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Patent Searching and Data


Title:
HIGH-SPEED SHIELDED FLAT CABLE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/130859
Kind Code:
A1
Abstract:
A high-speed shielded flat cable is provided with a flat cable configured by connecting at least one signal line formed by covering the outer periphery of a conductor with an outer peripheral insulator and plural ground lines each formed by covering the outer periphery of a conductor with a conductive resin in a plane, and shield members closely attached to the top and bottom of the flat cable. The ground lines are disposed on both sides in the width direction of the flat cable and electrically connected to the upper and lower shield members. The flat cable is vertically and laterally insulated from external noise since the ground lines on both sides are electrically connected to the upper and lower shield members, whereby the flat cable is insulated by only the shield members without using a sheathe.

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JP7384084wiring parts
WO/2019/208247SHIELD FLAT CABLE
Inventors:
NAKAMURA MASANOBU (JP)
HASEGAWA SHIGEMI (JP)
IWABUCHI MASAHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/001732
Publication Date:
October 29, 2009
Filing Date:
April 15, 2009
Export Citation:
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Assignee:
OKI ELECTRIC CABLE (JP)
NAKAMURA MASANOBU (JP)
HASEGAWA SHIGEMI (JP)
IWABUCHI MASAHIRO (JP)
International Classes:
H01B7/08; H01B7/00; H01B7/02; H01B7/17; H01B11/00; H01B11/06
Foreign References:
JP2001351443A2001-12-21
JPS5456787U1979-04-19
JPH01195608A1989-08-07
JPS57117508U1982-07-21
JPS5917517U1984-02-02
JP2002358841A2002-12-13
JP2002231061A2002-08-16
JP2006302519A2006-11-02
JPH044518A1992-01-09
JP2002117726A2002-04-19
JP2002289045A2002-10-04
JPS61201212U1986-12-17
JPS5813610U1983-01-28
Attorney, Agent or Firm:
TAKEMOTO, Shoji et al. (JP)
Matsuji Takemoto (JP)
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Claims:
 導体の外周が外周絶縁体で被覆された少なくとも1つの信号線と、複数のグラウンド線とが平面的に連接されて構成されたフラットケーブルと、
前記フラットケーブルの上下に密着されたシールド材と、
を備えた高速シールド形フラットケーブルにおいて、
前記グラウンド線は、導体の外周が導電性樹脂で被覆されて形成され、
前記フラットケーブルの幅方向両側に前記グラウンド線がそれぞれ配置され、かつ前記上下のシールド材と電気的に接続されている、
ことを特徴とする高速シールド形フラットケーブル。
 前記フラットケーブルは、平衡伝送用として、中央部に2つの信号線が並べて配置され、これらの両側に前記グラウンド線がそれぞれ配置されて基本ユニットが構成され、
前記基本ユニットが1回ないし複数回並列に並べて配置され、かつ隣接する前記信号線の外周絶縁体同士が接着または融着されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の高速シールド形フラットケーブル。
 前記フラットケーブルは、不平衡伝送用として、中央部に配置した1つの信号線の両側にそれぞれ前記グラウンド線が配置されて基本ユニットが構成され、
前記基本ユニットが1回ないし複数回並列に並べて配置され、かつ隣接する前記信号線の外周絶縁体同士が接着または融着されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の高速シールド形フラットケーブル。
 前記フラットケーブルは、平衡伝送用として、中央部に2つの信号線が並べて配置され、これらの両側に前記グラウンド線がそれぞれ配置されて基本ユニットが構成され、
前記基本ユニットが複数回並列に並べて配置され、かつ互いに隣接する基本ユニット同士は、前記互いに隣接する基本ユニットに共通する1つの共通グラウンド線で連結され、前記基本ユニットは、隣接する前記信号線の外周絶縁体同士が接着または融着されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の高速シールド形フラットケーブル。
 前記フラットケーブルは、不平衡伝送用として、中央部に配置した1つの信号線の両側にそれぞれ前記グラウンド線が配置されて基本ユニットが構成され、
前記基本ユニットが複数回並列に並べて配置され、かつ互いに隣接する基本ユニット同士は、前記互いに隣接する基本ユニットに共通する1つの共通グラウンド線で連結され、前記基本ユニットは、隣接する前記信号線の外周絶縁体同士が接着または融着されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の高速シールド形フラットケーブル。
 前記フラットケーブルの末端部は、前記上下のシールド材が必要量を剥ぎ取られ、かつ内在する前記フラットケーブルの前記基本ユニットの隣接する前記グラウンド線の前記外周絶縁体同士が長手方向に引き裂かれて分岐され、前記分岐された末端部に圧接型コネクタが一括圧接接続された、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の高速シールド形フラットケーブル。
 前記信号線は、前記導体と前記外周絶縁体との間に、前記外周絶縁体とは誘電率が異なる特性インピーダンスを調整するための中間絶縁体が形成された、
ことを特徴とする請求項1乃至6のうちのいずれか1つに記載された高速シールド形フラットケーブル。
Description:
高速シールド形フラットケーブ

 本発明は、高速伝送への対応を可能にす 高速シールド形フラットケーブルに関する

 現在、画像装置の機器内の高速配線用に 心で短尺・高速の配線材としてフラットケ ブルの適用が増加している。フラットケー ルとしては、FPC(フレキシブル プリンテッ  サーキット)やFFC(フレキシブル フラット ケーブル)があるが、分岐や端末加工を考慮 た取り扱いの容易性、コネクタ部の信頼性 価格面から従来のフラットケーブルの適用 ついて検討がされている。従来のシールド フラットケーブルとしては、例えば、実開 5-11217号公報に開示されているものがある。

 図10は、従来のシールド形フラットケー ル1″の構造断面図である。図10に示すよう 、従来のシールド形フラットケーブル1″は シールド材7″の外側に絶縁性のシース9″ 被覆された構造であるので、圧接型コネク を取り付ける際、シース9″を取り除かなけ ばならず、端末処理作業に時間がかかり、 工工数がかかるという欠点があった。

 また、従来のシールドフラットケーブル1 ″は、外周シールド7″が施されていること グラウンド線がシールド7″と電気的に接続 れていないので、グラウンド線とシールド7 ″との電気的接続加工の面で、端末加工性に 難がある。また、グラウンド線を介してシー ルド7″と接続されていないため、各平衡対 ールドおよび擬似同軸を構成できないので 高周波特性が劣るという問題があった。

 さらに、従来のシールドフラットケーブ 1″は、グラウンド線に導電性樹脂を使用し ていないため、グラウンド線を介して上下の シールド材7″とグラウンド線とが電気的に 続されておらず、信号線をシールド7″で覆 た構造ではないので、特性インピーダンス 合、特性インピーダンスのバラツキ、線間 層間漏話、放射ノイズに問題があった。こ ように、従来のフラットケーブル1″をその まま高速領域で適用するには、特性インピー ダンス整合、特性インピーダンスのバラツキ 、端末加工性、線間・層間漏話、放射ノイズ のなどの問題を解決しなければ、使用できな いという課題があった。

 そこで、本発明は上記問題を解消し、シ スを省いて、シールド材のみでフラットケ ブルが絶縁される高速シールド形フラット ーブルを提供することを目的とする。

 請求項1に係る高速シールド形フラットケ ーブルは、導体の外周が外周絶縁体で被覆さ れた少なくとも1つの信号線と、複数のグラ ンド線とが平面的に連接されて構成された ラットケーブルと、前記フラットケーブル 上下に密着されたシールド材と、を備えた のであって、前記グラウンド線は導体の外 が導電性樹脂で被覆されて形成され、前記 ラットケーブルの幅方向両側に前記グラウ ド線がそれぞれ配置され、かつ前記上下の ールド材と電気的に接続されている、こと 特徴とするものである。

 請求項2に係る高速シールド形フラットケ ーブルは、請求項1に係る高速シールド形フ ットケーブルのフラットケーブルが、平衡 送用として、中央部に2つの信号線(SSと記す) が並べて配置され、これらの両側に前記グラ ウンド線(Gと記す)がそれぞれ配置されて基本 ユニットGSSGが構成され、前記基本ユニット 1回ないし複数回並列に並べて配置され、か 隣接する前記信号線の外周絶縁体同士が接 または融着されている構成としたものであ 。

 請求項3に係る高速シールド形フラットケ ーブルは、請求項1に係る高速シールド形フ ットケーブルのフラットケーブルが、不平 伝送用として、中央部に配置した1つの信号 (Sと記す)の両側にそれぞれ前記グラウンド (Gと記す)が配置されて基本ユニットGSGが構 され、前記基本ユニットが1回ないし複数回 並列に並べて配置され、かつ隣接する前記信 号線の外周絶縁体同士が接着または融着され ている構成としたものである。

 請求項4に係る高速シールド形フラットケ ーブルは、請求項1に係る高速シールド形フ ットケーブルのフラットケーブルが、平衡 送用として、中央部に2つの信号線が並べて 置され、これらの両側に前記グラウンド線 それぞれ配置されて基本ユニットが構成さ 、前記基本ユニットが複数回並列に並べて 置され、かつ互いに隣接する基本ユニット 士は、前記互いに隣接する基本ユニットに 通する1つの共通グラウンド線(G1Kと記す)で 結され、前記基本ユニットは、隣接する前 信号線の外周絶縁体同士が接着または融着 れている構成としたものである。

 請求項5に係る高速シールド形フラットケ ーブルは、請求項1に係る高速シールド形フ ットケーブルのフラットケーブルが、不平 伝送用として、中央部に配置した1つの信号 の両側にそれぞれ前記グラウンド線が配置 れて基本ユニットが構成され、前記基本ユ ットが複数回並列に並べて配置され、かつ いに隣接する基本ユニット同士は、前記互 に隣接する基本ユニットに共通する1つの共 通グラウンド線(G1K)で連結され、前記基本ユ ットは、隣接する前記信号線の外周絶縁体 士が接着または融着されている構成とした のである。

 請求項6に係る高速シールド形フラットケ ーブルは、請求項2又は3に係る高速シールド フラットケーブルの末端部が、前記上下の ールド材が必要量を剥ぎ取られ、かつ内在 る前記フラットケーブルの前記基本ユニッ の隣接する前記グラウンド線の前記外周絶 体同士が長手方向に引き裂かれて分岐され 前記分岐された末端部に圧接型コネクタが 括圧接接続された構成としたものである。

 請求項7に係る高速シールド形フラットケ ーブルは、請求項1乃至6のうちのいずれか1つ に係る高速シールド形フラットケーブルの信 号線が、前記導体と前記外周絶縁体との間に 、前記外周絶縁体とは誘電率が異なる特性イ ンピーダンスを調整するための中間絶縁体が 形成された構成としたものである。

 請求項1に係る発明によれば、フラットケ ーブルの両側のグラウンド線が上下のシール ド材に電気的に接続されることで外部ノイズ に対して上下左右が絶縁されるため、シール ド材のみでフラットケーブルが絶縁される。 従って、従来に比べてフラットケーブルを外 覆していた絶縁性のシースを省くことができ る。また、シースを設けていないので、フラ ットケーブルに圧接型コネクタを端末加工す る際、末端部分の上下のシールド材の必要量 を剥ぎ取るだけでよい。また、従来のケーブ ルは、圧接型コネクタと端末加工をする際、 外周シールドとシースが施されているので、 シースを剥ぎ取り、外周シールドを剥ぐなど のシールド処理をする必要があり、端末加工 性に難があるのに対して、本発明は、グラウ ンド線を介してシールドと接続されているの で、グラウンド線とシールド材との電気的接 続加工をしなくて済むので、取り扱いが容易 であって作業時間を短縮できる。

 請求項2に係る発明によれば、請求項1に る発明が奏する効果に加えて、平衡伝送用 場合、基本ユニットGSSGの配列で並列化する とにより、グラウンド線を介して上下のシ ルド材が接続するので、各平衡対シールド を容易に構成することができる。

 請求項3に係る発明によれば、請求項1に る発明が奏する効果に加えて、不平衡伝送 の場合、基本ユニットGSGの配列で並列化こ により、グラウンド線を介して上下のシー ド材が接続するので、擬似同軸線を容易に 成することができる。

 請求項4乃至5に係る発明によれば、共通 ラウンド線を使用したことにより、導体を 成する心数を減らすことが可能となる。

 請求項6に係る発明によれば、フラットケ ーブルに圧接型コネクタを端末加工する際、 引き裂いて分岐した部分に圧接型コネクタで 接続すればよい。また、残された部分の両方 のグラウンド線とシールド材の電気的接続加 工をしなくて済むので、従来のケーブルに比 べて、取り扱いが容易であって作業時間を短 縮でき、基本ユニットの整数倍単位でケーブ ルを分岐して利用することができる。

 請求項7に係る発明によれば、請求項1乃 6に係る発明が奏する効果に加えて、従来の ールドフラットケーブルよりも特性インピ ダンスを調整することができ、特性インピ ダンスの変更を自由に設定することが可能 なるので、高速伝送に対応が可能となる。

本発明の高速シールド形フラットケー ルの第1実施形態の構造断面図である。 本発明の高速シールド形フラットケー ルの第2実施形態の構造断面図である。 本発明の高速シールド形フラットケー ブルの第3実施形態の構造断面図である。 本発明の高速シールド形フラットケー ブルの第4実施形態の構造断面図である。 本発明の高速シールド形フラットケー ルの第5実施形態の構造断面図である。 本発明の高速シールド形フラットケー ルの第6実施形態の構造断面図である。 本発明の第1実施形態の高速シールド形 フラットケーブルを端末加工する際、シール ド材を剥き出し、基本ユニット毎に分岐して 内在するフラットケーブルを圧接型コネクタ で一括圧接接続する場合の説明図である。 本発明の差動インピーダンスを示す図 である。 従来の差動インピーダンスを示す図で ある。 本発明と従来品のクロストーク比較結 を示す図である。 本発明のアイパターン(1m 1Gbps)を示す である。 従来のアイパターン(1m 1Gbps)を示す図 ある。 従来のシールド形フラットケーブルの 構造を示す断面図である。

 以下、本発明の高速シールド形フラット ーブルの実施形態を添付図面を参照して詳 に説明する。

 図1は、本発明の第1実施形態に係る高速 ールド形フラットケーブルの構造断面図で る。なお、以下に説明する本発明の高速シ ルド形フラットケーブルに係る各実施形態 おいて、共通する特徴部分は、導体2の外周 外周絶縁体4で被覆された少なくとも1つの 号線S1と、導体2の外周が導電性樹脂5で被覆 れて形成された複数のグラウンド線G1とが 面的に連接されて構成されたフラットケー ル6と、フラットケーブル6の上下に密着され たシールド材7、7とを備え、フラットケーブ 7の幅方向両側にグラウンド線G1、G1がそれ れ配置され、かつグラウンド線G1、G1が上下 シールド材7、7と電気的に接続されている 成を備えている点にある。

 上記特徴部分の構成により、本発明の高 シールド形フラットケーブルは、フラット ーブル6の両側のグラウンド線G1、G1が上下 シールド材に電気的に接続されることで外 ノイズに対してフラットケーブルの上下左 が絶縁されるため、シールド材7、7のみでフ ラットケーブル6が絶縁される。従って、従 に比べてフラットケーブルを外覆していた 縁性のシースを省くことができる。また、 ースがないので、フラットケーブル6に圧接 コネクタを端末加工する際、末端部分の上 のシールド材7、7の必要量を剥ぎ取るだけ よい。さらに、グラウンド線G1とシールド材 7との電気的接続加工が不要であるから、従 のケーブルに比べて、取り扱いが容易であ て作業時間を短縮できる。

 [第1実施形態]
 図1に示すように、第1実施形態に係る高速 ールド形フラットケーブル1Aは、導体2の外 が外周絶縁体4で被覆された信号線S1と、導 2の外周が導電性樹脂5で被覆されたグラウン ド線G1とを有し、平衡伝送(balanced transmission) として、中央部に2つの信号線S1、S1が並べ 配置され、これらの両側にグラウンド線G1、 G1がそれぞれ並べて配置されて基本ユニット( G1、S1、S1、G1)が構成されている。さらに、前 記基本ユニットが1回ないし複数回並列に並 て配置されると共に、隣接する信号線S1、S1 外周絶縁体4同士が接着または融着されてフ ラットケーブル6が形成されている。そして フラットケーブル6の上下にシールド材7、7 それぞれ設けられ、かつ密着されて両側の ラウンド線G1、G1が上下のシールド材7、7と 気的に接続されている。

 なお、平衡伝送は、1本の信号線に対して 2本の対等な信号線のペアを用いて、信号を の信号線ペアの間の電位差として送り、そ 信号は、差動信号(differential signal)と呼ばれ 。従って、平衡伝送は、高速で、長距離あ いは厳しい電磁環境のためのインターフェ スとして、広く多用されている。

 [第2実施形態]
 図2は、本発明の第2実施形態に係る高速シ ルド形フラットケーブルの構造断面図であ 。図2に示すように、第2実施形態に係る高速 シールド形フラットケーブル1Bは、第1実施形 態と同じ構造の信号線S1及びグラウンド線G1 用いており、平衡伝送用として、中央部に2 の信号線S1、S1が並べて配置され、これらの 両側にグラウンド線G1、G1がそれぞれ並べて 置されて基本ユニットが構成されている。 記基本ユニットは、隣接する信号線S1、S1の 周絶縁体4同士が接着または融着されてフラ ットケーブル6が形成されている。そして、 ラットケーブル6の上下にシールド材7、7が れぞれ設けられ、かつ密着されて両側のグ ウンド線G1、G1が上下のシールド材7、7と電 的に接続されている。

 第2実施形態に係る高速シールド形フラッ トケーブル1Bでは、さらに、互いに隣接する 本ユニット同士は、互いに隣接する基本ユ ットに共通する1つの共通グラウンド線G1Kで 連結されている点が、第1実施形態と異なっ いる。このように、共通グラウンド線G1Kを 用した方が実際問題として、心数を減らす とが可能になり、好ましい結果を示した。

 ここで、導電性樹脂5としては、代表的なも のとしては導電性PVC(ポリ塩化ビニル)や導電 エラストマなどが挙げられ、一般的に、10 7 ω・cm以下のものをいう。本発明では導電性PV Cを使用した。シールド材7としては、代表的 例として、銅、アルミ、銀、ニッケルなど 挙げられるが、本発明では、銅テープを使 した。更に、外周絶縁体4としては、一般的 には、通常誘電率εが3.0程度のもので、コン ウンドの組成により、大きく変わるが、代 的な例として、PVCを使用して行った。なお 本発明の高速シールド形フラットケーブル1 の構成表を下記の表1に示す。

 [第3実施形態]
 図3は、本発明の第3実施形態に係る高速シ ルド形フラットケーブルの構造断面図であ 。図3Aに示すように、第3実施形態に係る高 シールド形フラットケーブル1Cは、導体2の 周が外周絶縁体4で被覆された信号線S1と、 体2の外周が導電性樹脂5で被覆されたグラウ ンド線G1とを有し、不平衡伝送(unbalanced transm ission)用として、中央部に配置した信号線S1の 両側にそれぞれ並べてグラウンド線G1、G1が 置されて基本ユニット(G1、S1、G1)が構成され ている。さらに、前記基本ユニットが1回な し複数回並列に並べて配置され、かつ隣接 る信号線S1、S1の外周絶縁体4同士が接着また は融着されてフラットケーブル6が形成され フラットケーブル6の上下にシールド材7、7 設けられ、かつ密着されて両側のグラウン 線G1、G1が上下のシールド材7、7と電気的に 続されている。

 なお、不平衡伝送は、それぞれの信号に して1本の信号線を用いて、信号をその信号 のグラウンドに対する電圧として送り、その 信号は、シングルエンド(single end)信号と呼 れる。

 [第4実施形態]
 図3Bに示すように、第4実施形態に係る高速 ールド形フラットケーブル1Dは、第3実施形 と同じ構造の信号線S1及びグラウンド線G1を 用いており、不平衡伝送用として、中央部に 配置した信号線S1の両側にそれぞれ並べてグ ウンド線G1、G1が配置されて基本ユニットが 構成されている。さらに、前記基本ユニット が複数回並列に並べて配置され、かつ隣接す る信号線S1、S1の外周絶縁体4同士が接着また 融着されてフラットケーブル6が形成され、 フラットケーブル6の上下にシールド材7、7が 設けられ、かつ密着されて両側のグラウンド 線G1、G1が上下のシールド材7、7と電気的に接 続されている。

 第4実施形態に係る高速シールド形フラッ トケーブル1Dでは、さらに、互いに隣接する 本ユニット同士は、互いに隣接する基本ユ ットに共通する1つの共通グラウンド線G1Kで 連結されている点が、第3実施形態と異なっ いる。先に説明した第2実施形態と同様、共 グラウンド線G1Kを使用した方が実際問題と て、心数を減らすことが可能になり、好ま い結果を示した。ここで、外周絶縁体4とし ては、第1実施形態と同様、PVCを使用した。

 第1~第4実施形態における伝送モード(G1S1S1 G1またはG1S1G1)の組み合わせは、並列のコア(G1 線またはS1線)の組み合わせで如何様にも並列 化が可能であるので、伝送モードに応じて自 由に設定が可能になる。

 [第5実施形態]
 図4は、本発明の第5実施形態に係る高速シ ルド形フラットケーブルの構造断面図であ 。第4実施形態に係る高速シールド形フラッ ケーブル1Eは、フラットケーブルの信号線 グランド線の配列は、第2実施形態と同様で るが、信号線の構造が第2実施形態と異なっ ている。第5実施形態における信号線S2は、導 体2と外周絶縁体4との間に、外周絶縁体4とは 誘電率が異なる中間絶縁体3が形成されたも である。中間絶縁体3は特性インピーダンス 調整するためのものである。

 ここで、外周絶縁体4とは異なる誘電率の 低誘電率の中間絶縁体3としては、代表的な として、発泡PE(ポリエチレン)やPTFE樹脂(4フ 化エチレン)などが挙げられ、また、高誘電 率絶縁体としては、PVDF(ポリフッ化ビニリデ )などが挙げられるが、本発明では、低誘電 率絶縁体の場合は、PTFE樹脂を使用し、高誘 率絶縁体の場合は、PVDFを使用した。

 なお、フラットケーブルの末端に接続する 接型コネクタの制約から導体径と信号ピッ が決められている。このような、制約条件 、特性インピーダンスは、(L/C) 1/2 で表される。ここで、Lは、導体径でほぼ一 である。従って、特性インピーダンスを調 するには、Cの値を調整するしかない。この めに絶縁体の誘電率の組み合わせができる とが必要になる。

 第5実施形態では、信号線として、導体2 上に外周絶縁体4とは誘電率の異なる中間絶 体3を施し、その上に外周絶縁体4としてPVC どの通常の絶縁体を被覆した構造とするこ により、個々のコアを接着または融着によ 接続したフラットケーブルを製造すること 可能になる。これにより、従来のシールド ラットケーブルよりも特性インピーダンス 調整することができ、特性インピーダンス 変更を自由に設定することが可能になるの 、高速伝送に対応が可能になる。

 [第6実施形態]
 図5は、本発明の第6実施形態に係る高速シ ルド形フラットケーブルの構造断面図であ 。第6実施形態に係る高速シールド形フラッ ケーブル1Fは、図5に示すように、フラット ーブルの信号線とグランド線の配列は、第3 実施形態と同様であるが、信号線の構造が第 3実施形態と異なっている。第5実施形態にお る信号線S2は、第5実施形態と同じく、導体2 と外周絶縁体4との間に、外周絶縁体4とは誘 率が異なる中間絶縁体3が形成されたもので ある。中間絶縁体3は特性インピーダンスを 整するためのものである。

 次に、第1実施形態から第6実施形態にお て、シールド材7を密着させるには、熱ロー で接着させた場合の方が好ましいが、それ 外の真空引きによる方法でも構わない。こ ような方法で密着(接着や真空引きだけでな く、融着も可)させているため、シールド材7 引っ張ることにより、シールド材7を容易に 剥ぎ取ることが可能になる。

 図6は、第1実施形態の高速シールド形フ ットケーブルを端末加工する場合の説明図 ある。本発明は、このような構造であるの 、図6に示すように、高速シールド形フラッ ケーブル1Aを端末加工する際、シールド材7 剥ぎ取り、基本ユニット毎に隣接して接着 たは融着している外周絶縁体4を長手方向に 引き裂いて分岐し、内在するフラットケーブ ル6を圧接型コネクタで一括圧接接続するこ が可能になる。

 フラットケーブル6に圧接型コネクタを端 末加工する際、引き裂いて分岐した部分に圧 接型コネクタで接続すればよい。また、残さ れた部分の両方のグラウンド線G1とシールド 7、7の電気的接続加工をしなくて済むので 従来のケーブルに比べて、取り扱いが容易 あって作業時間を短縮でき、基本ユニット 整数倍単位でケーブルを分岐して利用する とができる。なお、図6に示す例の場合、基 ユニット毎に分岐し、基本ユニット毎に圧 型コネクタで接続する。

 なお、圧接型コネクタとしては、例えば 特公平1-50078号公報、特許第3005813号公報、 開平11-288749号公報等に開示されているよう 従来公知のものを使用することができる。

 本発明の高速シールド形フラットケーブ は、図6から明らかなように、基本ユニット GSSGまたは基本ユニットGSGの両側の導電性樹 を使用したグラウンド線G1と上下のシールド 材7、7で覆った構造であるので、従来よりも ールド材の必要量が容易に剥き出せ更に、 ラウンド線G1とシールド材7,7との電気的接 加工が不要になるので、従来のケーブルに べて、取り扱いが容易であるだけでなく、 在するフラットケーブルに圧接型コネクタ 一括圧接接続できるので、端末処理作業に する時間を大幅に削減することが可能とな 、高周波特性も大幅に改善される。

 以上に説明したように、基本ユニットG1S1 S1G1または基本ユニットG1S1G1の各基本ユニッ を上下の2枚のシールド材を導電性樹脂を使 したグラウンド線を介して接続することで 複数のシールド2心または同軸線を容易に構 成できる。なお、従来では、このような複数 のシールド2心または同軸線をコネクタ付け る際には、各々のシールドを剥くなどのシ ルド処理をしてから、コネクタ付けをする 要があったが、本発明のフラットケーブル グラウンド線を介して長手方向に上下のシ ルド材7、7が接続されているので、シールド 材7の必要量を容易に剥き出すことが可能に り、容易に圧接することが可能になる。

 なお、図2並びに図3Bに示すように隣接す 基本ユニット同士を共通グラウンド線G1Kで 結させた場合、これも心数によって変わる 、心数が多数の場合には、分岐して圧接型 ネクタに接続し、適当な心数の場合には、 岐せずに圧接型コネクタに一括圧接する方 も可能である。

 次に、本発明の高速シールド形フラット ーブルと従来のシールドなしフラットケー ルについて、差動インピーダンスについて 比較検討を行った。図7Aに示すように、本 明の高速シールド形フラットケーブルの差 インピーダンスのばらつきは、4.6ωであるの に対して、図7Bに示すように従来のシールド しケーブルは、12.6ωで、本発明の差動イン ーダンスのばらつきが小さく、従来に比べ 良好な結果が得られていることがわかった

 次に、本発明の高速シールド形フラット ーブルと、従来のシールドなしフラットケ ブルと、従来のシールドなしケーブルにシ ルドを施した従来のシールドありフラット ーブルとの3種類について、クロストークの 比較検討結果を図8に示す。本発明の高速シ ルド形フラットケーブルは、従来のシール なしケーブルや従来のシールドありケーブ に比較して、特に、低周波数の領域で良好 結果を示していることがわかった。

 最後に、本発明の高速シールド形フラッ ケーブルと従来のシールドなしフラットケ ブルのアイパターン(1m 1Gbps)についての比 検討を行った結果を図9に示す。図9Aに示す うに、本発明の高速シールド形フラットケ ブルは、図9Bに示す従来のシールドなしフラ ットケーブルと比較して、ジッタの少ないア イパターン波形であり、良好な結果を示して いることがわかった。

 本発明の場合、代表的なケーブル構造と て、例えば、導体の外周に外周絶縁体とは なる誘電率の絶縁体を施し、さらにその周 に外周絶縁体を被覆して2層構造とした信号 線で説明したが、変形例として2層以上の構 にしたものでも構わない。また、隣接する 縁体同士を接着または融着する方法として 、熱融着による方法が一般的であるが、接 による方法でも構わず、これに限るもので ない。このように本発明は各種の変形を含 ものであることはいうまでもない。

 本発明の高速シールド形フラットケーブ は、これ以外にも幅広い応用展開が可能に る。