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Title:
IMAGE REJECTION MIXER AND WIRELESS COMMUNICATION DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/044451
Kind Code:
A1
Abstract:
An image rejection mixer and a communication device which can suppress unwanted frequency components of high power output frequency signals assuming a fourth-order harmonic mixer. An image rejection mixer and a communication device include first and second fourth-order harmonic mixers (7a and 7b), a 90-degree IF synthesis distributor (4), a 90-degree LO synthesis distributor (5), and a 90-degree RF synthesis distributor (6). Use of the 90-degree distributors for LO distribution of the fourth-order harmonic image rejection mixer suppresses unwanted frequency components of high power output frequency signals.

Inventors:
KAWAKAMI KENJI (JP)
TSURU MASAOMI (JP)
MIZUTANI HIROYUKI (JP)
KITSUKAWA YUSUKE (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/069246
Publication Date:
April 09, 2009
Filing Date:
October 02, 2007
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBISHI ELECTRIC CORP (JP)
KAWAKAMI KENJI (JP)
TSURU MASAOMI (JP)
MIZUTANI HIROYUKI (JP)
KITSUKAWA YUSUKE (JP)
International Classes:
H03D7/18
Foreign References:
JP2006217460A2006-08-17
Other References:
KENJI KAWAKAMI ET AL.: "Image Rejection Mixer ni Okeru Rejection-ryo no Kaiseki", 1998 NEN ELECTRONICS SOCIETY TAIKAI KOEN RONBUNSHU 1, 7 September 1998 (1998-09-07), pages 58
See also references of EP 2187517A4
MASAYOSHI AIKAWA; TAKASHI OHIRA; TSUNEO TOKUMITSU; TETSUO HIROTA; MASHIRO MURAGUCHI: "The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers", 25 January 1995, article "Monolithic microwave integrated circuit (MMIC)", pages: 118 - 119,120-
Attorney, Agent or Firm:
SOGA, Michiharu et al. (8th Floor Kokusai Building, 1-1, Marunouchi 3-chome, Chiyoda-k, Tokyo 05, JP)
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Claims:
 LO端子と、IF端子及びRF端子とを有し、入力されるLO信号の周波数の4次の成分とIFの1次の成分との混合波であるRF、または入力されるLO信号の周波数の偶数次の成分とRFの1次の成分との混合波であるIFを、所望波として出力する第1及び第2の4次高調波ミクサと、
 第1の端子から入力される信号を第2と第3の端子から90度の位相差をもって分配出力し、または第2の端子から入力される信号の位相を90度遅らせて第3の端子から入力される信号と合成して前記第1の端子から出力するIF用90度合成分配器と、
 第1の端子から入力される信号を第2と第3の端子から90度の位相差をもって分配出力するLO用90度分配器と、
 第1の端子から入力される信号を第2と第3の端子から90度の位相差をもって分配出力し、前記第2の端子から出力される位相に対して90度の位相遅れを有する信号を第3の端子から出力、または第2の端子から入力される信号の位相を90度進ませて第3の端子から入力される信号と合成して第1の端子から出力するRF用90度合成分配器と
 を備え、
 前記IF用90度合成分配器の第2の端子と前記第1の4次高調波ミクサのIF端子とを接続し、
 前記IF用90度合成分配器の第3の端子と前記第2の4次高調波ミクサのIF端子とを接続し、
 前記LO用90度分配器の第2の端子と前記第1の4次高調波ミクサのLO端子とを接続し、
 前記LO用90度分配器の第3の端子と前記第2の4次高調波ミクサのLO端子とを接続し、
 前記RF用90度合成分配器の第2の端子と前記第1の4次高調波ミクサのRF端子とを接続し、
 前記RF用90度合成分配器の第3の端子と前記第2の4次高調波ミクサのRF端子とを接続したイメージリジェクションミクサ。
 請求項1に記載のイメージリジェクションミクサにおいて、
 前記LO用90度分配器は、前記第2の端子から出力される位相に対して90度の位相遅れを有する信号を第3の端子から出力する
 ことを特徴とするイメージリジェクションミクサ。
 請求項1に記載のイメージリジェクションミクサにおいて、
 前記LO用90度分配器は、前記第3の端子から出力される位相に対して90度の位相遅れを有する信号を第2の端子から出力する
 ことを特徴とするイメージリジェクションミクサ。
 請求項1から3までのいずれか1項に記載のイメージリジェクションミクサにおいて、
 前記第1及び第2の4次高調波ミクサは、入力されるLO信号の周波数の4n(nは0以外の整数)次の成分とIFの1次の成分との混合波であるRFを出力する4n次高調波ミクサでなる
 ことを特徴とするイメージリジェクションミクサ。
 請求項4に記載のイメージリジェクションミクサにおいて、
 前記LO用90度分配器は、90/n(nは0以外の整数)度分配器を用いる
 ことを特徴とするイメージリジェクションミクサ。
 請求項1から5までのいずれか1項に記載のイメージリジェクションミクサを用いた無線装置。
Description:
イメージリジェクションミクサ び無線装置

 この発明は、イメージリジェクションミ サ及びイメージリジェクションミクサを用 た通信装置やレーダ装置等の無線装置に関 る。

 従来の技術として、無線周波数(Radio Frequ ency:以下、RFと称す)信号を90°ハイブリッド回 路で分配し、局部発振(Local Oscillator:以下、LO と称す)電力はウィルキンソン型電力分配器 同相分配するイメージリジェクションミク がある。また、互いに逆極性で接続された ンチパラレルダイオードペアを用いて、中 周波数(Intermediate Frequency:以下、IFと称す)信 及びRF信号成分を取り出すハーモニックミ サがある(非特許文献1参照)。

相川正義、大平孝、徳満恒雄、広田哲夫 、村口正弘共著「モノリシックマイクロ波集 積回路(MMIC)」電子情報通信学会編、平成9年1 25日初版、第118-119頁及び第120-122頁

 従来のイメージリジェクションミクサは イメージ信号の抑圧を主目的にしているが 高調波ミクサの場合には所望波であるRF周 数の近傍には多くの不要波成分が存在する いう課題があった。

 この発明は上述した点に鑑みてなされた ので、4次高調波ミクサを想定し、高出力電 力の不要波成分を抑圧することができるイメ ージリジェクションミクサ及び通信装置を得 ることを課題とする。

 この発明に係るイメージリジェクション クサは、LO端子と、IF端子及びRF端子とを有 、入力されるLO信号の周波数の4次の成分とI Fの1次の成分との混合波であるRF、または入 されるLO信号の周波数の偶数次の成分とRFの1 次の成分との混合波であるIFを、所望波とし 出力する第1及び第2の4次高調波ミクサと、 1の端子から入力される信号を第2と第3の端 から90度の位相差をもって分配出力し、ま は第2の端子から入力される信号の位相を90 遅らせて第3の端子から入力される信号と合 して前記第1の端子から出力するIF用90度合 分配器と、第1の端子から入力される信号を 2と第3の端子から90度の位相差をもって分配 出力するLO用90度分配器と、第1の端子から入 される信号を第2と第3の端子から90度の位相 差をもって分配出力し、前記第2の端子から 力される位相に対して90度の位相遅れを有す る信号を第3の端子から出力、または第2の端 から入力される信号の位相を90度進ませて 3の端子から入力される信号と合成して第1の 端子から出力するRF用90度合成分配器とを備 、前記IF用90度合成分配器の第2の端子と前記 第1の4次高調波ミクサのIF端子とを接続し、 記IF用90度合成分配器の第3の端子と前記第2 4次高調波ミクサのIF端子とを接続し、前記LO 用90度分配器の第2の端子と前記第1の4次高調 ミクサのLO端子とを接続し、前記LO用90度分 器の第3の端子と前記第2の4次高調波ミクサ LO端子とを接続し、前記RF用90度合成分配器 第2の端子と前記第1の4次高調波ミクサのRF 子とを接続し、前記RF用90度合成分配器の第3 の端子と前記第2の4次高調波ミクサのRF端子 を接続したものである。

 また、この発明に係る通信装置は、上記 成のイメージリジェクションミクサを用い ものである。

 この発明によれば、従来のイメージリジ クションミクサの構成におけるLO用分配器 代わりに、90度位相差をもつLO用90度分配器 用いることで、高出力電力の不要波成分を 圧することができる。

この発明の実施の形態1に係るイメージ リジェクションミクサの構成を示すブロック 図である。 この発明の実施の形態1と比較するため の従来のミクサを説明する出力スペクトラム 図である。 この発明の実施の形態1に係るイメージ リジェクションミクサと比較するためのもの で、APDPを有する偶高調波ミクサを用いて構 した場合の従来例のイメージリジェクショ ミクサにおける出力スペクトラム図である この発明の実施の形態1に係るイメージ リジェクションミクサの効果を説明する出力 スペクトラム図である。 この発明の実施の形態2に係るイメージ リジェクションミクサの構成を示すブロック 図である。 この発明の実施の形態3に係るイメージ リジェクションミクサの構成を示すブロック 図である。 この発明の実施の形態4に係るイメージ リジェクションミクサの構成を示すブロック 図である。 この発明の実施の形態5に係る通信装置 の構成を示すブロック図である。

 実施の形態1.
 図1は、この発明の実施の形態1に係るイメ ジリジェクションミクサの構成を示すブロ ク図である。図1に示すイメージリジェクシ ンミクサは、入力されるLO信号の周波数の4 の成分とIFの1次の成分との混合波であるRF または入力されるLO信号の周波数の偶数次の 成分とRFの1次の成分との混合波であるIFを、 望波として出力する第1及び第2の4次高調波 クサ7a及び7bと、第1の端子から入力される 号を第2と第3の端子から90度の位相差をもっ 分配出力し、または第2の端子から入力され る信号の位相を90度遅らせて第3の端子から入 力される信号と合成して第1の端子から出力 るIF用90度合成分配器4と、第1の端子から入 される信号を第2と第3の端子から90度の位相 をもって分配出力するLO用90度分配器5と、 1の端子から入力される信号を第2と第3の端 から90度の位相差をもって分配出力し、第2 端子から出力される位相に対して90度の位相 遅れを有する信号を第3の端子から出力、ま は第2の端子から入力される信号の位相を90 進ませて第3の端子から入力される信号と合 して第1の端子から出力するRF用90度合成分 器6とを備えている。なお、図1において、1 IF信号入出力端子、2はLO信号入力端子、3はRF 信号入出力端子を示す。

 ここで、IF用90度合成分配器4の第2の端子 第1の4次高調波ミクサ7aのIF端子とを接続し IF用90度合成分配器4の第3の端子と第2の4次 調波ミクサ7bのIF端子とを接続し、LO用90度分 配器5の第2の端子と第1の4次高調波ミクサ7aの LO端子とを接続し、LO用90度分配器5の第3の端 と第2の4次高調波ミクサ7bのLO端子とを接続 、RF用90度合成分配器6の第2の端子と第1の4 高調波ミクサ7aのRF端子とを接続し、RF用90度 合成分配器6の第3の端子と第2の4次高調波ミ サ7bのRF端子とを接続している。

 次に動作について説明する。本願発明は 従来例と同様に、IF信号とLO信号を入力し、 互いに逆並列に接続されたアンチパラレルダ イオードペア(以下APDPと称す)などの非線形素 子を用いることにより、±IF+4×LOの周波数成 を取り出す第1及び第2の4次高調波ミクサ7a及 び7bを有し、この接続の方法により不要波成 を抑圧するものである。

 送信系を例に説明する。なお、送信系の 合、IF用90度合成分配器4はIF用90度分配器と て動作し、RF用90度合成分配器6はRF用90度合 器として動作する。IF入出力端子1から入力 れた信号は、IF用90度合成分配器4で90度の位 相差をもって分配され、2つのミクサ7a及び7b 入力される。このとき、第1のミクサ7aに入 する信号の位相に対し第2のミクサ7bに入力 る信号の位相は90度進んでいるとする。

 また、LO入力端子2から入力されるLO信号 LO用90度分配器5で90度の位相差をもって分配 れ、2つのミクサ7a及び7bに入力される。こ とき、第1のミクサ7aに入力するLO信号の位相 に対し第2のミクサ7bに入力するLO信号の位相 90度遅れているとする。

 第1のミクサ7aでは、入力されるLO信号とIF信 号が混合され、LO信号の周波数のA倍とIF信号 周波数のB倍の混合波が出力される。ここで 、第1のミクサ7aに入力されるLO信号とIF信号 位相をそれぞれ基準(0度)とすると、出力さ る信号成分(A×LO+B×IF)の位相は、
   0度
である。

 同様に、第2のミクサ7bにおいても、LO信号 IF信号が混合され、LO信号の周波数のA倍とIF 号の周波数のB倍の混合波が出力されるが、 第1のミクサ7aに対して第2のミクサ7bに入力さ れるIF信号の位相は+90度、LO信号の位相は-90 となっている。このため、出力される信号 分(A×LO+B×IF)の位相は、
   A×(-90)+B×90度         (1)
となる。

 2つのミクサ7a及び7bから出力される信号は RF用90度合成分配器6において合成されRF端子3 から出力される。ここで、第2のミクサ7bから の信号の位相が90度遅れた状態で第1のミクサ 7aからの信号と合成されるとすると、合成さ た信号の位相φは、
   φ=-90+A×(-90)+B×90
    =90×(B-A-1)          (2)
となる。これが「0度」あるいは「360度の倍 」になれば同相合成されて最大の電力が取 出せることができ、「180度+360度の倍数」で れば逆相合成で抑圧されることになる。

 <4次高調波ミクサの場合>
 所望波のRF信号成分は、A=4、B=1であり、φ=-3 60度となり、同相合成され、イメージ周波数 、A=4、B=-1であり、φ=-540度となり、逆相合 され、イメージリジェクションミクサとし 動作していることがわかる。

 さらに、所望波近傍に出力される高調波 分の一例として、2LO+IF(=-180度)、2LO-3IF(=-540 )、3LO+2IF(=-180度)、3LO-2IF(=-540度)、4LO+3IF(=-180 )、5LO(=-540度)、5LO-4IF(-900度)、6LO-3IF(=-900度)な どの比較的低次で出力レベルの比較的高い成 分も逆相合成され、原理的には抑圧可能であ る。

 このように、この構成では、イメージリ ェクション機能はそのままにして機能し、2 LO+IF、3LO+2IF、5LOなど、式(2)で表されるφ=180+36 0N(Nは整数)となるLO信号の周波数とIF信号の周 波数の組み合わせで発生する不要波を原理的 に抑圧できる効果がある。LO信号の4次を使う ミクサであるため、LO信号で90度差をつけて 、2つのミクサにおける4LO信号成分の位相差 360度=0度となり、所望波及びイメージ波に 、従来と同様の動作が可能となるもので、4 高調波ミクサ特有の構成であると言える。

 具体例として、表1にスプリアスの一覧を示 す。
 これは、LO信号の周波数を13GHz、IF信号の周 数を2GHzと仮定し、LO信号の次数を4、IF信号 次数が1のときの出力周波数である54GHzを所 波とする4次高調波ミクサを考え、所望波近 傍(±10GHz)に出現する混合波の成分を示してい る。ここでは、LO信号の次数及びIF信号の次 は5次を上限としている。所望波を含めて18 の周波数成分が存在する。

 図2に従来のミクサの特性を示し、横軸を 周波数(Frequency(GHz))、縦軸を出力電力(Output Po wer)としたスペクトラムを示す。図3にAPDPを有 する偶高調波ミクサを用いて構成した場合の 従来のイメージリジェクションミクサにおけ る出力スペクトラムを示す。さらに、図4に 第1及び第2の4次高調波ミクサ7a及び7bにAPDPを 用いさらにLO周波数用分配器に90度の位相差 有する出力を分配するLO用90度分配器5を適用 した実施の形態1で示す構成の場合の出力ス クトラムを示す。

 図3に示す如く、APDPによりLO信号の次数と IF信号の次数の和が偶数のものは抑圧され、 た、本構成により、図4に示す如く、式(2)が 「180度+360度の倍数」であれば逆相合成で抑 されるので、所望波のごく近傍のスプリア 成分が抑圧される。ミクサ後段のフィルタ 要求されるスペックも軽減できる効果があ 。

 具体的には、図2の場合、所望の54GHz近傍 はたくさんの出力電力の高いスプリアスが 在し、APDPを用いた偶高調波ミクサとするこ とで、図3のように、LO信号の次数とIF信号の 数の和が偶数のものは抑圧される。しかし 所望波(図3における成分i)から3GHzあるいは4G Hz離れた成分lやmは抑圧されていないため、 れらを抑圧する急峻なフィルタが必要であ 。そこで、本実施の形態を適用することに り、図4に示すように、その成分が抑圧され ため、前記急峻なフィルタの要求仕様を緩 できる効果がある。

 以上、送信系の場合について説明を行っ が、受信系の場合も同様の効果がある。

 実施の形態2.
 図5は、この発明の実施の形態2に係るイメ ジリジェクションミクサの構成を示すブロ ク図である。図5において、図1と同一部分は 同一符号を付してその説明は省略する。図5 示す実施の形態2が、図1に示す実施の形態1 異なる点は、実施の形態1におけるLO用90度分 配器5が、第2の端子から出力される位相に対 て90度の位相遅れを有する信号を第3の端子 ら出力しているのに対し、実施の形態2にお けるLO用90度分配器5は、第3の端子から出力さ れる位相に対して90度の位相遅れを有する信 を第2の端子から出力するようにしている点 である。

 実施の形態2に係るイメージリジェクション ミクサの動作は実施の形態1と同様であり、RF 用90度合成分配器6において、2つのミクサ7a,7b からの信号が合成されると、合成された波の 位相φは、
   φ=-90+A×(90)+B×90
    =90×(A+B-1)          (3)
となる。これが「0度」あるいは「360度の倍 」になれば同相合成されて最大の電力が取 出せ、「180度+360度の倍数」であれば逆相合 で抑圧されることになる。

 <4次高調波ミクサの場合>
 所望波のRF信号成分は、A=4、B=1であり、φ=36 0度となり、同相合成、イメージ周波数は、A= 4、B=-1であり、φ=180度となり、逆相合成され イメージリジェクションミクサとして動作 ていることがわかる。

 さらに、所望波近傍に出力される高調波 分の一例として、2LO+IF(=180度)、2LO-3IF(=180度) 、3LO+4IF(=540度)、3LO-4IF(=-180度)、4LO+3IF(=540度) 5LO+2IF(540度)などの比較的低次で出力レベル 比較的高い成分も逆相合成され、原理的に 圧可能である。

 また、効果についても実施の形態1と同様 である。所望波近傍に出現するスプリアス成 分は、LO信号の周波数とIF信号の周波数の選 のしかたに依存するため、抑圧したいスプ アス成分に応じて、実施の形態1あるいは実 の形態2を選択すれば、より効果を得ること ができる。

 以上、送信系の場合について説明を行っ が、受信系の場合も同様の効果がある。

 実施の形態3.
 図6は、この発明の実施の形態3に係るイメ ジリジェクションミクサの構成を示すブロ ク図である。図6において、図1と同一部分は 同一符号を付してその説明は省略する。図6 示す実施の形態3が、図1に示す実施の形態1 異なる点は、第1及び第2の4次高調波ミクサ 、入力されるLO信号の周波数の4n(nは0以外の 数)次の成分とIFの1次の成分との混合波であ るRFを出力する4n次高調波ミクサ9a及び9bでな 点である。

 実施の形態3に係るイメージリジェクション ミクサの動作は、実施の形態1および2に示し ものと同様であり、実施の形態1に沿って説 明をすると、RF用90度合成分配器6で合成され 波の位相φは、
   φ=-90+A×(-90)+B×90
    =90×(B-A-1)          (4)
となる。これが「0度」あるいは「360度の倍 」になれば同相合成されて最大の電力が取 出せ、「180度+360度の倍数」であれば逆相合 で抑圧されることになる。

 このように、この構成では、4次の倍数で あれば、イメージリジェクション機能はその ままに、式(4)で表されるφ=180+360nとなるLO周 数とIF周波数の組み合わせで発生する不要波 を原理的に抑圧できる効果がある。LOの4n次 使うミクサであるため、LOで90度差をつけて 、2つのミクサにおける4n次のLO成分の位相 は360×n度=0度となり、所望波及びイメージ波 には、従来と同様の動作が可能となる。

 以上、送信系の場合について説明を行っ が、受信系の場合も同様の効果がある。

 実施の形態4.
 図7は、この発明の実施の形態4に係るイメ ジリジェクションミクサの構成を示すブロ ク図である。図7において、図6と同一部分は 同一符号を付してその説明は省略する。図7 示す実施の形態4が、図6に示す実施の形態3 異なる点は、LO用90度分配器として、90/n(nは0 以外の整数)度分配器8を用いている点である

 実施の形態4に係るイメージリジェクション ミクサの動作は、実施の形態1ないし3に示し ものと同様であり、実施の形態1に沿って説 明するとRF用90度合成分配器6で合成された波 位相φは、
   φ=-90+A×(-90/n)+B×90
    =90×(B-A/n-1)        (5)
となる。これが「0度」あるいは「360度の倍 」になれば同相合成されて最大の電力が取 出せ、「180度+360度の倍数」であれば逆相合 で抑圧されることになる。

 以上、送信系の場合について説明を行っ が、受信系の場合も同様の効果がある。

 実施の形態5.
 図8は、この発明の実施の形態5に係る無線 置の構成を示すブロック図である。図8に示 無線装置は、実施の形態1から4で示したイ ージリジェクションミクサ10を用いて通信装 置やレーダ装置の送信機を構成する場合の一 例を示す。ミクサ10の後段には、帯域通過フ ルタ11により、ミクサ10から出力されるスプ リアス成分を抑圧し、増幅器12にて所望の電 まで増幅し、アンテナ13から放射する。な 、14はLO源を示す。このとき、帯域通過フィ タ11が急峻であると、帯域内の損失が増加 、その分増幅器12へ要求される利得が高くな る。実施の形態1ないし4で示したミクサを用 ることにより、この帯域通過フィルタ11の 求仕様が緩和でき、損失が減ることで、増 器12への要求をも緩和できる利点がある。