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Title:
METHOD FOR MANUFACTURING ELECTRON EMISSION DEVICE AND STORAGE MEDIUM OR RECORDING MEDIUM THEREFOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/157087
Kind Code:
A1
Abstract:
A method and an apparatus for manufacturing a high brightness electron emission device employing a thin film of a lanthanum boride compound. Sputtering particles of a low work function substance target are deposited on a second substrate on which an electron emission base member is arranged. Using a mask covering the electron emission base member region and opening the other region, deposit of the low work function substance on the second substrate is etched and then the second substrate and a first substrate on which a phosphor is arranged are sealed with a sealing material, thereby forming a vacuum container. The first and second substrates are maintained in vacuum or under reduced pressure throughout the manufacturing process.

Inventors:
KURIBAYASHI MASAKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/061751
Publication Date:
December 30, 2009
Filing Date:
June 27, 2008
Export Citation:
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Assignee:
CANON ANELVA CORP (JP)
KURIBAYASHI MASAKI (JP)
International Classes:
H01J9/02; H01J1/304; H01J1/316; H01J9/26; H01J9/39; H01J9/40; H01J9/46; H01J31/12
Foreign References:
JPH08148083A1996-06-07
JP2001143608A2001-05-25
JP2000156160A2000-06-06
JPH11135018A1999-05-21
JP2005005076A2005-01-06
Attorney, Agent or Firm:
OKABE, Masao et al. (JP)
Okabe Masao (JP)
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Claims:
 蛍光体を配した第1基板を用意し、真空又は減圧空間に配する第1工程、
 第2基板に電子放出ベース部材を配する第2工程、
 真空又は減圧空間内で、低仕事関数物質を有するターゲットを用いたスパッタリング法により、前記第2工程を経た第2基板にスパッタ粒子を堆積させる第3工程、
 前記第3工程から真空又は減圧空間を維持した状態で、前記電子放出ベース部材を含む第1領域を遮蔽し、前記電子放出ベース部材を含むまない第2領域を開口したマスクを配する第4工程、
 前記第4工程から真空又は減圧空間を維持した状態で、前記第4工程を経た第2基板上の低仕事関数物質の堆積物をエッチングする第5工程、及び
 前記第1工程及び前記第5工程から真空又は減圧空間を維持した状態で、前記第1工程を経た第1基板と前記第5工程を経た第2基板とを対向させ、該第1基板と第2基板とをシール材でシールし、真空又は減圧容器を作成する第6工程、
を有する、ことを特徴とする電子放出素子の製造法。
 前記電子放出ベース部材は、スピント型電子放出素子である、ことを特徴とする請求項1記載の製造法。
 前記ターゲットは、ホウ素原子(B)及びランタン原子(La)を含有する焼結体を有する、ことを特徴とする請求項1記載の製造法。
 前記第3工程の堆積物は、ホウ素原子(B)及びランタン原子(La)を含有する結晶性堆積物を有する、ことを特徴とする請求項1記載の製造法。
 蛍光体を配した第1基板を用意し、真空又は減圧空間に配する第1工程、第2基板に電子放出ベース部材を配する第2工程、真空又は減圧空間内で、低仕事関数物質を有するターゲットを用いたスパッタリング法により、前記第2工程を経た第2基板にスパッタ粒子を堆積させる第3工程、前記第3工程から真空又は減圧空間を維持した状態で、前記電子放出ベース部材を含む第1領域を遮蔽し、前記電子放出ベース部材を含むまない第2領域を開口したマスクを配する第4工程、前記第4工程から真空又は減圧空間を維持した状態で、前記第4工程を経た第2基板上の低仕事関数物質の堆積物をエッチングする第5工程、及び前記第1工程及び前記第5工程から真空又は減圧空間を維持した状態で、前記第1工程を経た第1基板と前記第5工程を経た第2基板とを対向させ、該第1基板と第2基板とをシール材でシールし、真空又は減圧容器を作成する第6工程を実行するための制御プログラムを有する、ことを特徴とする電子放出素子の製造のための記憶媒体。
 前記電子放出ベース部材は、スピント型電子放出素子である、ことを特徴とする請求項5記載の記憶媒体。
 前記ターゲットは、ホウ素原子(B)及びランタン原子(La)を含有する焼結体を有する、ことを特徴とする請求項5記載の記憶媒体。
 前記第3工程の堆積物は、ホウ素原子(B)及びランタン原子(La)を含有する結晶性堆積物を有する、ことを特徴とする請求項5記載の記憶媒体。
 蛍光体を配した第1基板を用意し、真空又は減圧空間に配する第1工程、第2基板に電子放出ベース部材を配する第2工程、真空又は減圧空間内で、低仕事関数物質を有するターゲットを用いたスパッタリング法により、前記第2工程を経た第2基板にスパッタ粒子を堆積させる第3工程、前記第3工程から真空又は減圧空間を維持した状態で、前記電子放出ベース部材を含む第1領域を遮蔽し、前記電子放出ベース部材を含むまない第2領域を開口したマスクを配する第4工程、前記第4工程から真空又は減圧空間を維持した状態で、前記第4工程を経た第2基板上の低仕事関数物質の堆積物をエッチングする第5工程、及び前記第1工程及び前記第5工程から真空又は減圧空間を維持した状態で、前記第1工程を経た第1基板と前記第5工程を経た第2基板とを対向させ、該第1基板と第2基板とをシール材でシールし、真空又は減圧容器を作成する第6工程を実行するための制御プログラムを有する、ことを特徴とする電子放出素子の製造のための記録媒体。
 前記電子放出ベース部材は、スピント型電子放出素子である、ことを特徴とする請求項9記載の記録媒体。
 前記ターゲットは、ホウ素原子(B)及びランタン原子(La)を含有する焼結体を有する、ことを特徴とする請求項9記載の記録媒体。
 前記第3工程の堆積物は、ホウ素原子(B)及びランタン原子(La)を含有する結晶性堆積物を有する、ことを特徴とする請求項9記載の記録媒体。
Description:
電子放出素子の製造法及びその めの記憶媒体又は記録媒体

 本発明は、低仕事関数物質、特に、ホウ 化ランタン化合物の焼結体を有するターゲ トを用いたスパッタリング法により結晶性 子放出素子を製造する製造法及びそのため コンピュター用記憶媒体又は記録媒体に関 る。

 特許文献1,2及び3に記載されているとおり、 二次電子発生膜として、LaB 6 などのホウ素化ランタン化合物の薄膜が知ら れている。また、特許文献1,2及び3に記載さ ているとおり、スパッタリング法を用いて ウ素化ランタン化合物の結晶性薄膜を成膜 ることも知られている。さらに、特許文献4 記載されているとおり、上記スパッタリン 法で用いるターゲットとして、LaB 6 などのホウ素化ランタン化合物の焼結体を用 いることも知られている。

特開平1-286228号公報

特開平3-232959号公報

特開平3-101033号公報

特開平6-248446号公報

 しかしながら、ホウ素化ランタン化合物 膜は、スパッタリング装置による成膜後、 気に曝されると、酸化される。この酸化さ たホウ素化ランタン化合物薄膜をFED(Field Em ission Display)やSED(Surface-Conduction Electron-emitter Display)などの電子放出素子に用いた場合には 、表示装置として十分な輝度が得られていな いのが現状であった。

 本発明の目的は、ホウ素化ランタン化合 薄膜を用いた、十分な輝度の電子放出素子 提供することにある。

 本発明は、第一に、蛍光体を配した第1基 板を用意し、真空又は減圧空間に配する第1 程、第2基板に電子放出ベース部材を配する 2工程、真空又は減圧空間内で、低仕事関数 物質を有するターゲットを用いたスパッタリ ング法により、前記第2工程を経た第2基板に パッタ粒子を堆積させる第3工程、前記第3 程から真空又は減圧空間を維持した状態で 前記電子放出ベース部材を含む第1領域を遮 し、前記電子放出ベース部材を含むまない 2領域を開口したマスクを配する第4工程、 記第4工程から真空又は減圧空間を維持した 態で、前記第4工程を経た第2基板上の低仕 関数物質の堆積物をエッチングする第5工程 及び 前記第1工程及び前記第5工程から真空 又は減圧空間を維持した状態で、前記第1工 を経た第1基板と前記第5工程を経た第2基板 を対向させ、該第1基板と第2基板とをシール 材でシールし、真空又は減圧容器を作成する 第6工程、を有する電子放出素子の製造法で る。

 本発明は、第二に、蛍光体を配した第1基 板を用意し、真空又は減圧空間に配する第1 程、第2基板に電子放出ベース部材を配する 2工程、真空又は減圧空間内で、低仕事関数 物質を有するターゲットを用いたスパッタリ ング法により、前記第2工程を経た第2基板に パッタ粒子を堆積させる第3工程、前記第3 程から真空又は減圧空間を維持した状態で 前記電子放出ベース部材を含む第1領域を遮 し、前記電子放出ベース部材を含むまない 2領域を開口したマスクを配する第4工程、 記第4工程から真空又は減圧空間を維持した 態で、前記第4工程を経た第2基板上の低仕 関数物質の堆積物をエッチングする第5工程 及び前記第1工程及び前記第5工程から真空 は減圧空間を維持した状態で、前記第1工程 経た第1基板と前記第5工程を経た第2基板と 対向させ、該第1基板と第2基板とをシール でシールし、真空又は減圧容器を作成する 6工程を実行するための制御プログラムを有 る電子放出素子の製造のための記憶媒体又 記録媒体である。

 本発明によれば、LaB 6 などのホウ素化ランタン化合物の結晶性薄膜 を酸化させずに、真空容器に封止することが でき、これにより高輝度の表示装置を実現で きる。

本発明の薄膜の製造法に用いるマグネ ロンスパッタリング装置の第1の例を示す模 式図である。 本発明の電子発生装置の概略断面図で る。 本発明のフローチャート図である。 本発明のブロック図である。 本発明のインクジェット装置を用い マスク作成工程の断面図である。 本発明のインクジェット装置を用い マスク作成工程の断面図である。 本発明の製造法により得た電子放出素 の模式斜視図である。

符号の説明

  1 第一容器
  2 第二容器
  3 基板仕込室
  4 取り出し室
  5、51、52、53、54、55 ゲートバルブ
  11 ターゲット
  12 基板
  13、15、42、43 基板ホルダー
  14 スパッタガス導入系
  16 加熱機構
  17 プラズマ電極
  18 プラズマソース用ガス導入系
  19 スパッタリング用高周波電源系
  191、221、502 ブロッキングコンデンサ
  192、222、503 整合回路
  193、223、504 高周波電源
  194 スパッタリング用直流電源(第一直流 イアス電源)
  20 (アニール用)基板バイアス電源(第三直 電源)
  21 基板バイアス電源(第二直流電源)
  22 プラズマソース用高周波電源系
  23、501 高周波電源193からの低周波成分を ットする低周波カットフィルター
  24 高周波カットフィルター
  101 カソード
  102 磁場発生装置
  103 磁場領域
  201、207 ガラス基板
  202 カソード電極
  203 LaB 6 薄膜
  204 真空空間
  205 アノード電極
  206 蛍光体膜
  208 電子源基板
  209 突起
  210 蛍光体基板
  211 直流電源
  401 マグネトロンスパッタリング装置
  402 第1ゲートバルブ
  403 真空インクジェット装置
  404 第2ゲートバルブ
  405 ドライエッチング装置
  406 第3ゲートバルブ
  407 真空組立装置
  408 第4ゲートバルブ
  409 蛍光体基板真空搬入装置
  410 コンピュタ
  411 演算回路部
  412、413、414,415,416,417,418、419、426、
  427、428、429 制御バスライン
  420 記憶部
  421 時間制御部 
  422 第1ロードロックチャンバ
  423 第5ゲートバルブ
  424 第2ロードロックチャンバ
  425 第6ゲートバルブ
  51  インクジェット装置
  52  液滴
  53  マスク
  601 表示側基板
  602 三原色蛍光体マトリクス
  603 ブラックマトリクス
  604 アノード電極
  605 スペーサ材
  606 背面基板
  607 絶縁物膜
  608 走査線
  609 信号線
  610 電子放出素子を内部に配置したホール

 図1は、本発明の薄膜の製造法に用いるマ グネトロンスパッタリング装置の第1の例を す模式図である。1は第一容器、2は第一容器 1と真空接続された第二容器(アニールユニッ )、3は基板仕込室、4は取り出し室、5はゲー トバルブ、11はスパッタリング用ターゲット 12は基板、13は基板12を保持するための基板 ルダー(第一基板ホルダー)、14はスパッタガ ス導入系、15は基板ホルダー(第二基板ホルダ ー)、16は加熱機構、17はプラズマ電極、18は ラズマソース用ガス導入系、19はスパッタリ ング用高周波電源系、101はターゲット11を取 付け可能なカソード、102は磁場発生装置、1 03は磁場領域、191はブロッキングコンデンサ 192は整合回路、193は高周波電源、194はスパ タ用バイアス電源、20は(アニール用)基板バ イアス電源(第三直流電源)、21は基板バイア 電源(第二直流電源)、22はプラズマソース用 周波電源系、221はブロッキングコンデンサ 222は整合回路、223は高周波電源、23は高周 電源193からの低周波成分をカットし、高周 成分電力とする低周波カットフィルター(フ ルター)である。24は、直流電源21及び194か の直流電力中に含まれる高周波成分(例えば1 KHz以上、特に、1MHzのような高周波成分)をカ トする高周波カットフィルターである。

 本発明においては、LaB 6 などのホウ素原子(B)及びランタン原子(La)を 有するターゲット11が用いられる。

 第一容器1内のホルダー13上に基板12を置 て、基板12をカソード101に対向させ、容器内 の真空排気及び加熱(後のスパッタリング時 温度まで昇温する)を施す。加熱は、加熱機 16によって実施される。次いで、スパッタ ングガス導入系14よりプラズマソースガス( リウムガス、アルゴンガス、クリプトンガ 、キセノンガス)を導入して所定の圧力(0.01Pa ~50Pa、好ましくは、0.1Pa~10Pa)とした後、スパ タ電源19を用いて成膜を開始する。

 次いで、高周波電源193から高周波電力(周 波数は0.1MHz~10GHz、好ましくは、1MHz~5GHzであり 、投入電力は100ワット~3000ワット、好ましく 、200ワット~2000ワットである)を印加するこ によって、プラズマを生成するとともに、 一直流電源194にて直流電力(電圧)を所定の 圧(-50ボルト~-1000ボルト、好ましくは、-10ボ ト~-500ボルト)とし、スパッタ成膜を行う。 板12側には第二直流電源21により、直流電力 (電圧)を所定の電圧(0ボルト~-500ボルト、好ま しくは-10ボルト~-100ボルト)で基板ホルダー13 印加する。第一直流電源194からの直流電力( 第一直流電力)は、高周波電源193からの高周 電力印加前から投入しても良く、該高周波 力印加と同時に投入してもよく、該高周波 力印加終了後も引き続き投入されていても い。

 上記第二直流電源21及び/又はスパッタリ グ用高周波電源19からの直流電力及び/又は 周波電力のカソード101への投入位置は、カ ード101の中心点に対して対称に、複数点と ることが好ましい。例えば、カソード101の 心点に対して対称な位置を複数の直流電力 び/又は高周波電力の投入位置とすることが できる。

 永久磁石や電磁石で形成した磁場発生装 102は、カソード101の背後に位置して配置さ 、ターゲット11の表面を磁場103に曝すこと できる。また、磁場103は、基板12の表面まで には、到達していないことが望ましいが、ホ ウ素化ランタン化合物膜の広域単結晶ドメイ ンを狭めない程度であれば、磁場103が基板12 表面に到達していても良い。

 本発明で用いた第一直流電源194側に設け 高周波カットフィルタ24は、別の効果とし 、第一直流電源194を保護することができる

 磁場発生手段102のS極とN極とは、カソー 103平面に対し、垂直方向において、互いに 極性として配置することができる。この時 、隣合う磁石は、カソード103平面に対し、 平方向において、互いに逆極性とする。ま 、磁場発生手段102のS極とN極とは、カソード 103平面に対し、水平方向において、互いに逆 極性として配置することも可能である。この 時も、隣合う磁石は、カソード103平面に対し 、水平方向において、互いに逆極性とする。

 本発明の好ましい態様においては、磁場 生手段102は、カソード101又はターゲット11 表面に対し、水平方向において、揺動運動 能である。

 本発明で用いたフィルター23は、高周波 源193からの低周波成分(0.01MHz以下、特に0.001M Hz以下の周波数成分)をカットすることができ る。

 さらに、本発明は、基板12側の第二直流 源21からの直流電力(電圧)の基板ホルダー13 の印加によって、単結晶ドメインの平均面 を広くすることができる。この第二直流電 (電圧)は、時間平均で直流成分(グランドに する直流成分)を持つパルス波形電力であっ も良い。

 図2において、208は、円錐形状の突起209(ス ント型電子放出ベース部材)を形成したモリ デン膜(カソード電極)202と、該モリブデン の突起209を覆ったLaB 6 膜203を形成した電子源基板である。210は、ガ ラス基板207と、その上の蛍光体膜206と、薄膜 アルミニウム膜からなるアノード電極204とか らなる蛍光体基板である。これら電子源基板 208と蛍光体基板210との空間204は、真空空間で ある。カソード電極202とアノード電極205との 間に100ボルト~3000ボルトの直流電圧を印加す ことによって、LaB 6 膜203で覆われたモリブデン膜202の突起209の先 端部からアノード電極205に向けて電子ビーム が照射され、電子ビームがアノード電極205を 透過し、そこで蛍光体膜に衝突し、蛍光を発 生することができる。

 本発明では、電子放出ベース部材として 上述に限定されず、その他に、フォーミン プロセスによるナノスケールギャップを形 した薄膜(PdO薄膜、結晶性カーボン薄膜など )を用いたSED型電子放出ベース部材であって よい。

 図3は、本発明のフローチャートを示す図 である。工程301は、電子の照射を受け、これ によって蛍光を発する蛍光体膜が設けられて いる第1ガラス基板を用意する工程である。 光体層は、赤色蛍光、緑色蛍光及び青色蛍 を発する3種の蛍光体が配置されている。蛍 体の配置は、赤色蛍光体、緑色蛍光体及び 色蛍光体を走査線と信号線からなるマトリ ス配線の信号線方向に直線的に配置される 、これに限定されるものではない。該ガラ 基板には、さらに、電子源からの電子を加 させるためのアノード電極となる導電膜(ア ルミニウム膜、チタン膜、バリウム膜等)、 素を仕切るためのブラックマトリクス体(例 ば、黒色樹脂マトリクス、メタルマトリク など)やスペーサ材などを配置することがで きる。

 工程302は、第1真空又は減圧空間(以下、 真空」及び「減圧空間」の両方を「真空」 言う)を形成している第1真空チャンバに第1 ラス基板を搬入する工程である。搬入に際 、通常のロードロックチャンバ(図示せず)と ゲートバルブ(図示せず)を用いることができ 。

 工程303は、電子放出ベース部材を設けた 2ガラス基板を用意する工程である。この電 子放出ベース部材は、等価回路上、走査線と 信号線との交点に配置され、マトリクス駆動 に供される。電子放出ベース部材は、これ自 身で、電子放出効果を有するが、後工程の低 仕事関数物質膜により、電気放出効率は、大 幅に改善させる。

 一区画の電子放出ベース部材は、一区画 蛍光体膜とで一サブ画素を構成する。一赤 ブ画素、一緑サブ画素と一青サブ画素との 色画素とで一画素が構成される。本発明で 、上記一画素を複数行に沿って複数列配列 たマトリクスアレイとすることができる。 のマトリクスアレイにおいては、走査線の めの金属膜配線(アルミニウム配線、銅配線 、銀配線など)と信号線のための金属膜配線( ルミニウム配線、銅配線、銀配線など)が形 成されている。

 また、本発明で用いる第2ガラス基板は、 好ましくは、製造工程中又は表示装置として の動作中において生じる帯電電荷をチャージ するための帯電防止膜を設けることができる 。この帯電防止膜としては、酸化チタン膜、 酸化錫膜、酸化インジウム膜やインジウム・ 錫酸化物膜(ITO膜)などを用いることができる

 また、本発明で用いた第2ガラス基板には 、予め、スペーサ材やシール材を設けること も出来る。

 工程304は、第2真空の第2チャンバを用いた パッタリング装置(図1に図示したマグネトロ ンスパッタリング装置、高周波RFマグネトロ スパッタリング装置など)を用いて、第2ガ ス基板上に、LaB 6 等のボロンランタン化合物膜を設ける工程で ある。この工程の前で、第2ガラス基板は、 ンロードロックチャンバ(図示せず)とゲート バルブ(図示せず)とにより真空を維持した状 で、スパッタリング装置に搬入される。

 工程304により、第2ガラス基板は、その上に 、全面、又は、一部に、LaB 6 等のボロンランタン化合物膜が設けられ、こ の結果、電子放出ベース部材は、低仕事関数 物質膜であるLaB 6 等のボロンランタン化合物膜により被覆され る。
 本発明は、低仕事関数物質膜として、他に 例えば、CeB 6 膜、BaLaB 6 膜やカーボン含有LaB 6 膜などを用いることができる。

 工程305は、第2ガラス基板は、第3真空の 3チャンバに搬入される。第2チャンバーと第 3チャンバとは、ゲートバルブ(図示せず)を用 いて真空状態は維持される。

 工程306は、第3チャンバ内の第3真空にお て、電子放出ベース部材を含む第1領域をマ ク部材により遮蔽する。

 工程306は、電子放出ベース部材の上に堆積 たLaB 6 膜の上に、インクジェット方式によりマスク 材を被覆することができる。マスク材として は、LaB 6 よりエッチングレートの遅い溶解性有機金属 材料や耐熱性有機樹脂材料などから適宜選択 される。必要に応じて、インクジェット方式 によるマスク材被覆後、真空ベーク処理等を 実施することができる。この工程306は、第3 ャンバ内にて実施することができるが、他 真空チャンバ内で実施しても良い。

 工程307は、第3真空を維持した状態で、マス ク材が被覆されていない領域(電子放出ベー 部材を含まない第2領域に相当する)をドライ エッチングによりLaB 6 膜を除去する工程である。ドライエッチング は、好ましくは、ドライエッチングチャンバ 内で、エッチングガス(フッ素系ガス、塩素 ガス、アルコール系ガス、COガス、酸素ガス など)の存在下にプラズマを励起することに って行なわれる。

 また、工程307は、イオンビームエッチン 装置や電子ビームエッチング装置など周知 ドライエッチング装置を用いることができ 。

 LaB 6 膜を除去した後、電子放出ベース部材上のマ スク材は、ドライエッチング装置、イオンビ ームエッチング装置や電子ビームエッチング 装置によって、電子放出ベース部材上のLaB 6 膜が露出されるまで、エッチングすることが できる。
 電子放出ベース部材を含まない第2領域のLaB 6 膜は、表示の時に、画素以外での不要電子源 となり、不要発光の原因となっている。従っ て、第2領域のLaB 6 膜を表示装置に残存させると、表示コントラ ストが低下したり、表示部での不要光のちら つきを生じる、ことから、表示品位を低下さ せる原因となっていた。 
  本発明の工程307により、第2領域のLaB 6 膜を除去し、これによって、この領域での不 要発光が無くなり、表示品を向上させること ができる。

 工程308は、工程302の第1ガラス基板と工程 307の第2ガラス基板とを、夫々、真空状態を 持したまま、第4真空の第4チャンバに搬入さ せる。第1真空と第3真空と第4真空とは、ゲー トバルブ(図示せず)により、真空接続されて る。

 工程309は、第4チャンバ内で、第1ガラス基 と第2ガラス基板とを所定の間隔で対抗配置 、一区画の蛍光体膜と一区画の電子放出ベ ス部材との位置を正確に一致させ、
シール材を用いてシールする。上記所定の間 隔は、予め設けたスペーサ材によって、決定 される。スペーサ材は、柱状体であってもよ く、板状体であってもよく、所定の間隔毎に 配置される。シール材は、予め、第1ガラス 板又は第2ガラス基板に設けられ、第1ガラス 基板と第2ガラス基板との間を真空にするた にシールすることができる。シール材は、 ましくは、低融点金属(例えば、イリジウム 錫)や有機樹脂接着剤などを用いることがで きる。

 工程309では、第1ガラス基板及び第2ガラ 基板は、周知の静電チャックや真空チャッ により保持され、両基板を十分な距離に間 を空けた状体で、真空ベーク処理を施した 、バリウム、チタンなどのゲッタ材を被着 せることができる。この後で、両基板をス ーサ材によって決定される間隔まで接近さ 、この後で、上述のシール加工処理が施さ 、真空表示パネルが製造される。

 図4は、本発明のブロック図である。401は マグネトロンスパッタリング装置、402は第1 ートバルブ、403は真空インクジェット装置 404は第2ゲートバルブ、405はドライエッチン 装置、406は第3ゲートバルブ、407は真空組立 装置、408は第4ゲートバルブ、409は蛍光体基 真空搬入装置、410はコンピュタ、411は演算 路部、412、413、414,415,416,417,418、419、426、427 428及び429は制御バスライン、420は記憶部、4 21は時間制御部、422は第1アンロードロックチ ャンバ、423は第5ゲートバルブ、424は第2ロー ロックチャンバ、425は第6ゲートバルブであ る。

 上記蛍光体膜を設けた第1ガラス基板は、 第2ロードロックチャンバ425内に搬入し、該 ャンバ425内を真空排気後、第6ゲートバルブ4 24を開放し、蛍光体基板真空搬入装置409内に 入される。

 電子放出ベース部材を設けた第2ガラス基 板は、第1ロードロックチャンバ422内に搬入 れ、該チャンバ422内を真空排気後、第5ゲー バルブ423を開放し、第2ガラス基板をマグネ トロンスパッタリング装置401内に位置させる 。このマグネトロンスパッタリング装置401内 で、前述の工程304が実行される。

 工程304終了後、第1ゲートバルブ402を開放 し、第2ガラス基板を真空インクジェット装 403に搬入させる。真空インクジェット装置40 3内で、前述の工程306が実行される。

 ドライエッチング装置405は、前述の工程307 実行することができる。第1ゲートバルブ402 、第2ゲートバルブ404及び第3ゲートバルブ406 、第2ガラス基板がマグネトロンスパッタリ ング装置401、真空インクジェット装置403、ド ライエッチング装置405及び真空組立装置407を 搬送ロボット(図示せず)により、順番に、通 するときに、夫々真空状態が維持させるよ に、開閉動作が行なわれる。
  また、本発明は、上記インクジェット装 に換えて、ディスペンサーを用いることも 来る。

 ドライエッチング装置405内の第2ガラス基 板と蛍光体基板真空搬入装置409内の第1ガラ 基板とは、真空組立装置407内に搬入され、 こで、工程309が実行される。

 コンピュータ410は、記憶部410を有し、前 の工程301から309までの全工程を制御するこ ができる。記憶部410は、ハードディスク媒 、光磁気ディスク媒体、フロッピー(登録商 標)ディスク媒体などの記録媒体、及びフラ シュメモリやMRAM等の不揮発性メモリ(記憶媒 体)を使用することがでる。また、前記記録 体からのデータを記憶部410に一時記憶する とも出来る。記憶部410は、工程301から309ま の全工程を制御する制御プログラムが記憶 れる。記憶された制御プログラムデータは 演算回路部(CPU:中央演算回路)411で処理され これら処理されたデータは、制御バスライ 412、413、414,415,416,417,418及び419を通して図示 とおり送信される。

 また、本発明は、演算部411内に、時間制 部421(例えば、電波時計からのクロックを用 いた制御信号を発生する)を設けることで、 工程301から309を精密に制御することができ 。

 また、本発明では、マグネトロンスパッ リングに使用する磁石ユニットは、一般的 使用されている永久磁石を用いることがで る。

 また、上記トレイの移動を停止した上で マグネトロンスパッタリングを行う場合に 、基板12よりやや大きな面積のターゲット 用意し、複数の磁石ユニットを適当な間隔 開けてターゲットの裏面に配置し、これを ーゲット面と平行な方向に並進運動させる とにより、良好な膜厚均一性と高いターゲ ト利用率を得ることが出来る。またトレイ 移動しながらスパッタリングを行う場合に 、基板の移動方向に関しては、基板長さと べ短い幅のターゲットと磁石ユニットを使 することができる。

 図5(a)及び(b)は、インクジェット装置を用い たマスク作成工程(図2の工程306に相当する)の 模式断面図である。図5中の図2と同一符号は 同一部材である。図5(a)中、50は、マスクパ ーニング前のLaB 6 膜で、第2ガラス基板201全面に成膜されてい 。51は、インクジェット装置のヘッドの部分 で、52は、インクジェットヘッド51から吐出 れた液滴で、マスク材を形成用材料が含有 れている。図5(a)中の53は、液滴52の吐出によ り形成したうマスクで、LaB 6 薄膜203をマスクすることができる。この際の 液滴52は、複数液滴とすることができる。次 で、工程307が実施され、図2に図示する電子 放出素子を作成することができる。

 図6は、本発明の製造法により得た一例の 電子放出素子の模式斜視図である。図6中、60 1はガラス支持基板で、表示を見る側の表示 基板である。601は上述した赤色蛍光体、緑 蛍光体及び青色蛍光体からなる三原色蛍光 マトリクスである。本発明は、三原色に限 されず、三原色に、他の色(例えば、補色関 色、橙色、黄緑色等)をさらに加えることが できる。603は上述したブラックマトリクスで ある。604はアノード電極となるアルミニウム 、チタン、バリウム等の金属膜で、300ボルト ~2000ボルトの高電圧が印加され、電子ビーム 透過する膜厚に設定されている。605は真空 器の真空厚を維持するためのスペーサ材で る。スペーサ材605は、ガラス、セラミック 酸化金属物や金属等で作成される。また、 ペーサ材は、図6の如くの柱状物のほか、板 状物であってもよい。606は背面基板で、ガラ ス材が好ましいが、セラミック材、酸化金属 物材や金属材で形成されてもよい。607は絶縁 物膜で、酸化ケイ素、酸化チタン、各種絶縁 性有機樹脂物で成膜される。608は走査線で、 各種金属(例えば、アルミニウム、銅、銀等) 用いられる。609は信号線で、各種金属(例え ば、アルミニウム、銅、銀等)が用いられる 走査線608と信号線609とは、絶縁物膜607によ て層間絶縁されている。610は電子放出素子 形成されているホールである。ホール610内 図2に図示した電子放出素子が配置されてい 。また、ホール内には、図2に図示したスピ ント方電子放出素子に限らず、SCE型電子放出 素子であってもよい。

 走査線608と信号線609は、夫々、走査側駆 回路(図示せず)と信号側駆動回路(図示せず) とによってマトリクス駆動される。このマト リクス駆動は、走査線608に、走査信号が印加 され、信号線に609に、走査信号と同期した画 像信号が印加されて、画像が表示される。