MAEDA TAKAO (JP)
WO1999022081A1 | 1999-05-06 |
JPH09150283A | 1997-06-10 | |||
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\¥0 2020/175400 15 卩(:171? 2020 /007199 請求の範囲 [請求項 1 ] レーザー光に対して吸収性を有する樹脂材料からなるパイプの外周 面に、 前記レーザー光に対して透過性を有する樹脂材料からなる部品 の内周面を接合する、 レーザー接合方法であって、 架台の正面側に配置されたセッ ト部に前記パイプ及び前記部品を固 定し、 前記架台の背面側に取り付けられるとともに、 前記レーザー光を出 射する出射ユニッ トが取り付けられたプーリー又はギアを回転させる ことで、 前記出射ユニッ トを、 前記セッ ト部に固定された前記パイプ と前記部品とが接合する接合部の周囲を回転させながら、 前記接合部 に前記レーザー光を照射することにより、 前記パイプの外周面全周と 前記部品の内周面全周とを溶着接合することを特徴とする、 レーザー 接合方法。 [請求項 2] 前記出射ユニッ トと同期をとって前記接合部の周囲を回転する反射 鏡を介して、 前記出射ユニッ トからの前記レーザー光を前記接合部へ 照射することを特徴とする、 請求項 1 に記載のレーザー接合方法。 [請求項 3] 前記出射ユニッ トの初期姿勢を維持しながら、 又は、 前記出射ユニ ッ トの初期姿勢に対する傾きが所定の角度以内となるように、 前記出 射ユニッ トを、 前記接合部の周囲を回転させることを特徴とする、 請 求項 1又は 2に記載のレーザー接合方法。 [請求項 4] 前記出射ユニッ トの回転速度を制御しつつ、 前記出射ユニッ トを、 前記接合部の周囲を回転させることを特徴とする、 請求項 1〜 3の何 れかに記載のレーザー接合方法。 [請求項 5] レーザー光に対して吸収性を有する樹脂材料からなるパイプの外周 面に、 前記レーザー光に対して透過性を有する樹脂材料からなる部品 の内周面を接合する、 レーザ 接合装置であって、 架台と、 前記架台の正面側に配置され、 前記パイプ及び前記部品を固定する \¥0 2020/175400 16 卩(:171? 2020 /007199 セツ ト部と、 前記セッ ト部に固定された前記パイプと前記部品とが接合する接合 部に前記レーザー光を照射する出射ユニッ トと、 前記架台の背面側に取り付けられるとともに、 前記出射ユニッ トが 取り付けられたプーリー又はギアを有する、 駆動装置と、 を備え、 前記プーリー又はギアの回転により、 前記出射ユニッ トが前記接合 部の周囲を回転することを特徴とする、 レーザー接合装置。 [請求項 6] 前記出射ユニッ トと同期をとって前記接合部の周囲を回転し、 前記 レーザー光を反射して接合部へと照射する反射鏡を備えることを特徴 とする、 請求項 5に記載のレーザー接合装置。 [請求項 7] 前記出射ユニッ トは、 初期姿勢を維持しながら、 又は、 初期姿勢に 対する傾きが所定の角度以内となるように、 前記接合部の周囲を回転 することを特徴とする、 請求項 5又は 6に記載のレーザー接合装置。 [請求項 8] 前記駆動装置は、 前記出射ユニッ トの回転速度を制御するモーター を有することを特徴とする、 請求項 5〜 7の何れかに記載のレーザー 接合装置。 |
発明の名称 : レ _ザ_接合方法及びレ _ザ_接合装置
技術分野
[0001 ] 本発明は、 樹脂材料からなるパイプの外周面に、 樹脂材料からなる部品の 内周面を接合する、 レーザー接合方法及びレーザー接合装置に関 する。 背景技術
[0002] 従来から、 樹脂部材同士をレーザー溶着により接合する ことが行われてい る。 例えば、 パイプと継手とを接合させる場合、 レーザー光に対して吸収性 を有する樹脂部材からなるパイプを、 レーザー光に対して透過性を有する樹 脂部材からなる継手に挿入し、 パイプと継手との接合部の全周にわたって、 レーザー光を照射して両者をレーザー溶着す る方法が用いられる。
[0003] 特許文献 1 に記載されたレーザー接合方法では、 内面に反射面を有する円 筒状又は凹状の方向転換装置を、 樹脂部品を囲むように配置し、 傾斜を調節 した反射面にレーザー光を反射させることで 、 接合部の全周にわたるレーザ —溶着を実現している。
先行技術文献
特許文献
[0004] 特許文献 1 :特開 2 0 0 5— 0 8 8 5 8 5
発明の概要
発明が解決しようとする課題
[0005] しかし、 特許文献 1 に記載された方向転換装置は、 接合部を囲むことがで きる大きさ且つレーザー光を接合部に反射さ せる形状の反射面を内面に設け る必要がある。 こうした装置を製造するのには多額の費用を 要する。 また、 方向転換装置を用いたレーザー溶着を行うこ とができない形状又は大きさの 樹脂部品に対して接合を行う場合、 新たに方向転換装置を作り直し、 取り換 える必要がある。 即ち、 様々な形状及び大きさの樹脂パイプ及び樹脂 部品を 接合するという観点からみて、 ñ凡用性に欠ける。 \¥0 2020/175400 2 卩(:171? 2020 /007199
[0006] そこで、 本発明の目的は、 様々な形状及び大きさの樹脂パイプ及び樹脂 部 品を容易に接合できる、 レーザー光照射による樹脂パイプと樹脂部品 とのレ —ザー接合方法及びレーザー接合装置を提供 することである。
課題を解決するための手段
[0007] 本発明に係る樹脂パイプと樹脂部品とのレー ザー接合方法は、 レーザー光 に対して吸収性を有する樹脂材料からなるパ イプの外周面に、 前記レーザー 光に対して透過性を有する樹脂材料からなる 部品の内周面を接合する、 レー ザー接合方法であって、 架台の正面側に配置されたセッ ト部に前記パイプ及 び前記部品を固定し、 前記架台の背面側に取り付けられるとともに 、 前記レ _ザ _ 光を出射する出射ユニッ トが取り付けられたプーリー又はギアを回転 させることで、 前記出射ユニッ トを、 前記セッ ト部に固定された前記パイプ と前記部品とが接合する接合部の周囲を回転 させながら、 前記接合部に前記 レーザー光を照射することにより、 前記パイプの外周面全周と前記部品の内 周面全周とを溶着接合することを特徴とする 、 レーザー接合方法である。
[0008] 接合可能な樹脂パイプ及び樹脂部品の形状及 び大きさは、 レーザー光の出 射ユニッ トの回転半径によって決まる。 よって、 上記構成によれば、 樹脂パ イプ及び樹脂部品の形状及び大きさに合わせ た装置を製造することなく、 様 々な形状及び大きさの樹脂パイプ及び樹脂部 品を容易に接合できる。
[0009] また、 上記構成によれば、 単に出射ユニッ トが接合部の周りを回転するこ とによりレーザー溶着を行えるため、 高額な装置等を用意する必要がなく、 製造コストの削減につながる。
[0010] また、 本発明は、 上記レーザー接合方法において、 前記出射ユニッ トと同 期をとって前記接合部の周囲を回転する反射 鏡を介して、 前記出射ユニッ ト からの前記レーザー光を前記接合部へ照射す ることが好ましい。
[001 1 ] 上記構成によれば、 上記反射鏡を介してレーザー光を照射するこ とにより 、 接合部への正確なレーザー光照射が行える。 このため、 出射ユニッ トから レーザー光を直接接合部に照射する場合と比 べて、 より容易にレーザー溶着 が行える。 さらに、 様々な形状及び大きさの樹脂パイプ及び樹脂 部品を接合 \¥0 2020/175400 3 卩(:171? 2020 /007199
するために、 出射ユニッ トの回転半径を調整する必要はなく、 装置をコンパ クトにすることが可能となる。
[0012] また、 本発明は、 上記レーザー接合方法において、 前記出射ユニッ トの初 期姿勢を維持しながら、 又は、 前記出射ユニッ トの初期姿勢に対する傾きが 所定の角度以内となるように、 前記出射ユニッ トを、 前記接合部の周囲を回 転させることが好ましい。
[0013] レーザー溶着による接合をより確実に行うに は、 複数回、 出射ユニッ トが 接合部の周囲を回転することが求められる。 しかし、 出射ユニッ トの接合部 の周囲の回転に伴い、 出射ユニッ ト自体が回転すると、 出射ユニッ トにレー ザー光を供給するための光ファイバーにはね じれが生じることとなる。 さら に、 回転する角度が大きいほど、 生じるねじれも大きくなり、 過度なねじれ は断線の原因となる。
[0014] そこで、 上記構成とすることで、 光ファイバーのねじれを防止又は抑制し つつ、 複数回、 出射ユニッ トが接合部の周囲を回転することができる。 これ により、 出射ユニッ トの光ファイバーの断線を防止しつつ、 樹脂パイプと樹 脂部品とのより確実なレーザー溶着が実現す る。
[0015] また、 本発明は、 上記レーザー接合方法において、 前記出射ユニッ トの回 転速度を制御しつつ、 前記出射ユニッ トを、 前記接合部の周囲を回転させる ことが好ましい。
[0016] 上記構成によれば、 出射ユニッ トの回転速度を制御することで、 接合部へ のレーザー光照射時間を制御することができ る。 これにより、 例えば、 樹脂 部品の断面形状が多角形である場合において も、 溶着温度を均一に保つこと ができ、 接合部の接合強度のばらつきを防止すること ができる。
[0017] 本発明に係る樹脂パイプと樹脂部品との接合 装置は、 レーザー光に対して 吸収性を有する樹脂材料からなるパイプの外 周面に、 前記レーザー光に対し て透過性を有する樹脂材料からなる部品の内 周面を接合する、 レーザー接合 装置であって、 架台と、 前記架台の正面側に配置され、 前記パイプ及び前記 部品を固定するセッ ト部と、 前記セッ ト部に固定された前記パイプと前記部 \¥0 2020/175400 4 卩(:171? 2020 /007199
品とが接合する接合部に前記レーザー光を 照射する出射ユニッ トと、 前記架 台の背面側に取り付けられるとともに、 前記出射ユニッ トが取り付けられた プーリー又はギアを有する、 駆動装置と、 を備え、 前記プーリー又はギアの 回転により、 前記出射ユニッ トが前記接合部の周囲を回転することを特徴 と する、 レーザー接合装置である。
[0018] また、 本発明は、 上記レーザー接合装置において、 前記出射ユニッ トと同 期をとって前記接合部の周囲を回転し、 前記レーザー光を反射して接合部へ と照射する反射鏡を備えることが好ましい。
[0019] また、 本発明は、 上記レーザー接合装置において、 前記出射ユニッ トは、 初期姿勢を維持しながら、 又は、 初期姿勢に対する傾きが所定の角度以内と なるように、 前記接合部の周囲を回転することが好ましい 。
[0020] また、 本発明は、 上記レーザー接合装置において、 前記駆動装置は、 前記 出射ユニッ トの回転速度を制御するモーターを有するこ とが好ましい。
発明の効果
[0021] 本発明によれば、 様々な形状及び大きさの樹脂パイプ及び樹脂 部品を容易 に接合できる、 レーザー光照射による樹脂パイプと樹脂部品 とのレーザー接 合方法及びレーザー接合装置を提供すること ができる。
図面の簡単な説明
[0022] [図 1]実施形態に係るレーザー接合装置の構成 示す断面図である。
[図 2]実施形態に係るレーザー接合装置の、 レーザー照射部分の拡大図である
[図 3]実施形態に係るレーザー接合装置の駆動 置を示す図である。
[図 4]実施形態に係る出射ユニッ トの回転の様子を示す図である。
[図 5]他の実施形態に係るレーザー接合装置の 動装置を示す図である。 発明を実施するための形態
[0023] 以下、 本発明の好適な実施の形態について、 図面を参照しつつ説明する。 [0024] 本実施形態において、 レーザー接合装置 1は、 レーザー光に対して吸収性 を有する樹脂材料からなる樹脂パイプ 3 0の外周面に、 レーザー光に対して \¥0 2020/175400 5 卩(:171? 2020 /007199
透過性を有する樹脂材料からなる樹脂部品 3 1の内周面を接合するレーザー 接合装置である。
[0025] 図 1及び図 3に示すように、 レーザー接合装置 1は、 駆動装置 2と、 出射 ユニッ ト 3と、 反射鏡 4と、 セッ ト部 5と、 架台 6と、 から構成されている 。 そして、 レーザー接合装置 1は、 セッ ト部 5に固定された樹脂パイプ 3 0 と樹脂部品 3 1 との接合部 3 2にレーザー光 2 0を照射することで、 樹脂パ イプ 3 0と樹脂部品 3 1 とを接合させる装置である。 なお、 本実施形態にお いて、 接合部 3 2とは、 樹脂部品 3 1 に樹脂パイプ 3 0を挿入することで樹 脂パイプ 3 0の外周面と樹脂部品 3 1の内周面とが重なった部分である。 以 下、 出射ユニッ ト 3の回転軸方向において、 本実施形態に係るレーザー接合 装置 1の、 樹脂パイプ 3 0及び樹脂部品 3 1が設置される側を正面側、 設置 されない側を背面側と定義する。
[0026] (駆動装置 2)
駆動装置 2は、 出射ユニッ ト 3を回転させる装置であり、 図 3に示すよう に、 架台 6の背面側に取り付けられている (配置されている) 。 この駆動装 置 2は、 駆動プーリー 1 1 と、 モーター 1 2と、 2つのタイミングプーリー 1 3及び 1 4と、 2つのアイ ドラブーリ _ 1 5と、 各プーリーに巻き掛けら れたタイミングベルト 1 6と、 から構成される。 アイ ドラブーリー 1 5は、 タイミングプーリー 1 3と駆動プーリ _ 1 1 との間、 及び、 タイミングプー リ _ 1 4と駆動プーリー 1 1 との間に、 それぞれ配置されている。
[0027] モーター 1 2によって生じる駆動力により駆動プーリー 1 1は回転し、 さ らにタイミングベルト 1 6を介して、 2つのタイミングプーリー 1 3及び 1 4が回転する。 また、 タイミングプーリー 1 3及び 1 4の、 それぞれ中心か ら同 _の偏心位置について、 タイミングプーリー 1 3と 1 4とは連結体 1 8 で連結されている。 タイミングプーリー 1 3及び 1 4と連結体 1 8とは軸受 を介して連結されており、 各プーリーが回転している場合でも、 連結体 1 8 は常に水平を保った状態で、 すなわち、 その姿勢を維持しながら回転する ( 図 4を参照) 。 これにより、 タイミングプーリー 1 3と 1 4との回転速度の \¥0 2020/175400 6 卩(:171? 2020 /007199
ずれは抑制され、 回転の同期性が向上する。
なお、 タイミングプーリー 1 3及び 1 4は、 連結体 1 8によって連結され ていなくてもよい。
[0028] また、 モーター 1 2は、 回転速度を制御するモーターであることが好 まし い。 この構成により、 モーター 1 2が各プーリーを介して出射ユニッ ト 3の 回転速度を制御し、 接合部 3 2へのレーザー光 2 0の照射時間を制御するこ とで、 樹脂部品 3 1の断面形状が多角形である場合においても 溶着温度を 均一に保つことができ、 接合強度のばらつきを防止することができる 。 なお、 モーター 1 2は、 回転速度を制御しないものであってもよいが 、 そ の場合、 接合させる樹脂部品 3 1の断面形状は円形であることが好ましい。
[0029] (出射ユニッ ト 3)
出射ユニッ ト 3は、 図 1 に示すように、 レーザー光 2 0を出射する照明リ ング 7と、 電源に接続する光ファイバ _ 8と、 出射されたレーザー光 2 0が 照射される部分を撮影するモニターカメラ 9と、 を有している。 出射ユニッ 卜 3は、 タイミングプーリー 1 3の、 軸受を介して連結体 1 8を固定した偏 心位置と同一の偏心位置に取り付けられてい る。 出射ユニッ ト 3は、 タイミ ングプーリー 1 3の回転と連動して接合部 3 2の周囲を回転する。
[0030] 図 1 に示すように、 出射ユニッ ト 3は、 軸受を介してタイミングプーリー
1 3に固定されている。 そしてさらに、 出射ユニッ ト 3は、 その姿勢を維持 しながら回転する連結体 1 8に固定されている。 このため、 出射ユニッ ト 3 は、 図 4に示すように、 タイミングプーリー 1 3が回転する際、 その初期姿 勢を維持しながら接合部 3 2の周囲を回転する。 これにより、 駆動装置 2に よって出射ユニッ ト 3を複数回回転させた場合でも、 出射ユニッ ト 3は、 常 に水平に保たれて接合部 3 2の周囲を回転するため、 光ファイバー8のねじ れを防止でき、 ひいては、 光ファイバ _ 8の断線を防止することができる。
[0031 ] 本実施形態において、 出射ユニッ ト 3は、 出射ユニッ ト 3の回転軌道上の いずれの位置にある場合でも、 水平姿勢を維持したまま、 接合部 3 2の周囲 を回転する。 但し、 出射ユニッ ト 3の初期姿勢が水平方向に対して所定角度 \¥0 2020/175400 7 卩(:171? 2020 /007199
の傾きを有している場合には、 出射ユニッ ト 3は、 回転軌道上のいずれの位 置にある場合でも、 水平方向に対する所定角度の傾きを維持した まま、 接合 部 3 2の周囲を回転する。 いずれにしても、 出射ユニッ ト 3は、 「初期姿勢 を維持しながら接合部 3 2の周囲を回転する」 構成をとる。
[0032] また、 タイミングプーリ _ 1 3及び連結体 1 8の、 出射ユニッ ト 3が配置 されている位置には、 レーザー光 2 0が通過するための通過穴 2 1が軸方向 に設けられている。
[0033] (反射鏡 4)
反射鏡 4は、 出射ユニッ ト 3から出射されたレーザー光 2 0を反射する部 分であり、 図 1 に示すように、 タイミングプーリー 1 3から回転軸方向の正 面側に伸びたアーム 2 2の先に取り付けられている。 また、 タイミングプー リ _ 1 3の回転中心から見て、 出射ユニッ ト 3が取り付けられた偏心位置と 同一の偏心位置に配置されている。 上記構成により、 出射ユニッ ト 3と反射 鏡 4とが、 タイミングプーリー 1 3の回転中心から見て常に同じ偏心位置に ある状態で、 すなわち、 出射ユニッ ト 3と反射鏡 4とが同期をとって、 接合 部 3 2の周囲を回転する。
[0034] また、 図 2に示すように、 反射鏡 4は、 レーザー光 2 0が反射鏡 4に反射 して接合部 3 2に照射されるような傾斜を有している。 反射鏡 4は、 タイミ ングプーリー 1 3から伸びたアーム 2 2と一体的に回転するため、 反射鏡 4 の反射面が常に回転中心を向くように接合部 3 2の周囲を回転している。
[0035] なお、 反射鏡 4は 2枚以上あってもよいが、 1枚であることが好ましい。
反射鏡 4が 1枚の場合、 2枚以上の場合と比べて、 接合部 3 2に照射される レーザー光 2 0の強度が大きくなり、 レーザー光 2 0の光軸の位置合わせが 容易となり、 さらに、 コストの削減となる。
反射鏡 4が 2枚以上配置される場合、 2枚以上の反射鏡に反射されたレー ザー光 2 0が接合部へと照射される。
[0036] (セッ ト部 5)
セッ ト部 5は、 樹脂パイプ 3 0及び樹脂部品 3 1 を固定する部分であり、 \¥0 2020/175400 8 卩(:171? 2020 /007199
図 1 に示すように、 出射ユニッ ト 3及び反射鏡 4の回転軸上、 かつ、 架台 6 の正面側に配置されている。 また、 図 2に示すように、 セッ ト部 5は、 樹脂 パイプ 3 0を固定するチャック 3 3と、 樹脂パイプ 3 0と樹脂部品 3 1 との 接合部 3 2の中心位置を出射ユニッ ト 3の回転軸に合わせる芯合わせゲージ 3 4と、 を有する。 チャック 3 3は、 樹脂パイプ 3 0を樹脂部品 3 1 に圧入 する方向 (図 2における右方向) に加圧できる構造を有している。
[0037] なお、 セッ ト部 5は、 樹脂パイプ 3 0及び樹脂部品 3 1がセッ ト部 5に設 置されていることを検出するセンサ機能を有 していてもよい。 この場合、 例 えば、 出射ユニッ ト 3は、 当該センサ機能がセッ ト部 5に設置された樹脂パ イプ 3 0及び樹脂部品 3 1 を検出するまでは、 レーザー光 2 0の照射を行う ことができない。
[0038] また、 本実施形態において、 レーザー接合装置 1は、 安全のために、 正面 側及び両側面側にカバー 4 1 を有している。
[0039] 続いて、 以下に、 樹脂パイプ 3 0と樹脂部品 3 1 とを接合するレーザー接 合方法について説明する。
[0040] まず、 樹脂パイプ 3 0及び樹脂部品 3 1 をセッ ト部 5に配置し、 樹脂パイ プ 3 0をチャック 3 3で固定する。 このとき、 樹脂パイプ 3 0の外周面と樹 脂部品 3 1の内周面とが重なり合うように配置する。 樹脂パイプ 3 0の外周 面と樹脂部品 3 1の内周面とが重なった部分が接合部 3 2である。 接合部 3 2の中心位置を、 芯合わせゲージ 3 4によって出射ユニッ ト 3の回転軸と一 致させる。 出射ユニッ ト 3に内蔵されたモニターカメラ 9によって撮影され た映像から、 レーザー光 2 0が照射される部分と、 接合部 3 2とがずれてい ると判断される場合、 出射ユニッ ト 3の位置及び角度、 並びに、 反射鏡 4の 角度を調整する。 この調整により、 レーザー光 2 0を、 接合部 3 2へ正確に 照射させることができるため、 樹脂パイプ 3 0と樹脂部品 3 1 との確実な接 合を行うことができる。
[0041 ] 続いて、 出射ユニッ ト 3による、 接合部 3 2へのレーザー光照射を行う。
モーター 1 2によって駆動する駆動プーリー 1 1の回転に伴い、 タイミング \¥0 2020/175400 9 卩(:171? 2020 /007199
プーリー 1 3及び 1 4が回転し、 これに連動して出射ユニッ ト 3が回転する 。 最初の半回転は、 各プーリーの回転速度が加速するステップで あり、 この ときはレーザー光 2 0は出射されない。 回転速度が最大となった半回転後に 、 出射ユニッ ト 3からレーザー光 2 0の出射が開始される。 そして、 出射さ れたレーザー光 2 0は、 反射鏡 4に反射されて接合部 3 2に照射される。 レ —ザー光 2 0の出射開始後、 出射ユニッ ト 3及び反射鏡 4は接合部 3 2の周 囲を複数回回転する。 このため、 レーザー光 2 0の接合部 3 2への照射は複 数回重ねて行われる。 これにより、 樹脂パイプ 3 0と樹脂部品 3 1 とをより 確実に接合させることができる。 その後、 レーザー光 2 0の出射は停止し、 半回転の減速ステップを経て停止する。 出射ユニッ ト 3を、 接合部 3 2の周 囲を複数回回転させながらレーザー光 2 0を照射させることで、 樹脂パイプ 3 0と樹脂部品 3 1 とのより確実な接合が可能となる。
なお、 出射ユニッ ト 3及び反射鏡 4の回転数は、 接合する樹脂パイプ 3 0 及び樹脂部品 3 1の形状、 大きさ及び材質等によって決定される。
[0042] また、 軸受を介してタイミングプーリー 1 3に固定された出射ユニッ ト 3 は、 図 4に示すように、 その初期姿勢を維持しながら接合部 3 2の周囲を回 転する。 これにより、 出射ユニッ ト 3が接合部 3 2の周囲を複数回回転した としても、 出射ユニッ ト 3は常に水平に保たれて接合部 3 2の周囲を回転し ているため、 光ファイバー8に生じるねじれを防止でき、 ひいては、 光ファ イバ _ 8の断線を防止することができる。
なお、 本実施形態に係るレーザー接合方法では、 出射ユニッ ト 3を、 接合 部 3 2の周囲を複数回回転させながらレーザー光 2 0を照射させているが、 樹脂パイプ 3 0及び樹脂部品 3 1の材質や、 レーザー光 2 0の強度に応じて 、 1回転のみでもよい。
[0043] また、 樹脂部品 3 1の断面形状が多角形である場合、 各プーリーを介して 出射ユニッ ト 3の回転を駆動するモーター 1 2は、 回転速度を制御するモー 夕一であることが好ましい。
樹脂部品 3 1の断面形状が円形である場合、 出射ユニッ ト 3を、 一定の回 \¥0 2020/175400 10 卩(:171? 2020 /007199
転速度で接合部 3 2の周囲を回転させることで、 接合部 3 2全周のレーザー 光 2 0の照射時間は均一となり、 溶着温度を均一に保つことができるため、 接合部 3 2全周の接合強度は均一に保たれる。 一方で、 樹脂部品 3 1の断面 形状が多角形である場合は、 回転速度が一定であれば、 接合部 3 2全周のレ —ザー光 2 0の照射時間は、 多角形の各頂点付近と各辺上とで異なる。 それ により、 接合部 3 2全周の接合強度も場所によって差異が生じ 。
そこで、 樹脂部品 3 1の断面形状が多角形である場合、 出射ユニッ ト 3の 回転速度を制御するモーター 1 2とすることで、 例えば、 多角形の頂点付近 では回転速度を下げ、 辺上では回転速度を上げることにより、 接合部 3 2全 周のレーザー光 2 0の照射時間を均一にでき、 溶着温度を均一に保つことが できるため、 接合強度のばらつきを防止することができる 。
[0044] (他の実施形態)
本実施形態に係る駆動装置 2では、 出射ユニッ ト 3の回転は、 タイミング ベルト 1 6を介したタイミングプーリー 1 3の回転により行っていたが、 替 わりにギアによって行ってもよい。 例えば、 図 5に示すように、 駆動装置 2 0 2は、 モータ _ 1 2と、 ギア 1 0 3及び 1 0 4と、 スプライン軸 1 0 5と 、 を有している。 この場合、 モーター 1 2によって生じる駆動力によりギア 1 0 4は回転し、 さらに、 ギア 1 0 4と嚙み合うギア 1 0 3が回転する。 そ して、 ギア 1 0 3の偏心位置に固定された出射ユニッ ト 3は、 接合部 3 2の 周囲を回転する。 この際、 出射ユニッ ト 3は、 スプライン軸 1 0 5によって 揺動されており、 出射ユニッ ト 3は、 その初期姿勢に対する傾きが所定の角 度以内となるように、 接合部 3 2の周囲を回転する。 このため、 光ファイバ _ 8のねじれは抑制され、 ひいては、 光ファイバ _ 8の断線を防止すること ができる。
[0045] ここで、 「出射ユニッ ト 3の初期姿勢に対する所定の角度以内の傾き と は、 6 0 ° 以内であり、 好ましくは 4 5 ° 以内、 より好ましくは 3 0 ° 以内 である。 当該構成によれば、 出射ユニッ ト 3が接合部 3 2の周囲を回転した としても、 光ファイバ _ 8のねじれが十分に抑制され、 断線を防止できる。 \¥0 2020/175400 1 1 卩(:171? 2020 /007199
[0046] また、 上記実施形態において、 「出射ユニッ ト 3の初期姿勢に対する傾き が所定の角度以内となるように接合部 3 2の周囲を回転する」 とは、 出射ユ ニッ ト 3が回転軌道上のいずれの位置にある場合で 、 初期姿勢に対する傾 き、 すなわち、 初期姿勢に対する鋭角が上記所定の角度以内 となるように、 接合部 3 2の周囲を回転することである。 当該構成によれば、 出射ユニッ ト 3が接合部 3 2の周囲を回転したとしても、 光ファイバ _ 8のねじれが十分 に抑制され、 断線を防止できる。
[0047] 上記実施形態の構成によれば、 本実施形態に係るレーザー接合方法は、 レ —ザー光 2 0に対して吸収性を有する樹脂材料からなる 脂パイプ 3 0の外 周面に、 レーザー光 2 0に対して透過性を有する樹脂材料からなる 脂部品 3 1の内周面を接合する、 レーザー接合方法であって、 架台 6の正面側に配 置されたセッ ト部 5に樹脂パイプ 3 0及び樹脂部品 3 1 を固定し、 架台 6の 背面側に取り付けられるとともに、 レーザー光 2 0を出射する出射ユニッ ト 3が取り付けられたタイミングプーリー 1 3又はギア 1 0 3を回転させるこ とで、 出射ユニッ ト 3を、 セッ ト部 5に固定された樹脂パイプ 3 0と樹脂部 品 3 1 とが接合する接合部 3 2の周囲を回転させながら、 接合部 3 2にレー ザー光 2 0を照射することにより、 樹脂パイプ 3 0の外周面全周と樹脂部品 3 1の内周面全周とを溶着接合することを特徴 する。
[0048] 接合可能な樹脂パイプ 3 0及び樹脂部品 3 1の形状及び大きさは、 レーザ 一光 2 0の出射ユニッ ト 3の回転半径によって決まる。 よって、 上記構成に よれば、 樹脂パイプ 3 0及び樹脂部品 3 1の、 形状及び大きさに合わせた装 置を製造することなく、 様々な形状及び大きさの樹脂パイプ及び樹脂 部品を 容易に接合できる。
また、 単に出射ユニッ ト 3が接合部 3 2の周りを回転することによりレー ザー溶着を行えるため、 高額な装置等を用意する必要がなく、 製造コストの 削減につながる。
[0049] また、 本実施形態に係るレーザー接合方法は、 出射ユニッ ト 3と同期をと って接合部 3 2の周囲を回転する反射鏡 4を介して、 出射ユニッ ト 3からの \¥0 2020/175400 12 卩(:171? 2020 /007199
レーザー光 2 0を接合部 3 2へ照射することを特徴とする。
[0050] 上記構成によれば、 反射鏡 4を介してレーザー光 2 0を照射することによ り、 接合部 3 2への正確なレーザー光 2 0の照射が行える。 このため、 出射 ユニッ ト 3からレーザー光 2 0を直接接合部 3 2に照射する場合と比べて、 より容易にレーザー溶着が行える。 さらに、 様々な形状及び大きさの樹脂パ イプ及び樹脂部品を接合するために、 出射ユニッ ト 3の回転半径を調整する 必要はなく、 装置をコンパクトにすることが可能となる。
[0051 ] また、 本実施形態に係るレーザー接合方法は、 出射ユニッ ト 3の初期姿勢 を維持しながら、 又は、 出射ユニッ ト 3の初期姿勢に対する傾きが所定の角 度以内となるように、 出射ユニッ ト 3を、 接合部 3 2の周囲を回転させるこ とを特徴とする。
[0052] レーザー溶着による接合をより確実に行うに は、 複数回、 出射ユニッ ト 3 が、 接合部 3 2の周囲を回転することが求められる。 しかし、 出射ユニッ ト 3の接合部 3 2の周囲の回転に伴い、 出射ユニッ ト 3自体が回転すると、 出 射ユニッ ト 3にレーザー光 2 0を供給するための光ファイバー 8にはねじれ が生じることとなる。 さらに、 回転する角度が大きいほど、 生じるねじれも 大きくなり、 過度なねじれは断線の原因となる。
[0053] そこで、 上記構成とすることで、 光ファイバー8のねじれを防止又は抑制 しつつ、 複数回、 出射ユニッ ト 3が接合部 3 2の周囲を回転することができ る。 これにより、 出射ユニッ ト 3の光ファイバー8の断線を防止しつつ、 樹 脂パイプ 3 0と樹脂部品 3 1 とのより確実なレーザー溶着が実現する。
[0054] また、 本実施形態に係るレーザー接合方法は、 出射ユニッ ト 3の回転速度 を制御しつつ、 出射ユニッ ト 3を、 接合部 3 2の周囲を回転させることを特 徴とする。
[0055] 上記構成によれば、 モーター 1 2が出射ユニッ ト 3の回転速度を制御し、 接合部 3 2へのレーザー光 2 0の照射時間を制御することで、 樹脂部品 3 1 の断面形状が多角形である場合においても、 溶着温度を均一に保つことがで き、 接合強度のばらつきを防止することができる 。 \¥0 2020/175400 13 卩(:171? 2020 /007199
[0056] また、 本実施形態に係るレーザー接合装置 1は、 レーザー光に対して吸収 性を有する樹脂材料からなる樹脂パイプ 3 0の外周面に、 レーザー光に対し て透過性を有する樹脂材料からなる樹脂部品 3 1の内周面を接合する、 レー ザー接合装置 1であって、 架台 6と、 架台 6の正面側に配置され、 樹脂パイ プ 3 0及び樹脂部品 3 1 を固定するセッ ト部 5と、 セッ ト部 5に固定された 樹脂パイプ 3 0と樹脂部品 3 1 とが接合する接合部 3 2の周囲を回転しなが ら、 接合部 3 2にレーザー光 2 0を照射する出射ユニッ ト 3と、 架台 6の背 面側に取り付けられるとともに、 出射ユニッ ト 3が取り付けられたタイミン グプーリー 1 3又はギア 1 0 3を有する、 駆動装置 2と、 を備え、 タイミン グプーリー 1 3又はギア 1 0 3の回転により、 出射ユニッ ト 3が接合部 3 2 の周囲を回転することを特徴とする。
[0057] また、 本実施形態に係るレーザー接合装置 1は、 出射ユニッ ト 3と同期を とって接合部 3 2の周囲を回転し、 レーザー光 2 0を反射して接合部 3 2へ と照射する反射鏡 4を備えることを特徴とする。
[0058] また、 本実施形態に係る出射ユニッ ト 3は、 初期姿勢を維持しながら、 又 は、 初期姿勢に対する傾きが所定の角度以内とな るように、 接合部 3 2の周 囲を回転することを特徴とする。
[0059] また、 本実施形態に係る駆動装置 2は、 出射ユニッ ト 3の回転速度を制御 するモーター 1 2を有することを特徴とする。
[0060] 以上、 本発明の好適な実施の形態について説明した が、 本発明は、 これら の例に限られるものではなく、 特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々 な変更が可能である。
例えば、 レーザー接合装置 1は、 モニターカメラ 9が撮影した映像を映し 出すモニタを備えていてもよい。
また、 駆動装置 2は、 アイ ドラプーリー 1 5を有していなくてもよい。 ま た、 駆動装置 2は、 ロボッ トアームやシリンダーであってもよく、 出射ユニ ッ ト 3の接合部 3 2の周囲の回転は、 これらによって行われてもよい。 また、 タイミングベルト 1 6は、 例えば、 Vベルトや歯付ベルトなど、 他 \¥02020/175400 14 卩(:171? 2020 /007199
のべルトでもよい。
[0061] また、 反射鏡 4は、 用いられなくてもよい。 この場合、 出射ユニッ ト 3の 少なくともレーザー光 20を照射する部分は、 駆動装置 2の正面側に配置さ れており、 接合部 32に直接レーザー光 20を照射できる構成をとる。 符号の説明
[0062] 1 レーザー接合装置
2 駆動装置
3 出射ユニッ ト
4 反射鏡
5 セッ ト部
6 架台
7 照明リング
8 光ファイバー
1 1 駆動プーリー
1 2 モーター
1 3, 1 4 タイミングプーリー
1 5 アイ ドラプーリー
1 6 タイミングベルト
20 レーザー光
30 樹脂パイプ
3 1 樹脂部品
32 接合部
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