Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
IMAGE PROCESSING DEVICE, IMAGE PROCESSING PROGRAM AND IMAGE PROCESSING METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/149674
Kind Code:
A1
Abstract:
A structure area extracting unit (13a) extracts a structure area from an image in one tube space. A corresponding area extracting unit (13b) extracts an area corresponding to the structure area extracted from the image in the one tube space by the structure area extracting unit (13a) from an image in the other tube space picked up at the time different from that of the image in the one tube space. A tube space deep portion extracting unit (13c) extracts a tube space deep portion on a deep side of a travelling direction of an image picking-up device (2) from the image in the one tube space. Based on a position relationship among the structure area of the image in the one tube space, the area corresponding to the image in the other tube space, and the deep portion of the tube space, a moving amount estimating unit (13d) estimates a moving amount of the image picking-up device (2) from the image picking-up time of the image of the one tube space to that of the image of the other tube space.

Inventors:
KANDA YAMATO (JP)
MATSUZAKI HIROSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/059363
Publication Date:
December 11, 2008
Filing Date:
May 21, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
OLYMPUS CORP (JP)
KANDA YAMATO (JP)
MATSUZAKI HIROSHI (JP)
International Classes:
A61B1/04; A61B1/00; A61B5/07; G06T7/20
Foreign References:
JP2005334331A2005-12-08
JP2006334297A2006-12-14
JPH10124681A1998-05-15
Other References:
See also references of EP 2163183A4
Attorney, Agent or Firm:
SAKAI, Hiroaki (Kasumigaseki Building 2-5, Kasumigaseki 3-chome, Chiyoda-k, Tokyo 20, JP)
Download PDF:
Claims:
 体内の管空内を移動する撮像機により撮像された時系列の管空内画像を処理する画像処理装置であって、
 前記管空内画像より構造領域を抽出する構造領域抽出手段と、
 前記構造領域を抽出した第1の時刻とは異なる第2の時刻の管空内画像より構造領域と対応する対応領域を抽出する対応領域抽出手段と、
 前記管空内画像より前記管空内の奥が映る部分である管空深部を抽出する管空深部抽出手段と、
 前記構造領域と前記対応領域と前記管空深部との位置をもとに前記撮像機の移動量を推定する移動量推定手段と、
 を備えることを特徴とする画像処理装置。
 前記移動量推定手段は、前記構造領域と前記対応領域と前記管空深部との位置をもとに、前記第1の時刻における前記撮像機から前記構造領域までの第1の距離を管空内の壁面上に投影して第1の投影距離を求めるとともに、前記第2の時刻における前記撮像機から前記対応領域までの第2の距離を管空内の壁面上に投影して第2の投影距離を求め、さらに、前記第1の投影距離と前記第2の投影距離との差分を算出することで前記撮像機の移動量を推定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
 前記移動量推定手段は、前記第1の時刻における撮像機が有する光学系の主点に相当する光学中心から前記管空深部へのベクトルと、前記光学中心から前記構造領域へのベクトルとのなす角である第1の角を算出し、該算出した第1の角と前記管空の半径とを用いて前記第1の投影距離を求めるとともに、前記第2の時刻における撮像機が有する光学系の主点に相当する光学中心から前記管空深部へのベクトルと、前記光学中心から前記対応領域へのベクトルとのなす角である第2の角を算出し、該算出した第2の角と前記管空の半径とを用いて前記第2の投影距離を求めることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
 前記構造領域抽出手段は、前記管空内の粘膜が映る領域を前記構造領域として抽出することを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の画像処理装置。
 前記構造領域抽出手段は、前記管空内の粘膜のしわ、または前記管空内の粘膜表面の血管の少なくとも一方が映る領域を前記構造領域として抽出することを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに画像処理装置。
 前記構造領域抽出手段は、画素値の分布範囲が所定の閾値より大きな領域を前記構造領域として抽出することを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の画像処理装置。
 前記構造領域抽出手段は、前記管空内画像内の複数の領域を前記構造領域として抽出することを特徴とする請求項1~6のいずれか一つに記載の画像処理装置。
 前記対応領域抽出手段は、異なる時刻の体内の管空内画像間において、前記構造領域をテンプレートとしたマッチング処理を行い、マッチング時の類似度が所定の閾値より高い領域を、前記対応領域として抽出することを特徴とする請求項1~7のいずれか一つに記載の画像処理装置。
 前記管空深部抽出手段は、前記管空内画像内の暗い画素が集まる領域を前記管空深部として抽出することを特徴とする請求項1~8のいずれか一つに記載の画像処理装置。
 複数枚の前記管空内画像を処理することで推定した複数の移動量の値を累積することにより、各管空内画像を撮像した際の前記管空内での前記撮像機の位置を推定する位置推定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1~9のいずれか一つに記載の画像処理装置。
 体内の管空内を移動する撮像機により撮像された時系列の管空内画像を処理して、撮像機の移動量を推定する撮像機移動量推定手段を備えることを特徴とする画像処理装置。
 前記撮像機移動量推定手段は、
 異なる時刻の管空内画像において管空内の所定部位を抽出する所定部位抽出手段と、
 前記所定部位の位置をもとに前記撮像機の移動量を推定する移動量推定手段と、
 を備えることを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
 前記所定部位は前記管空内画像より抽出された構造領域であり、
 前記移動量推定手段は、前記構造領域の位置をもとに推定された前記撮像機の移動量を前記構造領域ごとに算出し、前記構造領域ごとに算出した複数の移動量の平均値を前記撮像機の移動量とすることを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
 前記撮像機は、体内の管空の入口から移動を開始し管空の出口に至るものであり、
 前記移動量推定手段は、
 所定の時間間隔ごとに推定した前記撮像機の移動量をもとに、前記撮像機が前記出口に到着するまでの前記撮像機の移動量の総和である総和値を求める総和値算出手段と、
 所定の時間間隔ごとに推定した前記撮像機の移動量をもとに、前記撮像機の移動開始から所定の時刻が経過するまでの前記撮像機の移動量を積算した累積値を求める累積値算出手段と、
 を備え、
 前記移動量推定手段は、前記総和値と前記累積値とに基づいて、前記所定の時刻における前記撮像機の前記管空内での相対的な位置を算出することを特徴とする請求項12または13に記載の画像処理装置。
 前記移動量推定手段は、前記累積値を前記総和値で割ることで、前記所定の時刻における前記撮像機の前記管空内での相対的な位置を算出することを特徴とする請求項14に記載の画像処理装置。
 体内の管空内を移動する撮像機により撮像された時系列の管空内画像を処理するコンピュータに、
 前記管空内画像より構造領域を抽出する構造領域抽出手順と、
 前記構造領域を抽出した第1の時刻とは異なる第2の時刻の管空内画像より構造領域と対応する対応領域を抽出する対応領域抽出手順と、
 前記管空内画像より前記管空内の奥が映る部分である管空深部を抽出する管空深部抽出手順と、
 前記構造領域と前記対応領域と前記管空深部との位置をもとに前記撮像機の移動量を推定する移動量推定手順と、
 を実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
 コンピュータに、
 体内の管空内を移動する撮像機により撮像された時系列の管空内画像を処理して、撮像機の移動量を推定する撮像機移動量推定手順と、
 前記撮像機移動量推定手順で複数枚の前記管空内画像を処理することで推定した複数の移動量の値を累積することにより、各管空内画像を撮像した際の前記管空内での前記撮像機の位置を推定する位置推定手順と、
 を実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
 体内の管空内を移動する撮像機により撮像された時系列の管空内画像を処理するための画像処理方法であって、
 前記管空内画像より構造領域を抽出する構造領域抽出ステップと、
 前記構造領域を抽出した第1の時刻とは異なる第2の時刻の管空内画像より構造領域と対応する対応領域を抽出する対応領域抽出ステップと、
 前記管空内画像より前記管空内の奥が映る部分である管空深部を抽出する管空深部抽出ステップと、
 前記構造領域と前記対応領域と前記管空深部との位置をもとに前記撮像機の移動量を推定する移動量推定ステップと、
 を含むことを特徴とする画像処理方法。
 体内の管空内を移動する撮像機により撮像された時系列の管空内画像を処理して、撮像機の移動量を推定する撮像機移動量推定ステップと、
 前記撮像機移動量推定ステップで複数枚の前記管空内画像を処理することで推定した複数の移動量の値を累積することにより、各管空内画像を撮像した際の前記管空内での前記撮像機の位置を推定する位置推定ステップと、
 を含むことを特徴とする画像処理方法。
 移動する撮像機によって時系列的に撮影された画像列の画像を解析する画像処理装置であって、
 画像間の相関を用いて画像領域上の被写体の位置ずれを算出し、前記位置ずれに基づいて前記画像を撮影する間に前記撮像機が移動した移動量を算出する移動量算出手段と、
 前記移動量を累積加算して、前記撮像機の移動距離を算出する距離算出手段と、
 を備えたことを特徴とする画像処理装置。
 各画像の前記画像領域上に比較領域を設定する比較領域設定手段を備え、
 前記移動量算出手段は、前記画像領域内の前記比較領域の前記位置ずれに基づいて、前記移動量を算出することを特徴とする請求項20に記載の画像処理装置。
 前記移動量算出手段は、前記画像間における前記比較領域の前記画像領域上の位置のずれ量が所定の閾値で定まる条件を充たす場合に、前記移動量を算出することを特徴とする請求項21に記載の画像処理装置。
 前記距離算出手段は、前記移動量算出手段で算出した前記移動量のうちの所定の閾値で定まる条件を充たす移動量について累積加算することを特徴とする請求項20~22のいずれか一つに記載の画像処理装置。
 前記移動量算出手段は、前記画像領域上の複数の領域において前記位置ずれを算出し、前記複数の領域ごとに領域移動量を算出し、前記領域移動量を統計処理することで前記移動量を算出することを特徴とする請求項20~23のいずれか一つに記載の画像処理装置。
 前記比較領域を設定可能な範囲を制限する制限手段を備え、
 前記比較領域設定手段は、前記制限手段によって制限された範囲内で前記比較領域を設定することを特徴とする請求項21~24のいずれか一つに記載の画像処理装置。
 画像に撮影されている観察対象を特定する特定手段を備え、
 前記距離算出手段は、前記観察対象ごとに前記移動量を累積加算して、前記撮像機の移動距離を算出することを特徴とする請求項20~25のいずれか一つに記載の画像処理装置。
 画像に撮影されている観察対象を特定する特定手段を備え、
 前記移動量算出手段は、前記特定手段によって特定された前記観察対象に応じた算出条件を用いて前記移動量を算出することを特徴とする請求項20~26のいずれか一つに記載の画像処理装置。
 前記画像中に撮影されている関心領域と前記撮像機との撮影距離を算出する撮影距離算出手段を備え、
 前記距離算出手段は、前記移動量を累積加算した値と前記撮影距離の値とを加算することで、所定位置から前記関心領域に対応する位置までの距離を、前記撮像機が移動した累積移動距離として算出することを特徴とする請求項20~27のいずれか一つに記載の画像処理装置。
 前記画像列の画像を表示する表示手段と、
 前記表示手段によって表示された前記画像上の前記関心領域を入力する入力手段と、
 を備えたことを特徴とする請求項28に記載の画像処理装置。
 前記画像列は、被検体の胃腸管内に導入されたカプセル型内視鏡によって撮影された胃腸管内画像列であることを特徴とする請求項20~29のいずれか一つに記載の画像処理装置。
 移動する撮像機によって時系列的に撮影された画像列の画像を解析するコンピュータに、
 画像間の相関を用いて画像領域上の被写体の位置ずれを算出し、前記位置ずれに基づいて前記画像を撮影する間に前記撮像機が移動した移動量を算出する移動量算出手順と、
 前記移動量を累積加算して、前記撮像機の移動距離を算出する距離算出手順と、
 を実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
 移動する撮像機によって時系列的に撮影された画像列の画像を解析するための画像処理方法であって、
 画像間の相関を用いて画像領域上の被写体の位置ずれを算出し、前記位置ずれに基づいて前記画像を撮影する間に前記撮像機が移動した移動量を算出する移動量算出ステップと、
 前記移動量を累積加算して、前記撮像機の移動距離を算出する距離算出ステップと、
 を含むことを特徴とする画像処理方法。
Description:
画像処理装置、画像処理プログ ムおよび画像処理方法

 本発明は、移動する撮像機によって撮像 れた時系列の画像を処理する画像処理装置 画像処理プログラムおよび画像処理方法に するものである。

 近年、カプセル型内視鏡に代表されるよ に、消化管などの体内の管空内を移動しな ら時系列の管空内画像を順次撮像する医用 撮像機が開発されている。この撮像機は、 者の口から飲み込まれた後、管空内を蠕動 動などにより移動しながら順次画像を撮像 て体外の受信装置に送信し、最終的に体外 排出される。

 従来から、このカプセル型内視鏡などの 像機によって得られた時系列の画像を用い 被写体の状態を解析する画像処理装置が知 れている(特許文献1参照)。この画像処理装 は、胃腸管内を進行する撮像機によって連 して撮影された時系列の画像を比較し、胃 管の運動性を分析する。より詳細には、胃 管内の画像を比較し、被写体自身の動きお びカプセル型内視鏡の動きを解析して胃腸 の蠕動運動を分析する。

 ところで、この体内の管空内を撮像した 像(管空内画像)は、胃腸管の運動性の検診 ためのみならず、胃腸管などの管空内の病 部発見のためにも使用される。例えば、医 は、体外の受信装置で受信した時系列の管 内画像を診断用のワークステーションなど 確認し、患部を発見した場合には、必要に じて再度患者の体内に医療処置具を挿入し り、患者の体を切開するなどして、組織採 や止血、患部切除といった医療処置をおこ う。このような医療処置を効率よく行うた には、目標の患部が管空内のどこにあるの という情報が必要となるが、撮像機が患部 撮像した場合、撮像時の撮像機の位置は患 の付近に相当する。したがって、撮像時の 像機の位置を把握しておけば、患部の位置 推定することができる。

 撮像時の撮像機の位置に関する情報は、 内での空間的な座標よりも、管空の入口や 口、あるいは特定の臓器の開始位置または 了位置から管空に沿ってどの程度の位置で 像したのかという情報が有用である。例え 、小腸のように体内で形を変える臓器では 撮像時の撮像機の位置を座標で把握しても 臓器が変形してしまうと、特定した位置と 際の患部の位置とが一致しなくなる。撮像 の撮像機の位置を、管空の入口などの基点 らの距離によって把握すれば、臓器が変形 た場合であっても患部の位置を知ることが きる。また、治療方針などを決定するため も、胃腸管などの管空の入口または出口か 病変部までの距離を知ることは重要である ここで、カプセル型内視鏡の管空内におけ 所定の位置からの移動量を算出するものと ては、撮像機内にある磁界発生用の単心コ ルにより発生した磁界を、体外に配置した 数のコイルによって検出することによって めるものが知られている(特許文献2参照)。

米国公開公報2003/0077223号

特開2005-198789号公報

 しかしながら、特許文献2では、所定の位 置からのカプセル型内視鏡の移動量を求める ために、カプセル型内視鏡内に単心コイルを 設ける必要があり、カプセル型内視鏡が大型 化するという問題がある。また、患者の体外 に移動量検出用のコイルを配置せねばならず 、システムの構成が複雑化し、コストが増大 するという問題もある。

 本発明は、上記に鑑みてなされたもので って、簡易な構成によって撮像機の管空内 の移動量を推定することができる画像処理 置、画像処理プログラムおよび画像処理方 を提供することを目的とする。

 上述した課題を解決し、目的を達成する め、本発明にかかる画像処理装置は、体内 管空内を移動する撮像機により撮像された 系列の管空内画像を処理する画像処理装置 あって、前記管空内画像より構造領域を抽 する構造領域抽出手段と、前記構造領域を 出した第1の時刻とは異なる第2の時刻の管 内画像より構造領域と対応する対応領域を 出する対応領域抽出手段と、前記管空内画 より前記管空内の奥が映る部分である管空 部を抽出する管空深部抽出手段と、前記構 領域と前記対応領域と前記管空深部との位 をもとに前記撮像機の移動量を推定する移 量推定手段と、を備えることを特徴とする

 また、本発明にかかる画像処理装置は、 内の管空内を移動する撮像機により撮像さ た時系列の管空内画像を処理して、撮像機 移動量を推定する撮像機移動量推定手段を えることを特徴とする。

 また、本発明にかかる画像処理プログラ は、体内の管空内を移動する撮像機により 像された時系列の管空内画像を処理するコ ピュータに、前記管空内画像より構造領域 抽出する構造領域抽出手順と、前記構造領 を抽出した第1の時刻とは異なる第2の時刻 管空内画像より構造領域と対応する対応領 を抽出する対応領域抽出手順と、前記管空 画像より前記管空内の奥が映る部分である 空深部を抽出する管空深部抽出手順と、前 構造領域と前記対応領域と前記管空深部と 位置をもとに前記撮像機の移動量を推定す 移動量推定手順と、を実行させることを特 とする。

 また、本発明にかかる画像処理プログラ は、コンピュータに、体内の管空内を移動 る撮像機により撮像された時系列の管空内 像を処理して、撮像機の移動量を推定する 像機移動量推定手順と、前記撮像機移動量 定手順で複数枚の前記管空内画像を処理す ことで推定した複数の移動量の値を累積す ことにより、各管空内画像を撮像した際の 記管空内での前記撮像機の位置を推定する 置推定手順と、を実行させることを特徴と る。

 また、本発明にかかる画像処理方法は、 内の管空内を移動する撮像機により撮像さ た時系列の管空内画像を処理するための画 処理方法であって、前記管空内画像より構 領域を抽出する構造領域抽出ステップと、 記構造領域を抽出した第1の時刻とは異なる 第2の時刻の管空内画像より構造領域と対応 る対応領域を抽出する対応領域抽出ステッ と、前記管空内画像より前記管空内の奥が る部分である管空深部を抽出する管空深部 出ステップと、前記構造領域と前記対応領 と前記管空深部との位置をもとに前記撮像 の移動量を推定する移動量推定ステップと を含むことを特徴とする。

 また、本発明にかかる画像処理方法は、 内の管空内を移動する撮像機により撮像さ た時系列の管空内画像を処理して、撮像機 移動量を推定する撮像機移動量推定ステッ と、前記撮像機移動量推定ステップで複数 の前記管空内画像を処理することで推定し 複数の移動量の値を累積することにより、 管空内画像を撮像した際の前記管空内での 記撮像機の位置を推定する位置推定ステッ と、を含むことを特徴とする。

 また、本発明にかかる画像処理装置は、 動する撮像機によって時系列的に撮影され 画像列の画像を解析する画像処理装置であ て、画像間の相関を用いて画像領域上の被 体の位置ずれを算出し、前記位置ずれに基 いて前記画像を撮影する間に前記撮像機が 動した移動量を算出する移動量算出手段と 前記移動量を累積加算して、前記撮像機の 動距離を算出する距離算出手段と、を備え ことを特徴とする。

 また、本発明にかかる画像処理プログラ は、移動する撮像機によって時系列的に撮 された画像列の画像を解析するコンピュー に、画像間の相関を用いて画像領域上の被 体の位置ずれを算出し、前記位置ずれに基 いて前記画像を撮影する間に前記撮像機が 動した移動量を算出する移動量算出手順と 前記移動量を累積加算して、前記撮像機の 動距離を算出する距離算出手順と、を実行 せることを特徴とする。

 また、本発明にかかる画像処理方法は、 動する撮像機によって時系列的に撮影され 画像列の画像を解析するための画像処理方 であって、画像間の相関を用いて画像領域 の被写体の位置ずれを算出し、前記位置ず に基づいて前記画像を撮影する間に前記撮 機が移動した移動量を算出する移動量算出 テップと、前記移動量を累積加算して、前 撮像機の移動距離を算出する距離算出ステ プと、を含むことを特徴とする。

 本発明によれば、撮像機が時系列で撮像 た画像を処理することによって撮像機の体 の管空内での移動量を推定することができ ので、撮像機の管空内での位置の推定を、 易な構成によって実現できる。

図1は、実施の形態1の画像処理装置を む画像処理得システムの全体構成を示す概 模式図である。 図2は、実施の形態1の画像処理装置の 算部が行う演算処理手順を示す全体フロー ャートである。 図3は、撮像機によって撮像された管空 内画像の一例を示す図である。 図4は、構造領域抽出処理の詳細な処理 手順を示すフローチャートである。 図5は、構造領域抽出処理の結果を示す 模式図である。 図6は、対応領域抽出処理の結果を示す 模式図である。 図7は、管空深部抽出処理の詳細な処理 手順を示すフローチャートである。 図8は、管空深部抽出処理の結果を示す 模式図である。 図9は、移動量推定処理を説明するため の管空内と撮像機のモデル図である。 図10は、位置推定処理の結果を示す模 図である。 図11は、実施の形態2の画像処理装置の 構成を示すブロック図である。 図12は、図11に示す画像処理装置が行 画像解析処理の概要を示すフローチャート ある。 図13は、管内の撮像機の移動軌跡、お び撮像機によって撮影された画像を示す図 ある。 図14は、撮影距離の算出方法の概要を 明する図である。 図15は、撮像機の移動量の算出方法の 要を説明する図である。 図16は、比較領域設定の一例を示す図 ある。 図17は、撮像機の移動がなかったと判 される場合の画像と撮影位置とを示す図で る。 図18は、画像領域の分割の一例を示す である。 図19は、本発明の実施の形態3にかかる 画像処理装置の構成を示すブロック図である 。 図20は、実施の形態4の画像処理装置の 構成を示すブロック図である。 図21は、比較領域の設定領域の一例を す図である。 図22は、図20に示す画像処理装置が行 画像解析処理の概要を示すフローチャート ある。 図23は、実施の形態5の画像処理装置の 構成を示すブロック図である。 図24は、複数の観察対象が連結した管 一例を示す図である。 図25は、図23に示す画像処理装置が行 画像解析処理の概要を示すフローチャート ある。 図26は、実施の形態5にかかる画像処理 装置を備えた胃腸管内情報取得システムの構 成例を模式的に示す図である。

符号の説明

 1     被検体
 2     撮像機
 3     受信装置
 A1~An 受信用アンテナ群
 3a    無線ユニット
 3b    受信本体ユニット
 4     携帯型記録媒体
 5     画像処理装置
 10    外部インターフェース
 11    制御部
 12    記憶部
 12a   画像処理プログラム
 13    演算部
 13a   構造領域抽出部
 13b   対応領域抽出部
 13c   管空深部抽出部
 13d   移動量推定部
 13e   位置推定部
 14    入力部
 15    表示部
 60,60-2,60-3,60-4,87   画像処理装置
 61   表示部
 62   入力部
 63   記憶部
 63a   画像情報
 64   制御部
 64a   画像読込部
 64b   表示制御部
 65,65-2,65-3,65-4   画像解析部
 651,656   撮影距離算出部
 652,655,657   移動量算出部
 652a,655a,657a   比較領域設定部
 652b,655b,657b   算出部
 652c,655c,657c   移動判断部
 655d   領域制限部
 657d   観察対象特定部
 653,654   距離算出部
 70   撮像機

 以下、本発明を実施するための最良の形 である画像処理装置について、図面を参照 て説明する。なお、各実施の形態により本 明が限定されるものではない。また、図面 記載において、同一部分または相当する部 には同一の符号を付している。

(実施の形態1)
 図1は、実施の形態1の画像処理装置を含む 像処理得システムの全体構成を示す概略模 図である。なお、実施の形態1では、体内の 空内の画像(以下、管空内画像という。)を 像する撮像機の一例として、カプセル型内 鏡を用いる。このカプセル型内視鏡は、撮 機能や無線機能、撮像部位を照明する照明 能などを具備するものであって、例えば、 査のために人や動物などの被検体の口から 込まれて被検体内部に導入される。そして 自然排出されるまでの間、食道、胃、小腸 大腸などの内部の管空内画像を順次撮像し 取得し、体外に無線送信する。

 図1に示すように、画像処理システムは、 被検体1内部の管空内画像を撮像する撮像機( プセル型内視鏡)2、撮像機2から無線送信さ る管空内画像データを受信する受信装置3、 受信装置3によって受信された管空内画像を とに、撮像機2によって撮像された管空内画 を処理する画像処理装置5などを備える。受 信装置3と画像処理装置5との間の管空内画像 データの受け渡しには、例えば携帯型の記 媒体(携帯型記録媒体)4が使用される。

 受信装置3は、被検体1の体外表面に貼付 れる複数の受信用アンテナ群A1~Anを介して撮 像機2から送信された無線信号を受信する無 ユニット3aと、無線ユニット3aが受信した無 信号の処理などをおこなう受信本体ユニッ 3bとを備え、無線ユニット3aと受信本体ユニ ット3bとは、コネクタなどを介して着脱可能 接続される。この受信装置3は、携帯型記録 媒体4の着脱が自在に構成されており、撮像 2によって撮像された被検体1内部の管空内画 像の画像データを受信し、時系列順に携帯型 記録媒体4に蓄積する。実施の形態1では、携 型記録媒体4に、管空の入口での時刻t(0)か 、管空の出口での時刻t(T)までの間に撮像さ た管空内画像の画像データが時系列順に蓄 されることとする。ここで、管空の入口で 時刻t(0)は、例えば撮像機2が被検体内部に 入された時刻に相当し、管空の出口におけ 時刻t(T)は、撮像機2が体外に排出された時刻 に相当する。

 画像処理装置5は、携帯型記録媒体4を着 自在に装着し、この携帯型記録媒体4に蓄積 れた管空内画像の画像データを取得する外 インターフェース10と、画像処理装置5全体 動作を制御する制御部11と、記憶部12と、管 空内画像をもとにその撮像時における撮像機 2の位置を推定するための種々の演算処理を う演算部13と、各種の指示情報を入力する入 力部14と、演算部13の演算結果などを表示出 する表示部15とを備える。

 記憶部12は、更新記憶可能なフラッシュ モリなどのROMやRAMといった各種ICメモリ、内 蔵あるいはデータ通信端子で接続されたハー ドディスク、CD-ROMなどの情報記憶媒体および その読取装置などによって実現されるもので あり、画像処理装置5の動作に係るプログラ や、画像処理装置5の備える種々の機能を実 するためのプログラム、これらプログラム 実行に係るデータなどが格納される。また 演算部13が管空内画像を処理して撮像時の 像機2の位置を推定するための画像処理プロ ラム12aが格納される。

 演算部13は、構造領域抽出部13aと、対応 域抽出部13bと、管空深部抽出部13cと、移動 推定部13dと、位置推定部13eとを備える。構 領域抽出部13aは、管空内を移動する撮像機2 よって撮像された一の管空内画像の中から 構造領域を抽出する。対応領域抽出部13bは 一の管空内画像とは異なる時刻に撮像され 他の管空内画像の中から、構造領域抽出部1 3aによって一の管空内画像の中から抽出され 構造領域に対応する対応領域を抽出する。 空深部抽出部13cは、一の管空内画像の中か 、撮像機2の進行方向奥側の管空部分(以下 「管空深部」と称す。)を抽出する。移動量 定部13dは、一の管空内画像中の構造領域と 他の管空内画像中の対応領域と、管空深部 の位置関係をもとに、一の管空内画像の撮 時から他の管空内画像の撮像時までに移動 た撮像機2の移動量を推定する。位置推定部 13eは、移動量推定部13dによって推定された撮 像機2の移動量をもとに、各管空内画像が撮 された際の管空内での撮像機2の位置を推定 る。

 図2は、画像処理装置5の演算部13が行う演 算処理手順を示す全体フローチャートである 。なお、ここで説明する処理は、演算部13が 憶部12に格納された画像処理プログラム12a 実行することにより実現される。

 図2に示すように、演算部13は、まず、処 対象の管空内画像の時系列順序を示す符号i を「0」に初期化する(ステップS101)。そして 演算部13は、外部インターフェース10および 御部11を介して処理対象の管空内画像であ 時刻t(i)の管空内画像と、この管空内画像と 系列的に連続する管空内画像である時刻t(i+ 1)の管空内画像とを取得する(ステップS102)。 お、ここでは、時系列的に連続する管空内 像を取得することとしたが、互いの管空内 像に管空内の共通部分が映る場合であれば 必ずしも時系列的に連続した管空内画像を 得する必要はない。また、撮像機2によって 撮像された管空内画像に歪みがあれば、その 歪みを補正した管空内画像を用いて、ステッ プS103以降の処理を実行してもよい。

 図3は、撮像機2によって撮像された管空 画像の一例を示す図である。管空内画像に 、管空内の粘膜(以下、「管空粘膜」と称す )21、管空内を浮遊する内容物22や泡23などに 加え、撮像機2の進行方向奥側の管空深部24が 映る。なお、撮像機2によって撮像される管 内画像は、各画素位置においてR(赤),G(緑),B( )の各色成分に対する画素レベル(画素値)を つカラー画像である。

 そして、図2に示すように、構造領域抽出 部13aが時刻t(i)の管空内画像の中から構造領 を抽出する構造領域抽出処理を実行し(ステ プS103)、対応領域抽出部13bが時刻t(i+1)の管 内画像の中から対応領域を抽出する対応領 抽出処理を実行し(ステップS104)、管空深部 出部13cが時刻t(i),t(i+1)の各管空内画像の中か ら管空深部を抽出する管空深部抽出処理を実 行し(ステップS105)、移動量推定部13dが時刻t(i )からt(i+1)までの撮像機2の移動量を推定する 動量推定処理を実行する(ステップS106)。

 そして、ステップS106の移動量推定処理の 後、演算部13が、時系列順序を示す符号をイ クリメントしてi=i+1とし(ステップS107)、次 処理対象とする時刻t(i)の管空内画像の有無 t(i)≦t(T)により判定する。ここで、t(T)は、 理対象とする管空内画像に係る最終の時刻 ある。t(i)≦t(T)の場合には(ステップS108:Yes) ステップS101~ステップS107の処理を再度実行 る。なお、時系列的に連続した管空内画像 処理する場合には、ステップS105の管空深部 抽出処理によって時刻t(i+1)の管空内画像から 抽出した管空深部を記憶部12に保持しておく とにより、次にこの時刻t(i+1)の管空内画像 時刻t(i)の管空内画像としてステップS102か ステップS107の処理を再度実行する場合に、 れを利用することができ、これによって計 負荷を軽減できる。一方、t(i)>t(T)の場合 は(ステップS108:No)、ステップS109に移行し、 位置推定部13eが各管空内画像が撮像された際 の撮像機2の位置を推定する位置推定処理を 行する(ステップS109)。そして、演算部13が、 位置推定処理の結果に基づいて、各管空内画 像が撮像された際の管空内での撮像機2の位 情報を出力して(ステップS110)、画像処理装 5における演算部13の演算処理を終了する。 えば、演算部13は、制御部11を介して位置情 を表示部15に表示出力させる。

 次に、演算部13の各部が実行する処理に いて、詳細に説明する。まず、図2のステッ S103による構造領域抽出処理について説明す る。この構造領域抽出処理では、構造領域抽 出部13aは、時刻t(i)の管空内画像の中から複 の構造領域を抽出する。構造領域とは、異 る時刻に撮像された管空内画像間(この処理 は、図2のステップS102で取得された時刻t(i) 管空内画像と、この管空内画像と時系列的 連続する時刻t(i+1)の管空内画像との間)で対 応付けが可能な領域であり、例えば、管空粘 膜上の局所的な部位を特徴付ける構造(以下 「特徴構造」と称す。)が映る領域である。 常管空粘膜にはしわがあり、表面には部分 に血管が透けて見えるのが一般的である。 れら管空粘膜のしわや表面に透けて見える 管は、各部で形状が異なり他とは識別が可 なので、特徴構造といえる。構造領域抽出 13aは、これら特徴構造が明確に映る領域を 出する。

 図4は、構造領域抽出処理の詳細な処理手 順を示すフローチャートである。構造領域抽 出部13aは、例えば、時刻t(i)の管空内画像の 上位置を初期位置として所定サイズの矩形 域を設定し、この矩形領域の位置を所定量 つずらしながら管空内画像の右下位置まで 査させることにより、この時刻t(i)の管空内 像中の構造領域を探索する。

 まず、構造領域抽出部13aは、時刻t(i)の管 空内画像上の初期位置に所定サイズの矩形領 域を設定する(ステップS201)。そして、構造領 域抽出部13aは、設定した矩形領域内の色に関 する特徴量を求める(ステップS202)。ここで、 色に関する特徴量とは、例えば、設定した矩 形領域内のRGB平均値やRGBヒストグラム、ある いは矩形領域内の各画素のRGB値から2次的に 算される色比,色差,色相,彩度などの平均値 ヒストグラムなどである。

 次に、構造領域抽出部13aは、ステップS202 で求めた矩形領域内の色に関する特徴量と、 予め設定した管空粘膜の色に関する特徴量と の類似度を算出する(ステップS203)。例えば、 構造領域抽出部13aは、互いの特徴量を各々一 つの特徴ベクトルと考えた場合のベクトル先 端間の距離や、ベクトル同士のなす角の余弦 などを、類似度として算出する。

 次に、構造領域抽出部13aは、ステップS203 で算出した類似度と、予め閾値として設定さ れる基準類似度とを比較し、設定した矩形領 域が管空粘膜上の領域かを判定する。例えば 、構造領域抽出部13aは、算出した類似度が基 準類似度以上ならば、設定した矩形領域が管 空粘膜を映した領域と判定し(ステップS204:Yes )、ステップS205に移行する。一方、算出した 似度が基準類似度未満の場合には、設定し 矩形領域が、例えば内容物や泡を映した領 であって、管空粘膜を映した領域ではない 判定し(ステップS204:No)、ステップS206に移行 する。

 ステップS205では、構造領域抽出部13aは、 矩形領域内の画素値の分布範囲を算出する。 算出された分布範囲は、現時点での矩形領域 の位置に係る情報と対応付けられて記憶部12 保持される。画素値の分布範囲としては、 形領域内のRGB色成分毎の画素値の分布範囲 算出して、これらの中から最も広い分布範 を選出することとしてもよいし、特定の色 分の分布範囲を算出してもよい。得られた 布範囲が狭い場合には、矩形領域内の画素 は一様な状態であり、特徴構造が映ってい 可能性は低い。一方、得られた分布範囲が い場合には、矩形領域に特徴構造が映って る可能性が高い。なお、画素値の分布範囲 、矩形領域内の全画素を用いて算出しなく もよい。例えば、矩形領域内の所定方向の 素列の画素値を用いて分布範囲を算出して よいし、直交する2方向の画素列の画素値を 用いて分布範囲を算出してもよく、結果とし て矩形領域内の全画素を用いて算出する場合 と比べて計算負荷を軽減することができる。

 そして、構造領域抽出部13aは、時刻t(i)の 管空内画像上での設定領域の走査が終了する まで(ステップS206:No)、矩形領域の位置を変更 し(ステップS207)、ステップS202~ステップS206の 処理を繰り返し実行する。そして、時刻t(i) 管空内画像上での設定領域の走査が終了し 場合には(ステップS206:Yes)、ステップS208に移 行する。ステップS208では、構造領域抽出部13 aは、ステップS205で分布範囲を算出した矩形 域の中から、その分布範囲が広いものから に所定数個を選出し、特徴構造が映る構造 域として抽出する。このとき、各構造領域 重ならないように矩形領域を選出する。選 された構造領域に係るデータは、記憶部12 保持される。そして、構造領域抽出部13aは 図2のステップS103にリターンする。

 図5は、構造領域抽出処理の結果を示す模 式図であり、図3に例示した管空内画像を時 t(i)の管空内画像として構造領域抽出処理を った結果抽出された構造領域の一例を示し いる。図5の例では、構造領域として、4つ 構造領域T1,T4,T3,T4が抽出されており、この構 造領域抽出処理によって、管空内に浮遊する 内容物22や泡23などが映る領域を避け、しわ 血管を含む管空粘膜の領域21の特徴構造が映 る構造領域が抽出される。

 次に、図2のステップS104による対応領域抽 処理について説明する。この対応領域抽出 理では、対応領域抽出部13bは、時刻t(i+1)の 空内画像の中から、構造領域抽出処理の結 時刻t(i)の管空内画像の中から抽出された各 造領域と同一箇所と判断される領域を、対 領域として抽出する。具体的には、対応領 抽出部13bは、構造領域抽出処理によって抽 された各構造領域をテンプレートに設定し 公知のテンプレートマッチング処理を行っ 、時刻t(i+1)の管空内画像から、各テンプレ トに類似する領域を検出する。テンプレー マッチングの手法としては、例えば、“CG-A RTS協会,ディジタル画像処理,202p,テンプレー マッチング”で開示された手法を用いるこ ができる。なお、マッチングの探索範囲は テンプレートの中心座標(x j ,y j )(j=1,2,・・・,N(N:テンプレート数))を中心に、 管空内画像の時系列的な変化量を考慮して設 定すればよい。また高速化のために、疎密探 索法、残差逐次検討法などを用いても良い。 例えば、“CG-ARTS協会,ディジタル画像処理,206 p,高速探索法”で開示された手法を用いるこ ができる。結果的に、時刻t(i)の管空内画像 の中から抽出した各構造領域それぞれに対応 するテンプレート毎に、時刻t(i+1)の管空内画 像の中から最も類似する領域の座標(x j ’,y j ’)と、その類似度とが得られる。マッチン 時の類似度が低いテンプレートに関しては 同一箇所と判断せずに、対応領域として抽 しない。また、このようにマッチングの結 対応領域が抽出されなかった構造領域は、 後の処理で使用しない。

 図6は、対応領域抽出処理の結果を示す模 式図であり、図5に例示した管空内画像と時 列的に連続する時刻t(i+1)の管空内画像をも に、各構造領域T1~T4をそれぞれテンプレート としてマッチングを行った結果抽出された対 応領域の一例を示している。図6の例では、 5の構造領域T1に対応する対応領域T1’、構造 領域T2に対応する対応領域T2’、構造領域T3に 対応する対応領域T3’、構造領域T4に対応す 対応領域T4’が、それぞれ抽出されている。 また、図6において、各テンプレートの探索 囲ST1’~ST4’を破線によって示している。例 ば、図5に示す時刻t(i)の管空内画像中の構 領域T1に着目すれば、この構造領域T1をテン レートとしたマッチングが、図6に示す時刻 t(i+1)の管空内画像中の破線で示す探索範囲ST1 ’で行われ、検出された類似度の高い領域が 対応領域T1’として抽出される。

 次に、図2のステップS105による管空深部 出処理について説明する。この管空深部抽 処理では、管空深部抽出部13cは、時刻t(i),t(i +1)の各管空内画像の中から、管空深部を抽出 し、その重心位置を算出する。管空深部は、 撮像機2から距離が離れているため、撮像機2 らの照明が届きにくく、暗い領域として得 れる。この暗い画素が集まっている領域を 空深部として抽出し、その重心位置を求め 。なお、図3,5,6に示す管空内画像では、管 を理解し易いように模式的に管空深部の中 を明るく示しているが、実際には中心部分 暗い。管空深部抽出部13cは、時刻t(i),t(i+1)の 各管空内画像の中から暗い画素が集まる領域 (暗部)を管空深部として抽出し、その重心位 を求める。

 図7は、管空深部抽出処理の詳細な処理手 順を示すフローチャートである。管空深部抽 出部13cは、時刻t(i)の管空内画像および時刻t( i+1)の管空内画像をそれぞれ処理対象とし、 ープAの処理をそれぞれ実行する(ステップS30 1~ステップS306)。ここで、ループA内の処理の 明において、処理対象とする管空内画像を 対象管空内画像」と称す。

 ループAでは、まず、対象管空内画像を構 成する各画素のG値と、予め設定される所定 閾値とを比較し、対象管空内画像の各画素 中から、G値が所定の閾値以下の画素を暗部 素として抽出する(ステップS302)。ここでG値 を用いるのは、血液中のヘモグロビンの吸収 帯域の波長に近く、感度や解像度が高いこと から、対象管空内画像の明暗情報をよく表す ためである。なお、G値以外の色成分の値を いて暗部画素を抽出することとしてもよい あるいは、公知の変換技術を用いて算出し 明暗情報を示す値を用いて暗部画素を抽出 ることとしてもよい。例えば、YCbCr変換によ って算出した輝度や、HSI変換によって算出し た明度を用いることができる。また、G値に して予め設定される所定の閾値を設定する ととしたが、対象管空内画像を構成する各 素のG値分布を算出し、公知の判別分析法な を用いて設定することとしてもよい。判別 析法の手法としては、例えば、“CG-ARTS協会 ,ディジタル画像処理,175p,判別分析法”で開 された手法を用いることができる。

 続いて、管空深部抽出部13cは、ステップS 302で抽出した暗部画素に対して公知のラベリ ング処理を行って、隣接する暗部画素群に固 有の値(ラベル)を付ける(ステップS303)。これ より、対象管空内画像中の暗部領域を認識 ることができる。ラベリング処理の手法と ては、例えば、“CG-ARTS協会,ディジタル画 処理,181p,ラベリング”で開示された手法を いることができる。

 続いて、管空深部抽出部13cは、ステップS 303で認識した対象管空内画像中の各暗部領域 の面積をそれぞれ算出し、面積が最も大きい 暗部領域を管空深部として抽出する(ステッ S304)。管空内画像には、例えば管空粘膜のし わの影など、管空深部以外の暗部領域も存在 するが、通常これらの領域は管空深部に比べ て面積が小さいので、管空深部との識別が可 能である。そして、管空深部抽出部13cは、管 空深部として抽出した暗部領域の重心位置を 算出する(ステップS305)。抽出された管空深部 の領域や、この管空深部の重心位置に係るデ ータは、対象管空内画像の識別情報と対応付 けられて記憶部12に保持される。そして、管 深部抽出部13cは、時刻t(i)の管空内画像およ び時刻t(i+1)の管空内画像それぞれについてル ープAの処理を実行したならば、図2のステッ S105にリターンする。

 図8は、図5に例示した時刻t(i+1)の管空内 像に対する管空深部抽出処理の結果を示す 式図である。図8の例では、管空深部抽出処 の結果、斜線領域31で示す暗部領域が管空 部として抽出され、その重心位置33が算出さ れる。

 次に、図2のステップS106による移動量推 処理について説明する。この移動量推定処 では、移動量推定部13dは、構造領域抽出部13 aが時刻t(i)の管空内画像の中から抽出した構 領域の位置と、対応領域抽出部13bが時刻t(i+ 1)の管空内画像の中から抽出した対応領域の 置と、管空深部抽出部13cが時刻t(i)管空内画 像および時刻t(i+1)の管空内画像の中から抽出 した管空深部およびその重心位置とをもとに 、時刻t(i)から時刻t(i+1)までの撮像機2の移動 を推定する。推定された移動量は、記憶部1 2に格納・蓄積される。

 図9は、移動量推定処理を説明するための 管空内と撮像機2のモデル図であり、時刻t(i) おいて管空内の特徴構造51を含む管空内画 を撮像した撮像機2の撮像状況モデルを上段 示し、時刻t(i+1)において特徴構造51を含む 空内画像を撮像した撮像機2の撮像状況モデ を下段に示している。図9の下段に示す撮像 状況モデルでは、上段に示す撮像状況モデル に対して、その撮像位置(撮像機2の位置)の変 化と撮像方向の変化とが見られる。ここで、 Dは、時刻t(i)における撮像機2から管空粘膜の 特徴構造51までの距離を管空内壁面上に投影 た特徴構造距離を表し、D’は、時刻t(i+1)に おける撮像機2から管空粘膜の特徴構造51まで の距離を管空内壁面上に投影した特徴構造距 離を表す。Oは撮像機2が有するレンズなどの 学系の主点に相当する光学中心である。Rは 管空半径である。この管空半径Rとしては、 えば平均的な管空半径を用いる。

 また、図9上段のモデル図において、この 撮像状況モデルによって撮像機2の撮像素子 に投影されて得られる管空内画像の画像座 53aを示している。この画像座標53aは、撮像 2の光軸52と交わる位置を原点とした座標系 あり、fは、撮像機2の光学中心Oから撮像素 までの距離である。ここで、この撮像状況 デルによって得られる管空内画像中の特徴 造51が映る構造領域の中心の座標を、構造領 域中心座標T(xT,yT)とし、この管空内画像にお る管空深部の重心位置の座標を管空深部重 座標C(xC,yC)とする。また、θを、時刻t(i)に ける、光学中心Oから管空深部の重心方向54 のベクトルOCと光学中心Oから特徴構造51への ベクトルOTとの成す角とする。

 同様にして、図9下段のモデル図において 、この撮像状況モデルによって得られる管空 内画像の画像座標53bを示している。この画像 座標53bは、撮像機2の光軸52と交わる位置を原 点とした座標系であり、fは、撮像機2の光学 心Oから撮像素子までの距離である。ここで 、この撮像状況モデルによって得られる管空 内画像中の特徴構造51が映る対応領域の中心 座標を、対応領域中心座標T’(xT’,yT’)と 、この管空内画像における管空深部の重心 置の座標を管空深部重心座標C’(xC’,yC’)と する。また、θ’を、時刻t(i+1)における、光 中心Oから管空深部の重心方向54へのベクト OC’と光学中心Oから特徴構造51へのベクト OT’とのなす角とする。

 ここで、図9上段の撮像状況モデルの特徴構 造距離D,構造領域中心座標T,管空深部重心座 C,距離f,管空半径Rから、次式(1)が得られる。 なお、δは、撮像機2の撮像素子のピッチを表 す。距離fおよび撮像素子のピッチδの各カメ ラパラメータの値は、事前に取得しておく。

 同様にして、図9下段の撮像状況モデルの特 徴構造距離D’,構造領域中心座標T’,管空深 重心座標C’,距離f,管空半径Rから、次式(2)が 得られる。

 そして、式(1)および式(2)から次式(3)が得ら る。

 式(3)を変形すると、次式(4)が得られる。

 式(4)が示すD-D’は、時刻t(i)および時刻t(i +1)の各時刻での撮像機2から管空粘膜の特徴 造51までの距離を管空内壁面上に投影した特 徴構造距離の差分であり、図9下段に示す時 t(i)から時刻t(i+1)までの撮像機2の移動量dに 当する。このようにしてD-D’を求めること より、時刻t(i)から時刻t(i+1)までの撮像機2の 移動量を推定することができる。具体的には 、移動量推定部13dは、構造領域抽出処理によ って抽出された各構造領域に対応する特徴構 造それぞれについてD-D’を求める。そして、 移動量推定部13dは、求めた複数の移動量の値 の平均値を算出して、撮像機2の時刻t(i)から 刻t(i+1)までの移動量を推定する。

 次に、図2のステップS109による位置推定 理について説明する。この位置推定処理で 、位置推定部13eは、移動量推定処理の結果 定されて記憶部12に蓄積された時刻t(i)から 刻t(i+1)までの撮像機2の移動量の累積値を求 、各管空内画像を撮像した際の撮像機2の位 置を推定する。この累積値は、管空の入口で の時刻t(0)から管空の出口での時刻t(T)までの 像機2の移動距離に相当する。なお、求めた 累積値を、撮像機2が管空入口から出口まで 動した移動量の総和、すなわち管空の全長 割ることにより、各時刻における管空内で 撮像機2の相対的な位置を割り出すこととし もよい。

 図10は、位置推定処理の結果を示す模式 であり、横軸を時刻t、縦軸を管空入口から 空出口までの撮像機2の相対的な位置として 、推定された撮像機2の相対的な位置の時系 変化を示している。これによれば、患部を した管空内画像の撮像時刻をもとに、この 空内画像を撮像した際の管空内での撮像機2 管空入口または管空出口からの相対的な位 を知ることができ、患部の位置を推定する とが可能となる。

 このように実施の形態1では、撮像機2が 系列で撮像した管空内画像を処理すること よって、撮像機内や患者の体外に別途装置 設けることなく、簡易な構成で撮像機2の移 量を推定し、各管空内画像を撮像した際の 像機2の管空内における位置を推定すること ができる。この結果、撮像機に移動量測定用 の単心コイルなどの装置を別途内蔵した場合 のように撮像機が大型化したり、システムの 構成が複雑化するようなことはなく、撮像機 や体外装置をコンパクトかつ低コストで生産 することができる。

 なお、撮像機2が患部を撮像した場合の撮 像機2の位置は、患部の近傍であって、患部 位置と完全には同一ではない。しかしなが 、患部が映る管空内画像を利用して、患者 管空内へ医療処置具を挿入する際の挿入ル トを経口からとすべきか経腔からとすべき を判断する場合であるとか、患者の体を切 する位置を特定臓器の上部に近い方とすべ か下部に近い方とすべきかを判断する場合 どには、患部の位置を厳密に把握せずとも い。この場合、実施の形態1によって患部の 体の位置の情報が得られれば、その後の組 採取や止血、患部切除などの医療処置でこ 位置の情報を役立てることができる。

 また、実施の形態1では、管空入口から出 口までを対象に説明を行ったが、小腸または 大腸などの特定の臓器の開始位置または終了 位置などを基点とした撮像機2の位置を推定 てもよい。これによれば、特定の臓器の開 位置または終了位置から管空に沿ってどの 度の位置に患部があるかという情報を得る とができる。

 また、実施の形態1では、構造領域を管空 深部よりも先に抽出したが、管空深部を先に 抽出し、この位置にもとづいて構造領域を抽 出してもよく、例えば管空深部を囲むように 構造領域を抽出してもよい。

 また、実施の形態1では、所定サイズの矩 形領域を走査しながら構造領域として適当な 複数の領域を抽出する方法を示したが、構造 領域の形状は矩形である必要はなく任意の形 状でもよい。たとえば矩形領域内の画素ごと に、管空粘膜の画素か否かの判定を行い、管 空粘膜でないと判定された画素を除いた任意 形状の領域を構造領域として抽出することも できる。

 また、予め所定サイズの格子状に管空内 像を分割し、各分割領域において図4に示し たステップS202~S205を行い、最後に、分布範囲 が大きな分割領域から順に所定個数の分割領 域を構造領域として抽出してもよく、結果と して構造領域を抽出するための計算負荷を軽 減できる。ここで、構造領域を複数抽出せず 、一つだけ抽出することにすれば計算負荷は さらに軽減できる。

(実施の形態2)
 次に、本発明の実施の形態にかかる画像処 装置について説明する。図11は、本発明の 施の形態2にかかる画像処理装置のブロック である。図11に示すように、画像処理装置60 は、各種情報を出力する表示部61と、各種情 の入力を受け付ける入力部62と、各種情報 記憶する記憶部63と、画像処理装置60の各部 処理および動作を制御する制御部64と、画 情報を解析する画像解析部65を備える。表示 部61、入力部62、記憶部63、制御部64、画像解 部65は電気的に接続されている。

 表示部61は、液晶ディスプレイなどを備 、画像を含む各種情報を表示する。表示部61 は、特に、記憶部63に記憶された画像と、画 処理装置60のユーザーに対して各種処理情 の入力を依頼するGUI(Graphical User Interface)画 とを表示する。

 入力部62は、画像処理装置60で処理する画 像、各種処理情報などの入力を受け付ける。 具体的には、入力部62は、USB,IEEE1394などの通 用インターフェースを備え、外部装置から 画像の入力を受け付ける。また、入力部62 、各種スイッチ、入力キー、マウス、タッ パネルなどを備え、ユーザーが所定位置と 距離を把握したいと考える被写体である関 領域が写っている画像中の領域の指定を、 ーザーから受け付ける。なお、入力部62は、 各種メモリカード、CD、DVDなどの携帯型記憶 体に対応するインターフェースを備え、こ 携帯型記憶媒体からの画像の入力を受け付 るようにしてもよい。

 記憶部63は、各種処理プログラムなどが らかじめ記憶されたROMと、各処理の処理パ メータ、処理データなどを記憶するRAMとに って実現される。記憶部63は、移動する撮像 機によって時系列的に撮影された画像列の画 像情報63aを記憶する。なお、記憶部63は、各 メモリカード、CD、DVDなどの携帯型記憶媒 を着脱可能な画像記憶部として備えるよう してもよい。

 制御部64は、記憶部63に記憶された各種処 理プログラムを実行するCPUなどによって実現 される。制御部64は、特に、画像読込部64aと 示制御部64bとを備える。画像読込部64aは、 憶部63に記憶されている画像情報63aを読み む。また表示制御部64bは、画像読込部64aが み込んだ画像などを表示部61に表示する制御 を行う。

 画像解析部65は、撮影距離算出部651と、 動量算出部652と、距離算出部653とを備える 撮影距離算出部651は、関心領域が撮影され いる画像を解析し、関心領域と撮像機との 影距離を算出する。また、移動量算出部652 、時系列的に撮影された画像列を構成する 像を解析し、各画像を撮影する間に撮像機 移動した移動量を算出する。さらに、距離 出部653は、移動量算出部652によって算出さ た移動量を累積し、撮像機が所定位置を出 した後の累積移動量を算出する。なお、所 位置とは、管内の所定の基準点の位置、ま は撮像機が最初に画像を撮影した位置、若 くはユーザーより入力部62を介して指定され た位置である。

 さらに、移動量算出部652は、比較領域設 部652aと、算出部652bと、移動判断部652cとを える。比較領域設定部652aは、各画像におい て比較領域を設定する。比較領域とは、画像 上において他の領域とは区別できるような特 徴のある領域をいい、例えば各画像をフーリ エ変換して周波数空間とした場合、特徴的な 周波数分布を示す領域である。そのほか、領 域分割を行った際に特徴的な領域として認識 される領域、または、画像中で、ユーザーに より設定された領域など、領域自体が特徴的 であるということにより、テンプレートマッ チングを行う際に有効に用いることができる 領域を、比較領域とすることができる。

 算出部652bは、連続する2以上の画像にお て設定された比較領域の位置のずれに基づ て、それらの画像を撮影する間の撮像機の 動量を算出する。ここで、算出部652bは、テ プレートマッチングを用いて比較領域の位 ずれを算出する。すなわち、算出部652bは、 比較領域設定部652aが設定した比較領域をテ プレートとし、他の画像においてこのテン レートと最も相関の高い領域を検出し、比 領域とこの比較領域にもっとも相関の高い 域との画像領域上での位置ずれを検出し、 の位置ずれに基づいて撮像機の移動量を算 する。

 なお、算出部652bは、全画像領域をテンプ レートとして画像間の被写体の位置ずれを検 出してもよい。この場合、比較領域設定部652 aは不要である。

 また、移動判断部652cは、連続する2枚以 の画像を比較し、これらの画像を撮影する に撮像機が移動したか否かを判断する。移 判断部652cが画像を撮影する間に撮像機が移 したと判断した場合、算出部652bは、それら の画像間について、移動量の算出処理を行う 。

 次に、画像処理装置60が行う画像解析処 の手順について説明する。図12は、制御部64 制御のもと、画像処理装置60が、撮像機が 定位置を出発した後の累積移動量、すなわ 撮像機の累積移動距離を算出し表示する処 手順を示すフローチャートである。図12に示 すように、まず、画像読込部64aが、記憶部63 記憶されている画像情報63aを読み込み(ステ ップS401)、表示制御部64bが、読み込んだ画像 表示部61に表示する(ステップS402)。その後 制御部64は、入力部62を介して、ユーザーよ 関心領域の入力を受け付ける(ステップS403) なお、実施の形態2では、ユーザーから関心 領域が写っている画像中の領域の指定を受け 付ける構成としているが、ステップS403の処 を、画像中の関心領域を自動的に抽出する 成とすることもできる。例えば、関心領域 して抽出したい領域の画像特徴(色やテクス ャなど)を予め用意しておいて、その画像特 徴を備えた領域をテンプレートマッチングや パターン認識などの公知の手法で抽出するこ とで、画像中の関心領域を設定(抽出)する構 とすることができる。制御部64は関心領域 ついての情報を取得した場合(ステップS403:Ye s)、画像解析部65を制御し、所定位置と関心 域に対応する位置との間での撮像機の累積 動距離を算出させる(ステップS404)。その後 表示制御部64bは、算出された累積移動距離 表示部61に表示させる(ステップS405)。なお、 制御部64が関心領域についての情報を取得し かった場合(ステップS403:No)、制御部64は画 解析処理を終了する。

 ここで、ステップS404において画像解析部65 行う処理について説明する。図13は、関心 域Tが撮影された画像100と、管200内における 心領域Tおよび各画像の撮影位置C 1 ~C i ~C n とを示した図である。図13に示すように、撮 機は、始点である撮影位置C 1 を出発後、管200の管軸上を管軸方向に進行し ながら、撮影位置C 1 ~C i ~C n において画像を撮影する。なお、画像100は、 撮影位置C i において撮影された画像である。

 ユーザーが表示部61に表示された画像を閲 し、始点(撮影位置C i )と関心領域Tに対応する位置との間での撮像 の累積移動距離を算出するよう制御部64に 力した場合を説明する。この場合、画像解 部65は、図13に示すように、各撮影位置間の 離、すなわち各々撮影位置から次の撮影位 までの撮像機の移動量L 1 ~L i-1 の累積量と、撮影位置C i と関心領域Tとの管軸方向の撮影距離X i を加算することによって、撮像機の累積移動 距離を算出する。

 具体的には、撮影距離算出部651が画像100を 析して撮影距離X i を算出する。また、移動量算出部652が撮影位 置C 1 ~C i において撮影された画像を解析して撮像機の 移動量L 1 ~L i-1 を算出する。その後、距離算出部653が移動量 L 1 ~L i-1 を累積加算し、さらにこの累積量に撮影距離 X i を加算して、始点である撮影位置C 1 と関心領域Tに対応する位置と間での撮像機 累積移動距離を算出する。なお、所定の閾 で定まる条件を充たさない移動量について 、累積加算の対象とせずに、所定の閾値で まる条件を充たす移動量についてのみ累積 算の対象とすることもできる。例えば、所 の閾値未満の移動量を累積加算の対象から したり、所定の閾値以上の移動量を累積加 の対象から外したりする。

 ここで、撮影距離算出部651および移動量算 部652が行う画像解析処理について説明する まず、撮影距離算出部651が行う画像解析処 について、図14を用いて説明する。図14は、 管200内における撮影位置C i と関心領域Tとの位置関係、および画像100を 影した撮像機の像面100’上の関心領域T’と 点Oとの位置関係を示した図である。なお、 撮像機は管軸上を管軸方向に移動しており、 撮像機の光軸と管軸とが一致しているものと する。図14に示すように、撮像機と関心領域T とを結んだ線と管軸(光軸)との交角をθとす と、管200の管径rと撮影距離X i との関係、および焦点Oと関心領域T’との距 OT’と焦点距離aとの関係は、以下のように される。

 実施の形態2では、管径rは既知であり、焦 距離aは撮像機の撮影条件として画像情報63a 含まれる情報であるとする。したがって、 影距離算出部651は、式(6)および画像100を解 することによって得られる距離OT’などの 報を用いて、撮影距離X i を算出する。なお、実施の形態2では、管径r 既知としているが、画像100を解析すること 、管径rを算出する構成とすることもできる 。

 次に、移動量算出部652の各部が行う画像解 処理について、図15を用いて説明する。図15 は、比較領域設定部652aが設定した比較領域A 、比較領域Aを撮影した撮影位置C k-1 、C k との位置関係、および撮影位置C k-1 、C k で撮影された画像101、102を示した図である。 なお、図15において、画像101、102上の比較領 Aを比較領域A’、A’’とする。図15に示す うに、撮影位置C k-1 から撮影位置C k までの撮像機の移動量L k-1 は、撮影位置C k-1 と比較領域Aとの管軸方向の撮影距離X k-1 と、撮影位置C k と比較領域Aとの管軸方向の撮影距離X k との差として算出できる。撮影距離X k-1 、X k は、式(6)を用いて算出できるので、移動量L k-1 は、下記の式(7)のように示される。

 したがって、比較領域設定部652aが、画像101 、102において比較領域Aを設定し、算出部652b 、式(7)および画像101、102を解析することに って得られる距離OA’、OA’’を用いて、移 動量L k-1 を算出する。比較領域設定部652aおよび算出 652bは、同様に撮影位置C 1 ~C i の各撮影位置間における撮像機の移動量L 1 ~L i-1 を算出する。

 なお、比較領域設定部652aは、常に各画像 上で1以上の比較領域を設定する。さらに、 較領域設定部652aは、図16に示すように、所 の比較領域Bがフレームアウトする前に、他 比較領域Dを設定する。このように比較領域 を設定するのは、すべての撮影位置間におい て、撮像機の移動量を算出するためである。

 また、移動判断部652cは、連続する画像間に おいて画像上での比較領域の位置のずれ量が 所定の閾値未満であった場合に、これらの画 像を撮影する間に撮像機は移動しなかったと 判断する。例えば、図17に示すように、撮影 置C m-1 、C m で撮影された画像106、107上の比較領域E’、E ’間の位置のずれ量E’E’’が所定量未満 場合、撮影位置C m-1 、C m 間において撮像機の移動はなかったと判断し て、所定の閾値以上の場合に移動量を算出す るように構成することができる。

 このように、実施の形態2にかかる画像処 理装置60は、移動する撮像機によって時系列 に撮影された画像列を構成する画像上での 較領域の位置のずれに基づいて、各画像間 の撮像機の移動量を算出するとともに、撮 機との撮影距離を算出する。したがって、 像処理装置60によれば、各画像が撮像機が の程度移動したときに撮影された画像であ かという情報が明らかとなり、所定位置と 心領域に対応する位置との間での撮像機の 積移動距離を把握することができる。

 なお、上述した実施の形態2において、所 定位置間の管軸方向の距離である管長が既知 である場合、この管長を用いて撮像機の移動 量を補正してもよい。すなわち、画像情報63a を解析して算出した所定位置間の撮像機の累 積移動量を既知の管長で正規化して、算出し た累積移動量を補正してもよい。補正した累 積移動量を用いて所定位置と関心領域に対応 する位置との間での撮像機の移動距離を算出 することにより、累積移動距離を、より正確 に算出できる。

 また、各画像間において複数の比較領域 設定する場合は、例えば以下の処理を行う とで移動量を算出する。

 この場合、算出部652bは、例えば、図18に示 ように全画像領域をM×N個に分割した分割領 域F 11 ~F NM の領域ごとに、画像間の撮像機の移動量を算 出する。ここで、分割領域ごとに算出した撮 像機の移動量を領域移動量という。この領域 移動量を用いて所定の画像間の撮像機の移動 量を算出する。例えば、算出部652bは領域移 量を統計処理することで、各画像間の移動 を算出する。例えば複数の領域移動量の平 値を各画像間の移動量とみなす。あるいは 各領域移動量のうちの所定の閾値範囲に入 領域移動量の平均値を各画像間の移動量と なす。

(実施の形態3)
 また、上述した実施の形態2では、所定位置 から関心領域を撮影した位置までの撮像機の 移動量と関心領域を撮影した撮像機と関心領 域との撮影距離とを加算した距離を、所定位 置から撮像機が移動した累積移動距離として 算出したが、この実施の形態3では、所定位 から関心領域を撮影した位置までの撮像機 移動量を、所定位置から撮像機が移動した 積移動距離として算出する。これは、撮影 離と比較して撮像機の移動量が極めて大き 場合、撮像機の移動量の累積値を所定位置 ら関心領域に対応する位置までの距離と近 できるためである。

 すなわち、図19に示すように、実施の形 3にかかる画像処理装置60-2は、画像処理装置 60が備えた画像解析部65に替えて画像解析部65 -2を備える。また、画像解析部65-2では、画像 解析部65が備えた移動量算出部652と、距離算 部653に替えて距離算出部654とを備え、撮影 離算出部651を備えていない。その他の構成 、画像処理装置60と同じである。

 距離算出部654は、移動量算出部652が算出 た撮像機の移動量を累積加算して所定位置 ら関心領域に対応する位置までの撮像機の 積移動距離を算出する。なお、撮像機の累 移動距離を算出するために、画像処理装置6 0-2が行う画像解析処理の手順は、図12に示し 画像処理装置60が行う画像処理手順と同様 ある。ただし、本実施形態では、関心領域 前記撮像機との撮影距離を算出する必要が いため、実施の形態2のステップS403のように 、画像中での関心領域の位置を特定する必要 がない。そこで、本実施形態では、ステップ S403の代わりに、関心領域が写っている画像 、ユーザーの指定入力により、あるいは自 的に特定するだけでも充分である。

 このように、実施の形態3では所定位置と 関心領域に対応する位置との間での撮像機の 累積移動距離を、所定位置から関心領域を撮 影する位置までの撮像機の移動量に近似して 算出する。したがって、実施の形態2と比較 て算出処理量が軽減され、画像処理装置に かる算出処理の負担が軽減される。

(実施の形態4)
 次に、本発明の実施の形態4について説明す る。この実施の形態4では、実施の形態2また 実施の形態3にかかる画像処理装置において 、比較領域を設定する画像領域を制限する。

 例えば、図20に示すように、実施の形態3 かかる画像処理装置60-3は、画像処理装置60 備えた画像解析部65に替えて画像解析部65-3 備える。画像解析部65-3は、移動量算出部652 に替えて移動量算出部655を備える。移動量算 出部655は、比較領域設定部655a、算出部655b、 動判断部655cと、領域制限部655dを備える。 の他の構成は、画像処理装置60と同じであり 、同一の構成部分には同一の符号を付してい る。なお、画像処理装置60-3は、画像処理装 60の構成をもとに、移動量算出部652に領域制 限部655dを備える構成としてもよい。

 領域制限部655dは、画像情報63aを解析し、 画像の歪曲収差などを考慮して比較領域を設 定できる領域を制限する。例えば、図21に示 ように、画像領域中央および画像領域の端 除いた領域から比較領域が設定されるよう する。なお、ユーザーが、入力部62を介し 画像の歪曲収差などを考慮して選択した領 を設定領域として設定してもよい。

 比較領域設定部655aは、領域制限部655dに って制限された範囲で比較領域を設定する 算出部655bは、算出部652bと同様に、比較領域 設定部655aによって設定された比較領域を用 て、撮像機の移動量を算出する。移動判断 655cは、移動判断部652cと同様の処理を行う。

 次に、図22を参照し、制御部64の制御のも と、画像処理装置60-3が所定位置と関心領域 の距離を算出し表示する処理手順を説明す 。まず、ステップS401~S403と同様に、画像読 部64aは、記憶部63より画像情報63aを読み込み (ステップS501)、表示制御部64bが画像を表示部 61に表示し(ステップS502)、制御部64は、ユー ーより関心領域の入力を受け付ける(ステッ S503)。ステップS503では、ステップS403と同様 に、自動的に関心領域を設定するようにする こともできる。制御部64が関心領域について 情報を取得した場合(ステップS503:Yes)、領域 制限部655dは、画像情報またはユーザーの指 に基づいて比較領域を設定する範囲を制限 る(ステップS504)。その後、画像解析部65-3が 定位置から関心領域に対応する位置までの 像機の累積移動距離を算出し(ステップS505) 表示制御部64bが画像解析部65-3によって算出 された累積移動距離を表示部61に表示する(ス テップS506)。なお、制御部64が関心領域につ ての情報を取得しなかった場合(ステップS503 :No)、制御部64は画像解析処理を終了する。

 このように、実施の形態4にかかる画像処 理装置60-3は、画像の歪曲収差や、ユーザー 指示などを考慮して制限された範囲内にお て比較領域を設定する。したがって、実施 形態4では、実施の形態2や実施の形態3に比 て、より正確な所定位置と関心領域との距 を算出できる。

(実施の形態5)
 次に、実施の形態5について説明する。この 実施の形態5では、実施の形態2~4にかかる画 処理装置において、画像に撮影されている 察対象を特定し、観察対象ごとに、所定位 から関心領域までの撮像機の距離を算出で るようにしている。

 例えば、図23に示すように、実施の形態5 かかる画像処理装置60-4は、画像処理装置60 備えた画像解析部65に替えて画像解析部65-4 備える。画像解析部65-4は、画像解析部65が えた撮影距離算出部651および移動量算出部6 52に替えて撮影距離算出部656および移動量算 部657を備える。移動量算出部657は、比較領 設定部657a、算出部657b、移動判断部657c、観 対象特定部657dを備える。その他の構成は、 画像処理装置60と同じであり、同一構成部分 は同一の符号を付している。なお、画像処 装置60-4は、画像処理装置60の構成をもとに 移動量算出部652に観察対象特定部657dを加え た構成としてもよい。あるいは、画像処理装 置60-4は、画像処理装置60-3の構成をもとに、 動量算出部655の領域制限部655dに替えて観察 対象特定部657dを加えた構成としてもよい。

 観察対象特定部657dは、例えば各画像に撮 影されている管壁の性状に基づいて、観察対 象を特定する。そして、撮影距離算出部656お よび算出部657bは、観察対象特定部657dが特定 た観察対象に応じた管径と、式(6)、(7)とを いて、撮像機と関心領域との撮影距離、お び撮像機の移動量を算出する。

 なお、比較領域設定部657aおよび移動判断 部657cは、比較領域設定部652aおよび移動判断 652c同様の処理を行う。

 ここで、図24を参照しつつ、画像解析部65 -4が、複数の観察対象を有する管201内を移動 る撮像機70によって撮影された画像列を解 する処理について説明する。図24は、管径の 異なる観察対象201a、201bが連結している管201 示す図である。図24において、管201の所定 置(s1)と所定位置(g1)との間が観察対象201aで り、所定位置(s2)と所定位置(g2)との間が観察 対象201bである。撮像機70は、所定位置(s1)、(g 1)、(s2)、(g2)の順に移動しながら、管201内を 影する。

 観察対象特定部657dは、観察対象201a、201b 管壁の性状に基づいて、画像に撮影されて る観察対象が観察対象201aまたは観察対象201 bであるか、若しくはいずれにも該当しない を特定する。さらに、撮影距離算出部656は 特定された観察対象に応じた管径を用いて 影距離を算出する。また、算出部657bは、観 対象に応じた管径を用いて、観察対象ごと 設定された所定位置、例えば所定位置(s1)、 (s2)からの撮像機70の移動量を算出する。

 次に、図25を参照し、制御部64の制御のも と、画像処理装置60-4が所定位置と関心領域 の距離を算出し表示する処理手順を説明す 。まず、ステップS401~S403と同様に、画像読 部64aは、記憶部63より画像情報63aを読み込み (ステップS601)、表示制御部64bが画像を表示部 61に表示し(ステップS602)、制御部64は、ユー ーより関心領域の入力を受け付ける(ステッ S603)。ステップS603では、ステップS403と同様 に、自動的に関心領域を設定するようにする こともできる。制御部64が関心領域について 情報を取得した場合(ステップS603:Yes)、観察 対象特定部657dは、画像情報63aに基づいて、 画像に撮影されている観察対象を特定する( テップS604)。その後、画像解析部65-4は、観 対象ごとに設定された所定位置から関心領 に対応する位置までの撮像機との累積移動 離を算出し(ステップS605)、表示制御部64bが 出された累積移動距離を表示部61に表示す (ステップS606)。

 なお、本実施形態では、所定位置を観察 象ごとに定める。例えば、各画像に撮影さ ている観察対象を特定することで、観察対 が画面上で切り替わった位置を特定する。 して、観察対象が画面上で切り替わった位 を所定位置とする。

 このように、実施の形態5にかかる画像処 理装置60-4は、画像に撮影されている観察対 を自動的に特定し、この観察対象に応じて 撮影距離や移動量を算出する際の条件の一 である管径を変更しつつ、撮像機の移動量 算出する。したがって、実施の形態5では、 径の異なる観察対象を有する管内を移動す 撮像機によって時系列的に撮影された画像 の画像を用いて、撮像機の累積移動距離を 出できる。また、所定位置を観察対象ごと 定めることで、観察対象ごとに撮像機の移 距離を算出することができる。

 ところで、上述した実施の形態2~5にかか 画像処理装置は、カプセル型内視鏡で撮影 た画像列(胃腸管内画像列)の解析に対して 適用できる。図26は、実施の形態5の画像処 装置87を備えた胃腸管内情報取得システムの 一例を模式的に示す図である。図26に示す被 体内情報取得システムは、被検体Hの胃腸管 内に導入され、胃腸管内画像を撮像するカプ セル型内視鏡81と、カプセル型内視鏡81によ て送信された無線信号を受信し、受信した 線信号に含まれる画像を蓄積する受信装置83 と、受信装置83および画像処理装置に着脱可 なメモリカードなどの携帯型の記憶部85と 備える。

 カプセル型内視鏡81は、被検体Hの管空内 像の一例である胃腸管内画像を撮影する撮 機能と、撮影した画像を含む無線信号を外 に送信する無線通信機能とを有する。より 体的には、カプセル型内視鏡81は、被検体H 体内の胃腸管内などの管空内を進行すると 時に、例えば0.5秒程度の所定の間隔(2Hz程度 )で被検体Hの胃腸管内画像を撮影し、この撮 した胃腸管内画像を所定の電波によって受 装置83に送信する。カプセル型内視鏡81は被 検体Hの胃腸管内を8時間程度の時間をかけて 動しながら撮影し、時系列の管空内画像の 例である胃腸管内画像列を作成する。

 受信装置83には、カプセル型内視鏡81によ って送信された無線信号を受信する複数の受 信アンテナ83a~83hが接続されている。受信ア テナ83a~83hは、例えばループアンテナを用い 実現され、カプセル型内視鏡81の通過経路 対応する被検体Hの体表上に分散配置される このような受信アンテナは、被検体Hに対し て1以上配置されればよく、その配置数は、 示するように8個に限定されるものではない

 受信装置83は、受信アンテナ83a~83hのいず かを介してカプセル型内視鏡81より発信さ る無線信号を受信し、この受信した無線信 をもとに被検体Hの胃腸管内画像の画像情報 取得する。受信装置83が取得した画像情報 、その受信装置83に挿着された記憶部85に格 される。被検体Hの胃腸管内画像の画像情報 を記憶した記憶部85は、画像処理装置87に挿 され、画像処理装置87における処理に使用さ れる。

 画像処理装置87は、図23に示して説明した 観察対象特定部657dを備えており、カプセル 内視鏡81が撮影した各臓器を特定できる。し たがって、画像処理装置87によれば、臓器ご に撮像機の移動距離を算出できる。

 なお、観察対象特定部は、胃腸管の粘膜 面の性状に基づいて、各臓器を特定する。 腸管の粘膜表面の性状は、各臓器によって なり、食道や胃の粘膜表面は、小腸に比べ 凹凸が少なく平坦で、逆に、小腸の粘膜表 は、絨毛などによって表面に凹凸が多い。 のため、食道や胃が撮像された画像は、低 波数成分が支配的であり、小腸が撮像され 画像は、高周波数成分が支配的である。し がって、観察対象特定部は、各画像の空間 波数成分を利用して、観察画像に撮像され 臓器を判定する。具体的には、観察対象特 部は、空間周波数成分情報として例えばフ リエ変換によって得られるパワースペクト を用いて臓器判定を行う。

 また、各臓器の粘膜表面の性状の違いに り、各画像に撮影されている臓器によって 各画像の所定の画素とその周辺画素との相 の高さ、各画像のテクスチャ情報量、各画 の圧縮データのファイルサイズ、または圧 データの伸張時に算出されるDCT係数などに 差が生じる。したがって、観察対象特定部 、これらを比較することによって臓器判定 行ってもよい。また、各臓器によって、カ セル型内視鏡の移動速度が異なるので、時 列で連続した画像間における周波数成分の 化量に差が生じ、画像間の圧縮データのフ イルサイズの変化量またはDCT係数の変化量 差が生じる。そこで、観察対象特定部は、 像間におけるこれらの変化量を比較して臓 判定を行ってもよい。

 医師が胃腸管内画像列を閲覧し病変部を 見した場合、各臓器の入口または出口と病 部との距離についての情報は、病変部への 処および治療計画を立てる際に有効な情報 なる。このように、本実施形態の胃腸管内 報取得システムによれば、医師にとって有 な情報を提供することができる。

 以上のように、本発明にかかる画像処理 置、画像処理プログラムおよび画像処理方 は、体内の管空内を移動する撮像機により 像された時系列の管空内画像をもとに、撮 機の管空内での位置を推定する場合に有用 ある。