Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
INJECTION MOLDING MACHINE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/025322
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is an injection molding machine using a built-in type motor as a measuring electric servomotor. In order to reduce the entire length of the machine (the injection molding machine), the metering electric motor is exemplified by a hollow built-in type motor, which includes a cylindrical stator, and a cylindrical rotor positioned in the stator. A sleeve is fixed in the rotor of the built-in type motor, and a member fixing the rear end portion of a screw and the sleeve are connected/fixed. Moreover, a nut member as a straight portion of a ball screw mechanism for converting the rotation of an injecting electric motor into linear motions and the sleeve are connected/fixed.

Inventors:
TANIGUCHI YOSHIYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/064917
Publication Date:
February 26, 2009
Filing Date:
August 21, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
TOYO MACHINERY & METAL (JP)
TANIGUCHI YOSHIYA (JP)
International Classes:
B29C45/50; B29C45/17; B22D17/20
Foreign References:
JPH11198199A1999-07-27
JPS61266218A1986-11-25
JPH10235696A1998-09-08
JPH0839631A1996-02-13
Other References:
See also references of EP 2191952A4
Attorney, Agent or Firm:
The Patent Body Corporate TAKEWA INTERNATIONAL PATENT OFFICE (6-13Nishishinbashi 1-chome,Minato-k, Tokyo 03, JP)
Download PDF:
Claims:
 加熱シリンダ内のスクリュを回転させることにより、原料樹脂を混練・可塑化しつつスクリュの先端側に移送して、スクリュの先端側に計量した溶融樹脂を貯え、スクリュの前進によって金型内に溶融樹脂を射出・充填するインラインスクリュ式の射出成形機において、
 計量用電動モータとして、円筒形の固定子と、該固定子の内部に位置する円筒形の回転子とをもつ、内部が中空のビルトイン(Built-In)型モータを用いて、このビルトイン型モータの回転子の内部にスリーブを固定し、前記スクリュの後端部を固定した部材と前記スリーブとを連結・固定すると共に、射出用電動モータの回転を直線運動に変換するボールネジ機構の直動部であるナット体と前記スリーブとを連結・固定したことを特徴とする射出成形機。
 請求項1に記載の射出成形機において、
 計量工程においては、ビルトイン型モータよりなる前記計量用電動モータの回転制御を行うと同時に、前記スクリュを回転駆動することに伴うナット体の回転によるナット体の直線移動を打ち消すように、射出用電動モータの回転制御を行う、コントローラを備えたことを特徴とする射出成形機。
 請求項2に記載の射出成形機において、
 前記射出用電動モータとしてビルトイン型モータを用いて、この射出用電動モータとしてのビルトイン型モータの回転子の内部に固定したスリーブと、前記ボールネジ機構の回転部であるネジ軸とを連結・固定し、このネジ軸のネジリードを前記スクリュの直径の1.5倍以上に設定したことを特徴とする射出成形機。
Description:
射出成形機

 本発明は、電動タイプのインラインスク ュ式の射出成形機に係り、特に、計量用電 サーボモータにビルトイン(Built-In)型モータ を用いた射出成形機に関する。

 例えば、従来の電動タイプのインライン クリュ式の射出成形機においては、計量用 動モータの出力軸に固定した駆動プーリと スクリュの基端部を固定した回転連結体に 体形成または固定された被動プーリとに、 イミングベルトを掛け回して、計量用電動 ータの回転をプーリ・ベルトによる回転伝 機構を介して、射出用電動モータの駆動力 直線駆動される直動ブロックに回転可能に 持された回転連結体に伝え、これによって 回転連結体と一体のスクリュを回転させる 成を採ることが多い。このような構成をと と、計量用電動モータとして、その中心に 力軸をもつ一般的なACサーボモータを採用 きるが、プーリ・ベルトによる回転伝達機 によって減速機構を構築する必要があるの 、部品点数が増して、マシンの省スペース を阻害する要因となる。また、比較的に径 大きい被動プーリを回転させる必要がある で、回転イナーシャが大きくなり、回転伝 の過渡応答性の向上には自ずと限界がある のとなる。

 そこで、上記の回転イナーシャを小さく て、回転伝達の過渡応答性を向上させるた に、計量用電動モータとして、内部が中空 ビルトイン(Built-In)型モータ(ダイレクト結 タイプのモータ)を用いるようにした射出成 機が、たとえば特開平08-039631号公報(特許文 献1)によって知られている。この特許文献1の 従来技術には、計量用電動サーボモータとし てのビルトイン型モータのロータに、スクリ ュと一体形成したスプライン軸を直接スプラ イン結合することで、ビルトイン型モータに よってスクリュを回転駆動するようにした構 成が示されている。また、特許文献1で提案 れた発明では、計量用電動モータと射出用 動サーボモータとを兼用する単一のビルト ン型モータによって、スクリュと一体のボ ルねじ・スプライン軸のボールねじ又はス ライン軸部分を、クラッチによって択一選 して回転させることにより、スクリュを択 選択して、回転又は直線移動させるように ている。

 しかしながら、特許文献1の従来技術では 、スクリュの後部にボールねじが、ボールね じの後部にはスプライン軸が形成されている ので、マシン全体の全長が長くなり、また、 ビルトイン型モータのロータにスプライン軸 をスプライン軸結合しているので、スプライ ン軸結合のための構成要素を必要とするので 、その分だけ取り付けにも手間の掛かるもの となる。

 また、特許文献1で提案された発明では、 単一のビルトイン型モータに計量用電動モー タと射出用電動サーボモータとを兼用させて いるので、2つのクラッチやスプライン軸結 機構を必要とし、構造が複雑で組み立てが 雑であるという問題がある上、スクリュを 転させている際には、スクリュに対しその 方向への圧力をモータによって付与するこ ができず、したがって、計量工程時に背圧 付与することができないという問題がある

 そこで、計量用電動サーボモータにビルト ン型モータを用いた射出成形機においては 円筒形の固定子の内側で回転する円筒形の 転子に、スクリュの基端部を固定・保持し 回転連結体を固定することで、計量用のビ トイン型モータの回転をダイレクトにスク ュに伝えて、スクリュを回転させるように 成することが、合理的であると考えられる また、計量用のビルトイン型モータを搭載 て前後進する直動ブロックに、射出用電動 ータの回転を直線運動に変換するボールネ 機構の直動部を結合・固定して、射出用電 モータの駆動力で直動ブロックを直線駆動 ることにより、スクリュを直線移動させる 成をとることが、一般的であると考えらる

特開平08-039631号公報

 上記したように、計量用電動モータにビ トイン型モータを用いると、計量開始時の クリュ回転立ち上げの過渡応答性を高める とができる。また、計量用のビルトイン型 ータを搭載して前後進する直動ブロックに ボールネジ機構の直動部を結合・固定する うに構成すると、ボールネジ機構の直動部 回転することがないので、計量工程時にお る射出用電動モータによる背圧の制御も容 である。

 しかしながら、計量用のビルトイン型モ タを搭載した直動ブロックに、ボールネジ 構の直動部である例えばナット体を固定す ためには、直動ブロックにスクリュ軸方向 沿った膨出部などを設けたりする必要があ ことから、直動ブロックにはどうしても計 用のビルトイン型モータよりも突出した部 が生じるので、マシン(射出成形機)の全長 短くしたいという要求の阻害要因となる。

 本発明は上記の点に鑑みなされたもので その目的とするところは、計量用電動サー モータにビルトイン型モータを用いた射出 形機において、マシン(射出成形機)の全長 短くすることを可能とすることにある。

 本発明は上記した目的を達成するため、 熱シリンダ内のスクリュを回転させること より、原料樹脂を混練・可塑化しつつスク ュの先端側に移送して、スクリュの先端側 計量した溶融樹脂を貯え、スクリュの前進 よって金型内に溶融樹脂を射出・充填する ンラインスクリュ式の射出成形機において 計量用電動モータとして、円筒形の固定子 、該固定子の内部に位置する円筒形の回転 とをもつ、内部が中空のビルトイン型モー を用いて、このビルトイン型モータの回転 の内部にスリーブを固定し、前記スクリュ 後端部を固定した部材と前記スリーブとを 結・固定すると共に、射出用電動モータの 転を直線運動に変換するボールネジ機構の 動部であるナット体と前記スリーブとを連 ・固定する。

 本発明では、計量用電動サーボモータとし ビルトイン型モータ(計量用ビルトインモー タ)を用い、このビルトイン型モータの回転 の内部にスリーブを固定して、スクリュの 端部を固定した部材(回転連結体)をスリーブ に連結・固定すると共に、射出用電動モータ の回転を直線運動に変換するボールネジ機構 の直動部であるナット体をスリーブに連結・ 固定するようにしている。つまり、ボールネ ジ機構のナット体を、計量用ビルトインモー タの回転子と一体のスリーブに結合するよう にしているので、計量用ビルトインモータを 搭載する直動ブロックを小型化することがで き、また、スリーブの内部(計量用ビルトイ モータの回転子の内部)を、スクリュの後端 を固定した部材(回転連結体)の取り付け空 、および、ナット体と螺合したネジ軸の進 空間として有効利用することが可能となり これによって、マシン(射出成形機)の全長を 短くすることに貢献できる。また、計量用ビ ルトインモータの回転子に固定したスリーブ に、スクリュの後端部を固定した部材(回転 結体)およびボールネジ機構のナット体を固 するという、簡素な取り付けであるので、 り付け作業性にも優れたものとなる。 
 ただし、本発明では、計量用ビルトインモ タの回転子とボールネジ機構のナット体(ボ ールネジ機構の直動部)とを一体化している で、計量用ビルトインモータの回転でスク ュが回転すると、ボールネジ機構のナット も回転し、このスクリュの回転駆動に伴う ット体の回転で、ナット体がネジ軸に沿っ 直線移動する。そこで、計量工程において 、計量用ビルトインモータの回転制御を行 と同時に、スクリュを回転駆動することに うナット体の回転によるナット体の直線移 を打ち消すように、射出用電動モータの回 制御を行う。

 以下、本発明の実施の形態を、図面を用い 説明する。 
 図1~図5は、本発明の一実施形態(以下、本実 施形態と記す)による電動タイプのインライ スクリュ式の射出成形機に係り、図1は、本 施形態の射出成形機の射出系メカニズムの 要を示す要部断面図である。

 図1において、1は、図示せぬ射出ユニッ ベース盤上に配設されたヘッドストック、2 、ヘッドストック1と所定距離をおいて対向 するように、同じく図示せぬ射出ユニットベ ース盤上に配設された保持プレート、3は、 の後端部をヘッドストック1に固定された加 シリンダ、4は、加熱シリンダ3の先端に取 付けられたノズル、5は、加熱シリンダ3の外 周に巻装されたバンドヒータ、6は、加熱シ ンダ3内に回転並びに前後進可能であるよう 配設されたスクリュ、1aおよび3aは、図示せ ぬホッパーから落下・供給される原料樹脂を 加熱シリンダ3の後端部内に供給するために ヘッドストック1および加熱シリンダ3にそれ ぞれ穿設された原料樹脂供給穴である。

 また、7は、ヘッドストック1と保持プレ ト2との間に架け渡された連結バー、8は、ヘ ッドストック1と保持プレート2との間で前後 可能なように、図示せぬレール部材上に直 ガイドを介して設けられた直動ブロック(直 動体)、9は、直動ブロック8上に搭載された計 量用の内部が中空のビルトイン(Built-In)型モ タ(以下、計量用ビルトインモータ9と記す) 10は、計量用ビルトインモータ9のケーシン 、11は、ケーシング10に固定された計量用ビ トインモータ9の円筒形の固定子、12は、固 子11の内側で回転可能な計量用ビルトイン ータ9の円筒形の回転子、13は、回転子12の内 周面に強嵌合などで固定されたスリーブ、14 、スリーブ13を回転可能に支承するため、 ーシング10とスリーブ13との間に介装された 受け、15は、スクリュ6の基端部を固定し、 リーブ13に固定された回転連結体である。

 また、16は、保持プレート2に搭載された 出用の内部が中空のビルトイン(Built-In)型モ ータ(以下、射出用ビルトインモータ16と記す )、17は、射出用ビルトインモータ16のケーシ グ、18は、ケーシング17に固定された射出用 ビルトインモータ16の円筒形の固定子、19は 固定子18の内側で回転可能な射出用ビルトイ ンモータ16の円筒形の回転子、20は、回転子19 の内周面に強嵌合などで固定されたスリーブ で、図示では簡略化して描かれているが、ス リーブ20は、図示せぬ軸受けを介して、ケー ング17に回転可能に保持されるようになっ いる。

 また、21は、射出用ビルトインモータ16の 回転を直線運動に変換するボールネジ機構、 22は、保持プレート2に軸受け24を介して回転 能に保持されたボールネジ機構21のネジ軸( ールネジ機構21の回転部)、23は、ネジ軸22に 螺合されて、ネジ軸22の回転でネジ軸22に沿 て直線移動すると共に、その端部を、計量 ビルトインモータ9側のスリーブ13に直接ま は適宜の部材を介して固定されたボールネ 機構21のナット体(ボールネジ機構21の直動部 )、25は、射出用ビルトインモータ16側のスリ ブ20とネジ軸22の端部とを連結・固定する連 結具である。

 なお、本実施形態においては、射出用ビ トインモータ16の回転子19によってダイレク トに回転駆動されるボールネジ機構21のネジ 22のネジリードは、スクリュ6の直径の1.5倍 上に設定してあって、これにより、射出用 ボールネジ機構21の回転部をモータでダイ クトドライブする構成であっても、射出性 を十分に保証できるようしてある。

 図2は、射出用ビルトインモータ16側のス ーブ20とボールネジ機構21のネジ軸22の端部 の連結・固定部を示す要部拡大図である。 2に示すように、スリーブ20の内周面とネジ 22の端部の外周面との間に連結具25が介装さ れており、この連結具25の後記するアウタレ ス26がスリーブ20の内周面に圧接され、連結 具25の後記するインナレース27がネジ軸22の端 部の外周面に圧接されることで、スリーブ20 ネジ軸22とが連結具25とにより、強固に固定 ・一体化されるようになっている。連結具25 圧接の調整操作は、射出用ビルトインモー 16の中空部の開放端側から、連結具25の後記 する調整ネジ30を回動操作することで、容易 かつ確実に行えるようになっており、射出 ビルトインモータ16の中空部を有効利用し スペースファクターの向上を図りつつ、射 用ビルトインモータ16の回転子19とそれによ 回転駆動される部材(ここではボールネジ機 構21のネジ軸22)との連結・固定を、操作性よ 、容易・確実に行えるようになっている。

 また、本実施形態では、このようにボー ネジ機構21のネジ軸22を回転駆動するための 射出用モータとしてビルトイン型モータ(射 用ビルトインモータ16)を採用し、プーリ・ ルトによる回転伝達機構を用いることなく 射出用ビルトインモータ16の回転子19とネジ 22とを一体化して、射出用ビルトインモー 16でボールネジ機構21のネジ軸22をダイレク 駆動するようにしているので、射出用回転 達系の回転イナーシャを低減でき、回転伝 の過渡応答性を向上させることができる。 た、射出用回転伝達系から減速機構を排す ことができるので、部品点数を削減するこ が可能となり、射出用ビルトインモータ16と して低回転高トルクの仕様のモータを採用で きることと、射出用回転伝達系の回転伝達の 過渡応答性を向上させることができることと が相俟って、射出(1次射出)初期のスクリュ6 前進立ち上げ特性を良好なものとすること できる。

 図3は、連結具25の断面構造を示す図であ 。連結具25は摩擦式締結具の一種であり、 外周と円筒内周とを固定・一体化するため ツールであり、軸外周と円筒内周に何等加 を施すことなく、軸外周と円筒内周とを強 に結合可能なツールであって、結合・固定 ための構造が簡素化できるものとなってい 。この連結具25は、その内周面側にテーパ部 をもち径方向に変位可能なアウタレース(外 部)26と、その外周面側にテーパ部をもち径 向に変位可能なインナレース(内輪部)27と、 ウタレース26とインナレース27との間に位置 して軸方向(図3で左右方向)に移動可能な第1 ーパリング28および第2テーパリング29と、第 1テーパリング28および第2テーパリング29を軸 方向に移動させる複数の締め付けボルト30と 構成されている。各締め付けボルト30は、 1テーパリング28に対しては、第1テーパリン 28に形成した各ネジ穴に螺合されており、 2テーパリング29に対しては、第2テーパリン 29に形成した各バカ穴に遊挿されていると に、締め付けボルト30の頭部が第2テーパリ グ29に当接するようになっている。

 図3に示す構成において、締め付けボルト 30を所定方向に回転させると、第1テーパリン グ28が図示で右方向に移動すると共に、第2テ ーパリング29が図示で左方向に移動し、これ よって、アウタレース26が拡がる方向に変 すると共に、インナレース27が狭まる方向に 変形して、アウタレース26がスリーブ20の内 面に圧接され、インナレース27がネジ軸22の 部の外周面に圧接されるようになっている

 図4は、計量用ビルトインモータ9側のス ーブ13と、スクリュ6の基端部を固定・保持 た回転連結体15およびボールネジ機構21のナ ト体23との連結・固定部を示す要部拡大図 ある。図4に示すように、ボールネジ機構21 ナット体23は、取り付けボルト31によってス ーブ13に固定されている。したがって、ボ ルネジ機構21の運動伝達のためのナット体23 の取り付け構造も、きわめて簡単化でき、 み立ても容易なものとなっている。

 また、図4に示すように、スクリュ6の基 部を固定・保持した回転連結体15は、スリー ブ13内に嵌め込まれており、回転連結体15は 取り付けボルト32によってスリーブ13に固定 れている。本実施形態では、このようにス リュ6を回転駆動するための計量用モータと してビルトイン型モータ(計量用ビルトイン ータ9)を採用し、この計量用ビルトインモー タ9の回転子12の内部にスリーブ13を固定して スクリュ6の後端部を固定した回転連結体15 スリーブ13に連結・固定すると共に、射出 ビルトインモータ16の回転を直線運動に変換 するボールネジ機構21の直動部であるナット 23をスリーブ13に連結・固定するようにして いる。つまり、ボールネジ機構21のナット体2 3を、計量用ビルトインモータ9の回転子12と 体のスリーブ13に結合するようにしているの で、計量用ビルトインモータ9を搭載する直 ブロック8を小型化することができ、また、 リーブ13の内部(計量用ビルトインモータ9の 回転子12の内部)を、回転連結体15の取り付け 間、および、ナット体23と螺合したネジ軸22 の進入空間として有効利用することが可能と なり、これによって、マシン(射出成形機)の 長を短くすることに貢献できる。さらに、 実施形態では、スクリュ6を回転駆動するた めの計量用モータとしてビルトイン型モータ (計量用ビルトインモータ9)を採用し、プーリ ・ベルトによる回転伝達機構を用いることな く、計量用ビルトインモータ9の回転子12とス クリュ6とを一体化して、計量用ビルトイン ータ9でスクリュ6をダイレクト駆動するよう にしているので、計量用回転伝達系の回転イ ナーシャを低減でき、回転伝達の過渡応答性 を向上させることができる。また、計量用回 転伝達系から減速機構を排することができる ので、部品点数を削減することが可能となり 、計量用ビルトインモータ9に低回転高トル の仕様のモータを採用できることと、計量 回転伝達系の回転伝達の過渡応答性を向上 せることができることとが相俟って、計量 期のスクリュ6の回転立ち上げ特性を良好な のとすることができ、粘性の高い樹脂材料 あっても、早期にスクリュ6の安定回転を得 ることができ、以って、良品成形に貢献する ことが可能となる。さらにまた、ナット体23 よび回転連結体15のスリーブ13への固定も、 取り付けボルト31、32による至ってシンプル 結合手法を採用することができ、取り付け 業性にも優れたものとなる。

 本実施形態では、計量工程時には、マシ (射出成形機)全体の制御を司る後記するシ テムコントローラ41からの指令で、後記する サーボドライバ45-1を介して、計量用ビルト ンモータ9が回転速度(回転数)フィードバッ 制御で駆動制御され、これにより、スリー 13、回転連結体15と一体となってスクリュ6が 所定方向に回転する。このスクリュ6の回転 よって、図示せぬホッパーから原料樹脂供 穴1a、3aを通ってスクリュ6の後端側に供給さ れた原料樹脂を、混練・可塑化しつつスクリ ュ6のネジ送り作用によって前方に移送する が、一般的な計量動作であるが、本実施形 では、スクリュ6が所定方向に回転すると、 リーブ13に固定されたナット体23も回転する ことになり、このスクリュ6の回転駆動に伴 ナット体23の回転で、ナット体23がネジ軸22 沿って直線移動する。そこで、このスクリ 6の回転駆動に伴うナット体23の回転による ット体23の直線移動(計量用ビルトインモー 9やスクリュ6の直線移動)を打ち消すように システムコントローラ41は、後記するサーボ ドライバ45-2を介して、射出用ビルトインモ タ16を設定背圧を目標値とする圧力フィード バック制御によって駆動制御し、これによっ て、スクリュ6に付与する背圧を所定の圧力 保ちつつ、スクリュ6の先端側に溶融樹脂が り込まれるのにしたがって、スクリュ6を適 正制御で後退させる。つまり例えば、計量用 ビルトインモータ9を単位時間当たり10回転さ せるとすると、射出用ビルトインモータ16を 位時間当たり9.9回転させることで、スクリ 6の回転駆動に伴うナット体23の回転による ット体23の直線移動をキャンセルしつつ、 クリュ6に所定の背圧が付与されるように制 するようになっている。そして、スクリュ6 の先端側に1ショット分の溶融樹脂が貯えら た時点で、計量用ビルトインモータ9による クリュ6の回転駆動は停止される。

 一方、射出充填工程時には、計量が完了 た後の適宜タイミングにおいて、後記する ステムコントローラ41からの指令で、後記 るサーボドライバ45-2を介して、射出用ビル インモータ16が速度フィードバック制御で 動制御され、これにより、射出用ビルトイ モータ16の回転がボールネジ機構21によって 線運動に変換されて、この直線運動が前記 た直線運動伝達系を介してスクリュ6に伝達 されて、スクリュ6が急速に前進駆動される とで、スクリュ6の先端側に貯えられた溶融 脂が、型締め状態にある図示せぬ金型のキ ビティ内に射出充填され、1次射出工程が実 行される。1次射出工程に引き続く保圧工程 は、システムコントローラ41からの指令でサ ーボドライバ45-2を介して、射出用ビルトイ モータ16が、圧力フィードバック制御で駆動 制御され、これにより、設定された保圧力が スクリュ6から図示せぬ金型内の樹脂に付加 れる。

 図5は、本実施形態の射出成形機の制御系 の構成を簡略化して示すブロック図である。 図5において、41は、マシン(射出成形機)全体 制御を司るシステムコントローラ、42は、 業者が各種の入力操作を行うための入力装 、43は、作業者に各種の表示モードの画像を 表示するための表示装置、44は、マシンの各 に配設された多数のセンサ(位置センサ、速 度センサ、圧力センサ、回転量検出センサ、 温度センサなど)よりなるセンサ群、45は、マ シンの各部に配置されたアクチュエータ(前 したモータ9、16などのモータ)やヒータ等を 動制御するための多数のドライバ(モータド ライバ、ヒータドライバなど)からなるドラ バ群であり、ドライバ群45には、計量用ビル トインモータ9をフィードバック制御で駆動 るサーボドライバ45-1や、射出用ビルトイン ータ16をフィードバック制御で駆動するサ ボドライバ45-2が含まれている。

 また、システムコントローラ41内におい 、46は運転条件設定格納部、47は測定値格納 、48は運転プロセス制御部、49は表示処理部 である。

 運転条件設定格納部46には、あらかじめ 力された成形サイクルの各工程(型閉じ(型締 め)、射出、計量、型開き、エジェクト前進 エジェクト後退の各工程)の運転制御条件が き換え可能に格納され、測定値格納部47に 、センサ群44などによりマシンの各部の計測 情報(位置情報、速度情報、圧力情報、回転 情報、回転速度(単位時間当たりの回転数)情 報、温度情報など)がリアルタイムで取り込 れて格納される。運転プロセス制御部48は、 あらかじめ用意された各工程の運転制御プロ グラムと、運転条件設定格納部46に格納され 各工程の運転条件の設定値とに基づき、測 値格納部47中の計測情報や各部からの状態 認情報や自身の計時情報を参照しつつ、ド イバ群45を駆動制御して、各工程の運転を実 行させる。表示処理部49は、あらかじめ用意 れた各種の表示処理プログラムと、表示用 定データに基づき、必要に応じて、運転条 設定格納部46や測定値格納部47の内容を参照 して、各種の表示モードの画像を生成し、こ れを表示装置43に表示させる。

本発明の一実施形態に係る射出成形機 射出系メカニズムの概要を示す要部断面図 ある。 本発明の一実施形態に係る射出成形機 おける、射出用ビルトインモータ側のスリ ブとボールネジ機構のネジ軸の端部との連 ・固定部を示す要部拡大図である。 図2中の連結具の拡大断面図である。 本発明の一実施形態に係る射出成形機 おける、計量用ビルトインモータ側のスリ ブと、スクリュの基端部を固定・保持した 転連結体およびボールネジ機構のナット体 の連結・固定部を示す要部拡大図である。 本発明の一実施形態に係る射出成形機 制御系の構成を簡略化して示すブロック図 ある。

符号の説明

 1 ヘッドストック
 1a 原料樹脂供給穴
 2 保持プレート
 3 加熱シリンダ
 3a 原料樹脂供給穴
 4 ノズル
 5 バンドヒータ
 6 スクリュ
 7 連結バー
 8 直動ブロック
 9 計量用のビルトイン型モータ(計量用ビル トインモータ)
 10 ケーシング
 11 固定子
 12 回転子
 13 スリーブ
 14 軸受け
 15 回転連結体
 16 射出用のビルトイン型モータ(射出用ビ トインモータ)
 17 ケーシング
 18 固定子
 19 回転子
 20 スリーブ
 21 ボールネジ機構、
 22 ネジ軸(ボールネジ機構の回転部)
 23 ナット体(ボールネジ機構の直動部)
 24 軸受け
 25 連結具
 26 アウタレース
 27 インナレース
 28 第1テーパリング
 29 第2テーパリング
 30 締め付けボルト
 31 取り付けボルト
 32 取り付けボルト
 41 システムコントローラ
 42 入力装置
 43 表示装置
 44 センサ群
 45 ドライバ群
 45-1 サーボドライバ(計量用)
 45-2 サーボドライバ(射出用)
 46 運転条件設定格納部
 47 測定値格納部
 48 運転プロセス制御部
 49 表示処理部