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Title:
HIGH-PRESSURE DISCHARGE LAMP LIGHTING DEVICE, AND LIGHT SOURCE DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/125661
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a high-pressure lamp lighting device capable of controlling a lamp voltage properly even if a usable lighting frequency is limited. The high-pressure discharge lamp lighting device is turned on with a synthesized current waveform composed of a combination of current waveforms of first and second sets. The lighting device comprises a control means for controlling the content of each set per unit time, a sensing means for sensing the rotationally synchronous signal of a color wheel, an outputting means for applying a synthesized current waveform according to the synchronous signal and the content, to a high-pressure discharge lamp, and a detecting means for detecting the lamp voltage. Each set has a waveform inverted to correspond to both the rotating speed of the color wheel and at least one segment position. Each set has a period length corresponding to one rotation of the color wheel. The reversing number in the second set is larger than that in the first set. When the lamp voltage exceeds a predetermined value (V), the second set is configured to have a content of RL %. When the lamp voltage is less than a predetermined value (V'), the second set is configured to have a content of RH % (0 ≤ RL < RH ≤ 100).

Inventors:
NAGASE TOORU (JP)
KOMATSU YOSHIAKI (JP)
SUZUKI SHINICHI (JP)
OHKAHARA MAKOTO (JP)
HARASAWA HIROKAZU (JP)
KURODA YOSHIAKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/055261
Publication Date:
October 15, 2009
Filing Date:
March 18, 2009
Export Citation:
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Assignee:
IWASAKI ELECTRIC CO LTD (JP)
NAGASE TOORU (JP)
KOMATSU YOSHIAKI (JP)
SUZUKI SHINICHI (JP)
OHKAHARA MAKOTO (JP)
HARASAWA HIROKAZU (JP)
KURODA YOSHIAKI (JP)
International Classes:
H05B41/24
Foreign References:
JP2003197386A2003-07-11
JP2007214010A2007-08-23
JP2005038815A2005-02-10
JP2006120654A2006-05-11
JP2007242421A2007-09-20
JP2006185663A2006-07-13
JP3851343B22006-11-29
Attorney, Agent or Firm:
OKABE, Masao et al. (JP)
Okabe Masao (JP)
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Claims:
 カラーホイールを用いるDLPシステムに使用される高圧放電灯点灯装置であって、対向配置された一対の電極を有する高圧放電灯を、第1のセットの電流波形及び第2のセットの電流波形の組み合わせからなる合成波形電流で交流点灯させる高圧放電灯点灯装置において、
 前記合成波形電流における前記第1及び第2のセットの単位時間当たりの含有率を制御する制御手段、
 前記カラーホイールの回転についての同期信号を検知する検知手段、
 前記同期信号及び前記含有率に従った合成波形電流を前記高圧放電灯に印加する出力手段、及び
 前記高圧放電灯のランプ電圧を検出する検出手段
を備え、
 前記第1及び第2のセットが前記カラーホイールの回転速度及び該カラーホイールのセグメントの分割位置の少なくとも1つに対応して反転される波形であり、該第1及び第2のセットの各期間長が該カラーホイールの1回転に相当する長さであり、該第2のセットにおける反転回数が該第1のセットにおける反転回数よりも多く、
 前記制御手段が、ランプ電圧が所定値Vを超えた場合に前記第2のセットの含有率をR L %とし、ランプ電圧が所定値V´未満となった場合に該第2のセットの含有率をR H %(0≦R L <R H ≦100)とするよう構成された高圧放電灯点灯装置。
 請求項1記載の高圧放電灯点灯装置において、
 前記第2のセットにおいて、前記セグメントのうちの少なくとも1つに対応する期間中に反転が行なわれる高圧放電灯点灯装置。
 請求項1記載の高圧放電灯点灯装置、前記高圧放電灯及び前記カラーホイールを備えたDLPシステムからなる光源装置。
 プロジェクタに使用され、対向配置された一対の電極を有する高圧放電灯を複数の周波数成分f1~fn(n≧3、fn-1<fn)からなる合成波形電流で交流点灯させる高圧放電灯点灯装置であって、
 前記周波数成分f1~fnの単位時間当たりの含有構成比を制御する制御手段、
 該含有構成比に従った合成波形電流を前記高圧放電灯に印加する出力手段、及び
 前記高圧放電灯のランプ電圧を検出する検出手段
を備え、
 前記制御手段が、ランプ電圧が所定値Vを超えた場合に第1の含有構成比C 1 を選択し、ランプ電圧が所定値V´未満となった場合に第2の含有構成比C 2 を選択するよう構成され、
 前記第2の含有構成比C 2 における平均周波数が前記第1の含有構成比C 1 における平均周波数よりも高く、前記複数の周波数成分f1~fnが前記プロジェクタに使用される映像信号と干渉しない周波数成分である高圧放電灯点灯装置。
 請求項4記載の高圧放電灯点灯装置及び前記高圧放電灯を内包したプロジェクタからなる光源装置。
 カラーホイールを用いるDLPシステムにおいて使用され、対向配置された一対の電極を有する高圧放電灯を、第1のセットの電流波形及び第2のセットの電流波形の組み合わせからなる合成波形電流で交流点灯させる方法であって、
 前記カラーホイールの回転についての同期信号を検知するステップ、
 前記高圧放電灯のランプ電圧を検出するステップ、
 検出されたランプ電圧に基づいて、前記合成波形電流における前記第1及び第2のセットの単位時間当たりの含有率を制御するステップ、及び
 前記同期信号及び前記含有率に従った合成波形電流を前記高圧放電灯に印加するステップ
からなり、
 前記第1及び第2のセットが前記カラーホイールの回転速度及び該カラーホイールのセグメントの分割位置の少なくとも1つに対応して反転される波形であり、該第1及び第2のセットの各期間長が該カラーホイールの1回転に相当する長さであり、該第2のセットにおける反転回数が該第1のセットにおける反転回数よりも多く、
 前記制御するステップが、0≦R L <R H ≦100として、
 ランプ電圧が所定値Vを超えた場合に前記第2のセットの含有率をR L %とするステップ、及び
 ランプ電圧が所定値V´未満となった場合に該第2のセットの含有率をR H %とするステップ
を含む方法。
 請求項6記載の方法において、
 前記第2のセットにおいて、前記セグメントのうちの少なくとも1つに対応する期間中に反転が行なわれる方法。
 プロジェクタに使用され、対向配置された一対の電極を有する高圧放電灯を複数の周波数成分f1~fn(n≧3、fn-1<fn)からなる合成波形電流で交流点灯させる方法であって、
 前記高圧放電灯のランプ電圧を検出するステップ、
 検出されたランプ電圧に基づいて、前記周波数成分f1~fnの単位時間当たりの含有構成比を制御するステップ、及び
 該含有構成比に従った合成波形電流を前記高圧放電灯に印加するステップ
からなり、
 前記制御するステップが、
 ランプ電圧が所定値Vを超えた場合に第1の含有構成比C 1 を選択するステップ、及び
 ランプ電圧が所定値V´未満となった場合に第2の含有構成比C 2 を選択するステップ
を含み、
 前記第2の含有構成比C 2 における平均周波数が前記第1の含有構成比C 1 における平均周波数よりも高く、前記複数の周波数成分f1~fnが前記プロジェクタに使用される映像信号と干渉しない周波数成分である方法。
Description:
高圧放電灯点灯装置及び光源装

 本発明は交流ランプ電流を供給して高圧 電灯を点灯させる高圧放電灯点灯装置及び れを用いた光源装置並びに高圧放電灯の点 方法に関する。

 反射鏡と組み合わされた短アークの高圧放 灯を用いた光源装置は、プロジェクタやプ ジェクションTV等のバックライトとして用 られている。
 近年、これらの高圧放電灯は、更なる明る の向上や小型化、長寿命化等様々な特性の 善が要求されている。特に長寿命化は要求 高く、更なる改善が必要とされている。そ て、長寿命化のためにはアーク長を寿命期 中に維持することが最も重要な課題となっ おり、より具体的には高圧放電灯の点灯電 (以下、「ランプ電圧」という)を一定に維 することが必要とされる。

 そのため、これらの高圧放電灯には水銀と 量のハロゲンが封入されており、点灯中に 発した電極材のタングステンがハロゲンサ クルによって電極先端に戻り、寿命期間中 アーク長変化を抑制し、ランプ電圧を維持 ている。
 しかし実際には、高圧放電灯の累積点灯時 が数十時間程度の初期に、ランプ電圧は低 し、その後長期にわたる寿命期間中におい はランプ電圧が暫時上昇することが知られ いる。
 また、寿命期間中においてはランプ個々の らつき、外気温などの点灯条件のばらつき よってもランプ電圧が上昇や下降といった 動を見せる。

 しかしながら、これらのランプ電圧の変 を同じ点灯周波数条件で制御することは難 いことから、周波数を変化させる事により 善を試みる提案もなされている。例えば、 許文献1に記載されているように、ランプ点 灯時のランプ電圧に応じて点灯周波数を変化 させることによりランプ電圧を制御する方法 がその1つである。具体的には、ランプ電圧 ある基準値よりも低くなった場合は点灯周 数を高くし、ランプ電圧がある基準値より 高くなった場合は点灯周波数を低くすると う制御をしている。これは、ランプ点灯周 数が高い場合はランプ電圧の挙動が上昇傾 にあり、逆に点灯周波数が低い場合はラン 電圧の挙動が下降傾向にあるという既知の 実に基づいた制御である(以下、それぞれ「 周波」、「低周波」という)。

 また別の方策として、例えば特許文献2の ように、2つ以上の異なる点灯周波数に複数 切替えて変化させてランプを点灯させる制 が提案されている。すなわち、当初から高 波成分及び低周波成分を含む複数の周波数 分を所定のバランスで合成したランプ電流 形を採用し、高周波による効果及び低周波 よる効果を複合的に発揮させようというも である。

 より具体的には、高圧放電灯に図7で示す ように、複数の点灯周波数を組み合わせた交 流矩形波電流を流し、前記高圧放電灯を点灯 させている。そして図8(a)は、その点灯試験 おける累積点灯時間と輝度維持率の関係を すグラフであり、図8(b)は、その点灯試験に ける累積点灯時間とランプ電圧の関係を表 グラフである。この試験結果においては、 ンプの寿命における輝度維持率、及びラン 電圧の挙動が良好になるように、複数の点 周波数が任意に選択され、またその組み合 せを切り替えながら前記高圧放電灯を点灯 せる設計となっている。

特開2006-185663号公報

特許第3851343号

 上記従来技術の点灯装置でランプを点灯 た場合、確かに各文献に記載されるような 果を期待できる。しかし、同文献において 、任意に使用周波数成分が選択されている 、選択されるべき点灯周波数成分にはプロ ェクタ等の光源装置に使用される際の特有 制約があることが考慮されていない。

 反射型ミラーデバイスを用いたいわゆるD LP(デジタル・ライティング・プロセッサ)シ テムを採用した光源装置を考慮した場合、 ラーホイールの各色セグメントに同期させ 極性を反転させたり、セグメント毎に電流 を増減させたりする制御が用いられるよう なってきている。そのため、極性反転数(即 、点灯周波数)はカラーホイールの回転数と そのセグメント数で概ね決まってしまう。

 また、光源装置においてはランプの点灯 波数に同期した微小な輝度変化が存在し、 れと光源装置内の映像同期信号の周波数と 干渉し合うことにより、投写映像に縞模様 表れてしまうことがある。これを回避する めには何種類かの限定された点灯周波数し 適用することができないことが確認されて た。

 従って、ランプ電圧の制御を行う際に、 記のような制約下で適切な周波数を選択し 点灯周波数の制御を行う必要がある。

 本発明の第1の側面は、カラーホイールを用 いるDLPシステムに使用される高圧放電灯点灯 装置であって、対向配置された一対の電極を 有する高圧放電灯を、第1のセットの電流波 及び第2のセットの電流波形の組み合わせか なる合成電流波形で交流点灯させる高圧放 灯点灯装置において、合成電流波形におけ 第1及び第2のセットの単位時間当たりの含 率を制御する制御手段、カラーホイールの 転についての同期信号を検知する検知手段 同期信号及び含有率に従った合成電流波形 高圧放電灯に印加する出力手段、及び高圧 電灯のランプ電圧を検出する検出手段を備 、第1及び第2のセットがカラーホイールの回 転速度及びカラーホイールのセグメントの分 割位置の少なくとも1つに対応して反転され 波形であり、第1及び第2のセットの各期間長 がカラーホイールの1回転に相当する長さで り、第2のセットにおける反転回数が第1のセ ットにおける反転回数よりも多く、制御手段 が、ランプ電圧が所定値Vを超えた場合に第2 セットの含有率をR L %とし、ランプ電圧が所定値V´未満となった 合に第2のセットの含有率をR H %(0≦R L <R H ≦100)とするよう構成された高圧放電灯点灯 置である。

 ここで、第2のセットにおけるセグメント のうちの少なくとも1つに対応する期間中に 転が行なわれる構成とした。

 本発明の第2の側面は上記第1の側面の高 放電灯点灯装置、高圧放電灯及びカラーホ ールを備えたDLPシステムからなる光源装置 ある。

 本発明の第3の側面は、プロジェクタに使用 され、対向配置された一対の電極を有する高 圧放電灯を複数の周波数成分f1~fn(n≧3、fn-1< ;fn)からなる合成電流波形で交流点灯させる 圧放電灯点灯装置であって、周波数成分f1~fn の単位時間当たりの含有構成比を制御する制 御手段、含有構成比に従った合成電流波形を 高圧放電灯に印加する出力手段、及び高圧放 電灯のランプ電圧を検出する検出手段を備え 、制御手段が、ランプ電圧が所定値Vを超え 場合に第1の含有構成比C 1 を選択し、ランプ電圧が所定値V´未満となっ た場合に第2の含有構成比C 2 を選択するよう構成され、第2の含有構成比C 2 における平均周波数が第1の含有構成比C 1 における平均周波数よりも高く、複数の周波 数成分f1~fnがプロジェクタに使用される映像 号と干渉しない周波数成分である高圧放電 点灯装置である。

 本発明の第4の側面は、上記第3の側面の 圧放電灯点灯装置及び高圧放電灯を内包し プロジェクタからなる光源装置である。

本発明の放電灯点灯装置を示す回路構 図である。 カラーホイールを示す図である。 カラーホイールに同期したランプ電流 を示す図である。 カラーホイールに同期したランプ電流 を示す図である。 カラーホイールに同期したランプ電流 を示す図である。 カラーホイールに同期したランプ電流 を示す図である。 本発明を説明する図である。 本発明を説明する図である。 本発明を説明する図である。 本発明を説明する図である。 本発明を説明する図である。 本発明の光源装置を説明する図である 従来の点灯方法によるランプ電流を示 図である。 従来の点灯方法による累積点灯時間と 度維持率及びランプ電圧変動を示す図であ 。

 図1は本発明の回路構成図である。図1に いて以下に説明する。本発明の高圧放電灯 灯装置は、全波整流回路10、全波整流回路10 直流電圧をPWM(パルス幅変調)制御回路によ 所定のランプ電力又はランプ電流に制御す 降圧チョッパ回路20、降圧チョッパ回路20の 流出力電圧を交流矩形波電流に変換してラ プ60に印加するためのフルブリッジ回路40、 ランプ始動時に高圧パルス電圧をランプに印 加するためのイグナイタ回路50、並びに降圧 ョッパ回路20及びフルブリッジ回路40を制御 するための制御回路30で構成されている。な 、図面を見やすくするために整流回路10と て全波整流・コンデンサインプット型の回 を示しているが、必要に応じて昇圧回路(力 改善回路)等も含むものとする。

 降圧チョッパ回路20はPWM制御回路34によっ てPWM制御されるトランジスタ21、ダイオード2 2、チョークコイル23、及び平滑コンデンサ24 構成され、全波整流回路10から供給される 流電圧を所定のランプ電力又はランプ電流 変換するように制御される。フルブリッジ 路40はブリッジ制御回路45によってトランジ タ41及び44の組とトランジスタ42及び43の組 が所定の周波数で交互にオン/オフするよう 制御される。これにより、ランプ60に(基本 には矩形波の)交流電流が印加される。ラン プ60には定格電力50~400W程度のものを想定して いる。なお、上記の所定のランプ電力又はラ ンプ電流の値及び所定の周波数は制御回路30 の中央制御部35によって決定される。また 定ランプ電流制御には抵抗33による検出ラン プ電流を、定ランプ電力制御には抵抗31及び3 2による検出ランプ電圧と検出ランプ電流の 算値を中央制御部35内において必要に応じて 使用することができる。

 本発明は、選択された周波数成分からな 合成点灯周波数にて高圧放電灯を点灯し、 灯時のランプパラメータを検出し、検出結 に応じて各点灯周波数の単位時間あたりの 有率(又は含有構成比、以下同じ)を調整す ものである。ここで単位時間について補足 ると、時間的な制約は特にないが、ランプ 点灯条件を平均的に安定させることを考慮 ると、数秒以内と規定するのが望ましい。 た、含有率についても時間で制御する方法 サイクル数で制御する方法があり、同等の 果を得られるが、本実施例では時間での制 を示す。

 含有率の調整については例えばランプ電圧 検出し、その検出結果がある基準値V A よりも低くなった場合は単位時間あたりのf2 含有率を高い状態に調整し、逆に別のある 準値V B よりも高くなった場合は単位時間あたりのf2 含有率が低くなるように調整する(基準値V A <基準値V B )。

実施例1.
 本実施例では、反射型ミラーデバイスを用 たいわゆるDLPシステムを採用した光源装置 組合せた場合に適した仕様とした。ここで DLPシステムに使用されるカラーホイールの 転数は100Hzであり、図2に示すように赤(R)、 (G)、青(B)、白(W)、黄(Y)の5つのセグメントに 分割され、それぞれのセグメントの角度は、 赤(R)=100deg、緑(G)=100deg、青(B)=100deg、白(W)=30deg 、黄(Y)=30degである。なお、ランプ定格電力は 170Wである。

 また、光源装置からの同期信号と点灯装 からランプに供給される電流波形は図3Aに されるようにカラーホイールのセグメント 同期し、さらにそれぞれのセグメントごと 異なる値を有しており、各セグメントの電 値は、I(Y)=I1、I(R)=I2、I(G)=I(B)=I(W)=I3である。 の時の電流波形をIaとする。

 図3Aに示すように、Iaはカラーホイール1 転の中で極性の反転を3回行なっている(本明 細書においては、反転回数はランプ電流波形 1セットの開始部分を含まないが終了部分を むものとする)。従って、1秒あたりの反転数 は300回となり、周波数に換算すると150Hzに相 し、同期信号間のランプ電流波形1セットあ たりの平均周波数は150Hzとなる。

 一方、図3Bに示すように、Ibは各セグメン トの切替り点にて極性の反転を行ない、さら に、緑(G)と青(B)のセグメントに1回ずつ極性 転を挿入し、カラーホイール1回転の中での 性の反転回数を7回としたものである。従っ て、1秒あたりの周波数に換算すると350Hzに相 当し、同期信号間の1セットあたりの平均周 数は350Hzとなる。

 従って、このIaとIbの単位時間当たりの含 有構成比について、高周波状態としたい場合 にはIbの含有率を高くし、低周波状態とした 場合にはIaの含有率を高くすればよい。な 、含有率を決める単位時間は1秒である。

 ここで高圧放電灯点灯装置はランプ点灯中 ランプ電圧を検出し、ランプ電圧が基準値V 1を超えた場合はIbの含有率を下げてR L とし、ランプ電圧が基準値V1を下回った場合 Ibの含有率を上げてR H とする。なお、0≦R L <R H ≦100である。また、基準値V1はヒステリシス 持った値とし、R L からR H に切替る時の基準値V1は65Vであり、R H からR L に切替る時の基準値V1´は75Vである。
 例えば、ランプ電圧がV1´(75V)を超えた場合 Ibの含有率R L を0%とし、ランプ電圧がV1(65V)未満の場合のIb 含有率R H を100%とする。

 また、含有率の切替えを段階的に行なって よい。これにより、点灯周波数の急激な変 によるランプの過渡状態を回避できる。
 例えば、ランプ電圧がV1(65V)未満となった場 合に、Ibの含有率を以下のR L →R 1 →R 2 →R 3 →R 4 →R H と移行し、ランプ電圧がV1´(75V)を超えた場合 に、R H →R 4 →R 3 →R 2 →R 1 →R L と移行するようにしてもよい。
R L :Ib(350Hz)=0%
R 1 :Ib(350Hz)=20%[5分継続]
R 2 :Ib(350Hz)=40%[5分継続]
R 3 :Ib(350Hz)=60%[5分継続]
R 4 :Ib(350Hz)=80%[5分継続]
R H :Ib(350Hz)=100%

 なお、本実施例では移行期間を20分とし いるが、移行期間が1分程度以上であればラ プの過渡的な状態を回避する効果が得られ 。その効果だけを追求するのであれば移行 間は長い方がよいが、光源装置としての実 用上の観点から1時間以内とすることが望ま しい。従って、段階的変化の効果と実使用と を勘案して移行期間は1分~1時間程度、より好 ましくは10分~30分程度とすればよい。

 なお、カラーホイールには上記の5色タイプ のものの他、赤(R)、緑(G)及び青(B)からなる三 原色タイプのもの、三原色にシアン(C)を加え た4色タイプのもの、三原色にそれぞれの補 である黄(Y)、マゼンダ(M)及びシアン(C)を加 た6色タイプのもの等があり、それぞれのセ メント分割角度若しくは配置又はカラーホ ールの回転速度にもバリエーションがある 従って、それぞれのカラーホイールの仕様 合わせて反転回数や反転箇所を定める必要 ある。
 但し、カラーホイールの回転速度は100~180Hz 度(100Hz、120Hz、150Hz、180Hz等)であること、セ グメント数が3~6程度であること、必要な高周 波側の点灯周波数が200Hz~1kHzであること等を 慮すると、高周波側の電流波形セットにお ては、少なくとも1つのセグメントに対応す 期間中に反転を含む波形とする必要がある

 いずれのタイプのカラーホイールについ も、ランプ電流全般にわたって正負対称の 流波形とする場合は、ランプ電流波形1セッ トにおける反転回数を奇数とすればよい。な ぜなら、n番目のセットとn+1番目のセットが 間軸に対して対称となるからである。もち ん、反転回数を偶数としても1セット当たり 正電流の電流時間積と負電流の電流時間積 等しければランプ電流全般における対称性 確保される。なお、反転箇所はセグメント ある程度基づいていればよい。

 また逆に、ランプ電流全般にわたって正負 対称のランプ電流とする場合は、ランプ電 波形1セットにおける反転回数を偶数とする 必要がある。
 例えば、図4Aに示すような反射鏡付きラン において、正負対称のランプ電流を印加し 場合、一対の電極のうちのネック側電極Aが 口側電極Bよりも高温になる。この場合、電 極Aの消耗が早くなるので、電極Aが陽極とし 働く作用を軽減し(電極Bが陰極として働く 用を増大させ)両電極の消耗の均衡を図るこ が望ましい。
 従って、電極Aから電極Bへ向かう電流を正 流(その逆を負電流)とした場合、ランプ電流 波形を全体として非対称として負電流の電流 時間積が正電流の電流時間積よりも大きくな るように1セットを構成すれば、偶数回の反 によって常に同一極性波形のランプ電流が 加されることになり、電極A及びBの温度的均 衡あるいは消耗度の均衡を図ることができる 。なお、電流時間積の替りに電流二乗時間積 を用いて考えてもよい。

 図3Cは偶数反転波形(全体として正負非対 となる波形)を示す図である。同図において は、I(R)とI(Y)の間、及びI(W)とI(B)の間で反転 行われている。その結果、I(Y)~I(W)の電流時 積がI(R)及びI(B)の電流時間積よりも大きいこ とから、全体として負電流側に偏った波形と なる。ここで、カラーホイールの回転速度を 上記と同様に100Hzとした場合、Icはカラーホ ール1回転の中での極性の反転回数が2回とな るので、周波数に換算すると100Hzに相当する すなわち、同期信号間の1セットあたりの平 均周波数は100Hzであり、低周波側の電流波形 ット(Iaの代替)として使用できる。

 図3Dも偶数反転波形(全体として正負非対 となる波形)を示す図である。同図において は、I(R)、I(G)及びI(B)ではその中間点で反転が 行なわれ、I(Y)及びI(W)の前後で反転が行われ いる。その結果、I(Y)の電流時間積がI(W)の 流時間積よりも大きいことから、全体とし 負電流側に偏った波形となる。ここで、カ ーホイールの回転速度を上記と同様に100Hzと した場合、Idはカラーホイール1回転の中での 極性の反転回数が8回となるので、周波数に 算すると400Hzに相当する。すなわち、同期信 号間の1セットあたりの平均周波数は400Hzであ り、高周波側の電流波形セット(Ibの代替)と て使用できる。

 一方、図4Bに示すような副反射鏡80が取り付 けられたランプにおいては、正負対称のラン プ電流を印加した場合、開口側電極Bがネッ 側電極Aよりも高温になる。この場合、電極B の消耗が早くなるので、電極Bが陽極として く作用を軽減し(電極Aが陰極として働く作用 を増大させ)両電極の消耗の均衡を図ること 望ましい。
 従って、電極Bから電極Aへ向かう電流を正 流(その逆を負電流)とした場合、ランプ電流 波形を図3C又は3Dのように非対称として負電 の電流時間積が正電流の電流時間積よりも きくなるように1セットを構成すればよい。 れにより、偶数回の反転によって常に同一 性波形の電流が印加されることになり、電 A及びBの温度的均衡あるいは消耗度の均衡 図ることができる。

 上記により、カラーホイールの仕様によ 点灯周波数に制約がある場合においても、 切なランプ電圧制御を実現できる。

実施例2.
 第2の実施例では、含有すべき周波数成分を プロジェクタに使用される映像同期信号と干 渉しない周波数成分とする例を示す。第2の 施例に用いたプロジェクタの場合、使用さ る映像同期信号と同期しない周波数として 50Hz、82Hz、110Hz、165Hz、190Hz及び380Hzがあるこ が確認された。なお、使用ランプの定格電 は170Wである。

 ここで、含有する周波数成分として82Hz(f1 )及び380Hz(f2)を選択した。低周波状態とした 場合にはf2の単位時間あたりの含有率を低く し、高周波状態としたい場合にはそれを高く すればよい。なお、含有率を決める単位時間 は1秒である。

 ここで高圧放電灯点灯装置はランプ点灯中 ランプ電圧を検出し、ランプ電圧が基準値V 2を超えた場合はf2の含有率を下げてR L とし、ランプ電圧が基準値V2を下回った場合 f2の含有率を上げてR H とする。なお、0≦R L <R H ≦100である。また、基準値V2はヒステリシス 持った値とし、R L からR H に切替る時の基準値V2は65Vであり、R H からR L に切替る時の基準値V2´は75Vである。
 例えば、ランプ電圧がV2´(75V)を超えた場合 f2の含有率RLを30%とし、ランプ電圧がV2(65V) 満の場合のf2の含有率R H を70%とする。

 また、含有率の切替えを段階的に行なって よい。これにより、点灯周波数の急激な変 によるランプの過渡状態を回避できる。
 例えば、ランプ電圧がV2(65V)未満となった場 合に、f2の含有率を以下のR L →R 1 →R 2 →R 3 →R H と移行し、ランプ電圧がV2´(75V)を超えた場合 に、R H →R 3 →R 2 →R 1 →R L と移行するようにしてもよい。
R L :(82Hz=70%/380Hz=30%)
R 1 :(82Hz=60%/380Hz=40%)[5分継続]
R 2 :(82Hz=50%/380Hz=50%)[5分継続]
R 3 :(82Hz=40%/380Hz=60%)[5分継続]
R H :(82Hz=30%/380Hz=70%)

 なお、本実施例では移行期間を15分として るが、実施例1と同様に、移行期間は1分~1時 程度、より好ましくは10分~30分程度とすれ よい。
 上記により、映像同期信号との干渉を回避 るために点灯周波数が限定された場合にお ても、適切なランプ電圧制御を実現できる

実施例3.
 第3の実施例では、実施例2と同様の趣旨か 、含有すべき周波数成分として82Hz(f1)、110Hz( f2)及び380Hz(f3)を選択し、単位時間あたりの所 定含有構成比で点灯周波数を構成する。低周 波状態としたい場合にはその含有構成比にお ける平均周波数を低くし、高周波状態とした い場合にはその含有構成比における平均周波 数を高くすればよい。なお、含有構成比を決 める単位時間は1秒である。

 ここで高圧放電灯点灯装置はランプ点灯中 ランプ電圧を検出し、ランプ電圧が基準値V 3を超えた場合、含有構成比を以下のCMからCL と切替える。ここで基準値V3を80Vに設定す 。
CM:(82Hz=40%/110Hz=20%/380Hz=40%)
CL:(82Hz=60%/110Hz=20%/380Hz=20%)

 そしてランプ電圧が再び基準値V3より低 なると含有率組合せを再びCLからCMに戻す制 が行われる。ただし、含有率組合せの切替 制御を安定させるために、前記基準値2には ヒステリシスをもたせており、この時の基準 値V3´は77Vである。

 また逆に、ランプ電圧が基準値V4を下回っ 場合、含有率組合せがCMから以下のCHへと切 えられる。ここで基準値V4は60Vに設定され 。
CH:(82Hz=20%/110Hz=20%/380Hz=60%)
 その後、ランプ電圧が再び基準値V4より高 なると含有率組合せを再びCHからCMに戻す制 が行われる。ただし、基準値V4についても 記基準値V3と同様にヒステリシスをもたせて おり、この時の基準値V4´は63Vである。

 また、含有構成比の切替えを段階的に行な てもよく、これにより点灯周波数の急激な 化によるランプの過渡状態を回避できる。
 例えば、CMとCLの間に、
CL 1 :(82Hz=55%/110Hz=20%/380Hz=25%)
CL 2 :(82Hz=50%/110Hz=20%/380Hz=30%)
CL 3 :(82Hz=45%/110Hz=20%/380Hz=35%)
の段階的変化期間を設けてもよいし、CMとCH 間に、
CH 1 :(82Hz=35%/110Hz=20%/380Hz=45%)
CH 2 :(82Hz=30%/110Hz=20%/380Hz=50%)
CH 3 :(82Hz=25%/110Hz=20%/380Hz=55%)
の段階的変化期間を設けてもよい。なお、各 段階的変化期間は5分程度であればよい。

 上記により、映像同期信号との干渉を回 するために点灯周波数が限定された場合に いても、より木目細かい適切なランプ電圧 御を実現できる。

実施例4(光源装置).
 上記実施例では、ランプ電圧制御を向上し 高圧放電灯点灯装置を示したが、それを用 たアプリケーションとしての光源装置を図5 に示す。
 図5において、100は上記で説明した図1の高 放電灯点灯装置、70はランプが取り付けられ る反射鏡、110は高圧放電灯点灯装置、ランプ を内蔵する筐体である。なお、図は実施例を 模擬的に図示したものであり、寸法、配置な どは図面通りではない。そして、図示されな い映像系の部材等を筐体に適宜配置してプロ ジェクタが構成される。
 また、DLPシステムの場合はカラーホイール( 図示せず)を備えるものとする。

 これにより、あらゆる周波数的制約のあ プロジェクタにおいても適切なランプ電圧 御化可能となり、信頼性の高いプロジェク を得ることができるとともに、高圧放電灯 灯装置の汎用性を高めることができる。

 なお、上記実施例は本発明の最も好適な例 して示したものであるが、それに関連して 下を注記しておく。
 (1)本実施例における出力電流としての「矩 波」とは、厳密には完全な矩形波ではない うな波形も含む。例えば、完全な矩形波で 無く、図5Aのように矩形波半サイクルの開 時の電流値と終了時の電流値とが僅かに異 るような波形や、図5Bのように半サイクルの 中盤に僅かな凹凸があるような波形、また図 5Cのように点灯時の極性ごとに電流の時間積 異なる波形も含む。さらに、DLPシステムに 用されているカラーホイールのセグメント 同期して電流値を変化させ、極性を変化さ る図3A、図3Bのような波形も含む。従って、 通常点灯時におけるランプ電流はそのような 波形も含む趣旨である。

 (2)本発明においては、周波数の含有率を 間配分として百分率(%)で表現しているが、 際の設計においてはある周波数のサイクル を数倍した時間と、含有率時間が厳密に一 することはないため、含有率の値はおおよ である場合もあり、周波数があるサイクル 途中で途切れ、別の周波数での点灯が開始 れるようなものになるが、趣旨は前記した おりである。

 (3)本発明において、ランプパラメータを ンプ電圧としてランプ電圧に応じて低周波 高周波を切替える構成としたが、ランプパ メータを点灯開始からの点灯継続時間とし 、所定の点灯継続時間ごとに低周波と高周 を切替えるようにしてもよい。予めランプ 圧の挙動が分かっているようなランプの場 には、ランプ電圧を検出することなくこの 作を行なうことができる。

 (4)実施例においては、交流電力供給回路 整流回路、降圧チョッパ回路及びフルブリ ジ回路で構成したが、ランプに交流矩形波 供給できれば他の構成であってもよい。例 ば、入力電源が直流電源であれば、フルブ ッジ回路の前段部はDC/DCコンバータのみで い。また、直流を交流に変換できればフル リッジ回路の代わりにプッシュプル型イン ータなどの他の方式の回路を用いてもよい

 (5)また、制御回路30は、フルブリッジ回 40のトランジスタ41~44の反転制御と降圧チョ パ回路20のトランジスタ21のPWM制御を行うこ とができれば、制御回路内の構成は図示した ものに限定されない。

 本発明によると、使用できる点灯周波数 制約がある場合でも、複数の点灯周波数を み合わせ、さらにランプパラメータに応じ 各周波数の単位時間あたりの含有率又は含 構成比を変化させることでランプ電圧を適 に制御することができる。

符号の説明

1:AC電源
10:全波整流回路
11:ダイオードブリッジ
12:コンデンサ
20:降圧チョッパ回路
21:トランジスタ
22:ダイオード
23:チョークコイル
24:コンデンサ
30:制御回路
31,32,33:抵抗
34:PWM制御回路
35:中央制御部
40:フルブリッジ回路
41,42,43,44:トランジスタ
45:ブリッジ制御回路
50:イグナイタ回路
51:イグナイタ制御回路
60:高圧放電灯
70:反射鏡
80:副反射鏡
100:高圧放電灯点灯装置
110:プロジェクタ筐体
A、B:電極