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Title:
FUEL BATTERY STACK
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2023/156854
Kind Code:
A1
Abstract:
This fuel battery stack achieves improvement in sealability. A fuel battery stack 1 comprises: a laminate 10 obtained by laminating a plurality of fuel battery cells 100 that have membrane/electrode assemblies 110 and separators 120 disposed on both sides of the membrane/electrode assemblies 110; and a pair of sandwiching members 20 that sandwich the laminate 10 in the lamination direction D1 of the laminate 10. The fuel battery cells 100 have frame parts 130 that project from the outer peripheral sections of the membrane/electrode assemblies 110 to the outer side. Elastic sealing members 50 which are elastically deformable in the lamination direction D1 are provided in the sandwiching members 20. The elastic sealing members 50 are each interposed between a corresponding one of the sandwiching members 20 and a corresponding one of the separators 120 adjacent to the sandwiching member 20. Elastic sealing members 70 are each also provided to a corresponding one of the frame parts 130 or a corresponding one of the separators 120 adjacent to the frame part 130, of at least one of the fuel battery cells 100. The elastic sealing members 70 are each interposed between a corresponding one of the frame parts 130 and a corresponding one of the separators 120 adjacent to the frame part 130.

Inventors:
UEHARA SHIGETAKA (JP)
SAKAMOTO MOE (JP)
CHOWDHURY WASIF ISLAM (JP)
Application Number:
PCT/IB2023/050191
Publication Date:
August 24, 2023
Filing Date:
January 10, 2023
Export Citation:
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Assignee:
BOSCH GMBH ROBERT (DE)
International Classes:
H01M8/0202; H01M8/0273; H01M8/2457; H01M8/247
Domestic Patent References:
WO2019239769A12019-12-19
Foreign References:
US11031610B22021-06-08
US6080503A2000-06-27
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Claims:
【書類名】 請求の範囲

【請求項 1】 電解質膜 ( 1 1 1) 、 アノード電極 (1 1 2 ) およびカソード電極 (1 1 3) を含む膜 電極接合体 ( 1 1 0) と、 前記膜電極接合体 (1 1 0) の両側に配置されたセパレータ (

1 20) とを有する燃料電池セル (1 00) が複数積層された積層体 (1 0) と、 前記積 層体 (1 0) の積層方向 (D 1) に前記積層体 (1 0) を挟持する一対の挟持部材 (20 ) とを備える燃料電池スタック ( 1、 1 A) であって、 前記燃料電池セル (1 00) は、 前記膜電極接合体 (1 1 0) の外周部から外側に張り 出し、 両側に前記セパレータ (1 20) が配置された枠部 ( 1 30) を有し、 前記挟持部材 (20) には、 前記積層方向 (D 1) に弾性変形可能な弾性シール部材 ( 5 〇 ) が設けられており、 当該弾性シール部材 (50) は、 前記挟持部材 (20) に隣り 合う前記セパレータ (1 20) と前記挟持部材 (20) との間に介在し、 少なく とも 1つの前記燃料電池セル ( 1 00 ) の前記枠部 (1 30) または当該枠部 (

1 30) に隣り合う前記セパレータ (1 20) にも、 前記弾性シール部材 (70) が設け られており、 当該弾性シール部材 (70) は、 当該枠部 (1 30) に隣り合う前記セパレ ータ (1 20) と当該枠部 (1 30) との間に介在する、 燃料電池スタック。

【請求項 2】 複数の前記弾性シール部材 (50、 7〇 ) は、 前記積層方向 (D 1 ) に見た場合に互い に重なる位置に配置されている、 請求項 1に記載の燃料電池スタック。

【請求項 3 ] 前記セパレータ (1 20) は、 前記枠部 (1 30) に対して分離可能な状態で当接して いる、 請求項 1または 2に記載の燃料電池スタック。

【請求項 4 ] 前記セパレータ (1 20) は、 前記枠部 (1 30) に接着されている、 請求項 1または 2に記載の燃料電池スタック。

Description:
【書類名】 明細書

【発明の名称】 燃料電池スタック

【技術分野】

【。 0 0 1】 本発明は、 燃料電池スタックに関する。

【背景技術】

【。 0 0 2】 近年、 燃料電池スタックを利用した各種技術が提案 されている (例えば、 特許文献 1を 参照。 ) 。 燃料電池スタックは、 アノード電極およびカソード電極を含む膜電 極接合体と 、 膜電極接合体の両側に配置されたセパレータ とを有する燃料電池セルが複数積層された 積層体を備える。 アノード電極に燃料ガス (具体的には、 水素ガス) が供給され、 カソー ド電極に酸化ガス (具体的には、 空気) が供給されることによって発電が行われる。

【先行技術文献】

【特許文献】

【〇 0 0 3】

【特許文献!】 特開 2 0 1 0 - 2 7 7 7 0 4号公報

【発明の概要】

【発明が解決しよう とする課題】

【。 0 0 4】 ところで、 燃料電池スタックでは、 膜電極接合体に供給されるガスが流通する流 路、 お よび、 冷媒が流通する流路が、 セパレータによって形成されている。 そして、 これらの流 路からガスや冷媒が漏れ出ることを抑制する ために、 ガスや冷媒に対するシール性 (シー ルする性能) を向上させることが望まれている。

【。 0 0 5】 そこで、 本発明は、 このような課題に鑑み、 燃料電池スタックのシール性を向上させる ことが可能な燃料電池スタックを提供するこ とを目的としている。

【課題を解決するための手段】

【。 0 0 6】 上記課題を解決するために、 燃料電池は、 電解質膜、 アノード電極およびカソード電極 を含む膜電極接合体と、 膜電極接合体の両側に配置されたセパレータ とを有する燃料電池 セルが複数積層された積層体と、 積層体の積層方向に積層体を挟持する一対の 挟持部材と を備える燃料電池スタックであって、 燃料電池セルは、 膜電極接合体の外周部から外側に 張り出し、 両側にセパレータが配置された枠部を有し、 挟持部材には、 積層方向に弾性変 形可能な弾性シール部材が設けられており、 当該弾性シール部材は、 挟持部材に隣り合う セパレータと挟持部材との間に介在し、 少なく とも 1つの燃料電池セルの枠部または当該 枠部に隣り合うセパレータにも、 弾性シール部材が設けられており、 当該弾性シール部材 は、 当該枠部に隣り合うセパレータと当該枠部と の間に介在する。

【発明の効果】

【〇 0 0 7】 本発明によれば、 燃料電池スタックのシール性を向上させるこ とが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【〇 0 0 8】

【図!】 本発明の第 1の実施形態に係る燃料電池スタックの概略 成を示す斜視図で ある。

【図 2】 本発明の第 1の実施形態に係る燃料電池スタックの概略 成を示す断面図で ある。

【図 3】 本発明の第 1の実施形態に係る燃料電池スタックの分離 態を示す図である

【図 4】 本発明の第 2の実施形態に係る燃料電池スタックの概略 成を示す断面図で ある 【図 5】 本発明の第 2の実施形態に係る燃料電池スタックの分離 態を示す図である

【発明を実施するための形態】

[ 0 0 0 9 ] 以下に添付図面を参照しながら、 本発明の好適な実施形態について詳細に説明 する。 か かる実施形態に示す寸法、 材料、 その他具体的な数値等は、 発明の理解を容易にするため の例示に過ぎず、 特に断る場合を除き、 本発明を限定するものではない。 なお、 本明細書 および図面において、 実質的に同一の機能、 構成を有する要素については、 同一の符号を 付することにより重複説明を省略し、 また本発明に直接関係のない要素は図示を省 略する 〇 発電が行われる。 また、 冷媒としての冷却水が、 冷媒供給孔 3 3から積層体 1 0に供給さ れ、 冷媒排出孔 4 3から排出される。 積層体 1 0の各燃料電池セル 1 0 0は、 冷媒によつ て冷却される。

[ 0 0 1 8 ] 図 2は、 燃料電池スタック 1の概略構成を示す断面図である。 具体的には、 図 2は、 ー 方のエンドプレート 2 2に形成される上述した燃料ガス供給孔 3 1、 酸化ガス供給孔 3 2 、 冷媒供給孔 3 3、 燃料ガス排出孔 4 1、 酸化ガス排出孔 4 2および冷媒排出孔 4 3のい ずれの孔も通らず、 積層体 1 0の側面 (図 1中の右側の側面) に平行な断面を示す。

[ 0 0 1 9 ] 上述したように、 燃料電池スタック !の積層体 1 〇において、 複数の燃料電池セル 1 〇 〇が積層されている。 図 2では、 燃料電池セル 1 0 0 a、 1 0 0 b、 1 00 c、 1 00 d ヽ 1 0 0 e、 1 00 f , 1 0 0 gがこの順に並んでいる様子が示されている 燃料電池セ ル 1 〇 〇 f と燃料電池セル 1 o o gとの間には、 図示しない複数の燃料電池セル 1 0〇が 介在している。 なお、 上述したように、 積層体 1 〇における燃料電池セル 1 0 0の数は、 特に限定されない。

[ 0 0 2 0 ] 図 2に示されるように、 燃料電池セル 1 0 0は、 膜電極接合体 (MEA : M e m b r a n e E l e c t r o d e A s s e m b 1 y ) 1 1 0と、 膜電極接合体 1 1 〇の両側に 配置されたセパレータ 1 2 0 (具体的には、 アノード側セパレータ 1 2 1およびカソード 側セパレータ ! 2 2) とを有する。

[ 0 0 2 1 ] 膜電極接合体 1 1 0は、 電解質膜 1 1 1 と、 アノード電極 1 1 2と、 カソード電極 1 1 3 とを含む。 電解質膜 1 1 1は、 水素イオンを通過させる性質を有する膜であ る。 アノー ド電極 ! 1 2およびカソード電極 1 1 3は、 電解質膜 1 1 1を挟んで対向しており、 例え ば、 白金または白金を含有する合金がカーボン粒 子上に担持されている触媒層を有する。 より詳細には、 アノード電極 1 1 2およびカソード電極 ! 1 3において、 触媒層の外側 ( 電解質膜 1 1 1から遠い側) には、 ガス拡散層 (GD L : G a s D i f f u s i o n L a y e r ) が設けられている。 アノード電極 1 1 2は、 発電時に電子を失う側の電極で あり、 カソード電極 1 1 3は、 発電時に電子を得る側の電極である。 電解質膜: L 1 1、 ア ノード電極 1 1 2およびカソード電極 1 1 3は、 例えば、 矩形平板形状を有する。 電解質 膜 ! 1 1. アノード電極 ! 1 2およびカソード電極 1 1 3の積層方向 D 1への投影面積は 略等しく、 電解質膜 1 1 1の各面の全域がアノード電極 1 1 2およびカソード電極 1 1 3 によってそれぞれ覆われる。

[ 0 0 2 2 ] セパレータ ! 20は、 アノード側セパレータ 1 2 1 と、 カソード側セパレータ 1 2 2と を含む。 アノード側セパレータ 1 2 1およびカソード側セパレータ 1 2 2は、 例えば、 ス テンレスまたはチタン等の金属材料によって 形成されている。 アノード側セパレータ 1 2 1 およびカソード側セパレータ 1 2 2は、 例えば、 金属薄板をプレス加工することによっ て得られる。

[ 0 0 2 3 ] アノード側セパレータ 1 2 1およびカソード側セパレータ 1 2 2は、 膜電極接合体 1 1 〇を挟んで対向する。 アノード側セパレータ 1 2 1は、 膜電極接合体 1 1 〇のアノード電 極 1 1 2と対向して接する。 カソード側セパレータ 1 2 2は、 膜電極接合体 1 1 0のカソ ード電極 1 1 3と対向して接する。

[ 0 0 24 ] アノード側セパレータ 1 2 1におけるアノード電極 1 1 2側の面には、 アノード電極 1 1 2に供給される水素ガスが流通する流路が形 されている。 カソード側セパレータ 1 2 2 におけるカソード電極 1 1 3側の面には、 カソード電極 1 1 3に供給される空気が流通 する流路が形成されている。 隣り合うアノード側セパレータ 1 2 1およびカソード側セパ レータ 1 2 2は、 例えば、 接着剤や溶接によって、 互いに貼り合わされて一体化されてい る。 互いに貼り合わされたアノード側セパレータ 1 2 1 とカソード側セパレータ 1 2 2と の間に冷却水が流通する流路が形成されてい る。

[ 0 0 2 5 ] 燃料電池セル 1 0 0は、 膜電極接合体 1 1 〇の外周部から外側に張り出す枠部 1 3 0を 有する。 具体的には、 枠部 1 3 0は、 膜電極接合体 1 1 〇の電解質膜 1 1 1の外周部から 外側に張り出している。 例えば、 樹脂フィルムの中央側に電解質膜 1 1 1が形成される場 合、 当該樹脂フィルムのうち、 電解質膜 1 1 1 よりも外周側の部分が枠部 1 3 0に相当す る。 ただし、 樹脂フィルムのうち電解質膜 1 1 1が形成される範囲は、 アノード電極 1 1 2 およびカソード電極 1 1 3と対向する範囲よりも外周側まで延びてい もよい。 この場 合、 電解質膜 1 1 1のうちアノード電極 1 1 2およびカソード電極 1 1 3と対向する範囲 よりも外周側の部分は、 枠部 1 3 0の一部に相当する。

[ 0 0 2 6 ] 枠部! 3〇の両側にも、 膜電極接合体 1 1 0 と同様に、 セパレータ 1 2〇が配置される 。 具体的には、 セパレータ 1 2 0は、 膜電極接合体 1 1 0よりも外周側まで延びている。 そして、 枠部 1 3 0は、 アノード側セパレータ 1 2 1およびカソード側セパレータ 1 2 2 によって挟まれる。

[ 0 0 2 7 ] 図 2では、 挟持部材 2 0のうちエンドプレート 2 2の図示が省略されている。 図 2に示 されるように、 インシュレータ 2 1のうち積層体 ! 〇側の面には、 溝 2 1 aおよび溝 2 1 b が形成されている。 溝 2 1 aは、 インシュレータ 2 1のうち積層体 1 〇側の面の中央側 に配置されている。 溝 2 1 aは、 例えば、 略矩形状を有する。 溝 2 1 bは、 溝 2 1 aを囲 むように環状に形成されている。 なお、 溝 2 1 aおよび溝 2 1 bの断面形状は、 図 2の例 に限定されない。

[ 0 0 2 8 ] インシュレータ 2 1の溝 2 1 aには、 ターミナルプレート 2 3が設けられる。 ターミナ ルプレート 2 3は、 インシュレータ 2 1に固定されている。 ターミナルプレート 2 3は、 略矩形平板形状を有する。 ターミナルプレート 2 3は、 積層体: L 0における積層方向 D 1 の端部に位置する燃料電池セル 1 0 0の膜電極接合体 1 1 0と、 セパレータ 1 2 0を挟ん で対向する。 ターミナルプレート 2 3における積層体 1 0側の面には、 当該ターミナルプ レート 2 3を含む挟持部材 2 〇に隣り合うセパレータ 1 2 0が積層方向 D 1に当接してい る。

[ 0 0 2 9 ] インシュレータ 2 1の溝 2 1 bには、 弾性シール部材 5 0が設けられている。 弾性シー ル部材 5 0は、 インシュレータ 2 1に固定されている。 弾性シール部材 5 0は、 ターミナ ルプレート 2 3の外周部を囲むように環状に形成されてい 。 弾性シール部材 5 0は、 積 層方向 D 1に弾性変形可能である。 弾性シール部材 5 0は、 例えば、 ゴム製である。 ただ し、 弾性シール部材 5 0は弾性を有していればよく、 弾性シール部材 5 0の材質は特に限 定されない。 弾性シール部材 5 0における積層体 1 0側の面には、 当該弾性シール部材 5 〇が設けられる挟持部材 2 〇に隣り合うセパレータ 1 2〇が積層方向 D 1に当接している

[ 0 0 3 0 ] 弾性シール部材 5 〇 とセパレータ 1 2 0との間のシール性は、 弾性シール部材 5 〇の積 層方向 D 1への弾性変形により確保されている。 このように、 弾性シール部材 5 0は、 挟 持部材 2 0に隣り合うセパレータ 1 2 0と挟持部材 2 〇との間に介在する。 それにより、 挟持部材 2〇 とセパレータ 1 2 0 との間のシール性が確保され、 挟持部材 2 〇とセパレー 夕 1 2 0との間からガスや冷媒が漏れ出ることが抑 される。

[ 0 0 3 1 ] 図 2の例では、 弾性シール部材 5 0がインシュレータ 2 1に設けられている。 ただし、 弾性シール部材 5 0は、 挟持部材 2 0に設けられていればよい。 つまり、 弾性シール部材 5 〇は、 挟持部材 2 〇のうちインシュレータ 2 1以外の部材に設けられていてもよい。 例 えば、 弾性シール部材 5 0は、 エンドプレート 2 2に設けられていてもよい。

[ 0 0 3 2 ] 燃料電池セル 1 0 0の枠部 1 3 0には、 枠部 1 3 0とセパレータ 1 2 0との間のシール 性を確保するために、 ビードシール 6 0が形成されている。 図 2の例では、 燃料電池セル 1 00 a、 1 0 0 b、 1 0 0 d、 1 00 e、 1 00 gの両面において、 セパレータ 1 2 0 と接触する部分に、 ビードシール 6 0が形成されている。 なお、 一部の燃料電池セル 1 0 〇 (図 2の例では、 燃料電池セル 1 0 0 c、 ! 。 0 f ) の片面には、 ビードシール 6 〇に 替えて弾性シール部材 7 0が設けられている。 この点については、 後述する。

[ 0 0 3 3 ] ビードシール 6 0は、 枠部 1 3 0の表面に形成されるゴム製の層である。 ビードシール 6 〇は、 枠部 1 3〇の表面の他の部分に対して積層方向 D 1に膨出するように形成される 。 枠部 ! 3〇に形成されたビードシール 6 〇とセパレータ 1 2 〇との接触箇所では、 セパ レータ ! 2〇がビードシール 6 〇に積層方向 D 1に当接することによって、 枠部 1 3〇と セパレータ 1 2 〇との間のシール性が確保される。 このような接触箇所では、 枠部 1 3 〇 とセパレータ 1 20との間のシール性は、 セパレータ 1 2 0およびビードシール 6 〇の積 層方向 D 1への変形により確保されている。 それにより、 ビードシール 6 0が設けられる 箇所において、 枠部 1 3 0とセパレータ 1 2 0 との間のシール性が確保され、 枠部 1 3 0 とセパレータ ! 20との間からガスや冷媒が漏れ出ることが抑 される。 なお、 枠部 1 3 〇の表面には、 プラスチック製の層が形成されていてもよい 。 この場合、 プラスチック製 の層の表面にビードシール 6 〇が形成される。

[ 0 0 34 ] 燃料電池スタック 1では、 挟持部材 2 0に設けられる弾性シール部材 50に加えて、 少 なく とも 1つの燃料電池セル 1 0 0の枠部! 3 0にも、 弾性シール部材 7〇が設けられて いる。 当該弾性シール部材 7 0は、 当該枠部 ! 3〇に隣り合うセパレータ 1 2 0 と当該枠 部 1 3 0との間に介在する。 図 2の例では、 弾性シール部材 7 0が設けられない 2つの燃 料電池セル 1 0 0と、 弾性シール部材 7 〇が設けられる 1つの燃料電池セル 1 0 0とが、 交互に並んでいる。 つまり、 積層方向 D 1において、 3つの燃料電池セル 1 0 0ごとに弾 性シール部材 7 〇が設けられている。 具体的には、 燃料電池セル 1 0 0 a、 1 0 0 bの枠 部 1 3 0には、 弾性シール部材 7 0が設けられていないが、 燃料電池セル 1 0 0 cの枠部 1 30には、 弾性シール部材 7 〇が設けられている。 また、 燃料電池セル 1 0 0 d、 1 〇 。 eの枠部 1 3 0には、 弾性シール部材 7 0が設けられていないが、 燃料電池セル 1 0 0 f の枠部 1 3 0には、 弾性シール部材 7 〇が設けられている。

[ 0 0 3 5 ] 弾性シール部材 ? 〇が設けられない燃料電池セル 1 0 0の枠部 1 3 0の両面には、 上述 したように、 セパレータ 1 2 0と接触する部分に、 ビードシール 6 0が形成されている。 一方、 弾性シール部材 7 0が設けられる燃料電池セル 1 0 0では、 一方の面にビードシー ル 6 〇が形成されており、 他方の面に弾性シール部材 7 〇が設けられている。

[ 0 0 3 6 ] ただし、 弾性シール部材 7 0が設けられる燃料電池セル 1 0 0において、 両面に弾性シ ール部材 70が設けられていてもよい。 また、 図 2の例では、 燃料電池セル 1 0 0 cおよ び燃料電池セル 1 0 0 f において、 同じ側の面 (具体的には、 図 2中で右側の面) に弾性 シール部材 7 0が設けられている。 ただし、 弾性シール部材 7 0が設けられる複数の燃料 電池セル 1 〇 〇において、 弾性シール部材 ? 〇が設けられる面の向きが互いに異なる燃料 電池セル 1 〇 〇のペアが存在してもよい。 また、 積層体 1 0に含まれる燃料電池セル 1 0 〇の総数に対する弾性シール部材 7〇が設けられる燃料電池セル 1 0 0の割合は、 図 2の 例に限定されない。 また、 弾性シール部材 7 0が設けられる燃料電池セル 1 0 0の配置は 、 図 2の例に限定されず、 例えば、 積層方向 D 1に不等間隔であってもよい。

[ 0 0 3 7 ] 弾性シール部材 7 0は、 枠部 1 30に固定されている。 なお、 枠部 1 30の表面にプラ スチック製の層が形成される場合、 弾性シール部材 7 0は、 プラスチック製の層に固定さ れる。 弾性シール部材 7 0は、 膜電極接合体 1 1 0の外周部を囲むように環状に形成され ている。 弾性シール部材 7 0は、 弾性シール部材 5 0と同様に、 積層方向 D 1に弾性変形 可能である。 弾性シール部材 7 0は、 弾性シール部材 5 0と同様に、 例えば、 ゴム製であ る。 ただし、 弾性シール部材 7 0は弾性を有していればよく、 弾性シール部材 7 0の材質 は特に限定されない。 弾性シール部材 7 0には、 当該弾性シール部材 7 0が設けられる枠 部 1 3 0に隣り合うセパレータ 1 2〇が積層方向 D 1に当接している。

[ 0 0 3 8 ] 弾性シール部材 7 〇 とセパレータ 1 2 0との間のシール性は、 弾性シール部材 7 〇の積 層方向 D 1への弾性変形により確保されている。 このように、 弾性シール部材 7 0は、 当 該弾性シール部材 7 〇が設けられる枠部 1 3 0に隣り合うセパレータ 1 2 0と当該枠部 ! 3 0との間に介在する。 それにより、 弾性シール部材 7 0が設けられる箇所において、 枠 部 1 3 0とセパレータ 1 2 0との間のシール性が確保され、 枠部 1 3 0とセパレータ 1 2 〇との間からガスや冷媒が漏れ出ることが抑 制される。

[ 0 0 3 9 ] ここで、 弾性シール部材 5 0および弾性シール部材 7 0の積層方向 D 1の長さは、 ビー ドシール 6 0の積層方向 D 1の長さよりも長い。 そして、 弾性シール部材 5 0および弾性 シール部材 7 0の変形量は、 ビードシール 6 0の変形量より も大きい。 具体的には、 上記 の変形量は、 積層方向 D 1の締め付け荷重が積層体 1 〇に付与された状態における各部材 の変形量を意味する。 つまり、 同一の圧縮荷重が付与された場合において、 弾性シール部 材 5〇および弾性シール部材 7 〇の変形量が、 ビードシール 6 〇の変形量よりも大きくな っている。 なお、 弾性シール部材 5 0の積層方向 D 1の長さと、 弾性シール部材 7 0の積 層方向 D 1の長さとは、 互いに一致していてもよく、 異なっていてもよい。 また、 弾性シ ール部材 5 0の変形量と、 弾性シール部材 7 0の変形量とは、 互いに一致していてもよく 、 異なっていてもよい。

[ 0 0 4 0 ] ところで、 燃料電池スタック 1は、 複数の燃料電池セル 1 0 0を積層して積層体 1 0を 形成し、 積層体 1 〇を一対の挟持部材 2 〇、 2 〇によって積層方向 D 1に挟持することに よって製造される。 各部品の加工精度には限界があり、 各部品の寸法は寸法公差内でばら つく。 ゆえに、 燃料電池スタック 1の製造工程において、 各部品の寸法のばらつきに起因 して、 シール性が確保されるべき箇所で隙間が生じ るおそれがある。 本実施形態では、 各 部品の寸法のばらつきが弾性シール部材 5 〇および弾性シール部材 7 〇の変形によって吸 収され、 隙間の発生が抑制される。 それにより、 燃料電池スタック 1のシール性が向上さ れる。

[ 0 0 4 1 ] 特に、 本実施形態では、 上述したように、 少なく とも 1つの燃料電池セル ! 。 0の枠部 1 3〇にも、 弾性シール部材 7 0が設けられており、 当該弾性シール部材 7 0は、 当該枠 部 1 3 0に隣り合うセパレータ 1 2 0と当該枠部! 3 0との間に介在する。 ここで、 枠部 1 3〇の表面に形成される層状のビードシール 6 0では、 最大変形量が小さく、 各部品の 寸法のばらつきの吸収能力はあまり高くない 。 ゆえに、 仮に、 いずれの燃料電池セルI L 0 〇の枠部! 3 〇にも弾性シール部材 7〇が設けられない場合、 各部品の寸法のばらつきを 吸収しきれず、 シール性が確保されるべき箇所で隙間が生じ るおそれがある。 一方、 本実 施形態では、 各部品の寸法のばらつきを弾性シール部材 7 〇によって十分に吸収できるの で、 燃料電池スタック : Lのシール性を適切に向上させることができ 。 なお、 全てのビー ドシール 6 〇を弾性シール部材 7 〇に置き換えた場合、 加工コス トの増大や積層体 1 〇に 負荷される荷重が過度に大きくなる等の懸念 がある点を考慮すると、 ビードシール 6 〇を 併用する必要性もあるといえる。

[ 0 0 4 2 ] また、 本実施形態では、 弾性シール部材 5 〇 と弾性シール部材 7〇 とは、 積層方向 D 1 に見た場合に互いに重なる位置に配置されて いる。 例えば、 図 2の例では、 弾性シール部 材 5〇の積層方向 D 1への投影面と、 弾性シール部材 7 〇の積層方向 D 1への投影面とは 一致している。 ただし、 積層方向 D 1に見た場合に互いに重なる位置に配置され いるこ とは、 積層方向 D 1に見た場合に互いに部分的に重なっている とも含む。 つまり、 弾性 シール部材 5 〇の積層方向 D 1への投影面と、 弾性シール部材 7 〇の積層方向 D 1への投 影面とが部分的に重なっていてもよい。 このように、 弾性シール部材 5 0と弾性シール部 材 7〇とが積層方向 D 1に見た場合に互いに重なる位置に配置され いることによって、 燃料電池スタック 1の各部品の寸法のばらつきを弾性シール部 5〇および弾性シール部 材 7〇の変形によって効果的に吸収できるので 燃料電池スタック 1のシール性を効果的 に向上させることができる。 なお、 ビードシール 6 0も、 積層方向 D 1に見た場合に弾性 シール部材 5 〇および弾性シール部材 7 〇と重なる位置に配置されている。 それにより、 ビードシール 6 〇とセパレータ 1 2 0との間のシール性が適切に確保される。

[ 0 0 4 3 ] 図 3は、 燃料電池スタック 1の分離状態を示す図である。 具体的には、 図 3は、 燃料電 池スタック 1において、 積層体 1 〇のうち分離可能な部分を分離した状態を示 す。 積層体 1 0のうち分離不可能な部分は、 接着等によって互いに固定されている部分で ある。 図 3 に示されるように、 各セパレータ 1 2 0は、 挟持部材 2〇、 膜電極接合体 1 1 〇および枠 部 1 3 0に対して分離可能となっている。 上述したように、 組み立てられた状態の燃料電 池スタック 1では、 セパレータ 1 2〇が枠部 1 3 0に当接していることによって、 枠部! 3 〇とセパレータ 1 2 0との間のシール性が確保される。 ここで、 積層体 1 〇が一対の挟 持部材 2 0、 2 〇によって積層方向 D 1に挟持されることによって、 セパレータ 1 2 0は 枠部 ! 3 0に当接している。 このように、 セパレータ 1 2 0は、 枠部 1 3 0に対して分離 可能な状態で当接している。 それにより、 燃料電池スタック 1の分離状態では、 各セパレ ータ 1 2 0を分離できるので、 セパレータ 1 2 〇、 および、 セパレータ 1 2 0により挟ま れる部品 (つまり、 膜電極接合体 1 1 〇および枠部 1 3 0 ) のメンテナンス性が向上され る。 例えば、 これらの互いに分離される部品の交換が容易 になる。

[ 0 0 4 4 ] なお、 上記では、 ビードシール 6 0が枠部 ! 3〇の表面に形成される例を説明している が、 ビードシール 6 〇はセパレータ 1 2 0の表面のうち枠部 1 3 0と接触する部分に形成 されてもよい。 この場合においても、 上記の例と同様に、 ビードシール 6 0が設けられる 箇所において、 枠部 1 3 0とセパレータ 1 2 0 との間のシール性が確保され、 枠部 1 3 0 とセパレータ ! 2〇との間からガスや冷媒が漏れ出ることが 制される。

[ 0 0 4 5 ] また、 上記では、 少なく とも 1つの燃料電池セル 1 0 0の枠部 1 3 0に弾性シール部材 7 〇が設けられる例を説明しているが、 弾性シール部材 7 〇は枠部 1 3 〇に隣り合うセパ レータ 1 2 0に設けられてもよい。 この場合においても、 上記の例と同様に、 燃料電池ス タック 1のシール性を適切に向上させることができ 。

[ 0 0 4 6 ]

(効果) 本発明の第 1の実施形態に係る燃料電池スタック 1の効果について説明する。

[ 0 0 4 7 ] 燃料電池スタック 1において、 挟持部材 2 〇には、 積層方向 D 1に弾性変形可能な弾性 シール部材 5 0が設けられており、 当該弾性シール部材 5 0は、 挟持部材 2 0に隣り合う セパレータ 1 2 0と挟持部材 2 0 との間に介在する。 また、 少なく とも 1つの燃料電池セ ル 1 0 0の枠部 1 3 0または当該枠部! 3 0に隣り合うセパレータ 1 2 0にも、 弾性シー ル部材 7 0が設けられており、 当該弾性シール部材 7 0は、 当該枠部 1 3 0に隣り合うセ パレータ 1 2 0と当該枠部 1 3 0 との間に介在する。 つまり、 挟持部材 2〇に弾性シール 部材 5 〇が設けられていることに加えて、 少なく とも 1つの燃料電池セル 1 0 0の枠部 1 3 〇または当該枠部 1 3 0に隣り合うセパレータ 1 2 0に弾性シール部材? 〇が設けられ ている。 それにより、 燃料電池スタック 1における各部品の寸法のばらつきを弾性シ ル 部材 5 0および弾性シール部材 7 0の変形によって吸収できる。 特に、 仮に、 上記のよう な弾性シール部材 7 〇が設けられない場合と比べて、 燃料電池スタック 1における各部品 の寸法のばらつきを十分に吸収できる。 ゆえに、 燃料電池スタック 1のシール性を向上さ せることができる。

[ 0 04 8 ] 好ましくは、 燃料電池スタック 1において、 複数の弾性シール部材 5 0、 7 0は、 積層 方向 D 1に見た場合に互いに重なる位置に配置され いる。 それにより、 燃料電池スタッ ク 1の各部品の寸法のばらつきを弾性シール部 5 〇および弾性シール部材 7 〇の変形に よって効果的に吸収できるので、 燃料電池スタック 1のシール性を効果的に向上させるこ とができる。

[ 0 04 9 ] 好ましくは、 燃料電池スタック 1において、 セパレータ 1 2 0は、 枠部 1 3 〇に対して 分離可能な状態で当接している。 それにより、 燃料電池スタック 1における各部品のメン テナンス性が向上される。

[ 0 0 5 0 ]

<第 2の実施形態> 本発明の第 2の実施形態に係る燃料電池スタック 1 Aについて説明する。

[ 0 0 5 1 ]

(構成) 図 4および図 5を参照して、 本発明の第 2の実施形態に係る燃料電池スタック 1 Aの構 成について説明する。

[ 0 0 5 2 ] 図 4は、 燃料電池スタック 1 Aの概略構成を示す断面図である。 燃料電池スタック 1 A では、 上述した燃料電池スタック 1 と同様に、 一部の燃料電池セル 1 0 0の枠部 1 30に は、 弾性シール部材 7 0が設けられており、 当該弾性シール部材 70が設けられる枠部 1 3 〇に隣り合うセパレータ 1 2 0 と当該枠部! 30との間に当該弾性シール部材 7 〇が介 在する。 それにより、 弾性シール部材 7 0が設けられる箇所において、 枠部 1 3 0とセパ レータ ! 20 との間のシール性が確保され、 枠部 1 3 0とセパレータ 1 20との間からガ スや冷媒が漏れ出ることが抑制される。 図 4の例では、 図 2の例と同様に、 燃料電池セル 1 00 c、 1 0 0 f の枠部 1 3 0に、 弾性シール部材 ? 〇が設けられている。 なお、 燃料 電池スタック : L Aにおいても、 上述した燃料電池スタック 1 と同様に、 弾性シール部材 7 〇は、 枠部 1 3 〇ではなくセパレータ ! 2 0に設けられてもよい。

[ 0 0 5 3 ] ここで、 燃料電池スタック 1 Aでは、 上述した燃料電池スタック 1 と異なり、 弾性シー ル部材 7 〇が設けられない箇所においては、 枠部 1 3 0とセパレータ 1 20との間のシー ル性を確保するために、 セパレータ 1 2 0が枠部 1 3 0に接着されている。 図 4の例では 、 燃料電池セル 1 0 0 a、 1 0 0 b、 1 00 d , 1 0 0 e、 1 0 0 gの両面において、 セ パレータ 1 2 0が枠部 1 3 0に接着されている。 また、 弾性シール部材 70が設けられる 燃料電池セル ! 00 c , 1 0 0 f では、 各燃料電池セル 1 0 0のうち弾性シール部材 ? 〇 が設けられない方の面にセパレータ 1 2 0が接着されている。 それにより、 セパレータ 1 2 〇が枠部 1 3 0に接着される箇所において、 枠部 1 3 0とセパレータ 1 2 0との間のシ ール性が確保され、 枠部 1 3 〇とセパレータ ! 2〇との間からガスや冷媒が漏れ出ること が抑制される。 なお、 互いに接着される部材同士の間には、 実際には、 接着剤が介在する が、 図 4および後述する図 5では、 接着剤の図示を省略している。

[ 0 0 54 ] 燃料電池スタック 1 Aでは、 セパレータ 1 2 0が枠部 1 3 0に接着されているので、 上 述した燃料電池スタック 1 と異なり、 燃料電池セル 1 0 0の枠部 1 3 0には、 ビードシー ル 6 〇が形成されない。 このようにセパレータ 1 2 〇が枠部 1 3 0に接着されていること によって、 複数の燃料電池セル 1 〇〇を構成する部品が一体化されている。

[ 0 0 5 5 ] 図 5は、 燃料電池スタック 1 Aの分離状態を示す図である。 具体的には、 図 5は、 燃料 電池スタック 1 Aにおいて、 積層体 1 0のうち分離可能な部分を分離した状態を示 。 図 2 1 a 溝

2 1 b 溝

2 2 エンドプレート

2 3 ターミナルプレート

3 1 燃料ガス供給孔

3 2 酸化ガス供給孔

3 3 冷媒供給孔

4 1 燃料ガス排出孔

4 2 酸化ガス排出孔

4 3 冷媒排出孔

5 〇 弾性シール部材

6 〇 ビードシール

7 〇 弾性シール部材

1 〇 〇 燃料電池セル

1 〇 〇 a 燃料電池セル

1 〇 〇 b 燃料電池セル

1 〇 〇 c 燃料電池セル

1 〇 〇 d 燃料電池セル

1 〇 〇 e 燃料電池セル

1 〇 〇 f 燃料電池セル

1 〇 〇 g 燃料電池セル

1 1 〇 膜電極接合体

1 1 1 電解質膜

1 1 2 アノード電極

1 1 3 カソード電極

1 2 〇 セパレータ

1 2 1 アノード側セパレータ

1 2 2 カソード側セパレータ

1 3 〇 枠部

D 1 積層方向