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Title:
MEDICAL CUTTING TOOL, ITS GUIDE MEMBER, AND CUT BONE SAMPLING TOOL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/149822
Kind Code:
A1
Abstract:
Intended is to provide a medical cutting tool, which can recover chips produced by the cutting action, thereby to form a hole for inserting an implant stably therethrough. The medical cutting tool comprises a supporting member (1) and a cutting member (2). This cutting member (2) has a cutting portion (21) formed at one end portion of a cylindrical body portion (20), and the cutting portion (21) has cutting edges (23) extended radially from the center axis of the body portion (20) toward the outer circumference. A center tip portion (24) is formed at the central portion, in which the cutting edges (23) are formed, and outer circumference tip portions (25) are formed at the outer circumference end portion. Between the cutting edges (23), inclined side faces (23b) and side faces (23a) of the adjoining cutting edges (23) are formed to intersect in valley shapes, in which inlet portions (26) are so individually formed in the valley-shaped portions as to communicate with the inside of the body portion (20).

Inventors:
WAKAYOSHI SHUJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/060083
Publication Date:
December 11, 2008
Filing Date:
May 31, 2008
Export Citation:
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Assignee:
WAKAYOSHI SEISAKUSHO CO LTD (JP)
WAKAYOSHI SHUJI (JP)
International Classes:
A61B17/16; A61C3/02; A61C8/00
Foreign References:
JPH0647057A1994-02-22
JPH0182015U1989-06-01
JPS5628308U1981-03-17
JPH078514A1995-01-13
JPH0159113U1989-04-13
JP2006512144A2006-04-13
JP2006341067A2006-12-21
Attorney, Agent or Firm:
KAWASAKI, Yoshiaki (1-13 Ote 3-chom, Fukui-shi Fukui 05, JP)
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Claims:
 管状の本体部の一方の端部に切削部を設けるとともに当該本体部の中心軸を中心に回転させて切削動作を行なう医療用切削具であって、前記切削部は、前記中心軸から外周に向かって放射状に延設されるとともに中心側が連設されて前記本体部の端部開口を覆うように形成された複数の切削刃部と、前記切削刃部の中心部分において前記中心軸に沿って外方に突出した中心尖端部と、前記切削刃部の間に開口形成されて切削物を前記本体部の内部に導入する複数の導入口部とを備えていることを特徴とする医療用切削具。
 前記切削刃部の外周側には、前記中心軸の方向に突出した外周尖端部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の医療用切削具。
 前記切削刃部は、前記中心軸に沿う一方の側面及び前記中心軸に対して傾斜する他方の側面が交差して刃先が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の医療用切削具。
 前記本体部の内部には、前記導入口部から導入された切削物を取り出す取出部材が装着されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の医療用切削具。
 管状の骨切断具を用いて切除される骨を採取するための切除骨採取具であって、前記骨切断具の切断痕に挿入可能な形状を有する管状の挿入部材と、前記挿入部材を中心軸方向に着脱可能に支持するとともに前記挿入部材の内部に中心軸に沿って延設される棒状のネジ固定部が設けられた支持部材とを備えていることを特徴とする切除骨採取具。
 前記挿入部材は、前記支持部材に螺着されていることを特徴とする請求項5に記載の切除骨採取具。
 前記ネジ固定部は、その先端が前記挿入部材の開口端よりも内方となるように設定されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の切除骨採取具。
 前記ネジ固定部は、その先端が尖った形状となるようにテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の切除骨採取具。
 先端部側に切削部を設けるとともに中心軸を中心に回転させて切削動作を行なう医療用切削具のガイド部材であって、施術部位に装着可能に形成された本体部と、前記医療用切削具の外周面の外径と同じかわずかに大きい内径を有するガイド面が前記本体部に上下方向に貫通して形成されるとともに切削方向に前記医療用切削具をガイドするガイド部と、前記ガイド部を上下方向に切り欠いて前記ガイド部の内径よりも狭い幅に形成されたスリット溝部とを備え、前記スリット溝部の幅は、前記医療用切削具の外周面の外径よりも狭く当該外周面の一部を切り欠いて細幅に形成された挿入部の幅よりも広く設定されており、前記挿入部を前記スリット溝部に挿入することで前記ガイド部に対して前記医療用切削具を横方向から挿着することを特徴とする医療用切削具のガイド部材。
 前記ガイド部は、前記スリット溝部に対応するスリットを有する円筒状部材を前記本体部に固定して形成されていることを特徴とする請求項9に記載のガイド部材。
 請求項9又は10に記載のガイド部材のガイド部に挿着可能な医療用切削具であって、外周面の少なくとも一部の領域おいて外径が前記ガイド面の内径とほぼ同じかわずかに小さく設定されるとともに当該領域において外周面の一部を切り欠いて細幅に形成された挿入部を有することを特徴とする医療用切削具。
Description:
医療用切削具及びそのガイド部 並びに切除骨採取具

 本発明は、歯科、口腔外科、整形外科等 外科手術において、骨にインプラント用の 着孔を穿孔する際に用いられる医療用切削 及びそのガイド部材並びに切除骨採取具に する。

 歯科、口腔外科、整形外科等の外科手術 は、人工歯根、人工関節、人工骨、骨折治 具等のインプラントを正確に挿着する必要 あり、そのため人体の生体骨に予め穿孔し 挿着孔を形成し、挿着孔にインプラントを 入して位置決め固定するようにしている。

 こうした穿孔に用いる医療用切削具とし は、例えば、特許文献1には、軸方向に切削 作業により生じる切削粉の排出路を貫通形成 し、回転方向の最外周部を前進角とする切削 刃を一定間隔で放射状に複数枚形成し、切削 刃の最外周部から排出路方向に切削粉の誘導 面を形成した医療用中空ドリルが記載されて いる。また、特許文献2には、上顎洞底部に 質骨を一層残し正確な円筒平底穴を造る機 を持つ成形ドリルである第1ドリル、穴洞底 に上顎洞粘膜を付着させたまま円板状皮質 を切り離す機能を持つ切開ドリルである第2 ドリル、及び、上顎洞底部円板状皮質骨に当 接させて当該円板状皮質骨とともに上顎洞粘 膜を押し上げる機能を持つ挙上ドリルである 第3ドリルを組み合わせて使用するドリル装 が記載されている。また、特許文献3には、 旋上の2から4枚刃の先端刃部と後端刃部か 構成された穿孔用ドリルが記載されている

 穿孔具として、例えば、特許文献4に記載 されているように円筒の開口部に切断刃を形 成した切断具が用いられる場合円筒形の孔を 正確に穿孔することができるが、切断した内 部の骨を除去する必要があり、そのため、例 えば、特許文献5及び6に記載されているよう 、骨の切断と同時に内部の骨を破砕して除 し、破砕された骨は装置とともに取り出し インプラントの取り付けの際に孔の充填材 に再利用することが提案されている。

 切断された骨を除去する方法としては、 えば、特許文献7では、円筒形の刃物で切断 された骨栓を棒状体の内部に挿し込んでネジ により狭圧し、棒状体をねじって除去するよ うにした点が記載されている。

 切削具により穿孔を行う場合その切削方向 予め設定しておく必要があり、そのための イド部材が使用されている。例えば、特許 献8では、人体部位の欠損部に被せて装着す る冠状部材を備え、冠状部材には、目標穿孔 位置まで作業装置を案内するために上下方向 に貫通するガイド孔を設け、ガイド孔から側 方に向かって開放された上下方向のスリット を有するガイド部材が記載されている。また 、特許文献9では、ガイド溝が形成されたイ プラント植立ガイドが図8に記載されている

実公平5-42810号公報

特許第3706938号公報

特開平6-304187号公報

実開昭56-28308号公報

特開平10-118085号公報

特表2003-526417号公報

実開平1-82015号公報

特許2006-341067号公報

特開2008-73440号公報

 特許文献2及び3に記載されているような リルの場合、切削により発生する人体の生 骨の破砕物を除去して捨ててしまうため、 うした破砕物を再利用することが困難とな 。切削した際に流出した破砕物を回収する とも考えられるが、流出した際に不純物が じる可能性があり、好ましくない。

 特許文献1では、切削により発生する切削 粉をそのまま排出路に誘導して吸引するよう にしており、切削粉が周囲に飛散しないよう にしているが、回転方向の最外周部を前進角 として切削動作を行なうため位置ぶれがしや すく効率よく切削を行うことが難しい。また 、穿孔された穴の底部が中央の盛り上がった 形状になって挿着されるインプラントが不安 定になりやすい。

 こうした穿孔された穴の底部の形状はで るだけインプラントの形状に近い方が好ま いが、特許文献1に記載のドリル形状の場合 底部の周辺部分が深くなるため、インプラン トを所定の深さまで挿入するためにはその深 さより深く周辺部分を切削しなければならず 余計に生体骨を切削することになる。したが って、その分生体骨に対するダメージが大き くなって骨の再生が遅くなる。特許文献3に 載のドリル形状の場合にも中央部分が深く 削されるため、同様に余計に生体骨を切削 なければならないといった問題がある。

 また、特許文献5のように、切断した骨を 破砕して除去する場合破砕した骨を再利用す ることが行われているが、切断と同時に内部 の骨を破砕すると、取り出す際に破砕した骨 が一部流出してしまうことがあり、再利用可 能な生体骨が無駄になるおそれがある。また 、特許文献7のように、ネジにより挟圧して り取る場合では、骨栓部分で挟圧していな ため骨栓の途中で切れてしまい、底面から れいに除去できないおそれがある。

 特許文献8及び9に記載されているような イド部材では、切削具を案内するために上 方向にスリット状に形成された溝を用いて るが、こうした溝をガイド面とする場合切 具を横方向から挿入して容易に位置決めで る反面、穿孔動作中に切削具が溝内を揺動 やすくなって安定した穿孔動作が行なえな といったデメリットがある。

 そこで、本発明は、穿孔動作により発生 る切削物を回収することが可能でインプラ トを安定して挿着可能な穴部を形成するこ ができるとともに医療用切削具を容易にセ トして安定した穿孔動作を行なうことがで る医療用切削具及びそのガイド部材並びに 除骨採取具を提供することを目的とするも である。

 本発明に係る医療用切削具は、管状の本 部の一方の端部に切削部を設けるとともに 該本体部の中心軸を中心に回転させて切削 作を行なう医療用切削具であって、前記切 部は、前記中心軸から外周に向かって放射 に延設されるとともに中心側が連設されて 記本体部の端部開口を覆うように形成され 複数の切削刃部と、前記切削刃部の中心部 において前記中心軸に沿って外方に突出し 中心尖端部と、前記切削刃部の間に開口形 されて切削物を前記本体部の内部に導入す 複数の導入口部とを備えていることを特徴 する。さらに、前記切削刃部の外周側には 前記中心軸の方向に突出した外周尖端部が 成されていることを特徴とする。さらに、 記切削刃部は、前記中心軸に沿う一方の側 及び前記中心軸に対して傾斜する他方の側 が交差して刃先が形成されていることを特 とする。さらに、前記本体部の内部には、 記導入口部から導入された切削物を取り出 取出部材が装着されていることを特徴とす 。

 本発明に係る切除骨採取具は、管状の骨 断具を用いて切除される骨を採取するため 切除骨採取具であって、前記骨切断具の切 痕に挿入可能な形状を有する管状の挿入部 と、前記挿入部材を中心軸方向に着脱可能 支持するとともに前記挿入部材の内部に中 軸に沿って延設される棒状のネジ固定部が けられた支持部材とを備えていることを特 とする。さらに、前記挿入部材は、前記支 部材に螺着されていることを特徴とする。 らに、前記ネジ固定部は、その先端が前記 入部材の開口端よりも内方となるように設 されていることを特徴とする。さらに、前 ネジ固定部は、その先端が尖った形状とな ようにテーパ状に形成されていることを特 とする。

 本発明に係る医療用切削具のガイド部材 、先端部側に切削部を設けるとともに中心 を中心に回転させて切削動作を行なう医療 切削具のガイド部材であって、施術部位に 着可能に形成された本体部と、前記医療用 削具の外周面の外径と同じかわずかに大き 内径を有するガイド面が前記本体部に上下 向に貫通して形成されるとともに切削方向 前記医療用切削具をガイドするガイド部と 前記ガイド部を上下方向に切り欠いて前記 イド部の内径よりも狭い幅に形成されたス ット溝部とを備え、前記スリット溝部の幅 、前記医療用切削具の外周面の外径よりも く当該外周面の一部を切り欠いて細幅に形 された挿入部の幅よりも広く設定されてお 、前記挿入部を前記スリット溝部に挿入す ことで前記ガイド部に対して前記医療用切 具を横方向から挿着することを特徴とする さらに、前記ガイド部は、前記スリット溝 に対応するスリットを有する円筒状部材を 記本体部に固定して形成されていることを 徴とする。

 本発明に係る別の医療用切削具は、上記 ガイド部材のガイド部に挿着可能な医療用 削具であって、外周面の少なくとも一部の 域おいて外径が前記ガイド面の内径とほぼ じかわずかに小さく設定されるとともに当 領域において外周面の一部を切り欠いて細 に形成された挿入部を有することを特徴と る。

 本発明に係る医療用切削具は、上記のよ な構成を有することで、管状の本体部の一 の端部開口を覆うように複数の切削刃部を 射状に形成し、複数の切削刃部の中心部分 連設して中心軸に沿って外方に突出した中 尖端部を形成しているので、中心軸を中心 本体部を回転させれば、中心尖端部を中心 放射状に延設された複数の切削刃部が回転 て中心軸方向への安定した切削動作を行な ことができる。

 また、複数の切削刃部の間には、切削物 管状の本体部の内部に導入する複数の導入 部が形成されているので、切削刃部で切削 れた切削物はそのまま本体部の内部に収容 れるようになる。そのため切削動作の終了 本体部の内部に蓄積された切削物を回収し 再利用することができ、切削物を流出させ ことなく確実に回収することが可能となる

 また、切削刃部は、その外周側に中心軸 方向に突出した外周尖端部が形成されてい ことで、切削動作の際に中心尖端部及び外 尖端部が先導してさらに安定した切削動作 可能となる。そして、中心部及び外周部が 出して切削されることで、切削動作により 孔される穴部の底面がインプラントの形状 近くなり、中心尖端部が所定深さとなるま 切削を行えばインプラントを挿着可能な深 まで穿孔することができる。そのため余計 生体骨を切削することがなくなり、生体骨 のダメージを抑えることが可能となる。ま 、インプラントに近い形状の穴部に仕上げ ことができるので、挿着したインプラント 穴部との間の隙間が小さくなってインプラ ト周囲への骨の再生を速めることが可能と る。

 また、切削刃部は、中心軸に沿う一方の 面及び中心軸に対して傾斜する他方の側面 交差して刃先が形成されているので、切削 部が端部開口を覆うように形成した場合で 十分な強度を持たせることができる。そし 、1つの切削刃部の一方の側面とそれに隣接 する切削刃部の他方の側面が交差する部分が 谷状に形成され、その谷状部分に導入口部が 形成されるので、刃先において切削された生 体骨の切削物が本体部の回転に伴って導入口 部にスムーズに導入されるようになり、本体 動作の回転動作に合せて切削物の回収を確実 に行うことができる。

 また、管状の本体部の内部に導入口部か 導入された切削物を取り出す取出部材を装 しておくことで、切削動作に伴って本体部 内部に蓄積した切削物を効率よく取り出す とができる。

 本発明に係る切除骨採取具は、上記のよ な構成を有することで、骨切断具の切断痕 挿入可能な形状を有する管状の挿入部材と 挿入部材を中心軸方向に着脱可能に支持す とともに挿入部材の内部に中心軸に沿って 設される棒状のネジ固定部が設けられた支 部材とを備えているので、先端部に鋸歯が 成された管状の骨切断具を用いて生体骨に 成された切断痕に挿入部材を挿入しながら 持部材を回転させると、内部のネジ固定部 生体骨に螺入されていき、ネジ固定部が螺 された状態で支持部材を引き抜けば、切除 分の骨全体をそのまま採取することができ 。そして、挿入部材を切断痕に挿入しなが ネジ固定部を螺入するので、ネジ固定部が 除部分の骨から外れることなく確実に切除 分の骨の内部に螺入していき、支持部材を き抜く際にはネジ固定部の先端部分におい 骨が分離して採取されるため、切除部分の 全体を残すことなく確実に採取することが きる。

 そのため、骨を採取した後に骨に形成さ たインプラントの挿着孔は、切断した際の さまできれいに仕上げることができる。ま 、採取された骨は、挿入部材を支持部材か 中心軸方向に沿って取り外してネジ固定部 内部に螺入された切除部分の骨全体を表出 せ、切除部分の骨からネジ固定部を取り外 ば、破砕された場合のように外部に流出す ことはなく簡単に切除部分の骨を取得する とができる。また、こうして採取された骨 、破砕されることなく生体骨のままの状態 採取されているので、骨の表面や内部の組 をそのままの状態で得ることができ、骨の 位別に分けて処理するといったことも可能 なる。

 また、挿入部材を支持部材に螺着して取 付けるようにすれば、中心軸方向に簡単に 脱可能に取り付けることができ、また、支 部材を回転しながら操作する際にも挿入部 が外れることなく安定して操作することが きる。

 また、ネジ固定部の先端を挿入部材の開 端よりも内方となるように設定すれば、挿 部材の開口端が骨切断具の切断痕に挿入さ た状態でネジ固定部の先端が骨に接触する うになり、ネジ固定部の先端の螺入位置及 方向を挿入部材の挿入により確実に設定し 状態で支持部材を回転させることができ、 除部分の骨から外れることなく安定した状 でネジ固定部を螺入することが可能となる

 また、ネジ固定部をその先端が尖った形 となるようにテーパ状に形成すれば、骨の 部にスムーズに螺入させることができ、ネ 固定部を骨から取り外す際にも骨を砕くこ なく容易に取り外すことができる。

 本発明に係る医療用切削具のガイド部材 、上記のような構成を有することで、スリ ト溝部の幅を医療用切削具の外周面の外径 りも狭く当該外周面の一部を切り欠いて細 に形成された挿入部の幅よりも広く設定し ので、医療用切削具をガイド部に容易に挿 することができるとともに医療切削具を回 させて穿孔動作を行う際に安定して動作さ ることが可能となる。

 すなわち、医療用切削具をガイド部に挿 する場合には、医療用切削具の挿入部をス ット溝部に対応させて横方向に挿入すれば スリット溝部の幅が挿入部の幅より広く設 されているので、挿入部をスリット溝部に 単に通過させることができガイド部に医療 切削具を容易に装着させることが可能とな 。

 また、ガイド部に挿着した状態で医療用 削具を回転させる場合、スリット溝部の幅 医療用切削具の外周面の外径よりも狭く設 されているため、回転動作中に医療用切削 がガイド部からスリット溝部に飛び出るこ が確実に防止される。そのため、医療用切 具はガイド部内で安定した状態で回転する うになり、予め設定した切削方向に医療用 削具を正確にガイドすることができる。

 また、ガイド部として、スリット溝部に 応するスリットを有する円筒状部材を本体 に固定して用いることで、回転動作に対し 滑りのよい耐摩耗性の高い材料を円筒状部 に用いて回転動作をスムーズに行なうこと できるようになる。そして、円筒状部材を め正確に成形加工して本体部に固定すれば ガイド部の内周面の精度を高めることがで 、医療用切削具の切削方向を高精度に設定 ることが可能となる。

 また、ガイド部材を製造する場合に、予 成形加工した円筒状部材を固定してガイド を形成すれば、本体部を直接加工してガイ 部を形成する場合に比べて精度の高いガイ 部材を容易に製造することができる。

 以下、本発明に係る実施形態について詳 く説明する。なお、以下に説明する実施形 は、本発明を実施するにあたって好ましい 体例であるから、技術的に種々の限定がな れているが、本発明は、以下の説明におい 特に本発明を限定する旨明記されていない り、これらの形態に限定されるものではな 。

 図1は、本発明に係る医療用切削具に関す る分解斜視図である。医療用切削具は、支持 部材1及び切削部材2を備えている。支持部材1 は、棒状の本体部10の一方の端部側にフラン 部11及びネジ固定部12が形成されており、他 方の端部側に係止部13が形成されている。切 部材2は、円筒状の本体部20の一方の端部に 削部21が形成されており、他方の端部には 付ネジ部22が形成されている。

 取付ネジ部22は、本体部20の内周面にネジ 溝が形成されており、支持部材1のネジ固定 12に螺着されるようになっている。そして、 フランジ部11に当接するまで取付ネジ部22が 着されて切削部材2が支持部材1に固定される ようになる。

 支持部材1の係止部13は、端部を所定の厚 でフランジ状に残すように切削形成され、 持部材1の中心軸に沿って一部切り欠かれて いる。そして、係止部13は、図示せぬ駆動ヘ ドに取り付けられ、支持部材1が駆動ヘッド によりその中心軸を中心に回転駆動されるよ うになっている。切削部材2は、支持部材1に 付固定された状態で互いの中心軸が一致す ように設定されている。

 図2は、切削部材2に関する側面図(図2(a)) 中心軸方向から見た正面図(図2(b))及びA-A断 図(図2(c))である。切削部21は、3つの切削刃 23を備えている。各切削刃部23は、本体部20 中心軸Oから外周に向かって放射状に延設さ ており、各切削刃部23の中心側が連設され 本体部20の端部開口を覆うように形成されて いる。

 各切削刃部23は、本体部20の中心軸Oから 周に向かって放射状に延設されて中心軸Oに うように形成された側面23a及び中心軸Oから 外周に向かって放射状に延設されて中心軸に 対して傾斜するように形成された側面23bが交 差して刃先23cが形成されている。

 そして、3つの切削刃部23が連設された中 部分には中心軸Oに沿って外方に突出するよ うに中心尖端部24が形成されている。中心尖 部24は、切削刃部23の刃先23cが収束するよう に集まってテーパ状に尖った形状に形成され ている。また、3つの切削刃部23の外周側端部 には中心軸Oの方向に刃先23cが外方に突出す ように外周尖端部25が形成されており、各切 削刃部23の刃先23cは、両端部が外方に突出し 湾曲した形状に仕上げられている。中心尖 部24は、外周尖端部25よりもわずかに外方に 突出するように設定されている。

 各切削刃部23の間は、傾斜した側面23bと 接する切削刃部23の側面23aとが交差して谷状 に形成されており、谷状に形成された部分に それぞれ導入口部26が本体部20の内部と連通 るように形成されている。

 図3は、切削部材2を支持部材1に取付固定 た状態を示す斜視図である。支持部材1に切 削部材2を取り付けて支持部材1を中心軸を中 に回転させることで、切削部21では中心尖 部24を中心に切削刃部23が回転するようにな 、中心尖端部24から放射状に延設された切 刃部23の刃先23cが回転して切削動作が行なわ れる。

 図4は、生体骨を穿孔するための切削動作 に関する説明図である。まず、骨部分Bの穿 する表面を覆う肉部分Mを除去して骨部分Bを 露出させ、露出した骨部分Bの表面に切削部21 の中心尖端部24及び外周尖端部25を当接させ 。そして、中心軸の方向に力を加えて中心 端部24及び外周尖端部25の先端を骨部分Bにめ り込ませ切削部材2を安定した状態に位置決 する(図4(a))。

 切削部材2を骨部分Bに対して位置決めし 後支持部材1を回転駆動し、切削部材2を中心 軸を中心に回転させる。そして、切削部材2 対して中心軸の方向に力を加えると、中心 端部24から外周尖端部25にわたって形成され 刃先23cが回転しながら骨部分Bの表面に摺接 して切削動作が行なわれる。その際に、中心 尖端部24が最も外方に突出して常時骨部分Bに めり込んで位置ずれが生じることなく安定し た切削動作が行なわれる。また、外周尖端部 25が外方に突出しながら刃先23cが回転して切 動作が行なわれるため、切削部21がぶれる となく中心軸の方向に正確に穿孔すること できる。

 そして、切削刃部23によって破砕された 部分の切削物Gは、切削刃部23の間の谷状部 に誘導されて導入口部26から本体部20の内部 導入されていく。その際に破砕された切削 Gは切削された直後にそのまま本体部20の内 に導入されるため不純物等が混入すること く回収することができる(図4(b))。

 所定の深さまで切削動作を行なった後切 部材2を引き上げると、切削部材2とほぼ同 径の円形の穴部Hが穿孔される(図4(c))。穴部H の底面は、切削部21の中心尖端部24及び外周 端部25によるわずかな窪みがあるものの切削 部材2の中心軸と直交する平面状に形成され いる。そのため、図4(d)に示すように、イン ラントIを穴部Hに挿着した際に両者の間の 間が小さくなり、インプラントIを安定した 態に位置決めすることができる。また、イ プラントIと骨部分Bとの間の隙間が小さい め骨の再生による治癒が早期に行われるよ になる。そして、インプラントの挿着に必 な部分だけ切削動作により穿孔することが きるため、生体骨に対するダメージを最小 に抑えることが可能となる。

 以上説明した例では、3つの切削刃部を設 けているが、複数の切削刃部を形成すればよ く3つに限定されることはない。また、切削 部の形状は、隣接する切削刃部との間に谷 の部分が形成された形状であればよく、上 した切削刃部の形状を必要に応じ変更すれ よい。

 図5は、切削部材2の本体部20内に回収され た切削物を取り出すための取出部材を支持部 材1に設けた変形例を示す斜視図である。図5( a)に示す例では、ネジ固定部12の中心部分に 出部材3を取付固定している。また、図5(b)に 示す別の例では、ネジ固定部12の中心部分に 出部材4を取付固定している。

 取出部材3は、切削部材2の内周面よりわ かに小さい径の円柱状の本体部30の外周に螺 旋状の溝30aが形成されている。本体部30の先 部31の表面は、切削部材2の切削部21の内面 合致するように円錐状に形成されている。 して、螺旋状の溝30aは先端部31の表面まで形 成されており、先端部31が切削部21の内面に 接した場合に切削部21の導入口部26に溝30aが 向するように設定されている。

 図6は、図5(a)に示す支持部材1に切削部材2 を取り付けて切削動作を行なう場合の説明図 である。切削動作は図4において説明した動 と同様であるので、説明は省略する。取出 材3を固定した支持部材1に切削部材2を取り けると、取出部材3の本体部30の外周面が切 部材2の内周面にほぼ隙間なく当接した状態 なり、取出部材3の先端部31の表面も切削部2 1の内面に密接した状態になる(図6(a))。

 そして、支持部材1を回転させて切削動作 を行なうと、切削物が導入口部26から切削部 2の内部に回収されていくが、回収された切 削物Gは溝30aに誘導されていくようになる(図6 (b))。そのため、切削動作が進むに従い切削 が螺旋状の溝30aに順次押し込まれて蓄積さ ていく。

 切削動作終了後支持部材1から切削部材2 取り外すと、溝30a内に蓄積された切削物Gは のまま残留し、切削部材2の内部から切削物 Gをきれいに取り出すことができる(図6(c))。

 図5(b)に示す取出部材4は、細長い棒状の 付部40の先端部に円板状の本体部41が固定さ ている。取付部40は、ネジ固定部12の中心部 に中心軸に沿うように立設されている。本体 部41は、切削部材2の内周面よりもわずかに小 さい径に形成されており、その底面の中心部 に取付部40の先端部が固定されている。本体 41の先端部42の表面は、切削部材2の切削部21 の内面に合致するように円錐状に形成されて いる。そして、本体部41には、先端部42及び 面を貫通するように複数の連通孔43が穿設さ れている。

 図7は、図5(b)に示す支持部材1に切削部材2 を取り付けて切削動作を行なう場合の説明図 である。切削動作は図4において説明した動 と同様であるので、説明は省略する。取出 材4を固定した支持部材1に切削部材2を取り けると、取出部材4の本体部41の外周面が切 部材2の内周面にほぼ隙間なく当接した状態 なり、取出部材4の先端部42の表面も切削部2 1の内面に密接した状態になる(図6(a))。そし 、支持部材1に切削部材2を取り付けた状態で は、本体部41に形成された連通孔43は、切削 21の導入口部26と対向する位置に位置決めさ て両者が連通した状態となる。

 そして、支持部材1を回転させて切削動作 を行なうと、切削物が導入口部26に誘導され 連通孔43を通り切削部材2の内部に回収され いくようになる(図7(b))。そのため、切削動 が進むに従い本体部41の上方に切削物Gが蓄 されていく。

 切削動作終了後支持部材1から切削部材2 取り外すと、本体部41の上方に蓄積された切 削物Gはそのまま引き上げられて、切削部材2 内部から切削物Gをきれいに取り出すことが できる(図7(c))。

 図8は、本発明に係る切除骨採取具に関す る分解斜視図である。切除骨採取具は、支持 部材5及び挿入部材6を備えている。

 支持部材5は、ほぼ中央部にフランジ部53 形成された棒状体であり、フランジ部53は 円盤状に突設され、外周面の一部を切欠い 平面状の係止部53aが一対形成されている。 して、フランジ部53から一方の側には、外周 にネジ山が形成された螺着部52を介してネジ 定部50が形成されている。

 ネジ固定部50は、支持部材5の中心軸に沿 て棒状に延設されており、外周面全体に螺 状のネジ山が形成されている。そして、ネ 固定部50の全体形状は、先端部にいくに従 尖った形状となるようにテーパ状に形成さ ている。

 フランジ部53の他方の側には図示せぬ駆 ヘッドに取り付けられる取付部51が形成され ている。取付部51は、支持部材5の中心軸に沿 った円柱状に形成されており、その先端部に 駆動ヘッドに装着固定される装着部51aが設け られている。

 そして、支持部材5はステンレス等の金属 材料からなり、その全体形状は切削加工等に より一体成形される。

 挿入部材6は、円筒状に形成された本体部 60を備えており、本体部60の一方の端部に内 面にネジ溝が形成された取付部61が設けられ ており、他方の端部には開口部62が設けられ いる。本体部60の外周面には挿入された深 を示す目盛を表示するようにしてもよい。

 取付部61は、支持部材5の螺着部52に嵌合 てねじ込まれることで挿入部材6が支持部材5 に着脱可能に取り付けられる。また、取付部 61の外周面の一部を切欠いて平面状の係止部6 1aが一対形成されている。係止部61aは、挿入 材6を支持部材5に締付固定する際又は支持 材5から取り外す際に、フランジ部53に形成 れた係止部53aとともに図示せぬ取付工具を れぞれ嵌着して互いに逆回転させることで 入部材6を支持部材5に容易に着脱できるよう になっている。

 挿入部材6の開口部62は、外周面が内方に かってテーパ状に形成されており、後述す ように切断痕への挿入を容易に行えるよう している。

 挿入部材6は、支持部材5と同様にステン ス等の金属材料からなり、その全体形状は 削加工等により一体成形される。

 挿入部材6を支持部材5に取り付ける場合 は、ネジ固定部50の先端から中心軸方向に挿 入して取付部61を螺着部52に締付固定して取 付け、取り外す場合にも支持部材5の中心軸 向に移動させて取り外すようになる。

 図9は、支持部材5に挿入部材6を取り付け 状態における支持部材5の中心軸に沿った断 面図である。支持部材5のネジ固定部50の中心 軸は、挿入部材6の本体部60の中心軸と一致し ており、取付部51がハンドピースに取り付け れて回転駆動されると、その回転軸Tを中心 としてネジ固定部50及び本体部60が回動する うになる。そして、図10の一部拡大断面図に 示すように、ネジ固定部50の尖った先端50a及 開口部62の中心は回転軸T上に位置しており 先端50aが開口部62よりもわずかに内方に位 決めされるように設定されている。

 なお、ネジ固定部50の外径等の形状や本 部60の外径等の形状は、インプラント用の挿 着孔を穿孔するための骨切断具のタイプに応 じて複数種類準備しておき、対応するものを 選択するようにすればよい。

 図11は、ハンドピースKに支持部材5を取り 付ける場合を示す斜視図である。支持部材5 取付部51をハンドピースKの装着部Jに挿し込 で容易に取り付けることができる。そして ハンドピースKを把持して操作することで、 インプラントのための施術が行われる。

 図12は、骨切断具7に関する斜視図である 骨切断具7は、円筒状の本体部70の一方の側 取付部71が設けられており、他方の側の先 部に鋸歯が形成された切断部72が設けられて いる。そして、上述した切除骨採取具と同様 に駆動ヘッドに取付部71を取り付けて回転駆 することで骨に円形の切断痕を形成するこ ができる。こうした骨切断具は公知のもの ある。

 図13は、骨切断具7による切断過程を示す 明図である。骨切断具7を回転させると、本 体部70がその中心軸を回転軸として回動する うになり、円形の切断部72も同様にその中 を回転中心として回動するようになる(図13(a ))。そして、切断部72を回転させながら骨Bの 象部位に切断部を押付けることで切断が行 れる(図13(b))。本体部70の外周面には切断深 を示す目盛が表示されており、その目盛を 認しながら必要な深さまで本体部70を回転 せながら押し込んでいく。必要な深さまで 断が行われた後骨切断具7を引き上げると、 形の切断痕Cが形成されて切除部分の骨B1が 柱状に残留した状態となる(図13(c))。

 図14は、残留した切除部分の骨B1を切除骨 採取具で採取する過程を示す説明図である。 まず、切除骨採取具の挿入部材6の開口部62を 切断痕Cに挿入して位置合せし、その際に内 のネジ固定部50の先端50aが切断部分の骨B1の 形表面の中心に突き刺さるように位置決め れる(図14(a))。

 位置合せした後切除骨採取具を回転駆動 ることで、ネジ固定部50が切除部分の骨B1に ねじ込まれるように螺入されていく。その際 に、挿入部材6の本体部60が切除部分の骨B1の 周に沿って案内されていくため、ネジ固定 50は切除部分の骨B1の中心軸からずれること なく螺入されていく(図14(b))。ネジ固定部50が 螺入されていく際に骨の部分が挿入部材6の 周面に向かって圧迫された状態となり、切 部分の骨B1は挿入部材6内に圧接保持された 態となる。

 挿入部材6の外周面に表示された目盛を確 認しながら、必要な深さまで挿入部材6を挿 した後、切除骨採取具を引き抜くことで、 除部分の骨B1が引きちぎられるように分離さ れる。その際にネジ固定部50の先端50aが切除 分の骨B1の底部まで螺入した状態となって るので、切除部分の骨B1全体をきれいに除去 するように分離することができる。したがっ て、分離後に形成された孔は、底面に残留物 のない設計通りの寸法に仕上げることができ 、インプラントの挿着をスムーズに行うこと が可能となる(図14(c))。

 切除部分の骨B1を分離して保持する切除 採取具は、駆動ヘッドから取り外し、取付 具により挿入部材6を回転させて支持部材5の 螺着部52から外す。そして、本体部60を中心 方向に移動させることで、切除部分の骨B1を ネジ固定部50に保持したまま挿入部材6を取り 外すことができる(図14(d))。

 挿入部材6を取り外した後切除部分の骨B1 保持した状態で支持部材5を回転させながら ネジ固定部50を骨から抜き取る(図14(e))。こう して、切除部分の骨B1を外部に流出させるこ なく生体骨にあったままの状態で採取する とができる(図14(f))。採取された骨は、破砕 してインプラント挿着孔の充填材料として用 いてもよく、その際に破砕の粒径を自由に設 定することができ、インプラントの状態に合 せてきめ細かく対応することができる。また 、生体骨からそのままの状態で採取すること ができるので、採取した骨を部位別に分離し て用いることも簡単に行うことができる。

 以上説明したように、切断した骨を短時 で簡単に除去してそのままの状態で採取す ことができるので、採取した骨を各種イン ラントの施術において幅広く有効活用する とが可能となる。

 図15は、本発明に係る医療用切削具のガ ド部材に関する外観斜視図である。ガイド 材は歯科治療に使用するもので、患者の歯 に装着する本体部80、インプラントを装着す るための穿孔作業を行う切削具を切削方向に ガイドするガイド部81、ガイド部81の側方を り欠いて開口したスリット溝部82を備えてい る。

 本体部80は、公知の樹脂材料を用いて形 される。樹脂材料としては、例えば、塩化 ニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル 脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、 リアミド樹脂、アセタール樹脂、ポリカー ネイト等が用いられる。インプラントの施 を行う際の利便性を考慮して、樹脂材料は 明又は半透明のものが好ましい。

 本体部80は、患者の歯列を型取りした形 した石膏等の歯型に溶融状態の樹脂材料を 覆するように密着させて固化させることで 形される。そのため、本体部80の下面は、歯 型に密着した形状に成形することができる。 なお、板状の樹脂材料を加熱し柔かくした状 態で歯型に上方から押し付けることで密着し た形状にすることもできる。

 ガイド部81は、図16に示すような円筒状部 材83が本体部80に埋め込まれて固定されるこ で形成されている。円筒状部材83は、本体部 80を上下方向に貫通しており、内周面が切削 を切削方向にガイドするガイド面となる。 筒状部材83には、所定幅で上下方向に切り いてスリット84が形成されている。

 図17は、ガイド部81に関する上面図である 。スリット84の幅dは、円筒状部材83の内周面 内径Dよりも狭くなるように設定されている 。また、円筒状部材83の内径Dは、ガイド部81 挿着する切削具の外周面の外径とほぼ同じ わずかに大きくなるように設定されており 挿着された切削具がガイド部81内でがたつ ことなく安定して回転動作が行なわれるよ になっている。そして、スリット84の幅dが 径Dよりも狭いため、回転動作中の切削具が リット84にずれることはない。

 円筒状部材83は、後述するように、歯型 穿設されたインプラント用の埋め込み孔に ットされた金属棒に予め装着しておき、金 棒を歯型にセットした状態で本体部80を形成 する樹脂材料により歯型を被覆して固化させ ることで、インプラントを埋め込むための切 削方向に沿って正確に位置決めすることがで きる。

 円筒状部材83に用いる材料としては、高 度、耐摩耗性、摺動特性に優れた樹脂材料 は金属材料が好ましく、また、切削具がガ ド部81内で回転動作中に削り取られて外部に 飛散することも考慮して人体に無害なものを 選択することが望ましい。例えば、樹脂材料 としてはポリアセタールが好ましく、金属材 料としてはチタンが好ましい。

 スリット溝部82は、円筒状部材83のスリッ ト84から側方に延設するように本体部80を溝 に切り欠いて形成されている。スリット溝 82の溝幅は、図17に示すように、スリット84 幅と同じか広くなるように設定されており 溝幅を末広がりに形成すれば切削具を容易 挿着することができる。

 図18は、ガイド部材1に挿着する切削具90 関する斜視図であり、図5は、切削具の正面 (図19(a))及び側面図(図19(b))である。切削具90 は、支持部材91及び切削部材92を備えている 支持部材91は、棒状に形成されており、上端 部に図示せぬハンドピースに取り付けるため の係止部93が形成されている。切削部材92は 円筒状に形成されており、下端部に鋸状の 削部94が形成されている。

 切削部材92の外周面には、複数のライン らなるスケール95が表示されており、スケー ル95により切削部材92の穿孔した深さを確認 ることができる。また、スケール95のライン の間には、矩形状の一対の開口部96が中心軸 対して対称となる位置に穿設されている。 口部96の下端側には、別の一対の開口部97が 開口部96と同様に穿設されている。これらの 口部96及び97を形成することで、切削具90の 孔動作中に切削部材92の内部に溜まった切 物を取り出すことができる。

 開口部97と切削部94との間には、挿入部98 形成されている。挿入部98は、中心軸から 側に同じ幅の位置で切り欠くことで、切削 材92の外周面の外径D’よりも狭い幅d’に設 されている。切削部材92の外径D’は、円筒 部材83の内径Dとほぼ同じかわずかに小さく るように設定されており、挿入部98の幅d’ 、円筒状部材83のスリット11の幅dよりもわ かに小さくなるように設定されている。ま 、挿入部98の長さは、円筒状部材83の長さよ もわずかに長く設定されている。

 図20から図24は、ガイド部材の製造工程に 関する説明図である。図20は、患者の歯型に する斜視図であり、U字状の基台100の上部に 歯列101が形成されている。そして、インプラ ントを埋め込む部位には、埋め込み孔102が予 め穿設されている。埋め込み孔102は、患者の 施術部位を撮影したX線画像等に基づいて決 られた埋め込み方向に沿って穿設される。

 図21では、患者の歯型に穿設された埋め み孔102に切削具の切削部材92と同一径の金属 棒110を挿着する。金属棒110には、円筒状部材 83が嵌合して取り付けられている。円筒状部 83の取付位置は、切削具90が円筒状部材83に 着された場合に切削部94が歯肉に接触しな ように所定の高さに設定する。

 図22では、金属棒110が挿着された状態で 列全体を溶融した樹脂材料で被覆するよう 密着させる。その際に、金属棒110に取り付 た円筒状部材83を樹脂材料で埋めるように密 着させ、スリット84に対応する部分は切り欠 た状態になるように成形する。こうして樹 材料を固化させてガイド部材の本体部80を 形する。

 図23では、固化した本体部80を歯型から取 り外し、円筒状部材83から金属棒110を引き抜 ことで、ガイド部81が形成されたガイド部 を成形することができる。そして、円筒状 材83は金属棒110に嵌合したままの状態で固定 されるため、円筒状部材83の内周面はインプ ントの埋め込み方向である切削方向にガイ するように設定される。ガイド部81のスリ ト84に対応する部分にはスリット状の溝85が 成されている。

 図24では、円筒状部材83の下面から下方の 樹脂材料を削り取り、溝85についてもスリッ 84から末広がりになるように削り取ってガ ド部81及びスリット溝部82の仕上げ加工を行 。

 以上のように製造することで、予め成形 れた円筒状部材83をインプラントの埋め込 方向である切削具の切削方向に正確に位置 めしてガイド部材を成形することができる また、本体部80の下面は患者の歯型に合致し た形状に成形されるので、施術の際に患者の 歯列に密着してガイド部材を装着することが でき、切削具の回転動作中にぶれることがな く安定した状態で穿孔作業を行うことが可能 となる。

 以上の製造工程では、溶融した樹脂材料 円筒状部材とともに固化して固定するよう しているが、溶融した樹脂材料を歯型に合 て一旦固化させて本体部を形成した後円筒 部材が固定される部分を削除し、削除した 分に円筒状部材を嵌合した金属棒を位置決 して本体部との間を溶融した樹脂材料によ 接着するようにしてもよい。板状の樹脂材 を用いて本体部を成形する場合にも円筒状 材を固定する部分を削除して円筒状部材を 着固定すればよい。

 図25から図27は、ガイド部材に切削具90を 着する場合の過程を示す説明図である。ガ ド部材は、図25に示すように、患者の歯列 装着してガイド部81をインプラントの施術部 位に正確に位置決めする。ガイド部材をセッ トした後、図26に示すように、切削具90を取 付けたハンドピースKをガイド部81の横方向 らスリット溝部82に沿って導入する。その際 に、切削具90の切削部材92に形成された挿入 98をスリット溝部82に対向させて挿入する。 28(a)は、ガイド部81の円筒状部材83に挿入部9 8を挿着した状態を示す断面図である。挿入 98の幅がスリット84の幅よりもわずかに小さ ため、挿入部98からのみ切削具90を円筒状部 材83に挿着することができる。

 そして、挿入部98を円筒状部材83に装着し た後切削具90を回転させれば、挿入部98がス ット84とずれるため切削具90はスリット84か 抜け出ることなく円筒状部材83内に安定した 状態で保持される。

 切削具90は、円筒状部材83内に保持される と切削方向にガイドされるようになる。そし て、図27に示すように、切削具90を回転駆動 ることにより切削部94が歯肉Mに食い込んで き、円形状の孔を穿孔するように動作する うになる。穿孔動作による深さは、切削部 22に表示されたスケールをチェックすること で所定の深さまで正確に穿孔することができ る。

 図28(b)は、ガイド部81の円筒状部材83内で 削部材92の挿入部98が回転する状態を示す状 態を示す断面図である。切削部材92は、円筒 部材83内で高速に回転するため、スリット84 から挿入部98が外れることはほとんどなくな 。そして、挿入部98の長さは円筒状部材83の 長さよりもわずかに長く設定されているので 、切削部材92が穿孔動作により下方に移動し いくと、挿入部98が円筒状部材83から軸方向 にずれるようになって切削部材92が円筒状部 83から外れることなく安定した回転動作を なうことができる。

 したがって、切削部材92がぶれることな 穿孔動作を行なうことができ、インプラン 用の埋め込み穴を設計通りに形成すること 可能となる。

 本発明に係る医療用切削具は、歯科、口 外科、整形外科等の外科手術において、骨 インプラント用の挿着孔を穿孔する際に好 に用いることができる。そして、切削動作 伴って生じる骨の破砕物等の切削物につい も捨てることなく回収して再利用すること 可能となる。また、切削物を効率よく回収 ることができることから、貴金属材料を細 する場合の切削具として用いた場合にも切 物を残らず回収して再利用することができ 。

本発明に係る医療用切削具に関する分 斜視図である。 切削部材に関する側面図、中心軸方向 ら見た正面図及びA-A断面図である。 切削部材を支持部材に取付固定した状 を示す斜視図である。 生体骨を穿孔するための切削動作に関 る説明図である。 変形例に関する支持部材の斜視図であ 。 変形例の切削動作に関する説明図であ 。 別の変形例の切削動作に関する説明図 ある。 本発明に係る切除骨採取具に関する分 斜視図である。 図8に示す実施形態に関する断面図であ る。 図9の一部拡大断面図である。 駆動ヘッドへの装着状態を示す斜視図 である。 骨切断具に関する斜視図である。 骨切断具による切断過程を示す説明図 である。 切除骨採取具による採取過程を示す説 明図である。 本発明に係る医療用切削具のガイド部 材に関する外観斜視図である。 円筒状部材に関する斜視図である。 ガイド部に関する上面図である。 切削具に関する斜視図である。 切削具に関する正面図及び側面図であ る。 ガイド部材の製造工程に関する説明図 である。 ガイド部材の製造工程に関する説明図 である。 ガイド部材の製造工程に関する説明図 である。 ガイド部材の製造工程に関する説明図 である。 ガイド部材の製造工程に関する説明図 である。 ガイド部材に切削具を挿着する過程に 関する説明図である。 ガイド部材に切削具を挿着する過程に 関する説明図である。 ガイド部材に切削具を挿着する過程に 関する説明図である。 円筒状部材内に挿入部が挿着された状 態に関する断面図である。

符号の説明

1  支持部材
10  本体部
2  切削部材
20  本体部
21  切削部
23  切削刃部
24  中心尖端部
25  外周尖端部
26  導入口部
3  取出部材
30  本体部
30a  溝
4  取出部材
41  本体部
43  連通孔
5  支持部材
50  ネジ固定部
51  取付部
52  螺着部
53  フランジ部
6  挿入部材
60  本体部
61  取付部
62  開口部
80  本体部
81  ガイド部
82  スリット溝部
83  円筒状部材
84  スリット
90  切削具
91  支持部材
92  切削部材
94  切削部
98  挿入部




 
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