HASHIMOTO HIDEYUKI (JP)
MASHIKO HIRONORI (JP)
NOGUCHI YUTA (JP)
WO2018087908A1 | 2018-05-17 |
JP2016124061A | 2016-07-11 | |||
JPS60207776A | 1985-10-19 | |||
JP2013188850A | 2013-09-26 |
\¥0 2020/175007 15 卩(:17 2020 /003663 請求の範囲 [請求項 1 ] モータと、 前記モータの駆動を制御する制御部と、 前記モータの回転数を検出する回転数検出部と、 を備え、 前記制御部は、 前記モータの起動制御において、 前記モータの周囲温 度が低温であることを示す低温判定条件が満たされない場合は第 1起 動制御を行い、 前記低温判定条件が満たされた場合は第 2起動制御を 行う、 電動作業機。 [請求項 2] 前記低温判定条件は、 前記モータの駆動開始から第 1所定時間が経過 したときの前記モータの回転数が第 1回転数未満であることを含む、 請求項 1 に記載の電動作業機。 [請求項 3] 前記周囲温度を検出する温度検出手段を備え、 前記低温判定条件は、 前記温度検出手段の検出値に関する条件を含む 、 請求項 1 に記載の電動作業機。 [請求項 4] 前記制御部は、 前記第 1起動制御では、 第 1所定条件が満たされると 、 前記モータの回転数を低下させる、 請求項 1から 3のいずれか一項 に記載の電動作業機。 [請求項 5] 前記第 1所定条件は、 前記モータの駆動開始から第 2所定時間が経過 したときの前記モータの回転数が第 2回転数未満であることを含む、 請求項 4に記載の電動作業機。 [請求項 6] 前記モータ及び前記制御部を収容するハウジングと、 前記モータの駆動力により動作する先端工具と、 を備え、 前記制御部は、 前記第 1所定条件が満たされた場合に、 前記先端工具 の動作により前記ハウジングが振り回されたと判断する、 請求項 5に 記載の電動作業機。 [請求項· 7] 前記先端工具にかかる負荷が所定値以上の場合に、 前記モータの駆動 力を前記先端工具に伝達する伝達経路を切断するクラッチ部を有する 、 請求項 6に記載の電動作業機。 〇 2020/175007 16 卩(:171? 2020 /003663 [請求項 8] 前記制御部は、 前記第 2起動制御では、 前記第 1所定条件が満たされ ても、 前記モータの回転数を低下させない、 請求項 4から 7のいずれ か一項に記載の電動作業機。 [請求項 9] 前記制御部は、 前記第 2起動制御では、 第 2所定条件が満たされると 、 前記モータの回転数を低下させる、 請求項 4から 7のいずれか一項 に記載の電動作業機。 [請求項 10] 前記第 1所定条件は、 前記モータの駆動開始から第 3所定時間が経過 したときの前記モータの回転数が第 2回転数未満であることを含み、 前記第 2所定条件は、 前記モータの駆動開始から前記第 3所定時間が 経過したときの前記モータの回転数が前記第 2回転数よりも低い第 3 回転数未満であることを含む、 請求項 9に記載の電動作業機。 [請求項 1 1 ] 前記制御部は、 前記第 2起動制御では、 前記第 1起動制御と比較して 、 前記モータへの印加電圧の実効値を緩やかに高める、 請求項 1から 3のいずれか一項に記載の電動作業機。 |
発明の名称 : 電動作業機
技術分野
[0001 ] 本発明は、 ハンマドリル等の電動作業機に関する。
背景技術
[0002] ハンマドリル等の電動作業機は、 モータの駆動によって先端工具を回転させ ることで被加工材 (例えば、 コンクリート、 鉄鋼、 木材等) に穿孔穴を形成 したり、 先端工具に打撃力を加えることによって破砕 したりすることができ る。 このような電動作業機において、 作業時に先端工具が被加工材の固い箇 所に引っ掛かり先端工具がロックしてしまう 場合がある。 先端工具がロック すると、 ハウジングが先端工具の駆動によって大きく 振り回されるキックバ ックが生じる。 キックバックが発生する場合に備え、 下記特許文献 1 に記載 のように加速度センサを用いてハウジングに 発生する回転方向の加速度を検 知する方法や、 ホール丨 〇を用いてモータの回転数の低下を検知する 方法な どが存在する。 加速度を検知する方法を用いる場合、 電動作業機に加速度セ ンサを設ける必要があり、 部品点数が増えることで製造コストが増大す るほ か、 加速度センサの故障などによりキックバック が正常に検知できなくなる 虞がある。 これに対し、 回転数を検知する方法を用いる場合、 モータの回転 制御に用いるホール丨 <3を流用できるため部品点数が増えること 無く、 故 障によりキックバックが正常に検知できなく なるリスクも抑制できる。 この ため、 製造コスト及び製品の耐久性の観点では、 キックバックの検出に加速 度よりも回転数を用いるほうが望ましい。
先行技術文献
特許文献
[0003] 特許文献 1 :特開 2019-005847号公報
発明の概要
発明が解決しようとする課題 〇 2020/175007 2 卩(:171? 2020 /003663
[0004] 電動作業機においては、 作業環境が低温である場合に、 駆動部品に塗布され る潤滑材の粘度が高くなることで、 常温時と比べてモータ起動時の挙動が異 なることがあり、 作業性が低下することがあった。 例えば、 電動作業機の一 例であるハンマドリルにおいては、 モータ始動時における本体の振り回され (キックバック) を抑制するため、 本体の振り回されを検出するとモータを 停止する振り回され検出が行われる。 振り回されの検出は、 ホール丨 〇を用 い、 モータの回転数が閾値を下回っていることを 検出するか否かで判断する 。 しかし、 低温時には潤滑剤の粘度が上昇し、 常温時と比較してモータの回 転数の上昇率が緩やかになるため、 実際には振り回されが生じていない場合 にも、 電動作業機の制御部が振り回されを検出した と誤判断し、 モータが停 止してしまう虞があった。 モータが所定の時間以上駆動して暖機運転を 行え ば、 潤滑剤が暖められて前記の問題は解消するが 、 モータが充分な暖機を行 う前に停止してしまうと、 何度モータの始動を繰り返してもモータが暖 機で きないという課題が生じていた。 また、 潤滑剤の低温時にはモータにかかる 負荷も大きくなるため、 実際には問題のない作業負荷であっても、 作業負荷 に潤滑剤の負荷が組み合わさることで過負荷 検出機能が働き、 モータが停止 してしまう虞があった。
[0005] 本発明はこうした状況を認識してなされたも のであり、 その目的は、 作業環 境が低温の場合における作業性の低下を抑制 することの可能な電動作業機を 提供することにある。
課題を解決するための手段
[0006] 本発明のある態様は、 電動作業機である。 この電動作業機は、 モータと、 前 記モータの駆動を制御する制御部と、 前記モータの回転数を検出する回転数 検出部と、 を備え、 前記制御部は、 前記モータの起動制御において、 前記モ —夕の周囲温度が低温であることを示す低温 判定条件が満たされない場合は 第 1起動制御を行い、 前記低温判定条件が満たされた場合は第 2起動制御を 行ぅ。
[0007] 前記低温判定条件は、 前記モータの駆動開始から第 1所定時間が経過したと 〇 2020/175007 3 卩(:171? 2020 /003663
きの前記モータの回転数が第 1回転数未満であることを含んでもよい。
[0008] 前記周囲温度を検出する温度検出手段を備え 、 前記低温判定条件は、 前記温 度検出手段の検出値に関する条件を含んでも よい。
[0009] 前記制御部は、 前記第 1起動制御では、 第 1所定条件が満たされると、 前記 モータの回転数を低下させてもよい。
[0010] 前記第 1所定条件は、 前記モータの駆動開始から第 2所定時間が経過したと きの前記モータの回転数が第 2回転数未満であることを含んでもよい。
[001 1 ] 前記モータ及び前記制御部を収容するハウジ ングと、 前記モータの駆動力に より動作する先端工具と、 を備え、 前記制御部は、 前記第 1所定条件が満た された場合に、 前記先端工具の動作により前記ハウジングが 振り回されたと 判断してもよい。
[0012] 前記先端工具にかかる負荷が所定値以上の場 合に、 前記モータの駆動力を前 記先端工具に伝達する伝達経路を切断するク ラッチ部を有してもよい。
[0013] 前記制御部は、 前記第 2起動制御では、 前記第 1所定条件が満たされても、 前記モータの回転数を低下させなくてもよい 。
[0014] 前記制御部は、 前記第 2起動制御では、 第 2所定条件が満たされると、 前記 モータの回転数を低下させてもよい。
[0015] 前記第 1所定条件は、 前記モータの駆動開始から第 3所定時間が経過したと きの前記モータの回転数が第 2回転数未満であることを含み、 前記第 2所定 条件は、 前記モータの駆動開始から前記第 3所定時間が経過したときの前記 モータの回転数が前記第 2回転数よりも低い第 3回転数未満であることを含 んでもよい。
[0016] 前記制御部は、 前記第 2起動制御では、 前記第 1起動制御と比較して、 前記 モ—夕への印加電圧の実効値を緩やかに高め てもよい。
[0017] なお、 以上の構成要素の任意の組合せ、 本発明の表現を方法やシステムなど の間で変換したものもまた、 本発明の態様として有効である。
発明の効果
[0018] 本発明によれば、 作業環境が低温の場合における作業性の低下 を抑制するこ 〇 2020/175007 4 卩(:171? 2020 /003663
との可能な電動作業機を提供することがで きる。
図面の簡単な説明
[0019] [図 1]本発明の実施の形態 1 に係る電動作業機 1の斜視図。
[図 2]電動作業機 1の側断面図。
[図 3]電動作業機 1の回路ブロック図。
[図 4]電動作業機 1の制御フローチヤート。
[図 5]電動作業機 1 におけるモータ 6の、 起動から 120(^60経過後までの回転 数変化を、 種々の場合について、 低温判定用の第 1回転数及び常温時のキッ クバック判定用の第 2回転数と共に示すグラフ。
[図 6]本発明の実施の形態 2に関し、 図 5に対して、 低温時かつキックバック 発生時のモータ 6の回転数変化を追加し、 かつ低温時のキックバック判定用 の第 3回転数を追加したグラフ。
[図 7]実施の形態 2における電動作業機の制御フローチヤート
発明を実施するための形態
[0020] 以下、 図面を参照しながら本発明の好適な実施の形 態を詳述する。 なお、 各 図面に示される同一または同等の構成要素、 部材、 処理等には同一の符号を 付し、 適宜重複した説明は省略する。 また、 実施の形態は発明を限定するも のではなく例示であり、 実施の形態に記述されるすべての特徴やその 組み合 わせは必ずしも発明の本質的なものであると は限らない。
[0021] (実施の形態 1) 本実施の形態は、 電動作業機 1 に関する。 この電動作業 機 1は、 モータ 6の周囲温度が低温であるか否かによりモー 6の起動制御 を異ならせ、 低温時の誤つたキックバック検出を抑制する ことを特徴とする 。 起動制御とは、 モータ 6の駆動開始からモータ 6の回転数を目標回転数ま で上昇させていく過程の制御をいう。
[0022] 図 1及び図 2を参照し、 電動作業機 1の機械構成を説明する。 図 2により、 電動作業機 1 における前後及び上下方向を定義する。 電動作業機 1は、 外部 の交流電源からの供給電力で動作するコード 付きハンマドリルであり、 先端 工具 1 9に回転力と打撃力を加えることで、 コンクリートや石材等の被削材 〇 2020/175007 5 卩(:171? 2020 /003663
に対して、 斫り作業、 穴あけ作業、 破砕作業を行うことができる。 電動作業 機 1の外殻部は、 ハウジング 2及びギヤケース 3によって構成される。 ハウ ジング 2は、 例えば樹脂成形体である。 ギヤケース 3は、 例えばアルミ等の 金属製である。 ギヤケース 3には、 サイ ドハンドル 4が設けられる。
[0023] ハウジング 2は、 モータ 6等を収容するモータ収容部 2 3 と、 作業者が把持 するハンドル部 2匕と、 を有する。 モータ収容部 2 3 の上面には、 作業者が モータ 6の回転速度を切り替える操作パネル 8が設けられる。 操作パネル 8 は、 速度切替ボタン 8 3と、 速度表示部 8 と、 を含む。 作業者は、 速度切 替ボタン 8 3により、 モータ 6の回転速度を切り替えることができる。 現在 のモータ 6の設定回転速度は、 !_巳口等の速度表示部 8 13に表示される。
[0024] ハンドル部 2匕の上端部に、 作業者がモータ 6の駆動、 停止を指示するため のトリガスイッチ 7が設けられる。 ハンドル部 2匕の下端部からは、 外部の 交流電源に接続するための電源コード 2 7が延出する。 ハンドル部 2 内に は、 フィルタ基板 2 1が設けられる。 モータ 6は、 モータ収容部 内に収 容保持される。 モータ 6の上方かつ後方には、 (3 / 0(3変換回路基板 2 9 が設けられる。 モータ 6のステータ前方には、 制御基板 2 2及びインバータ 基板 2 5が設けられる。 モータ 6の出力軸 6 3は、 制御基板 2 2及びインバ —夕基板 2 5を貫通する。 出力軸 6 3の前部には、 冷却用のフアン 2 3が設 けられる。 フアン 2 3は、 出力軸 6 8と一体に回転する。 フアン 2 3には、 複数のマグネッ ト 2 4が設けられる。 マグネッ ト 2 4は、 フアン 2 3の後方 に臨み、 制御基板 2 2と対向する。
[0025] ギヤケース 3は、 モータ 6の回転を伝達して先端工具 1 9を駆動 (回転及び 打撃) する動力伝達機構を収容する。 この動力伝達機構の構成は周知なので 、 以下では簡単な説明に留める。 モータ 6の出力軸 6 3の前端部には、 ギヤ 9が設けられる。 中間軸 1 1の後端部には、 ギヤ 9と嚙み合うギヤ 1 〇が設 けられる。 中間軸 1 1 には、 第 1 クラッチ部材 1 2、 第 2クラッチ部材 1 3 、 及び往復動変換機構としてのレシプロベアリ ング 2 6が設けられる。 第 1 クラッチ部材 1 2は、 中間軸 1 1の回転をレシプロベアリング 2 6に伝達す 〇 2020/175007 6 卩(:171? 2020 /003663
るか否かを切り替える。 第 2クラッチ部材 1 3は、 中間軸 1 1の回転をシリ ンダ 2 8の外周部に設けられたギヤ 1 4に伝達するか否かを切り替える。 第 1 クラッチ部材 1 2及び第 2クラッチ部材 1 3による回転の伝達、 遮断は、 ギヤケース 3の外部側方に臨む図示しないチェンジレバ によって作業者が 切替え可能である。
[0026] レシプロベアリング 2 6は、 中間軸 1 1の回転を前後方向の往復動に変換し てピストン 1 5に伝達する。 ピストン 1 5は、 シリンダ 2 8内に設けられる 。 ピストン 1 5内には、 後方から順に、 空気室 1 6及びストライカ (打撃子 ) 1 7が設けられる。 ストライカ 1 7の前方には、 セカンドハンマ (中間子 ) 1 8が設けられる。 ピストン 1 5の前方への移動により空気室 1 6内の空 気が圧縮され、 その圧縮された空気の圧力 (正圧) でストライカ 1 7が前方 に移動する。 前方に移動するストライカ 1 7がセカンドハンマ 1 8を打撃し 、 その打撃力で前方に移動するセカンドハンマ 1 8が先端工具 1 9を打撃す る。 ピストン 1 5の後方への移動により空気室 1 6内の空気が膨張し、 その 膨張した空気の圧力 (負圧) でストライカ 1 7が後方に移動する。 このよう に、 ピストン 1 5の往復動による空気室 1 6内の空気圧の変動 (圧縮/膨張 ) によりストライカ 1 7が前後に往復駆動され、 ストライカ 1 7がセカンド ハンマ 1 8を打撃し、 セカンドハンマ 1 8が先端工具 1 9を打撃する。
[0027] シリンダ 2 8は、 中間軸 1 1の回転が伝達されるギヤ 1 4の回転によって回 転駆動される。 シリンダ 2 8の前方に設けられた工具保持部 5、 及び工具保 持部 5に保持された先端工具 1 9は、 シリンダ 2 8と共に回転する。 シリン ダ 2 8の外周部には、 ギヤ 1 4及びスリップクラッチ機構 2 0が設けられる 。 スリップクラッチ機構 2 0は、 ギヤ 1 4のトルクが一定以上に大きくなる とスリップしてギヤ 1 4とシリンダ 2 8との間の回転伝達を遮断する。
[0028] 電動作業機 1は、 打撃モード、 回転打撃モード、 回転モードの 3つの動作モ —ドを有する。 打撃モードでは、 第 1 クラッチ部材 1 2による回転伝達が有 効で、 第 2クラッチ部材 1 3による回転伝達が無効である。 回転打撃モード では、 第 1 クラッチ部材 1 2及び第 2クラッチ部材 1 3の双方の回転伝達が 〇 2020/175007 7 卩(:171? 2020 /003663
有効である。 回転モードでは、 第 1 クラッチ部材 1 2による回転伝達が無効 で、 第 2クラッチ部材 1 3による回転伝達が有効である。
[0029] 図 3は、 電動作業機 1の回路ブロック図である。 交流電源 3 1は、 電動作業 機 1 に電力を供給する外部電源である。 フィルタ回路 3 2は、 図 2のフィル 夕基板 2 1 に設けられ、 回路上は交流電源 3 1 との接続端子間に設けられる 。 フィルタ回路 3 2は、 コンデンサ〇 1及びインダクタ !_ 1からなる。 フィ ルタ回路 3 2は、 後述のインバータ回路 3 5や八〇/〇〇変換回路 3 3など のスイッチング素子が発する高周波ノイズが 交流電源 3 1側へ影響を及ぼさ ないようにフィルタリングする。
[0030] 〇/〇〇変換回路 3 3は、 図 2の 〇/〇〇変換回路基板 2 9に設けられ る。 八〇/〇〇変換回路 3 3は、 ダイオードブリッジロ巳により、 交流電源 3 1から供給される交流電圧を直流電圧へ変換 、 変換後は電解コンデンサ 〇2によって直流電圧を平滑する。 制御回路電圧供給回路 3 4は、 ダイオー ドブリッジロ巳及び電解コンデンサ〇 2によって整流、 平滑された電圧を、 所定電圧の直流電圧に変換して制御回路部 4 0に供給する。
[0031 ] インバータ回路 3 5は、 スイッチング素子〇 1 6を三相ブリッジ接続し た回路であり、 八〇/〇〇変換回路 3 3の出力電圧をスイッチングしてモー 夕 6のステータコイルに供給する。 インバータ回路 3 5は、 図 2のインバー 夕基板 2 5に設けられる。 抵抗 は、 モータ 6の電流経路に設けられる。 サ —ミスタ等の温度検出素子 (温度検出手段) 4 8は、 インバータ回路 3 5の 近傍あるいはモータ 6の近傍に設けられ、 温度検出値をマイコン 4 5に送信 する。 3つのホール丨 〇4 7は、 図 2の制御基板 2 2に設けられ、 ファン 2 3に設けられたマグネッ ト 2 4と対向する。 ホール丨 〇4 7は、 ファン 2 3 の回転、 すなわちモータ 6の回転に応じた信号を出力する。
[0032] 制御回路部 4 0を構成する各回路部品は、 図 2の制御基板 2 2に設けられる 。 制御回路部 4 0において、 モータ電流検出回路 4 1は、 抵抗 の両端の電 圧によりモータ 6の電流を検出し、 制御部としてのマイコン (マイクロコン トローラ) 4 5に送信する。 降圧回路 4 2は、 制御回路電圧供給回路 3 4の 〇 2020/175007 8 卩(:171? 2020 /003663
出力電圧を降圧し、 マイコン 4 5に供給する。 制御信号出力回路 4 3は、 マ イコン 4 5の制御に従い、 インバータ回路 3 5のスイッチング素子〇 1 6の各ゲートに制御信号 (駆動信号) 、 例えば \^/!\/1信号を印加する。 ホー ル丨 〇信号検出回路 4 4は、 ホール丨 〇 4 7の出力信号を受信し、 モータ 6 の回転位置に応じた信号をマイコン 4 5に送信する。 マイコン 4 5は、 〇 IIやタイマ、 モータ 6の電流や回転位置、 及び温 度に応じて制御信号出力回路 4 3を制御し、 モータ 6の駆動を制御する。
[0033] 図 4は、 電動作業機 1の制御フローチヤートである。 このフローチヤートは 、 作業者がトリガスイッチ 7をオン操作することによって開始される。 マイ コン 4 5は、 モータ 6の駆動を開始する (3 1) 。 マイコン 4 5は、 モータ 6の駆動開始から第 1所定時間としての 3011^が経過すると (3 3) 、 モータ 6の回転数が第 1回転数としての 1 , 8001^111以上か否かを確認する (3 5) 。 マイコン 4 5は、 モータ 6の回転数が 1 , 8001^111以上である場合 (3 5の丫6 ) 、 モータ 6の周囲温度が常温であると判断し、 モータ 6の駆動開始から 第 2所定時間としての 9011^が経過すると (3 7) 、 モータ 6の回転数が第 2 回転数としての 3, 5001^111以下か否かを確認する (3 9) 。 マイコン 4 5は、 モータ 6の回転数が 3, 5001^111以下の場合 (3 9の丫6 3) 、 先端工具 1 9に よって本体が振り回されるキックバックが発 生したと判断し、 モータ 6を停 止する (3 1 1) 。
[0034] マイコン 4 5は、 モータ 6の駆動開始から 3011^が経過したときのモータ 6の 回転数が 1 , 8001^111以上でない場合 (3 5の1\1〇) 、 モータ 6の周囲温度が低 温であると判断し、 トリガスイッチ 7がオフにならない限りモータ 6の駆動 を継続し (3 1 3の 1\1〇) 、 トリガスイッチ 7がオフになると (3 1 3の丫 6 3) , モータ 6を停止する (3 1 5) 。 マイコン 4 5は、 モータ 6の駆動 開始から 9011^が経過したときのモータ 6の回転数が 3, 5001^111以下でない場合 (3 9の N 0) は、 キックバックが発生していないと判断し、 トリガスイッ チ 7がオフにならない限りモータ 6の駆動を継続し (3 1 3の N 0) 、 トリ ガスイッチ 7がオフになると (3 1 3の丫 6 3) 、 モータ 6を停止する (3 〇 2020/175007 9 卩(:171? 2020 /003663
1 5) 0
[0035] 図 5は、 電動作業機 1 におけるモータ 6の、 起動から 120111 経過後までの回 転数変化を、 種々の場合について、 低温判定用の第 1回転数及び常温時のキ ックバック判定用の第 2回転数と共に示すグラフである。 キックバックが発 生する場合のモータ 6の回転数の変化は様々なケースがあるため 図 5では 三パターンを併記している。 常温及び低温は、 モータ 6の周囲温度に関する 記載である。 モータ 6を長時間駆動していないときはモータ 6の周囲温度は 外気温と一致するが、 モータ 6を駆動するとモータ 6の周囲温度は外気温よ りも高くなる。 低温時の通常起動の場合に、 常温時の通常起動の場合と比較 してモータ 6の回転数の上昇が遅いのは、 動力伝達機構に塗布される潤滑材 (グリス) の粘度が低温時は常温時と比較して高いこと による。
[0036] 図 5に示すように、 モータ 6の駆動開始から第 1所定時間としての 3011^が経 過した時点において、 低温時の通常起動以外では、 モータ 6の回転数が第 1 回転数としての 1 , 800「 111以上となる。 一方、 同時点において、 低温時の通常 起動では、 モータ 6の回転数が 1 , 800「 111未満である。 このため、 マイコン 4 5は、 モータ 6の駆動開始から 3011^が経過した時点のモータ 6の回転数が 1 , 8 00「 111以上か否か (図 4の 3 4に対応) 、 すなわちモータ 6の周囲温度が低温 であることを示す低温判定条件が満たされる か否かにより、 モータ 6の周囲 温度が常温であるか低温であるかを判断する 。 具体的には、 マイコン 4 5は 、 モータ 6の駆動開始から 3011^が経過した時点のモータ 6の回転数が 1 , 800 111以上の場合はモータ 6の周囲温度が常温であると判断し、 第 1起動制御を行 う。 マイコン 4 5は、 同時点のモータ 6の回転数が 1 , 8001^111未満の場合はモ —夕 6の周囲温度が低温であると判断し、 第 2起動制御を行う。
[0037] 図 5に示すように、 モータ 6の駆動開始から第 2所定時間としての 9011^が経 過した時点において、 常温時の通常起動では、 モータ 6の回転数が第 2回転 数としての 3, 500「 111を超える。 一方、 同時点において、 常温時のキックバッ ク発生時、 及び低温時の通常起動以外では、 モータ 6の回転数が 3, 5001^111以 下となる。 このため、 マイコン 4 5は、 モータ 6の周囲温度が常温の場合、 〇 2020/175007 10 卩(:171? 2020 /003663
すなわち第 1起動制御においては、 モータ 6の駆動開始から 9011^が経過した 時点のモータ 6の回転数が 3, 500「 111を超えているか否か (図 4の 3 9に対応 、 第 1所定条件を満たすか否か) により、 キックバックが発生したか否かを 判断する。 具体的には、 マイコン 4 5は、 モータ 6の駆動開始から 9011^が経 過した時点のモータ 6の回転数が 3, 500「 を超えている場合はキックバック 無しと判断してモータ 6の駆動を継続する。 マイコン 4 5は、 同時点のモー 夕 6の回転数が 3, 5001^111以下の場合はキックバック発生と判断 、 モータ 6 の回転数を低下させる。 図 4のステップ 3 1 1では、 モータ 6の回転数を低 下させることの一例として、 モータ 6を停止させている (モータ 6の回転数 を〇に低下させている) 。 一方、 マイコン 4 5は、 モータ 6の周囲温度が低 温の場合、 すなわち第 2起動制御においては、 モータ 6の駆動開始から 9011^ が経過した時点のモータ 6の回転数によるキックバック発生有無の判 を行 わない。 これにより、 低温時の通常起動においてモータ 6の駆動開始から 90111 が経過した時点のモータ 6の回転数が 3, 500「 111以下であっても、 マイコン 4 5は、 キックバックが発生しているという誤った判 断をしないことになる。 尚、 低温時の通常起動であっても、 モータ 6の駆動開始から 9011^が経過した 時点のモータ 6の回転数が 3, 5001^111以下である場合に、 わずかに回転数を低 下させても良い。
[0038] 本実施の形態によれば、 マイコン 4 5は、 モータ 6の周囲温度が低温の場合 に、 モータ 6の駆動開始から 9011^が経過した時点のモータ 6の回転数による キックバック発生有無の判断を行わないため 、 キックバックが発生していな いにも関わらずキックバックが発生したと誤 検出してモータ 6を停止させる ことを抑制することができる。 これにより、 作業環境が低温の場合における 作業性の低下を抑制することができる。
[0039] 本実施の形態において、 モータ 6の駆動開始から 3011^が経過した時点のモー 夕 6の回転数が 1 , 8001^111以上か否かによりモータ 6の周囲温度が低温である か否かを判断することに替えて、 温度検出素子 4 8の出力信号によりモータ 6の周囲温度が低温であるか否かを判断して よい。 温度検出素子 4 8がイ 〇 2020/175007 1 1 卩(:171? 2020 /003663
ンバータ回路 3 5の近傍にある場合でも、 インバータ回路 3 5の温度とモー 夕 6の周囲温度は相関関係があるため、 マイコン 4 5は、 温度検出素子 4 8 の出力信号によりモータ 6の周囲温度が低温であるか否かを判断でき 。
[0040] (実施の形態 2) 本実施の形態の電動作業機の機械構成及び回 路構成は、 図 1〜図 3に示す実施の形態 1の電動作業機 1 と共通である。 本実施の形態 の電動作業機では、 実施の形態 1の電動作業機 1 と異なり、 モータ 6の周囲 温度が低温の場合に、 常温の場合と異なる条件によりキックバック の有無を 判定する。 以下、 実施の形態 1 との相違点を中心に説明する。 図 6は、 本発 明の実施の形態 2に関し、 図 5に対して、 低温時かつキックバック発生時の モータ 6の回転数変化を追加し、 かつ低温時のキックバック判定用の第 3回 転数を追加したグラフである。
[0041 ] モータ 6の駆動開始から第 3所定時間としての 9011^が経過した時点において 、 低温時の通常起動では、 モータ 6の回転数が第 3回転数としての 2, 0001^(11 を超える。 一方、 同時点において、 低温時のキックバック発生時は、 モータ 6の回転数が 2, 000「 111以下となる。 このため、 マイコン 4 5は、 モータ 6の 周囲温度が低温の場合、 すなわち第 2起動制御においては、 モータ 6の駆動 開始から 9011^が経過した時点のモータ 6の回転数が 2, 0001^111を超えているか 否か (第 2所定条件を満たすか否か) により、 キックバックが発生したか否 かを判断する。 具体的には、 マイコン 4 5は、 モータ 6の駆動開始から 9011^ が経過した時点のモータ 6の回転数が 2, 000「 を超えている場合はキックバ ック無しと判断してモータ 6の駆動を継続する。 マイコン 4 5は、 同時点の モータ 6の回転数が 2, 000「 以下の場合はキックバック発生と判断し、 モー 夕 6の回転数を低下させる (例えばモータ 6を停止する) 。
[0042] 図 7は、 実施の形態 2における電動作業機の制御フローチヤート ある。 以 下、 図 4に示す実施の形態 1のフローチヤートとの相違点を中心に説明 る 。 マイコン 4 5は、 モータ 6の駆動開始から 3011^が経過したときのモータ 6 の回転数が 1 , 8001^111以上でない場合 (3 5の1\1〇) 、 モータ 6の周囲温度が 低温であると判断し、 モータ 6の駆動開始から第 3所定時間としての 9011^が 〇 2020/175007 12 卩(:171? 2020 /003663
経過すると (3 2 1) 、 モータ 6の回転数が第 3回転数としての 2, 0001^(11以 下か否かを確認する (3 2 3) 。 マイコン 4 5は、 モータ 6の回転数が 2, 000 1^111以下の場合 (3 2 3の丫 6 3) 、 先端工具 1 9によって本体が振り回され るキックバックが発生したと判断し、 モータ 6を停止する (3 2 5) 。 マイ コン 4 5は、 モータ 6の駆動開始から 9011^が経過したときのモータ 6の回転 数が 2, 0001^111以下でない場合 (3 2 3の N 0) は、 キックバックが発生して いないと判断し、 トリガスイッチ 7がオフにならない限りモータ 6の駆動を 継続し (3 1 3の 1\1〇) 、 トリガスイッチ 7がオフになると (3 1 3の丫 6 3) 、 モータ 6を停止する (3 1 5) 。
[0043] 本実施の形態のその他の点は、 実施の形態 1 と同様である。 本実施の形態に よれば、 実施の形態 1の効果に加え、 モータ 6の周囲温度が低温の場合もキ ックバック制御 (キックバック発生時にモータ 6の回転数を低下させる制御 ) を行える。 ここで、 モータ 6の周囲温度が低温の場合にキックバックの 無を判定する閾値となる第 3回転数を、 モータ 6の周囲温度が低温の場合の 通常起動における 9011^でのモータ 6の回転数よりも低い 2, 0001^111とすること で、 キックバックの誤検出を抑制できる。 尚、 本実施の形態においては第 2 の所定時間と第 3の所定時間とを同一の 9011^と設定したが、 これを異なる時 間としても良い。
[0044] (実施の形態 3) 本実施の形態の電動作業機の機械構成及び回 路構成は、 図 1〜図 3に示す実施の形態 1の電動作業機 1 と共通である。 本実施の形態 の電動作業機では、 実施の形態 1の電動作業機 1 と異なり、 モータ 6の周囲 温度が低温の場合に、 常温の場合と比較して、 モータ 6に印加する電圧の実 効値を目標値に向けて緩やかに高める。 具体的には、 マイコン 4 5は、 モー 夕 6の駆動開始から 3011^が経過した時点のモータ 6の回転数あるいは温度検 出素子 4 8の出力信号によりモータ 6の周囲温度が低温である判断した場合 に、 インバータ回路 3 5のスイッチング素子〇 1 ~〇6に印加する \^/1\/1信 号のデューティ (以下、 単に 「デューティ」 とも表記) を、 モータ 6の周囲 温度が常温である場合と比較して目標値に向 けて緩やかに高める。 これによ 〇 2020/175007 13 卩(:171? 2020 /003663
り、 モータ 6の周囲温度が低温の場合に、 モータ 6の回転数が、 モータ 6の 周囲温度が常温の場合と比較して、 目標回転数に向けて緩やかに高くなる。
[0045] モータ 6の周囲温度が低温の場合、 潤滑剤の粘度が高いため、 常温の場合と 同じようにデューティを高めると、 モータ 6にかかる負荷が大きくなる。 こ のため、 過負荷保護機能が作動してモータ 6が停止したり、 モータ 6の起動 時のピーク電流が大きくなって電気部品が故 障したりする恐れがある。 この 点、 本実施の形感では、 モ _夕 6の周囲温度が低温の場合に、 常温の場合よ りも緩やかにデューティを高めるため、 そのような不具合の発生を抑制でき 、 作業環境が低温の場合における作業性の低下 を抑制することができる。 ま た、 作業環境が低温であることに起因する打撃不 良の発生も抑制できる。
[0046] 以上、 実施の形態を例に本発明を説明したが、 実施の形態の各構成要素や各 処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々 の変形が可能であることは当業 者に理解されるところである。 以下、 変形例について触れる。
[0047] 実施の形態 1、 2で説明したキックバック制御は、 ハンマドリル以外にも、 ハウジングが先端工具の駆動によって振り回 されるキックバックが発生し得 る他の種類の電動作業機に適用可能である。 また、 実施の形態 3で説明した 、 モータ 6の周囲温度が低温の場合に常温の場合より 緩やかにデューティ を高める制御は、 キックバックが発生しない電動作業機にも適 用可能である 。 その他、 実施の形態で例示したモータ 6の回転数やモータ 6の駆動開始か らの経過時間等の具体的な値は、 設計により適宜変更可能である。
符号の説明
[0048] 1 電動作業機 (ハンマドリル) 、 2 ハウジング、 2 3 モータ収容部、
2匕 ハンドル部、 3 ギヤケース、 4 サイ ドハンドル、 5 先端工具保 持部、 6 モータ、 7 トリガスイッチ、 8 操作パネル、 9 ギヤ、 1 0 ギヤ、 1 1 中間軸、 1 2 第 1 クラッチ部材、 1 3 第 2クラッチ部材 、 1 4 ギヤ、 1 5 ピストン、 1 6 空気室、 1 7 ストライカ (打撃子 ) 、 1 8 セカンドハンマ (中間子) 、 1 9 先端工具、 2 0 スリップク ラッチ機構 (クラッチ部) 、 2 1 フィルタ基板、 2 2 制御基板、 2 3 \¥02020/175007 14 卩(:17 2020 /003663 ファン、 24 マグネッ ト、 25 インバータ基板、 26 レシプロべアリ ング (往復動変換機構) 、 27 電源コード、 28 シリンダ、 29〜八0 / 〇変換回路基板、 3 1 交流電源、 32 フィルタ回路、 33〜八0/ 0変換回路、 34 制御回路電圧供給回路、 35 インバータ回路、 4〇 制御回路部、 4 1 モータ電流検出回路、 42 降圧回路、 43 制御信 号出力回路、 44 ホール I 0信号検出回路、 45 マイコン (制御部) 、
47 ホール 1 0、 48 温度検出素子
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