2 3および複数本の第 2リブ X 1 2 4の伸縮に応じ て、 梁 X 1 2 7および可動部 X I 2 8が変位する際、 アーム X I 2 6の歪み 量が変化する。 したがって、 アーム X 1 2 6の歪み量に応じた電圧信号から 、 可動部 X 1 2 8の位置を推定できる。 一方、 マイクロバルブ X 1が正常で あれば、 電気配線乂6、 X 7からマイクロバルブ X 1への通電量と可動部 X 1 2 8の位置との間にも相関関係がある。 この通電量は、 マイクロバルブ X 1 を制御するための制御量である。

[0139] 制御装置 X 5 5は、 このことを利用して、 マイクロバルブ X 1の故障の有 無を検知する。 つまり、 制御装置 X 5 5は、 配線乂5 3、 X 5 4からの電圧 信号から、 あらかじめ定められた第 1マップに基づいて、 可動部 X 1 2 8の 位置を算出する。 そして、 あらかじめ定められた第 2マップに基づいて、 可 動部 X 1 2 8の位置から、 正常時において当該位置を実現するために必 要な 電気配線 X 6、 X 7からマイクロバルブ X 1への供給電力を算出する。 これ ら第 1マップ、 第 2マップは、 制御装置 X 5 5の不揮発性メモリに記録され ている。 不揮発性メモリは、 非遷移的実体的記憶媒体である。 第 1マップに おける電圧信号のレベルと位置との対応関係 は、 あらかじめ実験等によって 定められてもよい。 また、 第 2マップにおける位置と供給電力との対応関 も、 あらかじめ実験等によって定められてもよい 。

[0140] そして、 制御装置乂5 5は、 算出された電力と、 実際に電気配線 X 6、 X

7からマイクロバルブ X 1へ供給されている電力とを比較する。 そして、 制 御装置乂5 5は、 前者の電力と後者の電力の差の絶対値が許容 値を超えてい れば、 マイクロバルブ X 1が故障していると判定し、 許容値を超えていなけ れば、 マイクロバルブ X 1が正常であると判定する。 そして、 制御装置乂5 5は、 マイクロバルブ X 1が故障していると判定した場合に、 所定の故障報 知制御を行う。

[0141 ] 制御装置 X 5 5は、 この故障報知制御においては、 車内の人に報知を行う 報知装置 X 5 6を作動させる。 例えば、 制御装置乂5 5は、 警告ランプを点 〇 2020/175548 31 卩(:171? 2020 /007724

灯させてもよい。 また、 制御装置乂5 5は、 画像表示装置に、 マイクロバル ブ X 1 に故障が発生したことを示す画像を表示させ てもよい。 これによって 、 車両の乗員は、 マイクロバルブ X 1の故障に気付くことができる。

[0142] また、 制御装置 X 5 5は、 この故障報知制御においては、 車両内の記憶装 置に、 マイクロバルブ X I に故障が発生したことを示す情報を記録して もよ い。 この記憶装置は、 非遷移的実体的記憶媒体である。 これにより、 マイク ロバルブ X 1の故障を記録に残すことができる。

[0143] また、 制御装置乂5 5は、 マイクロバルブ X 1が故障していると判定した 場合は、 通電停止制御を行う。 通電停止制御では、 制御装置 X 5 5は、 電気 配線乂6、 X 7からマイクロバルブ X 1への通電を停止させる。 このように 、 マイクロバルブ X 1の故障時にマイクロバルブ X 1への通電を停止するこ とで、 マイクロバルブ X 1の故障時の安全性を高めることができる。

[0144] 以上のように、 故障検知部 X 5 0が、 マイクロバルブ X 1が正常に作動し ているか否かを判別するための電圧信号を出 力することで、 制御装置 X 5 5 は、 マイクロバルブ X 1の故障の有無を容易に判別することができ 。

[0145] また、 この電圧信号は、 アーム X 1 2 6の歪み量に応じた信号である。 し たがって、 電気配線 X 6、 X 7からマイクロバルブ X 1への通電量とこの電 圧信号との関係に基づいて、 マイクロバルブ X 1の故障の有無を容易に判別 することができる。

[0146] なお、 本実施形態では、 ブリッジ回路を構成する抵抗の変化に基づい てマ イクロバルブ X 1が故障しているか否かが判定されている。 しかし、 他の方 法として、 静電容量の変化に基づいてマイクロバルブ X 1が故障しているか 否かが判定されてもよい。 この場合、 ブリッジ回路の代わりに容量成分を形 成する複数の電極がアーム X 1 2 6に形成される。 アーム X I 2 6の歪み量 と複数の電極間の静電容量の間は相関関係が ある。 したがって、 制御装置は 、 この複数の電極間の静電容量の変化に基づい て、 マイクロバルブ X Iが故 障しているか否かを判定できる。

[0147] (他の実施形態) 〇 2020/175548 32 卩(:171? 2020 /007724

( 1 ) 第 1実施形態では、 流路形成部材 3 0の冷媒流路 3 1 に、 固定絞り 2 3が含まれている。 しかし、 冷媒流路 3 1 に、 固定絞り 2 3が含まれてい なくてもよい。 この場合、 マイクロバルブ X 1が有する流路、 例えば、 第 1 冷媒孔 X I 6、 第 2冷媒孔 X I 7が、 固定絞りとして機能する。

[0148] ( 2 ) 第 1実施形態等では、 電気配線乂6、 X 7からマイクロバルブ X 1 への通電が停止したとき、 マイクロバルブ X 1は閉弁状態となる。 しかし、 必ずしもこのようになっておらずともよい。 例えば、 電気配線乂6、 乂7か らマイクロバルブ X 1への通電が停止したとき、 マイクロバルブ X 1は開弁 状態となってもよい。

[0149] ( 3 ) 上記各実施形態では、 複数本の第 1 リブ X I 2 3、 複数本の第 2リ ブ X 1 2 4は、 半導体材料で構成されている。 しかし、 これらの部材は、 通 電されることで発熱し、 その発熱によって自らの温度が上昇すること で膨張 する金属材料等の他の材料から構成されてい てもよい。 また、 これらの部材 は、 温度が変化すると、 変形する形状記憶材料から構成されていても よい。 この場合、 駆動部は、 その熱的な変形によって変位する。

[0150] ( 4 ) 上記各実施形態では、 冷凍サイクル装置 1 0、 1 〇 は、 膨張弁 1

5を備えている。 しかし、 冷凍サイクル装置 1 0、 1 〇八は、 膨張弁 1 5を 備えていなくてもよい。 この場合、 エジェクタ 1 6のノズル部 1 6 3によっ て、 冷媒が減圧膨張される。

[0151 ] ( 5 ) マイクロバルブ X 1の形状やサイズは、 上記実施形態で示したもの に限られない。 マイクロバルブ X Iは、 極微少流量制御可能で、 かつ、 流路 内に存在する微小ゴミを詰まらせないような 水力直径の第 1冷媒孔 X 1 6、 第 2冷媒孔 X I 7を有していればよい。

[0152] ( 6 ) 本開示は、 上記した実施形態に限定されるものではなく 、 適宜変更 が可能であり、 様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含す る。 また、 上記 各実施形態は、 互いに無関係なものではなく、 組み合わせが明らかに不可な 場合を除き、 適宜組み合わせが可能である。 また、 上記各実施形態において 、 実施形態を構成する要素は、 特に必須であると明示した場合および原理的 〇 2020/175548 33 卩(:171? 2020 /007724

に明らかに必須であると考えられる場合等 を除き、 必ずしも必須のものでは ないことは言うまでもない。 また、 上記各実施形態において、 実施形態の構 成要素の個数、 数値、 量、 範囲等の数値が言及されている場合、 特に必須で あると明示した場合および原理的に明らかに 特定の数に限定される場合等を 除き、 その特定の数に限定されるものではない。 また、 上記各実施形態にお いて、 構成要素等の材質、 形状、 位置関係等に言及するときは、 特に明示し た場合および原理的に特定の材質、 形状、 位置関係等に限定される場合等を 除き、 その材質、 形状、 位置関係等に限定されるものではない。

[0153] (まとめ)

上記各実施形態の一部または全部で示された 第 1の観点によれば、 エジエ クタ式冷凍サイクル装置は、 冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と、 圧縮機から 吐出された冷媒を放熱させる放熱器と、 放熱器から流出した冷媒を噴出させ るノズル部、 ノズル部から噴出された冷媒の流れにより冷 媒を吸弓 Iする吸引 部、 およびノズル部から噴出された冷媒と吸弓 I部から吸引された冷媒とを混 合して昇圧する昇圧部を含むエジエクタと、 吸引部に流入する冷媒の流量を 調整する弁部品を含む流量調整部とを備える 。

[0154] 弁部品は、 冷媒が流通する冷媒室、 冷媒室に連通する第 1冷媒孔、 および 冷媒室に連通する第 2冷媒孔が形成される基部と、 自らの温度が変化すると 変位する駆動部と、 駆動部の温度の変化による変位を増幅する増 幅部と、 増 幅部によって増幅された変位が伝達されて冷 媒室内で動くことで、 冷媒室を 介した第 1冷媒孔と第 2冷媒孔との間の連通、 遮断を切り替える可動部と、 を有する。 駆動部が温度の変化によって変位したときに 、 駆動部が付勢位置 において増幅部を付勢することで、 増幅部がヒンジを支点として変位すると ともに、 増幅部と可動部の接続位置で増幅部が可動部 を付勢する。 ヒンジか ら付勢位置までの距離よりも、 ヒンジから接続位置までの距離の方が長い。

[0155] また、 第 2の観点によれば、 エジエクタ式冷凍サイクル装置は、 放熱器か ら流出した冷媒を一方の冷媒と他方の冷媒と に分岐させる分岐部と、 冷媒を 蒸発させる第 1蒸発器と、 冷媒を蒸発させる第 2蒸発器とを備える。 一方の 〇 2020/175548 34 卩(:171? 2020 /007724

冷媒がノズル部、 昇圧部、 第 1蒸発器の順に流れるように、 分岐部、 エジェ クタおよび第 1蒸発器は接続されている。 他方の冷媒が流量調整部、 第 2蒸 発器、 吸引部の順に流れるように、 分岐部、 流量調整部、 第 2蒸発器および エジェクタは接続されている。 流量調整部は、 第 2蒸発器に流入する冷媒の 流量を調整するとともに、 第 2蒸発器に流入する冷媒を減圧させる。 このよ うに、 第 1の観点の具体的な構成として、 第 2の観点の構成を採用すること ができる。

[0156] また、 第 3の観点によれば、 流量調整部は、 固定絞りを含む冷媒流路を形 成する流路形成部材を有する。 弁部品は、 冷媒流路を開閉する。 このように 、 第 2の観点の具体的な構成として、 第 3の観点の構成を採用することがで きる。

[0157] また、 第 4の観点によれば、 流量調整部は、 冷媒流路を形成する流路形成 部材を有する。 弁部品は、 冷媒流路を開閉するとともに、 冷媒流路が開状態 のときに冷媒流路を流れる冷媒を減圧させ、 かつ、 冷媒を減圧させるときの 流路の開度の変更が可能である。

[0158] このように、 第 2の観点の具体的な構成として、 第 4の観点の構成を採用 することができる。 これによれば、 弁部品が冷媒を減圧させるときの流路の 開度を変更することで、 第 2蒸発器に流入する冷媒の流量を、 0から最大値 までの範囲内で、 任意の大きさに調整することができる。

[0159] また、 第 5の観点によれば、 流量調整部は、 流量調整部の冷媒入口部から 流量調整部の冷媒出口部に至る冷媒流路を形 成する流路形成部品と、 冷媒流 路を開閉する開閉弁とを有する。 冷媒流路は、 固定絞りと、 冷媒入口部から 流入した冷媒を固定絞りを迂回させて冷媒出 口部に導くための迂回流路とを 含む。 弁部品は、 迂回流路を開閉するとともに、 迂回流路が開状態のときに 迂回流路を流れる冷媒を減圧させる。

[0160] 第 2の観点の具体的な構成として、 第 5の観点の構成を採用することがで きる。 これによれば、 弁部品が迂回流路を開閉することで、 第 2蒸発器に流 入する冷媒の流量を、 0よりも大きい流量で段階的に調整すること できる 〇 2020/175548 35 卩(:171? 2020 /007724

[0161 ] また、 第 6の観点によれば、 エジェクタ式冷凍サイクル装置は、 昇圧部か ら流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分 離し、 分離した気相冷媒を圧縮 機に流入させる気液分離器と、 気液分離器で分離された液相冷媒を蒸発させ 、 蒸発後の冷媒を吸引部に流入させる蒸発器と 、 放熱器から流出した冷媒を 、 エジェクタおよび気液分離器を迂回させて、 蒸発器に導くバイパス流路と を備える。 流量調整部は、 バイパス流路を流れる冷媒の流量を調整する とと もに、 バイパス流路を流れる冷媒を減圧させる。 このように、 第 1の観点の 具体的な構成として、 第 6の観点の構成を採用することができる。

[0162] また、 第 7の観点によれば、 弁部品は、 当該弁部品が正常に作動している か故障しているかを判別するための信号を出 力する故障検知部を備えている 。 弁部品がこのような信号を出力することで、 弁部品の故障の有無を容易に 判別できる。

[0163] また、 第 8の観点によれば、 前記信号は、 増幅部の歪み量に応じた信号で ある。 このようになっていることで、 この信号と弁部品を制御するための制 御量との関係に基づいて、 弁装置の故障の有無を判別することができる 。

[0164] また、 第 9の観点によれば、 駆動部は、 通電されることで発熱する。 故障 検知部は、 弁部品が故障している場合に弁部品に対する 通電を停止する装置 に、 信号を出力する。 このように、 弁部品の故障時に通電を停止することで 、 故障時の安全性を高めることができる。

[0165] また、 第 1 0の観点によれば、 故障検知部は、 弁部品が故障している場合 に、 人に報知を行う報知装置を作動させる装置に 、 信号を出力する。 これに より、 人は、 弁部品の故障を知ることができる。

[0166] また、 第 1 1の観点によれば、 弁部品は、 半導体チップによって構成され ている。 したがって、 弁部品を小型に構成することができる。




 
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