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Patent Searching and Data


Title:
INSERT AND CUTTING TOOL EQUIPPED THEREWITH
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175459
Kind Code:
A1
Abstract:
The insert of the present disclosure includes a base body having a first surface, a second surface connected to the first surface, and a cutting edge located on at least a part of a ridgeline of the first surface and the second surface. A surface area within 2.0 mm from the cutting edge on the first surface is denoted by A. A region of 0.5 mm from the surface area A is denoted by A1. A region of 1.2 mm to 2.0 mm from the surface area A is denoted by A2. The area ratio of holes in the region A1 is 0.005-0.04 area%, and the area ratio of holes in the region A2 is 0.05-0.2 area%. The cutting tool of the present disclosure comprises a holder having a pocket, and the above-described insert located in the pocket.

Inventors:
RI KOU (JP)
KATSUMA TADASHI (JP)
HASHIMOTO TAKUMI (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/007410
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
February 25, 2020
Export Citation:
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Assignee:
KYOCERA CORP (JP)
International Classes:
B23B27/14; B23B51/00; C23C16/34; C23C16/36; C23C16/40
Foreign References:
JP2010006635A2010-01-14
JP2003048106A2003-02-18
JP2002012474A2002-01-15
US20130343826A12013-12-26
JPH06183860A1994-07-05
JP2016159366A2016-09-05
JP2016144847A2016-08-12
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Claims:
〇 2020/175459 13 卩(:171? 2020 /007410

請求の範囲

[請求項 1 ] 第 1面と、 前記第 1面に繫がる第 2面と、 前記第 1面および前記第

2面の稜線の少なくとも一部に位置する切刃とを有する基体を具備し てなるインサートであって、

前記第 1面における前記切刃から 2 . 〇 以内を面域 とし、 該 面域 を含み、 前記面域 から〇. までの領域を領域 1 とし 、 前記面域 及び前記第 2面から 1 . 2 〜 2 . 〇 の領域を領 域八 2としたとき、

前記領域八 1 における空孔の面積比が〇. 0 0 5〜 0 . 0 4面積% であり、 前記領域八 2における空孔の面積比が〇. 0 5〜〇. 2面積 %である、 インサ_卜。

[請求項 2] 前記領域 1の空孔の平均径は、 前記領域 2の空孔の平均径より も小さい、 請求項 1 に記載のインサート。

[請求項 3] 前記領域 1の空孔の平均径は、 1 . 5 以下である、 請求項 1 または 2に記載のインサート。

[請求項 4] 前記領域 2の空孔の平均径は、 2 以下である、 請求項 1〜 3 のいずれかに記載のインサート。

[請求項 5] 前記基体の少なくとも一部を覆う被覆膜を有する、 請求項 1〜 4の いずれかに記載のインサート。

[請求項 6] 第 1端から第 2端に亙る長さを有し、 前記第 1端側に位置するボケ ッ トを有するホルダと、

前記ポケッ ト内に位置する、 請求項 1〜 5のいずれか 1つに記載の インサートとを備えた切削工具。

Description:
\¥0 2020/175459 1 卩(:17 2020 /007410 明 細 書

発明の名称 : インサートおよびそれを備えた切削工具

技術分野

[0001 ] 本開示は、 インサートおよびそれを備えた切削工具に関 する。

背景技術

[0002] 超硬合金やサーメッ ト、 セラミックス等を基体として用いたインサー トが 知られている。 このインサートは、 ホルダに固定して切削工具として用いら れている。

[0003] インサートは、 最近の切削加工の高能率化に伴って、 大きな衝撃が切刃に かかる重断続切削等に用いられる機会が増え ている。 このような過酷な切削 条件においては、 切刃に大きな衝撃がかかり、 チッビングが発生しやすくな る。 そのためインサートには、 耐欠損性の向上が求められている。

[0004] 上記インサートにおいて、 耐欠損性を向上させる技術として、 特許文献 1 には、 すくい面と逃げ面の交わる切刃稜線部を含む すくい面部に、 表面から 2 0〜 1 〇〇 の深さに亙って、 光学顕微鏡を用いた縦断面組織観察によ る測定で、 空孔が 5〜 3 0面積%の割合で存在する多孔質帯域部分を 成し 、 その他の部分の空孔割合を 2面積%以下とする技術が開示されている。 先行技術文献

特許文献

[0005] 特許文献 1 :特開 2 0 0 3 _ 4 8 1 0 6号公報

発明の概要

[0006] 本開示のインサートは、 第 1面と、 前記第 1面に繫がる第 2面と、 前記第

1面および前記第 2面の稜線の少なくとも一部に位置する切刃 を有する基 体を具備する。 前記第 1面における前記切刃から 2 . 〇 以内を面域八と する。 該面域八を含み、 前記面域八から 0 . 5 までの領域を領域八 1 と する。 前記面域 及び前記第 2面から 1 . 2 〜 2 . 〇 の領域を領域 八 2とする。 前記領域八 1 における空孔の面積比が 0 . 0 0 5〜〇. 0 4面 〇 2020/175459 卩(:171? 2020 /007410

積%であり、 前記領域八 2における空孔の面積比が〇. 0 5〜〇. 2面積% である。

[0007] 本開示の切削工具は、 第 1端から第 2端に亙る長さを有し、 前記第 1端側 に位置するポケッ トを有するホルダと、 前記ポケッ トに位置する上述のイン サートと、 を備える。

図面の簡単な説明

[0008] [図 1 ]本開示のインサートの一例を示す概略斜視 である。

[図 2]図 1のインサートにおける基体の断面の構成を 明するための模式図で ある。

[図 3]本開示の切削工具の一例を示す平面図であ 。 発明を実施するための形態

[0009] <インサ _卜>

図 1 に示すように、 本開示のインサート 1は、 第 1面 3 (以下、 主面 3と も記載する。 ) と、 第 2面 5とを有し、 第 1面 3と第 2面 5とが交わる部分 (稜線) の少なくとも一部に切刃 7を有する基体 9を具備している。 第 1面 3は、 すくい面と呼ばれる面であり、 第 2面 5は逃げ面と呼ばれる面である 。 そのため、 すくい面 3と逃げ面 5とが交わる部分の少なくとも一部に切刃 7を有しているともいえるものである。 なお、 図 1 においては、 主面 3が概 略四角形状の板状である例を示しているが、 インサート形状は、 これに限定 されるものではない。

[0010] 図 2に、 本開示のインサート 1の切刃 7の近傍における、 第 1面 3に垂直 な基体 9の断面の拡大図を示す。

[001 1 ] 本開示のインサート 1 において、

を面域 という。

[0012] 本開示のインサート 1 において、 面域八を含み、 面域八から〇. ま での領域 1 とする。 この領域 1は、 面域 から基体 9の内側に位置する 。 また、 面域 及び第 2面から 1 . の領域を領域 2と する。 この領域 2は、 領域 1 よりも基体 9の内部に位置している。 本開 〇 2020/175459 3 卩(:171? 2020 /007410

示のインサート 1は、 領域八 1 における空孔 (図示しない) の面積比が〇.

0 0 5〜〇. 0 4面積%であり、 領域八 2における空孔 (図示しない) の面 積比が〇. 0 5〜〇. 2面積%である。 なお、 面積比とは、 所定の面積にお ける占有率ともいえるものであり、 面積占有率と言い換えることができる。

[0013] このような構成を有することにより、 本開示のインサート 1は優れた耐欠 損性を有する。

[0014] 本開示のインサート 1は、 領域 1 よりも、 基体 9の内部に位置する領域 八 2の方がより多くの空孔を有している。 そして、 領域八 2の空孔の割合が 〇. 0 5〜〇. 2面積%であることで、 基体 9が全体として、 優れた靭性と 硬度を有する。

[0015] また、 基体 9の表面近傍に位置する領域八 1 においては、 空孔の割合が 0 . 0 0 5〜〇. 0 4面積%であることで、 領域八 1 において、 〇. 0 4面積 %を超える空孔を有する場合に比べ領域 1が高い硬度を有する。 また、 領 域八 1の空孔の割合が 0 . 0 0 5面積%未満である場合に比べ、 領域 1が 欠けにくい。

[0016] 本開示のインサート 1は、 基体 9の表面から〇. を超え、 1 . 未満までの領域において、 〇. 0 0 5〜〇. 0 4面積%の空孔を有するも のであつてもよい。

[0017] また、 領域八 1の空孔の平均径が領域八 2の空孔の平均径よりも小さくて もよい。 このような構成を有すると領域八 1の強度が高いため、 耐欠損性に 優れる。

[0018] また、 領域八 1の空孔の平均径は、 1 . 5 以下であってもよい。 この ような構成を有すると、 特に領域八 1の強度が高いため、 耐欠損性に優れる

[0019] また、 領域八 2の空孔の平均径は、 2 以下であってもよい。 このよう な構成を有すると、 基体 9が全体として、 高い靭性と硬度を有する。

[0020] また、 本開示のインサート 1は、 領域八 1 と、 領域八 2との間、 すなわち 、 面域八から〇. 5 を超えて、 面域八から第 2領域八 2との間に領域八 〇 2020/175459 4 卩(:171? 2020 /007410

3を有していてもよい。 この領域八3が空孔 (図示しない) を有しており、 領域 3における空孔の面積比が、 領域 1の空孔の面積比よりも大きく、 領域八 2の空孔の面積比よりも小さくてもよい。

[0021 ] このような構成を有すると、 インサート 1 における空孔の面積比がなだら かに変化することになるため、 基体 9における特性の変化がなだらかになり 、 インサート 1は、 さらに優れた耐欠損性を有する。

[0022] また、 本開示のインサート 1 においては、 第 2面から〇. までの領 域の空孔の面積比率を、 領域 1 と同様の面積比率としてもよい。 このよう な構成を有すると、 第 2面から〇. 5 までの領域の硬度も高い。

[0023] 本開示のインサート 1 における基体 9を構成する材質は、 硬質合金、 セラ ミックスまたは金属が挙げられる。 硬質合金としては、 炭化タングステン ( と、 コバルト (〇〇) やニッケル (1\1 丨) 等の鉄属金属を含有する超 硬合金であってもよい。 他の硬質合金として、 炭窒化チタン (丁 丨 〇1\!) と 、 コバルト (〇〇) やニッケル (1\1 丨) 等の鉄属金属を含有する丁 丨基サー メツ トであってもよい。 セラミツクスが、 3 丨 3 1\1 4 、 八 丨 2 3 、 ダイヤモンド 、 立方晶窒化ホウ素 (〇巳1\1) であってもよい。 金属としては、 炭素鋼、 高 速度鋼、 合金鋼であってもよい。 上記材質の中でも、 インサート 1 として用 いる場合には、 基体 9は、 超硬合金またはサーメッ トからなることが耐欠損 性および耐摩耗性の点でよい。

[0024] また、 本開示のインサート 1は、 基体 9の表面にさらに被覆層 (図示しな い) を有していてもよい。 このような被覆層を有すると、 インサート 1の耐 摩耗性が高い。 なお、 被覆層を有するものであるとき、 第 1面 3に沿った被 覆層と、 第 2面 5に沿った被覆層とが交わる部分の少なくと 一部が切刃 7 となることはいうまでもない。

[0025] 被覆層は、 単層であってもよく、 複数の層を積層した積層膜であってもよ い。 被覆膜は、 いわゆるダイヤモンド膜や口 !_(3膜、 丁 丨 1\!膜、 、 八 丨 2 3 膜であってもよく、 これらの組み合わせであってもよい。

[0026] 次に、 基体 9の各領域における空孔の面積比は、 基体 9の表面に対して垂 〇 2020/175459 5 卩(:171? 2020 /007410

直な断面を鏡面加工し、 金属顕微鏡や電子顕微鏡で観察することで測 定する ことができる。 空孔の大きさにもよるが、 5 0 0倍の倍率で測定するとよい 。 各領域における測定面積は、 〇. 0 3〇1 111 2 ~ 0 . 0 9〇1 111 2 とするとよい。

[0027] 本開示のインサート 1は、 第 1面 3が所謂すくい面であるとき、 第 2面 5 が逃げ面であり、 これらの交差部に位置するのが切刃 7である。 そして、 こ の切刃 7を被切削物に当てて切削加工に用いられる のであり、 耐欠損性に 優れる。 また、 本開示のインサート 1は、 切削工具以外にも、 掘削工具、 刃 物等の工具、 耐衝撃部品等の各種の用途へ応用可能であり 、 この場合にも優 れた機械的信頼性を有するものである。

[0028] 次に、 本開示のインサート 1の製造方法について、 一例を説明する。

[0029] まず、 基体となる硬質合金を焼成によって形成しう る炭化物、 窒化物、 炭 窒化物、 酸化物等の無機物粉末に、 金属粉末、 力ーボン粉末等を適宜添加、 混合して、 混合粉末を作製する。 次に、 この混合粉末を用いて、 プレス成形 、 錶込成形、 押出成形、 冷間静水圧プレス成形等の公知の成形方法に よって 所定の工具形状に成形する。 この成形体を、 真空中または非酸化性雰囲気中 にて焼成することによって上述した基体を作 製する。

[0030] 本開示のインサートにおける基体を作製する には、 例えば、 上記の混合粉 末に直径が〇. 5 〜 2 0 程度の樹脂球を混合してもよい。

[0031 ] 焼成後に基体における領域 2となる成形体 (以下、 第 2成形体ともいう ) に、 例えば、 〇. 0 6〜〇. 2 4体積%の割合で樹脂球を含有させる工程 と、 その第 2成形体の表面を、 〇. 7〜 1 . 4 111程度の厚さの 0 . 0 1〜

〇. 〇 5体積%の樹脂球を含有する混合粉末で覆う 程と、 前記成形体とそ の表面を覆う混合粉末とを加圧して一体化す る工程により、 第 2成形体の表 面に、 焼成後に領域八 1 となる成形体 (以下、 第 1成形体ともいう) が位置 する複合成形体を作製して、 位置によって樹脂球の存在量が異なる複合形 成 体を得ることができる。 この複合成形体を焼成することで、 本開示のインサ -卜を作製することができる。

[0032] また、 焼成後に領域 2となる成形体の表面を、 焼成後に領域 3となる 〇 2020/175459 6 卩(:171? 2020 /007410

混合粉末で覆い、 さらに焼成後に領域 1 となる混合粉末で覆ってもよい。 この場合、 焼成後に領域 3となる混合粉末には、 焼成後に領域 2となる 混合粉末に添加した樹脂球よりも、 少ない量の樹脂球を添加してもよい。

[0033] そのような組み合わせとすると、 領域八 2における空孔の面積比が最も大 きく、 領域八 3における空孔の面積比が、 その次に大きいインサート 1 を作 製することができる。

[0034] また、 上記の例では、 樹脂球を含有する第 1成形体を用いているが、 焼成 条件によって領域八 1の空孔の割合を本発明の範囲となるように れば、 第 1成形体において樹脂球を含有しなくてもよ 。

[0035] 以上説明したように、 樹脂球を利用した製造方法によると、 空孔を所望の 位置に、 所望の面積比で配置することができる。

[0036] 上記のように作製した成形体を焼成する際に は、 まず、 いわゆる脱バイン ダエ程で成形体を加熱してバインダ成分を除 去した後、 温度を上げて樹脂球 を除去するとよい。 そのあとで、 例えば、 八 「雰囲気中で 1 3 5 0 ° 〇~ 1 6 0 0 °〇の条件で焼成するとよい。

[0037] このようにして作製した基体の表面に、 所望によって研磨加工や切刃部の ホーニング加工を施してもよい。

[0038] 次に、 その表面に例えば、 化学気相蒸着 (<3 0) 法によって被覆層を成 膜してもよい。

[0039] 以下に、 基体の表面に被覆層を形成する一例を示す。 まず、 基体をチャン バ内にセツ トし、 下地層である丁 丨 1\!層を成膜する。 成膜温度を 8 3 0 °〇、 ガス圧を 反応ガスの組成が、 四塩化チタン (丁 丨 〇 丨 4 ) ガス を〇. 1〜 2 0体積%、 窒素 (1\1 2 ) ガスを 2 0体積%、 残りが水素 (1 ~ 1 2 ) ガ スとして成膜する。

[0040] 次に、 丁 丨 〇!\1層である第 1層を成膜する。 成膜温度を 8 3 0 °〇、 ガス圧 を 9 3 とし、 反応ガス組成として、 体積%で四塩化チタン (丁 丨 〇 丨 4 ) ガスを 5 . 〇〜 2 0体積%、 窒素 (1\1 2 ) ガスを 1 〇〜 9 0体積%、 ァセトニ トリル (〇1 ~ 1 3 〇1\1) ガスを 0 . 3体積%〜 3 . 0体積%、 残りが水素 ( ) 〇 2020/175459 7 卩(:171? 2020 /007410

ガスとして、 成膜する。 このとき、 アセトニトリル (〇1 ~ 1 3 〇1\1) ガスの含有 比率を成膜初期よりも成膜後期で増すことに よって、 第 1 丁 丨 〇!\]層を構成 する炭窒化チタン柱状結晶の平均結晶幅を基 体側よりも表面側の方が大きい 構成とすることができる。 第 1層の厚みは、 1 以上である。 第 1層の厚 みは、 3〜 2 0 〇1としてもよい。

[0041] 次に、 丁 丨 〇!\1層である第 1中間層を作製する。 成膜温度を 9 5 0 °〇、 ガ ス圧を 9 3、 反応ガスの組成が、 四塩化チタン (丁 丨 〇 丨 4 ) ガスを 1 0 〜 2 0体積%、 メタン (〇1 ~ 1 4 ) ガスを〇. 5〜 1 0体積%、 窒素 (1\1 2 ) ガス を 1 〇〜 7 0体積%、 残りが水素 (1 ~ 1 2 ) ガスとして成膜する。 この第 1中間 層の厚みは 1 未満である。

[0042] 次に、 丁 丨 〇!\1〇層である第 2中間層を成膜する。 まず、 成膜温度を 9 5 〇 ° 〇、 ガス圧を 9 3とし、 反応ガス組成が、 四塩化チタン (丁 丨 〇 丨 4 ) ガスを 1 〇〜 2 0体積%、 メタン (〇1 ~ 1 4 ) ガスを〇. 5〜 1 0体積%、 窒素 (1\1 2 ) ガスを 1 0〜 2 0体積%、 一酸化炭素 (〇〇) ガスを〇. 1〜 3 . 0 体積%、 残りが水素 (1 ~ 1 2 ) ガスとして成膜する。 この第 2中間層の厚みは 1 未満である。 また、 第 1中間層と第 2中間層の厚みの和は、 1 01未満 である。

[0043] 八 丨 2 3 層である第 2層は、 成膜温度を 9 8 0 °〇~ 1 1 0 0 °〇、 ガス圧を 5 反応ガスの組成が、 三塩化アルミニウム (八 丨 〇 I 3 ) ガスを 5〜 2 0体積%、 塩化水素 (1 ~ 1〇 丨) ガスを 2〜 8体積%、 二酸 化炭素 (〇〇 2 ) ガスを 3〜 8体積%、 硫化水素 ) ガスを〇. 0 0 1〜 〇. 〇 1体積%、 アルゴン (八 〇 残りが水素 (1 ~ 1 2 ) ガスとして成膜する。 第 2層の厚みは、 1〜 1 5 〇1としてもよい。

[0044] そして、 最表層であり、 第 3層である丁 丨 層を成膜する。 成膜温度を 1

0 1 0 °〇、 ガス圧を 1 0 1< 3とし、 反応ガス組成は、 四塩化チタン (丁 I 〇 丨 4 ) ガスを〇. 0 6〜 5体積%、 窒素 (1\1 2 ) ガスを 1 〇〜 3 0体積%、 残 りが水素 (| ~ | 2 ) ガスとして、 成膜する。 第 3層の厚みは、 〇. 1〜 2 と してもよい。 〇 2020/175459 8 卩(:171? 2020 /007410

[0045] なお、 上記の例では、 第 1中間層や第 2中間層や第 3層を設けた例を示し たが、 直接、 基体の表面に、 丁 丨 〇1\1層である第 1層と、 八 丨 2 3 層である第 2層とを積層してもよい。

[0046] 以上、 本開示のインサート 1 について説明したが、 本開示は上述の実施形 態に限定されず、 本開示の要旨を逸脱しない範囲において、 各種の改良およ び変更を行なってもよい。

[0047] <切削工具 >

次に、 本開示の切削工具について図面を用いて説明 する。

[0048] 本開示の切削工具 1 0 1は、 図 3に示すように、 例えば、 第 1端 (図 3に おける上端) から第 2端 (図 3における下端) に向かって延びる棒状体であ る。 切削工具 1 〇 1は、 図 3に示すように、 第 1端側 (先端側) にポケッ ト 1 0 3を有するホルダ 1 0 5と、 ポケッ ト 1 0 3に位置する上記のインサー 卜 1 とを備えている。 切削工具 1 0 1は、 インサート 1 を備えているため、 長期に渡り安定した切削加工を行うことがで きる。

[0049] ポケッ ト 1 0 3は、 インサート 1が装着される部分であり、 ホルダ 1 0 5 の下面に対して平行な着座面と、 着座面に対して傾斜する拘束側面とを有し ている。 また、 ポケッ ト 1 0 3は、 ホルダ 1 0 5の第 1端側において開口し ている。

[0050] ポケッ ト 1 0 3にはインサート 1が位置している。 このとき、 インサート

1の下面がポケッ ト 1 0 3に直接に接していてもよく、 また、 インサート 1 とポケッ ト 1 0 3との間にシート (不図示) が挟まれていてもよい。

[0051 ] インサート 1は、 第 1面 3及び第 2面 5が交わる稜線における切刃 7とし て用いられる部分の少なくとも一部がホルダ 1 0 5から外方に突出するよう にホルダ 1 0 5に装着される。 本実施形態においては、 インサート 1は、 固 定ネジ 1 0 7によって、 ホルダ 1 0 5に装着されている。 すなわち、 インサ —卜 1の貫通孔 1 7に固定ネジ 1 0 7を揷入し、 この固定ネジ 1 0 7の先端 をポケッ ト 1 0 3に形成されたネジ孔 (不図示) に揷入してネジ部同士を螺 合させることによって、 インサート 1がホルダ 1 0 5に装着されている。 〇 2020/175459 9 卩(:171? 2020 /007410

[0052] ホルダ 1 0 5の材質としては、 鋼、 錶鉄などを用いることができる。 これ らの部材の中で靱性の高い鋼を用いてもよい 。

[0053] 本実施形態においては、 いわゆる旋削加工に用いられる切削工具 1 0 1 を 例示している。 旋削加工としては、 例えば、 内径加工、 外径加工及び溝入れ 加工などが挙げられる。 なお、 切削工具 1 0 1 としては旋削加工に用いられ るものに限定されない。 例えば、 転削加工に用いられる切削工具に上記の実 施形態のインサート 1 を用いてもよい。

実施例

[0054] まず、 平均粒径 1 . 2 の金属コバルト粉末を 6質量%、 平均粒径 2 .

〇 の炭化チタン粉末を〇. 5質量%、 平均粒径 2 . 〇 の炭化ニオブ 粉末を 5質量%、 残部が平均粒径 1 . 5 のタングステンカーバイ ト粉末 の割合で添加、 混合し、 混合粉末を作製した。

[0055] さらに、 表 1 に示す平均粒径、 割合の樹脂球を混合粉末に添加して、 焼成 後に領域八 2となる第 2成形体を作製した。 なお、 表 1 において、 樹脂球の 平均粒径、 割合が記載されていない試料では、 樹脂球を添加しない、 混合粉 末を用いた。

[0056] そして、 第 2成形体の表面の全面に焼成後に領域 1 となる第 1成形体を 形成した複合成形体を作製した。

[0057] なお、 これらの成形体は、 工具形状 (〇 1\/1〇 1 2 0 4 0 8) に成形した

[0058] その後、 脱バインダ処理を施し、 さらに樹脂球を除去した後、 1 5 0 0 ° 〇 、 〇. 0 1 3の真空中において、 1時間焼成して超硬合金からなる基体を 作製した。 その後、 作製した基体にブラシ加工をし、 切刃となる部分に ホ —ニングを施した。

[0059] 次に、 上記の超硬合金の基体に対して、 化学気相蒸着 (<3 0) 法により 、 基体側から順に丁 丨 1\!層、 丁 丨 〇1\1層、 丁 丨 〇1\1〇層、 八 丨 2 3 層、 丁 I 層を成膜して、 被覆層を有するインサートを作製した。

[0060] 上記試料について、 被覆層を含む断面について、 3巳 IV!観察を行い、 領域 〇 2020/175459 10 卩(:171? 2020 /007410

八 1、 領域 2における空孔の面積比と空孔の平均径を測 した。 測定は、

500倍の倍率で 0. の面積について行った。

[0061] 具体的には、 鏡面研磨した基体の断面について、 金属顕微鏡で 500倍の 倍率で撮影し、 その画像データを画像ソフ 丨 6 (株式会社マ ウンテック製 バージョン 4) を用いて画像解析した。 画像は、 粒子の検出 と確定条件は、 取得モードを非球形とし、 検出感度は 20とした。 また、 検 出確度は、 標準 (0. 7) とした。 粒子の操作条件において、 走査密度は標 準とし、 走査回数は 1回とした。 得られた、 空孔の面積比を表 1 に記載した

[0062] 上記の条件で作製したインサートについて、 下記の条件で断続切削試験を 行い、 耐欠損性を評価した。 試験結果は表 1 に示す。

<断続切削条件>

被削材 : 301\/1440丸棒 4本溝入り (02000101X4500101) 工具形状 204 1 2

切削速度: 200〇!/分

送り速度: 〇. 3〇1111/「 6

切り込み: 1. 50101

その他 :水溶性切削液使用

評価項目 :欠損までの衝撃回数

[0063]

〇 2020/175459 1 1 卩(:171? 2020 /007410

[表 1 ]

[0064] 表 1 に示す通り、 本開示のインサートである試料 !\!〇. 3〜 7、 9〜 1 3 、 1 5〜 1 9は、 耐欠損性に優れていた。

符号の説明

[0065] 1 インサート

3 第 1面、 主面、 すくい面

5 第 2面、 逃げ面

7 切刃

9 基体

八 1 領域八 1

八 2 領域八 2

八 3 領域八 3 \¥02020/175459 12 卩(:171? 2020 /007410

1 01 切削工具

1 03 ポケッ ト

1 05 ホルダ

1 07 固定ネジ