Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
ION CURRENT DETECTION METHOD OF GASOLINE ENGINE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/126508
Kind Code:
A1
Abstract:
In a gasoline engine comprising an exhaust valve, an intake valve and an ignition plug and performing one of spark ignition and premixed compression ignition depending on the operation region, the ion current detection method for detecting an ion current generated by combustion when the premixed compression ignition is performed is arranged to apply a high voltage to an ignition plug in order to generate an ion current detection voltage before the fuel arrives at the vicinity of the ignition plug when the premixed compression ignition is performed.

Inventors:
SERIZAWA TAKESHI (JP)
TAKASE HIDEKI (JP)
IZUMI MITSUHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/053802
Publication Date:
October 23, 2008
Filing Date:
March 04, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
DAIHATSU MOTOR CO LTD (JP)
DIAMOND ELECTRIC MFG (JP)
SERIZAWA TAKESHI (JP)
TAKASE HIDEKI (JP)
IZUMI MITSUHIRO (JP)
International Classes:
F02P17/12; F02B11/00; F02B23/08; F02D45/00
Foreign References:
JP2004076678A2004-03-11
JP2001020765A2001-01-23
JP2003286891A2003-10-10
Attorney, Agent or Firm:
AKAZAWA, Kazuhiro (6F 617, Manjuya-cho,Karasuma-dori Rokkaku Agaru,Nakagyo-ku, Kyoto-sh, Kyoto 61, JP)
Download PDF:
Claims:
 排気弁、吸気弁及び点火プラグを備えてなり、運転領域に応じて、火花着火と予混合圧縮着火との一方を実施するガソリンエンジンにおいて、予混合圧縮着火を実施する際の燃焼により発生するイオン電流を検出するガソリンエンジンのイオン電流検出方法であって、
 予混合圧縮着火を実施する時には、点火プラグの近くに燃料が到達するよりも前にイオン電流検出用電圧を生成するための高電圧を点火プラグに印加するガソリンエンジンのイオン電流検出方法。
 高電圧の点火プラグへの印加を、遅くとも排気弁と吸気弁との両者が閉じている期間が終了する前に行う請求項1記載のガソリンエンジンのイオン電流検出方法。
Description:
ガソリンエンジンのイオン電流 出方法

 本発明は、予混合圧縮着火(HCCI)と火花着 (SI)とを運転状態に応じて実施するガソリン エンジンのイオン電流検出方法に関するもの である。

 従来、ガソリンエンジンにおいては、点 プラグを用いて、燃焼時に燃焼室内に流れ イオン電流を検出して、燃焼状態を検出す ことが行われている。このようなイオン電 による燃焼状態の検出は、理論空燃比とな 混合気の燃焼にあっては比較的容易である 、空燃比が高くなるつまり希薄燃焼になる イオン電流値が小さくなるために難しくな 。ガソリンエンジンにおいて予混合圧縮着 を実施して運転する場合には、空燃比が比 的高いため、イオン電流の検出が難しくな 。

 このような状況に鑑みて、予混合圧縮着火 おいてイオン電流を得るために、点火プラ にイオン電流検出のための電圧を印加する イミングを最適化することが知られている 例えば特許文献1に記載のものでは、予混合 圧縮着火を実施してイオン電流により燃焼状 態を検出する場合には、圧縮上死点よりクラ ンク角度に換算して15°(以下、15°CAと記す)程 度早いタイミングで、点火コイルに通電を開 始する構成である。なお、大気の温度や湿度 などの影響で、予混合圧縮着火のタイミング が早くなったりあるいは遅くなったりするの で、そのような場合は、点火コイルへの通電 開始時期を予混合圧縮着火のタイミングに応 じて早くしたり遅くしたりすることを、特許 文献1は記載している。

特開2004-76678号公報

 ところで、予混合圧縮着火を実施する場 、ピストンが圧縮上死点の近くに存在する イミングでは、すでに燃料が噴射されてい 。そして、燃焼室内に燃料つまりは混合気 存在している状態においてイオン電流検出 の電圧を生成するために、点火プラグに通 すると、その通電時点で通電した電圧で点 プラグに温度上昇が起こり、混合気の一部 特には空燃比が部分的にリッチである混合 の部分が着火する場合が起こり得る。この うに混合気が点火プラグの点火用ではない 電により着火すると、予混合圧縮着火にお る着火タイミングではないので過早燃焼と る。この結果、正常な着火タイミングから れることにより、トルク変動が増大したり 筒内温度が異常に上昇することによりエン ンが損傷したりすることがある。また、運 が継続した場合においても、排気ガス中の ミッションが増加するなど、排気ガスの浄 状態が低下するものである。

 一方、吸気管圧や筒内圧が低い場合に点 プラグに通電すると、その時印加した電圧 値によっては放電することがある。つまり 例えば筒内圧が低い場合に、点火プラグに 電圧を印加すると、点火コイルの二次側コ ルにおける帯電電圧により点火プラグの電 間で放電が発生する。このため、印加した オン電流検出用の電圧が追従して放電する とになり、イオン電流を検出し得なくなる また、そのような放電に伴い、混合気が着 し、燃焼が開始する場合が生じる。

 そこで本発明は、このような不具合を解 することを目的としている。

 すなわち、本発明のガソリンエンジンの オン電流検出方法は、排気弁、吸気弁及び 火プラグを備えてなり、運転領域に応じて 火花着火と予混合圧縮着火との一方を実施 るガソリンエンジンにおいて、予混合圧縮 火を実施する際の燃焼により発生するイオ 電流を検出するガソリンエンジンの燃焼状 検出方法であって、予混合圧縮着火を実施 る時には、点火プラグの近くに燃料が到達 るよりも前にイオン電流検出用電圧を生成 るための高電圧を点火プラグに印加するこ を特徴とする。

 このような構成によれば、予混合圧縮着 を実施する場合に、燃焼室内に燃料が存在 ない状態で、イオン電流検出用電圧を点火 ラグに印加することになる。したがって、 オン電流検出用電圧を印加することで、燃 が生じることはない。この結果、イオン電 検出用電圧を点火プラグに印加しても、所 でない時期における燃焼を防止することが 能になり、着火時期の制御精度を向上させ ことが可能になる。しかも、そのような燃 を防止できることから、トルク変動や損傷 さらには排気ガスの浄化状態の低下を抑制 得るものである。

 イオン電流の検出精度を向上させるべく オン電流検出用電圧を高くするためには、 述の構成に加えて、高電圧の点火プラグへ 印加を、遅くとも排気弁と吸気弁との両者 閉じている期間が終了する前に行うものが ましい。このような構成によれば、印加す 高電圧を高くしても、例えば筒内圧力が高 時期に点火プラグにイオン電流検出用電圧 印加することになるので、放電を抑制する とが可能になる。この結果、予混合圧縮着 により燃焼が生じた時点で、印加したイオ 電流検出用電圧によりイオン電流を検出す ことができ、しかも発生したイオン電流の 流値が低い場合でも、検出精度を高く維持 ることが可能になる。

 本発明は、以上説明したような構成であ 、イオン電流検出用電圧を印加することで 燃焼が生じることはないので、イオン電流 出用電圧を点火プラグに印加しても、所望 ない時期における燃焼を防止することがで 、着火時期の制御精度を向上させることが きる。しかも、そのような燃焼を防止でき ことから、トルク変動や損傷、さらには排 ガスの浄化状態の低下を抑制することがで る。

本発明の実施形態におけるガソリンエ ジンの概略構成を示す構成説明図。 同実施形態のイオン電流検出回路の回 図。 同実施形態の制御手順を示すフローチ ート。 同実施形態の作用を説明するタイミン チャート。

符号の説明

 6…電子制御装置
 18…点火プラグ
 36…排気弁
 37…吸気弁
 60…イオン電流検出回路

 以下、本発明の一実施形態を、図面を参 して説明する。

 この実施形態のガソリンエンジン100は、 変バルブタイミング機構30を装備している ンジンで、予混合圧縮着火を実施するため 、圧縮比を通常の火花着火のみを実施する ンジンに比べて高くしてある。そしてこの うな圧縮比の設定以外は、可変バルブタイ ング機構30を備える通常の火花着火式のエン ジンと同じである。

 具体的には、図1に1気筒の構成を概略的 示したガソリンエンジン100は、自動車用の3 筒のもので、その吸気系1には図示しないア クセルペダルに応動して開閉するスロットル バルブ2が配設され、その下流側にはサージ ンク3が設けられ、サージタンク3からの吸入 空気は吸気ポート10及び吸気バルブ37を介し シリンダ38内に吸入される。この吸気系1に 、スロットルバルブ2を迂回する迂回路であ バイパス通路1aが設けてあり、そのバイパ 通路1aにはバイパス通路1aを通過する空気量 制御するための流量制御バルブ1bが設けて る。この流量制御バルブ1bは、主としてエン ジンのアイドル回転制御を実行する際に制御 される。サージタンク3に連通する吸気系1の 気マニホルド4のシリンダヘッド側の端部近 傍には、さらにインジェクタ5が設けてあり このインジェクタ5を、電子制御装置6により 制御するようにしている。また、排気系20に 、燃焼室から排気弁36を介して排出された 気ガス中の酸素濃度を測定するためのO2 セ サ21が、図示しないマフラに至るまで管路 配設された三元触媒22の上流の位置に取り付 けられている。

 可変バルブタイミング機構30は、例えば 動オイルにより作動する機械式のもので、 子制御装置6と協働して、排気弁36と吸気弁37 とのそれぞれの開閉時期を独立して制御でき るものである。すなわち、電子制御装置6が 力する信号により、作動オイルが制御され 作動するものである可変バルブタイミング 構30は、排気弁36及び吸気弁37を全開にする 動中心を進角及び遅角するとともに、排気 36及び吸気弁37の作動角度を制御するもので る。可変バルブタイミング機構30は、火花 火の際には排気弁36と吸気弁37との開成期間 重なり合うように排気弁36と吸気弁37とを制 御し、予混合圧縮着火の際には、排気行程か ら吸気行程に移行する間に、ピストン39が排 上死点近傍に位置する所定期間、排気弁36 吸気弁37とを閉じるように制御する。以下の 説明において、前述の所定期間を負のオーバ ーラップ期間と称する。

 可変バルブタイミング機構30とともにガ リンエンジン100の運転を制御する電子制御 置6は、中央演算装置7と、記憶装置8と、入 インターフェース9と、出力インターフェー 11とを具備してなるマイクロコンピュータ ステムを主体に構成されている。その入力 ンターフェース9には、エンジン回転数NEを 出するための回転数センサ14から出力される 回転数信号b、クランクセンサ41から出力され るクランク角度信号m、タイミングセンサ42か ら出力される吸気カム信号n、スロットルバ ブ2の開度(スロットル開度)を検出するため スロットル開度センサ16から出力される開度 信号d、ガソリンエンジン100の冷却水温を検 するための水温センサ17から出力される水温 信号e、上記したO2 センサ21から出力される 圧信号h等が入力される。一方、出力インタ フェース11からは、インジェクタ5に対して 料噴射信号fたる駆動パルスINJが、また火花 着火の実施に際してスパークプラグ18に対し 点火信号たる通電信号gが出力されるように なっている。

 点火プラグ18には、イオン電流を検出す ために、イオン電流検出回路60が接続される とともに、点火コイル61a、ダイオード61b、ス イッチングトランジスタ61cを備える点火回路 61が接続される。イオン電流検出回路60は、 火回路61に通電信号gが入力されて、その通 信号により点火コイルに逆起電力が発生し 点火プラグ18に点火用の高電圧が印加される 場合に、その逆起電力で充電されるコンデン サを備え、その充電されたコンデンサをイオ ン電流検出用電圧の電源としてイオン電流を 検出するための抵抗及び電圧センサを備える ものである。したがって、予混合圧縮着火の 場合であっても通電信号gが点火回路61に対し て出力されるものであるが、後述するように 、通電信号gにより点火プラグ18に高電圧が印 加されるタイミングが、燃料噴射タイミング より前であることや、予混合圧縮着火実施時 の混合気の空燃比が高いことから、燃焼が始 まることはない。

 この実施形態においては、図2に示すよう に、イオン電流検出回路60は、火花着火と予 合圧縮着火との場合で、異なる電圧値のイ ン電流検出用電圧を発生させる構成である そして、予混合圧縮着火を実施する場合に けるイオン電流検出用電圧を、火花着火を 施する場合におけるものより高く設定して る。このようなイオン電流検出回路60は、 花着火実施時のための第一検出回路62、予混 合圧縮着火実施時のための第二検出回路63、 び第一検出回路62と第二検出回路63との点火 プラグ18への接続を切り替える切替回路64を えて、電子制御装置6に接続される。

 第一検出回路62は、切替回路64に直列に接 続される印加電圧設定用の第一ツェナーダイ オード62aと、第一ツェナーダイオード62aのア ノードに直列に接続されるゲイン設定用の第 一抵抗62bと、第一抵抗62bに並列に接続される イオン電流検出用の第一電圧センサ62cと、第 一ツェナーダイオード62aに並列に接続されて 点火コイル61aに発生する逆起電力により充電 され、第一検出用電圧を発生させる第一コン デンサ62dとを備えている。第一ツェナーダイ オード62aのツェナー電圧は、火花点火を実施 する際のイオン電流検出において点火プラグ 18に印加する第一検出用電圧を規定するもの ある。

 第二検出回路63は、同様に、切替回路64に 直列に接続される印加電圧設定用の第二ツェ ナーダイオード63aと、第二ツェナーダイオー ド63aのアノードに直列に接続されるゲイン設 定用の第二抵抗63bと、第二抵抗63bに並列に接 続されるイオン電流検出用の第二電圧センサ 63cと、第二ツェナーダイオード63aに並列に接 続されて点火コイル61aに発生する逆起電力に より充電され、第二検出用電圧を発生させる 第二コンデンサ63dとを備えている。第二ツェ ナーダイオード63aのツェナー電圧は、第一ツ ェナーダイオード62aのツェナー電圧より高く 設定してある。すなわちこの第二ツェナーダ イオード63aのツェナー電圧は、イオン電流を 検出するに際して印加する第二検出用電圧を 規定するもので、予混合圧縮着火における混 合気の空燃比において、イオン電流が検出可 能なレベルになるものであれば特に限定され るものではなく、具体的には例えば800V~3kVの 囲に含まれるものであればよい。又、第二 抗63bは、第一抵抗62bより抵抗値を高くして り、イオン電流の検出感度を高くしてある

 切替回路64は、リレーにより構成される ので、リレーは、第一検出回路62を点火プラ グ18に接続する第一ブレーク接点64a、第一電 センサ62cの出力をイオン電流出力端65に導 第二ブレーク接点64b、第二検出回路63を点火 プラグ18に接続する第一メーク接点64c、第二 圧センサ63cの出力をイオン電流出力端65に く第二メーク接点64d、及びコイル64eを備え いる。そして、この切替回路64に、電子制御 装置6から出力される切替信号が、予混合圧 着火を実施する場合に入力されると、コイ 64eが通電されることによって、第一及び第 メーク接点64c、64dがオンして第一及び第二 レーク接点64a、64bがオフする。したがって 第二検出回路63が点火プラグ18及び点火回路6 1に接続されるものとなる。

 イオン電流検出回路60は、点火回路61に通 電信号gが印加され、通電信号gが消滅するタ ミングで逆起電圧が生じて、その逆起電力 それぞれのツェナー電圧を超えた時点で、 替回路64の作動に応じてコンデンサ62d、63d れぞれが充電される。充電されたコンデン 62d、63dは、イオン電流検出時に電源として オン電流検出用電圧を発生させるものであ 。そして、点火プラグ18の電極間にイオン電 流が流れることによりそれぞれの抵抗62b、63b に電流が流れ、その電流に応じた電圧が電圧 センサ62c、63cにより検出されることにより、 イオン電流が検出される。

 電子制御装置6には、スロットル開度セン サ16から出力される開度信号dと回転数センサ 14から出力される回転数信号bとを主な情報と し、ガソリンエンジン100の運転状態に応じて 決まる各種の補正係数で基本噴射時間すなわ ち基本噴射量を補正してインジェクタ開成時 間である最終噴射時間すなわち燃料噴射量を 決定し、その決定された時間によりインジェ クタ5を制御して、ガソリンエンジン100の運 状態に応じた燃料噴射量をインジェクタ5か 吸気系1に噴射するためのプログラムが内蔵 してある。また電子制御装置6は、エンジン 転数及び負荷(スロットル開度)により規定さ れる運転状態により火花着火と予混合圧縮着 火とを切り替えて、予混合圧縮着火における 排気弁36と吸気弁37との開閉時期を制御する ので、予混合圧縮着火を実施する時には、 火プラグの近くに燃料が到達するよりも前 イオン電流検出用電圧を生成するための高 圧を点火プラグ18に印加するプログラムが内 蔵してある。

 また、電子制御装置6は、火花着火及び予 混合圧縮着火を個別に実施する場合にイオン 電流を検出するイオン電流検出プログラムが 格納してある。図3を交えて、この実施形態 おけるイオン電流を検出する場合の制御手 を説明する。

 まず、ステップS1において、エンジン回 数NEを回転数センサ14から出力される回転数 号bに基づいて検出する。次に、ステップS2 おいて、スロットル開度センサ16から出力 れる開度信号dに基づいてスロットル開度TA 検出し、検出したスロットル開度TAに基づい て要求負荷を算出する。

 ステップS3では、火花着火か否かを判定 る。この判定は、例えばエンジン回転数及 負荷により運転状態を判定し、その判定結 に基づいて例えばフラグを設定しておき、 のフラグの状態を確認することにより、火 着火の実施か予混合圧縮着火の実施かを判 するものである。

 ステップS3において、火花着火を実施す と判定した場合は、ステップS4にて、検出し たエンジン回転数NE、要求負荷、水温、吸気 に基づいて、適合マップにより、燃料噴射 、燃料噴射時期、カム作用角と位相(吸排気 弁の開閉タイミング)及び点火時期θigを算出 る。

 ステップS3において、予混合圧縮着火を 施すると判定した場合は、ステップS5におい て、ステップS4と同様に、検出したエンジン 転数NE、要求負荷、水温、吸気温に基づい 、適合マップにより、燃料噴射量、燃料噴 時期、及びカム作用角と位相(吸排気弁の開 タイミング)を算出する。予混合圧縮着火の 実施の場合は、ステップS6において、ステッ S5にて算出した燃料噴射時期に基づいて、 料噴射時期θinjより前で、かつ、負のオーバ ーラップ期間内の可能な限り上死点に近いタ イミングに、点火時期θigを決定する。これ 、放電が始まる電圧が、筒内圧が高くなる したがって高くなる、言い換えれば筒内圧 高くなるほど電圧を高くしても放電がしに くなるためで、負のオーバーラップ期間内 あっては、上死点において筒内圧が最高に る。したがって、イオン電流検出用電圧を くするためには、上死点に近いタイミング 好ましいものとなる。

 ステップS7では、イオン電流を検出する イオン電流が点火プラグ18に流れると、その 時の電流値に応じて、電圧センサ62c、63cが電 圧を出力するので、その電圧値によりイオン 電流を検出するものである。なお、このイオ ン電流の検出に先立って、火花着火の実施時 においてはステップS4、予混合圧縮着火の実 時においてはステップS5において算出した 料噴射時期に算出した燃料噴射量の燃料を 射して、混合気の燃焼を生じさせるもので る。

 このような構成において、予混合圧縮着 を実施する場合は、ステップS1~ステップS3 及びステップS5~ステップS7を実行して、イオ ン電流を検出する。この場合に、イオン電流 検出用電圧を生成するための高電圧を点火プ ラグ18に印加するための点火時期θigは、図4 示すように、負のオーバーラップ期間内に って、燃料が噴射される前のタイミングに 定される。すなわち、点火時期θigを燃料噴 期間θinjより前に決定して、そのタイミン で点火回路61の点火コイル61aに通電信号18を 加すると、通常の点火の場合と同様に、点 プラグ18に高電圧が印加される。ところが この点火時期θigにおいては燃料が点火プラ 18の近傍に達していない。したがって、点 プラグ18に点火時期θigにおいて通電信号gに づいて点火コイル61aに通電しても、通電に る点火プラグ18周辺に熱が発生しても、燃 が始まることがない。

 加えて、負のオーバーラップ期間内は、 気弁36及び吸気弁37が閉じているので、筒内 圧が上昇している。このように、筒内圧が高 い状態であると、点火プラグ18に高電圧を印 しても、筒内圧が低い場合のような放電が じない。したがって、着火することはなく よって燃焼が始まることがない。

 このため、イオン電流を検出するために イオン電流検出用電圧を生成するための高 圧を点火プラグ18に印加しても、燃焼は起 らないため、イオン電流検出用電圧を高く ることができる。その結果、混合気の空燃 が高くとも、イオン電流の電流値を大きく ることができ、イオン電流の検出精度を高 することができる。しかも、望まないタイ ングでの、本来の燃焼でない燃焼を防止す ことができるので、予混合圧縮着火を実施 る場合の、着火時期の制御の精度を向上さ ることができ、予混合圧縮着火の着火タイ ングで開始される燃焼の際に、確実にイオ 電流を検出することができる。加えて、イ ン電流を確実に検出できるので、検出した オン電流から、燃焼状態を精度よく判断す ことができる。その結果、トルク変動や、 焼異常に起因するエンジンの損傷を未然に 止でき、エミッションの低下を抑制するこ ができる。

 なお、本発明は、上記実施形態に限定さ るものではない。上記実施形態においては 負のオーバーラップ期間内に点火時期θigを 設定するものを説明したが、吸気ポートに燃 料を噴射するガソリンエンジンにおいては、 吸気弁37が開く直前もしくはほぼ同時であっ もよい。つまり、ポート噴射式のガソリン ンジンにおいては、燃料が噴射されるタイ ングと、噴射された燃料が点火プラグ18に するタイミングとの間に、時間差が生じる で、最も遅くは、吸気弁37の開弁タイミング とほぼ同時であってもよい。

 また上記実施形態においては、燃料を吸 ポートに噴射するものを説明したが、シリ ダ38内に直接噴射する筒内燃料噴射式のガ リンエンジンであってもよい。この場合に いても、燃料噴射時期θinjより前に点火時期 θigを設定しているので、噴射された燃料が 火プラグ18の近傍に達する前に点火プラグ18 高電圧が印加されることになる。しかも、 火プラグ18に高電圧が印加されるタイミン は、点火時期θigが負のオーバーラップ期間 であるので、シリンダ38の内部圧力が高く っている時である。

 したがって、筒内燃料噴射式のガソリン ンジンであっても、予混合圧縮着火を実施 る場合に、確実にイオン電流を検出するこ ができる。

 その他、各部の具体的構成についても上 実施形態に限られるものではなく、本発明 趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能で る。

 本発明は、予混合圧縮着火と火花着火と 運転状態に応じて実施するガソリンエンジ に適用することができるものである。この うなガソリンエンジンに適用することによ 、予混合圧縮着火を実施する運転時に、点 プラグによる点火を防止してイオン電流に る燃焼状態の検出を可能にするものである