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Title:
METHOD OF CONTROLLING COMMON RAIL FUEL INJECTION DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/026402
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] A method of controlling a common rail fuel injection device, providing the maximum exhaust cleaning effect etc. by pilot injection without adverse effect of the pilot injection to main injection during engine operation. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] In the method of controlling the common rail fuel injection device (100) performing multi-stage injections, crank angle-based pilot injection timing θp and crank angle-based main injection timing θm are controlled by an ECU (70). The ECU (70) calculates a time-based pilot injection interval Tpin and adjusts the main injection timing θm when the pilot injection interval Tpin is less than a preset threshold (1 (ms) in this example).

Inventors:
KAWARABAYASHI MITSUYOSHI (JP)
IMANAKA HAJIMU (JP)
KOBAYASHI NOBU (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/064455
Publication Date:
March 06, 2008
Filing Date:
July 23, 2007
Export Citation:
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Assignee:
YANMAR CO LTD (JP)
KAWARABAYASHI MITSUYOSHI (JP)
IMANAKA HAJIMU (JP)
KOBAYASHI NOBU (JP)
International Classes:
F02D41/40; F02D41/38; F02D45/00; F02M45/02
Foreign References:
JPH10205383A1998-08-04
JP2005163639A2005-06-23
JPS635140A1988-01-11
Other References:
See also references of EP 2060764A4
Attorney, Agent or Firm:
YANO, Juichiro (1-61 Shiromi 2-chome, Chuo-ku, Osaka-sh, Osaka 34, JP)
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Claims:
 多段噴射を行うコモンレール式燃料噴射装置において、
 クランク角度ベースのパイロット噴射時期と、
 クランク角度ベースのメイン噴射時期とを、
 コントローラにより制御するコモンレール式燃料噴射装置の制御方法であって、
 前記コントローラにより時間ベースのパイロット噴射間隔を演算し、
 該パイロット噴射間隔が、
 予め設定した閾値未満であれば、
 前記時間ベースのパイロット噴射間隔を確保するように、
 前記クランク角度ベースのメイン噴射時期を調整すること、
 を特徴とするコモンレール式燃料噴射装置の制御方法。
 前記時間ベースのパイロット噴射間隔が、
 前記クランク角度ベースのパイロット噴射時期と、
 前記クランク角度ベースのメイン噴射時期と、
 演算時刻におけるエンジン回転数とに基づき、
 前記コントローラにより演算して出力されること、
 を特徴とする請求項1記載のコモンレール式燃料噴射装置の制御方法。
 前記メイン噴射時期に、
 前記クランク角度ベースのパイロット噴射時期と、
 パイロット噴射時間と、
 前記時間ベースのパイロット噴射間隔とに基づき、
 前記クランク角度ベースのパイロット噴射時期を基準として、
 前記パイロット噴射時間と、
 前記時間ベースのパイロット噴射間隔とを合わせた時間だけ遅らせるように調整した時間ベースの調整メイン噴射時期を採用すること、
 を特徴とする請求項1記載のコモンレール式燃料噴射装置の制御方法。
Description:
コモンレール式燃料噴射装置の 御方法

 本発明は、ディーゼルエンジンに適用さ るコモンレール式燃料噴射装置の技術に関 、詳しくは、多段噴射制御を行う場合にお るメイン噴射時期の制御方法に関する。

 従来、ディーゼルエンジンにおける排気ガ 清浄化の有効な手段として、コモンレール 燃料噴射装置を採用し、プレ噴射・パイロ ト噴射・メイン噴射・アフター噴射および スト噴射等の複数回噴射を行う多段噴射制 により、排気ガス中に含まれるPM(Particulate  Matter:粒子状物質)やNOx(窒素酸化物)を低減さ る技術が公知となっており広く用いられて る。
 しかし、多段噴射制御を行う場合に、パイ ット噴射の終了に伴って生じる燃料の圧力 動により、メイン噴射の燃料噴射率が変動 、エンジン回転数が不安定になることが知 れており、特にエンジン回転数が低いアイ リング状態では、燃料噴射率がわずかに変 してもエンジン回転数が敏感に変動し、エ ジン回転数の安定性が損なわれるという問 があった。
 そこで、この問題を解決するために、エン ンのアイドリング運転状態に応答して、パ ロット噴射の終了時からメイン噴射の開始 までの期間が一定になるように、メイン噴 の開始時を基準として、パイロット噴射の 射条件を制御する技術が、特開平10-205383号 報に開示されており、公知となっている。

 しかしながら、パイロット噴射の終了に って生じる燃料の圧力変動は、アイドリン 運転状態に限らず、エンジン運転中には常 生じている問題である。エンジン運転中に けるこの問題へのこれまでの対処法として 、パイロット噴射とメイン噴射との噴射間 を長めに設定し、パイロット噴射による燃 の圧力変動がメイン噴射に影響を及ぼさな ようにしていた。このため、パイロット噴 による排気ガス清浄化等の効果が最も効果 に発揮される領域での使用が困難となって た。

 そこで本発明では、このような状況を鑑 、エンジン運転中におけるパイロット噴射 メイン噴射に及ぼす悪影響を回避しつつ、 イロット噴射による排気清浄効果等が最大 に発揮されるようにした、コモンレール式 料噴射装置の制御方法を提供することを課 としている。

 本発明のコモンレール式燃料噴射装置に いては、多段噴射を行うコモンレール式燃 噴射装置において、クランク角度ベースの イロット噴射時期と、クランク角度ベース メイン噴射時期とを、コントローラにより 御するコモンレール式燃料噴射装置の制御 法であって、前記コントローラにより時間 ースのパイロット噴射間隔を演算し、該パ ロット噴射間隔が、予め設定した閾値未満 あれば、前記時間ベースのパイロット噴射 隔を確保するように、前記クランク角度ベ スのメイン噴射時期を調整すること、を特 としたものである。

 本発明のコモンレール式燃料噴射装置に いては、前記時間ベースのパイロット噴射 隔が、前記クランク角度ベースのパイロッ 噴射時期と、前記クランク角度ベースのメ ン噴射時期と、演算時刻におけるエンジン 転数とに基づき、前記コントローラにより 算して出力されること、を特徴としたもの ある。

 本発明のコモンレール式燃料噴射装置に いては、前記メイン噴射時期に、前記クラ ク角度ベースのパイロット噴射時期と、パ ロット噴射時間と、前記時間ベースのパイ ット噴射間隔とに基づき、前記クランク角 ベースのパイロット噴射時期を基準として 前記パイロット噴射時間と、前記時間ベー のパイロット噴射間隔とを合わせた時間だ 遅らせるように調整した時間ベースの調整 イン噴射時期を採用すること、を特徴とし ものである。

 本発明によれば、パイロット噴射間隔に りメイン噴射量が影響を受ける領域におい 、エンジン回転数の変動によるパイロット 射間隔の変動を防止することができる。

 本発明によれば、演算時刻におけるエンジ 回転数を制御要素として用いることにより パイロット噴射間隔を時間ベースによる制 とする領域を少なくすることができる。
 また、急加減速時においても、パイロット 射間隔の判断を適切に行うことができる。

 本発明によれば、メイン噴射時期を修正 ることにより、パイロット噴射間隔を適切 維持することができる。

本発明の一実施例に係るコモンレール 燃料噴射装置の全体的な構成を示した概略 式図。 同じくインジェクタの全体的な構成を した概略模式図。 パイロット噴射間隔とメイン噴射量の 係を示した図。 パイロット噴射とメイン噴射の関係を した図。 角度ベースと時間ベースの各噴射時期 対比して示した図。 同じくTpin≧1(ms)である場合を示した図 同じくTpin<1(ms)である場合を示した図 。 メイン噴射時期の演算フローを示す図

符号の説明

 70   ECU(コントローラ)
 100  コモンレール式燃料噴射装置
 θp   パイロット噴射時期(クランク角度ベ ース)
 θm   メイン噴射時期(クランク角度ベース )
 θpin パイロット噴射間隔(クランク角度ベ ス)
 Tpin パイロット噴射間隔(時間ベース)
 Tm2  修正メイン噴射時期(調整メイン噴射 期)
 Qp   パイロット噴射時間
 Qm   メイン噴射時間

 次に、発明の実施の形態を説明する。

 まず始めに、本発明の実施例に係るディー ルエンジンに備えられるコモンレール式燃 噴射装置の構成について、図1または図2を いて説明をする。
 図1に示す如く、コモンレール式燃料噴射装 置100は、主に燃料を各機関に噴射する複数の インジェクタ50と、高圧燃料を蓄圧し各イン ェクタ50に分配するコモンレール40から構成 されている。

 インジェクタ50は、多気筒であれば各気筒 それぞれ設けられる電子制御型の燃料噴射 置であり、高圧配管45を介してコモンレール 40に接続されている。
 コモンレール40は、低圧ポンプ20及び高圧ポ ンプ30を介して燃料タンク10に接続され、か 、圧力調整弁80を介して燃料タンク10に接続 れている。
 このような構成によって、燃料は、燃料タ ク10から低圧ポンプ20及び高圧ポンプ30によ コモンレール40に圧送され、コモンレール40 にて高圧ポンプ30に設けられた吐出量制御弁 圧力調整弁80により所定圧力にて蓄圧され 各インジェクタ50に分配され各気筒に噴射さ れる。

 ECU(Electronic Control Unit:コントローラ)70は、 センサからの入力信号並びに内部記憶プロ ラム及びマップデータ等に基づいて、イン ェクタ50に対する出力信号を発信し、該イ ジェクタ50の燃料噴射作動等の制御を行うよ うにしている。
 また、ECU70はインジェクタ50を動作する電磁 弁60とも接続されており、該電磁弁60のоN・о FFを制御しつつ、圧力調整弁80とも接続され おり、該圧力調整弁80のоN・оFFを制御して る。

 さらに、ECU70は、コモンレール40内の圧力を 検知する圧力センサ71、ディーゼルエンジン 回転数を検知する回転数センサ72、ディー ルエンジンの負荷を検知する負荷センサ73等 とも接続されており、ディーゼルエンジン各 部の運転状態やコモンレール40内の圧力を検 可能に構成されている。
 ここで、各センサについての説明は省略す が、回転数センサ72としてはクランク軸の 定回転角度に応じたパルス信号を発生する 度センサが、負荷センサ73としてはアクセル ペダルの踏み込み量を検知するセンサ等が公 知である。

 次に、インジェクタ50の構造・作用につい 、図2を用いて詳細に説明をする。
 図2に示す如く、コマンドピストン51は、イ ジェクタボディ50a内に上下摺動自在に設け れている。コマンドピストン51は、制御室52 内の燃料圧力により下方へ付勢される。制御 室52へは、コモンレール40から燃料供給路54に 供給された高圧燃料がオリフィス55を介して 給される。
 また、前記制御室52の上方には、電磁弁60が 設けられている。電磁弁60においては、ソレ イド61が通電されることより、弁体62がスプ リング63の付勢力に抗して上方に吸引される 成としている。この電磁弁60の開閉の制御 、前記コントローラ70により行われる。制御 室52内の燃料圧力は電磁弁60が開かれること よりオリフィス65を介して低圧側配管46へ排 され、前記コマンドピストン51の下方への 勢力が弱まるようになっている。

 ニードル弁56は、コマンドピストン51の下 方に上下摺動自在に設けられている。ニード ル弁56の上部にはコマンドピストン51の下端 当接されている。また、ニードル弁56の摺動 部にはノズル室58が設けられている。ノズル 58へは、コモンレール40から燃料供給路54に 給された高圧燃料が供給される。さらに、 ードル弁56の上方のバルブケース内には止 輪59が設けられており、ニードル弁56と止め 59の間にはスプリング53が挟装されてニード ル弁56を下方に付勢している。

 制御室52内の燃料圧力が高く、コマンド ストン51と前記スプリング53の合計の下方へ 付勢力が、ノズル室58内の燃料圧力による ードル弁56を上方に付勢する力より大きい状 態では、ニードル弁56は下方へ移動して噴口5 7・57が閉じられる。一方、ソレノイド61が通 されることによって、コマンドピストン51 よるニードル弁56の下方への付勢力とスプリ ング53の付勢力の合計よりも、ノズル室58内 燃料圧力によるニードル弁56を上昇させる力 が大きくなることで、噴口57・57が開弁され こととなっている。

 以上の構成により、ECU70の制御により電磁 60(弁体62)が開かれると、制御室52内の高圧燃 料は、弁室64を介して、低圧側配管46に排出 れ、制御室52の圧力が下がる。同時に、コマ ンドピストン51の下方の付勢力が低下するこ により、ニードル弁56は、ノズル室58内の燃 料の圧力(開弁圧力)によりリフトされる。こ により、噴口57・57が開かれて燃料噴射を行 う。
 また、ECU70の制御により電磁弁60(弁体62)が じられると、制御室52内に高圧燃料の圧力が 蓄圧され、該圧力によってコマンドピストン 51が下降される。このようにして、ニードル 56が下方へ移動して噴口57・57が閉じられて 料噴射が終了される。
 以上が、本発明の実施例に係るディーゼル ンジンに備えられるコモンレール式燃料装 の構成についての説明である。

 次に、本発明の実施例に係る多段噴射の制 方法について、図3乃至図8を用いて説明を る。
 図3に示す如く、従来、多段噴射制御を行う 場合には、パイロット噴射とメイン噴射との 間隔を短縮した場合、パイロット噴射との間 隔が一定の時間間隔以下にまで短縮されると メイン噴射時の噴射量に影響を及ぼすことが 確認されていた。これは、パイロット噴射後 にノズル内の圧力降下が落ち着くまでには一 定時間を要するため、圧力降下が落ち着く前 にメイン噴射が行われる場合には、その圧力 降下の影響を受けてしまうために起こる現象 である。そのため、使用(設定)可能なパイロ ト噴射間隔の領域が限定されて、ある一定 時間間隔以下にはパイロット噴射間隔を短 することができなかった。
 そこで、本発明では、従来は使用(設定)不 能であったパイロット噴射間隔の領域にお ても、安定した噴射を実現できるように制 している。
 まず以下に、本発明に係る制御方法につい 、具体的なメイン噴射時期の演算フローを しながら説明をする。

 図8に示す如く、ECU70には、回転数センサ72 負荷センサ73が接続されており、これらのセ ンサからエンジン回転数Neの信号やその他の 号をECU70に入力して、その値を元にエンジ の運転(負荷)状況を把握できるように構成し ている(Step-1)。
 そして、把握した運転(負荷)状況(エンジン 転数Ne等)とECU70に予め記憶されているマッ 情報に基づいて、現在の運転状況に適合し パイロット噴射時期θpおよびメイン噴射時 θmを導出する(Step-2)。

 このとき、パイロット噴射時期θpとメイン 射時期θmの関係は、図4の如く表される。
 つまり、パイロット噴射時期θpおよびメイ 噴射時期θmは、基準時期θ0からのクランク 度ベースの(即ち、単位を度とする)時期と て与えられている。
 また、図4に示す如く、パイロット噴射間隔 θpinは、パイロット噴射完了時からメイン噴 開始時(すなわち、メイン噴射時期θm)まで 間隔(クランク角度の位相差)を意味している 。
 尚、基準時期θ0は、制御対象の噴射よりも 回前の噴射におけるTDC等を採用することが きる。

 次に、図8に示す如く、エンジン回転数Neを 均化処理して平均エンジン回転数Nemを導出 、エンジン回転数として平均エンジン回転 Nemを採用することにより、微小なエンジン 回転変動による影響を除去するようにして る(Step-3)。
 これにより、後述する時間ベースのパイロ ト噴射間隔Tpinをエンジン回転数に依らず略 一定に保てるようにしている。
 具体的には、後述する時間ベースのパイロ ト噴射間隔Tpinの閾値(本実施例では、1(ms)) 対して10倍以上の時間でエンジン回転数Neを 均化して平均エンジン回転数Nemを導出する うにしている。また、平均化処理を行う替 りに同等の時定数を有するフィルターを用 る構成としてもよい。

 次に、図8に示す如く、クランク角度ベース のパイロット噴射間隔θpinを、次式に基づい 、時間ベースのパイロット噴射間隔Tpinに換 算する(Step-4)。
  Tpin=(θp-θm)*1000/(6*Nem)

 このとき、パイロット噴射時期θp、メイ 噴射時期θmおよびパイロット噴射間隔θpin 、パイロット噴射間隔Tpin、パイロット噴射 間Qpおよびメイン噴射時間Qmとの関係は、図 5の如く表される。

 次に、図8に示す如く、数式1により求めた イロット噴射間隔Tpinに基づく判定を行うよ にしている(Step-5)。
 つまり、パイロット噴射間隔Tpinが閾値(本 施例では、1(ms))以上であれば、メイン噴射 期θmをそのままメイン噴射時期として採用 、クランクパルスより得られるクランク角 に同期して、メイン噴射時期θmにてメイン 射が開始されるようにしている(Step-8)。

 このとき、パイロット噴射時期θp、メイ 噴射時期θmおよびパイロット噴射間隔θpin 、パイロット噴射間隔Tpinおよびパイロット 射時間Qpとの関係は、図6の如く表される。

 また、図8に示す如く、パイロット噴射間隔 Tpinが閾値(本実施例では、1(ms))未満であれば メイン噴射時期θmを、パイロット噴射時期 pを基準として、パイロット噴射時間Qpとパ ロット噴射間隔Tpinを合わせた修正時間Tr(ms) 算出し(Step-6)、該修正時間Trだけ遅らせた時 期(すなわち、修正メイン噴射時期Tm2)として る。なお、修正時間Trは次式により求めら る。
  Tr=Qp+Tpin

 そしてこの場合(即ち、パイロット噴射間 隔Tpinが閾値未満である場合)には、メイン噴 時期として、クランク角度ベースのパイロ ト噴射時期θpを基準として、エンジン回転 に依らず、θpからTr(ms)経過後の修正メイン 射時期Tm2を採用している(Step-7)。

 このとき、パイロット噴射時期θp、メイ 噴射時期θm、修正時間Tr、修正メイン噴射 期Tm2、メイン噴射時期θm、パイロット噴射 隔Tpinおよびパイロット噴射時間Qpとの関係 、図7の如く表される。

 図8に示す如く、以上で一連の制御動作が完 了し、さらに次回の制御へと移行する。これ により、連続的にパイロット噴射間隔の制御 が行われるようにしている。
 尚、本実施例においては、閾値を1(ms)とし いるが、これに限定するものではない。

 つまり、図7に示す如く、時間ベースのパイ ロット噴射間隔Tpinが閾値未満である場合に 、メイン噴射時期としてパイロット噴射時 θpを基準として、パイロット噴射時間Qpと時 間換算したパイロット噴射間隔Tpinを合わせ 時間Tr(ms)だけ遅らせることで、パイロット 射間隔Tpinをエンジン回転数によらず一定と るように制御している。
 このとき、角度ベースのパイロット噴射間 θpから時間ベースのパイロット噴射間隔Tpin に換算する際に用いるエンジン回転数Neには 平均化処理またはフィルター処理し、有害 なる微小回転変動を除去した平均エンジン 転数Nemを採用することで、エンジン回転数 よらずパイロット噴射間隔Tpinを一定とする ことができる。

 これにより、パイロット噴射間隔Tpinが閾 値以上の場合には、メイン噴射時期θmはクラ ンク角度に同期し、適切にエンジン制御が可 能であり、また、パイロット噴射間隔Tpinが 値未満の場合でも、パイロット噴射間隔Tpin エンジン回転数の変動に左右されること無 適切に維持されるため、エンジン回転数の 定性を確保することができる。

 尚、実際の制御動作においては、パイロッ 噴射およびメイン噴射の各制御は、ソレノ ド61に対するパルス電流の通電時期と通電 間を可変制御することにより行われている
 つまり、ECU70に記憶されているマップ情報 基づいてパイロット噴射時期θpおよびパイ ット噴射時間Qpが導出されて、このパイロッ ト噴射時期θpに同期したタイミングで、かつ 、パイロット噴射時間Qpに対応した時間だけ レノイド61に対してパルス電流が通電され 。
 また同様に、ECU70に記憶されているマップ 報に基づいてメイン噴射時期θmおよびメイ 噴射時間Qmが導出されて、このメイン噴射時 期θmに同期したタイミングで、かつ、メイン 噴射時間Qmに対応した時間だけソレノイド61 対してパルス電流が通電される。
 そして、パイロットおよびメインの各噴射 パルス電流のON-OFFに対して、一定の応答遅 を経て噴射が開始される。
 以上が、本発明の実施例に係る多段噴射の 御方法についての説明である。

 以上の説明に示す如く、多段噴射を行うコ ンレール式燃料噴射装置100において、クラ ク角度ベースのパイロット噴射時期θpと、 ランク角度ベースのメイン噴射時期とθmを ECU70により制御するコモンレール式燃料噴 装置100の制御方法であって、ECU70により時間 ベースのパイロット噴射間隔Tpinを演算し、 イロット噴射間隔Tpinが、予め設定した閾値( 本実施例では、1(ms))未満であれば、前記時間 ベースのパイロット噴射間隔Tpinを確保する うに、修正メイン噴射時期Tm2を採用するよ にしている。
 即ち、パイロット噴射間隔Tpinによりメイン 噴射量が影響を受ける領域において、エンジ ン回転数の変動によるパイロット噴射間隔Tpi nの変動を防止することができるのである。

 また、時間ベースのパイロット噴射間隔Tpin が、クランク角度ベースのパイロット噴射時 期θpと、クランク角度ベースのメイン噴射時 期θmと、演算時刻におけるエンジン回転数Ne に基づき、ECU70により演算して出力される うにしている。
 即ち、演算時刻におけるエンジン回転数を 御要素として用いることにより、パイロッ 噴射間隔Tpinを時間ベースによる制御とする 領域を少なくすることができるのである。
 また、急加減速時においても、パイロット 射間隔Tpinの判断を適切に行うことができる のである。

 また、修正メイン噴射時期Tm2が、クランク 度ベースのパイロット噴射時期θpと、パイ ット噴射時間Qpと、時間ベースのパイロッ 噴射間隔Tpinとに基づき、クランク角度ベー のパイロット噴射時期θpを基準として、パ ロット噴射時間Qpと時間ベースのパイロッ 噴射間隔Tpinに時間Tr(ms)だけ遅らせた時期と るようにしている。
 即ち、メイン噴射時期θmを修正することに り、パイロット噴射間隔Tpinを適切に維持す ることができるのである。

 本発明は、ディーゼルエンジンに適用さ るコモンレール式燃料噴射装置に利用可能 ある。