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Title:
IMAGING DEVICE AND SEMICONDUCTOR CIRCUIT DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/001563
Kind Code:
A1
Abstract:
An imaging device has a lens array including lenses, imaging regions arranged in one-to-one correspondence to the lenses and each having a light receiving surface substantially orthogonal to the optical axis direction of a corresponding lens, a temperature sensor (126) placed at a location near the lens array and sensing the temperatures of the location, a movement amount estimation section (139) for estimating the amounts of movement of the optical axes of all the lenses based on the temperature sensed by the temperature sensor (126), an imaging signal correction section (135) for correcting, based on the amounts of movement of the optical axes estimated by the movement amount estimation section (139), imaging signals generated in the imaging regions, and a parallax calculation section (142) for calculating a parallax based on the imaging signals corrected by the imaging signal correction section (135).

Inventors:
IIJIMA TOMOKUNI
TAMAKI SATOSHI
Application Number:
PCT/JP2008/001667
Publication Date:
December 31, 2008
Filing Date:
June 26, 2008
Export Citation:
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Assignee:
PANASONIC CORP (JP)
IIJIMA TOMOKUNI
TAMAKI SATOSHI
International Classes:
G01C3/06; G02B7/28; G02B7/34; G03B13/36; H01L27/14; H04N5/225; H04N5/335
Domestic Patent References:
WO2005119175A12005-12-15
Foreign References:
JP2002204462A2002-07-19
JP2003143459A2003-05-16
JP2001099643A2001-04-13
JPH10281761A1998-10-23
JP2007271301A2007-10-18
Attorney, Agent or Firm:
PATENT CORPORATE BODY ARCO PATENT OFFICE (Bo-eki Bldg. 123-1 Higashimachi, Chuo-ku, Kobe-sh, Hyogo 31, JP)
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Claims:
 複数のレンズを含むレンズアレイと、
 前記複数のレンズと一対一に対応して設けられ、対応する前記レンズの光軸方向に対して略垂直な受光面をそれぞれ有する複数の撮像領域と、
 前記レンズアレイの近傍に配置され温度を検知する温度センサと、
 前記温度センサにより検知された温度に基づいて、前記複数のレンズのすべての光軸の移動量に応じて前記撮像領域において生成された撮像信号を補正する温度補償/撮像信号補正部と、
 前記温度補償/撮像信号補正部により補正された前記撮像信号に基づき視差を演算する視差演算部と、を備える、撮像装置。
 前記温度補償/撮像信号補正部は、前記温度センサにより検知された温度に基づいて、前記複数のレンズのすべての光軸の移動量を推定する移動量推定部と、前記移動量推定部により推定された前記光軸の移動量に基づいて、前記撮像領域において生成された撮像信号を補正する撮像信号補正部と、を含み、
 前記視差演算部は、前記撮像信号補正部により補正された前記撮像信号に基づき視差を演算するよう構成されている、請求項1に記載の撮像装置。
 前記移動量推定部は、前記検知された温度に基づき前記複数のレンズの光軸間の間隔の変化量を算出し、その算出された変化量に基づいて、前記光軸の移動量を推定するように構成されている、請求項2に記載の撮像装置。
 前記移動量推定部は、前記算出された変化量の半分を前記光軸の移動量と推定するように構成されている、請求項3に記載の撮像装置。
 前記撮像信号補正部は、前記移動量に基づき、光軸位置を補正し、その光軸周りの歪曲を補正するように構成されている、請求項2に記載の撮像装置。
 前記撮像信号補正部は、前記移動量に基づき、切り出し領域を変化させるように構成されている、請求項2に記載の撮像装置。
 前記温度補償/撮像信号補正部は、前記温度センサにより検知された温度に基づいて、前記複数のレンズのすべての光軸の移動量を含む補正係数を作成する補正係数作成部と、前記補正係数に基づいて、前記撮像領域において生成された撮像信号を補正し補正後撮像信号を作成する撮像信号補正部と、を含み、
 視差演算部は、前記補正後撮像信号に基づき視差を演算するように構成されている、請求項1に記載の撮像装置。
 前記補正係数作成部は、前記算出された変化量の半分を前記光軸の移動量と作成するように構成されている、請求項7に記載の撮像装置。
 前記温度に応じた複数組の補正係数を複数の補正係数保存値として保存する補正係数保存部を有し、
 前記補正係数作成部は、前記複数組の補正係数保存値から前記温度に応じた補正係数保存値を選択して前記補正係数を作成するように構成されている、 請求項7に記載の撮像装置。
 前記温度センサの信号を入力しデジタル値である温度値を作成する温度センサ信号入力部を有し、
 前記補正係数保存部は、前記温度値よりも分解能が粗い組の前記補正係数保存値を保存するように構成されており、
 前記補正係数作成部は、前記温度値に基づき複数組の前記補正係数保存値を選択し補間処理して、前記補正係数を作成するように構成されている、請求項9に記載の撮像装置。
 前記撮像信号補正部は、前記補正係数に基づき参照先座標を求め、前記参照先座標が示す複数の撮像信号を参照し補間処理を施し補正後撮像信号を作成するように構成されている、請求項7に記載の撮像装置。
 複数のレンズを含むレンズアレイと、前記複数のレンズと一対一に対応して設けられ、対応する前記レンズの光軸方向に対して略垂直な受光面をそれぞれ有する複数の撮像領域とを有する撮像装置に用いられる半導体回路素子であって、
 前記レンズアレイの近傍に配置された温度センサによって検知された温度に基づいて、前記複数のレンズのすべての光軸の移動量に応じて前記撮像領域において生成された撮像信号を補正する温度補償/撮像信号補正部と、
 前記温度補償/撮像信号補正部により補正された前記撮像信号に基づき視差を演算する視差演算部と、を備える、半導体回路素子。
 前記温度補償/撮像信号補正部は、前記温度センサにより検知された温度に基づいて、前記複数のレンズのすべての光軸の移動量を推定する移動量推定部と、前記移動量推定部により推定された前記光軸の移動量に基づいて、前記撮像領域において生成された撮像信号を補正する撮像信号補正部と、を含み、
 前記視差演算部は、前記撮像信号補正部により補正された前記撮像信号に基づき視差を演算するよう構成されている、請求項12に記載の半導体回路素子。
 前記移動量推定部は、前記検知された温度に基づき前記複数のレンズの光軸間の間隔の変化量を算出し、その算出された変化量に基づいて、前記光軸の移動量を推定するように構成されている、請求項13に記載の半導体回路素子。
 前記移動量推定部は、前記算出された変化量の半分を前記光軸の移動量と推定するように構成されている、請求項14に記載の半導体回路素子。
 前記撮像信号補正部は、前記移動量に基づき、光軸位置を補正し、その光軸周りの歪曲を補正するように構成されている、請求項13に記載の半導体回路素子。
 前記撮像信号補正部は、前記移動量に基づき、切り出し領域を変化させるように構成されている、請求項13に記載の半導体回路素子。
 前記温度補償/撮像信号補正部は、前記温度センサにより検知された温度に基づいて、前記複数のレンズのすべての光軸の移動量を含む補正係数を作成する補正係数作成部と、前記補正係数に基づいて、前記撮像領域において生成された撮像信号を補正し補正後撮像信号を作成する撮像信号補正部と、を含み、
 視差演算部は、前記補正後撮像信号に基づき視差を演算するように構成されている、請求項12に記載の半導体回路素子。
 前記補正係数作成部は、前記算出された変化量の半分を前記光軸の移動量として前記補正係数を作成する作成するように構成されている、請求項18に記載の半導体回路素子。
Description:
撮像装置及び半導体回路素子

 本発明は、距離計測可能な撮像装置及び の撮像装置に用いられる半導体回路素子に する。

 距離計測が可能な従来の撮像装置として 特許文献1の撮像装置がある。図38は、特許 献1の撮像装置の分解斜視図である。また、 図39は、同じく撮像装置の撮像ブロックを説 するための図である。図38及び図39に示すよ うに、複眼撮像系である撮像装置901は、絞り 部材902と、光学レンズアレイ903と、遮光ブロ ック904と、光学フィルタ906と、撮像ユニット 907とを備えている。この撮像装置901において 、4つの開口部902-1、902-2、902-3、902-4を持つ絞 り部材902と、4つの光学ブロック(レンズ)903-1 903-2、903-3、903-4を持つ光学レンズアレイ903 により、4つの撮像光学系が構成されており 、それぞれを通過した光線がそれぞれ撮像ユ ニット907上の4つの撮像ブロック907-1、907-2、9 07-3、907-4に結像する。CCDセンサなどで形成さ れた撮像ユニット907は、当該撮像ユニット907 を駆動する駆動回路908と、これら複数の撮像 ブロック907-1~907-4により撮像された画像間の 差情報を算出する視差算出回路909と共に、 導体基板910上に形成される。

 上述したように、絞り部材902の開口部902- 1~902-4を通過した光線は、それぞれレンズ903-1 ~903-4により屈折作用を受けた後、遮光ブロッ ク904内および光学フィルタ906を通過し、撮像 ブロック907-1~907-4に結像する。そして、例え 、撮像ブロック907-1により撮像された画像 撮像ブロック907-2により撮像された画像との 類似度をブロックマッチングを用いて演算し 、その類似度に基づき視差dを求めた後、下 式(1)のように、視差dから距離Lを求める。こ こで、fはレンズ903-1および903-2の焦点距離で り、Bはレンズ903-1及び903-2の光軸の間隔で り、pはレンズ903-1と903-2との光軸を結ぶ方向 の撮像ユニット907の画素間隔である。

 L = f B /p d …(1)
 しかしながら、レンズアレイ903は温度変化 より変形し、それに伴いレンズの光軸の間 Bが変化するため、温度が変化すると正しく 距離を求められない。

 このような温度変化に対応する撮像装置 特許文献2に開示されている。その構造は温 度センサを有している点を除いて特許文献1 撮像装置と同様であるため、図38を参照しな がら説明すると、特許文献2の撮像装置は、 間隔に配置されたレンズ903-1~903-4と、それら のレンズ903-1~903-4近傍の温度Tを測定する温度 センサとを備え、その温度Tを用いて、撮像 ロック907-1~907-4により撮像された画像I1~I4を 正する。

 より詳細に説明すると、この撮像装置は 下記式(2)のように、基準温度T0に対する温 変化量(T-T0)を演算し、レンズアレイの熱線 張率aLと撮像ユニット907の線膨張率aSとの差( aL-aS)に基づき、温度変化による各レンズの光 軸の間隔Bの変化量zを求める。そして、下記 (3)のように、撮像ブロック907-1により撮像 れた画像I1を基準として、下記式(4)、(5)及び (6)のように、撮像ブロック907-2、907-3、907-4に より撮像された画像I2、I3、I4を、各レンズの 光軸の間隔の変化分だけ補正する。ここで、 レンズ903-1及び903-2、並びにレンズ903-3及び903 -4がそれぞれ互いにx軸方向に離れて配置され 、レンズ903-1及び903-3、並びにレンズ903-2及び 903-4がそれぞれ互いにy軸方向に離れて配置さ れている。そして、pは撮像ユニット907の画 間隔であり、x軸方向とy軸方向とで同一であ る。I1(x,y)、I2(x,y)、I3(x,y)、I4(x,y)は座標(x、y) おける各画像の輝度を示す。温度変化によ 、レンズ903-1と比較してレンズ903-2はx軸方 にz/p画素だけ移動するため、式(4)のように I2(x,y)をx軸方向にz/pだけ移動するように補正 する。また、温度変化により、レンズ903-3は レンズ903-1と比較してy軸方向にz/p画素だけ 動するため、式(5)のように、I3(x,y)をy軸方 にz/pだけ移動するように補正する。さらに 温度変化により、レンズ903-4は、レンズ903-1 比較してx軸方向にz/p画素、y軸方向にz/p画 だけ移動するため、式(6)のように、I4(x,y)をx 軸方向にz/p画素、y軸方向にz/p画素だけ移動 るように補正する。

 z = B (aL - aS) (T - T0) …(2)
 I1(x, y) = I1(x, y) …(3)
 I2(x, y) = I2(x+z/p, y) …(4)
 I3(x, y) = I3(y, x+z/p) …(5)
 I4(x, y) = I4(x+z/p, y+z/p) …(6)

特開2003-143459号公報

特開2002-204462号公報

 前述のように、特許文献2に記載された従 来の撮像装置は、撮像ブロック907-1により撮 された画像I1を基準として、式(4)、(5)及び(6 )のように、撮像ブロック907-2、907-3、907-4に り撮像された画像I2、I3、I4を、レンズの光 の間隔の変化分だけ補正する。

 しかしながら、レンズアレイの温度変化 より、光軸中心は全てのレンズにおいて変 するため、画像I1を基準とすると、光軸の 隔は正しく補正されるが、光軸中心の座標 正しく補正されない。例えば、レンズアレ の温度変化により、画像I1を撮像する撮像ブ ロック907-1に対応するレンズ903-1の光軸中心 変化するが、式(3)のように、画像I1の場合は 補正が行われないため、当該レンズ903-1の光 は補正されない。歪曲は、光軸中心に同心 状に存在するため、光軸が正しく補正され ければ、正しく歪曲補正をすることができ い。すなわち、式(3)から(6)のように、画像I 1を基準とした補正では、正しく光軸補正を ることができないため、正しく歪曲補正す ことができない。それゆえ、距離計測の精 が悪化する。

 本発明は、上記問題に鑑みなされたもの 、温度が変化しても、適切な光軸補正を行 ことにより正しく歪曲補正でき、その結果 高精度な距離計測を可能にする撮像装置及 その撮像装置に用いられる半導体回路素子 提供することを目的とする。

 上記課題を解決するために、本発明の撮 装置は、複数のレンズを含むレンズアレイ 、 前記複数のレンズと一対一に対応して けられ、前記温度センサにより検知された 度に基づいて、前記複数のレンズのすべて 光軸の移動量に応じて前記撮像領域におい 生成された撮像信号を補正する温度補償/撮 信号補正部と、前記温度補償/撮像信号補正 部により補正された前記撮像信号に基づき視 差を演算する視差演算部と、を備える。

 上記発明に係る撮像装置において、前記 度補償/撮像信号補正部は、前記温度センサ により検知された温度に基づいて、前記複数 のレンズのすべての光軸の移動量を推定する 移動量推定部と、前記移動量推定部により推 定された前記光軸の移動量に基づいて、前記 撮像領域において生成された撮像信号を補正 する撮像信号補正部と、を含み、前記視差演 算部は、前記撮像信号補正部により補正され た前記撮像信号に基づき視差を演算するよう 構成されていてもよい。

 上記発明に係る撮像装置において、前記 動量推定部が、前記検知された温度に基づ 前記複数のレンズの光軸間の間隔の変化量 算出し、その算出された変化量に基づいて 前記光軸の移動量を推定するように構成さ ていてもよい。ここで、当該移動量推定部 、前記算出された変化量の半分を前記光軸 移動量と推定するように構成されていても い。

 また、前記撮像信号補正部は、前記移動 に基づき、光軸位置を補正し、その光軸周 の歪曲を補正するように構成されていても い。また、前記撮像信号補正部は、前記移 量に基づき、切り出し領域を変化させるよ に構成されていてもよい。

 また、上記発明に係る撮像装置において 前記温度補償/撮像信号補正部は、前記温度 センサにより検知された温度に基づいて、前 記複数のレンズのすべての光軸の移動量を含 む補正係数を作成する補正係数作成部と、前 記補正係数に基づいて、前記撮像領域におい て生成された撮像信号を補正し補正後撮像信 号を作成する撮像信号補正部と、を含み、視 差演算部は、前記補正後撮像信号に基づき視 差を演算するように構成されていてもよい。

 上記発明に係る撮像装置において、前記 正係数作成部は、前記算出された変化量の 分を前記光軸の移動量と作成するように構 されていてもよい。

 この構成により、温度センサにより検知 れた温度に基づき複数のレンズの光軸間の 隔の変化量を算出し、その算出された変化 に基づいて、算出された変化量の半分を光 の移動量とするように補正係数を作成し、 の補正係数に撮像信号を補正する。このこ により、温度が変化しレンズアレイが変形 ても、光軸の位置を正しく補償することが きるため、温度の影響を低減した視差を得 、この視差に基づき正しい距離計測ができ 。また、温度センサにより検知された温度 基づき複数のレンズ部の間隔の変化量を求 、複数のレンズの光軸原点をその変化量の 分だけ移動させて、光軸原点周りの歪みを くすように画像を補正することにより、正 く歪みの影響を低減できるため、視差の検 及び距離測定を高精度に行うことができる また、温度によりレンズ部の光軸の位置が 化すると、撮影される画像が移動すること なる。例えば、自動車の前方監視に撮像装 を利用する場合、その撮像装置により得ら た画像中心を運転者が見た画像の中心に合 せても、温度が変化すると画像中心がずれ 。そのため、運転者は違和感を覚える。こ に対し、本発明の撮像装置の場合、温度が 化しても、画像中心の変化を抑制すること できる。そのため、自動車の前方監視にも した撮像装置を実現することができる。

 また、上記発明に係る撮像装置において 前記温度に応じた複数組の補正係数を複数 補正係数保存値として保存する補正係数保 部を有し、前記補正係数作成部は、前記複 組の補正係数保存値から前記温度に応じた 正係数保存値を選択し前記補正係数を作成 るように構成さていてもよい。

 この構成により、予め各温度に応じた補 係数を保存する。このことより、補正式か 補正係数を演算することが不要になるため その分だけ演算時間や演算回路が不要とな 、低コストな撮像装置を実現する。また、 度に応じて複雑な非線形な変化をする補正 数について、実験で求めた値を保存し用い ことにより、補正式で表現される変化と実 の変化との誤差を防止し、正しく歪みの影 を低減できるため、視差の検知及び距離測 を高精度に行うことができる。

 また、上記発明に係る撮像装置において 前記温度センサの信号を入力しデジタル値 ある温度値を作成する温度センサ信号入力 を有し、前記補正係数保存部は、前記温度 よりも分解能が粗い組の前記補正係数保存 を保存するように構成されており、前記補 係数作成部は、前記温度値に基づき複数組 前記補正係数保存値を選択し補間処理して 前記補正係数を作成するように構成されて てもよい。

 この構成により、予め各温度に応じた補 係数を保存するにあたり、全ての温度に対 した補正係数を保存せずに温度に対して間 いた補正係数を保存し、温度に対して補間 た補正係数を用いる。このことにより、間 いた分だけ記憶領域を省略することができ ため、その分だけ回路規模を縮小した低コ トな撮像装置を実現することができる。

 また、上記発明に係る撮像装置において 前記撮像信号補正部は、前記補正係数に基 き参照先座標を求め、前記参照先座標が示 複数の撮像信号を参照し補間処理を施して 補正後撮像信号を作成するように構成され いてもよい。

 予め参照先座標を演算し保持する場合、 正後撮像信号の全ての画素に関し参照先座 が必要となるため、膨大な記憶容量が必要 なり、その分だけ高コストとなる。特に、 度により参照先座標を変化させる必要があ 場合、温度毎の参照先座標が必要であり、 らに膨大な記憶容量が必要となる。本発明 構成により、逐次、補正係数から参照先座 を求め、補正後撮像信号を作成する。この とにより、補正係数のみに記憶領域を割り てればよく、大きな記憶容量は不要である め、低コストな撮像装置を実現する。特に 温度より参照先座標を変化させる必要があ 場合、その効果は顕著である。

 また、本発明の回路素子は、複数のレン を含むレンズアレイと、前記複数のレンズ 一対一に対応して設けられ、対応する前記 ンズの光軸方向に対して略垂直な受光面を れぞれ有する複数の撮像領域とを有する撮 装置に用いられる半導体回路素子であって 前記レンズアレイの近傍に配置された温度 ンサによって検知された温度に基づいて、 記複数のレンズのすべての光軸の移動量に じて前記撮像領域において生成された撮像 号を補正する温度補償/撮像信号補正部と、 前記温度補償/撮像信号補正部により補正さ た前記撮像信号に基づき視差を演算する視 演算部と、を備える。

 上記本発明に係る回路素子において、前 温度補償/撮像信号補正部は、前記温度セン サにより検知された温度に基づいて、前記複 数のレンズのすべての光軸の移動量を推定す る移動量推定部と、前記移動量推定部により 推定された前記光軸の移動量に基づいて、前 記撮像領域において生成された撮像信号を補 正する撮像信号補正部と、を含み、前記視差 演算部は、前記撮像信号補正部により補正さ れた前記撮像信号に基づき視差を演算するよ う構成されていてもよい。

 ここで、前記移動量推定部は、前記検知 れた温度に基づき前記複数のレンズの光軸 の間隔の変化量を算出し、その算出された 化量に基づいて、前記光軸の移動量を推定 るように構成されていてもよい。また、前 移動量推定部は、前記算出された変化量の 分を前記光軸の移動量と推定するように構 されていてもよい。

 また、前記撮像信号補正部は、前記移動 に基づき、光軸位置を補正し、その光軸周 の歪曲を補正するように構成されていても い。また、前記撮像信号補正部は、前記移 量に基づき、切り出し領域を変化させるよ に構成されていてもよい。

 上記本発明の回路素子において、前記温 補償/撮像信号補正部は、前記温度センサに より検知された温度に基づいて、前記複数の レンズのすべての光軸の移動量を含む補正係 数を作成する補正係数作成部と、前記補正係 数に基づいて、前記撮像領域において生成さ れた撮像信号を補正し補正後撮像信号を作成 する撮像信号補正部と、を含み、視差演算部 は、前記補正後撮像信号に基づき視差を演算 するように構成されていてもよい。

 ここで、前記補正係数作成部は、前記算 された変化量の半分を前記光軸の移動量と て前記補正係数を作成する作成するように 成されていてもよい。

 本発明の上記目的、他の目的、特徴、及 利点は、添付図面参照の下、以下の好適な 施態様の詳細な説明から明らかにされる。

 本発明によれば、レンズの光軸補正及び 曲補正を適切に行うことができるため、高 度な距離計測が可能となる。

図1は本発明の実施の形態1に係る撮像 置の構成を示す断面図である。 図2は本発明の実施の形態1に係る撮像 置のレンズアレイの構成を示す平面図であ 。 図3Aは本発明の実施の形態1に係る撮像 装置の回路部の構成を示す平面図である。 図3Bは本発明の実施の形態1に係る撮像 装置の撮像素子の構成を示す平面図である。 図4は本発明の実施の形態1に係る撮像 置の温度センサの回路図である。 図5は本発明の実施の形態1に係る撮像 置において、無限遠にある物体像の位置を 明するための図である。 図6は本発明の実施の形態1に係る撮像 置において、有限距離の位置にある物体像 位置を説明するための図である。 図7は本発明の実施の形態1に係る撮像 置の構成を示すブロック図である。 図8は本発明の実施の形態1に係る撮像 置の撮像信号の切り出し位置を説明するた の図である。 図9Aは本発明の実施の形態1に係る撮像 装置の動作を示すフローチャートである。 図9Bは平行移動処理と歪曲補正処理と 前後の撮像信号を示す図である。 図9Cは並行移動処理の前後の撮像信号 示す図である。 図10は本発明の実施の形態1に係る撮像 装置の演算部の動作を示すフローチャートで ある。 図11は本発明の実施の形態1に係る撮像 装置の第1の撮像信号と第2の撮像信号とを利 した視差演算の動作を示すフローチャート ある。 図12は本発明の実施の形態1に係る撮像 装置の第1の撮像信号と第2の撮像信号とを利 した視差演算における第1の撮像信号の分割 ブロック及び演算順番を説明するための図で ある。 図13は本発明の実施の形態1に係る撮像 装置の第1の撮像信号と第2の撮像信号とを利 した視差演算における第2の撮像信号の分割 ブロック及び演算順番を説明するための図で ある。 図14は本発明の実施の形態1に係る撮像 装置において、第1の撮像信号と第2の撮像信 を利用したときの視差評価値の演算領域を 明するための図である。 図15は本発明の実施の形態1に係る撮像 装置の第1の撮像信号と第2の撮像信号を利用 たときの視差演算における視差と視差評価 との関係を説明するための図である。 図16は本発明の実施の形態1に係る撮像 装置において、第1の撮像信号と第2の撮像信 を利用したときの視差演算における視差評 値の信頼度の演算領域を説明するための図 ある。 図17は本発明の実施の形態1に係る撮像 装置の第1の撮像信号と第3の撮像信号とを利 した視差演算の動作を示すフローチャート ある。 図18は本発明の実施の形態1に係る撮像 装置の第1の撮像信号と第3の撮像信号とを利 した視差演算における第3の撮像信号の分割 ブロックと演算順番を説明するための図であ る。 図19は本発明の実施の形態1に係る撮像 装置において、第1の撮像信号と第3の撮像信 とを利用したときの視差評価値の演算領域 説明するための図である。 図20は本発明の実施の形態1に係る撮像 装置の第1の撮像信号と第3の撮像信号とを利 したときの視差演算における視差と視差評 値との関係を説明するための図である。 図21は本発明の実施の形態1に係る撮像 装置において、第1の撮像信号と第3の撮像信 とを利用したときの視差演算における視差 価値の信頼度の演算領域を説明するための である。 図22は本発明の実施の形態1に係る撮像 装置の第1の撮像信号と第4の撮像信号とを利 した視差演算の動作を示すフローチャート ある。 図23は本発明の実施の形態1に係る撮像 装置の第1の撮像信号と第4の撮像信号とを利 した視差演算における第4の撮像信号の分割 ブロックと演算順番を説明するための図であ る。 図24は本発明の実施の形態1に係る撮像 装置において、第1の撮像信号と第4の撮像信 とを利用したときの視差評価値の演算領域 説明するための図である。 図25は本発明の実施の形態1に係る撮像 装置の第1の撮像信号と第4の撮像信号とを利 したときの視差演算における視差と視差評 値との関係を説明するための図である。 図26は本発明の実施の形態1に係る撮像 装置において、第1の撮像信号と第4の撮像信 とを利用したときの視差演算における視差 価値の信頼度の演算領域を説明するための である。 図27は実施の形態1の変形例に係る撮像 装置のレンズアレイの構成を示す平面図であ る。 図28は本発明の実施の形態2に係る撮像 装置のレンズアレイの構成を示す平面図であ る。 図29は本発明の実施の形態3に係る撮像 装置の構成を示すブロック図である。 図30は本発明の実施の形態3に係る撮像 装置の動作を示すフローチャートである。 図31は本発明の実施の形態3に係る係数 保存部を説明するための図である。 図32は本発明の実施の形態3に係る撮像 装置の撮像信号の切り出し位置を説明するた めの図である。 図33は本発明の実施の形態3に係る撮像 装置の距離演算部の動作を示すフローチャー トである。 図34は本発明の実施の形態3に係る撮像 装置において、ブロック分割を説明する図で ある。 図35は本発明の実施の形態3に係る撮像 装置において、第1の撮像信号と第2の撮像信 を利用したときの視差演算における視差評 値の演算領域を説明する図である。 図36は本発明の実施の形態3に係る撮像 装置の第1の撮像信号と第2の撮像信号を利用 たときの視差演算におけるずらし量と視差 価値との関係を説明する図である。 図37は実施の形態3の変形例に係る撮像 装置のレンズアレイの構成を示す平面図であ る。 図38は従来の撮像装置の分解斜視図で る。 図39は従来の撮像装置の撮像ブロック 説明するための図である。

符号の説明

 101 カメラモジュール
 110 レンズモジュール
 111 鏡筒
 112 上部カバーガラス
 113 レンズアレイ
 113a 第1のレンズ部
 113b 第2のレンズ部
 113c 第3のレンズ部
 113d 第4のレンズ部
 120 回路部
 121 基板
 122 パッケージ
 123 撮像素子
 124 パッケージカバーガラス
 125 SLSI
 126 温度センサ
 127 金線
 131 システム制御部
 132 撮像素子駆動部
 133 撮像信号入力部
 134 入力バッファ
 135 前処理部
 135a 第1の中間バッファ
 135b 第2の中間バッファ
 135c 第3の中間バッファ
 135d 第4の中間バッファ
 135e 前処理演算部
 136 演算部
 137 出力バッファ
 137a 第1の出力バッファ
 137b 第2の出力バッファ
 138 入出力部
 139 温度補償部
 139a 温度センサ信号入力部
 139b 温度補償演算部
 141 演算バッファ
 141 第1の演算バッファ
 141 第2の演算バッファ
 142 視差演算部
 143 距離演算部
 225 SLSI
 234 温度センサ信号入力部
 235 入出力部
 241 係数保存部
 242 温度補償演算部
 243 撮像信号補正部
 244 距離演算部

 以下、本発明の好ましい実施の形態を、 面を参照しながら説明する。なお、以下で 全ての図を通じて同一又は相当する要素に 同一の参照符号を付してその重複する説明 省略する。

 (実施の形態1)
 本発明の実施の形態1に係る撮像装置は、温 度センサにより検知された温度に基づき複数 のレンズの光軸の間隔の変化量を求め、複数 のレンズの光軸原点を変化量の半分だけ移動 し、光軸原点周りの歪みをなくすように画像 を補正する。これにより、歪みの影響を適切 に低減できるため、高精度な視差を検知でき 、高精度に距離測定できる。

 図1は、本発明の実施の形態1に係る撮像 置の構成を示す断面図である。図1に示すよ に、撮像装置101は、回路部120と、その回路 120の上方に設けられたレンズモジュール部1 10とを備えている。

 レンズモジュール部110は、円筒状の鏡筒1 11と、その鏡筒111の開口を覆う上部カバーガ ス112と、その上部カバーガラス112の下方で って鏡筒111の内部に設けられたレンズアレ 113とを有している。また、回路部120は、基 121と、その基板121上に設けられたパッケー 122、撮像素子123、パッケージカバーガラス1 24、半導体回路素子であるシステムLSI(以下、 SLSIと記す)125、及びレンズアレイ113近傍の温 を検出する温度センサ126とを有している。

 鏡筒111は、上述のとおり円筒状であって その内壁面は光の乱反射を防止するために やが消された黒で着色されており、樹脂を 出成形し形成される。上部カバーガラス112 、円盤状であり、光学ガラス材あるいは透 樹脂などから形成され、鏡筒111の上部の内 に接着剤などにより固着され、その表面に 摩擦などによる損傷を防止する保護膜と、 射光の反射を防止する反射防止膜とが設け れている。

 図2は、本発明の実施の形態1に係る撮像 置のレンズアレイの構成を示す平面図であ 。レンズアレイ113は、略円盤状であり、光 ガラス剤または透明樹脂などから形成され 円形の第1のレンズ部113a、第2のレンズ部113b 第3のレンズ部113c、及び第4のレンズ部113dが 2行2列で碁盤目状に配設されている。第1~第4 レンズ部113a~113dの配置方向に沿って、図2に 示すようにx軸及びy軸を設定する。第1のレン ズ部113a、第2のレンズ部113b、第3のレンズ部11 3c、および第4のレンズ部113dにおいて、被写 側から入射した光は、撮像素子123側へ射出 れ、撮像素子123上に4つの像が結像される。 お、図2に示すように、第1のレンズ部113aの 軸及び第2のレンズ部113bの光軸は、x軸方向 はDxだけ離れており、y軸方向では一致する 第1のレンズ部113aの光軸及び第3のレンズ部1 13cの光軸は、x軸方向では一致しており、y軸 向ではDyだけ離れている。第3のレンズ部113c の光軸及び第4のレンズ部113dの光軸は、x軸方 向ではDxだけ離れており、y軸方向は一致する 。第4のレンズ部113dの光軸及び第1のレンズ部 113aの光軸は、x軸方向ではDxだけ離れており y軸方向ではDyだけ離れている。

 基板121は、樹脂基板から構成され、上面 鏡筒111がその底面を接して接着剤などによ 固着される。このようにして、レンズモジ ール部110と回路部120とが固定され、撮像装 101を構成する。

 パッケージ122は、金属端子を有する樹脂 らなり、鏡筒111の内側において、基板121の 面にその金属端子部が半田づけ等されて固 される。

 撮像素子123は、CCDセンサやCMOSセンサのよ うな固体撮像素子であり、その受光面が第1 レンズ部113a、第2のレンズ部113b、第3のレン 部113c、および第4のレンズ部113dの光軸と略 直になるようにして配置される。撮像素子1 23の各端子は、パッケージ122の内側の底部の 属端子にワイヤーボンディングにより金線1 27で接続され、基板121を介して、SLSI125と電気 的に接続される。撮像素子123の受光面に、第 1のレンズ部113a、第2のレンズ部113b、第3のレ ズ部113c、および第4のレンズ部113dから射出 れた光がそれぞれ結像し、その光の情報が 像素子123の画素を構成するフォトダイオー により電気の情報へ変換され、その電気の 報がSLSI125に転送される。

 図3Aは、本発明の実施の形態1に係る撮像 置の回路部120の構成を示す平面図である。 ッケージカバーガラス124は、平板状であり 透明樹脂により形成され、パッケージ122の 面に接着などにより固着される。なお、図3 Aにおいては、便宜上、パッケージカバーガ ス124を透して見える撮像素子123などは省略 ている。

 SLSI125は、後述の方法で、撮像素子123を駆 動し、撮像素子123からの電気情報を入力し、 各種演算を行い、上位CPUと通信を行い、外部 に画像情報や距離情報などを出力する。なお 、SLSI125は、電源(例えば3.3V)とグランド(例え 、0V)に接続される。

 図3Bは、本発明の実施の形態1に係る撮像 置の撮像素子の構成を示す平面図である。 3Bに示すように、撮像素子123は、第1の撮像 域123a、第2の撮像領域123b、第3の撮像領域123 c、および第4の撮像領域123dで構成されている 。これらの第1~第4の撮像領域123a~123dは、それ ぞれの受光面が、第1~第4のレンズ部113a~113dの 光軸と略垂直になるようにして2行2列で配置 れる。これらの各撮像領域123a~123dにて撮像 号が生成される。

 図4は、本発明の実施の形態1に係る撮像 置の温度センサの回路図である。図4に示す うに、温度センサ126は、第1の固定抵抗126a サーミスタ126bと第2の固定抵抗126cとが直列 接続されて構成されている。ここで、第1の 定抵抗126aの他端(サーミスタ126bに接続され い端)は電源126d(例えば3.3V)に接続され、第2 固定抵抗126cの他端(サーミスタ126bに接続さ ない端)はグランド126e(例えば、0V。SLSI125の ランドと同一電位)に接続される。また、第 1の固定抵抗126aとサーミスタ126bとの接続点126 fがSLSI125に接続されている。

 次に、被写体距離と視差との関係を説明 る。本発明の実施の形態1に係る撮像装置は 、4つのレンズ部(第1のレンズ部113a、第2のレ ズ部113b、第3のレンズ部113c、及び第4のレン ズ部113d)を有するため、4つのレンズ部がそれ ぞれ形成する4つの物体像の相対的位置が、 写体距離に応じて変化する。

 図5は、本発明の実施の形態1に係る撮像 置において、無限遠にある物体像の位置を 明するための図である。図5においては、簡 のため、レンズアレイ113において、第1のレ ンズ部113a、および第2のレンズ部113bのみを記 す。無限遠の物体10からの光の第1のレンズ部 113aへの入射光L1と、第2のレンズ部113bへの入 光L2とは平行である。このため、第1のレン 部113aと第2のレンズ部113bとの距離と、撮像 子123上の物体像11aと物体像11bとの距離とは しい。すなわち、視差はない。

 図6は、本発明の実施の形態1に係る撮像 置において、有限距離の位置にある物体像 位置を説明するための図である。図6におい 、簡単のため、レンズアレイ113において、 1のレンズ部113a、および第2のレンズ部113bの みを記す。有限距離の物体12からの光の第1の レンズ部113aへの入射光L1と第2のレンズ部113b の入射光L2とは平行ではない。従って、第1 レンズ部113aと第2のレンズ部113bとの距離に べて、撮像素子123上の物体像13aと物体像13b の距離は長い。すなわち、視差がある。

 物体像12までの距離(被写体距離)をL、第1 レンズ部113aと第2のレンズ部113bとの距離をD x、レンズ部113a,113bの焦点距離をfとすると、 6の直角を挟む2辺の長さがL、Dxの直角三角 と、直角を挟む2辺の長さがf、δの直角三角 とが相似であることより、視差δは、下記 (7)のように表される。

 L = f × Dx / δ   ・・・(7)
その他のレンズ部間についても同様の関係が 成立する。このように、被写体距離に応じて 4つのレンズ部113a,113b,113c,113dがそれぞれ形成 る4つの物体像の相対的位置が変化する。例 えば、被写体距離Lが小さくなると、視差δが 大きくなる。

 図7は、本発明の実施の形態1に係る撮像 置の構成を示すブロック図である。SLSI125は システム制御部131と、当該システム制御部1 31により制御される、撮像素子駆動部132、撮 信号入力部133、入力バッファ134、前処理部1 35、演算部136、出力バッファ137、入出力部138 及び温度補償部139とを有している。前処理 135は、第1の中間バッファ135a、第2の中間バ ファ135b、第3の中間バッファ135c、第4の中間 バッファ135d、及び前処理演算部135eを有し、 述するようにして撮像信号を補正する撮像 号補正部として機能する。演算部136は、第1 の演算バッファ141a及び第2の演算バッファ141b を具備する演算バッファ141と、視差演算部142 と、距離演算部143とを有する。また、出力バ ッファ137は、第1の出力バッファ137a、および 2の出力バッファ137bを有する。さらに、温 補償部139は、温度センサ信号入力部139a、お び温度補償演算部139bを有し、後述するよう にして各レンズ部113a~113dの光軸の移動量を推 定する移動量推定部として機能する。また、 温度補償部139と前処理部135とは、温度補償/ 像信号補正部を構成している。

 システム制御部131は、CPU(中央演算処理装 置:Central Processing Unit)及びロジック回路など から構成され、SLSI125の全体を制御する。

 撮像素子駆動部132は、ロジック回路など ら構成され、撮像素子123を駆動する信号を 生し、この信号に応じた電圧を撮像素子123 印加する。

 撮像信号入力部133は、CDS回路(相関二重サ ンプリング回路:Correlated Double Sampling Circuit) 、AGC(自動利得制御器:Automatic Gain Controller)、 及びADC(アナログ/デジタル変換器:Analog Digital  Converter)が直列に接続されて構成される。撮 像素子123からの電気信号が入力された場合、 撮像信号入力部133におけるCDS回路により固定 ノイズを除去し、AGCによりゲインを調整し、 ADCによりアナログ信号からデジタル値に変換 し、強度補正を行って、撮像信号I0とする。

 図8は、本発明の実施の形態1に係る撮像 置の撮像信号の切り出し位置を説明するた の図である。撮像信号入力部133に入力され 撮像信号I0(x,y)は、x軸方向にH0画素、y軸方向 にV0画素を持っている。この撮像信号I0(x,y)は 、I0(0,0)((x,y)=(0,0))、I0(1,0)、I0(2,0)、・・・、I0 (H0-1,V0-1)の順に撮像信号入力部133に入力され 順次、入力バッファ134に転送される。また 各座標(x,y)における強度補正係数ks(x,y)を用 て、下記式(8)のように強度補正が行われる なお、強度補正係数ks(x,y)は、検査工程など において特定チャート(例えば、白色チャー )を撮影し決定され、EEPROMやフラッシュメモ に保存される。

 I0(x,y) = ks(x,y) × I0(x,y) …(8)
 入力バッファ134は、DRAM(Dynamic Random Access M emory)などにより構成され、撮像信号入力部133 から入力された撮像信号I0(x,y)を保存する。

 前処理部135は、ロジック回路、DRAMなどか ら構成される。この前処理部135においては、 前処理演算部135eにより入力バッファ134に保 された撮像信号I0から各レンズ部により結像 された被写体像に係る画像を切り出し、歪曲 補正処理を行い、第1のレンズ部131aに対応す 第1の撮像信号I1(x,y)、第2のレンズ部131bに対 応する第2の撮像信号I2(x,y)、第3のレンズ部に 対応する第3の撮像信号I3(x,y)、および第4のレ ンズ部に対応する第4の撮像信号I4(x,y)を生成 る。これらの撮像信号はそれぞれ第1の中間 バッファ135a、第2の中間バッファ135b、第3の 間バッファ135c、および第4の中間バッファ135 dに転送され、保存される。そして、下記式(9 )のように、座標変換テーブルtx1(x,y)、ty1(x,y) 基づき撮像信号I0(x,y)から第1の撮像信号I1(x, y)が生成される。すなわち、座標(tx1(x,y), ty1( x,y))の撮像信号I0が第1の撮像信号I1(x,y)となる 。座標(tx1(x,y), ty1(x,y))は、小数点を持っても よい。その場合、座標変換テーブルtx1(x,y)の 数部分をtx1i(x,y)とし、小数部分をtx1f(x,y)と て、下記式(10)のように4画素を利用し演算 る。同様に、下記式(11)のように、座標変換 ーブルtx2(x,y)、ty2(x,y)に基づき撮像信号I0(x,y )から第2の撮像信号I2(x,y)が生成され、下記式 (12)のように、座標変換テーブルtx3(x,y)、ty3(x, y)に基づき撮像信号I0(x,y)から第3の撮像信号I3 (x,y)が生成され、下記式(13)のように、座標変 換テーブルtx4(x,y)、ty4(x,y)に基づき撮像信号I0 (x,y)から第4の撮像信号I4(x,y)が生成される。 お、座標変換テーブルtx1(x,y)、ty1(x,y)、tx2(x,y )、ty2(x,y)、tx3(x,y)、ty3(x,y)、tx4(x,y)、ty4(x,y)は 後述の温度補償演算部139bにより生成される 。

 I1(x,y) = I0(tx1(x,y),ty1(x,y)) …(9)
 I1(x,y) = {1 - tx1f(x,y)} × {1 - ty1f(x,y)} ×  I0(tx1i(x,y),ty1i(x,y))
+ tx1f(x,y) × {1 - ty1f(x,y)} ×I0(tx1i(x,y)+1,ty1i(x ,y))
+ {1 - tx1f(x,y)} × ty1f(x,y) ×I0(tx1i(x,y),ty1i(x,y )+1)
+ tx1f(x,y) × ty1f(x,y) ×I0(tx1i(x,y)+1,ty1i(x,y)+1)   …(10)
 I2(x,y) = I0(tx2(x,y),ty2(x,y)) …(11)
 I3(x,y) = I0(tx3(x,y),ty3(x,y)) …(12)
 I4(x,y) = I0(tx4(x,y),ty4(x,y)) …(13)
 歪みがなく、温度によるレンズの膨張がな 場合、図8のように、第1の撮像信号I1(x,y)は 原点を(x01,y01)として、x軸方向にH1画素、y軸 方向にV1画素だけ撮像信号I0を切り出した領 の画像を示す信号であり、第2の撮像信号I2(x ,y)は、原点を(x02,y02)として、x軸方向にH1画素 、y軸方向にV1画素だけ撮像信号I0を切り出し 領域の画像を示す信号である。また、第3の 撮像信号I3(x,y)は、原点を(x03,y03)として、x軸 向にH1画素、y軸方向にV1画素だけ撮像信号I0 を切り出した領域の画像を示す信号であり、 第4の撮像信号I4(x,y)は、原点を(x04,y04)として x軸方向にH1画素、y軸方向にV1画素だけ撮像 号I0を切り出した領域の画像を示す信号で る。

 第1の中間バッファ135aは、DRAMなどから構 され、座標変換テーブルtx1(x,y)、ty1(x,y)を用 いた座標変換により歪曲補正処理された第1 撮像信号I1を順次読み込み、H1*V1画素(x軸方 にH1画素、y軸方向にV1画素)のデータを保存 る。第2の中間バッファ135bは、DRAMなどから 成され、座標変換テーブルtx2(x,y)、ty2(x,y)を いた座標変換により歪曲補正処理された第2 の撮像信号I2を順次読み込み、H1*V1画素(x軸方 向にH1画素、y軸方向にV1画素)のデータを保存 する。また、第3の中間バッファ135cは、DRAMな どから構成され、座標変換テーブルtx3(x,y)、t y3(x,y)を用いた座標変換により歪曲補正処理 れた第3の撮像信号I3を順次読み込み、H1*V1画 素(x軸方向にH1画素、y軸方向にV1画素)のデー を保存する。さらに、第4の中間バッファ135 dは、DRAMなどから構成され、座標変換テーブ tx4(x,y)、ty4(x,y)を用いた座標変換により歪曲 補正処理された第4の撮像信号I4を順次読み込 み、H1*V1画素(x軸方向にH1画素、y軸方向にV1画 素)のデータを保存する。

 演算部136は、SRAM(Static Random Access Memory) ら構成された第1の演算バッファ141a及び第2 演算バッファ141bと、ロジック回路やCPUなど から構成された視差演算部142と、ロジック回 路やCPUなどから構成された距離演算部143とか ら構成される。演算部136は、第1の撮像信号I1 、第2の撮像信号I2、第3の撮像信号I3、および 第4の撮像信号I4をブロック単位で読み込み、 これらの撮像信号を第1の演算バッファ141a及 第2の演算バッファ141bに保存する。そして 視差演算部142において第1の演算バッファ141a 及び第2の演算バッファ141bのデータなどに基 き視差を演算し、この視差に基づき距離演 部143において距離を演算し、求められた距 データを出力バッファ137に転送する。この 作の詳細は、後述する。

 出力バッファ137は、DRAMなどから構成され 、演算部136から転送された画像データと距離 データとを保存し、入出力部138に順次転送す る。

 入出力部138は、上位CPU(図示せず)との間 通信を行うとともに、上位CPU、外部メモリ( 示せず)、及び液晶ディスプレイなどの外部 表示装置(図示せず)に対して、画像データ及 距離データを出力する。

 温度センサ信号入力部139aは、ADC(Analog Dig ital Converter:アナログ・デジタル変換器)など ら構成され、温度センサ126からアナログ電 信号である温度センサ信号の入力を受ける そして、温度センサ信号入力部139aは、入力 されたアナログ信号をデジタル値に変換し、 その値を温度値Thとして温度補償演算部139bに 出力する。

 温度補償演算部139bは、温度値Thに基づき 前処理部135にて利用される座標変換テーブ tx1(x,y)、ty1(x,y)、tx2(x,y)、ty2(x,y)、tx3(x,y)、ty3 (x,y)、tx4(x,y)、ty4(x,y)を生成する。この座標変 換テーブルを用いた変換処理により、各レン ズ部113a~113dの光軸の移動量が推定されること になる。以下、この座標変換テーブルの生成 の詳細について説明する。

 レンズアレイ113の温度が上昇した場合、 レンズ部113a~113dが膨張するため、図2におい て矢印で示すように各レンズ部113a~113dの光軸 中心がレンズ外側に移動する。このレンズ膨 張に伴う光軸間の間隔の変化は、下記式(14) び(15)で表される。ここで、dbxは温度上昇に うレンズ部の光軸間の間隔のx軸方向の変化 量であり、撮像素子123の画素間隔を単位とす る。また、dbyは温度上昇に伴うレンズ部の光 軸間の間隔のy軸方向の変化量であり、撮像 子123の画素間隔を単位とする。また、Dxは基 準温度Th0におけるx軸方向のレンズ部の光軸 の間隔であり、aLはレンズ部113の熱線膨張率 であり、aSは撮像素子123の熱線膨張率である また、Thは前述のようにセンサ温度であり Th0は基準温度であり、pは撮像素子123の画素 隔であり、Dyは基準温度Th0におけるy軸方向 レンズ部の光軸間の間隔である。

 dbx = Dx × (aL - aS) × (Th - Th0) / p …(1 4)
 dby = Dy × (aL - aS) × (Th - Th0) / p …(1 5)
 レンズアレイ113は略円形であるため、温度 昇に伴い各レンズ部は等方的に膨張する。 なわち、図8に示すように、温度上昇に伴う レンズ部の光軸間の間隔の変化の半分(x軸方 にdbx/2、y軸方向にdby/2)だけ移動する。そこ 、第1の撮像信号I1(x,y)用の変換テーブルtx1(x ,y)及びty1(x,y)を下記式(16)、(17)及び(18)のよう 生成する。ここで、(x01,y01)は撮像信号I0に ける歪みがないときの原点座標、(xc1,yc1)は 像信号I1(x,y)における基準温度Th0での光軸中 座標、(-dbx/2,-dby/2)は温度上昇による光軸中 の移動量、kd2及びkd4は歪曲係数である。な 、式(18)における^2は二乗値を示す。また、 2の撮像信号I2(x,y)用の変換テーブルtx2(x,y)及 びty2(x,y)を下記式(19)、(20)、及び(21)のように 成する。ここで、(x02,y02)は撮像信号I0にお る歪みがないときの原点座標、(xc2,yc2)は撮 信号I2(x,y)における基準温度Th0での光軸中心 標、(+dbx/2,-dby/2)は温度上昇による光軸中心 移動量、kd2及びkd4は歪曲係数である。なお 式(21)における^2は二乗値を示す。また、第3 の撮像信号I3(x,y)用の変換テーブルtx3(x,y)及び ty3(x,y)を下記式(22)、(23)、及び(24)のように生 する。ここで、(x03,y03)は撮像信号I0におけ 歪みがないときの原点座標、(xc3,yc3)は撮像 号I3(x,y)における基準温度Th0での光軸中心座 、(-dbx/2,+dby/2)は温度上昇による光軸中心の 動量、kd2及びkd4は歪曲係数である。なお、 (24)における^2は二乗値を示す。さらに、第4 の撮像信号I4(x,y)用の変換テーブルtx4(x,y)及び ty4(x,y)を下記式(25)、(26)、及び(27)のように生 する。ここで、(x04,y04)は撮像信号I0におけ 歪みがないときの原点座標、(xc4,yc4)は撮像 号I4(x,y)における基準温度Th0での光軸中心座 、(+dbx/2,+dby/2)は温度上昇による光軸中心の 動量、kd2及びkd4は歪曲係数である。なお、 (27)における^2は二乗値を示す。

 tx1(x,y) = x01 + xc1 + {x - xc1 - dbx/2}×(1 + kd2 × r2 + kd4 × r4) …(16)
 ty1(x,y) = y01 + yc1 + {y - yc1 - dby/2}×(1 + kd2 × r2 + kd4 × r4) …(17)
 r2 = {x - xc1 - dbx/2}^2+ {y - yc1 - dby/2}^2 r4 = r2^2  …(18)
 tx2(x,y) = x02 + xc2 + {x - xc2 + dbx/2}×(1 + kd2 × r2 + kd4 × r4) …(19)
 ty2(x,y) = y02 + yc2 + {y - yc2 - dby/2}×(1 + kd2 × r2 + kd4 × r4) …(20)
 r2 = {x - xc2 + dbx/2}^2+ {y - yc2 - dby/2}^2 r4 = r2^2  …(21)
 tx3(x,y) = x03 + xc3 + {x - xc3 - dbx/2}×(1 + kd2 × r2 + kd4 × r4) …(22)
 ty3(x,y) = y03 + yc3 + {y - yc3 + dby/2}×(1 + kd2 × r2 + kd4 × r4) …(23)
 r2 = {x - xc3 - dbx/2}^2+ {y - yc3 + dby/2}^2 r4 = r2^2  …(24)
 tx4(x,y) = x04 + xc4 + {x - xc4 + dbx/2}×(1 + kd2 × r2 + kd4 × r4) …(25)
 ty4(x,y) = y04 + yc4 + {y - yc4 + dby/2}×(1 + kd2 × r2 + kd4 × r4) …(26)
 r2 = {x - xc4 + dbx/2}^2+ {y - yc4 + dby/2}^2 r4 = r2^2  …(27)
 なお、歪みが生じない場合、上記の座標変 テーブルを用いてなされる座標変換は、下 式(28)乃至(31)のように、撮像信号I0(x,y)から 像を切り出し、その後、下記式(32)乃至(35) ように、平行移動を行うことに相当する。

 I1(x, y) = I0(x + x01, y + y01) …(28)
 I2(x, y) = I0(x + x02, y + y02) …(29)
 I3(x, y) = I0(x + x03, y + y03) …(30)
 I4(x, y) = I0(x + x04, y + y04) …(31)
 I1(x, y) = I1(x-dbx/2, y-dby/2) …(32)
 I2(x, y) = I2(x+dbx/2, y-dby/2) …(33)
 I3(x, y) = I3(y-dbx/2, x+dby/2) …(34)
 I4(x, y) = I4(x+dbx/2, y+dby/2) …(35)
 図9Aは、本発明の実施の形態1に係る撮像装 の動作を示すフローチャートである。SLSI125 のシステム制御部131により、撮像装置101は、 このフローチャートのとおりに動作される。

 ステップS1010において、撮像装置101は動 を開始する。例えば、上位CPU(図示せず)が、 入出力部136を介し、撮像装置101に動作の開始 を命令することにより、撮像装置101は、動作 を開始する。次に、ステップS1020を実行する

 ステップS1020において、撮像信号を入力 る。システム制御部131の命令により、撮像 子駆動部132が電子シャッターの動作及び撮 信号の転送を行うための信号を随時出力す 。その結果、x軸方向にH0画素分、y軸方向にV 0画素分の撮像信号I0(x,y)が撮像信号入力部133 入力される。この場合、撮像信号入力部133 は、撮像信号I0(x,y)がI0(0,0)((x,y)=(0,0))、I0(1,0) 、I0(2,0)、・・・、I0(H0-1,V0-1)の順に入力され 順次、これらの信号が入力バッファ134に転 される。次に、ステップS1030を実行する。

 ステップS1030において、温度センサ信号 力部139aは、温度センサ126から温度センサ信 の入力を受け、これをデジタル値に変換し 温度値Thとして温度補償演算部139aに出力す 。次に、ステップS1040を実行する。

 ステップS1040において、温度補償演算部13 9bは、前述のようにして、温度値Thに基づき 前処理部135で用いられる座標変換テーブルtx 1(x,y)、ty1(x,y)、tx2(x,y)、ty2(x,y)、tx3(x,y)、ty3(x,y )、tx4(x,y)、ty4(x,y)を生成する。次に、ステッ S1050を実行する。

 ステップS1050において、前処理演算部135e 、前述のようにして、入力バッファ134に保 された撮像信号I0から各レンズ部により結 された被写体像に係る画像を切り出し、平 移動処理(温度上昇に伴うレンズ部の光軸間 間隔の変化の半分(x軸方向にdbx/2、y軸方向 dby/2)だけ光軸がレンズアレイ113の外側に平 移動するように座標変換テーブルを補償す ことにより実現される平行移動処理)と、歪 補正とを行い、第1のレンズ部113aに対応す 第1の撮像信号I1(x,y)、第2のレンズ部113bに対 する第2の撮像信号I2(x,y)、第3のレンズ部113c に対応する第3の撮像信号I3(x,y)、および第4の レンズ部113dに対応する第4の撮像信号I4(x,y)を 生成する。これらの撮像信号はそれぞれ第1 中間バッファ135a、第2の中間バッファ135b、 3の中間バッファ135c、および第4の中間バッ ァ135dに転送され、保存される。

 ここで、温度補償により歪曲補正の精度 向上することを説明する。図9Bは、平行移 処理と歪曲補正処理との前後の撮像信号を す図である。図9Bにおいては、中央部の十字 が太く表された格子が描画された平面板であ る被写体を撮像したときの撮像信号(画像)を している。簡略化のため、第1の撮像信号の 被写体像のみ示し、第2乃至第4の撮像信号の 写体像を省略している。ここで、撮像装置1 01は、この平面板に正対させ、第1のレンズ部 113aの光軸上に中央部の十字の交点が位置す ように配置する。図9B(a)は、基準温度におけ る撮像信号を示す図であり、図9B(b)は、平行 動処理と歪曲補正処理とを行わないときの 1の撮像信号を示す図である。図9B(b)に示す うに、基準温度のとき、中央に太い十字が 置する。図9B(c)は、平行移動処理を行わず 曲補正処理を行うときの第1の撮像信号を示 図である。図9B(c)に示すように、歪曲補正 より、格子が再現される。図9B(d)は、基準温 度よりも温度が高いときにおける撮像信号を 示す図であり、図9B(e)は、平行移動処理と歪 補正処理とを行わないときの第1の撮像信号 を示す図である。図9B(e)に示すように、基準 度より温度が高いときには、第1のレンズ部 113aの光軸が左上に移動するに伴い被写体像 左上に移動するため、中央よりも左上に太 十字の交点が移動する。図9B(f)は、平行移動 処理を行わず歪曲補正処理を行うときの第1 撮像信号を示す図である。図9B(f)に示すよう に、歪曲補正の光軸中心と歪曲の中心とがず れるため、格子が完全には再現されず、歪み が残る。図9B(g)は、基準温度よりも温度が高 ときにおける撮像信号を示す図であり、図9 B(h)は、平行移動処理を行い、歪曲補正処理 行わないときの第1の撮像信号を示す図であ 。図9B(h)に示すように、基準温度より温度 高いのとき、第1のレンズ部113aの光軸が左上 に移動するに伴い被写体像が左上に移動する が、平行移動処理により左上への移動が補償 され、中央に太い十字の交点が位置する。図 9B(i)は、平行移動処理と歪曲補正処理とを行 ときの第1の撮像信号を示す図である。図9B( i)に示すように、歪曲補正の光軸中心と歪曲 中心とが一致するため、格子が再現される このように、温度が高くなると光軸原点が 側に平行移動するように座標変換テーブル 設定し平行移動を行うことにより、歪曲の 正精度を向上し、ひいては、視差演算精度 向上し、測距演算精度を向上する。

 次に、温度補償により被写体像が動かな ことを説明する。図9Cは、平行移動処理の 後の撮像信号(画像)を示す図である。図9Cに いて、説明を簡単にするために、各レンズ (第1のレンズ部113a、第2のレンズ部113b、第3 レンズ部113c、および第4のレンズ部113d)が歪 曲を持たず、それゆえ歪曲補正を行わないと きの撮像信号を示す。図9Cにおいて、撮像装 101を車両前方に配置し、車両前方の被写体 して車線のみが撮像されたときの撮像信号 示している。図9C(a)は、基準温度における 像信号を示す図であり、図9C(b)は、平行移動 処理を行わないときの第1の撮像信号を示す である。図9C(b)に示すように、基準温度のと き、中央に被写体が位置する。図9C(d)は、基 温度よりも温度が高いときにおける撮像信 を示す図であり、図9C(e)は、平行移動処理 行わないときの第1の撮像信号を示す図であ 。図9C(e)のように、基準温度より温度が高 ときには、第1のレンズ部113aの光軸が左上に 移動するに伴い被写体像が左上に移動する。 図9C(g)は、基準温度よりも温度が高いときに ける撮像信号を示す図であり、図9C(h)は、 行移動処理を行うときの第1の撮像信号を示 図である。図9C(h)に示すように、基準温度 り温度が高いとき、第1のレンズ部113aの光軸 が左上に移動するに伴い被写体像が左上に移 動するが、平行移動処理により左上への移動 が補償され、中央に被写体が位置する。この ように、温度が高くなると光軸原点が外側に 平行移動するように座標変換テーブルを設定 し平行移動を行うことにより、被写体の画像 中心の移動を抑制する。次に、ステップS1100 実行する。

 ステップS1100において、演算部136が、距 データを生成し、順次、第2の出力バッファ1 37bに転送する。この動作の詳細は後述する。 また、演算部136は、距離データの他に画像デ ータを生成し、順次、第1の出力バッファ137a 転送する。次に、ステップS1910を実行する

 ステップS1910において、外部にデータを 力する。入出力部138は、第1の出力バッファ1 37a上の画像データ、および第2の出力バッフ 137b上の距離データを、上位CPU及び外部表示 置に出力する。次に、ステップS1920を実行 る。

 ステップS1920において、動作を終了する どうかを判断する。例えば、システム制御 131は、入出力部136を介し、上位CPUと通信し 動作を終了するかどうかの命令を要求する そして、上位CPUが終了を命令した場合(S1920 YES)、撮像装置101はステップS1930へ進み、動 を終了する。一方、上位CPUが終了を命令し かった場合(S1920でNO)、撮像装置101は、動作 継続し、次に、ステップS1020を実行する。す なわち、上位CPUが終了を命令しない限り、ス テップS1020、ステップS1030、ステップS1040、ス テップS1050、ステップS1100、およびステップS1 910のループの実行が継続される。

 次に、ステップS1100における動作の詳細 説明する。図10は、本発明の実施の形態1に る撮像装置の演算部の動作を示すフローチ ートである。図10のフローチャートは、ステ ップS1100の動作の詳細を示す。ステップS1100 演算では、まず、ステップS1210を実行する。

 ステップS1210において、演算の動作を開 する。次に、ステップS1220を実行する。

 ステップS1220において、第1の撮像信号と 2の撮像信号とを利用した視差演算を実行す る。図11は、本発明の実施の形態1に係る撮像 装置の第1の撮像信号と第2の撮像信号とを利 した視差演算の動作を示すフローチャート ある。図11のフローチャートは、ステップS1 220の動作の詳細を示す。ステップS1220の演算 は、まず、ステップS1310を実行する。

 ステップS1310において、第1の撮像信号と 2の撮像信号とを利用した視差演算の動作を 開始する。次に、ステップS1320を実行する。

 ステップS1320において、ブロックインデ クスibを0に初期化する。次に、ステップS1330 を実行する。

 ステップS1330において、ブロックを選択 る。図12は、本発明の実施の形態1に係る撮 装置の第1の撮像信号と第2の撮像信号とを利 用した視差演算における第1の撮像信号の分 ブロック及び演算順番を説明するための図 あり、図13は、本発明の実施の形態1に係る 像装置の第1の撮像信号と第2の撮像信号とを 利用した視差演算における第2の撮像信号の 割ブロック及び演算順番を説明するための である。

 図12に示すように、第1の撮像信号I1は、x 方向にHB画素、y軸方向にVB画素の長方形状 ブロックに分割される。各ブロックは、x軸 向にHB画素、y軸方向にVB画素ずれて配置さ るため、各ブロックはx軸方向、y軸方向とも に重なる部分はない。その結果、第1の撮像 号I1は、x軸方向にNh個、y軸方向にNv個のブロ ックを持つことになる。

 第2の撮像信号I2は、図13(b)に示すようなx 方向に(HB+SB)画素、y軸方向にVB画素の長方形 状のブロックに分割される。各ブロックは、 x軸方向にHB画素、y軸方向にVB画素ずれて配置 されるため、x軸方向では隣のブロックと重 るものの、y軸方向では隣のブロックと重な ない。その結果、図13(a)に示すように、第2 撮像信号I2は、x軸方向にNh個、y軸方向にNv のブロックを持つことになる。なお、図面 右側のブロックにおいてx軸方向に(HB+SB)画素 が取れない場合、適宜x軸方向の右端部が削 される。以下では、HB=32、VB=32の場合の例を す。

 図12及び図13において、各ブロックの上段 に記述された数字はブロックインデックスib 示す。また、図12及び図13において、各ブロ ックの下段に記述された座標(ibx、iby)は、各 ロックがx軸方向にibx番目、y軸方向にiby番 のブロックであることを示す。ここで、ibx 0からNh-1まで、ibyは0からVh-1まで存在する。 テップS1330においては、図12及び図13でブロ クインデックスibにより示されるブロックB( ib)(座標(ibx、iby)で示されるブロックB(ibx,iby)) 選択される。次に、ステップS1340を実行す 。

 ステップS1340において、撮像信号を転送 る。より具体的には、ステップS1330において 選択されたブロックB(ibx,iby)に該当する座標 第1の撮像信号I1を式(9)に従い演算し、その 果得られた信号を第1の演算バッファ141aに転 送する。第1の演算バッファ141aの座標(x,y)に ける値をBc1(x,y)とする。ここで、HB=32、VB=32 あるため、x=0~31、y=0~31である。

 また、ステップS1330において選択された ロックB(ibx,iby)に該当する座標の第2の撮像信 号I2を式(11)に従い演算し、その結果得られた 信号を第2の演算バッファ141bに転送する。第2 の演算バッファ141bの座標(x,y)における値をBc2 (x,y)とする。ここで、HB=32、VB=32であるため、 x=0~31+SB、y=0~31である。

 例えば、ib=0のとき、第1の演算バッファ14 1aには、座標(0,0)と座標(31,31)とで囲まれる1024 画素の撮像信号I1が転送され、第2の演算バッ ファ141bには、図13において右斜上となる斜線 が描かれた座標(0,0)と座標(31+SB,31)とで囲まれ る(1024+32*SB)画素の撮像信号I2が転送される。

 次に、ib=1のとき、第1の演算バッファ141a は、座標(32,0)と座標(63,31)とで囲まれる1024 素の撮像信号I1が転送される。またこの場合 、第2の演算バッファ141bには、図13において 斜下となる斜線が描かれた座標(32,0)と座標(6 3+SB,31)とで囲まれる(1024+32*SB)画素の撮像信号I 2が必要となるが、ib=0と重なる部分(座標(32,0) と座標(31+SB,31)とで囲まれる32*SB画素の領域) すでに第2の演算バッファ141bに転送されてい るため、新たに座標(32+SB,0)と座標(63+SB,31)と 囲まれる1024画素のみを転送すればよい。な 、適宜、出力用の画像データとして、第1の 出力バッファ137aにも転送する。次に、ステ プS1350を実行する。

 ステップS1350において、視差演算を実行 る。まず、視差評価値R(kx)を演算する。ここ で、kxは画像をどれだけずらすかを示すずら 量であり、kx=0、1、2、…、SBのように変化 せる。図14は、本発明の実施の形態1に係る 像装置において、第1の撮像信号と第2の撮像 信号を利用したときの視差評価値の演算領域 を説明するための図である。図14のように、B c1で示される領域は、第1の演算バッファ141a 領域であり、Bc2で示される領域は、第2の演 バッファ141bにおいて、Bc1で示されるブロッ クからx軸方向にずらし量kxだけ移動した領域 である。そして、ずらし量kx=0からSBについて 、下記式(36)に示される絶対値差分総和(SAD:Sum  of Absolute Differences)を演算し、視差評価値R( kx)とする。ここで、σσはx軸方向及びy軸方向 の総和を示し、x軸方向に0~HB-1(ここでは31)、y 軸方向に0~VB-1(ここでは31)まで変化させる。

 R(kx) = σσ|Bc1(x,y) - Bc2(x+k,y)| …(36)
 この視差評価値R(kx)は、第1の演算バッファ1 41aのデータBc1と、x軸方向にkxだけ離れた領域 における第2の演算バッファ141bのデータBc2と どれだけ相関があるかを示し、値が小さい ど相関が大きい(よく似ている)ことを示す ここで、第1の演算バッファ141aのデータBc1は 、第1の撮像信号I1を転送したものであり、第 2の演算バッファ141bのデータBc2は、第2の撮像 信号I2を転送したものであるため、視差評価 R(kx)は、第1の撮像信号I1と対応する第2の撮 信号I2とがどれだけ相関があるかを示すこ になる。

 図15は、本発明の実施の形態1に係る撮像 置の第1の撮像信号及び第2の撮像信号を利 したときの視差演算における視差と視差評 値との関係を説明するための図である。図15 のように、視差評価値R(kx)はずらし量kxの値 よって変化し、ずらし量kx=δのとき極小値を 持つ。第1の演算バッファ141aのデータBc1は、 該データBc1をx軸方向にδだけ移動した領域 存在する第2の演算バッファ141bのデータBc2 最も相関がある(最も似ている)ことを示す。 したがって、第1の演算バッファ141aのデータB c1と第2の演算バッファ141bのデータBc2とのx軸 向の視差がδであることが分かる。そして このときの視差δを、第1の撮像信号及び第2 撮像信号を利用したときのブロックB(ibx,iby) における視差値δ12(ibx,iby)として保存する。

 次に、第1の撮像信号と第2の撮像信号を 用したときのブロックB(ibx,iby)における視差 δ12(ibx,iby)の信頼度を演算する。図16は、本 明の実施の形態1に係る撮像装置において、 第1の撮像信号と第2の撮像信号とを利用した きの視差演算における視差評価値の信頼度 演算領域を説明するための図である。デー Bc1は第1の演算バッファ141aの領域内に格納 れたデータである。また、データBc2は、デ タBc1をx軸方向にδ12(ibx,iby)だけ移動した第2 演算バッファ141bにおけるデータである。そ て、下記式(37)のように、それぞれの領域の データBc1(x,y)、Bc2(x+δ12(ibx,iby),y)について、正 規化相関係数を、第1の撮像信号及び第2の撮 信号を利用したときのブロックB(ibx,iby)にお ける信頼度E12(ibx,iby)とする。σσはx軸方向及 y軸方向の総和を示し、x軸方向に0~HB-1(ここ は31)、y軸方向に0~VB-1(ここでは31)まで変化 せる。次に、ステップS1360を実行する。

 E12(ibx,iby) = σσ(Bc1(x,y)-avg1)(Bc2(x+δ12(ibx,iby),y )-avg2)
/ σσ(Bc1(x,y)-avg1)(Bc1(x,y)-avg1)
/ σσ(Bc2(x+δ12(ibx,iby),y)-avg2)(Bc2(x+δ12(ibx,iby),y)- avg2)
 avg1 = σσBc1(x,y)/(HB*VB)
 avg2 = σσBc2(x+δ12(ibx,iby),y)/(HB*VB) …(37)
 ステップS1360において、ブロックインデッ スibに1を加える。次に、ステップS1370を実行 する。

 ステップS1370において、第1の撮像信号と 2の撮像信号とを利用した視差演算を終了す るかどうかを判断する。ブロックインデック スibがNh*Nv未満のとき(S1370でNO)、次のブロッ の視差を演算するために、ステップS1330に戻 る。一方、ブロックインデックスibがNh*Nv以 のとき(S1370でYES)、全てのブロックの視差を 算したと判断し、次に、ステップS1380を実 する。

 ステップS1380において、第1の撮像信号と 2の撮像信号とを利用した視差演算を終了し 、上位ルーチンへ戻る。

 このようにして、第1の撮像信号と第2の 像信号とを利用した視差演算において、ブ ックインデックスibで示される32x32画素のブ ックB(ibx,iby)について、視差値δ12(ibx,iby)と の信頼度E12(ibx,iby)とが求められた。ここで 12は第1の撮像信号と第2の撮像信号とを利用 ていることを示し、(ibx,iby)は図12において ブロックの下段に示される座標を示す(ibxは0 からNh-1まで、ibyはVh-1まで変化する)。次に、 図10のステップS1230を実行する。

 ステップS1230において、第1の撮像信号と 3の撮像信号とを利用した視差演算を実行す る。図17は、本発明の実施の形態1に係る撮像 装置の第1の撮像信号と第3の撮像信号とを利 した視差演算の動作を示すフローチャート ある。図17のフローチャートは、ステップS1 230の動作の詳細を示す。ステップS1230の演算 は、まず、ステップS1410を実行する。

 ステップS1410において、第1の撮像信号と 3の撮像信号とを利用した視差演算の動作を 開始する。次に、ステップS1420を実行する。

 ステップS1420において、ブロックインデ クスibを0に初期化する。次に、ステップS1430 を実行する。

 ステップS1430において、ブロックを選択 る。第1の撮像信号のブロック分割は、ステ プS1330と同様であり、説明を省略する。図18 は、本発明の実施の形態1に係る撮像装置の 1の撮像信号と第3の撮像信号とを利用した視 差演算における第3の撮像信号の分割ブロッ と演算順番を説明するための図である。第3 撮像信号I3は、x軸方向にHB画素、図18(b)に示 すようにy軸方向に(VB+SB)画素の長方形状のブ ックに分割される。各ブロックは、x軸方向 にHB画素、y軸方向にVB画素ずれて配置される め、y軸方向では隣のブロックと重なるもの の、x軸方向では隣のブロックと重ならない その結果、図18(a)に示すように、第3の撮像 号I3は、x軸方向にNh個、y軸方向にNv個のブロ ックを持つことになる。なお、図面の下側の ブロックにおいてy軸方向に(VB+SB)画素を取れ いブロックは、適宜y軸方向の下端部が削除 される。以下では、HB=32、VB=32の場合の例を す。

 図18において、各ブロックの上段に記述 れた数字はブロックインデックスibを示す。 また、図18において、各ブロックの下段に記 された座標(ibx、iby)は、各ブロックがx軸方 にibx番目、y軸方向にiby番目のブロックであ ることを示す。ここで、ibxは0からNh-1まで、i byは0からVh-1まで存在する。ステップS1430にお いて、図12及び図18においてブロックインデ クスibで示されるブロックB(ib)(座標(ibx、iby) 示されるブロックB(ibx,iby))が選択される。 に、ステップS1440を実行する。

 ステップS1440において、撮像信号を転送 る。より具体的には、ステップS1430において 選択されたブロックB(ibx,iby)に該当する座標 第1の撮像信号I1を式(9)に従い演算し、その 果得られた信号を第1の演算バッファBc1に転 する。第1の演算バッファ141aの座標(x,y)にお ける値をBc1(x,y)とする。ここで、HB=32、VB=32で あるため、x=0~31、y=0~31である。

 また、ステップS1430において選択されたブ ックB(ibx,iby)に該当する座標の第3の撮像信号 I3を式(12)に従い演算し、その結果得られた第 2の演算バッファ141bに転送する。第2の演算バ ッファ141bの座標(x,y)における値をBc2(x,y)とす 。
ここで、HB=32、VB=32であるため、x=0~31、y=0~31+S Bである。

 例えば、ib=0のとき、第1の演算バッファ14 1aには、座標(0,0)と座標(31,31)とで囲まれる1024 画素の撮像信号I1が転送され、第2の演算バッ ファ141bには、図18において右斜上となる斜線 が描かれた座標(0,0)と座標(31,31+SB)とで囲まれ る(1024+32*SB)画素の撮像信号I2が転送される。

 次に、ib=1のとき、第1の演算バッファ141a は、座標(0,32)と座標(31,63)とで囲まれる1024 素の撮像信号I1が転送される。またこの場合 、第2の演算バッファ141bには、図18において 斜下となる斜線が描かれた座標(0,32)と座標(3 1,63+SB)とで囲まれる(1024+32*SB)画素の撮像信号I 2が必要となるが、ib=0と重なる部分(座標(0,32) と座標(31,31+SB)で囲まれる32*SB画素の領域)は でに第2の演算バッファ141aに転送されている ため、新たに座標(0,32+SB)と座標(31,63+SB)とで まれる1024画素のみを転送すればよい。次に ステップS1450を実行する。

 ステップS1450において、視差演算を実行 る。まず、視差評価値R(ky)を演算する。ここ で、kyは画像をどれだけずらすかを示すずら 量であり、ky=0、1、2、…、SBのように変化 せる。図19は、本発明の実施の形態1に係る 像装置において、第1の撮像信号と第3の撮像 信号とを利用したときの視差評価値の演算領 域を説明するための図である。図19のように Bc1で示される領域は、第1の演算バッファ141 aの領域であり、Bc2で示される領域は、第2の 算バッファ141bにおいて、Bc1で示されるブロ ックからy軸方向にずらし量kyだけ移動した領 域である。そして、ずらし量ky=0からSBについ て、下記式(38)に示される絶対値差分総和を 算し、視差評価値R(ky)とする。ここで、σσ x軸方向及びy軸方向の総和を示し、x軸方向 0~HB-1(ここでは31)、y軸方向に0~VB-1(ここでは31 )まで変化させる。

 R(ky) = σσ|Bc1(x,y) -Bc2(x,y+k)| …(38)
 この視差評価値R(ky)は、第1の演算バッファ1 41aのデータBc1と、y軸方向にkyだけ離れた領域 における第2の演算バッファ141bのデータBc2と どれだけ相関があるかを示し、値が小さい ど相関が大きい(よく似ている)ことを示す ここで、第1の演算バッファ141aのデータBc1は 、第1の撮像信号I1を転送したものであり、第 2の演算バッファ141bのデータBc2は、第3の撮像 信号I3を転送したものであるため、視差評価 R(ky)は、第1の撮像信号I1と対応する第3の撮 信号I3とがどれだけ相関があるかを示すこ になる。

 図20は、本発明の実施の形態1に係る撮像 置の第1の撮像信号と第3の撮像信号とを利 したときの視差演算における視差と視差評 値との関係を説明するための図である。図20 のように、視差評価値R(ky)はずらし量kyの値 よって変化し、ずらし量ky=δのとき極小値を 持つ。第1の演算バッファ141aのデータBc1のデ タは、当該データBc1をy軸方向にδだけ移動 た領域に存在する第2の演算バッファ141bの ータBc2と最も相関がある(最も似ている)こと を示す。したがって、第1の演算バッファ141a データBc1と第2の演算バッファ141bのデータBc 2とのy軸方向の視差がδであることが分かる そして、このときの視差δを第1の撮像信号 び第3の撮像信号を利用したときのブロックB (ibx,iby)における視差値δ13(ibx,iby)として保存 る。

 次に、第1の撮像信号と第3の撮像信号を 用したときのブロックB(ibx,iby)における視差 δ13(ibx,iby)の信頼度を演算する。図21は、本 明の実施の形態1に係る撮像装置において、 第1の撮像信号と第3の撮像信号とを利用した きの視差演算における視差評価値の信頼度 演算領域を説明するための図である。Bc1で される領域は第1の演算バッファ141aの領域 あり、Bc2で示される領域は、第2の演算バッ ァ141bにおいてy軸方向にδ13(ibx,iby)だけ移動 た領域である。そして、下記式(39)のように 、それぞれの領域のデータBc1(x,y)、Bc2(x,y+δ13( ibx,iby))について、正規化相関係数を第1の撮 信号と第3の撮像信号を利用したときのブロ クB(ibx,iby)における信頼度E13(ibx,iby)とする。 σσはx軸方向及びy軸方向の総和を示し、x軸 向に0~HB-1(ここでは31)、y軸方向に0~VB-1(ここ は31)まで変化させる。次に、ステップS1460を 実行する。

 E13(ibx,iby) = σσ(Bc1(x,y)-avg1)(Bc2(x,y+δ13(ibx,iby) )-avg2)
/ σσ(Bc1(x,y)-avg1)(Bc1(x,y)-avg1)
/ σσ(Bc2(x,yδ13(ibx,iby))-avg2)(Bc2(x,y+δ13(ibx,iby))-a vg2)
 avg1 = σσBc1(x,y)/(HB*VB)
 avg2 = σσBc2(x,y+δ13(ibx,iby))/(HB*VB) …(39)
 ステップS1460において、ブロックインデッ スibに1を加える。次に、ステップS1470を実行 する。

 ステップS1470において、第1の撮像信号と 3の撮像信号とを利用した視差演算を終了す るかどうかを判断する。ブロックインデック スibがNh*Nv未満のとき(S1470でNO)、次のブロッ の視差を演算するために、ステップS1430に戻 る。一方、ブロックインデックスibがNh*Nv以 のとき(S1470でYES)、全てのブロックの視差を 算したと判断し、ステップS1480に進む。

 ステップS1480において、第1の撮像信号と 3の撮像信号とを利用した視差演算を終了し 、上位ルーチンへ戻る。このようにして、第 1の撮像信号と第3の撮像信号とを利用した視 演算において、ブロックインデックスibで される32x32画素のブロックB(ibx,iby)について 視差量δ13(ibx,iby)とその信頼度E13(ibx,iby)とが められた。ここで、13は第1の撮像信号と第3 の撮像信号とを利用していることを示し、(ib x,iby)は図12において各ブロックの下段に示さ る座標を示す(ibxは0からNh-1まで、ibyはVh-1ま で変化する)。次に、図10のステップS1240を実 する。

 ステップS1240において、第1の撮像信号と 4の撮像信号とを利用した視差演算を実行す る。図22は、本発明の実施の形態1に係る撮像 装置の第1の撮像信号と第4の撮像信号とを利 した視差演算の動作を示すフローチャート ある。図22のフローチャートは、ステップS1 240の動作の詳細を示す。ステップS1240の演算 は、まず、ステップS1510を実行する。

 ステップS1510において、第1の撮像信号と 4の撮像信号とを利用した視差演算の動作を 開始する。次に、ステップS1520を実行する。

 ステップS1520において、ブロックインデ クスibを0に初期化する。次に、ステップS1530 を実行する。

 ステップS1530において、ブロックを選択 る。第1の撮像信号のブロック分割は、ステ プS1320と同様であり、説明を省略する。図23 は、本発明の実施の形態1に係る撮像装置の 1の撮像信号と第4の撮像信号とを利用した視 差演算における第4の撮像信号の分割ブロッ と演算順番を説明するための図である。図23 おいて、第4の撮像信号I4は、図23(b)のような( HB+SB)*(VB+SB*Dy/Dx)-SB*SB*Dy/Dx画素のブロックに分 され、x軸方向にHB画素、y軸方向にVB画素ず て配置され、x軸方向にNh個、y軸方向にNv個 ブロックを持つ。また、図23において、図23 (b)のようなブロックを取れないブロック(例 ば、右上や右下や左下のブロック)は、適宜 れない部分が削除される(例えば、右上のブ ロックはHB*VBの長方形状のブロックとなる)。 なお、実施の形態1では、以下、HB=32、VB=32の を示す。また、第4の撮像信号I4のブロック 長さがx軸方向とy軸方向とで異なるように 定したが、これは、レンズ間隔がx軸方向とy 軸方向とで異なり、視差の発生する大きさの 比がDx:Dyとなることを考慮したためである。

 図23において、各ブロックの上段に記述 れた数字はブロックインデックスibを示す。 また、図23において、各ブロックの下段に記 された座標(ibx、iby)は、各ブロックがx軸方 にibx番目、y軸方向にiby番目のブロックであ ることを示す。ここで、ibxは0からNh-1まで、i byは0からVh-1まで存在する。ステップS1530にお いて、図23でブロックインデックスibで示さ るブロックB(ib)(座標(ibx、iby)で示されるブロ ックB(ibx,iby))が選択される。次に、ステップS 1540を実行する。

 ステップS1540において、撮像信号を転送 る。より具体的には、ステップS1530において 選択されたブロックB(ibx,iby)に該当する座標 第1の撮像信号I1を式(9)に従い演算し、その 果得られた信号を第1の演算バッファ141aに転 送する。第1の演算バッファ141aの座標(x,y)に ける値をBc1(x,y)とする。ここで、HB=32、VB=32 あるため、x=0~31、y=0~31である。

 また、ステップS1530において選択された ロックB(ibx,iby)に該当する座標の第4の撮像信 号I4を式(13)に従い演算し、第2の演算バッフ 141bに転送する。第2の演算バッファ141bの座 (x,y)における値をBc2(x,y)とする。ここで、HB=3 2、VB=32であるため、x=0~31+SB、y=0~31+SB*Dy/Dxであ る。

 例えば、ib=0のとき、第1の演算バッファ14 1aには、座標(0,0)と座標(31,31)とで囲まれる1024 画素の撮像信号I1が転送され、第2の演算バッ ファ141bには、図23において右斜下となる斜線 が描かれた座標(0,0)と座標(31+SB,31+SB*Dy/Dx)とで 囲まれる領域の撮像信号I4が転送される。

 また、ib=1のとき、第1の演算バッファ141a は、座標(32,0)と座標(63,31)とで囲まれる1024 素の撮像信号I1が転送される。またこの場合 、第2の演算バッファ141bには、図23において 斜下となる斜線が描かれた座標(32,0)と座標(6 3+SB,31+SB*Dy/Dx)とで囲まれる領域の撮像信号I4 必要となるが、ib=0と重なる部分はすでに第2 の演算バッファ141bに転送されているため、 複部分は転送しなくてもよい。次に、ステ プS1550を実行する。

 ステップS1550において、視差演算を実行 る。まず、視差評価値R(kx)を演算する。ここ で、kxは画像をどれだけずらすかを示すずら 量であり、kx=0、1、2、・・・、SBのように 化させる。図24は、本発明の実施の形態1に る撮像装置において、第1の撮像信号と第4の 撮像信号とを利用したときの視差評価値の演 算領域を説明するための図である。図24のよ に、Bc1で示される領域は、第1の演算バッフ ァ141aの領域であり、Bc2で示される領域は、 2の演算バッファ141bにおいて、Bc1で示される ブロックからx軸方向にkxだけy軸方向にずら 量kyだけ移動した領域である。そして、ずら し量kx=0からSBについて、下記式(40)に示され 絶対値差分総和(SAD。Sum of Absolute Differences) を演算し、視差評価値R(ky)とする。ここで、 σはx軸方向とy軸方向の総和を示し、x軸方向 に0~HB-1(ここでは31)、y軸方向に0~VB-1(ここでは 31)まで変化させる。なお、第1の撮像信号I1を 結像するレンズ部113aと第4の撮像信号を結像 るレンズ部113dとがx軸方向にDxだけy軸方向 Dyだけ離れて配置され、発生する視差のx軸 向に対するy軸方向の比がDy/Dxとなるため、y 方向のずらし量kyは下記式(41)のように、x軸 方向のずらし量にDy/Dxを乗じた値とする。

 R(k) = σσ|Bc1(x,y) - Bc2(x+kx,y+ky)| …(40)
 ky = kx * Dy / Dx …(41)
 この視差評価値R(kx)は、第1の演算バッファ1 41aのデータBc1と、x軸方向にkxだけy軸方向にky だけ離れた領域における第2の演算バッファ14 1bのデータBc2と
がどれだけ相関があるかを示し、値が小さい ほど相関が大きい(よく似ている)ことを示す ここで、第1の演算バッファ141aのデータBc1 、第1の撮像信号I1を転送したものであり、 2の演算バッファ141bのデータBc2は、第4の撮 信号I4を転送したものであるため、視差評価 値R(kx)は、第1の撮像信号I1と対応する第4の撮 像信号I4とがどれだけ相関があるかを示すこ になる。

 図25は、本発明の実施の形態1に係る撮像 置の第1の撮像信号と第4の撮像信号とを利 したときの視差演算における視差と視差評 値との関係を説明するための図である。図25 のように、視差評価値R(kx)はずらし量kxの値 よって変化し、ずらし量kx=δのとき極小値を 持つ。第1の演算バッファ141aのデータBc1は、 該データBc1をx軸方向にδだけy軸方向にδ×Dy /Dxだけ移動した領域に存在する第2の演算バ ファ141bのデータBc2と最も相関がある(最も似 ている)ことを示す。したがって、第1の演算 ッファ141aのデータBc1と第2の演算バッファ14 1bのデータBc2とのx軸方向の視差がδである(y 方向の視差がδ×Dy/Dxである)ことが分かる。 して、このときの視差δを第1の撮像信号と 4の撮像信号とを利用したときのブロックB(i bx,iby)における視差値δ14(ibx,iby)として保存す 。

 次に、第1の撮像信号と第4の撮像信号を 用したときのブロックB(ibx,iby)における視差 δ14(ibx,iby)の信頼度を演算する。図26は、本 明の実施の形態1に係る撮像装置において、 第1の撮像信号と第4の撮像信号とを利用した きの視差演算における視差評価値の信頼度 演算領域を説明するための図である。デー Bc1は、第1の演算バッファ141aの領域内に格 されたデータである。また、データBc2は、 ータBc1をx軸方向にδ14(ibx,iby)だけy軸方向にδ 14(ibx,iby)×Dy/Dxだけ移動した第2の演算バッフ 141bにおけるデータである。そして、下記式( 42)のように、それぞれの領域のデータBc1(x,y) Bc2(x+δ14(ibx,iby),y+δ14(ibx,iby)×Dy/Dx)について、 正規化相関係数を第1の撮像信号と第4の撮像 号とを利用したときのブロックB(ibx,iby)にお ける信頼度E14(ibx,iby)とする。σσはx軸方向とy 軸方向の総和を示し、x軸方向に0~HB-1(ここで 31)、y軸方向に0~VB-1(ここでは31)まで変化さ る。次に、ステップS1560を実行する。

 E14(ibx,iby)
  = σσ(Bc1(x,y)-avg1)(Bc2(xδ14(ibx,iby),y+δ14(ibx,iby )*Dy/Dx)-avg2)
  / σσ(Bc1(x,y)-avg1)(Bc1(x,y)-avg1)
  / σσ(Bc2(x+δ14(ibx,iby),y+δ14(ibx,iby)*Dy/Dx)-avg2)
  (Bc2(x+δ14(ibx,iby),y+δ14(ibx,iby)*Dy/Dx)-avg2)
 avg1 = σσBc1(x,y)/(HB*VB)
 avg2 = σσBc2(x+δ14(ibx,iby),y+δ14(ibx,iby))/(HB*VB) …(42)
 ステップS1560において、ブロックインデッ スibに1を加える。次に、ステップS1570を実行 する。

 ステップS1570において、第1の撮像信号と 4の撮像信号とを利用した視差演算を終了す るかどうかを判断する。ブロックインデック スibがNh*Nv未満のとき(S1570でNO)、次のブロッ の視差を演算するために、ステップS1530に戻 る。一方、ブロックインデックスibがNh*Nv以 のとき(S1570でYES)、全てのブロックの視差を 算したと判断し、次に、ステップS1580を実 する。

 ステップS1580において、第1の撮像信号と 4の撮像信号とを利用した視差演算を終了し 、上位ルーチンへ戻る。

 このようにして、第1の撮像信号と第4の 像信号とを利用した視差演算において、ブ ックインデックスibで示される32x32画素のブ ックB(ibx,iby)について、視差量δ14(ibx,iby)と の信頼度E14(ibx,iby)とが求められた。ここで 14は第1の撮像信号と第4の撮像信号とを利用 ていることを示し、(ibx,iby)は図12において ブロックの下段に示される座標を示す(ibxは0 からNh-1まで、ibyはVh-1まで変化する)。次に、 図10のステップS1250を実行する。

 ステップS1250において、視差を選択する それぞれのブロックに対し、信頼度E12(ibx,iby )、E13(ibx,iby)、およびE14(ibx,iby)を比較し、最 の信頼度を与える視差をそのブロックでの 差δ(ibx,iby)とする。なお、x軸方向の視差に わせるように、下記式(43)の変換を行う。次 、ステップS1260を実行する。

 δ(ibx,iby) = δ12(ibx,iby)    E12(ibx,iby)が最大 のとき
 δ(ibx,iby) = δ13(ibx,iby)*Dx/Dy   E13(ibx,iby)が 大のとき
 δ(ibx,iby) = δ14(ibx,iby)    E14(ibx,iby)が最大 のとき …(43)
 ステップS1260において、距離演算部143は、 離演算を行い、その結果を、順次、第2の出 バッファ137bに、距離データとして転送する 。前述のように式 (7)に基づき距離を演算す 。すなわち、視差δ(ibx,iby)を持つブロック おける被写体の距離L(ibx,iby)は、下記式(44)の ように演算される。なお、fはレンズ部113の 点距離であり、Dxは各レンズ部113a~113dのx軸 向の間隔であり、pは撮像素子の素子間隔で る。次に、ステップS1270を実行する。

 L(ibx,iby) = f ×Dx / p / δ(ibx,iby) …(44)
 ステップS1270において、演算動作を終了し 上位ルーチンへ戻る。次に、ステップS1910を 実行する。

 本実施の形態の撮像装置が以上のように 成されて動作することにより、以下の効果 奏される。

 以上のとおり、実施の形態1の撮像装置は 、温度センサ126によりレンズアレイ113の周囲 温度を計測し、温度値Thとして入力する。そ て、レンズアレイ113が略円形であるために 方的に膨張することを利用し、式(14)及び(15 )によって、レンズアレイ113の各レンズ部の 軸の間隔を求め、その間隔の半分だけ光軸 変化するものとして、座標変換テーブルを 成する。このことにより、温度が変化しレ ズアレイ113が変形しても、光軸の位置を正 く補償することができるため、温度の影響 低減した視差を得て、この視差に基づき正 い距離計測ができる。また、温度センサ126 より検知された温度に基づき複数のレンズ の間隔の変化量を求め、複数のレンズの光 原点をその変化量の半分だけ移動させて、 軸原点周りの歪みをなくすように画像を補 することにより、正しく歪みの影響を低減 きるため、視差の検知及び距離測定を高精 に行うことができる。

 温度によりレンズ部の光軸の位置が変化 ると、撮影される画像が移動することにな 。例えば、自動車の前方監視に撮像装置を 用する場合、その撮像装置により得られた 像中心を運転者が見た画像の中心に合わせ も、温度が変化すると画像中心がずれる。 のため、運転者は違和感を覚える。これに し、実施の形態1の撮像装置の場合、温度が 変化しても、画像中心の変化を抑制すること ができる。そのため、自動車の前方監視にも 適した撮像装置を実現することができる。

 なお、光軸中心から離れるほど歪曲が大 くなり、測距精度は一般的に悪くなる。本 施の形態の撮像装置によれば、光軸を上記 ように補償することにより、歪曲が大きい 域の利用を避けるという効果も期待できる

 一組のレンズ部に対応した撮像信号にお て、それぞれのレンズ部の光軸中心を結ぶ 線に平行な形状をなす撮像対象に対しては それぞれのレンズ部により得られる撮像信 において同一形状となるため、視差を求め ことができない。実施の形態1の撮像装置に よれば、3つの撮像信号の組(第1の撮像信号I1 び第2の撮像信号I2、第1の撮像信号I1及び第3 の撮像信号I3、並びに第1の撮像信号I1及び第4 の撮像信号I4)を選択し、それぞれの組に対し それぞれの視差δ12(ibx,iby)、δ13(ibx,iby)、及び 14(ibx,iby)を得る。このことにより、1つの組 正しく視差を求められない撮像対象であっ も、他の組で正しく視差を求めることがで るため、その視差に基づき距離を計測でき 。例えば、水平な線状の撮像対象は、水平 向に並べられた組(第1の撮像信号I1及び第2の 撮像信号I2)からは距離を計測することができ ないが、鉛直方向に並べられた組(第1の撮像 号I1及び第3の撮像信号I3、並びに第2の撮像 号I2及び第4の撮像信号I4)、及び斜めに並べ れた組(第1の撮像信号I1及び第4の撮像信号I4 )を用いることにより、距離を計測すること できる。そのため、多様な形状の撮像対象 対応することができる。

 また、実施の形態1の撮像装置によれば、 複数の前記視差の信頼度(E12(ibx,iby)、E13(ibx,iby )、及びE14(ibx,iby))をそれぞれ演算し、ブロッ B(ibx,iby)毎に、視差(δ12(ibx,iby)、δ13(ibx,iby)、 及びδ14(ibx,iby))のうち信頼度が最も大きい視 δ(ibx,iby)を特定し、その視差δ(ibx,iby)に基づ いて距離を演算する。このように、信頼性が 高い視差δ(ibx,iby)に基づき視差演算するため 信頼性が高い距離計測が可能となる。また 全ての組の視差(δ12(ibx,iby)、δ13(ibx,iby)、及 δ14(ibx,iby))において距離演算を行わず、信 性が高い視差(δ(ibx,iby))のみの距離演算を行 ため、高速な距離計測が可能となる。

 なお、実施の形態1に係る撮像装置におい て、温度センサ126は、基板121上に配設されて いる。このように、温度センサ126を基板121上 に配設する場合、基板121上の配線を用いて温 度センサ126と温度センサ信号入力部139aとを 続すればよいため、実装が容易であるとい 利点がある。しかし、このような構成に限 されるわけではない。温度センサ126は、レ ズアレイ113近傍の基板121の温度を検出して るが、その目的は、レンズアレイ113の温度 検出することにある。レンズアレイ113の温 は直接または間接的に検出することができ 。レンズアレイ113の温度を間接的に検出す には、レンズアレイ113の温度と相関関係を する温度あるいは温度以外の物理量を検出 ればよい。そして、それらをレンズアレイ11 3の温度に補正し、あるいはレンズアレイ113 温度との差異を見込むことによって、それ を、直接検出するレンズアレイ113の温度の わりに用いることができる。本実施の形態 は、この観点から、レンズアレイ113近傍の 板121の温度を検出している。従って、これ 外に、例えば、温度センサ126をパッケージ12 2内部の撮像素子123に並列して配設するよう してもよい。この場合、撮像素子123の近傍 温度センサ126が配置されるため、温度セン 126の実装時にゴミ等が撮像素子123に付着し いようにする配慮が必要となるものの、レ ズアレイ113により近くなることにより、温 検出の精度が増す。その結果、光軸の変化 より正しく補正し、歪曲をより正しく補正 ることができるので、距離測定精度を向上 せることができる。

 また、SLSI125の一部が温度センサ126となる ような製造プロセスを用いてSLSI125を作成し もよい。この場合、温度センサ126を実装す 必要がないため、その分だけ実装コストを 減できる。

 また、温度センサ126が、鏡筒111の外壁ま は内壁に貼設されていてもよい。この場合 温度センサ126の配線に考慮が必要だが、レ ズアレイ113に近い鏡筒111に温度センサ126を 置することができるため、温度検出の精度 増す。よって、光軸の変化をより正しく補 し、歪曲をより正しく補正することができ 距離測定精度を向上させることができる。 た、鏡筒111の内部に埋設されていてもよい この場合、温度センサ126の配線及び鏡筒111 製造方法に考慮が必要だが、レンズアレイ1 13に近い鏡筒111の内部に温度センサ126を配置 ることができるため、同様にして距離測定 度を向上させることができる。

 また、温度センサ126をレンズアレイ113の 宜の位置に配設し、適宜配線により接続し もよい。この場合、温度センサ126の配線に 慮が必要だが、レンズアレイ113に温度セン 126を直接配設するため、さらに温度検出の 度が増し、その結果距離測定精度を向上さ ることができる。また、レンズ部の内部に 設されていてもよい。この場合、温度セン 126の配線及びレンズアレイ113の製造方法に 慮が必要だが、レンズアレイ113の内部に温 センサ126を配置するため、さらに温度検出 精度が増し、距離測定精度を向上させるこ ができる。

 また、実施の形態1に係る撮像装置におい て、レンズアレイ113は略円形に成型されてい るが、これに限定されない。図27は、実施の 態1の変形例に係る撮像装置のレンズアレイ の構成を示す平面図である。図27(a)に示すレ ズアレイ113Aのように、長方形状に成型され てもよい。さらに、図27(b)に示すレンズアレ 113Bのように、その端面等に平面方向に伸び る突起等が設けられていてもよい。このよう にレンズアレイが略円形でない構成において も、レンズ部はほぼ等方に膨張するため、実 施の形態1と同様に動作させることにより、 施の形態1の場合と同様の効果を得ることが きる。

 (実施の形態2)
 本発明の実施の形態1に係る撮像装置は、レ ンズアレイ113が略円形に成型され、各レンズ 部(第1のレンズ部113a、第2のレンズ部113b、第3 のレンズ部113c、および第4のレンズ部113d)が ンズアレイ113の中心から同一距離に配置さ ている。そして、温度センサ126によって検 された温度に基づきレンズアレイ113の各レ ズ部の光軸の間隔の変化量を求め、各レン 部の光軸原点を変化量の半分だけ移動し、 軸原点周りの歪みをなくすように画像を補 する。これにより、温度が変化しても正し 歪みの影響を低減できるため、高精度な視 を検知し、それゆえ高精度に距離測定する 像装置を実現した。また、温度が変化して 、画像中心が変化しない撮像装置を実現し 。

 これに対し、本発明の実施の形態2に係る 撮像装置は、レンズアレイの中心から同一距 離に配置されない各レンズ部を備えている。 このように、各レンズ部がレンズアレイの中 心から同一距離に配置されない場合において も、温度変化に影響されることなく高精度な 視差を検知し、それゆえ高精度に距離測定し 、かつ、画像中心の変化を抑制することがで きる。

 実施の形態2の撮像装置は、実施の形態1 レンズアレイ113をレンズアレイ213に置換え さらに、実施の形態1の温度補償部139bを温度 補償演算部239bに置き換えたものである。そ 他の構成は実施の形態1と同様であり、同一 符号を付与し、説明を省略する。

 図28は、本発明の実施の形態2に係る撮像 置のレンズアレイの構成を示す平面図であ 。レンズアレイ213は、略円盤状であり、光 ガラス材や透明樹脂などから形成され、第1 のレンズ部213a、第2のレンズ部213b、第3のレ ズ部213c、および第4のレンズ部213dが碁盤目 に配置される。第1~第4のレンズ部213a~213dの 置方向に沿って、図28に示すようにx軸及びy を設定する。第1のレンズ部213a、第2のレン 部213b、第3のレンズ部213c、および第4のレン ズ部213dにおいて、被写体側から入射した光 、撮像素子123側へ射出し、撮像素子123上に4 の像を結像する。なお、図28に示すように 第1のレンズ部213aの光軸と第2のレンズ部213b 光軸とは、水平方向(x軸方向)ではDxだけ離 、垂直方向(y軸方向)では一致しており、レ ズアレイ213の中心213oを通るy軸方向の軸に対 して対称な位置に配置される。そして、第1 レンズ部213aの光軸と第2のレンズ部213bの光 とは、レンズアレイ213の中心213oからy軸方向 にDy1だけ離れて配置される。また、第3のレ ズ部213cの光軸と第4のレンズ部213dの光軸と 、水平方向(x軸方向)ではDxだけ離れ、垂直方 向(y軸方向)では一致しており、レンズアレイ の中心213oを通るy軸方向の軸に対して対称な 置に配置される。そして、第3のレンズ部213 cの光軸と第4のレンズ部213dの光軸とは、レン ズアレイ213の中心213oからy軸方向にDy2だけ離 て配置される。

 温度補償演算部139bは、温度値Thに基づき 前処理部135にて利用される座標変換テーブ tx1(x,y)、ty1(x,y)、tx2(x,y)、ty2(x,y)、tx3(x,y)、ty3 (x,y)、tx4(x,y)、ty4(x,y)を生成する。レンズアレ イ213の温度が上昇した場合、各レンズ部213a~2 13dが膨張する。この場合、レンズアレイ213は 略円形であるため、図28において矢印で示す うに、各レンズ部213a~213dの光軸中心がレン アレイ213の中心213oに対してレンズ外側に移 動する。この移動量は、レンズアレイ213の中 心213oから各レンズ部213a~213dの光軸までの距 に略比例する。すなわち、温度上昇による ンズアレイ213の膨張に伴う第1のレンズ部213a のx軸方向の移動量dbx1及びy軸方向の移動量dby 1は、撮像素子123の画素間隔を単位として、 記式(45)及び(46)のように表される。ここで、 Dx/2は基準温度Th0におけるレンズアレイ213の 心213oを通るx軸方向の軸と第1のレンズ部213a 光軸との距離であり、Dy1は同じくy軸方向の 軸と第1のレンズ部213aの光軸との距離である また、aLはレンズアレイ213の熱線膨張率で り、aSは撮像素子123の熱線膨張率であり、Th 前述のように温度値であり、Th0は基準温度 あり、pは撮像素子123の画素間隔である。

 また、温度上昇によるレンズアレイ膨張 伴う第2のレンズ部213bのx軸方向の移動量dbx2 及びy軸方向の移動量dby2は、撮像素子123の画 間隔を単位として、下記式(47)及び(48)のよ に表される。ここで、Dx/2は基準温度Th0にお るレンズアレイ213の中心213oを通るx軸方向 軸と第2のレンズ部213bの光軸との距離であり 、Dy1は同じくy軸方向の軸と第2のレンズ部213b の光軸との距離である。また、温度上昇によ るレンズアレイ膨張に伴う第3のレンズ部213c x軸方向の移動量dbx3及びy軸方向の移動量dby3 は、撮像素子123の画素間隔を単位として、下 記式(49)及び(50)のように表される。ここで、D x/2は基準温度Th0におけるレンズアレイの中心 213oを通るx軸方向の軸と第3のレンズ部213cの 軸との距離であり、Dy2は同じくy軸方向の軸 第3のレンズ部213cの光軸との距離である。 らに、温度上昇によるレンズアレイ膨張に う第4のレンズ部213dのx軸方向の移動量dbx4及 y軸方向の移動量dby4は、撮像素子123の画素 隔を単位として、下記式(51)及び(52)のように 表される。ここで、Dx/2は基準温度Th0におけ レンズアレイの中心213oを通る軸と第4のレン ズ部213dの光軸との距離であり、Dy2は同じくy 方向の軸と第4のレンズ部213dの光軸との距 である。

 dbx1 = (Dx/2) × (aL - aS) × (Th - Th0) / p  …(45)
 dby1 = Dy1 × (aL - aS) × (Th - Th0) / p … (46)
 dbx2 = (Dx/2) × (aL - aS) × (Th - Th0) / p  …(47)
 dby2 = Dy1 × (aL - aS) × (Th - Th0) / p … (48)
 dbx3 = (Dx/2) × (aL - aS) × (Th - Th0) / p  …(49)
 dby3 = Dy2 × (aL - aS) × (Th - Th0) / p … (50)
 dbx4 = (Dx/2) × (aL - aS) × (Th - Th0) / p  …(51)
 dby4 = Dy2 × (aL - aS) × (Th - Th0) / p … (52)
 撮像装置は、上述の温度上昇に伴う移動量 け、各撮像信号を補正する。すなわち、第1 の撮像信号I1(x,y)用の変換テーブルtx1(x,y)及び ty1(x,y)を下記式(53)、(54)及び(55)のように生成 る。ここで、(x01,y01)は撮像信号I0における みがないときの原点座標、(xc1,yc1)は撮像信 I1(x,y)における基準温度Th0での光軸中心座標 (-dbx1,-dby1)は温度上昇による光軸中心の移動 量、kd2及びkd4は歪曲係数である。なお、式(55 )における^2は二乗値を示す。また、第2の撮 信号I2(x,y)用の変換テーブルtx2(x,y)及びty2(x,y) を下記式(56)、(57)及び(58)のように生成する。 ここで、(x02,y02)は撮像信号I0における歪みが いときの原点座標、(xc2,yc2)は撮像信号I2(x,y) における基準温度Th0での光軸中心座標、(+dbx2 ,-dby2)は温度上昇による光軸中心の移動量、kd 2及びkd4は歪曲係数である。なお、式(58)にお る^2は二乗値を示す。また、第3の撮像信号I 3(x,y)用の変換テーブルtx3(x,y)及びty3(x,y)を下 式(59)、(60)及び(61)のように生成する。ここ 、(x03,y03)は撮像信号I0における歪みがないと きの原点座標、(xc3,yc3)は撮像信号I3(x,y)にお る基準温度Th0での光軸中心座標、(-dbx3,+dby3) 温度上昇による光軸中心の移動量、kd2及びk d4は歪曲係数である。なお、式(61)における^2 二乗値を示す。また、第4の撮像信号I4(x,y) の変換テーブルtx4(x,y)及びty4(x,y)を下記式(62) 、(63)及び(64)のように作成する。ここで、(x04 ,y04)は撮像信号I0における歪みがないときの 点座標、(xc4,yc4)は撮像信号I4(x,y)における基 温度Th0での光軸中心座標、(+dbx4,+dby4)は温度 上昇による光軸中心の移動量、kd2及びkd4は歪 曲係数である。なお、式(64)における^2は二乗 値を示す。

 tx1(x,y) = x01 + xc1 + {x - xc1 - dbx1}×(1 +  kd2 × r2 + kd4 × r4) …(53)
 ty1(x,y) = y01 + yc1 + {y - yc1 - dby1}×(1 +  kd2 × r2 + kd4 × r4) …(54)
 r2= {x - xc1 - dbx1}^2 + {y - yc1 - dby1}^2、r 4 = r2^2 …(55)
 tx2(x,y) = x02 + xc2 + {x - xc2 + dbx2}×(1 +  kd2 × r2 + kd4 × r4) …(56)
 ty2(x,y) = y02 + yc2 + {y - yc2 - dby2}×(1 +  kd2 × r2 + kd4 × r4) …(57)
 r2= {x - xc2 + dbx2}^2 + {y - yc2 - dby2}^2、r 4 = r2^2 …(58)
 tx3(x,y) = x03 + xc3 + {x - xc3 - dbx3}×(1 +  kd2 × r2 + kd4 × r4) …(59)
 ty3(x,y) = y03 + yc3 + {y - yc3 + dby3}×(1 +  kd2 × r2 + kd4 × r4) …(60)
 r2= {x - xc3 - dbx3}^2 + {y - yc3 + dby3}^2、r 4 = r2^2 …(61)
 tx4(x,y) = x04 + xc4 + {x - xc4 + dbx4}×(1 +  kd2 × r2 + kd4 × r4) …(62)
 ty4(x,y) = y04 + yc4 + {y - yc4 + dby4}×(1 +  kd2 × r2 + kd4 × r4) …(63)
 r2= {x - xc4 + dbx4}^2 + {y - yc4 + dby4}^2、r 4 = r2^2 …(64)
 なお、歪みが生じない場合、上記の座標変 テーブルを用いてなされる座標変換は、下 式(65)乃至(68)のように、撮像信号I0(x,y)から 像を切り出し、その後、下記式(69)乃至(72) ように、平行移動することに相当する。

 I1(x, y) = I0(x + x01, y + y01) …(65)
 I2(x, y) = I0(x + x02, y + y02) …(66)
 I3(x, y) = I0(x + x03, y + y03) …(67)
 I4(x, y) = I0(x + x04, y + y04) …(68)
 I1(x, y) = I1(x-dbx1, y-dby1) …(69)
 I2(x, y) = I2(x+dbx2, y-dby2) …(70)
 I3(x, y) = I3(y-dbx3, x+dby3) …(71)
 I4(x, y) = I4(x+dbx4, y+dby4) …(72)
 本実施の形態の撮像装置が以上のように構 されて動作することにより、実施の形態1と 同様の効果が奏される。

 (実施の形態3)
 本発明の実施の形態3に係る撮像装置は、温 度毎の係数を持ち、温度センサにより検知さ れた温度に基づき複数のレンズの光軸の間隔 の変化量を求め、複数のレンズの光軸原点を 変化量の半分だけ移動し、光軸原点周りの歪 みをなくすように画像を補正する。これによ り、小規模の回路で歪みの影響を適切に低減 できるため、高精度な視差を検知でき、低コ ストで高精度に距離測定できる。

 実施の形態3の撮像装置は、実施の形態1 撮像装置101のシステムLSI125をシステムLSI225 変更したものである。その他の構成は、実 の形態1の撮像装置と同様であり、説明を省 する。

 SLSI225は、後述の方法で、撮像素子123を駆 動し、撮像素子123からの電気情報を入力し、 各種演算を行い、上位CPUと通信を行い、外部 に画像情報や距離情報などを出力する。なお 、SLSI225は、電源(例えば3.3V)とグランド(例え 、0V)に接続される。

 次に、光軸中心の温度補償の原理を説明 る。図2の矢印のように、温度上昇に伴いレ ンズアレイ113が膨張し光軸中心がレンズ外側 に移動する。レンズアレイが温度上昇に比例 し等方的に膨張すると仮定すると、光軸中心 の間隔は、下記式(109)、(110)で表される。こ で、dbxは温度上昇に伴う光軸間の間隔のx方 の変化量であり、単位は撮像素子123の受光 子の間隔である。また、dbyは温度上昇に伴 光軸間の間隔のy方向の変化量であり、単位 は撮像素子122の受光素子の間隔である。また 、Dxは基準温度Th0におけるx方向のレンズ間の 光軸の間隔であり、Dyは基準温度Th0におけるy 方向のレンズ間の光軸の間隔であり、aLはレ ズアレイ113の熱線膨張率であり、aSは撮像 子123の熱線膨張率であり、Tは温度であり、T h0は基準温度であり、pは撮像素子123の受光素 子の間隔である。

 dbx = Dx * (aL - aS) * (T - Th0) / p ・・ (109)
 dby = Dy * (aL - aS) * (T - Th0) / p ・・ (110)
 そして、温度上昇に伴い各レンズ部の光軸 心は等方的に膨張するため、図2のように、 温度上昇に伴うレンズ間の光軸間の間隔の変 化の半分(x方向にp*dbx/2、y方向にp*dby/2)だけ移 動する。すなわち、第1のレンズ部113aの光軸 心は、x方向に-p*dbx/2、y方向に-p*dby/2だけ移 する。また、第2のレンズ部113bの光軸中心 、x方向に+p*dbx/2、y方向に-p*dby/2だけ移動す 。また、第3のレンズ部113cの光軸中心は、x 向に-p*dbx/2、y方向に+p*dby/2だけ移動する。ま た、第4のレンズ部113dの光軸中心は、x方向に +p*dbx/2、y方向に+p*dby/2だけ移動する。

 したがって、温度Tを検知し、その温度T らレンズアレイ113の各レンズ間の光軸の間 の変化dbx,dbyを求め、その変化dbx,dbyの半分だ けレンズアレイ113の各レンズの光軸が移動す ると推定し補償することにより、温度変化に 伴うレンズアレイ113の膨張の影響を低減し、 正確な視差を求めることができ、それゆえ、 正確な距離を求めることができる。

 次に、焦点距離の温度補正を説明する。 ンズアレイ113が樹脂から構成されるとき、 度上昇に伴い屈折率が小さくなり、それゆ 、焦点距離が長くなり、撮像素子123に結像 れる像が大きくなり(倍率が大きくなり)、 差が長くなる。そこで、温度Tを検知し、そ 温度Tから焦点距離の変化を推定し、推定さ れた焦点距離fを式(7)に代入することにより 温度変化に伴うレンズアレイ113の焦点距離 変化の影響を低減し、正確な視差を求める とができ、それゆえ、正確な距離を求める とができる。なお、式(7)の焦点距離fを一定 して、その分だけ像の倍率が変化するもの して撮像信号を補正してもよい。

 次に、鏡筒伸びの温度補正を説明する。 筒111が樹脂から構成されるとき、温度上昇 伴い鏡筒111が伸び、それゆえ、レンズアレ 113の主点から撮像素子123の受光面までの距 が長くなり、撮像素子123に結像される像が きくなり(倍率が大きくなり)、視差が大き なる。そこで、温度Tを検知し、その温度Tか ら鏡筒111の長さの変化を推定し、倍率の変化 を推定し補償することにより、温度変化に伴 う鏡筒111の伸びの影響を低減し、正確な視差 を求めることができ、それゆえ、正確な距離 を求めることができる。

 次に、本発明の実施の形態3に係る撮像装 置の動作を説明する。図29は、本発明の実施 形態3に係る撮像装置の構成を示すブロック 図である。SLSI225は、システム制御部131、撮 素子駆動部132、撮像信号入力部133、温度セ サ信号入力部234、入出力部235、係数保存部24 1、温度補償演算部242、撮像信号補正部243、 よび距離演算部244を有する。ここで、温度 償演算部242と撮像信号補正部243とは、温度 償/撮像信号補正部を構成している。

 システム制御部131は、CPU(中央演算処理装 置:Central Processing Unit)、ロジック回路などか ら構成され、SLSI225の全体を制御する。

 図30は、本発明の実施の形態3に係る撮像 置の動作を示すフローチャートである。SLSI 225のシステム制御部131により、撮像装置は、 このフローチャートのとおりに動作する。な お、図30において、実施の形態1の図9Aのフロ チャートと同一又は相当するステップには 一の参照符号を付している。

 ステップS1010において、撮像装置101は動 を開始する。例えば、上位CPU(図示せず)が、 入出力部235を介し、撮像装置101に動作の開始 を命令することにより、撮像装置101は、動作 を開始する。次に、ステップS1020を実行する

 ステップS1020において、撮像信号を入力 る。撮像素子駆動部132は、ロジック回路な から構成され、システム制御部131の命令に り電子シャッターや転送を行うための信号 像素子123を駆動する信号を発生し、この信 に応じた電圧を撮像素子122に印加する。撮 信号入力部133は、CDS回路(相関二重サンプリ グ回路:Correlated Double Sampling Circuit)、AGC(自 動利得制御器:Automatic Gain Controller)、ADC(アナ ログ/デジタル変換器:Analog Digital Converter)が 列に接続されて構成され、撮像素子123から 電気信号が入力され、CDS回路により固定ノ ズを除去し、AGCによりゲインを調整し、ADC よりアナログ信号からデジタル値に変換し 像信号I0を出力する。ここで、撮像信号入 部133は、撮像信号I0(x,y)を、x方向にH0画素、y 方向にV0画素だけ、I0(0,0)((x,y)=(0,0))、I0(1,0)、I 0(2,0)、・・・、I0(H0-1,V0-1)の順に出力する。 に、ステップS1030を実行する。

 ステップS1030において、温度センサ信号 入力する。温度センサ信号入力部234は、ADC(A nalog Digital Converter:アナログ・デジタル変換 )などから構成され、温度センサ126からアナ ログ電圧信号である温度センサ信号を入力し 、アナログ信号からデジタル値に変換し、温 度センサ信号Tsとして出力する。例えば12bit ADCを用いると、温度センサ信号Tsは、0~4095ま での値を取る。以下、温度センサ信号Tsは、1 2bitのADCを用いて作成されたものとして説明 る。次に、ステップS1110を実行する。

 ステップS1110において、各種の係数を温 補償する。温度補償演算部242は、温度セン 信号Tsを入力し、係数保存部241に保存された データを用いて、歪曲係数kd2,kd4、倍率(rx,ry) 第1のレンズ部113aの光軸中心(xc1,yc1)、第2の ンズ部113bの光軸中心(xc2,yc2)、第3のレンズ 113cの光軸中心(xc3,yc3)、第4のレンズ部113dの 軸中心(xc4,yc4)、焦点距離f、および各レンズ のx方向の光軸間距離Dxを出力する。

 図31は、本発明の実施の形態3に係る係数 存部を説明するための図である。図31にお て、簡単のため、第1のレンズ部113aの光軸中 心x座標xc1のみが記述されている。図31のよう に、センサ温度信号Tsが0、256、512、768、1024 ・・・、3840、4096のときの光軸中心x座標xc1 それぞれxc1_0、xc1_256、xc1_512、xc1_768、xc1_1024 ・・・、xc1_3040、xc1_4096として係数保存部241 に保存されている。そして、温度補償演算部 242は、温度センサ値Tsに対応する光軸中心x座 標xc1を補間演算して作成する。例えば、温度 センサ値Tsが512以上1024未満のとき、温度セン サ信号Ts=512、768のときの光軸中心x座標xc1_512 xc1_768を用いて、下記式(111)のように補間演 を行い、xc1を作成する。他の係数も同様に 成する。すなわち、第1のレンズ部113aの光 中心y座標yc1、第2のレンズ部113bの光軸中心(x c2,yc2)、第3のレンズ部113cの光軸中心(xc3,yc3)、 第4のレンズ部113dの光軸中心(xc4,yc4)、歪曲係 k2,k4、倍率(rx,ry)、焦点距離f、および各レン ズ部のx方向の光軸間距離Dxは、それぞれ係数 保存部241に各温度での値が保存され、温度セ ンサ信号Tsに関して補間演算を行って作成さ る。

 xc1 = xc1_512 + (Ts-512)/(768-512)*(xc_768-xc1_512)  ・・(111)
 なお、係数保存部241に保存される係数は以 のように作成され保存される。各レンズ部 光軸中心は、式(109)、(110)に基づき、下記式 (112)、(113)のように、温度上昇に伴う光軸間 間隔のx方向の変化量dbx、y方向の変化量dbyを 演算し、その半分(x方向にp*dbx/2、y方向にp*dby /2)だけ光軸中心が移動するとして作成する。 ここで、T(Ts)はADCによりデジタル値に変換さ た温度センサ信号Tsのときの物理的な温度 示す。具体的には、下記式(114)、(115)のよう 、第1のレンズ部113aの光軸中心(xc1,yc1)は、 準温度Th0における光軸中心(xc10,yc10)からx方 に-dbx/2、y方向に-dby/2だけ移動するように作 する。また、下記式(116)、(117)のように、第 2のレンズ部113bの光軸中心(xc2,yc2)は、基準温 Th0における光軸中心(xc20,yc20)からx方向に+dbx /2、y方向に-dby/2だけ移動するように作成する 。また、下記式(118)、(119)のように、第3のレ ズ部113cの光軸中心(xc3,yc3)は、基準温度Th0に おける光軸中心(xc30,yc30)からx方向に-dbx/2、y 向に+dby/2だけ移動するように作成する。ま 、第4のレンズ部113dの光軸中心(xc4,yc4)は、基 準温度Th0における光軸中心(xc40,yc40)からx方向 に+dbx/2、y方向に+dby/2だけ移動するように作 する。

 dbx = Dx * (aL - aS) * (T(Ts) - Th0) / p ・ ・(112)
 dby = Dy * (aL - aS) * (T(Ts) - Th0) / p ・ ・(113)
 xc1 = xc10 - dbx/2 ・・・(114) 
 yc1 = yc10 - dby/2 ・・・(115)
 xc2 = xc20 + dbx/2 ・・・(116) 
 yc2 = yc20 - dby/2 ・・・(117)
 xc3 = xc30 - dbx/2 ・・・(118) 
 yc3 = yc30 + dby/2 ・・・(119)
 xc4 = xc40 + dbx/2 ・・・(120) 
 yc4 = yc40 + dby/2 ・・・(121)
 歪曲係数k2,k4は、光学解析や実験などで各 度における値を求め、作成する。

 鏡筒の長さlkは下記式(122)のように推定さ れる。ここで、Th0は基準温度であり、lk0は基 準温度Th0における鏡筒の長さであり、kkは鏡 の熱線膨張率、T(Ts)は温度センサ信号Tsが示 す温度センサの物理的な温度である。そこで 、鏡筒の長さの変化の比率を倍率とする。具 体的には、下記式(123)、(124)のように、x方向 倍率rx、y方向の倍率ryとして作成する。

 lk = lk0*{1+kk*(T(Ts)-Th0)} ・・・(122)
 rx = {1+kk*(T(Ts)-Th0)} ・・・(123)
 ry = {1+kk*(T(Ts)-Th0)} ・・・(124)
 焦点距離fは、光学解析や実験などで各温度 における値を求め、作成する。

 x方向の光軸間距離Dxは、x方向の光軸間距 離の変化量が式(112)のdbxで示されることより このdbxを用いて下記式(125)のように作成す 。

 Dx = Dx0 + dbx * p ・・・(125)
 なお、各温度で各種方法で測定された係数 保存してもよい。次に、ステップS1120を実 する。

 ステップS1120において、画像を補正し切 出す。撮像信号補正部243は、撮像信号I0、歪 曲係数kd2,kd4、倍率(rx,ry)、第1のレンズ部113a 光軸中心(xc1,yc1)、第2のレンズ部113bの光軸中 心(xc2,yc2)、第3のレンズ部113cの光軸中心(xc3,yc 3)、および第4のレンズ部113dの光軸中心(xc4,yc4 )を入力し、撮像信号I0から各レンズ部により 結像された被写体像を撮像した画像を切り出 し、歪曲補正などの補正処理を行い、第1の ンズ部113aに対応する第1の撮像信号I1(x,y)、 2のレンズ部113bに対応する第2の撮像信号I2(x, y)、第3のレンズ部113cに対応する第3の撮像信 I3(x,y)、および第4のレンズ部113dに対応する 4の撮像信号I4(x,y)を出力する。

 図32は、本発明の実施の形態3に係る撮像 置の撮像信号の切り出し位置を説明するた の図である。歪みがなく、温度によるレン の膨張がない場合、図32のように、第1の撮 信号I1(x,y)は、撮像信号I0を原点(x01,y01)、x方 向にH1画素、y方向にV1画素だけ切り出した領 の画像であり、第2の撮像信号I2(x,y)は、撮 信号I0を原点(x02,y02)、x方向にH1画素、y方向 V1画素だけ切り出した領域の画像であり、第 3の撮像信号I3(x,y)は、撮像信号I0を原点(x03,y03 )、x方向にH1画素、y方向にV1画素だけ切り出 た領域の画像であり、第4の撮像信号I4(x,y)は 、撮像信号I0を原点(x04,y04)、x方向にH1画素、y 方向にV1画素だけ切り出した領域の画像であ 。実施の形態3の撮像装置は、熱膨張による 光軸中心の移動、歪み補正、倍率補正を加味 し、以下のような処理を行う。

 下記式(126)、(127)、(128)のように、歪曲係 kd2,kd4、倍率(rx,ry)、第1のレンズ部113aの光軸 中心(xc1,yc1)を用いて、第1の撮像信号用の参 先座標(tx1,ty1)を演算し、下記式(129)のように 、第1の撮像信号用の参照先座標(tx1,ty1)を用 て撮像信号I0から第1の撮像信号I1(x,y)を演算 る。なお、第1の撮像信号用の参照先座標(tx 1, ty1)は、小数点を持ってもよい。その場合 第1の撮像信号用の参照先座標(tx1,ty1)の整数 部分を(tx1i,ty1i)とし、小数部分を(tx1f,ty1f)と 、下記式(130)のように4画素を利用し演算す 。ここで、式(126)、(127)、(128)、(129)、(130)に いて、xに関して0からH1-1まで、yに関して0 らV1-1までの演算を行う。同様に、下記式(131 )、(132)、(133)のように、歪曲係数kd2,kd4、倍率 (rx,ry)、第2のレンズ部113bの光軸中心(xc2,yc2)を 用いて、第2の撮像信号用の参照先座標(tx2,ty2 )を演算し、下記式(134)のように、第2の撮像 号用の参照先座標(tx2,ty2)を用いて撮像信号I0 から第2の撮像信号I2(x,y)を演算する。また、 記式(135)、(136)、(137)のように、歪曲係数kd2, kd4、倍率(rx,ry)、第3のレンズ部113cの光軸中心 (xc3,yc3)を用いて、第3の撮像信号用の参照先 標(tx3,ty3)を演算し、下記式(138)のように、第 3の撮像信号用の参照先座標(tx3,ty3)を用いて 像信号I0から第3の撮像信号I3(x,y)を演算する また、下記式(139)、(140)、(141)のように、歪 係数kd2,kd4、倍率(rx,ry)、第4のレンズ部113dの 光軸中心(xc4,yc4)を用いて、第4の撮像信号用 参照先座標(tx4,ty4)を演算し、下記式(142)のよ うに、第4の撮像信号用の参照先座標(tx4,ty4) 用いて撮像信号I0から第4の撮像信号I4(x,y)を 算する。なお、以下の式において、^2は二 演算を示し、^4は四乗演算を示す。

 tx1 = x01 + xc1 + (x - xc1) * (1 + kd2 * r1^ 2 + kd4 * r1^4) * rx ・・・(126)
 ty1 = y01 + yc1 + (y - yc1} * (1 + kd2 * r1^ 2 + kd4 * r1^4) * ry ・・・(127)
 r1^2 = (x - xc1)^2 + (y - yc1)^2、r1^4 = (r1^2) ^2 ・・・(128)
 I1(x,y) = I0(tx1,ty1) ・・・(129)
 I1(x,y) = (1 - tx1f) * (1 - ty1f) * I0(tx1i,ty1i )
        + tx1f * (1 - ty1f) * I0(tx1i+1,ty1i)
        + (1 - tx1f) * ty1f * I0(tx1i,ty1i+1)
        + tx1f * ty1f * I0(tx1i+1,ty1i+1) ・ ・(130)
 tx2 = x02 + xc2 + (x - xc2) * (1 + kd2 * r2^ 2 + kd4 * r2^4) * rx ・・・(131)
 ty2 = y02 + yc2 + (y - yc2) * (1 + kd2 * r2^ 2 + kd4 * r2^4) * ry ・・・(132)
 r2^2 = (x - xc2)^2 + (y - yc2)^2、r2^4 = (r2^2) ^2 ・・・(133)
 I2(x,y) = I0(tx2,ty2) ・・・(134)
 tx3 = x03 + xc3 + (x - xc3) * (1 + kd2 * r3^ 2 + kd4 * r3^4) * rx ・・・(135)
 ty3 = y03 + yc3 + (y - yc3) * (1 + kd2 * r3^ 2 + kd4 * r3^4) * ry ・・・(136)
 r3^2 = (x - xc3)^2 + (y - yc3)^2、r2^4 = (r2^2) ^2 ・・・(137)
 I3(x,y) = I0(tx3,ty3) ・・・(138)
 tx4 = x04 + xc4 + (x - xc4) * (1 + kd2 * r4^ 2 + kd4 * r4^4) * rx ・・・(139)
 ty4 = y04 + yc4 + (y - yc4) * (1 + kd2 * r4^ 2 + kd4 * r4^4) * ry ・・・(140)
 r4^2 = (x - xc4)^2 + (y - yc4)^2、r2^4 = (r2^2) ^2 ・・・(141)
 I4(x,y) = I0(tx4,ty4) ・・・(142)
 なお、上記の変換において、歪みがなく、 率を補正しないとき、下記式(143)、(144)、(14 5)、(146)のように、撮像信号I0(x,y)から画像を り出し、その後、下記式(147)、(148)、(149)、( 150)のように、平行移動することに相当する 次に、ステップS1200を実行する。

 I1(x, y) = I0(x + x01, y + y01) ・・・(143)
 I2(x, y) = I0(x + x02, y + y02) ・・・(144)
 I3(x, y) = I0(x + x03, y + y03) ・・・(145)
 I4(x, y) = I0(x + x04, y + y04) ・・・(146)
 I1(x, y) = I1(x-dbx/2, y-dby/2) ・・・(147)
 I2(x, y) = I2(x+dbx/2, y-dby/2) ・・・(148)
 I3(x, y) = I3(y-dbx/2, x+dby/2) ・・・(149)
 I4(x, y) = I4(x+dbx/2, y+dby/2) ・・・(150)
 ステップS1200において、距離を演算する。 離演算部244は、第1の撮像信号I1、第2の撮像 号I2、第3の撮像信号I3、第4の撮像信号I4、 点距離f、x方向の光軸間距離Dxを入力し、距 を演算し、距離データDISを出力する。

 図33は、本発明の実施の形態3に係る撮像 置の距離演算部の動作を示すフローチャー である。図33のフローチャートは、ステッ S1200の動作の詳細を示す。ステップS1200の演 では、まず、ステップS1310を実行する。

 ステップS1310において、演算の動作を開 する。次に、ステップS1330を実行する。

 ステップS1330において、ブロックを分割 る。

 図34は、本発明の実施の形態3に係る撮像 置において、ブロック分割を説明する図で る。図34において、第1の撮像信号I1は、x方 にHB画素、y方向にVB画素を有する長方形状 ブロックに分割され、x方向にNh個、y方向にN v個のブロックを持つ。次に、ステップS1340を 実行する。

 ステップS1340において、ブロックを選択 る。ステップS1310(図33)を実行後、初めてこ ステップS1340を実行するときは(0,0)で示され ブロックを選択し、以後、ステップS1340が 行されるときは、右側に順にずらしたブロ クを選択する。なお、図34において右端のブ ロック((Nh-1,0)、(Nh-1,1)、・・・で示されるブ ック)を選択した次は、1つ下の行の左端の ロック((0,1)、(0,2)、・・・で示されるブロッ ク)を選択する。すなわち、ステップS1310を実 行後、初めてこのステップS1340を実行すると を0番目としたとき、i番目において(i%Nh, int (i/Nh))で示されるブロックを選択する。ここ 、i%NhはiをNhで除算したときの剰余、int(i/Nh) iをNhで除算したときの商の整数部である。 後このブロックを選択ブロックB(ih,iv)と呼 。次に、ステップS1350を実行する。

 ステップS1350において、視差演算する。 ず、第1のレンズ撮像信号I1と第2のレンズ撮 信号I2との視差と視差信頼度とを演算する 最初に、第1のレンズ撮像信号I1と第2のレン 撮像信号I2との視差評価値R12(kx)を演算する ここで、kxは画像をどれだけずらすかを示 ずらし量であり、kx=0、1、2、・・・、SBのよ うに変化させる。

 図35は、本発明の実施の形態3に係る撮像 置において、第1の撮像信号と第2の撮像信 を利用したときの視差演算における視差評 値の演算領域を説明する図である。図35にお いて、I1で示される領域は、第1のレンズ撮像 信号I1の選択ブロックB(ih,iv)で選択された領 を示し、I2で示される領域は、選択ブロック の座標からx方向にkxだけずれた領域の第2の ンズ撮像信号I2である。ずらし量kx=0からSBに ついて、下記式(151)に示される絶対値差分総 (SAD:Sum of Absolute Differences)を演算し、視差 価値R12(kx)とする。すなわち、第1のレンズ 像信号I1を基準として、視差評価値R12(kx)を 算する。

 R12(kx) = σσ|I1(x,y)-I2(x+kx,y)| ・・・(151)
 この視差評価値R12(kx)は、選択ブロックB(ih,i v)の第1のレンズ撮像信号I1と選択ブロックか x方向にkxだけずれた領域における第2のレン ズ撮像信号I2とがどれだけ相関があるかを示 、値が小さいほど相関が大きい(よく似てい る)ことを示す。

 図36は、本発明の実施の形態3に係る撮像 置の第1の撮像信号と第2の撮像信号を利用 たときの視差演算におけるずらし量と視差 価値との関係を説明する図である。図36のよ うに、視差評価値R12(kx)はずらし量kxの値によ って変化し、ずらし量kx=δのとき極小値を持 。そのため、選択ブロックB(ih,iv)の第1のレ ズ撮像信号I1と選択ブロックからx方向にδ けずれた領域における第2のレンズ撮像信号I 2とが最も相関が高い、すなわち、最も似て ることを示す。従って、選択ブロックB(ih,iv) における第1のレンズ撮像信号I1と第2のレン 撮像信号I2との視差がδであることが分かる そこで、下記式(152)のように、この視差δを 選択ブロックB(ih,iv)における第1のレンズ撮像 信号I1と第2のレンズ撮像信号I2との視差値δ12 (ih,iv)とし、下記式(153)のように、視差評価値 R12(δ)を選択ブロックB(ih,iv)における第1のレ ズ撮像信号I1と第2のレンズ撮像信号I2との視 差信頼度C12(ih,iv)とする。

 δ12(ih,iv) = δ ・・・ (152)
 C12(ih,iv) = R12(δ) ・・・ (153)
 次に、第1のレンズ撮像信号I1と第3のレンズ 撮像信号I3との視差と信頼信頼度も同様に求 る。ただし、ずらす方向をy方向に変更し、 ずらし量をkyとする。下記式(154)のように、 択ブロックB(ih,iv)における第1のレンズ撮像 号I1と第3のレンズ撮像信号I3の視差評価値R13 (ky)を求める。すなわち、第1のレンズ撮像信 I1を基準として、視差評価値R13(ky)を演算す 。そして、最小値を与えるずらし量、すな ち視差δを、下記式(155)のように、選択ブロ ックB(ih,iv)における第1のレンズ撮像信号I1と 3のレンズ撮像信号I3との視差値δ13(ih,iv)と 、下記式(156)のように、視差評価値R13(δ)を 択ブロックB(ih,iv)における第1のレンズ撮像 号I1と第3のレンズ撮像信号I3との信頼度C13(ih ,iv)とする。

 R13(ky) = σσ|I1(x,y)-I3(x,y+ky)| ・・・(154)
 δ13(ih,iv) = δ ・・・ (155)
 C13(ih,iv) = R13(δ) ・・・ (156)
 次に、第1のレンズ撮像信号I1と第4のレンズ 撮像信号I4との視差と信頼信頼度も同様に求 る。ただし、ずらす方向を斜め方向(第1の ンズ部113aの光軸と第4のレンズ部113dの光軸 を結ぶ方向)に変更し、ずらし量はx方向にkx y方向にkx*Dy/Dxとする。下記式(157)のように 選択ブロックB(ih,iv)における第1のレンズ撮 信号I1と第4のレンズ撮像信号I4の視差評価値 R14(kx)を求める。すなわち、第1のレンズ撮像 号I1を基準として、視差評価値R14(kx)を演算 る。そして、最小値を与えるずらし量、す わち視差δを、下記式(158)のように、選択ブ ロックB(ih,iv)における第1のレンズ撮像信号I1 第4のレンズ撮像信号I4との視差値δ14(ih,iv) し、下記式(159)のように、視差評価値R14(δ) 選択ブロックB(ih,iv)における第1のレンズ撮 信号I1と第4のレンズ撮像信号I4との信頼度C14 (ih,iv)とする。なお、式(157)において座標(x+kx, y+kx*Dy/Dx)が小数となるとき、レンズ撮像信号I 4は周辺画素から線形補間などにより求める なお、図2のように、Dx、およびDyは、第1の ンズ部113aと第4のレンズ部113dにおけるx方向 レンズ部の間隔、およびy方向のレンズ部の 間隔である。

 R14(ky) = σσ|I1(x,y)-I4(x+kx,y+kx*Dy/Dx)| ・・・  (157)
 δ14(ih,iv) = δ ・・・ (158)
 C14(ih,iv) = R14(δ) ・・・ (159)
 そして、上記3つの視差信頼度を比較し最も 信頼できる視差値をこのブロックにおける視 差値とする。すなわち、下記式(60)のように 3つの視差信頼度C12(ih,iv)、C13(ih,iv)、C14(ih,iv) 比較し、C12(ih,iv)が最も小さいときδ12(ih,iv) ブロックB(ih,iv)における視差値δ(ih,iv)とし C13(ih,iv)が最も小さいときδ13(ih,iv)をブロッ B(ih,iv)における視差値δ(ih,iv)とし、C14(ih,iv) 最も小さいときδ14(ih,iv)をブロックB(ih,iv)に ける視差値δ(ih,iv)とする。なお、信頼度(C12 、C13、C14)として絶対値差分総和(式(53)、(56) (59))を用いたが正規化相関係数を用いてもよ い。この場合、最も大きい信頼度を与える視 差値を選択する。ここで、視差値をx方向に 一するため、δ13(ih,iv)を採用するとき、レン ズ部の間隔の比であるDx/Dyを乗ずる。次に、 テップS1360を実行する。

 δ(ih,iv) = δ12(ih,iv)        (C12(ih,iv)が最 も小さいとき) ・・・ (160)
          = δ13(ih,iv)*Dx/Dy (C13(ih,iv)が最 小さいとき)
          = δ14(ih,iv)        (C14(ih,iv )が最も小さいとき)
 ステップS1360において、視差から距離を演 する。式(7)を距離Aについて解くと式(8)のよ に表されるため、ブロックB(ih,iv)に含まれ 領域の距離DIS(x,y)は、下記式(161)にように示 れる。ここで、fは焦点距離、Dxはx方向の光 軸間距離、pは撮像素子123の受光素子の間隔 ある。視差値δが画素単位であるため、視差 値δにpを乗ずることにより、焦点距離fなど 同一の単位系に変換する。次に、ステップS1 370を実行する。

 DIS(x,y) = {f*Dx}/{p*δ(ih,iv)} ((x,y)はB(ih,iv)の範 囲) ・・・ (161)
 ステップS1370において、距離演算を終了す かどうかを判断する。全てのブロックが選 されたとき(選択ブロックがB(Nh-1,Nv-1)のとき) 、距離演算を終了すると判断し、次に、ステ ップS1380を実行する。一方、全てのブロック 選択されたされていないとき(選択ブロック がB(Nh-1,Nv-1)でないとき)、距離演算を継続す と判断し、次に、ステップS1340を実行する。

 ステップS1380において、距離演算を終了 、上位ルーチンへ戻る。このようにして、 出し後の座標(x,y)における距離DIS(x,y)が求め れた。次に、ステップS1910(図30)を実行する

 ステップS1910において、入出力部235は、 像データ、距離データ、および温度データ 撮像装置101の外部に出力する。画像データ して、撮像信号I0、あるいは第1の撮像信号I1 を出力する。距離データとして、距離DISを出 力する。温度データとして、温度センサ信号 Tsを出力する。次に、ステップS1920を実行す 。

 ステップS1920において、動作を終了する どうかを判断する。例えば、システム制御 131は、入出力部235を介し、上位CPU(図示せず) と通信し、動作を終了するかどうかの命令を 要求する。そして、上位CPUが終了を命令すれ ば動作を終了し、次に、ステップS1930を実行 る。一方、上位CPUが終了を命令しなければ 作を継続し、次に、ステップS1020を実行す 。すなわち、上位CPUが終了を命令しない限 、ステップS1020、ステップS1030、ステップS111 0、ステップS1120、ステップS1200、およびステ プS1910のループの実行を継続する。

 ステップS1930において、撮像装置101の動 を終了する。

 本実施の形態の撮像装置が以上のように 成されて動作することにより、以下の効果 奏される。

 以上のとおり、実施の形態3の撮像装置は 、温度センサ126によりレンズアレイ113の周囲 温度を計測し、温度センサ信号Tsとして入力 る。そして、レンズアレイ113が略円形であ ために等方的に膨張することを利用し、式( 112)及び(113)によって、レンズアレイ113の温度 上昇に伴う光軸間の間隔のx方向の変化量dbx y方向の変化量dbyを求め、その間隔の半分だ 光軸が変化するものとして、式(114)から(121) によって、第1のレンズ部113aの光軸中心(xc1,yc 1)、第2のレンズ部113bの光軸中心(xc2,yc2)、第3 レンズ部113cの光軸中心(xc3,yc3)、および第4 レンズ部113dの光軸中心(xc4,yc4)を作成し、こ らに基づき座標変換する。このことにより 実施の形態1と同様の効果を奏する。

 また、実施の形態3の撮像装置は、例えば 、第1のレンズ部113aの光軸中心x座標xc1ならば 、温度センサ信号Tsに応じた複数組の補正係 (センサ温度信号Tsが0、256、512、768、1024、 ・・、3840、4096のときの値であるxc1_0、xc1_256 、xc1_512、xc1_768、xc1_1024、・・・、xc1_3040、xc1 _4096)を係数保存部241に保存し、温度センサ信 号Tsに関して式(111)のように補間処理を行い 当該温度センサ信号Tsに応じた補正係数を作 成する。同様に、第1のレンズ部113aの光軸中 y座標yc1、第2のレンズ部113bの光軸中心(xc2,yc 2)、第3のレンズ部113cの光軸中心(xc3,yc3)、第4 レンズ部113dの光軸中心(xc4,yc4)、歪曲係数k2, k4、倍率(rx,ry)、焦点距離f、および各レンズ のx方向の光軸間距離Dxは、それぞれ係数保 部241に各温度での値を持ち、温度センサ信 Tsを用いて補間演算を行い、当該温度センサ 信号Tsに応じたものが作成される。

 このことより、補正式から補正係数を演 すること(例えば、式(112)から(121)のような 算をすること)が不要になるため、その分だ 演算時間や演算回路が不要となり、低コス な撮像装置を実現することができる。また 温度に応じて複雑な非線形な変化をする補 係数について、光学解析や実験で求めた値 保存し用いることにより、補正式で表現さ る変化と実際の変化との誤差を防止し、正 く歪みの影響を低減できるため、視差の検 及び距離測定を高精度に行うことができる

 また、実施の形態3の撮像装置は、予め各 温度センサ信号Tsに応じた補正係数を保存す にあたり、全ての温度センサ信号Ts(0から409 5までのデジタル値を取る)に対応した補正係 を保存せずに256おきに間引いた補正係数を 存し、温度に対して補間した補正係数を作 する。例えば、第1のレンズ部113aの光軸中 x座標xc1ならば、温度センサ信号Tsに対し256 きに間引いた補正係数(センサ温度信号Tsが0 256、512、768、1024、・・・、3840、4096のとき 値であるxc1_0、xc1_256、xc1_512、xc1_768、xc1_1024 、・・・、xc1_3040、xc1_4096)を保存し、温度セ サ信号Tsに関して補間して用いる。このこ により、間引いた分だけ記憶領域を1/256倍に 省略することができるため、その分だけ回路 規模を縮小した低コストな撮像装置を実現す ることができる。

 また、実施の形態3の撮像装置は、撮像信 号補正部243において、第1のレンズ部113aの光 中心(xc1,yc1)、第2のレンズ部113bの光軸中心(x c2,yc2)、第3のレンズ部113cの光軸中心(xc3,yc3)、 第4のレンズ部113dの光軸中心(xc4,yc4)、歪曲係 k2,k4、および倍率(rx,ry)に基づき、式(126)、(1 27)、(128)を用いて第1の撮像信号用の参照先座 標(tx1,ty1)を、式(131)、(132)、(133)を用いて第2 撮像信号用の参照先座標(tx2,ty2)を、式(135)、 (136)、(137)を用いて第3の撮像信号用の参照先 標(tx3,ty3)を、式(139)、(140)、(141)を用いて第4 の撮像信号用の参照先座標(tx4,ty4)を求める。 そして、参照先座標が示す複数の撮像信号を 参照して式(129)、(130)、(134)、(138)、(142)のよ に補間処理を施し、補正後撮像信号である 1の撮像信号I1、第2の撮像信号I2、第3の撮像 号I3、および第4の撮像信号I4を作成する。

 予め参照先座標を演算し保持する場合、 正後撮像信号(第1の撮像信号I1、第2の撮像 号I2、第3の撮像信号I3、および第4の撮像信 I4)の全ての画素(全て合わせて画素数が4*H1*V1 )に関し参照先座標(第1の撮像信号用の参照先 座標(tx1,ty1)、第2の撮像信号用の参照先座標(t x2,ty2)、第3の撮像信号用の参照先座標(tx3,ty3) および第4の撮像信号用の参照先座標(tx4,ty4) )が必要となるため、膨大な記憶容量が必要 なり、その分だけ高コストとなる。特に、 度により参照先座標を変化させる必要があ 場合、温度毎の参照先座標が必要であり、 らに膨大な記憶容量が必要となる。本実施 形態の構成により、逐次、補正係数(第1のレ ンズ部113aの光軸中心(xc1,yc1)、第2のレンズ部1 13bの光軸中心(xc2,yc2)、第3のレンズ部113cの光 中心(xc3,yc3)、第4のレンズ部113dの光軸中心(x c4,yc4)、歪曲係数k2,k4、および倍率(rx,ry))から 照先座標(第1の撮像信号用の参照先座標(tx1, ty1)、第2の撮像信号用の参照先座標(tx2,ty2)、 3の撮像信号用の参照先座標(tx3,ty3)、および 第4の撮像信号用の参照先座標(tx4,ty4))を求め 補正後撮像信号(第1の撮像信号I1、第2の撮 信号I2、第3の撮像信号I3、および第4の撮像 号I4)を作成する。このことにより、補正係 のみに記憶領域を割り当てればよく、大き 容量の記憶領域は不要であるため、低コス な撮像装置を実現する。特に、温度に基づ て参照先座標を変化させる必要がある場合 その効果は顕著である。

 また、実施の形態3の撮像装置は、温度補 償演算部242において温度センサ信号Tsに基づ 焦点距離fを作成し、距離演算部244の式(161) おいて距離演算に利用する。温度変化に伴 レンズアレイ113の屈折率変化が変化し、焦 距離fが変化するため、一定の焦点距離fを いると焦点距離fの温度変化分だけ距離精度 悪化する。本発明の構成により、レンズア イ113の温度変化に対応した焦点距離fを距離 演算に用いることができるため、高精度な距 離演算を実現することができる。

 また、実施の形態3の撮像装置は、温度補 償演算部242において温度センサ信号Tsに基づ 倍率(rx,ry)を作成し、撮像信号補正部243にお いて倍率(rx,ry)などに基づき撮像信号I0を補正 し、補正後撮像信号(第1の撮像信号I1、第2の 像信号I2、第3の撮像信号I3、および第4の撮 信号I4)を作成する。温度変化に伴い鏡筒111 長さ(レンズアレイ113の各レンズ部(第1のレ ズ部113a、第2のレンズ部113b、第3のレンズ部 113c、および第4のレンズ部113d)の主点と撮像 子123の受光面との距離)が変化し、その分だ 倍率が変化するため、倍率変化を考慮しな れば鏡筒の長さが温度変化する分だけ距離 度が悪化する。本実施の形態の構成により 鏡筒111の長さの温度変化に対応した倍率(rx, ry)だけ撮像信号を補正することにより、鏡筒 の長さの温度変化の影響を低減することがで きるため、高精度な視差演算を実現し、それ ゆえ高精度な距離演算を実現することができ る。

 なお、実施の形態3の撮像装置において、 温度センサ信号Tsに基づき焦点距離fを変化さ せたが、焦点距離fを一定に保ち、倍率(rx,ry) 変化させてもよい。fの変化に比例して倍率 が変化するため、基準温度Th0のときの焦点距 離に対する比を焦点距離に関する倍率の変化 の比とする。具体的には、fを温度がT(Ts)のと きの焦点距離、f0を基準温度Th0のときの焦点 離とし、焦点距離の変化の比(f/f0)を式(123) (124)の右辺に乗じ、下記式(162)、(163)のよう 倍率(rx,ry)を演算する。

 rx = {1+kk*(T(Ts)-Tk0)}*(f/f0) ・・・(162)
 ry = {1+kk*(T(Ts)-Tk0)}*(f/f0) ・・・(163)
 また、実施の形態3の撮像装置において、レ ンズアレイ113は4つのレンズ部を持ったがこ に限定されない。レンズ部の数が異なって てもよい。

 図37は、実施の形態3の変形例に係る撮像 置のレンズアレイの構成を示す平面図であ 。図37(a)に示すレンズアレイ113Cのように、x 方向にDxだけ離れた2つのレンズ部(第1のレン 部113Ca、および第2のレンズ部113Cb)を持つも でもよい。なお、係数保存部241にぞれぞれ レンズ部の光軸中心を以下のように決定し 存する。式(112)、(113)のように、温度上昇に 伴う光軸間の間隔のx方向の変化量dbx、y方向 変化量dbyを演算し、その半分(x方向にp*dbx/2 y方向にp*dby/2)だけ光軸中心が移動するとし 作成する。具体的には、下記式(164)、(165)の ように、第1のレンズ部113Caの光軸中心(xc1,yc1) は、基準温度Th0における光軸中心(xc10,yc10)か x方向に-dbx/2だけ移動するように作成する。 また、下記式(166)、(167)のように、第2のレン 部113Cbの光軸中心(xc2,yc2)は、基準温度Th0に ける光軸中心(xc20,yc20)からx方向に+dbx/2だけ 動するように作成する。

 xc1 = xc10 - dbx/2 ・・・(164) 
 yc1 = yc10         ・・・(165)
 xc2 = xc20 + dbx/2 ・・・(166) 
 yc2 = yc20         ・・・(167)
 また、図37(b)に示すレンズアレイ113Dのよう 、最外周部のレンズ部同士がx方向にDxだけ y方向にDyだけ離れた9つのレンズ部(第1のレ ズ部113Da、第2のレンズ部113Db、第3のレンズ 113Dc、第4のレンズ部113Dd、第5のレンズ部113D e、第6のレンズ部113Df、第7のレンズ部113Dg、 8のレンズ部113Dh、および第9のレンズ部113Di x方向、y方向に関してそれぞれ等間隔に配置 されたもの)を持つものでもよい。なお、係 保存部241にぞれぞれのレンズ部の光軸中心 以下のように決定し保存する。

 式(112)、(113)のように、温度上昇に伴う光 軸間の間隔のx方向の変化量dbx、y方向の変化 dbyを演算し、その半分(x方向にp*dbx/2、y方向 にp*dby/2)だけ光軸中心が移動するとして作成 る。具体的には、下記式(168)、(169)のように 、第1のレンズ部113Daの光軸中心(xc1,yc1)は、基 準温度Th0における光軸中心(xc10,yc10)からx方向 に-dbx/2、y方向に-dby/2だけ移動するように作 する。また、下記式(170)、(171)のように、第2 のレンズ部113Dbの光軸中心(xc2,yc2)は、基準温 Th0における光軸中心(xc20,yc20)からy方向に-dby /2だけ移動するように作成する。また、下記 (172)、(173)のように、第3のレンズ部113Dcの光 軸中心(xc3,yc3)は、基準温度Th0における光軸中 心(xc30,yc30)からx方向に+dbx/2、y方向に-dby/2だ 移動するように作成する。また、下記式(174) 、(175)のように、第4のレンズ部113Ddの光軸中 (xc4,yc4)は、基準温度Th0における光軸中心(xc4 0,yc40)からx方向に-dbx/2だけ移動するように作 する。また、下記式(176)、(177)のように、第 5のレンズ部113Deの光軸中心(xc5,yc5)は、基準温 度Th0における光軸中心(xc10,yc10)から移動しな ように作成する。また、下記式(178)、(179)の ように、第6のレンズ部113Dfの光軸中心(xc6,yc6) は、基準温度Th0における光軸中心(xc60,yc60)か x方向に+dbx/2だけ移動するように作成する。 また、下記式(180)、(181)のように、第7のレン 部113Dgの光軸中心(xc7,yc7)は、基準温度Th0に ける光軸中心(xc70,yc70)からx方向に-dbx/2、y方 に+dby/2だけ移動するように作成する。また 下記式(182)、(183)のように、第8のレンズ部11 3Dhの光軸中心(xc8,yc8)は、基準温度Th0における 光軸中心(xc80,yc80)からy方向に+dby/2だけ移動す るように作成する。また、下記式(84)、(85)の うに、第9のレンズ部113Diの光軸中心(xc9,yc9) 、基準温度Th0における光軸中心(xc90,yc90)か x方向に+dbx/2、y方向に+dby/2だけ移動するよう に作成する。

 xc1 = xc10 - dbx/2 ・・・(168) 
 yc1 = yc10 - dby/2 ・・・(169)
 xc2 = xc20         ・・・(170) 
 yc2 = yc20 - dby/2 ・・・(171)
 xc3 = xc30 + dbx/2 ・・・(172) 
 yc3 = yc30 - dby/2 ・・・(173)
 xc4 = xc40 - dbx/2 ・・・(174) 
 yc4 = yc40         ・・・(175)
 xc5 = xc50         ・・・(176) 
 yc5 = yc50         ・・・(177)
 xc6 = xc60 + dbx/2 ・・・(178) 
 yc6 = yc60         ・・・(179)
 xc7 = xc70 - dbx/2 ・・・(180) 
 yc7 = yc70 + dby/2 ・・・(181)
 xc8 = xc80         ・・・(182) 
 yc8 = yc80 + dby/2 ・・・(183)
 xc9 = xc90 + dbx/2 ・・・(184) 
 yc9 = yc90 + dby/2 ・・・(185)
 また、実施の形態3の撮像装置は、歪曲係数 kd2,kd4、倍率(rx,ry)、第1のレンズ部113aの光軸 心(xc1,yc1)、第2のレンズ部113bの光軸中心(xc2,y c2)、第3のレンズ部113cの光軸中心(xc3,yc3)、第4 のレンズ部113dの光軸中心(xc4,yc4)、焦点距離f および各レンズ部のx方向の光軸間距離Dxを 度補償し、撮像信号を補正したが、これに 定されない。例えば、高次歪曲係数や、各 ンズ部ごとの倍率や、各レンズ部ごとの回 補正などをしてもよい。

 なお、実施の形態1及び2では、温度セン により検知された温度に基づいて複数のレ ズの光軸の移動量を推定し、その推定した 軸の移動量に基づいて撮像信号を補正した また、実施の形態3では、温度センサにより 知された温度に基づいて複数のレンズの光 の移動量を含む補正係数を作成し、その補 係数に基づいて撮像信号を補正した。しか 、本発明における撮像信号の補正はこれら 限定されるものではなく、温度センサによ 検知された温度に基づいて、温度変化によ 複数のレンズの光軸の移動量に応じて撮像 号を補正すればよい。

 上記説明から、当業者にとっては、本発 の多くの改良や他の実施形態が明らかであ 。従って、上記説明は、例示としてのみ解 されるべきであり、本発明を実行する最良 態様を当業者に教示する目的で提供された のである。本発明の精神を逸脱することな 、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に 変更できる。

 本発明の撮像装置は、距離計測可能な小 の撮像装置であるため、カメラ機能を備え 携帯型電話機、デジタルスチルカメラ、車 用カメラ、監視用カメラ、三次元計測器、 よび立体画像入力カメラ等に有用である。