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Title:
LIGHT EMITTING DEVICE AND METHOD FOR MANUFACTURING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/081794
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a light emitting device which can be efficiently manufactured and is capable of maintaining stable light emitting characteristics for a long period of time. A light emitting device (1) is provided with a first resin-formed body (40), which has a peripheral section (40b) which forms a recessed section (40a) for storing a light emitting element (10) and a bottom surface section (40c) which forms a bottom surface of the recessed section (40a). The light emitting device is also provided with a second resin-formed body (50) which covers the light emitting element (10). The first resin-formed body (40) is composed of a thermal-curing epoxy resin composition having an epoxy resin as an essential component. The bottom surface section (40c) covers the surfaces of the lead frames (20, 30) excluding regions (20a, 30a) for arranging the light emitting element (10) and a wire (60), and the thickness of the bottom surface section (40c) is formed smaller than a thickness from the surfaces of the lead frames (20, 30) to the leading end of the light emitting element (10).

Inventors:
HAYASHI MASAKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/074892
Publication Date:
July 10, 2008
Filing Date:
December 26, 2007
Export Citation:
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Assignee:
NICHIA CORP (JP)
HAYASHI MASAKI (JP)
International Classes:
H01L21/56; H01L33/48; H01L33/60; H01L33/62
Domestic Patent References:
WO2000002262A12000-01-13
Foreign References:
JP2003224305A2003-08-08
JP2006339386A2006-12-14
JP2006156704A2006-06-15
JP2001177160A2001-06-29
JP2005294736A2005-10-20
JPH1145958A1999-02-16
JP2002520823A2002-07-09
Other References:
See also references of EP 2109157A4
Attorney, Agent or Firm:
ISONO, Michizo (Sabo Kaikan Annex 7-4, Hirakawa-cho 2-chome, Chiyoda-k, Tokyo 93, JP)
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Claims:
 発光素子と、前記発光素子と電気的に接続される第1および第2リードフレームと、前記第1および第2リードフレームの上に前記発光素子を収容する凹部を形成する周辺部と前記凹部の底面を形成する底面部とを有する第1樹脂成形体と、前記第1樹脂成形体の凹部に収容された前記発光素子を被覆する第2樹脂成形体と、を有する発光装置であって、
 前記第1樹脂成形体は、エポキシ樹脂を必須成分とする熱硬化性エポキシ樹脂組成物から構成され、前記底面部が前記発光素子の配設領域およびワイヤの配設領域を除いて前記第1および第2リードフレームの表面を覆うと共に、前記底面部の厚さが前記第1および第2リードフレームの表面から前記発光素子の先端までの厚さよりも薄いことを特徴とする発光装置。
 請求の範囲第1項に記載の発光装置において、
 前記第1樹脂成形体は、トリアジン誘導体エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂を必須成分とする熱硬化性エポキシ樹脂組成物から構成され、
 前記第2樹脂成形体は、前記第1樹脂成形体と同じ材料、または、ケイ素含有樹脂から構成されることを特徴とする発光装置。
 請求の範囲第1項または第2項に記載の発光装置において、
 前記第1樹脂成形体は、前記底面部に、前記発光素子の周囲を取り巻く周縁側面を有し、前記周縁側面は、前記底面部の上面側の周囲が、前記底面部の底面側の周囲よりも大きくなるような所定の傾斜を有していることを特徴とする発光装置。
 請求の範囲第1項または第2項に記載の発光装置において、
 前記第1樹脂成形体は、前記底面部と前記周辺部とが一体に形成されたものであるか、または、前記底面部と前記周辺部とが別々に形成されたものであることを特徴とする発光装置。
 請求の範囲第1項または第2項に記載の発光装置において、
 前記第1および第2リードフレームにアンカーホールまたは溝が設けられており、前記アンカーホールまたは溝に前記第1樹脂成形体が充填されていることを特徴とする発光装置。
 発光素子と、前記発光素子と電気的に接続される第1および第2リードフレームと、前記第1および第2リードフレームの上に前記発光素子を収容する凹部を形成する周辺部と前記凹部の底面を形成する底面部とを有する第1樹脂成形体と、前記第1樹脂成形体の凹部に収容された前記発光素子を被覆する第2樹脂成形体と、を有し、前記第1樹脂成形体の底面部の厚さが前記第1および第2リードフレームの表面から前記発光素子の先端までの厚さよりも薄く形成された発光装置の製造方法であって、
 前記第1樹脂成形体の周辺部と底面部と同じ形状の空間が予め形成された上金型と、前記上金型に対応する下金型とによって、前記第1リードフレームと前記第2リードフレームとを、前記第1および第2リードフレーム間の隙間をあけて挟み込む第1の工程と、
 前記上金型と下金型とで挟みこまれた空間に第1熱硬化性樹脂を注入して前記上金型に形成された空間を充填する第2の工程と、
 前記上金型に形成された空間に充填された第1熱硬化性樹脂を前記第1樹脂成形体として、前記第1および第2リードフレームと共に一体成形する第3の工程と、
 前記上金型に形成された空間に対応して成形された前記第1樹脂成形体の凹部に前記発光素子を収容し、前記収容された発光素子と、前記第1および第2リードフレームとを電気的に接続する第4の工程と、
 前記第1樹脂成形体の凹部に第2熱硬化性樹脂を注入して前記凹部に収容された前記発光素子を被覆して前記第2樹脂成形体を成形する第5の工程とを含むことを特徴とする発光装置の製造方法。
Description:
発光装置およびその製造方法

 本発明は、発光装置およびその製造方法 係り、特に、照明器具、バックライト、車 用発光装置、ディスプレイ、動画照明補助 源、その他の一般的民生用光源などに用い れる高出力、高信頼性の発光装置およびそ 製造方法に関する。

 従来、発光ダイオード(LED)、レーザーダ オード(LD)などの発光素子を用いる発光装置 よびその製造方法として、例えば、特開2001 -177160号公報、特開2005-294736号公報、特開平11- 45958号公報および特表2002-520823号公報に記載 れた技術が知られている。図12は、従来の発 光装置の構成の概略を模式的に示す図であっ て、(a)は主発光面側から見た平面図、(b)は(a) のXII-XII線断面図である。従来の発光装置301 、図12に示すように、発光素子310と、リード フレーム320,330と、各リードフレーム320,330の 部分を覆う樹脂成形体であるケーシング(パ ッケージ)340と、発光素子310を被覆する樹脂 形体である被覆部材(封止部材)350とを備えて いる。ケーシング340は、熱可塑性樹脂ベース の複合材料から構成され、中央に凹部を有し ている。この凹部の底面からリードフレーム 320の主面側の一部であるインナーリード320a 露出しており、この露出した部分に発光素 310が搭載されている。また、インナーリー 320aは、発光素子310にワイヤ(導線)360a(360)を して接続されている。また、ケーシング340 凹部の底面からリードフレーム330の主面側 一部であるインナーリード330aが露出してお 、このインナーリード330aは、発光素子310に ワイヤ(導線)360b(360)を介して接続されている 被覆部材350は、透光性の良好な部材、例え 、熱硬化型のシリコーン樹脂等から構成さ る。発光装置301は、発光素子310が出射する を効率よく反射するために以下の構造を有 ている。すなわち、インナーリード320a,330a 、主面側の面積ができるだけ大きくなるよ に構成され、かつ、ケーシング340の凹部の 側の側面は、上方に向かって広がるような 斜を有するようにすり鉢状に構成されてい 。

 特開2001-177160号公報に記載された技術は リフロー時に被覆部材350の熱膨張によって じるリードフレーム320,330の浮き上がりを防 することを目的としている。発光素子310の ーシング340の材料として一般に使われるナ ロンなどの熱可塑性樹脂ベースの複合材料 、加熱されると軟らかくなるため、リード レーム320,330の浮き上がりの問題が生じる。 一方、ケーシング340の材料としてエポキシ等 の熱硬化性樹脂ベースの複合材料を使用すれ ば、被覆部材350とケーシング340との熱膨張係 数が近づくので、リードフレーム320,330の浮 上がりが生じ難くなる。なお、特開2005-294736 号公報および特開平11-45958号公報は、従来の 光装置301の一般的な製造方法を開示するも である。また、特表2002-520823号公報は、発 素子310の電気的な接続に必要な領域を除い 、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂を用 たケーシング340の凹部の底面でインナーリ ド320a,330aを被覆し、凹部の側壁および底面 リフレクタとして機能させる技術を開示す ものである。

 一般に、熱可塑性樹脂ベースの複合材料 、熱硬化性樹脂ベースの複合材料と比較し 、流動性が悪く、そのため、薄肉形状をも 成形品の成形が困難である。この熱可塑性 脂ベースの複合材料を用いて成形に必要な い流動性を得ることで成形品を得ようとす ならば、成形温度と金型温度とを高温にす 必要がある。しかし、この場合には、射出 形したときに離型に必要な強度が得られな なってしまう。その結果、金型から成形品 取り出すときに、成形品に欠けが発生する 合がある。さらに、成形温度と金型温度と 高温にした場合には、高温により樹脂が劣 して、成形品が変色する場合がある。また 熱可塑性樹脂ベースの複合材料中の充填剤( フィラー)の充填量を減らすことによって、 形に必要な高い流動性を得ることも考えら る。しかし、発光装置において充填剤の充 量を一律に減らすと、例えば、反射性物質 減ることにより樹脂の反射率が低下して、 光装置の性能が大幅に低下してしまう。一 、熱硬化性樹脂ベースの複合材料は、充填 を高濃度で充填可能であり、また、熱可塑 樹脂ベースの複合材料と比較して高流動性 有している。そのため、発光装置301におい 、発光素子310のケーシング340の材料として 硬化性樹脂ベースの複合材料を使用するこ が提案されている。しかし、熱可塑性樹脂 ースの複合材料を用いて発光装置301を製造 た場合には、熱硬化性樹脂ベースの複合材 を使用する場合と比較して、製造工程が簡 であり、製造コストも低いという理由など ら、現状では、熱硬化性樹脂ベースの複合 料を用いたケーシング340は実用化されてい い。なお、ケーシング340と被覆部材350との の密着性の観点からは、ケーシング340の材 として熱硬化性樹脂ベースの方が熱可塑性 脂ベースよりも好ましいと言える。また、 ーシング340とリードフレーム320,330との間の 着性の観点からは、ケーシング340の材料と て熱硬化性樹脂ベースの方が熱可塑性樹脂 ースよりも好ましいと言える。

 従来、発光装置301は、発光素子310が半導 素子であるため球切れなどの心配がなく、 らに初期駆動特性が優れ、振動やオン・オ 点灯の繰り返しに強いという特徴を有する め、屋外の照明用として利用される場合が る。特にこの場合には、長期間の使用によ て、外気から酸素や硫黄が発光素子310の被 部材350に浸透して、各リードフレーム320,330 のインナーリード320a,330aの表面が黒色に変化 する。また、インナーリード320a,330aの表面は 、発光素子310の発光による光と熱によっても 変色する。なお、インナーリード320a,330aの表 面にめっきが施されている場合には、めっき が黒色に変化する。そのため、発光素子310の 周囲のインナーリード320a,330aの反射率が低下 し、発光装置301の出力が低下する(暗くなる) そこで、発光素子310の周囲のインナーリー 320a,330aに樹脂コートを施したり、無機材料 ートを施したりすることで、発光装置301の 命を延ばす方法が提案されている。しかし がら、発光装置301の製造工程において、発 素子310の周囲のインナーリード320a,330aをコ ティングする工程が新たに必要になってし う。しかも、インナーリード320a,330aのコー ィングが絶縁膜としてはたらくので、コー ィング後に発光素子310を配設しても電気的 導通しなくなってしまう。したがって、イ ナーリード320a,330aの全面コーティング後に 部のコーティング領域を剥離するか、また 、インナーリード320a,330aの予め定められた 域のみコーティングするなどの手間を要し 製造工程が複雑化して生産性が悪くなると う問題があった。

 本発明は、前記した問題に鑑み創案された のであり、安定した発光特性を長期間維持 きる発光装置を提供することを目的とする
 また、安定した発光特性を長期間維持でき 発光装置を効率よく製造できる製造方法を 供することを他の目的とする。

 本発明の発光装置は、発光素子と、前記 光素子と電気的に接続される第1および第2 ードフレームと、前記第1および第2リードフ レームの上に前記発光素子を収容する凹部を 形成する周辺部と前記凹部の底面を形成する 底面部とを有する第1樹脂成形体と、前記第1 脂成形体の凹部に収容された前記発光素子 被覆する第2樹脂成形体と、を有する発光装 置であって、前記第1樹脂成形体が、エポキ 樹脂を必須成分とする熱硬化性エポキシ樹 組成物から構成され、前記底面部が前記発 素子の配設領域およびワイヤの配設領域を いて前記第1および第2リードフレームの表面 を覆うと共に、前記底面部の厚さが前記第1 よび第2リードフレームの表面から前記発光 子の先端までの厚さよりも薄いことを特徴 する。発光素子からの光取り出し効率を上 るために、この被覆部分のエッジ部分に、R 面、または、テーパーが備えられていても良 い。

 かかる構成によれば、発光装置は、第1樹 脂成形体の底面部が、発光素子の配設領域と ワイヤの配設領域を除いて第1および第2リー フレームを覆っているので、第1および第2 ードフレームの上面は、発光素子の配設領 とワイヤの配設領域を除いて第1樹脂成形体 底面部により保護される。その結果、発光 置は、安定した発光特性を長期間維持でき 。ここで、発光素子の配設領域とは、発光 子を第1または第2リードフレームに固定す ための接続部材が、第1または第2リードフレ ームに接触する領域およびこの領域の周辺部 、あるいは、発光素子の底面に相当する領域 およびこの領域の周辺部を指す。また、ワイ ヤの配設領域とは、発光素子の電極と接続さ れるワイヤを、第1または第2リードフレーム 固定するための接続部材が、第1または第2 ードフレームに接触する領域およびこの領 の周辺部を指す。なお、周辺部の面積は、 えば、発光素子の保護素子を配設可能な広 の面積を有することが好ましい。

 また、発光装置は、第1樹脂成形体が、エ ポキシ樹脂を必須成分とする熱硬化性エポキ シ樹脂組成物から構成されるので、熱可塑性 樹脂を成分として含む複合材料から構成され る場合と比較して、成形時の熱流動性が優れ て肉薄の成形品を加工し易い。そのため、第 1樹脂成形体の底面部の厚さを、第1および第2 リードフレームの表面から発光素子の先端ま での厚さよりも薄くすることが容易である。 また、発光装置は、第1樹脂成形体の底面部 厚さが第1および第2リードフレームの表面か ら発光素子の先端までの厚さよりも薄いので 、発光素子の上面(主発光面)以外の発光面、 なわち、側面から出射する光を妨げること く第1樹脂成形体の周辺部に到達させること ができる。したがって、側面から出射して第 1樹脂成形体の周辺部に到達した光が当該周 部の内周面で反射することにより、凹部の 面(開口)から外側に発光素子の光を効率よく 放射することができる。その結果、高出力の 発光装置を実現できる。なお、第1樹脂成形 の周辺部は、凹部の上面(開口)に向かって広 がるような傾斜を有することが好ましい。

 また、前記第1樹脂成形体が、トリアジン 誘導体エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂を必 須成分とする熱硬化性エポキシ樹脂組成物か ら構成され、前記第2樹脂成形体が、前記第1 脂成形体と同じ材料、または、ケイ素含有 脂から構成されることが好ましい。

 かかる構成によれば、発光装置は、第2樹 脂成形体が、第1樹脂成形体と同じ材料、ま は、ケイ素含有樹脂から構成されるので、 1樹脂成形体の凹部に充填される第2樹脂成形 体の熱膨張係数と、第1樹脂成形体の熱膨張 数が同じ、または、大きいものであっても 第1樹脂成形体には官能基が多いため、密着 が良く、そのため、第1樹脂成形体の凹部に おいて、第1樹脂成形体の底面部や周辺部と 2樹脂成形体との界面の剥離が生じず、耐熱 、耐光性、密着性等に優れた発光装置とな 。また、第1樹脂成形体と第2樹脂成形体と 密着性が良好なので、第1および第2リードフ レームの浮き上がりは生じ難くなる。

 また、前記第1樹脂成形体が、前記底面部 に、前記発光素子の周囲を取り巻く周縁側面 を有し、前記周縁側面は、前記底面部の上面 側の周囲が、前記底面部の底面側の周囲より も大きくなるような所定の傾斜を有している ことが好ましい。

 かかる構成によれば、発光装置は、第1樹 脂成形体の底面部において、発光素子の周囲 を取り巻く周縁側面は、底面部の上面側の周 囲が底面側の周囲よりも大きくなるような所 定の傾斜を有しているので、周縁側面が垂直 に立設している場合と比較して、傾斜を有し た周縁側面は、発光素子の側面から出射する 光を凹部の上面(開口)から外側に向かう方向 、第1樹脂成形体の周辺部に向かう方向に反 射し易くなる。したがって、発光素子の光を 効率よく放射することができる。

 また、前記第1樹脂成形体が、前記底面部 と前記周辺部とが一体に形成されたものであ るか、または、前記底面部と前記周辺部とが 別々に形成されたものであることが好ましい 。

 かかる構成によれば、発光装置は、第1樹 脂成形体の底面部と周辺部とが一体に形成さ れたものであるときには、底面部と周辺部と の境界を強固に連結することができる。また 、第1樹脂成形体の底面部と周辺部とが別々 形成されたものであるときには、底面部の みや露出部分の面積を容易に設計変更する とができる。

 また、前記第1および第2リードフレーム アンカーホールまたは溝が設けられており 前記アンカーホールまたは溝に前記第1樹脂 形体が充填されていることが好ましい。

 かかる構成によれば、発光装置は、第1お よび第2リードフレームとその上に設けられ 第1樹脂成形体との間の密着性を向上させる とができるので、第1および第2リードフレ ムからその上に設けられた第1樹脂成形体が 離することを防止することができる。この 離を防止することにより、外気、湿気など 侵入によるめっきなどの変色を抑止したり 剥離面での光吸収に起因した光取り出し効 の低下などを抑止したりすることができる その結果、発光装置の信頼性を長期間維持 ることができる。

 また、本発明の発光装置の製造方法は、 光素子と、前記発光素子と電気的に接続さ る第1および第2リードフレームと、前記第1 よび第2リードフレームの上に前記発光素子 を収容する凹部を形成する周辺部と前記凹部 の底面を形成する底面部とを有する第1樹脂 形体と、前記第1樹脂成形体の凹部に収容さ た前記発光素子を被覆する第2樹脂成形体と 、を有し、前記第1樹脂成形体の底面部の厚 が前記第1および第2リードフレームの表面か ら前記発光素子の先端までの厚さよりも薄く 形成された発光装置の製造方法であって、前 記第1樹脂成形体の周辺部と底面部と同じ形 の空間が予め形成された上金型と、前記上 型に対応する下金型とによって、前記第1リ ドフレームと前記第2リードフレームとを、 前記第1および第2リードフレーム間の隙間を けて挟み込む第1の工程と、前記上金型と下 金型とで挟みこまれた空間に第1熱硬化性樹 を注入して前記上金型に形成された空間を 填する第2の工程と、前記上金型に形成され 空間に充填された第1熱硬化性樹脂を前記第 1樹脂成形体として、前記第1および第2リード フレームと共に一体成形する第3の工程と、 記上金型に形成された空間に対応して成形 れた前記第1樹脂成形体の凹部に前記発光素 を収容し、前記収容された発光素子と、前 第1および第2リードフレームとを電気的に 続する第4の工程と、前記第1樹脂成形体の凹 部に第2熱硬化性樹脂を注入して前記凹部に 容された前記発光素子を被覆して前記第2樹 成形体を成形する第5の工程とを含むことを 特徴とする。

 かかる手順によれば、発光装置の製造方 は、第1樹脂成形体の凹部と周辺部と底面部 と同じ形状の空間が予め形成された上金型と 、対応する下金型とを用いるので、発光素子 のケーシングとして機能する肉厚の周辺部と 、第1樹脂成形体の凹部の底面を形成する肉 の底面部とを一度に製造することができる したがって、従来の発光装置で必要であっ 工程を必要としない。すなわち、ケーシン を作製した後で発光素子を実装する前に、 ードフレームの表面に保護用の樹脂等を塗 する工程を必要としない。その結果、生産 が高く、安定した発光特性を長期間維持で る発光装置を製造することができる。

 本発明によれば、安定した発光特性を長 間維持できる発光装置を提供できる。また 安定した発光特性を長期間維持できる発光 置を効率よく製造できる。

本発明の第1実施形態に係る発光装置の 構成の概略を模式的に示す図であって、(a)は 主発光面側から見た平面図、(b)は(a)のI-I線断 面図である。 図1(b)の要部を拡大して示す断面図であ る。 図2に対応した比較例を模式的に示す断 面図である。 図1に示した発光装置の製造工程を模式 的に示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る発光装置の 構成の概略を模式的に示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る発光装置の 構成の概略を模式的に示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る発光装置の 構成の概略を模式的に示す図であって、(a)は 主発光面側から見た平面図、(b)は(a)のVII-VII 断面図である。 本発明の第5実施形態に係る発光装置の 構成の概略を模式的に示す図であって、(a)は 主発光面側から見た平面図、(b)は(a)のVIII-VIII 線断面図である。 本発明の第6実施形態に係る発光装置の 構成の概略を模式的に示す図であって、(a)は 主発光面側から見た平面図、(b)は(a)のIV-IV線 面図である。 本発明の第7実施形態に係る発光装置 構成の概略を模式的に示す図であって、(a) 主発光面側から見た平面図、(b)は(a)のX-X線 面図である。 本発明の第8実施形態に係る発光装置 構成の概略を模式的に示す図であって、(a) 主発光面側から見た平面図、(b)は(a)のXI-XI線 断面図である。 従来の発光装置の構成の概略を模式的 に示す図であって、(a)は主発光面側から見た 平面図、(b)は(a)のXII-XII線断面図である。

 以下、図面を参照して本発明の発光装置お びその製造方法を実施するための最良の形 (以下「実施形態」という)について詳細に 明する。
(第1実施形態)
[発光装置の構成]
 図1は、本発明の第1実施形態に係る発光装 の概略を模式的に示す構成図であって、(a) 主発光面側から見た平面図、(b)は(a)のI-I線 面図である。また、図2は、図1(b)の要部を拡 大して示す断面図である。

 第1実施形態に係る発光装置1は、発光素 10と、第1リードフレーム20と、第2リードフ ーム30と、第1樹脂成形体40と、第2樹脂成形 50とを備える。本実施形態の発光装置1にお て、発光素子10が載置されている側を主面側 と呼び、その反対側を裏面側と呼ぶ。第1お び第2リードフレーム20,30は、発光素子10と電 気的に接続されている。第1樹脂成形体40は、 第1および第2リードフレーム20,30の上に発光 子10を収容する凹部40aを形成する周辺部40bと 凹部40aの底面を形成する底面部40cとを有する 。第2樹脂成形体50は、第1樹脂成形体40の凹部 40aに収容された発光素子10を被覆している。 1樹脂成形体40は、エポキシ樹脂を必須成分 する熱硬化性エポキシ樹脂組成物から構成 れ、第2樹脂成形体50の底面側において底面 40cが発光素子10の配設領域およびワイヤ60の 配設領域を除いて第1および第2リードフレー 20,30の表面を覆うと共に、第2樹脂成形体50 底面側において底面部40cの厚さが第1および 2リードフレーム20,30の表面から発光素子10 先端までの厚さよりも薄い。以下、各構成 材について詳述する。

<発光素子>
 発光素子10は、例えば、窒化ガリウム系化 物半導体から成るLED等から構成される。発 素子10は、主発光面を上向きにして、第1リ ドフレーム20に、例えば、ダイボンド樹脂( 続部材)11を介して載置される。ダイボンド 脂11は、例えば、銀入りのエポキシ樹脂で構 成される。

 本実施形態では、発光素子10を保護するた に保護素子12が設けられている。保護素子12 、例えば、ツェナーダイオードから構成さ る。保護素子12は、図1(a)に示すように、第2 リードフレーム30に配設されている。なお、 護素子12を、第1リードフレーム20に配設し もよい。
 また、発光素子10は、図2に示すように、正 一対の第1電極(カソード)13および第2電極(ア ノード)14とを有している。本実施形態では、 第1電極(カソード)13および第2電極(アノード)1 4は、同一面(上面)に形成されている。

<第1リードフレームおよび第2リードフレー ム>
 第1リードフレーム(-極)20および第2リードフ レーム(+極)30は、一対の正負の電極である。 1リードフレーム20および第2リードフレーム 30は、発光素子10と図示しない外部電極とを 続するものであり、例えば、鉄、リン青銅 銅合金等の電気良導体の金属部材で構成さ ている。第1リードフレーム20および第2リー フレーム30は、図1に示すように、上面(以下 、主面という)の一部と裏面とが第1樹脂成形 40から露出している。第1リードフレーム20 よび第2リードフレーム30の主面は平滑に形 されている。これにより、発光素子10が出射 する光を効率よく反射することができる。ま た、第1リードフレーム20および第2リードフ ーム30は、発光素子10を実装する表面に、例 ば、銀、アルミニウム、銅、金等の金属メ キ、異種金属の合金メッキが施されている これにより、発光素子10が出射する光を効 よく反射することができる。第1リードフレ ム20および第2リードフレーム30は、図1(a)に すように、平面視において、第1樹脂成形体 40の面積に対する第1リードフレーム20および 2リードフレーム30の面積の割合が比較的大 くなるように構成されている。これにより 放熱性が向上して発光素子10の温度上昇を 果的に抑えることができ、発光素子10に比較 的多くの電気を流すことができる。

<第1リードフレーム>
 第1リードフレーム20は、第1樹脂成形体40か 露出している部分として、第1インナーリー ド部20aと、第1アウターリード部20bとを有し いる。本実施形態では、第1インナーリード 20aは、図2に示すように、発光素子10の第1電 極13と電気的に接続されているワイヤ60a(60)の 接触点の周辺部を含む配設領域71と、発光素 10を接続するダイボンド樹脂11の周辺部を含 む発光素子10の配設領域72,73とを備えている なお、図2に示した発光素子10の配設領域72,73 は、図1(a)に示すように、平面視では発光素 10を取り囲む連続した領域を示し、説明の都 合上、2つの符号が付されている。また、図1 示す第1アウターリード部20bは、図示しない 外部電極(負極)と電気的に接続されるもので る。なお、第1アウターリード部20bは、第1 脂成形体40の側面外側に突出している部分だ けを指すのではく、第1樹脂成形体40の裏面側 に露出している部分をも指している。したが って、第1アウターリード部20bを、裏面側に いて、例えば、鉛フリー半田によって、図 しない外部電極(負極)と電気接続することが できる。

<第2リードフレーム>
 第2リードフレーム30は、第1樹脂成形体40か 露出している部分として、第2インナーリー ド部30aと、第2アウターリード部30bとを有し いる。図1に示すように、第2インナーリード 部30aと、第1リードフレーム20の第1インナー ード部20aとの間には、所定の間隔の隙間が けられている。第2インナーリード部30aは、 イヤ60bを介して発光素子10の第2電極14と電 的に接続されている。本実施形態では、こ 第2インナーリード部30aには、図1(a)に示すよ うに、保護素子12が載置されている。なお、 護素子12を載置しない場合には、第2インナ リード部30aは、ワイヤ60bを結合するために 要な面積(ワイヤボンディングエリアの面積 )だけ有していればよい。

 第2アウターリード部30bは、外部電極(正 )と電気的に接続されるものである。なお、 2アウターリード部30bは、第1樹脂成形体40の 側面外側に突出している部分だけを指すので はく、第1樹脂成形体40の裏面側に露出してい る部分をも指している。したがって、第2ア ターリード部30bを、裏面側において、例え 、鉛フリー半田によって、図示しない外部 極(正極)と電気接続することができる。この 第2アウターリード部30bと、第1アウターリー 部20bとは、裏面が実質的に同一な平面を形 している。これにより、発光装置1の実装安 定性を向上することができる。なお、第2ア ターリード部30bや第1アウターリード部20bを 図示しない外部電極に載置した上で当該外 電極に電気的に接続するように構成しても い。

<第1樹脂成形体>
(第1樹脂成形体の構造)
 第1樹脂成形体40は、熱硬化性樹脂から構成 れ、トランスファ・モールド工程により、 1リードフレーム20および第2リードフレーム 30と一体成形されている。
 第1樹脂成形体40は、図1(b)に示すように、第 1リードフレーム20および第2リードフレーム30 の上に、発光素子10を収容する凹部40aを形成 る周辺部40bと、凹部40aの底面を形成する底 部40cとを有している。本実施形態では、周 部40bの内周面は、図1に示すように、凹部40a の開口に向かって広がるような傾斜を有して いる。言い換えると、図1(a)に示すように、 部40aの上面(開口)は、底面よりも広口になっ ている。これにより、発光素子10が上方(前方 )へ出射する光を効率よく取り出すことがで る。第1樹脂成形体40は、図1(b)に示すように 底面部40cの上面と周辺部40bの内周面とがな 傾斜角度が、95°以上150°以下であることが ましく、100°以上120°以下が特に好ましい。 この周辺部40bの内周面は平滑であることが好 ましいが凹凸を設けてもよい。このように凹 凸を設けたときには、第1樹脂成形体40と第2 脂成形体50との界面の密着性を向上させるこ とができる。

 第1樹脂成形体40の底面部40cは、詳細には、 2に示すように、発光素子10の配設領域72,73 、ワイヤ60aの配設領域71と、ワイヤ60bの配設 領域(第2インナーリード部30a)とを除いて、第 1および第2リードフレーム20,30の表面を覆っ いる。図2に示す拡大断面図では、底面部40c ことを便宜上、被覆部41,42,43,44と呼ぶこと する。これら被覆部41,42,43,44は、図1(a)に示 ように、平面視では、第1インナーリード部2 0aおよび第2インナーリード部30aを取り囲む連 続した領域を示し、説明の都合上、4つの符 が付されている。底面部40cの厚さ、すなわ 、被覆部41,42,43,44の厚さは、図2に示すよう 、第1および第2リードフレーム20,30の表面か 発光素子10の先端(上面)までの厚さよりもH 1 だけ薄い。また、本実施形態では、発光素子 10の配設領域72,73と、ワイヤ60aの配設領域71と を分離したので、ダイボンド樹脂11がワイヤ6 0aの接合部に流入することを防止できる。ま 、ワイヤ60bの配設領域(第2インナーリード 30a)には、図1(a)に示すように、保護素子12が けられている。

 ここで、第1樹脂成形体40の底面部40c(被覆部 41,42,43,44)が肉薄に形成されていることによる 効果について図3を参照(適宜図2参照)して説 する。図3は、図2に対応した比較例を模式的 に示す断面図である。図3に示すように、比 例では、被覆部141,142,143,144の厚さが、第1お び第2リードフレーム20,30の表面から発光素 10の先端までの厚さよりも、高さH 2 だけ厚い。この比較例の場合には、発光素子 10の上面(主発光面)以外の発光面、すなわち 側面から水平方向に出射する光は、被覆部14 2,143の側面で反射するので、この反射光を凹 40aの上面(開口)に放射することができない 一方、本実施形態の発光装置1の場合には、 2に示すように、側面から水平方向に出射す る光は、被覆部41,42,43,44の上方を通過して第1 樹脂成形体40の周辺部40bの内周面に到達する したがって、この周辺部40bの内周面で反射 た反射光を凹部40aの上面(開口)から外側に 率よく放射することができる。

(第1樹脂成形体の材料)
 本実施形態では、第1樹脂成形体40は、熱硬 性樹脂ベースの複合材料(以下、第1熱硬化 樹脂という)で構成されており、例えば、ト アジン誘導体エポキシ樹脂を含むエポキシ 脂を必須成分とする熱硬化性エポキシ樹脂 成物が用いられている。特に、トリアジン 導体エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂と水 化された脂環式酸無水物をベースにした熱 化性エポキシ樹脂組成物は、耐熱性、耐光 が優れているので、より好ましい。この第1 熱硬化性樹脂は、トリアジン誘導体エポキシ 樹脂を含むエポキシ樹脂のほかに、例えば、 酸無水物、酸化防止剤、離型剤、光反射材、 無機充填剤、硬化触媒、光安定剤等を含有す る。ここで、光反射材として、例えば、二酸 化チタンを用いた場合には、二酸化チタンは 、エポキシ樹脂の10~60wt%充填されることが好 しい。

<第2樹脂成形体>
 第2樹脂成形体50は、第1樹脂成形体40の凹部4 0aに収容された発光素子10を被覆するもので る。この第2樹脂成形体50は、発光素子10を、 外力や埃、水分などから保護すると共に、発 光素子10の耐熱性、耐候性、耐光性を良好な のとするために設けられている。また、第2 樹脂成形体50は、発光素子10から出射する光 効率よく外部に放射するために設けられて る。本実施形態では、図1(b)に示すように、 2樹脂成形体50の上面は、第1樹脂成形体40の 部40aの上面と一致している。

 第2樹脂成形体50は、第1樹脂成形体40と同 材料、または、ケイ素含有樹脂から構成さ ている。したがって、第2樹脂成形体50は、 膨張係数などの物理的性質が、第1樹脂成形 体40と同じであるか、または、大きくても良 。第1樹脂成形体40には官能基が多いため、 光装置1では、第2樹脂成形体50と第1樹脂成 体40との界面の剥離が生じ難く、耐熱性、耐 光性、密着性等に優れている。なお、第2樹 成形体50を構成する物質を第2熱硬化性樹脂 呼ぶことにする。

 第2樹脂成形体50に、所定の機能を持たせ ために、蛍光物質、拡散剤、染料、顔料、 射性物質からなる群から選択される少なく も1種を混合することもできる。例えば、蛍 光物質を混合することで、発光装置1の色調 整を容易にすることができる。なお、蛍光 質としては、第2熱硬化性樹脂よりも比重が きく、発光素子10からの光を吸収し、波長 換するものを用いることができる。第2熱硬 性樹脂よりも比重が大きいと、凹部40aの底 側に沈降するので好ましい。また、拡散剤 しては、例えば、チタン酸バリウム、酸化 タン、酸化アルミニウム、酸化珪素等を好 に用いることができる。また、染料や顔料 しては、所望外の波長をカットする目的で 例えば、有機や無機の着色染料や着色顔料 用いることができる。

[発光装置の製造方法]
 図1に示した発光装置の製造方法について、 図4を参照(適宜図1および図2参照)して説明す 。図4は、図1に示した発光装置の製造工程 模式的に示す断面図である。ここで、ハウ ング形成用モールド金型200は、上金型201お び下金型202と、エジェクトピン203,204とを備 ている。上金型201には、第1樹脂成形体40の 辺部40bと底面部40cと同じ形状の空間が予め 成されている。また、図1に示した発光装置 1の第1リードフレーム20および第2リードフレ ム30として所定長に切断されて形成される の段階において、発光素子10を実装する表面 にめっきが施された金属平板のことを、第1 ードフレーム20″および第2リードフレーム30 ″と表記する。なお、第1リードフレーム20″ および第2リードフレーム30″は、上面にめっ きが施されている。

 本実施形態では、以下の第1の工程から第 3の工程をトランスファ・モールド工程によ 行う。トランスファ・モールド工程では、 め、上金型201および下金型202に繋がる所定 容器に、所定の大きさを有するペレット状 第1熱硬化性樹脂(タブレット)を入れておく

<第1の工程>
 第1の工程では、図4(a)に示すように、上金 201と下金型202とによって、第1リードフレー 20″と第2リードフレーム30″とを、第1およ 第2リードフレーム20″,30″間の隙間をあけ 配置し、図4(b)に示すように、挟み込む。図 4(a)では、説明の都合上、第1リードフレーム2 0″および第2リードフレーム30″の下面と下 型202とが離間した状態で示したが、第1リー フレーム20″および第2リードフレーム30″ 加熱された下金型202に固定される。図4(b)に す挟み込みにおいては、上金型201も同様に 熱されている。

<第2の工程>
 第2の工程では、上金型201と下金型202とで挟 みこまれた空間に第1熱硬化性樹脂を注入し 上金型201に形成された空間に充填する。具 的には、上金型201および下金型202に繋がる 定の容器に例えばピストンにより圧力を加 ることにより、所定の容器から、図4(b)に示 材料注入ゲート205より、上金型201の空間に 溶融状態の第1熱硬化性樹脂が注入される。 そして、図4(c)に示すように、上金型201に形 された空間が、溶融状態の第1熱硬化性樹脂 よって充填される。

<第3の工程>
 第3の工程では、上金型201に形成された空間 に充填された第1熱硬化性樹脂を第1樹脂成形 40として、第1および第2リードフレーム20″, 30″と共に一体成形する。具体的には、上金 201に形成された空間に充填された第1熱硬化 性樹脂を加熱する。そして、加熱により硬化 (仮硬化)した第1熱硬化性樹脂によって、第1 脂成形体40が成形される。なお、硬化が不十 分な場合は、さらに所定温度で所定時間加熱 することで成形体の強度を向上させ、上金型 201から成形体を離型可能なものとする(後硬 )。

 第1熱硬化性樹脂を硬化させた後、エジェ クトピン203,204で、成形品(ハウジング)を突き 出しながら、上金型201を外し、次に、下金型 202を第1リードフレーム20″および第2リード レーム30″から外す。上金型201および下金型 202から取り外された成形品を図4(d)に示す。 4(d)に示すように、成形品には、発光素子10 ケーシングとなる部分が形成されており、 つ、発光素子10の配設領域およびワイヤボン ディングエリアに必要な領域を除いた第1お び第2リードフレーム20″,30″の表面を覆う 脂コート(被覆部)が形成されている。また、 図4(d)に示す成形品には、ゲートおよびラン ー210が付着しているので、これらを取り除 。さらに、成形品の外周に形成されたバリ 、第1リードフレーム20″および第2リードフ ーム30″上に形成されたバリを除去する。 れにより、第1樹脂成形体40が形成される。 して、第1リードフレーム20″および第2リー フレーム30″において、第1アウターリード 20bおよび第2アウターリード部30bに相当する 部分にメッキを施す。

 なお、ゲートおよびランナー210を取り除 ときには、ランナーを除去する治具(または 金型)や、ゲートをカットする治具(または金 )を使用することができる。また、バリを除 去するときには、成形品や、第1リードフレ ム20″および第2リードフレーム30″を、電解 処理(またはケミカル処理)後、ブラスト処理( blast)することができる。なお、ブラスト処理 には、例えば、ウォータージェットを使用し た湿式ブラストや、研磨剤を使用した乾式ブ ラストを用いることができる。

<第4の工程>
 第4の工程では、図4(e)に示すように、上金 201に形成された空間に対応して成形された 1樹脂成形体40の凹部40aに発光素子10を収容し 、この収容された発光素子10と、第1および第 2リードフレーム20″,30″とを電気的に接続す る。具体的には、発光素子10を凹部40aの底面 第1インナーリード部20aに、例えばハンダ材 料を用いて載置する(ダイボンドする)。そし 、発光素子10の第1電極13と第1インナーリー 部20aとをワイヤ60aを介して電気的に接続す と共に、発光素子10の第2電極14と第2インナ リード部30aとをワイヤ60bを介して電気的に 続する。

<第5の工程>
 第5の工程では、図4(f)に示すように、第1樹 成形体40の凹部40aに第2熱硬化性樹脂を注入 て凹部40aに収容された発光素子10を被覆し 第2樹脂成形体50を成形する。具体的には、 2の熱硬化性樹脂を凹部40aの上面まで滴下す ことで、凹部40aに第2熱硬化性樹脂を充填す る。そして、凹部40aに充填された第2熱硬化 樹脂を加熱して硬化させ、第2樹脂成形体50 成形する。そして、第1および第2リードフレ ーム20″,30″を所定の位置で切断して、第1お よび第2リードフレーム20,30を形成する。なお 、第1樹脂成形体40の凹部40aに第2熱硬化性樹 を充填する方法は、例えば、射出、圧縮や 出などを用いることもできる。ただし、滴 によれば凹部40a内に残存する空気を効果的 排出できるので、滴下により充填すること 好ましい。

 本実施形態の発光装置1によれば、第1お び第2リードフレーム20,30は、第1樹脂成形体4 0の底面部40c(被覆部41~44)によって、発光素子1 0の配設領域とワイヤ60の配設領域を除いて覆 われているので、第1および第2リードフレー 20,30の表面に施されためっきが保護されて 発光装置1は、安定した発光特性を長期間維 できる。

 また、本実施形態の発光装置の製造方法 よれば、第1樹脂成形体40の周辺部40bと底面 40cと同じ形状の空間が予め形成された上金 201と、対応する下金型202とを用いることで 第1樹脂成形体40の凹部40aの底面を形成する 薄の底面部40c(被覆部41~44)と、凹部40aを形成 する肉厚の周辺部40bとを一度に製造すること ができる。したがって、従来よりも生産性が 高く、安定した発光特性を長期間維持できる 発光装置を製造することができる。

(第2実施形態)
 図5は、本発明の第2実施形態に係る発光装 の構成の概略を模式的に示す断面図である この第2実施形態に係る発光装置は、第1樹脂 成形体40の底面部40c(被覆部41,42,43,44)の形状が 異なる点を除いて、第1実施形態と同様な構 なので、同じ構成には同じ符号を付して説 を省略する。図5に示すように、第2実施形態 に係る発光装置の第1樹脂成形体40の底面部40c は、被覆部41,42,43,44に、発光素子10の周囲を り巻く周縁側面42a,43aを有している。この周 側面42a,43aは、底面部40c(被覆部41,42,43,44)の 面側の周囲が、底面部40c(被覆部41,42,43,44)の 面側の周囲よりも大きくなるような所定の 斜を有している。一方、図2を参照して説明 した第1実施形態の周縁側面(被覆部42の左側 、および、被覆部43の右側面)は垂直に立設 ている。

 したがって、第2実施形態によれば、図5 示す周縁側面42a,43aが、図2に示した周縁側面 と比較して、発光素子の側面から出射する光 を凹部40aの上面(開口)から外側に向かう方向 、第1樹脂成形体40の周辺部40bの内周面に向 う方向に反射し易くなる。したがって、発 素子10の光を効率よく放射することができ 。

(第3実施形態)
 図6は、本発明の第3実施形態に係る発光装 の構成の概略を模式的に示す断面図である この第3実施形態に係る発光装置は、第1樹脂 成形体40の底面部40cの形状が異なる点を除い 、第1実施形態と同様な構成なので、同じ構 成には同じ符号を付して説明を省略する。第 3実施形態に係る発光装置の第1樹脂成形体40 、図6に示すように、底面部40c(被覆部41,43,44) が、発光素子10の配設領域73,74と、ワイヤ60a 配設領域74と、ワイヤ60bの配設領域(第2イン ーリード部30a)とを除いて、第1および第2リ ドフレーム20,30の表面を覆っており、被覆 41に延長部41aが形成されている。つまり、図 6に示した第1樹脂成形体40の底面部40c(被覆部4 1,43,44)には、図2を参照して説明した第1実施 態におけるワイヤ60a単独の配設領域71が形成 されておらず、図6に示すように、ワイヤ60a 配設領域74は、発光素子10の配設領域74と共 である。言い換えると、第1リードフレーム2 0の第1インナーリード部20aが、1箇所にだけ設 けられている。一方、第1実施形態では、図1 よび図2に示したように、第1インナーリー 部20aが、2箇所に分離して配置されている。

 したがって、第3実施形態によれば、第1 ンナーリード部20aの面積を、第1実施形態と 較して、狭小にすることができる。つまり 第3実施形態では、第1樹脂成形体40の底面部 40c(被覆部)を第1実施形態と比較して拡大する ことができる。その結果、第1および第2リー フレーム20,30の表面に施されためっきを効 的に保護し、長期間安定した高出力の発光 置を実現することができる。また、第3実施 態では、第1樹脂成形体40を成形するための 型の形状を、第1実施形態と比較して、簡略 化することができる。

(第4実施形態)
 図7は、本発明の第4実施形態に係る発光装 の概略を模式的に示す構成図であって、(a) 主発光面側から見た平面図、(b)は(a)のVII-VII 断面図である。この第4実施形態に係る発光 装置1Cは、第1および第2リードフレーム20,30と は別に基台80を設けている。第4実施形態の発 光装置1Cは、基台80を備えると共に、第1およ 第2リードフレーム20,30の形状が異なる点を いて、第1実施形態の発光装置1と同様な構 なので、同じ構成には同じ符号を付して説 を省略する。基台80は、第1リードフレーム20 と第2リードフレーム30との間に設けられる。 基台80には発光素子10が載置される。基台80は 、主面側から見て矩形形状を成しているが、 円柱形、円錐台形など、種々の形態を取るこ とができる。基台80は、発光素子10からの熱 外部に放熱し易くするために設けることも きる。基台80は、第1および第2リードフレー 20,30と同じ材質、かつ、同じ打ち抜き加工 施した板状のものを使用することもできる 、第1および第2リードフレーム20,30と異なる 質、厚さのものを使用することもできる。 台80は、放熱性の観点から銅、鉄が好まし が、アルミニウム、銀、金、これらの合金 どの金属やエポキシ樹脂などの樹脂を使用 ることもできる。また基台80は、発光素子10 らの光の反射率を高めるため、銅や鉄に銀 ッキ、金メッキを施すことが好ましい。基 80を設ける場合であっても、基台80並びに第 1および第2リードフレーム20,30における発光 子10の配設領域やワイヤ60a,60bの配設領域は 1樹脂成形体40で覆われていない。第1樹脂成 体40の底面部40cの角部(エッジ部分)は、丸み (R面)を帯びていること、または、傾斜(テー ー)が設けられていることが好ましい。この うに形成することが好ましい理由は2つある 。1つは、発光素子10からの光取り出し効率を 向上させることができるためである。もう1 は、成型時における金型からの離型性が向 するためである。なお、図7では、第1樹脂成 形体40の底面部40cは、丸みを帯びた角部(エッ ジ部分)を有している。

(第5実施形態)
 図8は、本発明の第5実施形態に係る発光装 の概略を模式的に示す構成図であって、(a) 主発光面側から見た平面図、(b)は(a)のVIII-VII I線断面図である。この第5実施形態に係る発 装置1Dは、第1リードフレーム20にアンカー ール90a(90)が設けられており、また、第2リー ドフレーム30にアンカーホール90b(90)が設けら れている点を除いて、第1実施形態の発光装 1と同様な構成なので、同じ構成には同じ符 を付して説明を省略する。アンカーホール9 0a,90bは、図8(a)に示すように平面視で丸穴で り、図8(b)に示すように、裏面側の大径部91 、主面側の小径部92とを備えている。大径部 91の直径Dは、第1および第2リードフレーム20,3 0のプレス加工を容易に行うためには、第1お び第2リードフレーム20,30の厚みtとほぼ同じ またはそれ以上であることが好ましい(D≧t) なお、アンカーホール90が円柱状である場合 には、その直径が厚みtとほぼ同じまたはそ 以上であることが好ましい。また、アンカ ホール90a,90bは、平面視で丸穴であるものと たが、その形状は特に限定されるものでは く、例えば、長穴、多角形穴などを用いる ともできる。

 アンカーホール90a,90bには、第1樹脂成形 40がそれぞれ充填されている。また、アンカ ーホール90a,90bは、第1および第2リードフレー ム20,30上の第1樹脂成形体40の周辺部40bの直下 配置されている。これにより、アンカーホ ル90a,90bに充填された第1樹脂成形体40は、第 1および第2リードフレーム20,30上の第1樹脂成 体40の周辺部40bと第1および第2リードフレー ム20,30との密着性を向上させることができる したがって、発光装置1Dは、第1樹脂成形体4 0と第2樹脂成形体50との間の密着性も向上さ ることができる。例えば、第2樹脂成形体50 材料として、第1樹脂成形体40と異なる材料( えばシリコーン樹脂)を用いた場合には、同 じ材料を用いた場合と比べて、熱による膨張 や収縮の差が大きくなる。しかしながら、こ のような場合であっても、第1および第2リー フレーム20,30からその上に設けられた第1樹 成形体40が剥離することや、第2樹脂成形体5 0が第1樹脂成形体40から剥離することを好適 防止することができる。このように剥離を 止することにより、外気、湿気などの侵入 よるめっきなどの変色を抑止したり、剥離 での光吸収に起因した光取り出し効率の低 などを抑止したりすることができる。その 果、発光装置1Dの信頼性を長期間維持するこ とができる。

 図8に示したアンカーホール90の形状、配 および個数は一例であって、これに限定さ るものではない。以下、アンカーホール90 形状、配置および個数の変形例を第6実施形 ないし第8実施形態として説明する。

(第6実施形態)
 図9は、本発明の第6実施形態に係る発光装 の概略を模式的に示す構成図であって、(a) 主発光面側から見た平面図、(b)は(a)のIX-IX線 断面図である。この第6実施形態に係る発光 置1Eは、第1リードフレーム20に、円柱状のア ンカーホール90c(90),90d(90)が設けられている点 を除いて、第1実施形態の発光装置1と同様な 成なので、同じ構成には同じ符号を付して 明を省略する。アンカーホール90c,90dには、 第1樹脂成形体40がそれぞれ充填されている。 アンカーホール90c,90dは、第1リードフレーム2 0上の第1樹脂成形体40の凹部40aの底面部40cの 下に配置されている。ただし、第1樹脂成形 40の凹部40aの底面部40cから第1リードフレー 20が露出している部分(第1インナーリード部 20a)から、外気や湿気などが侵入しやすいの 、第1インナーリード部20aにできるだけ近い 置にアンカーホール90c,90dを設けることが好 ましい。これにより、アンカーホール90c,90d 充填された第1樹脂成形体40は、第1リードフ ーム20上の第1樹脂成形体40の底面部40cと、 1リードフレーム20との密着性を向上させる とができる。なお、アンカーホール90を、第 2リードフレーム30上の第1樹脂成形体40の凹部 40aの底面部40cの直下に配置してもよい。これ により、第2リードフレーム30上の第1樹脂成 体40の底面部40cと、第2リードフレーム30との 密着性を向上させることができる。

(第7実施形態)
 図10は、本発明の第7実施形態に係る発光装 の概略を模式的に示す構成図であって、(a) 主発光面側から見た平面図、(b)は(a)のX-X線 面図である。この第7実施形態に係る発光装 置1Fは、第1リードフレーム20に、円柱状のア カーホール90e(90)が設けられている点を除い て、第1実施形態の発光装置1と同様な構成な で、同じ構成には同じ符号を付して説明を 略する。アンカーホール90eには、第1樹脂成 形体40が充填されている。アンカーホール90e 、第1リードフレーム20上の第1樹脂成形体40 凹部40aの底面部40cの直下、かつ、発光素子1 0とワイヤ60aとを結ぶ直線上付近に配置され いる。一般に、発光装置を製造する工程と て、発光素子10を第1リードフレーム20に載置 するダイボンディング工程や、発光素子10と 1および第2リードフレーム20,30とをワイヤ60 介して電気的に接続するワイヤボンディン 工程において、第1および第2リードフレー 20,30には負荷がかかる。そのため、第1樹脂 形体40と第1および第2リードフレーム20,30と 剥離が生じ易い。しかしながら、発光装置1F は、アンカーホール90eを設けたので、発光装 置1Fの製造時において第1樹脂成形体40と第1リ ードフレーム20との剥離を防止することがで る。なお、アンカーホール90を、第2リード レーム30上の第1樹脂成形体40の凹部40aの底 部40cの直下、かつ、発光素子10とワイヤ60bと を結ぶ直線上付近に配置してもよい。これに より、第2リードフレーム30上の第1樹脂成形 40の底面部40cと、第2リードフレーム30との密 着性を向上させることができる。

(第8実施形態)
 図11は、本発明の第8実施形態に係る発光装 の概略を模式的に示す構成図であって、(a) 主発光面側から見た平面図、(b)は(a)のXI-XI 断面図である。この第8実施形態に係る発光 置1Gは、第1リードフレーム20または第2リー フレーム30を貫通したアンカーホール90の代 わりに、貫通していない溝が設けられている 点を除いて、第5または第6実施形態の発光装 1D,1Eと同様な構成なので、同じ構成には同 符号を付して説明を省略する。具体的には 第1リードフレーム20に、断面がV字形状で平 視直線のV溝93,94,95,96が設けられており、第2 リードフレーム30に、同様なV溝97,98が設けら ている。これらのV溝93~98には、第1樹脂成形 体40がそれぞれ充填されている。このうち、V 溝93,94は、図9に示したアンカーホール90c,90d 同様な位置に配置され、同様な効果を奏す ことができる。また、V溝95,96は、図8に示し アンカーホール90aを間に挟むように、第1リ ードフレーム20上の第1樹脂成形体40の凹部40a 底面部40cの直下に配置され、同様な効果を することができる。さらに、V溝97,98は、図8 に示したアンカーホール90bを間に挟むように 、第1リードフレーム20上の第1樹脂成形体40の 凹部40aの底面部40cの直下に配置され、同様な 効果を奏することができる。このようにV溝93 ~98を形成することにより、第1樹脂成形体40の 成形時における樹脂流れを調整することがで きる。これにより、図11(a)において左右方向( 水平方向)や上下方向(垂直方向)へのずれを抑 えることができる。なお、V溝93~98の個数、長 さ、幅、厚み等は適宜変更できる。また、図 11(a)においてV溝93~98を上下方向(垂直方向)に 成したが、左右方向(水平方向)やその他の方 向に形成してもよい。また、平面視で直線の V溝の代わりに、平面視で曲線のV溝を形成し もよい。また、溝の断面形状はU字形状であ ってもよい。さらに、図8~図10に示したアン ーホール90を併用してもよい。

 以上、各実施形態について説明したが、 発明はこれらに限定されるものではなく、 の趣旨を変えない範囲でさまざまに実施す ことができる。例えば、各実施形態の発光 置の製造方法では、上金型201および下金型2 02を用いて、第1樹脂成形体40の底面部40cと周 部40bとを一体に形成するものとして説明し が、これに限定されるものではなく、第1樹 脂成形体40の底面部40cと周辺部40bとを別々に 成することもできる。この場合には、例え 、第1樹脂成形体40の凹部40aの底面が完全に 出するような従来の金型を用いて周辺部40b みを成形し、その後、凹部40aの底面から露 した第1および第2リードフレーム20,30の中で 所定領域をマスクして第1熱硬化樹脂をコー ィングして底面部40cを形成すればよい。こ により、底面部40cの厚さや、マスク領域の 積等の設計変更を柔軟に行うことが可能と る。

 また、各実施形態の発光装置では、発光 子10は、同一面に正負一対の電極を有する のとして説明したが、発光素子の上面と下 とに正負一対の電極を有するものを用いる ともできる。この場合、発光素子の下面の 極はワイヤを用いずに、電気伝導性のある イボンド部材を用いて第1リードフレーム20 電気的に接続する。

 また、各実施形態の発光装置は、1つの発 光素子10と、1組の第1リードフレーム20および 第2リードフレーム30とを備えるものとしたが 、複数の発光素子10と、それぞれの発光素子1 0に対応する複数組の第1リードフレーム20お び第2リードフレーム30とを備えることもで る。また、発光素子10を配設する1つ以上の ードフレームと、これらのリードフレーム 独立させた正負の電極の役割を有する2つ以 のリードフレームとを備えることもできる

 また、各実施形態では、図1(a)に示したよ うに、第1樹脂成形体40の主面側の形状を矩形 で示したが、五角形等の多角形や円形(正円 楕円)とすることもできる。また、第1樹脂成 形体40の凹部40aの主面側の形状を正円で示し が、楕円、略円形、矩形、五角形等の多角 とすることも可能である。また、第1樹脂成 形体40の主面側に発光素子10のカソードの目 としてカソードマークを付けるようにして よい。

 また、第1樹脂成形体40に混合する物質は 各実施形態で説明したものに限定されず、 定の機能を持たせるために、遮光性物質、 散剤、顔料、蛍光物質、反射性物質からな 群から選択される少なくとも1種を混合する ようにしてもよい。例えば、遮光性物質を混 合することで、第1樹脂成形体40を透過する光 を低減することができる。また、拡散剤を混 合することで、発光装置からの光が主に前方 および側方に均一に出射されるようにするこ とができる。また、顔料として白色系のもの を添加することで、光の吸収を低減すること ができる。

 また、発光素子10の裏面側において、第1 ードフレーム20と第2リードフレーム30との の隙間を覆うように絶縁部材を薄くコーテ ングするようにしてもよい。この場合、絶 部材は、例えば、エポキシ樹脂シート等の 気絶縁性を有した樹脂などから構成される この絶縁部材により、半田付け時に、裏面 の第1アウターリード部20bと第2アウターリー ド部30bとの間が半田により短絡することを防 止することができる。

<蛍光物質の例示>
 また、各実施形態では、第2樹脂成形体50に 合する蛍光物質は、発光素子10からの光を 収し異なる波長の光に波長変換するもので ると説明して、その詳細は明示しなかった 、以下の蛍光物質を用いることが好ましい すなわち、蛍光物質は、例えば、Eu、Ce等の ンタノイド系元素で主に賦活される窒化物 蛍光体・酸窒化物系蛍光体・サイアロン系 光体、Eu等のランタノイド系、Mn等の遷移金 属系の元素により主に付活されるアルカリ土 類ハロゲンアパタイト蛍光体、アルカリ土類 金属ホウ酸ハロゲン蛍光体、アルカリ土類金 属アルミン酸塩蛍光体、アルカリ土類ケイ酸 塩、アルカリ土類硫化物、アルカリ土類チオ ガレート、アルカリ土類窒化ケイ素、ゲルマ ン酸塩、又は、Ce等のランタノイド系元素で に付活される希土類アルミン酸塩、希土類 イ酸塩又はEu等のランタノイド系元素で主 賦活される有機及び有機錯体等から選ばれ 少なくともいずれか1以上であることが好ま い。具体例として、下記の蛍光体を使用す ことができるが、これに限定されない。

 Eu、Ce等のランタノイド系元素で主に賦活さ れる窒化物系蛍光体は、M 2 Si 5 N 8 :Eu、CaAlSiN 3 :Eu(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なく とも1種以上である。)などがある。また、MSi 7 N 10 :Eu、M 1.8 Si 5 O 0.2 N 8 :Eu、M 0.9 Si 7 O 0.1 N 10 :Eu(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なく とも1種以上である。)などもある。

 Eu、Ce等のランタノイド系元素で主に賦活さ れる酸窒化物系蛍光体は、MSi 2 O 2 N 2 :Eu(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なく とも1種以上である。)などがある。

 Eu、Ce等のランタノイド系元素で主に賦活さ れるサイアロン系蛍光体は、M p/2 Si 12-p-q Al p+q O q N 16-p :Ce、M-Al-Si-O-N(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ば る少なくとも1種以上である。qは0~2.5、pは1. 5~3である。)などがある。

 Eu等のランタノイド系、Mn等の遷移金属系の 元素により主に付活されるアルカリ土類ハロ ゲンアパタイト蛍光体には、M 5 (PO 4 ) 3 X:R(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なく とも1種以上である。Xは、F、Cl、Br、Iから選 れる少なくとも1種以上である。Rは、Eu、Mn EuとMn、のいずれか1以上である。)などがあ 。

 アルカリ土類金属ホウ酸ハロゲン蛍光体に 、M 2 B 5 O 9 X:R(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なく とも1種以上である。Xは、F、Cl、Br、Iから選 れる少なくとも1種以上である。Rは、Eu、Mn EuとMn、のいずれか1以上である。)などがあ 。

 アルカリ土類金属アルミン酸塩蛍光体には SrAl 2 O 4 :R、Sr 4 Al 14 O 25 :R、CaAl 2 O 4 :R、BaMg 2 Al 16 O 27 :R、BaMg 2 Al 16 O 12 :R、BaMgAl 10 O 17 :R(Rは、Eu、Mn、EuとMn、のいずれか1以上であ 。)などがある。

 アルカリ土類硫化物蛍光体には、La 2 O 2 S:Eu、Y 2 O 2 S:Eu、Gd 2 O 2 S:Euなどがある。

 Ce等のランタノイド系元素で主に賦活され 希土類アルミン酸塩蛍光体には、Y 3 Al 5 O 12 :Ce、(Y 0.8 Gd 0.2 ) 3 Al 5 O 12 :Ce、Y 3 (Al 0.8 Ga 0.2 ) 5 O 12 :Ce、(Y,Gd) 3 (Al,Ga) 5 O 12 の組成式で表されるYAG系蛍光体などがある。 また、Yの一部若しくは全部をTb、Lu等で置換 たTb 3 Al 5 O 12 :Ce、Lu 3 Al 5 O 12 :Ceなどもある。

 その他の蛍光体には、ZnS:Eu、Zn 2 GeO 4 :Mn、MGa 2 S 4 :Eu(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なく とも1種以上である。Xは、F、Cl、Br、Iから選 れる少なくとも1種以上である。)などがあ 。

 前記蛍光体は、所望に応じてEuに代えて 又は、Euに加えてTb、Cu、Ag、Au、Cr、Nd、Dy、C o、Ni、Tiから選択される1種以上を含有させる こともできる。

 また、前記蛍光体以外の蛍光体であって 同様の性能、効果を有する蛍光体も使用す ことができる。

 これらの蛍光体は、発光素子10の励起光 より、黄色、赤色、緑色、青色に発光スペ トルを有する蛍光体を使用することができ ほか、これらの中間色である黄色、青緑色 橙色などに発光スペクトルを有する蛍光体 使用することができる。これらの蛍光体を 々組み合わせて使用することにより、種々 発光色を有する発光装置を製造することが きる。

 例えば、青色に発光するGaN系化合物半導体 用いて、Y 3 Al 5 O 12 :Ce若しくは(Y 0.8 Gd 0.2 ) 3 Al 5 O 12 :Ceの蛍光物質に照射し、波長変換を行う。発 光素子10からの光と、蛍光物質からの光との 合色により白色に発光する発光装置を提供 ることができる。

 例えば、緑色から黄色に発光するCaSi 2 O 2 N 2 :Eu、又はSrSi 2 O 2 N 2 :Euと、蛍光体である青色に発光する(Sr,Ca) 5 (PO 4 ) 3 Cl:Eu、赤色に発光する(Ca,Sr) 2 Si 5 N 8 :Euと、からなる蛍光体を使用することによっ て、演色性の良好な白色に発光する発光装置 を提供することができる。これは、色の三源 色である赤・青・緑を使用しているため、第 1の蛍光体及び第2の蛍光体の配合比を変える とのみで、所望の白色光を実現することが きる。

 本発明の効果を確認するために第1実施形 態に係る発光装置の製造方法を用いて、第1 施形態に係る発光装置を製造した。具体的 は、予め、上金型と下金型とに分割されて 成されているハウジング形成用モールド金 を構成する上金型に、第1樹脂成形体40の周 部40bと底面部40cと同じ形状の空間を形成す と共に、第1樹脂成形体40を成形するための 1熱硬化性樹脂を作製した。そして、空間が 成された上金型201および下金型202と、作製 た第1熱硬化性樹脂と、予め用意した第2熱 化性樹脂とを利用して、図4に示した製造工 にしたがって発光装置1を製造した。

<第1熱硬化性樹脂の材料>
 第1樹脂成形体40を成形するための第1熱硬化 性樹脂は、大別して、表1に示すエポキシ樹 (A)と、表2に示す混合物とから構成される。

 エポキシ樹脂(A)は、表1に示すように、トリ アジン誘導体エポキシ樹脂(A1)と、水素添加 ポキシ樹脂(A2)と、その他の芳香族エポキシ 脂(A3)とを含む。
 また、表2に示す混合物は、酸無水物(B)と、 酸化防止剤(C)と、光反射材(D)と、無機充填剤 (E)と、硬化触媒(F)である。詳細には、酸無水 物(B)は、非炭素炭素二重結合酸無水物(B1)と 含炭素炭素二重結合酸無水物(B2)とを含む。 た、酸化防止剤(C)は、リン系酸化防止剤(C1) と、フェノール系酸化防止剤(C2)とを含む。 た、硬化触媒(F)は、リン系硬化触媒(F1)と、 ミダゾール系触媒(F2)とを含む。

<第1熱硬化性樹脂の作製>
 表1に示すエポキシ樹脂(A)と、表2に示す酸 水物(B)および酸化防止剤(C)とを反応釜によ て、80℃にて5時間溶融混合し、冷却して固 させた後、粉砕して、一次生成物を得た。 の一次生成物と、表2に示す光反射材(D)、無 充填剤(E)、硬化触媒(F)および離型剤とを所 の組成比にて配合し、熱2本ロールにて均一 に溶融混合し、冷却、粉砕して第1熱硬化性 脂として、白色エポキシ樹脂組成物の硬化 を作製した。

<発光素子>
 InGaNを発光層とするサファイア基板からな 青色発光の発光素子を用いた。
<第1および第2リードフレームの作製>
 銅合金で構成された平板に打ち抜き加工を し、その表面に銀メッキを施して、第1リー ドフレーム20″と第2リードフレーム30″とを 製した。
<ワイヤ>
 直径が30μmの金線ワイヤを用いた。
<第2熱硬化性樹脂>
 シリコーン樹脂100重量部に対して、YAG蛍光 (イットリウム・アルミニウム・ガーネット 系蛍光体)30重量部と、酸化珪素よりなる光拡 散剤5重量部とを含むものを使用した。

<発光装置の製造>
 銀メッキを施された銅合金の第1リードフレ ーム20″と第2リードフレーム30″に、表1およ び表2に示した原材料から作製された第1熱硬 性樹脂よりなる成形体をトランスファ・モ ルド工程により成形した。ここで、第1リー ドフレーム20″と第2リードフレーム30″を固 する際に上金型201および下金型202を約150℃ 約3分間加熱した。また、後硬化として、さ らに約150℃で約3時間加熱した。また、第2熱 化性樹脂を、室温から150℃まで3時間かけで 昇温し、150℃で5時間加熱して硬化させた。 製された第1樹脂成形体40は、レーザ波長430nm 以上のレーザ光の反射率が70%以上であった。

 本発明に係る発光装置は、照明器具、バ クライト、車載用発光装置、ディスプレイ 動画照明補助光源、その他の一般的民生用 源などに利用することができる。