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Title:
(HETEROCYCLIC METHYL)AZOLYLMETHYLCYCLOPENTANOL DERIVATIVE AND INTERMEDIATE THEREOF, PROCESS FOR PRODUCTION OF THE DERIVATIVE, AND AGRICULTURAL OR HORTICULTURAL PREPARATION AND PROTECTIVE AGENT FOR INDUSTRIAL MATERIAL EACH COMPRISING THE DERIVATIVE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/088070
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed are: a novel (heterocyclic methyl)azolylmethylcyclopentanol derivative and an intermediate thereof; a process for producing the derivative; and an agricultural or horticultural preparation and a protective agent for an industrial material, each of which comprises the (heterocyclic methyl)azolylmethylcyclopentanol derivative as an active ingredient. Specifically disclosed is a (heterocyclic methyl)azolylmethylcyclopentanol derivative represented by the chemical formula (I). (I) wherein R1 and R2 independently represent a hydrogen atom or a C1-C5 alkyl group; R3 represents a substituted or unsubstituted heterocyclic group or a substituted or unsubstituted condensed heterocyclic group; and A represents a nitrogen atom or a methine group.

Inventors:
ITO ATSUSHI (JP)
SUDO KEIICHI (JP)
IMAI EIYU (JP)
SHIMOKAWARA TAKASHI (JP)
SAISHOJI TOSHIHIDE (JP)
MORI MASARU (JP)
KIMURA RIE (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/050201
Publication Date:
July 16, 2009
Filing Date:
January 09, 2009
Export Citation:
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Assignee:
KUREHA CORP (JP)
ITO ATSUSHI (JP)
SUDO KEIICHI (JP)
IMAI EIYU (JP)
SHIMOKAWARA TAKASHI (JP)
SAISHOJI TOSHIHIDE (JP)
MORI MASARU (JP)
KIMURA RIE (JP)
International Classes:
C07D401/08; A01N43/50; A01N43/653; A01P3/00; C07D403/08; C07D405/08; C07D409/08; C07D417/08
Foreign References:
JPH0193574A1989-04-12
JPH02145576A1990-06-05
JPS6133170A1986-02-17
JPS5248664A1977-04-18
Other References:
UCHIL, V. R.: "Selective reductions of substituted a-(1, 2, 4-triazol-1-yl)chalcones with NaBH4 and Al-isopropoxide: synthesis of substituted (±)alpha(4-chlorophenyl)-beta- (phenylmethylene)-lH-1, 2, 4-triazole-1- ethanols having potential bacteriostatic and agro-based fungicidal activity", INDIAN JOURNAL OF CHEMISTRY, SECTION B: ORGANIC CHEMISTRY INCLUDING MEDICINAL CHEMISTRY, vol. 41B, no. 3, 2002, pages 631 - 634
OGATA, M. ET AL.: "Synthesis and oral antifungal activity of novel azolylpropanolones and related compounds", JOURNAL OF MEDICINAL CHEMISTRY, vol. 30, no. 6, 1987, pages 1054 - 1068
DICKINSON, R. P.: "Novel antifungal 2-aryl-1- (1H-1, 2, 4-triazol-1-yl) butan-2-ol derivatives with high activity against Aspergillus fumigatus", BIOORGANIC & MEDICINAL CHEMISTRY LETTERS, vol. 6, no. 16, 1996, pages 2031 - 2036
MA, J. ET AL.: "Acid catalyzed Michael additions to artemisitene", BIOORGANIC & MEDICINAL CHEMISTRY LETTERS, vol. 10, no. 14, 2000, pages 1601 - 1603
Attorney, Agent or Firm:
WATANABE, Kaoru (SUCCESS-SENGAKUJI BLDG. 3F2-20-29, Takanawa, Minato-ku, Tokyo 74, JP)
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Claims:
 化学式(I)で表される(ヘテロ環メチル)アゾリルメチルシクロペンタノール誘導体。  
(式中、R 1 及びR 2 は、水素原子又はC1~C5のアルキル基を表す。R 3 は、置換若しくは無置換のヘテロ環基又は置換若しくは無置換の縮合ヘテロ環基を表す。Aは窒素原子又はメチン基を表す。)
 請求の範囲第1項記載の(ヘテロ環メチル)アゾリルメチルシクロペンタノール誘導体を有効成分として含有する農園芸用薬剤又は工業用材料保護剤。
 化学式(V)で表されるオキサスピロヘプタン誘導体のエポキシ基に、塩基の存在下、化学式(VII)のアゾール環を付加する工程を含む、前記化学式(I)で表される(ヘテロ環メチル)アゾリルメチルシクロペンタノール誘導体の製造方法。  
(式中、R 1 及びR 2 は、水素原子又はC1~C5のアルキル基を表す。R 3 は、置換若しくは無置換のヘテロ環基又は置換若しくは無置換の縮合ヘテロ環基を表す。)  
(式中、Aは窒素原子又はメチン基を表す。)
 さらに、化学式(IV)で表されるシクロペンタノン誘導体から、前記オキサスピロヘプタン誘導体を得る工程を含む、請求の範囲第3項記載の製造方法。  
 
(式中、R 1 及びR 2 は、水素原子又はC1~C5のアルキル基を表す。R 3 は、置換若しくは無置換のヘテロ環基又は置換若しくは無置換の縮合ヘテロ環基を表す。)
 化学式(V)で表されるオキサスピロヘプタン誘導体。  
(式中、R 1 及びR 2 は、水素原子又はC1~C5のアルキル基を表す。R 3 は、置換若しくは無置換のヘテロ環基又は置換若しくは無置換の縮合ヘテロ環基を表す。)
 化学式(IV)で表されるシクロペンタノン誘導体。  
(式中、R 1 及びR 2 は、水素原子又はC1~C5のアルキル基を表す。R 3 は、置換若しくは無置換のヘテロ環基又は置換若しくは無置換の縮合ヘテロ環基を表す。)
 
Description:
(ヘテロ環メチル)アゾリルメチ シクロペンタノール誘導体とその中間体、 の製造方法、これを含有する農園芸用薬剤 び工業用材料保護剤

 本発明は、(ヘテロ環メチル)アゾリルメ ルシクロペンタノール誘導体とその中間体 及びその製造方法、並びにこの誘導体を有 成分として含有する農園芸用薬剤及び工業 材料保護剤に関する。

農園芸用薬剤の殺菌性有効成分として、環 内に窒素原子1個以上を含む複素5員環である ゾールの誘導体が提案されている。

 その中で、置換基を有するシクロペンタン 結合した構造を有するアゾール誘導体の例 して、特許文献1には、アゾリルメチル基と 置換ベンジル基がシクロペンタン環上の隣接 している炭素原子に結合した構造を有するア ゾール誘導体が開示されている。また、特許 文献2には、アゾリルメチル基とシクロアル ル基又はシクロアルキルメチル基がシクロ ンタン環上の隣接する炭素原子に結合した 造を有するアゾール誘導体が開示されてい 。

特公平6-25140号公報

特開平2-145576号公報

 しかしながら、アゾリルメチル基とヘテ 環メチル基がシクロペンタン環上の隣接す 炭素原子に結合した構造を有する化合物は 告されておらず、このような化合物の有用 についてもまだ検討されていない。

 そこで、本発明は、農園芸用薬剤の殺菌 有効成分として有用な新規(ヘテロ環メチル )アゾリルメチルシクロペンタノール誘導体 及び該(ヘテロ環メチル)アゾリルメチルシク ロペンタノール誘導体を有効成分として含有 する農園芸用薬剤を提供することを主目的と する。

 本発明は、まず、化学式(I)で表される(ヘ テロ環メチル)アゾリルメチルシクロペンタ ール誘導体を提供する。 

(式中、R 1 及びR 2 は、水素原子又はC1~C5のアルキル基を表す。R 3 は、置換若しくは無置換のヘテロ環基又は置 換若しくは無置換の縮合ヘテロ環基を表す。 Aは窒素原子又はメチン基を表す。)
 次に、本発明は、前記化学式(I)で表される( ヘテロ環メチル)アゾリルメチルシクロペン ノール誘導体を有効成分として含有するこ を特徴とする農園芸用薬剤を提供する。ま 、併せて、この誘導体を有効成分として含 することを特徴とする工業用材料保護剤を 供する。

 また、本発明は、化学式(V)で表されるオキ スピロヘプタン誘導体のエポキシ基に、塩 の存在下、化学式(VII)のアゾール環を付加 る工程を含む、化学式(I)で表される(ヘテロ メチル)アゾリルメチルシクロペンタノール 誘導体の製造方法を提供する。  
(式中、R 1 及びR 2 は、水素原子又はC1~C5のアルキル基を表す。R 3 は、置換若しくは無置換のヘテロ環基又は置 換若しくは無置換の縮合ヘテロ環基を表す。 )  
(式中、Aは窒素原子又はメチン基を表す。)
 この製造方法は、さらに、化学式(IV)で表さ れるシクロペンタノン誘導体から、前記オキ サスピロヘプタン誘導体を得る工程を含み得 る。  
(式中、R 1 及びR 2 は、水素原子又はC1~C5のアルキル基を表す。R 3 は、置換若しくは無置換のヘテロ環基又は置 換若しくは無置換の縮合ヘテロ環基を表す。 )

 さらに、本発明は、前記化学式(V)で表さ るオキサスピロヘプタン誘導体と前記化学 (IV)で表されるシクロペンタノン誘導体をも 提供するものである。

 以下、本発明を実施するための好適な形 について図面を参照としながら説明する。 お、以下に説明する実施形態は、本発明の 表的な実施形態の一例を示したものであり これにより本発明の範囲が狭く解釈される とはない。

A)(ヘテロ環メチル)アゾリルメチルシクロペ タノール誘導体
 本発明に係る(ヘテロ環メチル)アゾリルメ ルシクロペンタノール誘導体は、前記化学 (I)で表される。以下、本発明に係る(ヘテロ メチル)アゾリルメチルシクロペンタノール 誘導体について詳細に説明する。 

 前記化学式(I)において、R 1 及びR 2 は、水素原子又はC1~C5のアルキル基を表す。C 1~C5のアルキル基は、1級、2級、3級のいずれ あってもよく、例えば、メチル基、エチル 、n-プルピル基、イソプルピル基、n-ブチル 、イソブチル基、s-ブチル基、シクロプロ ルメチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、イ ペンチル基、ネオペンチル基等が挙げられ 。

 前記化学式(I)において、R 3 は、置換若しくは無置換のヘテロ環基又は置 換若しくは無置換の縮合ヘテロ環基を表す。 ヘテロ環基としては、酸素原子、硫黄原子及 び窒素原子からなる群より選ばれた少なくと も1種の原子を1~4含有する3~8員環の飽和又は 飽和のヘテロ環基が挙げられるが、好適に 5又は6員環のヘテロ環基が好ましい。縮合ヘ テロ環基としては、酸素原子、硫黄原子及び 窒素原子からなる群より選ばれた少なくとも 1種の原子を1~4含有する8~10員縮合ヘテロ環基 挙げられるが、好適には5又は6員環のヘテ 環が縮合した縮合ヘテロ環基が好ましい。

 5員環又は6員環のヘテロ環基の具体例と ては、フリル基、テトラヒドロフリル基、 エニル基、ピロリル基、ピロリニル基、ピ リジニル基、オキサゾリル基、イソキサゾ ル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、 ミダゾリル基、イミダゾリニル基、イミダ リジニル基、ピラゾリル基、ピラゾリニル 、ピラゾリジニル基、トリアゾリル基、オ サジアゾリル基、チアジアゾリル基、テト ゾリル基等の5員ヘテロ環基、ピラニル基、 リジル基、ピペリジニル基、ジオキサニル 、オキサジニル基、モルホリニル基、チア ニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基 ピラジニル基、ピペラジニル基、トリアジ ル基等の6員ヘテロ環基が挙げられる。5員 又は6員環のヘテロ環基の好ましい例として 、フリル基、チエニル基、チアゾリル基、 リジル基、ピリダジニル基が挙げられる。

 5又は6員環のヘテロ環が縮合した縮合ヘ ロ環基の具体例としては、ベンゾフラニル 、イソベンゾフラニル基、ジヒドロベンゾ ラニル基、ジヒドロイソベンゾフラニル基 ベンゾチエニル基、イソベンゾチエニル基 ジヒドロベンゾチエニル基、ジヒドロイソ ンゾチエニル基、テトラヒドロベンゾチエ ル基、インドリル基、イソインドリル基、 ンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基 インダゾリル基、ベンズイミダゾリル基、 ンゾジオキソラニル基、ベンゾジオキサニ 基、クロメニル基、クロマニル基、イソク マニルクロモニル基、クロマノニル基、キ リル基、イソキノリル基、シンノリニル基 フタラジニル基、キナゾリニル基、キノキ リニル基、インドリジニル基、キノリジニ 基、イミダゾピリジル基、ナフチリジニル 、プテリジニル基、ジヒドロベンゾオキサ ニル基、ジヒドロベンゾオキサゾリノニル 、ジヒドロベンゾオキサジノニル基、ベン チオキサニル基等が挙げられる。5又は6員環 のヘテロ環が縮合した縮合ヘテロ環基の好ま しい例としては、ベンゾフラニル基、ベンゾ チエニル基、ベンゾチアゾリル基が挙げられ る。

 前記ヘテロ環基又は前記縮合ヘテロ環基 有する置換基としては、特に限定されず、 えば、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、 ード基等のハロゲノ基、C1~C4のアルキル基 C1~C4のハロゲン化アルキル基、C1~C4のアルコ シ基、置換又は無置換のフェノキシ基、置 又は無置換のフェニル基等が挙げられる。 記フェノキシ基又は前記フェニル基が有す 置換基としては、例えば、フルオロ基、ク ロ基、ブロモ基、ヨード基等のハロゲノ基 C1~C4のアルキル基、C1~C4のハロゲン化アルキ ル基、C1~C4のアルコキシ基等が挙げられる。

 前記ヘテロ環基又は前記縮合ヘテロ環基 及び、前記フェノキシ基又は前記フェニル が有する置換基の数は特に限定されず、1箇 所又は複数箇所を置換しても良いが、1又は2 所を置換するのが好ましい。置換数が2以上 の場合、同一の置換基で置換してもよく、そ れぞれ異なる置換基で置換してもよい。

 また、前記ヘテロ環基又は前記縮合ヘテ 環基、及び、前記フェノキシ基又は前記フ ニル基が置換基を有する場合における、置 基の位置は特に限定されない。

 前記化学式(I)において、Aは窒素原子又は メチン基を表す。

 本発明に係る(ヘテロ環メチル)アゾリル チルシクロペンタノール誘導体は、シクロ ンタン骨格に不斉炭素が存在するため幾何 性体ならびに光学異性体が存在しうるが、 発明では、すべての単独の異性体並びに各 性体の任意の比率での混合物をも化合物(I) 包含するものとする。

 本発明に係る(ヘテロ環メチル)アゾリル チルシクロペンタノール誘導体は、人畜等 対する毒性が低く、取り扱い上での安全性 高い。さらに、広範な植物病害に対する優 た農園芸用病害防除効果と、植物生長調節 果及び工業用材料保護効果を示す。

B)(ヘテロ環メチル)アゾリルメチルシクロペ タノール誘導体の製造方法
 図1は、化学式(I)の(ヘテロ環メチル)アゾリ メチルシクロペンタノール誘導体の 製造 法の一例を説明するための概念図である。 発明に係る(ヘテロ環メチル)アゾリルメチル シクロペンタノール誘導体の好適な製造方法 の一例について、図面を参照しながら以下に 説明する。

 なお、以下の製造方法で得られる化学式(I) (ヘテロ環メチル)アゾリルメチルシクロペ タノール誘導体は、使用する式(II)~式(VII)の 合物や、反応条件により適宜選択すること できるものとする。なお、式(II)~式(VII)にお いて、R 1 、R 2 、R 3 及びAは上記に同様である。

 はじめに、式(II)で表されるケトエステル 誘導体にヘテロ環メチル基(VI)を導入してヘ ロ環ケトエステル誘導体(III)を得る(第一工 )。次に、前記ヘテロ環ケトエステル誘導体 式(IV)で表されるシクロペンタノン誘導体へ 誘導する(第二工程)。該シクロペンタノン誘 体から、式(V)で表されるオキサスピロヘプ ン誘導体を合成し(第三工程)、次いで、前 オキサスピロヘプタン誘導体に式(VII)で表さ れるアゾール環を付加させて、化学式(I)の( テロ環メチル)アゾリルメチルシクロペンタ ール誘導体を得る(第四工程)。

 第一工程において、式(III)で表されるヘ ロ環ケトエステル誘導体は、式(II)で表され ケトエステル誘導体の1位を塩基とヘテロ環 メチルハライド(VI)でアルキル化することに り得られる。この際、用いられる溶媒は特 限定されないが、極性の有機溶媒が好適に いられる。また、第一工程の反応温度は特 限定されず、室温から使用する溶媒の沸点 での温度範囲に設定することができるが、 適には20~100℃である。

 ここで、第一工程の出発物質である式(II) で表されるケトエステル誘導体は、従来公知 の方法にて合成することができる。具体的方 法としては、例えば、J.Med.Chem.29,411(1986)や、J .Org.Chem.29,2781(1964)に記載された方法に準じて 成することができる。

 第二工程において、式(IV)で表されるシク ロペンタノン誘導体は、式(III)で表されるヘ ロ環ケトエステル誘導体を加水分解及び脱 酸反応をすることで得ることができる。こ 加水分解及び脱炭酸反応は、塩基性・酸性 ずれの条件でも行うことができる。

 本工程を塩基性条件下で行う場合、用い れる溶媒は特に限定されないが、水、低級 ルコール及び芳香族炭化水素の混合溶媒を いるのが望ましい。また、用いられる塩基 特に限定されないが、水酸化ナトリウムや 酸化カリウムを使用するのが好ましい。こ 際の反応温度は特に限定されないが、好適 は40℃~還流点、より好適には70℃~還流点で る。

 また、本工程を酸性条件で行う場合、用 られる溶媒は特に限定されないが、水に加 て溶媒として酢酸を併用することが好まし 。触媒としては、塩酸や臭化水素酸等の無 酸を使用する。この際の反応温度は特に限 されないが、好適には50℃~還流点、より好 には80℃~還流点である。

 第三工程において、式(V)で表されるオキ スピロヘプタン誘導体は、式(IV)で表される シクロペンタノン誘導体のカルボニル基にス ルホニウムメチリドやオキソスルホニウムメ チリドによってメチレン基を環化付加させた り、前記カルボニル基をメチレン基に変換し た後、そのメチレン基を酸化させたり、金属 サマリウムとジヨードメタンをあわせること によって得られるヨードヒドリンをアルカリ 処理して環化させたりすることによって得る ことができる。これらの具体的方法としては 、従来公知の方法を用いることができ、例え ば、特公平6-25140号公報や、特開平5-271197号公 報に記載された方法に準じて行うことができ る。

 第四工程において、式(I)の(ヘテロ環メチ ル)アゾリルメチルシクロペンタノール誘導 は、式(V)のオキサスピロヘプタン誘導体の ポキシ基に、塩基の存在下、式(VII)のアゾー ル環を付加させることによって得ることがで きる。この際、用いられる塩基は特に限定さ れないが、水素化ナトリウムや炭酸カリウム が好適に用いられる。また、本工程で用いら れる溶媒は特に限定されないが、有機溶媒、 特にジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルア トアミド、N-メチルピロリドン等のアプロ ィックな極性溶媒が好適に用いられる。さ に、本工程の反応温度は特に限定されない 、好適には0℃~100℃の範囲である。

C)農園芸用薬剤
 本発明に係る(ヘテロ環メチル)アゾリルメ ルシクロペンタノール誘導体は、農園芸用 剤の有効成分として好適に用いられる。前 (ヘテロ環メチル)アゾリルメチルシクロペン タノール誘導体を有効成分として含有する農 園芸用薬剤について、以下に説明する。

 本発明に係る(ヘテロ環メチル)アゾリル チルシクロペンタノール誘導体が防除作用 有する植物病害として以下の病害が挙げら る。ダイズさび病(Phakopsora pachyrhizi、Phakopsor a meibomiae)、イネいもち病 (Pyricularia oryzae)、 イネごま葉枯病 (Cochliobolus miyabeanus)、イネ 葉枯病 (Xanthomonas oryzae)、イネ紋枯病 (Rhizoc tonia solani)、イネ小黒菌核病 (Helminthosporiumsig moideun)、イネばか苗病 (Gibberellafujikuroi)、イ 苗立枯病 (Pythium aphanidermatum)、リンゴうど こ病 (Podosphaera leucotricha)、リンゴ黒星病 (V enturia inaequalis)、リンゴモリニア病 (Monilinia mali)、リンゴ斑点落葉病 (Alternaria alternata) リンゴ腐乱病 (Valsa mali)、ナシ黒斑病 (Alter naria kikuchiana)、ナシうどんこ病 (Phyllactinia p yri)、ナシ赤星病 (Gymnosporangium asiaticum)、ナ 黒星病 (Venturia nashicola)、ブドウうどんこ病  (Uncinula necator)、ブドウべと病 (Plasmopara vit icola)、ブドウ晩腐病 (Glomerella cingulata)、オ ムギうどんこ病 (Erysiphe graminis f. sp hordei) 、オオムギ黒さび病 (Puccinia graminis)、オオ ギ黄さび病 (Puccinia striiformis)、オオムギ斑 病 (Pyrenophoragraminea)、オオムギ雲形病 (Rhync hosporiumsecalis)、コムギうどんこ病 (Erysiphe gra minis f. sp tritici)、コムギ赤さび病 (Puccinia  recondita)、コムギ黄さび病 (Puccinia striiformis) コムギ眼紋病 (Pseudocercosporella herpotrichoides) 、コムギ赤かび病 (Fusarium graminearum、Microdoch ium nivale)、コムギふ枯病 (Leptosphaeria nodorum  )、コムギ葉枯病 (Septoria tritici )、ウリ類う どんこ病 (Sphaerotheca fuliginea)、ウリ類の炭疸 病 (Colletotrichum lagenarium)、キュウリべと病 ( Pseudoperonospora cubensis)、キュウリ灰色疫病 (Ph ytophthora capsici)、トマトうどんこ病 (Erysiphe  cichoracearum)、トマト輪紋病 (Alternaria solani)、 ナスうどんこ病 (Erysiphe cichoracearum)、イチゴ うどんこ病 (Sphaerotheca humuli)、タバコうどん こ病 (Erysiphe cichoracearum)、テンサイ褐斑病 ( Cercospora beticola)、トウモロコシ黒穂病 (Ustill aga maydis)、核果類果樹の灰星病 (Monilinia fruc ticola)、種々の作物をおかす灰色かび病 (Botry tis cinerea)、菌核病 (Sclerotiniasclerotiorum)等。

また、本発明に係る(ヘテロ環メチル)アゾ ルメチルシクロペンタノール誘導体は、広 な作物や園芸植物に対して成長を調節して 量を増加させ品質を高める植物生長調節効 を示す。かかる作物の例として以下が挙げ れる。コムギ・大麦・燕麦などの麦類、稲 ナタネ、サトウキビ、トウモロコシ、メイ 、大豆、エンドウ、落花生、シュガービー 、キャベツ、ニンニク、ダイコン、ニンジ 、リンゴ、ナシ、みかん、オレンジ、レモ などの柑橘類、モモ、桜桃、アボガド、マ ゴー、パパイヤ、トウガラシ、キュウリ、 ロン、イチゴ、タバコ、トマト、ナス、芝 菊、ツツジ、その他の観賞用植物。

 本発明に係る(ヘテロ環メチル)アゾリル チルシクロペンタノール誘導体を農園芸用 害防除剤の有効成分として用いる形態につ ては特に限定されず、例えば、他の何らか 成分も加えずそのまま単独でもよいし、必 に応じて固体担体、液体担体、界面活性剤 その他の製剤補助剤と混合して粉剤、水和 、粒剤、乳剤等の種々の形態に製剤して使 しても良い。その際、これらの製剤には有 成分として本発明に係る(ヘテロ環メチル)ア ゾリルメチルシクロペンタノール誘導体を、 0.1~95重量%、より好適には0.5~90重量%、更に好 には2~80重量%含まれるように製剤すること 好ましい。

 また、前記製剤補助剤として使用する物 については特に限定されず、使用目的や所 の効果等を考慮して適宜選択できるが、好 な坦体、希釈剤、界面活性剤等を以下に例 する。

 固体坦体として、タルク、カオリン、ベ トナイト、珪藻土、ホワイトカーボン、ク ー等を用いることができる。

 液体希釈剤として、水、キシレン、トル ン、クロロベンゼン、シクロヘキサン、シ ロヘキサノン、ジメチルスルホキシド(DMSO) ジメチルホルムアミド、アルコール等を用 ることができる。

 界面活性剤はその効果により使い分ける とが好ましく、乳化剤として、ポリオキシ チレンアルキルアリールエーテル、ポリオ シエチレンソルビタンモノラウレート等を いることができる。分散剤として、リグニ スルホン酸塩、ジブチルナフタリンスルホ 酸塩等を用いることができる。湿潤剤とし 、アルキルスルホン酸塩、アルキルフェニ スルホン酸塩等を用いることができる。な 、本化合物は、1,2,4-トリアゾール基又はイ ダゾール基を含有しているので、無機酸塩 有機酸塩もしくは金属錯体等の形態で使用 うる。

 本発明に係る農園芸用薬剤の使用法につ ては特に限定されず、例えば、そのまま使 しても良いし、水等の希釈剤で所定濃度に 釈して使用しても良いし、複数種の本発明 係る(ヘテロ環メチル)アゾリルメチルシク ペンタノール誘導体を混用してもよい。

 前記製剤には、そのまま使用するものと 水等の希釈剤で所定の濃度に希釈して使用 るものとがある。希釈して使用する時の本 明に係る(ヘテロ環メチル)アゾリルメチル クロペンタノール誘導体の濃度は、0.001~1.0% 範囲が好ましい。また、本発明に係る(ヘテ ロ環メチル)アゾリルメチルシクロペンタノ ル誘導体の使用量は畑、田、果樹園、温室 の農園芸地1haあたり、20~5000g、より好ましく は50~1000gである。これらの使用濃度及び使用 は剤形、使用時期、使用方法、使用場所、 象作物等によっても異なるため、上記の範 に限定することなく増減することは勿論可 である。

 さらに、本発明に係る(ヘテロ環メチル) ゾリルメチルシクロペンタノール誘導体は の有効成分、例えば、他の殺菌剤、殺虫剤 殺ダニ剤、除草剤、植物生長調節剤、肥料 と組み合わせて使用することもできる。

<殺菌剤>
 アシベンゾラーSメチル、2-フェニルフェノ ル(OPP)、アザコナゾール、アゾキシストロ ン、アミスルブロム、ビキサフェン、ベナ キシル、ベノミル、ベンチアバリカルブ-イ プロピル、ビカルボネイト、ビフェニル、 テルタノール、ブラスチシジン-S、ボラッ ス、ボルドー液、ボスカリド、ブロムコナ ール、ブロノポール、ブピリメート、セッ ブチラミン、カルシウムポリスルフィド、 プタフォル、キャプタン、カルベンダジム カルボキシン、カルプロパミド、キノメチ ネート、クロロネブ、クロロピクリン、ク ロタロニル、クロゾリネート、シアゾファ ド、シフルフェナミド、シモキサニル、シ ロコナゾール、シプロジニル、ダゾメット デバカルブ、ジクロフルアニド、ジクロシ ット、ジクロメジン、ジクロラン、ジエト ェンカルブ、ジフェノコナゾール、ジフル トリン、ジメトモルフ、ジメトキシストロ ン、ジニコナゾール、ジノカップ、ジフェ ルアミン、ジチアノン、ドデモルフ、ドジ 、エディフェンフォス、エポキシコナゾー 、エタポキサム、エトキシキン、エトリジ ゾール、エネストロブリン、ファモキサド 、フェナミドン、フェナリモル、フェンブ ナゾール、フェンフラム、フェンヘキサミ 、フェノキサニル、フェンピクロニル、フ ンプロピジン、フェンプロピモルフ、フェ チン、フェルバム、フェリムゾン、フルア ナム、フルジオキソニル、フルモルフ、フ オロミド、フルオキサストロビン、フルキ コナゾール、フルシラゾール、フルスルフ ミド、フルトラニル、フルトリアフォル、 ォルペット、フォセチル-アルミニウム、フ リダゾール、フララキシル、フラメトピル フルオピコリド、フルオピラム、グアザチ 、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサコナゾー 、ヒメキサゾール、イマザリル、イミベン ナゾール、イミノクタジン、イプコナゾー 、イプロベンフォス、イプロジオン、イプ バリカルブ、イソプロチオラン、イソピラ ム、イソチアニル、カスガマイシン、銅調 物例えば水酸化銅、ナフテン酸銅、オキシ 化銅、硫酸銅、酸化銅、オキシン-銅、クレ ゾキシムメチル、マンコカッパー、マンコゼ ブ、マネブ、マンジプロパミド、メパニピリ ム、メプロニル、メタラキシル、メトコナゾ ール、メチラム、メトミノスウトロビン、ミ ルジオマイシン、ミクロブタニル、ニトロタ ル-イソプロピル、ヌアリモル、オフレース オキサジキシル、オキソリニック酸、オキ ポコナゾール、オキシカルボキシン、オキ テトラサイクリン、オリサストロビン、ペ ラゾエート、ペンコナゾール、ペンシクロ 、ペンチオピラド、ピリベンカルブ、フサ イド、ピコキシストロビン、ピペラリン、 リオキシン、プロベナゾール、プロクロラ 、プロシミドン、プロパモカルブ、プロピ ナゾール、プロピネブ、プロキナジド、プ チオコナゾール、ピラクロストロビン、ピ ゾフォス、ピリフェノックス、ピリメタニ 、ピロキロン、キノキシフェン、キントゼ 、シルチオファム、シメコナゾール、スピ キサミン、硫黄及び硫黄調製物、テブコナ ール、テクロフタラム、テクナゼン、テト コナゾール、チアベンダゾール、チフルザ ド、チオファネート-メチル、チラム、チア ニル、トルクロフォス-メチル、トリルフル アニド、トリアジメフォン、トリアジメノー ル、トリアゾキシド、トリシクラゾール、ト リデモルフ、トリフロキシストロビン、トリ フルミゾール、トリホリン、トリチコナゾー ル、バリダマイシン、ビンクロゾリン、ジネ ブ、ジラム、ゾキサミド等。

<殺虫剤・殺ダニ剤>
 アバメクチン、アセフェート、アクリナト ン、アラニカルブ、アルジカルブ、アレト ン、アミトラズ、アベルメクチン、アザジ クチン、アザメチフォス、アジンフォス-エ チル、アジンフォス-メチル、アゾサイクロ ン、バシルス・フィルムス、バシルス・ズ チルス、バシルス・ツリンジエンシス、ベ ジオカルブ、ベンフラカルブ、ベンスルタ プ、ベンゾキシメイト、ビフェナゼイト、 フェントリン、ビオアレトリン、ビオレス トリン、ビストリフルロン、ブプロフェジ 、ブトカルボキシン、ブトキシカルボキシ 、カズサフォス、カルバリル、カルボフラ 、カルボスルファン、カータップ、CGA 50439 クロルデイン、クロレトキシフォス、クロ フェナピル、クロルフェンビンフォス、ク ルフルアズロン、クロルメフォス、クロル リフォス、クロルピリフォスメチル、クロ フェノザイド、クロフェンテジン、クロチ ニジン、クロラントラリニプロール、コウ パフォス、クリオライト、シアノフォス、 クロプロトリン、シフルトリン、シハロト ン、シヘキサチン、シペルメトリン、シフ ノトリン、シロマジン、シアザピル、シエ ピラフェン、DCIP、DDT、デルタメトリン、デ メトン-S-メチル、ジアフェンチウロン、ジア ジノン、ジクロロフェン、ジクロロプロペン 、ジクロルボス、ジコフォル、ジクロトフォ ス、ジシクラニル、ジフルベンズロン、ジメ トエート、ジメチルビンフォス、ジノブトン 、ジノテフラン、エマメクチン、エンドスル ファン、EPN、エスフェンバレレート、エチオ フェンカルブ、エチオン、エチプロール、エ トフェンプロックス、エトプロフォス、エト キサゾール、ファムフル、フェナミフォス、 フェナザキン、フェンブタチンオキシド、フ ェニトロチオン、フェノブカルブ、フェノチ オカルブ、フェノキシカルブ、フェンプロパ トリン、フェンピロキシメート、フェンチオ ン、フェンバレレート、フイプロニル、フロ ニカミド、フルアクロピリム、フルシクロク スロン、フルシトリネート、フルフェノクス ロン、フルメトリン、フルバリネート、フル ベンジアミド、フォルメタネート、フォスチ アゼート、ハルフェンプロクス、フラチオカ ルブ、ハロヘノジド、ガンマ-HCH、ヘプテノ ォス、ヘキサフルムロン、ヘキシチアゾッ ス、ヒドラメチルノン、イミダクロプリド イミプロトリン、インドキサカルブ、イソ ロカルブ、イソキサチオン、ルフェヌロン マラチオン、メカルバム、メタムメタミド ォス、メチダチオン、メチオカルブ、メト ル、メトプレン、メトスリン、メトキシフ ノジド、メトルカルブ、ミルベメクチン、 ノクロトフォス、ナレド、ニコチン、ニテ ピラム、ノバルロン、ノビフルムロン、オ トエート、オキサミル、オキシデメトンメ ル、パラチオン、パーメトリン、フェント ート、フォレート、フォサロン、フォスメ ト、フォスファミドン、フォキシム、ピリ カルブ、ピリミフォスメチル、プロフェノ ォス、プロポクスル、プロチオフォス、ピ トロジン、ピラクロフォス、ピレスリン、 リダベン、ピリダリル、ピリミジフェン、 リプロキシフェン、ピリフルキナゾン、ピ プロール、キナルフォス、シラフルオフェ 、スピノサド、スピロジクロフェン、スピ メシフェン、スピロテトラマット、スルフ ミド、スルフォテップ、SZI-121、テブフェノ ド、テブフェンピラド、テブピリムフォス テフルベンズロン、テフルトリン、テメフ ス、テルブフォス、テトラクロルビンフォ 、チアクロプリド、チアメトキサム、チオ カルブ、チオファノックス、チオメトン、 ルフェンピラド、トラロメトリン、トラロ リル、トリアザメート、トリアゾフォス、 リクロルフオン、トリフルムロン、バミド オン、バリフェナル、XMC、キシリルカルブ 。

<植物生長調節剤>
 アンシミドール、6-ベンジルアミノプリン パクロブトラゾール、ジクロブトラゾール ウニコナゾール等。

D)工業用材料保護剤
 さらに、本発明に係る(ヘテロ環メチル)ア リルメチルシクロペンタノール誘導体は、 業材料を侵す広汎な有害微生物から材料を 護する優れた効果を示す。かかる微生物の として以下が挙げられる。紙・パルプ劣化 生物(スライム形成菌を含む)であるアスペル ギルス(Aspergillus sp.)、トリコデルマ(Trichoderma  sp.)、ペニシリウム(Penicillium sp.)、ジェオト リカム(Geotrichum sp.)、ケトミウム(Chaetomium sp. )、カドホーラ(Cadophora sp.)、セラトストメラ( Ceratostomella sp.)、クラドスボリウム(Cladosporium  sp.)、コーティシウム(Corticium sp.)、レンテ ヌス(Lentinus sp.)、レンズィテス(Lenzites sp.) フォーマ(Phoma sp.)、ポリスティクス(Polysticus  sp.)、プルラリア(Pullularia sp.)、ステレウム( Stereum sp.)、トリコスポリウム(Trichosporium sp.) 、アエロバクタ-(Aerobacter sp.)、バシルス(Bacil lus sp.)、デスルホビブリオ(Desulfovibrio sp.)、 ュードモナス(Pseudomonas sp.)、フラボバクテ ウム(Flavobacterium sp.)、ミクロコツカス(Microc occus sp.)など。

  繊維劣化微生物であるアスペルギルスAs pergillus sp.)、ペニシリウム(Penicillium sp.)、ケ トミウム(Chaetomiumsp.)、ミロテシウム(Myrothecium  sp.)、クルブラリア(Curvularia sp.)、グリオマ ティックス、(Gliomastixsp.)、メンノニエラ(Mem noniella sp.)、サルコポディウム(Sarcopodium sp.) スタキボトリス(Stschybotryssp.)、ステムフィ ウム(Stemphylium sp.)、ジゴリンクス(Zygorhynchus sp.)、バシルス(bacillus sp.)、スタフィロコッ ス(Staphylococcus sp.)など。

 木材変質菌であるオオウズラタケ(Tyromyces  palustris)、カワラタケ(Coriolus versicolor)、ア ペルギルス(Aspergillussp.)、ペニシリウム(Penici llium sp.)、リゾプス(Rhizopussp.)、オーレオバシ ディウム(Aureobasidium sp.)、グリオクラデイウ (Gliocladum sp.)、クラドスポリウム(Cladosporiums p.)、ケトミウム(Chaetomium sp.)、トリコデルマ( Trichodermasp.)など。

 皮革劣化微生物であるアスペルギルス(Asp ergillus sp.)、ペニシリウム(Penicillium sp.)、ケ ミウム(Chaetomiumsp.)、クラドスポリウム(Clados porium sp.)、ムコール(Mucor sp.)、パエシロミセ ス(Paecilomycessp.)、ピロブス(Pilobus sp.)、プル リア(Pullulariasp.)、トリコスポロン(Trichosporon sp.)、トリコテシウム(Tricothecium sp.)など、ゴ ム・プラスチック劣化微生物であるアスペル ギルス(Aspergillus sp.)、ペニシリウム(Penicillium sp.)、リゾプス(Rhizopus sp.)、トリコデルマ(Tric hodermasp.)、ケトミウム(Chaetomium sp.)、ミロテ ウム(Myrotheciumsp.)、ストレプトマイセス(Strept omyces sp.)、シュードモナス(Pseudomonas sp.)、バ シルス(Bacillus sp.)、ミクロコツカス(Micrococcus  sp.)、セラチア(Serratiasp.)、マルガリノマイ ス(Margarinomyces sp.)、モナスクス(Monascus sp.) ど。

 塗料劣化微生物であるアスペルギルス(Asp ergillus sp.)、ペニシリウム(Penicillium sp.)、ク ドスポリウム(Cladosporiumsp.)、オーレオバシ ィウム(Aureobasidium sp.)、グリオクラディウム (Gliocladium sp.)、ボトリオディプロディア(Botry odiplodiasp.)、マクロスポリウム(Macrosporium sp.) モニリア(Monilia sp.)、フォーマ(Phoma sp.)、 ルラリア((Pullularia sp.)、スポロトリカム(Spor otrichumsp.)、トリコデルマ(Trichoderma sp.)、バシ ルス((bacillus sp.)、プロテウス(Proteus sp.)、シ ュードモナス(Pseudomonas sp.)、セラチア(Serratia  sp.)など。

 本発明に係る(ヘテロ環メチル)アゾリル チルシクロペンタノール誘導体は単独で工 用材料保護剤とできるが、通常は液体担体 溶解或いは分散させ、又は固体担体と混合 、必要に応じて乳化剤、分散剤、展着剤、 透剤、湿潤剤、安定剤等を添加し、水和剤 粉剤、粒剤、錠剤、ペースト剤、懸濁剤、 霧材などの種々の形態に製剤される。これ の製剤は、有効成分として本発明に係る(ヘ ロ環メチル)アゾリルメチルシクロペンタノ ール誘導体を0.1~95重量%、より好適には0.5~90 量%、更に好適には2~80重量%含む。

 製剤補助剤として使用する坦体は、液体 体としては、水、アルコール類(例えば、メ チルアルコール、エチルアルコール、エチレ ングリコール、セロソルブ等)、ケトン類(例 ば、アセトン、メチルエチルケトンなど)、 エーテル類(例えばジメチルエーテル、ジエ ルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフ ン等)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン 、トルエン、キシレン、メチルナフタレン等 )、脂肪族炭化水素類(例えばガソリン、ケロ ン、灯油、機械油、燃料油等)、酸アミド類 (例えばジメチルホルムアミド、N-メチルピロ リドン等)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、 ロロホルム、四塩化炭素等)、エステル類( えば、酢酸エチルエステル、脂肪酸のグリ リンエステル等)、ニトリル類(例えば、アセ トニトリル等)及びジメチルスルホキシド等 使用できる。また、固体担体としては、カ リンクレー、ベントナイト、酸性白土、パ ロフィライト、タルク、珪藻土、方解石、 素、硫酸アンモニウム等の微粉末或いは粒 物が使用できる。

 製剤補助剤として使用する乳化剤及び分 剤としては、石鹸類、アルキルスルホン酸 アルキルアリールスルホン酸、ジアルキル ルホコハク酸、第4級アンモニウム塩、オキ シアルキルアミン、脂肪酸エステル、ポリア ルキレンオキサイド系、アンヒドロソルビト ール系等の界面活性剤が使用できる。

 上記製剤には、そのまま使用するものと 等の希釈剤で所定濃度に希釈して使用する のとがある。希釈して使用する際の本発明 係る(ヘテロ環メチル)アゾリルメチルシク ペンタノール誘導体の濃度は、剤型及び使 目的によっても異なるが、0.005~5重量%、好ま しくは0.01~1重量%となるように適宜、溶剤、 釈剤、増量剤などを加えて調整することが ましい。

 本発明に係る(ヘテロ環メチル)アゾリル チルシクロペンタノール誘導体には、上述 た農園芸用薬剤と同様に、殺菌剤、殺虫剤 殺ダニ剤、劣化防止剤等と組み合わせて製 化することもできる。これにより、工業用 料保護剤としての性能を高めることができ 。

 本発明に係る(ヘテロ環メチル)アゾリル チルシクロペンタノール誘導体には、シク ペンタン骨格に不斉炭素が存在するので幾 異性体ならびに光学異性体が存在しうるが 本発明では、すべての単独の異性体並びに 異性体の任意の比率での混合物が包含され ものとする。従って、本発明に係わる農園 用薬剤は、これら異性体の単独又は混合物 有効成分として含有するものを包含するも である。

 本発明に係る(ヘテロ環メチル)アゾリル チルシクロペンタノール誘導体を有効成分 して含有する農園芸用薬剤は、植物の病害 生部位への茎葉散布、土壌処理、種子処理 に使用することが出来る。

 以下、製造例、製剤例、試験例を示し、 発明を具体的に説明する。まず、製造例に いて示す。また、本発明はその要旨を超え い限り、以下に示す製造例に限定されない 本発明において用いられる化合物は、適宜 市販品を使用することもできる。なお、各 施例で得られた目的化合物の物性値の測定 以下に示す条件で行った。 

<測定機器>
 核磁気共鳴スペクトル(NMR)測定は、フーリ 変換核磁気共鳴装置(400MHz)を用い、内部標準 としてテトラメチルシラン(TMS)を用いた。化 シフトデルタδはppmで表した。結合定数Jは ルツ(Hz)で表記した。なお、d,t,q,mの表記は れぞれd(2重項)、t(3重項)、q(4重項)、m(多重項 )を表す。 赤外吸収スペクトル(IR)測定は、 外分光光度計を用い、固体物質はKBrディス として測定した。波長単位は波数(cm -1 )である。 

<製造例1>
c-5-(6-クロロ-3-ピリジルメチル)-2,2 -ジメチル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチ )シクロペンタノール(化合物番号2)
 窒素気流下、60%水素化ナトリウム1.04g(26mmol) をヘキサンで洗浄した後、無水DMF8ml に懸濁 せ、氷冷下、3,3-ジメチル-2-オキソシクロペ ンタンカルボン酸メチルエステル 3.54g(21mmol) を無水DMF20mlに溶解した溶液を滴下した。室 で10 分間撹拌した後、さらに6-クロロ-3-ピ ジルメチルクロリド2.8g(17mmol)を無水DMF8mlに 解した溶液を滴下し、80℃まで昇温して2 時 間撹拌した。放冷後、反応液を氷水中に注ぎ 、これを酢酸エチルで抽出した。有機層を水 、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム で乾燥した。減圧下溶媒を留去し、褐色の油 状物4.8gを得た。 

 上記で得られた油状物4.8gに酢酸8ml及び48%臭 化水素酸10mlを加え1時間加熱還流した。放冷 、反応液を氷水中に注ぎ、2N水酸化ナトリ ム水溶液で中和した後、酢酸エチルで抽出 た。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫 ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去 、得られた粗生成物をシリカゲルカラムク マトグラフィー(シリカゲル60、230-400mesh、Mer ck、ヘキサン/酢酸エチル=4:1)で精製し、淡黄 油状物の5-(6-クロロ-3-ピリジルメチル)-2,2- メチルシクロペンタノン(IV-2)を2.12g(8.9mmol)得 た。収率52%。
  1 H NMR(CDCl 3 )δ:0.87(s,3H),1.09(s,3H),1.47~1.81(m,3H),1.96~2.03(m,1H),2. 41~2.49(m,1H),2.66(dd,1H,J=8.5,14.2Hz),3.06(dd,1H,J=4.6,14.2 Hz),7.24(d,1H,J=8.1Hz),7.47(dd,1H,J=2.5,8.1Hz),8.20(d,1H,J=2 .4Hz)

 窒素気流下、ヘキサンで洗浄した60% 水素 ナトリウム0.95g(12.1mmol)を無水DMSO 5mlに懸濁 、この中へトリメチルスルホキソニウムヨ ジド5.25g(23.8mmol)を加えた。室温で1時間撹拌 た後、この中へ、上記で得られたシクロペ タノン誘導体(IV-2)1.56g(6.5mmol)を無水DMSO3mlに 解した溶液を滴下した。室温で30時間撹拌 た。反応液を氷水中に注ぎ、これをベンゼ で抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗 後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧 溶媒を留去し、得られた油状物をシリカゲ カラムクロマトグラフィー(シリカゲル60 ,  230-400mesh, Merck,ヘキサン/酢酸エチル=5/1)で精 し、目的のc-7-(6-クロロ-3-ピリジルメチル)-4 ,4-ジメチル-1-オキサスピロ[2.4]ヘプタン (V-2) を無色油状物として0.40g得た。収率:23%。
  1 H NMR(CDCl 3 )δ:0.85(s,3H),0.97(s,3H),1.42~1.53(m,2H),1.63~1.81(m,2H),2. 56(d,1H,J=4.4Hz),2.36~2.62(m,1H),2.71(d,1H,J=4.3Hz),7.22(d,1 H,J=8.1Hz),7.47(dd,1H,J=2.5,8.1Hz),8.20(d,1H,J=2.4Hz)

 窒素気流下、ヘキサンで洗浄した60% 水 化ナトリウム95mg(2.4mmol)を無水DMF4mlに懸濁し この中へ1,2,4-トリアゾール0.20g(2.9mol)を加え た。室温で15分間撹拌した後、この中へ、上 オキサスピロヘプタン誘導体(V-2) 0.27g(1.1mmo l) を無水DMF3mlに溶解した溶液を滴下した。70 ℃で6時間撹拌し、さらに120℃で1時間撹拌し 。反応液を氷水中に注ぎ、これを酢酸エチ で抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗 後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧 溶媒を留去し、得られた結晶をシリカゲル ラムクロマトグラフィー(シリカゲル60, 230- 400mesh, Merck, 酢酸エチルのみ)で精製し、目 の化合物(化合物番号2)を白色結晶として0.26g 得た。収率:83%。

<製造例2>
c-2-(6-クロロ-3-ピリジルメチル)-c-5 -イソプロピル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル チル)シクロペンタノール(化合物番号5)
 窒素気流下、ヘキサンで洗浄した60% 水素 ナトリウム67mg(1.7mmol)を無水DMF3mlに懸濁し、 の中へ1,2,4-トリアゾール0.12g(1.7mmol)を加え 。室温で15分間撹拌した後、前記製造例1の(V -2)と同様の方法で合成したc-4-(6-クロロ-3-ピ ジルメチル)-c-7-イソプロピル-1-オキサスピ [2.4]ヘプタン (V-5)0.22g(0.8mmol) を無水DMF3mlに 解した溶液を滴下した。これを85℃で6時間 拌した後、反応液を氷水中に注ぎ、これを 酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食 水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し 。減圧下溶媒を留去し、得られた結晶をシ カゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲ ル60 , 230-400mesh, Merck, 酢酸エチルのみ)で精 製し、目的の化合物(化合物番号5)を白色結晶 として0.19g得た。収率:69%。 

<製造例3>
c-5-(5-ブロモ-2-テニル)-2,2-ジメチ -1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)シクロ ペンタノール(化合物番号14)
 窒素気流下、サマリウム0.60g(4.0mmol)を無水TH F3mlに懸濁し、この中へ1,2-ジヨードエタン 0. 60g(2.1mmol)を無水THF2mlに溶解した溶液を滴下し 、室温で2時間撹拌した。 氷水冷却下、この 中へ、製造例1の(IV-2)と同様の方法で製造し 5-(5-ブロモ-2-テニル)-2,2-ジメチルシクロペン タノン(IV-14)0.30g(1.1mmol)とジヨードメタン0.57g( 2.1mmol)を無水THF5mlに溶解した溶液を滴下した 室温で2時間撹拌した後、2N水酸化ナトリウ 水溶液を加え、さらに1時間撹拌した。2N塩 で中和した後、ヘキサン抽出した。有機層 水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリ ムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得ら た油状物をシリカゲルカラムクロマトグラ ィー(Wako gel C-300,Wako,ヘキサン/酢酸エチル= 30/1)で精製し、目的のc-4―(5-ブロモ-2-テニル) -2,2-ジメチル-1-オキサスピロ [2.4]ヘプタン(V- 14)を淡黄色油状物として0.09g得た。収率:29%。
1 H NMR(CDCl 3 )δ:0.84(S,3H), 0.97 (S,3H),1.47~1.56 (m,2H), 1.62~1.69( m,1H), 1.88~1.95 (m,1H),2.48~2.68 (m,3H), 2.61(d,1H,J=4. 4Hz), 2.70 (d,1H,J=4.4Hz),6.54 (d,1H,J=3.6Hz), 6.83 (d, 1H,J=3.6Hz) 

 窒素気流下、60% 水素化ナトリウム18mg(0.4 5mmol)をヘキサンで洗浄した後、DMF1mlに懸濁し 、この中へ1,2,4-トリアゾール32mg(0.46mmol)を加 た。室温で15分間撹拌した後、この中へ、 記オキサスピロヘプタン誘導体(V-14)0.09g(0.3mm ol)をDMF1mlに溶解した溶液を加え、90℃で3時間 撹拌した。放冷後、氷水中に注ぎ、酢酸エチ ル抽出して、有機層を水、飽和食塩水で洗浄 後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下 溶媒を留去し、得られた油状物を(Wako gel C-3 00,Wako,ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製し、目 の化合物(化合物番号14)を白色結晶として52m g得た。収率:47%。

 上記製造例1~3に準じた操作で、下記一般式( I)で表される化合物番号1、3、4、6~13及び15~33 製造を行った。各化合物の構造及び融点を 1及び表2に示す。また、各化合物について られたIRデータ及び 1 H NMRデータを表3~表9に示す。

(式中、R 1 及びR 2 は、水素原子又はC1~C5のアルキル基を表す。R 3 は、置換若しくは無置換のヘテロ環基又は置 換若しくは無置換の縮合ヘテロ環基を表す。 Aは窒素原子又はメチン基を表す。)

 (表中、R 1 、R 2 、R 3 はそれぞれ、前記式(I)のR 1 、R 2 、R 3 に対応する。)

 (表中、R 1 、R 2 、R 3 はそれぞれ、前記式(I)のR 1 、R 2 、R 3 に対応する。) 

 続いて、製剤例と試験例を示し、本発明 係る(ヘテロ環メチル)アゾリルメチルシク ペンタノール誘導体の有効性について検証 た。なお、本発明はその要旨を超えない限 、以下に示す製造例や試験例等に限定され い。 

<製剤例1;粉剤>
 化合物1を3重量部、クレー40重量部、タルク 57重量部をそれぞれ粉砕混合することで製剤 調製し、散粉として使用した。 

<製剤例2;水和剤>
 化合物3を50重量部、リグニンスルホン酸塩5 0重量部、アルキルスルホン酸塩3重量部、珪 土42重量部をそれぞれ粉砕混合することで 和剤を調製し、水で希釈して使用した。 

<製剤例3;粒剤>
 化合物5を5重量部、ベントナイト43重量部、 クレー45重量部、リグニンスルホン酸塩7重量 部を均一に混合し、水を加えて練り合わせ後 、押し出し式造粒機で粒状に加工乾燥して粒 剤として使用した。 

<製剤例4;乳剤>
 化合物7を20重量部、ポリオキシエチレンア キルアリルエ-テル10重量部、ポリオキシエ レンソルビタンモノラウレ-ト3重量部、キ レン67重量部を均一に混合溶解させて乳剤と して使用した。 

 本発明に係る化合物の殺菌効果を検証す 目的で、前記製造例で製造した化合物を有 成分とする製剤を実用に即した条件で使用 た試験を行った。

<試験例1>
 コムギうどんこ病の防除効果について試験 行った。本発明の化合物1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,13,1 4,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,26,27,28,29,30,31,32,33を い、前記製剤例2の方法に準じて製剤した水 剤をそれぞれ水で所定濃度(100mg/l)に希釈懸 した。この懸濁液を角型プラスチックポッ (大きさ:6.4cm×6.4cm)を用いて栽培した1から2 期のコムギ(品種:農林64号)に100リットル/10a( ール)の割合で散布した。散布葉を風乾した 後、罹病葉上のコムギうどんこ病菌胞子を振 りかけ接種し、温室内(温度:20~24℃、相対湿 :20~70RH)で管理した。接種後10日目に、表10に す調査基準に基づいて罹病度を調査し、(1) 表される式により各化合物防除価を算出し 。 

 その結果、有効成分濃度100mg/Lで、化合物 1、2、5、10、14、15、19、21、22、23、24、26、28 29、30、31、32、33は防除価80%以上の高い防除 効果を示した。 

<試験例2>
 コムギ赤さび病の防除効果について試験を った。本発明の化合物1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,13,14,1 5,16,17,18,19,20,21,22,23,24,26,27,28,29,30,31,32,33を用 、前記製剤例2の方法に準じて製剤した水和 をそれぞれ水で所定濃度(100mg/l)に希釈懸濁 た。この懸濁液を角型プラスチックポット( 大きさ:6.4cm×6.4cm)を用いて栽培した1から2葉 のコムギ(品種:アブクマワセ)に100リットル/1 0a(アール)の割合で散布した。散布葉を風乾 た後、罹病葉より採取したコムギ赤さび病 夏胞子の懸濁液を噴霧接種し、23~25℃高湿度 条件下に24時間保った。その後ガラス温室内( 温度:20~24℃、相対湿度:20~70RH)に放置し、接種 後10日目に、表11に示す調査基準により10本に ついて罹病度を調査し、1葉当りの平均罹病 から前記式(1)により防除価を算出した。 

 その結果、有効分濃度100mg/Lで、化合物2 5、6、8、10、13、14、15、17、19、21、24、28は 除価80%以上の高い防除効果を示した。 

<試験例3>
 インゲン灰色かび病の防除効果について試 を行った。本発明の化合物1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,1 3,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,26,27,28,29,30,31,32,33 用い、前記製剤例2の方法に準じて製剤した 和剤をそれぞれ水で所定濃度(100mg/l)に希釈 濁した。この懸濁液を直径9cm の素焼き鉢( 寸鉢)を用いて栽培した第一本葉時のインゲ ン葉(品種:本金時)に、スプレーガンで100リッ トル/10a(アール)の割合で散布した。散布葉風 乾後、予め砂糖加用馬鈴薯煎汁寒天培地を用 いて20℃で 3日間培養した灰色かび病菌の含 寒天の円形切片(径4mm)を一葉につき 2個を の中央部に直接付着させ、20~23℃高湿度条件 下に保った。接種後3日目に、表12に示す調査 基準により罹病度を一試験区あたり4点調査 、一本当たりの平均罹病度から前記式(1)に り防除価を算出した。 

 その結果、有効成分濃度100mg/lで、化合物 2、5、9、10、13、14、15、16、17、19、21、24、29 31、33は防除価80%以上の高い防除効果を示し た。 

<試験例4>
 種子処理によるコムギうどんこ病の防除効 について試験を行った。本発明の化合物1,2, 3,4,5,6,7,8,9,10,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,26,27,2 8,29,30,31,32,33をそれぞれ2mg秤量し、18μlのDMSO 溶解した。これをそれぞれ1gのコムギ種子に バイアル内で塗抹した。1日後に1/10000aポット に10粒/ポットの割合で前記処理を行ったコム ギ種子を播種し、温室内で下部給水にて栽培 した。温室には接種源として罹病コムギ苗を 置き、常に感染する状態に保った。播種後7 、14日、28日後及び56日後に、表13に示す調査 基準により罹病度を調査し、前記式(1)により 防除価を算出した。無処理区が罹病度3以上 なった時点での処理区の防除価に基づいて 表14に示す基準で「うどんこ病防除指数」と した。 

(防除価は小数点以下四捨五入とする。)

 その結果、化合物2、5、9、14、15、21、22 23、24、26、27、28、29、31、32は種子処理にお る茎葉部うどんこ病に対し3以上の防除指数 を示した。 

<試験例5>
 灰色かび病菌、イネばか苗病菌、コムギ赤 び病菌及びコムギふ枯病菌の各種植物病原 及び工業用材料有害生物に対する抗菌性に いて試験を行った。本発明の化合物1,2,3,4,5, 6,7,8,9,10,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,26,27,28,29,3 0,31,32,33をそれぞれ1mg秤量し、2mlのDMSOに溶解 た。この溶液0.6mlをそれぞれ60℃前後のPDA培 地(ポテト-デキストロースアガー培地)60m
lに加え、100ml三角フラスコ内でよく混合し、 シャーレ内に流し固化させ、終濃度5mg/lの本 明の化合物を含む平板培地をそれぞれ作成 た。一方、予め平板培地上で培養した供試 を直径4mmのコルクボーラーで打ち抜き、上 の薬剤含有平板培地上に接種した。接種後 各菌の生育適温(この生育適温については、 例えば、文献 LIST OF CULTURES 1996 microorganisms  10th edition 財団法人発酵研究所を参照する とができる。)にて2~3日間培養し、菌の生育 を菌そう直径で測定した。得られた結果と無 処理平板上の菌そう直径から、式(2)により菌 糸伸長抑制率を算出した。算出した菌糸伸長 抑制率を、表15に示す基準に従って5段階評価 した。

(式中、Rは菌糸伸長抑制率(%)を、dcは無処理 板上菌そう直径を、dtは薬剤処理平板上菌そ う直径を、それぞれ示す。)

 灰色かび病菌(Botrytis cinerea)に対しては、 有効成分濃度5mg/lで、化合物2、5、8、9、10、1 3、14、15、16、17、18、19、20、21、22、29、30、3 1、33は評価5の高い菌糸伸長抑制効果を示し 。

 イネばか苗病菌(Gibberella fujikuroi)に対し は、有効成分濃度5mg/lで、化合物2、5、8、9 10、13、14、15、16、17、19、20、21、29、30、31 33は評価5の高い菌糸伸長抑制効果を示した

 コムギ赤かび病菌(Fusarium graminearum)に対 ては、有効成分濃度5mg/lで、化合物2、5、8、 9、10、13、14、15、16、17、19、20、21、33は評価 5の高い菌糸伸長抑制効果を示した。 

 コムギふ枯病菌(Phaeosphaeria nodorum)に対し は、有効成分濃度5mg/lで、化合物8、10、13、 14、15、16、17、19、20、21、29、30、31、33は評 5の高い菌糸伸長抑制効果を示した。

 また、濃度50mg/lにおいて、同様の方法に って、紙・パルプ・繊維・皮革・塗料など 劣化微生物であるアスペルギルス(Aspergillus sp.)、トリコデルマ(Trichoderma sp.)、ペニシリ ム(Penicillium sp.)、クラドスボリウム(Cladospor ium sp.)、ムコール(Mucor sp.)、オーレオバシデ ィウム(Aureobasidium sp.)、クルブラリア(Curvulari a sp.)や木材変質菌であるオオウズラタケ(Tyro myces palustris)、カワラタケ(Coriolus versicolor)に 対して菌糸伸長抑制率の評価を行った結果。 その結果、化合物2、5、9、10、13、14、15、17 19、21、24、28について、評価5の高い菌糸伸 抑制効果が認められた。

<試験例6>
6.コムギ徒長防止試験
 コムギの徒長防止効果について試験を行っ 。本発明の化合物1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,13,14,15,16,1 7,18,19,20,21,22,23,24,26,27,28,29,30,31,32,33をそれぞ 2mg秤量し、18μlのDMSOに溶解した。これをそ ぞれ1gのコムギ種子にバイアル内で塗抹した 。1日後に1/10000aポットに10粒/ポットの割合で 前記処理を行ったコムギ種子を播種し、温室 内で下部給水にて栽培した。捲種14日後に各 理区の苗の草丈を10箇所調査し、次式によ て草丈抑制率を求めた。

R=100(hc-ht)/hc
(式中、「R」は草丈抑制率(%)を、「hc」は無 理群の平均草丈を、「ht」は各化合物で処理 した群の平均草丈を、それぞれ示す。)

 次の基準に従って、得られた草丈抑制率に いて5段階評価を行った結果、化合物10、13 19、26、33については、評価4以上の高い生育 節効果が認められた。
5:草丈抑制率が50%以上のもの
4:草丈抑制率が50未満~30%以上のもの
3:草丈抑制率が30未満~20%以上のもの
2:草丈抑制率が20未満~10%以上のもの
1:草丈抑制率が10%未満のもの

本発明に係る(ヘテロ環メチル)アゾリ メチルシクロペンタノール誘導体の製造方 の一例を説明するための概念図である。