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Patent Searching and Data


Title:
FORM PLATE HOLDING MECHANISM AND FORM PLATE CARRIER, AND PRINTING MACHINE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/037870
Kind Code:
A1
Abstract:
A form plate carrier (30) clamps a printing form plate (24) by a form plate holding mechanism (70) and carries the printing form plate (24) by an actuator (40). The form plate holding mechanism (70) has a print surface side rotator (32) and a counter-print surface side rotator (33). The print surface side rotator (32) abuts against the print surface (24P) of the printing form plate (24), and the counter-print surface side rotator (33) abuts against the counter-print surface (24R) of the printing form plate (24). Consequently, the printing form plate (24) is clamped by the print surface side rotator (32) and the counter- print surface side rotator (33). In this form plate holding mechanism (70), a form plate protection member (38) having a hardness lower than that of the print surface (24P) of the printing form plate (24) is provided at least on the surface of the print surface side rotator (32).

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JP6503212Printer
JP2007223207PRINTING MACHINE
Inventors:
MIWA TOSHIO
YANO HIROYUKI
KAWAI KEISUKE
YOKOYAMA MINORU
Application Number:
PCT/JP2008/051409
Publication Date:
March 26, 2009
Filing Date:
January 30, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBISHI HEAVY IND LTD (JP)
MIWA TOSHIO
YANO HIROYUKI
KAWAI KEISUKE
YOKOYAMA MINORU
International Classes:
B41F27/12; B65H29/70
Foreign References:
JP2003300304A2003-10-21
JP2005015218A2005-01-20
Attorney, Agent or Firm:
SAKAI, Hiroaki (Kasumigaseki Building2-5, Kasumigaseki 3-chom, Chiyoda-ku Tokyo 20, JP)
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Claims:
 印刷用版を搬送する際に前記印刷用版を保持する版保持機構において、
 前記印刷用版の印刷面に当接し、かつ前記印刷用版の印刷面側に配置される印刷面側支持軸の周りを回転する印刷面側保持体と、
 前記印刷用版の印刷面とは反対面である反印刷面に当接して前記印刷面側保持体との間で前記印刷用版を挟持する反印刷面側保持体と、
 少なくとも前記印刷面側保持体の表面に設けられる、前記印刷用版の印刷面よりも硬度の低い版保護部材と、
 を含むことを特徴とする版保持機構。
 前記反印刷面側保持体は、前記印刷用版の反対面側に配置される反印刷面側支持軸の周りを回転する円形の回転体であり、
 前記印刷面側保持体と前記反印刷面側保持体とで挟持された前記印刷用版を、前記印刷用版が搬送される方向に引き抜くと、前記印刷面側保持体及び前記反印刷面側保持体は、前記印刷用版が搬送される方向に回転することを特徴とする請求項1に記載の版保持機構。
 前記印刷面側支持軸と前記印刷面側保持体との間と、前記反印刷面側支持軸と前記反印刷面側保持体との間と、の少なくとも一方には、所定の大きさのトルクを超えた場合に回転するトルクリミッタが設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の版保持機構。
 前記印刷面側支持軸と前記印刷面側保持体との間と、前記反印刷面側支持軸と前記反印刷面側保持体との間と、の少なくとも一方には、前記印刷用版が搬送される方向にのみ回転するワンウェイクラッチが設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の版保持機構。
 前記反印刷面側保持体は、前記印刷用版の反対面側に配置される反印刷面側支持軸によって揺動可能に支持され、かつ、前記反印刷面側保持体の外周部に設けられ、前記印刷用版の反印刷面に当接して前記印刷面側保持体との間で前記印刷用版を挟持する保持部を有しており、
 前記印刷面側保持体と前記保持部とで挟持された前記印刷用版を、前記印刷用版が搬送される方向に引き抜くと、前記保持部は前記印刷用版が搬送される方向に揺動することを特徴とする請求項1に記載の版保持機構。
 前記印刷面側支持軸と前記印刷面側保持体との間には、所定の大きさのトルクを超えた場合に回転するトルクリミッタが設けられることを特徴とする請求項5に記載の版保持機構。
 前記印刷面側支持軸と前記印刷面側保持体との間には、前記印刷用版が搬送される方向の回転のみを許容するワンウェイクラッチが設けられることを特徴とする請求項5に記載の版保持機構。
 印刷用版を搬送する際に前記印刷用版を保持する版保持機構において、
 印刷用版の印刷面に当接する印刷面側保持体と、
 前記印刷用版の反対面側に配置される反印刷面側支持軸によって揺動可能に支持される反印刷面側保持体と、
 前記反印刷面側保持体の外周部に設けられ、前記印刷用版の反印刷面に当接して前記印刷面側保持体との間で前記印刷用版を挟持する保持部と、
 少なくとも前記印刷面側保持体の表面に設けられる、前記印刷用版の印刷面よりも硬度の低い版保護部材と、を含み、
 前記印刷面側保持体と前記保持部とで挟持された前記印刷用版を、前記印刷用版が搬送される方向に引き抜くと、前記保持部は前記印刷用版が搬送される方向に揺動することを特徴とする版保持機構。
 前記版保護部材は、硬度が30度以上90度以下のゴムであることを特徴とする請求項1又は8に記載の版保持機構。
 前記版保護部材の表面は、疎油性を有することを特徴とする請求項1又は8に記載の版保持機構。
 前記印刷面側保持体及び前記反印刷面側保持体は、同一の支持体に支持されることを特徴とする請求項1又は8に記載の版保持機構。
 印刷用版を搬送する際に前記印刷用版を保持する版搬送装置において、
 前記印刷用版の印刷面に当接し、かつ前記印刷用版の印刷面側に配置される印刷面側支持軸の周りを回転する印刷面側保持体と、
 前記印刷用版の印刷面とは反対面である反印刷面に当接して前記印刷面側保持体との間で前記印刷用版を挟持する反印刷面側保持体と、
 少なくとも前記印刷面側保持体の表面に設けられる、前記印刷用版の印刷面よりも硬度の低い版保護部材と、
 前記印刷面側保持体及び前記反印刷面側保持体を支持する同一の支持体と、
 前記支持体に取り付けられ、前記印刷用版が搬送される方向と平行な方向に動作する支持体駆動用アクチュエータと、
 を含むことを特徴とする版搬送装置。
 印刷用版を搬送する際に前記印刷用版を保持する版搬送装置において、
 印刷用版の印刷面に当接する印刷面側保持体と、
 前記印刷用版の反対面側に配置される反印刷面側支持軸によって揺動可能に支持される反印刷面側保持体と、
 前記反印刷面側保持体の外周部に設けられ、前記印刷用版の反印刷面に当接して前記印刷面側保持体との間で前記印刷用版を挟持する保持部と、
 少なくとも前記印刷面側保持体の表面に設けられる、前記印刷用版の印刷面よりも硬度の低い版保護部材と、
 前記印刷面側保持体及び前記反印刷面側保持体を支持する同一の支持体と、
 前記支持体に取り付けられ、前記印刷用版が搬送される方向と平行な方向に動作する支持体駆動用アクチュエータと、を含み、
 前記印刷面側保持体と前記保持部とで挟持された前記印刷用版を、前記印刷用版が搬送される方向に引き抜くと、前記保持部は前記印刷用版が搬送される方向に揺動することを特徴とする版搬送装置。
 印刷用版を搬送する際に前記印刷用版を保持する版保持機構を備える印刷機械において、
 前記印刷用版の印刷面に当接し、かつ前記印刷用版の印刷面側に配置される印刷面側支持軸の周りを回転する印刷面側保持体と、
 前記印刷用版の印刷面とは反対面である反印刷面に当接して前記印刷面側保持体との間で前記印刷用版を挟持する反印刷面側保持体と、
 少なくとも前記印刷面側保持体の表面に設けられる、前記印刷用版の印刷面よりも硬度の低い版保護部材と、
 前記印刷面側保持体及び前記反印刷面側保持体を支持する同一の支持体と、
 前記支持体に取り付けられ、前記印刷用版が搬送される方向と平行な方向に動作する支持体駆動用アクチュエータと、を含む版搬送装置を備え、
 版胴に取り付けられる印刷用版を交換する際には、前記版搬送装置が使用済みの印刷用版を前記版胴から搬送し、又は前記版胴へ新しい印刷用版を搬送することを特徴とする印刷機械。
 印刷用版を搬送する際に前記印刷用版を保持する版保持機構を備える印刷機械において、
 印刷用版の印刷面に当接する印刷面側保持体と、
 前記印刷用版の反対面側に配置される反印刷面側支持軸によって揺動可能に支持される反印刷面側保持体と、
 前記反印刷面側保持体の外周部に設けられ、前記印刷用版の反印刷面に当接して前記印刷面側保持体との間で前記印刷用版を挟持する保持部と、
 少なくとも前記印刷面側保持体の表面に設けられる、前記印刷用版の印刷面よりも硬度の低い版保護部材と、
 前記印刷面側保持体及び前記反印刷面側保持体を支持する同一の支持体と、
 前記支持体に取り付けられ、前記印刷用版が搬送される方向と平行な方向に動作する支持体駆動用アクチュエータと、を含み、前記印刷面側保持体と前記保持部とで挟持された前記印刷用版を、前記印刷用版が搬送される方向に引き抜くと、前記保持部は前記印刷用版が搬送される方向に揺動する版搬送装置を備え、
 版胴に取り付けられる印刷用版を交換する際には、前記版搬送装置が使用済みの印刷用版を前記版胴から搬送し、又は前記版胴へ新しい印刷用版を搬送することを特徴とする印刷機械。
Description:
版保持機構及び版搬送装置、並 に印刷機械

 本発明は、印刷用版搬送する際に、前記 刷用版を保持する構造に関する。

 印刷機械は、印刷に用いる版(印刷用版) 版胴に取り付けて印刷する。版胴から取り した、印刷が終了した印刷用版を搬送した 、新しい印刷用版を版胴に取り付けるため 搬送したりする版交換装置が知られている 例えば、特許文献1には、このような版交換 置に用いる版保持装置が開示されている。

特開2003-300304号公報

 特許文献1に開示された版保持装置は、一 対のローラで印刷用版を挟持するとともに、 一対のローラの少なくとも一方にワンウェイ クラッチを備えるものであるが、ワンウェイ クラッチと印刷用版を挟持するローラとは特 に区別されていない。ワンウェイクラッチを そのままローラとして用いる場合、印刷用版 と接するワンウェイクラッチの表面は通常金 属であるので、印刷用版の表面を傷付けるお それがある。また、特許文献1では、ローラ 印刷用版と接する部分については特に考慮 れていない。このためローラの表面が滑ら に研磨してあるとはいえ、印刷用版と接す ローラの表面が金属である場合には、押圧 の調整が強すぎると、印刷用版の表面を傷 けるおそれがある。印刷用版の表面に傷が くと、特に同じ印刷用版を交換しながら何 も増刷用に用いる場合には、好ましくない また、印刷用版と接するローラの表面が金 である場合、押圧力が弱すぎると、印刷用 を挟持できないおそれがある。さらに、金 ローラ同士で印刷用版を挟持する機構の場 、当該金属ローラの軸を実質的に平行とな ように調整し、印刷用版を線タッチで挟持 るように、金属ローラ等の加工精度を高く る必要がある。このように、印刷用版をロ ラで挟持して搬送する技術では、ローラと 刷用版とが接触する点について、改善の余 がある。

 そこで、本発明は、上記に鑑みてなされ ものであって、印刷用版を保持して搬送す 際に、印刷用版の印刷面の傷付きを抑制す ことを目的とする。

 上述した課題を解決し、目的を達成する めに、本発明に係る版保持機構は、印刷用 を搬送する際に前記印刷用版を保持する版 持機構において、前記印刷用版の印刷面に 接し、かつ前記印刷用版の印刷面側に配置 れる印刷面側支持軸の周りを回転する印刷 側保持体と、前記印刷用版の印刷面とは反 面である反印刷面に当接して前記印刷面側 持体との間で前記印刷用版を挟持する反印 面側保持体と、少なくとも前記印刷面側保 体の表面に設けられる、前記印刷用版の印 面よりも硬度の低い版保護部材と、を含む とを特徴とする。

 このような構成により、本発明の版保持 構が印刷用版を保持する際には、印刷面側 持体の表面に設けられた印刷用版の印刷面 りも硬度の低い版保護部材が印刷面と当接 るので、印刷面の傷付きが抑制される。こ で、印刷面は、画線像が形成される部分と 線像が形成されていない部分との両方を含 。また、印刷面側保持体は、電動機のよう 駆動手段によって駆動されるものではなく 同じく駆動手段によって駆動されるもので ない反印刷面側保持体とともに、印刷用版 挟持する。

 本発明の好ましい態様としては、前記本 明に係る版保持機構において、前記反印刷 側保持体は、前記印刷用版の反対面側に配 される反印刷面側支持軸の周りを回転する 形の回転体であり、前記印刷面側保持体と 記反印刷面側保持体とで挟持された前記印 用版を、前記印刷用版が搬送される方向に き抜くと、前記印刷面側保持体及び前記反 刷面側保持体は、前記印刷用版が搬送され 方向に回転することが望ましい。これによ て、印刷用版を引き抜く際には、印刷面側 持体と反印刷面側保持体との間での印刷用 の引きずりが低減されるので、印刷面の傷 きをより効果的に抑制できる。

 本発明の好ましい態様としては、前記本 明に係る版保持機構において、前記印刷面 支持軸と前記印刷面側保持体との間と、前 反印刷面側支持軸と前記反印刷面側保持体 の間と、の少なくとも一方には、所定の大 さのトルクを超えた場合に回転するトルク ミッタが設けられることが望ましい。これ よって、印刷面側保持体と反印刷面側保持 とで確実に印刷用版を挟持できる。

 本発明の好ましい態様としては、前記本 明に係る版保持機構において、前記印刷面 支持軸と前記印刷面側保持体との間と、前 反印刷面側支持軸と前記反印刷面側保持体 の間と、の少なくとも一方には、前記印刷 版が搬送される方向にのみ回転するワンウ イクラッチが設けられることが望ましい。 れによって、印刷面側保持体と反印刷面側 持体とで確実に印刷用版を挟持できるとと に、印刷用版を引き抜く際には印刷用版の きずりが低減されるので、印刷面の傷付き より効果的に抑制できる。

 本発明の好ましい態様としては、前記本 明に係る版保持機構において、前記反印刷 側保持体は、前記印刷用版の反対面側に配 される反印刷面側支持軸によって揺動可能 支持され、かつ、前記反印刷面側保持体の 周部に設けられ、前記印刷用版の反印刷面 当接して前記印刷面側保持体との間で前記 刷用版を挟持する保持部を有しており、前 印刷面側保持体と前記保持部とで挟持され 前記印刷用版を、前記印刷用版が搬送され 方向に引き抜くと、前記保持部は前記印刷 版が搬送される方向に揺動することが望ま い。これによって、印刷面側保持体と反印 面側保持体とで確実に印刷用版を挟持でき 。

 本発明の好ましい態様としては、前記本 明に係る版保持機構において、前記印刷面 支持軸と前記印刷面側保持体との間には、 定の大きさのトルクを超えた場合に回転す トルクリミッタが設けられることが望まし 。これによって、印刷面側保持体と反印刷 側保持体とで確実に印刷用版を挟持できる

 本発明の好ましい態様としては、前記本 明に係る版保持機構において、前記印刷面 支持軸と前記印刷面側保持体との間には、 記印刷用版が搬送される方向の回転のみを 容するワンウェイクラッチが設けられるこ が望ましい。これによって、印刷面側保持 と反印刷面側保持体とで確実に印刷用版を 持できる。

 上述した課題を解決し、目的を達成する めに、本発明に係る版保持機構は、印刷用 を搬送する際に前記印刷用版を保持する版 持機構において、印刷用版の印刷面に当接 る印刷面側保持体と、前記印刷用版の反対 側に配置される反印刷面側支持軸によって 動可能に支持される反印刷面側保持体と、 記反印刷面側保持体の外周部に設けられ、 記印刷用版の反印刷面に当接して前記印刷 側保持体との間で前記印刷用版を挟持する 持部と、少なくとも前記印刷面側保持体の 面に設けられる、前記印刷用版の印刷面よ も硬度の低い版保護部材と、を含み、前記 刷面側保持体と前記保持部とで挟持された 記印刷用版を、前記印刷用版が搬送される 向に引き抜くと、前記保持部は前記印刷用 が搬送される方向に揺動することを特徴と る。

 このような構成により、本発明の版保持 構が印刷用版を保持する際には、印刷面側 持体の表面に設けられた印刷用版の印刷面 りも硬度の低い版保護部材が印刷面と当接 るので、印刷面の傷付きが抑制される。

 本発明の好ましい態様としては、前記本 明に係る版保持機構において、前記版保護 材は、硬度が30度以上90度以下のゴムである ことが望ましい。硬度を90度以下にすること って、印刷面側保持体と反印刷面側保持体 の傾きや、振動、衝撃を吸収して、より確 に印刷用版を挟持できる。また、硬度を30 以上にすることによって、版保護部材の早 摩耗を抑制できる。

 本発明の好ましい態様としては、前記本 明に係る版保持機構において、前記版保護 材の表面は、疎油性を有することが望まし 。これによって、インキによる版保護部材 汚れを抑制できる。

 本発明の好ましい態様としては、前記本 明に係る版保持機構において、前記印刷面 保持体及び前記反印刷面側保持体は、同一 支持体に支持されることが望ましい。これ よって、支持体を移動させれば、印刷面側 持体と反印刷面側保持体とが同時に移動す 。

 上述した課題を解決し、目的を達成する めに、本発明に係る版搬送装置は、前記一 の版保持機構により前記印刷用版を保持す とともに、前記支持体に取り付けられ、前 印刷用版が搬送される方向と平行な方向に 作する支持体駆動用アクチュエータを備え ことを特徴とする。

 この版搬送装置は、本発明の版保持機構 備える。これによって、本発明の版保持機 が印刷用版を保持する際には、印刷面側保 体の表面に設けられた印刷用版の印刷面よ も硬度の低い版保護部材が印刷面と当接す ので、印刷面の傷付きが抑制される。また この版搬送装置は、版保持機構に独自の駆 機構を設ける場合と比較して、格段に搬送 構を簡素化できる。

 上述した課題を解決し、目的を達成する めに、本発明に係る印刷機械は、版胴に取 付けられる印刷用版を交換する際には、前 版搬送装置が使用済みの印刷用版を前記版 から搬送し、又は前記版胴へ新しい印刷用 を搬送することを特徴とする。

 この印刷機械は、本発明の版保持機構を える版搬送装置によって、使用済みの印刷 版を前記版胴から搬送し、又は前記版胴へ しい印刷用版を搬送する。これによって、 発明の版保持機構が印刷用版を保持する際 は、印刷面側保持体の表面に設けられた印 用版の印刷面よりも硬度の低い版保護部材 印刷面と当接するので、印刷面の傷付きが 制される。

 本発明は、印刷用版を保持して搬送する に、印刷用版の印刷面の傷付きを抑制でき 。

図1は、本実施形態に係る印刷機械の全 体を示す外観図である。 図2は、保護カバーを示す外観正面図で ある。 図3は、保護カバーが開いた状態を示す 斜視図である。 図4は、保護カバー内における版交換装 置の配置を示す説明図である。 図5は、旧版を取り除く状態の版交換装 置を示す断面図である。 図6-1は、本実施形態に係る版保持機 及びこの版保持機構を備える版搬送装置の 成を示す模式図である。 図6-2は、本実施形態に係る版保持機 及びこの版保持機構を備える版搬送装置の 成を示す模式図である。 図6-3は、本実施形態に係る版保持機 及びこの版保持機構を備える版搬送装置の 成を示す模式図である。 図7は、本実施形態に係る版保持機構を 示す模式図である。 図8は、印刷面側回転体の他の構成例を 示す説明図である。 図9は、本実施形態の第1変形例に係る 搬送装置を示す説明図である。 図10-1は、本実施形態の第2変形例に る版保持機構及びこの版保持機構を備える 搬送装置の構成を示す模式図である。 図10-2は、本実施形態の第2変形例に る版保持機構及びこの版保持機構を備える 搬送装置の構成を示す模式図である。 11-1は、両面印刷機械を示す模式図で ある。 11-2は、本実施形態に係る版搬送装置 を用いて両面印刷機の裏面印刷ユニットに新 版を搬送する状態を示す模式図である。

符号の説明

 1、1A 印刷機械
 8 保護カバー
 9 上部
 10 中部
 11 下部
 20 回動軸
 24 印刷用版
 24P 印刷面
 24R 反印刷面
 25 版胴
 28 新版
 30、30b、30c 版搬送装置
 31 支持体
 32、32a 印刷面側回転体
 33 反印刷面側回転体
 33c 揺動駒
 33ct 保持部
 34 印刷面側支持軸
 35 反印刷面側支持軸
 35c 揺動駒支持軸
 36 ストッパ
 37 弾性体
 38 版保護部材
 38S 疎油性層
 39 反印刷面側回転体支持部材
 39c 揺動駒支持部材
 40 アクチュエータ(支持体駆動用アクチュ ータ)
 41 アクチュエータ軸
 42 ブラケット
 50 トルクリミッタ
 51 ワンウェイクラッチ
 70、70b、70c 版保持機構
 C 版交換装置

 以下、この発明につき図面を参照しつつ 細に説明する。なお、この発明を実施する めの最良の形態(以下実施形態という)によ この発明が限定されるものではない。また 下記実施の形態における構成要素には、当 者が容易に想定できるもの、実質的に同一 もの、いわゆる均等の範囲のものが含まれ 。本発明は、印刷用版を搬送する装置に対 て適用でき、特に、自動的に印刷用版を搬 し、交換する自動版交換装置に好ましい。

 本実施形態は、印刷用版の印刷面に当接 る印刷面側保持体と、印刷用版の印刷面と 反対面である反印刷面に当接する反印刷面 保持体とで印刷用版を挟持して搬送する際 、少なくとも印刷面側保持体の表面に、印 用版の印刷面よりも硬度の低い版保護部材 設ける点に特徴がある。まず、本実施形態 係る印刷機械について説明する。

 図1は、本実施形態に係る印刷機械の全体 を示す外観図である。一般に、印刷機械1は 印刷対象の被記録媒体である紙を給紙する 紙部6、シアン、マゼンダ、イエロー、ブラ ク等の単色を重ねて印刷していく印刷ユニ ト2、3、4、5、及び印刷した紙を排紙する排 紙部7とから構成される。印刷ユニット2、3、 4、5は、それぞれ内部に版胴、圧胴等、印刷 要するローラ類が設けられる。これらのロ ラ類は、保護カバー8で覆われる。

 図2は、保護カバーを示す外観正面図であ る。保護カバー8は、大きく分けて、上部9、 部10、下部11との3部材に別れ、中部10及び下 部11のカバーは印刷ユニットのフレーム12に 結して構成される。

 図3は、保護カバーが開いた状態を示す斜 視図である。保護カバー8を構成する上部9、 部10、下部11のうち、上部9には版交換装置C 格納されている。上部9は、版交換装置Cと て機能するように、上端部に旧版引き上げ (排出用)スロット21、及び新版挿入用スロッ 22が設けられる。

 上部9は、回動軸20を中心として保護カバ 8の中部10、下部11に対して回動して一定角 傾いて揺動するようになっており、版胴に き付いている印刷用版に、上部9の末端に設 られる新旧版交換補助ローラ23を押圧して 旧版の取り込みを容易にしている。これに って、上部9は、版交換装置Cとして機能する 。他方、上部9は、印刷用版を交換しないと 、保護カバーの上部構造体として機能する ここで、本実施形態では、フレーム12が、図 2に示した保護カバーの上下開閉駆動部を覆 カバー13の内側に配設される構成を採用して いる。

 新旧版交換補助ローラ23は、版胴に新版 密着させながら巻き付かせる役目を果たす また、新版挿入の最終段階である万力のチ ック閉めの際に、前記チャックに版を押圧 ておく役目も果たす。なお、版交換装置Cは 版を交換しないとき、保護カバーの上部9と して印刷機械1が備えるそれぞれの印刷ユニ ト2、3、4、5に内蔵された状態となる。

 図4は、保護カバー内における版交換装置 の配置を示す説明図である。版交換装置Cが 動していない状態、すなわち版交換待機状 には、版交換装置Cは、保護カバー8の上部9 中部10、下部11と一体になって保護カバー8に 内蔵されている。新旧版交換補助ローラ23も 護カバー8の内部に収まっている。保護カバ ー8の内側(紙面右側)には、印刷が終了した印 刷用版24が巻き付けられている版胴25がある 印刷用版24は、先端と後端とをそれぞれ万力 のチャック26、27で挟まれて巻き付けられて る。

 図5は、旧版を取り除く状態の版交換装置を 示す断面図である。旧版を取り除く場合、版 交換装置Cは、リンク軸とリンク機構とによ 、回動軸20を中心としてθ 1 だけ回動(揺動)する。このとき、新旧版交換 助ローラ23は、版胴25に巻き付いている旧版 、すなわち印刷が終了した印刷用版24を押さ にいく。具体的には、新旧版交換補助ロー 23が版胴25に巻き付いている印刷用版24を押 する。

 旧版ガイド61は、版交換装置Cの厚さ方向 外側に大きく口を開けるようにして、イン ローラ群62への巻き込みを防止しつつ、旧 を円滑に版交換装置に導き入れる。その状 になったとき、版胴25が備える万力27の版後 側のチャック27cが外される。なお、同図で 、従来からの巻き込み防止ガイド63がある 、これは必ずしも必要ではない。巻き込み 止ガイド63を備えない場合には、旧版ガイド 61の長さを長くして巻き込み防止幅、旧版誘 幅を大きくすることが好ましい。

 チャック27cから外れた印刷用版24は、下 から新旧版交換補助ローラ23に支えられ、版 交換装置Cの旧版受け入れ口29に入る。この後 、版胴25が図面の時計回りに回動すると、印 用版24は、版交換装置Cの内部に挿入され、 交換装置Cが備える版搬送装置の版保持機構 によって挟まれる。これによって、旧版の取 り込み、及び引き上げが完了する。次に、版 交換装置Cが備える版搬送装置及びその版保 機構を説明する。

 図6-1、図6-2、図6-3は、本実施形態に係る 保持機構及びこの版保持機構を備える版搬 装置の構成を示す模式図である。図7は、本 実施形態に係る版保持機構を示す模式図であ る。図6-1~図6-3に示す版搬送装置30は、版保持 機構70と、版保持機構70を構成する支持体31に 取り付けられて、これを移動させる支持体駆 動用アクチュエータ(以下アクチュエータと う)40と、を備える。版搬送装置30は、印刷ユ ニットの保護カバー8内に配置される。

 アクチュエータ40は、アクチュエータ軸41 に取り付けられたブラケット42が支持体31に り付けられる。本実施形態において、アク ュエータ40はエアシリンダであり、アクチュ エータ軸41が伸縮して、支持体31を移動させ 。版保持機構70によって保持された印刷用版 24は、アクチュエータ軸41が伸縮する方向に 動し、搬送される。すなわち、アクチュエ タ40は、印刷用版24が搬送される方向と平行 方向に動作する。

 図6-3に示すように、版搬送装置30は、左 (L、R)一対の版保持機構70が印刷用版24を2箇 で保持して、図6-1、図6-2に示す矢印Uの方向 印刷用版24を搬送する。本実施形態では、 対の版保持機構70が、印刷用版24の両側を保 する。印刷用版24は、画線像が形成された 刷面24Pと、反印刷面24Rとで構成される。本 施形態において、印刷面24Pは、画線像が形 される部分と画線像が形成されていない部 とを含むものとする。また、反印刷面24Rは 刷面24Pとは反対側の面であり、画線像は形 されていない。

 版保持機構70は、印刷面側保持体である 刷面側回転体32と、反印刷面側保持体である 反印刷面側回転体33と、少なくとも印刷面側 転体32の表面に設けられる版保護部材38と、 を含んで構成される。ここで、印刷面側回転 体32及び印刷面側支持軸34は、印刷用版24の印 刷面24P側に設けられる。なお、図6-1~図6-3は 印刷が終了した印刷用版24を、図4、図5に示 版胴25から取り外して搬送するときの状態 示している。

 印刷面側回転体32は、支持体31に設けられ た印刷面側支持軸34の周りを回転する。また 印刷面側回転体32は、トルクリミッタ50を介 して印刷面側支持軸34に取り付けられている 印刷用版24を搬送する際には、印刷面側回 体32が印刷用版24の印刷面24Pへ当接する。よ 具体的には、印刷面側回転体32の表面に設 られた版保護部材38が印刷用版24の印刷面24P 当接する。なお、版保護部材38は、反印刷 側回転体33の表面に設けてもよい。このよう にすれば、印刷用版24の両面の傷付きを抑制 きる。反印刷面側回転体33は、揺動中心軸Z3 の周りを揺動する反印刷面側回転体支持部材 39の揺動中心軸Z3とは反対側に設けられる反 刷面側支持軸35を介して、反印刷面側回転体 支持部材39に支持される。

 ここで、版搬送装置30は、印刷面側回転 32及び反印刷面側回転体33が印刷用版24を挟 した状態で、アクチュエータ40のアクチュエ ータ軸41が伸びることによって、印刷用版24 搬送される。すなわち、版搬送装置30は、駆 動手段によって印刷面側回転体32あるいは反 刷面側回転体33が駆動されることによって 刷用版24が搬送されるものではない。したが って、本実施形態において、印刷面側回転体 32及び反印刷面側回転体33は、モータ等の駆 手段によって印刷面側支持軸34の周りを回転 するものではなく、印刷面側回転体32及び反 刷面側回転体33は、それぞれ非駆動の印刷 側保持体及び反印刷面側保持体である。

 反印刷面側回転体支持部材39は揺動中心 Z3によって支持体31に支持されているので、 印刷面側回転体33は、反印刷面側支持軸35、 反印刷面側回転体支持部材39及び揺動中心軸Z 3を介して支持体31に支持される。なお、反印 刷面側回転体33は、印刷用版24の印刷面24Pと 反対側である反印刷面24R側に配置される。 のような構成により、印刷面側回転体32と反 印刷面側回転体33とは、同一の支持体31に取 付けられる。これによって、アクチュエー 40で支持体31を移動させれば、印刷面側回転 32と反印刷面側回転体33とを同時に移動させ ることができる。

 図6-1に示す位置は、版保持機構70が印刷 版24を保持する前の位置であり、この位置を 版保持前位置とする。また、図6-2に示す位置 は、版保持機構70が印刷用版24を保持した位 であり、この位置を版保持位置とする。反 刷面側回転体支持部材39は、弾性体37によっ 印刷面側回転体32へ向かう力が与えられる 本実施形態では、弾性体37として弦巻ばねを 用いるが、弾性体37はこれに限定されるもの はなく、例えば、揺動中心軸Z3と同軸に配 されたねじりばねを弾性体37としてもよい。

 図6-1に示す版保持前位置において、反印 面側回転体支持部材39はストッパ36に当接し て、印刷面側回転体32へ向かう動きが停止す 。これによって、印刷面側回転体32と反印 面側回転体33との間隔が開くので、印刷用版 24を図4、図5に示す版胴25から取り外す際には 、両者の間に印刷用版24が配置される。

 アクチュエータ40に空気が供給されてア チュエータ軸41が伸びると、支持体31は、版 持前位置から遠ざかる方向、すなわち図6-1 図6-2に示す矢印U方向に移動する。すると、 図6-2に示すように、反印刷面側回転体支持部 材39とストッパ36との当接が解除されるので 反印刷面側回転体支持部材39は弾性体37によ て印刷面側回転体32へ向かって揺動する(図6 -1、図6-2の矢印R1方向)。これによって、図6-2 示すように、反印刷面側回転体支持部材39 支持される反印刷面側回転体33が印刷用版24 反印刷面24Rに当接する。このとき、弾性体3 7は、印刷面側回転体32へ向かう力を反印刷面 側回転体支持部材39に付与するので、反印刷 側回転体33は、印刷面側回転体32へ向かって 押し付けられる。これによって、印刷面側回 転体32と反印刷面側回転体33とで印刷用版24が 挟持される。

 この状態で、アクチュエータ40へさらに 気が供給されると、アクチュエータ軸41がさ らに伸びる。これによって、印刷用版24は、 刷面側回転体32と反印刷面側回転体33とに挟 持されて、これらに搬送される。そして、印 刷用版24は、図4、図5に示す版胴25から取り外 されて、所定の位置まで搬送される。

 図6-1、図6-2、図7に示すように、印刷面側 回転体32と支持体31に設けられた印刷面側支 軸34との間には、トルクリミッタ50が配置さ る。図7に示すように、トルクリミッタ50は 印刷面側回転体32に所定の大きさを超える ルク(回転開始トルクという)Tが入力される 印刷面側回転体32が回転するように構成され る。

 印刷面側回転体32と反印刷面側回転体33と が印刷用版24を挟持して、これを搬送すると には、印刷用版24の自重によって印刷面側 転体32を回転させる力が発生する。印刷面側 回転体32と反印刷面側回転体33とが印刷用版24 を挟持する部分にT/rを超える力が作用すると 、印刷面側回転体32が図7の反時計回りに回転 する。そして、印刷面側回転体32と反印刷面 回転体33とが印刷用版24を挟持できなくなり 、印刷用版24は矢印G方向に移動する。ここで 、rは印刷面側回転32の半径である。

 本実施形態では、トルクリミッタ50の回 開始トルクTを、印刷用版24の自重では印刷 側回転体32が回転しない程度の大きさに設定 する。これによって、図6-1等に示す版搬送装 置30によって印刷用版24を搬送している間は 印刷面側回転体32と反印刷面側回転体33とが 刷用版24を確実に挟持する。図6-1等に示す 搬送装置30が印刷用版24を所定の位置まで搬 したら、例えば作業者が印刷用版24を版搬 装置30から取り外す。この場合、作業者は、 トルクリミッタ50の回転開始トルクTを超える トルクがトルクリミッタ50に作用する力で印 用版24を引き抜いて、印刷用版24を版搬送装 置30から取り外す。なお、トルクリミッタ50 、印刷面側回転体32と反印刷面側回転体33と うち、少なくとも一方に設ければよい。

 このように、本実施形態では、版保持機 70の印刷面側回転体32と反印刷面側回転体33 のうち、少なくとも一方にトルクリミッタ5 0を設けるので、印刷用版24を搬送する際には 、印刷面側回転体32と反印刷面側回転体33と 印刷用版24を確実に挟持できる。また、印刷 用版24を引っ張るのみで、簡単に版保持機構7 0から印刷用版24を取り外すことができる。

 また、本実施形態では、版保持機構70の 刷面側回転体32と反印刷面側回転体33とのう 、少なくとも一方に版保護部材38を設ける 版保護部材38は、印刷用版24の印刷面24Pより 硬度が低い材料、すなわち、印刷用版24の 刷面24Pよりも軟らかい材料で構成される。 実施形態では、版保護部材38を弾性体で構成 する。より具体的には、シリコーンゴムを用 いる。なお、版保護部材38の材料はこれに限 されるものではなく、ゴム材料全般、樹脂 エラストマ等を用いることができる。

 このように、印刷面側回転体32の表面に けた版保護部材38を印刷用版24の印刷面24Pに 触させて印刷用版を保持することで、印刷 版24の印刷面24Pに傷が入ることを抑制でき 。また、印刷面側回転体32及び反印刷面側回 転体33の製造精度が低い場合や、組み立て精 が低く、印刷面側回転体32の中心軸と反印 面側回転体33の中心軸との平行が出ていない 場合等には、印刷面側回転体32と反印刷面側 転体33とで印刷用版24を挟持できないことが ある。

 しかし、本実施形態のように、印刷面側 転体32と反印刷面側回転体33とのうち、少な くとも一方の表面に版保護部材38を設けるこ で、印刷面側回転体32等の製造精度が低い 合や、組み立て精度が低い場合であっても 版保護部材38の変形によりこれらを吸収して 、確実に印刷用版24を挟持できる。その結果 版保持機構70の組み立てが容易になり、製 コストを低減できる。

 さらに、版保護部材38により、印刷用版24 と版保護部材38との間の摩擦係数が増加する で、印刷用版を交換する際に振動や衝撃が 生しても、印刷面側回転体32と反印刷面側 転体33とで印刷用版24を確実に挟持できる。 の結果、印刷用版24の搬送中に版搬送装置30 の版保持機構70から印刷用版24が脱落するお れを低減して、確実に印刷用版24を搬送でき る。印刷用版24を確実に保持する効果は、版 護部材38をゴムやエラストマで構成したと に、特に顕著になる。また、版保護部材38に よって前記摩擦係数が増加するので、反印刷 面側回転体33が印刷用版24を押し付ける力(版 付力)Fを小さくしても、印刷用版24を確実に 保持できる。これによって、例えば、金属ロ ーラを用いて印刷用版24を挟持する場合と比 して版押付力Fを小さくできるので、印刷用 版24の変形等を抑制できる。

 印刷用版24の質量Mは1kg程度であり、版搬 装置30は、一対の版保持機構70で印刷用版24 保持するので、版保護部材38と印刷用版24と の間の摩擦係数を考慮して、版押付力Fを1kgf する。すなわち、一つの版保持機構70での 押付力Fは、M/2(kgf)、あるいはM×9.8/2(N)程度と する。

 版保護部材38をゴム材料で構成する場合 版押付力Fを1kgfとした場合、版保護部材38の さ方向の変形を0.1mmとして、0.1mm以下の印刷 面側回転体32と反印刷面側回転体33との傾き 振動、衝撃による移動量を吸収できるよう 硬度を決定する。この場合、ゴム硬度はJIS 度で90度が上限である。また、ゴム硬度がJIS 硬度で30度を下回ると摩耗を招きやすくなる ともに、復元性が低下するので、印刷用版2 4の挟持力が低下することもある。したがっ 、版保護部材38をゴム材料で構成する場合、 その硬度はJIS硬度で30度以上90度以下とする とが好ましく、50度以上70度以下がより好ま く、さらには55度以上65度以下が望ましい。

 また、0.1mm以下の印刷面側回転体32と反印 刷面側回転体33との傾きや振動、衝撃による 動量を吸収する観点から、版保護部材38を ム材料で構成する場合、版保護部材38の厚さ tは0.5mm以上とすることが好ましい。なお、版 保護部材38の厚さtは、最低限の寸法が確保さ れていればよく、上限は特に規定しないが、 印刷面側回転体32の寸法やトルクリミッタ50 寸法等から、最低限の寸法を確保した上で 宜決定される。

 図8は、印刷面側回転体の他の構成例を示 す説明図である。この印刷面側回転体32aは、 版保護部材38の表面が疎油性を有するように 成される。本実施形態では、版保護部材38 表面に疎油性層38Sを設けることにより、版 護部材38の表面に疎油性を付与する。疎油性 層38Sは、例えば、版保護部材38の表面をフッ 樹脂で被覆したり、版保護部材38の表面に ッ素ポリマー系のフィルムを貼り付けたり て形成する。また、疎油性を有する材料で 保護部材38自体を構成してもよい。例えば、 疎油性を有する材料であるシリコーンゴムを 用いて、版保護部材38を構成してもよい。こ 場合も、版保護部材38の表面は疎油性を有 る。

 版保護部材38は印刷用版24の印刷面24Pに接 触するため、インキが版保護部材38の表面に 着して汚れが発生することがある。印刷面 回転体32aのように、版保護部材38の表面に 油性を付与することによりインキが付着し くくなるので、インキ汚れを抑制できる。 の印刷面側回転体32aは、特に、油性インキ 用いる場合に好適である。

 図9は、本実施形態の第1変形例に係る版 送装置を示す説明図である。本変形例に係 版搬送装置30bが備える版保持機構70bは、印 面側回転体32と印刷面側支持軸34との間に、 ンウェイクラッチ51が設けられる。図9に示 ように、ワンウェイクラッチ51は、印刷用 24が搬送される方向の回転(矢印Rf方向)のみ 許容し、印刷用版24が搬送される方向とは反 対方向(矢印Rr方向)の回転は許容しないよう 回転が規制される。これによって、印刷面 回転体32は、印刷用版24が搬送される方向に み回転し、印刷用版24が搬送される方向と 反対方向には回転しない。ここで、印刷用 24が搬送される方向は、図9の矢印U方向であ 、印刷用版24が搬送される方向とは反対方 は、図9の矢印G方向である。

 印刷面側回転体32と印刷面側支持軸34との 間に設けられるワンウェイクラッチ51により 印刷面側回転体32と反印刷面側回転体33とで 印刷用版24を挟持すると、印刷用版24が搬送 れる方向とは反対方向への印刷用版24の動き が規制される。これによって、版搬送装置30b によって印刷用版24を搬送している間は、印 面側回転体32と反印刷面側回転体33とで印刷 用版24を確実に挟持できる。

 版搬送装置30bが印刷用版24を所定の位置 で搬送したら、例えば作業者が印刷用版24を 版搬送装置30bから取り外す。ワンウェイクラ ッチ51は、印刷用版24が搬送される方向の回 のみを許容するので、印刷用版24は版保持機 構70bから容易に引き抜かれて取り外される。 なお、ワンウェイクラッチ51は、印刷面側回 体32と反印刷面側回転体33とのうち、少なく とも一方に設ければよい。

 このように、本実施形態では、版保持機 70の印刷面側回転体32と反印刷面側回転体33 のうち、少なくとも一方にワンウェイクラ チ51を設けるので、印刷用版24を搬送する際 には、印刷面側回転体32と反印刷面側回転体3 3とで印刷用版24を確実に挟持できる。また、 印刷用版24を引っ張るのみで、簡単に版保持 構70から印刷用版24を取り外すことができる 。

 図10-1、図10-2は、本実施形態の第2変形例 係る版保持機構及びこの版保持機構を備え 版搬送装置の構成を示す模式図である。本 形例は、上記実施形態とほぼ同様であるが 反印刷面側保持体の外周部に、印刷用版の 印刷面に当接して印刷面側保持体との間で 記印刷用版を挟持する保持部を備える点が なる。他の構成は上記実施形態と同様なの 、説明は省略する。

 図10-1、図10-2に示す版搬送装置30cは、版 持機構70cを備えている。版搬送装置30cは、 刷ユニットの保護カバー8内に配置される。 保持機構70cを構成する支持体31は、支持体 動用アクチュエータ40によって駆動され、ア クチュエータ軸41が伸縮する方向に移動する

 版保持機構70cは、印刷面側保持体である 刷面側回転体32と、反印刷面側保持体であ 揺動駒33cと、少なくとも印刷面側回転32の表 面に設けられる版保護部材38と、を含んで構 される。本変形例において、印刷面側回転 32は、トルクリミッタ50を介して印刷面側支 持軸34に取り付けられているが、上述したよ に、印刷面側回転体32と印刷面側支持軸34と の間に、図9に示すワンウェイクラッチ51を設 けてもよい。

 揺動駒33cは、揺動中心軸Z4の周りを揺動 る揺動駒支持部材39cの揺動中心軸Z4とは反対 側に設けられる反印刷面側支持軸である揺動 駒支持軸35cを介して、揺動駒支持部材39cに支 持される。揺動駒支持部材39cは揺動中心軸Z4 よって支持体31に支持されているので、揺 駒33cは、揺動駒支持軸35c、揺動駒支持部材39 c及び揺動中心軸Z4を介して支持体31に支持さ る。

 揺動駒33cは揺動駒支持軸35cの周りを揺動 るが、モータ等の駆動手段によって揺動駒 持軸35cの周りを揺動するものではない。揺 駒33cの外周部には、保持部33ctが設けられる 。保持部33ctは、印刷用版24の反印刷面24Rに当 接して、印刷面側回転体32との間で印刷用版2 4を挟持する。ここで、保持部33ctが反印刷面2 4Rに接する部分と揺動駒33cの揺動中心Z5との 離は、保持部33ct以外の揺動駒33cの外周部と 動中心Z5との距離よりも大きい。

 図10-1に示す位置は、版保持機構70cが印刷 用版24を保持する前の位置であり、この位置 版保持前位置とする。また、図10-2に示す位 置は、版保持機構70cが印刷用版24を保持した 置であり、この位置を版保持位置とする。 動駒支持部材39cは、弾性体37によって印刷 側回転体32へ向かう力が与えられる。

 図10-1に示す版保持前位置において、揺動 駒支持部材39cはストッパ36に当接して、印刷 側回転体32へ向かう動きが停止する。これ よって、印刷面側回転体32と揺動駒33cとの間 隔が開くので、印刷用版24を図4、図5に示す 胴25から取り外す際には、両者の間に印刷用 版24が配置される。

 アクチュエータ40に空気が供給されてア チュエータ軸41が伸びると、支持体31は、版 持前位置から遠ざかる方向、すなわち図10-1 、図10-2に示す矢印U方向に移動する。すると 図10-2に示すように、揺動駒支持部材39cとス トッパ36との当接が解除されるので、揺動駒 持部材39cは弾性体37によって印刷面側回転 32へ向かって揺動し(図10-1、図10-2の矢印R1へ かう方向)、図10-2に示すように、揺動駒支 部材39cに支持される揺動駒33cが印刷用版24に 当接する。このとき、弾性体37は、印刷面側 転体32へ向かう力を揺動駒支持部材39cに付 するので、揺動駒33cと保持部33ctは、印刷面 回転体32へ向かって押し付けられる。これ よって、印刷面側回転体32と揺動駒33cの保持 部33ctとで印刷用版24が挟持される。

 ここで、揺動駒33cは揺動駒支持軸35cの周 を揺動するが、印刷用版24に当接した状態 りもアクチュエータ40側へは揺動しないよう に図示しないストッパが設けられる。これに よって、印刷面側回転体32と揺動駒33cの保持 33ctとで印刷用版24を挟持して搬送するとき 、印刷用版24が印刷面側回転体32と保持部33c tとの間から脱落することを回避する。

 この状態で、アクチュエータ40へさらに 気が供給されると、アクチュエータ軸41がさ らに伸びる。これによって、印刷用版24は、 刷面側回転体32と反印刷面側回転体33とに挟 持されて、これらに搬送される。そして、印 刷用版24は、図4、図5に示す版胴25から取り外 されて、所定の位置まで搬送される。

 上述したように、印刷面側回転体32と印 面側支持軸34との間にはトルクリミッタ50が けられているので、版搬送装置30cが印刷用 24を搬送している間は、印刷面側回転体32と 揺動駒33cとが印刷用版24を確実に挟持する。 た、印刷面側回転体32の表面には、版保護 材38が設けられているので、印刷用版24の印 面24Pの傷付きが抑制される。さらに、上述 たように、版保護部材38はシリコーンゴム ような弾性体で構成されるので、版保護部 38と印刷用版24との間の摩擦係数が高くなり 印刷用版24をより確実に挟持できる。

 版搬送装置30cが印刷用版24を所定の位置 で搬送したら、例えば作業者が印刷用版24を 版搬送装置30cから取り外す。作業者が印刷用 版24を引き抜くと、揺動駒33c及び保持部33ctが 図10-2に示す矢印Uの方向、すなわち、印刷用 24が版搬送装置30cから引き抜かれる方向に かって揺動する(図10-2の点線で示す揺動駒33c の位置)。これによって、印刷面側回転体32と 揺動駒33cとによる印刷用版24の挟持が解除さ て、印刷用版24は版搬送装置30から容易に取 り外される。印刷用版24が版搬送装置30cから り外されると、揺動駒33cは、保持部33ctが印 刷面側回転体32へ向くように揺動する。本変 例では、例えば、揺動駒支持軸35cと同軸に けられるねじりばねの復元力によって揺動 33cを上記のように揺動させる。

 本変形例では、印刷面側回転体32と印刷 側支持軸34との間にトルクリミッタ50や図9に 示すワンウェイクラッチ51を設け、印刷面側 転体32が印刷面側支持軸34の周りを回転する ように構成してある。しかし、印刷面側回転 体32、すなわち印刷面側保持体は、必ずしも 転体で構成する必要はなく、支持体31に固 してもよい。また、少なくとも印刷面側保 体に版保護部材38を設ければよく、反印刷面 側保持体である揺動駒33cの表面(特に保持部33 ct)にも版保護部材38を設けてもよい。

 図11-1は、両面印刷機械を示す模式図であ る。図11-2は、本実施形態に係る版搬送装置 用いて両面印刷機の裏面印刷ユニットに新 を搬送する状態を示す模式図である。図11-1 示すように、印刷機械1Aは被記録媒体(例え 紙)の両面に印刷可能な両面印刷機械である 。印刷機械1Aは、給紙部6、裏面印刷ユニット 14、15、表面印刷ユニット17、18、裏面印刷ユ ット14、15と表面印刷ユニット17、18との間 連結する連接ユニット(連結部)16、及び排紙 7が組み合わされて構成される。

 それぞれの裏面印刷ユニット14、15、表面 印刷ユニット17、18には、保護カバー8が設け れる。図11-2に示すように、保護カバー8は 内部に本実施形態に係る版搬送装置30を備え る。図11-2は、裏面印刷ユニット14、15の版胴2 5に、印刷に使用する新たな印刷用版(以下新 という)28を取り付ける状態を示している。 版28は、版搬送装置30が備える版保持機構70 よって挟持されて、アクチュエータ40のア チュエータ軸41が伸びることによって版胴25 搬送される。このように、版搬送装置30及 版保持機構70は、上述したように、版胴25か 使用済みの印刷用版を取り外して搬送する 合と、版胴25へ新しい印刷用版を搬送して り付ける場合との両方に使用できる。

 以上、本実施形態及びその変形例では、 刷用版の印刷面に当接する印刷面側保持体 、印刷用版の印刷面とは反対面である反印 面に当接する反印刷面側保持体とで印刷用 を挟持して搬送する際に、少なくとも印刷 側保持体の表面に、印刷用版の印刷面より 硬度の低い版保護部材を設ける。これによ て、印刷用版を挟持して搬送する際には、 刷用版の印刷面の傷付きを抑制できる。

 以上のように、本発明に係る版保持機構 び版搬送装置、並びに印刷機械は、印刷用 を挟持して搬送する場合に有用であり、特 、印刷用版の印刷面の傷付きを抑制するこ に適している。