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Title:
METHOD FOR THE TREATMENT OF TETRAALKYLAMMONIUM ION-CONTAINING DEVELOPMENT WASTE LIQUOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/133322
Kind Code:
A1
Abstract:
A method for the treatment of tetraalkylammonium ion-containing development waste liquor by conducting successively the conversion step of bringing an acid into contact with a cation-exchange resin or a chelating resin to convert the resin into a H+-form one, the acid removal step of bringing water into contact with the H+-form resin until the pH of the eluate from the resin becomes 3 or above, the step of bringing a 0.3 to 0.8mol/L tetraalkylammonium ion solution into contact with the resulting resin to convert the resin into a tetraalkylammonium-form one, and the step of bringing a tetraalkylammonium ion-containing development waste liquor into contact with the tetraalkyl- ammonium-form resin to remove impurities from the waste liquor.

Inventors:
IWAMOTO HISAHIKO (JP)
YAMASHITA YOSHIFUMI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/058026
Publication Date:
November 06, 2008
Filing Date:
April 25, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOKUYAMA CORP (JP)
IWAMOTO HISAHIKO (JP)
YAMASHITA YOSHIFUMI (JP)
International Classes:
C02F1/42; B01J45/00; B01J49/00
Domestic Patent References:
WO2005102993A12005-11-03
Foreign References:
JP2003190822A2003-07-08
JP2003155261A2003-05-27
JPS5775152A1982-05-11
Attorney, Agent or Firm:
MAEDA, Hitoshi et al. (2F Tokyodo Jinboucho 3rd Bldg., 1-17, Kandajinboucho 1-chome, Chiyoda-k, Tokyo 51, JP)
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Claims:
 下記の工程を含むことを特徴とする、テトラアルキルアンモニウムイオン含有現像廃液の処理方法。
(1)陽イオン交換樹脂又はキレート樹脂に酸を接触せしめる水素イオン形変換工程
(2)水素イオン形変換工程を行った陽イオン交換樹脂又はキレート樹脂に、該樹脂からの留出液のpHが3以上となるまで、水を接触せしめる酸除去工程
(3)酸除去工程を行った陽イオン交換樹脂又はキレート樹脂に0.3mol/L~0.8mol/Lのテトラアルキルアンモニウムイオン溶液を接触せしめるテトラアルキルアンモニウムイオン形変換工程
(4)テトラアルキルアンモニウムイオン形変換工程を行った陽イオン交換樹脂又はキレート樹脂にテトラアルキルアンモニウムイオン含有現像廃液を接触せしめて、該廃液中の不純物を除去する現像廃液処理工程
 前記現像廃液処理工程後の陽イオン交換樹脂又はキレート樹脂を前記水素イオン形変換工程に循環する循環工程を含む請求項1に記載のテトラアルキルアンモニウムイオン含有現像廃液の処理方法。
 前記循環工程に供する前に、陽イオン交換樹脂又はキレート樹脂にアルカリを接触せしめるアルカリ洗浄工程を含む請求項2に記載のテトラアルキルアンモニウムイオン含有現像廃液の処理方法。
Description:
テトラアルキルアンモニウムイ ン含有現像廃液の処理方法

 本発明は、テトラアルキルアンモニウム オン含有現像廃液の処理方法に関する。詳 くは、該現像廃液の処理に使用する陽イオ 交換樹脂又はキレート樹脂を再生する場合 おいて、水素イオン形からテトラアルキル ンモニウムイオン形に変換する際の急激な 潤を抑制し、長期にわたって繰り返し再生 用することが可能なテトラアルキルアンモ ウムイオン含有現像廃液の処理方法に関す 。

 半導体デバイス、液晶ディスプレイ、プ ント基板等の電子部品の製造工程における ォトリソグラフィー工程では、フォトレジ トのアルカリ現像液として、水酸化テトラ ルキルアンモニウム(以下、TAAHと略記する) 使用されている。そして、上記フォトリソ ラフィー工程における現像工程や洗浄工程 は、ノボラック樹脂などを主とするフォト ジストとテトラアルキルアンモニウムイオ (以下TAAイオンと略記する)を主として含むTA Aイオン含有現像廃液が排出される。

 これまで、上記TAAイオン含有現像廃液は 公知の排水処理により無害化して廃棄する とが行われていたが、特に近年、半導体及 液晶の生産量が増大するにつれて、現像液 消費量が増加しており、TAAイオン含有現像 液の排出量も増加している。このため、資 の有効活用が検討されており、上記廃液よ フォトレジスト由来の有機物や金属イオン の不純物を除去して、TAAHを精製し再利用す るTAAイオン含有現像廃液の再生方法が提案さ れている。例えば、上記現像廃液を電気透析 や電気分解により金属イオン等を除去する方 法、上記現像廃液中の金属イオン等を、陽イ オン交換樹脂又はキレート樹脂に吸着せしめ て除去する方法、或いは、上記現像廃液中の 金属イオン等を、陽イオン交換樹脂又はキレ ート樹脂に吸着せしめて除去した後に、電気 分解によりTAAHを精製し回収する方法が提案 れている。

 このうち、上記現像廃液中の金属イオン を陽イオン交換樹脂又はキレート樹脂に吸 せしめて除去する方法では、酸により水素 オン形(H形)とした陽イオン交換樹脂又はキ ート樹脂を超純水で洗浄し、次いで1mol/Lの 度のTAAHを接触せしめて、テトラアルキルア ンモニウムイオン形(TAAイオン形)とし後、上 TAAイオン含有現像廃液を接触せしめて金属 オン等の不純物を除去する方法が知られて る。さらに該現像廃液を接触せしめた樹脂 、酸と接触せしめることにより陽イオン交 樹脂又はキレート樹脂から金属イオン等を 去し、さらにTAAイオン形に変換して繰り返 使用する、該陽イオン交換樹脂又はキレー 樹脂の再生方法が提案されている(特許文献 1参照)。

 しかしながら、陽イオン交換樹脂やキレ ト樹脂はTAAイオン形にするとH形の場合より 樹脂中の水分が多くなり、膨潤するため、H とTAAイオン形の変換を繰り返すと、該樹脂 、収縮と膨潤の繰り返しにより、クラック 発生し、樹脂が破砕する。従って、上記樹 を再生して繰り返し使用すると、樹脂の破 物により、通液時において差圧が生じる、 いは通液速度が極端に低下する等の運転上 不具合が生じることが問題となっていた。

 また、特許文献2には、H型の陽イオン交 樹脂やキレート樹脂にTAAイオン含有現像廃 を直接処理して、該樹脂にTAAイオンを吸着 理させた後、酸等によってTAAイオンを脱着 しめるTAAイオン含有現像廃液の処理方法に して、該現像廃液として、TAAイオン濃度が0. 016mol/L以下(0.015質量%以下)の廃液を使用する 理方法が開示されている。該方法は、希薄 TAAイオン現像廃液を使用することで、TAAイ ン形に変換する際の上記樹脂の急激な膨潤 抑制することを特徴としたものであり、上 樹脂を再生して繰り返し使用する際の陽イ ン交換樹脂やキレート樹脂の劣化抑制につ て効果的である。しかしながら、現像廃液 して希薄な溶液を使用しなければならず、 液量が増加する等、処理効率の点で課題が った。また、処理すべき現像廃液が高濃度 ある場合には、水を添加する等の希釈操作 必要であり、作業が煩雑になるという点で 課題があった。

特開2003-190822号公報

特開2000-126766号公報

 そこで、本発明は、テトラアルキルアン ニウムイオン含有現像廃液の処理方法にお て、該現像廃液の処理に用いる陽イオン交 樹脂又はキレート樹脂の再生処理を繰り返 行ってもクラックを生じて早期に劣化する とが無く、工業的に効率的なテトラアルキ アンモニウムイオン含有現像廃液の処理方 を提供することを目的とする。

 本発明者らは、上記目的を達成するため 鋭意検討を行った。まず、本発明者らは、 イオン交換樹脂又はキレート樹脂をH形から TAAイオン形に変換する際の該樹脂の劣化機構 について検討を行った。その結果、TAAイオン 濃度の高いTAAイオン溶液を使用した際には、 TAAイオン形による膨潤の他に、中和熱による 急激な膨潤が生じ、これが、上記樹脂の劣化 を促進していることを見出した。以上の知見 から、酸を接触せしめてH形とした陽イオン 換樹脂又はキレート樹脂に、該樹脂から留 する溶液のpHが3以上になるまで水を接触せ めて酸を除去する酸除去工程と、0.3~0.8mol/L TAAイオン溶液を接触せしめてTAAイオン形に 換するTAAイオン形変換工程を組み合わせる とで、比較的高濃度のTAAイオン溶液を使用 てTAAイオン形に変換したとしても、中和熱 よる該樹脂の急激な膨潤とTAAイオン形に変 する際の急激な膨潤を同時に抑制すること 可能であることを見出し、本発明を完成さ るに至った。

 即ち、本発明は、(1)陽イオン交換樹脂又 キレート樹脂に酸を接触せしめるH形変換工 程、(2)H形変換工程を行った上記樹脂に、該 脂からの留出液のpHが3以上となるまで、水 接触せしめる酸除去工程、(3)酸除去工程を った上記樹脂に0.3mol/L~0.8mol/LのTAAイオン溶液 を接触せしめるTAAイオン形変換工程、(4)TAAイ オン形変換工程を行った陽イオン交換樹脂又 はキレート樹脂にTAAイオン含有現像廃液を接 触せしめて、該廃液中の不純物を除去する現 像廃液処理工程を含むことを特徴とする、TAA イオン含有現像廃液の処理方法である。

 本発明のTAAイオン含有現像廃液の処理方 によれば、該処理に使用する陽イオン交換 脂又はキレート樹脂をH形からTAAイオン形に 変換する場合に、比較的高濃度のTAAイオン溶 液を用いても中和熱による該樹脂の急激な膨 潤とTAAイオン形に変換する際の急激な膨潤を 同時に防ぐことが可能であるため、上記変換 時の廃液量の増加を伴うことなく、該樹脂を 繰り返し再生処理することが可能である。従 って、安定的に且つ効率的な、TAAイオン含有 現像廃液の精製処理が可能である。

 本発明のTAAイオン含有現像廃液の処理方 は、(1)陽イオン交換樹脂又はキレート樹脂 酸を接触せしめるH形変換工程、(2)H形変換 程を行った上記樹脂に、該樹脂からの留出 のpHが3以上となるまで、水を接触せしめる 除去工程、(3)酸除去工程を行った上記樹脂 0.3mol/L~0.8mol/LのTAAイオン溶液を接触せしめる TAAイオン形変換工程、(4)TAAイオン形変換工程 を行った陽イオン交換樹脂又はキレート樹脂 にTAAイオン含有現像廃液を接触せしめて、該 廃液中の不純物を除去する現像廃液処理工程 、を含むことを特徴とする。

 (陽イオン交換樹脂又はキレート樹脂)
 本発明のTAAイオン含有現像廃液の処理方法 おいて、使用する陽イオン交換樹脂として 、例えば、スチレン-ジビニルベンゼン共重 合物、アクリル酸-ジビニルベンゼン共重合 、メタアクリル酸-ジビニルベンゼン共重合 等の基体にスルホン酸基等の強酸基を導入 た強酸性陽イオン交換樹脂、及び上記の基 にカルボキシル基、フェノール性ヒドロキ ル基等の弱酸基を導入した弱酸性陽イオン 換樹脂が挙げられる。上記樹脂の構造とし 、ゲル形、ポーラス形、ハイポーラス形、 クロレチキュラー(MR)形があるが、本発明に おいては、そのいずれの構造も好適に使用す ることができる。特に、膨潤収縮強度に優れ るMR形が好適である。

 また、キレート樹脂としては、例えば、 チレン-ジビニルベンゼン共重合物にイミノ 二酢酸形、イミノプロピオン酸形、アミノメ チレンホスホン酸形等のアミノホスホン酸形 、ポリアミン形、N-メチルグルカミン形等の ルカミン形、アミノカルボン酸形、ジチオ ルバミン酸形、ピリジン形、チオール形、 ミドキシム形等のキレート形成基を導入し ものが挙げられる。

 本発明のTAAイオン含有現像廃液の処理方 においては、上記陽イオン交換樹脂又はキ ート樹脂のいずれも使用することが可能で る。一般的には、陽イオン交換樹脂又はキ ート樹脂の種類によって除去できる金属イ ン等が異なるため、除去する目的の金属イ ン等に応じて適宜選択すれば良い。また、 イオン交換樹脂又はキレート樹脂を各々単 で使用しても、複数使用しても良く、更に 、陽イオン交換樹脂又はキレート樹脂を組 合わせて使用することも可能である。上記 脂の使用方法としては、上記処理を行うた の溶液と陽イオン交換樹脂又はキレート樹 を接触せしめ、撹拌後、陽イオン交換樹脂 はキレート樹脂をろ過等により分離するバ チ法、又は、陽イオン交換樹脂又はキレー 樹脂を充填したカラムを調製し、上記処理 行うための溶液をカラムの上方或いは下方 ら通液して陽イオン交換樹脂又はキレート 脂と接触せしめるカラム法のいずれも可能 ある。そのうち、本発明の処理方法におい は、連続的に各工程を行うことが可能であ という点からカラム法で使用することが好 しい。

 (H形変換工程)
 上記陽イオン交換樹脂又はキレート樹脂は 通常、H形かナトリウムイオン形(Na形)で市 されている。半導体製造工程等において金 イオン等の混入が厳しく制限されているこ から、TAAイオン形に変換した上記樹脂を用 て、TAAイオン含有現像廃液中の金属イオン の除去を行う際には、Na形であれば、酸を接 触せしめてH形に変換し、その後にTAAイオン に変換するのが一般的である。また、TAAイ ン含有現像廃液を接触せしめた上記樹脂を 生する際には、該樹脂に酸を接触せしめて 金属イオン等の不純物を除去させるととも 、樹脂をTAAイオン形からH形に変換すること 必要である。

 かかる陽イオン交換樹脂又はキレート樹 に接触せしめる酸としては、水溶液の状態 水素イオンが生成するものであれば特に限 されず、例えば、塩酸、硫酸等の鉱酸水溶 が例示される。上記の酸のうち、工業的に 価で入手可能な点、及び濃度調整が容易な から、塩酸水溶液が最も好適である。上記 酸の濃度及び使用量については、H形への変 換、及び金属イオン等の不純物を除去に十分 な濃度及び量であれば特に限定されないが、 通常は上記陽イオン交換樹脂又はキレート樹 脂に、1~10質量%の塩酸水溶液を3~10(L/L-樹脂)接 触せしめれば十分である。

 上記H形変換工程における、陽イオン交換 樹脂又はキレート樹脂と酸との接触方法は特 に限定されず、例えばカラム法であれば、陽 イオン交換樹脂又はキレート樹脂を充填した カラムに、酸をカラムの下方から供給する上 昇流、又はカラムの上方から供給する下降流 のいずれであってもよいが、装置構造の簡易 さや陽イオン交換樹脂又はキレート樹脂への ダメージの少なさという点では、酸を下降流 で通液するのが好ましい。また、酸のカラム への通液速度は陽イオン交換樹脂又はキレー ト樹脂へのダメージを少なくする点で、小さ いほど良いが、処理時間と効率の点で空間速 度(SV)=5~20(1/hr)が好ましい。

 (酸除去工程)
 本発明においては、前記H形変換工程を行っ た陽イオン交換樹脂又はキレート樹脂に対し て、該樹脂からの留出液のpHが3以上となるま で、水を接触せしめる酸除去工程を行うこと が、後述のTAAイオン形変換工程との組み合わ せにおいて重要である。即ち、H形に変換さ た上記樹脂をpHが3以上となるまで水を接触 しめることにより、比較的高濃度のTAAイオ 溶液を接触させることが可能となる。酸が 存している上記樹脂に、直接TAAイオン溶液 接触せしめてTAAイオン形にすると、中和反 が急速に進行し、この時、中和熱が発生す ことにより、上記樹脂が急激に膨潤する。 って、酸除去工程を行うことで、陽イオン 換樹脂又はキレート樹脂中に残存する酸を 去し、TAAイオン形への変換の際の中和熱の 生による、該樹脂の急激な膨潤を抑制する とが可能となる。

 本発明の酸除去工程では、上記樹脂から 留出液のpHが3以上になるまで行えば、以後 TAAイオン形への変換の際の中和熱の発生を 制するのに十分であるが、より確実に酸を 去して上記樹脂へのダメージを抑制すると う観点から、上記留出液のpHが5以上になる で行うことがより好適である。

 また、TAAイオン含有現像廃液の処理を行 際の金属イオン等の混入が厳しく制限され いるという観点から、上記酸除去工程に用 る水は、電気伝導率が0.1μS/cm以下の水であ ことが好ましい。かかる水としては、イオ 交換水及び超純水が例示される。

 上記酸除去工程における陽イオン交換樹 又はキレート樹脂と水との接触方法は、特 限定されず、上記H形変換工程と同様の接触 方法を採用することができる。例えばカラム 法の場合、水の接触方向は、上昇流又は下降 流のいずれであっても良い。また、水のカラ ムへの通液速度は、陽イオン交換樹脂又はキ レート樹脂へのダメージを少なくする点で、 小さいほど良いが、処理時間と効率の点でSV= 5~20(1/hr)が好ましい。

 (TAAイオン形変換工程)
 本発明のTAAイオン含有現像廃液の処理方法 は、上記酸除去工程を行った陽イオン交換 脂又はキレート樹脂にTAAイオンの濃度が0.3m ol/L~0.8mol/LのTAAイオン溶液を接触せしめて、TA Aイオン形に変換するTAAイオン形変換工程を うことが重要である。即ち、TAAイオン濃度 0.3mol/Lよりも低いと陽イオン交換樹脂又はキ レート樹脂をTAAイオン形に変換するために必 要なTAAイオン溶液が増加することに加えて、 上記TAAイオン形変換工程において排出される 廃液量も多くなり、工業的に効率的とは言え ず好ましくない。また、0.3mol/Lよりも低い濃 のTAAイオン溶液を使用し、かつ使用量を減 した場合には、上記樹脂のTAAイオン形への 換が不十分となり、TAAイオン含有現像廃液 の金属イオン等の不純物を吸着除去する際 除去効率が低下する。一方、TAAイオン濃度 0.8mol/Lを越えると、例え、前記酸除去工程 実施したとしても、上記樹脂の急激な膨潤 抑制できない。さらに上記TAAイオン溶液のTA Aイオン濃度は、作業効率及び、樹脂の急激 膨潤を抑制する効果が高いという観点から 特に0.3mol/L~0.5mol/Lが好適である。

 本発明に用いられるTAAイオン溶液は、TAA オンを含有する水溶液であれば特に限定さ ず、例えばテトラメチルアンモニウムイオ 、テトラエチルアンモニウムイオン、テト プロピルアンモニウムイオン、テトラブチ アンモニウムイオン等のTAAイオンの水酸化 であるTAAH水溶液が好適に使用される。さら に、陽イオン交換樹脂又はキレート樹脂が強 酸性陽イオン交換樹脂である場合は、TAAイオ ン溶液としてTAAイオン塩の水溶液も好適に使 用することができる。該TAAイオン塩の対イオ ンとしては、例えば、塩化物イオン、フッ化 物イオン、臭化物イオン、炭酸イオン、重炭 酸イオン等が挙げられる。上記TAAイオン溶液 のうち、半導体製造工程における現像液とし て広く用いられている点で水酸化テトラメチ ルアンモニウム水溶液及びテトラメチルアン モニウム塩の水溶液が特に好適に使用できる 。

 また、陽イオン交換樹脂又はキレート樹 に接触せしめるTAAイオン溶液の使用量は、 樹脂をTAAイオン形に変換するのに十分な量 あれば特に制限なく、適宜選択することが 能である。上記カラム法であれば、上記樹 に、3~10(L/L-樹脂)接触せしめれば十分である 。

 上記TAAイオン形変換工程における陽イオ 交換樹脂又はキレート樹脂とTAAイオン溶液 の接触方法は、特に限定されず、上記H形変 換工程と同様の接触方法を採用することがで きる。例えばカラム法の場合、TAAイオン溶液 の接触方向は、上昇流又は下降流のいずれで あっても良い。また、TAAイオン溶液のカラム への通液速度は、陽イオン交換樹脂又はキレ ート樹脂へのダメージを少なくする点で、小 さいほど良いが、処理時間と効率の点でSV=5~2 0(1/hr)が好ましい。

 (現像廃液処理工程)
 本発明のTAAイオン含有現像廃液の処理方法 は、上記TAAイオン形変換工程を行った樹脂 、次いでTAAイオン含有現像廃液を接触せし 、該廃液中の金属イオン等の不純物を除去 る現像廃液処理工程を行う。

 前記したとおり、TAAイオン含有現像廃液 、ノボラック樹脂等のフォトレジスト由来 有機物及びTAAHを主として含んでいる。該現 像廃液は、一般的に、pHが12~14のアルカリ性 呈しており、フォトレジスト由来の有機物 アルカリ性の現像廃液中では、そのカルボ シル基等の酸基により、TAAイオンとの塩の で溶解している。また、上記TAAイオン含有 像廃液を塩酸や炭酸ガス等の酸により中和 、不溶化したフォトレジスト由来の有機物 ろ過により除去することもある。この場合 上記現像廃液中のTAAイオンは酸由来の他の イオンとの塩として存在する。例えば、炭 ガスで中和を行った場合には、TAAイオンは 炭酸塩又は重炭酸塩として存在する。

 本発明においては、上記フォトレジスト 来の有機物が含有したTAAイオン含有現像廃 そのものも、炭酸ガス等で中和してフォト ジスト由来の有機物を除去したTAAイオン含 現像廃液であっても特に制限なく使用する とが可能である。しかしながら、フォトレ スト由来の有機物の上記樹脂への残存を抑 するという点で、炭酸ガス等で中和してフ トレジスト由来の有機物を除去したTAAイオ 含有現像廃液を使用することが好ましい。

 本発明の現像廃液処理工程にて、使用す 該現像廃液中のTAAイオン濃度及び該廃液の 理量については、特に制限なく、上記樹脂 おける、金属イオン等の不純物の除去効率 を勘案して適宜選択することが可能である 例えば、上記TAAイオン溶液よりも高いTAAイ ン濃度の現像廃液を使用しても、陽イオン 換樹脂又はキレート樹脂のクラック及び破 が生じることなく使用することが可能であ 。

 上記処理における陽イオン交換樹脂又は レート樹脂と該現像廃液との接触方法は、 に限定されず、上記H形変換工程と同様の接 触方法を採用することができる。例えばカラ ム法の場合、上記TAAイオン含有現像廃液の接 触方向は、上昇流又は下降流のいずれであっ ても良い。また、上記現像廃液のカラムへの 通液速度は、処理時間と効率の点でSV=5~20(1/hr )が好ましい。

 (アルカリ洗浄工程)
 上記現像廃液処理工程を行った陽イオン交 樹脂又はキレート樹脂には、金属イオン等 不純物が残存している。該不純物は、前記 H形変換工程により樹脂から除去させること が可能である。しかしながら、上記樹脂には 、金属イオン等の不純物の他に、フォトレジ スト由来の有機物も残存しており、酸により 該有機物が析出し、樹脂の目詰まりや、劣化 の原因となるため、H形変換工程を行う前に ルカリ洗浄工程を行うことが好ましい。
アルカリ洗浄工程を行うことによって、上記 樹脂に吸着したフォトレジスト由来の有機物 を溶解除去することが可能である。

 アルカリ洗浄工程に用いるアルカリは、 ォトレジスト由来の有機物を溶解させるア カリであれば特に制限なく、水酸化ナトリ ム、水酸化カリウム等の無機アルカリ、TAAH 等の有機アルカリ等を適宜選択することが可 能である。このうち、フォトレジスト由来の 有機物の除去効率の点、無機陽イオンの混入 を防ぐという点等から、TAAHが好適である。 記アルカリの濃度については、低すぎると イオン交換樹脂又はキレート樹脂からフォ レジスト由来の有機物を除去するときに多 のアルカリ溶液を必要とし、廃液量も多く って工業的に効率的とは言えず好ましくな 。また、高すぎると、特に炭酸ガス等の酸 中和してフォトレジスト由来の有機物を除 した現像廃液を使用した際には、アルカリ 浄工程による上記樹脂の急激な収縮や膨潤 起こりやすくなり、樹脂の劣化の要因とな 。従って、アルカリ洗浄工程におけるアル リの濃度は0.3mol/L~0.8mol/Lであることが好まし い。アルカリ洗浄工程におけるアルカリ溶液 量は、フォトレジスト由来の有機物の除去に 十分な量であれば特に制限なく適宜選択する ことが可能である。

 上記アルカリ洗浄工程における陽イオン 換樹脂又はキレート樹脂とアルカリ溶液と 接触方法は、特に限定されず、上記H形変換 工程と同様の接触方法を採用することができ る。例えばカラム法の場合、アルカリ溶液の 接触方向は、上昇流又は下降流のいずれであ っても良い。また、アルカリ溶液のカラムへ の通液速度は、処理時間と効率の点でSV=5~20(1 /hr)が好ましい。

 (循環工程)
 本発明のTAAイオン含有現像廃液の処理方法 おいて、上記アルカリ洗浄工程を行った陽 オン交換樹脂又はキレート樹脂は、次いで 記したH形変換工程に循環する、循環工程を 行うことで、再度TAAイオン形にすることが可 能である。本発明において、特にTAAイオン形 変換工程を行う際の上記樹脂の急激な膨潤を 防ぐことが出来、その結果、該樹脂における 、クラックや破砕の発生を抑制することが可 能である。従って、上記樹脂を繰り返し再生 することが可能であり、TAAイオン含有現像廃 液の陽イオン交換樹脂又はキレート樹脂によ る金属イオン等の除去処理を、処理コストの 点等から工業的に効率良く行うことが可能で ある。

 本発明の方法をさらに具体的に説明する めに、下記に実施例を掲げて説明するが、 発明は、これらの実施例に限定されるもの はない。

 液晶ディスプレイ工場から排出された現 廃液(試料1)、及び半導体デバイス工場から 出された現像廃液(試料2)を、それぞれ蒸発 により濃縮し、次いで炭酸ガスで中和し、 溶化したフォトレジスト由来の有機物をろ した現像廃液をTAAイオン含有現像廃液の試 とした。上記試料は、いずれも、フォトレ スト由来の有機物および水酸化テトラメチ アンモニウム(以下、TMAHと略記する)を含有 、TAAイオンの濃度はいずれも57質量%であっ 。試料1、試料2の水質を表1に示す。

 なお、下記実施例及び比較例における、 イオン交換樹脂又はキレート樹脂の破砕の 度の測定は、TAAイオン形変換工程終了直後 カラム内の上清を採り、室温で1分間静置し た後に、分光光度計にて、500nmの吸光度を測 することにより行った。従って、吸光度が きいほど、沈降しにくいもの、即ち、破砕 た樹脂が多いことを示している。

 また、再生後のキレート樹脂の金属イオ 除去性能は、キレート樹脂に通液した後の 料中のAlイオンおよびFeイオンの残存濃度で 、再生後の陽イオン交換樹脂の金属イオン除 去性能は、陽イオン交換樹脂に通液した後の 試料中のNaイオンおよびKイオンの残存濃度で 評価した。金属濃度は高周波誘導結合プラズ マ質量分析(ICP-MS)法により分析した。

  実施例1
 キレート形成基として、アミノリン酸基を するキレート樹脂デュオライトC467(商品名: ーム・アンド・ハース社製)100mLをカラムに 填した。次いで、超純水洗浄→H形変換工程 (1mol/LのHCl溶液)→酸除去工程(pH5.7の超純水)→ TAAイオン形変換工程(0.5mol/LのTMAH溶液)により TMA形にした。

 各工程の通液量は5(L/L-樹脂)であり、通液 時の空間速度がSV=5(1/hr)となるように通液し 。なお、酸除去工程後における、留出液のpH はいずれも5.7であった。

 上記、TMAイオン形としたカラムに試料1を 8L(80L/L-樹脂)、SV=20(1/hr)で通液した。次いでキ レート樹脂の再生処理を、アルカリ洗浄工程 (0.5mol/LのTMAH溶液)→超純水洗浄(pH5.7の超純水) →H形変換工程(1mol/LのHCl溶液)→酸除去工程(pH 5.7の超純水)→TAAイオン形変換工程(0.5mol/LのTM AH溶液)の順に行った。

 各工程における通液量は5(L/L-樹脂)、SV=5(1 /hr)となるように通液した。なお、各サイク の酸除去工程後における、留出液のpHはいず れも5.7であった。試料1の通液、及びキレー 樹脂の再生を1サイクルとして、計5サイクル 繰り返し行った。

 5サイクル終了後の破砕の程度は、0.007Abs 及び5サイクル目のキレート樹脂を通過した 試料1に残存するAlイオン、Feイオン濃度はそ ぞれ5ppb、2ppbであった。さらに、6サイクル を行った結果、通液時の差圧や通液速度の 下が生じることなく、5サイクル目と同様の 結果を得た。

  比較例1及び2
 実施例1においてTAAイオン形変換工程時のTMA H濃度を1mol/L(比較例1)及び0.1mol/L(比較例2)とし たこと以外は、実施例1と同様の方法で試料1 通液、及びキレート樹脂の再生を5サイクル 繰り返した。

 5サイクル終了後の破砕の程度は、それぞ れ0.071Abs(比較例1)、0.001Abs(比較例2)であった 5サイクル目のキレート樹脂を通過した試料1 に残存するAlイオン濃度は、それぞれ4ppb(比 例1)、51ppb(比較例2)、Feイオン濃度は比較例1 2とも2ppbであった。

 この結果、TAAイオン溶液の濃度が0.8mol/L りも高い場合、重金属は除去できていたも の、循環工程の繰り返しによる樹脂の破砕 生じていることが分かる。また、上記のサ クルに次いで、6サイクル目を行った結果、 脂の破砕による通液時の差圧や通液速度の 下が生じた。また、TAAイオン溶液の濃度が0 .3mol/Lよりも低い場合、循環工程の繰り返し よる樹脂の破砕は見られないが、試料1に残 するAl濃度が高く、金属イオンの除去性能 低いことが分かる。このことは、キレート 脂が完全には再生できていないことを意味 、即ち、再生時のTMAH溶液の通液量を増やす 要があることを示唆している。

  比較例3
 実施例1においてH形変換工程後の酸除去工 を行わずに、直接TAAイオン形変換工程を行 たこと以外は、実施例1と同様の方法で試料1 の通液、及びキレート樹脂の再生を5サイク 繰り返した。5サイクル終了後の破砕の程度 、0.029Absであった。また、5サイクル目のキ ート樹脂を通過した試料1に残存するAlイオ 、Feイオン濃度はそれぞれ4ppb、2ppbであった 。

 この結果、酸除去工程を行わずに、直接T AAイオン形変換工程を行った場合には、TAAイ ン溶液の濃度が0.3mol/L~0.8mol/Lであっても、 環工程の繰り返しによる樹脂の破砕が生じ いることが分かる。上記実施例1及び比較例1 ~3の結果をまとめたものを表2に示す。

  実施例2及び3
 実施例1においてTAAイオン形変換工程時のTMA H濃度を0.3mol/L(実施例2)及び0.7mol/L(実施例3)と たこと以外は、実施例1と同様の方法で試料 1の通液、及びキレート樹脂の再生を5サイク 繰り返した。5サイクル終了後の破砕の程度 は実施例2では0.004Abs、実施例3では0.010Absであ った。また、5サイクル目のキレート樹脂を 過した試料1に残存するAlイオンは、それぞ 5ppb(実施例2)、4ppb(実施例3)であり、Feイオン 度はそれぞれ2ppb(実施例2)、2ppb(実施例3)で った。

  実施例4
 実施例1においてキレート樹脂で処理する試 料を試料1から試料2に変更したこと以外は、 施例1と同様の方法で試料1の通液、及びキ ート樹脂の再生を5サイクル繰り返した。5サ イクル終了後の破砕の程度は、0.007Abs、及び5 サイクル目のキレート樹脂を通過した試料2 残存するAlイオン、Feイオン濃度はそれぞれ5 ppb、4ppbであった。

  実施例5
 実施例1においてキレート樹脂を、キレート 形成基としてアミノリン酸基を有するキレー ト樹脂レバチットTP260(商品名:バイエル社製) 変更したこと以外は、実施例1と同様の方法 で試料1の通液、及びキレート樹脂の再生を5 イクル繰り返した。5サイクル終了後の破砕 の程度は、0.005Abs、及び5サイクル目のキレー ト樹脂を通過した試料1に残存するAlイオン、 Feイオン濃度はそれぞれ4ppb、2ppbであった。

 上記実施例2~5の結果をまとめたものを表3 に示す。

  実施例6
 強酸性陽イオン交換樹脂アンバーリスト15WE T(商品名:ローム・アンド・ハース社製)50mLを ラムに充填した。次いで、超純水洗浄→H形 変換工程(1mol/LのHCl溶液)→酸除去工程(pH5.7の 純水)→TAAイオン形変換工程(0.5mol/LのTMAH溶 )により、TMA形にした。

 各工程の通液量は5(L/L-樹脂)であり、通液 時の空間速度がSV=5(1/hr)となるように通液し 。なお、酸除去工程後における、留出液のpH はいずれも5.7であった。

 上記、TMA形としたカラムに試料1を10L(200L/ L-樹脂)、SV=20(1/hr)で通液した。次いで強酸性 イオン交換樹脂の再生処理を、アルカリ洗 工程(0.5mol/LのTMAH溶液)→超純水洗浄(pH5.7の 純水)→H形変換工程(1mol/LのHCl溶液)→酸除去 程(pH5.7の超純水)→TAAイオン形変換工程(0.5mo l/LのTMAH溶液)の順に行った。

 各工程における通液量は5(L/L-樹脂)、SV=5(1 /hr)となるように通液した。なお、各サイク の酸除去工程後における、留出液のpHはいず れも5.7であった。試料1の通液、及び陽イオ 交換樹脂の再生を1サイクルとして、計5サイ クル繰り返し行った。

 5サイクル終了後の破砕の程度は、0.002Abs 及び5サイクル目の陽イオン交換樹脂を通過 した試料1に残存するNaイオン、Kイオン濃度 いずれも<1ppbであった。さらに、6サイク 目を行った結果、通液時の差圧や通液速度 低下が生じることなく、5サイクル目と同様 結果を得た。循環工程の繰り返しによる樹 の破砕は見られず、しかも陽イオン交換樹 を通した後の試料1中のNaイオンおよびKイオ ンも除去できていたことが分かる。

  比較例4及び5
 実施例6においてTAAイオン形変換工程時のTMA H濃度を0.1mol/L(比較例4)及び1mol/L(比較例5)とし たこと以外は、実施例6と同様の方法で試料1 通液、及び強酸性陽イオン交換樹脂の再生 繰り返し5サイクル繰り返し行った。5サイ ル終了後の破砕の程度は、それぞれ0.002Abs( 較例4)、0.011Abs(比較例5)であった。5サイクル 目の陽イオン交換樹脂を通過した試料1に残 するNaイオン濃度は、それぞれ97ppb(比較例4) <1ppb(比較例5)、Kイオン濃度はそれぞれ58pp b(比較例4)、<1ppb(比較例5)であった。

 この結果、陽イオン交換樹脂においても TAAイオン溶液の濃度が0.3mol/Lよりも低い場 、循環工程の繰り返しによる樹脂の破砕は られないが、陽イオン交換樹脂のNaイオン、 Kイオン除去性能が低く、完全には再生でき いないこと分かる。また、0.8mol/Lよりも高い 場合、陽イオン交換樹脂のNa、K除去性能は低 下しないが、循環工程の繰り返しによる樹脂 の破砕が生じていることが分かる。また、上 記のサイクルに次いで、6サイクル目を行っ 結果、通液時の差圧や通液速度の低下が生 た。

 上記実施例6及び比較例4と5の結果をまと たものを表4に示す。

  実施例7
 キレート形成基として、アミノリン酸基を するキレート樹脂デュオライトC467(商品名: ーム・アンド・ハース社製)10Lを、透明塩化 ビニールで製作した直径150mm、高さ2000mmの塔1 に充填した。この塔1の樹脂を、超純水洗浄 H型変換工程(1mol/LのHCl溶液)→酸除去工程(pH6. 9の超純水)→TAAイオン形変換工程(0.5mol/LのTMAH 溶液)により、TMA形にした。

 各工程の通液量は5(L/L-樹脂)であり、通液 時の空間速度がSV=5(1/hr)となるように通液し 。なお、酸除去工程後における、留出液のpH はいずれも3.5であった。

 上記、TMAイオン型とした塔1に試料1を800L( 80L/L-樹脂)、SV=10(1/hr)で通液した。次いでキレ ート樹脂の再生処理を、アルカリ洗浄工程(0. 5mol/LのTMAH溶液)→超純水洗浄(pH6.9の超純水)→ H形変換工程(1mol/LのHCl溶液)→酸除去工程(pH6.9 の超純水)→TAAイオン形変換工程(0.5mol/LのTMAH 液)の順に行った。

 各工程における通液量は5(L/L-樹脂)、SV=5(1 /hr)となるように通液した。なお、各サイク の酸除去工程後における、留出液のpHはいず れも3.5であった。試料1の通液、及びキレー 樹脂の再生を1サイクルとして、計8サイクル 繰り返し行った。試料1を塔1に通液した際の 出液は受けタンク1に受けた。

 1サイクル終了後の破砕の程度は、0.002Abs 及び1サイクル目のキレート樹脂を通過した 試料1に残存するAlイオン、Feイオン濃度はそ ぞれ2ppb、2ppbであった。これに対し、8サイ ル終了後の破砕の程度は、0.007Abs、及び8サ クル目のキレート樹脂を通過した試料1に残 存するAlイオン、Feイオン濃度はそれぞれ3ppb 2ppbであった。さらに、9サイクル目を行っ 結果、通液時の差圧や通液速度の低下が生 ることなく、8サイクル目と同様の結果を得 。

 次いで、強酸性陽イオン交換樹脂アンバ リスト15WET(商品名:ローム・アンド・ハース 社製)10Lを、透明塩化ビニールで製作した直 150mm、高さ2000mmの塔2に充填した。この塔2の 脂を、超純水洗浄→H形変換工程(1mol/LのHCl 液)→酸除去工程(pH6.9の超純水)→TAAイオン形 変換工程(0.5mol/LのTMAH溶液)により、TMA形にし 。

 各工程の通液量は5(L/L-樹脂)であり、通液 時の空間速度がSV=5(1/hr)となるように通液し 。なお、酸除去工程後における、留出液のpH はいずれも3.5であった。

 上記、TMA形とした塔2に、試料1を塔1に通 し得られた受けタンク1の留出液を400L(40L/L- 脂)、SV=20(1/hr)で通液した。次いで強酸性陽 オン交換樹脂の再生処理を、アルカリ洗浄 程(0.5mol/LのTMAH溶液)→超純水洗浄(pH6.9の超 水)→H形変換工程(1mol/LのHCl溶液)→酸除去工 (pH6.9の超純水)→TAAイオン形変換工程(0.5mol/L のTMAH溶液)の順に行った。

 各工程における通液量は5(L/L-樹脂)、SV=5(1 /hr)となるように通液した。なお、各サイク の酸除去工程後における、留出液のpHはいず れも3.5であった。

 試料1を塔1に通液し得られた受けタンク1 留出液の通液、及び陽イオン交換樹脂の再 を1サイクルとして、計8サイクル繰り返し った。試料1を塔1に通液し得られた受けタン ク1の留出液を塔2に通液した際の留出液は受 タンク2に受けた。

 1サイクル終了後の破砕の程度は、0.001Abs 及び1サイクル目のキレート樹脂を通過して 得られた留出液に残存するNaイオン、Kイオン 濃度はいずれも<1ppbであった。これに対し 8サイクル終了後の破砕の程度は、0.002Abs、 び8サイクル目のキレート樹脂を通過して得 られた留出液に残存するNaイオン、Kイオン濃 度はいずれも<1ppbであった。さらに、9サイ クル目を行った結果、通液時の差圧や通液速 度の低下が生じることなく、8サイクル目と 様の結果を得た。循環工程の繰り返しによ 樹脂の破砕は見られず、しかも陽イオン交 樹脂を通した後の留出液中のNaイオンおよび Kイオンも除去できていたことが分かる。

 上記実施例7の結果をまとめたものを表5 示す。

  参考例
 キレート形成基として、アミノリン酸基を するキレート樹脂デュオライトC467(商品名: ーム・アンド・ハース社製)5mLカラムに充填 した。次いで、超純水洗浄→H型変換工程(1mol /LのHCl溶液)→酸除去工程(pH6.9の超純水)を行 た。超純水洗浄およびH型変換工程の通液量 5(L/L-樹脂)、酸除去工程の通液量は10(L/L-樹 )とし、通液時の空間速度がSV=5(1/hr)となるよ うに通液した。ここで、酸除去工程の際、留 出液をカラム下部出口で5mLずつサンプリング し、そのpHを測定した。その結果を表6に示す 。

 酸除去工程において、pH6.9の超純水を5L/L-樹 脂以上通液するとpHが3以上になることが分か る。