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Title:
HYDRAULIC PRESSURE CONTROL UNIT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2023/144669
Kind Code:
A1
Abstract:
The present invention provides a hydraulic control unit in which any increase in the size of the hydraulic control unit can be minimized. A hydraulic pressure control unit (80) according to the present invention is for a saddled vehicle. The hydraulic pressure control unit (80) comprises a hydraulic pressure sensor (86) that detects the hydraulic pressure of a brake fluid, a hydraulic control mechanism for controlling hydraulic pressure, a control substrate (87) that controls the actions of the hydraulic pressure control mechanism, and a base to which the hydraulic pressure sensor (86) and the hydraulic pressure control mechanism are attached. The control substrate (87) is electrically connected to the base (81) via a terminal (86e) provided to the hydraulic pressure sensor (86).

Inventors:
KOMURA TARO (JP)
Application Number:
PCT/IB2023/050481
Publication Date:
August 03, 2023
Filing Date:
January 20, 2023
Export Citation:
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Assignee:
BOSCH GMBH ROBERT (DE)
International Classes:
B60T8/17; B60T8/26; B60T8/32; B60T17/18; B62L3/02
Domestic Patent References:
WO2021038377A12021-03-04
Foreign References:
JP2021133808A2021-09-13
DE102020214528A12021-06-10
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Claims:
【書類名】 請求の範囲

【請求項 1】 鞍乗り型車両 ( 1 ) の液圧制御ユニッ ト (8 〇 ) であって、 ブレーキ液の液圧を検出する液圧センサ (8 6 ) と、 前記液圧を制御するための液圧制御機構 ( 8 3ヽ 8 4、 1 3 1、 1 3 2) と、 前記液圧制御機構 (8 3、 8 4、 1 3 1、 i 3 2 ) の動作を制御する制御基板 (8 7) と、 前記液圧センサ (8 6) 及び前記液圧制御機構 (8 3、 84、 1 3 1、 1 3 2 ) が取り 付けられる基体 (8 1 ) と、 を備え、 前記制御基板 (8 7 ) は、 前記液圧センサ (8 6 ) に設けられた端子 (8 6 e ) を介し て前記基体 (8 1 ) と電気的に接続されている、 液圧制御ユニッ ト

【請求項 2】 前記制御基板 (8 7 ) には、 前記制御基板 (8 7) と前記液圧センサ (8 6 ) の前記端 子 ( 8 6 e ) とを電気的に接続する接続部材 (8 9) が取り付けられており、 前記接続部材 (8 9) は、 前記液圧センサ (8 6 ) の前記端子 (8 6 e ) に付勢されて 当接する当接部 (8 9 b) を含む、 請求項 1に記載の液圧制御ユニッ ト。

【請求項 3】 前記液圧センサ (8 6) は、 前記液圧センサ (8 6) における信号処理を行うセンサ基板 (8 6 d) と、 前記センサ基板 (8 6 d ) を収容し、 前記センサ基板 (8 6 d ) と電気的に接続されて いる筐体 (8 6 a ) と、 を含み、 前記制御基板 (8 7) は、 前記液圧センサ (8 6) の前記端子 ( 8 6 e ) 、 前記センサ 基板 ( 8 6 d ) 、 及び、 前記筐体 (8 6 a ) を介して前記基体 (8 1 ) と電気的に接続さ れている、 請求項 1又は 2に記載の液圧制御ユニッ ト。

【請求項 4 ] 前記制御基板 (8 7 ) から前記基体 (8 1 ) までに亘って形成される通電経路 ( 1 1 0 ) には、 基準電圧より高い電圧が印加された場合に、 前記基準電圧より低い電圧が印加さ れた場合と比べて電流を流しやすくなる静電気通過回路 ( 1 2 0) が設けられる、 請求項 1〜 3のいずれか一項に記載の液圧制御ユニッ ト。

【請求項 5 ] 前記静電気通過回路 ( 1 2 〇) は、 前記制御基板 (8 7) に設けられる、 請求項 4に記載の液圧制御ユニッ ト。

【請求項 6 ] 前記液圧センサ (8 6) は、 前記端子 (8 6 e ) に加えて、 前記制御基板 (8 7) と電 気的に接続されるグランド用の端子 (8 6 f ) を含む、 請求項!〜 5のいずれか一項に記載の液圧制御ユニッ ト。

【請求項 7】 前記液圧制御機構は、 前記液圧を制御するためのバルブ ( 8 3、 8 4) を含む、 請求項!〜 6のいずれか一項に記載の液圧制御ユニッ ト。

【請求項 8 ] 前記液圧制御機構は、 前記液圧を制御するためのポンプ ( 1 3 1 ) 、 及び、 前記ポンプ

( 1 3 1 ) を駆動するモータ ( 1 3 2) を含む、 請求項 1〜 7のいずれか一項に記載の液圧制御ユニッ ト。

【請求項 9 ] 前記鞍乗り型車両 ( 1 ) は、 自転車である、 請求項 1〜 8のいずれか一項に記載の液圧制御ユニッ ト

【請求項 1 〇】 前記鞍乗り型車両 ( 1 ) は、 モータサイクルである、 請求項 1〜 8のいずれか一項に記載の液圧制御ユニッ ト

Description:
【書類名】 明細書

【発明の名称】 液圧制御ユニッ ト

【技術分野】

【。 0 0 1】 この開示は、 液圧制御ユニッ トの大型化を抑制することができる液圧制御 ユニッ トに関 する。

【背景技術】

【。 0 0 2】 鞍乗り型車両には、 車輪に生じる制動力を制御するための液圧制 御ユニッ トが設けられ ている (例えば、 特許文献 1を参照。 ) 。 液圧制御ユニッ トでは、 バルブ等の液圧制御機 構によって、 ブレーキ液の液圧が制御される。 液圧制御機構の動作は、 液圧制御ユニッ ト の制御基板によって制御される。

【先行技術文献】

【特許文献】

【〇 0 0 3】

【特許文献 1】 特開 2 0 1 8 — 8 6 74号公報

【発明の概要】

【発明が解決しよう とする課題】

【〇 0 04】 ところで、 液圧制御ユニッ トの制御基板では、 電子部品の破損等の要因となる静電気放 電 ( E S D : E l e c t r o S t a t i c D i s c h a r g e ) を抑制する必要があ る。 ここで、 鞍乗り型車両では、 装置の搭載スペースが限られているので、 静電気放電の 対策として設けられる機構によって液圧制御 ユニッ トが大型化することを抑制することが 望まれている。

【〇 0 0 5】 本発明は、 上述の課題を背景としてなされたものであり 、 液圧制御ユニッ トの大型化を 抑制することができる液圧制御ユニッ トを得るものである。

【課題を解決するための手段】

【〇 0 0 6】 本発明に係る液圧制御ユニッ トは、 鞍乗り型車両の液圧制御ユニッ トであって、 ブレー キ液の液圧を検出する液圧センサと、 前記液圧を制御するための液圧制御機構と、 前記液 圧制御機構の動作を制御する制御基板と、 前記液圧センサ及び前記液圧制御機構が取り 付 けられる基体と、 を備え、 前記制御基板は、 前記液圧センサに設けられた端子を介して前 記基体と電気的に接続されている。

【発明の効果】

【〇 0 0 7】 本発明に係る液圧制御ユニッ トは、 鞍乗り型車両の液圧制御ユニッ トであって、 ブレー キ液の液圧を検出する液圧センサと、 液圧を制御するための液圧制御機構と、 液圧制御機 構の動作を制御する制御基板と、 液圧センサ及び液圧制御機構が取り付けられ る基体と、 を備え、 制御基板は、 液圧センサに設けられた端子を介して基体と 電気的に接続されてい る。 それにより、 制御基板に帯電した静電気を、 制御基板から基体までに亘って液圧セン サを利用して形成される通電経路を介して、 基体に逃がすことができる。 ゆえに、 静電気 放電の対策のための専用の部品を新たに追加 する必要性が低減される。 よって、 液圧制御 ユニッ トの大型化を抑制することができる。

【図面の簡単な説明】

【〇 0 0 8】

【図 1】 本発明の実施形態に係る鞍乗り型車両の概略 構成を示す模式図である。

【図 2】 本発明の実施形態に係るブレーキシステムの 概略構成を示す模式図である。

【図 3】 本発明の実施形態に係る液圧制御ユニッ トの外観を示す斜視図である。

【図 4】 本発明の実施形態に係る液圧制御ユニッ トを示す断面図である。 【図 5 ] 本発明の実施形態に係る静電気通過回路の一 例を示す模式図である。

【図 6】 変形例に係る液圧制御ユニッ トの概略構成を示す模式図である。

【発明を実施するための形態】

[ 0 0 0 9 ] 以下に、 本発明に係る液圧制御ユニッ トについて、 図面を用いて説明する。

[ 0 0 1 0 ] なお、 以下では、 自転車 (図 1中の鞍乗り型車両 1を参照) に用いられる液圧制御ユニ ッ トについて説明しているが、 本発明に係る液圧制御ユニッ トは、 自転車以外の他の鞍乗 り型車両に用いられるものであってもよい。 鞍乗り型車両は、 ライダーが跨って乗車する 車両を意味する。 鞍乗り型車両には、 例えば、 モータサイクル (自動二輪車、 自動三輪車 ) 、 自転車、 バギー等が含まれる。 モータサイクルには、 エンジンを動力源とする車両、 電気モータを動力源とする車両等が含まれる 。 モータサイクルには、 例えば、 オートバイ 、 スクーター、 電動スクーター等が含まれる。 自転車は、 ペダルに付与されるライダーの 踏力によって路上を推進することが可能な車 両を意味する。 自転車には、 普通自転車、 電 動アシス ト自転車、 電動自転車等が含まれる。

[ 0 0 1 1 ] また、 以下では、 液圧制御ユニッ トが前輪に生じる制動力のみを制御する例を 説明して いる。 ただし、 本発明に係る液圧制御ユニッ トは、 後輪に生じる制動力のみを制御するも のであってもよく、 前輪に生じる制動力、 及び、 後輪に生じる制動力の双方を制御するも のであってもよい。

[ 0 0 1 2 ] また、 以下で説明する構成及び動作等は一例であり 、 本発明に係る液圧制御ユニッ トは 、 そのような構成及び動作等である場合に限定 されない。

[ 0 0 1 3 ] また、 以下では、 同一の又は類似する説明を適宜簡略化又は省 略している。 また、 各図 において、 同一の又は類似する部材又は部分については 、 符号を付すことを省略している か、 又は同一の符号を付している。 また、 細かい構造については、 適宜図示を簡略化又は 省略している。

[ 0 0 1 4 ]

< 鞍乗り型車両の構成 > 図 1を参照して、 本発明の実施形態に係る鞍乗り型車両 1の概略構成について説明する

されている。

[ 0 0 2 5 ] マスタシリンダポート 8 1 aには、 液管 1 0 1を介して制動操作部 5 〇 (具体的には、 前輪制動部 6 0の操作部として用いられる機構) が接続される。 この制動操作部 5 0は、 ブレーキレバー 5 1 と、 マスタシリンダ 5 2 と、 リザーバ 5 3とを含む。 マスタシリンダ 5 2は、 ライダーによるブレーキレバー 5 1を用いた操作に連動して移動するピス トン部 (図示省略) を備えており、 液管 1 〇 1及びマスタシリンダポート 8 1 aを介して、 第 1 流路 8 2 aの入口側に接続されている。 換言すると、 マスタシリンダポート 8 1 aには、 マスタシリンダ 5 2に連通する液管 1 〇 1が接続されている。 マスタシリンダ 5 2のピス トン部の移動によって、 第 1流路 8 2 aのブレーキ液の液圧が上昇又は減少する。 リザー バ 5 3には、 マスタシリンダ 5 2のブレーキ液が蓄えられる。

[ 0 0 2 6 ] ホイールシリンダポート 8 1 bには、 液管 1 〇 2を介して前輪制動部 6 〇が接続される 。 前輪制動部 6 〇は、 ホイールシリンダ 6 1 と、 ロータ 6 2と、 を含む。 ホイールシリン ダ 6 1は、 フロントフォーク 2 4の下端部に取り付けられている。 ホイールシリンダ 6 1 は、 液管 1 0 2の圧力に連動して移動するピス トン部 (図示省略) を備えており、 液管 1 〇 2及びホイールシリンダポート 8 1 bを介して、 第 2流路 8 2 bの出口側に接続されて いる〇 換言すると、 ホイールシリンダポー b 8 1 bには、 ホイールシリンダ 6 1に連通す る液管 ! 〇 2が接続されている。 ロータ 6 2は、 前輪 3 〇に保持され、 前輪 3 〇 と共に回 転する。 ホイールシリンダ 6 1のピス トン部の移動によって、 ロータ 6 2にブレーキパッ ド (図示省略) が押し付けられることで、 前輪 3 0が制動される。

[ 0 0 2 7 ] また、 液圧制御ユニッ ト 8 0は、 内部流路 8 2の開閉を行う込め弁 8 3及び弛め弁 8 4 を備えている。 込め弁 8 3及び弛め弁 8 4は、 基体 8 1に取り付けられている。 具体的に は、 込め弁 8 3は、 第 : L流路 8 2 aの出口側と第 2流路 8 2 bの入口側との間に設けられ ており、 第 1流路 8 2 a と第 2流路 8 2 b との間のブレーキ液の流通を開閉する。 弛め弁 8 4は、 第 3流路 8 2 cの出口側と第 4流路 8 2 dの入口側との間に設けられており、 第 3 流路 8 2 c と第 4流路 8 2 dとの間のブレーキ液の流通を開閉する。 込め弁 8 3及び弛 め弁 8 4の開閉動作によって、 ブレーキ液の液圧が制御される。 なお、 本実施形態では、 ブレーキシステム ] 〇 〇は、 前輪 3〇に生じる制動力のみに対してアンチロッ ブレーキ 制御を実行するー系統のブレーキシステムと なっている。 このため、 本実施形態では、 込 め弁 8 3及び弛め弁 8 4は、 基体 8 1に一対のみ設けられている。

[ 0 0 2 8 ] また、 込め弁 8 3には、 駆動源としての第 1 コイル 8 3 aが設けられており、 弛め弁 8 4 には、 駆動源としての第 2コイル 8 4 aが設けられている。 例えば、 第 1 コイル 8 3 a が非通電状態である時、 込め弁 8 3は、 双方向へのブレーキ液の流動を開放する。 そして 、 第 1コイル 8 3 aに通電されると、 込め弁 8 3は、 閉止状態となってブレーキ液の流動 を遮断する。 すなわち、 本実施形態では、 込め弁 8 3は、 非通電時開の電磁弁となってい る。 また、 例えば、 第 2コイル 8 4 aが非通電状態である時、 弛め弁 8 4は、 ブレーキ液 の流動を遮断する。 そして、 第 2コイル 8 4 aに通電されると、 弛め弁 8 4は、 開放状態 となって双方向へのブレーキ液の流動を開放 する。 すなわち、 本実施形態では、 弛め弁 8 4 は、 非通電時閉の電磁弁となっている。

[ 0 0 2 9 ] また、 液圧制御ユニッ ト 8 0は、 アキュムレータ 8 5を備えている。 アキュムレータ 8 5 は、 第 4流路 8 2 dの出口側に接続されており、 弛め弁 8 4を通過したブレーキ液が貯 留される。

[ 0 0 3 0 ] また、 液圧制御ユニッ ト 8 0は、 ブレーキ液の液圧を検出する液圧センサ 8 6を備えて いる。 液圧センサ 8 6は、 基体 8 1に取り付けられている。 本実施形態では、 液圧センサ 8 6は、 ホイールシリンダ 6 1のブレーキ液の液圧を検出している。 液圧センサ 8 6は、 第 2流路 8 2 bに連通している。

[ 0 0 3 1 ] また、 液圧制御ユニッ ト 8 〇は、 制御基板 8 7を備えている。 制御基板 8 7は、 絶縁部 と、 導電部とを含む。 絶縁部は、 導電性を有しない平板状の部分である。 導電部は、 導電 性を有する部分であり、 具体的には、 平板状の絶縁部に施された導体の配線と、 当該配線 に実装された電子部品とを含む。

[ 0 0 3 2 ] 制御基板 8 7には、 液圧センサ 8 6、 前輪 3 0の回転速度を検出するための車輪速セン サ (図示省略) 等の各種センサの信号が入力される。 制御基板 8 7は、 第 1 コイル 8 3 a 及び第 2コイル 8 4 a と電気的に接続されており、 第 1コイル 8 3 a及び第 2コイル 8 4 a への通電を制御する。 詳しくは、 制御基板 8 7は、 第 1 コイル 8 3 aへの通電を制御す ることにより、 込め弁 8 3の駆動 (開閉動作) を制御する。 また、 制御基板 8 7は、 第 2 コイル 8 4 aへの通電を制御することにより、 弛め弁 8 4の駆動 (開閉動作) を制御する 。 すなわち、 制御基板 8 7は、 込め弁 8 3及び弛め弁 8 4の開閉動作を制御することによ って、 ホイールシリンダ 6 1のブレーキ液の液圧を制御し、 前輪 3 0の制動力を制御する 〇

[ 0 0 3 3 ] 制御基板 8 7は、 例えば、 ライダーによるブレーキレバー 5 1の操作によって前輪 3 0 が制動されている際に、 車輪速センサ (図示省略) の信号から、 前輪 3 0のロック又は口 ックの可能性があると判断すると、 アンチロックブレーキ制御を開始する。

[ 0 0 3 4 ] アンチロックブレーキ制御が開始されると、 制御基板 8 7は、 第 1 コイル 8 3 aを通電 状態にして、 込め弁 8 3を閉止させ、 マスタシリンダ 5 2からホイールシリンダ 6 1への ブレーキ液の流動を遮断することで、 ホイールシリンダ 6 1のブレーキ液の液圧を抑制す る。 一方、 制御基板 8 7は、 第 2コイル 8 4 aを通電状態にして、 弛め弁 8 4を開放させ 、 ホイールシリンダ 6 1からアキュムレータ 8 5へのブレーキ液の流動を可能にすること で、 ホイールシリンダ 6 1のブレーキ液の減圧を行う。 これにより、 前輪 3 0のロックが 解除又は回避される。 制御基板 8 7は、 液圧センサ 8 6の信号から、 ホイールシリンダ 6 ! のブレーキ液が所定の値まで減圧されたと判 断すると、 第 2コイル 8 4 aを非通電状態 にして弛め弁 8 4を閉止させ、 短時間の間、 第 : 1コイル 8 3 aを非通電状態にして込め弁 8 3を開放させて、 ホイールシリンダ 6 1のブレーキ液の増圧を行う。 制御基板 8 7は、 ホイールシリンダ 6 iのブレーキ液の増減圧を 1回のみ行ってもよく、 また、 複数回繰り 返してもよい。

[ 0 0 3 5 ] アンチロックブレーキ制御が終了して、 ブレーキレバー 5 1が戻されると、 マスタシリ ンダ 5 2内が大気圧状態となり、 ホイールシリンダ 6 1内のブレーキ液が戻される。 また 、 アンチロックブレーキ制御が終了して、 ブレーキレバー 5 1が戻された際、 弛め弁 8 4 は開放状態となる。 内部流路 8 2内のブレーキ液の液圧がアキュムレータ 8 5に蓄えられ ているブレーキ液の液圧よりも低くなると、 アキュムレータ 8 5に蓄えられているブレー キ液は、 昇圧レス (つまり、 ポンプレス) でアキュムレータ 8 5外へ排出される。 そして 、 アキュムレータ 8 5外へ放出されたブレーキ液は、 第 4流路 8 2 d、 弛め弁 8 4、 第 3 流路 8 2 c、 第 2流路 8 2 b、 込め弁 8 3及び第 1流路 8 2 aの順に流れ、 マスタシリン ダポート 8 1 a及び液管! 0 1を通ってマスタシリンダ 5 2に戻る。 すなわち、 本実施形 態に係る液圧制御ユニッ ト 8 0は、 アンチロックブレーキ制御における減圧時に ホイール シリンダ 6 1から逃がしたブレーキ液をアキュムレータ 8 5に蓄え、 アキュムレータ 8 5 内のブレーキ液をポンプレスでアキュムレー タ 8 5外へ排出する。 また、 内部流路 8 2で は、 アキュムレータ 8 5内のブレーキ液は、 弛め弁 8 4を介さずにマスタシリンダポート 8 1 aに戻されることはない。

[ 0 0 3 6 ] く液圧制御ユニッ トの構成> 図 3〜図 6を参照して、 本発明の実施形態に係る液圧制御ユニッ ト 8 〇の構成について 、 より詳細に説明する。

[ 0 0 3 7 ] 図 3は、 液圧制御ユニッ ト 8 0の外観を示す斜視図である。 図 3に示されるように、 液 圧制御ユニッ ト 8 0は、 基体 8 1 と、 ケース 8 8とを備える。 基体 8 1は、 金属材料 (例 えば、 アルミニウム合金) によって形成されており、 例えば、 略直方体形状を有する。 ケ ース 8 8は、 樹脂材料によって形成されており、 開口が形成された中空の箱型形状を有す る。 ケース 8 8は、 ケース 8 8の開口が基体 8 1により塞がれるように、 ボルト等によっ て基体 8 1に取り付けられている。 なお、 基体 8 1及びケース 8 8の形状は、 図 3の例に 限定されない。 例えば、 基体 8 1の各面は、 平坦であってもよく、 湾曲部を含んでいても よく、 段差を含んでいてもよい。 また、 例えば、 図 3の例では、 ケース 8 8の一部の面 ( 図 3中の手前側の面) が当該一部の面と隣り合う基体 8 1の面に対して傾斜しているが、 当該一部の面が基体 8 1の面と同一平面状に延在していてもよい。

[ 0 0 3 8 ] また、 液圧制御ユニッ ト 8 0は、 上述したように、 ブレーキ液の液圧を制御するための 液圧制御機構を備える。 液圧制御機構は、 込め弁 8 3、 弛め弁 8 4及びアキュムレータ 8 5 を含む。 これらの液圧制御機構は、 基体 8 1に取り付けられる。 また、 上述した液圧セ ンサ 8 6も、 基体 8 1に取り付けられる。

[ 0 0 3 9 ] また、 液圧制御ユニッ ト 8 0は、 上述したように、 制御基板 8 7を備える。 制御基板 8 7 は、 ケース 8 8に収容される。 具体的には、 基体 8 1 とケース 8 8によって画成される 空間内に制御基板 8 7が収容される。 制御基板 8 7は、 上述したように、 液圧制御機構 ( 具体的には、 込め弁 8 3及び弛め弁 8 4 ) の動作を制御する。

[ 0 0 4 0 ] 図 4は、 液圧制御ユニッ ト 8 0を示す断面図である。 具体的には、 図 4は、 液圧センサ 8 6の中心軸を含む断面を示す断面図である。 以下、 図 4中の上側及び下側を、 それぞれ 単に上側及び下側とも呼ぶ。 図 4の例では、 液圧センサ 8 6は、 上下方向に延在する略円 柱形状を有する。 例えば、 液圧センサ 8 6の下側 (具体的には、 後述する筐体 8 6 aの下 側) は、 基体 8 1に圧入されている。 液圧センサ 8 6よりも上方に、 制御基板 8 7が配置 されている。 後述するように、 液圧センサ 8 6は、 制御基板 8 7と電気的に接続されてい る。 制御基板 8 7の下面は、 基体 8 1の上面と対向している。

[ 0 0 4 1 ] 図 4に示されるように、 液圧センサ 8 6は、 筐体 8 6 a と、 検出部 8 6 b と、 蓋部 8 6 c と、 センサ基板 8 6 dと、 端子 8 6 e、 8 6 f 、 8 6 g、 8 6 hと、 導通部材 8 6 i と を含む。

[ 0 0 4 2 ] 筐体 8 6 aは、 金属材料によって形成されており、 例えば、 略円筒形状を有する。 筐体 8 6 aの下側の開口は、 検出部 8 6 bによって塞がれる。 検出部 8 6 bは、 基体 8 iの内 部流路 8 2におけるブレーキ液の液圧を検出する。 筐体 8 6 aの上側の開口は、 蓋部 8 6 c によって塞がれる。 蓋部 8 6 cは、 樹脂材料によって形成されており、 例えば、 略円板 形状を有する。

[ 0 0 4 3 ] センサ基板 8 6 dは、 筐体 8 6 aに収容される。 具体的には、 筐体 8 6 a と検出部 8 6 b と蓋部 8 6 cによって画成される空間内にセンサ基板 8 6 dが収容される。 センサ基板 8 6 dは、 液圧センサ 8 6における信号処理を行う。 具体的には、 センサ基板 8 6 dは、 検出部 8 6 bにより検出される信号に対して各種信号処 を行い、 制御基板 8 7において 利用される情報を生成する。 センサ基板 8 6 dも、 制御基板 8 7と同様に、 絶縁部 (つま り、 導電性を有しない平板状の部分) と、 導電部 (つまり、 平板状の絶縁部に施された導 体の配線と、 当該配線に実装された電子部品とを含む部分 ) とを含む。

[ 0 0 4 4 ] [ 0 0 5 0 ] 通電経路 1 1 0は、 制御基板 8 7から基体 8 1に向かって電気が流れる経路である。 こ のような通電経路 1 1 〇が形成されることによって、 制御基板 8 ?に静電気が帯電した場 合に、 制御基板 8 7に帯電した静電気は、 通電経路 1 1 0を通って基体 8 1に逃がされる 。 それにより、 静電気放電の対策のための専用の部品を新た に追加することなく、 液圧セ ンサ 8 6を有効利用して静電気放電を抑制できる。 ゆえに、 液圧制御ユニッ ト 8 0の大型 化を抑制することができる。 さらに、 部品点数の増加も抑制できるので、 液圧制御ユニッ b 8 0のコス トの増加も抑制できる。

[ 0 0 5 1 ] ここで、 静電気放電をより効果的に抑制する観点では 、 通電経路 1 1 〇には、 静電気を 効果的に通過させるための静電気通過回路 1 2 0 (図 5を参照) が設けられることが好ま しい。 図 5は、 静電気通過回路 1 2 0の一例を示す模式図である。 図 5では、 破線矢印に よって静電気の流れ方向が示されている。 図 5の例では、 静電気通過回路 1 2 0には、 静 電気の流れ方向の上流側の接点 1 2 1 と、 当該流れ方向の下流側の接点 1 2 2とを含む。 図 5に示されるように、 例えば、 接点 1 2 1 と接点 1 2 2との間には、 コンデンサ 1 2 3 とツエナーダイオード 1 2 4とが並列に接続されている。 このような静電気通過回路 1 2 〇では、 印加された電圧が高くなるほど、 電気抵抗が低くなる。 特に、 印加された電圧が 回路の仕様に応じて定まる基準電圧を超える と、 電気抵抗が急激に低くなる。 ゆえに、 静 電気通過回路! 2〇では、 基準電圧より高い電圧が印加された場合に、 基準電圧より低い 電圧が印加された場合と比べて電流を流しや すくなる。

[ 0 0 5 2 ] 静電気通過回路 1 2 0は、 例えば、 制御基板 8 7に設けられる。 この場合、 具体的には 、 センサ基板 8 6 dの導電部のうち、 静電気放電対策用の端子 8 6 e と電気的に接続され ている導電部に静電気通過回路 1 2 〇が設けられる。 ただし、 静電気通過回路 : L 2 〇は、 液圧センサ 8 6のセンサ基板 8 6 dに設けられてもよい。 この場合、 具体的には、 センサ 基板 8 6 dの導電部のうち、 静電気放電対策用の端子 8 6 e と電気的に接続されている導 電部に静電気通過回路 1 2 〇が設けられる。

[ 0 0 5 3 ] なお、 上記では、 液圧制御ユニッ ト 8 0に、 液圧制御機構として、 込め弁 8 3、 弛め弁 8 4及びアキュムレータ 8 5が設けられる例を説明した。 ただし、 液圧制御ユニッ ト 8 0 に設けられる液圧制御機構は、 上記の例に限定されない。 図 6は、 変形例に係る液圧制御 ユニッ ト 8 0 Aの概略構成を示す模式図である。 液圧制御ユニッ ト 8 0 Aでは、 上述した 液圧制御ユニッ ト 8 0 と比較して、 ポンプ 1 3 I及びモータ 1 3 2が液圧制御機構として 追加されている点が主に異なる。

[ 0 0 5 4 ] 液圧制御ユニッ ト 8 0 Aの内部流路 8 2には、 上述した液圧制御ユニッ ト 8 0 と比較し て、 第 5流路 8 2 eが追加されている。 第 5流路 8 2 eは、 第 4流路 8 2 dと第 1流路 8 2 a とを連通させる。 このような第 5流路 8 2 eに、 ブレーキ液の液圧を制御するための ポンプ ! 3 1が設けられる。 モータ 1 3 2は、 ポンプ 1 3 1の駆動源として設けられ、 ポ ンプ 1 3 1を駆動する。 ポンプ 1 3 1は、 ブレーキ液を第 4流路 8 2 d側から第 1流路 8 2 a側に向けて吐出する。 液圧制御ユニッ ト 8 0 Aでは、 アンチロックブレーキ制御にお いて、 ブレーキ液の減圧を行う際に、 ポンプ 1 3 1がモータ 1 3 2により駆動される。 そ れにより、 アキュムレータ 8 5に流れ込んだブレーキ液が第 5流路 8 2 eを介して第 1流 路 8 2 aに戻される。 上記のように、 ポンプ 1 3 i及びモータ ! 3 2を液圧制御機構とし て含む液圧制御ユニッ ト 8 0 Aに対して、 本発明が適用されてもよい。

[ 0 0 5 5 ] なお、 上記では、 制御基板 8 7が、 液圧センサ 8 6の端子 8 6 e、 センサ基板 8 6 d、 及び、 筐体 8 6 aを介して基体 8 1 と電気的に接続されている例を説明した。 ただし、 制 御基板 8 7は、 液圧センサ 8 6に設けられた端子 8 6 eを介して基体 8 1 と電気的に接続 されていればよく、 通電経路 1 1 〇は上記の例に限定されない。 例えば、 液圧センサ 8 6 の端子 8 6 eが、 センサ基板 8 6 dを介さずに筐体 8 6 aに電気的に直接接続されていて もよい。

[ 0 0 5 6 ] く液圧制御ユニッ トの効果> 本発明の実施形態に係る液圧制御ユニッ ト 8 〇の効果について説明する。

[ 0 0 5 7 ] 液圧制御ユニッ ト 8 0は、 ブレーキ液の液圧を検出する液圧センサ 8 6と、 液圧を制御 するための液圧制御機構 (上記の例では、 込め弁 8 3及び弛め弁 8 4 ) と、 液圧制御機構 の動作を制御する制御基板 8 7と、 液圧センサ 8 6及び液圧制御機構が取り付けられる基 体 8 1 と、 を備える。 そして、 液圧制御ユニッ ト 8 0において、 制御基板 8 7は、 液圧セ ンサ 8 6に設けられた端子 8 6 eを介して基体 8 1 と電気的に接続されている。 それによ り、 制御基板 8 7に帯電した静電気を、 制御基板 8 7から基体 8 1までに亘って液圧セン サ 8 6を利用して形成される通電経路 1 ! 〇を介して、 基体 8 1に逃がすことができる。 ゆえに、 静電気放電の対策のための専用の部品を新た に追加する必要性が低減される。 よ って、 液圧制御ユニッ ト 8 0の大型化を抑制することができる。 さらに、 部品点数の増加 も抑制できるので、 液圧制御ユニッ ト 8 〇のコス トの増加も抑制できる。

[ 0 0 5 8 ] 好ましくは、 液圧制御ユニッ ト 8 〇において、 制御基板 8 7には、 制御基板 8 7と液圧 センサ 8 6の端子 8 6 e とを電気的に接続する接続部材 8 9が取り付けられており、 接続 部材 8 9は、 液圧センサ 8 6の端子 8 6 eに付勢されて当接する当接部 8 9 bを含む。 そ れにより、 液圧センサ 8 6が組付けられた基体 8 1に対して、 制御基板 8 7を容易に組み 付けることができ、 液圧制御ユニッ ト 8 0の組み立ての作業性が向上される。 また、 仮に 制御基板 8 7 と液圧センサ 8 6 とが互いに固定されている場合、 液圧制御ユニッ ト 8 0に 生じる振動等に起因して、 制御基板 8 7と液圧センサ 8 6 との接続箇所が破断するおそれ が生じる。 一方、 制御基板 8 7と液圧センサ 8 6とを上記の接続部材 8 9を介して電気的 に接続することによって、 このような破断を抑制できる。

[ 0 0 5 9 ] 好ましくは、 液圧制御ユニッ ト 8 0において、 液圧センサ 8 6は、 液圧センサ 8 6にお ける信号処理を行うセンサ基板 8 6 dと、 センサ基板 8 6 dを収容し、 センサ基板 8 6 d と電気的に接続されている筐体 8 6 a と、 を含み、 制御基板 8 7は、 液圧センサ 8 6の端 子 8 6 e、 センサ基板 8 6 d、 及び、 筐体 8 6 aを介して基体 8 1 と電気的に接続されて いる。 それにより、 制御基板 8 Yから基体 8 !までに亘って通電経路 ! 1 〇を形成するこ とが適切に実現される。 また、 センサ基板 8 6 dに静電気が帯電した場合においても、 セ ンサ基板 8 6 dに帯電した静電気を、 通電経路 1 1 〇を介して基体 8 1に逃がすことがで きる。

[ 0 0 6 0 ] 好ましくは、 液圧制御ユニッ ト 8 0において、 制御基板 8 7から基体 8 1までに亘って 形成される通電経路 i 1 〇には、 基準電圧より高い電圧が印加された場合に、 基準電圧よ り低い電圧が印加された場合と比べて電流を 流しやすくなる静電気通過回路 1 2 〇が設け られる。 それにより、 制御基板 8 7に帯電した静電気を、 制御基板 8 7から基体 8 1まで に亘って形成される通電経路 1 1 〇を介して、 基体 8 1により効果的に逃がすことができ る。 ゆえに、 静電気放電をより効果的に抑制できる。

[ 0 0 6 1 ] 好ましくは、 液圧制御ユニッ ト 8 0において、 静電気通過回路 1 2 0は、 制御基板 8 7 に設けられる。 ここで、 静電気通過回路 1 2 0は、 センサ基板 8 6 dに設けられてもよい 。 しかしながら、 センサ基板 8 6 dは、 制御基板 8 7と比べて小型であるので、 回路レイ アウ トの自由度が低い。 ゆえに、 静電気通過回路 1 2 0を制御基板 8 7に設けることで、 各基板の回路レイアウ トの自由度を確保した上で、 静電気放電をより効果的に抑制するこ とが実現される。

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