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Patent Searching and Data


Title:
INTERFACE PROPERTY MEASURING DEVICE AND METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/004839
Kind Code:
A1
Abstract:
Low-cost interface property measuring device and method enabling high-precision and simple measurement of an interface property. The interface property measuring device comprises an optical fiber probe (1) having a first end face (2) at least part of which is inclined with respect to a direction perpendicular to a fiber axis, a light supplying means (24) for supplying light from a second end face on the side opposite to the first end face of the optical fiber probe, a reflected light amount measuring means (24) for measuring the reflected light amount obtained by the light supplied by the light supplying means being reflected by the first end face and returning to the second end face, and a moving means (18) for moving at least one of the optical fiber probe and an object (21) to be measured such that the first end face of the optical fiber probe passes through an interface (23) of the object (21) at a constant speed, and the interface property measuring device acquires the interface property of the object to be measured according to the result of measurement of the reflected light amount when the first end face of the optical fiber probe passes through the interface of the object to be measured.

Inventors:
SAITO TAKAYUKI (JP)
SANADA TOSHIYUKI (JP)
OZAWA YUSUKE (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/054789
Publication Date:
January 08, 2009
Filing Date:
March 14, 2008
Export Citation:
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Assignee:
UNIV SHIZUOKA NAT UNIV CORP (JP)
SAITO TAKAYUKI (JP)
SANADA TOSHIYUKI (JP)
OZAWA YUSUKE (JP)
International Classes:
G01N13/02; G01N21/17
Foreign References:
JP2004286702A2004-10-14
JPH08152396A1996-06-11
JPH08152396A1996-06-11
JP2005249696A2005-09-15
JP2000136962A2000-05-16
JP2006226703A2006-08-31
Other References:
YUSUKE OZAWA ET AL.: "Tan'itsu Hikari Fiber Probe Keisoku ni Okeru Hyomen Choryoku to Nuresei no Eikyo", NIHON KONSO RYU GAKKAI NENKAI KOENKAI KOEN RONBUNSHU, vol. 2007, 22 June 2007 (2007-06-22), pages 10 - 11, XP008118297
YUSUKE OZAWA ET AL.: "Hikari Fiber Probe Sokutei ni Okeru Hyomen Choryoku no Eikyo", ABSTRACTS OF ANNUAL MEETING OF THE SOCIETY OF CHEMICAL ENGINEERS, vol. 72 nd, 19 February 2007 (2007-02-19), Japan, pages 292
Attorney, Agent or Firm:
EICHI Patent & Trademark Corp. (Hakusan 5-chomeBunkyo-ku, Tokyo 01, JP)
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Claims:
 ファイバー軸に垂直な方向に対して少なくとも一部が傾斜している第1の端面を有する光ファイバープローブと、
 前記光ファイバープローブの第1の端面とは反対側の第2の端面から光を供給する光供給手段と、
 前記光供給手段により供給された光が前記第1の端面で反射して前記第2の端面に戻ってくる反射光量を計測する反射光量計測手段と、
 前記光ファイバープローブの第1の端面が測定対象物の界面に対して一定速度で通過するように、前記光ファイバープローブと前記測定対象物との少なくとも一方を移動させる移動手段とを有し、
 前記光ファイバープローブの第1の端面が前記測定対象物の界面を通過する際の、前記反射光量の計測結果に基づいて前記測定対象物の界面物性を求めることを特徴とする、界面物性測定装置。
 前記界面物性は、表面張力であることを特徴とする請求項1記載の界面物性測定装置。
 少なくとも、前記反射光量が増加もしくは減少し始めた時間と前記反射光量が再び一定となる時間との差δt、を用いて前記界面物性を求めることを特徴とする、請求項1または2記載の界面物性測定装置。
 前記反射光量の時間変化率δL/δt(ただし、δLは前記第1の端面が測定対象物の界面を通過する前後での前記反射光量の差)を用いて前記界面物性を求めることを特徴とする、請求項3記載の界面物性測定装置。
 前記光ファイバープローブの第1の端面の濡れ性を高めるため、前記第1の端面には、濡れ性の高い薄膜が塗布または蒸着されていることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の界面物性測定装置。
 前記光ファイバープローブの第1の端面の濡れ性を高めるため、前記第1の端面に表面構造が付与されていることを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載の界面物性測定装置。
 前記光ファイバープローブの第1の端面が前記測定対象物の界面に接触する際の前記第1の端面と前記界面との間のメニスカスの成長を促進するため、前記移動手段は、前記光ファイバープローブを前記界面に対して所定の角度で通過させることを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載の界面物性測定装置。
 ファイバー軸に垂直な方向に対して少なくとも一部が傾斜している第1の端面を有する光ファイバープローブを用い、
 前記光ファイバープローブの第1の端面とは反対側の第2の端面から光を供給する光供給工程と、
 前記光供給工程により供給された光が前記第1の端面で反射して前記第2の端面に戻ってくる反射光量を計測する反射光量計測工程と、を有し、
 前記光ファイバープローブの第1の端面が測定対象物の界面に対して一定速度で通過する際の、前記反射光量の計測結果に基づいて前記測定対象物の界面物性を求めることを特徴とする、界面物性測定方法。
 前記界面物性は、表面張力であることを特徴とする請求項8記載の界面物性測定方法。
 少なくとも、前記反射光量が増加もしくは減少し始めた時間と前記反射光量が再び一定となる時間との差δt、を用いて前記界面物性を求めることを特徴とする、請求項8または9記載の界面物性測定方法。
 前記反射光量の時間変化率δL/δt(ただし、δLは前記第1の端面が測定対象物の界面を通過する前後での前記反射光量の差)を用いて前記界面物性を求めることを特徴とする、請求項10記載の界面物性測定方法。
 前記光ファイバープローブの前記第1の端面が測定対象物の界面に接触する際の前記第1の端面と前記界面との間のメニスカスの成長を促進するため、前記光ファイバープローブを前記界面に対して所定の角度で通過させることを特徴とする請求項8乃至11いずれか記載の界面物性測定方法。
Description:
界面物性測定装置及び方法

 本発明は、気体と液体との間、または異 る液体間で生じる界面における界面物性、 に表面張力を測定する界面物性測定装置及 方法に関するものである。

 気体と液体との間、または異なる液体間 生じる界面では表面張力が生じる。表面張 は基礎物性の1つであり、これを測定するこ とにより液体の挙動を予測することができ、 液体の混合や循環などを伴う産業分野におい ては重要な物理パラメータの1つである。ま 、表面張力に関連した界面物性(濡れ性、界 汚れ度など)も重要なパラメータである。

 従来の表面張力を測定する方法として、特 文献1で開示されているような液適法がある 。この方法は、細管から滴下する液滴を観察 するものであるが、液滴の滴下の制御のため にビデオカメラで撮った画像を画像処理した り、細管に試料を吸入する際に圧力制御をし ており、間便な方法であるとは言い難い。加 えて、細管内に被測定サンプルを充満させる ことが必要となり、サンプル液量が必然的に 多くなる。さらに、細管などの液供給系の洗 浄が必要など、不合理な点が多い。
 また、特許文献2で開示されているような光 ファイバーを利用した方法が考えられている 。この方法は、マイケルソン干渉計等の光干 渉計の信号アームの光路中に配置された光フ ァイバーの先端に液体試料を付着させ、その 液体試料の表面から反射された信号光と参照 光を干渉させて得られた干渉信号から、液体 試料の物性を測定することを特徴とする方法 である。この方法は光干渉計を必要とするの で簡便な方法とは言い難い。加えて、この方 法では、水のように表面張力が高い液体を光 ファイバーに均一に付着させにくいという欠 点がある。

 特許文献3及び4は、本発明者らによる従来 術である。これらの文献には先端面が傾斜 たファイバーを用いて気泡の並進速度、界 速度、気泡弦長及び気泡体積率を測定する 泡検出用プローブが記載されているが、界 における表面張力を測定することは記載さ ていない。界面がファイバー先端に接触し 時の界面変形は無視小として扱っており(特 文献3の段落0011)、表面張力による影響は考 されていない。

特開平8-152396号公報

特開2005-249696号公報

特開2000-136962号公報

特開2006-226703号公報

 本発明は上記従来技術の問題点に鑑みて されたものであり、界面物性、特に表面張 を高精度かつ簡便に測定でき、かつ低コス な界面物性測定装置及び方法を提供するこ を目的とする。

 上記目的を達成するため、本発明は以下の 成を有する。
 ファイバー軸に垂直な方向に対して少なく も一部が傾斜している第1の端面を有する光 ファイバープローブと、
 前記光ファイバープローブの第1の端面とは 反対側の第2の端面から光を供給する光供給 段と、
 前記光供給手段により供給された光が前記 1の端面で反射して前記第2の端面に戻って る反射光量を計測する反射光量計測手段と
 前記光ファイバープローブの第1の端面が測 定対象物の界面に対して一定速度で通過する ように、前記光ファイバープローブと前記測 定対象物との少なくとも一方を移動させる移 動手段とを有し、
 前記光ファイバープローブの第1の端面が前 記測定対象物の界面を通過する際の、前記反 射光量の計測結果に基づいて前記測定対象物 の界面物性を求めることを特徴とする、界面 物性測定装置。
 ファイバー軸に垂直な方向に対して少なく も一部が傾斜している第1の端面を有する光 ファイバープローブを用い、
 前記光ファイバープローブの第1の端面とは 反対側の第2の端面から光を供給する光供給 程と、
 前記光供給工程により供給された光が前記 1の端面で反射して前記第2の端面に戻って る反射光量を計測する反射光量計測工程と を有し、
 前記光ファイバープローブの第1の端面が測 定対象物の界面に対して一定速度で通過する 際の、前記反射光量の計測結果に基づいて前 記測定対象物の界面物性を求めることを特徴 とする、界面物性測定方法。

 また好ましくは、以下の実施態様が有り得 。
 前記界面物性は、表面張力である。
 少なくとも、前記反射光量が増加もしくは 少し始めた時間と前記反射光量が再び一定 なる時間との差δt、を用いて前記界面物性 求める。
 前記反射光量の時間変化率δL/δt(ただし、δ Lは前記第1の端面が測定対象物の界面を通過 る前後での前記反射光量の差)を用いて前記 界面物性を求める。
 前記光ファイバープローブの第1の端面の濡 れ性を高めるため、前記第1の端面には、濡 性の高い薄膜が塗布または蒸着されている
 前記光ファイバープローブの第1の端面の濡 れ性を高めるため、前記第1の端面に表面構 が付与されている。
 前記光ファイバープローブの第1の端面が前 記測定対象物の界面に接触する際の前記第1 端面と前記界面との間のメニスカスの成長 促進するため、前記移動手段は、前記光フ イバープローブを前記界面に対して所定の 度で通過させる。

 本発明の界面物性測定装置及び方法は上 構成を採用したことにより、界面物性、特 表面張力を高精度かつ簡便に測定できる。 面張力としては、動的表面張力及び静的表 張力が測定できる。また、濡れ性、界面の れ度(コンタミネーション)など、表面張力 関連する界面物性の測定も可能である。本 明は、光ファイバーの端面を界面に対して 過させるだけなので、安価かつ操作が簡単 ある。さらに、端面が汚れたり劣化した場 も、光ファイバー先端を切断して再び端面 形成させればよいので経済的であり、また ファイバーの取替えも容易である。光ファ バーの材質は通常は石英であるので、腐食 対して強く、腐食性の強い測定対象物に対 ても利用することができる。また、光ファ バー内部の反射率変化により界面物性を求 ているので、測定対象物が光を通さない液 の場合でも界面物性を測定できる。さらに 細径の光ファイバープローブを用いている め、奥まった場所や狭いところにある測定 象物の界面物性を測定することも可能であ 。

 本発明者は実験を重ねた結果、傾斜した端 を有する光ファイバープローブが界面に接 する瞬間の界面の挙動を、光ファイバー内 の反射率(反射光量)変化により計測するこ で、界面物性、特に表面張力を測定できる とを見出した。特に、δt(反射光量が増加も くは減少し始めた時間と反射光量が再び一 となる時間との差)と表面張力との間に一定 の相関があることを見出し、この関係を利用 することにより表面張力を測定できることを 見出した。本発明は、これらの新たな知見に より、従来技術に比べて界面物性、特に表面 張力を高精度かつ簡便に測定できるようにな った。
 また、光ファイバープローブの端面(第1の 面)の濡れ性が向上するような加工を行うこ により、測定対象物の表面張力が大きくて ローブ端面が濡れにくい場合でもメニスカ 成長速度を大きくすることができ、界面物 (表面張力)を測定しやすくなる。同様に、 面に対する光ファイバープローブ端面の進 角度を調節することによっても光ファイバ プローブ端面と測定対象物の界面との間の ニスカス成長速度を擬似的に大きくするこ ができる。

界面物性測定用光ファイバープローブ 構造を示す図である。 界面物性測定用光ファイバープローブ 光源から光を導入し、界面検出端面からの 射光を計測する実施形態の概略図である。 界面物性測定用光ファイバープローブ 計測した反射光量の信号処理系の概略ブロ ク図である。 界面物性を測定する測定装置の概略図 ある。 界面物性測定用光ファイバープローブ 計測した反射光量の一例である。 界面物性測定用光ファイバープローブ 界面検出端面が測定対象物の界面を通過す 際の反射光量の時間変化率と表面張力との 係を示す図である。 (a)光ファイバープローブを界面に対し 垂直に進入させた例、(b)光ファイバープロ ブを界面に対して一定の傾斜角をもって進 させた例、を示す図である。 図7(b)の接触角度で、界面物性測定用光 ファイバープローブの界面検出端面が測定対 象物の界面を通過する際の反射光量の時間変 化率と表面張力との関係を示す図である。

 以下、本発明の好ましい実施形態について 明する。
 本実施形態で使用される界面物性測定用光 ァイバープローブの先端、すなわち界面検 端部における端面(第1の端面)は、図1に示す ようにファイバー軸に垂直な方向に対して傾 斜するように形成されている。該端面とファ イバー軸との成す角度は、測定対象物の界面 をなす2物質の屈折率と、使用する光ファイ ーのコア部の屈折率とを考慮し、該光ファ バーに入射された光が該端面において効率 に反射・屈折する角度とすることが望まし 。該角度は、使用する光ファイバーの径に 存しない。また、該光ファイバーの後端、 なわち光入出力部における端面(第2の端面) 、ファイバー軸に対して垂直に形成される とが望ましい。本実施形態において、ファ バー軸に対し垂直な方向に対して傾斜して る端面に光を供給する光源としてはレーザ 光源を用いることができる。また、該端面 ら反射される光量を計測する光量計測手段 しては、反射光量を計測し得るものであれ 何でも良く、例えば光電子増倍管、フォト ランジスター等が使用される。なお、界面 出端面(第1の端面)は図1の形状が好ましいが 傾斜面を有していればこの形状に限定され 、例えば、端部が円錐状に尖っている形状 どでも良い。

 本実施形態の光ファイバープローブは、測 対象物の界面に対して垂直な方向に一定速 で通過させて使用される。光ファイバーに 射された光は光ファイバー界面検出端面に し、該端面において反射し、光ファイバー を戻っていく。反射光量は、界面検出端面 覆われている物質の屈折率によって変化す 。したがって、屈折率の異なる物質が作り す界面を界面検出端面が通過する前後で、 端面から反射される光量に差が生じる。界 検出端面はファイバー軸に垂直な方向に対 て傾斜しているため、界面を通過する際、 端面が徐々に測定対象物に覆われ、該端面 らの反射光量は徐々に増加もしくは減少す 。
 さらに、光ファイバープローブが測定対象 の界面を通過する際の光ファイバープロー と界面との接触過程は、測定対象物の表面 力によって変化する。したがって、上記反 光量の時間変化率は被検体の表面張力の変 にともない変化する。すなわち、本発明は 面張力の変化により生じる該時間変化率の 化により、表面張力を求めることを特徴と るものである。

 光ファイバー界面検出端面が測定対象物の 面を通過する際の該端面における反射光量 、一定の状態から増加もしくは減少し、そ 後再び一定となる。該反射光量が増加もし は減少し始めた時間と該反射光量が再び一 となる時間との差をδt、該端面が界面を通 する前後での該反射光量の差δLとすれば、 反射光量の時間変化率g rd は、
  g rd =δL/δt
となる。以上により求まった時間変化率g rd と校正曲線を用いて表面張力を算出する。校 正曲線は、表面張力が既知の試薬を、本実施 形態の光ファイバープローブにより予め測定 しておくことにより、作成しておく。これに より、本光ファイバープローブで表面張力を 測定することができる。上記の各演算は、パ ーソナルコンピュータ等公知の演算手段を用 いて演算させることができる。

 なお、δLは、光ファイバープローブの先 形状や、測定対象物の屈折率などで決まる のであり、表面張力に大きく依存するのは tの方であるので、δtのみからでも表面張力 算出することが可能である。また、反射光 計測手段や演算手段に余裕があれば、反射 量が変化する瞬間の過渡曲線を計測するこ も可能であり、この過渡曲線から表面張力 求めることもできる。

 さらに、本発明の実施形態について図面 用いて詳しく説明する。図1は、ファイバー 軸に垂直な方向に対して傾斜した端面を持つ 界面物性測定用光ファイバーの構造を示すも ので、上側がその側面図、下側がその平面図 である。図中1は界面物性測定用光ファイバ であり、本例では、界面物性測定用光ファ バー1の先端、すなわち界面検出端面(第1の 面)2は、界面検出端面2とファイバー軸の成 角度θが35度となるように形成されている。 方、界面物性測定用光ファイバー1の後端、 すなわち光入出力端面(第2の端面)3は、光入 力端面3とファイバー軸の成す角度が90度と るように形成されている。本例での界面物 測定用光ファイバー1の径は230μm程度である

 例えば、図2に示すように、光源4から発せ れた光は、ビームスプリッター5を経て、レ ズ6で集光され、界面物性測定用光ファイバ ー1の後端3からその中に入射され、その先端2 に達する。先端2に達した光は先端2の端面で 射し、前記光ファイバー内を戻り、レンズ6 を経て、ビームスプリッター5でその進行方 を変え、散乱光除去用の偏光子7を経て、光 子増倍管8に入り、その光量が計測される。
 計測した光量の信号処理系の一例を概略ブ ック図で図3に示す。光電子増倍管8、出力 ンプ及び高圧直流印加回路9、アンプ電源10 直流電圧11で構成される光量計測装置12と、A /D変換器13、パーソナルコンピュータ14で構成 される演算装置15とで信号処理系は構成され 。

 図4に界面物性測定装置の概略を示す。界 面物性測定用光ファイバー1を、好ましくは テンレス鋼製等の細管16内に固定し、さらに 固定治具17を用いて自動ステージ18のスライ テーブル19に設置する。界面物性測定用光フ ァイバー1の直下に、容器20内に満たした測定 対象物21を配置する。自動ステージ制御装置2 2を操作し、界面物性測定用光ファイバー1の 面検出端面2を、測定対象物の界面23に通過 せて表面張力の測定を行う。図中24は光導 ・光量計測システム、15は演算装置である。 なお、本例では界面物性測定用光ファイバー 1を移動させているが、測定対象物の界面の を移動させても良い。

 次に、本発明の実験例及び計測例を示す。 験では、外径230μm、コア部屈折率1.46の石英 光ファイバーを加工し、θ=35度の傾斜端面を する光ファイバープローブを製作した。ま 、このプローブに入射する光源として波長6 35nm、最大出力3mWの半導体レーザーを用いた 純水に界面活性剤1-ペンタノールを徐々に加 え、表面張力を変化させ、測定対象物とした 。温度は20度であった。その際の1-ペンタノ ル濃度と表面張力との関係を表1に示す。本 ファイバープローブの傾斜端面を、100μm/s 一定速度で測定対象物の界面に通過させた その結果、図5に示すように出力信号の時間 加率g rd (=δL/δt)に差が生じた(図中のσは表面張力を す)。表面張力と出力信号の時間変化率g rd の関係の一例が図6である。これを校正曲線 し、出力信号の時間変化率g rd を求めることにより表面張力を算出すること ができる。

 図6において、表面張力が約55mN/m以上のとこ ろで、表面張力に対する出力信号の時間変化 率g rd の変化が鈍化している。これは、表面張力が 大きいと、プローブ先端部が濡れにくくなり 、プローブ端面におけるメニスカスの成長速 度が小さくなるためである。その結果、表面 張力に対する時間変化率g rd の変化が鈍化する。これを解決するためには 、メニスカスの成長速度が大きくなるように すれば良い。その解決方法として、(1)光ファ イバープローブの先端部の端面に濡れ性の高 い薄膜を塗布または蒸着する(例えば、二酸 チタンの光触媒コーティングを紫外線で光 起して水酸基として超濡れ性被膜を生成す )、(2)光ファイバープローブの先端部の端面 細孔や凹凸などの表面構造が付与して濡れ を高める(例えば、プローブ端面をダイアモ ンドプレートで研磨した後、端面に極短パル スレーザーを照射して、ファイバーの光軸と 平行に微細な溝(幅:数百nm、深さ:数百nm)をつ る)、(3)光ファイバープローブ先端の傾斜面 と界面との間の角度を小さくしてメニスカス の成長速度を擬似的に大きくする(表面張力 大きさに依存するが、例えば表面張力が55mN/ m~80mN/mの場合、プローブ先端の傾斜面と界面 のなす角度を10度~30度程度(プローブ中心軸 界面とのなす角度:45度~65度程度)とすると良 い)、などがある。図7は、前記(3)に関するも である。上記の実験では図7(a)のように光フ ァイバープローブを界面に対して垂直に進入 させたが、図7(b)のように光ファイバープロ ブを傾けることにより、光ファイバープロ ブ先端の傾斜面と界面との間の角度が小さ なり、メニスカスの成長速度を擬似的に大 くできる。
 図8に、図7(b)の接触角度(プローブ先端の傾 面と界面とのなす角度:15度、プローブ中心 と界面とのなす角度:50度)で、光ファイバー プローブ先端と界面とを接触させた場合の、 出力信号の時間変化率g rd と表面張力σとの関係の実験結果を示す。図6 においては、表面張力σが約55mN/m以上のとこ で表面張力σに対する時間変化率g rd の変化が鈍化してしまい時間変化率g rd から表面張力σを算出するのが困難であった 、図8においては表面張力σに対する時間変 率g rd の増加分が十分であり、時間変化率g rd から表面張力σを算出することができる。し がって、表面張力σが大きくて時間変化率g rd の変化が検出しにくい場合でも、光ファイバ ープローブ先端の界面に対する接触角度を調 整することにより擬似的にメニスカス成長速 度を高めることができ、時間変化率g rd の検出精度を高めてより正確に表面張力σを 定することができる。

 以上、本発明の実施形態の一例を説明し が、本発明はこれに限定されるものではな 、特許請求の範囲に記載された技術的思想 範疇において各種の変更が可能であること 言うまでもない。上記実施形態では主に表 張力の測定を行っているが、これ以外に表 張力に関連した界面物性、例えば濡れ性、 面の汚れ度(コンタミネーション)などの測 も可能である。




 
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