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Patent Searching and Data


Title:
HOLDING STRUCTURE FOR EYEGLASS LENS, EYEGLASSES, AND METHOD OF PRODUCING EYEGLASSES
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/131158
Kind Code:
A1
Abstract:
A circumferentially long flat depression (13) is formed in an outer edge surface (2c-b) of an eyeglass lens (2). The front end of a lens holding section (9) is bent in a J-shape to form an inserting section (9A). The inserting section (9A) is inserted into the depression (13) and fixed by an adhesive agent (15). As a result, the eyeglass lens (2) and the lens holding section (9) are joined together with high strength, so that the lens holding section (9) does not become loose or dislocated when twisted and is reliably held in position.

Inventors:
ONODA NORIHISA (JP)
KAWANO ASAKO (JP)
IZUMITANI YUKIHIRO (JP)
SAKAI YASUSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/058017
Publication Date:
October 29, 2009
Filing Date:
April 22, 2009
Export Citation:
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Assignee:
HOYA CORP (JP)
ONODA NORIHISA (JP)
KAWANO ASAKO (JP)
IZUMITANI YUKIHIRO (JP)
SAKAI YASUSHI (JP)
International Classes:
G02C1/02; G02C5/02
Foreign References:
JP2004054076A2004-02-19
JPH07230062A1995-08-29
JP2854531B21999-02-03
JPH07230062A1995-08-29
JP2001209009A2001-08-03
JP3242879B22001-12-25
Other References:
See also references of EP 2270575A4
Attorney, Agent or Firm:
YAMAKAWA, Masaki et al. (JP)
Masaki Yamakawa (JP)
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Claims:
 縁無しタイプの眼鏡における眼鏡レンズを保持するレンズ保持部材を備え、
 前記眼鏡レンズの縁面には、レンズの厚さ方向に狭い扁平な穴である凹陥部が形成され、
 前記レンズ保持部材は、一端が前記レンズ保持部材の本体につながり同一平面上で折れ曲がっている線状のレンズ保持部を有し、前記レンズ保持部の少なくとも一部を前記凹陥部に挿入した状態で接着剤により固定してなり、
 前記レンズ保持部は、前記凹陥部の底に沿って折り曲げられた底部側折曲部と、前記底部側折曲部の一端からレンズ保持部材の本体へ繋がる基端部と、前記底部側折曲部の他端から延設された延長部とを備えていることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
 請求項1記載の眼鏡レンズの保持構造において、
 前記底部側折曲部の前記凹陥部の開口側に充填されて固化した前記接着剤が、前記凹陥部のレンズ厚さ方向に対向する内壁間を結合して抜け防止部を形成していることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
 請求項2記載の眼鏡レンズの保持構造において、
 前記レンズ保持部の延長部の先端は、前記凹陥部の開口より内側に位置していることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
 請求項2記載の眼鏡レンズの保持構造において、
 前記レンズ保持部の延長部の先端は、前記凹陥部の開口に位置していることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造
 請求項2記載の眼鏡レンズの保持構造において、
 前記レンズ保持部の延長部の先端は、前記凹陥部の開口より外部に突出していることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
 請求項5記載の眼鏡レンズの保持構造において、
 前記レンズ保持部の延長部の先端は、前記凹陥部の開口の外部において基端部に接続されていることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
 請求項5記載の眼鏡レンズの保持構造において、
 前記レンズ保持部の延長部の先端には、装飾品が取付けられていることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
 請求項1記載の眼鏡レンズの保持構造において、
 前記凹陥部の内面は、レンズ厚さ方向に対向する一対の平行な内壁面と、この一対の内壁面の周縁を繋ぐ内縁面とからなり、
 前記内縁面は、前記凹陥部の底に位置する底部と、この底部の両端からそれぞれ凹陥部の開口に達する一対の側部とからなり、
 前記レンズ保持部の底部側折曲部は、前記凹陥部の底部に沿って折り曲げられていることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
 請求項8記載の眼鏡レンズの保持構造において、
 前記凹陥部の一対の側部は、間隔が一定と、開口に近づくほど拡がっているうちのいずれか一方からなり、
 前記凹陥部の底部は、幅方向において平らと、凹んでいるうちのいずれか一方であることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
 請求項8記載の眼鏡レンズの保持構造において、
 前記レンズ保持部の基端部は、前記凹陥部の一方の側部に近接する部分を有し、
 前記レンズ保持部の延長部は、前記凹陥部の他方の側部に近接する部分を有していることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
 請求項8記載の眼鏡レンズの保持構造において、
 前記レンズ保持部の基端部は、前記凹陥部の開口に位置する部分が、前記凹陥部の側部のいずれか一方に近接していることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
 請求項8記載の眼鏡レンズの保持構造において、
 前記レンズ保持部の凹陥部内に挿入されている部分は、前記凹陥部の内縁面に沿っていることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造
 請求項2記載の眼鏡レンズの保持構造において、
 前記抜け防止部は前記凹陥部の開口まで達していることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
 請求項1記載の眼鏡レンズの保持構造において、
 前記レンズ保持部の凹陥部内に挿入されている部分の前記レンズ保持部の基端部と延長部との凹陥部幅方向の間隔は一定と、開口に近づくほど拡がっているうちのいずれか一方であることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
 請求項1記載の眼鏡レンズの保持構造において、
 前記レンズ保持部の基端部は、前記凹陥部に挿入される部分と、開口を跨ぐ部分のうちのいずれか一方に断面非円形形状の捩れ防止部を有することを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
 請求項15記載の眼鏡レンズの保持構造において、
 前記レンズ保持部の捩れ防止部は、凹陥部と平行な扁平状に形成されていることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
 請求項1記載の眼鏡レンズの保持構造において、
 前記レンズ保持部材は、智とブリッジのうちのいずれか一方であることを特徴とする眼鏡レンズの保持構造。
 請求項1記載の眼鏡レンズの保持構造を備えたことを特徴とする眼鏡。
 請求項18記載の眼鏡の製造方法であって、
 眼鏡レンズの縁面に凹陥部を形成する工程と、
 前記凹陥部に接着剤を充填する工程と、
 前記凹陥部にレンズ保持部材のレンズ保持部を挿入する工程と、
 前記接着剤を真空脱泡する工程と、
 前記接着剤を硬化させる工程と、
 を備えていることを特徴とする眼鏡の製造方法。 
Description:
眼鏡レンズの保持構造、眼鏡お び眼鏡の製造方法

 本発明は、眼鏡レンズの保持構造、眼鏡 よび眼鏡の製造方法に関し、特に縁無しタ プの眼鏡に適用して好適な眼鏡レンズの保 構造に関するものである。

 近年、視野の広さや軽量性の利点等から 無しタイプの眼鏡(以下、縁無し眼鏡ともい う)が注目されている。このような緑無しタ プの眼鏡としては、レンズ縁面に凹みを設 、そこに智やブリッジ等のレンズ保持部材 設けられたレンズ保持部を挿入し、接着剤( 脂)で固定して、レンズを保持するものが知 られている(例えば、特許第2854531号公報、特 2001-209009号公報、特許第3242879号公報参照)。

 特許第2854531号公報に記載されている眼鏡 レンズの保持構造は、眼鏡レンズの縁面に2 の不貫通穴を形成し、眼鏡フレームのレン 保持部材に2本のピン状突起部からなるレン 保持部を設け、不貫通穴にピン状突起部を 入した状態で接着剤により固定している。

 特開2001-209009号公報の図4~6に記載されて る眼鏡レンズの保持構造は、眼鏡レンズの 厚方向に貫通する断面円形の肉厚方向穴を 成するとともに、レンズの縁面に肉厚方向 に連通する断面が長穴状の縁面穴を形成し いる。そして、眼鏡フレームのレンズ保持 材に、縁面穴に対応する断面形状を有した 結部を設け、縁面穴に接着剤を充填した後 その縁面穴に連結部を嵌挿し、接着剤の一 を肉厚方向穴に流出させて固定している。

 特許第3242879号公報に記載の眼鏡レンズの 保持構造は、眼鏡レンズの縁面に取付穴を形 成し、その取付穴の側壁には凹みが設けられ ている。そして、レンズ保持部材に凹みに潜 り込む膨出部を有する係止突起を設け、取付 穴に係止突起を挿入後、スライドさせて凹み に膨出部を係止させた状態で接着剤により固 定している。

 このようにレンズの縁面に凹みを設け、 こにレンズ保持部を挿入し接着剤で固定し レンズを保持する縁無し眼鏡は、レンズの 学面にレンズ保持部が突出しないことから 有効視野が広く、レンズ面の拭き取り作業 容易であり、また、レンズ保持に螺子等を いていないことから緩みやグラツキがなく 実に保持できる。

 ところで、このようにレンズ縁面の凹み レンズ保持部を嵌め入れて保持する保持構 の場合、レンズ保持部の回転防止および抜 防止のための構成が必要である。

 特許第2854531号公報に記載のレンズ保持構 造の場合は、レンズ保持部材に形成された平 行な2本のピン状突起部を、レンズ縁面に形 された平行な2つの不貫通穴に挿入すること より回転防止をしており、また、ピン状突 部と不貫通穴を接着剤で固定することによ 抜け防止をしている。

 特開2001-209009号公報に記載のレンズ保持 造の場合は、レンズ縁面に形成する縁面穴 断面長穴状にするとともにレンズ保持部材 連結部を扁平に形成することにより回転防 をしており、また、連結部と縁面穴を接着 で固定するとともに肉厚方向穴に流出して 化した接着剤が抜け防止用アンカーとして 能することにより抜け防止をしている。

 特許第3242879号公報に記載のレンズ保持構 造の場合は、取付穴に係止突起を挿入後スラ イドさせることにより係止突起の膨出部を取 付穴の凹みに潜りこませ、かつ、接着剤で固 定することにより抜け防止をしており、また 、膨出部の上に位置するつなぎ材と取付孔の 凹みの上に位置するスリットとが嵌合するこ とにより回転防止をしている。

 しかしながら、上記した特許第2854531号公 報および特開2001-209009号公報報に記載されて る従来の縁無し眼鏡は、いずれも眼鏡レン の縁面にストレートな穴を形成し、レンズ 持部材のレンズ保持部をストレートなピン または板状に形成し、このレンズ保持部を または溝に差し込んで接着剤により固定し いるため、レンズ保持部の引抜きに対する 抗力は、接着剤による結合力(穴内面とレン ズ保持部外面との間の結合力や、接着剤と穴 内面又はレンズ保持部外面との界面での結合 力。以下単に接着力とも言う)に依存すると ろが大きい。このため、例えばレンズやレ ズ保持部材に過度の外力が加わるなどして 硬化している接着剤がレンズ保持部の周辺 部分的に破壊や剥離してしまうと、引抜き 対する抵抗力が低下してしまうという問題 あった。

 また、上記した特許第3242879号公報に記載 されている縁無し眼鏡の場合は、接着剤によ る接着の他に凹みと膨出部との係止構造も有 するため、引抜きに対しては比較的強いが、 レンズの取付穴やレンズ保持部材の構造が複 雑になり、レンズの加工やレンズ保持部材の 製造が面倒であるという問題がある。

 また、上記した特許第2854531号公報、特開 2001-209009号公報および特許第3242879号公報に記 載されている従来の縁無し眼鏡は、レンズ保 持部のレンズ縁面に形成された穴への挿入方 向を軸とする回転方向に過度の外力が加わっ た場合、レンズ保持部材やテンプルの変形等 で吸収できない力がレンズ保持部からレンズ の穴内面や硬化している接着剤に加わり、レ ンズや接着剤を破損させてしまう場合があっ た。

 本発明は、上記した従来の問題を解決す ためになされたもので、その目的とすると ろは、眼鏡レンズに対するレンズ保持部材 抜け防止と回転防止を簡単な構造で実現で 、眼鏡レンズとレンズ保持部材との結合強 が大きくでき、眼鏡レンズとレンズ保持部 の結合部分に加わった捩れによるレンズの 損も低減でき、レンズ保持部周辺の部分的 接着剤の剥離や破損が生じてもレンズ保持 材が抜けるのを防止できる眼鏡レンズの保 構造、眼鏡、および眼鏡の製造方法を提供 ることにある。

 上記目的を達成するために、本発明に係 眼鏡レンズのレンズ保持構造は、縁無しタ プの眼鏡における眼鏡レンズを保持するレ ズ保持部材を備え、前記眼鏡レンズの縁面 は、レンズの厚さ方向に狭い扁平な穴であ 凹陥部が形成され、前記レンズ保持部材は 一端が前記レンズ保持部材の本体につなが 同一平面上で折れ曲がっている線状のレン 保持部を有し、前記レンズ保持部の少なく も一部を前記凹陥部に挿入した状態で接着 により固定してなり、前記レンズ保持部は 前記凹陥部の底に沿って折り曲げられた底 側折曲部と、前記底部側折曲部の一端から ンズ保持部材の本体へ繋がる基端部と、前 底部側折曲部の他端から延設された延長部 を備えているものである。

 また、本発明に係る眼鏡は、上記発明に 載の保持構造を備えているものである。

 さらに、本発明に係る眼鏡の製造方法は 眼鏡レンズの縁面に凹陥部を形成する工程 、前記凹陥部に接着剤を充填する工程と、 記凹陥部にレンズ保持部材のレンズ保持部 挿入する工程と、前記接着剤を真空脱泡す 工程と、前記接着剤を硬化させる工程とを えているものである。

 本発明に係る眼鏡レンズの保持構造によれ 、眼鏡レンズの縁面に扁平の凹陥部を形成 、レンズ保持部材には同一平面上で折れ曲 った線状の部材であって基端部と底部側折 部と延長部を有しているレンズ保持部を設 、凹陥部にレンズ保持部を挿入して接着剤 充填して固化させてレンズ保持構造を構成 ているので、接着剤による接着力に加えて 固化した接着剤がレンズ保持部材の凹陥部 らの抜け方向への移動を妨げるため引っ張 に対して強く、眼鏡レンズとレンズ保持部 の結合強度を大きくすることができる。
 また、レンズ保持部の周りで部分的に接着 の剥離や破損が生じても、固化した接着剤 レンズ保持部の動きを抑制するため、レン 保持部が抜け落ちたり、脱落したりするこ を防止できる。
 また、レンズ保持部は同一平面上で折り曲 られた線状材からなるので、外形が扁平で を有した形状になるのでレンズ保持部の回 防止の機能を有し、また、レンズ保持部の れに対してはレンズ保持部の基端部の捩れ 力を吸収できるため、レンズの破損を低減 きる。
 また、抜け防止と回転防止の機能は簡単な 造で実現でき、レンズの加工、レンズ保持 の製造、レンズ保持部のレンズへの取り付 が容易である。

 また、本発明において、レンズ保持部材 レンズ保持部によって凹陥部の開口が塞が に接着剤が開口部に達している場合には、 着剤の重合、収縮等により発生した気泡を 空脱泡によって凹陥部から確実に排出、除 することができる。

 また、本発明によれば、レンズ保持部の り曲げ形状を適宜な文字、図形、模様等に ることができるため、従来にないきわめて 期的で斬新なデザインとすることができる

 さらに、本発明に係る眼鏡の製造方法は 接着剤を真空脱泡する工程を備えているの 、接着剤よって発生した気泡を取り除くこ ができ、高い接着強度が得られるとともに 美観を高めることができる。

図1は、本発明に係る眼鏡レンズの保持 構造を採用した眼鏡の一実施の形態を示す眼 鏡のフロント部の正面図である。 図2は、眼鏡の平面図である。 図3は、眼鏡の側面図である。 図4は、眼鏡レンズの外側縁面に取り付 けられているレンズ保持部材の正面図である 。 図5は、眼鏡レンズの内側縁面を保持す る鼻側レンズ保持部材の正面図である。 図6は、眼鏡レンズの外側縁面に取り付 けられているレンズ保持部材の外観斜視図で ある。 図7は、レンズ保持構造の一実施の形態 を示す断面図である。 図8は、レンズ保持構造の他の実施の形 態を示す断面図である。 図9は、レンズ保持構造の他の実施の形 態を示す断面図である。 図10は、レンズ保持構造の他の実施の 態を示す断面図である。 図11は、レンズ保持構造の他の実施の 態を示す断面図である。 図12は、レンズ保持構造の他の実施の 態を示す断面図である。 図13は、レンズ保持構造の他の実施の 態を示す断面図である。 図14は、レンズ保持構造の他の実施の 態を示す断面図である。 図15は、レンズ保持構造の他の実施の 態を示す断面図である。 図16は、レンズ保持構造の他の実施の 態を示す断面図である。 図17は、レンズ保持構造の他の実施の 態を示す断面図である。 図18は、レンズ保持構造の他の実施の 態を示す断面図である。 図19は、レンズ保持構造の他の実施の 態を示す断面図である。 図20は、レンズ保持構造の他の実施の 態を示す断面図である。 図21は、レンズ保持構造の他の実施の 態を示す断面図である。 図22は、レンズ保持構造の他の実施の 態を示す断面図である。 図23は、レンズ保持構造の他の実施の 態を示す断面図である。 図24は、レンズ保持構造の他の実施の 態を示す断面図である。 図25は、レンズ保持構造の他の実施の 態を示す断面図である。 図26は、レンズ保持構造の他の実施の 態を示す断面図である。 図27は、レンズ保持構造の他の実施の 態を示す断面図である。 図28は、レンズ保持構造の他の実施の 態を示す断面図である。 図29は、レンズ保持構造の他の実施の 態を示す正面図である。 図30は、図29のA-A線断面図である。 図31は、凹陥部に接着剤を充填した状 を示す図である。

 以下、本発明を図面に示す実施の形態に基 いて詳細に説明する。
 先ず、本発明に係る眼鏡とレンズ保持構造 概略構成について説明する。
 図1~図6において、眼鏡1は、左右一対の眼鏡 レンズ2、2と、これらの眼鏡レンズ2、2を保 する眼鏡フレーム3とによって縁無し眼鏡を 成している。

 眼鏡レンズ2は、プラスチック(合成樹脂) よって製作されたメニスカスレンズからな 、凸側光学面2a、凹側光学面2bおよび縁面2c 有している。眼鏡用プラスチックレンズと ては、ジエチレングリコールビスアリルカ ボネイト(CR-39)またはその混合系からなる共 重合体等のアリル系レンズ、ポリカーボネイ ト系レンズ、アクリル系レンズ、ビスフェノ ールA誘導体系レンズ、ポリウレタン系レン 、ポリチオウレタン系レンズ、ポリウレタ ウレア系レンズ等が挙げられる。特に本発 に係る眼鏡レンズの保持構造に好ましい材 は、耐衝撃性、引っ張り強度等に優れてい ポリウレタン系レンズ、ポリチオウレタン レンズ、ポリウレタンウレア系レンズであ 。

 眼鏡フレーム3は、一対の眼鏡レンズ2、2 に配設されたブリッジ4と、このブリッジ4 鼻当てパッド足部6を介してそれぞれ取り付 られた左右一対の鼻当てパッド7と、各眼鏡 レンズ2の両外側(テンプル側)にそれぞれ配設 された左右一対の智(例えばヨロイ智)8、8と 各智8の後端に蝶番10を介してそれぞれ開閉 在に連結された左右一対のテンプル11等で構 成されている。ブリッジ4と智8は、レンズ2を 保持する部材であるので、これらをレンズ保 持部材4、8ともいう。

 ブリッジ4は、ブリッジ本体と、その両端 に一体に設けられた線状の部分であって、各 眼鏡レンズ2の縁面2cのうち内側(鼻側)の縁面2 c-a(以下、内側縁面2c-aともいう)をそれぞれ保 持する左右一対の鼻側レンズ保持部5、5とか なる。智8は、智本体と、その各智8の前端 一体に設けられた線状の部分であって、眼 レンズ2の縁面2cのうち外側(テンプル側)の縁 面2c-b(以下、外側縁面2c-bともいう)を保持す 左右一対のテンプル側レンズ保持部9、9とか らなる。なお、ここで、ブリッジ4のブリッ 本体と、智8の智本体は、それぞれ鼻側レン 保持部5、テンプル側レンズ保持部9以外の 分であって、これらを総称して呼ぶ場合は ンズ保持部材本体という。また、鼻側レン 保持部とテンプル側レンズ保持部を総称し 呼ぶ場合はレンズ保持部という。

 ブリッジ4の材質としては、TiまたはTi合 、鉄系合金、18金、14金、洋白、モネル、ハ ニッケル、ステンレス等のニッケル合金、 たはブロンズやベリリウム銅等の銅合金等 金属材料や、ポリアミド、PAS、PES等の樹脂 が用いられる。ブリッジ4と眼鏡レンズ2と 固定は、鼻側レンズ保持部5を介して行われ 。

 鼻側レンズ保持部5は、ブリッジ4と同一 料からなる細い線材の折り曲げ加工や射出 形加工(例えば材質が樹脂の場合)などによっ て形成され、そのうちの少なくとも一部(5A、 以下挿入部5Aという)が眼鏡レンズ2の内側縁 2c-aに形成した凹陥部12に差し込まれ、接着 15によって固定されることにより、眼鏡レン ズ2を保持している。

 鼻側レンズ保持部5としては、ブリッジ4 同一材料によって一体に形成されるものに らず、別体に形成してロー付け等によりブ ッジ本体に接合されるものであってもよい

 鼻側レンズ保持部5の挿入部5Aの線状材の 面形状としては、円形が好ましく、その直 は0.4~1.2mmの範囲内が好ましい。なお、断面 状を例えば四角形や三角形のような円形以 の形状に設定することも可能である。

 鼻側レンズ保持部5の眼鏡レンズ2を保持 る部分の形状(挿入部5Aの形状)としては、後 するように、線状材を同一平面上で折り曲 て形成される種々の形状、例えばJ字形状、 U字形状、V字形状、コ字形状、W字形状、M字 状、N字形状、渦巻き形状、三つ葉のクロー ーのような形状、文字形状、図形、模様等 あるいはそれらの組み合わせ等の種々の形 にすることができる。

 鼻側レンズ保持部5の挿入部5Aの大きさと ては、眼鏡装用者の視界を遮って支障がで い範囲内で任意に設定できるが、好ましく 、レンズ2の凹陥部12内への挿入方向の長さ( 以下、レンズ2への連結深さともいう)が1.5~4.0 mmの範囲内であることが好まし。また、鼻側 ンズ保持部5の天地幅(縦方向の幅)は、線材 直径の2.5~6倍の範囲内が好ましい。

 眼鏡レンズ2の凹陥部12は、眼鏡レンズ2の 内側縁面2c-aに形成されたレンズ厚さ方向に い扁平な不貫通穴からなり、凹陥部12の厚さ 幅(レンズ厚さ方向の幅)が鼻側レンズ保持部5 の凹陥部12内に挿入される部分(挿入部5A)の厚 さ(挿入部5Aの線状材が断面円形の場合は直径 )より若干大きく設定されている。凹陥部12の 深さは挿入部5Aの連結深さに合うように設定 れ(好ましくは1.5~4.0mmの範囲内)、開口長さ 挿入部5Aの天地幅の最大幅と同程度かそれよ り少し大きく設定されていることが望ましい 。凹陥部12の内面形状は、レンズ厚さ方向に 向する一対の平行な内壁面と、この一対の 壁面の周縁を繋ぐ内縁面とからなり、この 縁面は、凹陥部の底に位置する底部と、こ 底部の両端からそれぞれ凹陥部の開口に達 る一対の側部とからなる。凹陥部12の幅方 中心線で破断した形状(眼鏡レンズ2を透して 見た形状)としては、種々の形状に形成する とができる。例えば、後述するように、矩 (図11、14、22、24)、底部が円弧状に湾曲した 長円形(図7~10、図18~19、図21、25)、三角形(図 12~13、20)、底部に少なくとも1つの変形部を有 する多角形ないし略矩形(図15~17、26~28)、底部 がV字状の五角形(図23)等に形成することがで る。凹陥部12の一対の側部は、間隔が一定 または、凹陥部開口に近づくほど拡がって るように構成すると、凹陥部12内に充填され た接着剤に生じた気泡が取り除きやすいので 好ましい。また、底部は平らか凹んでいる方 が凹陥部12内に充填された接着剤に気泡が残 にくいので好ましい。

 このような凹陥部12は、エンドミルを用 て穴明け加工することによって形成するこ ができる。なお、挿入部5Aの線状材が断面円 形の場合、エンドミルとしてはボールエンド ミルを用いることが好ましい。この場合、凹 陥部の内縁面と挿入部5Aの外周に位置する部 が近接し、接着剤層を薄くできるので、接 力を高くできる。穴明け加工において、凹 部12は、眼鏡レンズ2の縁面2cにほぼ垂直も くはレンズ2の表面側に傾斜するように斜め 形成される。この場合、凹陥部12より前方 のレンズ前面肉厚および後方側のレンズ後 肉厚が、十分な強度を得られる所定値以上 なるように、穴明け加工の位置および深さ 設定するとよい。なお、通常眼鏡レンズ2は 図2および図3に示すように前面(表面)2aに凸 ーブがついており、後面(裏面)2cに凹カーブ がついているため、凹陥部12を縁面2cに垂直 形成すると、凹陥部12より後方側のレンズ後 面肉厚が凹陥部12の底側で簿くなり、この部 の強度が前方側に比べて弱くなってしまう したがって、本実施の形態においては、眼 レンズ2の両面のレンズカーブに沿って、す なわち、レンズ前面肉厚とレンズ後面肉厚が 、凹陥部12の底側および開口側において、ほ 同じかあるいは同じ比率になるように傾斜 せて形成することにより、前述の欠点を解 するようにしている。また、レンズ前面の ーブに沿って(すなわち、レンズ前面肉厚が 、凹陥部12の底側および開口側において、ほ 同じになるように)傾斜させたり、レンズ後 面のカーブに沿って(すなわち、レンズ後面 厚が、凹陥部12の底側および開口側において 、ほぼ同じになるように)傾斜させたりして よい。

 智8は、ブリッジ4と同一の材料によって 面視L字状に折り曲げ形成され、前端部分が ンプル側レンズ保持部9を形成し、後端にテ ンプル11が蝶番10を介して折り畳み自在に連 されている。また、智8は、変形に耐え得る 度を確保するとともに、蝶番10の取付けを 易にするために本実施の形態では角柱状に 成されている。また、本実施の形態におい は、智8とテンプル側レンズ保持部9をβチタ 合金によって一体に形成している。

 テンプル側レンズ保持部9は、智8と同一 料からなり、鼻側レンズ保持部5と同様に、 い線材の折り曲がった形状に形成され、そ うちの少なくとも一部(9A、以下挿入部9Aと う)が眼鏡レンズ2の外側縁面2c-bに形成した 陥部13に差し込まれ、接着剤15によって固定 れることにより、眼鏡レンズ2を保持してい る。テンプル側レンズ保持部9の凹陥部13内に 挿入される挿入部9Aの形状は、上述した鼻側 ンズ保持部5の挿入部5Aと同様に同一平面上 折り曲げて形成され、また同様な形状や大 さに形成されている。また、挿入部9Aを構 する線状材の断面形状も同様に形成されて る。

 凹陥部13は、眼鏡レンズ2の外側縁面2c-bに 形成されている点が、内側縁面2c-aに形成さ ている凹陥部12と異なるだけで、形状、大き さ自体は同一である。すなわち、凹陥部13は 眼鏡レンズ2の外側縁面2c-bの周方向に長い 口14を有するレンズ厚さ方向に狭い扁平な不 貫通穴からなり、凹陥部の厚さ幅がテンプル 側レンズ保持部9の挿入部9Aの直径より若干大 きく設定されている。

 接着剤15としては、エポキシ系(例えばス ーボンド社製)、アクリル系、シアノアクリ レート系(例えば、スリーボンド社製)、嫌気 系(例えば、ロックタイト社製)等のものが 用できる。特に、エポキシ系のものは、レ ズ材料に係わらず接着効果に優れているの 好ましい。また、接着剤15を使用するときの 粘度は、25℃で3000ポワーズ程度の低粘度で、 透明性の高いものが使用される。低粘度のも のは、気泡の発生が少なく、作業性において 優れている。なお、眼鏡レンズ2にアクリル レンズを使用する場合、このアクリル系レ ズは一般的には特定の溶剤に対して強くな ので、接着剤15には、エポキシ系のものを使 用することが望ましい。このような接着剤15 使用は、眼鏡レンズ2とレンズ保持部5、9の 合をより強固なものにするとともに、凹陥 12、13の形成時に発生していると想定される 穴周辺のマイクロクラック(視覚的には見え いクラック)や光学的歪み等に対して補完的 作用があると推定されるため非常に好まし 。接着剤15は、透明なものが視野を妨げず また、レンズ保持部5、9の挿入部5A、9Aの装 的形状を前方から視認できるので好ましい なお、半透明、不透明の接着剤を用いても いし、着色された透明、半透明、不透明の 着剤を用いてもよい。

 次に、レンズの保持構造の具体的な実施の 態を図7~図30に基づいて詳述する。
 図7~図30は、いずれも眼鏡レンズ2の外側縁 2c-bを保持するテンプル側レンズ保持部9によ る保持構造に適用した例について示している が、眼鏡レンズ2の内側縁面2c-aを保持する鼻 レンズ保持部5による保持構造にも全く同様 に適用されるものである。なお、以下の図7~ 30の説明においては、「テンプル側レンズ 持部9」は、単に「レンズ保持部9」と記載す る。また、図7~図30の凹陥部13、30、33、43は、 凹陥部の幅方向中心線で破断した形状を示し ている。

 図7は、眼鏡レンズ2の凹陥部13を底部13Cが 半円弧状に湾曲した半長円形に形成し、両方 の側部13A、13Bを平行に形成し、レンズ保持部 9の挿入部9Aを直径が0.4~1.2mm程度の細い線材の 折り曲げ加工によってJ字状に形成した例を す。同図において、13A、13B、13Cは凹陥部13の 上側の側部(以下、上壁ともいう)、下側の側 (以下、下壁ともいう)および底部であり、14 は開口である。凹陥部13の上壁13Aと下壁13Bは 上下に平行に対向している。開口14は、挿 部9Aの線径より若干大きい溝幅で眼鏡レンズ 2の周方向に長く開口している。凹陥部13の開 口長さは、挿入部9Aの天地幅より若干大きく 定されている。

 レンズ保持部9はレンズ保持部材本体(智 体)と一体に形成されており、凹陥部13の上 13Aに沿って凹陥部13内に挿入される部分を有 する直線状の基端部20と、この基端部20に連 され凹陥部13の底部13Cに沿うように半円弧状 に折り曲げられた底部側折曲部21と、この底 側折曲部21に連設された延長部22とで構成さ れている。基端部20は、凹陥部13の外部に位 する外側基端部20aと、凹陥部13内に位置する 内側基端部20bとで構成されている。

 内側基端部20bは、凹陥部13の上壁13Aに沿 て凹陥部13内に挿入され、上壁13Aと略等しい 長さを有している。底部側折曲部21は、その 端面が底部13Cと略同一の曲率半径で半円弧 に湾曲した形状を呈している。延長部22は 凹陥部13の下壁13Bに沿って開口14方向に延設 れることにより折り返し部を形成している また、この延長部22は、基端部20と平行で、 長さが内側基端部20bより短く、先端22aが凹陥 部13の開口14より内側に位置し、これにより 入部9Aの形状が全体としてJ字状を呈してい 。また、レンズ保持部9の凹陥部13内に挿入 れた部分(挿入部9A)、すなわち内側基端部20b 底部側折曲部21および延長部22によって囲ま れた空間23は、凹陥部13の開口14に開放する開 いた空間を形成している。挿入部9Aと凹陥部1 3との隙間(空間23を含む)には接着剤が15が充 されて固化されている。

 図8は、延長部22を長く形成してその先端2 2aを凹陥部13の開口14に位置させることにより 、レンズ保持部9の内側基端部20bから延長部22 の先端22aまでの形状をU字状に形成した点が 7に示した実施の形態と異なるだけで、その の構成は全く同一である。このため、同一 成部材、部分については同一符号をもって し、その説明を適宜省略する。この実施の 態においても、レンズ保持部9の凹陥部13内 挿入された部分(挿入部9A)によって囲まれた 空間23は、凹陥部13の開口14に開放する開いた 空間を形成している。

 図9は、レンズ保持部9の延長部22の先端22a を凹陥部13の開口14から外部に突出させ、そ 突出端に装飾品24を取付けた点が図7、図8に したレンズ保持部9と異なるだけで、その他 の構成は全く同一である。

 装飾品24としては、宝石、貴金属、皮、 ラミックス、合成樹脂等、またはこれらの み合わせや商標、数字、装飾的な図柄、文 等の飾り板、紐、チェーン等からなり、そ 材質、形状等には限定されない。

 図10は、レンズ保持部9の延長部22を凹陥 13の開口14から外部に突出させてその先端部 上方に直角に折り曲げることにより折曲部2 5を形成し、この折曲部25の先端25aを外側基端 部20aの下面にロウ付け等によって接続したも のである。このため、挿入部9Aは、内側基端 20bと、底部側折曲部21および延長部22の一部 によって空間23を形成している。この場合、 曲部25は眼鏡レンズ2の外側縁面2c-bと離間し て設けられ、凹陥部13の開口14との間に適宜 隙間27を形成しているため、空間23は、図7~ 9に示した空間23と同様に、眼鏡レンズ2の外 に開放している。折曲部25には、図9に示し 実施の形態と同様に適宜な装飾品を取付け ことができる。

 図11は、眼鏡レンズ2の凹陥部13を矩形に形 し、レンズ保持部9の凹陥部13内に挿入され いる部分(挿入部9A)、すなわち内側基端部20b 底部側折曲部21および延長部22をコ字状に形 成し、延長部22の先端22aを凹陥部13の開口14の 下端に位置させた点が図7、図8、図9および図 10に示した実施の形態と異なっている。基端 20の内側基端部20bは凹陥部13の上壁13Aに沿っ て凹陥部13内に挿入されている。底部側折曲 21は、凹陥部13の底部13Cに沿って下方に折り 曲げられている。
延長部22は、底部側折曲部21より凹陥部13の下 壁13Bに沿って開口14方向に延設され、先端22a 開口14の下端に位置している。

 図12は、眼鏡レンズ2の凹陥部30を二等辺 角形に形成することにより、上壁30Aおよび 壁30Bを同一角度で逆方向に傾斜する斜面に 成し、底部30Cを上壁30Aと下壁30Bとの交差部 している。

 レンズ保持部9は、基端部20と、底部側折 部21および延長部22とで構成されている。基 端部20は、直線状の外側基端部20aと、上壁30A 沿って下方に傾斜する内側基端部20bとで構 されている。延長部22は、下壁30Bに沿って 方に傾斜し、先端22aが凹陥部30の開口31の下 に位置している。このため、レンズ保持部9 の凹陥部30内に挿入されている部分(挿入部9A) は、凹陥部30の内縁面形状に沿ったV字状に折 り曲げ形成されている。底部側折曲部21は、 端部21と延長部22との接続部分である。

 図13は、眼鏡レンズ2の凹陥部33を直角三 形に形成することにより、水平な上壁33Aと 斜め上方に向かって傾斜する下壁33Bと、上 33Aと下壁33Bとの交差部である底部33Cとで構 し、レンズ保持部9の凹陥部33内に挿入され いる部分(挿入部9A)を、凹陥部33の内縁面に うように「レ」の字状に折り曲げ形成した が図12に示した実施の形態と異なる。このた め、レンズ保持部9は、直線状の基端部20と、 底部側折曲部21と、この底部側折曲部21より 壁33Bに沿って斜め下方に折り曲げられた延 部22とで構成されている。延長部22の先端22a 、凹陥部33の開口34の下端に位置している。

 ここで、図7~図13に示した実施の形態にお いては、挿入部9Aの底部側折曲部21に、凹陥 13、30または33の開口方向に1回折り返される 長部22をそれぞれ延設した点、挿入部9Aによ って囲まれた空間23を凹陥部13、30または33の 口から外部に開放する開いた空間とした点 および基端部20の内側基端部20bを凹陥部13、 30または33の上壁13A、30Aまたは33Aに沿って凹 部内に挿入した点で共通しているが、これ 限らず上下反転した形状であってもよい。 の場合、図13に示す実施の形態においては、 凹陥部33が上下非対称な形状であるため、挿 部9Aの形状と一致するように上下反転した 陥部を形成すればよい。また、凹陥部13、30 33の底部、上側の側部、および、下側の側 に対して、挿入部9Aの内側基端部、底部側折 曲部、および、延長部を連続して近接させて いるので、薄い接着剤層を内縁面に連続して 形成でき、挿入部9Aと凹陥部内面との接着を 固にできる。

 図14は、眼鏡レンズ2の凹陥部13を矩形に 成し、レンズ保持部9の凹陥部13内に挿入さ ている部分(挿入部9A)を角張ったS字状に形成 したものである。このため、レンズ保持部9 、外側基端部20aと内側基端部20bとからなる 線状の基端部20と、内側基端部20bの先端より 凹陥部13の底部13Cに沿って下方に折り曲げら た底部側折曲部21と、底部側折曲部21の下端 よりコ字状に折り曲げられた延長部22とで構 されている。底部側折曲部21は、底部13Cの 半分の長さを有している。延長部22は、凹陥 部13の開口方向に折り返された折曲部22aと、 の折曲部22aの前端から下方に折り曲げられ 凹陥部幅方向折曲部22bと、この折曲部22bの 端より凹陥部13の深さ方向に折り返された 曲部22cとで構成される。内側基端部20b、底 側折曲部21および折曲部22aによって囲まれた 空間は、凹陥部13の開口14に開放する開いた 間を形成している。長手方向折曲部22bは、 陥部13の開口14に位置している。

 図15は、眼鏡レンズ2の凹陥部13を底部13に 突起部35を有する異形の矩形に形成し、レン 保持部9の凹陥部13内に挿入されている部分( 挿入部9A)をS字状に形成したものである。凹 部13の底部13Cの上側角部は、1/4の円弧状の湾 曲面36に形成されている。突起部35は、上面 下方に傾斜し、下面が水平な楔形(三角形)に 形成されている。

 挿入部9Aは、2つの屈曲部が半円弧状に屈 している点で図14に示したS字状の挿入部9A 異なっている。このため、レンズ保持部9は 外側基端部20aと内側基端部20bとからなる直 状の基端部20と、凹陥部13の底部13Cの湾曲面 36に沿って半円弧状に折り曲げられた底部側 曲部21と、U字状に折り曲げられた延長部22 で構成されている。延長部22は、凹陥部13の 口方向に折り返された折曲部22aと、この折 部22aの前端から下方に折り曲げられた半円 状の折曲部22bと、この折曲部22bの下端より 陥部13の深さ方向に折り返された折曲部22c で構成されている。折曲部22cの先端は、突 部35の真下に位置している。なお、上記図14 15の例において、延長部22の折曲部22aと折曲 部22cを開口14から突出させて折曲部22bを凹陥 13の外に位置するようにすることもできる

 図16は、眼鏡レンズ2の凹陥部13の底部13C 突設される突起部35Aを、図15に示した突起部 35よりも長くかつ大きく形成した点が異なっ いる。突起部35Aの上面35aは、適宜角度で下 に傾斜する斜面を形成し、底面35bが凹陥部1 3の上壁13A、下壁13Bと平行な面を形成してい 。底部13Cは、突起部35の上面35aと、上壁13Aと 突起部35Aの上面35とを接続する凹面状の湾曲 34aと、突起部35Aの底面35bと、この底面35bと 壁13Bとを接続する垂直な面34cとで構成され いる。

 レンズ保持部9は、凹陥部13に挿入されて る部分(挿入部9A)が図14、図15に示した挿入 9Aと同様にS字状に折り曲げ形成されてはい が、2つの屈曲部を45°程度の角度で屈曲させ 、底部側折曲部21と延長部22を「レ」の字状 屈曲させた点が図14、図15の挿入部9Aの形状 異なっている。すなわち、底部側折曲部21は 、内側基端部20bの先端から突起部35の上面35a 沿って下方に傾斜した部分からなり、延長 22は突起部35の先端より凹陥部13の深さ方向 折り返され、下壁13Bと突起部35Aの下面35bと 間に差し込まれている。

 図17は、凹陥部13をW字状に形成し、レン 保持部9の凹陥部13に挿入されている部分(挿 部9A)を凹陥部13の内縁面に沿ってW形状に折 曲げ形成したものである。凹陥部13の上壁13 Aは下方に向かって傾斜する斜面に形成され いる。一方、下壁13Bは上壁13Aと同一角度で あるが反対方向に傾斜する斜面に形成され いる。凹陥部13の底部13Cは、V字状に形成さ ることにより、傾斜方向が反対方向の2つの 曲部で構成されている。

 レンズ保持部9は、基端部20と、底部側折 部21と、延長部22とで構成されている。基端 部20は、眼鏡レンズ2の縁面2c-bと直交する外 基端部20aと、凹陥部13の上壁13Aに沿って下方 に傾斜する内側基端部20bとで構成されている 。底部側折曲部21は、凹陥部13の底部13Cに沿 て折り曲げられることによりV字状に形成さ ている。延長部22は、凹陥部13の下壁13Bに沿 って下方に傾斜し、先端22aが凹陥部13の開口1 4の下端に位置している。

 図18は、凹陥部13を半長円形に形成し、レ ンズ保持部9を基端部20と、底部側折曲部21と 延長部22とで構成したものである。基端部20 は、眼鏡レンズ2の縁面2c-bと直交する外側基 部20aと、凹陥部13に挿入される内側基端部20 bとからなり、内側基端部20bは、凹陥部13の上 壁13Aに沿って凹陥部13内に挿入された導入部3 8cと、この導入部38cの内端から凹陥部13の下 に折り曲げられた凹陥部幅方向折曲部38aと この凹陥部幅方向折曲部38aの下端より凹陥 13の下壁13Bに沿って凹陥部13の深さ方向に折 曲げられた深さ方向折曲部38bとで構成され 。外側基端部20aと導入部38cとで直線状に形 されている。導入部38cは、上壁13Aの長さの1 /3程度の長さを有している。底部側折曲部21 、凹陥部13の底部13Cに沿って半円弧状に湾曲 しており、その上端に延長部22が延設されて る。延長部22は、上壁13Aに沿って凹陥部13の 開口14方向に向かって直線状に形成され、先 22aが導入部38cの先端面と対向している。す わち、この挿入部9Aは、延長部22を基端部20 同じ上側に位置させたものである。

 図19は、凹陥部13を半長円形に形成し、挿 入部9Aを数字の「9」の字状に形成したもので ある。このため、レンズ保持部9は、直線状 基端部20と、半円弧状の底部側折曲部21と、 部側折曲部21の下端より、底部側折曲部21と 略同一の曲率半径で連続した円弧を形成する ように上方に折り曲げ形成された半円弧状の 延長部22とで構成されている。延長部22の先 22aは、内側基端部20bの真下に近接して位置 ている。

 図20は、凹陥部30を二等辺三角形に形成し 、レンズ保持部9の凹陥部30内に挿入されてい る部分(挿入部)を、凹陥部30の内壁に沿うよ に三角形に折り曲げ形成したものである。 のため、凹陥部30は、図12に示した凹陥部と 様に、傾斜した上壁30Aおよび下壁30Bと、底 30Cとを有している。底部30Cは、上壁30Aと下 30Bとの交差部である。

 レンズ保持部9は、基端部20と、底部側折 部21と、延長部22とで構成されている。基端 部20は、眼鏡レンズ2の縁面2c-bと直交する外 基端部20aと、凹陥部30内に挿入された内側基 端部20bとで構成されている。内側基端部20bは 、長さが短く、凹陥部30の上端開口部側から 陥部30内に挿入されている導入部40cと、導 部40cの内端から下方に折り曲げられた凹陥 幅方向折曲部40aと、この幅方向折曲部40aの 端より下壁30Bに沿って斜め上方に折り曲げ れ底部側折曲部21に接続された深さ方向折曲 部40bとで構成されている。幅方向折曲部と深 さ方向折曲部とで「レ」の字状に形成されて いる。底部側折曲部21は、凹陥部30の底部30C 沿って形成されている。延長部22は、上壁30A に沿って斜め上方に傾斜し、先端が内側基端 部20bの内端に近接して対向している。

 図21は、凹陥部13を半長円形に形成し、レ ンズ保持部9の凹陥部13内に挿入されている部 分(挿入部9A)を、渦巻状に形成したものであ 。このため、レンズ保持部9は、直線状の基 部20と、凹陥部13の底部13Cに沿って半円弧状 に湾曲した底部側折曲部21と、この底部側折 部21の下端より連続した渦巻を形成するよ に、凹陥部13の中心に向かって折り曲げられ た延長部22とで構成されている。

 図22は、凹陥部13を矩形に形成し、レンズ 保持部9の凹陥部13内に挿入されている部分( 入部9A)を、角張った渦巻状に形成した点が 21に示した実施の形態と異なっている。

 図23は、凹陥部43を五角形に形成、レンズ 保持部9の凹陥部43内に挿入されている部分( 入部9A)を、眼鏡レンズ2の縁面2c-bに対して略 45°傾いた四角形に形成したものである。

 凹陥部43は、上下に平行に対応する上壁43 Aおよび下壁43Bと、これらの壁部43A、43Bの奥 を接続する底部43Cを備えている。底部43Cは 90°の角度で交差する上側底部43C-1と下側底 43C-2とで構成されている。このため、上壁43A と上側底部43C-1および下壁13Bと上側底部43C-2 は、それぞれ135°の角度で交差している。

 レンズ保持部9は、基端部20と、底部側折 部21と、延長部22とで構成されている。基端 部20は、凹陥部43の開口の中央に位置する外 基端部20aと、凹陥部43の内部に差し込まれた 内側基端部20bとで構成されている。内側基端 部20bは、45°の角度で斜め上方に折り曲げら ている。底部側折曲部21は、凹陥部43の底部4 3Cに沿ってV字状に折り曲げ形成されることに より、上側底部43C-1に沿って斜め下方に傾斜 る上側折曲部21aと、下側底部43C-2に沿って め下方に傾斜する下側折曲部21bとで構成さ ている。延長部22は、下側折曲部21bの下端よ り45°の角度で斜め上方に折り曲げ形成され 先端22aが内側基端部22bの下端近傍に位置し いる。

 図24は、凹陥部13を矩形に形成し、レンズ 保持部9を基端部20と、底部側折曲部21と、延 部22とで構成したものである。基端部20は、 直線状に形成された外側基端部20aと、内側基 端部20bとからなり、内側基端部20bが凹陥部13 上壁13Aに沿って凹陥部13内に挿入されてい 。底部側折曲部21は、内側基端部20bの先端よ り凹陥部13の底部13Cに沿って下方に折り曲げ れている。延長部22は、底部側折曲部21の下 端より凹陥部13の下壁13Bに沿って開口14方向 折り曲げ形成され、先端22aが凹陥部13の開口 14の下端に位置し、また中間部にはさらに下 きコ字状の折曲部45が形成されている。

 図25は、凹陥部13を半長円形に形成し、レ ンズ保持部9の凹陥部13内に挿入されている部 分(挿入部9A)をだるま形状または数字の「8」 下方が開放した形状に形成したものである このため、レンズ保持部9は、基端部20と、 部側折曲部21と、延長部22とで構成されてい る。基端部20は、凹陥部13の外部に位置する 線状の外側基端部20aと、凹陥部13内に位置す る内側基端部20bとで構成されている。また、 内側基端部20bの中央には、下方に凸状に湾曲 する折曲部48が形成されている。底部側折曲 21は、凹陥部13の底部13Cに沿って半円弧状に 湾曲している。延長部22は、底部側折曲部21 下端より凹陥部13の下壁13Bに沿って延設され 、先端22aが開口14の下端に位置している。ま 、延長部22の中間部には、上方に凸状に湾 する折曲部49が内側基端部20bの折曲部48に対 するように形成されている。このため、挿 部9Aの折曲部48、49が形成されている部分は 頸部を形成している。折曲部48と49は、同一 形状で上下に反転した形状に形成されている 。

 図26は、矩形の凹陥部13の底部13Cの中央に 矩形の凹部51を形成し、レンズ保持部9の凹陥 部13内に挿入されている部分(挿入部)を、閉 た十字状の枠形状に形成したものである。 陥部13は、上下に平行に対応する上壁13Aおよ び下壁13Bと、これらの壁部10A、10Bの奥端を接 続する底部13Cとを備えている。底部13Cは、中 央に矩形の凹部51が形成されることにより上 両端部に段差部52、53を有している。

 レンズ保持部9は、基端部20と、底部側折 部21と、延長部22とで構成されている。基端 部20は、直線状の外側基端部20aと、内側基端 20bとで構成されている。また、内側基端部2 0bは、外側基端部20aに続く直線部20b-1と、こ 直線部20b-1の先端に折り曲げ形成された折曲 部20b-2とで構成されている。折曲部20b-2は、 向きコ字状に形成され、直線部20b-1より上方 に位置している。このため、基端部20の外側 端部20aと、内側基端部20bの直線部20b-1は、 陥部13の開口14の高さ方向中間部に位置して る。

 底部側折曲部21は、凹陥部13の底部13Cの形 状に沿うように、開口14に向かって開放する 字状に形成されている。延長部22は、底部 折曲部21の下端に折り曲げ形成されたコ字状 の折曲部22AおよびL字状の折曲部22Bとからな 、折曲部22Bの先端55が直線部20b-1の下面にロ 付け等によって接続されていてもよいし、 接させてもよい。このため、レンズ保持部9 の凹陥部13内に挿入されている部分(挿入部9A) は、閉じた十字状の空間27を形成している。

 図27は、凹陥部13を底部13Cに2つの円弧状 部56a、56bを有する異形の矩形に形成し、レ ズ保持部9の凹陥部13内に挿入されている部 (挿入部9A)を、基端部20と、底部側折曲部21と 、延長部22とで三つ葉のクローバーに近似し 形状に形成したものである。このため、基 部20は、外側基端部20aと、内側基端部20bと らなり、また内側基端部20bは、直線部20b-1と 、この直線部21b-1の先端に下方に向かって凸 に湾曲した折曲部20b-2とで構成されている 底部側折曲部21は、凹陥部13の底部13Cの形状 沿うように数字の3に近似した曲線に折り曲 げ形成されている。延長部22は、同じく波形 折り曲げ形成され、先端22aが凹陥部13の開 14より内側で、折曲部20b-2の下方に離間して 置している。

 図28は、レンズ保持部9の凹陥部13に挿入 れている部分(挿入部9A)をハート形に屈曲さ 、延長部22の先端22aを基端部20に接続(例え ロー付け)あるいは近接させることにより、 じたハート形の空間27を形成したものであ 。その他の構成は図27に示した実施の形態と 略同様である。

 レンズ保持部9は、基端部20と、底部側折 部21と、延長部22とで構成されている。基端 部20は、直線状の外側基端部20aと、斜め上方 凸状に湾曲した内側基端部20bとからなり、 側基端部20aが凹陥部13の開口14の中央に位置 している。底部側折曲部21は、凹陥部13の底 13Cの形状に沿うように数字の3の字状に屈曲 ている。延長部22は、底部側折曲部21の下端 から斜め上方に向かって凹状に湾曲しており 、先端22aが外側基端部20aと内側基端部20bとの 境部の下面に近接もしくはロー付け等によっ て接合されている。

 次に、レンズ保持部9に捩れ防止機能を持 たせたレンズ保持構造の例について説明する 。図29はレンズ保持構造の他の実施の形態を す正面図であり、図30は図29のA-A線断面図で ある。この例は、内側基端部20bに捩れ防止部 60を設けた以外は図7に示した例と同じである 。この捩れ防止部60は、内側基端部20bの直径 り大きい幅でその直径より厚さが薄い扁平 に形成されている。これにより、外側基端 20aに回転方向の力が加わった場合に内側基 部20bの回転を抑制することができる。この れ防止部60の扁平状に広がる方向は、凹陥 の内壁面に平行に形成すると好ましい。こ 場合、凹陥部の厚さを拡げる必要がなく、 た、テンプルを外側に広げる力に対しても くなる。なお、この捩れ防止部60は、断面形 状が非円形形状であれば、上記した扁平形状 以外も可能である。また、この捩れ防止部60 凹陥部13の開口14をまたがるような位置(す わち内側基端部20bと外側基端部20aの接続部 )に形成してもよい。

 このように、本発明においては、レンズ 持部9の凹陥部13(30、33または43)内に挿入さ ている部分を凹陥部13(30、33または43)の少な とも底部13Cを含む内縁面の形状に沿うよう 同一平面上で折れ曲がった形状にすること より、基端部20と、底部側折曲部21および延 長部22とで構成し、これら構成により、レン 保持部9の底部側折曲部21と凹陥部13の底部13 Cとを薄い接着剤15の層で接着できるので、レ ンズ保持部と凹陥部の結合強度を大きくする ことができる。また、これら構成により、レ ンズ保持部9の底部側折曲部21の凹陥部開口側 に、レンズ保持部9の挿入部9Aによって囲まれ た空間23、27が形成され、そこに充填された 着剤が固化して凹陥部の一対の内壁面間を 合しているので、底部側折曲部21が凹陥部開 口側に移動することを防ぐため、レンズ保持 部と凹陥部との結合を強度を大きくなるとと もに、仮にレンズ保持部の周りの接着剤の剥 離や破壊が生じた場合でも、内壁面間を結合 している接着剤によりレンズ保持部9の凹陥 13からの抜け出しを防止することができ、長 期にわたって眼鏡レンズ2を安定した状態で 持することができる。

 また、これら構成により、基端部20の真っ ぐに凹陥部に挿入されている部分は、レン 保持部9の捩れを吸収できるため、レンズ保 部の捩れによる接着剤層やレンズの破壊を 減することができる。
 また、これら構成により、凹陥部の幅方向 間隔をあけてレンズ保持部9の線材を位置さ せた状態で凹陥部に埋め込むことができるの で、レンズ保持部9の回転防止をすることが きる。

 また、レンズ保持部9は、眼鏡レンズ2の 学面2a、2bに突出していないので、光学面に ンまたはビスをねじ込むツーポイントまた スリーピースタイプの縁無し眼鏡に比べて い有効視野を確保することができ、特に近 視使用頻度が高い累進レンズや多焦点レン に対して好適である。また、光学面の拭き り作業も容易で、眼鏡のデザインをすっき させることができる。

 また、凹陥部13は、眼鏡レンズ2の縁面2c 形成されているので、接着剤15が凹陥部13か はみ出しても眼鏡レンズ2の光学面2a、2bを すおそれが少なく、眼鏡レンズ2のレンズ保 部5、9への取付作業が容易である。

 また、レンズ保持部9の凹陥部13内に挿入 れた部分によって囲まれた空間23が、眼鏡 ンズ2の外部に開放する空間の場合は、凹陥 13、30、33または43にレンズ保持部9が挿入さ 、かつ、接着剤15が充填された状態での真 脱泡工程において、接着剤15により発生した 気泡を確実に脱気することができる。

 また、レンズ保持部9に捩れ防止部60を形 している場合や、延長部22先端と基端部20を 結合している場合は、基端部20の捩れを抑制 て保持することもできる。この場合は、捩 防止部60が凹陥部の開口側に近いほど基端 の捩れ抑制の効果が高い。また延長部22の先 端と基端部20の接合位置は、凹陥部の奥側に るほど捩れ抑制効果を小さくでき、凹陥部 開口側に近いほど、あるいは、凹陥部の外 に有ると捩れ抑制効果大きく設定すること できる。

 一方、挿入部9Aの折り曲げによって形成 れた空間27が閉じた空間を形成している場合 は、レンズ保持部9の捩りに対する強度を一 増大させることができる。

 また、レンズ保持部9の凹陥部13内に挿入 れた部分を、図26、図27、図28に示すように 字形状、三つ葉のクローバ形状、ハート形 等の適宜な形状に折り曲げておくと、レン を透して視認されるため眼鏡のデザイン性 向上させることができる。

 さらに、レンズ保持部9に捩れ防止部60を 成しておくと、レンズ保持部9の捩れをより 一層確実に防止することができる。

 次に、上述したようなレンズ保持構造を備 た眼鏡の製造方法について説明する。
 先ず、眼鏡レンズ2の各縁面2c-a、2c-bに凹陥 12、13(または30、33、43)をそれぞれ形成する 凹陥部12、13の形成は、上述した通り、ボー ルエンドミルを用いて、レンズ内側縁面およ び外側縁面の所定位置および所定方向に穴明 け加工して形成する。

 また、レンズ保持部5、9の挿入部5A、9Aを 凹陥部12、13の形状に応じて図7~図29に示し ような所定の形状に折り曲げておく。レン 保持部5、9の折り曲げ形成は、適宜な治具を 用いて行なう。

 次に、凹陥部12、13に接着剤15を充填する 接着剤15の適用方法としては、レンズ保持 5、9が挿入される前に凹陥部12、13に接着剤15 を入れておく方法、凹陥部12、13へ挿入する にレンズ保持部5、9の挿入部5A、9Aに接着剤15 を塗布する方法、またはこれらを組み合わせ た方法等が考えられるが、前者の方法の例に ついて説明する。

 図31は接着剤が充填された凹陥部12、13の さ方向の断面図である。凹陥部13には、予 接着剤15(例えば、エポキシ系接着剤)を凹陥 13の開口部付近まで充填しておく。この状 でレンズ保持部5、9の挿入部5A、9Aを凹陥部12 、13に静かに挿入し、余分な接着剤15を凹陥 12、13の外部に押し出し、溢れ出た接着剤15 綺麗に拭き取る。接着剤15の溢れ出た量が多 く、凹陥部12、13に充填された接着剤15が足り なくなったときは、さらに接着剤15を補充す 。

 凹陥部12、13に接着剤15を充填するときや 接着剤が充填された凹陥部12、13に挿入部9A 挿入するときに、凹陥部12、13内に気泡が残 ると眼鏡レンズ2を透して気泡が視認され、 鏡レンズの美観を損なう。また、接着剤15に よる接合強度も低下する。そこで、接着剤15 充填された凹陥部13にレンズ保持部5、9を挿 入した後に、眼鏡レンズや眼鏡レンズ2が取 けられたレンズ保持部5、9を真空脱泡装置に 入れて真空脱泡する。これにより接着剤よっ て発生した気泡を取り除くことができ、高い 接着強度が得られるとともに、美観を高める ことができる。なお、凹陥部12、13に接着剤15 を充填した後であってレンズ保持部5、9を挿 する前にも真空脱泡を行なうとより好まし 。真空脱泡後、接着剤15を硬化させる。接 剤15の硬化は、自然乾燥または加熱による強 制乾燥のいずれであってもよい。なお、レン ズ保持部5、9を凹陥部12、13に挿入する前に挿 入部5A、9Aの濡れ性を向上させるための処理( えばオゾン処理)を予め挿入部5A、9Aの表面 施しておくと泡が生じにくいため好ましい このようにして凹陥部12、13挿入部5A、9Aとの 間の隙間や空間に存在する接着剤15が硬化す と、挿入部5A、9Aは凹陥部12、13に固定され 眼鏡レンズ2はレンズ保持部5、9に保持され 。このようにして眼鏡フレーム3に眼鏡レン 2が取り付けられて、眼鏡1が完成する。

 なお、本発明は上記した実施の形態に何 特定されるものではなく、本発明の要旨を 脱しない範囲内において、レンズ保持部5、 9、凹陥部12、13の形状等を適宜変更または変 することが可能である。