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Patent Searching and Data


Title:
METAL MOLDING APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/143164
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To provide a metal molding apparatus adapted to carry out product molding operation by injecting into a mold a melt of material metal obtained by melting an ingot of metal or alloy while inhibiting its recrystallization and accordingly maintaining the state of microcrystals thereof. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] By the action of electromagnetic induction of a high-frequency heating coil (32) wound around the outer circumference of a vessel main body (31) of nonmagnetic substance of melting vessel (3), an ingot (I) charged in the vessel main body (31) is melted. The resultant molten metal is discharged from the bottom of the vessel main body (31) and caused to stay in a molten metal chamber (91). From the liquid surface, the molten metal is fed to a molten metal feeding cylinder (5). A piston head (5c) of the cylinder (5) while vibrating the same in the direction of forward and backward movement is moved forward, and the molten metal is fed to an injection cylinder (7) and injected into a mold. Engagement and disengagement between a sprue bush part of the mold and a nozzle (7a) at mold clamping/mold opening are effected by forward or backward movement of a mold plate (8) fitted with a fixed-side die with respect to a fixed-side formboard (81).

Inventors:
ASO MASAKI (JP)
SATO KATSUAKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/059016
Publication Date:
November 27, 2008
Filing Date:
May 16, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SANJO SEIKI CO LTD (JP)
JYCO CO LTD (JP)
JAEYOUNG SOLUTEC CO LTD (KR)
ASO MASAKI (JP)
SATO KATSUAKI (JP)
International Classes:
B22D17/30; B22D17/08
Foreign References:
JP2005211958A2005-08-11
JP2001191166A2001-07-17
JPS60250866A1985-12-11
JPH0516176A1993-01-26
Attorney, Agent or Firm:
MOCHIZUKI, Hideto (Sankyo main BLDG.7-10, Iidabashi 1-chom, Chiyoda-Ku Tokyo 72, JP)
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Claims:
 溶融させた金属単体や合金等の材料金属の溶湯を、金型に供給して成形することにより所望の形状の製品を成形する金属成形装置において、
 前記溶湯を生成するために、材料金属のインゴットを投入して溶融させる非磁性体で形成された溶融槽と、
 前記溶融槽の外周に巻回した高周波加熱コイルと、
 前記溶融槽の下側に配設した、溶融した材料金属を滞留させる溶湯チャンバーとからなり、
 前記高周波加熱コイルへ通電して前記溶融槽内のインゴットを溶融し、材料金属の溶湯を溶融槽の下部から前記溶湯チャンバーに排出し、該溶湯チャンバーから射出装置に供給するようにしたことを特徴とする金属成形装置。
 溶融槽内で溶融させた金属単体や合金等の材料金属の溶湯を、溶湯給送用シリンダから射出用シリンダに供給し、該射出用シリンダから金型に射出して成形することにより所望の形状の製品を成形する金属成形装置において、
 前記溶湯を生成するために、材料金属のインゴットを投入して溶融させる非磁性体で形成された溶融槽と、
 前記溶融槽の外周に巻回した高周波加熱コイルと、
 前記溶融槽の下側に配設した、溶融した材料金属を滞留させる溶湯チャンバーとからなり、
 前記高周波加熱コイルへ通電して前記溶融槽内のインゴットを溶融し、材料金属の溶湯を溶融槽の下部から前記溶湯チャンバーに排出し、該溶湯チャンバーから前記溶湯給送用シリンダを介して前記射出用シリンダに供給するようにしたことを特徴とする金属成形装置。
 前記溶融槽の底部に前記インゴットを載置する棚板部材を着脱自在に設け、該棚板部材を前記電磁誘導作用により発熱させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の金属成形装置。
 前記棚板部材の上面に溝による流路を形成して、溶湯が該流路を通って棚板の外周部に流れ出ることを特徴とする請求項3に記載の金属成形装置。
 前記溶湯給送用シリンダのピストンを振動させながら溶湯を前記射出用シリンダに供給することを特徴とする請求項2から請求項4までのいずれかに記載の金属成形装置。
 前記金型を前記射出用シリンダに対して進退自在に支持する金型移動機構を設け、
 該金型と射出用シリンダのノズルとの係脱を、金型を移動させることにより行うことを特徴とする請求項2から請求項5までのいずれかに記載の金属成形装置。
 溶融槽内で溶融させた金属単体や合金等の材料金属の溶湯を、溶湯給送用シリンダから射出用シリンダに供給し、該射出用シリンダから金型に射出して成形することにより所望の形状の製品を成形する金属成形装置において、
 前記溶湯給送用シリンダのピストンロッドを振動させながら溶湯を前記射出用シリンダに供給することを特徴とする金属成形装置。
 溶融槽内で溶融させた金属単体や合金等の材料金属の溶湯を、溶湯給送用シリンダから射出用シリンダに供給し、該射出用シリンダから金型に射出して成形することにより所望の形状の製品を成形する金属成形装置において、
 前記金型を前記射出用シリンダに対して進退自在に支持する金型移動機構を設け、
 該金型と射出用シリンダのノズルとの係脱を、金型を移動させることにより行うことを特徴とする金属成形装置。
Description:
金属成形装置

 この発明は、金属単体または合金、特に グネシウム合金等を溶融させて、適宜な金 内に射出して所望の形状の製品を成形する 属成形装置に関する。

 近年、種々の装置や製品に使用される素 として、堅牢化や軽量化、耐食性、振動吸 性などの有利性から、マグネシウム合金を じめとして、種々の合金あるいは金属単体 着目され、各種装置や製品のケーシング、 要部品などに利用されてきている。この種 金属や合金を成形する方法として、チクソ ールディング法やダイキャスト法と呼ばれ ものがある。

 これらの成形方法では、材料金属を加熱 ることにより溶融させ、溶湯を金型に射出 ることにより所望の成形品を得るようにし ものである。

 例えば、特許文献1には金属塊を溶融する 際に、坩堝への金属塊の収容状態に拘わらず 、確実に短時間に無駄な電力消費することが ないよう、外周囲に高周波誘導コイルが設け られた坩堝に、複数の金属塊を収容し、コイ ルに振幅変調された高周波電流を供給して、 金属塊に渦電流を生じさせて、これら金属塊 を加熱すると共に、坩堝と金属塊とを振動さ せるようにした、金属融解装置及び金属融解 方法が開示されている。

 また、特許文献2には、固相成分と液相成 分とが共存する半溶融・半凝固鋳造材料を攪 拌しつつ容器のノズルを介して鋳型に鋳込ん だり、鋳型のキャビティに加圧充填する半溶 融・半凝固鋳造法であるチクソキャスティン グ法またはレオキャスト法と称される半溶融 鋳造法に関して、金属ビレットの誘導加熱を 均一且つ短時間に行って、加熱サイクル性の 向上と成型後の素材の機械的性質の低下を防 止するために、半溶融鋳造法に用いる金属ビ レットをソレノイドコイルを用いて誘導加熱 する際に、該ソレノイドコイルへの印加電流 の周波数を加熱段階で変化させるようにした 誘導加熱方法が開示されている。

特開2003-214774号公報

特開2006-122922号公報

 前述した特許文献1または特許文献2に開 された材料金属の溶融方法では、いずれも わゆるバッチ処理により溶融させる方法が 示されているものであり、製品を連続して 形加工する場合には適しない。連続成形す 場合には、材料金属を連続して溶融させる 要があるが、特許文献1及び特許文献2に開示 された方法による場合には、溶融した材料金 属をホッパー等に貯留させて射出装置等に連 続供給する必要がある。この場合、ホッパー に貯留している材料金属と、投入される溶融 した材料金属との間に温度差があると不都合 であるから、ホッパー等の温度管理を行う必 要があり、金属成形装置の構造が複雑なもの となってしまい、装置が大型化するおそれが ある。

 成形加工される製品の形状や寸法の精度 、材料金属の溶融状態における性状に依存 る。溶湯の温度が変化する場合には、材料 属の結晶が生成されることになり、しかも 晶化の状態が一定しないから、性状が不安 となり製品の寸法等の精度を低下させるお れがある。

 そこで、この発明は、溶融させた材料金 を安定した状態で連続して次工程へ供給す ことができるようにした金属成形装置を提 することを主たる目的としている。また、 融させた材料金属を安定した状態で金型に 出することができるよう、材料金属の給送 に結晶の微細化を図ることができる金属成 装置を提供することを目的としている。

 前記目的を達成するための技術的手段と て、この発明に係る金属成形装置は、溶融 せた金属単体や合金等の材料金属の溶湯を 金型に供給して成形することにより所望の 状の製品を成形する金属成形装置において 前記溶湯を生成するために、材料金属のイ ゴットを投入して溶融させる非磁性体で形 された溶融槽と、前記溶融槽の外周に巻回 た高周波加熱コイルと、前記溶融槽の下側 配設した、溶融した材料金属を滞留させる 湯チャンバーとからなり、前記高周波加熱 イルへ通電して前記溶融槽内のインゴット 溶融し、材料金属の溶湯を溶融槽の下部か 前記溶湯チャンバーに排出し、該溶湯チャ バーから射出装置に供給するようにしたこ を特徴としている。

 前記溶融槽内に投入されたインゴットは 前記高周波コイルに通電することによる電 誘導作用を受けて自己発熱する。このため 、溶融槽は非磁性体によって形成されてお 、窒化ケイ素等のセラミックを用いること 好ましい。所定の温度まで上昇すると溶融 れて材料金属の溶湯が生成される。この溶 は溶融槽の下部から順次排出されて、前記 湯チャンバーに流入し、該溶湯チャンバー 滞留する。滞留した溶湯を射出装置に供給 、該射出装置から金型に射出して成形する

 また、請求項2の発明に係る金属成形装置 は、溶融槽内で溶融させた金属単体や合金等 の材料金属の溶湯を、溶湯給送用シリンダか ら射出用シリンダに供給し、該射出用シリン ダから金型に射出して成形することにより所 望の形状の製品を成形する金属成形装置にお いて、前記溶湯を生成するために、材料金属 のインゴットを投入して溶融させる非磁性体 で形成された溶融槽と、前記溶融槽の外周に 巻回した高周波加熱コイルと、前記溶融槽の 下側に配設した、溶融した材料金属を滞留さ せる溶湯チャンバーとからなり、前記高周波 加熱コイルへ通電して前記溶融槽内のインゴ ットを溶融し、材料金属の溶湯を溶融槽の下 部から前記溶湯チャンバーに排出し、該溶湯 チャンバーから前記溶湯給送用シリンダを介 して前記射出用シリンダに供給するようにし たことを特徴としている。

 溶融槽内で材料金属のインゴットが溶融 て生成された溶湯は、溶融槽の下部から前 溶湯チャンバーに流入し、適宜量が滞留す と前記溶湯給送用シリンダに供給され、該 湯給送用シリンダから前記射出用シリンダ 供給され、該射出用シリンダから金型に射 される。

 また、請求項3の発明に係る金属成形装置 は、前記溶融槽の底部に前記インゴットを載 置する棚板部材を着脱自在に設け、該棚板部 材を前記電磁誘導作用により発熱させること を特徴としている。

 前記インゴットは前記棚板部材に載置さ た状態で溶融槽の適宜な高さの位置に設置 れた状態となる。前記高周波コイルはこの さ位置にあるインゴットに電磁誘導作用を 与する状態とすると共に、前記棚板部材に 磁誘導作用が付与されるようにして、該棚 部材が発熱するようにしたものである。こ ため、溶湯は棚板部材により加熱されなが 溶融槽から前記溶湯チャンバーに流れ込む とになる。

 また、請求項4の発明に係る金属成形装置 は、前記棚板部材の上面に溝による流路を形 成して、溶湯が該流路を通って棚板の外周部 に流れ出ることを特徴としている。

 インゴットが発熱して溶融する場合には ンゴットの内部からも溶融するため、内部 ら生成された溶湯は前記流路を通って棚板 材の外周部に流れるようにして、溶湯の生 を促進させるようにしたものである。

 また、請求項5の発明に係る金属成形装置 は、前記溶湯給送用シリンダのピストンを振 動させながら溶湯を前記射出用シリンダに供 給することを特徴としている。

 前記溶湯給送用シリンダのピストンを前 させて、該溶湯給送用シリンダのシリンダ 前記溶湯チャンバーから供給された溶湯を 記射出用シリンダに給送する際、該ピスト を進退方向に振動させながら行うようにし ものである。

 また、請求項6の発明に係る金属成形装置 は、前記金型を前記射出用シリンダに対して 進退自在に支持する金型移動機構を設け、該 金型と射出用シリンダのノズルとの係脱を、 金型を移動させることにより行うことを特徴 としている。

 コールドチャンバー方式のダイキャスト シンでは、射出用シリンダのノズルを金型 スプルーブッシュ部に係脱するために、射 用シリンダを進退させている。しかし、例 ば材料金属がマグネシウムやその合金であ 場合には、射出用シリンダの移動によって 該射出用シリンダを備えた射出装置に取り けられている溶融槽内の溶湯が揺動し、溶 槽内の溶湯の量や状態によっては溶融槽の に飛散してしまうおそれがある。このため ノズルとスプルーブッシュ部との係脱を、 出装置は固定した状態として、金型を移動 せることにより行うようにしたものである なお、射出装置の保守時等は、射出装置を 動させて行うようにする。

 また、請求項7の発明に係る金属成形装置 は、溶融槽内で溶融させた金属単体や合金等 の材料金属の溶湯を、溶湯給送用シリンダか ら射出用シリンダに供給し、該射出用シリン ダから金型に射出して成形することにより所 望の形状の製品を成形する金属成形装置にお いて、前記溶湯給送用シリンダのピストンロ ッドを振動させながら溶湯を前記射出用シリ ンダに供給することを特徴としている。

 前記溶湯チャンバーから溶湯給送用シリ ダのシリンダに供給された溶湯は再結晶化 れるおそれがあるため、ピストンにより溶 を振動させて結晶の成長を阻止して微細結 を維持するようにしたものである。

 また、請求項8の発明に係る金属成形装置 は、溶融槽内で溶融させた金属単体や合金等 の材料金属の溶湯を、溶湯給送用シリンダか ら射出用シリンダに供給し、該射出用シリン ダから金型に射出して成形することにより所 望の形状の製品を成形する金属成形装置にお いて、前記金型を前記射出用シリンダに対し て進退自在に支持する金型移動機構を設け、 該金型と射出用シリンダのノズルとの係脱を 、金型を移動させることにより行うことを特 徴としている。

 すなわち、射出用シリンダのノズルと金 のスプルーブッシュ部との係脱を、射出装 は固定した状態として、金型を移動させる とにより行うようにしたものである。なお 射出装置の保守時等は、射出装置を移動さ て行うようにする。

 請求項1または請求項2の発明に係る金属 形装置によれば、溶融した材料金属の溶湯 溶融槽の下部から溶湯チャンバーに供給さ るから、溶湯が溶融槽に滞留することがな 。このため、溶湯が未溶融の材料金属と接 することがなく、溶湯の温度を低下させず 、一定の温度で溶湯チャンバーに供給する とができる。したがって、安定した性状の 湯で成形加工を行うことができ、安定した 品を得ることができる。

 また、溶融槽の内壁面に付着した材料金 が自然発火した場合でも、溶融槽がセラミ ク等の耐熱性を備えた非磁性体で形成され いるため、熱によって腐食することがなく 溶融槽の耐久性が向上する。

 なお、溶融槽にアルゴンガス等の不活性 スを充填することにより、溶湯が空気中の 素に触れることを防止できる。充填された 活性ガスは溶融槽内に滞留させておくこと 良いため、消耗することがほとんどなく、 要に応じて不足分を充填すればよい。

 また、請求項3の発明に係る金属成形装置 によれば、材料金属が溶融した溶湯は、下方 へ流出する際に前記棚板部材を通過するから 、溶湯は未溶融の材料金属に接することなく 確実に流出させることができる。このため、 溶湯の温度を極力一定に保つことができる。 しかも、溶湯チャンバーへの流出に時間を要 して、溶融槽の下部に滞留した場合であって も、インゴットが棚板部材に載置されている ため、滞留した溶湯がインゴットと接触する ことを極力防止できて、溶湯の温度を低下さ せることがない。

 しかも、棚板部材が電磁誘導作用を受け 発熱するから、棚板部材を通過する溶湯が 熱される。このため、溶湯の温度の低下が 実に防止される。

 また、請求項4の発明に係る金属成形装置 によれば、溶融した材料金属は前記流路を通 って確実に棚板部材の外周部に流れ出るから 、溶湯の流出を円滑に行うことができ、安定 した性状の溶湯を供給することができる。

 また、請求項5または請求項7の発明に係 金属成形装置によれば、前記射出用シリン に給送されるまでの間で、溶湯が振動する ら、再結晶化を抑制して、微細化された結 の状態を極力維持させて、射出用シリンダ ら射出させることができる。したがって、 定した製品を成形加工することできる。

 また、請求項6または請求項8の発明に係 金属成形装置によれば、成形加工時に射出 置が進退することがないから、射出装置の 設された前記溶融槽内の溶湯が溶融槽の外 飛散してしまうことがない。このため、マ ネシウムやその合金のように自然発火する それがある材料金属が用いられる場合であ ても、極力安全に作業を行うことができる

 以下、図示した好ましい実施の形態に基 いて、この発明に係る金属成形装置を具体 に説明する。

 図1はこの金属成形装置1の全体構造の概 を示す図で、材料金属のインゴットを投入 て溶融させて溶湯を生成する溶融槽3と、こ 溶融槽3で生成された溶湯を給送する溶湯給 送用シリンダ5、該溶湯給送用シリンダ5から 送された溶湯を金型に射出する射出用シリ ダ7とから構成されている。

 前記溶融槽3の概略の構造を図2に示して る。この溶融槽3は、ほぼ円筒状の槽主体31 外周に高周波加熱コイル32が巻回されており 、この槽主体31内で材料金属の溶湯が生成さ る。この槽主体31は非磁性体により形成さ ており、例えば、窒化ケイ素等のセラミッ により形成されている。また槽主体31は、台 座板33に着脱自在に載置されて取り付けられ いる。すなわち、槽主体31の端部には縮径 せた首部31aが形成されており、他方、台座 33には固定用ボルト34aによって着脱自在に固 定ブロック34が取り付けられ、この固定ブロ ク34の一部が前記首部31aに挿入されること より槽主体31が台座板33に固定されるように てある。

 前記台座板33の中央部であって槽主体31の 内部に位置する部分には、柱状の棚受け部35 形成されており、この棚受け部35の外周面 ら中心部にかけて傾斜させた適宜本数の溶 流路35aが形成されている。この溶湯流路35a 台座板33の中央部で下面に貫通させてある。 また、棚受け部35の上面には、位置決め突起 35bが形成されている。

 前記棚受け部35には棚板部材36が載置され る。棚板部材36の下面には前記位置決め突起 35bを収容する位置決め凹部36aが形成されて 棚板部材36が棚受け部35の中央に載置される ようにしてある。また、棚板部材36の上面に 、放射状に適宜本数の溝により流路36bが形 されている。この流路36bの底面は、棚板部 36の中央側から外周側にかけて、該流路36b 溶湯が外周部に流れ出るよう傾斜面に形成 れている。さらに、この棚板部材36は、前記 高周波加熱コイル32への通電による電磁誘導 用を受けて発熱する磁性体により形成され いる。

 前記台座板33は、架台板9に固定用ボルト9 1により固定されて設けられる。この架台板9 中央部には、底面が球形の一部で形成され 適宜容量の溶湯チャンバー91が形成されて り、この溶湯チャンバー91の中央部に前記溶 湯流路35aを臨ませてある。

 他方、架台板9には前記槽主体31を覆う状 に被せられるカバー11が載置されて設けら ており、このカバー11の上部中央に形成され た開口11aから槽主体31の上部が僅かに突出す ようにしてある。この開口11aには、該開口1 1aに挿入される鍔部13aが周縁部に形成された 周蓋13が被せられる。この外周蓋13の中央部 には、前記槽主体31の内周とほぼ合致する開 13bが形成され、この開口13bには、該開口13b 挿入される鍔部15aが周縁部に形成された内 蓋15が被せられる。この内周蓋15の中央部に は接続管15bが設けられており、この接続管15b に、槽主体31の内部に滞留させるアルゴンガ 等の不活性ガスのボンベ等に接続された図 しないガス管が着脱自在とされている。ま 、内周蓋15には把手15cが設けられている。

 前記溶湯チャンバー91には排出管92が接続 されており、この排出管92の上端部は溶湯チ ンバー91内の上位に位置させてある。この め、溶湯チャンバー91内に滞留した溶湯は、 液面からこの排出管92を通って溶湯チャンバ 91の外部に排出されることになる。この排 管92の下端部は溶湯チャンバー91の下面に傾 面で形成された接続面91aで開口されている

 前記溶融槽3は前記溶湯給送用シリンダ5 、前記接続面91aを介して該溶湯給送用シリ ダ5に固定されている。図1に示すように、溶 湯給送用シリンダ5はその軸方向を傾斜させ 配されており、中央部に前記接続面91aと面 触する接続面51が形成された接続ブロック5a 取り付けられている。この接続ブロック5a は前記排出管92と連通する供給路52が形成さ ており、この供給路52が溶湯給送用シリン 5の内部に連通させてある。したがって、前 溶湯チャンバー91から排出管92を通って排出 された溶湯は、この供給路52を通って溶湯給 用シリンダ5の内部に供給されるようにして ある。

 前記溶湯給送用シリンダ5の内部には給送 用のピストンロッド5bが進退自在に収容され おり、溶湯給送用シリンダ5内の溶湯が該ピ ストンロッド5bの先端部のピストンヘッド5c 前進により、溶湯給送用シリンダ5の先端部 ら押し出されることになる。ピストンロッ 5bは溶湯給送用シリンダ5の後部に取り付け れた油圧シリンダ53によって駆動されるよ にしてあり、この油圧シリンダ53内のピスト ンヘッド53aの進退によって前記ピストンロッ ド5bを介してピストンヘッド5cを進退させる また、油圧シリンダ53のピストンヘッド53aは 移動時には進退方向に振動するようにしてあ り、したがってピストンヘッド5cが振動しな ら移動するようにしてある。

 溶湯給送用シリンダ5の先端部は前記射出 用シリンダ7の先端部に接続されており、溶 給送用シリンダ5から給送された溶湯が射出 シリンダ7内に供給されるようにしてある。 射出用シリンダ7では、供給された溶湯によ 押圧されて該射出用シリンダ7内を進退する ランジャを後退させて溶湯が計量され、所 の位置まで後退したならば該プランジャが 進する。このプランジャの前進により、先 部のノズル7aから図示しない金型内に溶湯 射出される。この金型はモールドプレート8 取り付けられており、このモールドプレー 8は射出用シリンダ7の軸方向に移動して、 定側型板81に脱着するようにしてある。そし て、前記ノズル7aが金型のスプルーブッシュ と、モールドプレート8が固定側型板81に密 した状態で接続し、モールドプレート8が固 定側型板81から離脱した状態で離隔するよう してある。このモールドプレート8は、固定 側型板81に取り付けられた駆動シリンダ82に り駆動される。すなわち、前記モールドプ ート8と駆動シリンダ82とにより金型移動機 が構成されている。

 なお、この金属成形装置1の全体は、固定 側型板81に対して射出用シリンダ7の軸方向に 移動可能としてあり、補修時等では金属成形 装置1の全体を移動させて固定側型板81から離 隔させた状態で作業を行えるようにしてある 。

 以上により構成されたこの発明に係る金 成形装置1の作用を、以下に説明する。

 材料金属は、図2上想像線で示すように、 インゴットIとして溶融槽3の槽主体31に投入 れる。このとき、インゴットIが棚板部材36 載置された状態となるようにする。また、 融槽3には不活性ガスが充填されており、イ ゴットIを投入した状態では、この不活性ガ スがインゴットIの上面よりも上位まで上昇 て、インゴットIを包み込むようにする。内 蓋15を被せて槽主体31を閉じた後、前記高周 波加熱コイル32に通電する。これにより、イ ゴットIは電磁誘導作用を受けて自己発熱す ることになり、インゴットIが溶融して溶湯 生成される。生成された溶湯は、インゴッ Iの下方に流れて、前記溶湯流路35aを通って 記溶湯チャンバー91に流れ込み、該溶湯チ ンバー91に滞留する。また、インゴットIか 生成される溶湯は、インゴットIの内部から 融して生成されるものがあり、インゴットI の底面から流れ出すことになる。この底面か ら流れ出た溶湯は、前記棚板部材36の上面に 成された前記流路36bを通って棚板部材36の 周面に至り、外周面に沿って下方へ流れる とになる。

 インゴットIから生成された溶湯が下方へ 流れる際には、棚板部材36に沿って流れる。 板部材36は前記高周波加熱コイルによる電 誘導作用を受けて発熱しているから、溶湯 加熱されながら流れることになる。このた 、溶湯が再結晶化することが抑制される。 お、電磁誘導作用は棚板部材36に作用するこ とができる位置まで槽主体31の外周面に巻回 てあればよい。

 インゴットIから溶湯が生成されて該イン ゴットIが減じていくのにしたがって、上昇 ていた前記不活性ガスが下降することにな 。そして、インゴットIが溶融した状態で不 性ガスが最下位まで下降することになる。 のとき、不活性ガスは、前記棚板部材36を み込んでいる状態までとして、棚板部材36が 不活性ガスから露呈することがないようにす ることが好ましい。これは、流れた溶湯の一 部が棚板部材36に付着することがあり、材料 属がマグネシウムまたはマグネシウム合金 場合には付着した溶湯が空気と接触するこ により発火してしまうおそれがあるからで る。なお、槽主体31の内壁面にも溶湯が付 する場合があるが、槽主体31がセラミックで 形成されている場合には発火したとしても槽 主体31が損傷することがない。他方、棚板部 36は磁性体、すなわち金属により形成され いるから、付着した溶湯が発火した場合に 棚板部材36が損傷してしまうおそれがあるか らである。

 溶湯チャンバー91に溶湯が滞留してその 位が前記排出管92の先端部よりも高くなると 、この排出管92から排出される。排出された 湯は前記溶湯給送用シリンダ5に供給される ことになる。溶湯給送用シリンダ5は、供給 れた溶湯をピストンヘッド5cの前進により前 記射出用シリンダ7に給送する。この際、ピ トンヘッド5cが進退方向に振動することによ り、溶湯給送用シリンダ5内の溶湯が振動す 。この振動によって溶湯が再結晶化するこ が抑制されて、微細結晶の状態に維持され 。

 射出用シリンダ7に供給された溶湯は、図 示しないプランジャが所定の位置まで後退す ることにより計量される。次いで、プランジ ャが前進してノズルから金型内に溶湯が射出 されて、製品が成形加工される。

 金型へ溶湯が射出されて、製品を取り出 ために型開きする際には、図3に示すように 、前記駆動シリンダ82の動作によりモールド レート8を固定側型板81から離隔させる。こ により、射出用シリンダ7のノズル7aと金型 スプルーブッシュ部とが離脱して、モール プレート8に固定された固定側金型に対して 可動側金型を移動させて型開きする。型締め 時には、可動側金型を固定側金型に押圧しな がらモールドプレート8を後退させて固定側 板81に密着させる。これにより、射出用シリ ンダ7のノズル7aと金型のスプルーブッシュ部 とが係合されて、金型内に溶湯を射出するこ とができる状態となる。このように、ノズル 7aと金型のスプルーブッシュ部との係脱の際 、金属成形装置1側を移動させずに金型を移 動させることにより、溶融槽3内の溶湯が外 に飛散することがなく、安全性を向上させ ことができる。

 この発明に係る金属成形装置によれば、 融した材料金属の溶湯を連続して、しかも 度を降下させることなく射出装置に供給で ることにより安定した形状で高精度の寸法 製品の成形加工に寄与することになる。

この発明に係る金属成形装置の概略構 を示す図であり、金型が型締めされている 態を示している。 この発明に係る金属成形装置に使用さ る溶融槽の構造を説明する断面図である。 この発明に係る金属成形装置の概略構 を示す図であり、金型が型開きされている 態を示している。

符号の説明

 1 金属成形装置
 3 溶融槽
 31 槽主体
 32 高周波加熱コイル
 33 台座板
 35 棚受け部
 35a 溶湯流路
 36 棚板部材
 36b 流路
 5 溶湯給送用シリンダ
 7 射出用シリンダ
 8 モールドプレート
 81 固定側型板
 82 駆動シリンダ
 9 架台板
 91 溶湯チャンバー
 92 排出管
 11 カバー
 13 外周蓋
 15 内周蓋
 15b 接続管