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Title:
METHOD FOR REGASIFYING GAS HYDRATE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/114794
Kind Code:
A1
Abstract:
A method for regasifying gas hydrate in which dew condensation does not occur on the piping or instrument even if the outer air temperature drops in winter season, and no trouble occurs even if there is no heat source for thermally decomposing hydrate in the neighborhood. A supporting board (12) of grillwork is provided in a container (1) in order to divide the interior of the container (1) vertically into two, and water (w) is jetted from a water jet nozzle (13) provided below the supporting board (12) of grillwork toward gas hydrate thereon thus regasifying the gas hydrate. A pressure regulation valve (2) is provided in the piping (21) connecting the container (1) and an accumulator (3) in order to sustain a pressure corresponding to the allowable dew point in the container (1), and temperature of the water (w) supplied to the water jet nozzle (13) is raised by a heat pump (5) employing the atmosphere as a heat source.

Inventors:
SUZUKI TAKESHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/054981
Publication Date:
September 25, 2008
Filing Date:
March 18, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MITSUI SHIPBUILDING ENG (JP)
SUZUKI TAKESHI (JP)
International Classes:
C10L3/06; C07C5/00; C07C7/20; C07C9/04
Foreign References:
JP2006138349A2006-06-01
JP2003322296A2003-11-14
JP2006281987A2006-10-19
JP2006348193A2006-12-28
JP2006160841A2006-06-22
Attorney, Agent or Firm:
OGAWA, Shin-ichi et al. (Noguchi & Saika International Patent Office 37 Kowa Building, 4-5, Tsukiji 1-chom, Chuo-kuTokyo 45, JP)
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Claims:
 容器内に格子状の仕切板を設けて前記容器内を上下に二分すると共に、前記仕切板の下方に設けた水噴射ノズルから前記仕切板上の固形状のガスハイドレートに向けて水を噴射させて前記ガスハイドレートを再ガス化させるガスハイドレート再ガス化方法において、前記容器とアキュムレータとを接続する配管に圧力調整弁を設け、該圧力調整弁によって前記容器内を許容露点に対応する圧力に維持すると共に、前記水噴射ノズルに供給する水を大気を熱源とするヒートポンプによって昇温させることを特徴とするガスハイドレート再ガス化方法。
 許容露点が-10℃で、かつ、雰囲気が大気圧の場合、圧力調整弁の設定圧を0.5MPaに設定することを特徴とする請求項1記載のガスハイドレート再ガス化方法。
Description:
ガスハイドレート再ガス化方法

 本発明は、ガスハイドレートを再ガス化 るガスハイドレート再ガス化方法に関する

 ガスハイドレート、特に、天然ガスハイ レートを輸送する場合、従来は、スラリー 、或いは粉体状の天然ガスハイドレートを 舶やローリ車に設けた密閉タンクに積み替 て輸送していた。そして、天然ガスハイド ートを再ガス化する際には、天然ガスハイ レートを加熱して、タンク内に発生した天 ガスをパイプラインで消費地に供給したり あるいは貯蔵タンクに貯蔵していた。

 しかし、上記のような輸送方法では、天 ガスハイドレートを輸送し易いスラリー状 或いは粉体状に加工しなければならないの 、加工中に再ガス化するエネルギーロスが 想される。また、天然ガスハイドレートを ンクに積み替える際に、天然ガスハイドレ トが大気中に曝露される場合があるので、 こでガス化してエネルギーロスが発生する

 このような問題を解消するため、輸送容 内に水を収容し、その水を冷却すると共に 送容器に天然ガスを吹き込んで天然ガスハ ドレートを生成し、その輸送容器を消費地 で輸送した後、その輸送容器を加熱して天 ガスハイドレートを再ガス化する天然ガス イドレート輸送方法が提案されている(例え ば、特許文献1参照。)。

 この方法は、エネルギーロスの発生を抑 することができる優れた方法であるととも 、一つの容器を輸送容器、需要先の貯蔵設 及びガス化装置として使用できる利点があ 。しかし、再ガス化して得られたガスが湿 気を有する湿り飽和ガスになるため、冬期 なって大気の温度が下がると、配管や計器 などに結露が付着して腐食や誤作動などの 因になる。

 その際、除湿器を用いて除湿することも えられるが、除湿器を設置する設備費や、 湿器を運転するランニングコストがかかる

 他方、天然ガスハイドレートを再ガス化す 場合、天然ガスハイドレートを熱分解させ 熱源が必要になる。例えば、火力発電所で 、再ガス化用の熱源として、発電所の廃熱 利用することができるが、郊外の飲食店や ンビニエンスストアなど、適当な熱源が近 にない場合は、天然ガスハイドレートが包 している天然ガスを燃料とする温水ボイラ 設置することが考えられる。しかし、最初 起動に支障を来すなどの問題があり、適当 はない。

日本国特開2000-304196号公報

 本発明は、このような問題を解消するた になされたものであり、その目的とすると ろは、冬期になって大気の温度が低下して 配管や計器などに結露が生じないばかりで く、天然ガスハイドレートを熱分解させる 源が近傍にない場合でも運転に支障のない スハイドレート再ガス化方法を提供するこ にある。

 この発明は、容器内に格子状の仕切板を けて前記容器内を上下に二分すると共に、 記仕切板の下方に設けた水噴射ノズルから 記仕切板上の固形状のガスハイドレートに けて水を噴射して前記ガスハイドレートを ガス化させるガスハイドレート再ガス化方 において、前記容器とアキュムレータとを 続する配管に圧力調整弁を設け、該圧力調 弁によって前記容器内を許容露点に対応す 圧力に維持すると共に、前記水噴射ノズル 供給する水を大気を熱源とするヒートポン によって昇温させることを特徴とするもの ある。

 また、この発明は、許容露点が-10℃で、 つ、雰囲気が大気圧の場合、圧力調整弁の 定圧を0.5MPaに設定することを特徴としてい 。

 上記のように、この発明は、容器内に格 状の仕切板を設けて前記容器内を上下に二 すると共に、前記仕切板の下方に設けた水 射ノズルから前記仕切板上の固形状のガス イドレートに向けて水を噴射して前記ガス イドレートを再ガス化させるガスハイドレ ト再ガス化方法において、前記容器とアキ ムレータとを接続する配管に圧力調整弁を け、該圧力調整弁によって前記容器内を許 露点に対応する圧力に維持すると共に、前 水噴射ノズルに供給する水を大気を熱源と るヒートポンプによって昇温させるので、 期になって大気の温度が低下しても配管や 器などに結露が生じなくなる。このため、 露に起因する配管や計器類などの腐食や誤 動などを未然に防止することが可能になっ 。

 また、この発明は、大気の温度を熱源に ているので、適当な熱源が近傍にない場合 も、固形状のガスハイドレートを支障なく ガス化させることができる。また、ヒート ンプを適用することによって電力は、コン レッサの運転のみに限られるので、消費電 を抑制することができる。

図1は本発明に係るガスハイドレート再 ガス化方法を実施する設備の概略構成図であ る。

符号の説明

  1 容器
  2 圧力調整弁
  3 アキュムレータ
  5 ヒートポンプ
  12 格子状の支持板
  13 水噴射ノズル
  21 配管
  w 水

 以下、本発明の実施の形態を図面を用い 説明する。

 図1に示すように、本発明のガスハイドレ ート再ガス化方法を実施する設備は、主とし て、耐圧容器1と、1次圧力調整弁2と、アキュ ムレータ3と、2次圧力調整弁4と、ヒートポン プ5と、循環水ポンプ6とを備えている。

 耐圧容器1は、輸送容器と、需要先の貯蔵 容器及びガス化容器を兼ねる比較的容量の小 さい圧力容器であり、主に、厨房用などの一 般ガス需要者向けに使用される。この耐圧容 器1は、容器本体11内を格子状の支持板12によ て上下に二分すると共に、格子状の支持板1 2の下方に設けた水噴射ノズル13から格子状の 支持板12上に積載した固形状又はペレット状 天然ガスハイドレート(以下、ペレットと称 する。)pに向けて水wを噴射するようになって いる。水噴射ノズル13は、噴射水量分布が均 で噴射角度が広角な充円錐ノズルが望まし 、ノズル管14の上側に一定の間隔で設けら ている。符号7は、ペレット投入蓋である。

 水噴射ノズル13を格子状の支持板12の下方 に設けてペレット層の底部に向けて水を噴射 させる理由は、所定のガス化対象のペレット のみに水を噴射するためである(対象外のペ ットは、水に濡れない。)。

 ところで、水の噴射を受けるペレットpは 、分解の対象となるものであり、相当の水量 が供給されるわけであるが、対象外のペレッ トへの影響も無視することはできない。即ち 、飛散する水の存在が上部ペレットを濡らす ことになるが、この水は、氷結すると考えら れる。

 しかし、耐圧容器1の全断面では、氷結面 を形成しないので、分解ガス通路を塞ぐこと にはならない。寧ろ、余分な濡れペレットの 抑制に働いている。このような理由から水の 噴射は、下方から行うことが適当である。

 耐圧容器1は、配管21を介してアキュムレ タ3に接続している。この配管21は、1次圧調 整弁2を備え、耐圧容器1内を所定の圧力に維 するようになっている。また、上記配管21 、1次圧調整弁2の上流側に圧力センサー8を しており、この圧力センサー8の計測値を入 した制御器9によって1次圧調整弁2を制御す ようになっている。また、アキュムレータ3 の頂部に接続させた配管22は、バルブ23及び2 圧調整弁4を設けている。

 制御器9は、許容露点に対応する圧力、例 えば、許容露点が-10℃で、かつ、雰囲気が大 気圧(常圧)の場合は、0.5MPaに設定されている しかし、許容露点を変更する場合は、それ 対応する圧力に変更する。

 前記水噴射ノズル13と耐圧容器1の底部は 循環管路24によって接続されている。そし 、この循環管路24には、第1バルブ25と、循環 水ポンプ6と、ヒートポンプ5の凝縮器15と、 2バルブ26が設けられている。

 ヒートポンプ5は、凝縮器15と、蒸発器16 、凝縮器15から蒸発器16に至る配管17に設け 膨張弁18と、蒸発器16から凝縮器15に至る配 19に設けたコンデンサ20により形成され、大 aの温度を熱源にしている。図中、27は、循 管路24から分岐した排水管を示している。

 次に、上記ガスハイドレート再ガス化設 の作用について説明するが、このガスハイ レート再ガス化設備の運転条件は、天然ガ ハイドレートの場合、次の通りである。

  a)許容露点:-10℃、大気圧
  b)許容露点に対応するガス圧:0.5MPa
  c)1次圧調整弁の設定圧:0.5MPa
  d)2次圧調整弁の設定圧:200mmAq(約1960Pa)
  e)天然ガスハイドレートの温度:-20℃
  f)大気中の温度:0℃

 今、耐圧容器1内の水wを循環管路24によっ て沿って反時計廻りに循環させながらヒート ポンプ5を作動させると、ヒートポンプ5によ て昇温された水(例えば、10℃)wが水噴射ノ ル13から上方に向けて噴射され、格子12上に 載されているペレットpの下層部Aが水濡れ る。

 水濡れしたペレットpは、天然ガスgと水 分解する。ペレットpが分解すると、天然ガ gは、ペレットpの隙間を通って上方に移動 るが、噴射水及び分解水は、ペレットpの表 を伝わり、さらに、格子12の隙間を縫って 下する。このとき、ペレットpの再ガス化の 度を促す効果を発揮する。

 噴射水の戻り分及び分解水は、循環水ポ プ6により循環する。この際、分解水は、ペ レットpのガス化用循環水量に比べて余剰水 なるため、排水管27から系外に排出される( えば、排水温度は、6.4℃である。)。再びペ ットの分解に使用される循環水は、ヒート ンプ5の凝縮器15の冷却水となり、ここで、 解エネルギーが供給される。凝縮器15を通 する間に昇温された水w(例えば、10℃)は、水 噴射ノズル13に供給される。

 ヒートポンプ5の冷媒蒸気は、コンプレッ サ20によって昇圧された後、凝縮器15内で循 水の冷熱により凝縮して液化する。液化し 冷媒は、膨張弁18を通過する際に減圧され、 蒸発器16に流入する。蒸発器16内の冷媒は、 気aから吸熱して蒸発する。以下、このサイ ルを繰り返す。

 耐圧容器1内には、-20℃に冷却されたペレ ットpが投入されており、ペレットの有する 熱と分解に要する潜熱とを分解エネルギー してヒートポンプ5により与えられるのであ が、氷点以上で分解するような循環水量を 給する。即ち、分解エネルギーと供給エネ ギーとのバランス点が分解温度となる。分 により発生した天然ガスgは、分解温度とほ ぼ同等(0~10℃)である。但し、ガス温度10℃は 耐圧容器1内のペレットpが少なくなった時 の場合である。

 天然ガスgは、ペレットpの隙間を通って 圧容器1の上部空間に溜まる。耐圧容器1内の 圧力が設定圧以上(0.5MPa以上)になると、1次圧 調整弁2が開弁してアキュムレータ3内に天然 スgが供給される。他方、耐圧容器1内の圧 が設定圧以下(0.5MPa以下)になると、1次圧調 弁2が閉弁して耐圧容器1内が設定圧(0.5MPa)に 持される。

 ガス化を途中で停止する場合、既に水濡 したペレットから発生する天然ガスは、一 、アキュムレータ3に蓄圧することが可能で ある。すなわち、アキュムレータ3を併用す ことによって停止中の余剰ガスの蓄圧と、 荷への追従が可能となることから、アキュ レータ3の役割が重要になっている。