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Title:
INSULATING SPACER FOR PLATING INNER SURFACE AND AUXILIARY ANODE UNIT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/117403
Kind Code:
A1
Abstract:
An insulating spacer (30) comprising a plurality of unit spacers (40), and a flexible coupling portion (41) for coupling the unit spacers (40) along the axial direction thereof wherein the unit spacer (40) comprises a plurality of annular plates (42, 43) each having a hole (44) for inserting an auxiliary anode (11), and a coupling frame (45) for coupling the annular plates (42, 43) in the axial direction of the auxiliary anode (11) while opening the outer circumferential side thereof. An auxiliary anode unit (10) is formed by inserting the insulating spacer (30) into the auxiliary anode (11). Since each unit spacer (40) is coupled, distal end of the auxiliary anode (11) is naturally located in proximity to the insertion hole (44) provided in the unit spacer (40) when the auxiliary anode (11) penetrates one unit spacer (40). Consequently, the auxiliary anode (11) can be inserted into the insulating spacer (30) by a series of works and the auxiliary anode unit (10) can be manufactured with good work efficiency.

Inventors:
MIZUNO CHIKANORI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/056263
Publication Date:
October 02, 2008
Filing Date:
March 26, 2007
Export Citation:
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Assignee:
DAIWA EXCEL CO LTD (JP)
MIZUNO CHIKANORI (JP)
International Classes:
C25D17/12
Foreign References:
JP3081558B22000-08-28
JPS5858300A1983-04-06
JP2007039779A2007-02-15
JPH1112791A1999-01-19
Attorney, Agent or Firm:
GORO, Kazuo et al. (5th Floor Nittochi Nagoya Bldg.,1-1, Sakae 2-chome, Naka-k, Nagoya-shi Aichi 08, JP)
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Claims:
 管状被メッキ物の内側に挿通される補助陽極と共に使用される絶縁スペーサであって、
 複数個の単位スペーサと、これらの単位スペーサを前記補助陽極の軸線方向に沿って連結する可撓性を有する連結部とを備え、前記単位スペーサは、前記補助陽極を挿通させる挿通孔を有する複数枚の環状板と、この環状板をその外周側を開口させた状態で前記補助陽極の軸線方向に連結する連結枠部とを備える絶縁スペーサ。
 前記連結部は、細い棒状であって、前記単位スペーサの端部に設けられた前記環状板の外側面の偏心位置に設けられている請求の範囲第1項記載の絶縁スペーサ。
 前記単位スペーサは、2個以上の前記連結部により3個以上連結されており、各単位スペーサ間に位置する前記連結部は、単位スペーサの軸方向から見たときに互いに同一となる位置に設けられている請求の範囲第2項記載の絶縁スペーサ。
 前記環状板は、前記各単位スペーサに3枚以上が設けられ、単位スペーサの両端部に位置する環状板は、それ以外の環状板よりも外径寸法が小さくされている請求の範囲第3項に記載の絶縁スペーサ。
 前記環状板の形状は、多角形である請求の範囲第1項に記載の絶縁スペーサ。
 前記環状板の形状は、多角形である請求の範囲第2項に記載の絶縁スペーサ。
 前記環状板の形状は、多角形である請求の範囲第3項に記載の絶縁スペーサ。
 前記環状板の形状は、多角形である請求の範囲第4項に記載の絶縁スペーサ。
 前記環状板には、前記連結枠部との繋がり部分に、前記環状板から外周側に突出して前記連結枠部の外周縁部よりも高くなる突出部が設けられている請求の範囲第1項ないし第8項のいずれか1項に記載の絶縁スペーサ。
 管状被メッキ物の内側に挿通される補助陽極ユニットであって、前記管状被メッキ物の内側に挿通可能な可撓性を有する補助陽極と、この補助陽極に嵌装された絶縁スペーサとからなり、前記絶縁スペーサが、複数個の単位スペーサと、これらの単位スペーサを前記補助陽極の軸線方向に沿って連結する可撓性を有する連結部とを備え、前記単位スペーサは、前記補助陽極を挿通させる挿通孔を有する複数枚の環状板と、この環状板をその外周側を開口させた状態で前記補助陽極の軸線方向に連結する連結枠部とを備える補助陽極ユニット。
Description:
内面メッキ用絶縁スペーサ及び 助陽極ユニット

 本発明は、管状被メッキ物、特に曲管の 面にメッキを施す場合において好適に用い れる絶縁スペーサ及び補助陽極ユニットに する。

 電気メッキは一般に、メッキ用金属が溶解 たメッキ液中に電極と被メッキ物とを浸漬 、電極を陽極、被メッキ物を陰極として両 間に電流を流すことで行われる。ここで、 メッキ物が管体であると、その内面側では 極から隠れた状態となって電流の流れが十 ではないために、外面に比べて極端にメッ の付きが悪くなる。
 一方、上記の対策として、管体内に補助陽 を配置して電流分布を改善することが行わ ている。その際、例えば管体が真直な直管 あれば、直管を縦向きに浸漬させつつその 空内に補助陽極を同心状に通せば良いので るが、管体が途中で屈曲した曲管の場合に 対応できなかった。

 そこで、上記のような被メッキ物が途中で 曲した曲管の場合に対応する方法として、 撓性を有する線状の補助陽極に絶縁スペー を嵌装した補助陽極ユニットを構成し、そ 補助陽極ユニットを曲管内に挿通させる方 が知られている(例えば特許文献1参照)。

特許第3081558号公報(図9)

(発明が解決しようとする課題)
 しかしながら、特許文献1に記載の発明では 、絶縁スペーサは比較的短い筒形をなし、こ れを多数個補助陽極の外周に嵌装して補助陽 極ユニットを構成するようにされている。こ のため、ばらばらになった多数個の絶縁スペ ーサを1つずつ補助陽極に嵌装しなくてはな ず、補助陽極ユニットを製造する際の作業 が極めて悪いという問題があった。
 本発明は上記の事情を鑑みてなされたもの あって、その目的は、屈曲した管状被メッ 物の内面メッキを行う場合に使用される補 陽極ユニットを、作業効率良く製造できる うにするところにある。

(課題を解決するための手段)
 本発明に係る絶縁スペーサは、管状被メッ 物の内面にメッキを施すために、前記管状 メッキ物の内側に挿通される補助陽極と共 使用される絶縁スペーサである。
 本発明の絶縁スペーサは、複数個の単位ス ーサと、これらの単位スペーサを前記補助 極の軸線方向に沿って連結する可撓性を有 る連結部とを備え、前記単位スペーサは、 記補助陽極を挿通させる挿通孔を有する複 枚の環状板と、この環状板をその外周側を 口させた状態で前記補助陽極の軸線方向に 結する連結枠部とを備える構成である。
 また、補助陽極ユニットとして構成するに 、上記の構成からなる絶縁スペーサを、可 性を有する補助陽極の外周に嵌装させるこ で得られる。

 上記の構成によれば、複数個の単位スペ サが可撓性を有する連結部にて連結されて 縁スペーサを構成している。このため、補 陽極に絶縁スペーサを嵌装する際には、補 陽極の先端を1番端に位置する単位スペーサ に挿通し、さらに次に連なる2番目の単位ス ーサに挿通させ、これを単位スペーサの数 け繰り返すことになる。補助陽極の先端が1 の単位スペーサを貫通した状態になると、 の単位スペーサには連結部を介して次の単 スペーサが繋がっているから、補助陽極の 端は自ずと次の単位スペーサの挿通孔の近 に位置している状況になり、一連の作業に 補助陽極を挿通することができる。

 また、複数個の単位スペーサが連結され 1つの絶縁スペーサを構成しているために、 絶縁スペーサを成形する際に、個々の単位ス ペーサを型から1つずつ取り出す必要がなく 1つの単位スペーサを引き上げることにより 縁スペーサ全体を取り出すことが可能であ 。このため、絶縁スペーサの製造時におけ 製造性も高まる。

 なお、発明の態様として、前記連結部は、 い棒状として前記単位スペーサの端部に設 られた前記環状板の外側面の偏心位置に設 ても良い。この構成とすると、補助陽極に 縁スペーサを嵌装した場合に、補助陽極が 位スペーサ及び連結部により覆われる表面 を小さくすることができ、管状被メッキ物 内面の電流分布が均一となるから、均一な ッキ厚を得ることができる。
さらに、前記単位スペーサは3個以上を連結 せ、各単位スペーサ間に位置する前記連結 は、単位スペーサの軸方向から見たときに いに同一となる位置に設けても良い。この 成とすると、環状板の偏心位置に設けられ 細い棒状の連結部が、単位スペーサの軸方 に直線状に並ぶため、絶縁スペーサは連結 を内側にして大きな角度で屈曲することが き、管状被メッキ物の鋭角的な屈曲部にも って屈曲することが可能となる。

 また、発明の別の態様として、前記各単 スペーサに3枚以上の環状板を設けて、単位 スペーサの両端部に位置する環状板は、中央 部に位置する環状板よりも外径寸法を小さく しても良い。この構成とすると、単位スペー サは軸方向の中央部が太くなった円筒形状と なるため、管状被メッキ物の内部に屈曲して 挿通され、管状被メッキ物の内面に接触する ことになったとしても、最も飛び出ている中 央部と両端部の外周部が局部的に管状被メッ キ物の内周面に点接触することになるから、 内面メッキの未着部分の発生を防止ないし抑 制することが可能となる。

(発明の効果)
 本発明によると、屈曲した管状被メッキ物 内面メッキを行う場合に使用される補助陽 ユニットを、作業効率良く製造できるよう なることが期待できる。

メッキ浴槽の概略断面図。 補助陽極ユニットの一部切欠斜視図。 本発明の第1実施形態に係る絶縁スペー サの斜視図。 図3のX-X線断面図。 補助陽極ユニットをフィーラーパイプ 挿通した状態の断面図。 本発明の第2実施形態に係る絶縁スペー サの斜視図。 図6のX-X線断面図。 本発明の第3実施形態に係る絶縁スペー サの斜視図。 図8のX-X線断面図。

符号の説明

 10...補助陽極ユニット 11...補助陽極 30... 絶縁スペーサ 40、50、60...単位スペーサ 41... 連結部 42、62…端部環状板 43...中央部環状  44...挿通孔 45、55...連結枠部、57...尖端部 68...突出部

(第1実施形態)
 以下、本発明の第1実施形態について図1な し図5を参照して説明する。この実施形態で 、自動車のガソリンタンク吸入口のパイプ あるフィーラーパイプ1に亜鉛メッキを施す 場合を例示している。このフィーラーパイプ 1は、鋼材を素材として、図5に示すように、 入口2に続く真直部分の先が絞られたのち、 一方に鈍角に屈曲され、さらに先端が略直角 に折り返された曲管状に形成されている。

 上記のようなフィーラーパイプ1が、詳し くは後記する補助陽極ユニット10を挿通した 態で、図示しないハンガを介して吊り下げ れラインに沿って搬送される。その搬送し いる間に、フィーラーパイプ1は、脱脂、洗 浄等の前処理工程、亜鉛メッキ工程、洗浄、 クロメート処理、乾燥等の後処理工程を順次 に経て、メッキ製品として取り出されるよう になっている。

 亜鉛メッキ工程には、図1に示すように、 メッキ浴槽20が設置されている。メッキ浴槽2 0内には、メッキ液21が充填されている。この メッキ液21には例えば亜鉛(Zn)が20g/l、水酸化 トリウム(NaOH)が60g/l、シアン化ナトリウム(N aCN)が50g/l、それぞれ含まれている。またこの メッキ液21の温度は、25~30℃に維持されるよ になっている(シアン浴)。なお、シアン化ナ トリウムの含有されない浴(ジンケート浴と う)も適用することができる。

 メッキ浴槽20内の両側には、亜鉛板22が吊 り下げられて浸漬され、それぞれ図示しない 電源供給装置の陽極に接続されている。上記 したフィーラーパイプ1が補助陽極ユニット10 を挿通した状態にて、メッキ浴槽20の中央部 浸漬されると、それとともにハンガを介し 、フィーラーパイプ1が電源供給装置の陰極 に、また補助陽極11が電源供給装置の陽極に れぞれ接続される。

 その結果、メッキ液21中において、陽極 接続された両亜鉛板22と補助陽極11から、陰 に接続されたフィーラーパイプ1に向けて電 流が流れ、フィーラーパイプ1の内外両面に 鉛メッキが施される。この亜鉛メッキ工程 、20数分行われる。亜鉛メッキ工程が完了し たら、既述した洗浄、クロメート処理、乾燥 等の後処理工程を順次に経て、製品として取 り出される。

 次に、補助陽極ユニット10の構成につい 説明する。補助陽極ユニット10は、図2に示 ように補助陽極11と絶縁スペーサ30とから構 されている。補助陽極11は、多数本のステ レス鋼線を撚り合わせたワイヤ状に形成さ ており、上記したフィーラーパイプ1の内面 クリアランスを持って挿通可能な線状のも で、かつ可撓性を有している。補助陽極11 一端側には接続具12が固着され、ハンガと接 続することができるようになっている。

 本実施形態において、絶縁スペーサ30は えば3個の単位スペーサ40がそれぞれの軸線 向の端部で連結部41を介して繋がった状態で 構成され、補助陽極11の外周に嵌装されてい 。

 単位スペーサ40は、ポリプロピレン(PP)を 材として、図3及び図4に示すような形状に 形されている。詳細には、2枚の端部環状板4 2の間に、それよりも外形寸法の大きい中央 環状板43が配されている。なお、端部環状板 42は円形形状、中央部環状板43は正方形の形 をしており、それぞれの中心部には補助陽 11を挿通させるための挿通孔44が開けられて る。これら環状板42、43間を繋ぐようにして 、4枚の板状をなす連結枠部45が90度の角度間 を開けて各環状板42,43と一体に成形されて る。

 各連結枠部45は、板面を端部環状板42の放 射方向に沿わせて、単位スペーサ40の軸方向 延びる形態をなす。各連結枠部45のうち端 環状板42の内周側に連なる部分は、単位スペ ーサ40の軸方向に直線的に延び、端部環状板4 2の外周側に連なる部分は中央部環状板43に連 なる部分において最も幅広となる山形をなす 。4枚の連結枠部45は各環状板42,43に対して等 度間隔で配されており、かつ、その外周中 部が山形をなしていることにより、単位ス ーサ40は周面に大きな開口46を有した、軸方 向の中央部が太くなった円筒形状となってい る。

 本実施形態で単位スペーサ40は3個設けら ており、従って連結部41は隣接する単位ス ーサ40間にあって計2個が設けられている。 れらは、細い棒状をなして単位スペーサ40と 一体成形されたもので、ポリプロピレン(PP) 素材として可撓性を有している。各連結部41 は、端部環状板42の外側面の外縁部(すなわち 偏心位置)に、単位スペーサ40の軸方向から見 たときに互いに同一となる位置に設けられて いる。

 続いて、本実施形態の作用及び効果につい 説明する。
 補助陽極ユニット10は、補助陽極11の基端側 にクッション筒13が嵌装された後、絶縁スペ サ30が嵌装され、最後に補助陽極11の先端に ストッパ14を装着して製造される。

 補助陽極ユニット10の製造の際には、補助 極11の先端を1番端の単位スペーサ40の端部環 状板42に設けられた挿通孔44に挿通し、次に 央部環状板43の挿通孔44に挿通した後に、反 側の端部環状板42の挿通孔44に挿通する。補 助陽極11の先端が1つの単位スペーサ40を貫通 ると、その単位スペーサ40には連結部41を介 して次の単位スペーサ40が繋がっているため 補助陽極11の先端は自ずと次の単位スペー 40に設けられた挿通孔44の近くに位置してい 状況になる。
 そこで、補助陽極11の先端をさらに次の単 スペーサ40の端部環状板42から始めて各環状 43,42の挿通孔44に挿通し、以下同様に3つ目 単位スペーサ40にも補助陽極11を挿通する。 た、補助陽極11の長さに対して1個の絶縁ス ーサ30の長さ(単位スペーサ40の3個分の長さ) が不足する場合には、さらに必要個数の絶縁 スペーサ30を同様に嵌装すれば良い。

 以上述べたように、本発明では絶縁スペ サ30を構成する3個の単位スペーサ40は連結 41によって互いに連結されているから、一連 の作業にて絶縁スペーサ30に補助陽極11を挿 することが可能となり、その結果、補助陽 ユニット10を作業効率良く製造することが可 能となる。

 ところで、絶縁スペーサ30を補助陽極11に 嵌装した状態の補助陽極ユニット10をフィー ーパイプ1内に挿通すると、フィーラーパイ プ1が屈曲していれば、補助陽極ユニット10は それに倣って曲がろうとするから、補助陽極 ユニット10に曲げ力が作用する。本発明では 補助陽極ユニット10を構成する補助陽極11は 可撓性を有し、かつ、絶縁スペーサ30の各連 部41も可撓性を有するため、図5に示すよう 、補助陽極ユニット10は各単位スペーサ40の 連結部41を適宜曲げながら、フィーラーパイ 1の形状に倣って屈曲して通される。

 ここで、本実施形態では、2個の細い棒状 の連結部41を、単位スペーサ40の軸方向から たときに、端部環状板42の外側面の互いに同 一となる偏心位置に設けている。この構成の 場合、絶縁スペーサ30はその軸方向に直線状 並んだ連結部41を外側にして曲げられると ある程度曲げられたところで各単位スペー 40の端部環状板42同士が接触してしまうため 絶縁スペーサ30に屈曲角の限界が生ずる。 方で、連結部41を内側にして曲げられた場合 には、端部環状板42同士は乖離する方向へ動 てそれらの接触が起こらないため、絶縁ス ーサ30は屈曲角に制限のない自由度の高い 撓性が実現される。

 上記のように、絶縁スペーサ30は、連結 41を外側にして曲げられる場合には、その屈 曲角に限界がある。このため、補助陽極ユニ ット10をフィーラーパイプ1内に挿通する場合 に、補助陽極ユニット10が連結部41を外側に るようにフィーラーパイプ1の屈曲部に達す と、ある角度曲がったところで絶縁スペー 30の屈曲角の限界に達してしまい、補助陽 ユニット10がフィーラーパイプ1の形状に倣 ように屈曲しきれず挿通できないおそれが る。しかしながら、実際には次に述べるよ な現象が起こり、前述の不具合は発生しな ことを確認している。

 補助陽極ユニット10をフィーラーパイプ1 に押し込んで行くと、絶縁スペーサ30が屈 角の限界まで曲げられた状態になって、大 な挿入抵抗を発生させることがある。そこ 、その補助陽極ユニット10を僅かに出し入れ するように前後に動かすと、絶縁スペーサ30 フィーラーパイプ1の屈曲部の内壁に小刻み に当てられ、その衝撃で絶縁スペーサ30が補 陽極11を中心に回転し、より曲がりやすい 態、すなわち連結部41を屈曲部の内側とする 状態に徐々に変化して絶縁スペーサ30がフィ ラーパイプ1の屈曲部の曲率に合わせて屈曲 することが可能になり、結局、補助陽極ユニ ット10がフィーラーパイプ1の屈曲部に倣って 曲がることができるのである。

 以上述べたように、本実施形態では、細 棒状の連結部41を各端部環状板42の外側面の 互いに同一となる偏心位置に設けたから、補 助陽極ユニット10は連結部41を内側にすれば きな角度で屈曲することができ、フィーラ パイプ1の鋭角的な屈曲部にも倣って屈曲す ことが可能となる。

 また、本実施形態では、端部環状板42の 径寸法を中央部環状板43より小さくしたから 、単位スペーサ40は軸方向の中央部が太く両 が細い円筒形状となる。このため、補助陽 ユニット10がフィーラーパイプ1内に屈曲し 挿通され、単位スペーサ40がフィーラーパ プ1の内面に接触することになったとしても 単位スペーサ40のうち、最も飛び出ている 央部(すなわち中央部環状板43)か、その中央 環状板43と端部環状板42との双方がフィーラ ーパイプ1の内面に点接触するに留まる。こ ため、フィーラーパイプ1の内面のほぼ全域 メッキ液と接触することになり、内面メッ の未着部分の発生を抑制ないし防止するこ が可能となる。

 さらに、特に本実施形態では、単位スペ サ40の中央部環状板43を正方形の形状とした ため、中央部環状板43の1つの頂点がフィーラ ーパイプ1の内面と点接触したときに、その 触点を頂点として中央部環状板43の外周面と フィーラーパイプ1の内面との間に略角度の 較的大きい隙間が生ずる。この結果、内面 ッキの未着部分の発生をより確実に防止す ことができる。

(第2実施形態)
 本発明の第2実施形態について図6及び図7を 照して説明する。前記第1実施形態との相違 は、単位スペーサの構成を変更したところに あり、その他は前記実施形態と同様である。 前記実施形態と同一部分には、同一符号を付 して重複する説明を省略する。

 単位スペーサ50は、2枚の円形の端部環状 42と、これらを繋ぐようにして、板状をな 4枚の連結枠部55が90度の角度間隔を開けて端 部環状板42と一体に成形されて構成される。 連結枠部55のうち端部環状板42の内周側に連 なる部分は、単位スペーサ50の軸方向に直線 に延びている。一方、端部環状板42の外周 に連なる部分は、連結枠部55の長さ方向の中 央に位置する尖端部57に向かって弧状に延び 形状をなす。

 この単位スペーサ50を使用してフィーラ パイプ1にメッキ処理を施す場合には、連結 部55の尖端部57と端部環状板42の外周部の一 がフィーラーパイプ1の内面に点接触するこ とになる。このため、フィーラーパイプ1の 面のほぼ全域がメッキ液と接触することに り、内面メッキの未着部分の発生を防止す ことが可能となる。

(第3実施形態)
 本発明の第3実施形態について図8及び図9を 照して説明する。前記第1、2実施形態との 違は、単位スペーサの構成をさらに変更し ところにあり、その他は前記実施形態と同 である。前記実施形態と同一部分には、同 符号を付して重複する説明を省略する。

 単位スペーサ60は、2枚の円形の端部環状 62を繋ぐよう4枚の板状をなす連結枠部45が けられて構成される。これら連結枠部45の端 部環状板62の内周側に連なる部分は単位スペ サ60の軸方向に直線的に延びており、端部 状板62の外周側に連なる部分は連結枠部45の さ方向の中央が最も幅広となる山形をなす さらに、端部環状板62と連結枠部45の繋がる 部分には、端部環状板62から外周側に突出し 連結枠部45の外周縁部よりも高くなる略円 型の突出部68が設けられている。

 この単位スペーサ60を使用してフィーラ パイプ1にメッキ処理を施す場合には、端部 状板62に設けられた突出部68と連結枠部45の さ方向の外周中央部とがフィーラーパイプ1 の内面に点接触することになる。このため、 フィーラーパイプ1の内面のほぼ全域がメッ 液と接触することになり、内面メッキの未 部分の発生をさらに確実に防止することが 能となる。

 本発明は上記記述及び図面によって説明 た実施形態に限定されるものではなく、例 ば次のような実施形態も本発明の技術的範 に含まれる。

(1)上記した実施形態では、絶縁スペーサ30 構成する単位スペーサ40の数(連結部41の数 それに応じて変更)は3個又は5個が連結され なるものを例示したが、これに限らず、任 に変更することが可能である。

(2)上記した実施形態では、単位スペーサ40 び連結部41の素材をポリプロビレン(PP)とし が、単位スペーサ40の素材としては、セラ ックやポリエチレン(PE)等の他の絶縁材料を 用しても良く、連結部41の素材としては、 リエチレン(PE)等の他の可撓性を有する絶縁 料を使用しても良い。

(3)上記した実施形態では、端部環状板42及 中央環状板43のそれぞれの形状は円形、正 形としたが、これらの形状は管状被めっき の内面形状に応じて適宜変更しても良い。

(4)上記した実施形態では、連結部41の形状 細い棒状としたが、これに限らず、例えば 状、円筒状等任意の形状にして良い。

(5)上記した実施形態では、連結部41の設け れる位置は端部環状板42の偏心位置とした 、例えば端部環状板42の中心に設けられた挿 通孔44の円周に沿って単位スペーサ40の軸方 に延びる円筒状としても良い。

(6)上記した各実施形態では、フィーラーパ イプの亜鉛メッキ処理を例示したが、本発明 の用途はこれに限らず、曲管の内面メッキ全 般に広く適用することができる。さらに、亜 鉛メッキ以外の電気メッキ全般に適用可能で ある。