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Title:
GAS FLOW PASSAGE FORMING MEMBER, METHOD OF MANUFACTURING THE GAS FLOW PASSAGE FORMING MEMBER, AND DEVICE FOR FORMING THE GAS FLOW PASSAGE FORMING MEMBER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/154203
Kind Code:
A1
Abstract:
An MEA (15) is disposed between frames (13, 14).  A first gas flow passage forming member (21) is disposed between an anode electrode layer (17) of the MEA (15) and a first separator (23) fixed to the upper surface of the frame (13).  A second gas flow passage forming member (22) is disposed between a cathode electrode layer (18) of the MEA (15) and a second separator (24) fixed to the lower surface of the frame (14).  The gas flow passage forming members (21, 22) are constructed from lath metal (25).  The lath metal is formed by forming, in a mesh pattern, through holes (26) in a thin metal plate and then forming the thin metal plate in a step shape.  The gas flow passage forming members (21, 22) have ring sections (27) forming the through holes (26).  The ring sections (27) have flat surface sections (28a) located at first contact sections (28) making contact with carbon paper (19, 20).

Inventors:
FUTAMI SATOSHI (JP)
HASHIMOTO KEIJI (JP)
HAYASHI TOMOKAZU (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/060954
Publication Date:
December 23, 2009
Filing Date:
June 16, 2009
Export Citation:
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Assignee:
TOYOTA AUTO BODY CO LTD (JP)
TOYOTA MOTOR CO LTD (JP)
FUTAMI SATOSHI (JP)
HASHIMOTO KEIJI (JP)
HAYASHI TOMOKAZU (JP)
International Classes:
H01M8/02; B21D13/08; B21D53/00; H01M8/10
Foreign References:
JP2008243394A2008-10-09
JPH07254424A1995-10-03
JP2007214020A2007-08-23
JP2007087768A2007-04-05
JP2007026812A2007-02-01
JPH08138701A1996-05-31
JP2008146947A2008-06-26
Attorney, Agent or Firm:
ONDA, Hironori et al. (JP)
Hironori Onda (JP)
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Claims:
燃料電池の発電セルに用いられるガス流路形成部材であって、前記発電セルは、電極構造体の電極層に形成されたガス拡散層と、隣接する発電セルを隔離するためのセパレータと、前記ガス拡散層及び前記セパレータ間に配置され、ガス流路を有するガス流路形成部材とを備え、前記ガス流路を通じて前記電極層に燃料ガス又は酸化剤ガスを供給することにより、前記電極層において電極反応が生じて発電するように構成された発電セルに用いられるガス流路形成部材において、
 前記ガス流路形成部材は、金属薄板よりなるラスカットメタルからなり、前記ラスカットメタルには、複数の貫通孔が網目状に形成され、前記ガス流路形成部材は、前記各貫通孔を形成する複数のリング部を有し、前記リング部は、前記ガス拡散層との接触部に平面部を有していることを特徴とするガス流路形成部材。
請求項1記載のガス流路形成部材において、
 前記ガス流路形成部材は、更に、前記セパレータとの接触部に平面部を有していることを特徴とするガス流路形成部材。
請求項1又は2記載のガス流路形成部材において、
 前記各貫通孔及びリング部は断面六角形状に形成され、前記接触部は六角形の一辺と対応する位置に設けられていることを特徴とする発電セルに用いるガス流路形成部材。
燃料電池の発電セルに用いられるガス流路形成部材の製造方法であって、前記発電セルは、電極構造体の電極層に形成されたガス拡散層と、隣接する発電セルを隔離するためのセパレータと、前記ガス拡散層及び前記セパレータ間に配置され、ガス流路を有するガス流路形成部材とを備え、前記ガス流路を通じて前記電極層に燃料ガス又は酸化剤ガスを供給することにより、前記電極層において電極反応が生じて発電するように構成された発電セルに用いられるガス流路形成部材の製造方法であって、
 金属薄板に複数の貫通孔を網目状に形成して、ラスカットメタルを製造する第1の工程と、
 第1の工程の後、ラスカットメタルの各貫通孔を形成するリング部において前記ガス拡散層との接触部に平面部を形成する第2の工程と
 を含むことを特徴とするガス流路形成部材の製造方法。
請求項4記載のガス流路形成部材の製造方法において、
 第2の工程では、第1の工程で製造されたラスカットメタルを一対のローラ間に入れて前記ラスカットメタルを圧縮し、前記接触部を塑性変形させることにより、前記平面部が形成されることを特徴とするガス流路形成部材の製造方法。
請求項4記載のガス流路形成部材の製造方法において、
 第2の工程では、第1の工程であるラスカットメタルの製造時に、固定切断型と可動切断型とを用いて、前記接触部を前記ラスカットメタルの厚み方向に塑性変形させることにより、前記平面部が形成されることを特徴とするガス流路形成部材の製造方法。
請求項4記載のガス流路形成部材の製造に用いられる成形装置であって、
 所定のピッチで交互に配置された第1凹部及び第1凸部を有する固定切断型と、
 前記固定切断型の第1凹部と第1凸部とにそれぞれ噛合され、所定のピッチで配置された第2凸部及び第2凹部を有する可動切断型とを備え、
 前記可動切断型は、金属薄板の厚み方向及び幅方向に沿って往復動可能であり、前記固定切断型の第1凹部と第1凸部とを前記可動切断型の第2凸部と第2凹部とにそれぞれ噛合させることで、前記金属薄板に所定のピッチで複数の切れ目が入れられると共に同金属薄板が曲げ伸ばされて、前記金属薄板に前記各貫通孔を形成する複数のリング部が形成され、
 前記固定切断型の第1凸部の上面には傾斜面が形成され、前記傾斜面は、前記金属薄板の送り方向となる下流側に向かうほど低くなるように傾斜していることを特徴とする成形装置。
請求項4記載のガス流路形成部材の製造方法に用いられる成形装置であって、
 所定のピッチで交互に配置された第1凹部及び第1凸部を有する固定切断型と、
 前記固定切断型の第1凹部と第1凸部とにそれぞれ噛合され、所定のピッチで配置された第2凸部及び第2凹部を有する可動切断型とを備え、
 前記可動切断型は、金属薄板の厚み方向及び幅方向に沿って往復動可能であり、前記固定切断の第1凹部と第1凸部とを前記可動切断型の第2凸部と第2凹部とにそれぞれ噛合させることで、前記金属薄板に所定のピッチで複数の切れ目が入れられると共に同金属薄板が曲げ伸ばされて、前記金属薄板に前記各貫通孔を形成する複数のリング部が形成され、
 前記可動切断型の第2凸部の下面には傾斜面が形成され、前記傾斜面は、前記金属薄板の送り方向とは逆の上流側に向かうほど高くなるように傾斜していることを特徴とする成形装置。
請求項7又は8記載の成形装置において、
 前記固定切断型及び可動切断型は、前記リング部において前記燃料電池のガス拡散層との接触部分を挟む両側部を、前記貫通孔の中心に向けてそれぞれ屈曲させることを特徴とする成形装置。
電極構造体の電極層に形成されたガス拡散層と、前記ガス拡散層とセパレータとの間に介在され、燃料ガス又は酸化剤ガスを供給するためのガス流路を有するガス流路形成部材とを備え、前記ガス流路により前記電極層に前記燃料ガス又は酸化剤ガスが供給されて、前記電極層での電極反応により発電するように構成されたガス流路形成部材において、
 前記ガス流路形成部材は、貫通孔を有する複数のリング部を金属薄板に網目状に形成してなるラスカットメタルからなり、前記リング部において前記ガス拡散層の表面と接触する第1接触部には第1平面部が形成され、前記リング部において前記セパレータの裏面と接触する第2接触部には第2平面部が形成され、前記第1平面部のガス流路方向の幅は、前記第2平面部のガス流路方向の幅よりも広く設定されていることを特徴とするガス流路形成部材。
請求項10記載のガス流路形成部材において、
 前記複数のリング部を連結する連結板部を備え、
 前記リング部には、前記ガス拡散層に面する第1半リング部が設けられ、
 前記第1半リング部は、前記連結板部に連結された一対の第1側板部と、前記各第1側板部の端部に一体に連結された一対の第1傾斜板部と、前記両第1傾斜板部に対しそれらを架橋するように一体に連結された第1平板部とを備え、前記第1平板部は、前記ガス拡散層と接触する第1接触部を備え、前記第1接触部には前記第1平面部が成形され、
 前記リング部には、前記セパレータに面する第2半リング部が設けられ、
 前記第2半リング部は、前記連結板部に一体に連結された一対の第2傾斜板部と、前記各第2傾斜板部の端部に一体に連結され、かつ平行に配置された一対の第2側板部と、前記両第2側板部に対しそれらを架橋するように一体に連結された第2平板部とを備え、前記第2平板部は、前記セパレータと接触する第2接触部を備え、前記第2接触部には前記第2平面部が成形されていることを特徴とする発電用ガス流路形成部材。
請求項10又は11記載のガス流路形成部材の製造方法において、
 複数の第1凹部と第1凸部とが交互に所定のピッチで形成された第1剪断型と、前記第1凹部に対応する第2凸部と前記第1凸部に対応する第2凹部とが交互に所定のピッチで複数箇所に形成された第2剪断型とを用いて、前記金属薄板の端部の複数箇所に対し前記ガス拡散層に面する第1半リング部と前記セパレータに面する第2半リング部とを交互に形成する第1の工程と、
 前記金属薄板を所定量送り、前記第1剪断型及び第2剪断型を前記金属薄板の送り方向と直交する方向にオフセットし、前記金属薄板の複数箇所に対し第1半リング部と第2半リング部とを交互に形成する第2の工程と、
 前記第1及び第2の工程と同様の工程を交互に繰り返すことにより、前記金属薄板の送り方向に沿って隣接する前記第1半リング部と前記第2半リング部とによって、貫通孔を有する複数のリング部を前記金属薄板に網目状に形成してラスカットメタルを得る第3の工程と、
 第3の工程後、前記ラスカットメタルの両面を同時にプレスして、前記第1半リング部の第1接触部に第1平面部を形成し、前記第2半リング部の第2接触部に第2平面部を形成する第4の工程であって、前記第1平面部のガスの流路方向の幅は、前記第2平面部のガスの流路方向の幅よりも小さく設定されている第4の工程と
 を備えることを特徴とするガス流路形成部材の製造方法。
請求項12記載のガス流路形成部材の製造方法に用いる成形装置であって、
 前記第1剪断型と、前記第2剪断型と、前記複数のリング部が配置されたラスカットメタルをその厚さ方向にプレス成形するプレス装置とを備え、
 前記ラスカットメタルは、前記第1及び前記第2剪断型を前記金属薄板の厚み方向と前記金属薄板の送り方向に直交する方向とにそれぞれ往復動させ、前記第1凹部と第2凸部及び前記第1凸部と第2凹部をそれぞれ噛み合わせ、前記金属薄板に対し所定のピッチで複数の切れ目を入れてから前記金属薄板を曲げ伸ばすことにより形成され、
 前記第1凸部及び前記第1凹部の形状、及び前記第2凹部及び前記第2凸部の形状は、前記第1半リング部及び前記第2半リング部の押圧時の変形量を相違させて前記両半リング部をプレスするように設定されていることを特徴とする成形装置。
請求項13記載のガス流路形成部材の製造方法に用いる成形装置において、
 前記第1剪断型の第1凸部、及び第2剪断型の第2凹部は、前記第1半リング部を構成する一対の第1側板を成形する成形面と、前記両第1側板に連結された一対の第1傾斜板部を成形する成形面と、前記両第1傾斜板部に対しそれらを架橋するように連結された第1平板部を成形する成形面とを備え、
 前記第1剪断型の第1凹部、及び第2剪断型の第2凸部は、前記第2半リング部を構成する一対の第2傾斜板部を成形する成形面と、前記第1傾斜板部に連結された一対の第2側板部を成形する成形面と、前記第2側板部に対しそれらを架橋するように連結された第2平板部を成形する成形面とを備えていることを特徴とする成形装置。
電極層と、前記電極層の表面に形成されたガス拡散層と、前記ガス拡散層と対向するセパレータと、前記ガス拡散層と前記セパレータとの間に介在し、燃料ガス及び酸化剤ガスのいずれか一方を前記電極層に供給するガス流路が形成されたガス流路形成部材とを備え、前記電極層において生じる電極反応により発電を行う燃料電池の発電セルにおいて、
 前記ガス流路形成部材は、金属薄板により形成されたラスカットメタルによって構成され、同ガス流路形成部材には、所定形状の貫通孔を有する多数のリング部が網目状に形成され、前記リング部には、前記ガス拡散層の表面と面接触する屈曲平面部が形成され、該屈曲平面部と前記リング部を連結する連結板部との間には、非屈曲平面部が形成され、前記屈曲平面部と非屈曲平面部とは、ラスカット成形装置により前後して複数工程で成形されることを特徴とする燃料電池の発電セル。
請求項15記載の燃料電池の発電セルにおいて、
 前記各リング部は、五角形状又は六角形状に成形されていることを特徴とする燃料電池の発電セル。
請求項15又は16記載の燃料電池の発電セルの製造方法において、
 直線状の第1剪断刃を有する第1剪断型と、所定の間隔を隔てて交互に形成された複数の凹部と凸部とを備え、前記各凸部に、前記第1剪断刃と協働して前記金属薄板に複数の切り込みを形成する第2剪断刃が設けられた第2剪断型とを用いて、前記金属薄板において同金属薄板の送り方向に沿って交互に位置する複数の第1被加工部分及び第2被加工部分を順次加工し、
 前記金属薄板の第1被加工部分を前記第1剪断型及び前記第2剪断型に対して中間成形位置にまで送った状態で、同第1被加工部分に対し前記屈曲平面部を含む半リング部を成形する第1の工程と、
 前記第1の工程の後に、前記第1被加工部分を前記第1剪断型及び前記第2剪断型に対して最終成形位置にまで更に送った状態で、同第1被加工部分に対し前記非屈曲平面部を含む半リング部を成形する第2の工程と、
 前記第2の工程の後に、前記金属薄板において同金属薄板の送り方向の上流側から前記第1被加工部分に隣接する第2被加工部分を前記第1剪断型及び前記第2剪断型に対して前記中間成形位置にまで送った状態で、前記第2剪断型を前記金属薄板の送り方向と直交する方向にオフセットさせて、前記第2被加工部分に対し前記屈曲平面部を含む半リング部を成形する第3の工程と、
 前記第3の工程の後に、前記第2被加工部分を前記第1剪断型及び前記第2剪断型に対して前記最終成形位置にまで更に送った状態で、同第2被加工部分に対し前記非屈曲平面部を含む半リング部を成形する第4の工程と、
 前記第1及び第2の工程と、前記第3及び第4の工程とを交互に繰り返し行い、前記金属薄板に対し前記リング部を網目状に成形して前記ラスカットメタルを成形する工程と
 を含むことを特徴とする燃料電池の発電セルの製造方法。
請求項17記載の燃料電池の発電セルの製造方法において、
 前記第2の工程及び前記第4の工程は、それぞれ複数回行われることを特徴とする燃料電池の発電セルの製造方法。
Description:
[規則37.2に基づきISAが決定した 明の名称] ガス流路形成部材、製造方法、 び成形装置

 本発明は、燃料電池の発電セルにおいて ス拡散層とセパレータとの間に介在される ス流路形成部材、ガス流路形成部材の製造 法、ガス流路形成部材の製造に用いる成形 置、ガス流路形成部材を備える燃料電池の 電セル、及び燃料電池の発電セルの製造方 に関する。

 従来、固体高分子型燃料電池として、特 文献1に開示されたものが提案されている。 この種の燃料電池は、発電セルを積層した燃 料電池スタックにより構成されている。発電 セルは、電解質膜、アノード電極層、及びカ ソード電極層を含む膜-電極接合体を備えて る。電解質膜の第1面上にはアノード電極層 形成され、電解質膜の第2面上にはカソード 電極層が形成されている。アノード電極層及 びカソード電極層には、ガス流路形成部材( レクタ)を介して、水素ガス等の燃料ガスと 気等の酸化剤ガスとがそれぞれ供給される これにより、膜-電極接合体において電極反 応が生じて発電される。発電された電気は、 コレクタ及び板状のセパレータを介して、外 部に出力される。

 ガス流路形成部材には、アノード電極層 びカソード電極層に燃料ガス及び酸化剤ガ をそれぞれ効率良く供給する能力が要求さ る。特許文献1に開示の構成によれば、ガス 流路形成部材は、金属薄板よりなるラスカッ トメタルにより形成されている。ラスカット メタルには、所定形状を有する複数の小さな 貫通孔が形成されている。また、ラスカット メタルは、例えば、0.1mm程度の厚みを有する テンレス板にラスカット加工を施すことに り、略六角形状の貫通孔が網目状に形成さ ている。又、六角貫通孔を形成するリング (ストランド)は、互いに重なるようにして 結されている。このため、ラスカットメタ は、階段状の断面形状を有している。

 発電セルでは、両電極層の表面とガス流 形成部材との間に、導電性繊維からなるカ ボンペーパーが介在されている。このカー ンペーパーにより、燃料ガス及び酸化剤ガ は、各電極層に対して効率良くそれぞれ拡 される。又、複数の発電セルを積層して燃 電池スタックを構成する際、カーボンペー ーとガス流路形成部材とを電気的に接触さ るため、発電セルの上部と下部とに配置さ た二枚のセパレータを互いに接近する方向 移動させる。図49は、アノード電極層17に接 合されたカーボンペーパー19とセパレータ23 の間に、従来のガス流路形成部材1021が介在 れている状態を示す。この状態で、セパレ タ23が下方に押圧されると、図50に示すよう に、ガス流路形成部材1021の接触部1028は、カ ボンペーパー19に強く押し付けられて食い む。

 これにより、カーボンペーパー19の一部 接触部1028により切断されて、ガス拡散層と ての機能が低下する虞がある。また、ガス 路形成部材1021の燃料ガス通路にガス拡散層 の一部が侵入し、燃料ガス通路の有効面積が 減少することもある。この場合、燃料ガスの 圧力損失が増大し、燃料ガスの供給量及び発 電効率が低下する。また、切断されたカーボ ン繊維が燃料ガスにより流されて、ガス流路 形成部材の狭いガス流路に付着し、目詰まり が生じることもある。この場合、燃料ガスの 流れが阻害されて、発電効率が低下する。更 には、発電セル間でカーボンペーパー19への 触部1028の食い込み量にバラツキが生じるた め、発電電圧が不安定になる。

 一方、ガス流路形成部材1021は、接触部102 9と反対側に別の接触部1030を有している。こ ため、接触部1030の角部がセパレータ23に接 し、セパレータ23が損傷する。又、この場 、ガス流路形成部材1021及びセパレータ23間 通電に要する接触面積を確保しにくい。こ ため、ガス流路形成部材1021からセパレータ2 3へと電流が流れ難くなり、発電効率が低下 る。

 上述の問題を解消するために、図40に示 ラスカット成形装置が採用されていた。図40 に示すように、ラスカット成形装置は、剪断 刃333bのみが形成された第1剪断型333と、第1剪 断型333の上方に位置し、凹部334bと凸部334aと 交互に形成された第2剪断型334とを備えてい る。この装置を用いてラスカットメタルを成 形する際、一回の第2剪断型334の昇降動作に いて、凹部334b及び凸部334aにより、上側の半 リング部と下側の半リング部とが交互に形成 される。この場合、凸部334aによって形成さ る下側の半リング部が下方に変形すること より、凹部334bによって形成される上側の半 ング部が斜め下方に垂れ下がる。この垂れ がる部分は、図51に示す屈曲平面部1029を形 している。屈曲平面部1029は、ガス流路形成 部材1021の接触部1029として機能し、ガス拡散 1019に面接触する。これにより、前述した接 触部1029の食い込みに起因する問題が解消さ る。しかし、屈曲平面部1029aを形成する場合 、ガス流路形成部材1021の厚さTが小さくなり ガス流路の有効面積が小さくなるため、発 効率が低下するという問題がある。

特開2007-87768号公報

 本発明の目的は、ガス流路形成部材の接 部がガス拡散層に食い込むことを防止する とができ、燃料電池の発電効率が向上する ス流路形成部材、ガス流路形成部材の製造 法、ガス流路形成部材の製造に用いる成形 置、ガス流路形成部材を備える燃料電池の 電セル、及び燃料電池の発電セルの製造方 に関する。

 上記の課題を解決するため、本発明の第 の態様によれば、燃料電池の発電セルに用 られるガス流路形成部材が提供される。発 セルは、電極構造体の電極層に形成された ス拡散層と、隣接する発電セルを隔離する めのセパレータと、ガス拡散層及びセパレ タ間に配置され、ガス流路を有するガス流 形成部材とを備えている。発電セルは、ガ 流路を通じて電極層に燃料ガス又は酸化剤 スを供給することにより、電極層において 極反応が生じて発電するように構成されて る。発電セルに用いられるガス流路形成部 は、金属薄板よりなるラスカットメタルか なる。ラスカットメタルには、複数の貫通 が網目状に形成されている。ガス流路形成 材は、各貫通孔を形成する複数のリング部 有している。リング部は、ガス拡散層との 触部に平面部を有している。

 この構成によれば、ガス流路形成部材の 通孔を形成するリング部において、カーボ ペーパー等のガス拡散層との接触部に平面 が形成されている。これにより、ガス拡散 に対して接触部を面で接触させることがで る。このため、ガス拡散層に接触部が食い むことはなく、ガス拡散層の破壊が防止さ る。また、ガス拡散層の破片がガス流路形 部材のガス通路に侵入しなくなる。よって ガス通路の有効面積の減少も抑制される。

 上記のガス流路形成部材において、ガス流 形成部材は、更に、セパレータとの接触部 平面部を有していることが好ましい。
 上記のガス流路形成部材において、各貫通 及びリング部は断面六角形状に形成され、 触部は六角形の一辺と対応する位置に設け れていることが好ましい。

 上記の課題を解決するため、本発明の第 の態様によれば、燃料電池の発電セルに用 られるガス流路形成部材の製造方法が提供 れる。発電セルは、電極構造体の電極層に 成されたガス拡散層と、隣接する発電セル 隔離するためのセパレータと、ガス拡散層 びセパレータ間に配置され、ガス流路を有 るガス流路形成部材とを備えている。発電 ルは、ガス流路を通じて電極層に燃料ガス は酸化剤ガスを供給することにより、電極 において電極反応が生じて発電するように 成されている。このガス流路形成部材の製 方法は、金属薄板に複数の貫通孔を網目状 形成して、ラスカットメタルを製造する第1 の工程と、第1の工程の後、ラスカットメタ の各貫通孔を形成するリング部においてガ 拡散層との接触部に平面部を形成する第2の 程とを含む。

 上記のガス流路形成部材の製造方法にお て、第2の工程では、第1の工程で製造され ラスカットメタルを一対のローラ間に入れ ラスカットメタルを圧縮し、接触部を塑性 形させることにより、平面部が形成される とが好ましい。

 上記のガス流路形成部材の製造方法にお て、第2の工程では、第1の工程であるラス ットメタルの製造時に、固定切断型と可動 断型とを用いて、接触部をラスカットメタ の厚み方向に塑性変形させることにより、 面部が形成されることが好ましい。

 上記の課題を解決するため、本発明の第 の態様によれば、ガス流路形成部材の製造 用いられる成形装置が提供される。成形装 は、所定のピッチで交互に配置された第1凹 部及び第1凸部を有する固定切断型と、固定 断型の第1凹部と第1凸部とにそれぞれ噛合さ れ、所定のピッチで配置された第2凸部及び 2凹部を有する可動切断型とを備えている。 動切断型は、金属薄板の厚み方向及び幅方 に沿って往復動可能である。固定切断型の 1凹部と第1凸部とを可動切断型の第2凸部と 2凹部とにそれぞれ噛合させることで、金属 薄板に所定のピッチで複数の切れ目が入れら れると共に同金属薄板が曲げ伸ばされて、金 属薄板に各貫通孔を形成する複数のリング部 が形成される。また、固定切断型の第1凸部 上面には傾斜面が形成されている。傾斜面 、金属薄板の送り方向となる下流側に向か ほど低くなるように傾斜している。

 上記の課題を解決するため、本発明の第 の態様によれば、ガス流路形成部材の製造 用いられる成形装置が提供される。成形装 は、所定のピッチで交互に配置された第1凹 部及び第1凸部を有する固定切断型と、固定 断型の第1凹部と第1凸部とにそれぞれ噛合さ れ、所定のピッチで配置された第2凸部及び 2凹部を有する可動切断型とを備えている。 動切断型は、金属薄板の厚み方向及び幅方 に沿って往復動可能である。固定切断の第1 凹部と第1凸部とを可動切断型の第2凸部と第2 凹部とにそれぞれ噛合させることで、金属薄 板に所定のピッチで複数の切れ目が入れられ ると共に同金属薄板が曲げ伸ばされて、金属 薄板に各貫通孔を形成する複数のリング部が 形成される。可動切断型の第2凸部の下面に 傾斜面が形成されている。傾斜面は、金属 板の送り方向とは逆の上流側に向かうほど くなるように傾斜している。

 上記の成形装置において、固定切断型及 可動切断型は、リング部において燃料電池 ガス拡散層との接触部分を挟む両側部を、 通孔の中心に向けてそれぞれ屈曲させるこ が好ましい。

 上記の課題を解決するため、本発明の第 の態様によれば、電極構造体の電極層に形 されたガス拡散層と、ガス拡散層とセパレ タとの間に介在され、燃料ガス又は酸化剤 スを供給するためのガス流路を有するガス 路形成部材とを備え、ガス流路により電極 に燃料ガス又は酸化剤ガスが供給されて、 極層での電極反応により発電するように構 されたガス流路形成部材が提供される。ガ 流路形成部材は、貫通孔を有する複数のリ グ部を金属薄板に網目状に形成してなるラ カットメタルからなる。リング部において ス拡散層の表面と接触する第1接触部には第 1平面部が形成されている。また、リング部 おいてセパレータの裏面と接触する第2接触 には第2平面部が形成されている。第1平面 のガス流路方向の幅は、第2平面部のガス流 方向の幅よりも広く設定されている。

 この構成によれば、ガス流路形成部材に 、貫通孔を形成する複数のリング部が形成 れている。リング部の外周縁のうち、カー ンペーパー等のガス拡散層と接触する第1接 触部には、第1平面部が、プレス成形により 成されている。このため、ガス拡散層の表 に対し、第1平面部を面接触させることがで る。このため、ガス拡散層には、第1接触部 が食い込まない。よって、ガス拡散層の破壊 が防止される。従って、ガス流路形成部材の ガス流路にガス拡散層の破片が侵入してガス 流路の有効面積が減少することを防止できる 。

 一方、リング部の外周縁のうち、セパレ タと接触する第2接触部にも、第2平面部が プレス成形により形成されている。このた 、セパレータの裏面に対しても、第2平面部 面接触させることができる。このため、セ レータの損傷が防止される。また、ガス流 形成部材とセパレータとの間の通電面積も 保できる。よって、発電時の電気抵抗が低 され、発電効率が向上する。

 さらに、第1平面部の幅は、ガス拡散層へ の第1平面部の食い込みを防止すべく相対的 広く設定されている。また、第2平面部の幅 、セパレータへの損傷を防止し、かつ第2平 面部とセパレータとの間の通電面積を確保で きる程度に、第1平面部よりも小さく設定さ ている。これにより、ガス流路形成部材の さ寸法を適正に保持でき、ガス流路形成部 内のガス流路の有効面積を確保することも きる。仮に、第2平面部を第1平面部と同じ幅 に設定した場合、第1及び第2平面部をプレス 形すると、ガス流路形成部材が過剰に圧縮 れてしまう。よって、ガス流路形成部材の さが小さくなり、ガス流路も小さくなる。

 上記のガス流路形成部材において、複数 リング部を連結する連結板部を備え、リン 部には、ガス拡散層に面する第1半リング部 が設けられ、第1半リング部は、連結板部に 結された一対の第1側板部と、各第1側板部の 端部に一体に連結された一対の第1傾斜板部 、両第1傾斜板部に対しそれらを架橋するよ に一体に連結された第1平板部とを備え、第 1平板部は、ガス拡散層と接触する第1接触部 備え、第1接触部には第1平面部が成形され リング部には、セパレータに面する第2半リ グ部が設けられ、第2半リング部は、連結板 部に一体に連結された一対の第2傾斜板部と 各第2傾斜板部の端部に一体に連結され、か 平行に配置された一対の第2側板部と、両第 2側板部に対しそれらを架橋するように一体 連結された第2平板部とを備え、第2平板部は 、セパレータと接触する第2接触部を備え、 2接触部には第2平面部が成形されていること が好ましい。

 上記の課題を解決するため、本発明の第 の態様によれば、ガス流路形成部材の製造 法が提供される。その製造方法は、複数の 1凹部と第1凸部とが交互に所定のピッチで 成された第1剪断型と、第1凹部に対応する第 2凸部と第1凸部に対応する第2凹部とが交互に 所定のピッチで複数箇所に形成された第2剪 型とを用いて、金属薄板の端部の複数箇所 対しガス拡散層に面する第1半リング部とセ レータに面する第2半リング部とを交互に形 成する第1の工程と、金属薄板を所定量送り 第1剪断型及び第2剪断型を金属薄板の送り方 向と直交する方向にオフセットし、金属薄板 の複数箇所に対し第1半リング部と第2半リン 部とを交互に形成する第2の工程と、第1及 第2の工程と同様の工程を交互に繰り返すこ により、金属薄板の送り方向に沿って隣接 る第1半リング部と第2半リング部とによっ 、貫通孔を有する複数のリング部を金属薄 に網目状に形成してラスカットメタルを得 第3の工程と、第3の工程後、ラスカットメタ ルの両面を同時にプレスして、第1半リング の第1接触部に第1平面部を形成し、第2半リ グ部の第2接触部に第2平面部を形成する第4 工程であって、第1平面部のガスの流路方向 幅は、第2平面部のガスの流路方向の幅より も小さく設定されている第4の工程とを備え いる。

 上記の課題を解決するため、本発明の第 の態様によれば、ガス流路形成部材の製造 法に用いる成形装置が提供される。成形装 は、第1剪断型と、第2剪断型と、複数のリ グ部が配置されたラスカットメタルをその さ方向にプレス成形するプレス装置とを備 ている。ラスカットメタルは、第1及び第2剪 断型を金属薄板の厚み方向と金属薄板の送り 方向に直交する方向とにそれぞれ往復動させ 、第1凹部と第2凸部及び第1凸部と第2凹部を れぞれ噛み合わせ、金属薄板に対し所定の ッチで複数の切れ目を入れてから金属薄板 曲げ伸ばすことにより形成され、第1凸部及 第1凹部の形状、及び第2凹部及び第2凸部の 状は、第1半リング部及び第2半リング部の 圧時の変形量を相違させて両半リング部を レスするように設定されている。

 上記の成形装置において、第1剪断型の第 1凸部、及び第2剪断型の第2凹部は、第1半リ グ部を構成する一対の第1側板を成形する成 面と、両第1側板に連結された一対の第1傾 板部を成形する成形面と、両第1傾斜板部に しそれらを架橋するように連結された第1平 板部を成形する成形面とを備えている。また 、第1剪断型の第1凹部、及び第2剪断型の第2 部は、第2半リング部を構成する一対の第2傾 斜板部を成形する成形面と、第1傾斜板部に 結された一対の第2側板部を成形する成形面 、第2側板部に対しそれらを架橋するように 連結された第2平板部を成形する成形面とを えている。

 上記の問題点を解決するために、本発明 第七の態様によれば、電極層と、電極層の 面に形成されたガス拡散層と、ガス拡散層 対向するセパレータと、ガス拡散層とセパ ータとの間に介在し、燃料ガス及び酸化剤 スのいずれか一方を電極層に供給するガス 路が形成されたガス流路形成部材とを備え 電極層において生じる電極反応により発電 行う燃料電池の発電セルにおいて、ガス流 形成部材は、金属薄板により形成されたラ カットメタルによって構成され、同ガス流 形成部材には、所定形状の貫通孔を有する 数のリング部が網目状に形成され、リング には、ガス拡散層の表面と面接触する屈曲 面部が形成され、該屈曲平面部とリング部 連結する連結板部との間には、非屈曲平面 が形成され、屈曲平面部と非屈曲平面部と 、ラスカット成形装置により前後して複数 程で成形される燃料電池の発電セルが提供 れる。

 この発明は、ガス流路形成部材の貫通孔 形成するリング部の外周縁のうちカーボン ーパー等のガス拡散層と接触する接触部に 曲平面部が形成されているので、ガス拡散 の表面に対し、屈曲平面部が面接触される このため、ガス拡散層に接触部が食い込む とはなく、ガス拡散層の破壊が防止される ともに、ガス流路形成部材のガス通路に破 されたガス拡散層が侵入してガス通路の有 面積が減少することはない。

 又、この発明は屈曲平面部と非屈曲平面 を二回のラスカット加工により成形するよ にしたので、一回のラスカット加工により ング部の幅方向の全域に幅広い屈曲平面部 成形する構造と比較して、屈曲平面部の形 幅を小さくし、その分、ガス流路形成部材 厚さを大きくすることができ、ガス流路の 効面積を増大し、発電効率を向上すること できる。

 また、本発明の燃料電池の発電セルにおい 、各リング部は、五角形状又は六角形状に 形されていることが好ましい。
 上記の課題を解決するため、本発明の第八 態様によれば、直線状の第1剪断刃を有する 第1剪断型と、所定の間隔を隔てて交互に形 された複数の凹部と凸部とを備え、各凸部 、第1剪断刃と協働して金属薄板に複数の切 込みを形成する第2剪断刃が設けられた第2 断型とを用いて、金属薄板において同金属 板の送り方向に沿って交互に位置する複数 第1被加工部分及び第2被加工部分を順次加工 し、金属薄板の第1被加工部分を第1剪断型及 第2剪断型に対して中間成形位置にまで送っ た状態で、同第1被加工部分に対し屈曲平面 を含む半リング部を成形する第1の工程と、 1の工程の後に、第1被加工部分を第1剪断型 び第2剪断型に対して最終成形位置にまで更 に送った状態で、同第1被加工部分に対し非 曲平面部を含む半リング部を成形する第2の 程と、第2の工程の後に、金属薄板において 同金属薄板の送り方向の上流側から第1被加 部分に隣接する第2被加工部分を第1剪断型及 び第2剪断型に対して中間成形位置にまで送 た状態で、第2剪断型を金属薄板の送り方向 直交する方向にオフセットさせて、第2被加 工部分に対し屈曲平面部を含む半リング部を 成形する第3の工程と、第3の工程の後に、第2 被加工部分を第1剪断型及び第2剪断型に対し 最終成形位置にまで更に送った状態で、同 2被加工部分に対し非屈曲平面部を含む半リ ング部を成形する第4の工程と、第1及び第2の 工程と、第3及び第4の工程とを交互に繰り返 行い、金属薄板に対しリング部を網目状に 形してラスカットメタルを成形する工程と を含む燃料電池の発電セルの製造方法が提 される。

 また、本発明の燃料電池の発電セルの製 方法において、第2の工程及び第4の工程は それぞれ複数回行われることが好ましい。

本願発明のガス流路形成部材を備えた 電セルからなる燃料電池スタックの縦断面 。 発電セルの分解斜視図。 本願発明の第1実施形態に係る第1ガス 路形成部材の部分斜視図及び部分断面図。 ラスカット加工装置を示す断面図。 固定切断型及び可動切断型の部分斜視 。 ラスカット加工装置の固定切断型と可 切断型とが噛合された状態を示す部分断面 。 ラスメタルの部分平面図。 図7の8-8線に沿った断面図。 平面部を形成する前のラスメタルの部 斜視図。 平面部形成装置の模式図。 カーボンペーパー、第1ガス流路形成 材、及び第1セパレータが積層された状態を す部分断面図。 固定切断型及び可動切断型の別の実施 形態を示す部分斜視図。 図12に示す固定切断型及び可動切断型 用いてラスメタルの平面部を形成する方法 説明するための断面図。 カーボンペーパー、第1ガス流路形成 材、及び第1セパレータが積層された状態を す部分断面図。 本発明の平面部成形装置の別の実施形 態を示す部分断面図。 平面部を形成する前のラスメタルの断 面図。 平面部を形成した後のラスメタルの断 面図。 平面部を形成する前のラスメタルの断 面図。 平面部を形成した後のラスメタルの断 面図。 (a),(b)ラスカット加工装置の別の実施 態を示す部分断面図。 固定切断型の別の実施形態を示す部分 断面図。 本願発明の第2実施形態に係るガス流 形成部材の部分斜視図。 ガス流路形成部材の部分正面図。 ガス流路形成部材の部分断面図。 ラスカット加工装置を示す断面図。 第1剪断型及び第2剪断型の部分斜視図 ラスカット加工装置の加工動作を説明 するための部分断面図。 ラスカットメタルの部分斜視図。 ラスカットメタルの部分正面図。 ラスカットメタルの断面図。 ラスカットメタルのリング部を拡大し て示す部分正面図。 プレス装置の正面図。 ガス拡散層、第1ガス流路形成部材、 び第1セパレータの積層構造を示す拡大断面 。 リング部の別の実施形態を示す部分正 面図。 本願発明の第3実施形態に係るガス流 形成部材の部分斜視図。 第1ガス流路形成部材の一部を示す正 図。 第1ガス流路形成部材の一部を示す断 図。 ガス拡散層、第1ガス流路形成部材及 第1セパレータの積層状態を示す断面図。 ラスメタルのラスカット成形装置を示 す断面図。 第1剪断型及び第2剪断型の一部を示す 視図。 (a)はガス流路形成部材の製造工程を示 す側断面図、(b)は同製造工程を示す正面図。 (a)はガス流路形成部材の製造工程を示 す側断面図、(b)は同製造工程を示す正面図。 (a)はガス流路形成部材の製造工程を示 す側断面図、(b)は同製造工程を示す正面図。 (a)はガス流路形成部材の製造工程を示 す側断面図、(b)は同製造工程を示す正面図。 (a)はガス流路形成部材の製造工程を示 す側断面図、(b)は同製造工程を示す正面図。 (a)はガス流路形成部材の製造工程を示 す側断面図、(b)は同製造工程を示す正面図。 (a)はガス流路形成部材の製造工程を示 す側断面図、(b)は同製造工程を示す正面図。 (a)はガス流路形成部材の製造工程を示 す側断面図、(b)は同製造工程を示す正面図。 従来の発電セルを構成するカーボンペ ーパー、第1ガス流路形成部材、及び第1セパ ータが積層された状態を示す断面図。 カーボンペーパーに対し第1セパレー が押し付けられた状態を示す断面図。 従来の発電セルのガス拡散層、ガス流 路形成部材及びセパレータの積層構造を示す 断面図。

(第1実施形態)
 以下、本発明のガス流路形成部材を固体高 子型の燃料電池スタック11に適用した一実 形態について図1~図21に従って説明する。

 図1及び図2に示すように、燃料電池スタ ク11は、複数の発電セル12を積層して構成さ ている。発電セル12は、第1及び第2フレーム 13,14と、電極構造体としてのMEA15(Membrane-Electro de-Assembly: 膜-電極接合体)とを備えている。 1及び第2フレーム13,14は、いずれも合成ゴム は合成樹脂からなり、四角枠状に形成され いる。また、第1及び第2フレーム13,14は、燃 料ガス通路空間S1及び酸化剤ガス通路空間S2 それぞれ有している。MEA15は、両フレーム13, 14間に配置されている。又、発電セル12は、 料ガス通路空間S1に収容された第1ガス流路 成部材21と、酸化剤ガス通路空間S2に収容さ た第2ガス流路形成部材22とを備えている。 1及び第2ガス流路形成部材21,22は、いずれも チタンよりなる。さらに、発電セル12は、第1 セパレータ23と、第2セパレータ24とを備えて る。第1セパレータ23は、第1フレーム13及び 1ガス流路形成部材21の上面に接着され、第2 セパレータ24は、第2フレーム14及び第2ガス流 路形成部材22の下面に接着されている。第1及 び第2セパレータ23,24は、いずれもチタンより なり、平板状に形成されている。なお、図2 おいて、ガス流路形成部材21,22の形状は簡略 化されている。

 第1フレーム13の対向する一対の縁部には 長孔からなるガス通路13a,13bがそれぞれ形成 されている。第2フレーム14の対向する一対の 縁部にも、長孔からなるガス通路14a,14bがそ ぞれ形成されている。ガス通路13a,13b及びガ 通路14a,14bは、第1及び第2フレーム13,14の互 に対応しない縁部にそれぞれ形成されてい 。

 MEA15は、電解質膜16と、アノード電極層17 びカソード電極層18と、導電性を有するガ 拡散層としてのカーボンペーパー19,20とによ り構成されている。アノード電極層17は、電 質膜16の上面に所定の触媒を積層すること より形成され、カソード電極層18は、電解質 膜16の下面に所定の触媒を積層して形成され いる。カーボンペーパー19,20は、アノード びカソード電極層17,18の表面にそれぞれ接着 されている。第1セパレータ23において、直交 する一対の縁部にはガス導入口23aがそれぞれ 形成され、他の直交する一対の縁部にはガス 導出口23bがそれぞれ形成されている。同様に 、第2セパレータ24においても、直交する一対 の縁部にはガス導入口24aがそれぞれ形成され 、他の直交する一対の縁部にはガス導出口24b がそれぞれ形成されている。

 図3に示すように、第1及び第2ガス流路形 部材21,22は、0.1mm程度の厚みを有するチタン 製のラスカットメタル25(以下、単に、ラスメ タルと称す)によって形成されている。ラス タル25には、略六角形状の貫通孔26が千鳥配 で形成されている。貫通孔26を形成するリ グ部27は、互いに重なるようにして連結され ている。リング部27には、カーボンペーパー1 9,20と接触する第1接触部28と、第1又は第2セパ レータ23,24の内面と接触する第2接触部29とが 成されている。また、第1及び第2接触部28,29 には、第1及び第2平面部28a,29aがそれぞれ形成 されている。第1平面部28aは、カーボンペー ー19,20と面で接触し、第2平面部29aは、セパ ータ23,24と面で接触する。

 第1ガス流路形成部材21は、カーボンペー ー19の表面及び第1セパレータ23の内面と接 するように、第1フレーム13の燃料ガス通路 間S1内に配置されている。第2ガス流路形成 材22は、カーボンペーパー20の表面及び第2セ パレータ24の内面と接触するように、第2フレ ーム14の酸化剤ガス通路空間S2内に配置され いる。

 図2に矢印G1で示すように、第1ガス流路形 成部材21により、第1セパレータ23の第1ガス導 入口23aから燃料ガス通路空間S1に導入された 料ガスは、第1ガス導出口23b、又は第2フレ ム14のガス通路14b及び第2セパレータ24の第1 ス導出口24bに流れる。図2に矢印G2で示すよ に、第2ガス流路形成部材22により、第1セパ ータ23の第2ガス導入口23aから第1フレーム13 ガス通路13aを通して酸化剤ガス通路空間S2 導入された酸化剤ガスは、第1フレーム13の ス通路13bを通して第2ガス導出口23b、又は第2 セパレータ24の第2ガス導出口24bに流れる。

 第1フレーム13と電解質膜16及び第2フレー 14との接触面におけるシール性を確保する め、第1及び第2フレーム13,14はいずれも合成 ムにより成形されている。このため、発電 ル12を積層して燃料電池スタック11を構成す る際、燃料電池スタック11の締結による荷重 より、第1及び第2ガス流路形成部材21,22は、 第1及び第2セパレータ23,24によってそれぞれME A15に押圧された状態で組み付けられる。従っ て、第1ガス流路形成部材21において、第1接 部28の第1平面部28aとカーボンペーパー19との 接触状態、及び第2接触部29の第2平面部29aと 1セパレータ23との接触状態がいずれも適正 保持される。なお、第2ガス流路形成部材22 おいても、ガス流路形成部材21と同様に構成 されているため、第1接触部28の第1平面部28a カーボンペーパー20との接触状態、及び第2 触部29の第2平面部29aと第2セパレータ24との 触状態がいずれも適正に保持される。

 積層された発電セル12間では、第1セパレ タ23の第1ガス導入口23a及び第2セパレータ24 第1ガス導入口24aが、第1フレーム13の燃料ガ ス通路空間S1及び第2フレーム14のガス通路14a 介して連通されている。これにより、燃料 ス(水素ガス)流通路が形成される。一方、 1セパレータ23の第2ガス導入口23a及び第2セパ レータ24の第2ガス導入口24aが、第1フレーム13 のガス通路13b及び第2フレーム14の酸化剤ガス 通路空間S2を介して連通されている。これに り、酸化剤ガス(空気)流通路が形成される

 燃料ガス流通路に供給された燃料ガスは 第1ガス流路形成部材21によって、燃料ガス 路空間S1内を均一に拡散して流れる。また 酸化剤ガス通路空間S2に供給された酸化剤ガ スも、第2ガス流路形成部材22によって、酸化 剤ガス通路空間S2内を均一に拡散して流れる 即ち、燃料ガス通路空間S1内の燃料ガスの れは、第1ガス流路形成部材21に形成された 鳥配列の貫通孔26を通過することによって乱 流となる。その結果、燃料ガスは、ガス通路 空間S1内において均一に拡散される。これに り、燃料ガスは、カーボンペーパー19を通 して拡散され、アノード電極層17に対して均 一に供給される。

 同様に、酸化剤ガス通路空間S2内の酸化 ガスの流れも、第2ガス流路形成部材22に形 された千鳥配列の貫通孔26を通過することに よって乱流となる。その結果、酸化剤ガスは 、酸化剤ガス通路空間S2内において均一に拡 される。これにより、酸化剤ガスは、カー ンペーパー20を通過して拡散され、カソー 電極層18に対して均一に供給される。こうし て、燃料ガスと酸化剤ガスとがMEA15に供給さ ることにより、MEA15では電極反応が生じて 電される。燃料電池スタック11では、複数の 発電セル12が積層されているため、所望の出 が得られる。

 次に、第1及び第2ガス流路形成部材21,22の製 造方法について説明する。
 第1ガス流路形成部材21は、図4に示すラスカ ット加工装置を用いて成形される。ラスカッ ト加工装置は、チタン薄板25Aを順次供給する 一対の送りローラ31を備えている。ラスカッ 加工装置は、ラスメタル25を成形するため 成形機構32を備えている。成形機構32は、チ ン薄板25Aに複数の切れ目を入れると共に、 板25Aを曲げ伸ばして塑性変形させる。成形 構32は、チタン薄板25Aに複数の六角形の貫 孔26を網目状に、かつチタン薄板25Aを階段状 に成形する。成形機構32は、所定位置に移動 能に固定された固定切断型33と、上下左右 往復動可能な可動切断型34とを備えている。

 図5に示すように、固定切断型33は、チタ 薄板25Aの送り方向となる下流側に側壁33aを している。側壁33aの上部には、複数の凸部3 3b(第1凸部)と凹部33c(第1凹部)とが形成されて る。凸部33b及び凹部33は、横方向に所定の ッチで交互に形成されている。可動切断型34 の下部には、固定切断型33の凹部33c及び凸部3 3bにそれぞれ噛合される複数の凸部34a(第2凸 )及び凹部34b(第2凹部)が形成されている。凸 34a及び凹部34bは、横方向に所定のピッチで 互に形成されている。固定切断型33は、凹 33cの内側面の上端に、チタン薄板25Aに切れ を入れる剪断刃33dを有している。また、可 切断型34は、凸部34aの下端に、チタン薄板25A に切れ目を入れる剪断刃34cを有している。

 図4に示すように、送りローラ31によって チタン薄板25Aは、所定の加工ピッチずつ、 定切断型33から可動切断型34へと送られる。 この状態で、固定切断型33の剪断刃33dと下降 る可動切断型34の剪断刃34cとによって、チ ン薄板25Aの一部を剪断してチタン薄板25Aに 数の切れ目を入れる。更に、可動切断型34は 最下点位置まで下降し、可動切断型34の凸部3 4aによりチタン薄板25Aを下方に押圧して曲げ ばす。チタン薄板25Aの一部がこうして曲げ ばされることにより、図6に示すような略台 状に形成される。その後、可動切断型34は、 下点位置から上方に移動し、原位置まで戻 。

 次に、送りローラ31は、再び、チタン薄 25Aを、所定のピッチだけ成形機構32に向けて 送り出す。これと同期して、可動切断型34が リング部27の配列ピッチの半分の距離だけ 又は右に移動する。そして、可動切断型34が 再び下降し、チタン薄板25Aに対し、前回の加 工された曲げ伸ばし部から半ピッチだけ左又 は右にオフセットした位置に切れ目を入れる と共に、曲げ伸ばし加工を行う。こうして、 チタン薄板25Aに複数の貫通孔26が形成されて チタン薄板25Aが曲げ伸ばされることにより ラスメタル25が成形される。

 上述の動作を繰り返すことによって、ラ メタル25には、図7~図9に示すように、複数 貫通孔26が網目状に、かつ千鳥配列で形成さ れる。その際、固定切断型33の凸部33b及び凹 33cと可動切断型34の凸部34a及び凹部34bとが れぞれ噛み合わされるものの、ラスメタル25 には、下降する可動切断型34により加工され い未加工部分が形成される。この未加工部 によって、複数のリング部27は、互いに重 るようにして連結される。こうして、図8及 図9に示すように、階段状の断面を有するラ スメタル25が形成される。

 次に、ラスメタル25の第1及び第2接触部28,29 対し第1及び第2平面部28a,29aを形成する方法 ついて説明する。
 図10に示すように、平面部形成装置40は、ベ ッド41の上面にラスメタル25を支持するため 一対のテーブル42,43を備えている。ベッド41 上面には、平面部形成機構44が装着されて る。平面部形成機構44は、コラム45と、コラ 45に装着された図示しないモータと、モー により回転する一対の圧縮ローラ46,47とを備 えている。

 ラスメタル25の第1及び第2接触部28,29に平 部28a,29aを形成するに際し、矢印方向に回転 する圧縮ローラ46,47間にテーブル42からラス タル25を送り込む。そして、一対の圧縮ロー ラ46,47により、ラスメタル25の上面と下面と それぞれ圧縮しながら、図10に示す右方向へ とラスメタル25を送り出す。この動作により ラスメタル25の第1及び第2接触部28,29は、上 方向から所定量だけそれぞれ圧縮される。 れにより、第1及び第2接触部28,29が塑性変形 し、第1接触部28に第1平面部28aが形成され、 2接触部29に第2平面部29aが形成される。その 、ラスメタル25を所定寸法に切断し、第1及 第2ガス流路形成部材21,22が形成される。

 図11に示すように、第1ガス流路形成部材2 1は、カーボンペーパー19の上面に第1平面部28 aを面接触させ、第2平面部29aを第1セパレータ 23の裏面に面接触させた状態で、図1に示す発 電セル12内に組み込まれる。

 第1実施形態によれば、以下のような効果を 得ることができる。
 (1)第1フレーム13の燃料ガス通路空間S1内に 容された第1ガス流路形成部材21はラスメタ 25からなる。また、第2フレーム14の酸化剤ガ ス通路空間S2内に収容された第2ガス流路形成 部材22もラスメタル25からなる。そして、ラ メタル25の貫通孔26を形成するリング部27に いて、カーボンペーパー19と接触する第1接 部28には、第1平面部28aが形成されている。 のため、繊維からなるカーボンペーパー19に 対し第1接触部28を面で接触させることができ る。よって、カーボンペーパー19の表面に第1 接触部28が食い込むことを防止することがで る。従って、第1ガス流路形成部材21の燃料 ス流路と第2ガス流路形成部材22の酸化剤ガ 流路とにカーボンペーパー19,20が侵入する とを防止できる。よって、燃料ガス通路空 S1及び酸化剤ガス通路空間S2の有効断面積の 減が防止される。従って、燃料ガス及び酸 剤ガスの供給量の低減が防止されて、発電 率の低下が回避される。

 又、第1及び第2接触部28,29がカーボンペー パー19,20と線で接触する場合と比較して、カ ボンペーパー19,20と第1及び第2ガス流路形成 部材21,22との電気的な接続を適正に行うこと できる。これにより、カーボンペーパー19,2 0から第1及び第2ガス流路形成部材21,22への電 の流れが円滑になり、集電効率が向上する 更に、第1及び第2接触部28,29によるカーボン ペーパー19,20の損傷を防止することもできる これにより、切断されたカーボン繊維によ ガス流路形成部材21,22のガス通路に目詰ま が生じることを防止でき、発電性能を確保 ることができる。

 (2)第1及び第2ガス流路形成部材21,22の第2 触部29には、第2平面部29aが形成されている これにより、第1及び第2セパレータ23,24に対 第2平面部29aを面で接触させることができる 。このため、第2接触部29が第1及び第2セパレ タ23,24と線で接触する場合と比較して、第1 び第2ガス流路形成部材21,22と第1及び第2セ レータ23,24との電気的な接続を適正に行うこ ともできる。これにより、両ガス流路形成部 材21,22から両セパレータ23,24への電気の流れ 円滑になり、集電効率が向上する。また、 2接触部29による両セパレータ23,24の損傷を防 止することもできる。

 (3)平面部形成装置40は、図10に示すような 一対のローラ46,47を備えている。一対のロー 46,47を用いることで、ラスメタル25の第1及 第2接触部28,29に平面部28a,29aを容易に成形す ことができる。

 なお、第1実施形態は以下のように変更して もよい。
 ・例えば、成形機構32の固定切断型33の構造 を、図12~図14に示すように変更してもよい。 の場合、固定切断型33の各凸部33bの上面に 傾斜面33eが形成されている。傾斜面33eは、 タン薄板25Aの送り方向となる下流側に向か ほど低くなるように傾斜している。又、可 切断型34の凹部34bの内面にも、傾斜面34dが形 成されている。傾斜面34dは、傾斜面33eと同じ く、チタン薄板25Aの送り方向となる下流側に 向かうほど低くなるように傾斜している。そ して、固定切断型33と可動切断型34とにより スメタル25を加工する際、図13に示すように 傾斜面33e,34dにより、リング部27の第1接触部 28に屈曲部が形成される。この屈曲部の表面 第1平面部28aとなる。この場合、カーボンペ ーパー19と接触する第1接触部28のみに第1平面 部28aが形成される。また、図13の二点鎖線で すように、可動切断型34の厚みを大きくし 、同可動切断型34に対し傾斜面34dから水平に 張り出すフラット部34eを形成してもよい。こ れにより、可動切断型34の剛性が向上する。

 こうして製造された第1ガス流路形成部材 21は、図14に示すように、第1接触部28の第1平 部28aをMEA15のカーボンペーパー19に面で接触 させた状態で発電セル12に組み込まれる。

 ・図15に示すように、可動切断型34の凸部 34aの下面に対し、チタン薄板25Aの送り方向の 上流側に向かうほど高くなる傾斜面34fを形成 してもよい。この場合、第2接触部29に平面部 29aが形成される。

 ・図12に示す構成と、図15に示す構成とを 併用してもよい。この場合、ガス流路形成部 材21の両接触部28,29に第1平面部28a,第2平面部29 aをそれぞれ形成することができる。

 ・貫通孔26を形成する六角形のリング部27 からなる図16に示すラスメタル25を、図10に示 す平面部形成装置40に通して平面部を形成す と、図17に示すように、六角形のリング部27 においてカーボンペーパー20との接触部分を む両側部が外方に膨らむ。これにより、カ ボンペーパー20とラスメタル25とに囲まれた ガス通路Tの有効面積が狭くなる傾向にある これに対処するため、図18に示すように六角 形状のリング部27の両側部を貫通孔26の中心 向けてそれぞれ屈曲させて、略L字状又は円 状の屈曲部27aを形成してもよい。図18に示 ラスメタル25を成形した後、ラスメタル25を 面部形成装置40に通すと、図19に示すように 、貫通孔26の面積が小さくなる反面、ガス通 Tの有効面積が広くなり、燃料電池の発電効 率が向上する。

 例えば、図20(a)に示すように、リング部27 に屈曲部27aを形成するため、可動切断型34の 部34a及び凹部34bの両側面を斜面に変更して よい。これとは別に、図20(b)に示すように 固定切断型33の凸部33b及び凹部33cの両側面を 斜面に変更してもよい。

 ・プレス機により、ラスメタル25を厚み 向に所定量圧縮することにより、第1及び第2 ガス流路形成部材21,22に平面部28a,29aを形成し てもよい。又、第1接触部28及び第2接触部29を 研削盤や機械加工により形成してもよい。

 ・第1及び第2ガス流路形成部材21,22の材料と して、ステンレス板以外に、例えば、アルミ ニウム、銅、チタン等の導電性を有する金属 板を用いてもよい。
 ・図21に示すように、固定切断型33を、別体 であるダイ33hと下側可動切断型33iとから構成 してもよい。この場合、上側の可動切断型34 、図示しない昇降機構やサーボモータM1等 より上下左右に往復動可能である。ダイ33h 、所定の位置に固定されている。また、下 可動切断型33iは、サーボモータM2により左右 に往復移動可能である。図12に示す固定型33 構造についても、図21に示す構成と同様に、 別体であるダイと下側可動切断型とから構成 してもよい。
(第2実施形態)
 以下、本発明の第2実施形態を図22~図34を参 して説明する。なお、第2実施形態における 第1実施形態と同様の部分についてはその詳 な説明を省略する。

 図23に示すように、リング部227の上側に 、ガス拡散層19に接触される半リング部R1(第 1半リング部)が設けられている。半リング部R 1は、一対の第1側板部227aと、一対の第1傾斜 部227bと、第1平板部227cとにより構成されて る。第1傾斜板部227bは、側板部227aの上端に 体に連結されている。第1平板部227cは、両第 1傾斜板部227bの先端に対しそれらを架橋する うに一体に連結されている。リング部227の 側には、セパレータ23と接触される半リン 部R2(第2半リング部)が設けられている。半リ ング部R2は、一対の第2傾斜板部227dと、一対 第2側板部227eと、第2平板部227fとにより構成 れている。第2側板部227eは、第2傾斜板部227d の先端から下方に延びている。第2平板部227f 、両側板部227eの先端に対しそれらを架橋す るように一体に連結されている。

 図22に示すように、連結板部228は、半リ グ部R2を構成する第2平板部227fに対応してい 。半リング部R1の第1平板部227cは、連結板部 228(第2平板部227f)と反対側に端部を有してい 。この端部が、ガス拡散層19(又は20)の表面 接触される第1接触部229である。半リング部R 2の第2平板部227f(連結板部228)は、第1平板部227 cと反対側に端部を有している。この端部が 図24に示すように、第1又は第2セパレータ23,2 4の内面に接触される第2接触部230である。両 触部229,230には、第1,第2平面部229a,230aがそれ ぞれ設けられている。第1,第2平面部229a,230aは 、ラスメタル25の両面をその厚み方向に同時 圧縮することにより形成されている。第1及 び第2平面部229a,230aは、互いに平行に形成さ ている。

 第1平面部229aは、ガス拡散層19(20)に面接 される。第2平面部230aは、セパレータ23(24)に 面接触される。第1平面部229aは、ガス流路方 (図24の矢印方向)に幅W1を有している。幅W1 、例えば、0.2mmに設定されている。第2平面 230aも、ガス流路方向に幅W2を有している。 W2は、例えば、0.1mmに設定されている。幅W1 、幅W2よりも広く設定されている。

 次に、第1及び第2ガス流路形成部材221,222の 造方法について説明する。
 成形機構232は、第1剪断型233と第2剪断型234 によって構成されている。第1剪断型233は、 示しないオフセット機構により、金属薄板2 25Aの送り方向と直交する方向(図25の紙面に直 交する方向)に沿って往復動可能する。第2剪 型234は、図示しない昇降機構により上下方 に沿って往復移動すると共に、オフセット 構により金属薄板225Aの送り方向と直交する 方向に沿って往復移動する。

 図26に示すように、第1剪断型233は、金属 板225Aの送り方向の下流側に側壁233aを有し いる。側壁233aの上部には、第1凸部としての 凸部233bと、第1凹部としての凹部233cとが交互 に形成されている。また、凸部233b及び凹部23 3cは、水平方向に沿って所定のピッチを置い 配置されている。第2剪断型234の下部には、 第1剪断型233の凹部233cに噛合する第2凸部とし ての凸部234aと、第1剪断型233の凸部233bに噛合 する第2凹部としての凹部234bとが設けられて る。凸部234a及び凹部234bは、第2剪断型234の 部において交互に形成されている。また、 部234a及び凹部234bは、水平方向に沿って所 のピッチを置いて配置されている。第1剪断 233の凹部233cは、金属薄板225Aの送り方向の 流側に側面を有している。その側面の上端 には、金属薄板225Aに切れ目を入れる剪断刃2 33dが形成されている。第2剪断型234の凸部234a 下端縁及び両側縁には、逆台形状の剪断刃2 34cが形成されている。剪断刃234cは、剪断刃23 3dと対応する位置に設けられている。剪断刃2 34cは、剪断刃233dと協働して金属薄板225Aに切 目を入れる。

 図26に示すように、第1剪断型233の凸部233b には、一対の成形面233e、一対の成形面233f、 び成形面233gが形成されている。成形面233e 、リング部227の両第1側板部227aの内面(第2側 部227eの外面)を成形する。成形面233fは、両 1傾斜板部227bの内面を成形する。成形面233g 、平板部227cの内面を成形する。一方、第2 断型234の凹部234bには、一対の成形面234d、一 対の成形面234e、及び成形面234fが形成されて る。成形面234dは、リング部227の第1側板部22 7aの外面(第2側板部227eの内面)を成形する。成 形面234eは、リング部227の第1傾斜板部227bの外 面(第2傾斜板部227dの内面)を成形する。成形 234fは、平板部227cの外面を成形する。又、第 2剪断型234の凸部234aの下端には、リング部227 平板部227fの内面を成形する成形面234gが形 されている。

 図25に示すように、送りローラ231によっ 、金属薄板225Aは、所定の加工ピッチずつ、 1剪断型233から第2剪断型234へと送られる。 の状態で、第1剪断型33の剪断刃233dと下降す 第2剪断型234の剪断刃234cとによって、金属 板225Aの一部を剪断して、金属薄板225Aに複数 の切れ目を入れる。次に、第2剪断型234は最 点位置まで下降し、第2剪断型234の凸部234aに より金属薄板225Aを下方に押圧して曲げ伸ば 。こうして曲げ伸ばされた金属薄板225Aの一 が、図27に示すように略台形状に形成され 。その後、第2剪断型234は、最下点位置から 方に移動し、原位置まで戻る。

 次に、送りローラ231は、再び、金属薄板2 25Aを、所定のピッチだけ成形機構232に向けて 送り出す。これと同期して、第1剪断型233及 第2剪断型234が、リング部227の配列ピッチの 分の距離(半ピッチ)だけ左又は右に移動す 。そして、第2剪断型234が再び下降し、金属 板225Aに対し、前回加工された曲げ伸ばし部 から半ピッチだけ左又は右にオフセットした 位置に切れ目を入れると共に、曲げ伸ばし加 工を行う。こうして、複数の貫通孔226を有す るリング部227が成形され、ラスメタル225が成 形される。

 上述の動作を繰り返すことによって、ラ メタル225には、図28及び図29に示すように、 複数の貫通孔226が網目状に形成され、リング 部227が千鳥配列で形成される。その際、第1 断型233の凸部233b及び凹部233cと第2剪断型234 凸部234a及び凹部234bとがそれぞれ噛み合わさ れる。これにより、ラスメタル225には、下降 する第2剪断型234によって加工されない未加 部分が形成される。この未加工部分が、連 板部228(第2平板部227f)として形成される。複 のリング部227は、連結板部228を介して、互 に重なるようにして連結される。こうして 図30に示すように、階段状の断面を有する スメタル225が形成される。

 図31に示すように、リング部227は、多角 状に成形されている。リング部227では、半 ング部R1を構成する第1側板部227a及び第1傾斜 板部227bによって、第1平板部227cが下方に押圧 されたときに第1平板部227cの塑性変形を許容 る第1変形許容部F1が形成されている。この め、平板部227cに対し下方に外力が加えられ ると、図31の二点鎖線で示すように第1変形許 容部F1は変形する。又、半リング部R2を構成 る第2側板部27eによって、第2平板部227fが上 に押圧されたときに第2平板部227fの塑性変形 を許容する第2変形許容部F2が形成されている 。このため、第2平板部227fに対し上方に外力 加えられると、図31の二点鎖線で示すよう 第2変形許容部F2は変形する。

 第1及び第2変形許容部F1,F2に加えられる外 力が同じである場合、第1変形許容部F1の変形 量が第2変形許容部F2の変形量よりも大きくな るように設定されている。第1変形許容部F1の 第1平板部227cに対し下方に外力が加えられる 、その力は、第1傾斜板部227bを介して第1側 部227aへと伝達される。その結果、第1側板 227aは、その基端を中心に左方又右方に変形 ると共に、第1傾斜板部227bは、第1側板部227a との連結部を中心に下方に回動される。この ように、第1変形許容部F1は、外力に対し変形 し易い構造となっている。一方、第2変形許 部F2の第2平板部227fに対し上方に外力が作用 た場合、第2傾斜板部227dは、その基端を中 に回動されずに、そのままの状態で固定さ ている。また、両第2側板部227eは、その基端 を中心に左方又は右方へと僅かに変形するの みである。このように、第2変形許容部F2は、 第1変形許容部F1よりも変形し難い構造となっ ている。

 次に、ラスメタル225の第1及び第2接触部22 9,230に対し第1及び第2平面部229a,230aをそれぞ 形成する方法について説明する。第1及び第2 平面部229a,230aを形成するプレス装置の構成に ついて、図10に示す第1実施形態のプレス装置 40と同じであるためその説明を省略する。

 まず、図32の矢印方向に回転される圧縮 ーラ46,47間にテーブル42からラスメタル225を り込む。そして、圧縮ローラ46,47により、 スメタル225を上下方向より圧縮しながら、 32に示す右方向へと送り出す。この動作によ り、ラスメタル225の第1,第2接触部229,230は、 下方向から所定量だけそれぞれ圧縮される こうして、第1,第2接触部229,230を変形させる とにより、第1接触部229に第1平面部229aが形 され、第2接触部230に第2平面部230aが形成さ る。このとき、図31に示すように、半リン 部R1の第1変形許容部F1の方が、半リング部R2 第2変形許容部F2よりも圧縮され易くなって る。このため、図24に示すように、第1接触 229の第1平面部229aにおけるガス流路方向の W1が、第2接触部230の第2平面部230aにおける幅 W2よりも広くなる。

 ラスメタル225の製造が完了すると、ラス タル225を所定寸法に切断することによって 第1,第2ガス流路形成部材221,222が形成される 。こうして形成された第1ガス流路形成部材22 1は、図33に示すように、ガス拡散層19の上面 第1平面部229aを面接触させ、第2平面部230aを 第1セパレータ223の裏面に面接触させた状態 発電セル12内に組み込まれる。

 第2実施形態によれば、以下のような効果を 得ることができる。
 (1)図31に示すように、リング部227の半リン 部R1には、変形し易い第1変形許容部F1が設け られ、リング部227の半リング部R2には、変形 難い第2変形許容部F2が設けられている。ま 、ラスカットメタル225の第1及び第2接触部22 9,230には、第1及び第2平面部229a、230aが形成さ れている。第1及び第2平面部229a、230aは、ラ カットメタル225の両面を圧縮ローラ246,247を いて圧縮することにより形成される。更に 第1平面部229aの幅W1は、第2平面部230aの幅W2 りも広く設定されている。このため、圧縮 ーラ246,247を用いるにもかかわらず、第1平面 部229aの幅W1とは無関係に、第2平面部230aの幅W 2を適正な幅に設定することができる。従っ 、第2平面部230aの幅W2を、セパレータ23の内 を損傷しない程度に設定することができ、 た、セパレータ23の外面と第2平面部230aとの の通電面積を適正に保持することもできる このため、図24に示すように、ガス流路形 部材221の厚さT、即ち、ガス流路形成部材221 ガス流路の有効面積を適正に保持すること できる。よって、ガス流路に供給されるガ の圧力損失が低減され、発電効率が適正に 持される。仮に、図24に鎖線で示すように 第2接触部230の第2平面部230aの幅W2を第1平面 229aの幅W1と同じに設定すると、ガス流路形 部材221の厚さTが小さくなり、ガス流路の有 面積が小さくなる。

 なお、第2実施形態は以下のように変更して もよい。
 ・図34に示すように、リング部227の第1傾斜 部227b、及び第2傾斜板部227dをそれぞれ円弧 に形成してもよい。即ち、リング部227の全 を滑らかな形状に形成してもよい。

 ・図26に示す第1剪断型233を、剪断刃233dを 有する本体と、凸部233b及び凹部233cを有する 断板とに分割してもよい。この場合、第1剪 断型233の剪断板は、第2剪断型234と対応する 置に設けられる。また、この場合、第1剪断 233の本体が所定の位置に固定され、剪断板 水平方向に往復移動可能に形成される。

 ・第2実施形態において、半リング部R1,R2を 成するため、第1剪断型233及び第2剪断型234 、第2剪断型234の凸部及び凹部234a,234bのピッ の半分の距離だけ左又は右にオフセットし 位置に移動させていたが、このオフセット を適宜に変更してもよい。又、各リング部2 27を千鳥配置に形成しなくてもよい。
(第3実施形態)
 以下、本発明の第3実施形態を図35~図48を参 して説明する。なお、第3実施形態における 第1及び第2実施形態と同様の部分については の詳細な説明を省略する。

 図35及び図36に示すように、リング部327の 上側の半リング部R1は、一対の第1傾斜板部327 aと、第1平板部327bとにより構成されている。 一対の第1傾斜板部327aは、互いに対向してお 、第1平板部327bは、両傾斜板部327aの上端部 架橋するように同傾斜板部327aと一体に形成 されている。リング部327の下側の半リング部 R2は、一対の第2傾斜板部327cと、第2平板部327d とにより構成されている。一対の第2傾斜板 327cは、互いに対向しており、第2平板部327d 、両傾斜板部327cの上端部に架橋するように 傾斜板部327cと一体に形成されている。

 図35に示すように、連結板部328は、リン 部327の第2平板部327dと同じ板部である。各リ ング部327の第1平板部327bには、同リング部327 第2平板部327dに対向する第1接触部329が形成 れている。発電セル12を組み付けたとき、 1接触部329はガス拡散層19の表面に接触する 具体的には、第1接触部329には、屈曲平面部3 29aが形成されている。図37に示すように、屈 平面部329aは、ガス拡散層19(20)に面接触する 。各リング部327の第2平板部327dには、リング 327の第1平板部327bに対向する第2接触部330が 成されている。発電セル12を組み付けたと 、第2接触部330は、図38に示すように、第1又 第2セパレータ23,24の内面に線接触する。

 屈曲平面部329aと連結板部328(下側平板部32 7d)との間において第1平板部327bには、連結板 328と略同一平面上に位置する非屈曲平面部3 27fが形成されている。第1平板部327bは、非屈 平面部327fと屈曲平面部329aとにより形成さ ている。図37に示すように、連結板部328(非 曲平面部327f)に対する屈曲平面部329aの屈曲 αは、60~70°の範囲に設定される。ここでは 屈曲角αは65°に設定されている。

 次に、第1,第2ガス流路形成部材321,322を成形 するためのラスカット成形装置について説明 する。
 図40に示すように、成形機構332は、第1剪断 333と、第2剪断型334とによって構成されてい る。第1剪断型333は、図示しない支持台に固 されている。第2剪断型334は、図示しない昇 機構及びオフセット機構により、上下方向 金属薄板325Aの幅方向、即ち送りローラ331の 回転軸(図39の紙面直交方向)に沿って往復動 る。第1剪断型333の上面333aは、金属薄板325A 支持する面として機能する。第1剪断型333の 面333aにおいて、金属薄板325Aの送り方向Hの 流側の縁部には、直線状の第1剪断刃333bが 成されている。第1剪断刃333bの下方には、平 面状の位置規制面333cが形成されている。

 第2剪断型334の下部には、複数の凸部334a 、水平方向に沿って所定のピッチDを置いて 成されている。第2剪断型334の凸部334aの下 には、水平成形面334cが形成されている。凸 334aの左右両側面には、傾斜成形面334dがそ ぞれ形成されている。隣接する2つの凸部334a の傾斜成形面334dの間には、水平成形面334eが 成されている。傾斜成形面334d及び水平成形 面334eにより、複数の凹部334bが区画されてい 。凹部334bは、凸部334aと交互に形成されて る。成形面334c及び傾斜成形面334dにおいて、 金属薄板325Aの送り方向Hの上流側の縁部には 逆台形状の第2剪断刃334fが形成されている 第2剪断刃334fは、第1剪断刃333bと協働して金 薄板325Aに切れ目を入れる。

 次に、このように構成された成形装置を用 てガス流路形成部材321,322を成形する方法に ついて、図41~図48を参照して説明する。
 第3実施形態の方法では、金属薄板325Aには その送り方向Hに沿って交互に位置する複数 第1被加工部分P1及び第2被加工部分P2が設定 れる。金属薄板325Aでは、第1被加工部分P1及 び第2被加工部分P2が順次加工される。第1の 程では、まず、図41(a)に示すように、送りロ ーラ331(図39参照)によって、金属薄板325Aの第1 被加工部分P1が第1剪断型333及び第2剪断型334 対して中間成形位置にまで送られる。つま 、金属薄板325Aの端部が第1剪断刃333bから送 方向Hに向けて所定の第1送り量L1(例えば0.2mm) だけ送り出される。この状態で、第2剪断型33 4が第1剪断型333に向けて下降し、第1剪断刃333 bと第2剪断刃334fとによって、第1被加工部分P1 の一部が剪断されて、複数の切れ目が金属薄 板325Aに入れられる。次に、図42(a),(b)に示す うに、第2剪断型334が最下点位置まで下降す 。すると、第2剪断型334の凸部334aと接触す 金属薄板325Aの一部は、下方に湾曲及び延伸 れる。こうして、図42(b)に示すように、金 薄板325Aの湾曲及び延伸部分は略逆台形状に 形される。一方、湾曲及び延伸部分間の部 は、凹部334bに入り込むことにより略台形状 に成形される。

 第1の工程では、図42(b)に示すように、リ グ部327の下側の半リング部R2を形成する第2 板部327d(連結板部328)は、凸部334aの水平成形 面334cによって押し下げられて水平に成形さ る。一方、凹部334bに対応して成形されるリ グ部327の上側の半リング部R1は、凸部334aの うな、水平成形面を有する形成部によって 方に押圧されない。このため、図42(a)に示 ように、凹部334bによって成形される半リン 部R1の第1平板部327bは、第1剪断刃333bを中心 下方に傾斜して垂れ下がる。これにより、 曲平面部329aが、金属薄板325Aの水平部分に し屈曲角αを有するように形成される。この 屈曲平面部329aは、第1接触部329として機能す 。その後、図43(a),(b)に示すように、第2剪断 型334は、最下点位置から上方の原位置まで復 帰する。

 続いて、第2の工程では、図43(a)に示すよ に、送りローラ331(図39参照)によって、金属 薄板325Aが、送り方向Hに向けて所定の第2送り 量L2(例えば0.1mm)だけ更に送り出される。これ により、金属薄板325Aの第1被加工部分P1は、 1剪断型333及び第2剪断型334に対して最終加工 位置へと送られる。この状態で、図44(a),(b)に 示すように、第2剪断型334が、第1の工程にお る位置から、金属薄板325Aの幅方向にオフセ ットされずに再び下降する。これにより、金 属薄板325Aの端縁には、リング部327の上側の リング部R1と下側の半リング部R2とがそれぞ 成形される。このとき、上側の半リング部R 1の第1平板部327bは、第1接触部329と同様にフ ーの状態にある。第2送り量L2は、上述の第1 り量L1よりも小さく設定されている。また 第1平板部327bの全体が、第1剪断刃333bの近傍 位置している。そのため、第1平板部327bは 第2剪断型334の凹部334bの水平成形面334eに添 易くなる。その結果、図44(a)に示すように、 屈曲平面部329aの後側に位置する第1平板部327b は、下方にほとんど垂れ下がることなく、ほ ぼ水平な状態のまま保持される。その結果、 第1平板部327bは、非屈曲平面部327fとなる。第 2の工程により、非屈曲平面部327fを含む半リ グ部R1,R2が最終的に成形される。

 本発明によれば、上述したように、本来 回の成形により形成される半リング部R1,R2 二回に分けて成形した。詳しくは、一回目 成形された屈曲平面部329aに続いて、非屈曲 面部327fを成形するようにした。これにより 、半リング部R1,R2の成形を一回で行う従来の 法と比較して、屈曲平面部329aの形成幅を小 さくして、適切な幅に形成することができる 。

 次に、第3の工程では、図45(a)に示すよう 、第2剪断型334が上昇して原位置に移動した 後、第1被加工部分P1に隣接する第2被加工部 P2が第1剪断型333及び第2剪断型334に対して中 成形位置にまで送られる。換言すれば、金 薄板325Aが、再び、送り方向Hへ第1送り量L1 け送られる。そして、図45(b)に示すように、 第2剪断型334は、金属薄板325Aの幅方向に沿っ リング部327の配列ピッチDの半分(半ピッチ) けオフセットされる。その後、第2剪断型334 が下降して、図46(a),(b)に示すように、第2被 工部分P2が成形される。こうして、半リング 部R2の上側に半リング部R1が成形され、半リ グ部R1の下側に半リング部R2が成形されるこ により、複数のリング部327が成形される。

 次に、第4の工程では、図47(a),(b)に示すよ うに、第2剪断型334がオフセットされた状態 、金属薄板325Aが第2送り量L2だけ更に送り出 れる。これにより、第2被加工部分P2は、第1 剪断型333及び第2剪断型334に対して最終加工 置に送られる。図48(a),(b)に示すように、第2 断型334が下降し、非屈曲平面部327fを含む半 リング部R1,R2が最終的に成形される。

 その後、第1及び第2の工程と第3及び第4の 工程とが交互に繰り返される。これにより、 被加工部分P1,P2が交互に加工され、図35~図37 示すラスメタル325が成形される。複数の貫 孔326が網目状に形成されたラスメタル325は リング部327が蛇行するように形成される。

 ラスメタル325には、第2剪断型334によって 剪断されない未加工部分が形成される。この 未加工部分が連結板部328(第2平板部327d)とし 形成されることにより、複数のリング部327 互いに重なるように連結される。こうして 図35及び図37に示すように、階段状の断面を するラスメタル325が形成される。

 第3実施形態によれば、以下のような効果を 得ることができる。
 (1)本来、第1剪断刃333bのみを有する第1剪断 333と、凸部334a及び凹部334bを備える第2剪断 334とを用いて、一回の工程でリング部327の リング部R1,R2を成形していた。本発明によ ば、こうした半リング部R1,R2の成形を、二工 程で行うようにした。これにより、図37に示 ように、一回の工程で行う従来の方法と比 して、屈曲平面部329aの形成幅W1が小さくな 、ガス流路形成部材321の厚さT1を大きく設 することができる。従って、ガス流路形成 材321内のガス流路の有効面積を確保でき、 スが適正に供給されるため、発電効率が向 する。

 (2)ラスカット形成装置として、図39及び 40に示す従来の装置を使用することができる 。このため、成形装置を簡素化でき、また、 リング部327の第1接触部329に屈曲平面部329aを 易に成形できる。

 なお、第3実施形態は以下のように変更して もよい。
 ・第1剪断型333において金属薄板325Aの送り 向Hの下流側に位置する側面に、第2剪断型334 の凸部334aの水平成形面334cと対向する成形面 設けてもよい。この場合、第2剪断型334が下 降する際、第1剪断型333の成形面と凸部334aの 平成形面334cとが金属薄板325Aを挟持するた 、リング部327の第2平板部327dが湾曲すること を防止できる。

 ・図43及び図44に示す第2の工程と、図47及び 図48に示す第4の工程とをそれぞれ複数回に分 けて行ってもよい。
 ・第3実施形態では、第2剪断型334の凸部及 凹部334a,334bのピッチDの半分(半ピッチ)だけ 第2剪断型334を金属薄板325Aの幅方向にオフセ ットしていたが、このオフセット量を適宜に 変更してもよい。又、リング部327が蛇行する ように配置されなくてもよい。

 ・リング部327の形状は、例えば、五角形 あってもよい。




 
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