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Title:
MAGNETIC DISC SUBSTRATE, MAGNETIC DISC, AND MAGNETIC DISC DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/102751
Kind Code:
A1
Abstract:
It is possible to provide a magnetic disc substrate which has a high reliability by suppressing generation of a crash even when a magnetic disc is rotated at a high speed and starts and stops by the load/unload method. A magnetic disc using the substrate is also provided. A representative configuration of the magnetic disc substrate is a disc-shaped glass substrate (10) having a substantially flat main surface (11), an end surface (12), a chamfered surface (13) formed between the main surface (11) and the end surface (12), and a separation portion (14) formed at a periphery of the main surface (11) as a portion raised or lowered with respectto the flat surface other than the periphery. The separation portion has a substantially identical size over the entire circumference of the glass substrate (10).

Inventors:
TAKIZAWA TOSHIO (JP)
PHANDORN KRAISORN (TH)
NISHIMORI KENICHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/052710
Publication Date:
August 28, 2008
Filing Date:
February 19, 2008
Export Citation:
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Assignee:
HOYA CORP (JP)
HOYA GLASS DISK THAILAND LTD (TH)
TAKIZAWA TOSHIO (JP)
PHANDORN KRAISORN (TH)
NISHIMORI KENICHI (JP)
International Classes:
G11B5/73; G11B5/82
Foreign References:
JP2001167427A2001-06-22
JP2001041736A2001-02-16
JPH06274871A1994-09-30
Attorney, Agent or Firm:
IKEDA, Noriyasu et al. (4-10 Nishishinbashi 1-chom, Minato-ku Tokyo 03, JP)
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Claims:
 円板状の基板であって、略平坦な主表面と、端面と、前記主表面と端面との間に形成した面取面と、前記主表面内の周縁に該周縁以外の平坦面に対して隆起または沈降した乖離部とを備え、
 前記乖離部の乖離の大きさが、当該基板の全周に亘って略均一であることを特徴とする磁気ディスク用基板。
 前記乖離の大きさは、任意の半径位置の円周方向において略均一であることを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク用基板。
 当該基板について前記乖離部を円周方向に30°ごとに12点を測定した場合に、乖離の大きさの変動が5nm以下であることを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク用基板。
 前記乖離部における隆起または沈降が最大となる極部は、当該基板の中心から略同じ距離にあることを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク用基板。
 前記主表面において、前記乖離部における隆起または沈降が最大となる極部によって形成される円の真円度は600μm以内であることを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク用基板。
 当該基板は中心に円孔を備え、
 前記主表面において、前記乖離部における隆起または沈降が最大となる極部によって形成される円と、前記円孔の同芯度は1200μm以内であることを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク用基板。
 当該基板は、磁気ディスクの外縁を経由して磁気ヘッドが磁気ディスクの主表面に対してロード及びアンロードされるロードアンロード方式の磁気ディスク装置に搭載される磁気ディスクに用いる基板であることを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク用基板。
 当該基板は、少なくとも5400rpm以上の回転数で磁気ディスクを回転させる磁気ディスク装置に搭載するための磁気ディスクに用いる基板であることを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク用基板。
 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の基板上に少なくとも磁性層を形成したことを特徴とする磁気ディスク。
 タッチダウンハイトが4nm以下であることを特徴とする請求項9記載の磁気ディスク。
 記録密度が、200GBit/inch 2 以上であることを特徴とする請求項9記載のである磁気ディスク。
 請求項9乃至請求項11のいずれか1項に記載の磁気ディスクを搭載してなる磁気ディスク装置。
 円板状の基板であって、主表面と、端面と、前記主表面と端面との間に形成した面取面と、前記主表面内の周縁に該周縁以外の平坦面に対して隆起または沈降した乖離が形成された乖離部とを備え、
 前記乖離部の形状は、当該基板の全周に亘って均一であることを特徴とする磁気ディスク用基板。
 円板状基板であって、前記円板状基板は略平坦な主表面と、端面と、前記主表面と端面との間に介在する面取面とを備え、
 前記主表面と面取面との間には、前記主表面に対して隆起した隆起部を有し、
 前記円板状基板の主表面を平面視した場合に、前記隆起部は、前記主表面を略均一な高さで包囲していることを特徴とする磁気ディスク用基板。
 円板状基板であって、前記円板状基板は略平坦な主表面と、端面と、前記主表面と端面との間に介在する面取面とを備え、
 前記円板状基板の主表面を平面視した場合に、前記主表面と面取面との間には、前記主表面に対して沈降した沈降部が円形に形成されており、前記円板状基板の中心から所定距離離間した位置における前記沈降部の主表面からの深さは略均一とされていることを特徴とする磁気ディスク用基板。
 DFH(dynamic flying height)ヘッド対応の磁気ディスクの基板として用いられる基板であることを特徴とする請求項1、13、14、15のいずれか1項に記載の磁気ディスク用基板。
 当該基板は化学強化処理が可能なガラス基板であり、かつ、基板表面の少なくとも一部の表面にイオン交換層を有するガラス基板であって、
 イオン交換層の層厚が端面のほうが主表面よりも厚くなっていることを特徴とする請求項1、13、14、15のいずれか1項に記載の磁気ディスク用基板。
 円板状の基板であって、略平坦な主表面と、端面と、前記主表面と端面との間に形成した面取面と、前記主表面内の周縁に該周縁以外の平坦面に対して隆起した乖離部とを備え、
 前記乖離部は当該基板の全周に亘って形成されており、
 前記乖離部における隆起が最大となる極部は、当該基板の中心から略同じ距離にあることを特徴とする磁気ディスク用基板。
 隆起した乖離部における極部は、該乖離部の全周に亘って、当該基板の中心から外径までの半径方向の距離において92.0~97.0%の範囲内にあることを特徴とする請求項18記載の磁気ディスク用基板。
 前記主表面において、前記極部によって形成される円の真円度は600μm以内であることを特徴とする請求項18記載の磁気ディスク用基板。
 当該基板は中心に円孔を備え、
 前記主表面において、前記極部によって形成される円と、前記円孔の同芯度は1200μm以内であることを特徴とする請求項18記載の磁気ディスク用基板。
 前記乖離部は前記主表面内の周縁に形成された該周縁以外の平坦面に対する隆起および/または沈降を含み、
 前記乖離部における乖離の大きさが、当該基板の全周に亘って略均一に形成されていることを特徴とする請求項18記載の磁気ディスク用基板。
 前記乖離部において、前記乖離の大きさの変動が5nm以下であることを特徴とする請求項22記載の磁気ディスク用基板。
 当該基板は、磁気ディスクの外縁を経由して磁気ヘッドが磁気ディスクの主表面に対してロード及びアンロードされるロードアンロード方式の磁気ディスク装置に搭載される磁気ディスクに用いる基板であることを特徴とする請求項18記載の磁気ディスク用基板。
 当該基板は、少なくとも5400rpm以上の回転数で磁気ディスクを回転させる磁気ディスク装置に搭載するための磁気ディスクに用いる基板であることを特徴とする請求項18記載の基板。
 請求項18乃至請求項25のいずれか1項に記載の基板上に少なくとも磁性層を形成したことを特徴とする磁気ディスク。
 タッチダウンハイトが4nm以下であることを特徴とする請求項26記載の磁気ディスク。
 記録密度が、200GBit/inch2以上である請求項26記載の磁気ディスク。
 請求項26乃至請求項28のいずれか1項に記載の磁気ディスクを搭載してなる磁気ディスク装置。
Description:
[規則37.2に基づく発明の名称]  気ディスク用基板および磁気ディスク、磁 ディスク装置

 本発明は磁気記録媒体に用いられる磁気 ィスク用基板、およびこれを用いた磁気デ スクに関する。

 近年、情報化技術の高度化に伴い、情報 録技術、特に磁気記録技術は著しく進歩し いる。磁気記録媒体のひとつであるHDD(ハー ドディスクドライブ)等に搭載される磁気記 媒体として磁気ディスクがある。磁気ディ クはアルミニウム-マグネシウム合金製の金 基板上にNiP(ニッケルリン)等の膜を被着し り、ガラス基板やセラミクス基板等の基板 に下地層、磁性層、保護層、潤滑層を順次 層したりして構成される。従来は磁気ディ ク用の基板としてアルミニウム基板が広く いられてきた。しかし磁気ディスクの小型 、薄板化、および高密度記録化に伴い、ア ミニウム基板に比べ基板表面の平坦度及び 板強度に優れたガラス基板に徐々に置き換 りつつある。

 また携帯機器や自動車に大容量の磁気記 媒体を搭載すべく、耐衝撃性の向上も求め れている点においても、剛性の高いガラス 板は有利である。携帯機器に搭載するため 基板のサイズは縮小化の傾向がある。この め従来の3.5インチ基板から、2.5インチ基板 1.8インチ基板、1インチ基板、もしくはさら に小さな基板が求められるようになってきて いる。基板が小さくなれば許容される寸法誤 差も小さくなり、さらに精密な形状加工が求 められている。

 また、磁気記録技術の高密度化に伴い、 気ヘッドの方も薄膜ヘッドから、磁気抵抗 ヘッド(MRヘッド)、大型磁気抵抗型ヘッド(GM Rヘッド)へと推移してきており、磁気ヘッド 基板からの浮上量が10nm以下にまで狭くなっ てきている。ただし、このように極狭な浮上 量で磁気ディスク上に磁気ヘッドを浮上飛行 させる場合には、フライスティクション障害 が発生しやすいという問題がある。フライス ティクション障害とは、磁気ディスク上を浮 上飛行している磁気ヘッドが、浮上姿勢や浮 上量に変調をきたす障害であり、これにより 不規則な再生出力変動の発生を伴うことであ る。また、このフライスティクション障害が 生ずると、浮上飛行中の磁気ヘッドが磁気デ ィスクに接触してしまうヘッドクラッシュ障 害を生じてしまうことがある。従ってガラス 基板表面には、高度な平坦度および平滑度が 求められるようになってきている。

 また、ガラス基板の表面の面積を有効活 するために、従来のCSS方式(Contact Start Stop) に変わって、ロードアンロード方式(Load UnLoa d)が採用されるようになってきている。CSS方 はディスク停止時に基板表面に磁気ヘッド 接触させる方式であり、基板表面にCSS用領 (磁気ヘッドとの接触摺動用領域)を設ける 要がある。これに対しロードアンロード方 はディスク停止時に磁気ヘッドをガラス基 の外側に退避させる方式であり、CSS用領域 記録面として使用できるという利点がある また、磁気ディスク装置の停止時において 、たとえ強い衝撃が加えられたとしても、 気ヘッドが退避しているため、磁気ディス の損傷を最小限に抑制することができる。 搬性の小型ハードディスクでは、情報記録 量の確保や耐衝撃性を向上させる観点から ードアンロード方式の起動再生方式とガラ 基板を利用した磁気ディスクとの組み合わ が選択されている。

 ロードアンロード方式では、磁気ヘッド ガラス基板の端部を通過することから、ガ ス基板の外縁部分の形状が特に問題となる ガラス基板の外縁部分に形状の乱れ(隆起や 沈降)があると、磁気ヘッドの浮上姿勢が乱 れ、磁気ヘッドがガラス基板の外から入っ くる際、または出て行く際に接触しやすく り、クラッシュ障害を生じる可能性がある 従って特にディスク外縁部分には、高い平 度が求められている。

 また磁気ディスクは、高密度化だけでは く、高速化の要請もある。従来はガラス基 を搭載した磁気ディスク装置は4200rpm等の相 対的に低速な回転速度を利用していた。しか し近年では、例えば7200rpm以上の回転数で利 されるようになりつつある。さらに近い将 には、10000rpm以上の回転数で利用されるよう になることが見込まれている。このような高 速回転を行うと、取りわけ磁気ディスクの外 縁付近の線速度が増大する。例えば、回転数 が4200rpmである磁器ディスクにおいて基板中 から半径32.5mm位置の線速度は14.3m/秒である 、5400rpmでは線速度が18.4m/秒、7200rpmでは線速 度が24.5m/秒となる。このように線速度が高速 になるディスク外縁部分において、上記のフ ライスティクション障害およびヘッドクラッ シュ障害が特に生じやすい。従ってこの点に おいても、特に外縁部分に高い平坦度が求め られる。

 また近年は接触摺動型記録媒体(接触記録 型記録媒体)も見直されつつある。接触摺動 記録媒体は、記録ヘッドを磁気ディスクに 触摺動させた状態で読み書きする記録方式 ある。接触摺動型記録媒体は、それ自体は くからある記録方式であるが、記録ヘッド 磁気ディスクの間隔を狭くするほど記録密 を上げることができるため、あらためて今 発展する記録方式であると考えられている また、記録ヘッドの浮上量を低減させてい と、記録ヘッドが磁気ディスクに接触して まう場合がある。つまり、記録ヘッドの浮 量を低減した結果、部分的には記録ヘッド 磁気ディスクに対して接触摺動する場合が る。しかし、接触摺動した場合、記録ヘッ の摩耗が大きな問題となる。また記録ヘッ が跳ねてしまうと、信号品質が劣化したり 離接の衝撃によって記録ヘッドが損傷した するおそれがあるという問題もある。これ はいずれも磁気ディスク表面の凹凸に大き 起因し、磁気ディスクの回転速度(すなわち 速度)が速くなるほどに影響が大きくなる。 従ってこの点においても、特に外縁部分に高 い平坦度が求められる。

 一方、従来から特許文献1(特開2005-141852) 示されるように、基板主表面を研磨した際 、外縁部分の平坦度が不十分となるという 題がある。すなわち、ガラス基板は表裏の 表面を研磨パッドで挟むように押圧し、研 材を含有したスラリーを供給しつつ、ガラ 基板と研磨パッドとを相対的に移動させて 磨している。このとき主表面の外縁部分に キージャンプと呼ばれる隆起(主表面の外縁 分が他の主表面の部分よりも突出すること) を生じたり、ロールオフと呼ばれる沈降(主 面の外縁部分が他の主表面の部分よりも相 的に多く削られた状態となること)を生じた する。スキージャンプとロールオフはいず か一方が発生する場合もあるが、両方が発 する場合もある。

特開2005-141852号公報

 上記したように、磁気ディスクの外縁部 こそは、最も線速度が大きくなるため凹凸 影響が大きく、最も平坦度が求められる部 である。またロードアンロード方式におけ 磁気ヘッドの通過に対しても、磁気ディス の外縁部分には平坦度が要請される。しか て、その外縁部分にはスキージャンプまた ロールオフが発生し、平坦度が低下しやす 。そのためスキージャンプやロールオフを きる限り低減し、またはこれらの低減され ガラス基板を磁気ディスクに用いるように 理する必要がある。そして、磁気ディスク 基板を製造する際にも、この端部形状が良 ・不良品の判断の指標の1つとして用いられ ている。

 しかしながら、上記のように管理された 気ディスク用基板を用いて、磁気ディスク 生産し、ハードディスクを製造した結果、 ッドクラッシュが多発するという問題が生 た。

 そこで、上記端部形状を規定するための 理値を、より一層厳しくする(端部形状に基 づく良品・不良品の判断基準を厳しくする) とで、ヘッドクラッシュを低減させること 試みた。その結果、ヘッドクラッシュが起 る割合は相対的に減少したが、やはり、ヘ ドクラッシュが起きるという問題が発生し 。

 本発明は上記問題に鑑みてなされたもの あり、その目的は、磁気ディスクを高速回 させてもクラッシュ障害の発生を抑止して 頼性が高く、ロードアンロード方式で起動 止するハードディスクに好適な基板、およ これを用いた磁気ディスクを提供すること ある。

 本願発明者らは、上記問題点について、 意検討した結果、上記管理値を厳しくした 合でも、ヘッドクラッシュが起きる場合と きない場合があることに着目し、それぞれ 基板の端部形状を観察してみた。すると、 理値上は問題ないと判定されたガラス基板 面内における端部形状にばらつきがあるこ を見出した。

[本発明の第1の態様]
 更に、本願発明者らは、ガラス基板の面内 おける端部形状のバラツキ、より具体的に 、ガラス基板の主表面端部における隆起(沈 降)形状を当該ガラス基板の主表面と直交す 高さ方向で略同じになるように抑制するこ で、ヘッドクラッシュを防止できるガラス 板を提供することができることを見出し、 発明の第1の態様を完成させるに至った。

 すなわち、本発明の第1の態様にかかる磁 気ディスク用基板の代表的な構成は、円板状 の基板であって、略平坦な主表面と、端面と 、主表面と端面との間に形成した面取面と、 主表面内の周縁に該周縁以外の平坦面に対し て隆起または沈降した乖離部とを備え、乖離 部の乖離の大きさは、基板の全周に亘って略 均一であることを特徴とする。

 換言すれば、基板の主表面は面取面との に該主表面に対して隆起または沈降した乖 部を有し、基板の主表面を平面視した場合 、乖離部が主表面を略均一な高さで包囲し いることを特徴とする。ここで、「略均一 高さ」とは、例えば、乖離部の高さの差が5 nm以内であることが好ましい。

 上記構成によれば、磁気ディスク用基板 特に外縁部分の平坦度を向上させることが きる。従って、特に磁気ディスクの外縁部 において磁気ヘッドの浮上姿勢が乱される いうことがなく、磁気ディスクを高速回転 せた場合であっても磁気ディスクと磁気ヘ ドとが接触するおそれがなく、信頼性を高 ることができる。また、ロードアンロード 式における磁気ヘッドの通過に対しても、 気ヘッドの浮上姿勢が特に磁気ディスクの 縁部分で乱されたり、磁気ディスクと接触 たりするおそれがない。

 つまり、基板の主表面端部に形成され、 つ、基板全周に亘って形成された盛り上が 形状(隆起)の高さを、基板の円周方向で略 じにすることにより、当該基板を用いて磁 ディスク装置(ハードディスクドライブ:HDD) 製造した場合に、磁気ヘッドの浮上飛行を 定化できるので、ヘッドクラッシュを引き こすことを防止できる。

 乖離の大きさは、任意の半径位置の円周 向において略均一であることが好ましい。 気ヘッドは磁気ディスク上を主に円周方向 走査するため、円周方向において略均一で ることにより、より磁気ディスクと磁気ヘ ドとの接触を防止することができる。

 基板について乖離部を円周方向に30°ごと に12点を測定した場合に、乖離の大きさの変 、すなわち基板の円周に沿って形成された 離部における基板の主表面と直交する方向 差(変動量)が5nm以下であることが好ましい このような範囲とすることにより、本発明 第1の態様の効果をより確実に得ることがで る。

 乖離部における隆起または沈降が最大と る極部は、基板の中心から略同じ距離にあ ことが好ましい。換言すると、当該基板は 心に円孔を備え、前記主表面において、前 乖離部における隆起または沈降が最大とな 極部によって形成される円の中心は、上記 孔の中心と略同じ位置にあることが好まし 。これにより円周方向の乖離の大きさを略 一とすることができる。

 主表面において、乖離部における隆起ま は沈降が最大となる極部によって形成され 円の真円度は600μm以内にするとよい。400μm 内とすればより好ましい。さらに理想的に 200μm以内であることが好ましい。真円度が くなる(値が大きくなる)と、仮に極部の乖 の大きさが均一であっても、円周方向に見 乖離の大きさが略均一とならなくなる。し し真円度を上記範囲とすることにより、記 ヘッドの大きさに対して円周方向の乖離の きさを略均一とすることができる。

 基板は中心に円孔を備え、主表面におい 、乖離部における隆起または沈降が最大と る極部によって形成される円と、円孔の同 度は1200μm以内にするとよい。1000μm以内と ればより好ましい。さらに理想的には800μm 内であることが好ましい。同芯度が低くな (値が大きくなる)と、仮に極部の乖離が均一 であっても、円周方向に見て乖離の大きさが 略均一とならなくなる。しかし同芯度を上記 範囲とすることにより、記録ヘッドの大きさ に対して円周方向の乖離の大きさを略均一と することができる。

 また、上記乖離部は、上記主表面と直交 る方向からみたとき、当該乖離部を結んだ の真円度が、記録ヘッドのディスク半径方 に対する大きさを考慮して、0.02mm+1.00mm(記 ヘッドのピコスライダーの幅)=1.02mmであるこ とが好ましい。換言すると、ガラス基板の断 面から見たとき、上記乖離部が存在している 位置の変動は、基板の半径方向において1.02mm 以内の範囲に収まっていることが好ましい。

 基板は、磁気ディスクの外縁を経由して 気ヘッドが磁気ディスクの主表面に対して ード及びアンロードされるロードアンロー 方式の磁気ディスク装置に搭載される磁気 ィスクに用いる基板であってもよい。外縁 分の平坦度が高いことから、ロードアンロ ド方式に適した基板とすることができる。

 基板は、少なくとも5400rpmの回転数で磁気 ディスクを回転させる磁気ディスク装置に搭 載するための磁気ディスクに用いる基板であ ってもよい。外縁部分の平坦度が高いことか ら、高速回転させた場合であっても磁気ディ スクと磁気ヘッドとが接触するおそれがなく 、信頼性を高めることができる。

 本発明の第1の態様に係る磁気ディスクの 製造方法の代表的な構成は、上記磁気ディス ク用基板の製造方法により得られた磁気ディ スク用基板の表面に、少なくとも磁性層を形 成することを特徴とする。これにより、主表 面の外縁部分も高度な平坦度を備えた磁気デ ィスクを製造することができる。

[本発明の第2の態様]
 また、本願発明者らは、ガラス基板の面内 おける端部形状のバラツキ、より具体的に 、ガラス基板の主表面端部における盛り上 り形状を当該ガラス基板の半径方向で略同 になるように抑制することで、ヘッドクラ シュを防止できるガラス基板を提供するこ ができることを見出し、本発明の第2の態様 を完成させるに至った。

 すなわち、本発明の第2の態様にかかる磁 気ディスク用基板の代表的な構成は、上記課 題を解決するために、円板状の基板であって 、略平坦な主表面と、端面と、前記主表面と 端面との間に形成した面取面と、前記主表面 内の周縁に該周縁以外の平坦面に対して隆起 した乖離部とを備え、前記乖離部は当該基板 の全周に亘って形成されており、前記乖離部 における隆起が最大となる極部は、当該基板 の中心から略同じ距離にあることを特徴とす る。

 上記構成によれば、磁気ディスク用基板 特に外縁部分において、記録ヘッドが走査 る方向である円周方向の平坦度を向上させ ことができる。従って、特に磁気ディスク 外縁部分において磁気ヘッドの浮上姿勢が されるということがなく、磁気ディスクを 速回転させた場合であっても磁気ディスク 磁気ヘッドとが接触するおそれがなく、信 性を高めることができる。また、ロードア ロード方式における磁気ヘッドの通過に対 ても、磁気ヘッドの浮上姿勢が特に磁気デ スクの外縁部分で乱されたり、磁気ディス と接触したりするおそれがない。

 つまり、基板の主表面端部に形成され、 つ、基板全周に亘って形成された盛り上が 形状(隆起)の半径方向の位置を、基板の円 方向で略同じにすることにより、当該基板 用いて磁気ディスク装置(ハードディスクド イブ:HDD)を製造した場合に、磁気ヘッドの 上飛行を安定化できるので、ヘッドクラッ ュを引き起こすことを防止できる。

 主表面において、隆起した乖離部におけ 極部は、該乖離部の全周に亘って、当該基 の中心から外径までの半径方向の距離にお て92.0~97.0%の範囲内にあることが好ましい。 また、基板の外周端面を基準として、端面か ら1~2.6mmの範囲内とすることでもよい。これ より、従来のスキージャンプ、ロールオフ またはダブオフなどの測定によって極部の 置を知ることができる。

 主表面において、極部によって形成され 円の真円度は600μm以内にするとよい。400μm 内とすればより好ましい。さらに理想的に 200μm以内であることが好ましい。真円度が くなる(値が大きくなる)と、仮に極部の乖 の大きさが均一であっても、円周方向に見 乖離の大きさが略均一とならなくなる。し し真円度を上記範囲とすることにより、記 ヘッドの大きさに対して円周方向の乖離の きさを略均一とすることができる。

 当該基板は中心に円孔を備え、主表面に いて、極部によって形成される円と、円孔 同芯度は1200μm以内にするとよい。1000μm以 とすればより好ましい。さらに理想的には80 0μm以内であることが好ましい。同芯度が低 なる(値が大きくなる)と、仮に極部の乖離の 大きさが均一であっても、円周方向に見て乖 離の大きさが略均一とならなくなる。しかし 同芯度を上記範囲とすることにより、記録ヘ ッドの大きさに対して円周方向の乖離の大き さを略均一とすることができる。

 乖離部における乖離の大きさは、当該基 の全周に亘って略均一であってもよい。す わち、基板の主表面は面取面との間に該主 面に対して隆起または沈降した乖離部を有 、基板の主表面を平面視した場合に、乖離 が主表面を略均一な高さで包囲していても い。乖離の大きさは、任意の半径位置の円 方向において略均一であることが好ましい 磁気ヘッドは磁気ディスク上を主に円周方 に走査するため、円周方向において略均一 あることにより、より磁気ディスクと磁気 ッドとの接触を防止することができる。こ で「略均一」とは、真円度を上記範囲とし かつ記録ヘッドのディスク半径方向に対す 大きさの両者を考慮して、0.02mm+1.00mm(記録 ッドのピコスライダーの幅)=1.02mmとすること が好ましい。

 乖離部において、乖離の大きさの変動、 なわち基板の円周に沿って形成された乖離 における基板の主表面と直交する方向の差( 変動量)が5nm以下であることが好ましい。こ ような範囲とすることにより、本発明の第2 態様の効果をより確実に得ることができる

 当該基板は、磁気ディスクの外縁を経由 て磁気ヘッドが磁気ディスクの主表面に対 てロード及びアンロードされるロードアン ード方式の磁気ディスク装置に搭載される 気ディスクに用いる基板であってもよい。 縁部分の平坦度が高いことから、ロードア ロード方式に適した基板とすることができ 。

 当該基板は、少なくとも5400rpm以上の回転 数で磁気ディスクを回転させる磁気ディスク 装置に搭載するための磁気ディスクに用いる 基板であってもよい。外縁部分の平坦度が高 いことから、高速回転させた場合であっても 磁気ディスクと磁気ヘッドとが接触するおそ れがなく、信頼性を高めることができる。

 本発明の第2の態様に係る磁気ディスクの 製造方法の代表的な構成は、上記磁気ディス ク用基板の製造方法により得られた磁気ディ スク用基板の表面に、少なくとも磁性層を形 成することを特徴とする。これにより、主表 面の外縁部分も高度な平坦度を備えた磁気デ ィスクを製造することができる。

 本発明の第1の態様によれば、磁気ディス ク用基板の特に外縁部分の平坦度を向上させ ることができる。従って、特に磁気ディスク の外縁部分において磁気ヘッドの浮上姿勢が 乱されるということがなく、かつ、磁気ディ スクを高速回転させた場合であっても磁気デ ィスクと磁気ヘッドとが接触するおそれがな く、信頼性を高めることができる。また、ロ ードアンロード方式における磁気ヘッドの通 過に対しても、磁気ヘッドの浮上姿勢が特に 磁気ディスクの外縁部分で乱されたり、磁気 ディスクと接触したりするおそれがない。

 本発明の第2の態様によれば、磁気ディス ク用基板の特に外縁部分において、記録ヘッ ドが走査する方向である円周方向の平坦度を 向上させることができる。従って、特に磁気 ディスクの外縁部分において磁気ヘッドの浮 上姿勢が乱されるということがなく、かつ、 磁気ディスクを高速回転させた場合であって も磁気ディスクと磁気ヘッドとが接触するお それがなく、信頼性を高めることができる。 また、ロードアンロード方式における磁気ヘ ッドの通過に対しても、磁気ヘッドの浮上姿 勢が特に磁気ディスクの外縁部分で乱された り、磁気ディスクと接触したりするおそれが ない。

図1(a)は本発明の特徴を説明するために 使用する図であり、磁気ディスク用基板の端 部形状がスキージャンプ形状の場合について 説明する図であり、図1(b)は本発明の特徴を 明するために使用する図であり、磁気ディ ク用基板の端部形状がロールオフ形状の場 について説明する図である。 本発明の特徴を説明するために使用す 図であり、磁気ディスク用基板の端部形状 おいて、任意の2点間を結ぶ直線からの最大 乖離値について説明する図である。 本発明の第1の実施形態を説明するため に使用する図であり、磁気ディスク用基板の 端部形状において、任意の2点間を結ぶ直線 らの最大乖離値を測定した結果を示す図で る。 本発明の第1の実施形態を説明するため に使用する図であり、磁気ディスク用基板の 端部形状がスキージャンプ形状の場合の極部 の半径位置を測定した結果を示す図である。 本発明の第1の実施形態を説明するため に使用する図であり、磁気ディスク用基板の 端部形状において、任意の2点間を結ぶ直線 らの最大乖離値を測定した結果を示す図で る。 本発明の第2の実施形態を説明するため に使用する図であり、磁気ディスク用基板の 端部形状がスキージャンプ形状の場合の極部 の半径位置を測定した結果を示す図である。 本発明の第2の実施形態を説明するため に使用する図であり、磁気ディスク用基板の 端部形状において、任意の2点間を結ぶ直線 らの最大乖離値を測定した結果を示す図で る。

符号の説明

 10  ガラス基板
 11  主表面
 12  端面
 13  面取面
 14  乖離部
 15  極部

 次に、本発明にかかる磁気ディスク用基 、およびこれを用いた磁気ディスクの実施 態について説明する。なお、以下の実施例 示す寸法、材料、その他具体的な数値など 、発明の理解を容易とするための例示に過 ず、特に断る場合を除き、本発明を限定す ものではない。

 まず、図1及び図2を参照して、本発明の 徴を説明するために使用する「乖離部」及 「極部」等について説明する。

 図1は磁気ディスク用基板の端部形状の一 例であるスキージャンプ形状とロールオフ形 状について説明する側面図である。

 上記磁気ディスク用基板10は、円板形状 しており、その中心には円孔が形成されて る。そして、磁気ディスク用基板10は、図1 示すように、情報の記録再生領域となる主 面11と、当該主表面11に対して直交している 面12と、当該主表面と端面との間に介在し いる面取面13とを備えている。なお、後述す る端面研磨工程により端面12と面取面13との 界が不明瞭になる場合もあるため、本発明 端面12とその両側の面取面13があわせて一つ 曲面を構成する場合も含むものとする。

 主表面は、情報を記録再生するための領 であるため、記録ヘッドが浮上走行するた に実質的に平坦になっている。しかし、上 ガラス基板10を製造する上で、上記主表面 周縁には、例えば、ガラス基板の主表面に ける中心部分と比べて、当該主表面に対し 隆起または沈降している乖離部14が形成され ることになる。この乖離部14は、ガラス基板 おける主表面の内周端部側と外周端部側の 方に形成されている。

 図1(a)に示すように、スキージャンプ形状 は主表面11の外縁部分が隆起する形状であり 図1(b)に示すように、ロールオフ形状はガラ ス基板10の外縁部分が沈降する形状である。

 図2は任意の2点間を結ぶ直線からの最大 離値を用いて測定する例である。すなわち 任意の2点間を結ぶ直線を基準面とし、この 準面から見た隆起または沈降の最大点であ 極部15の大きさ(最大乖離値)を測定すること により、評価を行うものである。

 2点間の最大乖離値は、図2に示すように 任意の2点R1、R2を結んだ直線と、その範囲内 における正方向の最大距離である。そして2 R1・R2を、スキージャンプ形状の頂点である 部15を含み、かつ、上記2点を結んだ直線か の最大距離が、上記極部15側になるように 当該2点の位置を設定することにより、上記 部15の状態を測定することできる。

 上記任意の2点R1、R2の設定としては、具 的には、例えば外径サイズが2.5インチ(外径6 5mmφ)の基板の場合、ガラス基板の中心からの 距離をそれぞれ29.9mm(R1)、31.5mmの点(R2)のよう 定めることができる。換言すると、上記任 の2点を、基板の中心から基板端面までの距 離を100%としたとき、基板中心から、92%の位 と97%の位置とを2点として定めることもでき 。そして、この2点間に、磁気ディスク用基 板の乖離部(隆起部または沈降部)14が存在し いる。また、この2点のうちの基板中心から い地点は、磁気ヘッドが浮上走行する領域 ある。

 なお、以下に述べる実施形態においては 上記のように主表面内の周縁に該周縁以外 平坦面に対して形成された隆起または沈降 、総じて主表面の平坦面に対する「乖離」 称する。そして、この乖離が形成された部 を乖離部14と称することとする。なお図1お び図2を参照すればわかるように、最も大き な乖離を呈している位置が極部15である。

[第1の実施形態]
 まず、本発明の第1の実施形態について説明 する。

 (磁気ディスク用基板)
 発明者らは、スキージャンプまたはロール フに起因する磁気ディスク主表面の凹凸を 減し、高速回転させてもクラッシュ障害の 生を抑止しうる磁気ディスクを提供するた に鋭意検討した結果、同じ基板であっても 周方向に異なる位置にあってはスキージャ プまたはロールオフの様子が異なることを 出し、前述した本発明の第1の態様を完成す るに到った。

 すなわち、従来からもガラス基板を出荷 る前に、周縁部分の形状を測定することに ってガラス基板が良品であるか否かを判断 ていた。しかしガラス基板は安価かつ大量 生産しなくてはならず、また検査した基板 出荷製品とできないことから(破壊試験)、 ットから数枚のサンプルを抜き出して、そ ぞれ1つの位置についてのみを測定していた そして測定した結果、良品と判定されたガ ス基板を用いて磁気ディスクを製造した場 であっても、グライドテストで不良品と判 されるガラス基板が多い場合と少ない場合 あることが分かった。

 そこで、発明者らが詳細に検査したとこ 、円周方向に複数の位置で端部形状を測定 ると、位置によって極部15の位置および大 さが異なっていることがわかった。そのた 、検査をパスしたロットであっても、いざ 気ディスクにして磁気ディスク装置に組み むと、所望の性能を発揮できない場合があ ことがわかった。その一方で、ガラス基板 主表面の周縁に形成された極部15の大きさ、 換言すると、主表面の端部に形成されたスキ ージャンプ(隆起)の最大値が円周方向で略同 であるガラス基板を磁気ディスクにして磁 ディスク装置に組み込むと、ヘッドクラッ ュを引き起こすことがないことがわかった

 そこで本実施形態においては、乖離が形 された乖離部14をガラス基板10の全周に亘っ て形成し、かつ乖離部14における隆起または 降の最大値である乖離の大きさを、ガラス 板10の全周に亘って略均一とした。換言す ば、ガラス基板10の主表面11は面取面との間 該主表面に対して隆起または沈降した乖離 14を有し、ガラス基板の主表面を平面視し 場合に、乖離部14が主表面を略均一な高さで 包囲させた。これについて以下に説明する。

 次に本実施形態にかかる磁気ディスク用 板を製造するための製造方法について説明 る。

 磁気ディスク用基板は、様々な工程を経 製造される(詳細については後述する)が、 実施形態にかかる磁気ディスク用基板のよ に、主表面の周縁部に、当該ガラス基板の 心から略同じ距離に乖離部(隆起部または沈 部)14の頂点である極部15を有するものを製 する場合には、特に、最終研磨工程(第2研磨 工程)が重要になる。なお、主表面の周縁部 上記隆起部が形成されるか、上記平坦面に して沈降している沈降部が形成されるのか ついても、上記最終研磨工程の研磨条件に ってその大部分が決定される。なお、以下 説明では、隆起部を形成するための条件に いて説明する。

 記憶密度の向上に伴い、求められる上記 起部の高さは一段と低くなってきており、 の形状・大きさが決定する要因のほとんど 最終研磨工程の研磨条件に依存している。

 そして、最終研磨工程における様々な研 条件の多くが、上記隆起部の形状・大きさ 影響を与えているが、なかでも特に、加工 ート(加工速度)と加工圧とが影響している

 以下に、遊星歯車方式の研磨装置を使用 てガラス基板の主表面を研磨する最終研磨 程について説明する。なお、上記最終研磨 程を行うためには、遊星歯車方式の研磨装 を使用しなくても行うことができることは うまでもない。例えば、枚葉式の研磨装置 用いて上記ガラス基板に対して最終研磨工 を行っても良い。

 最終研磨工程では、当該ガラス基板の両 表面を研磨パッドで押圧しながら、研磨パ ドとガラス基板とを相対的に移動させるこ により、上記ガラス基板の研磨を行う。こ とき、単位時間当たりの取代が加工レート あり、ガラス基板を押圧する圧力が加工圧 ある。

 そして、本実施形態にかかる磁気ガラス 板を製造するためには、加工レートを0.20μm /分~0.45μm/分の範囲内とし、かつ、加工圧を8. 0Pa~10.5Paの範囲内とすることが好ましい。他 研磨条件は影響が比較的小さいために限定 ではないが、例えば2.5インチ型ディスク(φ65 mm)の場合、研磨パッドの硬度を85(アスカーC 度)、研磨材の粒径を1.0(μm)とすることがで る。上記の条件を外れて研磨が行われた場 には、端部の形状が悪化したり、ガラス基 が割れるおそれがある。

 また、本実施形態にかかる磁気ディスク 板を製造するためには、最終研磨工程にお て、研磨加工を目的とした加工圧(本加工圧 )で基板を研磨した後、この本加工圧よりも い(例えば、1Pa以下)の加工圧で基板を研磨す ることがより好ましい。特に、本加工圧で基 板を研磨する研磨時間の約半分程度の時間、 この低い加工圧で研磨することが好ましい。 このようにすることで、端部形状の円周方向 のバラツキを低減させることができる。

 また、本実施形態にかかる磁気ディスク 板を製造するためには、化学強化処理が可 なガラス基板に対して、化学強化処理を行 た後に、基板主表面を研磨することで、磁 ディスク用ガラス基板を得ることが好まし 。化学強化処理(イオン交換処理)を施した 合、端部形状が研磨後よりも粗くなる場合 ある。このため端部形状の円周方向のバラ キを低減させる場合には、化学強化処理を した後で研磨処理を施したほうが、端部形 の円周方向のバラツキが低減された磁気デ スク用ガラス基板を高歩留まりで生産する とができる。なお、化学強化処理後に主表 研磨処理を施したガラス基板は、基板表面 少なくとも一部の表面にイオン交換層を有 るガラス基板であって、イオン交換層の層 が端面のほうが主表面よりも厚くなってい 。

 また、化学強化処理後に主表面研磨処理 施したガラス基板は、主表面の粗さを低減 るためにも好ましい。特に、近年の垂直磁 記録方式で要求される基板の表面粗さは、 来と比べて著しく下がってきている。この 求を満たすためには、化学強化処理後に主 面研磨処理を施したガラス基板とすること 好ましい。

 なお、本実施形態にかかる磁気ディスク 基板のAFM(電子顕微鏡)を用いて測定した表 粗さRaが0.15nm以下であることが好ましい。

 また、本実施形態にかかる磁気ディスク 基板を製造するためには、遊星歯車方式の 磨装置を使用して最終研磨を行う場合には キャリアの自転回数と装置内を公転する公 回数との関係も重要になってくる。

 遊星歯車方式においては、複数枚のガラ 基板がキャリアに保持される。そして、こ 保持されたガラス基板はキャリアと共に、 の上下面に研磨パッドが圧接される。そし この状態で、キャリアが自転しながら公転 ることによって上記ガラス基板は研磨され 。すなわち、ガラス基板と研磨パッドとの 対移動の方向は、ランダムであることによ 平均化されるものの、ガラス基板の円周方 とは全く関係しない。このためガラス基板 外縁部分に形成されるスキージャンプ等は その半径方向の位置や大きさが、円周方向 位置においてばらつきが生じてしまう。

 そこで、この円周方向のバラツキを少な するためには、キャリアの自転回数と公転 数との比を0.125~8の範囲内と設定することが 好ましい。この範囲を越えた条件で研磨を行 った場合には、ガラス基板の周縁に形成に形 成されるスキージャンプ(隆起部)の形状が円 方向で乱れてしまうことが多い。

 そして、上記ガラス基板の主表面と直交 る方向から当該ガラス基板を見たとき、上 乖離の大きさ(高さ)が円周方向においてば ついた場合には、磁気ディスクが回転して 録ヘッド(磁気ヘッド)が走査した際に激しい 上下変動が生じることになり、記録ヘッドの 浮上飛行が不安定化する。記録ヘッドが上記 乖離の大きさの変動に追従できなければ、ヘ ッドクラッシュが起きることになる。

 これについて詳細に説明すると、記録ヘ ドが、磁気ディスク上を浮上飛行する場合 当該記録ヘッドは、乖離の大きさの変動が きい場合でも、その変動の割合が小さい(ゆ るやかである)場合には追従が可能である。 かし、微少な飛行距離の間に大きな乖離の 動があった場合には、クラッシュを引き起 すことになる。つまり、本実施形態にかか 磁気ディスク用基板は、ヘッドが高速で浮 飛行する場合には、特に好適な形態となる

 一方、上記構成のように乖離部14の乖離 大きさをガラス基板の全周に亘って略均一 形成したことにより、仮にスキージャンプ ロールオフが発生していたとしても、記録 ッドが走査する際に常に極部15の峰の上を通 過するのであれば、クラッシュ障害を発生す るほどの高低差はないと考えられる。すなわ ち本発明は、円周方向における基板表面の高 さ変動こそが重要であることに着目している 。

 従って本実施形態の構成によれば、磁気 ィスク用基板の特に外縁部分において、円 方向の粗さやうねりを低減し、平坦度を向 させることができる。従って、スキージャ プやロールオフが発生しているにもかかわ ず、磁気ヘッドの浮上姿勢が乱されるとい ことがなく、磁気ディスクを高速回転させ 場合であっても磁気ディスクと磁気ヘッド が接触するおそれがない。これにより、磁 ディスクを磁気ディスク装置に組み込んだ の信頼性を飛躍的に高めることができる。 た、ロードアンロード方式における磁気ヘ ドの通過に対しても、磁気ヘッドの浮上姿 が特に磁気ディスクの外縁部分で乱された 、磁気ディスクと接触したりするおそれが いため、安定して記録ヘッドが磁気ディス 端部を通過することができ、極めて好適で る。

 乖離の大きさは、任意の半径位置の円周 向において略均一であることが好ましい。 気ヘッドは磁気ディスク上を主に円周方向 走査するため、円周方向において略均一で ることにより、より磁気ディスクと磁気ヘ ドとの接触を防止することができる。

 ここで「円周方向において略均一」とは 真円度を上記範囲とし、記録ヘッドのディ ク半径方向に対する大きさを考慮して、0.02 mm+1.00mm(記録ヘッドのピコスライダーの幅)=1.0 2mmとすることが好ましい。

 具体的には、例えばガラス基板について 離部14を円周方向に30°ごとに12点を測定し 場合に、乖離の大きさの変動が5nm以下とす ことができる。このような範囲とすること より、本発明の効果をより確実に得ること できる。

 さらに、乖離部14における隆起または沈 が最大となる極部15は、ガラス基板の中心か ら略同じ距離にあることが好ましい。乖離の 大きさが全周に亘って略均一であったとして も、中心からの距離に乱れがあれば、円周方 向において略均一とならないからである。

 具体的には、主表面において、乖離部14 おける隆起または沈降が最大となる極部15に よって形成される円の真円度は600μm以内にす るとよい。400μm以内とすればより好ましい。 さらに理想的には200μm以内であることが好ま しい。真円度が低くなる(値が大きくなる)と 仮に極部15の乖離の大きさが均一であって 、円周方向に見て乖離の大きさが略均一と らなくなる。換言すれば、ガラス基板の中 から所定の半径位置(乖離部14が存在してい 位置)における断面を見たとき、ガラス基板 回転させると、乖離部14の極部15の大きさ( えば、隆起部の高さ)が変動することになる つまり、記録ヘッドが、上記所定の半径位 を浮上飛行している場合に、当該記録ヘッ が上記乖離部14の大きさの変動に追従でき ければ、ヘッドクラッシュが起きることに る。しかし真円度を上記範囲とすることに り、記録ヘッドの大きさに対して円周方向 乖離の大きさを略均一とすることができる

 また、ガラス基板の中心に形成された円 と、乖離部14における隆起または沈降が最 となる極部15によって形成される円との同芯 度は1200μm以内にするとよい。1000μm以内とす ばより好ましい。さらに理想的には800μm以 であることが好ましい。同芯度が低くなる( 値が大きくなる)と、仮に極部15の乖離の大き さが均一であっても、円周方向に見て乖離の 大きさが略均一とならなくなる。しかし同芯 度を上記範囲とすることにより、記録ヘッド の大きさに対して円周方向の乖離の大きさを 略均一とすることができる。

 また本実施形態にかかる磁気ディスク用 板は、5400rpm以上の回転数で回転させる磁気 ディスク装置用に搭載するためのガラス基板 として使用されることが好ましい。回転数が 5400rpm以上の回転数で回転させる磁気ディス 装置に搭載しても、もちろん問題ないが、 に高速回転させる磁気ディスク装置の場合 は、本実施形態にかかる磁気ディスク用基 を用いた場合の効果が、本発明以外の磁気 ィスク用基板と比べて顕著に現れることに る。

 また、本実施形態にかかる磁気ディスク 基板は、当該ガラス基板の周縁に存在する 離部14を、磁気ヘッドが20.0m/秒以上の線速 で走行する磁気ディスク装置に搭載するた のガラス基板として使用されることが好ま い。

 また、本実施形態にかかる磁気ディスク 基板は、タッチダウンハイト(TDH)が、3~4nm以 下の磁気ディスクに用いられるものであるこ とが好ましい。タッチダウンハイトが低いと 、上記ガラス基板上に形成されている乖離の 変動が大きい場合にクラッシュを引き起こし やすい。しかし本実施形態の磁気ディスク用 基板を用いることで、乖離部14の変動を従来 りも一層小さくすることができるので、磁 ヘッド(記録ヘッド)の浮上量を小さくして 、磁気ヘッドがクラッシュすることを抑制 きる。

 また本実施形態にかかる磁気ディスク用基 は、記録密度が200GBit/inch 2 以上、さらに好ましくは250GBit/inch 2 以上の高い記録密度の磁気ディスクに用いら れるものであることが好ましい。このように 高い記録密度である場合には記録ヘッドの浮 上量をより一層小さくする必要があるが、本 実施形態の磁気ディスク用基板を用いること で、記録ヘッドの浮上量をより一層低減でき るため、クラッシュを抑制することができる 。なお、記録密度が上記よりも小さい磁気デ ィスクに用いられるガラス基板、または、タ ッチダウンハイトが上記よりも大きい磁気デ ィスクを製造するための磁気ディスク用基板 においても、本発明にかかる磁気ディスク用 基板が好適に適用できることはいうまでもな い。

 なお、本実施形態にかかる磁気ディスク 基板は、平坦な主表面、端面、および当該 表面と端面との間に存在する面取面とを備 るとともに、主表面の周縁部には当該周縁 を除く平坦面と直交する方向に隆起してい 隆起部が存在している、円板状の磁気ディ ク用基板であって、ガラス基板の主表面を 面視した場合に、上記隆起部は、上記主表 を包囲してなり、上記隆起部は、上記主表 を略均一な高さで包囲していてもよい。

 また、ガラス基板の主表面を平面視した 合に、乖離部14の最大点は、当該ガラス基 の中心部を基準として当該ガラス基板の外 までの距離に対して、92.0~97.0%の範囲内に存 していてもよい。

 また、上記ガラス基板の主表面を平面視 た場合に、上記隆起部の極部15は、上記主 面を円形に包囲してなり、上記極部15により 形成される円の真円度は600μm以内であること が好ましい。

 また、上記ガラス基板は中心部に円孔を し、上記ガラス基板の主表面を平面視した 合に、上記隆起部の極部15は、上記主表面 円形に包囲してなり、上記極部15により形成 される円と上記中心部の円孔により形成され る円との同芯度は1200μm以内であることが好 しい。

 また、円板状のガラス基板であって、上 ガラス基板は平坦な主表面と、端面と、上 主表面と端面との間に介在する面取面とを え、上記ガラス基板の主表面を平面視した 合に、上記主表面と面取面との間には、上 主表面に対して沈降した沈降部を有し、上 ガラス基板の中心から所定距離離間した位 における上記沈降部の主表面からの深さは 均一とされていてもよい。

 また、本実施形態にかかる磁気ディスク 基板は、少なくとも端面が化学強化された のであることが好ましく、基板前面(全表面 )が化学強化されたものであることがより好 しい。換言すると、上記磁気ディスク用基 は、その表面に圧縮応力層が形成されてい ことがより好ましい。特に、上記磁気ディ ク用基板を、高速回転(例えば、10000rpm)で回 する磁気ディスク装置に組み込む場合や、 バイル用途で使用される磁気ディスク装置 組み込む場合には、ガラス基板に対して耐 撃性が求められるため、ガラス基板表面に 縮応力層を形成することが好ましい。なお ここで化学強化とは、化学強化塩を含有す 化学強化処理液にガラス基板を接触させる とにより、ガラス基板の中に含まれる一部 イオンを、そのイオンより大きなイオン径 化学強化処理液中のイオンに置換すること よりガラス基板を強化する処理のことであ 。

 (磁気ディスク)
 そして、上記磁気ディスク用基板上に磁性 を形成することで、本実施形態にかかる磁 ディスクを製造することができる。この磁 ディスクの主表面の形状は、上記磁気ディ ク用基板の上に磁性膜を形成するため、当 ガラス基板の影響を多大に受けることとな 。つまり、磁気ディスクにおける主表面の 状を向上させるためには、上記ガラス基板 主表面の形状を向上させる必要がある。従 て、磁気ディスク用基板として、本実施形 に開示したものを使用することで、主表面 特に周縁部の形状を向上させた磁気ディス を製造することができる。なお、磁気ディ クの製造方法については公知のため、ここ の説明は省略する。

 また、本実施形態にかかる磁気ディスク 、その外縁を経由して磁気ヘッドが主表面 対してロード及びアンロードされるロード ンロード方式の磁気ディスク装置に搭載さ る磁気ディスクであってもよい。ガラス基 の外縁部分の平坦度が高いことから、ロー アンロード方式に適した磁気ディスクとす ことができる。

 また、本実施形態にかかる磁気ディスク 、少なくとも5400rpm以上の回転数で磁気ディ スクを回転させる磁気ディスク装置に搭載す るための磁気ディスクであってもよい。さら には、7200rpm以上、10000rpm以上の速度の磁気デ ィスク装置であっても、好適に用いることが できる。ガラス基板の外縁部分の平坦度が高 いことから、高速回転させた場合であっても 磁気ディスクと磁気ヘッドとが接触するおそ れがなく、信頼性が高いためである。

 また、本実施形態にかかる磁気ディスク 、接触摺動型記録媒体(接触記録型記録媒体 )であってもよい。接触摺動型記録媒体は、 録ヘッドを磁気ディスクに接触摺動させた 態で読み書きするため、上記のように磁気 ィスク用基板の特に外縁部分の円周方向の 坦度を向上させることにより、記録ヘッド 跳ねてしまうことを防止することができる これにより信号品質を向上し、記録ヘッド 損傷を防止することができる。

 (磁気ディスク装置)
 そして、上記磁気ディスクを搭載すること 磁気ディスク装置(ハードディスクドライブ )を構成することができる。そして、上記磁 ディスク用基板を搭載した磁気ディスク装 は、特に高速回転により、情報の記録再生 行う場合に特に好適である。

 なお、上記磁気ディスク用基板の外周端 を中心に説明しているが、内周端面につい も、上記のように乖離部14が形成されてい 。そして、この乖離部14における隆起が最大 となる極部15は、当該ガラス基板の中心から 同じ距離にあることが好ましいことは言う でもない。

 (磁気ディスク用ガラス基板の製造管理方法 )
 上記説明においては、ガラス基板上の複数 異なる位置においてダブオフやスキージャ プなどを測定することにより、ガラス基板 全体的な乖離の状態について評価を行う構 として説明した。しかし、ダブオフやスキ ジャンプなどの測定は所要時間が長く、1つ の位置について5分程度を要するのが現状で る。従って上記実施例のように12点について 測定するとすれば、1枚の基板について1時間 要することとなる。ガラス基板は安価に大 生産しなくてはならないため、可能な限り 駄な測定は省略することが好ましい。

 そこで、実際に磁気ディスク用ガラス基 を製造する際には、基板面内に存在する乖 (隆起または沈降)のうちの極大値が所定値 下の場合だけ、基板面内における上記乖離 バラツキを測定して、良品・不良品の判断 行ってもよい。より詳細には、乖離の大き を測定する測定工程を、乖離(隆起または沈 )が最大となる位置を測定する位置測定工程 と、詳細な乖離の大きさを測定する値測定工 程とに分けることでもよい。位置測定工程は 、例えば値測定工程よりも解像度の低い測定 方法で、迅速かつ広範囲に測定することが考 えられる。この位置測定工程においては、解 像度が低いながらも、ある程度の精度で乖離 の大きさを測定することができる。従って、 乖離の大きさが明らかに良品の範囲を超えて いる場合には、その基板については詳細な測 定をする必要がない。一方、乖離の大きさが 良品の範囲と位置測定工程の誤差範囲とをあ わせた範囲内にあるときには、値測定工程と して上記実施例のように12点について測定す ことでよい。

 位置測定工程は、具体的には、例えば解 度の低い光干渉式表面形状測定装置としてO ptiFlat(Phase Shift Technorogy社製)を用いてガラス 基板を全体的に走査し、最も乖離の大きい位 置を特定することができる。値測定工程は、 例えば解像度の高い光干渉式表面形状測定装 置としてMicroXam(同社製)を用いて、詳細な乖 の大きさを測定することができる。

 上記のように構成することにより、明ら に無駄な測定を排除することができ、検査 程の所要時間を削減することができる。

 さらには、位置測定工程でガラス基板の 離の大きさが最大である位置を把握した後 、値測定工程として一点のみ、その位置に ける乖離の大きさのみを測定することでも い。

 そして判断工程において、測定された最 の乖離の大きさを所定値と比較することに り、ガラス基板が良品であるか否かを判断 ることができる。乖離値としてダブオフを いる場合には、乖離値が±10nm以下、好まし は±7nm以下、さらに好ましくは±5nm以下であ る。なお乖離値の測定範囲は、ガラス基板の 中心から端部までの距離を100%とした場合に ける中心から92.0~97.0%の範囲と設定すること できる。

 このように、基板の中で最も大きな乖離 みを測定することにより、複数の位置で測 を行う必要がなくなる。このため迅速に判 を行うことができ、検査工程の時間短縮を ることができる。

 なお、本発明にかかる基板は、ガラス(ア モルファスガラスやガラスセラミクス(結晶 ガラス)を利用できる。板状ガラスの材料と ては、アルミノシリケートガラス、ソーダ イムガラス、ボロシリケートガラス等)であ ると説明した。しかし本発明は磁気ディスク 用基板の形状に関するものであるため、磁気 ディスク用基板の材質に限定されるものでは なく、例えばアルミニウムその他の材料から なる基板であっても本発明を好適に適用する ことができる。ただし上述したように、特に 携帯機器においては、アルミニウム基板に比 べ基板表面の平坦度及び基板強度に優れたガ ラス基板が好ましい。

 また、本発明にかかる磁気ディスク用基 は、略平坦な主表面と、端面と、前記主表 と端面との間に形成した面取面とを備えた 気ディスク用基板であって、前記主表面の 縁に該周縁以外の平坦面に対して隆起また 沈降した乖離部14を備え、前記乖離部14は、 主表面の円周方向に連続的に形成されており 、該乖離部14の前記主表面と直交する方向の 大高さ(最大乖離値)が、当該基板の全周に って略均一に形成されている構成であって よい。

 また、上記乖離部14は、中心に内孔が形 された円盤形状である磁気ディスクの主表 の外周周縁に形成されていてもよく、内周 縁に形成されていてもよく、両方に形成さ ていてもよい。そして、本発明において乖 部14が内周周縁と外周周縁との両方に形成さ れている場合には、少なくとも一方の乖離部 14が、上述した形状であればよいが、特に記 ヘッドの線速が早い外周周縁が上述した形 であることが好ましい。

 また、本実施形態の磁気ディスク用基板 用いて、磁気ディスクを製造することによ 、タッチダウンハイト(TDH)の基板の半径方 のバラツキが小さい磁気ディスクとするこ ができる。このように基板の端部形状のバ ツキを低減させることにより、ディスクの 外周付近における磁気ヘッドの浮上特性を 上させることができる。

 また、本実施形態にかかる磁気ディスク 基板は、DFH(dynamic flying height)ヘッド対応の 磁気ディスクの基板として用いられることが 好ましい。DFHヘッドを用いた場合、磁気ディ スク表面とヘッドの最近接部との距離が従来 よりも著しく低い。しかし本実施形態の磁気 ディスク用基板は、うねりの高さを20μm以下 さらには12μm以下とすることができる。ま 基板主表面の表面粗さは0.15nm以下、さらに 0.12nm以下とすることができる。したがって 上記磁気ディスク用基板を磁気ディスクに 用した場合には、DFHヘッドのクラッシュを り一層低減させることができる。

 (実施例)
 以下に、本発明を適用した磁気ディスク用 板および磁気ディスクの製造方法について 施例を説明する。この磁気ディスク用基板 よび磁気ディスクは、3.5インチ型ディスク( φ89mm)、2.5インチ型ディスク(φ65mm)、0.8インチ 型ディスク(φ21.6mm)、1.0インチ型ディスク(φ27 .4mm)、1.8インチ型磁気ディスク(φ48mm)などの 定の形状を有する磁気ディスクとして製造 れる。

(1)形状加工工程および第1ラッピング工程
 本実施例に係る磁気ディスク用基板の製造 法においては、まず、板状ガラスの表面を ッピング(研削)加工してガラス母材とし、 のガラス母材を切断してガラスディスクを り出す。板状ガラスとしては、様々な板状 ラスを用いることができる。この板状ガラ は、例えば、溶融ガラスを材料として、プ ス法やフロート法、ダウンドロー法、リド ー法、フュージョン法など、公知の製造方 を用いて製造することができる。これらの ち、プレス法を用いれば、板状ガラスを廉 に製造することができる。板状ガラスの材 としては、アモルファスガラスやガラスセ ミクス(結晶化ガラス)を利用できる。板状ガ ラスの材料としては、アルミノシリケートガ ラス、ソーダライムガラス、ボロシリケート ガラス等を用いることができる。特にアモル ファスガラスとしては、化学強化を施すこと ができ、また主表面の平坦性及び基板強度に おいて優れた磁気ディスク用基板を供給する ことができるという点で、アルミノシリケー トガラスを好ましく用いることができる。

 本実施例においては、溶融させたアルミノ リケートガラスを上型、下型、胴型を用い ダイレクトプレスによりディスク形状に成 し、アモルファスの板状ガラスを得た。な 、アルミノシリケートガラスとしては、SiO 2 :58~75重量%、Al 2 O 3 :5~23重量%、Li 2 O:3~10重量%、Na 2 O:4~13重量%を主成分として含有する化学強化 ラスを使用した。

 次に、この板状ガラスの両主表面をラッ ング加工し、ディスク状のガラス母材とし 。このラッピング加工は、遊星歯車機構を 用した両面ラッピング装置により、アルミ 系遊離砥粒を用いて行った。具体的には、 状ガラスの両面に上下からラップ定盤を押 させ、遊離砥粒を含む研削液を板状ガラス 主表面上に供給し、これらを相対的に移動 せてラッピング加工を行った。このラッピ グ加工により、平坦な主表面を有するガラ 母材を得た。

(2)切り出し工程(コアリング、フォーミング チャンファリング)
 次に、ダイヤモンドカッタを用いてガラス 材を切断し、このガラス母材から円盤状の ラス基板を切り出した。次に、円筒状のダ ヤモンドドリルを用いて、このガラス基板 中心部に内孔を形成し、円環状のガラス基 とした(コアリング)。そして内周端面およ 外周端面をダイヤモンド砥石によって研削 、所定の面取り加工を施した(フォーミング チャンファリング)。

(3)第2ラッピング工程
 次に、得られたガラス基板の両主表面につ て、第1ラッピング工程と同様に、第2ラッ ング加工を行った。この第2ラッピング工程 行うことにより、前工程である切り出し工 や端面研磨工程において主表面に形成され 微細な凹凸形状を予め除去しておくことが き、後続の主表面に対する研磨工程を短時 で完了させることができるようになる。

(4)端面研磨工程
 次に、ガラス基板の外周端面および内周端 について、ブラシ研磨方法により、鏡面研 を行った。このとき、研磨砥粒としては、 化セリウム砥粒を含むスラリー(遊離砥粒) 用いた。

 そして、端面研磨工程を終えたガラス基 を水洗浄した。この端面研磨工程により、 ラス基板の端面は、ナトリウムやカリウム 析出の発生を防止できる鏡面状態に加工さ た。

(5)主表面研磨工程
 主表面研磨工程として、まず第1研磨工程を 施した。この第1研磨工程は、前述のラッピ グ工程において主表面に残留したキズや歪 の除去を主たる目的とするものである。こ 第1研磨工程においては、遊星歯車機構を有 る両面研磨装置により、硬質樹脂ポリッシ を用いて、主表面の研磨を行った。研磨剤 しては、酸化セリウム砥粒を用いた。

 この第1研磨工程を終えたガラス基板を、 中性洗剤、純水、IPA(イソプロピルアルコー )、の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。

 次に、主表面研磨工程として、第2研磨工 程を施した。この第2研磨工程は、主表面を 面状に仕上げることを目的とする。この第2 磨工程においては、遊星歯車機構を有する 面研磨装置により、軟質発泡樹脂ポリッシ を用いて、主表面の鏡面研磨を行った。研 剤としては、第1研磨工程で用いた酸化セリ ウム砥粒よりも微細な酸化セリウム砥粒を用 いた。

 この第2研磨工程を終えたガラス基板を、 中性洗剤、純水、IPAの各洗浄槽に順次浸漬し て、洗浄した。なお、各洗浄槽には、超音波 を印加した。

(6)化学強化工程
 次に、前述のラッピング工程および研磨工 を終えたガラス基板に、化学強化を施した 化学強化は、硝酸カリウム(60%)と硝酸ナト ウム(40%)を混合した化学強化溶液を用意し、 この化学強化溶液を400℃に加熱しておくとと もに、洗浄済みのガラス基板を300℃に予熱し 、化学強化溶液中に約3時間浸漬することに って行った。この浸漬の際には、ガラス基 の表面全体が化学強化されるようにするた 、複数のガラス基板が端面で保持されるよ に、ホルダに収納した状態で行った。

 このように、化学強化溶液に浸漬処理す ことによって、ガラス基板の表層のリチウ イオンおよびナトリウムイオンが、化学強 溶液中のナトリウムイオンおよびカリウム オンにそれぞれ置換され、ガラス基板が強 される。ガラス基板の表層に形成された圧 応力層の厚さは、約100μm乃至200μmであった

 化学強化処理を終えたガラス基板を、20 の水槽に浸漬して急冷し、約10分間維持した 。そして、急冷を終えたガラス基板を、約40 に加熱した濃硫酸に浸漬して洗浄を行った さらに、硫酸洗浄を終えたガラス基板を純 、IPAの各洗浄槽に順次浸漬して洗浄した。

 上記の如く、第1ラッピング工程、切り出 し工程、第2ラッピング工程、端面研磨工程 第1および第2研磨工程、ならびに化学強化工 程を施すことにより、平坦、かつ、平滑な、 高剛性の磁気ディスク用基板を得た。

(7)検査工程
 得られた磁気ディスク用基板の外縁部分の 状について、検査を行った。検査工程は、 ラス基板の円周方向の複数箇所について乖 値および極部15を測定する測定工程と、測 された複数の乖離値および極部15に基づいて ガラス基板が良品であるか否かを判断する判 断工程とから構成される。

(8)磁気ディスク製造工程
 上述した工程を経て得られたガラス基板の 面に、ガラス基板の表面にCr合金からなる 着層、CoTaZr基合金からなる軟磁性層、Ruから なる下地層、CoCrPt基合金からなる垂直磁気記 録層、炭化水素からなる保護層、パーフルオ ロポリエーテルからなる潤滑層を順次成膜す ることにより、垂直磁気記録ディスクを製造 した。より具体的には、インライン型スパッ タリング装置を用いて、ガラス基板の上に、 CrTiの付着層、CoTaZr/Ru/CoTaZrの軟磁性層、Ruの 間層、CoCrPt-SiO 2 のグラニュラー磁性層、水素化カーボン保護 膜を順次成膜し、さらに、ディップ法により パーフルオロポリエーテル潤滑層を成膜して 磁気ディスクを得た。

 なお、本構成は垂直磁気ディスク(PMR:Perpe ndicular Magnetic Recording)の構成の一例であるが 、水平磁気ディスク(LMR:Longitudinal Magnetic Reco rding)として磁性層等を構成してもよい。これ により、主表面の外縁部分も高度な平坦度を 備えた磁気ディスクを製造することができる 。

(9)磁気ディスク装置製造工程
 また、上記磁気ディスクを装置に組み込む とにより磁気ディスク装置を製造した。な 、磁気ディスク装置の構成については、公 であるのでここでは詳細な説明は省略する

 (実施例1)
 上記(5)主表面研磨工程の第2研磨工程を、以 下に示す研磨条件を適用して、磁気ディスク 用基板、磁気ディスク、磁気ディスク装置を 製造した。なお、本実施例1では2.5インチ型 ィスク(φ65mm)を製造した。具体的な研磨条件 は、研磨パッドの硬度を85(アスカーC硬度)、 磨材の粒径を1.0(μm)、加工レートを0.30(μm/ )、加工圧を9(Pa)とした。より具体的には、 終研磨工程における加工圧を2段階で変更し 9(Pa)の本加工圧で所定時間のあいだ研磨加 した後、1(Pa)の加工圧で所定時間の半分のあ いだ研磨加工を施した。また、このときの本 加工圧と加工レートとの積(本加工圧×加工レ ート)は、2.7であった。

 (比較例1)
 上記第2研磨工程における研磨条件を以下の 条件にした以外は、上記の製造方法にて比較 例1にかかる磁気ディスク用基板、磁気ディ ク、磁気ディスク装置を製造した。具体的 研磨条件は、比較例1の研磨条件は、研磨パ ドの硬度を85(アスカーC硬度)、研磨材の粒 を1.0(μm)、加工レートを0.60(μm/分)、加工圧 12.0(Pa)とした。このときの研磨工程は、本加 工圧12.0(Pa)のまま研磨加工を行い、その後加 圧を落とすことなく研磨加工を行った。ま 、このときの本加工圧と加工レートとの積( 本加工圧×加工レート)は、7.2であった。

 (実施例1と比較例1との比較)
 実施例1および比較例1に示すように製造し 磁気ディスク用基板の主表面周縁に存在す 極部15の形状について、以下に示す方法によ って検査した。

(A)端部形状の影響
 まず、円周方向における極部15の高さの影 について調べた。具体的には、上記2つのガ ス基板の、円周方向の高さの変動を調べる めに、両2つの基板の任意の2点間の最大乖 値を測定した。最大乖離値の測定範囲(図2の R1、R2)は、ガラス基板の主表面周縁に形成さ ており、かつ、円周方向で高さの異なる極 15の変動を見ることができる、測定範囲を 定した。ここでは、基板の中心からの距離 それぞれ29.9mm(R1)、31.5mmの点(R2)とし、測定機 器としては、光干渉式表面形状測定装置(Micro Xam(Phase Shift Technology社製)対物レンズ倍率;2.5 倍、中間レンズ倍率;0.62倍使用、測定波長553. 2nm、測定領域3.58×3.88mm、解像度752×480ピクセ )を用いた。そして、ガラス基板を円周方向 に30°ずつ回転させて、上記頂点の位置を合 12点測定した。

 つまり、上記方法で測定した最大乖離値 、上記R1とR2とを結んだ直線と上記隆起部の 頂点(極部15)との乖離の大きさを示している そして、その結果を図3に示す。

 図3に示すように、実施例1は、比較例1に べて、ガラス基板の円周方向における高さ 変動が小さい。具体的には、実施例1の変動 差が2.86nmであるのに対して、比較例1の変動 は16.10nmであった。

(B)ロードアンロード試験比較
 上記したように、実施例1と比較例1にかか 磁気ディスク用基板上に磁性層を形成した 気ディスクをそれぞれ製造した後、磁気デ スク装置を製造し、ロードアンロード試験 行った。具体的には、記録ヘッドの浮上量 9~10nmに設定し、ディスクの回転数を5400rpmと7 200rpmとの2つの場合において試験を行った。

 その結果、実施例1および比較例1にかか 磁気ディスクの場合、5400rpmの回転数でロー アンロードを100万回繰り返しても、クラッ ュは起きなかった。比較例1の磁気ディスク については、200万回のロードアンロード試験 でクラッシュが起こった。

 ところが、回転数を7200rpmとしてロードア ンロード試験を行ったところ、実施例1にか る磁気ディスクの場合、ロードアンロード 100万回繰り返しても、クラッシュは起きな ったが、比較例1にかかる磁気ディスクの場 、ロードアンロードを80万回繰り返したと ろで、クラッシュが起こった。

 この結果より、本発明にかかるように、 ラス基板の主表面周縁に存在する乖離部14 極部(隆起部の頂点)15の乖離の大きさが、当 ガラス基板の全周に亘って略均一に形成さ ていることが重要であることがわかる。

 なお、本実施例において乖離部14の極部15 としては隆起部の頂点を用いて説明している が、本発明は乖離部14の極部15として沈降部 谷点を用いることもできる。すなわち、沈 が最大となる極部15の乖離の大きさが当該ガ ラス基板の全周に亘って略均一に形成されて いることによっても、上記と同様の効果を得 ることができる。

(C)表面形状の特定
 次に、磁気ディスク用基板の主表面周縁の 状(端部形状)について調べた。ガラス基板 主表面周縁に存在する乖離部14の乖離の大き さが、当該ガラス基板の全周に亘って略均一 である磁気ディスク用基板(上記実施例1)の極 部(隆起部の頂点)15の位置の同芯度および真 度による影響を調べた。また、極部(隆起部 頂点)15の位置の同芯度および真円度が上記 施例1よりも悪い別の磁気ディスク用基板を 比較例2として用意した。この比較例2の磁気 ィスク用基板は、最終研磨工程における加 圧と加工レートとを上記実施例1の場合とは 異ならせて製造した。具体的には、比較例2 磁気ディスク用基板は、ガラス基板に対し 加工圧を8.0(Pa)、加工レートを0.45(μm/分)とし て製造した。また、このときの本加工圧と加 工レートとの積(本加工圧×加工レート)は、3. 6であった。

 測定には光干渉式表面形状測定装置(OptiFl at(Phase Shift Technology社製))を用いた。なお、O ptiFlatは、上記MicroXamと比べて、解像度は低い が測定領域は広い。

 その結果、実施例1・比較例2のガラス基 の端部形状は、スキージャンプ形状である とが分かった。そして、この測定結果から スキージャンプ形状における頂点(極部15)の ラス基板中心からの距離を測定した。さら 、上記頂点位置の円周方向の変位を調べる めに、ガラス基板を円周方向に30°ずつ回転 させて、上記頂点の位置を合計12点測定した このときの結果を、図4に示す。なお、図4 、スキージャンプの極部(スキージャンプ点) 15の半径位置を測定した結果を示す図である

 その結果、図4に示すように、実施例1に かる磁気ディスク用基板の主表面周縁に形 された極部15は、ガラス基板の中心から見て 略同じ位置(距離)に位置しており、具体的に 、ガラス基板の中心から、30.6mmを中心とし 、±0.2mmの範囲内に位置していることが分か った。一方、比較例2の場合は、30.6mmを中心 して、±1.4mmの範囲に位置していることが分 った。

 なお、実施例1にかかる磁気ディスク用基 板の真円度は0.40(mm)、同芯度は1.07(mm)であっ 。一方、比較例2にかかる磁気ディスク用基 の真円度は2.60(mm)、同芯度は5.68(mm)であった 。また、極部15の高さ(乖離値)については実 例1と比較例2の構成でほぼ同じであった。

 そして、上記実施例1と比較例2とで、回 数を10000回転の場合のロードアンロード試験 を行った。なお、この試験は、磁気ディスク にした状態で試験を行っている。また、この ときの記録ヘッドの浮上量は9~10nmである。そ の結果、実施例1の場合には、100万回繰り返 ても、クラッシュは起きなかったが、比較 2の場合には、ロードアンロードを60万回繰 返したところで、クラッシュした。なお、 施例1では、回転数が5400rpmの場合および7200rp mの場合には、ロードアンロードを100万回繰 返してもクラッシュは起きなかった。

 また、実施例1と比較例2とで磁気ディス 用基板における乖離値の値がほぼ同じであ たにもかかわらず、比較例2の構成では、高 回転にてグライドテストを行った際に、ク ッシュ障害が発生した。一方、実施例1の構 成ではクラッシュ障害は発生しなかった。こ れは、仮に大きな(小さくない)スキージャン が発生していたとしても、真円度または同 度が高い(値が小さい)ことにより、円周方 の基板表面の変動(粗さやうねり)が少なくな ったためであると考えられる。また、多くの 実験の結果、真円度は600μm以内であることが 好ましく、同芯度は1200μm以内であることが ましいことがわかった。

 この結果より、極部15は、ガラス基板の 周方向において、その位置は半径方向で同 であり、かつ、高さ方向の変動が少ないこ が、磁気ディスクを高速回転させる上で最 好ましいことが分かる。

(D)モジュレーション試験
 実施例1および比較例1で得られた磁気ディ クに対してモジュレーション試験を行った 具体的には、2.5インチ(外径65mmφ)におけるガ ラス基板の中心からの距離が29.9mm(R1)から31.5m mの点(R2)までの間の領域におけるモジュレー ョンを測定した。

 具体的な測定条件については、以下の(1)~ (3)の手順で行った。

(1)電磁変換特性測定機(グーシック テクニ カル エンタープライズ社)に磁気ディスクを セットし、磁気ヘッド(DFH(dynamic flying height) ッド)を磁気ディスク上にロード後、MFパタ ン(ハードディスクで使用する高周波数の半 分の周波数)を書き込む。

(2)読出し信号をオシロスコープに入力する 。

(3)そして、上記範囲内の任意の半径位置に おけるセクタごとの、モジュレーションを求 める。

 その結果、実施例1と比較例1とを比較し 結果、実施例1のほうがモジュレーションの が良好であった。

 また、実施例1と同様な最大乖離値のばら つきを有し(隆起部の高さが円周方向で均一 基板であり)、上記真円度・同心円が異なる 気ディスク基板を用いて上記と同様のモジ レーション試験を行った。その結果、真円 は1200μm以内、同心度は600μm以内のものは、 モジュレーションの値は良好であったが、こ れらの値を外れると、モジュレーション結果 は悪化した。なお、実施例1および比較例1は 同条件で磁気ディスクを製造している。

 (実施例2)
 図5は、さらに実施例2と比較例3について、 意の2点間を結ぶ直線からの最大乖離値を測 定した結果を示す図である。実施例2は上記 実施例1と同様の条件で加工を行い、比較例3 は上記の比較例1と同様の条件で加工を行っ 。なお図5には、比較のために実施例1および 比較例1もあわせて表示している。そして図3 示した結果と同様に、ガラス基板を円周方 に30°ずつ回転させて、スキージャンプ形状 における頂点(極部15)の位置を合計12点測定し た。

 図5に示すように、実施例2は実施例1より 全体的に最大乖離値が高くなっているが、 施例1よりもさらにガラス基板の円周方向に おける高さの変動(最大-最小)が小さかった。 一方、比較例3は比較例1よりは変動が小さか たものの、グラフと見るとわかるように不 則に上下してしまっている。総じて、実施 1、実施例2の変動さがそれぞれ2.86nm、1.95nm 小さいのに対し、比較例1、比較例3の変動差 はそれぞれ16.10nm、12.50nmと大きかった。

 なお、上記の実施例・比較例は、端部形 がスキージャンプ形状(主表面に対して隆起 している形状)の場合である。基板主表面に して沈降している形状であるロールオフ形 の場合でも、同様な実験を行った結果、上 の実施例および比較例と同様な結果が得ら た。

 以上、添付図面を参照しながら本発明の 適な第1の実施形態について説明したが、本 発明は係る実施形態に限定されないことは言 うまでもない。当業者であれば、特許請求の 範囲に記載された範疇内において、各種の変 更例または修正例に想到し得ることは明らか であり、それらについても当然に本発明の技 術的範囲に属するものと了解される。

[第2の実施形態]
 次に、本発明の第2の実施形態について説明 する。

 (磁気ディスク用基板)
 発明者らは、スキージャンプまたはロール フに起因する磁気ディスク主表面の凹凸を 減し、高速回転させてもクラッシュ障害の 生を抑止しうる磁気ディスクを提供するた に鋭意検討した結果、同じ基板であっても 周方向に異なる位置にあってはスキージャ プまたはロールオフの様子が異なることを 出し、前述した本発明の第2の態様をも完成 するに到った。

 すなわち、従来からもガラス基板を出荷 る前に、周縁部分の形状を測定することに ってガラス基板が良品であるか否かを判断 ていた。しかしガラス基板は安価かつ大量 生産しなくてはならず、また検査した基板 出荷製品とできないことから(破壊試験)、 ットから数枚のサンプルを抜き出して、そ ぞれ1つの位置についてのみを測定していた そして測定した結果、良品と判定されたガ ス基板を用いて磁気ディスクを製造した場 であっても、グライドテストで不良品と判 されるガラス基板が多い場合と少ない場合 あることが分かった。

 そこで、発明者らが詳細に検査したとこ 、円周方向に複数の位置で端部形状を測定 ると、位置によって極部15の位置および大 さが異なっていることがわかった。そのた 、検査をパスしたロットであっても、いざ 気ディスクにして磁気ディスク装置に組み むと、所望の性能を発揮できない場合があ ことがわかった。その一方で、ガラス基板 主表面の周縁に形成された極部の半径位置 換言すると、主表面の端部に形成されたス ージャンプ(隆起)の最大値が存在する半径位 置が、円周方向で略同じであるガラス基板を 磁気ディスクにして磁気ディスク装置に組み 込むと、ヘッドクラッシュを引き起こすこと がないことがわかった。

 そこで本実施形態においては、乖離が形 された乖離部14をガラス基板10の全周に亘っ て形成し、かつ乖離部14における隆起が最大 なる極部15を、当該ガラス基板の中心から 同じ距離になるように構成している。これ ついて以下に説明する。

 次に本実施形態にかかる磁気ディスク用 板を製造するための製造方法について説明 る。

 磁気ディスク用基板は、様々な工程を経 製造される(詳細については後述する)が、 実施形態にかかる磁気ディスク用基板のよ に、主表面の周縁部に、当該ガラス基板の 心から略同じ距離に乖離部(隆起部または沈 部)14の頂点である極部を有するものを製造 る場合には、特に、最終研磨工程(第2研磨 程)が重要になる。なお、主表面の周縁部に 記隆起部が形成されるか、上記平坦面に対 て沈降している沈降部が形成されるのかに いても、上記最終研磨工程の研磨条件によ てその大部分が決定される。なお、以下の 明では、隆起部を形成するための条件につ て説明する。

 記憶密度の向上に伴い、求められる上記 起部の高さは一段と低くなってきており、 の形状・大きさが決定する要因のほとんど 最終研磨工程の研磨条件に依存している。

 そして、最終研磨工程における様々な研 条件の多くが、上記隆起部の形状・大きさ 影響を与えているが、なかでも特に、加工 ート(加工速度)と加工圧とが影響している

 以下に、遊星歯車方式の研磨装置を使用 てガラス基板の主表面を研磨する最終研磨 程について説明する。なお、上記最終研磨 程を行うためには、遊星歯車方式の研磨装 を使用しなくても行うことができることは うまでもない。例えば、枚葉式の研磨装置 用いて上記ガラス基板に対して最終研磨工 を行っても良い。

 最終研磨工程では、当該ガラス基板の両 表面を研磨パッドで押圧しながら、研磨パ ドとガラス基板とを相対的に移動させるこ により、上記ガラス基板の研磨を行う。こ とき、単位時間当たりの取代が加工レート あり、ガラス基板を押圧する圧力が加工圧 ある。

 そして、本実施形態にかかる磁気ガラス 板を製造するためには、加工レートを0.25~0. 5μm/分の範囲内とし、かつ、加工圧を8.5~11Pa 範囲内とすることが好ましい。他の研磨条 は影響が比較的小さいために限定的ではな が、例えば2.5インチ型ディスク(φ65mm)の場合 、研磨パッドの硬度を85(アスカーC硬度)、研 材の粒径を1.0(μm)とすることができる。上 の条件を外れて研磨が行われた場合には、 部の形状が悪化したり、ガラス基板が割れ おそれがある。

 また、本実施形態にかかる磁気ディスク 基板を製造するためには、遊星歯車方式の 磨装置を使用して最終研磨を行う場合には キャリアの自転回数と装置内を公転する公 回数との関係も重要になってくる。

 遊星歯車方式においては、複数枚のガラ 基板がキャリアに保持される。そして、こ 保持されたガラス基板はキャリアと共に、 の上下面に研磨パッドが圧接される。そし この状態で、キャリアが自転しながら公転 ることによって上記ガラス基板は研磨され 。すなわち、ガラス基板と研磨パッドとの 対移動の方向は、ランダムであることによ 平均化されるものの、ガラス基板の円周方 とは全く関係しない。このためガラス基板 外縁部分に形成されるスキージャンプ等は その半径方向の位置や大きさが、円周方向 位置においてばらつきが生じてしまう。

 そこで、この円周方向のバラツキを少な するためには、キャリアの自転回数と公転 数との比を0.125~8の範囲内と設定することが 好ましい。この範囲を越えた条件で研磨を行 った場合には、ガラス基板の周縁に形成に形 成されるスキージャンプ(隆起部)の形状が円 方向で乱れてしまうことが多い。

 そして、上記ガラス基板の主表面と直交 る方向から当該ガラス基板を見たとき、上 極部が形成されている半径方向の位置が円 方向においてばらついた場合、具体的には 例えば極部同士を線で結んだときに形成さ る円が偏心したり、楕円となったり、蛇行 たりした場合には、記録ヘッド(磁気ヘッド )が走査する円周方向(トラック方向)と極部を 連ねた軌跡が交差するときに激しい上下変動 が生じることになる。換言すると、記録ヘッ ドが高速回転している磁気ディスク上を走査 する際に、複数の極部を越えることになり、 当該記録ヘッドの浮上飛行が不安定化する。

 そして、近年の記録ヘッドの低浮上量化 伴い、この上下変動に記録ヘッドが追従で ず、クラッシュ障害を発生するおそれがあ 。また接触摺動型のハードディスクの場合 は、記録ヘッドが跳ねてしまって信号品質 劣化や記録ヘッドの損傷を招くおそれがあ 。

 一方、上記構成のように極部をガラス基 の中心から略同じ距離となるようにしたこ により、仮にスキージャンプやロールオフ 発生していたとしても、記録ヘッドが走査 る際に常に極部の峰の上を通過するのであ ば、クラッシュ障害を発生するほどの高低 はないと考えられる。もっとも円周方向の 置によって極部自体に高低差があることも 定されるが、蛇行などによる極部昇降に比 ればはるかにその高低差は小さい。すなわ 本発明は、円周方向における基板表面の高 変動こそが重要であることに着目している

 従って本実施形態の構成によれば、磁気 ィスク用基板の特に外縁部分において、円 方向の粗さやうねりを低減し、平坦度を向 させることができる。従って、スキージャ プやロールオフが発生しているにもかかわ ず、磁気ヘッドの浮上姿勢が乱されるとい ことがなく、磁気ディスクを高速回転させ 場合であっても磁気ディスクと磁気ヘッド が接触するおそれがない。これにより、磁 ディスクを磁気ディスク装置に組み込んだ の信頼性を飛躍的に高めることができる。 た、ロードアンロード方式における磁気ヘ ドの通過に対しても、磁気ヘッドの浮上姿 が特に磁気ディスクの外縁部分で乱された 、磁気ディスクと接触したりするおそれが いため、安定して記録ヘッドが磁気ディス 端部を通過することができ、極めて好適で る。

 具体的には、主表面において、乖離部14 おける隆起または沈降が最大となる極部に って形成される円の真円度は600μm以内にす とよい。400μm以内とすればより好ましい。 らに理想的には200μmであることが好ましい 真円度が低くなる(値が大きくなる)と、仮に 極部の乖離の大きさが均一であっても、円周 方向に見て乖離の大きさが略均一とならなく なる。換言すれば、ガラス基板の中心から所 定の半径位置(乖離部14が存在している位置) おける断面を見たとき、ガラス基板を回転 せると、乖離部14の極部の大きさ(例えば、 起部の高さ)が変動することになる。つまり 記録ヘッドが、上記所定の半径位置を浮上 行している場合に、当該記録ヘッドが上記 離部14の大きさの変動に追従できなければ ヘッドクラッシュが起きることになる。し し真円度を上記範囲とすることにより、記 ヘッドの大きさに対して円周方向の乖離値 略均一とすることができる。

 また、ガラス基板の中心に形成された円 と、乖離部14における隆起または沈降が最 となる極部によって形成される円との同芯 は1200μm以内にするとよい。1000μm以内とすれ ばより好ましい。さらに理想的には800μm以内 であることが好ましい。同芯度が低くなる( が大きくなる)と、仮に極部の乖離の大きさ 均一であっても、円周方向に見て乖離の大 さが略均一とならなくなる。しかし同芯度 上記範囲とすることにより、記録ヘッドの きさに対して円周方向の乖離の大きさを略 一とすることができる。

 さらに乖離の大きさは、任意の半径位置 円周方向において略均一であることが好ま い。円周方向と極部の描く軌跡とを一致さ ると共に、極部の乖離の大きさを略均一と ることにより、より磁気ディスクと磁気ヘ ドとの接触を防止することができる。ここ 「略均一」とは、真円度を上記範囲とし、 つ記録ヘッドのディスク半径方向に対する きさ両者を考慮して、0.02mm+1.00mm(記録ヘッ のピコスライダーの幅)=1.02mmとすることが好 ましい。

 具体的には、例えば磁気ディスク用基板 ついて乖離部14を円周方向に30°ごとに12点 測定した場合に、乖離の大きさの変動を5nm 下とすることができる。このような範囲と ることにより、本発明の効果をより確実に ることができる。

 また、上述したが、記録ヘッドが上記乖 の大きさの変動に追従できなければ、ヘッ クラッシュが起きることになる。これにつ て詳細に説明すると、記録ヘッドが、磁気 ィスク上を浮上飛行する場合、当該記録ヘ ドは、乖離の大きさの変動が大きい場合で 、その変動の割合が小さい(ゆるやかである )場合には追従が可能である。しかし、微少 飛行距離の間に大きな乖離の変動があった 合には、クラッシュを引き起こすことにな 。つまり、本実施形態にかかる磁気ディス 用基板は、ヘッドが高速で浮上飛行する場 には、特に好適な形態となる。より具体的 は、本実施形態にかかる磁気ディスク用基 は、5400rpm以上の回転数で回転させる磁気デ スク装置用に搭載するためのガラス基板と て使用されることが好ましい。回転数が5400 rpm以上の回転数で回転させる磁気ディスク装 置に搭載しても、もちろん問題ないが、特に 高速回転させる磁気ディスク装置の場合には 、本実施形態にかかる磁気ディスク用基板を 用いた場合の効果が、本発明以外の磁気ディ スク用基板と比べて顕著に現れることになる 。

 また、本実施形態にかかる磁気ディスク 基板は、当該ガラス基板の周縁に存在する 離部14を、磁気ヘッドが20.0m/秒以上の線速 で走行する磁気ディスク装置に搭載するた のガラス基板として使用されることが好ま い。

 また、本実施形態にかかる磁気ディスク 基板は、タッチダウンハイト(TDH)が、3~4nm以 下の磁気ディスクに用いられるものであるこ とが好ましい。タッチダウンハイトが低いと 、上記ガラス基板上に形成されている乖離の 変動が大きい場合にクラッシュを引き起こし やすい。しかし本実施形態の磁気ディスク用 基板を用いることで、乖離部14の変動を従来 りも一層小さくすることができるので、磁 ヘッド(記録ヘッド)の浮上量を小さくして 、磁気ヘッドがクラッシュすることを抑制 きる。

 また本実施形態にかかる磁気ディスク用基 は、記録密度が200GBit/inch 2 以上、さらには250GBit/inch 2 以上の高い記録密度の磁気ディスクに用いら れるものであることが好ましい。このように 高い記録密度である場合には記録ヘッドの浮 上量をより一層小さくすることができるため 、本実施形態の磁気ディスク用基板を用いる ことで、クラッシュを抑制することができる 。なお、記録密度が上記よりも小さい磁気デ ィスクに用いられるガラス基板、または、タ ッチダウンハイトが上記よりも大きい磁気デ ィスクを製造するための磁気ディスク用基板 においても、本発明にかかる磁気ディスク用 基板が好適に適用できることはいうまでもな い。

 なお、本実施形態にかかる磁気ディスク 基板は、平坦な主表面、端面、および当該 表面と端面との間に存在する面取面とを備 るとともに、主表面の周縁部には当該周縁 を除く平坦面と直交する方向に乖離してい 乖離部14が存在している、円板状の磁気デ スク用基板であって、ガラス基板の主表面 平面視した場合に、乖離の度合いが最も大 い上記乖離部14の最大点(極部15)は、当該ガ ス基板の中心部から略同じ距離の位置に存 していることとしてもよい。

 また、ガラス基板の主表面を平面視した 合に、乖離部14の最大点は、当該ガラス基 の中心部を基準として当該ガラス基板の外 までの距離に対して、92.0~97.0%の範囲内に存 していてもよい。

 また、上記ガラス基板の主表面を平面視 た場合に、上記隆起部の極部15は、上記主 面を円形に包囲してなり、上記極部15により 形成される円の真円度は600μm以内であること が好ましい。

 また、上記ガラス基板は中心部に円孔を し、上記ガラス基板の主表面を平面視した 合に、上記隆起部の極部15は、上記主表面 円形に包囲してなり、上記極部15により形成 される円と上記中心部の円孔により形成され る円との同芯度は1200μm以内であることが好 しい。

 また、円板状のガラス基板であって、上 ガラス基板は平坦な主表面と、端面と、上 主表面と端面との間に介在する面取面とを え、上記ガラス基板の主表面を平面視した 合に、上記主表面と面取面との間には、上 主表面に対して沈降した沈降部を有し、上 ガラス基板の中心から所定距離離間した位 における上記沈降部の主表面からの深さは 均一とされていてもよい。

 また、本実施形態にかかる磁気ディスク 基板は、少なくとも端面が化学強化された のであることが好ましく、基板前面(全表面 )が化学強化されたものであることがより好 しい。換言すると、上記磁気ディスク用基 は、その表面に圧縮応力層が形成されてい ことがより好ましい。特に、上記磁気ディ ク用基板を、高速回転(例えば、10000rpm)で回 する磁気ディスク装置に組み込む場合や、 バイル用途で使用される磁気ディスク装置 組み込む場合には、ガラス基板に対して耐 撃性が求められるため、ガラス基板表面に 縮応力層を形成することが好ましい。なお ここで化学強化とは、化学強化塩を含有す 化学強化処理液にガラス基板を接触させる とにより、ガラス基板の中に含まれる一部 イオンを、そのイオンより大きなイオン径 化学強化処理液中のイオンに置換すること よりガラス基板を強化する処理のことであ 。

 (磁気ディスク)
 そして、上記磁気ディスク用基板上に磁性 を形成することで、本実施形態にかかる磁 ディスクを製造することができる。この磁 ディスクの主表面の形状は、上記磁気ディ ク用基板の上に磁性膜を形成するため、当 ガラス基板の影響を多大に受けることとな 。つまり、磁気ディスクにおける主表面の 状を向上させるためには、上記ガラス基板 主表面の形状を向上させる必要がある。従 て、磁気ディスク用基板として、本実施形 に開示したものを使用することで、主表面 特に周縁部の形状を向上させた磁気ディス を製造することができる。なお、磁気ディ クの製造方法については公知のため、ここ の説明は省略する。

 また、本実施形態にかかる磁気ディスク 、その外縁を経由して磁気ヘッドが主表面 対してロード及びアンロードされるロード ンロード方式の磁気ディスク装置に搭載さ る磁気ディスクであってもよい。ガラス基 の外縁部分の平坦度が高いことから、ロー アンロード方式に適した磁気ディスクとす ことができる。

 また、本実施形態にかかる磁気ディスク 、少なくとも5400rpm以上の回転数で磁気ディ スクを回転させる磁気ディスク装置に搭載す るための磁気ディスクであってもよい。さら には、10000rpm以上の速度の磁気ディスク装置 あっても、好適に用いることができる。ガ ス基板の外縁部分の平坦度が高いことから 高速回転させた場合であっても磁気ディス と磁気ヘッドとが接触するおそれがなく、 頼性が高いためである。

 また、本実施形態にかかる磁気ディスク 、接触摺動型記録媒体(接触記録型記録媒体 )であってもよい。接触摺動型記録媒体は、 録ヘッドを磁気ディスクに接触摺動させた 態で読み書きするため、上記のように磁気 ィスク用基板の特に外縁部分の円周方向の 坦度を向上させることにより、記録ヘッド 跳ねてしまうことを防止することができる これにより信号品質を向上し、記録ヘッド 損傷を防止することができる。

 (磁気ディスク装置)
 そして、上記磁気ディスクを搭載すること 磁気ディスク装置(ハードディスクドライブ )を構成することができる。そして、上記磁 ディスク用基板を搭載した磁気ディスク装 は、特に高速回転により、情報の記録再生 行う場合に特に好適である。

 なお、上記磁気ディスク用基板の外周端 を中心に説明しているが、内周端面につい も、上記のように乖離部14が形成されてい 。そして、この乖離部14における隆起が最大 となる極部15は、当該ガラス基板の中心から 同じ距離にあることが好ましいことは言う でもない。

 (実施例)
 以下に、本発明を適用した磁気ディスク用 板および磁気ディスクの製造方法について 施例を説明する。この磁気ディスク用基板 よび磁気ディスクは、3.5インチ型ディスク( φ89mm)、2.5インチ型ディスク(φ65mm)、1.0インチ 型ディスク(φ27.4mm)、0.8インチ型ディスク(φ21 .6mm)、1.8インチ型磁気ディスク(φ48mm)などの 定の形状を有する磁気ディスクとして製造 れる。

(1)形状加工工程および第1ラッピング工程
 本実施例に係る磁気ディスク用基板の製造 法においては、まず、板状ガラスの表面を ッピング(研削)加工してガラス母材とし、 のガラス母材を切断してガラスディスクを り出す。板状ガラスとしては、様々な板状 ラスを用いることができる。この板状ガラ は、例えば、溶融ガラスを材料として、プ ス法やフロート法、ダウンドロー法、リド ー法、フュージョン法など、公知の製造方 を用いて製造することができる。これらの ち、プレス法を用いれば、板状ガラスを廉 に製造することができる。板状ガラスの材 としては、アモルファスガラスやガラスセ ミクス(結晶化ガラス)を利用できる。板状ガ ラスの材料としては、アルミノシリケートガ ラス、ソーダライムガラス、ボロシリケート ガラス等を用いることができる。特にアモル ファスガラスとしては、化学強化を施すこと ができ、また主表面の平坦性及び基板強度に おいて優れた磁気ディスク用基板を供給する ことができるという点で、アルミノシリケー トガラスを好ましく用いることができる。

 本実施例においては、溶融させたアルミノ リケートガラスを上型、下型、胴型を用い ダイレクトプレスによりディスク形状に成 し、アモルファスの板状ガラスを得た。な 、アルミノシリケートガラスとしては、SiO 2 :58~75重量%、Al 2 O 3 :5~23重量%、Li 2 O:3~10重量%、Na 2 O:4~13重量%を主成分として含有する化学強化 ラスを使用した。

 次に、この板状ガラスの両主表面をラッ ング加工し、ディスク状のガラス母材とし 。このラッピング加工は、遊星歯車機構を 用した両面ラッピング装置により、アルミ 系遊離砥粒を用いて行った。具体的には、 状ガラスの両面に上下からラップ定盤を押 させ、遊離砥粒を含む研削液を板状ガラス 主表面上に供給し、これらを相対的に移動 せてラッピング加工を行った。このラッピ グ加工により、平坦な主表面を有するガラ 母材を得た。

(2)切り出し工程(コアリング、フォーミング チャンファリング)
 次に、ダイヤモンドカッタを用いてガラス 材を切断し、このガラス母材から円盤状の ラス基板を切り出した。次に、円筒状のダ ヤモンドドリルを用いて、このガラス基板 中心部に内孔を形成し、円環状のガラス基 とした(コアリング)。そして内周端面およ 外周端面をダイヤモンド砥石によって研削 、所定の面取り加工を施した(フォーミング チャンファリング)。

(3)第2ラッピング工程
 次に、得られたガラス基板の両主表面につ て、第1ラッピング工程と同様に、第2ラッ ング加工を行った。この第2ラッピング工程 行うことにより、前工程である切り出し工 や端面研磨工程において主表面に形成され 微細な凹凸形状を予め除去しておくことが き、後続の主表面に対する研磨工程を短時 で完了させることができるようになる。

(4)端面研磨工程
 次に、ガラス基板の外周端面および内周端 について、ブラシ研磨方法により、鏡面研 を行った。このとき、研磨砥粒としては、 化セリウム砥粒を含むスラリー(遊離砥粒) 用いた。

 そして、端面研磨工程を終えたガラス基 を水洗浄した。この端面研磨工程により、 ラス基板の端面は、ナトリウムやカリウム 析出の発生を防止できる鏡面状態に加工さ た。

(5)主表面研磨工程
 主表面研磨工程として、まず第1研磨工程を 施した。この第1研磨工程は、前述のラッピ グ工程において主表面に残留したキズや歪 の除去を主たる目的とするものである。こ 第1研磨工程においては、遊星歯車機構を有 る両面研磨装置により、硬質樹脂ポリッシ を用いて、主表面の研磨を行った。研磨剤 しては、酸化セリウム砥粒を用いた。

 この第1研磨工程を終えたガラス基板を、 中性洗剤、純水、IPA(イソプロピルアルコー )、の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。

 次に、主表面研磨工程として、第2研磨工 程を施した。この第2研磨工程は、主表面を 面状に仕上げることを目的とする。この第2 磨工程においては、遊星歯車機構を有する 面研磨装置により、軟質発泡樹脂ポリッシ を用いて、主表面の鏡面研磨を行った。研 剤としては、第1研磨工程で用いた酸化セリ ウム砥粒よりも微細な酸化セリウム砥粒を用 いた。

 この第2研磨工程を終えたガラス基板を、 中性洗剤、純水、IPAの各洗浄槽に順次浸漬し て、洗浄した。なお、各洗浄槽には、超音波 を印加した。

(6)化学強化工程
 次に、前述のラッピング工程および研磨工 を終えたガラス基板に、化学強化を施した 化学強化は、硝酸カリウム(60%)と硝酸ナト ウム(40%)を混合した化学強化溶液を用意し、 この化学強化溶液を400℃に加熱しておくとと もに、洗浄済みのガラス基板を300℃に予熱し 、化学強化溶液中に約3時間浸漬することに って行った。この浸漬の際には、ガラス基 の表面全体が化学強化されるようにするた 、複数のガラス基板が端面で保持されるよ に、ホルダに収納した状態で行った。

 このように、化学強化溶液に浸漬処理す ことによって、ガラス基板の表層のリチウ イオンおよびナトリウムイオンが、化学強 溶液中のナトリウムイオンおよびカリウム オンにそれぞれ置換され、ガラス基板が強 される。ガラス基板の表層に形成された圧 応力層の厚さは、約100μm乃至200μmであった

 化学強化処理を終えたガラス基板を、20 の水槽に浸漬して急冷し、約10分間維持した 。そして、急冷を終えたガラス基板を、約40 に加熱した濃硫酸に浸漬して洗浄を行った さらに、硫酸洗浄を終えたガラス基板を純 、IPAの各洗浄槽に順次浸漬して洗浄した。

 上記の如く、第1ラッピング工程、切り出 し工程、第2ラッピング工程、端面研磨工程 第1および第2研磨工程、ならびに化学強化工 程を施すことにより、平坦、かつ、平滑な、 高剛性の磁気ディスク用基板を得た。

(7)検査工程
 得られた磁気ディスク用基板の外縁部分の 状について、検査を行った。検査工程は、 ラス基板の円周方向の複数箇所について乖 値および極部15を測定する測定工程と、測 された複数の乖離値および極部15に基づいて ガラス基板が良品であるか否かを判断する判 断工程とから構成される。

(8)磁気ディスク製造工程
 上述した工程を経て得られたガラス基板の 面に、ガラス基板の表面にCr合金からなる 着層、CoTaZr基合金からなる軟磁性層、Ruから なる下地層、CoCrPt基合金からなる垂直磁気記 録層、炭化水素からなる保護層、パーフルオ ロポリエーテルからなる潤滑層を順次成膜す ることにより、垂直磁気記録ディスクを製造 した。なお、本構成は垂直磁気ディスク(PMR:P erpendicular Magnetic Recording)の構成の一例であ が、水平磁気ディスク(LMR:Longitudinal Magnetic  Recording)として磁性層等を構成してもよい。 れにより、主表面の外縁部分も高度な平坦 を備えた磁気ディスクを製造することがで る。

(9)磁気ディスク装置製造工程
 また、上記磁気ディスクを装置に組み込む とにより磁気ディスク装置を製造した。な 、磁気ディスク装置の構成については、公 であるのでここでは詳細な説明は省略する

 (実施例3)
 上記(5)主表面研磨工程の第2研磨工程を、以 下に示す研磨条件を適用して、磁気ディスク 用基板、磁気ディスク、磁気ディスク装置を 製造した。なお、本実施例3では2.5インチ型 ィスク(φ65mm)を製造した。本実施例3におけ 具体的な研磨条件は、上述した実施例1の場 と同様に、研磨パッドの硬度を85(アスカーC 硬度)、研磨材の粒径を1.0(μm)、加工レートを 0.30(μm/分)、加工圧を9(Pa)とした。(即ち、本 明の第2の実施形態における実施例3は本発明 の第1の実施形態においては実施例1として説 されたものである。)
 (比較例4)
 上記第2研磨工程における研磨条件を以下の 条件にした以外は、上記の製造方法にて比較 例4にかかる磁気ディスク用基板、磁気ディ ク、磁気ディスク装置を製造した。具体的 研磨条件は、比較例4の研磨条件は、上述し 比較例2の場合と同様に、加工レートを0.45( m/分)、加工圧を8.0(Pa)とした。(即ち、比較例 4は本発明の第1の実施形態において比較例2と して説明されたものである。)
(実施例3と比較例4との比較)
 実施例3および比較例4に示すように製造し 磁気ディスク用基板の主表面周縁に存在す 極部15の形状について、以下に示す方法によ って検査した。

(A)表面形状の特定
 磁気ディスク用基板の主表面周縁の形状(端 部形状)を調べるために、光干渉式表面形状 定装置(OptiFlat(Phase Shift Technology社製))を用 た。その結果、実施例3・比較例4のガラス基 板の端部形状は、スキージャンプ形状である ことが分かった。そして、この測定結果から 、スキージャンプ形状における頂点(極部15) ガラス基板中心からの距離を測定した。さ に、上記頂点位置の円周方向の変位を調べ ために、ガラス基板を円周方向に30°ずつ回 させて、上記頂点の位置を合計12点測定し 。このときの結果を、図6に示す。なお、図6 は、スキージャンプの極部(スキージャンプ )15の半径位置を測定した結果を示す図であ 。

 その結果、図6に示すように、実施例3に かる磁気ディスク用基板の主表面周縁に形 された極部15は、ガラス基板の中心から見て 略同じ位置(距離)に位置しており、具体的に 、ガラス基板の中心から、30.6mmを中心とし 、±0.2mmの範囲内に位置していることが分か った。一方、比較例4の場合は、30.6mmを中心 して、±1.4mmの範囲に位置していることが分 った。

 なお、実施例3にかかる磁気ディスク用基 板の真円度は0.40(mm)、同芯度は1.07(mm)であっ 。一方、比較例4にかかる磁気ディスク用基 の真円度は2.60(mm)、同芯度は5.68(mm)であった 。また、極部15の高さ(乖離値)については実 例3と比較例4の構成でほぼ同じであった。

(B)ロードアンロード試験比較
 実施例3と比較例4にかかる磁気ディスク用 板上に磁性層を形成した磁気ディスクをそ ぞれ製造した後磁気ディスク装置を製造し 回転数を10000回転の場合のロードアンロード 試験を行った。このときの記録ヘッドの浮上 量は9~10nmである。その結果、実施例3の場合 は、100万回繰り返しても、クラッシュは起 なかったが、比較例4の場合には、ロードア ロードを60万回繰り返したところで、クラ シュした。なお、実施例3では、回転数が5400 rpmの場合および7200rpmの場合には、ロードア ロードを100万回繰り返してもクラッシュは きなかった。

 また、実施例3と比較例4とで乖離値の値 ほぼ同じであったにもかかわらず、比較例4 構成では、高速回転にてグライドテストを った際に、クラッシュ障害が発生した。一 、実施例の構成ではクラッシュ障害は発生 なかった。これは、仮に大きな(小さくない )スキージャンプが発生していたとしても、 円度または同芯度が高い(値が小さい)ことに より、円周方向の基板表面の変動(粗さやう り)が少なくなったためであると考えられる また、多くの実験の結果、真円度は600μm以 であることが好ましく、同芯度は1200μm以内 であることが好ましいことがわかった。

 この結果より、本発明にかかるように、 ラス基板の主表面周縁に存在する乖離部14 極部(隆起部の頂点)15の半径位置を円周方向 略同じとすることが重要であることがわか 。

(C)端部形状の影響
 次に、円周方向における極部15の高さの影 について調べた。ガラス基板の主表面周縁 存在する乖離部14の極部(隆起部の頂点)15の 径位置が円周方向で略同じである磁気ディ ク用基板(上記実施例3)の円周方向の頂点の さの変動による影響を調べた。また、円周 向の頂点の高さの変動が上記実施例3よりも きい別の磁気ディスク用基板を比較例5とし て用意した。この比較例5の磁気ディスク用 板は、最終研磨工程における加工圧と加工 ートとを上記実施例3の場合とは異ならせて 造した。具体的には、比較例5の磁気ディス ク用基板は、上述した比較例1の場合と同様 、研磨パッドの硬度を85(アスカーC硬度)、研 磨材の粒径を1.0(μm)、加工レートを0.60(μm/分) 、加工圧を12(Pa)として製造した。(即ち、比 例5は本発明の第1の実施形態において比較例 1として説明されたものである。)
 そして、上記2つのガラス基板の、円周方向 の高さの変動を調べるために、両2つの基板 任意の2点間の最大乖離値を測定した。具体 には、最大乖離値の測定範囲(図2のR1、R2)は 、ガラス基板の主表面周縁に形成されており 、かつ、円周方向で高さの異なる極部15の変 を見ることができる、測定範囲を決定した ここでは、基板の中心からの距離をそれぞ 29.9mm(R1)、31.5mmの点(R2)とし、測定機器とし は、光干渉式表面形状測定装置(MicroXam(Phase  Shift Technology社製))を用いた。そして、ガラ 基板を円周方向に30°ずつ回転させて、上記 点の位置を合計12点測定した。なお、MicroXam は、上記OptiFlatと比べて、測定領域は狭いが 像度は高い。

 つまり、上記方法で測定した最大乖離値 、上記R1とR2とを結んだ直線と上記隆起部の 頂点(極部15)との乖離の大きさを示している そして、その結果を図7に示す。

 図7に示すように、実施例3は、比較例5に べて、ガラス基板の円周方向における高さ 変動が小さい。具体的には、実施例3の変動 差が2.86nmであるのに対して、比較例5の変動 は16.10nmであった。

 実施例3と比較例4にかかる磁気ディスク 基板上に磁性層を形成した磁気ディスクを れぞれ製造した後、磁気ディスク装置を製 し、ロードアンロード試験を行った。具体 には、記録ヘッドの浮上量を9~10nmに設定し ディスクの回転数を5400rpmと7200rpmとの2つの 合において試験を行った。

 その結果、実施例3および比較例4にかか 磁気ディスクの場合、5400rpmの回転数でロー アンロードを100万回繰り返しても、クラッ ュは起きなかった。比較例5の磁気ディスク については、200万回のロードアンロード試験 でクラッシュが起こった。

 この結果より、極部15は、ガラス基板の 周方向において、その位置は半径方向で同 であり、かつ、高さ方向の変動が少ないこ が、磁気ディスクを高速回転させる上で最 好ましいことが分かる。

 以上、添付図面を参照しながら本発明の 適な第2の実施形態について説明したが、本 発明は係る実施形態に限定されないことは言 うまでもない。当業者であれば、特許請求の 範囲に記載された範疇内において、各種の変 更例または修正例に想到し得ることは明らか であり、それらについても当然に本発明の技 術的範囲に属するものと了解される。

 例えば、上記実施例において本発明にか る基板は、ガラス(アモルファスガラスやガ ラスセラミクス(結晶化ガラス)を利用できる 板状ガラスの材料としては、アルミノシリ ートガラス、ソーダライムガラス、ボロシ ケートガラス等)であると説明した。しかし 本発明は基板の形状に関するものであるため 、基板の材質に限定されるものではなく、例 えばアルミニウムその他の材料からなる基板 であっても本発明を好適に適用することがで きる。ただし上述したように、特に携帯機器 においては、アルミニウム基板に比べ基板表 面の平坦度及び基板強度に優れたガラス基板 が好ましい。

 また、本発明にかかる磁気ディスク用基 は、略平坦な主表面と、端面と、前記主表 と端面との間に形成した面取面とを備えた 気ディスク用基板であって、前記主表面の 縁に該周縁以外の平坦面に対して隆起また 沈降した乖離部14を備え、前記乖離部14は主 表面の円周方向に連続的に形成されており、 前記乖離部14における隆起が最大となる極部1 5の位置が、当該基板の中心から略同じ距離 ある構成であってもよい。

 また、上記乖離部14は、中心に内孔が形 された円盤形状である磁気ディスクの主表 の外周周縁に形成されていてもよく、内周 縁に形成されていてもよく、両方に形成さ ていてもよい。そして、本発明において乖 部14が内周周縁と外周周縁との両方に形成さ れている場合には、少なくとも一方の乖離部 14が、上述した形状であればよいが、特に記 ヘッドの線速が早い外周周縁が上述した形 であることが好ましい。

 本発明は磁気記録媒体に用いられる磁気 ィスク用基板、およびこれを用いた磁気デ スクとして利用することができる。