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Patent Searching and Data


Title:
FUEL CELL AND METHOD OF MANUFACTURE THEREOF
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/145090
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed are a fuel cell and method of manufacture thereof with which, although the cell has a simple structure, the contact pressure of the electrode layer and metal layer etc. can be increased and the cell output can be improved. There are provided a solid polymer electrolyte layer (1), a first electrode layer (2) and second electrode layer (3) arranged on both sides of this solid polymer electrolyte layer (1), and a first conductive layer (4) and second conductive layer (5) respectively arranged further on the outside of these electrode layers (2, 3). These layers (1 to 5) are joined as a single piece by an insertion-moulded resin moulding (6).

Inventors:
SUGIMOTO MASAKAZU (JP)
YANO MASAYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/059269
Publication Date:
December 03, 2009
Filing Date:
May 20, 2009
Export Citation:
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Assignee:
AQUAFAIRY CORP (JP)
SUGIMOTO MASAKAZU (JP)
YANO MASAYA (JP)
International Classes:
H01M8/02; H01M8/10
Foreign References:
JP2005011624A2005-01-13
JP2007157438A2007-06-21
JP3115434U2005-11-04
JP2005150008A2005-06-09
JPH03115434A1991-05-16
JP2005011624A2005-01-13
Other References:
See also references of EP 2290734A4
Attorney, Agent or Firm:
UNIUS PATENT ATTORNEYS OFFICE (JP)
Patent business corporation ユニアス international patent firm (JP)
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Claims:
 固体高分子電解質層と、この固体高分子電解質層の両側に設けられた第1電極層及び第2電極層と、これら電極層の更に外側に各々配置された第1導電層及び第2導電層とを備え、これら各層をインサート成形した樹脂成形体で一体化してある燃料電池。
 前記樹脂成形体は、第1電極層及び第2電極層に気体又は液体を供給するための供給部を有する請求項1に記載の燃料電池。
 前記第1導電層は、前記第1電極層を部分的に露出させる露出部を有する第1金属層からなり、前記第2導電層は、前記第2電極層を部分的に露出させる露出部を有する第2金属層からなる請求項1又は2に記載の燃料電池。
 前記樹脂成形体の供給部は、前記第1金属層又は第2金属層の露出部に対応する位置に設けられた開孔である請求項3に記載の燃料電池。
 前記樹脂成形体の開孔と前記第1電極層又は第2電極層との間には、多孔質層が介在する請求項4に記載の燃料電池。
 請求項1に記載の燃料電池を単位セルとして、その単位セルの複数が前記樹脂成形体で一体化してある燃料電池。
 前記単位セルの複数が同じ面内に並設される請求項6に記載の燃料電池。
 前記複数の単位セルの導電層同士を電気的に接続する接続部を有し、この接続部が前記樹脂成形体で一体化してある請求項6に記載の燃料電池。
 隣り合う前記単位セルの一方の第1導電層と、他方の第2導電層と、前記接続部とが、連続する金属板からなる金属層で形成されている請求項8に記載の燃料電池。
 固体高分子電解質層と、その両側に配される第1電極層及び第2電極層と、それらの外側に配される第1導電層及び第2導電層との積層物を成形型内に配置する工程と、
 その成形型内に樹脂を注入することで、前記積層物を一体化する樹脂成形体を成形する工程とを含む燃料電池の製造方法。
 固体高分子電解質層と、その両側に配される第1電極層及び第2電極層と、それらの外側に配され、前記第1電極層及び第2電極層を部分的に露出させる露出部を有する第1金属層及び第2金属層との積層物を、成形型内に配置する工程と、
 前記第1金属層及び第2金属層を両側から加圧した状態で、その成形型内に樹脂を注入することで、第1電極層及び第2電極層に気体又は液体を供給するための供給部を有し、前記積層物を一体化する樹脂成形体を成形する工程とを含む燃料電池の製造方法。
 前記成形型を分割構造にして分割した型部材の内面に凸部を設け、その凸部を前記第1金属層又は第2金属層に圧接させた状態で、前記成形型内に樹脂を注入する請求項11に記載の燃料電池の製造方法。
 前記第1金属層又は第2金属層の表面には複数の開孔が設けられており、前記分割した型部材には、前記開孔よりやや大きい上面を有する複数の凸部を前記複数の開孔に対応する位置にそれぞれ設けてある請求項12に記載の燃料電池の製造方法。
 前記積層物の複数を、何れかの積層物と他の積層物の導電層同士を接続部により電気的に接続した状態で成形型内に配置する請求項10~13いずれかに記載の燃料電池の製造方法。
Description:
燃料電池及びその製造方法

 本発明は、燃料電池を構成する各層を樹 により一体化してある燃料電池、及びその 造方法に関し、特にモバイル機器(携帯機器 )等に使用する燃料電池として有用である。

 近年のITの発展に伴い、携帯電話、ノー パソコン、デジタルカメラ等のモバイル機 のほとんどの電源は、リチウムイオン二次 池が用いられている。しかし、これらのモ イル機器の高機能化に伴い、消費電力がま ます増加する傾向にあり、その電源用ある は充電用としてクリーンで高効率な燃料電 に注目が集まっている。

 このような小型・軽量の燃料電池として 、例えば下記の特許文献1のように、板状の 固体高分子電解質と、その一方側に配置され たアノード側電極板と、他方側に配置された カソード側電極板と、アノード側電極板の外 側に配置されたアノード側金属板と、カソー ド側電極板の外側に配置されたカソード側金 属板とを備え、これら金属板の外周部を絶縁 材を介してカシメることにより、封止したも のが知られている。しかし、金属板のカシメ による封止では、工程が複雑化し、カシメ部 分の厚み制御にも精度を要するという問題が あった。

 そこで、封止工程を簡略化すべく、下記 特許文献2には、上記と同様の板状の固体高 分子電解質と電極板と金属板とを備える燃料 電池において、エポキシ系樹脂等の封止材料 を用いて、絶縁材を介在させつつ、両側の金 属板の周縁領域のみを封止したものが提案さ れている。

 また、下記の特許文献3には、板状の固体 高分子電解質と、その両側に設けた電極板( 媒層+導電性多孔質体)とを備え、それら各層 の周囲をインサート成形した樹脂枠で一体化 した燃料電池用セル部材が提案されている。 この発明では、電気を外部に取り出すための 導電部材(接続部材18等)は、樹脂の外側に配 されて、少ない面積で導電性多孔質体と接 しており、導電部材は樹脂で覆われていな 。

特開2005-150008号公報

実用新案登録第3115434号公報

特開2005-11624号公報

 しかしながら、特許文献2の燃料電池では 、両側の金属板の周縁領域のみを封止する構 造のため、両側の金属板と内側の電極板との 接触面の圧力が低くなる傾向があり、これが 電池抵抗となって電池の出力が低下するなど の問題があった。また仮に、製造時に両側の 金属板を加圧した状態で周縁領域を封止して も、徐々に接触面の圧力が低くなる傾向があ った。更に、金属板同士の間に絶縁材を介在 させる必要があるため、製造工程が複雑とな り、部材が多くなるという問題もあった。

 また、特許文献3の燃料電池用セル部材で は、インサート成形しているため、簡易な構 造・製法になるものの、樹脂枠により周囲の みが固着された構造のため、電気を外部に効 率良く取り出すのが困難であった。つまり、 電気の取り出しには、導電性多孔質体に導電 部材を接触させる必要があるが、樹脂枠によ り周囲のみを固着させ、樹脂の外側に導電部 材を配置する構造では、導電部材と電極板と を十分な圧力で接触させることができず、こ れが電池抵抗となって電池の出力が低下する などの問題があった。

 そこで、本発明の目的は、簡易な構造で りながら、電極層と金属層等の接触圧力を めて、電池出力を向上させることができる 料電池及びその製造方法を提供することで る。

 上記目的は、次の如き本発明により達成で る。  
 即ち、本発明の燃料電池は、固体高分子電 質層と、この固体高分子電解質層の両側に けられた第1電極層及び第2電極層と、これ 電極層の更に外側に各々配置された第1導電 及び第2導電層とを備え、これら各層をイン サート成形した樹脂成形体で一体化してある ことを特徴とする。

 本発明の燃料電池によると、固体高分子 解質層、電極層、及び導電層を、これらを いてインサート成形した樹脂成形体で一体 してあるため、樹脂成形体で導電層が保持 れて電極層との接触圧力を高めることがで 、接触抵抗を低減して電池出力を向上させ ことができる。つまり、各層を用いてイン ート成形した簡易な構造でありながら、電 出力が高い燃料電池とすることができる。 お、インサート成形する際に、樹脂の注入 力により、第1導電層及び第2導電層が両側 ら加圧されるが、成形型の内面に設けた凸 で別途加圧することにより、導電層と電極 との接触圧力を更に高めることができる。 電の際には、例えば樹脂成形体に設けた開 や流路を介して、第1電極層及び第2電極層に 燃料及び酸素等を供給することで、各々の電 極での反応と固体高分子電解質でのイオン伝 導とにより、発電を行うことができる。

 つまり、本発明では、前記樹脂成形体が 第1電極層及び第2電極層に気体又は液体を 給するための供給部を有することが好まし 。供給される気体としては水素ガス等の燃 ガス、空気等の酸素含有ガス等が挙げられ 液体としてはメタノール等が挙げられる。

 上記において、前記第1導電層は、前記第 1電極層を部分的に露出させる露出部を有す 第1金属層からなり、前記第2導電層は、前記 第2電極層を部分的に露出させる露出部を有 る第2金属層からなることが好ましい。導電 としては、ガス透過性を有するものなども 用可能であるが、露出部を有することによ 、露出部を介して電極層に気体又は液体を 給することができる。また、金属層を用い ことにより、他の材料に比べて大電流の取 出しが可能となる。

 その際、前記樹脂成形体の供給部は、前 第1金属層又は第2金属層の露出部に対応す 位置に設けられた開孔であることが好まし 。この構成によると、金属層の露出部に対 する位置に樹脂成形体の開孔が設けられる め、この開孔と露出部とを介して電極層に 体又は液体を供給することができ、より効 良く発電を行うことができる。

 また、前記樹脂成形体の開孔と前記第1電 極層又は第2電極層との間には、多孔質層が 在することが好ましい。これにより、気体 は液体の供給を可能にしながら、ゴミの付 等による電極層の劣化を防止することがで る。

 更に、上記の燃料電池を単位セルとして その単位セルの複数が前記樹脂成形体で一 化してあることが好ましい。また、単位セ の複数が同じ面内に並設されることが好ま い。例えば単位セル同士を直列接続するこ で、出力電圧を高めることができ、高出力 圧の燃料電池を一体のものとして得ること できる。

 また、前記複数の単位セルの導電層同士 電気的に接続する接続部を有し、この接続 が前記樹脂成形体で一体化してあることが ましい。この燃料電池によると、単位セル 士が接続部により電気的に接続されて、イ サート成形により樹脂成形体で一体化され いるため、単位セル同士の接続のための構 や工程が簡易となり、接続部の信頼性や耐 性が良好な燃料電池となる。

 一方、本発明の燃料電池の製造方法は、 体高分子電解質層と、その両側に配される 1電極層及び第2電極層と、それらの外側に される第1導電層及び第2導電層との積層物を 成形型内に配置する工程と、その成形型内に 樹脂を注入することで、前記積層物を一体化 する樹脂成形体を成形する工程とを含むこと を特徴とする。

 本発明の燃料電池の製造方法によると、 体高分子電解質層、電極層、及び導電層の 層物を用いて、インサート成形した樹脂成 体で一体化してあるため、樹脂成形体で導 層が保持されて電極層との接触圧力を高め ことができ、接触抵抗を低減して電池出力 向上させることができる。つまり、各層を いてインサート成形すると言う簡易な構造 製法でありながら、電池出力が高い燃料電 を得ることができる。

 本発明の燃料電池の製造方法としては、 体高分子電解質層と、その両側に配される 1電極層及び第2電極層と、それらの外側に され、前記第1電極層及び第2電極層を部分的 に露出させる露出部を有する第1金属層及び 2金属層との積層物を、成形型内に配置する 程と、前記第1金属層及び第2金属層を両側 ら加圧した状態で、その成形型内に樹脂を 入することで、第1電極層及び第2電極層に気 体又は液体を供給するための供給部を有し、 前記積層物を一体化する樹脂成形体を成形す る工程とを含むことが好ましい。

 この製造方法によると、第1金属層及び第 2金属層が第1電極層及び第2電極層を露出させ る露出部を有し、その積層物を成形型内に配 置して樹脂を注入して、電極層に気体又は液 体を供給するための供給部を有する樹脂成形 体を成形する。この供給部を介して燃料及び 酸素等を電極層に供給することができ、各々 の電極での反応と固体高分子電解質でのイオ ン伝導とにより、発電を行うことができる。 その際、前記第1金属層及び第2金属層を両側 ら加圧した状態で、インサート成形してい ため、両側の金属層が電極層に接触する際 圧力が大きくなり、電池抵抗が小さくなっ 電池の出力が向上する。

 上記において、前記成形型を分割構造に て分割した型部材の内面に凸部を設け、そ 凸部を前記第1金属層又は第2金属層に圧接 せた状態で、前記成形型内に樹脂を注入す ことが好ましい。この場合、型部材の内面 凸部によって、第1金属層又は第2金属層を加 圧した状態で、樹脂により封止して一体化さ れるため、両側の金属層が電極層に接触する 際の圧力がより確実に大きくなる。

 また、前記第1金属層又は第2金属層の表 には複数の開孔が設けられており、前記分 した型部材には、前記開孔よりやや大きい 面を有する複数の凸部を前記複数の開孔に 応する位置にそれぞれ設けてあることが好 しい。この場合、型部材の内面の凸部によ て、金属層の開孔の周囲を加圧することが き、これにより金属層と電極層との接触圧 を高くすることができる。また、同時に金 層の露出部を凸部で閉塞させることで、樹 による被覆を防止して、露出部から第1電極 又は第2電極層を露出させることができる。

 また、前記積層物を成形型内に配置する 程で、前記積層物を複数用いて、それらの 層物の各々を電気的に接続した状態で成形 内に並設することが好ましい。この製造方 によると、例えば積層物同士を直列接続す ことで、出力電圧を高めることができ、高 力電圧の燃料電池を一体のものとして製造 ることができ、製造効率も高めることがで る。

 また、前記積層物の複数を、何れかの積 物と他の積層物の導電層同士を接続部によ 電気的に接続した状態で成形型内に配置す ことが好ましい。この燃料電池の製造方法 よると、単位セルを構成する積層物の導電 同士が接続部により電気的に接続されて、 ンサート成形により樹脂成形体で一体化さ るため、単位セル同士の接続のための構造 工程が簡易となり、接続部の信頼性や耐久 が良好な燃料電池を製造することができる

本発明の燃料電池の一例を示す図であ 、(a)は上面図、(b)は正面視断面図、(c)は底 図 本発明の燃料電池の製造方法の一例を す正面視断面図 本発明の燃料電池の他の例を示す図で り、(a)は斜視図、(b)は上面図、(c)は要部を す斜視図 本発明の燃料電池の製造方法の他の例 示す斜視図 本発明の燃料電池の他の例を示す正面 断面図 実施例1等における燃料電池の出力電圧 の変化を示すグラフ 本発明の燃料電池の他の例を示す図で り、(a)は上面図、(b)は正面視断面図 本発明の燃料電池の別実施形態を示す であり、(a)は上面図、はそのI-I矢視断面図 (c)はそのII-II矢視断面図

 [第1実施形態]
 本発明に係る燃料電池の好適な実施形態を 面を用いて説明する。図1は、本発明の燃料 電池の一例を示す図であり、(a)は上面図、(b) は正面視断面図、(c)は底面図である。

 本発明の燃料電池は、図1に示すように、 固体高分子電解質層1と、この固体高分子電 質層1の両側に設けられた第1電極層2及び第2 極層3と、これら電極層2,3の更に外側に各々 配置された第1導電層及び第2導電層とを備え いる。本実施形態では、第1導電層及び第2 電層が、第1電極層2及び第2電極層3を部分的 露出させる露出部を有する第1金属層4及び 2金属層5とからなる例を示す。

 なお、導電層の材質としては、金属、導 性高分子、導電性ゴム、導電性繊維、導電 ペースト、導電性塗料などが挙げられる。

 固体高分子電解質層1としては、従来の固 体高分子膜型の燃料電池に用いられるもので あれば何れでもよいが、化学的安定性及び導 電性の点から、超強酸であるスルホン酸基を 有するパーフルオロカーボン重合体からなる 陽イオン交換膜が好適に用いられる。このよ うな陽イオン交換膜としては、ナフィオン( 録商標)が好適に用いられる。その他、例え 、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素 脂からなる多孔質膜に上記ナフィオンや他 イオン伝導性物質を含浸させたものや、ポ エチレンやポリプロピレン等のポリオレフ ン樹脂からなる多孔質膜や不織布に上記ナ ィオンや他のイオン伝導性物質を担持させ ものでもよい。

 固体高分子電解質層1の厚みは、薄くする ほど全体の薄型化に有効であるが、イオン伝 導機能、強度、ハンドリング性などを考慮す ると、10~300μmが使用可能であるが、25~50μmが ましい。

 電極層2,3は、固体高分子電解質層1の表面 付近でアノード側およびカソード側の電極反 応を生じさせるものであれば何れでもよい。 なかでも、ガス拡散層としての機能を発揮し て、燃料ガス、燃料液、酸化ガス及び水蒸気 の供給・排出を行なうと同時に、集電の機能 を発揮するものが好適に使用できる。電極層 2,3としては、同一又は異なるものが使用でき 、その基材には電極触媒作用を有する触媒を 担持させることが好ましい。触媒は、固体高 分子電解質層1と接する内面側に少なくとも 持させるのが好ましい。

 電極層2,3の電極基材としては、例えば、 ーボンペーパー、カーボン繊維不織布など 繊維質カーボン、導電性高分子繊維の集合 などの電導性多孔質材が使用できる。また 固体高分子電解質層1に触媒を直接付着させ たり、カーボンブラックなどの導電性粒子に 担持させて固体高分子電解質層1に付着させ 電極層2,3を用いることも可能である。

 一般に、電極層2,3は、このような電導性 孔質材にフッ素樹脂等の撥水性物質を添加 て作製されるものであって、触媒を担持さ る場合、白金微粒子などの触媒とフッ素樹 等の撥水性物質とを混合し、これに溶媒を 合して、ペースト状或いはインク状とした 、これを固体高分子電解質膜と対向すべき 極基材の片面に塗布して形成される。

 一般に、電極層2,3や固体高分子電解質層1 は、燃料電池に供給される還元ガスと酸化ガ スに応じた設計がなされる。本発明では、酸 化ガスとして空気が用いられると共に、還元 ガスとして水素ガスを用いるのが好ましい。 なお、還元ガスの代わりにメタノール等の燃 料液を使用することも可能である。

 例えば、水素ガスと空気を使用する場合 空気が自然供給される側のカソード側の第2 電極層3(本明細書では、アノード側を第1電極 層、カソード側を第2電極層と仮定する)では 酸素と水素イオンの反応が生じて水が生成 るため、かかる電極反応に応じた設計をす のが好ましい。特に、低作動温度、高電流 度及び高ガス利用率の運転条件では、特に が生成する空気極において水蒸気の凝縮に る電極多孔体の閉塞(フラッディング)現象 起こりやすい。したがって、長期にわたっ 燃料電池の安定な特性を得るためには、フ ッディング現象が起こらないように電極の 水性を確保することが有効である。

 触媒としては、白金、パラジウム、ルテ ウム、ロジウム、銀、ニッケル、鉄、銅、 バルト及びモリブデンから選ばれる少なく も1種の金属か、又はその酸化物が使用でき 、これらの触媒をカーボンブラック等に予め 担持させたものも使用できる。

 電極層2,3の厚みは、薄くするほど全体の 型化に有効であるが、電極反応、強度、ハ ドリング性などを考慮すると、1~500μmが好 しく、100~300μmがより好ましい。電極層2,3と 体高分子電解質層1とは、予め接着、融着、 又は塗布形成等を行って積層一体化しておい てもよいが、単に積層配置されているだけで もよい。このような積層体は、膜/電極接合 (MembraneElectrode Assembly:MEA)として入手するこ もでき、これを使用してもよい。

 本発明では、第1電極層2及び第2電極層3の 外形が固体高分子電解質層1の外形より小さ ものでもよいが、第1電極層2及び第2電極層3 外形と固体高分子電解質層1の外形とが同じ であることが好ましい。電極層の外形と固体 高分子電解質層の外形とが同じであると、電 極板と固体高分子電解質の積層体を打ち抜い て、固体高分子電解質・電極・接合体を製造 することができ、量産効果により当該接合体 のコストを低減することができる。また、電 極層の外周より金属層の外周が内側に形成さ れていることで、電極層の外周及び固体高分 子電解質層の外周をより確実に封止すること ができる。

 アノード側電極層2の表面にはアノード側 の第1金属層4が配置され、カソード側電極層3 の表面にはカソード側の第2金属層5が配置さ る(本明細書では、アノード側を第1金属層 カソード側を第2金属層と仮定する)。第1金 層4は、第1電極層2を部分的に露出させる露 部を有するが、本実施形態では、アノード 金属層4には燃料ガス等を供給するための開 4aが設けられている例を示す。

 第1金属層4の露出部は、アノード側電極 2が露出可能であれば、その個数、形状、大 さ、形成位置などは何れでもよい。アノー 側金属層4の開孔4aは、例えば、規則的又は ンダムに複数の円孔やスリット等を設けた 、または金属メッシュによって開孔4aを設 たり、第1金属層4を櫛形電極のような形状に してアノード側電極層2を露出させてもよい 開孔4a部分の面積が締める割合(開孔率)は、 極との接触面積とガスの供給面積のバラン などの観点から、10~50%が好ましく、15~30%が り好ましい。

 また、カソード側の第2金属層5は、第2電 層3を部分的に露出させる露出部を有するが 、本実施形態では、カソード側金属層5には 空気中の酸素を供給(自然吸気)するための多 数の開孔5aが設けられている例を示す。開孔5 aは、カソード側電極層3が露出可能であれば その個数、形状、大きさ、形成位置などは れでもよい。カソード側金属層5の開孔5aは 例えば、規則的又はランダムに複数の円孔 スリット等を設けたり、または金属メッシ によって開孔5aを設けたり、第2金属層5を櫛 形電極のような形状にしてカソード側電極層 3を露出させてもよい。開孔5a部分の面積が締 める割合(開孔率)は、電極との接触面積とガ の供給面積のバランスなどの観点から、10~5 0%が好ましく、15~30%がより好ましい。

 金属層4,5としては、電極反応に悪影響が いものであれば何れの金属も使用でき、例 ばステンレス板、ニッケル、銅、銅合金な が挙げられる。但し、導電性、コスト、形 付与性、加圧のための強度などの観点から 銅、銅合金、ステンレス板などが好ましい また、上記の金属に金メッキなどの金属メ キを施したものでもよい。

 なお、金属層4,5の厚みは、薄くするほど 体の薄型化に有効であるが、導電性、コス 、重量、形状付与性、加圧のための強度な を考慮すると、10~1000μmが好ましく、50~200μm がより好ましい。

 本発明では、電極層2,3と金属層4,5とを良 に樹脂で一体化する観点から、第1電極層2 外周より、第1金属層4の外周が内側に形成さ れていることが好ましく、第2電極層3の外周 り、第2金属層5の外周が内側に形成されて ることが好ましい。なお、第1電極層2の外周 より、第1金属層4の外周が外側に形成されて てもよく、第2電極層3の外周より、第2金属 5の外周が外側に形成されていてもよい。

 金属層4及び金属層5は、少なくとも一部 樹脂から露出することにより、その部分を 極として電気を外部に取り出すことができ 。このため、樹脂成形体6に対して、金属層4 及び金属層5を一部露出させた端子部を設け もよいが、本発明では、金属層4及び金属層5 が、単位セルの電極となる突出部4b,5bを備え これが樹脂成形体6から外部に出ていること が好ましい。この突出部4b,5bは、インサート 形を行う際に、金属層4,5等(積層物L)を成形 内に保持するためにも利用できる。

 金属層4及び金属層5の形成や開孔5a、4aの 成は、プレス加工(プレス打ち抜き加工)を 用して行うことができる。また、金属層4及 金属層5の突出部4b,5bには、樹脂の流動や密 性を良好にする目的で、インサート成形さ る部分に貫通孔を設けてもよい。更に、接 や固定を良好に行うために、突出部4b,5bの 出した部分に貫通孔を設けてもよい。

 本発明の燃料電池は、図1に示すように、 以上のような各層1~5をインサート成形した樹 脂成形体6で一体化してある。本発明では、 1導電層及び/又は第2導電層の全面又は略全 を樹脂成形体6で覆うことが好ましく、第1導 電層及び第2導電層の全面又は略全面を樹脂 形体6で覆うことがより好ましい。その場合 後述するように、樹脂成形体6は部分的に予 備成形体を含むものであってもよい。樹脂成 形体6は、第1電極層2及び第2電極層3に気体又 液体を供給するための供給部を有すること 好ましく、この供給部は、第1金属層4又は 2金属層5の露出部に対応する位置に設けられ た開孔6aであることが好ましい。

 本実施形態では、前記第1電極層2及び第2 極層3が開孔6aから露出するように、前記第1 金属層4及び第2金属層5を両側から加圧した状 態で、樹脂成形体6によりインサート成形し 一体化してある例を示す。

 本発明では、金属層4,5の露出部に相当す 開孔4a,5aの大きさが、樹脂成形体6の開孔6a 大きさより、大きくてもよく、同じ大きさ もよく、小さくてもよい。但し、第1金属層4 及び/又は第2金属層5の露出部の大きさと、開 孔6aの大きさとがほぼ等しくなるように、樹 成形体6を成形してあることが好ましい。具 体的には、各々の開孔6aの面積は、各々の露 部の面積の60~150%が好ましく、80~130%がより ましい。

 本実施形態では、金属層4,5の露出部に相 する開孔4a,5aの大きさが、樹脂成形体6の開 6aの大きさより小さい場合の例を示す。こ により金属層4,5の開孔4a,5aの周囲に対して、 樹脂成形体6の開孔6aに相当する部分を利用し て、成型時に加圧することができる(図2(c)参 )。

 樹脂成形体6の材質としては、熱硬化性樹 脂、熱可塑性樹脂、耐熱性樹脂などが挙げら れるが、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂が好ま しい。なお、熱可塑性樹脂としては、ポリカ ーボネート樹脂、ABS樹脂、液晶ポリマー、ポ リプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂 、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリアミドな どが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、エ ポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェ ノール樹脂、アミノ樹脂、ポリウレタン樹脂 、シリコーン樹脂、または熱硬化性ポリイミ ド樹脂等が挙げられる。なかでも、成形型内 での樹脂の流動性、強度、溶融温度などの観 点から、ポリエステル、ポリプロピレン、ア クリル樹脂が好ましく、これらはアプリケー ションによって選択することが可能である。

 樹脂成形体6としては、熱可塑性エラスト マーやゴム等の樹脂エラストマーを用いるこ とも可能である。その場合、他の材料にも可 とう性の有るものを使用することで、燃料電 池全体を可とう性にすることが可能である。

 樹脂成形体6の全体の厚みとしては、樹脂 による一体化の強度や、金属層を加圧する圧 力、薄型化などの観点から、0.3~4mmが好まし 0.5~2mmがより好ましい。特に、金属層を覆う 分の樹脂成形体6の厚みとしては、金属層を 加圧する圧力の観点から、0.2~1.5mmが好ましく 、0.3~1.0mmがより好ましい。

 樹脂成形体6の外形の面積としては、樹脂 による一体化の強度や、金属層を加圧する圧 力の観点から、固体高分子電解質層1の外形 面積の101~200%が好ましく、150~180%がより好ま い。

 本発明の燃料電池は、次のようにして燃 等を供給して発電させることができる。例 ばカソード側は、そのまま大気開放にして き、アノード側に設けた空間に水素ガス等 燃料を供給したり、アノード側に設けた空 内で水素ガス等の燃料を発生させることで 電を行うことができる。また、アノード側 び/又はカソード側に対して、流路を形成す るための流路形成部材を取り付けて、その流 路に酸素含有ガスや燃料を供給することも可 能である。流路形成部材としては、例えば流 路溝と供給口と排出口を設けた板状体や、ス タック型燃料電池のセパレータと類似の構造 のものが使用できる。後者を使用するとスタ ック型燃料電池を構成することができる。

 以上のような燃料電池は、例えば本発明 製造方法により製造することができる。即 、本発明の燃料電池の製造方法は、図2(a)~(d )に示すように、固体高分子電解質層1と、そ 両側に配される第1導電層及び第2導電層と それらの外側に配される第1金属層4及び第2 属層5との積層物Lを成形型10内に配置する工 を含む。本実施形態では、第1導電層及び第 2導電層が第1電極層2及び第2電極層3を部分的 露出させる露出部(例えば開孔4a,5a)を有する 第1金属層4及び第2金属層5であり、その露出 が成形型10の凸部11a,12aにより閉塞した状態 成形型10内に配置する例を示す。

 また、本発明の燃料電池の製造方法は、 記の成形型10内に樹脂を注入することで、 層物Lを一体化する樹脂成形体6を成形する工 程を含む。本実施形態では、第1金属層4及び 2金属層5を両側から加圧した状態で、その 形型10内に樹脂を注入することで、第1電極 2及び第2電極層3に気体又は液体を供給する めの供給部を有し、積層物Lを一体化する樹 成形体6を成形する工程を含む例を示す。つ まり、前記供給部に相当する開孔6aを除いて 積層物Lのほぼ全体を樹脂成形体6で覆う例 示す。

 まず、例えば、図2(a)に示すように、底面 に凸部11aを有する下金型11を準備する。本実 形態では、成形型10を分割構造にして分割 た型部材の内面に凸部11a,12aを設け、その凸 11a,12aを第1金属層4及び第2金属層5圧接させ 場合の例を示す。凸部11aは、積層物Lの下側 第1金属層4の開孔4aを閉塞させる大きさの上 面を有し、各々の開孔4aに対向する位置に設 ている。下金型11は、底面の周囲に側壁を しており、側壁の内面に沿って上金型12が挿 入できる。

 下金型11(又は上金型12)には、樹脂の注入 11bが設けられているが、注入口11bは複数設 てもよい。また、成型時の樹脂の流れを良 にするために、樹脂の小排出口を1箇所以上 に設けてもよい。

 更に、第1金属層4及び第2金属層5の突出部 4b,5bを、成形後に樹脂成形体6から露出させる ために、下金型11の側壁は分割構造になって る(図示省略)。積層物Lを成形型10内に配置 る際に、下金型11の側壁に設けた矩形の切欠 き部に、第1金属層4及び第2金属層5の突出部4b ,5bが位置決めされ、その突出部4b,5bを型部材 押さえる構造になっている。これにより、 出部4b,5bを樹脂成形体6から露出させること できる。

 次に、例えば、図2(b)に示すように、積層 物Lを下金型11の底面に配置する。その際、底 面の凸部11aの上面が、第1金属層4の開孔4aを 塞可能な位置に配置する。積層物Lを配置す 際には、各層の一部又は全部が一体化され いてもよく、一体化されていなくてもよい また、一部が一体化されていない場合、各 を別々に配置しても、同時に配置してもよ 。配置する積層物Lの構成は、前述の通りで あるが、配置を行う際に、最終的な樹脂成形 体6の形状の一部を予め成形した予備成形体 用いて、この予備成形体を積層物Lと共に成 型10内に配置することも可能である(例えば 4参照)。

 次に、例えば、図2(c)に示すように、下金 型11の側壁の内面に沿って上金型12を挿入す が、上金型12の下面には凸部12aが設けてある 。この凸部12aは、積層物Lの上側の第2金属層5 の開孔5aを閉塞させる大きさの上面を有し、 々の開孔5aに対向する位置に設けている。 して、下金型11の凸部11aと上金型12凸部12aと 、金属層4,5を加圧した状態で、積層物Lを成 形型10内に配置する。その際、第1金属層4及 第2金属層5の突出部4b,5bが成形型10の内部空 から外側に配置されるようにしてもよい。

 その状態で、成形型10内に樹脂(「樹脂」 は樹脂の原料液や未硬化物を含む)を注入す るが、露出部(例えば開孔4a,5a)が凸部11aと凸 12aによって閉塞されているため、図2(d)に示 ように、得られた成形体では第1電極層2及 第2電極層3が開孔6aから露出する。また、樹 の注入により、固体高分子電解質層1、電極 層2,3、第1金属層4及び第2金属層5を、インサ ト形成により一体化することができる。

 [第2実施形態]
  本発明に係る燃料電池の別の実施形態を 面を用いて説明する。図8は、本発明の燃料 池の一例を示す図であり、(a)は上面図、(b) そのI-I矢視断面図、(c)はそのII-II矢視断面 である。

 本発明の燃料電池は、図8に示すように、 複数の単位セルCを備え、何れかの単位セルC1 と他の単位セルC2の導電層同士を、接続部に り電気的に接続している。この実施形態で 、単位セルC1の第1導電層(第1金属層4)と、単 位セルC2の第2導電層(第2金属層5)とを電気的 接続(直列接続)する例を示すが、本発明では 、何れかの単位セルC1と他の単位セルC2の導 層同士を、並列接続することも可能である その場合、何れかの単位セルC1と他の単位セ ルC2の第1導電層同士及び第2導電層同士が電 的に接続される。もちろん、並列接続と直 接続とを組み合わせることも可能である。

 なお、接続する単位セルCの数としては、 要求される電圧又は電流に応じて、設定する ことが可能である、この実施形態では2つの 位セルCを接続する例を示す。

 本発明における各々の単位セルCは、固体 高分子電解質層1と、この固体高分子電解質 1の両側に設けられた第1電極層2及び第2電極 3と、これら電極層2,3の更に外側に各々配置 された第1導電層及び第2導電層とを有する。 の実施形態では、第1導電層及び第2導電層 、第1電極層2及び第2電極層3を部分的に露出 せる露出部を有する第1金属層4及び第2金属 5とからなる例を示す。以下、第1実施形態 相違する部分について述べるが、他の部分 前述の第1実施形態と同様である。

 本発明の燃料電池は、図8に示すように、 何れかの単位セルCと他の単位セルCの導電層 士を電気的に接続する接続部Jを備えている が、直列接続の場合、何れかの単位セルCの 1導電層と他の単位セルCの第2導電層とが電 的に接続される。この実施形態では、隣り う前記単位セルCの一方の第1導電層(金属層4) と、他方の第2導電層(金属層5)と、接続部Jと 、連続する金属板からなる金属層で形成さ ている例を示す。

 この実施形態では、接続部Jが中央に段差 部を有する長方形となっているが、接続部J 形状は何れでもよく、また、部分的に樹脂 形体6の外部に突出する形状でもよい。イン ート形成する際には、積層物を成形型内に 置固定する必要があり、位置固定の際には 続部Jが部分的に樹脂成形体6の外部に突出 る形状であることが好ましい。

 接続部Jは、隣り合う単位セルC同士を直 に接続するものであり、第1金属層4及び第2 属層5と一体化した金属板になっている。第1 金属層4及び第2金属層5を独立して配置する代 わりに、この金属板を用いることにより、こ れを成形型内に配置するだけで、単位セルC 直列に接続された燃料電池を製造すること できる。

 金属板は、図8(c)に示すように、相互に平 行な面内に隣接して配置された第1金属層4及 第2金属層5が、同じ面内で外側に各々延設 れ、段差部によって連結一体化してある。 のような段差部は、金属板を板金加工する とで作製することができる。

 本発明の燃料電池は、図8に示すように、 以上のような単位セルC及び接続部Jをインサ ト成形により一体化した樹脂成形体6を備え ている。樹脂成形体6は、第1電極層2及び第2 極層3に気体又は液体を供給するための供給 を有することが好ましく、この供給部は、 1金属層4又は第2金属層5の露出部に対応する 位置に設けられた開孔6aであることが好まし 。

 以上のような燃料電池は、例えば本発明 製造方法により製造することができる。即 、本発明の燃料電池の製造方法は、図2(a)~(d )に示すように、固体高分子電解質層1、その 側に配される第1電極層2及び第2電極層3、並 びにそれらの外側に配される第1導電層及び 2導電層を含む積層物Lの複数を、何れかの積 層物Lと他の積層物Lの導電層同士を接続部Jに より電気的に接続した状態で成形型10内に配 する工程を含む。直列接続の場合、隣り合 積層物Lの一方の第1導電層と他方の第2導電 とが接続され、並列接続の場合、隣り合う 層物Lの一方の第1導電層と他方の第1導電層 が接続されると共に、一方の第2導電層と他 方の第2導電層とが接続される。

 この実施形態では、第1導電層及び第2導 層が第1電極層2及び第2電極層3を部分的に露 させる露出部(例えば開孔4a,5a)を有する第1 属層4及び第2金属層5であり、その露出部が 形型10の凸部11a,12aにより閉塞した状態で成 型10内に配置する例を示す。

 単位セルCを構成する積層物Lは、その複 を同じ面内に並設してもよく、またL字型の2 辺、正方形又は長方形の2辺~4辺、三角形の2 ~3辺などの各辺に配置してもよい。この実施 形態では、2つの積層物Lを同じ面内に並設す 例を示す。

 また、本発明の燃料電池の製造方法は、 記の成形型10内に樹脂を注入することで、 層物L及び前記接続部Jを一体化する樹脂成形 体6を成形する工程を含む。この実施形態で 、第1金属層4及び第2金属層5を両側から加圧 た状態で、その成形型10内に樹脂を注入す ことで、第1電極層2及び第2電極層3に気体又 液体を供給するための供給部を有し、積層 Lを一体化する樹脂成形体6を成形する工程 含む例を示す。つまり、前記供給部に相当 る開孔6aを除いて、積層物Lのほぼ全体を樹 成形体6で覆う例を示す。

 まず、例えば、図2(a)に示すように、各々 の単位セルCの形成領域の底面に、凸部11aを する下金型11を準備する。この実施形態では 、成形型10を分割構造にして分割した型部材 内面に凸部11a,12aを設け、その凸部11a,12aを 1金属層4及び第2金属層5圧接させる場合の例 示す。凸部11aは、積層物Lの下側の第1金属 4の開孔4aを閉塞させる大きさの上面を有し 各々の開孔4aに対向する位置に設けている。 下金型11は、底面の周囲に側壁を有しており 側壁の内面に沿って上金型12が挿入できる

 下金型11(又は上金型12)には、樹脂の注入 11bが設けられているが、注入口11bは複数設 てもよい。また、成型時の樹脂の流れを良 にするために、樹脂の小排出口を1箇所以上 に設けてもよい。

 更に、第1金属層4及び第2金属層5の突出部 4b,5bを、成形後に樹脂成形体6から露出させる ために、下金型11の側壁は分割構造になって る(図示省略)。積層物Lを成形型10内に配置 る際に、下金型11の側壁に設けた矩形の切欠 き部に、第1金属層4及び第2金属層5の突出部4b ,5bが位置決めされ、その突出部4b,5bを型部材 押さえる構造になっている。これにより、 出部4b,5bを樹脂成形体6から露出させること できる。

 次に、例えば、図2(b)に示すように、積層 物Lの複数を下金型11の底面に配置する。その 際、各々の単位セルCの形成領域の底面に形 された凸部11aの上面が、各々の積層物Lの第1 金属層4の開孔4aを閉塞可能な位置に配置する 。

 本発明では、隣り合う積層物Lの一方の第 1導電層と他方の第2導電層とを接続部Jにより 電気的に接続した状態で成形型10内に配置す 。この実施形態では、隣り合う積層物Lの一 方の第1導電層(金属層4)と、他方の第2導電層( 金属層5)と、接続部Jとが、連続する金属板か らなる金属層で形成されている例を示す。

 積層物Lを配置する際には、各層の一部又 は全部が一体化されていてもよく、一体化さ れていなくてもよい。また、一部が一体化さ れていない場合、各層を別々に配置しても、 同時に配置してもよい。配置する積層物Lの 成は、前述の通りであるが、配置を行う際 、最終的な樹脂成形体6の形状の一部を予め 形した予備成形体を用いて、この予備成形 を積層物Lと共に成形型10内に配置すること 可能である(例えば図4参照)。

 次に、例えば、図2(c)に示すように、下金 型11の側壁の内面に沿って上金型12を挿入す が、上金型12の各々の単位セルCを形成する 域の下面には、凸部12aが設けてある。この 部12aは、積層物Lの上側の第2金属層5の開孔5a を閉塞させる大きさの上面を有し、各々の開 孔5aに対向する位置に設けている。そして、 金型11の凸部11aと上金型12凸部12aとで、金属 層4,5を加圧した状態で、積層物Lを成形型10内 に配置する。その際、第1金属層4及び第2金属 層5の突出部4b,5bが成形型10の内部空間から外 に配置されるようにしてもよい。

 その状態で、成形型10内に樹脂(「樹脂」 は樹脂の原料液や未硬化物を含む)を注入す るが、露出部(例えば開孔4a,5a)が凸部11aと凸 12aによって閉塞されているため、図2(d)に示 ように、得られた成形体では第1電極層2及 第2電極層3が開孔6aから露出する。また、樹 の注入により、固体高分子電解質層1、電極 層2,3、第1金属層4及び第2金属層5を含む積層 Lの複数を、インサート形成により一体化す ことができる。

 この実施形態では、隣り合う前記単位セ の一方の第1導電層と、他方の第2導電層と 前記接続部とが、連続する金属板からなる 属層で形成されている例を示したが、本発 における接続部は、一方の第1導電層と他方 第2導電層とを電気的に接続できるものであ れば、何れでもよい。

 例えば、一方の第1導電層と他方の第2導 層とを、別の部材で電気的に接続すること 可能である。例えば、金属ワイヤ等の部材 用いてソルダ接続することも可能である。 た、接続部を構成する部材と、導電層とは 機械的に接触することで、電気的に接続さ ていてもよい。例えば、金属板等の部材を いて導電層と接触させて、樹脂成形体によ 一体させることで、一方の第1導電層と他方 第2導電層とを、電気的に接続することも可 能である。

 この実施形態では、複数の単位セルが同 面内に配置される例を示したが、各々の単 セルは、立体的に配置することも可能であ 。例えば、各々の単位セルを、L字型の2辺 正方形又は長方形の2辺~4辺、三角形の2辺~3 などの各辺に配置してもよい。

 このように各々の単位セルを立体的に配 する場合、インサート形成時に立体的に成 する方法と、可とう性の材料を使用してイ サート形成時には平面的に成形した後、こ を立体的に変形させる方法とがある。

 前者の場合には、隣り合う前記単位セル 一方の第1導電層と、他方の第2導電層と、 記接続部とが連続する金属板が、隣り合う 記単位セルの角度に応じて、屈折している とが好ましい。例えば、正方形(四角柱)の4 に単位セルを配置する場合、上記金属板は 約90°の角度で屈折される。

 このような金属板を使用して、単位セル 構成する積層物を、四角柱のキャビティを する成形型10内の4辺に各々配置して、各々 電気的に接続した状態で、インサート形成 る方法により、四角柱の4辺に単位セルが配 置された燃料電池を製造することができる。

 [別実施形態]
 (1)第2実施形態では、樹脂成形体中に2つの 位セルを含み、接続部が樹脂成形体の外部 突出しない燃料電池の例を示したが、本発 では、図3(a)~(c)に示すように、樹脂の成形体 中に3つ以上の単位セルを含むものでもよい この実施形態では、第1金属層4と第2金属層5 接続部Jとが連続し、部分的に樹脂成形体の 外部に突出する金属板を用いて、4つの単位 ルC1~C4を接続した例を示す。

 各単位セルC1~C4の構成は基本的には、前 の通りであるが、金属層の突出部4b,5bと、第 1金属層4及び第2金属層5を一体化した金属板 が相違している。この実施形態では、各単 セルC1~C4が直列に接続されているため、金属 層の突出部4b,5bは、単位セルC1と単位セルC4と にだけ設けられている。つまり、単位セルC1 第1金属層4の突出部4bと、単位セルC4の第2金 属層5の突出部5bとだけが存在する。金属層の 突出部4b,5bの必要性や形状等は、前述の通り ある。

 第1金属層4及び第2金属層5を接続部Jを介 て一体化した金属板は、隣り合う単位セルC 士を直列に接続するための部材である。第1 金属層4及び第2金属層5を独立して配置する代 わりに、この金属板を用いることにより、こ れを成形型10内に配置するだけで、単位セルC 1~C4が直列に接続された燃料電池を製造する とができる。

 金属板は、図3(c)に示すように、相互に平 行な面内に隣接して配置された第1金属層4及 第2金属層5が、同じ面内で外側に各々延設 れた延出部4j,5jを有しており、延出部4j,5jを 差部4sによって連結一体化してある。この うな段差部は、金属板を板金加工すること 作製することができる。なお、並列接続を う場合、例えば、同じ面内に隣接して配置 れた第1金属層4同士(又は第2金属層5同士)が 延設された延出部により連結一体化した金 板を使用することができる。

 (2)先の実施形態では、予備成形体を使用 ずに、上下の成形型の凸部により開孔を形 する例を示したが、本発明では、図4に示す ように、予め開孔6aを形成した予備成形体7を 使用して、一方の成形型12のみの凸部12aによ 開孔6aを形成するようにしてよい。このよ な予備成形体7を使用することで、積層物Lを 成形型10内に配置する際の位置決めを容易に 、樹脂成形体6の開孔6aの形成を容易にする とができる。なお、予備成形体7を使用する 場合、これによって一方の金属層が加圧され 、他方の金属層は成形型の凸部により加圧さ れる。

 まず、図4(a)に示すように、予備成形体7 予め成形する。予備成形体7は、樹脂成形体6 の開孔6aに相当する開孔7aを有している。つ り、この開孔7aは、後の樹脂成形の際に開孔 7aが維持される。予備成形体7の外形は特に限 定されないが、インサート形成後の樹脂成形 体6より小さく、固体高分子電解質層1より若 大きい程度でよい。

 また、予備成形体7は、第1金属層4を位置 めするための段差部7b又は電極層2,3及び固 高分子電解質層1を位置決めするための段差 7cを有することが好ましい。また、第2金属 5の突出部5bを支持するための支持部7dを有 ることが好ましい。

 次に、図4(b)に示すように、予備成形体7 成形型(図示省略)内に配置し、更に第1金属 4を段差部7bに沿って位置決め配置する。こ とき、第1金属層4の開孔4aの位置は、予備成 体7の開孔7aの位置と略一致する。

 次に、図4(c)~(e)に示すように、予備成形 7の段差部7cに沿って、第1電極層2、固体高分 子電解質層1、及び第2電極層3を、順次位置決 めして配置する。その際、予めこれらが積層 一体化されたものを位置決め配置してもよい 。その際、段差部7cの大きさに少し余裕をも せることで、後に樹脂を注入した際に、電 層2,3の外周及び前記固体高分子電解質層1の 外周を封止することができる。

 次に、図4(f)に示すように、第2金属層5を 層配置する。このとき、第2金属層5の突出 5bは、支持部7dによって支持され、また、第2 金属層5の開孔5aが、上金型12の下面に設けた 部12aの位置と略一致するように配置される

 次に、図4(g)に示すように、セット後の成 形型内に樹脂を注入して、予備成形体7が樹 成形体6と一体化した燃料電池を成形する。 のとき、開孔5aが凸部12aによって閉塞され おり、また、予備成形体7の開孔7aが樹脂で がれないため、得られた成形体では第1電極 2及び第2電極層3が開孔6aから露出する。な 、予備成形体7によって一方の金属層4が加圧 され、他方の金属層5は成形型10の凸部12aによ り加圧されるため、第1金属層4及び第2金属層 5を両側から加圧した状態で、樹脂成形体6に り一体化された構造となる。

 (3)先の実施形態では、金属層の露出部に 当する開孔の大きさが、樹脂の開孔の大き より小さい例を示したが、図5(a)に示すよう に、金属層4,5の開孔4a,5aの大きさより、樹脂 形体6の開孔6aの大きさを小さくすることも 能である。その場合、開孔4a,5aから露出す 電極層2,3の一部(例えば周囲)が樹脂成形体6 より封止されるため、樹脂成形体6と電極層2 ,3との接着力によって、電極層2,3と金属層4,5 の密着性を高めることができる。開孔4a,5a 大きさより、樹脂成形体6の開孔6aの大きさ 小さくするには、上面の大きさが開孔4a,5aの 大きさより小さい凸部を形成した成形型を使 用して、その凸部が電極層2,3と接触した状態 で、樹脂による封止を行えばよい。

 上記の場合、金属層4,5の開孔4a,5aの周囲 対して、樹脂成形体6の開孔6aに相当する部 を利用して、成型時に加圧できない。この め、図5(b)に示すように、金属層4,5の開孔4a,5 a以外の部分を、例えば別のピンを用いて成 時に加圧することで、第1金属層4及び第2金 層5を両側から加圧した状態で、樹脂成形体6 により一体化することができる。このような 加圧を行う場合、ピン等を圧接した部分に加 圧用開孔6bが形成される。

 更に、図5(c)に示すように、発電に寄与し ない貫通孔6cを樹脂成形体6に設けることも可 能である。この貫通孔6cは、固体高分子電解 層1、電極層2,3等にも貫通孔を設けておき、 その孔より小さい貫通孔6cを設けて、その周 の樹脂成形体6により電極層2,3等を一体化し たものである。この貫通孔6cによると、その 囲の樹脂成形体6によって、固体高分子電解 質層1、電極層2,3、及び金属層4,5が一体化す ため、電極層2,3と金属層4,5との圧接力を高 ることができる。

 このような発電に寄与しない貫通孔6cは 発電のための電極層2,3の露出部と共に設け れる。また、貫通孔6c以外の部分を、例えば 別のピン等を用いて成型時に加圧することで 、第1金属層4及び第2金属層5を両側から加圧 た状態で、樹脂成形体6により一体化するこ ができる。その場合にも、ピン等を圧接し 部分に加圧用開孔6bが形成される。

 (4)先の実施形態では、水素供給型の燃料 池の例を主に示したが、本発明に用いられ 燃料電池としては、燃料により発電可能な 料電池であれば何れでもよく、例えばメタ ール改質型、ダイレクトメタノール型、炭 水素供給型などが挙げられる。その他の燃 を用いる燃料電池も各種知られており、そ らを何れも採用できる。

 その場合、各種の燃料電池に応じた固体 分子電解質層、および電極層等が使用され 。例えば、ダイレクトメタノール型の場合 一般的には、ナフィオン系ではクロスオー ーが大きくこれを抑止するために、芳香族 化水素系の固体高分子電解質を使うことが ましい。また、電極層には触媒は二種混合( Pt、Ru)を使用することが好ましい。

 (5)先の実施形態では、第1金属層及び/又 第2金属層の露出部の大きさと、開孔の大き とがほぼ等しくなるように、樹脂成形体に り一体化してある例を示したが、本発明で 、図7(a)~(b)に示すように、片面に1つの大き 開孔6aを設けることで、第1金属層4及び/又 第2金属層5の複数の露出部の全数又は一部を 露出させるようにしてもよい。

 また、片面に2つ以上の大きな開孔6aを設 ることで、第1金属層4及び/又は第2金属層5 複数の露出部の半数又はそれ以下を露出さ るようにしてもよい。つまり、本発明では1 の開孔6aから、2つ以上の露出部が露出する うに成形してもよい。

 (6)先の実施形態では、第1導電層及び第2 電層が、第1電極層及び第2電極層を部分的に 露出させる露出部を有する第1金属層及び第2 属層とからなる例を示したが、本発明では 露出部を有さない導電層を第1導電層及び/ は第2導電層として使用することも可能であ 。その場合、ガス透過性やガス拡散性を有 る導電層が使用でき、このような導電層と ては、例えば多孔質金属層、多孔質導電性 分子層、導電性ゴム層、導電性繊維層、導 性ペースト、導電性塗料などが挙げられる

 (7)先の実施形態では、第1電極層及び第2 極層が樹脂成形体の開孔から露出する例を したが、本発明では、樹脂成形体の開孔と 1電極層又は第2電極層との間に、多孔質層を 介在させてもよい。多孔質層を介在させるに は、インサート成形に使用する積層物として 、金属層又は導電層の外側に多孔質層を予め 設けておけばよい。多孔質層と金属層又は導 電層とは予め接着等していてもよいが、積層 配置するだけでもよい。

 多孔質層を形成する材料としては、イン ート成形時の温度に耐え得る多孔質膜、不 布、織布などが挙げられる。

 (8)先の実施形態では、第1電極層及び第2 極層を外部に露出させる開孔を樹脂成形体 設ける例を示したが、本発明では、樹脂成 体の内部に気体又は液体を供給するための 路を設けることも可能である。その場合、 電層に接触する側の内面に流路を設けた予 成形体を用いて、前述のようなインサート 形を行うことで、その流路に電極層を露出 せることができる。

 以下、本発明の構成と効果を具体的に示 実施例等について説明する。

 実施例1
 厚み0.2mmの銅板を図1に示す形状(小判状部の 長径31mm、短径10mm、突出部の開孔径φ2.0mm×22 )にプレスして打ち抜き、金属層となる銅板 2枚作製した。

 また、図1に示す形状の薄膜電極組立体(33mm 12mm)は、下記のようにして作製した。白金触 媒は、米国エレクトロケム社製20%白金担持カ ーボン触媒(EC-20-PTC)を用いた。この白金触媒 、カーボンブラック(アクゾ社ケッチェンブ ラックEC)、ポリフッ化ビニリデン(カイナー) 、それぞれ75重量%、15重量%、10重量%の割合 混合し、ジメチルホルムアミドを、2.5重量% のポリフッ化ビニリデン溶液となるような割 合で、上記白金触媒、カーボンブラック、ポ リフッ化ビニリデンの混合物中に加え、乳鉢 中で溶解・混合して、触媒ペーストを作製し た。カーボンペーパー(東レ製TGP-H-90、厚み370 μm)を33mm×12mmに切断し、この上に、上記のよ にして作製した触媒ペースト約20mgをスパチ ュラにて塗布し、80℃の熱風循環式乾燥機中 乾燥した。このようにして4mgの触媒組成物 担持されたカーボンペーパーを作製した。 金担持量は、0.6mg/cm 2 である。

 上記のようにして作製した白金触媒担持カ ボンペーパーと、固体高分子電解質(陽イオ ン交換膜)としてナフィオンフィルム(デュポ 社製ナフィオン112、33mm×12mm、厚み50μm)を用 い、その両面に、金型を用いて、135℃、2MPa 条件にて2分間ホットプレスした。こうして られた薄膜電極組立体を上記の銅板2枚の中 央で挟み込み、図2に示すような金型を用い 、2枚の銅板の両側から圧力(1トン)がかかる 態で、金型内に配置した。その状態で、樹 ((株)プライムポリマー製、ポリプロピレン 脂、J-700GP)を195℃で型内に注入して(射出圧 400kgf/cm 2 )、冷却した後に金型から取り出すことで、 脂成形体の外寸39mm×18mm×2.1mm厚の燃料電池を 得た。

 この燃料電池を用い、アノード側に内部 間を有しカソード側が大気開放となる評価 具にセットして、アノード側の内部空間に 素を12mL/分で供給することで発電を行い、 のときの電池特性を評価した。電池特性は 東陽テクニカ製燃料電池評価システムを用 、電流を変化させながら出力電圧の変化を 定した。その際の出力電圧の変化を図6に示 。この結果から、金属板同士をカシメによ 封止した燃料電池(比較例1)と比較して出力 圧が約20%向上することが判った。

 比較例1
 実施例1において、銅板の代わりに金メッキ したSUS板を用いて、その大きさを電極より大 きくし(カソード側35mm×14mm、アノード側39mm×1 8mm)、ナフィオンフィルムもカーボンペーパ より大きくし(39mm×18mm)、ナフィオンフィル を介在させて短絡しないように、SUS板の周 をカシメて封止したこと以外は実施例1と同 にして、燃料電池を作製し、評価した。そ 際の出力電圧の変化を図6に示す。

 1    固体高分子電解質層
 2    第1電極層
 3    第2電極層
 4    第1金属層(第1導電層)
 4a   開孔(露出部)
 5    第2金属層(第2導電層)
 5a   開孔(露出部)
 6    樹脂成形体
 6a   開孔
 7    予備成形体
 7a   開孔
10    成形型
11a   凸部
12a   凸部
 C    単位セル
 L    積層物
 J    接続部