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Title:
MAGNETIC-GEARED MOTOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/174936
Kind Code:
A1
Abstract:
This magnetic-geared motor (1) is provided with:a stator (30) having a plurality of teeth (31) for generating a magnetomotive force; a first rotor (10) rotating by the magnetomotive force of the stator (30); and a second rotor (20) rotating by the rotation of the first rotor (10) at a lower speed than the first rotor (10). The first rotor (10), the second rotor (20), and the stator (30) are coaxially disposed. A plurality of magnets (34) having different magnetic poles are disposed at respective slot opening portions (31c) present between adjacent two teeth (31).

Inventors:
UKAJI HAJIME
ASO NORITAKA
HIRATA KATSUHIRO
NIGUCHI NOBORU
TAKAHARA KAZUAKI
SUZUKI HIRONORI
KAMIGAKI TSUBASA
Application Number:
PCT/JP2020/001826
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
January 21, 2020
Export Citation:
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Assignee:
PANASONIC IP MAN CO LTD (JP)
International Classes:
H02K16/02; H02K21/14
Domestic Patent References:
WO2015178111A12015-11-26
Foreign References:
US20180269770A12018-09-20
JP2008125203A2008-05-29
JP2017051055A2017-03-09
JP2000060091A2000-02-25
JP2013106401A2013-05-30
Other References:
See also references of EP 3934072A4
Attorney, Agent or Firm:
NII, Hiromori et al. (JP)
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Claims:
\¥02020/174936 25 卩(:17 2020/001826

請求の範囲

[請求項 1 ] 複数のティースを有するステータと、

前記ステータの起磁力により回転する第 1 口一夕と、

前記第 1 口一夕よりも低速で回転する第 2口ータとを備え、 前記第 1 ロータ、 前記第 2ロータ及び前記ステータは、 同軸で配置 され、

隣り合う 2つの前記ティースの間に存在するスロッ ト開口部の各々 には、 極性が異なる複数の磁石が配置されている、 磁気ギアードモータ。

[請求項 2] 前記複数のティースの各々は、 径方向に突出する磁極部を有し、 前記複数の磁石は、 少なくとも第 1磁石と第 2磁石とを含み、 前記磁極部と前記第 1磁石と前記第 2磁石とは、 隣り同士が交互に 逆極性となるように周方向に繰り返して配列されている、

請求項 1 に記載の磁気ギアードモータ。

[請求項 3] 前記第 1磁石及び前記第 2磁石の各々の数は、 前記ステータのスロ ッ ト数と同じである、

請求項 2に記載の磁気ギアードモータ。

[請求項 4] 複数のティースを有し、 起磁力を発生させるステータと、

前記起磁力により回転する第 1 口一夕と、

前記第 1 口一夕が回転することで、 前記第 1 口一夕よりも低速で回 転する第 2口ータとを備え、

前記第 1 ロータ、 前記第 2ロータ及び前記ステータは、 同軸で配置 され、

前記複数のティースの各々は、 各々が径方向に突出する複数の磁極 部を有し、

前記ステータには、 複数の磁石が配置され、

前記複数の磁石は、 隣り合う 2つの前記ティースの間に存在するス ロッ ト開口部に配置された第 1磁石と、 前記複数のティースの各々に \¥02020/174936 26 卩(:170?2020/001826

おいて、 隣り合う 2つの前記磁極部の間に配置された第 2磁石とを含 み、

前記第 1磁石と前記第 2磁石とは、 同じ極性となるように周方向に 配列されている、

磁気ギアードモータ。

[請求項 5] 前記複数の磁石の数は、 前記ステータのスロッ ト数の 2倍である、 請求項 4に記載の磁気ギアードモータ。

[請求項 6] 前記複数の磁石の数は、 前記ステータのスロッ ト数の 3倍である、 請求項 4に記載の磁気ギアードモータ。

[請求項 7] 前記第 1 ロータ、 前記第 2ロータ及び前記ステータは、 この順で径 方向内側から径方向外側に向かって配置されており、 前記第 1 ロータは、 周方向に配置された複数の磁極対を有し、 前記第 2ロータは、 前記磁極対と対向し、 かつ、 周方向に配置され た複数の磁極片を有し、

前記複数のティースは、 前記複数の磁極片と対向している、 請求項 1〜 6のいずれか 1項に記載の磁気ギアードモータ。

[請求項 8] 前記ステータは、 卷線コイルを有し、

前記複数のティースの各々は、 前記卷線コイルの通電により磁力を 発生させる電磁石である、

請求項 1〜 7のいずれか 1項に記載の磁気ギアードモータ。

[請求項 9] 前記卷線コイルは、 集中卷コイルである、

請求項 8に記載の磁気ギアードモータ。

Description:
明 細 書

発明の名称 : 磁気ギアードモータ

技術分野

[0001] 本開示は、 磁気ギアードモータに関する。

背景技術

[0002] 近年、 工場内又は倉庫等では、 無人搬送車 (AGV : A u t om a t i c

G u i d e d Ve h i c l e) が用いられることが多くなってきた。 A GVは、 例えば、 モータによって駆動される。 A VGを駆動するためのモー 夕には、 低速で高トルクの特性又は長距離運転が可能 なように高効率の特性 が求められている。 そこで、 A GVを駆動するモータとして、 磁気ギアード モータを用いることが検討されている。

[0003] 磁気ギアードモータは、 高調波磁束を用いた磁気減速機機構 (磁気ギア) が内蔵された回転電機であり、 高速口一夕、 低速口ータ及びステータを有す る (例えば、 特許文献 1) 。 磁気ギアードモータでは、 ステータのコイルの 起磁力で高速口一夕を回転させることで、 出力軸を有する低速口一夕を所定 のギア比 (減速比) にしたがって回転させることができる。

先行技術文献

特許文献

[0004] 特許文献 1 :特開 201 3 _ 1 06401号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005] 磁気ギアードモータは、 トルク密度が不足する。 この場合、 高速口ータ及 び低速ロータの直径を大きく してトルクを高めることが考えられる。 しかし ながら、 高速ロータ及び低速ロータの直径を大きくす ると、 磁気ギアードモ —夕全体が大型化してしまう。

[0006] そこで、 ステータのコイルとして、 分布巻コイルではなく、 集中巻コイル を用いることが考えられる。 このように、 ステータのコイルとして集中卷コ \¥02020/174936 2 卩(:170?2020/001826

イルを用いることで、 分布卷コイルを用いた場合と比べて、 最大トルクを大 きくすることができる。 しかしながら、 集中巻コイルを用いると、 ギア比が 大幅に小さくなってしまう。

[0007] 磁気ギアードモータのギア比 は、 高速口一夕の極対数を 1\1 IIとし、 低 速口一夕の極対数を 1\1 丨 とすると、 ◦ 「 = ± 1\1 丨 / 1\1 で表される。 したが って、 高速ロータの極対数を小さく したり、 低速ロータの極対数を大きく し たりすることで、 ギア比を大きくすることが可能となる。

[0008] しかしながら、 磁気ギアードモータでは、 ステータの極対数を 3とする と、 3 = 1\1 丨 ± 1\1 という関係式を満たす必要があるため、 高速ロータの 極対数 (1\1 ) と低速ロータの極対数 (1\1 I) との組み合わせには制限があ る。

[0009] さらに、 磁気ギアードモータとして高速口ータ及び低 速口一夕を回転させ るためには、 3 = 1\1 丨 ± 1\1 という関係式以外に、 高速ロータ及びステー 夕のスロッ ト数の関係を 3相同期モータとして回転可能な組み合わせ する 必要がある。 このため、 集中巻コイルを用いた磁気ギアードモータの ギア比 は、 3相同期モータとして回転可能なものにしな ればならないという制約 もある。

[0010] このように、 従来の磁気ギアードモータでは、 高いギア比を容易に得るこ とができず、 実用的なギア比としては 6程度までにとどまっていた。 特に、 ギア比が 1 0を超える磁気ギアードモータを実現するこ が難しかった。

[001 1 ] 本開示は、 このような課題を解決するためになされたも のであり、 高いギ ア比を有する磁気ギアードモータを提供する ことを目的とする。

課題を解決するための手段

[0012] 上記目的を達成するために、 本発明に係る第 1の磁気ギアードモータの _ 態様は、 複数のティースを有するステータと、 前記ステータの起磁力により 回転する第 1 口一夕と、 前記第 1 口一夕よりも低速で回転する第 2口一夕と を備え、 前記第 1 ロータ、 前記第 2ロータ及び前記ステータは、 同軸で配置 され、 隣り合う 2つの前記ティースの間に存在するスロッ ト開口部の各々に \¥02020/174936 3 卩(:170?2020/001826

は、 極性が異なる複数の磁石が配置されている。

[0013] また、 本発明に係る第 2の磁気ギアードモータの一態様は、 複数のティー スを有し、 起磁力を発生させるステータと、 前記起磁力により回転する第 1 口一夕と、 前記第 1 口一夕が回転することで、 前記第 1 口一夕よりも低速で 回転する第 2ロータとを備え、 前記第 1 ロータ、 前記第 2ロータ及び前記ス テータは、 同軸で配置され、 前記複数のティースの各々は、 各々が径方向に 突出する複数の磁極部を有し、 前記ステータには、 複数の磁石が配置され、 前記複数の磁石は、 隣り合う 2つの前記ティースの間に存在するスロッ ト開 口部に配置された第 1磁石と、 前記複数のティースの各々において、 隣り合 う 2つの前記磁極部の間に配置された第 2磁石とを含み、 前記第 1磁石と前 記第 2磁石とは、 同じ極性となるように周方向に配列されてい る。 発明の効果

[0014] 本開示によれば、 高いギア比を有する磁気ギアードモータを実 現できる。

図面の簡単な説明

[0015] [図 1]図 1は、 実施の形態 1 に係る磁気ギアードモータの断面図である。

[図 2]図 2は、 実施の形態 1 に係る磁気ギアードモータのステータの周方 向に おける極性の分布を模式的に示す図である。

[図 3]図 3は、 比較例の磁気ギアードモータの断面図である 。

[図 4]図 4は、 比較例の磁気ギアードモータのステータの周 方向における極性 の分布を模式的に示す図である。

[図 5]図 5は、 実施の形態 2に係る磁気ギアードモータの断面図である

[図 6]図 6は、 実施の形態 2に係る磁気ギアードモータのステータの周 向に おける極性の分布を模式的に示す図である。

[図 7]図 7は、 実施の形態 2の変形例に係る磁気ギアードモータの断面 であ る。

[図 8]図 8は、 実施の形態 2の変形例に係る磁気ギアードモータのステ タの 周方向における極性の分布を模式的に示す図 である。

[図 9]図 9は、 比較例、 実施例 1、 実施例 2及び実施例 3の逆起電力定数を示 \¥02020/174936 4 卩(:170?2020/001826

す図である。

[図 10]図 1 0は、 比較例、 実施例 1、 実施例 2及び実施例 3において、 ステ —夕側のエアギャップの主磁束 (5次) と変調波磁束とを示す図である。

[図 1 1]図 1 1は、 比較例、 実施例 1、 実施例 2及び実施例 3において、 変調 波磁束と最大伝達トルクとを示す図である。

[図 12]図 1 2は、 実施例 1 に係る磁気ギアードモータと実施例 1’ に係る磁 気ギアードモータとの拡大断面図である。

[図 13八]図 1 3 は、 実施例 1及び実施例 1’ における主磁束 (5次) と変調 波磁束とを示す図である。

[図 138]図 1 3巳は、 実施例 1及び実施例 1’ における逆起電力定数と最大伝 達トルクとを示す図である。

[図14八]図 1 4 は、 比較例、 実施例 1’ 、 実施例 2及び実施例 3において、 変調波磁束と最大伝達トルクとを示す図であ る。

[図 148]図 1 4巳は、 比較例、 実施例 1’ 、 実施例 2及び実施例 3において、 最大伝達トルクと逆起電力定数とを示す図で ある。

[図 15]図 1 5は、 比較例、 実施例 1、 実施例 2及び実施例 3において、 高速 口ータ (第 1 口一夕) とステータとの幾何学対称性の有無を示す図 である。 [図 16]図 1 6は、 図 1 5からギア比が整数倍のモデルを除去した図 ある。 [図 17]図 1 7は、 図 1 6において、 卷線係数 Xギア比の値を示す図である。 [図 18]図 1 8は、 実施の形態 1 に係る磁気ギアードモータと変形例に係る磁 気ギアードモータとの拡大断面図である。

発明を実施するための形態

[0016] 以下、 本開示の実施の形態について説明する。 なお、 以下に説明する実施 の形態は、 いずれも本開示の一具体例を示すものである 。 したがって、 以下 の実施の形態で示される、 数値、 構成要素、 構成要素の配置位置及び接続形 態等は、 一例であって本開示を限定する主旨ではない 。 よって、 以下の実施 の形態における構成要素のうち、 本開示の最上位概念を示す独立請求項に記 載されていない構成要素については、 任意の構成要素として説明される。 \¥02020/174936 5 卩(:170?2020/001826

[0017] また、 各図は、 模式図であり、 必ずしも厳密に図示されたものではない。

なお、 各図において、 実質的に同一の構成に対しては同一の符号を 付してお り、 重複する説明は省略又は簡略化する。

[0018] (実施の形態 1)

まず、 実施の形態 1 に係る磁気ギアードモータ 1の構成について、 図 1 を 用いて説明する。 図 1は、 実施の形態 1 に係る磁気ギアードモータ 1の断面 図である。

[0019] 図 1 に示すように、 磁気ギアードモータ 1は、 第 1 口ータ 1 0と、 第 2口 —夕 2 0と、 ステータ 3 0とを備えており、 ステータ 3 0の起磁力により第 1 口ータ 1 0を回転させることで、 高調波磁束により第 2口ータ 2 0が回転 する。 なお、 第 1 口ータ 1 0の中心には、 回転軸 (シャフト) 4 0が配置さ れている。

[0020] 本実施の形態において、 第 1 口ータ 1 0は、 第 2口ータ 2 0よりも高速で 回転する高速口一夕であり、 第 2口ータ 2 0は、 第 1 口ータ 1 0よりも低速 で回転する低速口ータである。

[0021 ] ステータ 3 0は、 第 1 口ータ 1 0又は第 2口ータ 2 0と対向する。 本実施 の形態において、 第 1 口ータ 1 0、 第 2口ータ 2 0及びステータ 3 0は、 こ の順で径方向内側から径方向外側に向かって 配置されている。 したがって、 ステータ 3 0は、 第 2口ータ 2 0に対向している。 具体的には、 高速口ータ である第 1 ロータ 1 0が最も内側に配置されており、 低速ロータである第 2 口ータ 2 0が第 1 口ータ 1 0を囲むように配置され、 さらに、 その第 2口一 夕 2 0を囲むようにステータ 3 0が配置されている。 つまり、 高速口一夕で ある第 1 口ータと低速口ータである第 2口ータ 2 0とステータ 3 0とで構成 される高調波磁束を用いた磁気減速機に対し て、 第 2ロータ 2 0が、 第 1 口 —夕 1 0とステータ 3 0とで挟まれるように配置されている。

[0022] 第 1 口ータ 1 0、 第 2口ータ 2 0及びステータ 3 0は、 互いに微小なエア ギャップを介して同軸で配置されている。 本実施の形態では、 第 1 ロータ 1 0、 第 2ロータ 2 0及びステータ 3 0がこの順で径方向内側から径方向外側 \¥02020/174936 6 卩(:170?2020/001826

に向かって配置されているので、 第 1 口ータ 1 0と第 2口ータ 2 0との間に エアギャップが存在するとともに、 第 2ロータ 2 0とステータ 3 0との間に エアギャップが存在する。

[0023] 高速口ータである第 1 口ータ 1 0 (第 1回転子) は、 周方向に配置された 複数の磁極対 1 1 を有する。 また、 第 1 ロータ 1 0は、 磁性材料によって構 成された円筒状のロータコア 1 2を有しており、 複数の磁極対 1 1は、 口一 タコア 1 2に設けられている。 ロータコア 1 2は、 例えば複数枚の電磁鋼板 を積層することで構成されている。

[0024] 複数の磁極対 1 1の各々は、 ロータコア 1 2の周方向に沿って 1\1極と 3極 とが交互に均等に存在するように構成された 永久磁石である。 複数の磁極対 1 1 (永久磁石) は、 ロータコア 1 2の外周面全体を覆うように周方向に連 続して配置されている。 また、 複数の磁極対 1 1は、 第 1 ロータ 1 0の中心 軸を中心として放射状に配置されている。

[0025] 複数の磁極対 1 1は、 第 2口ータ 2 0に対向している。 したがって、 磁極 対 1 1 を構成する永久磁石の表面は、 エアギャップ面になっている。 なお、 本実施の形態において、 複数の磁極対 1 は 5である。 し たがって、 高速口ータである第 1 口ータ 1 0の極数は、 1 0である。

[0026] 低速口ータである第 2口ータ 2 0 (第 2回転子) は、 周方向に配置された 複数の磁極片 2 1 (ポールピース) を有する。 複数の磁極片 2 1は、 磁性材 料によって構成された磁束集中手段である。 また、 第 2ロータ 2 0は、 非磁 性材料によって構成された円環状のホルダ 2 2を有しており、 複数の磁極片 2 1は、 ホルダ 2 2に保持されている。 複数の磁極片 2 1は、 ホルダ 2 2の 周方向に沿って等間隔で配置されている。 また、 複数の磁極片 2 1は、 第 2 ロータ 2 0の中心軸を中心として放射状に配置されて る。 本実施の形態に おいて、 第 2口ータ 2 0は、 4 1個の磁極片 2 1 を有する。 したがって、 低 速口ータである第 2口ータ 2 0の極対数 (1\1 丨) は、 4 1である。

[0027] 複数の磁極片 2 1は、 第 1 口ータ 1 0の磁極対 1 1 と対向している。 また 、 複数の磁極片 2 1は、 ステータ 3 0のティース 3 1及び複数の磁石 3 4と \¥02020/174936 7 卩(:170?2020/001826

対向している。 複数の磁極片 2 1の表面は、 エアギャップ面になっている。 具体的には、 各磁極片 2 1 において、 第 1 ロータ 1 0側の第 1面 (径方向外 側の面) とステータ 3 0側の第 2面 (径方向内側の面) とは、 エアギャップ 面になっている。

[0028] なお、 第 2口ータ 2 0は、 複数の磁極片 2 1の各々がステータ 3 0に向か って突出するように構成された歯車状の磁性 体であってもよい。 この場合、 歯車状の電磁鋼板を積層することで、 第 2ロータ 2 0を作製することができ る。

[0029] ステータ 3 0 (固定子) は、 起磁力を発生させる。 ステータ 3 0は、 複数 のティース 3 1 と、 ヨーク 3 2と、 巻線コイル 3 3と、 磁石 3 4とを有する

[0030] 複数のティース 3 1は、 周方向に沿って配置されている。 具体的には、 複 数のティース 3 1は、 周方向に沿って等間隔で配置されている。 本実施の形 態において、 ステータ 3 0は、 2 4個のティース 3 1 を有している。

[0031 ] また、 複数のティース 3 1は、 ステータ 3 0の中心軸を中心として放射状 に設けられている。 具体的には、 各ティース 3 1は、 円環状のヨーク 3 2か ら径方向内側に突出するように延在している 。 つまり、 ヨーク 3 2は、 各テ ィース 3 1の外側に形成されたバックヨークである。 複数のティース 3 1は 、 第 2口ータ 2 0の複数の磁極片 2 1 と対向している。

[0032] 本実施の形態において、 ティース 3 1 とヨーク 3 2とはステータコアとし て一体に構成されている。 例えば、 ティース 3 1及びヨーク 3 2は、 複数枚 の電磁鋼板を積層することによって構成され ている。

[0033] 各ティース 3 1は、 ヨーク 3 2の内側に形成された磁極ティースであり、 卷線コイル 3 3の通電により磁力を発生させる電磁石であ 。 卷線コイル 3 3は、 ステータ 3 0に設けられたステータコイルである。 本実施の形態にお いて、 巻線コイル 3 3は、 複数のティース 3 1の各々に巻回された集中卷コ イルである。 また、 巻線コイル 3 3は、 3相同期モータとして第 1 口ータ 1 0を回転できるように 3相巻線となっている。 なお、 巻線コイル 3 3は、 イ \¥02020/174936 8 卩(:170?2020/001826

ンシュレータ (不図示) を介してティース 3 1 に卷回されていてもよい。

[0034] 隣り合う 2つのティース 3 1の間には、 巻線コイル 3 3を配置するための スロッ トが形成されている。 つまり、 ステータ 3 0のスロッ トは、 隣り合う 2つのティース 3 1の間に対応している。 本実施の形態において、 ステータ 3 0は 2 4個のティース 3 1 を有しているので、 ステータ 3 0のスロッ ト数 は、 2 4である。 つまり、 ステータ 3 0の極対数 (N 3) は、 2 4である。

[0035] 複数のティース 3 1の各々は、 径方向に突出する磁極部 3 1 3を有する。

また、 各ティース 3 1の先端部における幅方向の両端部の各々に 凹部 3 1 匕が設けられている。 つまり、 各ティース 3 1 には、 2つの凹部 3 1 匕が設 けられている。 磁極部 3 1 3は、 各ティース 3 1 に 2つの凹部 3 1 匕を設け ることで凸状に構成されている。

[0036] また、 隣り合う 2つのティース 3 1の間には、 スロッ ト開口部 3 1 〇が存 在する。 スロッ ト開口部 3 1 〇は、 隣り合う 2つのティース 3 1の先端部同 士の間に存在する隙間である。

[0037] 各スロッ ト開口部 3 1 〇には、 極性が異なる複数の磁石 3 4 (ステータ磁 石) が配置されている。 つまり、 各スロッ ト開口部 3 1 〇に配置された複数 の磁石 3 4は、 このスロッ ト開口部 3 1 〇を塞ぐように配置されている。 複 数の磁石 3 4は、 ステータ 3 0に配置されたステータ磁石である。

[0038] 本実施の形態において、 各スロッ ト開口部 3 1 〇に配置された複数の磁石

3 4は、 隣り合う 2つのティース 3 1 において、 一方のティース 3 1の磁極 部 3 1 3と他方のティース 3 1の磁極部 3 1 3との間に配置されている。 複 数の磁石 3 4の各々は、 例えば永久磁石である。

[0039] 複数の磁石 3 4は、 少なくとも第 1磁石 3 4 3 と第 2磁石 3 4匕とを含ん でいる。 本実施の形態において、 各スロッ ト開口部 3 1 〇には、 第 1磁石 3 4 3及び第 2磁石 3 4匕として 2つの永久磁石が配置されている。

[0040] 磁極部 と磁石 3 4 第 2磁石 3 4匕) とは、 第 2 ロータ 2 0の複数の磁極片 2 1 と対向している。 また、 磁極部 3 1 3の前端 面と磁石 3 4 (第 1磁石 3 4 3、 第 2磁石 3 4匕) の表面とは、 ステータ 3 \¥02020/174936 9 卩(:170?2020/001826

0のエアギャップ面になっている。 具体的には、 磁極部 3 1 3と第 1磁石 3 4 3と第 2磁石 3 4匕とは隙間なく連続して設けられているの 、 磁極部 3 1 3の前端面と第 1磁石 3 4 3 の表面と第 2磁石 3 4匕の表面とは、 面一で あり、 連続するエアギャップ面になっている。

[0041 ] 第 1磁石 3 4 3と第 2磁石 3 4匕とは、 第 2口ータ 2 0とのエアギャップ 面に対する極性が逆になっている。 本実施の形態において、 第 1磁石 3 4 3 は、 第 2口ータ 2 0とのエアギャップ面が 1\1極となる永久磁石であり、 第 2 磁石 3 4匕は、 第 2口ータ 2 0とのエアギャップ面が 3極となる永久磁石で ある。 つまり、 各スロッ ト開口部 3 1 〇には、 2配向方向の複数の磁石 3 4 が配置されている。

[0042] 各スロッ ト開口部 3 1 〇に配置された複数の磁石 3 4は、 各ティース 3 1 に設けられた 2つの凹部 3 1 13に配置されている。 具体的には、 各ティース 3 1 において、 第 1磁石 3 4 3は、 ティース 3 1の先端部における幅方向の 一方の端部に設けられた凹部 3 1 匕に収納されており、 第 2磁石 3 4匕は、 ティース 3 1の先端部における幅方向の他方の端部に設 られた凹部 3 1 匕 に収納されている。

[0043] 各スロッ ト開口部 3 1 〇における複数の磁石 3 4の数は、 ステータ 3 0の スロッ ト数と同じである。 つまり、 第 1磁石 3 4 3 及び第 2磁石 3 4匕の各 々の数は、 ステータ 3 0のスロッ ト数と同じである。 本実施の形態において 、 ステータ 3 0のスロッ ト数は 2 4であるので、 ステータ 3 0全体として、

2 4個の第 1磁石 3 4 3と 2 4個の第 2磁石 3 4匕とが配置されている。

[0044] ティース 3 1の磁極部 3 1 3と第 1磁石 3 4 3及び第 2磁石 3 4匕とは、 これらを 1組 (一単位) として、 周方向に複数回繰り返して配置されている 。 本実施の形態では、 ステータ 3 0が 2 4個のティース 3 1 を有しているの で、 ティース 3 1の磁極部 3 1 3と第 1磁石 3 4 3及び第 2磁石 3 4匕とを 1組として、 これが 2 4回繰り返して配置されている。

[0045] この場合、 図 2に示すように、 ティース 3 1の磁極部 3 1 3と第 1磁石 3 4 3及び第 2磁石 3 4匕とは、 隣同士が交互に逆極性となるように周方向に \¥0 2020/174936 10 卩(:170? 2020 /001826

繰り返して配列されている。 図 2は、 実施の形態 1 に係る磁気ギアードモー 夕 1のステータ 3 0の周方向における極性の分布を模式的に示 図である。

[0046] 具体的には、 図 2に示すように、 磁極部 3 1 3と第 1磁石 3 4 3 及び第 2 磁石 3 4匕とは、 エアギャップ面に 1\!極と 3極とが交互に表れるように配置 されている。 上述のように、 本実施の形態では、 第 1磁石 3 4 3 がエアギャ ップ面に 1\!極が表れる極性を有し、 第 2磁石 3 4匕がエアギャップ面に 3極 が表れる極性を有しているので、 ステータ 3 0では、 図 2に示すように、 例 えば、 第 1磁石 3 4 3 (1\!極) 、 第 2磁石 3 4匕 (3極) 、 磁極部 3 1 3 ( !\!極) 、 第 2磁石 3 4匕 (3極) 、 第 1磁石 3 4 3 (1\!極) 、 磁極部 3 1 3 (3極) 、 の順で繰り返して配置されている。 つまり、 第 1磁石 3 4 3 (1\1極) 及び第 2磁石 3 4匕 (3極) は、 1つ置きに配置が逆になってい るとともに、 磁極部 3 1 3についても、 1つ置きに極性が反転して逆極性に なっている。

[0047] このように構成される磁気ギアードモータ 1では、 ステータ 3 0の卷線コ イル 3 3の起磁力によって第 1 口ータ 1 0が回転する。 具体的には、 ステー 夕 3 0の卷線コイル 3 3に通電すると、 界磁電流が卷線コイル 3 3に流れて ティース 3 1 (磁極部 3 1 3) に磁束が発生する。 このティース 3 1で発生 した磁束と第 1 ロータ 1 0 (高速ロータ) の磁極対 1 1から生じる磁束との 相互作用によって生じた磁気力が第 1 ロータ 1 0を回転させるトルクとなり 、 第 1 口ータ 1 0が回転する。 そして、 第 1 口ータ 1 0が回転することで、 高調波磁束によって、 出力軸を有する第 2ロータ 2 0が所定のギア比 (減速 比) にしたがって減速されて回転する。

[0048] ここで、 本実施の形態における磁気ギアードモータ 1の動作原理の詳細に ついて、 以下説明する。

[0049] 磁気減速機の内部に生じる磁束は、 永久磁石の起磁力と磁性体のパーミア ンスとの積で表される。 磁気ギアードモータ 1の内部に生じる磁束を、 数式 を用いて考える。

[0050] まず、 高速口ータである第 1 口ータ 1 0とステータ 3 0の磁石 3 4による \¥02020/174936 11 卩(:170?2020/001826

合計の起磁カ (0, 〇〇 は、 円周方向に正弦波状に存在していると仮定す ると、 以下の (式 1) で表される。

[0051] [数 1] 卩(0,〇〇= 1 5||11\1 [1 (0-£3〇+ 2 5|1'1(1^0) (式:!)

[0052] (式 1) において、 八 1 及び八 2 はそれぞれ第 1 口ータ 1 〇 (高速口一夕) 及びステータ 30の磁石 (永久磁石) の起磁力の振幅、 は第 1 口ータ 1 0 (高速口一夕) の極対数、 はステータ 30のスロッ ト数、 《は第 1 口ータ 1 0 (高速口一夕) の回転角度、 0は周方向位置を表している。

[0053] 続いて、 磁性体部のパーミアンスを考える。 低速口ータである第 2口ータ

20とステータ 30とに存在する磁性体のパーミアンス分布 (0, / 3) は 、 円周方向に正弦波状に存在していると仮定す ると、 以下の (式 2) で表さ れる。

[0054] [数 2]

1 3 (0,0) = ?〇+卩 1 5| | 1{1^ | (0-/3)}+? 2 5 1^0) · ..(式 2)

[0055] (式 2) において、 〇は平均パーミアンス、 !及び 2 はそれぞれ第 2口 —夕 20 (低速口一夕) 及びステータ 30のパーミアンスの振幅、 1\1 ,は第 2 口ータ 20 (低速口一夕) の極数、 /3は第 2口ータ 20 (低速口一夕) の回 転角度を表している。

[0056] そして、 磁気ギアードモータ 1の内部に生じる磁束 ø (0, «, / 3) は、

(式 1) と (式 2) との積で表されるため、 以下の (式 3) となる。

[0057] [数 3]

\¥02020/174936 12 卩(:17 2020/001826

[0058] (式 3) において、 第 1項及び第 2項は、 磁石 3 4の極数と同じ次数の基 本波磁束であり、 第 3項以降は、 磁性体との組み合わせによって生じた変調 波磁束である。 本実施の形態における磁気ギアードモータ 1では、 以下の ( 式 4) の関係が成り立つ極数の組み合わせになって いる。

[0059] [数 4]

1^=1^-!^ · · · (式 4)

[0060] (式 3) において、 (式 4) が成立する場合を考える。 (式 3) の第 3項 の変調波磁束の次数がステータ 3 0の磁束の次数と等しくなるため、 両者は カップリングする。 これによって、 ステータ 3 0の磁束とカップリングした 変調波は固定されるため、 以下の (式 5) が成り立つ。

[0061 ] [数 5] (式 5)

[0062] このとき、 第 1 口ータ 1 0 (高速口一夕) の回転角度と第 2口ータ 2 0 ( 低速ロータ) の回転角度との比は、 極数の組み合わせによって一意に決定す ることが分かる。 この関係は、 ギア比 (減速比) ◦ 「として、 以下の (式 6 ) で表される。

[0063] [数 6]

[0064] なお、 ギア比 が正の場合は、 第 1 口ータ 1 0 (高速口一夕) と第 2口一 夕 2 0 (低速口一夕) とが同一方向に回転することを示しており、 ギア比 が負の場合は、 第 1 口ータ 1 0 (高速口一夕) と第 2口ータ 2 0 (低速口一 夕) とが逆方向に回転することを示している。 例えば、 (式 3) の第 4項で 表される変調波磁束の次数とステータ 3 0の磁束の次数とがカツプリングす るような極数の選択を行うことで、 第 1 口ータ 1 0 (高速口一夕) と第 2口 —夕 2 0 (低速口一夕) との回転方向が逆向きとなる。

[0065] そして、 ステータ 3 0の極数を、 1 . 5倍、 2倍、 3倍にすると、 それに \¥02020/174936 13 卩(:17 2020/001826

伴って、 (式 4) により、 第 2口ータ 2 0 (低速口一夕) の極数 1\1 | も増加す ることになる。 これにより、 (式 6) の値が変化し、 ギア比が大きくなって いく。 つまり、 ギア比が大きい磁気ギアードモータを実現す ることができる

[0066] 次に、 本実施の形態に係る磁気ギアードモータ 1の具体的な特徴について 、 比較例の磁気ギアードモータ 1 Xと比較して説明する。 図 3は、 比較例の 磁気ギアードモータ 1 Xの断面図であり、 図 4は、 同磁気ギアードモータ 1 Xのステータ 3 0 Xの周方向における極性の分布を模式的に示 図である。

[0067] 図 3及び図 4に示すように、 比較例の磁気ギアードモータ 1 Xは、 図 1 に 示される磁気ギアードモータ 1 に対して、 各スロッ ト開口部 3 1 〇に配置さ れた磁石 3 4 Xの構成が異なる。

[0068] 具体的には、 本実施の形態における磁気ギアードモータ 1では、 各スロッ 卜開口部 3 1 〇には、 極性が異なる複数の磁石 3 4が配置されていたのに対 して、 比較例の磁気ギアードモータ 1 Xでは、 図 3に示すように、 各スロッ 卜開口部 3 1 〇には、 1つの磁石 3 4乂が配置されている。

[0069] そして、 図 4に示すように、 比較例の磁気ギアードモータ 1 Xでは、 ティ —ス 3 1の磁極部 3 1 3と磁石 3 4 Xとは、 エアギャップ面に 1\1極と 3極と が交互に表れるように配置されている。 これにより、 ステ _夕 3 0乂に配置 された複数の磁石 3 4 Xは、 エアギャップ面に対して互いに同一の極性を 有 するとともに、 ステータ 3〇乂の複数の磁極部 3 1 3についても、 エアギャ ップ面に対して互いに同一の極性を有してい る。 具体的には、 全ての磁石 3 4乂がエアギャップ面に 1\1極を有しており、 また、 全ての磁極部 3 1 3がエ アギャップ面に 3極を有しており、 磁石 3 4乂 (1\1極) 、 磁極部 3 1 3 (3 極) 、 磁石 3 4乂 (1\1極) 、 磁極部 3 1 3 (3極) 、 の順で繰り返し て配置されている。

[0070] このように構成された比較例の磁気ギアード モータ 1 Xでは、 ステータ 3

〇乂の磁石 3 4乂による起磁力の次数 (ステータ磁石起磁力次数) が、 ステ —夕 3 0 Xのスロッ ト数と同様に、 2 4次となっている。 また、 図 3に示さ \¥02020/174936 14 卩(:170?2020/001826

れる構造の比較例の磁気ギアードモータ 1 Xでは、 ギア比◦ 「 (= |\! I / ) が 5 . 8である。

[0071 ] これに対して、 本実施の形態における磁気ギアードモータ 1では、 各スロ ッ ト開口部 3 1 〇には、 極性が異なる複数の磁石 3 4が配置されている。 具 体的には、 各スロッ ト開口部 3 1 〇には、 極性が異なる第 1磁石 3 4 3と第 2磁石 3 4 との 2つの永久磁石が配置されている。

[0072] この構成により、 本実施の形態における磁気ギアードモータ 1では、 比較 例の磁気ギアードモータ 1 Xに対して、 ステータ 3 0の磁石 3 4による起磁 力の次数を 1 . 5倍にすることができる。 具体的には、 本実施の形態におけ る磁気ギアードモータ 1では、 ステータ 3 0の磁石 3 4による起磁力の次数 (ステータ磁石起磁力次数) が 3 6次となる。 これにより、 第 2ロータ 2 0 の磁極片 2 1の極対数を大きく してギア比を増加させることができるので、 トルク密度を向上させることができる。 具体的には、 図 1 に示される構造の 磁気ギアードモータ 1では、 ギア比◦ 「 (= 1\1 丨 / 1\^) が 8 . 2となって いる。

[0073] 以上、 本実施の形態に係る磁気ギアードモータ 1 によれば、 高いギア比を 得ることができ、 高トルクの磁気ギアードモータ 1 を実現することができる

[0074] (実施の形態 2)

次に、 実施の形態 2に係る磁気ギアードモータ 1 について、 図 5及び図 6を用いて説明する。 図 5は、 実施の形態 2に係る磁気ギアードモータ 1 八 の断面図であり、 図 6は、 同磁気ギアードモータ 1 八のステータ 3 0八の周 方向における極性の分布を模式的に示す図で ある。

[0075] 図 5に示すように、 本実施の形態に係る磁気ギアードモータ 1 は、 上記 実施の形態 1 に係る磁気ギアードモータ 1 と同様に、 第 1 口ータ 1 0と、 第 2口ータ 2 0と、 ステータ 3 0八とを備えている。 第 1 口ータ 1 0、 第 2口 —夕 2 0及びステータ 3 0八は、 同軸で配置されている。 また、 本実施の形 態でも、 ステータ 3 0八は、 複数のティース 3 1 八、 ヨーク 3 2、 巻線コイ \¥02020/174936 15 卩(:170?2020/001826

ル 3 3及び複数の磁石 3 4を有する。

[0076] 本実施の形態における磁気ギアードモータ 1 は、 上記実施の形態 1 にお ける磁気ギアードモータ 1 に対して、 ティース 3 1 八の磁極部 3 1 3の構成 が異なる。

[0077] 具体的には、 上記実施の形態 1では、 複数のティース 3 1の各々には 1つ の磁極部 3 1 3が設けられていたのに対し、 本実施の形態では、 複数のティ —ス 3 1 の各々には複数の磁極部 3 1 3が設けられている。 複数の磁極部 3 1 3は、 歯車状に構成されており、 各磁極部 3 1 3は、 ティース 3 1 八に おける小歯である。 具体的には、 各ティース 3 1 八には、 ティース 3 1 八の 先端部における幅方向の両端部の各々と中央 部とに凹部 3 1 匕 (つまり 3つ の凹部 3 1 匕) が設けられることで、 2つの磁極部 3 1 3が設けられている 。 本実施の形態でも、 各磁極部 3 1 3は、 径方向に突出している。

[0078] さらに、 本実施の形態における磁気ギアードモータ 1 は、 上記実施の形 態 1 における磁気ギアードモータ 1 に対して、 ステータ 3 0八に配置された 複数の磁石 3 4の配置も異なっている。

[0079] 具体的には、 複数の磁石 3 4は、 隣り合う 2つのティース 3 1 八の間に存 在するスロッ ト開口部 3 1 〇に配置された第 1磁石 3 4 3 と、 複数のティー ス 3 1 八の各々において、 隣り合う 2つの磁極部 3 1 8の間に配置された第 2磁石 3 4匕とを含む。

[0080] 本実施の形態において、 第 1磁石 3 4 3は、 各スロッ ト開口部 3 1 〇に 1 つ配置されている。 具体的には、 第 1磁石 3 4 3 は、 隣り合う 2つのティー ス 3 1 八の一方のティース 3 1 八の凹部 3 1 13と他方のティース 3 1 八の凹 部 3 1 13とで構成される 1つの凹部に収納されている。

[0081 ] また、 第 2磁石 3 4匕は、 各ティース 3 1 八に 1つ配置されている。 具体 的には、 第 2磁石 3 4匕は、 ティース 3 1 八の先端部における幅方向の中央 部に設けられた凹部 3 1 13に収納されている。

[0082] 磁極部 と磁石 3 4 第 2磁石 3 4匕) とは、 第 2 ロータ 2 0の複数の磁極片 2 1 と対向している。 また、 磁極部 3 1 3の前端 \¥02020/174936 16 卩(:170?2020/001826

面と磁石 3 4 (第 1磁石 3 4 3、 第 2磁石 3 4匕) の表面とは、 ステータ 3 0八のエアギャップ面になっている。 具体的には、 磁極部 3 1 3と第 1磁石 3 4 3と第 2磁石 3 4匕とは隙間なく連続して設けられているの 、 磁極部 3 1 3の前端面と第 1磁石 3 4 3の表面と第 2磁石 3 4匕の表面とは、 面一 であり、 連続するエアギャップ面になっている。

[0083] さらに、 本実施の形態における磁気ギアードモータ 1 は、 上記実施の形 態 1 における磁気ギアードモータ 1 に対して、 複数の磁石 3 4 (第 1磁石 3 4 3、 第 2磁石 3 4 13) の極性も異なっている。

[0084] 具体的には、 上記実施の形態 1 においては、 第 1磁石 3 4 3 と第 2磁石 3 4 13とは、 交互に逆極性となるように周方向に配列され ていたが、 本実施の 形態においては、 第 1磁石 3 4 3と第 2磁石 3 4匕とは、 同じ極性となるよ うに周方向に配列されている。 つまり、 本実施の形態において、 第 1磁石 3 4 3と第 2磁石 3 4匕とは、 第 2口ータ 2 0とのエアギャップ面に対して同 —の極性になっている。 このように、 本実施の形態では、 全ての磁石 3 4が 同じ極性になっており、 第 1磁石 3 4 3及び第 2磁石 3 4匕が同じ配向にな っている。 具体的には、 第 1磁石 3 4 3 及び第 2磁石 3 4匕は、 いずれも、 第 2口ータ 2 0とのエアギャップ面が 1\1極となっている。 また、 第 1磁石 3 と第 2磁石 3 4匕を含めた全ての複数の磁石 3 4は、 周方向に沿って等 間隔で配置されている。 なお、 第 1磁石 3 4 3 及び第 2磁石 3 4匕は、 いず れも永久磁石である。

[0085] また、 本実施の形態において、 複数の磁石 3 4の数は、 ステータ 3 0八の スロッ ト数の 2倍である。 具体的には、 ステータ 3 0八のスロッ ト数は 2 4 であるので、 4 8個の磁石 3 4が用いられている。 より具体的には、 各スロ ッ ト開口部 3 1 〇に対応する 2 4個の第 1磁石 3 4 3と各ティース 3 1 八に 対応する 2 4個の第 2磁石 3 4匕とが用いられている。

[0086] 図 6に示すように、 本実施の形態において、 ティース 3 1 の磁極部 3 1

3と磁石 3 4 (第 1磁石 3 4 3 又は第 2磁石 3 4匕) とは、 交互に逆極性と なるように周方向に配列されている。 図 6は、 実施の形態 2に係る磁気ギア \¥02020/174936 17 卩(:170?2020/001826

—ドモータ 1 八のステータ 3 0八の周方向における極性の分布を模式的に す図である。

[0087] 具体的には、 図 6に示すように、 磁極部 3 1 3と磁石 3 4 (第 1磁石 3 4

3又は第 2磁石 3 4匕) とは、 エアギャップ面に 1\!極と 3極とが交互に表れ るように配置されている。 上述のように、 本実施の形態では、 磁石 3 4 (第 1磁石 3 4 3及び第 2磁石 3 4匕) がエアギャップ面に 1\!極が表れる極性を 有しているので、 ステータ 3 0八では、 図 6に示すように、 例えば、 第 1磁 石 3 4 3 (1\!極) 、 磁極部 3 1 3 (3極) 、 第 2磁石 3 4匕 (1\!極) 、 磁極 部 3 1 3 (3極) 、 第 1磁石 3 4 3 (1\!極) 、 磁極部 3 1 3 (3極) 、 第 2 磁石 3 4匕 (1\1極) の順で繰り返して配置されている。

[0088] なお、 本実施の形態において、 高速口ータである第 1 口ータ 1 0は、 上記 実施の形態 1 と同じである。 具体的には、 本実施の形態でも、 第 1 ロータ 1 〇の複数の磁極対 1 1の極対数 (1\1 ) は 5であり、 第 1 ロータ 1 0の極数 は、 1 0である。

[0089] また、 本実施の形態において、 低速口ータである第 2口ータ 2 0は、 上記 実施の形態 1 と同様に、 複数の磁極片 2 1 を有するが、 本実施の形態におい て、 複数の磁極片 2 1の数は、 実施の形態 1 と異なる。 具体的には、 本実施 の形態における第 2口ータ 2 0は、 5 3個の磁極片 2 1 を有しており、 第 2 口ータ 2 0の極対数 (1\1 I) は、 5 3である。

[0090] このように構成される磁気ギアードモータ 1 八では、 ステータ 3 0八の磁 石 3 4による起磁力の次数を 2倍にすることができる。 具体的には、 本実施 の形態における磁気ギアードモータ 1 八では、 ステータ 3 0八の磁石 3 4に よる起磁力の次数 (ステータ磁石起磁力次数) が 4 8次となる。 これにより 、 第 2ロータ 2 0の磁極片 2 1の極対数を大きく してギア比を増加させるこ とができるので、 トルク密度を向上させることができる。 具体的には、 図 5 に示される構造の磁気ギアードモータ 1 八では、 ギア比◦ 「 (= 1\1 丨 / 1\1 ) が 1 〇. 6となっている。

[0091 ] 以上、 本実施の形態に係る磁気ギアードモータ 1 八でも、 高いギア比を得 \¥02020/174936 18 卩(:170?2020/001826

ることができ、 高トルクの磁気ギアードモータ 1 八を実現することができる

[0092] なお、 本実施の形態では、 複数の磁石 3 4の数は、 ステータ 3 0八のスロ ッ ト数の 2倍としたが、 これに限らない。 例えば、 図 7に示される磁気ギア —ドモータ 1 巳のように、 複数の磁石 3 4の数は、 ステータ 3 0巳のスロッ 卜数の 3倍としてもよい。 具体的には、 ステータ 3 0巳のスロッ ト数は 2 4 であるので、 7 2個の磁石 3 4が用いられている。

[0093] この場合、 図 8に示すように、 本変形例でも、 ティース 3 1 巳の磁極部 3

1 3と磁石 3 4 (第 1磁石 3 4 3 又は第 2磁石 3 4匕) とは、 交互に逆極性 となるように周方向に配列されている。 なお、 本変形例において、 第 2口一 夕 2 0は、 7 7個の磁極片 2 1 を有しており、 第 2口一夕 2 0の極対数 (

1) は、 7 7である。

[0094] このように構成される磁気ギアードモータ 1 巳では、 ステータ 3 0巳の磁 石 3 4による起磁力の次数を 3倍にすることができる。 具体的には、 本変形 例における磁気ギアードモータ 1 巳では、 ステータ 3 0巳の磁石 3 4による 起磁力の次数 (ステータ磁石起磁力次数) が 7 2次となる。 これにより、 第

2ロータ 2 0の磁極片 2 1の極対数を大きく してギア比を増加させることが できるので、 トルク密度を向上させることができる。 具体的には、 図 7に示 される構造の磁気ギアードモータ 1 巳では、 ギア比◦ 「 (= 丨 / 1\1 ) が 1 5 . 4となっている。

[0095] 以上、 本変形例に係る磁気ギアードモータ 1 巳でも、 高いギア比を得るこ とができ、 高トルクの磁気ギアードモータ 1 巳を実現することができる。

[0096] (実施例)

次に、 図 3に示される比較例の磁気ギアードモータ 1 Xを 「比較例」 とし 、 図 1 に示される磁気ギアードモータ 1 を 「実施例 1」 とし、 図 5に示され る磁気ギアードモータ 1 八を 「実施例 2」 とし、 図 7に示される磁気ギアー ドモータ 1 巳を 「実施例 3」 として、 ステータに集中巻コイルを用いた 1 0 極 2 4スロッ トモデルの磁気ギアードモータの性能につい て、 シミュレーシ ヨンによる検討を行った。 以下、 その検討結果について説明する。

[0097] 上述のとおり、 ステータに配置された磁石 34又は 34 Xによる起磁力の 次数 (ステータ磁石起磁力次数) については、 比較例では 24、 実施例 1で は 36、 実施例 2では 48、 実施例 3では 72である。 また、 ギア比 G rに ついては、 比較例では 5. 8、 実施例 1では 8. 2、 実施例 3では 1 0. 6 、 実施例 3では 1 5. 4である。

[0098] 図 9は、 比較例、 実施例 1、 実施例 2及び実施例 3の逆起電力定数 ( B a c k EMF c o n s t a n t) を示す図である。 図 9に示すように、 ギ ア比が増加するにしたがって、 逆起電力定数が上昇することが分かる。

[0099] 図 1 0は、 比較例、 実施例 1、 実施例 2及び実施例 3において、 ステータ 側のエアギャップの主磁束 (5次) と変調波磁束とを示す図である。 なお、 図 1 0において、 縦軸は、 磁束密度 (Ma g n e t i c f l u x d e n s i t y) を示している。

[0100] 図 1 0に示すように、 比較例、 実施例 1、 実施例 2及び実施例 3のいずれ においても、 主磁束 (5次) が発生しているとともに、 各ステータ磁石起磁 力次数に対応する高調波磁束が発生している ことが分かる。

[0101] 図 1 1は、 比較例、 実施例 1、 実施例 2及び実施例 3において、 変調波磁 束 (Mo d u l a t e d m a g n e t i c f l u x) と最大伝達トルク (Ma x i m u m t r a n s m i s s i o n t o r q u ej と ¾ す図 である。 なお、 変調波磁束は、 磁束密度で示している。

[0102] 図 1 1 に示すように、 実施例 1 を除いて、 変調波磁束の振幅と脱調トルク の大きさとには相関関係があることが分かる 。

[0103] ここで、 実施例 1 について、 脱調トルクが低い要因について検討したとこ ろ、 1つの磁石 34に対してステータ 30のステータコアの体積が大きく、 磁極中心位置がずれて第 1 ロータ (高速ロータ) の変調波磁束とステータ 3 〇の起磁力の位相とが一致していないことが 原因であることを突き止めた。

[0104] そこで、 図 1 2に示すように、 実施例 1の磁気ギアードモータ 1 において 、 磁石 34 (ステータ磁石) の体積を調整して磁極中心位置を等間隔にし た 磁気ギアードモータ (実施例 1’ ) を考えた。 具体的には、 実施例 1’ の磁 気ギアードモータは、 実施例 1の磁気ギアードモータにおいて、 第 1磁石 3 4 a及び第 2磁石 34 bの幅を大きく し、 第 1磁石 34 aと第 2磁石 34 b と磁極部 3 1 aの幅をほぼ同じにした。 この場合、 実施例 1 における第 1磁 石 34 a及び第 2磁石 34 bの平面視の面積 (ステータ磁石面積) は 265 mm 2 であったが、 実施例 1’ における第 1磁石 34 a及び第 2磁石 34 bの 平面視の面積 (ステータ磁石面積) は 3 1 5 mm 2 であった。

[0105] このとき、 実施例 1 と実施例 1’ とについての特性を図 1 3 A及び図 1 3

Bに示す。 図 1 3 Aは、 実施例 1及び実施例 1’ における主磁束 (5次) と 変調波磁束とを示す図である。 図 1 3巳は、 実施例 1及び実施例 1’ におけ る逆起電力定数と最大伝達トルクとを示す図 である。

[0106] 実施例 1’ の磁気ギアードモータは、 第 1 口ータ 1 0 (高速口一夕) の変 調波磁束とステータ 30の起磁力の位相とが一致しているとともに 実施例 1の磁気ギアードモータに比べて磁石 34 (ステータ磁石) の体積が増加し ている。 これにより、 図 1 3 A及び図 1 3 Bに示すように、 実施例 1’ の磁 気ギアードモータでは、 逆起電力定数が低下するが、 脱調トルクを増加させ ることができる。

[0107] この結果をもとに、 図 1 1 において、 実施例 1 を実施例 1’ に入れ替えて まとめ直すと、 図 1 4 Aに示す結果が得られる。 図 1 4 Aは、 比較例、 実施 例 1’ 、 実施例 2及び実施例 3において、 変調波磁束 (Mo d u l a t e d m a g n e t i c f l u x) と最大伝達トルク (Ma x i m u m t r a n s m i s s i o n t o r q u e) とを示す図である。 なお、 変調波磁 束は、 磁束密度で示している。 また、 図 1 4巳は、 比較例、 実施例 1’ 、 実 施例 2及び実施例 3において、 最大伝達トルクと逆起電力定数とを示す図で ある。

[0108] 図 1 4 Aに示すように、 比較例、 実施例 1’ 、 実施例 2及び実施例 3につ いては、 ギア比が増加するにしたがって、 変調波磁束と最大伝達トルクが減 少することが分かる。 \¥0 2020/174936 21 卩(:170? 2020 /001826

[0109] また、 図 1 4巳に示すように、 比較例、 実施例 1’ 、 実施例 2及び実施例

3については、 ギア比が増加するにしたがって、 逆起電力定数が上昇するこ とも分かる。

[01 10] 次に、 比較例、 実施例 1、 実施例 2及び実施例 3の磁気ギアードモータに 関して、 具体的な極スロッ トの選定 (絞り込み) の一例について、 図 1 5、 図 1 6及び図 1 7を用いて説明する。

[01 1 1 ] なお、 図 1 5、 図 1 6及び図 1 7では、 高速口ータ (第 1 口ータ 1 0) の 磁石極数とステータ 3 0のスロッ ト数との組み合わせを示しており、 低速口 —夕 (第 2口ータ 2 0) の磁極数は示していないが、 低速口ータ (第 2口一 夕 2 0) の磁極数については、 高速口ータ (第 1 口ータ 1 0) とステータ 3 0のスロッ ト数とが決まれば決めることができるので、 図示していない。 ま た、 図 1 5、 図 1 6及び図 1 7において、 空白欄は、 そもそもモータとして 成立しない組み合わせを示している。

[01 12] まず、 高速口ータ (第 1 口ータ 1 0) とステータ 3 0との幾何学対称性の 有無については、 図 1 5に示される結果となる。 図 1 5において、 「〇」 は 、 高速口ータ (第 1 口ータ 1 0) とステータ 3 0とが幾何学対称性を有して おり、 高速ロータが偏心することなく回転する組み 合わせを示している。 一 方、 「X」 は、 高速ロータ (第 1 ロータ 1 0) とステータ 3 0とが幾何学対 称性を有しておらず、 高速ロータが偏心して回転するおそれがある 組み合わ せを示している。

[01 13] 次に、 ギア比が整数倍になると、 磁束の短絡部が多くなってコギングトル クが発生するおそれがあるので、 ギア比が整数倍となる組み合わせを 「X」 として図 1 5から除去すると、 図 1 6に示す組み合わせに絞り込まれる。

[01 14] そして、 図 1 6で残った組み合わせ (図 1 6の 「〇」 ) について、 卷線係 数 Xギア比 (=トルク) を算出すると、 図 1 7に示す結果となる。

[01 15] 図 1 7に示す結果から、 巻線係数 Xギア比の値が大きい、 1 0極 2 4スロ ッ トと 8極 1 8スロッ トを中心に検討すればよいことが分かる。

[01 16] 以上説明したように、 実施例 1、 実施例 1’ 、 実施例 2及び実施例 3にお \¥02020/174936 22 卩(:170?2020/001826

ける磁気ギアードモータによれば、 集中卷コイルを有するステータに配置さ れた磁石 3 4 (ステータ磁石) によって得られる起磁力を、 比較例の磁気ギ アードモータに対して、 1 . 5倍 (実施例 1、 1’ ) 、 2倍 (実施例 2) 、

3倍 (実施例 3) にすることができるので、 高いギア比を有する磁気ギアー ドモータを実現することができる。 また、 高いギア比にすることによって、 変調波磁束の振幅と脱調トルクとが低下する とともに、 誘起電圧定数が向上 することも確認できた。

[01 17] (変形例)

以上、 本開示に係る磁気ギアードモータについて、 実施の形態 1、 2及び 実施例に基づいて説明したが、 本開示は、 上記実施の形態 1、 2及び実施例 に限定されるものではない。

[01 18] 例えば、 上記実施の形態 1では、 隣り合う 2つのティース 3 1の磁極部 3

1 8の極性が異なっているため、 図 1 8の左図に示すように、 ヨーク 3 2を 介して磁束のループが生じている。 このため、 高速口ータである第 1 口ータ 1 0の磁束が磁石 3 4の磁束を強めることとなり、 磁石 3 4によってティー ス 3 1 に磁気飽和が生じやすくなる。 そこで、 図 1 8の右図に示されるステ —夕 3 0〇のように、 スロッ ト開口部 3 1 〇 (空隙) を磁性部材 3 5で埋め るとよい。 これにより、 磁性部材 3 5による磁束のパスを形成することがで きるので、 ヨーク 3 2を通る磁束を低下させることができる。 なお、 磁性部 材 3 5の別部品を用いてスロッ ト開口部 3 1 〇を埋めるのではなく、 隣り合 う 2つのティース 3 1同士を接続することでスロッ ト開口部 3 1 〇を埋めて もよい。

[01 19] また、 上記実施の形態 1 において、 スロッ ト開口部 3 1 〇には 2配向の複 数の磁石 3 4を配置したが、 これに限らない。 例えば、 スロッ ト開口部 3 1 〇には 2配向以上の複数の磁石 3 4を配置していてもよい。

[0120] また、 上記実施の形態 1、 2及び実施例において、 第 1 ロータ 1 0、 第 2 口ータ 2 0及びステータ 3 0〜 3 0巳は、 この順で径方向内側から径方向外 側に向かって配置されていたが、 これに限らない。 例えば、 径方向内側から \¥02020/174936 23 卩(:170?2020/001826

径方向外側に向かって、 第 1 ロータ 1 0、 ステータ 3 0〜 3 0巳及び第 2口 —夕 2 0の順で配置されていてもよいし、 ステータ 3 0〜 3 0巳、 第 1 口一 夕 1 0及び第 2口ータ 2 0の順で配置されていてもよいし、 その他の順で配 置されていてもよい。

[0121 ] また、 上記実施の形態 1、 2及び実施例では、 ステータ 3 0〜 3 0(3の巻 線コイル 3 3として集中巻コイルを用いたが、 これに限らない。 例えば、 巻 線コイル 3 3として、 分布卷コイルを用いてもよい。

[0122] また、 上記実施の形態 1、 2及び実施例において、 極性が異なる境界部分 にはフラックスバリアが設けられていてもよ い。 例えば、 上記実施の形態 1 、 2及び実施例において、 磁極部 3 1 3と磁石 3 4 (第 1磁石 3 4 3 、 第 2 磁石 3 4匕) との間にフラックスバリアが設けられていて もよい。 また、 上 記実施の形態 1 において、 第 1磁石 3 4 3 と第 2磁石 3 4匕との間にもフラ ックスバリアが設けられていてもよい。 なお、 フラックスバリアは、 隙間 ( 空気層) であってもよいし、 非磁性材料によって構成された充填部材等で あ ってもよい。

[0123] その他、 上記各実施の形態に対して当業者が思い付く 各種変形を施して得 られる形態や、 本開示の趣旨を逸脱しない範囲で上記各実施 の形態における 構成要素及び機能を任意に組み合わせること で実現される形態も本開示に含 まれる。

産業上の利用可能性

[0124] 本開示は、 八 〇等をはじめとして種々の電気機器等に利用 することがで きる。

符号の説明

[0125] 1、 1 八、 1 巳 磁気ギアードモータ

1 0 第 1 ロータ

1 1 磁極対

1 2 口一タコア

2 0 第 2ロータ \¥02020/174936 24 卩(:170?2020/001826

2 1 磁極片

22 ホルダ

30、 30八、 30巳、 300 ステータ

31、 31 八、 31 巳 テイース

31 3 磁極部

31 匕 凹部

31 〇 スロツ ト開口部

32 ヨーク

33 巻線コイル

34 磁石

343 第 1磁石

34匕 第 2磁石

35 磁性部材