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Title:
LATCHING DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/008185
Kind Code:
A1
Abstract:
A latching device which can be secured surely to a fixing hole and can be removed surely therefrom. The latching device (10) consists of a body (20) to be secured to a fixing hole, and a pin member (40) for disengaging the body (20) from the fixing hole. The body (20) has a pedestal portion (21) and a leg portion (30) provided with a pair of resilient engaging pieces (35, 35) each having a tip portion (37) extending toward the insertion opening (23) of the pin member (40). The pin member (40) has a head portion (41) and an inserting portion (43) which is provided with a press surface (48) for pressing the tip portion (37) when the pin member (40) is pushed in by a predetermined distance and bending the pair of resilient engaging pieces (35, 35) inward not to engage with the fixing hole. Between the pin member (40) and the pedestal portion (21) of the body (20), a pin side engaging portion and the body side engaging portion for holding the pin member (40) at a predetermined push-in position when the pin member (40) is inserted into the pedestal portion (21) are provided.

Inventors:
KATO KOUICHI (JP)
OKADA SHIGEO (JP)
NAKAJIMA TAKESHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/051801
Publication Date:
January 15, 2009
Filing Date:
February 05, 2008
Export Citation:
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Assignee:
PIOLAX INC (JP)
KATO KOUICHI (JP)
OKADA SHIGEO (JP)
NAKAJIMA TAKESHI (JP)
International Classes:
F16B19/00; F16B19/10
Foreign References:
JPS6368505U1988-05-09
JP2007315517A2007-12-06
JP2007312530A2007-11-29
JPS5934105U1984-03-02
Attorney, Agent or Firm:
MATSUI, Shigeru (Ginza Todoroki Bldg.16-5, Ginza 8-chome,Chuo-k, Tokyo 61, JP)
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Claims:
 被取付部品に形成された取付孔に係合固定される本体と、この本体内に挿入されて前記本体の前記取付孔への係合を解除するピン部材とを備えた留め具において、
 前記本体は、前記取付孔の表側周縁に当接する台座部と、該台座部の裏面側から突設され前記取付孔に挿入される脚部とを有し、前記台座部は、表側に前記ピン部材の挿入口が設けられ、前記脚部には、前記取付孔の裏側周縁に係合する、対向する一対の弾性係合片が設けられていて、この一対の弾性係合片の先端部は、前記ピン部材の挿入口に向かって延出されており、
 前記ピン部材は、頭部と、その片面から突出する差込部とを有し、前記差込部には、前記ピン部材が前記台座部に挿入されて所定距離押し込まれたときに、前記一対の弾性係合片の各先端部を押圧して、該一対の弾性係合片を前記取付孔に係合しない程度に内方に撓ませる押圧面が設けられており、
 前記ピン部材と前記本体の台座部との間には、前記ピン部材を前記台座部に挿入したときに、前記ピン部材を所定の押し込み位置に保持する、ピン側係合部と本体側係合部とが設けられていることを特徴とする留め具。
 前記ピン側係合部は、前記ピン部材の差込部に設けられた第1ピン側係合部と、前記ピン部材の差込部の前記第1ピン側係合部よりも基端側に設けられた第2ピン側係合部とからなり、前記第1ピン側係合部と前記本体側係合部とが係合した状態では、前記ピン部材の押圧面が前記弾性係合片の各先端部を押圧しない位置で保持され、前記第2ピン側係合部と前記本体側係合部とが係合した状態では、前記ピン部材の押圧面が前記弾性係合片の各先端部を押圧して内方に撓ませた状態となるように構成されている請求項1記載の留め具。
 前記第1ピン側係合部は、前記差込部の側面から所定高さで突出した突起からなり、この突起は、頂部と、この頂部から前記先端部に向けて次第に低くなるテーパ部とを有し、
 前記第2ピン側係合部が前記本体側係合部に係合した状態で、前記第1係合部のテーパ部が前記台座部の所定箇所に圧接されて、前記ピン部材に引き抜き方向の付勢力を付与するように構成されている請求項2記載の留め具。
 前記本体側係合部は、前記本体の台座部の側壁を貫通する開口部からなり、前記第1ピン側係合部及び第2ピン側係合部は、前記差込部に形成されて前記開口部内周に係合する突起からなる請求項2又は3記載の留め具。
 前記本体側係合部をなす開口部の内周に前記第1ピン側係合部が係合した状態で、前記第2ピン側係合部を収容する凹部が、前記台座部の内周に形成されている請求項4記載の留め具。
 前記ピン部材の差込部は、軸方向に伸びるスリットによって分割されて形成されており、
 前記本体の台座部の内部には、前記ピン部材が前記本体に挿入されたときに、前記ピン部材のスリットに入り込む隔壁が、軸方向に沿って伸びている請求項1~5のいずれか1つに記載の留め具。
 前記本体の隔壁は、軸方向に見たときに、前記一対の弾性係合片の間に位置しており、前記ピン部材の差込部は、前記スリットによって2分割され、2分割された差込部の各先端面は、内側のスリット側が低く、外側に向かって次第に高く突出した傾斜面をなし、この傾斜面が前記押圧面をなしている請求項6記載の留め具。
 前記ピン部材には、前記差込部に沿って軸方向に配置されたストリップ壁が設けられ、前記ピン側係合部は、前記ストリップ壁に形成されている請求項1~7のいずれか1つに記載の留め具。
 前記ストリップ壁は、並列して配置された少なくとも一対のものからなり、一対のストリップ壁の一方には前記第1ピン側係合部が設けられ、他方には前記第2ピン側係合部が設けられている請求項8記載の留め具。
 前記差込部は、前記頭部の片面から所定長さで伸びる一対の柱片と、各柱片の先端を互いに近接する方向又は互いに離反する方向に略L字状に屈曲してなる屈曲部とからなり、各屈曲部の外側面に前記押圧面がそれぞれ設けられており、前記屈曲部と前記頭部との間を連結するように前記ストリップ壁が形成されている請求項8又は9記載の留め具。
 前記台座部の対向する側壁であって、前記一対の弾性係合片に整合する位置には、台座部の軸方向に沿って前記差込部が入り込むガイド溝が設けられている請求項1~10のいずれか1つに記載の留め具。
 前記ピン部材の差込部の一側面に前記第1ピン側係合部が配置され、前記一側面に対してほぼ直交する側面に前記第2ピン側係合部が配置され、前記本体には、前記第1ピン側係合部が係合する第1本体側係合部と、前記第2ピン側係合部が係合する第2本体側係合部とが設けられている請求項2記載の留め具。
 前記第2ピン側係合部が前記第2本体側係合部に係合する際に必要とされる押圧力は、前記弾性係合片を撓ませて前記取付孔に係合させる際に必要とされる押圧力よりも大きくなるように設定されている請求項12記載の留め具。
 前記差込部は、その側面から延出された一対の板状片を有しており、該一対の板状片の先端に、前記第1ピン側係合部が配置されている請求項12又は13記載の留め具。
 前記差込部には、押圧面の両側部と頭部とを連結し、内径側に空隙を有する弾性壁が設けられており、この弾性壁に前記第2ピン側係合部が設けられている請求項12~14のいずれか1つに記載の留め具。
 前記本体の脚部は、先端が開口した筒状をなし、前記第1本体側係合部は、前記脚部先端の開口縁部に設けられている請求項12~15のいずれか1つに記載の留め具。
 前記脚部先端の開口縁部に切欠きが形成され、この切欠きの内側に前記第1本体側係合部が設けられている請求項16に記載の留め具。
 前記差込部の先端は、前記第1ピン側係合部が前記第1本体側係合部に係合しているときには、前記脚部先端から突出せず、かつ、前記第2ピン側係合部が前記第2本体側係合部に係合しているときには、前記脚部先端から突出する長さとされている請求項12~17のいずれか1つに記載の留め具。
 前記本体の台座部に設けられた挿入口に切欠き溝が設けられており、前記ピン部材の第2ピン側係合部が前記切欠き溝に係合するように構成されている請求項12~18のいずれか1つに記載の留め具。
 前記第1ピン側係合部が前記第1本体側係合部に係合した状態で、前記第2ピン側係合部は、撓んだ状態で前記台座部の内周に当接するように構成されている請求項12~19のいずれか1つに記載の留め具。
 前記筒状の脚部先端には、対向する側面に前記切欠きが形成されており、該切欠きが形成されていない対向する側面どうしがブリッジ壁により連結されている請求項17に記載の留め具。
Description:
留め具

 本発明は、被取付部品に形成された取付 に係合固定される本体と、この本体内に挿 されて前記本体の前記取付孔への係合を解 するピン部材とを備えた留め具に関する。

 例えば、車両室内の側壁や前席シートの 面等には、買物袋等を吊り下げることがで るフック等が取付けられている。このよう 部品を車体パネル等に取付けるために、車 パネル等に形成された取付孔に挿入するこ により、同取付孔に固定される留め具が用 られている。ところで、フック等の部品は 部品交換や、車両のメンテナンス等の際に 取付孔から取外す必要が生ずる場合があり そのような用途には取外し可能な留め具が いられている。

 部品を取付孔に固定できると共に取外す とも可能な留め具として、下記特許文献1に は、本体と操作部材とを備え、前記本体は、 その周壁にスリットを介して撓み可能に形成 された一対の弾性部と、各弾性部の外面に突 設され取付孔に係合する係止突起と、各弾性 部の内面に突設されたL字板と、該L字板の先 から前記弾性部側に突設された当接突起と 有し、前記操作部材は、頭部と、該頭部の 面から突設し、前記本体内に挿入される筒 と、該筒体の先端側内壁に設けられ、操作 材を本体内に浅く押し込んだときに、前記 接突起に係合する第1段部と、この第1段部 りも筒体内壁の基端側であって、かつ、第1 部よりも内方へ突出した位置に設けられ、 作部材を本体内に深く挿入したときに、前 当接突起に係合する第2段部とを有している 留め具が開示されている。

 この留め具では、操作部材を本体内に浅く 入すると、筒体先端の第1段部が本体の当接 突起に係合して、本体に操作部材が保持され て、その状態で本体を取付孔に挿入すること により、弾性部外面の係止突起が取付孔の裏 側周縁に係合して、留め具が取付孔に固定さ れる。この状態で操作部材を本体内に更に深 く押し込むと、当接突起が第1段部から外れ 、筒体内壁上を移動しつつ第2段部に係合し それによって弾性部内面のL字板を介して一 対の弾性部がそれぞれ内方に撓み、その結果 、弾性部外面の係止突起が取付孔周縁から外 れて、留め具を取付孔から引き抜いて取外す ことができるようになっている。

実公平2-1525号公報

 上記特許文献1の留め具では、操作部材を 深く押し込んだときに、その押圧力がL字板 介して弾性部に作用することにより、弾性 を内方に撓ませて、それによって係止突起 取付孔から外すように構成されているので 操作部材の押し込み力が係止突起に直接的 伝わらない。その結果、係止突起の取付孔 対する係合解除が迅速ではなく、また、係 突起が取付孔から確実に外すことができな 可能性もある。

 また、第1段部及び第2段部は、共に本体 筒部内壁に設けられていて、操作部材を押 込むことにより、当接突起が第1段部から第2 段部へと移動するようになっている。そのた め、第1段部に当接突起を係合させて、本体 操作部材を保持させた状態で、取付孔に本 を挿入するときに、弾性部が内方へ撓み、 の際にL字板を介して当接突起も内方へ移動 るため、当接突起が第1段部から外れて、第 2段部に係合する虞れがあり、その場合には 一対の弾性部が内方に撓んで係止突起が取 孔の裏側周縁に係合せず、取付孔に留め具 固定することができなくなる可能性がある

 更に、取付孔から留め具を取外すべく、 作部材を押し込んで第2段部に当接突起を係 合させて、係止突起と取付孔との係合を解除 し留め具を引き抜くときに、留め具を取付孔 中心に対して斜めに傾いた状態で引っ張る等 した場合、係止突起が取付孔周縁に引っ掛か ってしまって、それにより第2段部から当接 起が外れて弾性部が再び外方に押し出され 、取付孔から留め具を取外せなくなる虞れ あった。

 したがって、本発明の目的は、取付孔に 実に固定することができると共に、取付孔 ら簡単かつ確実に取外すことができる、留 具を提供することにある。

 上記目的を達成するため、本発明の第1は 、被取付部品に形成された取付孔に係合固定 される本体と、この本体内に挿入されて前記 本体の前記取付孔への係合を解除するピン部 材とを備えた留め具において、前記本体は、 前記取付孔の表側周縁に当接する台座部と、 該台座部の裏面側から突設され前記取付孔に 挿入される脚部とを有し、前記台座部は、表 側に前記ピン部材の挿入口が設けられ、前記 脚部には、前記取付孔の裏側周縁に係合する 、対向する一対の弾性係合片が設けられてい て、この一対の弾性係合片の先端部は、前記 ピン部材の挿入口に向かって延出されており 、前記ピン部材は、頭部と、その片面から突 出する差込部とを有し、前記差込部には、前 記ピン部材が前記台座部に挿入されて所定距 離押し込まれたときに、前記一対の弾性係合 片の各先端部を押圧して、該一対の弾性係合 片を前記取付孔に係合しない程度に内方に撓 ませる押圧面が設けられており、前記ピン部 材と前記本体の台座部との間には、前記ピン 部材を前記台座部に挿入したときに、前記ピ ン部材を所定の押し込み位置に保持する、ピ ン側係合部と本体側係合部とが設けられてい ることを特徴とする留め具を提供するもので ある。

 上記発明によれば、本体の台座部にピン 材を挿入して前記各係合部を係合させて所 の押し込み位置で保持し、この状態で、取 孔に本体の脚部を挿入することにより、一 の弾性係合片が取付孔の裏側周縁に係合す と共に、本体の台座部が取付孔の表側周縁 当接して、留め具を被取付部品の取付孔に 定することができる。

 そして、留め具を取付孔から取外したい 合には、本体に対して更にピン部材を押し むことにより、ピン部材の差込部の押圧面 、一対の弾性係合片の各先端部に当接し、 れを押圧して各先端部を介して一対の弾性 合片を、取付孔に係合しない程度に内方に ませることができ、この状態で留め具を取 孔から引き抜くことにより、留め具を取付 から取外すことができる。

 このとき、ピン部材を本体に対して押し むことにより、ピン部材の押圧面が直接、 対の弾性係合片の各先端部を押圧するよう 構成されているので、一対の弾性係合片を 実に内方に撓ませることができ、留め具の 外し作業をスムーズに行うことができる。

 また、ピン部材を所定の押し込み位置に 持する係合部を台座部に設けたので、弾性 合片の状態に影響を受けることなく、ピン 材を所定の押し込み位置に確実に保持する とができ、その結果、留め具を取付孔に確 に挿入固定することができ、更に取付孔か 留め具を確実に取外すことができる。

 本発明の第2は、前記第1の発明において 前記ピン側係合部は、前記ピン部材の差込 に設けられた第1ピン側係合部と、前記ピン 材の差込部の前記第1ピン側係合部よりも基 端側に設けられた第2ピン側係合部とからな 、前記第1ピン側係合部と前記本体側係合部 が係合した状態では、前記ピン部材が前記 性係合片の各先端部を押圧しない位置で保 され、前記第2ピン側係合部と前記本体側係 合部とが係合した状態では、前記ピン部材の 押圧面が前記弾性係合片の各先端部を押圧し て内方に撓ませた状態となるように構成され ている留め具を提供するものである。

 上記発明によれば、第1ピン側係合部が本 体側係合部に係合した状態では、ピン部材の 押圧面が弾性係合片の各先端部を押圧しない 位置で保持されるので、一対の弾性係合片を 撓み可能な状態になり、その状態で脚部を取 付孔に挿入することにより、取付孔の裏側周 縁に一対の弾性係合片を係合させることがで きる。一方、上記状態からピン部材を更に押 し込んで第2ピン側係合部を本体側係合部に 合させると、ピン部材の押圧面が弾性係合 の各先端部を押圧して内方に撓ませた状態 なるので、留め具を取付孔から引き抜くこ ができる。

 本発明の第3は、前記第2の発明において 前記第1ピン側係合部は、前記差込部の側面 ら所定高さで突出した突起からなり、この 起は、頂部と、この頂部から前記先端部に けて次第に低くなるテーパ部とを有し、前 第2ピン側係合部が前記本体側係合部に係合 した状態で、前記第1係合部のテーパ部が前 台座部の所定箇所に圧接されて、前記ピン 材に引き抜き方向の付勢力を付与するよう 構成されている留め具を提供するものであ 。

 上記発明によれば、ピン部材を押し込ん 第2ピン側係合部と本体側係合部とを係合さ せ、ピン部材の押圧面により弾性係合片の各 先端部を押圧して内方に撓ませて、留め具を 取付孔から取外した後、第2ピン側係合部と 体側係合部との係合を解除すると、ピン部 が引き抜き方向に付勢されているので、ピ 部材を引き抜き方向にスムーズに移動させ 第1ピン側係合部が本体側係合部に係合した 態に容易に復帰させることができ、留め具 再度取付孔に挿入固定することができる。

 本発明の第4は、前記第2又は第3の発明に いて、前記本体側係合部は、前記本体の台 部の側壁を貫通する開口部からなり、前記 1ピン側係合部及び第2ピン側係合部は、前 差込部に形成されて前記開口部内周に係合 る突起からなる留め具を提供するものであ 。

 上記発明によれば、開口部にドライバー の工具の先端を差し込んで、開口部内周に 合する第1ピン側係合部又は第2ピン側係合 を押し込むだけの簡単な操作で、本体側係 部と各ピン側係合部との係合を解除するこ ができ、本体とピン部材との取外しが容易 なる。

 本発明の第5は、前記第4の発明において 前記本体側係合部をなす開口部の内周に前 第1ピン側係合部が係合した状態で、前記第2 ピン側係合部を収容する凹部が、前記台座部 の内周に形成されている留め具を提供するも のである。

 上記発明によれば、開口部の内周に第1ピ ン側係合部が係合した状態で、第2ピン側係 部が台座部の内周に形成された凹部に収容 れるので、第2ピン側係合部が台座部内周に 圧されて歪み変形することが防止され、留 具を取外すためにピン部材を押し込んだと 、第2ピン側係合部を、本体側係合部をなす 開口部内周に確実に係合させることができる 。

 本発明の第6は、前記第1~5のいずれか1つ 発明において、前記ピン部材の差込部は、 方向に伸びるスリットによって分割されて 成されており、前記本体の台座部の内部に 、前記ピン部材が前記本体に挿入されたと に、前記ピン部材のスリットに入り込む隔 が、軸方向に沿って伸びている留め具を提 するものである。

 上記発明によれば、差込部にスリットが けられているので、同差込部を台座部に挿 する際に撓みやすくなって容易に挿入する とができ、更に、本体に設けた隔壁が前記 リットに入り込むので、隔壁により差込部 ガイドされて、ピン部材を正しい姿勢にし 本体に挿入することができる。

 本発明の第7は、前記第6の発明において 前記本体の隔壁は、軸方向に見たときに、 記一対の弾性係合片の間に位置しており、 記ピン部材の差込部は、前記スリットによ て2分割され、2分割された差込部の各先端面 は、内側のスリット側が低く、外側に向かっ て次第に高く突出した傾斜面をなし、この傾 斜面が前記押圧面をなしている留め具を提供 するものである。

 上記発明によれば、一対の弾性係合片の に位置する隔壁が、押圧面を2分割するスリ ット内に入り込むので、押圧面を正しい姿勢 で確実に、先端部に当接させることができる 。また、差込部の各先端に設けた傾斜した押 圧面によって、一対の弾性係合片の突出した 先端部を内方にガイドしつつ押圧することが できるので、一対の弾性係合片を確実に内方 に撓ませることができる。

 本発明の第8は、前記第1~7のいずれか1つ 発明において、前記ピン部材には、前記差 部に沿って軸方向に配置されたストリップ が設けられ、前記ピン側係合部は、前記ス リップ壁に形成されている留め具を提供す ものである。

 上記発明によれば、ストリップ壁にピン 係合部が設けられているので、ピン部材の 込部を本体の台座部内に挿入する際に、ス リップ壁が撓んで容易に挿入することがで 、ピン部材の本体に対する挿入作業性を向 させることができる。

 本発明の第9は、前記第8の発明において 前記ストリップ壁は、並列して配置された なくとも一対のものからなり、一対のスト ップ壁の一方には前記第1ピン側係合部が設 られ、他方には前記第2ピン側係合部が設け られている留め具を提供するものである。

 上記発明によれば、第1ピン側係合部の撓 みと、第2ピン側係合部の撓みとが独立して されるので、各ピン側係合部による本体側 合部への係合をより確実に行わせることが きる。

 本発明の第10は、前記第8又は第9の発明に おいて、前記差込部は、前記頭部の片面から 所定長さで伸びる一対の柱片と、各柱片の先 端を互いに近接する方向又は互いに離反する 方向に略L字状に屈曲してなる屈曲部とから り、各屈曲部の外側面に前記押圧面がそれ れ設けられており、前記屈曲部と前記頭部 の間を連結するように前記ストリップ壁が 成されている留め具を提供するものである

 上記発明によれば、差込部の構造を比較 簡単にすることができ、それに伴って成形 の金型形状を容易にして製造コストを低減 きる。

 本発明の第11は、前記第1~10のいずれか1つ の発明において、前記台座部の対向する側壁 であって、前記一対の弾性係合片に整合する 位置には、台座部の軸方向に沿って前記差込 部が入り込むガイド溝が設けられている留め 具を提供するものである。

 上記発明によれば、本体の台座部にピン 材の差込部を挿入する際に、差込部の側壁 台座部のガイド溝に入り込んでガイドされ ので、差込部を台座部にスムーズに挿入す ことができる。また、差込部の側壁が入り むガイド溝を台座部に設けたことにより、 込部の幅を広くとることができ、押圧面を 広にできるので、一対の弾性係合片の各突 部を押圧しやすくなる。

 本発明の第12は、前記第2の発明において 前記ピン部材の差込部の一側面に前記第1ピ ン側係合部が配置され、前記一側面に対して ほぼ直交する側面に前記第2ピン側係合部が 置され、前記本体には、前記第1ピン側係合 が係合する第1本体側係合部と、前記第2ピ 側係合部が係合する第2本体側係合部とが設 られている留め具を提供するものである。

 上記発明によれば、第1ピン側係合部及び 第2ピン側係合部を、ほぼ直交するように配 された別々の側面に配置したことにより、 込部の外径を比較的小さく形成することが き、それによりピン部材及び留め具全体の ンパクト化を図ることができる。

 本発明の第13は、前記第12の発明において 、前記第2ピン側係合部が前記第2本体側係合 に係合する際に必要とされる押圧力は、前 弾性係合片を撓ませて前記取付孔に係合さ る際に必要とされる押圧力よりも大きくな ように設定されている留め具を提供するも である。

 上記発明によれば、第1ピン側係合部を第 1本体側係合部に係合させた状態で、ピン部 の頭部を指で押して本体の脚部を取付孔に 入する際、第2ピン側係合部が第2本体側係合 部に係合する際に必要とされる押圧力が、弾 性係合片を撓ませて取付孔に係合させる際に 必要とされる押圧力よりも大きくなるように 設定されているので、本体に対してピン部材 が更に押し込まれて、差込部の押圧面が弾性 係合片の各先端部を押圧して弾性係合片が内 側に撓んでしまうことを防止できる。

 本発明の第14は、前記第12又は第13の発明 おいて、前記差込部は、その側面から延出 れた一対の板状片を有しており、該一対の 状片の先端に、前記第1ピン側係合部が配置 されている留め具を提供するものである。

 上記発明によれば、板状片の先端に第1ピ ン側係合部が配置されているので、本体にピ ン部材を挿入していく際に、板状片が撓むこ とにより挿入抵抗が少なくなり、ピン部材を スムーズに押し込むことができる。

 本発明の第15は、前記第12~14のいずれか1 の発明において、前記差込部には、押圧面 両側部と頭部とを連結し、内径側に空隙を する弾性壁が設けられており、この弾性壁 前記第2ピン側係合部が設けられている留め を提供するものである。

 上記発明によれば、弾性壁が押圧面の両 部から延出しているので、押圧面の幅を広 とることができ、弾性係合片の先端部を押 やすくすることができる。また、弾性壁は 内径側に設けられた空隙によって撓みやす ので、第2ピン側係合部を第2本体側係合部 係合させやすくすることができる。

 本発明の第16は、前記第12~15のいずれか1 の発明において、前記本体の脚部は、先端 開口した筒状をなし、前記第1本体側係合部 、前記脚部先端の開口縁部に設けられてい 留め具を提供するものである。

 上記発明によれば、ピン部材を押し込ん 弾性係合片を内側に撓ませ、第2ピン側係合 部を第2本体側係合部に係合させて、留め具 取付け孔から取外したとき、第1ピン側係合 が脚部先端の開口縁部に位置しているため 第1ピン部材を本体の脚部先端側から押し込 んで、第2ピン側係合部と第2本体側係合部と 係合を容易に解除することができ、ピン部 を元の位置に復帰させやすくすることがで る。

 本発明の第17は、前記第16の発明において 、前記脚部先端の開口縁部に切欠きが形成さ れ、この切欠きの内側に前記第1本体側係合 が設けられている留め具を提供するもので る。

 上記発明によれば、第1本体側係合部が、 脚部先端の開口縁部に形成された切欠きの内 側に設けられているので、第1ピン側係合部 第1本体側係合部に係合させた状態で、ピン 材の先端が脚部先端よりも突出しないよう することができ、外力によって上記係合状 が不用意に解除されないようにすることが きる。

 また、ピン部材を押し込んで弾性係合片 内側に撓ませ、第2ピン側係合部を第2本体 係合部に係合させて、留め具を取付け孔か 取外したとき、上記切欠きに工具等を挿入 て第1ピン部材の先端を容易に押すことがで 、第2ピン側係合部と第2本体側係合部との 合を容易に解除して、ピン部材を元の位置 復帰させやすくすることができる。

 本発明の第18は、前記第12~17のいずれか1 の発明において、前記差込部の先端は、前 第1ピン側係合部が前記第1本体側係合部に係 合しているときには、前記脚部先端から突出 せず、かつ、前記第2ピン側係合部が前記第2 体側係合部に係合しているときには、前記 部先端から突出する長さとされている留め を提供するものである。

 上記発明によれば、第2ピン側係合部が前 記第2本体側係合部に係合している状態で、 ン部材の差込部の先端が脚部先端から突出 ているので、ピン部材の差込部の先端を脚 内に押し込むことによって、工具等を用い くても、第2ピン側係合部と第2本体側係合部 との係合を、容易に解除することができる。

 本発明の第19は、前記第12~18のいずれか1 の発明において、前記本体の台座部に設け れた挿入口に切欠き溝が設けられており、 記ピン部材の第2ピン側係合部が前記切欠き に係合するように構成されている留め具を 供するものである。

 上記発明によれば、ピン部材の第2ピン側 係合部を挿入口の切欠き溝を通して挿入でき るため、第2ピン側係合部をピン部材の差込 外周から突出するように形成でき、それに って差込部に設ける押圧面をより幅広に形 することができる。

 本発明の第20は、前記第12~19のいずれか1 の発明において、前記第1ピン側係合部が前 第1本体側係合部に係合した状態で、前記第 2ピン側係合部は、撓んだ状態で前記台座部 内周に当接するように構成されている留め を提供するものである。

 上記発明によれば、第1ピン側係合部が第 1本体側係合部に係合した状態で、第2ピン側 合部は、撓んだ状態で台座部の内周に当接 るので、上記係合状態において、本体にピ 部材をがたつくことなく、しっかりと保持 せることができる。

 本発明の第21は、前記第17の発明において 、前記筒状の脚部先端には、対向する側面に 前記切欠きが形成されており、該切欠きが形 成されていない対向する側面どうしがブリッ ジ壁により連結されている留め具を提供する ものである。

 上記発明によれば、脚部先端の切欠きが い側面どうしがブリッジ壁により連結され いるので、同脚部先端の剛性を向上させる とができ、更に、切欠きに係合する第1ピン 側係合部に外力が不用意に作用しないように 保護することができる。

 本発明の留め具によれば、ピン部材を台 部に挿入し所定の押し込み位置で保持した 態で、取付孔に本体の脚部を挿入すると、 対の弾性係合片が取付孔の裏側周縁に係合 、台座部が取付孔の表側周縁に当接し、留 具を被取付部品の取付孔に固定でき、この 態でピン部材を押し込むと、差込部の押圧 が、一対の弾性係合片の各先端部を押圧し 取付孔に係合しない程度に内方に撓ませる とができ、それにより留め具を引き抜くこ により取付孔から取外すことができる。

 このとき、ピン部材を本体に対して押し むことにより、ピン部材の押圧面が直接、 対の弾性係合片の各先端部を押圧するよう 構成されているので、一対の弾性係合片を 実に内方に撓ませることができ、留め具の 外し作業をスムーズに行うことができる。

 また、ピン部材を所定の押し込み位置に 持する係合部を台座部に設けたので、弾性 合片の状態に影響を受けることなく、ピン 材を所定の押し込み位置に確実に保持する とができ、その結果、留め具を取付孔に確 に挿入固定することができ、更に取付孔か 留め具を確実に取外すことができる。

 以下、図1~6を参照して本発明の留め具の 実施形態について説明する。

 図1に示すように本発明の留め具10は、例 ば、買物袋等を吊り下げることができる、 わゆるコンビニフック等の取付部品を、車 室内の側壁に配設された車体パネル1等の被 取付部品に形成された四角形状の取付孔2に 入して固定させると共に、必要に応じて取 孔2から留め具10を取外す際に用いられるも である。なお、この態様に限定されるもの はなく、例えば、ガーニッシュやトリムボ ド等の取付部品を、車体パネル等の被取付 品に脱着可能に取付ける際にも本発明の留 具10を用いることができる。

 図1に示すように、被取付部品である前記 車体パネル1には、取付孔2から所定間隔を設 て丸孔状の回り止め孔3が設けられている。 車体パネル1の表面側にはトリム部材5が配置 れ、このトリム部材5には、前記取付孔2に 合した位置に、それよりも拡径した四角形 の挿通孔6が形成され、同様に前記回り止め 3に整合した位置には、それよりも拡径した 丸孔状の挿通孔7が形成されている。

 そして、本発明の留め具10は、図1及び図2 に示すように、被取付部品である車体パネル 1に形成された取付孔2に係合固定される本体2 0と、この本体20内に挿入されて本体20の取付 2への係合を解除するピン部材40とを備えて る。

 図1~3及び図5、6を参照して、本体20につい て説明すると、この本体20は、取付孔2の表側 周縁に当接する台座部21と、この台座部21の 面側から突設されて、取付孔2に挿入される 部30とを有している。この実施形態の場合 台座部21は、長板状をなし、その長手方向一 端部に挿入口23を設けたベース板22と、この ース板22の長手方向一端部の裏側であって、 前記挿入口23の周縁から所定高さで突設され 前記トリム部材5の挿通孔6に挿通される、 筒状の収容部25とからなっている。前記挿入 口23は、後述するピン部材40の頭部41に適合し て丸孔状をなし、この挿入口23を通して台座 21の表側からピン部材40の差込部43が挿入さ るようになっている。

 また、図3(a)に示すように、挿入口23を軸 向に見たとき、挿入口23奥方の左右内周か は、一対の円弧状突出部23a,23aが形成されて る。これら左右一対の円弧状突出部23a,23aは 、挿入口23の中心C1(図3(a)参照)を横切るよう して設けられた隔壁24によって連結されて、 軸方向に見たときに略H字状をなしている。 の隔壁24により挿入口23が2分割されて、後述 するピン部材40の2分割された差込部43を、収 部25の分割された空間25a,25a(後述する)へ案 されるようになっている。なお、前記隔壁24 は、収容部25内を軸方向に沿って伸び、更に 脚部30内においても軸方向に沿って伸びて て、後述する底壁33に連結されている。また 、隔壁24は、ピン部材40の差込部43を本体20内 挿入する際に、ピン部材40に設けたスリッ 46(後述する)内に入り込んで、差込部43のガ ドとなる。

 更に、図3(a)に示すように、一対の円弧状 突出部23a,23aの内周には、後述する差込部43に 適合する幅となるように、切欠き部23b,23bが れぞれ設けられている。また、同図3(a)に示 ように、左右の切欠き部23b,23bの内部であっ て、隔壁24を挟んで挿入口23の中心C1に対して 斜め方向に対向した位置には、隔壁24に隣接 て凹部23c,23cがそれぞれ設けられている。こ の凹部23c,23cは、図5(b)に示すように、後述す ピン部材40の第1ピン側係合部57が、同じく 述する開口部26aの基端側内周縁に係合した きに、第2ピン側係合部58が収容される部分 ある。

 また、ベース板22の長手方向他端部の表 側からは、所定長さで前方に突出すると共 、長手方向一端部側へ折り返されて、略L字 をなすフック部22aが設けられており、これ 買物袋等の持ち手部分が引き掛けられて、 物袋等を吊り下げることができるようにな ている。

 ベース板22の挿入口23の裏側周縁から突設 された角筒状の収容部25は、互いに平行に突 された一対の側壁26,26と、各側壁26,26の両側 部から断面L字状をなして所定幅で形成され ガイド壁27,27とを有している。更に、前述し た挿入口23内から延設された隔壁24が収容部25 の軸方向に沿って伸び、これが一対の側壁26, 26の幅方向中央にほぼ直角に連結されている その結果、収容部25内部に2分割された空間2 5a,25aが画成され(図3(b)参照)、各空間25a,25a内 分割された挿入口23を通して、ピン部材40の 割された差込部43が挿入されるようになっ いる。

 また、図2及び図3(b)に示すように、一対 側壁26,26の基部側には、矩形状の開口部26a,26 aが、前記挿入口23の中心C1(図3(a)参照)に対し 回転対称となる位置に、各側壁26を貫通し それぞれ設けられている。この開口部26aが 発明における本体側係合部をなし、ピン部 40のピン側係合部が係合する部分となってい る。具体的には、ピン部材40の押し込み量に じて、開口部26aの基端側内周縁に、ピン側 合部を構成する第1ピン側係合部57及び第2ピ ン側係合部58が係合するようになっている。

 一方、各側壁26,26の両側部に設けられた 対の対向するガイド壁27,27間には、軸方向に 沿って所定幅のガイド溝27a,27aがそれぞれ設 られている。このガイド溝27a,27aは、ピン部 40を本体20内に挿入する際に、後述するピン 部材40の差込部43の柱片44,44が入り込んで、ピ ン部材40の挿入ガイドとなる。

 上記台座部21の裏面側、すなわち、角筒 の収容部25の先端部からは、取付孔2に挿入 れる角筒状の脚部30が突設されている。この 脚部30は、収容部25を構成する一対の側壁26,26 の先端面から、側壁26,26の間隔よりも狭い間 で、かつ、所定高さで突出した一対の側壁3 1,31と、各側壁231,31の端部どうしを連結する 対の連結壁32,32と、これら各壁31,32の先端部 連結する底壁33とから構成された、有底の 筒状をなしている。また、一対の側壁31,31の 内面の幅方向中央部を連結するように隔壁24 軸方向に沿って伸びており、隔壁24の先端 底壁33に連結されている。また、脚部30の先 外周は斜めにカットされた面取部30aが設け れており、取付孔2に挿入しやすくなってい る。

 図2及び図3(c)を参照すると、一対の連結 32,32のそれぞれには、軸方向に沿ってスリッ ト34,34が形成されており、このスリット34,34 介して、脚部30の内方及び外方に撓み可能と された、一対の弾性係合片35,35が設けられて る。各弾性係合片35は、その基端部が前記 結壁32に連結され、前記台座部21に向かって め外方に延出した形状をなし、その外側面 は、台座部21に向かうにつれて次第に外方 突出するテーパ面35aと、該テーパ面35aの最 外方へ突出した頂部35bと、該頂部3baから次 に突出高さが低くなって、取付孔2の裏側周 に係合する係合段部35cとが設けられている そして、一対の弾性係合片35,35の各係合段 35cの内周側からは、先端部37,37が前記台座部 21側に向かってそれぞれ突出している。すな ち、各先端部37,37は、取付孔2の表側に向か て延出されている。更に言い換えると、各 端部37,37は、本体20に形成された、ピン部材 40の挿入口23に向かって延出されている。

 この実施形態の場合、図5(a)に示す如く、 一対の弾性係合片35,35が取付孔2の裏側周縁に それぞれ係合したときに、各先端部37,37が取 孔2の内側に入り込むと共に、同取付孔2の 側から突き出るようになっており、その結 、本体20に対してピン部材40が押し込まれる 、その押圧面48(後述する)によって各先端部 37,37が押圧され、一対の弾性係合片35,35を内 に撓ませるようになっている(図6(a)参照)。 に図3(b)に示すように、各先端部37の外側面 、係合段部35cから先端に向かうにつれて次 に突出高さが低くなる第1テーパ面37aと、該 1テーパ面37aの端部から、それよりも緩い角 度で傾斜する第2テーパ面37bとを有している これらのテーパ面37a,37bによって、図5(b)に示 す、一対の弾性係合片35,35が取付孔2の裏側周 縁に係合した状態で、ピン部材40を押し込ん いくときに、その押圧面48によって各先端 37,37が押圧されやすくなっている。

 また、ベース板22の長手方向他端部の裏 からは、前記トリム部材5の丸孔状の挿通孔7 に挿通される円柱部38が突設され、この円柱 38の先端からは、先端外周に先細テーパ面 設けた回り止め突起39が突設されており、こ の回り止め突起39が車体パネル1の回り止め孔 3に挿入され、留め具10が回り止めされた状態 で取付孔2に固定されるようになっている。

 次に、図1、2及び図4~6を参照して、上述 た本体20に組み付けられるピン部材40につい 説明する。このピン部材40は、前記挿入口23 に適合する円形状の頭部41と、該頭部41の片 から突出する差込部43とを有している。

 図2及び図4(b)に示すように、この実施形 の差込部43は、頭部41裏側周縁の対向する位 から所定長さで伸びる一対の柱片44,44と、 柱片44,44の先端を互いに近接する方向に、略 L字状に屈曲してなる屈曲部45,45とからなり、 更に、軸方向に伸びるスリット46によって2分 割された形状をなしている。また、屈曲部45, 45の外側面には、一対の押圧突起47,47がそれ れ突設されている。各押圧突起47の先端面は 、内側のスリット46側が低く、外側に向かっ 次第に高く突出した傾斜面をなし、差込部4 3を側方から見たとき、略ハの字状に広がっ 形状となしている(図2及び図4(b)参照)。これ の押圧突起47,47の各傾斜面が、本発明にお る押圧面48,48をなしている。

 そして、ピン部材40の差込部43を、本体20 挿入口23を通して収容部25内に挿入して、所 定距離押し込むことにより、差込部43の先端 各押圧面48,48が、一対の弾性係合片35,35の各 先端部37,37を押圧して、一対の弾性係合片35,3 5を取付孔2の裏側周縁に係合しない程度に内 に撓ませることができるようになっている( 図6(a)参照)。

 また、図5(a)に示すように、留め具10を取 孔2に固定した際における、押圧突起47,47の 押圧面48,48の最も高く突出した頂部間の距 D1は、一対の弾性係合片35,35の各先端部37,37 の距離D2よりも大きくなるように設定されて おり(D1>D2)、ピン部材40を押し込む際に、ハ の字状をなす押圧面48,48によって、各先端部3 7,37をガイドしやすくなっている。

 なお、この実施形態における押圧面48,48 略ハの字状をなしているが、この形状に限 されるものではなく、ピン部材40を押し込む ことにより、各先端部37,37を押圧して、一対 弾性係合片35,35を内方に撓ませることがで る形状であればよい。例えば、弾性係合片35 の先端部37の外側面を内方に向かって傾斜す テーパ面としておくことにより、押圧面48 ピン部材40の押し込み方向に直交する平坦な 面としても、一対の弾性係合片35,35を内方に ませることができる。また、押圧面48を上 のように略ハの字状にしておくことにより 弾性係合片35の先端部37の外側面をテーパ面 せず、ピン部材40の押し込み方向に平行な としても、一対の弾性係合片35,35を内方に撓 ませることができる。

 図2に示すように、差込部43の屈曲部45の 側には、突出片55がそれぞれ形成されており 、この突出片55のうち、差込部43の軸中心C3( 4(c)参照)に対して回転対称となる位置に対向 して配置された一対の突出片55と、頭部41と 間には、軸方向に伸びるストリップ壁50が連 結されている。ストリップ壁50は、スリット5 2を介して並列して配置された第1ストリップ 51と第2ストリップ壁53とからなっている。 1ストリップ壁51は、屈曲部45の基部側に位置 し、第2ストリップ壁53は、屈曲部45の先端側 位置している。そして、第1ストリップ壁51 幅T1よりも、第2ストリップ壁53の幅T2の方が 幅広とされており、それぞれに適切な撓み易 さが付与されている。

 そして、第1ストリップ壁51の、軸方向中 よりも屈曲部45寄りの位置には、第1ピン側 合部57が設けられている。この第1ピン側係 部57は、最も高く突出する頂部57aと、該頂 57aから差込部43の先端部に向けて次第に低く なるテーパ部57bと、頂部57aのテーパ部57bとは 反対側に設けられた係合部57cとを有している 。

 一方、第2ストリップ壁53の、軸方向中央 りも頭部41寄りの位置には、第2ピン側係合 58が設けられており、この第2ピン側係合部5 8も、上記第1ピン側係合部57と同様に、頂部58 aと、差込部43の先端部に向けて次第に低くな るテーパ部58bと、頂部58aのテーパ部58bとは反 対側に設けられた係合部58cとを有している。 そして、これらの第1ピン側係合部57と第2ピ 側係合部58とが、本発明のピン側係合部を構 成している。

 そして、本体20に対してピン部材40を押し 引きした際に、上記第1ピン側係合部57及び第 2ピン側係合部58からなる本発明のピン側係合 部が、本体20の本体側係合部である開口部26a 係合して、ピン部材40を所定の押し込み位 に保持するようになっている。

 具体的には、ピン部材40を本体20内に浅く 押し込んだときに、図5(b)に示すように、第1 ン側係合部57の係合部57cが開口部26aの基端 内周縁に係合すると共に、第2ピン側係合部5 8が凹部23c内に入り込む。このとき、図5(a)に すように、押圧面48,48は、弾性係合片35,35の 各先端部37,37に当接せず、押圧面48が各先端 37を押圧しない位置で保持され、一対の弾性 係合片35,35が内方及び外方に撓み可能とされ 状態で、ピン部材40が本体20に保持される。

 一方、上記状態からピン部材4かく0を深 押し込むと、図6(b)に示すように、第2ストリ ップ壁53の第2ピン側係合部58の係合部58cが開 部26aの基端側内周縁に係合する。このとき 第1ピン側係合部57のテーパ部57bが開口部26a 先端側内周縁に圧接されるため、ピン部材4 0に本体20からの引き抜き方向の付勢力が付与 されるようになっている。

 次に上記構成からなる本発明の留め具10 使用方法について説明する。

 まず、図1及び図2に示すように、本体20の ガイド溝27a,27aに、ピン部材40の柱片44,44を整 させて、台座部21表側の挿入口23から、本体 20にピン部材40を押し込んでいく。

 すると、ガイド溝27a,27aに柱片44,44が入り んで、柱片44,44がガイドされると共に、差 部43のスリット46内に本体20内に設けられた 壁24が入り込み、この隔壁24によっても差込 43がガイドされつつ、2分割された差込部43 挿入口23を通って、収容部25の空間25a,25a内に 入り込んで収容されていく。このとき、差込 部43の柱片44,44が、台座部21のガイド溝27aに入 り込んでガイドされるので、差込部43を台座 21にスムーズに挿入することができるよう なっている。また、隔壁24がスリット26に入 込んで差込部43がガイドされるので、ピン 材40を傾くことなく、正しい姿勢にして本体 20に挿入することができるようになっている

 こうしてピン部材40を押し込んでいくと 図3に示す円弧状突出部23a,23aの切欠き部23b,23 bの内周縁に、第1ストリップ壁51に形成され 第1ピン側係合部57が圧接されて内側に撓み 第1ピン側係合部57の頂部57aが、収容部25の開 口部26aの基端側内周縁を乗り越えると、図5(b )に示すように、第1ピン側係合部57の係合部57 cが開口部26aの基端側内周縁に係合する。こ とき、図5(a)に示すように、ピン部材40の押 面48,48は、弾性係合片35,35の各先端部37,37に 接せず、一対の弾性係合片35,35が内方及び外 方に撓み可能とされた状態で、ピン部材40が 体20に保持される。

 また、上記の状態で、第2ストリップ壁53 形成された第2ピン側係合部58は、台座部21 周の凹部23cに収容される。このため、第2ピ 側係合部58が台座部21内周に押圧されて、第 2ストリップ壁53が歪み変形することが防止さ れ、留め具10を取付孔2から取外すべく、後述 するようにピン部材40を押し込んだときに、 2ピン側係合部58を、開口部26aの基端側内周 に確実に係合させることができる。

 次に、本体パネル1の取付孔2及び回り止 孔3にトリム部材5の各挿通孔6,7を整合させた 状態で、車体パネル1上にトリム部材5を配設 (図1参照)、留め具10の脚部30を取付孔2に整 させると共に、回り止め突起39を回り止め孔 3に整合させて挿入していく。

 すると、本体20の脚部30が、トリム部材5 挿通孔6を通って、取付孔2内に挿入され、脚 部30に設けられた弾性係合片35が、取付孔2の 周に押圧されて内側に撓み、取付孔2を通過 すると、その裏面側周縁に係合する。また、 取付孔2の表側周縁には、台座部21の収容部25 先端面が当接し、車体パネル1を弾性係合片 35と台座部21で挟み込んで固定される。また 本体20の回り止め突起39が回り止め孔3に挿入 されて、回り止めがなされる。こうして、留 め具10を有するフックを車体パネル1に固定す ることができる。

 そして、留め具10を有するフックの交換 、車両のメンテナンス、更には車両の廃棄 分等、取付孔2から留め具10を取外したい場 には、本体20に対してピン部材40を更に押し んでいく。すると、略ハの字状をなす押圧 48,48が、一対の弾性係合片35,35の各先端部37, 37の、第2テーパ面37b及び第1テーパ面37aに順 当接して、各先端部37,37を挟み込むように内 方にガイドしつつ押圧し、これらの各先端部 37,37を介して、一対の弾性係合片35,35を取付 2に係合しない程度に内方に撓ませることが きる(図6(a)参照)。

 このとき、ピン部材40の押し込みによっ 、第2ストリップ壁53の第2ピン側係合部58が 口部26aの基端側内周縁に係合し、ピン部材40 を上記押し込み位置に保持させることができ る。したがって、この状態で留め具10を引き くことにより、留め具10を車体パネル1の取 孔2から取外すことができる。そして、上記 第2ピン側係合部58の開口部26aへの係合によっ て、上記押し込み位置に保持されているので 、留め具10の取付孔2からの取外し作業の途中 で、一対の弾性係合片35,35の内方への撓み状 が解除されることを防止することができ、 外し作業を容易かつ確実に行うことができ 。

 また、この実施形態においては、一対の 性係合片35,35の間に位置する隔壁24が、押圧 面48を2分割するスリット46内に入り込むので 各押圧面48,48を正しい姿勢で確実に、各先 部37,37に当接させることができる。また、差 込部43の先端に設けた略ハの字状に傾斜した 圧面48,48によって、一対の弾性係合片35,35の 各先端部37,37を内方にガイドしつつ押圧する とができるので、一対の弾性係合片35,35を 実に内方に撓ませることができる。

 更に、この実施形態においては、ピン部 40に設けた第1ストリップ壁51、第2ストリッ 壁53に、ピン側係合部である第1ピン側係合 57、第2ピン側係合部58がそれぞれ設けられ いるので、ピン部材40の差込部43を本体20の 座部21内に挿入する際に、各ストリップ壁51 53が撓んで容易に挿入することができ、ピ 部材40の本体20に対する挿入作業性を向上さ ることができる。

 また、この実施形態においては、ストリ プ壁50は、並列して配置された一対のスト ップ壁51,53からなり、第1ストリップ壁51に第 1ピン側係合部57が設けられ、第2ストリップ 53に第2ピン側係合部58が設けられているので 、第1ピン側係合部57の撓みと、第2ピン側係 部58の撓みとが独立してなされ、各ピン側係 合部57,58による開口部26aの基端側内周縁への 合をより確実に行わせることができる。

 更に、この実施形態においては、差込部4 3の一対の柱片44,44が入り込むガイド溝27a,27a 収容部25に設けたことにより、差込部43の幅 広くとることができ、その結果、押圧面48 幅広にできるので、一対の弾性係合片35,35の 各先端部37,37を押圧しやすくなる。

 そして、この留め具10においては、本体20 に対してピン部材40を押し込むことにより、 ン部材40の押圧面48が、一対の弾性係合片35, 35の各先端部37,37を直接押圧して、一対の弾 係合片35,35を取付孔2に係合しない程度に内 に撓ませるようになっているので、一対の 性係合片35,35を確実に内方に撓ませることが でき、留め具10の取外し作業をスムーズに行 ことができる。

 また、ピン部材40を所定の押し込み位置 保持する本体側係合部(この実施形態では開 部26a)を台座部21に設けたので、弾性係合片3 5の状態に影響を受けることなく、ピン部材40 を所定の押し込み位置に確実に保持すること ができる。

 なお、取付孔2から取外した留め具10を、 度取付孔2に固定する際には、ピン部材40を 6に示す押し込み位置から、図5に示す押し み位置にまで引き上げて、一対の弾性係合 35,35を再び内方及び外方に撓み可能な状態と すればよい。この際、この実施形態において は、収容部25の側壁26を貫通する開口部26aを けて、これに第2ピン側係合部58が係合する うになっているので、例えば、マイナスド イバー等の工具の先端を開口部26aに差し込 で、第2ピン側係合部58の外側面を押し込む けの簡単な操作で、開口部26aの基端側内周 との係合を解除することができる。その結 、一対の弾性係合片35,35を再び内方及び外方 に撓み可能な状態とすることができ、留め具 10の再利用を図ることができる。

 また、この実施形態においては、図6(a)に 示す一対の弾性係合片35,35が取付孔2に係合し ない程度に内方に撓んだ状態となるように、 本体20にピン部材40が保持された状態では、 1ピン側係合部57のテーパ部57bが、開口部26a 先端側内周縁に圧接して、ピン部材40に引き 抜き方向の付勢力を付与するように構成され ている(図6(b)参照)。そのため、上記のように 第2係合部58と開口部26aの基端側内周縁との係 合を解除すると、ピン部材40を引き抜き方向 スムーズに移動させて、図5(b)に示す第1ピ 側係合部57が開口部26aの基端側内周縁に係合 した状態に容易に復帰させることができ、留 め具10の再利用をより効果的に図ることがで る。

 更に、この実施形態においては、差込部4 3は、一対の柱片44,44と、各柱片44,44の先端を いに近接する方向に略L字状に屈曲してなる 屈曲部45、45とからなり、更に各屈曲部45の外 側面に押圧面48がそれぞれ設けられていて、 曲部45と頭部41との間を連結するようにスト リップ壁50が形成されているので、差込部43 構造を比較的簡単にすることができ、それ 伴って成形時の金型形状を容易にして製造 ストを低減できる。

 図7~15には、本発明の他の実施形態が示さ れている。なお、前記実施形態と実質的に同 一部分には同符号を付してその説明を省略す る。

 図7に示すように、この実施形態における 留め具10aは、トリム部材5に設けた挿通孔6を して留め具10aを車体パネル1の取付孔2に挿 固定することにより、車体パネル1に対して リム部材5を着脱可能に取付けるものである 。

 以下、この留め具10aの構造について詳述 る。まず、取付孔2に係合固定される本体20 ついて、図7~10を参照して説明すると、この 本体20は、所定厚さの円形状の台座部21を有 ており、この台座部21の表側から所定深さで 、ピン部材40の挿入口23が設けられている。 9(a)、図10(a),(b)に示すように、この挿入口23 底壁には、後述するピン部材40の差込部43が 通される、四角形状のピン差込孔23dが形成 れている。

 このピン差込孔23dの、対向する一方の両 面内周には、一対の切欠き溝23e,23eが形成さ れている。この切欠き溝23eには、後述するピ ン部材40の第2ピン側係合部58が係合するよう なっており、上記の切欠き溝23eが、この実 形態における第2本体側係合部をなしている 。

 前記台座部21の裏面側からは、先端が開 した角筒状をなした脚部30が突設されている 。すなわち、この脚部30は、前記ピン差込孔2 3dの、切欠き溝23e,23eが形成されていない方の 両側辺の裏側から突出した一対の側壁31,31と 該一対の側壁31,31先端の両側部どうしを連 する連結壁32,32とを有している。

 また、上記一対の側壁31,31の先端には、 欠き31a,31aがそれぞれ形成されている。この 欠き31a,31aには、ピン部材40が本体20に対し 所定深さ押し込まれたとき、後述する第1ピ 側係合部57が係合するようになっており、 の切欠き31aが、この実施形態における第1本 側係合部をなしている。このように、第1本 体側係合部である切欠き31aは、第2本体側係 部である切欠き溝23eに対して直交した側面 配置されている。

 また、一対の側壁31,31先端を連結する連 壁32,32の中間部は、ブリッジ壁32aにより連結 されている。このブリッジ壁32aにより、脚部 30の先端の剛性を向上させることができると に、切欠き31aに係合する第1ピン側係合部57 外力が不用意に作用しないように保護する とができる。

 各連結壁32の基部側には、前記実施形態 同様に、側壁31,31との間にスリット34を介し 、撓み可能な一対の弾性係合片35,35が連設 れている。これら弾性係合片35,35の先端部37, 37は、本体20の挿入口23に向かって延出されて いる。先端部37の外側面は、テーパ面37cをな 、その上端面37dは、平坦な面をなしている この平坦な上端面37dには、本体20にピン部 40を差し込んで、第1ピン側係合部57が切欠き 31aに係合したとき、図13(a)に示すように、押 面62の両側部(後述する延長片69b)が当接し、 それによりピン部材40のガタつきを少なくし 本体20に保持できるようになっている。

 次に、上記本体20内に挿入されて、本体20 の取付孔2への係合を解除するピン部材40につ いて、図7、8、及び、図11、12を参照して説明 する。

 このピン部材40は、前記実施形態と同様 、頭部41と、その片面から突出する差込部43 を有している。

 図12(a),(b)に示すように、頭部41の上面に 、所定深さで円弧状に窪んだ凹部41aが形成 れ、図13(a),(b)に示すように、本体20にピン部 材40を組み付けたとき、頭部41の上面周縁部41 bが、台座部21の上面とほぼ同一の高さとなる ように構成されている。これにより、図13に すように、本体20にピン部材40を組み付けた 状態で、頭部41を指等で押して脚部30を取付 2に挿入する際に、頭部41の上面周縁部41b及 台座部21の上面に押し込み力が作用するので 、ピン部材40のみに押し込み力が付与される とをできるだけ防止することができる。

 また、図8(a)及び図11(b)に示すように、前 差込部43は、略四角形状の基部60を有してお り、その対向する両側面には複数の肉抜き孔 61が設けられている。

 基部60の肉抜き孔61側の両側面からは、一 対の板状片63,63が所定長さで延出している。 板状片63の先端外側面からは、第1ピン側係 部57が突設されており、これが第1本体側係 部である切欠き31aに係合するようになって る。この一対の板状片63,63は、ピン差込孔23 dの切欠き溝23e,23eに対して直交する両側面の 周を通って、脚部30内周に挿入され、側壁31 内面に第1ピン側係合部57が押圧されて、撓み ながら押し込まれるようになっている。更に 、各板状片63の内面側には、同板状片63の軸 向に沿って、リブ67が突設されており、板状 片63の補強がなされている。

 また、各板状片63の先端は、第1ピン側係 部57が切欠き31aに係合しているときには、 部30の先端から突出せず(図13(b)参照)、かつ 後述する第2ピン側係合部58が切欠き溝23eに 合しているときには、脚部30から突出する長 さで、形成されている(図15(a)、(b)参照)。

 更に、本体20にピン部材40を組み付けたと き、一対の板状片63,63は、一対の弾性係合片3 5,35の、撓み方向に直交する両側部の外側に 置されるようになっている(図13(a),(b)参照)。 それにより、脚部30を取付孔2に挿入するとき に、弾性係合片35の撓みが許容される。

 一方、図11(c)及び図12(a)に示すように、基 部60の、板状片63が延出されていない方の両 部には、基部60の上面から延出された延長片 69bを介して、押圧面62の両側部と頭部41とを 結すると共に、その内径側に空隙70を有する 、撓み可能な弾性壁69が設けられている。

 そして、基部60の先端面と、上記延長片69 bとで、一対の弾性係合片35,35の各先端部37を 圧する押圧面62が形成されている。この押 面62は、その中央が深く凹み、基部60の肉抜 孔61の形成された一方の両側面に対して、 交する他方の両側面に向かって次第に高く 出するように傾斜しており、図12(a)に示すよ うに、全体として略ハの字状に広がった形状 となっている。

 また、上記各弾性壁69の連結片69aの、軸 向途中の外側面には、前述したピン差込孔23 dの切欠き溝23eに係合する第2ピン側係合部58 突出形成されている。したがって、板状片63 に形成された第1ピン側係合部57と、弾性壁69 形成された第2ピン側係合部58とは、互いに 交した側面に配置された関係となっている

 すなわち、この実施形態では、差込部43 対向する一方の両側面に、第1ピン側係合部5 7が配置され、これに直交する他方の両側面 、第2ピン側係合部58が配置されていると共 、これに対応して、本体20には、第1本体側 合部である切欠き31a、及び、第2本体側係合 である切欠き溝23eがそれぞれ直交した側面 配置されている。

 このように、第1ピン側係合部58及び第2ピ ン側係合部58を、差込部43の、ほぼ直交する うに配置された別々の側面に配置したので 差込部43の外径を比較的小さく形成すること ができ、それによりピン部材40及びそれが挿 される本体20、更には、留め具10a全体のコ パクト化を図ることができる。

 また、ピン差込孔23dに切欠き溝23eを設け ことにより、本体20にピン部材40を押し込む ときに、第2ピン側係合部58を、切欠き溝23eを 通して挿入できるため、第2ピン側係合部58を 差込部43外周から突設でき、押圧面62を幅広 形成しやすくなる。

 また、図14(a)、(b)に示すように、第1ピン 係合部57が、第1本体側係合部である切欠き3 1aに係合したときに、第2ピン側係合部58は切 き溝23eの内周に撓んだ状態で当接するよう なっている。それによって、ピン部材40が 体20内でガタ付くことが防止される。

 そして、図15(a)、(b)に示すように、ピン 材40を更に押し込むと、押圧面62により、弾 係合片35が取付孔2に係合しない程度に撓ん 、取付孔2から抜き出すことが可能となる。 このとき、第2ピン側係合部58が切欠き溝23eの 裏側周縁に係合するようになっている。

 そして、この実施形態においては、第2ピ ン側係合部58が、第2本体側係合部である切欠 き溝23eの裏面周縁に係合する際に必要とされ る押圧力は、弾性係合片35を撓ませて取付孔2 に係合させる際に必要とされる押圧力よりも 大きくなるように設定されている。これによ って、本体20にピン部材40を組み付けた状態 、頭部41を指等で押して脚部30を取付孔2に挿 入する際に、弾性係合片35が内側に撓んで取 孔2を通過し、その裏面側に係合する前に、 本体20に対してピン部材40が更に押し込まれ 、押圧面62により弾性係合片35が内側に撓み 取付孔2に係合しなくなってしまうことを防 止できる。

 次に、この実施形態の留め具10aの使用方 について説明する。すなわち、図7及び図8(a )に示すように、本体20の切欠き溝23eに、ピン 部材40の弾性壁69を整合させ、本体20にピン部 材40を押し込むと、脚部30の一対の側壁31内周 に、第1ピン側係合部57が押圧されて、一対の 板状片63が撓みながら挿入される。このとき 板状片63の先端に第1ピン側係合部57が配置 れているため、板状片63が容易に撓んで挿入 抵抗が小さくなり、ピン部材40をスムーズに し込むことができる。

 ピン部材40が更に押し込まれ、第1ピン側 合部57が切欠き31aに至ると、板状片63が弾性 復帰して、図8(b)及び図13(a),(b)に示すように 切欠き31a内に第1ピン側係合部57が入り込ん 、その係合部57cが切欠き31a内周縁に係合し 本体20にピン部材40が抜け止めされて保持さ る。そのとき、図13(a)に示すように、第2ピ 側係合部58のテーパ部58bが、切欠き溝23eの 周縁に弾性的に当接して、本体20にピン部材 40をがたつきなく、しっかりと保持させるこ ができる。

 次に、車体パネル1の取付孔2に、トリム 材5の挿通孔6を整合させて、両者を重ね合わ せて、図13(a),(b)に示すように、留め具10aの脚 部30を、挿通孔6を通して取付孔2に挿入して く。このとき、前述したように、第2ピン側 合部58が、切欠き溝23eの裏面周縁に係合す 際に必要とされる押圧力は、弾性係合片35を 撓ませて取付孔2に係合させる際に必要とさ る押圧力よりも大きくなるように設定され いるので、頭部41を指等で押して脚部30を取 孔2に挿入しても、ピン部材40が本体20に押 込まれてしまうことはなく、押圧面62により 弾性係合片35が内側に撓んで取付孔2に係合し なくなってしまうことを防止できる。

 そして、一対の弾性係合片35は、取付孔2 周に押圧されて撓みつつ挿入され、取付孔2 を抜け出ると弾性復帰して、その係合段部35c が取付孔2の裏側周縁に係合すると共に、台 部21がトリム部材5の挿通孔6周縁に当接し、 うして図14(a),(b)に示すように、留め具10aを して車体パネル1にトリム部材5が固定され 。

 このとき、脚部30の側壁31先端に形成され た切欠き31aに、第1ピン側係合部57が入り込む ように係合し、ピン部材40の先端が脚部30先 から突出しないように構成されているので 脚部30に外力が作用しても、第1ピン側係合 57が切欠き31aから不用意に外れることを防止 することができる。

 また、メンテナンス等の理由でトリム部 5を取り外す必要が生じ、留め具10を取付孔2 から取外したい場合には、本体20に対してピ 部材40を押し込むことにより、差込部43の押 圧面62で、先端部37が押圧されて、図15(a)に示 すように、一対の弾性係合片35,35が、取付孔2 に係合しない程度に内方に撓む。それと共に 、第2ピン側係合部58が押圧されて弾性壁69が みつつ押し込まれ、第2ピン側係合部58の係 部58cが切欠き溝23eの裏側に抜け出ると、弾 壁69が弾性復帰して、切欠き溝23eの裏側周 に第2ピン側係合部58の係合部58cが係合する こうして、弾性係合片35,35が取付孔2に係合 ない程度に内側に撓んだ状態が保持され、 付孔2から留め具10aを取外すことができる。

 このとき、押圧面62は、弾性壁69の延長片 69bによって、その両側長さが延長されている ので、押圧面62の幅を広くとることができ、 性係合片35の先端部37を押しやすい。また、 第2ピン側係合部58が設けられた弾性壁69は、 隙70により撓みやすいので、第2ピン側係合 58を切欠き溝23eに係合させやすい。

 ところで、取付孔2から留め具10aを取外し た状態では、第2ピン側係合部58が、切欠き溝 23eに係合して、ピン部材40の押し込み位置が 持されているので、一対の弾性係合片35,35 脚部30内方に撓んだままの状態となり、その ままでは取付孔2に再度固定することはでき い。

 しかし、この実施形態の場合、取付孔2か ら留め具10aが抜き外された状態では、ピン部 材40の板状片63の先端が脚部30の先端から突出 するようになっている(図15(a),(b)参照)ので、 部30から突出した板状片63の先端を脚部30内 押し込むことによって、工具等を用いなく も、切欠き溝23eと第2ピン側係合部58との係 を容易に外すことができる。それによって 一対の弾性係合片35,35を拡径した状態に戻 て、留め具10aの再利用を図ることができる

本発明の留め具の一実施形態を示す分 斜視図である。 同留め具を背面から見た場合の分解斜 図である。 同留め具を構成する本体を示しており (a)は正面図、(b)は断面図、(c)は平面図であ 。 同留め具を構成するピン部材を示して り、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図 ある。 同留め具を取付孔に固定した状態を示 ており、(a)は断面図、(b)は(a)のA-A矢示線で 断面図である。 同留め具と取付孔との係合を解除した 態を示しており、(a)は断面図、(b)は(a)のB-B 示線での断面図である。 本発明の留め具の他の実施形態を示す 解斜視図である。 同留め具を背面から見た場合が示され おり、(a)は本体にピン部材を組み付ける前 状態での斜視図、(b)は本体とピン部材とを み付けた状態での斜視図である。 同留め具の本体を示しており、(a)は平 図、(b)は正面図、(c)は側面図である。 (a)は図9(b)のC-C矢示線での断面図、(b) 図9(c)のD-D矢示線での断面図である。 本発明の留め具のピン部材を示してお り、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は底面図で ある。 (a)は図11(a)のE-E矢示線での断面図、(b) 図11(b)のF-F矢示線での断面図である。 本発明の留め具を取付孔に固定する前 の状態を示しており、(a)は断面図、(b)は(a)に 直交した方向から見た場合の断面図である。 同留め具を取付孔に固定した状態を示 しており、(a)は断面図、(b)は(a)に直交した方 向から見た場合の断面図である。 同留め具と取付孔との係合を解除した 状態を示しており、(a)は断面図、(b)は(a)に直 交した方向から見た場合の断面図である。

符号の説明

2 取付孔
10,10a 留め具
20 本体
21 台座部
23 挿入口
23c 凹部
23e 切欠き溝
24 隔壁
25a 空間
26 側壁
26a 開口部
27a ガイド溝
30 脚部
31a 切欠き
32a ブリッジ壁
35 弾性係合片
37 先端部
40 ピン部材
41 頭部
43 差込部
44 柱片
45 屈曲部
46 スリット
48,62 押圧面
50 ストリップ壁
51 第1ストリップ壁
53 第2ストリップ壁
57 第1ピン側係合部
57a 頂部
57b テーパ部
58 第2ピン側係合部
63 板状片
69 弾性壁
70 空隙