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Title:
METHOD FOR MANUFACTURING ELECTRODE TERMINALS FOR ALUMINUM ELECTROLYTIC CAPACITORS AND AN ELECTRODE TERMINAL FOR THE ALUMINUM ELECTROLYTIC CAPACITORS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/107177
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a method for manufacturing electrode terminals for aluminum electrolytic capacitors and an electrode terminal for the aluminum electrolytic capacitors wherein whiskers are not produced on the surface of aluminum electrolytic capacitor electrode terminals that are formed by welding untinned lead wires and aluminum round bars. Following an electrode terminal manufacturing process in which an untinned lead wire (12) and a round aluminum bar (14) are welded, and a part of the round aluminum rod is rolled into a flat bar so as to form the round aluminum bar into a flat part (14a) and a round aluminum bar part (14b), and a welding process in which the tips of the electrode terminal lead wires are aligned and welded to a thin semiconductor sheet (20) at a constant interval, a tinning process is performed in which the flat parts of the electrode terminals are grasped by a hanger (30) that is disposed to move on a rail track (40), the electrode terminals are held in a horizontal state, and the hanger is rotated in the vertical direction when it arrives above a tin plating tank (50) to tin a predetermined portion of the electrode terminal lead that does not include the weld (16).

Inventors:
KUBOUCHI TATSUO (JP)
NISHIKAWA SHIZUO (JP)
SHIMIZU KIMIYA (JP)
ASAKURA TADAO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/003533
Publication Date:
September 03, 2009
Filing Date:
November 28, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NIPPON CHEMICON (JP)
NEW CENTRAL CORP (JP)
KUBOUCHI TATSUO (JP)
NISHIKAWA SHIZUO (JP)
SHIMIZU KIMIYA (JP)
ASAKURA TADAO (JP)
International Classes:
H01G9/00; H01G9/008; H01G13/00
Foreign References:
JP2007335714A2007-12-27
JP2007067146A2007-03-15
JPH02114507A1990-04-26
JPS6362215A1988-03-18
JP2001267190A2001-09-28
Attorney, Agent or Firm:
FUJII, Kenichi et al. (JP)
Ken-ichi Fujii (JP)
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Claims:
 錫メッキ無しリード線とアルミ丸棒とを溶接して電極端子を製造する電極端子製造工程と、 
 該電極端子製造工程の後、前記リード線の表面であって、且つ予め定められた部分に、錫をメッキする錫メッキ工程と、 
 を備えたことを特徴とするアルミ電解コンデンサ用電極端子の製造方法。 
 前記予め定められた部分は、前記錫メッキ無しリード線とアルミ丸棒とを溶接した溶接部を含まないことを特徴とする請求項1記載のアルミ電解コンデンサ用電極端子の製造方法。 
 前記予め定められた部分は、半田実装する部分であることを特徴とする請求項1記載のアルミ電解コンデンサ用電極端子の製造方法。 
 前記電極端子製造工程において、前記錫メッキ無しリード線とアルミ丸棒とを溶接する際に、当該溶接する部分を成型手段にて所望の形状に成型することを特徴とする請求項1記載のアルミ電解コンデンサ用電極端子の製造方法。
 錫メッキ無しリード線をアルミ丸棒に溶接するとともに、該アルミ丸棒の一部を平板状に圧延してアルミ丸棒を平坦部とアルミ丸棒部とに形成する電極端子製造工程と、 
 前記電極端子製造工程により製造された電極端子を洗浄する洗浄工程と、 
 前記電極端子のリード線の先端部を揃えて導電性薄板に一定間隔で溶着する溶着工程と、 
 レール軌道上を移動するように設置されたハンガーで前記電極端子の平坦部を把持させて前記電極端子を水平状態に保ち、錫メッキ槽の上部に達すると前記ハンガーが垂直方向に回転して、前記電極端子のリード線及び導電性薄板を錫メッキ槽に浸漬して錫メッキする錫メッキ工程と、 
 を備えたことを特徴とするアルミ電解コンデンサ用電極端子の製造方法。 
 錫メッキ無しリード線をアルミ丸棒に溶接するとともに、該アルミ丸棒の一部を平板状に圧延してアルミ丸棒を平坦部とアルミ丸棒部とに形成する電極端子製造工程と、 
 前記電極端子製造工程により製造された電極端子を洗浄する洗浄工程と、 
 前記電極端子のリード線の先端部を揃えて導電性薄板に一定間隔で溶着する溶着工程と、 
 前記導電性薄板を所定の長さの短冊状に切断する切断工程と、 
 レール軌道上を移動するように設置されたハンガーで前記電極端子の平坦部を把持させて前記電極端子を垂直状態に保ち、錫メッキ槽の上部に達すると前記ハンガーが下降して、前記電極端子のリード線及び導電性薄板を錫メッキ槽に浸漬して錫メッキする錫メッキ工程と、 
 を備えたことを特徴とするアルミ電解コンデンサ用電極端子の製造方法。 
 錫メッキ無しリード線をアルミ丸棒に溶接するとともに、該アルミ丸棒の一部を平板状に圧延してアルミ丸棒を平坦部とアルミ丸棒部とに形成する電極端子製造工程と、 
 前記電極端子製造工程により製造された電極端子を洗浄する洗浄工程と、 
 前記電極端子のリード線の先端部を揃えて導電性薄板に一定間隔で溶着する溶着工程と、 
 前記導電性薄板を電極端子とともに所定の長さ環状に巻回す巻回工程と、 
 レール軌道上を移動するように設置されたハンガーで前記導電性薄板の下端部と電極端子の平坦部とを保持させて、錫メッキ槽の上部に達すると前記ハンガーが下降して、前記電極端子のリード線及び導電性薄板を錫メッキ槽に浸漬して錫メッキする錫メッキ工程と、 
 を備えたことを特徴とするアルミ電解コンデンサ用電極端子の製造方法。 
 錫メッキ無しリード線と、アルミ丸棒とが溶接されたアルミ電解コンデンサ用電極端子であって、 
 前記リード線の表面であって、且つ予め定められた部分に、錫をメッキしたことを特徴とするアルミ電解コンデンサ用電極端子。 
 前記予め定められた部分は、前記錫メッキ無しリード線とアルミ丸棒とを溶接した溶接部を含まないことを特徴とする請求項8記載のアルミ電解コンデンサ用電極端子。 
 前記予め定められた部分は、半田実装する部分であることを特徴とする請求項8記載のアルミ電解コンデンサ用電極端子。
Description:
アルミ電解コンデンサ用電極端 の製造方法、及びそのアルミ電解コンデン 用電極端子

 本発明は、アルミ電解コンデンサ用電極 子の製造方法に関するもの、及びそのアル 電解コンデンサ用電極端子、詳しくは、錫 ッキ無しリード線とアルミ丸棒とを溶接し 溶接部にウィスカを発生させないアルミ電 コンデンサ用電極端子の製造方法及びその ルミ電解コンデンサ用電極端子に関するも である。 

 図10の、アルミ電解コンデンサ用電極端 の溶接部にウィスカが発生した状態を示し 要部側面図のように、従来より、極めて純 の高い錫をメッキしたCP線111とアルミ丸棒112 とが溶接されたアルミ電解コンデンサ用電極 端子100が知られている。  

 このようなアルミ電解コンデンサ用電極 子100では、溶接時に、溶接部113に錫が露出 て、太さ数マイクロメータの繊維状結晶(以 下、ウィスカ(Whisker)という)120が金属結晶の 面から発生し成長する。 

 ウィスカは、錫からなる単体金属で構成 れており、リード線表面に設けられた錫メ キに由来するものであるが、リード線全体 ウィスカが発生することはなく、リード線 溶接部に集中してウィスカが発生する。そ は、アルミ丸棒とCP線との溶接時の残留応 が残されたままアルミ丸棒とCP線の鉄、銅、 錫の金属が固化するが、鉄や銅と異なり、錫 は融点が低く(約232℃)、低温でも結晶変態を こすからである。 

 このように残留応力が残っている状態で 温時でも錫の結晶化が進み、針状のウィス となって溶接部から生じる。このウィスカ 成長は、数ヶ月の間に徐々に成長するため あらゆる方法で抑制しても根本的な解決に 繋がらない。 

 現在、電気製品の小型化によって、プリ ト基板上の部品と部品との間が狭くなって り、ウィスカ120の成長によってショート事 が発生するおそれがある。また、ウィスカ1 20が電気・電子機器の中で脱落し、機器の中 浮遊することにより、機器の重大な故障の 因となる場合もある。このために、従来よ 、錫メッキに際し鉛を添加して、ウィスカ1 20の発生を防止していた。なお、CP線には、 メッキ以外にも銀或いは金メッキのものが り、これらの金属によるものもウィスカが 生するおそれがあった。 

 しかし、現在、環境問題に関心が集まっ おり、鉛の使用を制限又は全廃する計画が 題となっており、西暦2001年施行された家電 リサイクル法では、鉛の回収が義務付けられ ている。このために、環境対策として、鉛の 使用ができず、コンデンサ用リード線の溶接 部から発生するウィスカの対策が急務である 。また、ウィスカの発生を防止する他の方法 には、リード線にビスマス錫層を被覆する方 法が提案されているが、ビスマス錫メッキリ ード線は汎用のCP線ではなく、使用し難い欠 がある(例えば、特許文献1参照)。 

 上記の問題を解決すべく、例えば特許文 2には、コンデンサ用リード線の製造に際し 、錫、銀或いは金をメッキしたCP線とアルミ ウム線とを利用してコンデンサ用リード線 製造し、このCP線とアルミニウム線との溶 部にウィスカの発生を防止することができ コンデンサ用リード線の製造方法が開示さ ている。 

 特許文献2記載の発明によると、コンデン サ用リード線の製造工程の中において、最終 仕上げの洗浄後に、高熱乾燥させる工程を含 むため、コンデンサ用リード線の溶接部の内 部応力を緩和させることができ、その結果ウ ィスカが溶接部に発生するのを抑制すること ができるという優れた効果を奏するに至って いる。 

 ところで、アルミ電解コンデンサは、ア ミニウム箔などの電極箔を正負極の2枚1組 して、電極箔同士をセパレータを介して対 させることによりコンデンサ素子を形成し このコンデンサ素子に電解液を含浸させる ともに、これら電極箔にそれぞれ電極端子 電気的に接続されており、この電極端子は ンデンサのケースから外部に突出した状態 取付けられている。 

 従来、この種のアルミ電解コンデンサに いて、電極端子の製造方法は、錫メッキが されたCP線(銅覆鋼線)をアルミ丸棒に溶接し 、その後アルミ丸棒を圧延して平坦部と丸棒 部を作り、洗浄、化成処理等を行うか、或い は最初にアルミ丸棒の圧延を行い平坦部と丸 棒部とを形成した後、CP線を溶接し、洗浄、 成処理等をおこなっていた。 

 尚、前記電極端子は、アルミ丸棒の平坦 が電極箔に接続され、丸棒部は電解コンデ サの封止口のところに位置するように配置 れて、電解コンデンサの電解液が外部に漏 ないようにしている。 

 電極端子の製造方法の一例として、特許 献3に示す製造方法は、間欠的に移動するテ ープベースにリード線のCP線を送り用クラン により一定寸法送り込み、リード線を粘着 ープでテープベースに貼着して所定の長さ 溶接に適する形状に切断する。この工程を 次繰り返し、リード線をテープベースに並 状に間隔を開けて並べる。 

続いて、適当の長さに切断されたアルミ丸 棒をリード線の端部に接近突き合わせて溶接 し、次にアルミ丸棒の一端部を近傍に渡って 圧延して平坦部を形成する。次に、平坦部の 周辺をカットし、バリを除去し、このテープ ベースを電極端子毎リールに巻き取り洗浄工 程、化成工程を通して製造している。そして 、出荷時には、電極端子をテープベースから 外して、プラスチック容器に収納したり或い は缶に収めて送り出している。 

 また、特許文献4には、アルミ丸棒部と、 このアルミ丸棒部を圧延した圧延部(平坦部) 、アルミ丸棒部に接続されたリード部から る電極端子(タブ端子)を複数本揃え、これ 電極端子の圧延部同士を直接接続して複数 電極端子を一体化し、これら一体化したも の圧延部を化成処理し、その後圧延部の一 を接続部分を含め所定の形状に切り落とし 、複数の電極端子に個片化するようにした のである。この場合も、出荷時には、やは プラスチック容器に収納したり或いは缶に めて送り出している。 

特開2000-012386号公報

特願2006-313763号公報2008-130782

特開平10-172871号公報

特開平08-222486号公報

 しかしながら、従来の技術では、溶接部 生じるウィスカの発生の抑制をある程度実 することは可能ではあったが、完全にウィ カの発生を無くすことは極めて困難であっ 。またさらに、ウィスカを発生させないよ にするならば、錫メッキを行わなければよ が、電子部品としてコンデンサ用リード線 用いる以上、半田濡れ性等の観点からコン ンサ用リード線に対する錫のメッキを避け 通ることはできない。 

 また、特許文献3の場合、CP線であるリー 線は予め錫メッキが施されているので、最 的にテープベースに貼着された電極端子を ープベース毎リールに巻き取り、洗浄、化 処理を行っているが、錫メッキが施された ード線をそのまま使用するとリード線とア ミ丸棒との溶接部分にウィスカが発生する いう問題があるため、錫メッキ無しのリー 線を用いることが提案されている。 

しかしながら、上述したように、特許文献 3に記載された発明は、錫メッキされたリー 線を用いているので、電極端子の形成に主 があり、メッキ方法についての開示は存在 ない。また、テープベースそのものを各処 工程での材料移送治具としていて、テープ ースの移送装置も開示されていない。 

 また、特許文献4の場合も、CP線であるリ ド線は予め錫メッキが施されているので、 ッキ処理方法は開示されてはいなく、また 極端子を複数溶接し、最後にまたバラバラ 切断するという煩雑な作業を行うように構 されている。 

 本発明は、上述の課題を鑑みなされたも であり、アルミ電解コンデンサ用電極端子 の製造に際し、錫メッキ無しリード線とア ミ丸棒とを利用してアルミ電解コンデンサ 電極端子を製造し、このリード線とアルミ 棒との溶接部にウィスカが発生しないアル 電解コンデンサ用電極端子の製造方法及び のアルミ電解コンデンサ用電極端子を提供 ること、さらに、製造が容易で、かつ電極 子を供給する顧客に作業の煩雑さを与えな アルミ電解コンデンサ用電極端子の製造方 を提供することを目的としている。 

 本発明は、前記課題を解決するために以下 手段を採用した。 
 即ち、請求項1記載のアルミ電解コンデンサ 用電極端子の製造方法は、錫メッキ無しリー ド線とアルミ丸棒とを溶接して電極端子を製 造する電極端子製造工程と、該電極端子製造 工程の後、前記リード線の表面であって、且 つ予め定められた部分に、錫をメッキする錫 メッキ工程とを含むことを特徴とするアルミ 電解コンデンサ用電極端子の製造方法である 。 

また、前記電極端子製造工程における錫メ ッキ無しリード線は、鉄線や銅線を利用する ことができ、さらに、予め銅を被覆させたも のを用いてもよい。またさらに、前記錫メッ キ工程は、錫をメッキすることにしているが 、メッキする金属は、半田濡れ性のよい金属 であればよく、例えば銀や亜鉛等を代替金属 として利用してもよい。 

 そして、請求項2記載のアルミ電解コンデ ンサ用電極端子の製造方法は、請求項1記載 アルミ電解コンデンサ用電極端子の製造方 において、前記予め定められた部分は、前 錫メッキ無しリード線とアルミ丸棒とを溶 した溶接部を含まないことを特徴としてい 。 

 また、請求項3記載のアルミ電解コンデン サ用電極端子の製造方法は、請求項1記載の ルミ電解コンデンサ用電極端子の製造方法 おいて、前記予め定められた部分は、半田 装する部分であることを特徴としている。 

 また、請求項4記載のアルミ電解コンデン サ用電極端子の製造方法は、請求項1記載の ルミ電解コンデンサ用電極端子の製造方法 おいて、前記電極端子製造工程において、 記錫メッキ無しリード線とアルミ丸棒とを 接する際に、当該溶接する部分を成型手段 て所望の形状に成型することを特徴として る。

 またさらに、請求項5記載のアルミ電解コ ンデンサ用電極端子の製造方法は、錫メッキ 無しリード線をアルミ丸棒に溶接するととも に、該アルミ丸棒の一部を平板状に圧延して アルミ丸棒を平坦部とアルミ丸棒部とに形成 する電極端子製造工程と、前記電極端子製造 工程により製造された電極端子を洗浄する洗 浄工程と、前記電極端子のリード線の先端部 を揃えて導電性薄板に一定間隔で溶着する溶 着工程と、レール軌道上を移動するように設 置されたハンガーで前記電極端子の平坦部を 把持させて前記電極端子を水平状態に保ち、 錫メッキ槽の上部に達すると前記ハンガーが 垂直方向に回転して、前記電極端子のリード 線及び導電性薄板を錫メッキ槽に浸漬して錫 メッキする錫メッキ工程とを備えたことを特 徴としている。 

 また、請求項6記載のアルミ電解コンデン サ用電極端子の製造方法は、錫メッキ無しリ ード線をアルミ丸棒に溶接するとともに、該 アルミ丸棒の一部を平板状に圧延してアルミ 丸棒を平坦部とアルミ丸棒部とに形成する電 極端子製造工程と、前記電極端子製造工程に より製造された電極端子を洗浄する洗浄工程 と、前記電極端子のリード線の先端部を揃え て導電性薄板に一定間隔で溶着する溶着工程 と、前記導電性薄板を所定の長さの短冊状に 切断する切断工程と、レール軌道上を移動す るように設置されたハンガーで前記電極端子 の平坦部を把持させて前記電極端子を垂直状 態に保ち、錫メッキ槽の上部に達すると前記 ハンガーが下降して、前記電極端子のリード 線及び導電性薄板を錫メッキ槽に浸漬して錫 メッキする錫メッキ工程とを備えたことを特 徴としている。 

 また、請求項7記載のアルミ電解コンデン サ用電極端子の製造方法は、錫メッキ無しリ ード線をアルミ丸棒に溶接するとともに、該 アルミ丸棒の一部を平板状に圧延してアルミ 丸棒を平坦部とアルミ丸棒部とに形成する電 極端子製造工程と、前記電極端子製造工程に より製造された電極端子を洗浄する洗浄工程 と、前記電極端子のリード線の先端部を揃え て導電性薄板に一定間隔で溶着する溶着工程 と、前記導電性薄板を電極端子とともに所定 の長さ環状に巻回す巻回し工程と、レール軌 道上を移動するように設置されたハンガーで 前記導電性薄板の下端部と電極端子の平坦部 とを保持させて、錫メッキ槽の上部に達する と前記ハンガーが下降し、前記電極端子のリ ード線及び導電性薄板を錫メッキ槽に浸漬し て錫メッキする錫メッキ工程とを備えたこと を特徴としている。 

 続いて、請求項8記載の発明は、錫メッキ 無しリード線と、アルミ丸棒とが溶接された アルミ電解コンデンサ用電極端子であって、 前記リード線の表面であって、且つ予め定め られた部分に、錫をメッキしたことを特徴と するアルミ電解コンデンサ用電極端子である 。 

 この場合も、錫メッキ無しリード線の代 りに、鉄線や銅線を利用してもよいし、ま 、予め銅を被覆させたものを用いてもよい またさらに、メッキには、錫を用いること しているが、メッキする金属は、半田濡れ のよい金属であればよく、例えば銀や亜鉛 を代替金属として利用してもよい。 

 さらに、請求項9記載の発明は、請求項8 載のアルミ電解コンデンサ用電極端子であ て、前記予め定められた部分は、前記錫メ キ無しリード線とアルミ丸棒とを溶接した 接部を含まないことを特徴とするコンデン 用リード線である。 

 そして、請求項10記載の発明は、請求項8 載のアルミ電解コンデンサ用電極端子であ て、前記予め定められた部分は、半田実装 分であることを特徴としている。 

 請求項1に係る発明は、錫メッキ無しリー ド線とアルミ丸棒とを溶接して電極端子を製 造する電極端子製造工程と、該電極端子製造 工程の後、前記リード線の表面であって、且 つ予め定められた部分に、錫をメッキする錫 メッキ工程とを含むことを特徴とするアルミ 電解コンデンサ用電極端子の製造方法である ので、リード線の表面の予め定められた部分 にウィスカが発生しなくなるという優れた効 果が奏される。 

 尚、前記錫メッキ工程のうち、錫をメッ する部分を前記錫メッキ無しリード線とア ミ丸棒とを溶接した溶接部を含まない部分 した場合は、溶接部による残留応力が働か いので、将来にわたってウィスカの発生を 止することができる。また、後に半田実装 る部分に錫メッキをする場合は、メッキ部 が少なく費用が軽減でき、かつ実装部での 田濡れ性が良好でウィスカの発生も防止す ことができる。

さらには、リード線とアルミ丸棒を溶接す る溶接部分に錫メッキが無いことから、表面 の濡れ性が低下し、当該溶接部分の形状が安 定しない場合であっても、電極端子製造工程 において、錫メッキ無しリード線とアルミ丸 棒とを溶接する際に、金型等の成型手段を用 いることで当該溶接部分を安定した所望の形 状に形成できるため、溶接部分の機械的強度 を向上することができる。

 また、請求項5に係る発明は、錫メッキ無し のリード線をアルミ丸棒に溶接し、アルミ丸 棒の一部を圧延して平坦部を形成した電極端 子をまとめて洗浄し、その後電極端子のリー ド線の先端部を揃えて導電性薄板に一定間隔 で溶着し、レール軌道上を移動するように設 置されたハンガーで前記電極端子の平坦部を 把持させて前記電極端子を水平状態に保ち、 錫メッキ槽の上部に達すると前記ハンガーが 垂直方向に回転して、前記電極端子のリード 線及び導電性薄板を錫メッキ槽に浸漬して錫 メッキするようにしたので、作業工程が簡単 になり、製造時間の短縮がはかれ、さらに、 予め定められた部分に錫メッキを施すことが できる。 
 また、導電性薄板を電極端子が溶着された 態で、折り畳んで出荷でき、電極端子を導 性薄板から外す手間が省けるとともに、出 先でも電極端子の先端部近傍でまとめて切 でき、コンデンサ製造の機械化に対応する とが容易となる。 

 そして、請求項6記載の発明によると、電 極端子が溶着された導電性薄板を所定の長さ の短冊状に切断して錫メッキ工程に送り込む ようにしたので、ハンガーの操作を単純化で きるとともに、導電性薄板を電極端子が溶着 された状態で、重ね合わせて出荷でき、電極 端子を導電性薄板から外す手間が省けるとと もに、出荷先でも電極端子の先端部近傍でま とめて切断でき、コンデンサ製造の機械化に 対応することが容易となる。そして、同様に 、予め定められた部分に錫メッキを施すこと が可能となる。 

 またさらに、請求項7記載の発明によると 、電極端子が溶着された導電性薄板をリール 状に巻回して、まとめて錫メッキを行うよう にしたので、作業効率を高めることができる とともに、導電性薄板を電極端子が溶着され た状態で、重ね合わせて出荷でき、電極端子 を導電性薄板から外す手間が省けるとともに 、出荷先でも電極端子の先端部近傍でまとめ て切断でき、コンデンサ製造の機械化に対応 することが容易となる。また、同様に、予め 定められた部分に錫をメッキすることができ る。 

 そして、請求項8に記載している発明は、 錫メッキ無しリード線と、アルミ丸棒とが溶 接されたアルミ電解コンデンサ用電極端子で あって、前記リード線の表面であって、且つ 予め定められた部分に、錫をメッキしたこと を特徴としたアルミ電解コンデンサ用電極端 子であるため、リード線の表面の予め定めら れた部分にウィスカが発生しなくなるという 優れた効果が奏される。 

 また、請求項9に記載した発明のように、 錫をメッキする部分を前記錫メッキ無しリー ド線とアルミ丸棒とを溶接した溶接部を含ま ない部分とした場合には、溶接部による残留 応力が働かないので、将来にわたってウィス カの発生を防止することができる。そして、 請求項10に記載した発明のように、後に半田 装する部分に錫メッキをする場合は、メッ 部分が少なく費用が軽減でき、かつ実装部 の半田濡れ性が良好でウィスカの発生も防 することができる。 

 以下、本発明の第1の実施形態について、図 面を参照し説明する。 
図1は、本発明の第1の実施形態におけるアル 電解コンデンサ用電極端子の要部側面図で る。図1(a)は、錫メッキ無しのリード線(CP線 )12とアルミ丸棒14とを溶接部16で接続したア ミ電解コンデンサ用電極端子10であり、予め 定められた部分に錫等の半田濡れ性のよい金 属18をメッキしたものである。 

 また、図1(b)は、錫メッキ無しのリード線(CP 線)12とアルミ丸棒14とを溶接部16で接続した ルミ電解コンデンサ用電極端子10であり、溶 接部16を除いた部分(露出部17)に錫等の半田濡 れ性のよい金属18をメッキしたものである。 お、この溶接部16を除いた部分(露出部17)を 溶接部16及び溶接部16からアルミ電解コンデ ンサ用電極端子の使用状態下方向に向かって 1~2mmの範囲を除いた部分としてもよい。
この露出部17を保護するために、絶縁樹脂等 らなる保護層を形成しておくこともできる

 そして、図1(c)は、錫メッキ無しのリード 線(CP線)12とアルミ丸棒14とを溶接部16で接続 たアルミ電解コンデンサ用電極端子10であり 、後に半田を実装する部分に錫等の半田濡れ 性のよい金属18をメッキしたものである。尚 この際に半田を実装しない部分にマスキン を行うこともでき、マスキング材としては 耐熱絶縁材料を用いるのが好ましい。この 熱絶縁材料については、本発明の第6の実施 の形態にて詳述する。

 次に、図2は、本発明の第1の実施形態に ける上記アルミ電解コンデンサ用電極端子10 の製造工程を示しており、図2(a)は、錫メッ 無しのリード線(CP線)12とアルミ丸棒14の接続 前を示したものである。 

 また、図2(b)は、錫メッキ無しのリード線 (CP線)12とアルミ丸棒14が溶接部16において溶 され接続している状態を示している。そし 、図2(c)は、銅メッキが施されたリード線12 アルミ丸棒14が接続された接続部16を除いた 分(露出部17)に錫等の半田濡れ性がよい金属 18をメッキした状態を示したものである。 

 まず図2(a)に示すように、リード線12とア ミ丸棒14を用意し、図2(b)に示すように溶接 よりリード線12とアルミ丸棒14を溶接部16で 着させ加熱溶接する。そして、図2(c)に示す ように溶接部16を除いた部分(露出部17)に錫等 の半田濡れ性のよい金属18をメッキする。こ ような工程を踏むことにより、接続部16に をメッキを施さず、且つ電子部品としての 能を全うするために必要な部分には錫メッ を施すということが可能となる。 

 その結果、接続部16にウィスカが発生する とが無くなり、将来的にも安定したアルミ 解コンデンサ用電極端子10を製造することが 可能となる。尚、錫メッキ無しリード線12は 銅メッキした鉄線でもよく、あるいは予め を被覆させたものでもよい。いずれにして 同じ作用効果を奏する。
また、このリード線12には、溶接前に、錫メ キが無いことが好ましいが、溶接部16より ィスカが発生しない程度の極薄の錫メッキ 施すこともでき、これにより、溶接部の形 が安定する。

 続いて、図3は、本発明の第2の実施形態 あるアルミ電解コンデンサ用電極端子を製 する過程を示す図で、図3(a)は、錫(Sn)メッキ が施されていないリード線(CP線)12とアルミ丸 棒14の溶接前の状態で、図2(b)は、固定チャッ ク22と成型手段となる可動チャック24によっ 成されるリード線12とアルミ丸棒14の溶接時 状態であり、図2(c)は、リード線12とアルミ 棒14との溶接後の状態である。

 まず図3(a)に示すように、アルミ丸棒14の 部近傍を固定チャック22にて固定するとと に、錫(Sn)メッキが施されていないリード線( CP線)12の端部近傍を成型部26を備えた可動チ ック24により保持して、アルミ丸棒14の平坦 端面にリード線12を一定間隔で対向配置す 。そして図3(b)に示すように、半割りに構成 れた固定チャック22及び可動チャック24は、 それぞれ上下方向からアルミ丸棒14及びリー 線12を挟み込むように保持するようになっ いる。尚、可動チャック24には、略半球形状 をなす成型部26が形成されている。この可動 ャック24はリード線12の先端(錫(Sn)メッキ無 部分)を挟み込むように保持するようになっ ており、成型部26がリード線12の先端を覆う うに配置される。

 次に、リード線12を可動チャック24によっ てアルミ丸棒14方向に移動させ、その先端部 アルミ丸棒14の平坦な端面の所定位置に当 させる。又はアルミ丸棒14の平坦な端面に予 め設けた凹部にリード線12の先端を挿入して 接させる。この状態において、(1)リード線1 2とアルミ丸棒14との間に溶接電流を流し、対 向するリード線12及びアルミ丸棒14の双方が 分的に溶融させる。又は(2)リード線12とアル ミ丸棒14との当接近傍にガスバーナー、レー ー照射、誘導加熱等の加熱手段を用いて加 し、対向するリード線12及びアルミ丸棒14の 双方が部分的に溶融させる。

その後、可動チャック24の移動によりリー 線12をアルミ丸棒14に向かって圧力を加える と、可動チャック24の成型部26内の形状に沿 て、溶融したリード線とアルミ丸棒との当 近傍が成型されて半球状の溶接部16が形成さ れ、図3(c)に示すように、リード線12とアルミ 丸棒14とが一体化されたアルミ電解コンデン 用電極端子10が形成される。その後前述の 1の実施の形態で示したとおり、リード線12 溶接部16を除いた部分に錫等の半田濡れ性の よい金属18をメッキする。

 このように、溶接部16は、リード線12を構 成する金属とアルミ丸棒14を構成する金属と 融合により合金層を形成している。予め錫 ッキを施していないリード線12を用いてい ため、この溶接部10には錫が混在されないこ とになる。従って錫とアルミニウムの混合層 によるウィスカの発生は抑制される。また、 リード線12の先端とアルミ丸棒14の平坦な端 とを互いに当接させて溶接を行うとともに 該リード線12とアルミ丸棒14との溶接部16を 型部26で成形することで所望の溶接部形状を 安定して形成でき、アルミ電解コンデンサ用 電極端子の溶接部16の機械的強度を向上でき 。

 続いて、図4は、本発明の第3の実施形態 あるアルミ電解コンデンサ用電極端子10aを 造する過程を示す図で、図4(a)に示すように 先ずアルミ丸棒14と錫(Sn)メッキが施されて ないリード線(CP線)12を用意し、アルミ丸棒1 4の平坦な端面にリード線12を当接させて、電 気溶接あるいは高温加熱溶接によって当接部 を溶接し、図4(b)に示すように接続部16を形成 する。 

 次に、図4(c)に示すように、アルミ丸棒14 リード線12が溶接された側と反対側を2/3ほ プレス機によって圧延してアルミ丸棒14を平 坦部14aとアルミ丸棒部14bとに成形し初期段階 の電極端子10aを製造する。平坦部14aはアルミ 電解コンデンサの電極箔に接続させる部分で 、アルミ丸棒部14bはアルミ電解コンデンサの 封止口のところに位置して内部の電解液がケ ース外部に漏れないようにするための部分で ある。なお、平坦部14aは圧延した後、周囲の 整形及びバリ取りなどが行われる。 

 図4(c)に示す電極端子10aは、洗浄槽に集積 されて洗浄工程によって表面に付着している 油や塵などを洗浄する。洗浄された電極端子 10aは、銅板などから構成される導電性薄板20 アルミ丸棒14に形成された平坦部14aを揃え 、図5に示すように、リード線12の先端部を 間隔で連続的に溶着する。溶着は導電性接 剤によって行っても良いし、また電気的に 接しても良い。 

 電極端子10aを錫メッキする工程として、 1の方法は、レール軌道40を間隔を若干開け 移動するハンガー30の把持部32によって導電 性薄板20に溶着された複数個の電極端子10aの 坦部14aをまとめてグリップし、電極端子10a 床面に対し水平になるように保持する。ハ ガー30が移動して、ハンガー30が保持してい る電極端子10aが錫メッキ槽50の上方に達する 、ハンガー30のヒンジ部34が下方に向けて90 回転し、電極端子10aのリード線12の部分が錫 メッキ槽50のメッキ溶液中に浸漬される。尚 浸漬される部分を予め設定しておき、任意 部分に錫メッキを施すようにするのが好ま い。

 電極端子10aの錫メッキが完了すると、ハ ガー30のヒンジ部34が上方に向けて90°回転 、錫メッキされた電極端子10は錫メッキ槽50 浸漬される前の状態と同じように床面に対 水平状態となって搬送される。搬送された 極端子10は、図示は省略しているが、導電 薄板20とともに蛇腹状に折り畳んだり、ある いはリールに巻き取ったりした状態で出荷さ れる。なお、錫メッキ処理工程の後に、その まま化成処理を行う場合もあるが、化成処理 後は同様に蛇腹状に折り畳んだり、あるいは リールに巻き取ったりした状態で出荷される 。

 次に本発明の第4の実施形態について説明す る。 
 本発明の第4の実施形態は、本発明の第3の 施形態と比べ、図4,5に示す工程、すなわち 電極端子10aを作る工程と、出来上がった電 端子10aを導電性薄板20に溶着する工程までは 同じであるが、続いて導電性薄板20を所定の さに短冊状に切断する工程が加わる。そし 、図6に示すように、複数個の電極端子10aが 溶着されているこの短冊状になった部分を1 ロックとしてハンガー30の把持部32で把持し ハンガー30がレール軌道40上を移動してこの 1ブロックが錫メッキ槽50の上方に達すると、 第2の実施の形態と同様に、ハンガー30のヒン ジ部34が下方に90°回転して、電極端子10aのリ ード線12を錫メッキする。尚、浸漬される部 を予め設定しておくことで、任意の部分に メッキを施すようにするのが好ましい。

 メッキが終わると、ヒンジ部34が逆に90° 転して、錫メッキされた電極端子10は錫メ キ槽50に浸漬される前の状態と同じように床 面に対し水平状態となって搬送される。搬送 された電極端子10は、図示は省略しているが 導電性薄板20とともに重ね合わせた状態で 荷される。

 続いて、本発明の第5の実施形態について説 明する。 
 本発明の第5の実施形態は、第3の実施の形 と比べて、図4,5に示す工程、すなわち、電 端子10aを作る工程と、出来上がった電極端 10aを導電性薄板20に溶着する工程までは同じ である。次に、電極端子10aが溶着された導電 性薄板20を、所定の長さ分だけ環状に巻回す  

 巻回してリール状(環状)になった導電性 板20と電極端子10aとを、図7に示すように、 ンガー60で保持する。レール軌道40上を移動 るハンガー60は、シリンダー62と、該シリン ダー内部から上下に昇降するピストンロッド 64と、ピストンロッド64の下部に取り付けら た保持具吊り下げ部材66と、該保持具吊り下 げ部材66に吊り下げられる保持具68から構成 れている。 

 保持具68は、下に円板状の底板68aを有し おり、該底板68aの中心部から垂直に立ち上 った中心軸68bと該中心軸68bに上方から嵌合 る上蓋68cとで構成されていて、リール状に 回され導電性薄板20及び電極端子10aを中心軸 68bを中心にして底板68aに載せ、上から上蓋68c を被せる。 

 ハンガー60が移動して、ハンガー60が保持 している環状に形成された電極端子10a及び導 電性薄板20が錫メッキ槽50の上方に達すると ハンガー40のピストンロッド64が下降して電 端子10aのリード線14の部分が錫メッキ槽50の メッキ溶液中に浸漬される。尚、浸漬される 部分を予め設定しておき、任意の部分に錫メ ッキを施すようにするのが好ましい。 

 電極端子10aの錫メッキが完了すると、ハ ガー60のピストンロッド64が上昇し、錫メッ キされた電極端子10は錫メッキ槽50に浸漬さ る前の状態と同じように床面に対し垂直状 となって搬送される。リール状になって搬 された電極端子10の一群は、図示は省略して いるが、ハンガー60から外されて導電性薄板2 0とともに出荷される。 

 リード線12が錫メッキされた電極端子10は 、アルミ電解コンデンサの組立ラインにおい て溶着された導電性薄板20から、図8に示すよ うに、切り離して使用することになる。この 製造方法の場合でも、使用時にはリール状に なった物を巻ほどし、電極端子の先端部近傍 でまとめて切断できるので、コンデンサ製造 の機械化に対応することが容易となる。 

 続いて、本発明の第6の実施形態について説 明する。 
 図9は、バレルメッキ装置を用いてアルミ電 解コンデンサ用電極端子に錫メッキを施す方 法を示した図で、80はバレルメッキ装置、81 ハンガー、82はアノード、84はカソード、86 バレル、88は錫メッキ槽を示している。 

 バレルメッキ装置80は、カソード84が設け られたバレル86と、バレル86を回転自在に支 する上下移動可能なハンガー81と、アノード 82が設けられた錫メッキ槽88とを備える。一 にアノード82には金属塊を収容可能な籠状の ものが2つ用いられ、この2つのアノード82は 錫メッキ槽88内に挿入されたバレル86の両側 位置するように錫メッキ槽88内に着脱自在 配置されている。 

 このバレルメッキ装置80によって所期の ッキ処理を行うときには、金属塊を収容し 各アノード82を錫メッキ槽88内の所定位置に 入して、メッキ液に浸漬するとともに、ア ミ電解コンデンサ用電極端子10aを収容した レル86をハンガー81の降下により錫メッキ槽 88内の所定位置に挿入して、メッキ液に浸漬 る。この電極端子10aは、錫メッキ無しのリ ド線(CP線)12と、アルミ丸棒14と溶接部16とか らなり、前記メッキ液に浸漬する前に、メッ キを施さないアルミ丸棒14と溶接部16を、耐 絶縁材料からなるマスキングを施すとよい

この絶縁材料としては、フッ素樹脂、ポリエ ステル、ポリフェニレンサルファイド、ナイ ロン、フェノール、エポキシ、ポリスルフォ ン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカ ーボネート、ポリエチレン、ポリオレフィン 、液晶ポリマー又はガラス材料等が挙げられ る。このマスキングが施された電極端子10aを 前記メッキ液に浸漬した後、バレル86を所定 向に回転させながら、バレル86内のカソー 84とメッキ槽88内の2つのアノード82との間に 定の直流電圧を印加する。
電極端子10aは、マスキングが施されていない リード線(CP線)12にのみメッキが施されること になる。

 メッキ処理完了後は、電圧の印加を停止 るとともに、ハンガー81の上昇によりバレ 86を錫メッキ槽88から抜き出して、抜き出し バレル86を洗浄等の次工程に移行させる。 浄後、電極端子10のマスキングを機械的に除 去し、又は溶剤に浸漬して除去することで電 極端子10が完成する。尚、バレルメッキ装置 、どのようなものを用いてもよく、例えば 水平バレル方式、傾斜バレル方式、振動バ ル方式等を利用することが可能である。 

本発明のアルミ電解コンデンサ用電極 子を示した図で、(a)は、予め定められた部 に錫等の半田濡れ性のよい金属をメッキし 状態を示した図で、(b)は、溶接した後のア ミ電解コンデンサ用電極端子の要部側面図 あり、接続部を除く部分に錫等の半田濡れ のよい金属をメッキした状態を示した図で (c)は、後に半田実装する部分に錫等の半田 れ性のよい金属をメッキした状態を示した である。 本発明のアルミ電解コンデンサ用電極 子の製造方法を示した図であり、(a)は、溶 による接続前の錫メッキ無しリード線と、 ルミ丸棒を示した図で、(b)は、錫メッキ無 リード線と、アルミ丸棒を溶接した状態を した図で、(c)は、予め定められた部分に錫 の半田濡れ性のよい金属をメッキした状態 示した図である。 本発明のアルミ電解コンデンサ用電極 子の製造方法を示した図であり、(a)は、溶 による接続前の錫メッキ無しリード線と、 ルミ丸棒の状態を示した図で、(b)は、溶接 の錫メッキ無しリード線と、アルミ丸棒の 態を示した図で、(c)は、溶接後の錫メッキ しリード線と、アルミ丸棒の状態を示した である。 (a)は、アルミ丸棒とリード線が別体に った状態を示し、(b)はアルミ丸棒とリード を溶接した状態を示し、(c)はアルミ丸棒の 部をプレスして平坦部が形成された電極端 を示す図である。 錫メッキ前のアルミ電解コンデンサ用 極端子を導電性薄板に等間隔で溶着した状 を示す図である。 導電性薄板に溶着されたアルミ電解コ デンサ用電極端子を錫メッキする工程を示 図である。 導電性薄板に溶着された電極端子を錫 ッキするためにリール状に巻回してメッキ 理する工程を示す図である。 導電性薄板に溶着され錫メッキ処理が 了した電極端子を、コンデンサ組立時に導 性薄板から気離す状態を示す図である。 バレルメッキ装置を用いてアルミ電解 ンデンサ用電極端子に錫をメッキする方法 示した図である。 コンデンサ用リード線の溶接部にウィ スカが発生した状態を示す要部側面図である 。

符号の説明

 10  アルミ電解コンデンサ用電極端子 
 10a 錫メッキ前の電極端子 
 12  リード線(CP線) 
 14  アルミ丸棒 
 14a 平坦部 
 14b アルミ丸棒部 
 16  溶接部
 17  露出部
 18  半田濡れ性がよい金属 
 20  導電性薄板 
 22  固定チャック
 24  可動チャック
 26  成形部
 30  ハンガー 
 32  把持部 
 34  ヒンジ部 
 40  レール軌道 
 50  錫メッキ槽 
 60  ハンガー 
 62  シリンダー 
 64  ピストンロッド 
 66  保持具吊り下げ部材 
 68  保持具 
 68a 底板 
 68b 中心軸 
 68c 上蓋 
 80  バレルメッキ装置 
 81  ハンガー 
 82  アノード 
 84  カソード 
 86  バレル 
 88  錫メッキ槽