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Patent Searching and Data


Title:
MASSAGE MECHANISM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/125605
Kind Code:
A1
Abstract:
A massage mechanism which is small in size, in which the position of treatment is adjustable in the left-right direction, and which can individually massage left and right halves of a person’s body. The massage mechanism has a pair of inner and outer treating elements (61a, 61b) arranged so as to correspond to the left or right half of the body of a person to be treated when the upper half of the body is divided into the left and right halves along the backbone, and also has a first motor (80) for driving the treating elements (61a, 61b). The outer treating element (61b) is located outward, with respect to the left-right direction, from the inner treating element (61a) so as to be separated therefrom, and the distance in the left-right direction between the inner and outer treating elements (61a, 61b) can be changed by the motor (80).

Inventors:
FUKUYAMA YOSHIFUMI
MATSUURA NOBUHISA
Application Number:
PCT/JP2009/001679
Publication Date:
October 15, 2009
Filing Date:
April 10, 2009
Export Citation:
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Assignee:
FAMILY CO LTD (JP)
FUKUYAMA YOSHIFUMI
MATSUURA NOBUHISA
International Classes:
A61H7/00; A61H23/02
Foreign References:
JPH10337315A1998-12-22
JP2007029481A2007-02-08
Attorney, Agent or Firm:
PATENT CORPORATE BODY ARCO PATENT OFFICE (JP)
Patent business corporation Owner old patent firm (JP)
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Claims:
 被施療者の上半身の背面を支持する背凭れ部内に搭載されるマッサージ機構であって、
 被施療者の上半身を背骨の位置で左右に区切ったときの左半身及び右半身の夫々に対応して設けられた内側施療子と、該内側施療子と対を成して該内側施療子よりも左右方向の外側へ離隔して設けられた外側施療子と、これらの施療子を駆動する駆動手段とを備え、
 前記駆動手段によって、前記内側施療子と前記外側施療子との間の左右方向の離隔距離を変更可能に構成されており、
 更に、左右の前記内側施療子及び前記外側施療子を夫々支持すると共に、前記駆動手段により軸芯回りに回転する第1支持シャフトを更に備え、
 該第1支持シャフトは、アームを介して前記内側施療子を支持する内側傾斜軸と、アームを介して前記外側施療子を支持する外側傾斜軸とを有し、前記内側傾斜軸及び前記外側傾斜軸は、前記軸芯に対して互いに異なる角度を有するよう構成されていることを特徴とするマッサージ機構。
 前記駆動手段は、左右の前記内側施療子の間に配設されており、前記第1支持シャフトは、前記駆動手段から左右方向へ延設されていることを特徴とする請求項1に記載のマッサージ機構。
 対を成す前記内側施療子及び前記外側施療子について、被施療者の上半身の背面側への相対的な突出寸法を変更可能に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のマッサージ機構。
 対を成す前記内側施療子及び前記外側施療子は、被施療者の上半身の背面側へ交互に移動するよう構成されていることを特徴とする請求項3に記載のマッサージ機構。
 前記内側施療子と前記外側施療子とを夫々支持すると共に、前記駆動手段により軸芯回りに回転する第2支持シャフトを更に備え、
 該第2支持シャフトは、アームを介して前記内側施療子を支持する内側偏芯軸と、アームを介して前記外側施療子を支持する外側偏芯軸とを有し、前記内側偏芯軸及び前記外側偏芯軸は、前記軸芯に対して偏芯して設けられ、且つ前記軸芯回りの位相が互いに異なるように構成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載のマッサージ機構。
 前記外側施療子は、前記内側施療子に比べて被施療者の上半身の背面側に設けられていることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のマッサージ機構。
 前記外側施療子は、前記内側施療子に比べて寸法が大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のマッサージ機構。
 前記外側施療子は、前記内側施療子に比べて硬度が小さくなるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載のマッサージ機構。
Description:
マッサージ機構

 本発明は、被施療者の上半身の背面を支 する背凭れ部内に搭載されるマッサージ機 に関し、特に、被施療者の上半身のうち左 身や右半身に対して、個別に揉み、叩き、 圧といったマッサージを施すことができる ッサージ機構に関する。

 従来、被施療者の上半身の背面を支持する 凭れ部を有するマッサージ装置として、例 ば椅子型のマッサージ装置が知られている また、このようなマッサージ装置では、被 療者の背中を施療するための機械式のマッ ージ機構が背凭れ部内に備えられているも も知られている(特許文献1乃至5参照)。これ ら特許文献1乃至5において開示されているマ サージ機構は、被施療者の背中に当接する 数の揉み玉を有し、この揉み玉を動作させ ことによって背中にマッサージを施すもの なっている。

特開平11-332931号公報

特開2000-116741号公報

特開2003-144506号公報

実用新案登録第3073794号公報

特開2007-29481号公報

 ところで、上記特許文献1に係るマッサー ジ機構の場合、背中の左半身や右半身に対応 する揉み玉は何れも上下に配設されており、 背中の左右方向の施療範囲が比較的狭いもの となっている。また、上下の揉み玉間の相対 距離が変更不能となっているため、左半身や 右半身を個別に揉みマッサージすることもで きない。

 一方、特許文献2乃至4に係るマッサージ 構の場合は、左半身に対応して左右に配設 れた揉み玉と右半身に対応して左右に配設 れた揉み玉とを有するものが開示されてお 、特許文献1に係るマッサージ機構に比べる 、左半身及び右半身の夫々に対してより広 範囲での施療ができる可能性がある。しか ながら、例えば、左半身に対応して左右に 設された2つの揉み玉間の離隔距離を変更す ることはできないため、より広い範囲での施 療や、左右方向の施療位置の調整、左半身単 独での揉みマッサージなどを行うことはでき ない。

 また、特許文献5に係るマッサージ機構の 場合は、左半身及び右半身の夫々に対応して 左右に配設された揉み玉を有するものが開示 されており、しかも、一方の半身に対して左 右に配設された2つの揉み玉は、互いの離隔 離を変更可能となっている。従って、広い 囲での施療が可能でありつつ、左右方向の 療位置調整、及び各半身に対する揉みマッ ージなどを行うことが可能になっている。 かしながら、このようなマッサージ機構で 、左半身及び右半身に対応して2つの機構が けられ、且つ各機構の夫々に個別の駆動手 が設けられている。更に、背凭れ部内には 左右に設けられて上下方向へ延びるガイド ールに加え、左右方向の中央にもガイドレ ルが設けられている。このように、多機能 ある反面、部品点数が大幅に増加してマッ ージ機構の大型化を招来する可能性がある 共に、マッサージ機構を搭載する背凭れ部 設計変更も余儀なくされてしまう。

 そこで本発明は、マッサージ機構の大型 を抑制しつつ、被施療者の上半身のうち左 身及び右半身に対し、より広い範囲での施 を可能とし、また、左右方向の施療位置の 整を可能とし、更には左右の各半身に対し 単独で揉みマッサージ等を行うことのでき マッサージ機構を提供することを目的とす 。

 本発明は上述したような事情に鑑みてなさ たものであり、本発明に係るマッサージ機 は、被施療者の上半身の背面を支持する背 れ部内に搭載されるマッサージ機構であっ 、被施療者の上半身を背骨の位置で左右に 切ったときの左半身及び右半身の夫々に対 して設けられた内側施療子と、該内側施療 と対を成して該内側施療子よりも左右方向 外側へ離隔して設けられた外側施療子と、 れらの施療子を駆動する駆動手段とを備え
前記駆動手段によって、前記内側施療子と前 記外側施療子との間の左右方向の離隔距離を 変更可能に構成されており、更に、左右の前 記内側施療子及び前記外側施療子を夫々支持 すると共に、前記駆動手段により軸芯回りに 回転する第1支持シャフトを更に備え、該第1 持シャフトは、アームを介して前記内側施 子を支持する内側傾斜軸と、アームを介し 前記外側施療子を支持する外側傾斜軸とを し、前記内側傾斜軸及び前記外側傾斜軸は 前記軸芯に対して互いに異なる角度を有す よう構成されている。

 このような構成とすることにより、左半 及び右半身の夫々に対応して、左右方向へ 置可変の内側施療子と外側施療子とを備え ため、より広い範囲での施療が可能になる 共に、被施療者が上半身を移動させずとも 療位置の調整をすることができる。しかも 内側施療子と外側施療子とを繰り返し接近 び離反させることにより、半身の一部位を むようにしてマッサージを施すことができ 半身に対して単独で揉みマッサージを行う とができる。更に、左半身及び右半身に対 する内側施療子及び外側施療子を支持する 1支持シャフトを、駆動手段により駆動する 構成としているため、左右の各半身に対して 個別にシャフト及び駆動手段を備える場合に 比べて、マッサージ機構の大型化を抑制する ことができ、多機能性を確保しつつ、軽量化 ・低コスト化を実現することができる。しか も、このようなマッサージ機構を椅子型マッ サージ機の背凭れ部に搭載するに際しては、 背凭れ部の大がかりな設計変更は必要なく、 好都合である。

 また、前記駆動手段は、左右の前記内側 療子の間に配設されており、前記第1支持シ ャフトは、前記駆動手段から左右方向へ延設 されていてもよい。このような構成とするこ とにより、左右の内側施療子の間は、被施療 者の背骨に対応する位置であって比較的スペ ースを確保しやすくなり、このスペースを駆 動手段の配置スペースとして活用することが できる。また、左右の中央位置に駆動手段を 設けることにより、この駆動手段から左右へ 延びる第1支持シャフトを、駆動手段により ランスよく支持することができ、更に、駆 手段からの動力を左右の内側施療子及び外 施療子に対して均等に伝達することが可能 なる。

 また、対を成す前記内側施療子及び前記 側施療子について、被施療者の上半身の背 側への相対的な突出寸法を変更可能に構成 れていてもよい。このような構成とするこ により、被施療者の好みに応じて内側施療 及び外側施療子による押圧力を調整するこ ができる。また、内側施療子及び外側施療 を互いに接近及び離反させつつ、両施療子 突出寸法を調整することも可能であり、こ 場合、バリエーションに富んだ揉みマッサ ジを実現することができる。

 また、対を成す前記内側施療子及び前記 側施療子は、被施療者の上半身の背面側へ 互に移動するよう構成されていてもよい。 のような構成とすることにより、各半身に して独立的に叩きマッサージを施すことが きる。即ち、各半身に対応する内側施療子 外側施療子とにより、各半身に対して実際 マッサージ師が両手で行う叩きマッサージ 再現することができる。

 また、前記内側施療子と前記外側施療子 を夫々支持すると共に、前記駆動手段によ 軸芯回りに回転する第2支持シャフトを更に 備え、該第2支持シャフトは、アームを介し 前記内側施療子を支持する内側偏芯軸と、 ームを介して前記外側施療子を支持する外 偏芯軸とを有し、前記内側偏芯軸及び前記 側偏芯軸は、前記軸芯に対して偏芯して設 られ、且つ前記軸芯回りの位相が互いに異 るように構成されていてもよい。このよう 構成とすることにより、第2支持シャフトの 芯回りの回転に伴って、一対の内側施療子 外側施療子とが異なるタイミングで被施療 の上半身の背面側へ移動することとなる。 って、被施療者の上半身の背面側への相対 な突出寸法を変更と、被施療者の上半身の 面側へ交互に移動する叩きマッサージとを シンプルな構成によって実現することがで る。

 また、前記外側施療子は、前記内側施療 に比べて被施療者の上半身の背面側に設け れていてもよい。このような構成とするこ により、左右の両脇へ至るにつれて前方へ かうように湾曲した上半身の背面形状に沿 て、内側施療子と外側施療子とが設けられ こととなるため、上半身の背面に対して均 な押圧力を付与することができる。なお、 を成す内側施療子と外側施療子とが、背面 への突出寸法を相対的に変更可能な構成を する場合は、内側施療子の位置変位可能な 囲の中央位置と、外側施療子の位置変位可 な範囲の中央位置とを比較し、前者に比べ 後者を背面側に設定すればよい。

 また、前記外側施療子は、前記内側施療 に比べて寸法が大きくなるように構成され いてもよい。このような構成とすることに り、施療子が上半身の背面に当接したとき 面圧について、外側施療子による面圧を内 施療子による面圧よりも低くすることがで る。従って、一般に背面において背骨近傍 位よりも、筋肉量が少なくて痛覚に敏感な (肩甲骨~脇腹)部分に対して、相対的に面圧 低い外側施療子によって、ソフトな押圧施 を行うことができる。

 また、前記外側施療子は、前記内側施療 に比べて硬度が小さくなるように構成され いてもよい。このような構成とすることに っても、痛覚に敏感な脇部分に対して、外 施療子によってソフトな押圧施療を行うこ ができる。

 本発明によれば、大型化を抑制しつつ、 右方向の施療位置の調整を可能とし、更に 左右の各半身に対して単独で揉みマッサー 等を行うことのできるマッサージ機構を提 することができる。

本発明の実施の形態に係るマッサージ 構を備える椅子型マッサージ機の全体構成 示す斜視図である。 図1に示す椅子型マッサージ機の正面図 である。 図1に示す椅子型マッサージ機の平面図 である。 椅子型マッサージ機が備える頭支持部 構成を示す斜視図である。 椅子型マッサージ機の構成を示すブロ ク図である。 座部を左右へ揺動させるための座揺れ 構の構成を示す斜視図である。 背凭れ部の起伏動作とフットレストの 降動及び伸縮動との様子を示す側面図であ 、(a)は背凭れ部が立ち上がり且つ収縮した ットレストが下降した状態を示しており、( b)は背凭れ部が後傾し且つ伸長したフットレ トが上昇した状態を示している。 マッサージ機構を前方斜め上方から見 ときの外観斜視図である。 マッサージ機構を後方斜め上方から見 ときの外観斜視図である。 マッサージ機構の一部の構成について 分解して示す分解斜視図である。 第1支持シャフトについて一部を分解 て示す斜視図である。 第2支持シャフトについて一部を分解 て示す斜視図である。 第1支持シャフト及び第2支持シャフト 一部を拡大して示す平面図であり、(a)は第1 支持シャフトを、(b)は第2支持シャフトを夫 示している。 第1支持シャフトを回転させたときの 側施療子と外側施療子との動作を説明する めの平面図であり、(a)は内側施療子と外側 療子とが互いに接近した状態、(b)は内側施 子と外側施療子とが互いに離反した状態を 々示している。 マッサージ機構に適用可能な他の構成 を示す平面図である。 マッサージ機構に適用可能な他の構成 を示す側面図である。 マッサージ機構に適用可能な他の構成 を示す平面図である。 マッサージ機構に適用可能な他の構成 を示す平面図である。 マッサージ機構に適用可能な他の構成 を示す側面図である。 マッサージ機構に適用可能な他の構成 を示す正面図である。 図20に示すマッサージ機構が備える左 施療子の内側施療子を示す側面図である。

発明を実施するための形態

 以下、本発明の実施の形態に係る椅子型 ッサージ機について、図面を参照しながら 体的に説明する。図1は、本発明の実施の形 態に係る椅子型マッサージ機の全体構成を示 す斜視図である。また、図2はこの椅子型マ サージ機の正面図、図3はこの椅子型マッサ ジ機の平面図を夫々示している。図1に示す ように、椅子型マッサージ機1は、被施療者 着座する座部2と、被施療者の上半身を後方 ら支持する背凭れ部3と、被施療者の腕部を 支持するアームレスト4と、被施療者の脚部 支持するフットレスト5とから主として構成 れている。なお、以下の説明で用いる方向 概念は、座部2に着座した被施療者から見た ときの方向の概念と一致するものとし、その 他の場合は適宜説明するものとする。

 [全体構成]
 図1乃至図3に示すように、座部2は平面視で 形状を成しており、矩形状の座面体10(図6参 照)の上部に平坦な座クッション11(図6参照)が 配設され、これらが基台12の上部に設けられ 座フレーム13によって支持された構成とな ている。この座クッション11は、ウレタンフ ォーム、スポンジ、又は発泡スチロール等の 内装材が、ポリエステル製の起毛トリコット 、合成皮革、又は天然皮革等から成る外装カ バーによって覆われることにより構成されて いる。

 座部2の前側には、被施療者の脚部のうち 膝から足先に至る部分を施療するためのフッ トレスト5が配設されている。このフットレ ト5は側面視で略L字形状を成し、膝から足首 に至る部分(以下、「下腿部」)であって主に 脛(ふくらはぎ)に対応する上側フットレス 14と、足首から足先に至る部分(以下、「足 」)に対応する下側フットレスト15とを、右 と左脚とにそれぞれ対応して備えている。

 上側フットレスト14は前方に開いた溝状 成し、脹脛の背面に対向する内底面と脹脛 左右の側面に対向する内側面とによって、 脛を後方及び左右の側方から支持可能にな ている。また、下側フットレスト15は上方に 開いた溝状を成し、足裏に対向する内底面と 足部の左右の側面に対向する内側面とによっ て、足部を下方及び左右の側方から支持可能 になっている。

 座部2の後側には、被施療者の上半身を後 方から支持する背凭れ部3が設けられている この背凭れ部3は、被施療者の上半身を支持 べく、一般的な体格の成人が椅子型マッサ ジ機1に着座した際に該成人の身体の一部が その外部にはみ出ない程度の大きさとされて おり、正面視で縦長の略長方形を成している 。そして、この背凭れ部3の上部には、該背 れ部3によって上半身を支持された被施療者 頭部を支持する頭支持部6が配設されている 。

 この頭支持部6は、被施療者の頭部を後方 から支持する枕部16と、該枕部16の上部から びて帯状を成す位置調整用のベルト17と、該 ベルト17の先端に取り付けられて枕部16と略 一の重さを有するウェイト18(図7参照)とを備 えている。一方、背凭れ部3の上端には、左 方向へ長寸のベルト通し帯19が設けられ、そ の両端が背凭れ部3に固定されている。そし 、頭支持部6は、枕部16が背凭れ部3の上部前 に位置するようにして、ベルト17がベルト し帯19と背凭れ部3の上端との間に通される これにより、背凭れ部3の上端を境にして前 に枕部16とウェイト18とが垂れ下がって両者 は釣り合った状態となるため、枕部16を上下 位置調整できるようになっている。

 また、座部2及び背凭れ部3の左右の側方 は、座部2に着座した被施療者の腕部を支持 るアームレスト4が、背凭れ部3の側方位置 ら座部2に沿って前方へ延設されるようにし 配設されている。このアームレスト4は、上 部の肘置き部20とその下部のサイドカバー21 から構成されている。肘置き部20は略円筒状 を成し、起立した状態の背凭れ部3における 下方向の中央部分より若干上方位置であっ 、背凭れ部3に上半身を支持された被施療者 肩の側方に対応する位置から、下方且つ前 へと向かって座部2の前端近傍に至るまで延 設されている。また、肘置き部20の後端から 後方向の中央位置近傍に至る内側部分には 被施療者の腕部を肘置き部20内へ挿脱可能 開口20aが形成されている。従って、この開 20aを通じて肘置き部20の内部へ挿入された被 施療者の腕部を、手先については略全周囲か ら、手首近傍から肘を経由して上腕及び肩に 至る部分については下方、外側方、及び上方 から、それぞれ支持可能になっている。

 このような構成の椅子型マッサージ機1に より、座部2に着座した被施療者は、その全 が背面及び左右の側面から包み込まれるよ にして支持される。そして、この椅子型マ サージ機1には、被施療者を施療するための 々の動作手段が設けられている。即ち、椅 型マッサージ機1の適宜箇所には複数のエア セル7及びバイブ8が設けられ、エアセル7につ いては膨縮することによって被施療者を押圧 可能になっている。また、背凭れ部3には機 式のマッサージ機構9が設けられ、被施療者 上半身の背部を押圧可能になっている。更 、座部2は左右へ揺動可能であり、背凭れ部 3は起伏動可能であり、フットレスト5は昇降 及び伸縮動が可能になっている。以下、椅 型マッサージ機1におけるこれらの動作手段 について説明する。

 [エアセル]
 図1乃至図3に示すように、座部2には前後左 に並べられた4つのエアセル7aが設けられて り、これらのエアセル7aは、合成樹脂製で1 の内部空間を有する扁平な2枚のセルが重畳 された構成となっている。そして、後側に設 けられた左右のエアセル7aは、給排気装置51( 1参照)からのエアの給排により膨縮し、座 2に着座した被施療者の臀部の左右部分を下 から押し上げるように押圧する。前側に設 られた左右のエアセル7aは、同様に給排気 置51からのエアの給排により膨縮し、座部2 着座した被施療者の大腿部の左右部分を下 から押し上げるように押圧する。また、本 施の形態に係る座面体10は中央部分が左右端 より下方に位置するよう凹状に窪んでおり( 6参照)、各エアセル7aは座面体10の上面にお て左右端から中央部分へ至る傾斜面に配設 れている。従って、エアセル7aが膨張すると 、被施療者の臀部は、左右から若干挟み込ま れるようにして下方から押圧されるようにな っている。

 座部2の両側部の上方には、前後に並設さ れたエアセル7b,7bが設けられている。後側の アセル7bは、3枚の合成樹脂製のセルが重畳 れて成り、前側のエアセル7bは、3枚の合成 脂製のセルが重畳されて更にその表面側に1 枚の布製のセルが重畳されて構成されており 、給気により何れも左右方向の中心側へ向か って膨張する。このようなエアセル7bは、膨 することによって、座部2に着座した被施療 者の臀部(又は腰部)の側部から大腿部の前側 に至る一連の部位を外側方から内側へ向か て押圧可能であり、左右のエアセル7bを同 に膨張することによって臀部(又は腰部)を左 右から挟持するようにして保持可能になって いる。

 背凭れ部3の下部には、所定の間隔を空け て左右に並べられた2つのエアセル7cが設けら れている。このエアセル7cは、3枚の布製のセ ルが重畳された構成となっており、膨縮する ことにより、背凭れ部3に上半身を支持され 被施療者の腰部の左右部分を後方から押圧 る。

 図3に示すように、アームレスト4が有す 筒状の肘置き部20の内壁面には複数のエアセ ル7d~7hが、手、前腕、上腕及び肩に対応する うにして設けられている。このうち手に対 して設けられたエアセル7dは3枚の布製のセ が重畳した構成となっており、肘置き部20 前部にて手の甲と手のひらとに対向するよ に内壁面の上面と下面とに夫々設けられ、 施療者の手を上下方向から挟持するように 圧可能となっている。

 また、前腕に対応して外側と内側とにエ セル7e,7fが設けられている。このうち外側 設けられたエアセル7eは、合成樹脂製の2枚 セルが重畳されて成り、前腕の長手方向に うように前後に2つ配設されている。そして 前側のエアセル7eによって前腕の前部の外 部及び上部を押圧可能であり、後側のエア ル7eによって前腕の後部の外側部及び上部を 押圧可能になっている。もう1つの内側に設 られたエアセル7fは、合成樹脂製の1枚のセ から構成され、上記エアセル7eと同様に前腕 の長手方向に沿うように前後に2つ配設され いる。そして、前側のエアセル7fによって前 腕の前部の下部及び内側部を押圧可能であり 、後側のエアセル7fによって前腕の後部の下 及び内側部を押圧可能になっている。また エアセル7e,7fを同時に膨張することにより 前腕全体を包み込むようにして前腕中心方 へ向かって押圧することができる。

 更に、上腕及び肩に対応してエアセル7g,7 hが設けられている。このうち外側に設けら たエアセル7gは合成樹脂製の2枚のセルが重 されて成り、肩から肘近傍に至る長尺寸法 有している。もう1つの内側に設けられたエ セル7hは、合成樹脂製の1枚のセルから構成 れ、上記エアセル7gの前側部分に対向する うにして配置されている。そして、外側の アセル7gによって上腕及び肩の外側部を押圧 可能であり、内側のエアセル7hによって上腕 内側部を押圧可能である。また、エアセル7 g,7hを同時に膨張することにより、上腕を内 から挟持するように押圧(及び保持)しつつ肩 を外方から押圧可能になっている。

 図1乃至図3に示すように、フットレスト5 も複数のエアセル7i~7oが設けられている。 体的には、上側フットレスト14において脹脛 の背面に対向する位置には合成樹脂製の1枚 セルから成るエアセル7iが上下に2つ設けら 、脹脛の外側面に対向する位置には合成樹 製の2枚のセルから成るエアセル7jが上下に2 設けられ、脹脛の内側面に対向する位置に 合成樹脂製の1枚のセルから成る上下方向に 長寸のエアセル7kが1つ設けられている。これ らのエアセル7i~7kにより、被施療者の脹脛を 方及び両側方から押圧可能になっている。

 また、下側フットレスト15において踵の 右に対向する位置にエアセル7l、足裏の後部 (踵の下部)に対向する位置にエアセル7m、足 の前部に対向する位置にエアセル7n、更に足 先の左右の側部に対向する位置にエアセル7o 夫々設けられ、各エアセル7l~7oは何れも合 樹脂製の1枚のセルから構成されている。こ うちエアセル7lは、膨張することによって (特にアキレス腱付近)を左右から挟持するよ うに押圧(及び保持)可能であり、エアセル7m,7 nは、膨張することによって足裏の後部及び 部を上方へ押し上げるように押圧可能であ 、エアセル7oは足の甲を上方から押し下げる ようにして押圧(及び保持)可能になっている

 頭支持部6にも複数のエアセル7p~7sが設け れている。図4は、頭支持部6の構成を示す 視図である。この図4に示すように、頭支持 6が備える枕部16の前面は、左右方向の中央 分が枕部16の下端から上端へ至るまで後方 窪ませてあり、上下方向へ延びる溝状の凹 22が形成されている。この凹部22によって、 施療者の首から後頭部に至る部分が後方及 両側方から支持される。そして、この凹部2 2の下部には、凹部22の左右の側面に沿うよう にして2つのエアセル7pが設けられている。こ のエアセル7pは布製の3枚のセルが重畳されて 成り、膨張することによって首から後頭部に 至る部分を左右から挟持するようにして押圧 可能になっている。

 また、これら左右のエアセル7pの後部は 結板23によって連結されてユニット化されて おり、この連結板23の上端部は、枕部16の凹 22の後面にて左右方向に軸芯を向けられた枢 軸24aによって支持されている。従って、左右 のエアセル7pは連結板23と共に枢軸24aを基点 して下部が前後に揺動可能になっている。 た、枢軸24aにはコイルバネ24bが外嵌してお 、このコイルバネ24bによって連結板23は後方 へ付勢されており、連結板23の背後には布製 3枚のセルが重畳して成るエアセル7qが設け れている。従って、エアセル7qが膨張する 、連結板23と共に左右のエアセル7pが前方へ 動し、収縮するとコイルバネ24bの付勢力に って後方へ揺動する。そしてエアセル7pが 張した状態でエアセル7qが膨張すると、被施 療者の首及び後頭部をエアセル7pが挟持しつ 下部から上部へと擦るように押圧施療する とができる。

 枕部16の下面の左右にはエアセル7rが設け られている。このエアセル7rは布製の4枚のセ ルが重畳して構成されており、給気により下 方へ向かって膨張し、背凭れ部3に上半身が 持された被施療者の肩を上方から押圧可能 なっている。また、エアセル7rの最下面には 複数の指圧突起25が突設されており、これら 指圧突起25は、エアセル7rの最下面に貼付さ れたシート状のクッション26に設けられた貫 孔を介して該クッション26の下面より下方 突出している。従って、エアセル7rが膨張す ると、指圧突起25によって被施療者の肩を上 から指圧可能になっている。

 また、枕部16の背面左右からは縦長の長 形状を成す垂下帯16aが吊り下げられている この垂下帯16aの下部には、合成樹脂製の1枚 セルから成るエアセル7sが取り付けられて り、該エアセル7sの膨張により、被施療者の 肩の後部(肩胛骨付近)を後方から押圧可能に っている。

 図5は、椅子型マッサージ機1の構成を示 ブロック図である。この図5に示すように、 述した各エアセル7a~7sは、可撓性中空のエ チューブを介してポンプ及びバルブ等から る給排気装置51に接続されている。この給排 気装置51は座部2の下方に収容されており、同 じく座部2の下方に収容された制御部50からの 指示に従って駆動し、各エアセル7a~7sへの給 気を互いに独立して行うことができるよう なっている。そして、制御部50からの指示 より給排気装置51が駆動し、エアセル7a~7sが 縮することにより、被施療者の全身のいた ところを押圧施療可能であり、肩部(枕7rに る保持)、腕部、臀部(又は腰部)、下腿部、 び足にいたってはこれを保持することも可 になっている。

 また、給排気装置51は制御部50からの指示 に従って予め設定されたプログラムにより動 作する他、制御部50に接続されたリモートコ トローラ55を被施療者が操作することによ 制御部50へ入力された信号に基づいても動作 することができる。なお、以下に説明するマ ッサージ機構9、バイブ8、座揺れ機構31、及 アクチュエータ37,39の動作についても同様に 、制御部50からの指示に従って予め設定され プログラムにより動作する他、リモートコ トローラ55を被施療者が操作することによ 制御部50へ入力された信号に基づいても動作 することができる。

 [マッサージ機構]
 図2に示すように、背凭れ部3内には長方形 状の背フレーム29が収容されており、この背 フレーム29に支持されるようにして機械式の ッサージ機構9が設けられている。このマッ サージ機構9は上下左右に配された8つの施療 60を有しており(図1も参照)、詳しくは後述 るが、この施療子60は駆動手段を成すモータ の駆動によって三次元的に動作し、被施療者 の上半身の背面に対して揉み、叩き、及び指 圧などの様々の押圧施療を施すことが可能に なっている。

 また、このような施療子60を有するマッ ージ機構9は、背凭れ部3内にて上下方向に軸 芯が沿うようにして設けられたボールネジ30 螺合しており、該ボールネジ30が図示しな モータの駆動により回転すると、背凭れ部3 を上下方向へ昇降動可能になっている。従 て、マッサージ機構9を昇降動させることに より、被施療者の上半身の背面に対し、腰部 から肩に至るまでローリングマッサージを施 すことができる。

 また、マッサージ機構9は前後方向へ移動 可能に構成してもよい。例えば、マッサージ 機構9の後方にエアセルを設けて該エアセル 対して給排気することによってマッサージ 構9を前後動させてもよく、又は、ラック・ ニオン機構によって前後動させるようにし もよい。この場合、背凭れ部3に上半身が支 持された被施療者の腰部や背面を押し出すよ うにして押圧可能になる。

 [バイブ]
 図5に示すように、本実施の形態に係る椅子 型マッサージ機1には座バイブ8(図1も参照)が えられている。図1に示すように、座バイブ 8は、座部2の後部において左右のエアセル7a,7 a間に配設されており(図6も参照)、モータの 力軸に偏心重りを取り付けたような公知の 成となっている。そして、制御部50からの指 示により座バイブ8が駆動すると、座部2に着 した被施療者の臀部に対して振動刺激を付 可能になっている。

 なお、上述したマッサージ機構9が有する アーム(図8参照)には背バイブ(図示せず)を取 付けることが可能である。この場合、背バ ブは上記座バイブ8と同様の構成とすればよ い。そして、制御部50からの指示により背バ ブが駆動すると、その振動がアームを通じ 施療子60に伝達され、該施療子60が当接する 被施療者の腰部及び背部に対して振動刺激を 付与可能になる。

 [座揺れ機構]
 図6は、座部2を左右へ揺動させるための座 れ機構31の構成を示す斜視図である。図6に すように、座揺れ機構31は座面体10の下方に けられており、座面体10の左右の下部には 前後一対の第1リンクロッド32の上端部が前 方向へ軸芯が向けられた第1シャフト32aによ 枢支されている。左右の第1リンクロッド32 正面視で下方に開くような姿勢に配設され その下端部は、前後方向へ軸芯が向けられ 第2シャフト32bによって座フレーム13(図1参 )に枢支されている。

 また、座揺れ機構31はモータ33及び減速機 構34を備えており、これらは座フレーム13に って支持されている。減速機構34は、モータ 33の出力軸33aの回転を入力とし、その回転数 減速すると共に回転中心の方向が前後方向 なるように変更し、減速された回転を出力 34aから出力するように構成されている。こ 出力軸34aの先端部はクランク形状になって り、この先端部に第2リンクロッド35の一端 枢支され、第2リンクロッド35の他端は左右 れか一方の第1シャフト32aにて枢支されてい る。

 従って、モータ33が回転駆動するとその 転は減速機構34へ入力され、該減速機構34の 力軸34aの先端部は、所定の半径をもって周 運動する。すると、第2リンクロッド35の一 もこれに従動するようにして周回運動をし 他端を枢支する第1シャフト32aを左右方向へ 往復動させる。その結果、第1シャフト32aが り付けられた座面体10は、図6の矢印に示す うに左右方向へ揺動させられ、座部2に着座 た被施療者の臀部を左右方向へ往復動させ ことができる。なお、このような座揺れ機 31の動作は、図5に示すように制御部50から 指示に基づいて実行される。

 [背凭れ部及びフットレストの傾倒機構]
 図7は、背凭れ部3の起伏動作とフットレス 5の昇降動及び伸縮動との様子を示す側面図 あり、(a)は、背凭れ部3が立ち上がり、且つ 収縮したフットレスト5が下降した状態を示 、(b)は、背凭れ部3が後傾し、且つ伸長した ットレスト5が上昇した状態を示している。

 図7(a)に示すように、背凭れ部3内の背フ ーム29は、その下端部より若干上方の位置で 、左右方向の枢軸36を介して座フレーム13の 部に支持されている。また、背フレーム29の 下端部には、エアシリンダ等から成る直動式 のアクチュエータ37の一端が枢支されており 該アクチュエータ37の他端は座フレーム13の 前部にて枢支されている。従って、アクチュ エータ37が伸長動作及び収縮動作すると、背 レーム29と共に背凭れ部3は、枢軸36を中心 してその上部が前後方向へ回動するように て起立(図7(a)参照)及び後傾(図7(b)参照)が可 になっている。

 なお、このアクチュエータ37は駆動部52を 介して制御部50に接続されており(図5参照)、 御部50からの指示により駆動部52から電気信 号が入力されることによって伸縮動作するよ うになっている。そして、背凭れ部3を最も 傾させた場合、座部2の上面と背凭れ部3の上 面(起立時の前面)との成す角は約170度となり 座部2及び背凭れ部3に支持された被施療者 、ほぼ仰向けで横たわった状態となる。

 一方、座部2の前方に設けられたフットレ スト5は、左右方向へ軸芯が向けられた枢軸38 によってその上端部が座フレーム13の前部に 支持されている。そして、エアシリンダ等 ら成る直動式のアクチュエータ39(図5参照) 伸縮動作により、枢軸38を中心として下部が 前後方向(上下方向)へ回動するように昇降動 能となっている。即ち、アクチュエータ39 収縮によってフットレスト5は下降し、上側 ットレスト14に対して下側フットレスト15が 下方に位置する状態(図7(a)参照)となり、アク チュエータ39の伸長によってフットレスト5は 上昇し、上側フットレスト14に対して下側フ トレスト15は前方に位置する状態(図7(b)参照 )となる。

 なお、このアクチュエータ39もアクチュ ータ37と同様に、駆動部53を介して制御部50 接続されており(図5参照)、制御部50からの指 示により駆動部53から電気信号が入力される とによって伸縮動作するようになっている そして、アクチュエータ39が伸長してフッ レスト5が最も上昇した場合、上側フットレ ト14において脹脛の背面を支持する部分と 側フットレスト15において踵を支持する部分 とは略同一の高さに位置するようになってい る。また、アクチュエータ39が収縮してフッ レスト5が最も下降した場合、座部2に着座 た被施療者の脚部は、膝部分にて約90度に屈 曲し、膝から足首に至る下腿部が略垂直方向 に沿うようにしてフットレスト5により支持 れた状態となる。

 更にフットレスト5は伸縮機構40を備えて る。この伸縮機構40としては公知の構成を 用すればよいためここでは詳説しないが、 の伸縮機構40により、上側フットレスト14と 側フットレスト15とは枢軸38に対して接近及 び離隔することができる。本実施の形態に係 るフットレスト5においては、枢軸38と下側フ ットレスト15との相対距離が変更された場合 その変位量の半分の変位量で、枢軸38と上 フットレスト14との相対距離が変更されるよ うになっている。また、このようなフットレ スト5の伸縮動は、制御部50からの指示により 自動的に実行されるようにしてもよいが、本 実施の形態に係るフットレスト5では、被施 者の足裏で下側フットレスト15を押圧する力 に応じて伸縮するようになっている。

 即ち、所定以上の力で下側フットレスト1 5を押すことにより、下側フットレスト15が枢 軸38から離隔する方向へ移動し、これに連動 て上側フットレスト14も枢軸38から離隔する 方向へ移動する。逆に、足裏が下側フットレ スト15を押す力が所定未満であれば、別途設 られた付勢手段の作用により、下側フット スト15及び上側フットレスト14は共に枢軸38 接近する方向へ移動する。このように上側 ットレスト14及び下側フットレスト15は、制 御部50によって強制的に伸縮動させられるこ はないようになっているが、このような伸 動を規制すべく別途設けられたストッパ(図 示せず)の有効/無効は制御部50により決定で るようになっており、制御部50がストッパを 無効にしている状態でのみ、上述したような フットレスト5の伸縮動が実行可能になる。

 [マッサージ機構の詳細な構成]
 次に、背凭れ部3内に設けられたマッサージ 機構9の構成について詳説する。図8は、マッ ージ機構9を前方斜め上方から見たときの外 観斜視図であり、図9は、後方斜め上方から たときの外観斜視図である。また、図10は、 マッサージ機構9の一部の構成について分解 て示す分解斜視図である。

 図8~図10に示すように、マッサージ機構9 被施療者の上半身の左側(以下、「左半身」 いう)に対応して、内側施療子61a及び外側施 療子61bから成る左側施療子61と、上半身の右 (以下、「右半身」という)に対応して、内 施療子62a及び外側施療子62bから成る右側施 子62とを備えている。このうち内側施療子61a は、上側の施療子60aと下側の施療子60bとを有 し、これらの施療子60a,60bは前方へ開く略V字 のアーム68の上下の先端にて枢支されてい 。同様に、外側施療子61bは、上側の施療子60 cと下側の施療子60dとを有し、これらの施療 60c,60dは前方へ開く略V字状を成すアーム69の 下の先端にて枢支されている。なお、右半 に対応する内側施療子62a及び外側施療子62b ついては、左半身に対応する上記内側施療 61a及び外側施療子61bの各構成と同様になっ いるのでここでの説明は省略し、図面にお ては、対応する構成に同一の符号を付して く。

 アーム68,69は、夫々の基部が、前方へ開 略V字状を成すコンロッド70,71が夫々有する 方の先端(上側の先端)にて、左右方向に沿っ た枢軸回りを所定の角度範囲で回動可能なよ うに支持されている。また、アーム68,69には 右方向の外側へ突出したピン68p,69pが設けら れ、コンロッド70,71にも左右方向の外側へ突 したピン70p,71pが設けられている。そして、 ピン68p,70p間、及びピン69p,71p間の夫々には、 定のバネ係数を有するコイルバネ68s,69sが掛 けられている。従って、アーム68,69は、コイ バネ68s,69sによって上側の施療子60a,60cが前 (被施療者側)へ向かうように付勢されている 。なお、コイルバネ68s,69sとして適宜バネ係 を変えて採用することにより、施療子60a,60c よる被施療者への押圧力を調整することが きる。

 各コンロッド70,71の基部には略左右方向 貫通するよう軸受孔70a,71aが形成されており これらの軸受孔70a,71aには、左右方向へ軸芯 を沿うように配設された第1支持シャフト72が 挿通されている。また、各コンロッド70,71が 々有する他方の先端(下側の先端)には図示 ない嵌合凹部が上方へ窪んで形成され、こ 嵌合凹部には連結棒73,74の各一端部が夫々下 方から挿入されており、嵌合凹部と連結棒73, 74の一端部とはボールジョイント等の自在継 を形成している。連結棒73,74の各他端部は 略左右方向に貫通する軸受孔75a,76aを有する 受部材75,76の夫々に接続され、これら軸受 材75,76が有する軸受孔75a,76aには、左右方向 軸芯を沿うように配設された第2支持シャフ 77が挿通されている。

 図9に示すように、マッサージ機構9には ヤボックス78が備えられている。このギヤボ ックス78は、左右方向において左半身用の内 施療子61aと右半身用の内側施療子62aとの間 位置し、左右方向へ延びる第1支持シャフト 72及び第2支持シャフト77の中央部分が夫々貫 している。ギヤボックス78の近傍には第1モ タ80及び第2モータ81が配設されており、こ ら第1モータ80及び第2モータ81は、制御部50( 5参照)からの信号により出力軸の回転方向及 び回転速度が制御される。

 そして、第1モータ80の回転出力は、ギヤ ックス78内に備えられたウォーム(図示せず) と、第1支持シャフト72の左右方向の中央部に 設けられて前記ウォームに噛合するヘリカル ギヤ(図示せず)とを介し、第1支持シャフト72 伝達されるようになっている。従って、制 部50からの指示により第1モータ80が駆動す と、第1支持シャフト72が軸芯72a回りに回転 る。また、第2モータ81の回転出力は、ギヤ ックス78に備えられたプーリ及びベルト(図 せず)と、第2支持シャフト77の左右方向の中 部に設けられたプーリとを介し、第2支持シ ャフト77に伝達されるようになっている。従 て、制御部50からの指示により第2モータ81 駆動すると、第2支持シャフト77が軸芯77a回 に回転する。

 図11は、第1支持シャフト72について一部 分解して示す斜視図であり、図12は、第2支 シャフト77について一部を分解して示す斜視 図である。また、図13は、第1支持シャフト72 び第2支持シャフト77の一部を拡大して示す 面図であり、(a)は第1支持シャフト72を、(b) 第2支持シャフト77を夫々示している。

 図11に示すように、第1支持シャフト72は 複数の部品が組み合わされて左右対称に構 されており、左右方向へ長寸の主軸83を備え ている。この主軸83は、左右方向に軸芯が向 られた円柱部83aを有し、該円柱部83aの左右 端部からはシャフト部83bが左右の外方へ延 されている。シャフト部83bは断面が略矩形 を成し、周方向に存在する4つの角部分が面 取りされている。また、左右の各シャフト部 83bには、内側傾斜軸部材84及び外側傾斜軸部 85とエンド部材86とが挿通されており、これ ら傾斜軸部材84,85及びエンド部材86は、互い 間にスペーサ87が介在することによりシャフ ト部83bの長手方向における所定箇所に位置し ている。

 より詳しくは、シャフト部83bにおいて、 柱部83aに最も近い部分には、該円柱部83aと 間に円筒状のスペーサ87を挟んで内側傾斜 部材84が外嵌している。この内側傾斜軸部材 84は、小径円柱状を成して内側のコンロッド7 0の嵌合孔70a(図10参照)が外嵌する傾斜軸部84a 、その両端から夫々拡径方向へ張り出した 径円柱状のツバ部84bとを有し、傾斜軸部84a びツバ部84bを貫通して貫通孔84cが形成され いる。図13(a)に示すように、傾斜軸部84aと バ部84bとは互いの軸芯84dが略一致しており 貫通孔84cはこの軸芯84dに対して所定の角度A1 (>0)だけ傾斜して設けられている。従って 内側傾斜軸部材84の貫通孔84cにシャフト部83b が挿通されると、傾斜軸部84a及びツバ部84bの 軸芯84dは、シャフト部83bの軸芯72a(即ち、貫 孔84cの軸芯)に対して角度A1だけ傾斜するこ となる。

 また、内側傾斜軸部材84に対して左右方 の外方には、スペーサ87を挟んで外側傾斜軸 部材85が配設されている。この外側傾斜軸部 85は、上述した内側傾斜軸部材84と同様の構 成を有しており、小径円柱状を成して外側の コンロッド71の嵌合孔71a(図10参照)が外嵌する 傾斜軸部85aと、大径円柱状のツバ部85bとを備 え、これら傾斜軸部85a及びツバ部85bを貫通し て貫通孔85cが形成されている。図13(a)に示す うに、傾斜軸部85aとツバ部85bとは互いの軸 85dが略一致しており、貫通孔85cはこの軸芯8 5dに対して所定の角度A2(>0)だけ傾斜して設 られている。従って、内側傾斜軸部材85の 通孔85cにシャフト部83bが挿通されると、傾 軸部85a及びツバ部85bの軸芯85dは、シャフト 83bの軸芯72a(即ち、貫通孔85cの軸芯)に対して 角度A2だけ傾斜することとなる。

 また、外側傾斜軸部材85に対して左右方 の外方には、スペーサ87を挟んで円環状のエ ンド部材86が配設されている。更に、このよ にしてシャフト部83bに挿通された内側傾斜 部材84及び外側傾斜軸部材85は、夫々のツバ 部84b,85bに径方向へ貫通形成された孔84e,85eへ 止ピン88が圧入され、係止ピン88の先端がシ ャフト部83bの周面に当接することにより、シ ャフト部83bに対して固定される。

 ところで、図13(a)に示すように、内側傾 軸部材84の軸芯84dと外側傾斜軸部材85の軸芯8 5dとは、互いに平行ではなく、第1支持シャフ ト72の軸芯72aに対して異なる角度を有して傾 している。特に本実施の形態では、内側傾 軸部材84と外側傾斜軸部材85とは、平面視し たときに軸芯72aに対して互いに逆向きに傾斜 して設けられており、また、内側傾斜軸部材 84の軸芯84dと軸芯72aとの成す鋭角A1は、外側 斜軸部材85の軸芯85dと軸芯72aとの成す鋭角A2 比べて若干大きく(A1>A2)設定されている。

 図14は、第1支持シャフト72を回転させた きの内側施療子61a,62aと外側施療子61b,62bとの 動作を説明するための平面図であり、(a)は内 側施療子61a,62aと外側施療子61b,62bとが互いに 近した状態、(b)は内側施療子61a,62aと外側施 療子61b,62bとが互いに離反した状態を夫々示 ている。図14(a),(b)に示すように、上述した うな第1支持シャフト72が、第1モータ80(図9参 照)の駆動により軸芯72a回りに回動すると、 ンロッド70及びアーム68を介して傾斜軸部84a 支持された内側施療子61a,62aと、コンロッド 71及びアーム69を介して傾斜軸部85aに支持さ た外側施療子61b,62bとは、互いの左右方向の 隔距離が変更される。なお、図14中に示す 号Pは、各施療子61a,61b,62a,62bにおいて被施療 の背中に接触する主な箇所を示している。

 また、第1モータ80を適宜停止させること より、図14(a)に示す接近状態と、図14(b)に示 す離反状態との間で、内側施療子61a,62aと外 施療子61b,62bとを任意の離隔寸法で維持する とが可能である。更に、第1モータ80を連続 に駆動することにより、内側施療子61a,62aと 外側施療子61b,62bとを繰り返し接近及び離反 せ、背凭れ部3に支持された左半身と右半身 を、独立して揉みマッサージすることがで る。即ち、対を成す内側施療子61a及び外側 療子62aにより、左半身を独立して左右から むように揉みマッサージすることができ、 を成す内側施療子61b及び外側施療子62bによ 、右半身を独立して左右から摘むように揉 マッサージすることができる。加えて、左 の内側施療子61a,62aに注目すると、第1支持 ャフト72の回転により、互いに接近及び離反 するため、被施療者の背骨を跨いで左右から 摘むように揉みマッサージすることができる 。

 なお、本実施の形態では、既に説明した うに図13(a)に示す角度A1,A2がA1>A2という関 に設定されており、第1支持シャフト72が回 したときの左右方向の動作範囲は、内側施 子61a,62aの方が外側施療子61b,62bよりも大き なっている。これにより、外側施療子61b,62b 左右の外方へ移動したときに、背凭れ部3内 の背フレーム29やエアセル7c(図2参照)などと 渉するのを防止しつつ、内側施療子61a,62aと 側施療子61b,62bとの相対距離の変更可能範囲 を大きく確保している。また、内側施療子61a ,62aの動作範囲を決定する角度A1は、コンロッ ド70とギヤボックス78との干渉を防止するこ 、及び外側施療子61b,62bとの接近時の距離な を考慮して決定される。また、上記のよう 設定された角度A1,A2は一例であり、周辺の 成や他の事情に応じて異なる関係の角度に 定することも可能であって、A1=A2に設定する こともできる。

 一方、図12に示すように、第2支持シャフ 77は、複数の部品が組み合わされて左右対 に構成されており、左右方向へ長寸の主軸90 を備えている。この主軸90は、左右方向に軸 が向けられた円柱部90aを有し、該円柱部90a 左右の端部からはシャフト部90bが左右の外 へ延設されている。シャフト部90bは断面が 矩形状を成し、周方向に存在する4つの角部 分が面取りされている。また、左右の各シャ フト部90bには、内側偏芯軸部材91及び外側偏 軸部材92とエンド部材93とが挿通されており 、これら偏芯軸部材91,92及びエンド部材93は 互いの間にスペーサ94が介在することにより シャフト部90bの長手方向における所定箇所に 位置している。

 より詳しくは、シャフト部90bにおいて、 柱部90aに最も近い部分には内側偏芯軸部材9 1が外嵌している。この内側偏芯部材91は、小 径円柱状を成して内側施療子61a,62aに対応し 設けられた軸受部材75の軸受孔75a(図10参照) 外嵌する偏芯軸部91aと、該偏芯軸部91aの左 方向の内方端から拡径方向へ張り出した大 円柱状のツバ部91bとを有し、偏芯軸部91a及 ツバ部91bを左右方向へ貫通する貫通孔91cが 成されている。ここで、貫通孔91cの軸芯は 偏芯軸部91aの軸芯91dから所定寸法だけ偏芯 ている。従って、図13(b)に示すように、内側 偏芯軸部材91の貫通孔91cにシャフト部90bが挿 されると、偏芯軸部91aの軸芯91dは、第2支持 シャフト77の軸芯77a(即ち、貫通孔91cの軸芯) 対して所定寸法D1だけ偏芯して位置すること となる。

 また、内側偏芯軸部材91に対して左右方 の外方には、スペーサ94を挟んで外側偏芯軸 部材92が配設されている。この外側偏芯軸部 92は、上述した内側偏芯軸部材91と同様の構 成を有しており、小径円柱状を成して外側施 療子61b,62bに対応して設けられた軸受部材76の 軸受孔76a(図10参照)が外嵌する偏芯軸部92aと 該偏芯軸部92aの左右方向の外方端から拡径 向へ張り出した大径円柱状のツバ部92bとを し、偏芯軸部92a及びツバ部92bを左右方向へ 通する貫通孔92cが形成されている。この貫 孔92cについても、その軸芯は、偏芯軸部92a 軸芯92dから所定寸法だけ偏芯している。従 て、図13(b)に示すように、外側偏芯軸部材92 貫通孔92cにシャフト部90bが挿通されると、 芯軸部92aの軸芯92dは、第2支持シャフト77の 芯77a(即ち、貫通孔92cの軸芯)に対して所定 法D2だけ偏芯して位置することとなる。

 また、外側偏芯軸部材92に対して左右方 の外方には、スペーサ94を挟んで円環状のエ ンド部材93が配設されている。更に、このよ にしてシャフト部90bに挿通された内側偏芯 部材91及び外側偏芯軸部材92は、夫々のツバ 部91b,92bに径方向へ貫通形成された孔91e,92eへ 止ピン95が圧入され、係止ピン95の先端がシ ャフト部90bの周面に当接することにより、シ ャフト部90bに対して固定される。

 ところで、本実施の形態においては、図1 3(b)に示すように、内側偏芯軸部材91の軸芯91d と外側偏芯軸部材92の軸芯92dとは、第1支持シ ャフト77の軸芯77aを中心とする位相が互いに なっており、より具体的には、180度の位相 を有するように構成されている。従って、 2支持シャフト77が、第2モータ81(図9参照)の 動により軸芯77a回りに回動すると、内側施 子61a,62aと外側施療子61b,62bとは、被施療者 上半身の背面側への相対的な突出寸法(進退 法)が変更される。

 また、第2モータ81を適宜停止させること より、内側施療子61a,62aと外側施療子61b,62b を、これらの進退動作可能範囲内の任意の 置で維持することが可能である。更に、第2 ータ81を連続的に駆動することにより、内 施療子61a,62aと外側施療子61b,62bと繰り返し交 互に進退動作させ、背凭れ部3に支持された 半身と右半身とを、独立して叩きマッサー することができる。即ち、対を成す内側施 子61a及び外側施療子61bにより、左半身に対 てマッサージ師が実際に両手でするような きマッサージをすることができ、対を成す 側施療子62a及び外側施療子62bにより、右半 に対して同様の叩きマッサージを左半身と 独立して行うことができる。

 加えて、本実施の形態に係るマッサージ 構9は、第1モータ80と第2モータ81とを互いに 独立して動作可能であるため、例えば、第1 ータ80の駆動により、内側施療子61a,62aと外 施療子61b,62bとの左右方向の離隔距離を被施 者の好みに設定しつつ、第2モータ81の駆動 より叩きマッサージを行うことも可能であ 。また、第2モータ81の駆動により、内側施 子61a,62aと外側施療子61b,62bとの相対的な突 寸法を被施療者の好みに設定しつつ、第1モ タ80の駆動により揉みマッサージを行うこ も可能である。これにより、被施療者に対 る揉みマッサージ及び叩きマッサージの対 範囲が拡大すると共に、被施療者自身が上 身を動かさずとも、内側施療子61a,62aと外側 療子61b,62bとを移動させて、所望の部位をマ ッサージすることができる。更には、第1モ タ80及び第2モータ81を同時に駆動したり、駆 動中の回転速度及び回転方向を変化させるこ とにより、多様なマッサージ効果を得ること ができる。

 [マッサージ機構の他の構成1]
 図15は、マッサージ機構9に適用可能な他の 成を示す平面図である。図15に示すマッサ ジ機構9は、内側施療子61a,62aを支持するアー ム68に比べて、外側施療子61b,62bを支持するア ーム69を長寸にし、外側施療子61b,62bが被施療 者の背面側へより突出するように構成されて いる。座部2に着座した被施療者の上半身の 面Bは、特に前腕がアームレスト4にて支持さ れてリラックスした状態では、一般に背骨部 分B1よりも両脇部分B2の方が前方に位置する う湾曲しているが、上記のような構成とす ことにより、内側施療子61a,62aと外側施療子6 1b,62bとが被施療者の上半身の背面Bの形状に って配置されることとなり、より効果的に ッサージを施すことができる。

 なお、アーム69を長寸にする代わりに、 ンロッド71を長寸にしてもよいが、本実施の 形態ではアーム69を長寸にすることにより、 ーム69の弾性によって両脇部分B2をよりソフ トに押圧できる。一般に、背骨部分B1よりも 脇部分B2の方が筋肉量が少なく体表面近傍 骨があって痛覚に敏感であるため、このよ にすることにより、両脇部分B2に対して適切 な押圧力を付与することができる。また、他 の構成については図8等を用いて既に説明し ものと同様であるから、その説明は省略す 。

 [マッサージ機構の他の構成2]
 図16は、マッサージ機構9に適用可能な他の 成を示す側面図である。図16に示すマッサ ジ機構9は、左側の内側施療子61aが有する上 の施療子60aが、左側の外側施療子61bが有す 上側の施療子60cよりも上方且つ前方の位置 配設され、図示しないが右側の内側施療子6 2aが有する上側の施療子60aも右側の外側施療 62bが有する上側の施療子60cより上方且つ前 の位置に配設された構成となっている。ま 、これらの施療子60aを支持すべく、アーム6 8は、基部から上側の先端に至る部分が図8に すマッサージ機構9の構成よりも長寸に形成 されている。そして、このような構成により 、被施療者の上半身の背面に対し、背骨近傍 の部位をより強く押圧することができる。な お、その他の構成については図8等を用いて に説明したものと同様であるから、その説 は省略する。

 [マッサージ機構の他の構成3]
 図17は、マッサージ機構9に適用可能な他の 成を示す平面図である。図17に示すマッサ ジ機構9では、左右の内側施療子61a,62aが、上 側の施療子として既に説明した施療子60aに加 えてもう1つ施療子60eを備えている。より詳 く説明すると、図8等を用いて既に説明した ッサージ機構9では、アーム68の上側の先端 おける左右方向の内側面に施療子60aが枢支 れているのみであったが、図17に示すマッ ージ機構9では、反対側である外側面にも施 子60eが枢支されている。また、これらの施 子60a,60eは、外側施療子60cに比べて小寸法に 構成され、特に、厚み寸法が小さくなるよう に構成されている。

 従って、特に第1モータ80の駆動により揉 マッサージを行う場合に、左右の内側施療 61a,62aが夫々有する施療子60a,60aによって背 を挟む部位を揉みマッサージし、左半身に 応する内側施療子61aの施療子60eと外側施療 61bの施療子60cとによって、左脇近傍部位を みマッサージすることができる。同様に、 半身に対応する内側施療子62aの施療子60eと 外側施療子62bの施療子60cとによって、右脇 傍部位を揉みマッサージすることができる そして、このように各施療部位に対して夫 対応する施療子が設けられているため、各 療部位の特性(筋肉量、体型、骨格、鋭敏性 )に応じて専用の施療子を採用することがで きる。

 [マッサージ機構の他の構成4]
 図18は、マッサージ機構9に適用可能な他の 成を示す図面であり、右半身に対応して設 られた施療子60aと施療子60cとを示している このうち施療子60aは、回転軸芯101を含む平 により切断したときの断面が略長円形状を し、且つ図18に示すように円弧部分のうち 骨部分に近接する内側(左側)の円弧102の曲率 半径R1が、脇部分に近接する外側(右側)の円 103の曲率半径R2よりも大きくなるように構成 されている。同様に、施療子60cも回転軸芯105 を含む平面により切断したときの断面が略長 円形状を成し、且つ円弧部分のうち内側(左 )の円弧106の曲率半径R3が外側(右側)の円弧107 の曲率半径R4よりも大きくなるように構成さ ている。更に、図18に示す施療子60a,60cにお ては、各曲率半径R1~R4が、R2≦R4≦R1≦R3とい う関係を有するように設定されている。

 このような構成とすることにより、被施 者の上半身に対して好適な押圧力で施療子6 0a,60cを当接させたマッサージをすることがで きる。即ち、既に説明したように、背骨近傍 に比べて脇近傍の部位は筋肉量が少なく体表 面近傍に骨があって痛覚に敏感であるため、 外側の施療子60cのうち被施療者に最も当接し やすい部分の曲率半径R3を、内側の施療子60a おいて対応する部分の曲率半径R1よりも大 くし、この部位に当接したときの面圧を低 して揉み心地等の向上を図っている。また R2,R4についても同様の理由により上記のよう に設定している。

 なお、説明は省略するが、右半身に対応 て設けられた他の施療子60b,60d、左半身に対 応して設けられた施療子60a,60c及び施療子60b,6 0dについても、上述したものと同様の構成と っている。また、内側の施療子60aと外側の 療子60cとで共通部品を採用した場合であっ も、円弧部分のうち内側の円弧の曲率半径 外側の円弧の曲率半径より大きくなるよう 構成すれば、一定の揉み心地の向上を期待 ることはできる。

 また、本実施の形態に係る施療子60a~60eは 、合成樹脂素材により構成されており、デュ ロメータA(ショアA)で60~90の硬度を有するもの が用いられている。特に、内側に配設される 施療子60a,60b,60eには、上記範囲内で相対的に い素材が用いられ、外側に配設される施療 60c,60dには、上記範囲内で相対的に軟らかい 素材が用いられている。これにより、施療部 位に対応した適切な面圧による施療を実現す ることができ、揉み心地等の向上を図ること ができる。

 [マッサージ機構の他の構成5]
 図19は、マッサージ機構9に適用可能な他の 成を示す側面図である。図19に示すマッサ ジ機構9は、図8等に示したマッサージ機構9 比較すると、アーム68が2つに分割された如 の構成となっている点が相違している。よ 詳説すると、図19に示すアーム68は、コンロ ド70に枢支される基部から略上方へ延びる 側アーム68aと、同様にコンロッド70に枢支さ れる基部から略下方へ延びる下側アーム68bと で構成されている。そして、上側アーム68aの 先端には施療子60aが枢支され、下側アーム68b の先端には施療子60bが枢支されている。

 また、上側アーム68aにおいて、コンロッ 70による枢支箇所近傍には、係止ピン110が 設されており、コンロッド70に突設された係 止ピン111との間に付勢手段たるコイルバネ112 が架け渡されている。このコイルバネ112によ り、上側アーム68aは、その先端が前方(被施 者の背面に近接する側)へ向かうように付勢 れている。

 また、下側アーム68bにおいて、コンロッ 70による枢支箇所近傍にも係止ピン115が突 されており、コンロッド70に突設された係止 ピン116との間に付勢手段たるコイルバネ117が 架け渡されている。このコイルバネ117により 、下側アーム68bはその先端が前方へ向かうよ うに付勢されている。

 従って、被施療者が背凭れ部3に凭れてい ないときは、図19中に実線で示すように、上 アーム68a及び下側アーム68bは、何れもコイ バネ112,117の作用によって先端が前方へ位置 した姿勢となっている。一方、被施療者が背 凭れ部3に凭れて上半身が支持されると、図19 中に二点鎖線で示すように、受ける負荷に応 じて上側アーム68a及び下側アーム68bは互いに 独立して後方へ移動可能となっており、且つ 、コイルバネ112,117の弾性係数により決定さ る押圧力で、被施療者の上半身を後方から 圧することが可能である。

 このように、図19に示すマッサージ機構9 よれば、被施療者の姿勢や背面の湾曲形状 応じて上側アーム68a及び下側施療子68bが前 に移動し、施療子60a,60bを適切に当接しつつ マッサージを施すことができる。なお、図8 に示したもう一方のアーム69についても、上 述したものと同様に構成することにより同様 の作用効果を奏することができる。

 [マッサージ機構の他の構成6]
 図20は、マッサージ機構9に適用可能な他の 成を示す正面図であり、左右の施療子61,62 みを示してその他の構成は省略している。 た、図21は、図20に示すマッサージ機構9が備 える左側施療子62の内側施療子62aを示す側面 である。図20に示すマッサージ機構9では、 右の外側施療子61b,62bが夫々有する上下の施 療子60c,60dのうち、下側の施療子60dが、その 芯120dが左右方向から傾斜するようにして設 られている。

 より詳しく説明すると、施療子60dは、上 へ開くV字状のアーム69の下端部に接続具121 介して接続されている。この接続具121は、 ーム69の下端部に接続される板状の基端部12 1aと、施療子60dに接続される三角形板状の先 部121bとを有している。基端部121aは、アー 69の下端部と同様にその法線方向が左右方向 と略一致している一方、先端部121bは、左右 向内側へ向けられた法線が所定の角度だけ 方へも向くように傾斜している。そして、 の三角形板状の先端部121bが有する1つの頂部 の貫通孔121cが設けられ、ここに図示しない 持軸を介して施療子60dが枢支される。

 施療子60dは、外観視略ドーナッツ状を成 円環形状になっており、その軸芯120dに直交 する外側開口部分122及び内側開口部分123のう ち、外側開口部分122が、接続具121の先端部121 bに対向配置され、該先端部121bの法線と軸芯1 20dとが一致するようにして枢支されている。 その結果、施療子60dの内側開口部分123は、左 右方向中心側よりも所定角度だけ前方へ向く ようになっている。なお、本実施の形態に係 る施療子60dは、内側施療子61a,62aが有する下 の施療子60bよりも前方に位置しており、且 施療子60dの傾斜角度は、椅子型マッサージ 1の背凭れ部3に上半身が支持された状態で、 被施療者の脇近傍部分に対して内側開口部分 123が対向するように設定されている。

 このような構成により、施療子60bの外周 124と施療子60dの内側開口部分123とが、被施 者の胴体背部から脇近傍部分に至る箇所の 状に対応するように位置することとなり、 の箇所を適切に押圧施療することができる しかも、人体において筋肉の少ない脇近傍 分に対しては施療子60dの内側開口部分123が 接することになるため、接触面積を比較的 きく確保することができ、接触圧力を緩和 ることができる。

 更に、アーム69が駆動して、外側施療子61 b,62bが有する上側の施療子60cが前後方向へ変 した場合であっても、下側の施療子60dにお て脇近傍部分に当接する内側開口部分123は 脇近傍部分へ接近及び離反する方向(即ち、 軸芯120dに沿った方向)への変位が低減され、 近傍部分に沿う方向へも変位することとな 。そのため、例えば、上側の施療子60cの外 部124により比較的強い押圧力で肩近傍を叩 (又は揉み)マッサージしつつ、下側の施療 60dの内側開口部分123により比較的弱い押圧 で脇近傍部分をさするようにマッサージす ことができる。

 また、図20に示すマッサージ機構9が備え 内側施療子61a,62aは、第三の施療子60fを有し ている。図21に詳しく示すように、左側の内 施療子62aは、図8及び図9に示した内側施療 62aと同様の構成を備えており、更にこれに えて、アーム68の上端部にリンク部材125を介 して施療子60fが接続されている。リンク部材 125は長寸板状を成しており、その基端部がア ーム68の上端部に枢支されて先端部が上下方 へ揺動可能になっており、この先端部に施 子60fが枢支されている。そして、リンク部 125とアーム68との間には付勢手段を成すコ ルバネ126が架設されており、リンク部材125 、その先端部が下方へ向かうように付勢さ ている。更に、リンク部材125の基端部には2 の突起状のストッパ127,128が設けられている 。一方のストッパ127は、リンク部材125の揺動 範囲の上限を規定するものであり、他方のス トッパ128は下限を規定するものになっている 。そして本実施の形態においては、ストッパ 127,128によってリンク部材125は約20度の範囲内 で上下方向へ揺動可能になっており、且つ最 も下方に位置する状態では、リンク部材125が 略水平姿勢(即ち、基端部の枢支箇所と先端 の枢支箇所とが略同一高さの姿勢)になるよ に設定されている。なお、もう一方の内側 療子61aについても同様にして施療子60fが設 られている。

 このような構成により、マッサージ機構9 を上方へ位置させると、上側の施療子60aによ って被施療者の肩を後方から押圧しつつ、施 療子60fによって被施療者の肩を上方又は若干 前方から押圧することができる。なお、本実 施の形態では、リンク部材125の基部が、アー ム68の上端部において施療子60aを枢支するも と同じ軸によって枢支されるようになって る。

 本発明は、大型化を抑制しつつ、左右方 の施療位置の調整を可能とし、更には左右 各半身に対して単独で揉みマッサージ等を うことのできるマッサージ機構に適用する とができる。

符号の説明

 1 椅子型マッサージ機
 2 座部
 3 背凭れ部
 4 アームレスト
 5 フットレスト
 6 頭支持部
 7 エアセル
 8 座バイブ
 9 施療機構
 31 座揺れ機構
 37 アクチュエータ
 39 アクチュエータ
 50 制御部
 60a~60f 施療子
 61 右側施療子
 61a 内側施療子
 61b 外側施療子
 62 左側施療子
 62a 内側施療子
 62b 外側施療子
 68,69 アーム
 72 第1支持シャフト
 77 第2支持シャフト
 84 内側傾斜軸部材
 84a 傾斜軸部
 85 外側傾斜軸部材
 85a 傾斜軸部
 91 内側偏芯軸部材
 91a 偏芯軸部
 92 外側偏芯軸部材
 92a 偏芯軸部




 
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