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Patent Searching and Data


Title:
IN-CAR POWER SIGNAL INPUT CIRCUIT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/022445
Kind Code:
A1
Abstract:
An in-car power signal input circuit comprises a control unit (a voltage interface (4) and a control unit (5)) for acquiring a voltage (VL) applied to a first power path (L) and a voltage (VIG) applied to a second power path (IG) using the first power path (L) comprising a first switch (a writing switch (2)) for supplying power mainly to a load and the second power path (IG) comprising a second switch (an ignition switch (3)) for supplying power for control mainly as power supply sources and, when the voltage (VL) applied to the first power path is lowered and the voltage (VIG) applied to the second power path is kept, detecting the shut off of the first switch.

Inventors:
OHTSUKA YASUNORI (JP)
OHSAWA TAKASHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/001492
Publication Date:
February 19, 2009
Filing Date:
June 11, 2008
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Assignee:
MITSUBISHI ELECTRIC CORP (JP)
OHTSUKA YASUNORI (JP)
OHSAWA TAKASHI (JP)
International Classes:
H05B41/24; B60R16/02; B62D5/04
Foreign References:
JP2004311215A2004-11-04
JP2004312867A2004-11-04
JP2006129564A2006-05-18
Attorney, Agent or Firm:
TAZAWA, Hideaki et al. (Nagata-cho 2-chome Chiyoda-k, Tokyo 14, JP)
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Claims:
 主に負荷に電力を供給する第1のスイッチを含む第1の電源経路と、
 主に制御用の電力を供給する第2のスイッチを含む第2の電源経路と、
 前記第1の電源経路と第2の電源経路を電源供給源とし、前記第1の電源経路にかかる電圧と前記第2の電源経路にかかる電圧とを取得して、前記第1の電源経路にかかる電圧が下降し、前記第2の電源経路にかかる電圧が保持されている場合に、前記第1のスイッチの遮断を検出する制御部
を有することを特徴とする車載用電源信号入力回路。
 前記制御部は、
 前記第1の電源経路にかかる電圧の単位時間当たりの電圧低下が、前記第2の電源経路にかかる電圧の単位時間当たりの電圧低下より大きい場合に、前記第1のスイッチの遮断を検出することを特徴とする請求項1記載の車載用電源信号入力回路。
 前記制御部は、
 前記第1の電源経路にかかる電圧の単位時間当たりの電圧低下が所定の放電曲線に沿って低下している場合に、前記第1のスイッチの遮断を検出することを特徴とする請求項1記載の車載用電源信号入力回路。
 前記制御部は、
 前記第2の電源経路にかかる電圧と、前記第1の電源経路にかかる電圧の差が所定値以上の場合に、前記第1のスイッチの遮断を検出することを特徴とする請求項1記載の車載用電源信号入力回路。
 前記第1の電源経路を電源供給源として内部の制御用電源電圧を生成する第1の内部電源と、前記第2の電源経路を電源供給源として内部の制御用電源電圧を生成する第2の内部電源とを有し、
 前記第1の内部電源の出力設定電圧を前記第2の内部電源の出力設定電圧より高く設定することを特徴とする請求項1記載の車載用電源信号入力回路。
 前記第1の内部電源を昇降圧型のスイッチングレギュレータで構成し、前記第1の電源経路に含まれるコンデンサの電圧が前記第1の内部電源の出力設定電圧以下になっても、前記第1の内部電源の出力設定電圧>第2の内部電源の出力設定電圧の関係を維持することを特徴とする請求項5記載の車載用電源信号入力回路。
 前記負荷を放電灯とし、前記第1のスイッチをライティングスイッチ、前記第2のスイッチをイグニッションスイッチとしたことを特徴とする請求項1記載の車載用電源信号入力回路。
Description:
車載用電源信号入力回路

 この発明は、負荷を駆動するのに比較的 きな電力を要する、例えば、放電灯点灯装 、電動パワーステアリング制御装置等に用 て好適な、車載用電源信号入力回路に関す 。

 図7は、車両に搭載された放電灯点灯装置 に用いられる従来の車載用電源信号入力回路 の構成を示すブロック図である。図7に示さ るように、自己診断機能を有する放電灯点 装置に用いられる従来の車載用電源信号入 回路は、負荷である放電灯(以下、HID(High Int ensity Discharge)バルブ71という)を点灯するため に大きな電力を供給するライティングスイッ チ72を含む電源経路Lと、当該HIDバルブ71が点 していないときにも自己診断機能が動作す ように、イグニッションスイッチ73に接続 れる電源経路IGの双方から電流が供給される 制御回路CTL(図7中、破線部)と、を備えて構成 される。

 このように、一方の電源(HIDバルブ71に供 される)を、ライティングスイッチ72を含む 源経路Lから供給し、他方の電源(制御部75に 供給される)を、イグニッションスイッチ73を 含む電源経路IGから供給するように、両者を イオードD1、D2の論理和(OR)接続する回路構 になっている。また、上記したライティン スイッチ72を含む電源経路Lでは、その経路 回路内で発生するリプルを緩和するフィル 用の大容量コンデンサCの接続が必須である

 このため、自己診断機能を有する放電点 装置では、HIDバルブ71の異常事態によるフ イルセーフによってHIDバルブ71を消灯してい るときにライティングスイッチ72をOFFしても ライティングスイッチ72を含む電源経路Lに 設されたフィルタ用の大容量コンデンサCの 充電電圧よりイグニッションスイッチ73を含 電源経路IGの電圧が高ければ、制御部75への 電力はすべてイグニッションスイッチ73を含 電源経路IGから供給される。このため、フ ルタ用の大容量コンデンサCの電荷の放出が 少して電圧低下が遅くなる。したがって、 己診断機能を有する放電灯点灯装置におい は、電圧が所定のレベル(スレッシュホール ド電圧)以下に到達することでライティング イッチ72がOFFであると判定するために比較的 長い時間を必要とする。

 なお、上記の説明は、放電灯点灯装置を例 したが、放電灯点灯装置に限らず、各々の イッチによって切り離される2系統の電源を 使用し、片方の電源に大きな負荷を負わせる 、電動パワーステアリング制御装置やエンジ ン制御装置等の制御機器においても同様であ る。
 図8に、電動パワーステアリング制御装置に 用いられる従来の車載用電源信号入力回路の 構成を示す。当該制御装置において、大電流 が通電される電源経路Lのスイッチはリレー 点82を介して行なわれる。したがって、上記 した放電灯点灯装置と同様、大きな負荷電流 が流れる電源経路Lにリプル軽減のためのフ ルタ用大容量コンデンサCが含まれ、その容 は必然的に大きくなる。この場合も、当該 源経路LのOFFを電圧により短時間で検出し、 判定することが困難な事情は同じである。な お、図8中、M81は、負荷である電動ステアリ グ制御用のモータである。

 上記した電動パワーステアリング制御装置 用いられる車載用電源信号入力回路につい は従来から多数の特許出願がなされており 例えば、電源電圧が低下したときに操舵ハ ドルのトルクセンサの動作異常出力を禁止 る電動パワーステアリング制御装置が知ら ている(例えば、特許文献1参照)。この場合 一方の電源を電源リレー(リレー接点82)の出 力側Lから入力し、他方の電源をイグニッシ ンスイッチ73に接続される電源経路IGから入 して、両者をダイオードD1、D2のOR接続によ 、制御回路CTL内の電源部80に導いている。
 また、モータ駆動用のステップアップ電源 制御回路CTLのバックアップ電源として使用 る電動パワーステアリング制御装置も知ら ている(例えば、特許文献2参照)。この場合 一方の電源(M81に供給される)を、リレー接 82を介しDC/DCコンバータ86によって昇圧した 源から入力し、他方の電源(制御部74に供給 れる)をイグニッションスイッチ73に接続さ る電源経路IGから入力して、両者をダイオー ドD1、D2のOR接続によって、制御回路CTL内の電 源部80に導いている。

特開2001-122143号公報

特開2004-276841号公報

 上記した特許文献1、特許文献2に開示され 技術によれば、M81を駆動していない状態で レー接点82をOFFした場合、電源経路Lに接続 れたフィルタ用の大容量コンデンサCの存在 より、電源経路Lの電圧低下速度は遅くなる 。したがって、リレー接点82のOFFを検出する きに、当該電源経路Lに含まれるリレー接点 82側の電圧が所定の電圧以下に到達すること OFFと判定するための早急の判定が困難にな 。
 このため、大容量コンデンサCの電荷の逆流 を防ぐダイオードを、上記したリレー接点82 含む電源経路L、もしくは放電灯点灯装置に あってはライティングスイッチ72を含む電源 路Lに直列に挿入することが考えられる。

 上記構成によれば、フィルタ用大容量コン ンサCの電荷の影響を受けずに、ライティン グスイッチ72もしくはリレー接点82の動作に 答して電圧が変化し、入力電圧によってラ ティングスイッチ72やリレー接点82のOFFを判 することが可能である。
 しかしながら、フィルタ用の大容量コンデ サCの電荷の逆流を防ぐダイオード等を電源 経路Lに持つ放電灯点灯装置あるいは電動パ ーステアリング制御装置によれば、ライテ ングスイッチ72もしくはリレー接点82を含む 源経路は負荷への供給電力が大きい経路で るためダイオードの電圧降下による損失は きく、したがってダイオード採用は現実的 はない。また、ダイオードの代替としてON 抗の小さなFET(電界効果トランジスタ)を用い 、電流供給時はFETをONして使用し、必要に応 て当該FETをOFFして、電源経路L側の電圧を検 知する方法もあるが、さらに大きな電源電流 を必要とする電動パワーステアリング制御装 置等においては、FETに代替しても損失が大き いため、FETを使用すること自体実用的ではな い。このため、車載用電源信号入力回路では 、ダイオードやFETを使用することなく設計す ることが多く、したがって、上記した問題は 潜在的に存在することになる。

 特に、図7に示されるように、フィルタ用 の大容量コンデンサCの電荷の逆流を防ぐダ オード等の回路を電源経路に持たないライ ィングスイッチ72を含む電源経路Lと、イグ ッションスイッチ73を含む電源経路IGとの双 から電流が供給される制御部75を備えた放 灯点灯装置では、HIDバルブ71の異常事態によ るフェイルセーフによってHID71を消灯してい ときにライティングスイッチ72をOFFしても 制御部75の電流はイグニッションスイッチ73 含む電源経路IGから供給されるため、フィ タ用の大容量コンデンサCを有するライティ グスイッチ72を含む電源経路Lの電荷を放電 る経路がなく、したがって、ライティング イッチ72をOFFしたときのコンデンサCの電圧 下は一層遅くなり、ライティングスイッチ7 2を含む電源経路Lの電圧を測定することによ 早急にライティングスイッチ72のOFFを検出 、判定することは困難であった。

 なお、放電灯点灯装置に限らず、各々の イッチによって切り離される2系統の電源を 使用し、片方の電源に大きな負荷を負わせる 、例えば、図8に示される電動パワーステア ング制御装置やエンジン制御装置等の制御 器においても同様であり、この場合も直列 ダイオードを挿入しない電源経路を有する 成になるため、当該電源経路のOFFを電圧に り短時間で検出し、判定することが困難な 情は同じである。

 この発明は上記した課題を解決するため なされたものであり、負荷に電力を供給す 電源経路内に含まれる電源スイッチ(ライテ ィングスイッチ72やリレー接点82)とフィルタ の大容量コンデンサCとの間にダイオード等 の逆流防止素子を介在させることなく、電源 スイッチのOFF状態を迅速に判定し、例えば、 一過性の異常事態によるフェイルセーフによ る放電灯の消灯状態から早々に脱却可能な車 載用電源信号入力回路を提供することを目的 とする。

 上記した課題を解決するためにこの発明 車載用電源信号入力回路は、主に負荷に電 を供給する第1のスイッチを含む第1の電源 路と、主に制御用の電力を供給する第2のス ッチを含む第2の電源経路と、前記第1の電 経路と第2の電源経路を電源供給源とし、前 第1の電源経路にかかる電圧と前記第2の電 経路にかかる電圧とを取得して、前記第1の 源経路にかかる電圧が下降し、前記第2の電 源経路にかかる電圧が保持されている場合に 、前記第1のスイッチの遮断を検出する制御 と、を有するものである。

 この発明によれば、負荷に電力を供給す 電源経路内に含まれる電源スイッチとコン ンサ間にダイオード等の逆流防止素子を介 させることなく、電源スイッチのOFF状態を 速に判定し、例えば、一過性の異常事態に るフェイルセーフによる放電灯の消灯状態 ら早々に脱却可能な車載用電源信号入力回 を提供することができる。

この発明の実施の形態1に係る車載用電 源信号入力回路の内部構成を示すブロック図 である。 この発明の実施の形態1に係る車載用電 源信号入力回路の動作を示すタイミング図で ある。 この発明の実施の形態1に係る車載用電 源信号入力回路の動作を示すフローチャート である。 この発明の実施の形態1に係る車載用電 源信号入力回路の動作を説明するために示し た放電特性グラフである。 この発明の実施の形態2に係る車載用電 源信号入力回路の内部構成を示すブロック図 である。 図6に示す電源部の回路構成の一例を示 す回路図である。 放電灯点灯装置に用いられる従来の車 用電源信号入力回路の一例を示すブロック である。 電動パワーステアリング制御機器に用 られる従来の車載用電源信号入力回路の一 を示すブロック図である。

 以下、この発明をより詳細に説明するため 、この発明を実施するための最良の形態に いて、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
 図1は、この発明の実施の形態1に係る車載 電源信号入力回路の内部構成を示すブロッ 図である。図1に示されるように、この発明 実施の形態1に係る車載用電源信号入力回路 は、主に、負荷として用いられるHIDバルブ1 電力を供給する、第1のスイッチとしてのラ ティングスイッチ2を含む第1の電源経路(以 、パワーラインLという)と、主に制御部5に 御用の電力を供給する第2のスイッチとして のイグニッションスイッチ3を含む第2の電源 路(以下、制御パワーラインIGという)と、パ ワーラインLと制御パワーラインIGとを電源供 給源とし、当該パワーラインLにかかる電圧V L と制御パワーラインIGにかかる電圧V IG とを取得して、V L が下降し、V IG が保持されている場合にライティングスイッ チ2のOFFを検出する電圧インタフェース部4お び制御部5と、により構成される。

 なお、パワーラインLには、その電源経路内 で発生するリプルを緩和するフィルタ用の大 容量コンデンサCが接続されている。また、DC /DCコンバータ部6は、車載直流電源9の電圧を 降圧し、DC/ACコンバータ部7は、DC/DCコンバ タ部6の出力を交流に変換し、イグナイタ部8 は、HIDバルブ1に高圧パルスを印加して始動 せ、制御部5は、HIDバルブ1へ供給する電力を 制御する、いずれも周知の回路である。
 また、通信インタフェース部11は、不図示 他の車載制御装置(ECU)との通信経路となり、 制御部5との間でデータ交換を行う機能を有 る。

 図2は、この発明の実施の形態1に係る車載 電源信号入力回路の動作を説明するために した波形図であり、(a)はライティングスイ チ2、(b)はパワーラインLにかかる電圧V L 、(c)は制御パワーラインIGにかかる電圧V IG のそれぞれを示す。

 図2に示されるように、ライティングスイッ チ2がON、イグニッションスイッチ3がONの状態 において、ライティングスイッチ2をOFFにす ば、制御パワーラインIGにかかる電圧V IG はバッテリ電圧Eと等しくなるが、このとき フィルタ用の大容量コンデンサCの存在によ 、パワーラインLにかかる電圧V L は、コンデンサCの電荷を吐き出しながら緩 かに降下する。このため、ライティングス ッチ2のOFFを、あらかじめ設定されたスレッ ョルド電圧を超えたか否かにより判定する めにはコンデンサCの放電に要する比較的長 い時間が必要となる(図2中、Cによる遅延とし て表記)。

 上記したパワーラインLの電圧降下を速やか に検出するために、この発明の実施の形態1 は、パワーラインLの電圧V L が低下(V L →V SL )する際に、制御パワーラインIGにかかる電圧 V IG が一定の値に保持されていれば、ライティン グスイッチ2がOFFされたと判定することとし 。このため、電圧インタフェース部4は、ラ ティングスイッチ2がON、イグニッションス ッチ3がONの状態において、異常が発生しDC/D Cコンバータ部6を停止した後にライティング イッチ2がOFFされた場合に、パワーラインL かかる電圧V L と制御パワーラインIGにかかる電圧V IG とを測定(取得)し、制御部5がAD変換した後、 電圧を比較することでライティングスイッ 2のOFF判定を行う構成とした。

 図3は、この発明の実施の形態1に係る車載 電源信号入力回路の動作を示すフローチャ トであり、ここでは、特に、制御部5によるH IDバルブ1の点灯時における処理の流れが示さ れている。
 図3のフローチャートに示されるように、制 御部5はHIDバルブ1の点灯開始後、パワーライ L電圧低下ありかを判断し(ステップST301)、 圧低下なしの場合はパワーラインL所定電圧 上かを判断し(ステップST302)、電圧低下あり の場合は制御パワーライン1G電圧低下ありか 判断される(ステップST306)。
 制御部5はステップST302、ST306の判断後、ラ ティングスイッチ2のON/OFF判断を行い、ライ ィングスイッチON時(ステップST302“所定電 以上”)には、異常フラグありかを判断し(ス テップST303)、異常フラグなしの場合はHIDバル ブ1を点灯し(ステップST304)、異常ありかを判 する(ステップST305)。
 一方、ライティングスイッチOFF時は異常フ グクリア(ステップST307)後、ステップST303で 常フラグありと判断された場合とともにHID ルブ1を消灯し(ステップST308)、また、ステ プST305で異常ありとの判断により異常フラグ セット(ステップST309)を行なってステップST301 へ戻る。
 HIDバルブ1は、例えば、安定出力の35W点灯時 であれば35Wで一定になるように出力が制御さ れ、また、始動直後に急速に光束を立ち上げ るときの、例えば、最大出力の75W点灯時であ れば75Wの出力になるように制御される、とい うように、仕様に基づく規定値、もしくは測 定された電圧、電流の検出値から状態を判定 して動作が決定される。このため、HIDバルブ 1が仕様どおりに動作するか否かについて、 御部5で適宜自己診断が行われ、その診断結 がフラグに記憶される。

 あるいは、制御部5は、パワーラインLにか る電圧V L を電圧インタフェース部4経由で取得し、そ 電圧低下の有無を判定する(ステップST301)。 こで、V L の電圧低下が認められた場合(ステップST305“ 電圧低下あり”)、制御部5は、更に、制御ラ ンIGにかかる電圧V IG を、電圧インタフェース部4経由で取得し、 の電圧値V IG に変動が無いか否かを判定する(ステップST306 )。
 ここで、電圧値V IG として一定の電圧値が保持されていれば(ス ップST306“電圧低下なし”)、制御部5は、ラ ティングスイッチ2がOFFされたと判定してHID バルブ1を消灯する。

 ライティングスイッチ2がOFFされることで 、フラグを正常状態に戻す(ステップST307)。 のことにより、一過性の異常事態に基づく ェイルセーフによってHIDバルブ1が消灯して るときに、ライティングスイッチ2の短期間 のOFF操作によって一過性のフェイルセーフに よる消灯状態から脱却することができ、再度 のライティングスイッチ2のONによる再点灯操 作が可能となり、HIDバルブ1の早急の再点灯 可能になる。

 上記した実施の形態1によれば、制御部5が V L 、V IG の両電圧を比較判定するソフトウェアによる ライティングOFF判断(ステップST302,ST306)によ 、パワーラインLにかかる電圧V L が大きく降下するハードウェアによるライテ ィングスイッチOFF(ステップST302)まで待つ必 が無く、速やかにライティングスイッチ2のO FF判定が可能になる。したがって、HIDバルブ1 の一過性の異常事態に基づくフェイルセーフ による消灯状態から早々に脱却可能な車載用 電源信号入力回路を提供することができる。

 なお、上記した実施の形態1では、制御部5 、V L 、V IG の両電圧を比較判定することでパワースイッ チ2のOFF判定を行うこととしたが、V L の単位時間当たりの電圧低下が、V IG の単位時間当たりの電圧低下より大きい場合 にパワースイッチ2のOFF判定を行ってもよい
 具体的に、車載用直流電源Eに接続された制 御ラインIGにかかる電圧V IG は、電圧変動が含まれるが基本的に電圧値は 概ね一定であるのに対し、OFFされたライティ ングスイッチ2側(パワーラインL)にかかる電 V L は一様に低下する。したがって、電圧インタ フェース部4が両電圧を取得し、制御部5が、 者の単位時間(例えば0.1秒)当たりの電圧低 (傾き:図2のδV L およびδV IG )を演算し、比較すれば、電源Eが供給されて ないパワーラインL側の電圧の低下が大きく 、当該電圧の低下が所定の電圧値(例えば、1V )以上であれば、ライティングスイッチ2がOFF れたことを即座に判定することができる。

 なお、上記した実施の形態1の応用例によれ ば、所定時間当たりの電圧低下に基づく比較 によりライティングスイッチ2のOFF判定を行 たが、車載用直流電源Eに接続された制御ラ ンIGにかかる電圧V IG と、OFFされたライティングスイッチ2側(パワ ラインL)にかかる電圧V L とを単純に比較し、その電位差が、例えば、 1V等の所定値以上であればライティングスイ チ2がOFFされたと判定してもよい。

 上記した実施の形態1の応用例によれば、 所定時間当たりの電圧低下に基づく比較によ り、あるいは単純比較により電位差が所定値 以上あったときにライティングスイッチ2のOF F判定を行うことでパワーラインLにかかる電 が大きく低下するまで待つ必要が無く、速 かにライティングスイッチ2のOFF判定が可能 になる。

 図4は、フィルタ用コンデンサCの放電特性( 線)を示すグラフである。図4に示されるよ に、経過時間に対するコンデンサ電圧V C は時定数との間で、V C exp 1/RC の一定の関係をもって変化することが知られ ている。
 すなわち、車載用直流電源Eに接続された制 御ラインIGにかかる電圧V IG は、電圧変動が含まれるが、基本的に電圧値 は概ね一定であるのに対し、OFFされたライテ ィングスイッチ2側(パワーラインL)にかかる 圧V L は、ライティングスイッチ2に接続されるフ ルタ用の大容量コンデンサCの容量と、放電 路のインピーダンスRとによって決まる放電 曲線に沿って一様に低下する。このため、パ ワーラインLにかかる電圧V L の単位時間当たりの電圧低下が、例えば、図 4に示されるような所定の放電曲線に沿って 下していた場合にパワースイッチ2のOFFを判 してもよい。この場合は、制御部5は、内蔵 のメモリに図4に示されるような放電曲線を め記憶しておき、当該放電曲線と電圧イン フェース部4を介して取得したパワーラインL にかかる電圧V L と比較することにより、記憶した放電曲線に 沿って低下していると判定した場合にパワー スイッチ2のOFFを認識することになる。

 上記した実施の形態1の更なる応用例によ れば、フィルタ用の大容量コンデンサCの放 曲線に基づく比較により、パワーラインLに かる電圧が大きく低下するまで待つ必要が く迅速にライティングスイッチ2のOFF判定が 可能になる。

実施の形態2.
 図5は、この発明の実施の形態2に係る車載 電源信号入力回路の内部構成を示すブロッ 図である。図1に示す実施の形態1との構成上 の差異は電源部10にあり、パワーラインLを電 源供給源として内部の制御用電源電圧を生成 する第1の内部電源としてのスイッチングレ ュレータ100と、制御パワーラインIGを電源供 給源として内部の制御用電源電圧を生成する 第2の内部電源としてのシリーズレギュレー 110と、により構成される。他の構成は、図1 示す実施の形態1と同様である。

 図6に電源部10の回路図の一例が示されて る。スイッチングレギュレータ100は、パワ ラインLを介して供給される車載用直流電源 Eから希望の出力電圧を得る電圧変換装置で り、電圧を変換調整するスイッチング制御 101を備えたDC/DCコンバータであり、ここでは 、昇圧(ステップアップ)、および降圧(ステッ プダウン)が可能なスイッチングレギュレー 100を使用するものとする。このスイッチン レギュレータ100によれば、制御信号によるON /OFFの時間の割合(デューティ比)により出力電 圧が決定されることは周知の事項である。ま た、シリーズレギュレータ110は、負荷(制御 5)に直列に電流制御素子Tr2が接続された、降 圧のみ可能な定電圧直流電源回路である。

 ここでは、スイッチングレギュレータ100の 力設定電圧をシリーズレギュレータ110の出 設定電圧より高く設計している。すなわち パワーラインLに含まれるフィルタ用の大容 量コンデンサCの電圧がスイッチングレギュ ータ100の出力設定電圧以下になっても、上 したスイッチングレギュレータ100の出力設 電圧>シリーズレギュレータ110の出力設定 圧の関係を維持することとしている。
 図6に示されるように、例えば、スイッチン グレギュレータ100の出力設定電圧を例えば8.5 V、シリーズレギュレータ110の出力設定電圧 例えば8.4Vとした場合、まず、スイッチング ギュレータ100が8.5Vを出力しようとして、ラ イティングスイッチ2に接続されたフィルタ コンデンサCの電荷を吐き出し、やがてフィ タ用コンデンサCの電圧が低下して8.5Vを出 できなくなる。このように、フィルタ用の ンデンサCの電荷を使いきってスイッチング ギュレータ100の出力が8.4V以下になったとき に、シリーズレギュレータ110が制御用電源と しての役割を担い、電力を供給する。

 上記のように、スイッチングレギュレータ1 00をシリーズレギュレータ110より優先的に動 させることで、ライティングスイッチ2に接 続されたフィルタ用の大容量コンデンサCの 荷を速やかに吐き出し、当該コンデンサCの 圧を早々に低下させることができる。この うに、ライティングスイッチ2側の電圧が早 々に低下すれば、所定の電圧と比較してライ ティングスイッチ2のOFFを早いタイミングで 実に検出することができる。
 なお、電源部10の内部電源を昇降圧型のス ッチングレギュレータ100とすることで、ラ ティングスイッチ2をOFFにすれば、ライティ グスイッチ2に接続されたフィルタ用の大容 量コンデンサCに蓄積された電荷は、スイッ ングレギュレータ100の昇圧作用により吐き されるため、当該コンデンサCに蓄積された 荷は早々に放電され、図2に破線(Cの強制放 )で表記されるように電圧降下速度が速くな る。したがって、当該電圧の降下によって、 ライティングスイッチ2のOFFを迅速に検出す ことが容易になる。

 上記した実施の形態2によれば、電源部10 内部電源を、ライティングスイッチ2側とイ グニッションスイッチ3側の2系統から別個に 給する構成とし、ライティングスイッチ2側 に接続されたスイッチングレギュレータ100の 出力設定電圧を、イグニッションスイッチ3 に接続されたシリーズレギュレータ110の出 設定電圧より高くすることで、ライティン スイッチ2側の電圧が早急に低下するため、 来における閾値と比較する方式によっても イティングスイッチ2のOFFを早いタイミング で確実に検出することができる。

 すなわち、ライティングスイッチ2と、回路 内のフィルタ用の大容量コンデンサCとの間 ダイオード等の逆流防止素子を介在させる となく電源経路の電圧の測定にあたり、当 コンデンサCの電荷を速やかに放電し、電源 路の電圧をライティングスイッチ2のOFFに追 従させて信号として入力し、当電源経路の電 圧を判定することで、迅速にライティングス イッチ2のOFFを判定するものである。
 ライティングスイッチ2のOFFの判定を迅速に 行うことで、例えば、放電灯の一過性の異常 事態によるフェイルセーフによって放電灯を 消灯しているときに、短い時間のライティン グスイッチ2のOFF操作によって、一過性のフ イルセーフによる消灯状態を脱却し、再度 ライティングスイッチのONによる再点灯操作 が可能となりHIDバルブ1の迅速な復旧点灯が 能である。

 車両の前照灯として用いられるHIDバルブ1を 点灯させる点灯装置には、HIDバルブ1の異常 作発生時に点灯動作を停止するフェイルセ フ機能を有するものがある。HIDバルブ1の異 動作として一般的なのは、早い周期の短い 灯を繰り返す“ちらつき”や、遅い周期で 灯と消灯を繰り返す“点滅”および、振動 を起因にする突発的な“立消え”であり、 ずれも、一瞬“消える”ことが異常動作の 端である。なお、HIDバルブ1の外部要因によ って発生する消灯を、上記の異常と誤判定す る可能性が無いわけではない。HIDバルブ1お び点灯装置のいずれにも異常が無く、再度 灯動作を行なえば正常に点灯できることが る。
 両者に異常が無いときに再度点灯動作をさ るきっかけは、車両の運転者にとって機能 に自然な操作ができるライティングスイッ 2の再操作であることが好ましい。しかしな がら、フィルタ用の大容量コンデンサCが電 回路内に設けられているため、ライティン スイッチ2をOFF操作しても当該操作を早々に 電灯点灯装置が認識するのは困難であった 、上記した実施の形態1、2のように、ライ ィングスイッチ2のOFF操作を早急に判定でき 手段を講じることにより、HIDバルブ1が外部 要因により消灯されても早々に復活点灯させ ることができる好適な放電灯点灯装置を実現 できるものである。

 なお、この発明は、上記した放電灯点灯 置に限らず、各々のスイッチによって切り される2系統の電源を使用し、片方の電源に 大きな負荷を負わせる、電動パワーステアリ ング制御装置、エンジン制御装置等の車載制 御機器においても直列のダイオードを挿入し ない電源経路を有する構成になるため、主に 接続する負荷に電力を供給する電源スイッチ の短時間のOFFを検出でき、電源経路を制御信 号として活用することができる。

 以上のように、この発明に係る車載用電 信号入力回路は、主に負荷に電力を供給す 第1のスイッチを含む第1の電源経路と、主 制御用の電力を供給する第2のスイッチを含 第2の電源経路と、前記第1の電源経路と第2 電源経路を電源供給源とし、前記第1の電源 経路にかかる電圧と前記第2の電源経路にか る電圧とを取得して、前記第1の電源経路に かる電圧が下降し、前記第2の電源経路にか かる電圧が保持されている場合に、前記第1 スイッチの遮断を検出する制御部と、を有 るように構成したので、負荷に電力を供給 る電源経路内に含まれる電源スイッチとコ デンサ間にダイオード等の逆流防止素子を 在させることなく、電源スイッチのOFF状態 迅速に判定し、例えば、一過性の異常事態 よるフェイルセーフによる放電灯の消灯状 から早々に脱却可能な車載用電源信号入力 路を提供することができる。