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Title:
METHOD FOR FABRICATING THIN-FILM LAMINATED CAPACITOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/078225
Kind Code:
A1
Abstract:
There is provided a method for fabricating a thin-film laminated capacitor, capable of reducing the number of times of etching electrode layers and dielectric layers. On a substrate (12), n number of electrode layers (30), where n is four or more, and (n-1) number of dielectric layers (40) are alternately stacked to form a capacitor portion (18). A total of k times of etching is performed from the same side, and in the i-th etching, through-holes (21x to 23x, 25x to 27x) passing through ai layers of each of the electrode layers (30) and the dielectric layers (40) are formed. Assuming that at least one of ai is two or more and a relation of k < n - 1 is satisfied, it is possible to expose the second to n-th layers of the electrode layers (30) from the etching start side at the bottoms of the through-holes.

Inventors:
TAKESHIMA YUTAKA (JP)
NOMURA MASANOBU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/070003
Publication Date:
June 25, 2009
Filing Date:
November 04, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MURATA MANUFACTURING CO (JP)
TAKESHIMA YUTAKA (JP)
NOMURA MASANOBU (JP)
International Classes:
H01G4/33; H01G4/12; H01G4/30; H01G13/00; H01L21/822; H01L27/04
Foreign References:
JP2000514243A2000-10-24
JPS5591112A1980-07-10
JP2004235360A2004-08-19
JP2007158185A2007-06-21
Attorney, Agent or Firm:
YAMAMOTO, Toshinori (Kondo Bldg.4-12, Nishitenma 4-chome,Kita-k, Osaka-shi Osaka 47, JP)
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Claims:
 基板上に、n層(nは4以上の自然数)の電極層と(n-1)層の誘電体層とが交互に積層されたキャパシタ部を形成する、第1の工程と、
 前記キャパシタ部の積層方向片側から合計k回(kは2以上の自然数)のエッチングを行い、第i回目(i=1、2、・・k)のエッチングにおいて前記電極層及び前記誘電体層の各a i 層分(a i は1又は2以上の自然数)に貫通孔を形成し、a i (i=1、2、・・k)のうち少なくとも1つを2以上の自然数とし、k<n-1として、前記電極層の前記キャパシタ部の積層方向前記片側から2層目以降の各層を露出させる、第2の工程と、
 露出させた2層目以降の各層の前記電極層と外部電極との間を、前記貫通孔を介して電気的に接続する、第3の工程と、
を含むことを特徴とする、薄膜積層キャパシタの製造方法。
 前記a i の集合X{a 1 ,a 2 ,・・・,a k }から選んだ1つの要素a p (pは、k以下の自然数)の値又は2つ以上の要素a q (qは、k以下の自然数)の値の和σa q =m(mは自然数)によって、1から(n-1)までの全ての自然数を表すことができ、かつkが最小値となるように選択し、
 前記第2の工程において、1つの前記要素a p に対応する第p回目のエッチングのみで形成された前記貫通孔の底面に、積層方向前記片側からa p +1層目の前記電極層を露出させ、かつ、σa q =mとなる2つ以上の前記要素a q に対応する第q回目のエッチングでそれぞれ形成された前記貫通孔の少なくとも一部同士が連通し、該連通した前記貫通孔の底面に、積層方向前記片側からm+1層目の前記電極層を露出させることにより、積層方向前記片側から2層目以降の各層の前記電極層を露出させることを特徴とする、請求項1に記載の薄膜積層キャパシタの製造方法。
 前記a i の集合X{a 1 ,a 2 ,・・・,a k }から選んだ1つ又は2つの要素a j によって、1から(n-1)までの全ての自然数を表すことができるように、a 1 ,a 2 ,・・・,a k を選択することを特徴とする、請求項1に記載の薄膜積層キャパシタの製造方法。
 前記第2の工程において、2回目以降のいずれの回のエッチングについても、前記貫通孔を形成する前記電極層及び前記誘電体層の層数は、それよりも前の回のエッチングで前記貫通孔を形成する前記電極層及び前記誘電体層の層数と同等又はそれ以上であることを特徴とする、請求項1、2又は3に記載の薄膜積層キャパシタの製造方法。
 前記第2の工程の各回のエッチングにおいて、電極層と誘電体層の両方について同じエッチング液を用いて連続的に前記貫通孔を形成することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一つに記載の薄膜積層キャパシタの製造方法。
 前記電極層は積層方向前記片側から最も遠い1層以外の各層が同じ厚さであり、
 前記誘電体層は各層が同じ厚さであることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一つに記載の薄膜積層キャパシタの製造方法。
Description:
薄膜積層キャパシタの製造方法

 本発明は、薄膜積層キャパシタの製造方 に関する。

 従来、電極層と誘電体層が交互に積層さ た多層の薄膜積層キャパシタについて、例 ば図9の断面図及び図10の上面図に示すキャ シタ構造110が提案されている。

 このキャパシタ構造110は、基板112を覆う 縁層114上に下部電極層116が形成され、下部 極層116上に、誘電体層118b,120b,122b,124bと電極 層118a,120a,122a,124aとが交互に形成され、絶縁 126で全体的に覆われている。なお、図10の上 面図は、絶縁層126が除去された状態を示して いる。電極層及び誘電体層は対118a,118b;120a,120 b;122a,122b;124a,124bをなし、上の対ほど小さく、 階段状に積み上げられている。電極層116,118a, 120a,122aは、その外周に沿って全周が、その上 の電極層及び誘電体層の対118a,118b;120a,120b;122a ,122b;124a,124bよりも外側にはみ出している。

 絶縁層126の各段には、電極層116,118a,120a,122a, 124aにそれぞれ接続された接続部138,140,142,144,1 46が露出するようになっている。各接続部138, 140,142,144,146は、所望の容量特性に応じて適宜 な態様で、電気的に接続される。(例えば、 許文献1参照)。

特表2000-514243号公報

 このような階段状のキャパシタ構造110を 成する場合、電極層及び誘電体層になる全 の層を積層し、次いで上から1段ずつエッチ ングして各段の電極層及び誘電体層を所望形 状に形成した後、絶縁層を形成する。

 電極層の数がNであれば、1段分の電極層 誘電体層とをまとめてエッチングするとし も、各段の電極層の上面を露出させるため 少なくともN-1回のエッチング工程が必要に る。1回のエッチングを行うためには、一般 に、レジスト形成→露光→現像→エッチン →レジスト除去の各工程を経る。また、1層 ごとにフォトマスクが必要となる。キャパシ タの容量を増大させるために積層数を増大さ せると、その分の工程が付加されることにな るため、著しく製造コストが増大する。

 さらに、誘電体層を挟んでキャパシタを 成する電極面積は上層に向かうに従い1層ご とに小さくなることになるため、積層数を増 大させても容量はあまり大きくならない。

 本発明は、かかる実情に鑑み、電極層及 誘電体層のエッチング回数を減らすことが きる薄膜積層キャパシタの製造方法を提供 ようとするものである。

 本発明は、上記課題を解決するために、 下のように構成した薄膜積層キャパシタの 造方法を提供する。

 薄膜積層キャパシタの製造方法は、(1)基板 に、n層(nは4以上の自然数)の電極層と(n-1)層 の誘電体層とが交互に積層されたキャパシタ 部を形成する、第1の工程と、(2)前記キャパ タ部の積層方向片側から合計k回(kは2以上の 然数)のエッチングを行い、第i回目(i=1、2、 ・・k)のエッチングにおいて前記電極層及び 記誘電体層の各a i 層分(a i は1又は2以上の自然数)に貫通孔を形成し、a i (i=1、2、・・k)のうち少なくとも1つを2以上の 自然数とし、k<n-1として、前記電極層の前 キャパシタ部の積層方向前記片側から2層目 以降の各層を露出させる、第2の工程と、(3) 出させた2層目以降の各層の前記電極層と外 電極との間を、前記貫通孔を介して電気的 接続する、第3の工程とを含む。

 第1の工程において、キャパシタ部は、基 板上に複数の電極層及び誘電体層を交互に順 に積層して形成してもよいし、例えば(n-r)層 電極層と(n-r-1)層の誘電体層が積層された第 1部分に、r層の電極層とr層の誘電体層が積層 された第2部分を接合するなど、分けて形成 た部分を接合することにより形成してもよ 。

 第2の工程において、少なくとも1回のエ チングにおいて電極層及び誘電体層の複数 分に貫通する。エッチングは、積層方向の ちら側から行ってもよい。すなわち、キャ シタ部の基板とは反対側、すなわち基板か 最も遠い最上層の電極層側から行ってもよ し、基板に貫通孔を形成して基板側から行 てもよい。同じ側(積層方向片側)からエッチ ングを行うと、エッチング開始側(積層方向 側)からN層分の電極層とN層分の誘電体層と 除去されて貫通孔が形成されると(Nは自然数 )、その貫通孔の底面には、エッチング開始 からN+1層目の電極層が露出する。

 上記方法によれば、少なくとも1回のエッ チングにおいて電極層及び誘電体層の複数層 分に貫通孔を形成し、それらを連通させるこ とで、エッチング回数を減らすことができる 。

 また、上記方法によれば、電極層及び誘 体層を階段状に積層する必要がなく、各層 電極層の面積ができるだけ大きくなるよう 、各層を同じ面積で積層することができる これによって、電極層の面積減少による電 層間の容量低下をできるだけ小さくするこ ができる。

 具体的には、以下のように種々の態様で 成することができる。

 第1の態様は、前記a i の集合X{a 1 ,a 2 ,・・・,a k }から選んだ1つの要素a p (pは、k以下の自然数)の値又は2つ以上の要素a q (qは、k以下の自然数)の値の和σa q =m(mは自然数)によって、1から(n-1)までの全て 自然数を表すことができ、かつkが最小値と なるように選択する。前記第2の工程におい 、1つの前記要素a p に対応する第p回目のエッチングのみで形成 れた前記貫通孔の底面に、積層方向前記片 からa p +1層目の前記電極層を露出させ、かつ、σa q =mとなる2つ以上の前記要素a q に対応する第q回目のエッチングでそれぞれ 成された前記貫通孔の少なくとも一部同士 連通し、該連通した前記貫通孔の底面に、 層方向前記片側からm+1層目の前記電極層を 出させることにより、積層方向前記片側か 2層目以降の各層の前記電極層を露出させる なお、第p回目のエッチングで形成された貫 通孔は、他の貫通孔に連通する貫通孔を含ん でいてもよい。また、第q回目のエッチング 形成された貫通孔は、他の貫通孔に連通し い貫通孔を含んでいてもよい。さらに、3つ 上の貫通孔が連通してもよい。

 上記方法によれば、電極層は、前記キャ シタ部の積層方向片側から2~n層目が、いず かの貫通孔の底面に露出する。kは最小値で あるので、エッチング回数を最小にすること ができる。

 第2の態様は、前記a i の集合X{a 1 ,a 2 ,・・・,a k }から選んだ1つ又は2つの要素a j によって、1から(n-1)までの全ての自然数を表 すことができるように、a 1 ,a 2 ,・・・,a k を選択する。

 この場合、エッチングの組み合わせ回数 できるだけ少なくして貫通孔が大きくなる を防ぎ、電極層の面積減少により電極層間 容量低下をできるだけ防ぐことができる。

 上記各構成において、好ましくは、前記第2 の工程において、2回目以降のいずれの回の ッチングについても、前記貫通孔を形成す 前記電極層及び前記誘電体層の層数は、そ よりも前の回のエッチングで前記貫通孔を 成する前記電極層及び前記誘電体層の層数 同等又はそれ以上である。つまり、a 1 ≦a 2 ≦・・・a n-1 ≦a n である。

 積層方向から見たとき、先のエッチング 形成された貫通孔の内側に、後からのエッ ングで貫通孔形成する場合、先のエッチン で電極及び誘電体層が除去される面積は、 のエッチングで電極及び誘電体層が除去さ る面積よりも大きくなる。除去面積が大き なる先のエッチングほど、除去される層数 小さくすることで、電極及び誘電体層が貫 孔によって除去される合計面積をできるだ 小さくして、貫通孔形成による電極層間の 量低下をできるだけ抑えることができる。

 好ましくは、前記第2の工程の各回のエッ チングにおいて、電極層と誘電体層の両方に ついて同じエッチング液を用いて連続的に前 記貫通孔を形成する。

 この場合、各回のエッチングにおいて、 極層と誘電体層の両方について同じ装置を いて貫通孔を形成することができ、工程が 単になる。すなわち、電極層と誘電体層と 別々のエッチング液を用いる場合には、電 層と誘電体層とについて異なる装置を用い 貫通孔を形成するなど、工程が煩雑になる に対して、エッチング液が同じであれば工 が簡単になる。

 好ましくは、前記電極層は積層方向前記 側、すなわちエッチング開始側から最も遠 1層以外の各層が同じ厚さである。前記誘電 体層は各層が同じ厚さである。

 この場合、各層のエッチング速度が等し なり、各回のエッチングにおいて所望の層 分のエッチングを精度よく行うことができ 。

 本発明によれば、電極層及び誘電体層の ッチング回数を減らすことができる。積層 が多くなっても、積層回数に比例してエッ ング回数を増やす必要がないので、製造コ トが抑えられる。

薄膜積層キャパシタの(a)平面図、(b)断 図である。(実施例) 図1の線A-Aに沿って切断した断面図であ る。(実施例) 薄膜積層キャパシタの製造工程を示す 面図である。(実施例) 薄膜積層キャパシタの製造工程を示す 面図である。(実施例) 薄膜積層キャパシタの製造工程を示す 面図である。(実施例) 薄膜積層キャパシタの製造工程を示す 面図である。(実施例) 薄膜積層キャパシタの製造工程を示す 面図である。(実施例) 薄膜積層キャパシタの製造工程を示す 面図である。(実施例) 薄膜積層キャパシタの断面図である。( 従来例) 薄膜積層キャパシタの平面図である。 (従来例)

符号の説明

 10 薄膜積層キャパシタ
 12 基板
 13 密着層
 14a,14b 外部電極
 16a,16b 引き出し電極
 18 キャパシタ部
 21~27 接続導体
 30~37 電極層
 40~46 誘電体層
 50 絶縁層
 60 絶縁層
 70 金属膜

 以下、本発明の実施の形態について、図1 ~図8を参照しながら説明する。

 まず、本発明の実施例に係る薄膜積層キ パシタ10の構成について、図1を参照しなが 説明する。図1(a)は、薄膜積層キャパシタ10 上から見た平面図である。図1(b)は、図1(a) 線A-Aに沿って切断した断面である。

 図1に示すように、薄膜積層キャパシタ10 、基板12上に密着層13が形成され、密着層13 上に7層の電極層30と6層の誘電体層40とが交 に積層されてキャパシタ部18が形成される キャパシタ部18には、電極層30の間に誘電体 40が挟まれた6組のキャパシタ要素が形成さ ている。キャパシタ部18は、全体が絶縁層50 ,60で覆われ、上面に外部電極14a,14bが形成さ ている。絶縁層50,60や電極層30及び誘電体層4 0には、上面側からいずれか1層の電極層30に 達する貫通孔21x~27xが形成され、貫通孔21x~27x 内には、各電極層30にそれぞれ接続された接 導体21~27が形成されている。接続導体21~27は 、図1(a)に示すように、引き出し電極16a,16bを して外部電極14a,14bに電気的に接続され、キ ャパシタ要素が所定の態様で接続されている 。密着層13は、誘電体層40と同一組成系の材 、あるいは同一の材料でもよい。

 次に、薄膜積層キャパシタの製造方法に いて、図2~図8を参照しながら説明する。図2 ~図6は、薄膜積層キャパシタの製造工程を示 断面図である。図7及び図8は、薄膜積層キ パシタの製造工程を示す平面図である。図2( A)~図6(M)は、図1(a)の線A-Aに沿って切断した断 に対応する。図6(N)は、図8(e)の線B-Bに沿っ 切断した断面に対応する。

 図2(A)に示すように、基板12を用意する。 いで、図2(B)に示すように、基板12の上面に 着層13を形成する。次いで、図2(C)に示すよ に、n層(nは自然数)の電極層30とn-1層の誘電 層40とを交互に積層して、キャパシタ部18を 形成する。例えば、7層の電極層31~37と6層の 電体層41~46とを1層ずつ交互に積層する。

 次いで、図3(D)に示すように、キャパシタ 部18の上に、所定部分に貫通孔が形成された ジストパターン80を形成する。次いで、図3( E)に示すように、レジストパターン80を介し 、電極層30及び誘電体層40の各1層分のエッチ ング加工をRIE(反応性イオンエッチング)やイ ンミリング等の方法で行い、電極層30及び 電体層40の所定部分を除去して貫通孔25e,26e,2 7eを形成する。次いで、図3(F)及び図7(a)に示 ように、残ったレジストパターン80を除去す る。

 次いで、図4(G)及び図7(b)に示すように、 3に示した1回目のエッチングと同様に、レジ ストパターンを用いて2回目のエッチングを う。ただし、1回目のエッチングとは電極層3 0及び誘電体層40を除去する層数が異なる。2 目のエッチングでは電極層30及び誘電体層40 各2層分のエッチング加工を行い、電極層30 び誘電体層40の所定部分を除去して貫通孔21 g,23g,26gを形成し、残ったレジストパターンを 除去する。

 次いで、図4(H)及び図7(c)に示すように、1 目及び2回目のエッチングと同様に、3回目 エッチングを行う。ただし、3回目のエッチ グでは、電極層30及び誘電体層40の各4層分 エッチング加工を行い、電極層30及び誘電体 層40の所定部分を除去して貫通孔21h,22h,27hを 成し、残ったレジストパターンを除去する

 以上の合計3回のエッチングによって、電 極層30及び誘電体層40には、電極層30及び誘電 体層40に形成された1つの貫通孔又は連続する 2つ以上の貫通孔によって、貫通孔21x~23x、25x~ 27xが形成される。貫通孔21x~23x、25x~~27xの底面 には、エッチング開始側から2層目~7層のいず れかの電極層30が露出している。

 次いで、図4(I)に示すように、上面側から 全体的に第1の絶縁層50を形成し、貫通孔の内 周面及び底面を覆う。次いで、図5(J)及び図8( d)に示すように、第1の絶縁層50上に第2の絶縁 層60を形成した後、開口61~67を形成して、開 61~67を介して第1の絶縁層50を露出させる。次 いで、図5(K)に示すように、第2の絶縁層60を スクとして用いて、第2の絶縁層60の開口61~67 に露出している部分の第1の絶縁層50を除去し 、底面21k~27kに、1層目~7層目のいずれか1層の 極層30を露出させる。

 次いで、図5(L)に示すように、上面側を全 体に覆うように、金属膜70を形成する。これ より、貫通孔21x~27xの内周面及び底面に接続 導体21~27が形成される。次いで、図6(N)及び図 8(e)に示すように、外部電極14a,14bを形成する 次いで、図6(M)及び図8(f)に示すように、金 膜70をパターニングして引き出し電極16a,16b 形成する。

 次いで、図示していないが、必要に応じ 保護層を形成する。複数個分を集合基板の 態でまとめて製造する場合には、ダイシン 等により個片に分割する。

 次に、具体的な製造例を説明する。

 表面に熱酸化膜が形成された厚さ525μmのSi 板を用意した。Ba:Sr:Ti=7:3:10(モル比)と有機化 合物とを混合した原料溶液をスピンコートに よってSi基板の熱酸化膜上に塗布し、乾燥さ た。その後、酸素雰囲気中で650℃×30minの条 件でRTA(高速昇温熱処理)を行い、厚さ100nmの タン酸バリウムストロンチウム((Ba,Sr)TiO 3 、以下BSTと省略する)薄膜を形成した。次い 、スパック法により厚さ200nmのPt膜を形成し 。Pt膜とBST薄膜の形成を繰り返し、Si基板上 にBST薄膜とPt膜とがそれぞれ7層ずつ積層され た積層体を作製した。最初に形成したBST薄膜 は密着層13となり、他のBST薄膜は誘電体層40 なる。Pt膜は、電極層30となる。

 積層体の上面に感光性レジストを塗布し、 ークし、露光し、現像した後、所定の温度 加熱処理して、レジストパターン80を形成 た。レジストパターン80をマスクとしてRIE( 応性イオンエッチング)により、電極層30及 誘電体層40の各1層分のエッチング加工を行 、所定部分を除去して貫通孔25e,26e,27eを形成 した。残ったレジストは、O 2 プラズマでアッシング処理して除去した。

 次いで、同様に2回目のエッチングを行う 。2回目のエッチングでは、1回目とはエッチ グを行う時間を変え、電極層30及び誘電体 40の各2層分のエッチング加工を行い、所定 分を除去して貫通孔21g,23g,26gを形成した後、 レジストを除去した。

 次いで、3回目のエッチングを行う。1回 及び2回目とはエッチングを行う時間を変え 電極層30及び誘電体層40の各4層分のエッチ グ加工を行い、所定部分を除去して貫通孔21 h,22h,27hを形成した後、レジストを除去した。

 次いで、BST誘電体層の誘電率を向上させ ために、850℃の酸素雰囲気中で30minの熱処 を行った。

 次いで、積層体の上面全体に、スパッタ法 より厚さ500nmのSiNxを第1の絶縁層50として成 した。SiNxは、珪素と窒素のモル比率が3:4の 化学量論組成であるSi 3 N 4 以外に、珪素と窒素の比率が上記化学量論組 成とは異なるものも含む。

 次いで、第2の絶縁層60として、感光性ポ イミドを塗布し、露光し、現像し、キュア て、パターン形成した後、ポリイミドをマ クとして使用し、RIEにより、SiNx層を加工し 、貫通孔21x~27xの底面の電極層30を露出させた 。

 次いで、スパッタ法により、厚さ50nmのTi 密着層を形成し、その上に、厚さ2000nmのCu 成膜することにより、金属膜70を形成した。

 次いで、感光性レジストを塗布し、ベー し、露光し、現像した後、所定の温度に加 処理してレジストパターンを形成した。レ スト開口部に、厚さ3000nmのCuを電解メッキ より成膜して、外部電極14a,14bを形成した後 レジストパターンを除去した。なお、ここ はCuのみを成膜したが、薄膜積層キャパシ の実装方法等に応じて金属種は変更可能で る。例えば、Au/Cu、Au/Ni、Sn/Cu等が選択可能 ある。

 次いで、感光性レジストを塗布し、ベー し、露光し、現像した後、所定の温度に加 処理してレジストパターンを形成し、この ジストパターンをマスクとして用いて金属 70のウェットエッチングを行い、引き出し 極16a,16bをパターニングした。

 以上に説明したように、各貫通孔21x~27xは、 次の表1に示すように、1~3回目(No.1~No.3)のエッ チングを組み合わせて形成する。
 貫通孔21x~23x、25x~27xが貫通する電極層30及び 誘電体層40の各層数1~6は、各回のエッチング 貫通孔を形成する電極層30及び誘電体層40の 各層数1,2,4を○で示すように組み合わせるこ によって、実現することができる。

 例えば、電極層及び誘電体層の各1層分を 貫通する貫通孔25xは、電極層及び誘電体層の 各1層に貫通孔25eを形成する1回目のエッチン で形成する。電極層及び誘電体層の各2層分 を貫通する貫通孔23xは、電極層及び誘電体層 の各2層に貫通孔23gを形成する2回目のエッチ グで形成する。電極層及び誘電体層の各3層 分を貫通する貫通孔26xは、電極層及び誘電体 層の各1層に貫通孔26eを形成する1回目のエッ ングと、電極層及び誘電体層の各2層分に貫 通孔26gを形成する2回目のエッチングとを組 合わせて形成する。電極層及び誘電体層の 4層分を貫通する貫通孔22xは、電極層及び誘 体層の各4層に貫通孔22hを形成する3回目の ッチングで形成する。電極層及び誘電体層 各5層分を貫通する貫通孔27xは、電極層及び 電体層の各1層に貫通孔27eを形成する1回目 エッチングと、電極層及び誘電体層の各4層 に貫通孔27hを形成する3回目のエッチングと を組み合わせて形成する。電極層及び誘電体 層の各6層分を貫通する貫通孔21xは、電極層 び誘電体層の各2層に貫通孔21gを形成する2回 目のエッチングと、電極層及び誘電体層の各 4層分に貫通孔21hを形成する3回目のエッチン とを組み合わせて形成する。

 表1から分かるように、集合X{1,2,4}から選 した1つの要素の値又は2つ以上の要素の値 和によって、1~6の全ての自然数を表すこと できる。集合X{1,2,4}は、値の小さい要素から 並んでいる。

 一般に、n層の電極層と(n-1)層の誘電体層と 交互に積層されたキャパシタ部について、 れぞれ電極層及び誘電体層の1~(n-1)層分を貫 通する(n-1)通りの貫通孔は、例えば次の表2に 示すように「貫通孔の層数」と各回(i)のエッ チングで貫通孔を形成する電極層及び誘電体 層の層数(a i )とを○で示すように組み合わせることによ て、電極層及び誘電体層を貫通する層数が なる貫通孔ごとに、各1回のエッチングで形 することができる。この場合には、エッチ グを合計(n-1)回行う必要がある。

 少なくとも1回のエッチングで電極層及び 誘電体層をそれぞれ複数層分貫通する貫通孔 を形成すれば、(n-1)回よりも少ないエッチン 回数で、(n-1)通りの貫通孔を形成すること 可能となる。

 そのためには、合計k回のエッチングを行い 、第i回目のエッチングにおいて電極層及び 電体層の各a i 層分に貫通孔を形成する場合、a i (i=1,2・・k)のうち少なくとも1つを2以上とし 集合X{a 1 ,a 2 ,・・・,a k }から選んだ1つの要素a p の値又は2つ以上の要素a q の値の和σa q によって、1から(n-1)までの全ての自然数を表 すことができるように、集合Xを決めればよ 。

 集合Xは、複数通りを選択することができ る。エッチングの回数が増えると、マスクパ ターンの種類が増え、工程の繰り返しが増え るので、効率よく製造するためには、「エッ チングの合計回数kが最小値」であることが ましい。

 より一般的には、エッチングの合計回数kの 最小値k min は、n≦2 k -1を満たすkの最小値である。

 各回のエッチングで形成する貫通孔を適宜 組み合わせ、貫通孔を連通させるようにし もよい。この場合、積層方向から見たとき 、先のエッチングで形成された貫通孔の内 に、その後のエッチングで貫通孔が形成さ る。これは、貫通孔を形成する際にマスク パターニングする必要があり、貫通孔が連 するようにエッチングを繰り返す場合には スクの位置ずれを考慮し、先のエッチング マスクの貫通孔部分の内側に、後のエッチ グのマスクの貫通孔部分が配置されるよう する必要があるためである。したがって、 にエッチングで形成する貫通孔の断面積は 後のエッチングで形成される貫通孔の断面 より大きい。先のエッチングで貫通孔が形 される電極層及び誘電体層の層数が少ない ど、エッチングによって電極層が除去され 面積の合計が少なくなり、電極層が除去さ ることによる電極層間の容量低下を小さく ることができる。そのためには、a 1 ≦a 2 ≦・・・a k-1 ≦a k であることが、好ましい。

 積層方向から見たときに、先のエッチン で形成された貫通孔の内側に、その後のエ チングで貫通孔が形成される場合、エッチ グの組み合わせが増えると、先のエッチン で形成された貫通孔を大きくする必要があ 。エッチングの組み合わせ回数が少ないほ 、エッチングによって電極層が除去される 積の合計が少なくなり、電極層が除去され ことによる電極層間の容量低下を少なくす ことができる。電極除去による容量低下を 小限に抑えるためには、連通する貫通孔を 成するためエッチングを組み合わせできる 数を最小の数とすればよい。例えば、「エ チングの組み合わせは2回以下」とする。

 これらを考慮した好ましい集合X{a 1 ,a 2 ,・・・,a k }は、例えばn=4では、k=2、X{1,2}である。n=5で 、k=3、X{1,2,2}である。n=6では、k=3、X{1,2,3}で る。n=7では、k=3、X{1,2,4}である。これらの は、「エッチングの合計回数kが最小値」で り、「エッチングの組み合わせは2回以下と する」こともできる。「a 1 ≦a 2 ≦・・・a k-1 ≦a k 」とすることもできる。

 n=8について、「エッチングの合計回数kが最 小値」となるのは、k=3、X{1,2,4}である。この 合、「エッチングの組み合わせは2回以下」 とすることはできない。例えば次の表3に示 ように「貫通孔の層数」と各回(i)のエッチ グで貫通孔を形成する電極層及び誘電体層 層数(a i )とを○で示すように組み合わせる。

 n=8について、「エッチングの合計回数kが最 小値」でなければ、「エッチングの組み合わ せは2回以下」とすることができる集合を選 できる。例えば、k=4、X{1,2,3,4}であり、次の 4に示すように「貫通孔の層数」と各回(i)の エッチングで貫通孔を形成する電極層及び誘 電体層の層数(a i )とを○で示すように組み合わせる。「貫通 の層数」が5については、○で示す組み合わ (i=2,3)以外に、×で示す組み合わせ(i=1,4)も可 能である。

 以上に説明したようにエッチングを組み合 せると、電極層及び誘電体層の1層分ずつの 貫通孔を毎回加工する場合に比べ、フォトリ ソグラフィ工程及びエッチング工程の回数を 著しく少なくすることが可能であり、製造コ ストを低減することができる。また、k回の ッチングで、最大(2 k -1)組のキャパシタ要素を含む薄膜積層キャパ シタを形成することができる。

 なお、本発明は、上記した実施の形態に 定されるものではなく、種々変更を加えて 施することが可能である。