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Title:
ELECTRICITY STORAGE DEVICE AND VEHICLE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/101725
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] An electricity storage device facilitates discharge of gas to the outside from a receiving container of the device even if the receiving container is in an inclined position. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] The electricity storage device has a battery assembly (12), a cooling liquid (23) for exchanging heat with the battery assembly (12), the battery receiving container (13) for receiving the battery assembly (12) and the cooling liquid (23), gas release sections (14) arranged at positions corresponding to a peripheral edge section of the battery receiving container (13) and releasing gas produced by the battery assembly (12), and filter members (16) having a function of permitting discharge of the gas from the gas release sections (14) and prohibiting discharge of the cooling liquid (23) from the gas discharge sections (14).

Inventors:
TAKAGI MASARU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/068169
Publication Date:
August 20, 2009
Filing Date:
October 06, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOYOTA MOTOR CO LTD (JP)
TAKAGI MASARU (JP)
International Classes:
H01G2/02; H01G9/00; H01M10/60; H01M10/613; H01M10/625; H01M10/6567; H01M50/358; H01M50/367
Foreign References:
JPH11307139A1999-11-05
JP2007157633A2007-06-21
JPH11162433A1999-06-18
JP2006331956A2006-12-07
JP2008251308A2008-10-16
Attorney, Agent or Firm:
MIZUNO, Katsufumi et al. (2-3 Marunouchi 2-chome, Chiyoda-k, Tokyo 05, JP)
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Claims:
 蓄電体と、
 該蓄電体と熱交換を行う液状の熱交換媒体と、
 前記蓄電体及び前記熱交換媒体を収容する収容容器と、
 前記収容容器の周縁部に対応した複数の位置に設けられ、前記蓄電体から発生したガスを排出するための排出部と、
 前記排出部からのガスの排出を許容して、前記排出部からの前記熱交換媒体の排出を禁止する機能を備えたフィルタ部材と、
を有することを特徴とする蓄電装置。
 前記排出部は、前記収容容器の四隅に対応した位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載に蓄電装置。
 各前記排出部は、圧力を開放するための圧力解放弁と、前記フィルタ部材とを有することを特徴とする請求項2に記載の蓄電装置。
 車外にガスを排出するためのガス排出管に前記各排出部を接続したことを特徴とする請求項2又は3に記載の蓄電装置。
 前記収容容器の内部の前記周縁部に沿って前記フィルタ部材を配置することにより、前記収容容器と前記フィルタ部材との間にガス排出路を有する前記排出部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の蓄電装置。
 前記フィルタ部材は、前記収容容器の前記周縁部の全体に配置されることを特徴とする請求項5に記載の蓄電装置。
 前記フィルタ部材は、前記収容容器の四辺の周縁部のうち少なくとも三辺に配置されることを特徴とする請求項5に記載の蓄電装置。
 前記フィルタ部材は、前記収容容器の四隅を接続するように配置されることを特徴とする請求項7に記載の蓄電装置。
 前記排出部に流入したガスを前記収容容器の外部に放出するためのガス放出弁と、
 前記ガス放出弁から放出されたガスを車外に排出するガス排出管と、
 を有することを特徴とする請求項5乃至7のうちいずれか一つに記載の蓄電装置。
 蓄電体と、
 該蓄電体と熱交換を行う液状の熱交換媒体と、
 前記蓄電体及び前記熱交換媒体を収容する収容容器と、
 前記収容容器の周縁部に対応した複数の位置に設けられ、前記蓄電体から発生したガスを排出するための排出部と、
 前記排出部から流入したガスを車外に排出するためのガス排出管と、
 前記ガスとともに前記ガス排出管に流入した前記熱交換媒体の車外への流出を禁止する禁止手段と、
を有することを特徴とする蓄電装置。
 蓄電体と、
 該蓄電体と熱交換を行う液状の熱交換媒体と、
 前記蓄電体及び前記熱交換媒体を収容する収容容器と、
 前記収容容器の周縁部に対応した複数の位置に設けられ、前記蓄電体から発生したガスを排出するための排出部と、
 前記排出部から流入したガスを車外に排出するためのガス排出管と、
 前記ガスとともに前記ガス排出管に流入した前記熱交換媒体の車外への流出を禁止する禁止部と、
を有することを特徴とする蓄電装置。
 前記蓄電体は、複数の蓄電要素を接続した集合体であることを特徴とする請求項1乃至11のうちいずれか一つに記載の蓄電装置。
 請求項1乃至12のうちいずれか一つに記載の蓄電装置を搭載した車両。
 
Description:
蓄電装置及び車両

 本発明は、蓄電体と該蓄電体と熱交換を う液状の熱交換媒体とを収容容器に収容し 蓄電装置に関する。

 近年、電気自動車、ハイブリッド自動車 どの電動車両の開発が活発に行われており 電動車両の駆動用又は補助電源として、性 、信頼性、安全性に優れた蓄電装置への要 が高まっている。

 この種の蓄電装置として、高出力による 度上昇を抑制するために、収容容器に収容 れた絶縁性の冷却液の中に組電池を浸漬さ た蓄電装置が提案されている。組電池は、 数の二次電池を電気的に接続することによ 構成されている。

 ところで、過充電などの電池異常の際に二 電池からガスが放出されると、収容容器の 圧が上昇する。収容容器の内圧を降下させ 方法として、収容容器にガス放出弁を設け 、このガス放出弁から収容容器の内部のガ を車外に放出する方法が知られている。

特開平11-162433号公報

 しかしながら、坂道走行などにより車両 搭載された収容容器が傾いた場合には、収 容器の周縁部にガスが集中するため、ガス 出弁の位置によっては、ガス放出弁から十 にガスを放出することができない。

 そこで、本願発明は、収容容器の傾斜時 あっても、収容容器の外部にガスを容易に 出できる蓄電装置を提供することを目的と る。

 上記課題を解決するために、本願発明の 電装置の構成は、(1)蓄電体と、該蓄電体と 交換を行う液状の熱交換媒体と、前記蓄電 及び前記熱交換媒体を収容する収容容器と 前記収容容器の周縁部に対応した複数の位 に設けられ、前記蓄電体から発生したガス 排出するための排出部と、前記排出部から ガスの排出を許容して、前記排出部からの 記熱交換媒体の排出を禁止する機能を備え フィルタ部材と、を有する。

 (1)の構成によれば、収容容器の傾斜時で っても、収容容器の外部にガスを容易に放 することができる。

 (1)の構成において、前記排出部は、前記 容容器の四隅に対応した位置に設けること できる。これにより、収容容器の外部によ 一層ガスを放出させやすくなる。

 また、別の観点として、(1)の構成におい 前記収容容器の内部の前記周縁部に沿って 記フィルタ部材を配置することにより、前 収容容器と前記フィルタ部材との間にガス 出路を有する前記排出部を形成することが きる。これにより、収容容器の外部にり一 ガスを放出させやすくすることができる。

 具体的には、前記フィルタ部材を、前記 容容器の前記周縁部の全体に配置したり、 記収容容器の四辺の周縁部のうち少なくと 三辺に配置したり、前記収容容器の四隅を 続するように配置することができる。

 本願発明の蓄電装置は、別の観点として 蓄電体と、該蓄電体と熱交換を行う液状の 交換媒体と、前記蓄電体及び前記熱交換媒 を収容する収容容器と、前記収容容器の周 部に対応した複数の位置に設けられ、前記 電体から発生したガスを排出するための排 部と、前記排出部から流入したガスを車外 排出するためのガス排出管と、前記ガスと もに前記ガス排出管に流入した前記熱交換 体の車外への流出を禁止する禁止手段とを する。これにより、収容容器の傾斜時であ ても、収容容器の外部にガスを容易に放出 ることができる。

 本願発明の蓄電装置は、別の観点として 蓄電体と、該蓄電体と熱交換を行う液状の 交換媒体と、前記蓄電体及び前記熱交換媒 を収容する収容容器と、前記収容容器の周 部に対応した複数の位置に設けられ、前記 電体から発生したガスを排出するための排 部と、前記排出部から流入したガスを車外 排出するためのガス排出管と、前記ガスと もに前記ガス排出管に流入した前記熱交換 体の車外への流出を禁止する禁止部と、を する。これにより、収容容器の傾斜時であ ても、収容容器の外部にガスを容易に放出 ることができる。

 本発明によれば、収容容器の傾斜時であ ても、収容容器の外部にガスを容易に放出 ることができる。

 以下、本発明の実施形態について説明する
(実施形態1)
 図1、図2A及び図2Bを参照しながら、本発明 実施形態である蓄電装置1の構成を説明する ここで、図1は蓄電装置の斜視図であり、図 2A及び図2Bは図1の蓄電装置をY1-Y2面で切断し 断面図であり、図2Aが電池正常時の状態、図 2Bが電池異常時の状態を示している。

 本実施形態の蓄電装置1は、ハイブリッド 車両、電気自動車、燃料電池自動車の駆動用 または補助電源として用いることができる。 また、本実施形態の蓄電装置1は、助手席の 部、コンソールボックス、後部座席の下部 トランクルームなどに配置することができ 。

 蓄電装置1は、組電池(蓄電体)12、この組 池12を冷却する冷却液(液状の熱交換媒体)23 これらの組電池12及び冷却液23を密閉する電 収容容器(収容容器)13を含む。電池収容容器 13は、上側が開口した収容容器本体131及びこ 収容容器本体131の開口を覆う上蓋132からな 。この組電池12からは、電池異常の際に、 解液が電気分解等することによりガスが発 する場合がある。

 Z軸方向視(平面視)において、電池収容容 13の四隅には、収容容器本体131の内部のガ を放出するためのガス放出部(排出部)14が設 られている。ガス放出部14には、ガスの排 路となる管路14aが形成されており、この管 14aの内部にフィルタ部材16が設けられている 。このフィルタ部材16は、ガスの通過を許容 て、冷却液23の通過を禁止する機能を有し いる。

 上述の構成において、電池異常の際に組 池12から発生するガスは、冷却液23よりも比 重が軽いため、電池収容容器13の上蓋132に向 って上側に移動する。このとき、坂道走行 どにより電池収容容器13が傾いている場合 は、収容容器本体131の上部における周縁部 ガスが集中する。

 したがって、収容容器本体131の周縁部に 応した電池収容容器13の四隅にガス放出部14 を設けることにより、電池収容容器13の傾斜 であっても、電池収容容器13の外部にガス 容易に放出することができる。

 次に、図3を参照しながら、本実施形態の 蓄電装置1を搭載したハイブリッド車両につ て説明する。ここで、図3はハイブリッド車 のブロック図である。

 ハイブリッド車両は、エンジン11と、発 機20と、パワーコントロールユニット30と、 電装置1と、モータ50と、ハイブリッドECU60 を含む。

 エンジン11が発生する動力は、動力分割 構70により、2経路に分割される。一方は減 機80を介して車輪90を駆動する経路である。 方は、発電機20を駆動させて発電する経路 ある。

 発電機20は、動力分配機構70により分配さ れたエンジン11の動力により発電するが、発 機20により発電された電力は、車両の運転 態、蓄電装置1の蓄電量(State of charge:SOC)に じて使い分けられる。例えば、通常走行時 急加速時では、発電機20により発電された電 力はそのままモータ50を駆動させる電力とな 。

 一方、蓄電装置1のSOCが予め定められた値 よりも低い場合には、発電機20により発電さ た電力は、パワーコントロールユニット30 インバータ30aにより交流電力から直流電力 変換され、パワーコントロールユニット30の コンバータ30bにより電圧が調整された後、蓄 電装置1に蓄えられる。

 モータ50は、三相交流モータであり、蓄 装置1に蓄えられた電力および発電機20によ 発電された電力の少なくともいずれか一方 電力により駆動する。モータ50は、エンジン 11をアシストして車両を走行させたり、モー 50からの駆動力のみにより車両を走行させ りする。

 一方、ハイブリッド車両の回生制動時に 、減速機80を介して車輪90によりモータ50が 動され、モータ50が発電機として作動する これによりモータ50は、制動エネルギを電力 に変換する回生ブレーキとして作用する。モ ータ50により発電された電力は、インバータ3 0aを介して蓄電装置1に蓄電される。

 ハイブリッドECU60は、CPU(中央演算処理装 )60aとメモリ60bとを含む。CPU60aは、車両の運 転状態や、アクセル開度センサにより検知さ れたアクセル開度、アクセル開度の変化率、 シフトポジション、蓄電装置1のSOC、メモリ60 bに保存されたマップおよびプログラムなど 基づいて演算処理を行う。これにより、ハ ブリッドECU60は、車両が所望の運転状態とな るように、車両に搭載された機器類を制御す ることになる。

 蓄電装置1のガス排出管15は、図示しない 両のクウォータトリムに接続されており、 のクウォータトリムから車外にガスが排出 れる。図1に図示するように、各ガス放出部 14の管路14aは接続管17に連通しており、これ の接続管17はガス排出管15に接続されている

 次に、図1、図2A及び図2Bを参照しながら、 電装置1の構成を詳細に説明する。
(電池収容容器13について)
 電池収容容器13は、上側に平面視(Z軸方向視 )矩形の開口部を有する収容容器本体131と、 の収容容器本体131の開口部を覆う上蓋132と 含む。図1に図示するように、上蓋132の四隅 は、ガス放出部(排出部)14が設けられている 。電池収容容器13には、熱伝導性の高いステ レスなどの金属材料を用いることができる

 ガス放出部14は、上蓋132に形成された破 式の弁14bと、上蓋132に接続された管路14aと らなり、この管路14aの内側にはフィルタ部 16が設けられている。

 管路14aは、弁14bの真上に位置しており、 下方向に延びている。管路14aの先端部には 続管17が接続されている。管路14a及び接続 17には、樹脂、金属を用いることができる。

 ガス放出部14の設けられる位置について 、収容容器本体131の周縁部に対応した領域 おいて適宜変更することができる。ここで 周縁部とは、収容容器本体131のXY平面方向に おける周縁部を意味しており、周縁部に対応 した領域とは、当該周縁部の真上の領域を意 味している。また、別の観点として、周縁部 は、収容容器本体131が傾斜したときに、ガス がたまりやすい領域と定義づけることもでき る。したがって、周縁部は、電池収容容器13 形状、車両の走行条件などに応じて、適宜 更することができる。

 さらに、ガス放出部14の個数については 複数であれば、四つに限定されるものでは い。ただし、少なくとも車両の前方側の周 部に対応した領域及び車両の後方側の周縁 に対応した領域には、ガス放出部14を設ける のが好ましい。車両の坂道走行時にあっては 、車両の前方側又は後方側に車体が傾き、収 容容器本体131の車両前方側の周縁部又は車両 後方側の周縁部にガスがたまりやすくなるか らである。

 フィルタ部材16は、管路14aの径方向に配 され、管路14aを塞いでいる。このフィルタ 材16は、ガス及び冷却液23のうちガスのみを 択的に通過させる機能を有している。フィ タ部材16としては、ゴアテックス(登録商標) を用いることができる。ゴアテックスは、防 水性及び透湿性を有しており、ガスの通過を 許容して、冷却液23の通過を禁止する。

 また、フィルタ部材16として、網目状に 成されたシートを積層した積層フィルタを いることもできる。このように、編目状の ートを積層することにより、全体としては 目の孔が小さくなり、ガスの通過を許容し 、冷却液23の通過を禁止することができる。

 さらに、フィルタ部材16として、熱溶融 維からなる多数の微粒子を加圧してシート したフィルタを用いることもできる。これ より、各微粒子の隙間を介してガスの通過 許容して、冷却液23の通過を禁止することが できる。

 このように、本実施形態によれば、管路1 4aの内部にフィルタ部材16を配置する簡易な 成で、冷却液23の流出を防止できる。

 (組電池12について)
 組電池12は、複数の円筒型電池(蓄電要素)122 を直列に接続することにより構成されている 。各円筒型電池122を直列に接続する接続部材 として、バスバーなどの導電部材を用いるこ とができる。

 このように複数の円筒型電池122を並設し 電池集合体では、充放電に伴う発熱温度が くなるため、冷却風を用いた気体冷却のみ は冷却不足になる。そこで、本願発明では 気体よりも冷却能力に優れた冷却液23に組 池12を浸漬させることにより、組電池12を冷 している。

 ここで、冷却液23としては、比熱、熱伝 性と沸点が高く、電池収容容器13、組電池12 腐食させず、熱分解、空気酸化、電気分解 どを受けにくい物質が適している。さらに 電極端子間の短絡を防止するために、電気 絶縁性の液体が望ましい。例えば、フッ素 不活性液体を使用することができる。フッ 系不活性液体としては、スリーエム社製フ リナート、Novec HFE(hydrofluoroether)、Novec1230を 用いることができる。

 また、フッ素系不活性液体以外の液体、 とえば、水を用いることができる。この場 、電池収容容器13に水を収容する際に、異 の混入を阻止して、電池短絡を防止する必 がある。

 次に、図4を参照しながら、各円筒型電池 122の構成を詳細に説明する。ここで、図4は 円筒型電池の断面図である。

 外套缶134の内側には電極体135が収容され いる。この電極体135は、両面に正活物質が 布された帯状の正電極体135bと両面に負活物 質が塗布された帯状の負電極体135cとをセパ ータ135aを介して渦巻状に巻き回すことによ 構成されている。電池外套缶134には、電解 が注入されている。なお、この電解液は、 パレータ135aの中に含浸させてもよい。

 正活物質として、リチウム-遷移元素複合酸 化物であるLiCoO 2 、LiNiO 2 、LiFeO 2 、LiCuO 2 、LiMnO 2 、LiMO 2 (MはCo、Ni、Fe、Cu及びMnよりなる群から選ばれ た少なくとも2種の遷移元素)、LiMn 2 O 4 を例示できる。負活物質としては、リチウム イオンを電気化学的に吸蔵及び放出すること が可能なものであれば特に限定されない。具 体例としては、天然黒鉛、人造黒鉛、コーク ス、有機物焼成体、金属カルコゲン化物を例 示することができる。

 電解液の溶質として使用するリチウム塩と ては、LiClO 4 、LiCF 3 SO 3 、LiPF 6 、LiN(CF 3 SO 2 ) 2 、LiN(C 2 F 5 SO 2 ) 2 、LiBF 4  、LiSbF 6 及びLiAsF 6  を例示でき、リチウム塩を溶かすために使 する有機溶媒としては、エチレンカーボネ ト、プロピレンカーボネート、ビニレンカ ボネート、ブチレンカーボネート等の環状 酸エステルと、ジメチルカーボネート、ジ チルカーボネート、メチルエチルカーボネ ト等の鎖状炭酸エステルとの混合溶媒を例 することができる。

 電極体135の電池長手方向(Y方向)の両端に 、円板状の集電板136が溶接されている。集 板136の資材としては、アルミニウム箔、ス ンレス箔、銅箔を例示できる。

 集電板136は、導電線137を介して、正及び 極ネジ軸部123、124を保持する保持板139に電 的及び機械的に接続されている。保持板139 は、正及び負極ネジ軸部123、124の取り付け 置とは異なる位置に破壊式の弁139Aが形成さ れている。この破壊式の弁139Aは、保持板139 一部をパンチ加工することにより形成され いる。

 電磁異常の際に発生したガスにより、電 外套缶134の内圧が限界圧力値(例えば、2気 )以上に昇圧すると、破壊式の弁139Aが破壊さ れ、そこから円筒型電池122の外部にガスが放 出され、電池外套缶134の内圧上昇を抑制する ことができる。

 次に、図2Bを参照しながら、蓄電装置1の ス排出動作について説明する。ここで、図2 Bに図示するように、車両が坂道走行するこ によって、車両に搭載された蓄電装置は傾 ているものとする。

 電池異常により、円筒型電池122の弁139Aが 破壊されると、そこからガス放出される。円 筒型電池122から放出されたガスは、冷却液23 を収容容器本体131の図中左側の周縁部に向 って移動する。円筒型電池122からさらにガ が放出されると、収容容器本体131の内圧が 昇して、ガス放出部14の弁14bが破壊される

 ガス放出部14の弁14bが破壊されると、そ からガス放出部14の管路14a内にガスが流入す る。管路14a内に流入したガスは、フィルタ部 材16を通過して、接続管17及びガス排出管15を 介して車外に排出される。これにより、電池 収容容器13の傾斜時であっても、電池収容容 13の外部に容易にガスを排出することがで る。したがって、電池収容容器13の耐圧強度 を低くして、蓄電装置1を軽量化することも きる。

 他方、ガス放出部14の弁14bが破壊された きに、管路14a内にガスとともに冷却液23が流 入する。ガス放出部14の管路14aに流入した冷 液23は、フィルタ部材16に当接することによ り、接続管17及びガス排出管15からの排出が 止され、その後、重力落下して、電池収容 器13の内部に戻る。これにより、冷却液23が 外に流出するのを防止できる。

 (実施形態2)
 次に、図5A、図5B及び図6Aを参照しながら、 施形態2の蓄電装置を説明する。ただし、実 施形態1と同一の機能を有する構成要素には 同一符号を付している。ここで、図5A及び図 5Bは蓄電装置の断面図であり、図5Aが電池の 常時の状態、図5Bが電池の異常時の状態を示 している。図6Aは、蓄電装置の平面図であり ガス排出管15を省略するとともに、ガス放 部を投影して図示している収容容器本体131 上部における周縁部に沿って、容器内ガス 出路(ガス排出路、排出部)21が形成されてい 。この容器内ガス排出路21は、収容容器本 131の周縁部に板状のフィルタ部材22を取り付 けることにより形成することができる。

 すなわち、フィルタ部材22と電池収容容 13との間に形成される領域が、容器内ガス排 出路21となる。フィルタ部材22は、実施形態1 フィルタ部材16と同様の部材で構成するこ ができる。なお、周縁部の意味については 実施形態1と同様である。

 図6Aに図示するように、容器内ガス排出 21は、上蓋132の隅に形成された破壊式の弁132 aに連通している。弁132aの真上には、上蓋132 接続されたガス排出管15のガス流入端が位 している。実施形態1と同様に、ガス排出管1 5は、図示しない車両のクウォータトリムに かって延出しており、クウォータトリムか 車外にガスが排出される。

 次に、図5Bを参照しながら、蓄電装置2の ス排出動作について説明する。ここで、図5 Bに図示するように、車両が坂道走行するこ によって、車両に搭載された蓄電装置は傾 ているものとする。

 電池異常により、円筒型電池122の弁139Aが 破壊されると、そこからガス放出される。円 筒型電池122から放出されたガスは、冷却液23 を収容容器本体131の図中左側の周縁部に向 って移動する。周縁部に到達したガスは、 ィルタ部材22を通過して、容器内ガス排出 21に流入する。なお、フィルタ部材22により 容器内ガス排出路21に対する冷却液23の流入 は阻止される。

 このように、電池収容容器13の内部の周 部に沿って容器内ガス排出路21を設けること により、蓄電装置2の傾斜方向がいかなる方 であっても、容器内ガス排出路21に対して容 易にガスを逃がすことができる。

 容器内ガス排出路21にさらにガスが流入 ると、内圧上昇により、上蓋132の弁132aが破 して、ガス排出管15の中にガスが流入する これにより、電池収容容器13の内圧を低下さ せることができる。

 このように、本実施形態によれば、上蓋1 32の一箇所に弁を設けるだけで、ガスを電池 容容器13の外部に逃がすことができる。し がって、実施形態1と異なり、ガス排出管15 び複数の弁を接続するための複数の接続管17 を省略することができる。これにより、接続 管17を設けるためのスペースを確保する必要 なくなり、コストを削減することができる

 (実施形態2の変形例)
 容器内ガス排出路21は、図6Bに図示するよう に、電池収容容器13の周縁部の三辺に対応し 領域のみに配置することもできる。この構 であっても、蓄電装置の傾斜時に、容器内 ス排出路21を介してガスを逃がすことがで る。この場合、フィルタ部材22を少なくでき るため、低コスト化をはかることができる。

 また、少なくとも車両の前方側の周縁部 対応した領域及び車両の後方側の周縁部に 応した領域には、容器内ガス排出路21を設 るのが好ましい。車両の坂道走行時におい 、車両の前方側又は後方側に車体が傾くた 、収容容器本体131の車両前方側の周縁部又 車両後方側の周縁部にガスがたまりやすく るからである。

 さらに、フィルタ部材22は、上記実施形 に限定されるものではなく、弧の字型、L字 など他の形状に形成することもできる。す わち、フィルタ部材22と電池収容容器13の内 面との間に、組電池12から発生したガスを逃 すための通路を形成できる構成であれば、 のような形状であってもよい。

 (実施形態3)
 次に、図7を参照しながら、実施形態3の蓄 装置を説明する。ここで、図7は蓄電装置3の 斜視図である。本実施形態では、ガス放出部 14の管路14aにフィルタ部材16が配置されてい い点で実施形態1の蓄電装置と相違する。な 、実施形態1と同一の機能を有する構成要素 には、同一符号を付している。

 ガス放出部14が電池収容容器13の四隅に配 置されている点は、実施形態1と同様であり 上述の構成によれば、電池収容容器13の傾斜 時に、電池収容容器13の外部に容易にガスを がすことができる。

 ここで、本実施形態ではフィルタ部材16 省略しているため、電池異常の際にガスと もに冷却液23が管路14aに流入する。したがっ て、この管路14aに流入した冷却液23が車外に 出しないように、流出禁止手段(流出禁止部 )を別に設ける必要がある。流出禁止手段(流 禁止部)として、下記の構成を例示できる。

 ガス排出管15の途中に、冷却液23をガスか ら分離するための分離ラビリンスを設けるこ とができる。分離ラビリンスは、冷却液23に 接する当接部を設けるとともに、この当接 に当接して重力落下した冷却液23を貯留す 貯留部を設けることにより構成することが きる。

 さらに、ガス排出管15の管内に冷却液23を吸 収する吸収材を設けることにより流出禁止手 段(流出禁止部)としてもよい。
(変形例)
 上述の各実施形態では、電池収容容器13を 方体形状に形成したが、円柱形状など他の 状にすることもできる。他の形状であって 、電池収容容器13の周縁部にガス放出部を設 けることにより、電池収容容器13の傾斜時に 車外にガスを容易に放出することができる

 上蓋132に形成された破壊式の弁に代えて ガス放出部14の管路14aにガスリリーフ弁を けてもよい。この場合、上蓋132にガスを逃 すための貫通穴を形成し、この貫通穴をガ 放出部14の管路14aに接続するとよい。

 円筒型電池122に代えて角型形状のいわゆ 角型電池を用いることもできる。また、キ パシタを用いることもできる。

蓄電装置の斜視図である。 図1の蓄電装置のY1-Y2断面図であり、電 池正常時の状態を示している。 図1の蓄電装置のY1-Y2断面図であり、電 池異常時の状態を示している。 車両のブロック図である。 円筒型電池の断面図である。 実施形態2の蓄電装置の断面図であり 電池正常時の状態を示している。 実施形態2の蓄電装置の断面図であり 電池異常時の状態を示している。 実施形態2の蓄電装置の平面図である 実施形態2の変形例である蓄電装置の 面図である。 実施形態3の蓄電装置の斜視図である。

符号の説明

  1 2 3 蓄電装置
  12 組電池
  13 電池収容容器
  14 ガス放出部
  14a 管路
  14b 弁
  15 ガス排出管
  16 22 フィルタ部材
  17 接続管
  21 容器内ガス排出路
  131 収容容器本体
  132 上蓋




 
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