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Title:
MUTILIN DERIVATIVE HAVING HETEROCYCLIC AROMATIC RING CARBOXYLIC ACID STRUCTURE IN SUBSTITUENT AT 14-POSITION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/143343
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To provide a novel mutilin derivative substituted at the 14-position which shows a potent and broad antibacterial function on gram-positive bacteria and gram-negative bacteria including various drug-resistant bacteria and is expected as useful as a remedy for infectious diseases. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] A mutilin derivative represented by the following general formula (1) or a pharmaceutically acceptable addition salt of the same.

Inventors:
FUKUDA YASUMICHI (JP)
TAKADOI MASANORI (JP)
ASAHINA YOSHIKAZU (JP)
SATO TARO (JP)
KURASAKI HARUAKI (JP)
EBISU HIROYUKI (JP)
TAKEI MASAYA (JP)
FUKUDA HIDEYUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/059535
Publication Date:
November 27, 2008
Filing Date:
May 23, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KYORIN SEIYAKU KK (JP)
FUKUDA YASUMICHI (JP)
TAKADOI MASANORI (JP)
ASAHINA YOSHIKAZU (JP)
SATO TARO (JP)
KURASAKI HARUAKI (JP)
EBISU HIROYUKI (JP)
TAKEI MASAYA (JP)
FUKUDA HIDEYUKI (JP)
International Classes:
C07D401/04; A61K31/4545; A61K31/4709; A61K31/5377; A61K31/5383; A61P31/04; C07D451/04; C07D471/04; C07D498/06
Domestic Patent References:
WO2007037518A12007-04-05
WO1997025309A11997-07-17
WO1998005659A11998-02-12
WO1999021855A11999-05-06
WO1999051219A11999-10-14
WO2000007974A12000-02-17
WO2000027790A12000-05-18
WO2000037074A12000-06-29
WO2000073287A12000-12-07
WO2001009095A12001-02-08
WO2001014310A12001-03-01
WO2001074788A12001-10-11
WO2002004414A12002-01-17
WO2002012199A12002-02-14
WO2002022580A12002-03-21
WO2002030929A12002-04-18
WO2004089886A12004-10-21
WO2007000001A22007-01-04
WO2007000004A12007-01-04
WO2007014409A12007-02-08
WO2006070671A12006-07-06
WO2005023257A12005-03-17
Foreign References:
JPS5594359A1980-07-17
JP2006502124A2006-01-19
JP2003506354A2003-02-18
JP2006306727A2006-11-09
Other References:
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KNAUSEDER, F. ET AL., J. ANTIBIOT., vol. 29, 1976, pages 125 - 131
BERNER, H. ET AL., TETRAHEDRON, vol. 37, 1981, pages 915 - 919
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BEMER, H. ET AL., MONATSCH. CHEM., vol. 117, 1986, pages 1073 - 1080
BIRCH, A.J. ET AL., TETRAHEDRON, 1966, pages 359 - 387
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BERNER, H. ET AL., TETRAHEDRON, vol. 36, 1980, pages 1807 - 1811
J. MED. CHEM., vol. 34, 1991, pages 2726 - 2735
TETRAHEDRON LETT., vol. 32, 1991, pages 1241 - 1244
J. MED. CHEM., vol. 35, 1992, pages 911
J. CHEM. SOC. PERKIN, vol. 1, 1991, pages 1091 - 1097
J. ORG. CHEM., vol. 66, 2001, pages 2526 - 2529
J. ORG. CHEM., vol. 27, 1962, pages 3317
CHEM. BER., vol. 119, 1986, pages 83
J. GEN. CHEM. USSR, 1977, pages 2061 - 2067
J. ORG. CHEM., vol. 27, 1962, pages 3742
J. ORG. CHEM., vol. 47, 1982, pages 1774
TETRAHEDRON LETT., vol. 25, 1984, pages 1753
BER., vol. 43, 1910, pages 1401
ORG. REACT., vol. 40, 1991, pages 157
TETRAHEDRON LETT., vol. 42, 2001, pages 3415
NCCLS., vol. 23, no. 2, 2003
Attorney, Agent or Firm:
MIZUNO, Katsufumi et al. (2-3 Marunouchi 2-chom, Chiyoda-ku Tokyo 05, JP)
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Claims:
下記一般式(1)
[式中、R 1 は水素原子、ホルミル基、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、置換されていてもよい低級アルキニル基、芳香環が置換されていてもよいアラルキル基、芳香環が置換されていてもよいヘテロアラルキル基、低級アルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオール基または置換されていてもよいアミノ基を表し、
Aは下記化学式
(式中、R 2 は水素原子または置換されていてもよい低級アルキル基を表し、Qは置換されていてもよい窒素原子、酸素原子または硫黄原子を表す)を表し、
窒素原子を含むB環は下記化学式
(式中、mおよびnは、それぞれ0または1を表す)を表し、
R 3 は水素原子またはフッ素原子を表し、R 4 はCH、Nまたは式
 C-XもしくはCOR 7
(式中、Xはハロゲン原子を表し、R 7 は水素原子または置換されていてもよい低級アルキル基を表す)を表し、R 5 は置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、芳香環が置換されていてもよいアラルキル基、芳香環が置換されていてもよいヘテロアラルキル基、置換されていてもよい芳香環もしくは置換されていてもよい芳香族複素環を表すか、またはR 5 とR 7 が一緒になって環を形成してもよく、その場合は任意の炭素原子に、置換されていてもよい低級アルキル基が置換されていてもよく、R 6 は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基または置換されていてもよいホウ酸を表す]
で表されるムチリン誘導体又は薬学的に許容されるそれらの付加塩類。
一般式(1)において、R 1 が、水素原子、ホルミル基、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、置換されていてもよい低級アルキニル基、芳香環が置換されていてもよいアラルキル基、芳香環が置換されていてもよいヘテロアラルキル基または低級アルキルオキシカルボニル基である請求項1記載のムチリン誘導体又は薬学的に許容されるそれらの付加塩類。
一般式(1)において、R 1 が、置換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオール基または置換されていてもよいアミノ基である請求項1記載のムチリン誘導体又は薬学的に許容されるそれらの付加塩類。
一般式(1)において、Aが下記化学式
(式中、R 2 は水素原子または置換されていてもよい低級アルキル基を表す)
であり、窒素原子を含むB環が下記化学式
(式中、mおよびnは、0または1を表す)である請求項1~3のいずれかに記載のムチリン誘導体又は薬学的に許容されるそれらの付加塩類。
一般式(1)において、Aが下記化学式
(式中、Qは酸素原子または硫黄原子を表す)であり、窒素原子を含むB環が下記化学式
である請求項1~3のいずれかに記載のムチリン誘導体又は薬学的に許容されるそれらの付加塩類。
請求項1~5のいずれかに記載の化合物又は薬学的に許容されるそれらの付加塩類を有効成分として含有する感染症治療薬。
Description:
14位置換基に複素芳香環カルボ 酸構造を有するムチリン誘導体

 本発明は、各種耐性菌を含むグラム陽性 、およびグラム陰性菌に対して強力な抗菌 用を示し、感染症治療薬としての用途が期 されるムチリンの新規類縁体である14位置 基に複素芳香環カルボン酸構造を有するム リン誘導体に関する。

 プレウロムチリンは、1951年にPleurotus muti lus Sacc.から、また1976年にPleurotus passeckerianus Pil.から単離・構造決定されたジテルペン化 物であり、そのアグリコン部はムチリンと ばれる(非特許文献1、2)。高度に官能基化さ た8員環にヒドロインダノン構造が縮合した 三環性構造を有し、9つの不斉炭素原子を有 ている点が構造的特徴として挙げられる。

 近年、各種耐性菌による難治性感染症の 延が世界的に問題になっている。プレウロ チリンは、細菌のリボゾームに作用してタ パク合成を阻害することによって抗菌活性 示すことが明らかであり、難治性感染症治 薬の探索において新しいリード化合物とし 有用である。このうち、プレウロムチリン 導体としてチアムリンが家畜用の感染症治 薬として古くから用いられているものの、 トの感染症治療にプレウロムチリン、ある はムチリン誘導体を適用した例は未だ報告 ない。

 このようにムチリン系化合物は、強力な 菌活性と興味深い化学構造の2点から世界的 に注目される化合物であり、近年いくつかの グループから新規ムチリン誘導体が報告され ている。すなわち、ムチリンカルバモイルオ キシ誘導体(特許文献1)、プレウロムチリン誘 導体(特許文献2)、プレウロムチリン誘導体( 許文献3)、2-フルオロムチリン誘導体(特許文 献4)、ムチリン化合物(特許文献5)、ムチリン- 14-エステル誘導体(特許文献6)、イソキサゾリ ンカルボン酸誘導体(特許文献7)、ムチリン誘 導体(特許文献8)、プレウロムチリンベータケ トエステル類(特許文献9)、2-ヒドロキシムチ ンカルバメート誘導体(特許文献10)、プレウ ロムチリン誘導体(特許文献11)、複素環エス ル誘導体(特許文献12)、抗菌活性ムチリン類( 特許文献13)、新規プレウロムチリン誘導体( 許文献14)、プレウロムチリン誘導体(特許文 15)、有機化合物(特許文献16)、ヒドロキシア ミノ、あるいはアシルアミノシクロアルキル 基を有するプレウロムチリン誘導体(特許文 17)、プレウロムチリン誘導体(特許文献18)、 いうような例が報告されている。これらは ずれも、12位置換基が天然物であるプレウ ムチリン由来のビニル基、もしくはそれを 元したエチル基を請求範囲とする特許であ が、14位置換基にアシルカルバモイル結合と ピペリジン環を介して複素芳香環カルボン酸 構造である1,4-ジヒドロ-4-オキソ-3-キノロン ルボン酸構造、1,4-ジヒドロ-4-オキソ-3-ナフ リジンカルボン酸構造、もしくはピリドベ ゾオキサジン構造が結合しているという構 的特徴を有するムチリン誘導体は未だ報告 れておらず、従ってその抗菌活性も未知で る。また、本発明中に示すような12位置換 がビニル基、もしくはエチル基以外の各種 換基であるという構造的特徴を有するムチ ン誘導体については、12位置換ムチリン誘導 体(特許文献19)、14位置換基にピリジン環を有 する12位置換ムチリン誘導体(特許文献20)、と いうような例が報告されている。これらはい ずれも14位置換基にアシルカルバモイル結合 介して1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン構造か もしくはピリジン構造を有することを特徴 しており、14位置換基にアシルカルバモイ 結合とピペリジン環を介して複素芳香環カ ボン酸構造である1,4-ジヒドロ-4-オキソ-3-キ ロンカルボン酸構造、1,4-ジヒドロ-4-オキソ -3-ナフチリジンカルボン酸構造、もしくはピ リドベンゾオキサジン構造が結合していると いう構造的特徴を有するムチリン誘導体は報 告されていない。

 12位置換ムチリン誘導体、および12位置換 4-エピムチリン誘導体については、下記化合 が公知である。すなわち、12位デスエテニ 4-エピムチリン誘導体(非特許文献3)、12位ジ チル-4-エピムチリン誘導体(非特許文献4)、1 2位置換基の立体化学が天然型と逆のプレウ ムチリン誘導体、および12位シクロプロピル 置換プレウロムチリン誘導体(非特許文献5)が 知られているが、これらはいずれも本特許中 に記載されている12位置換基が天然型のビニ 基、またはそれを還元したエチル基ではな 化合物であるが、本特許中に示したような1 4位置換基にアシルカルバモイル結合とピペ ジン環を介して複素芳香環カルボン酸構造 ある1,4-ジヒドロ-4-オキソ-3-キノロンカルボ 酸構造、1,4-ジヒドロ-4-オキソ-3-ナフチリジ ンカルボン酸構造、もしくはピリドベンゾオ キサジン構造が結合しているという構造的特 徴を有するムチリン誘導体は報告されていな い。

 また、11位水酸基が保護されているムチ ン誘導体については、下記化合物が公知で る。すなわち、ムチリン誘導体(非特許文献6 )が知られているが、本論文では、11位アセト キシ、ジクロロアセトキシ、およびトリフル オロアセトキシムチリン体が報告され、それ ら化合物が公知となっているが、これら化合 物は本特許では請求されておらず、また本特 許に示したような12位がビニル基、もしくは チル基以外の各種置換基であり、かつ本特 中に示したような14位置換基にアシルカル モイル結合とピペリジン環を介して複素芳 環カルボン酸構造である1,4-ジヒドロ-4-オキ -3-キノロンカルボン酸構造、1,4-ジヒドロ-4- オキソ-3-ナフチリジンカルボン酸構造、もし くはピリドベンゾオキサジン構造が結合して いるという構造的特徴を有するムチリン誘導 体は報告されていない。

 一方、抗菌活性を指向した下記ムチリン誘 体の製造が報告されている。すなわち、ム リン14-カルバメート誘導体(非特許文献7)が られており、当該非特許文献に記載されて る12位が天然型のビニル基、またはそれを 元したエチル基であり、かつ14位がカルバモ イル誘導体である化合物は公知であるが、本 特許中に示したような14位置換基にアシルカ バモイル結合とピペリジン環を介して複素 香環カルボン酸構造である1,4-ジヒドロ-4-オ キソ-3-キノロンカルボン酸構造、1,4-ジヒド -4-オキソ-3-ナフチリジンカルボン酸構造、 しくはピリドベンゾオキサジン構造が結合 ているという構造的特徴を有するムチリン 導体は報告されていない。

WO 1997025309号,1998005659号パンフレット

WO 1999021855号パンフレット

WO 1999051219号パンフレット

WO 2000007974号パンフレット

WO 2000027790号パンフレット

WO 2000037074号パンフレット

WO 2000073287号パンフレット

WO 2001009095号パンフレット

WO 2001014310号パンフレット

WO 2001074788号パンフレット

WO 2002004414号パンフレット

WO 2002012199号パンフレット

WO 2002022580号パンフレット

WO 2002030929号パンフレット

WO 2004089886号パンフレット

WO 2007000001号パンフレット

WO 2007000004号パンフレット

WO 2007014409号パンフレット

WO 2006070671号パンフレット

特開 2006-306727号公報 Kavanagh, F.ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 195 1, 37, 570-574. Knauseder, F.ら、J. Antibiot. 1976, 29, 125-131 . Berner, H.ら、Tetrahedron 1981, 37, 915-919. Berner, H.ら、Tetrahedron 1983, 39, 1745-1748. Berner, H.ら、Monatsch. Chem. 1986, 117, 1073-1 080. Birch, A.J.ら、Tetrahedron 1966, Suppl.8, Part  II, 359-387. Brooks, G.ら、Bioorg. Med. Chem. 2001, 9, 1221 -1231. Green, T.W.; Wuts, P.G.M. “Protective Groups i n Organic Synthesis”,2nd Ed., Wiley Interscience Pub lication, John-Weiley&Sons, New York, 1991. Berner, H.ら、Tetrahedron 1980, 36, 1807-1811. J. Med. Chem. 1991, 34, 2726-2735. Tetrahedron Lett. 1991, 32, 1241-1244. J. Med. Chem. 1992, 35, 911. J. Chem. Soc. Perkin I. 1991, 1091-1097. J. Org. Chem. 2001, 66, 2526-2529. J. Org. Chem. 1962, 27, 3317. Chem. Ber. 1986, 119, 83. J. Gen. Chem. USSR, 1977, 2061-2067. J. Org. Chem. 1962, 27, 3742.

 本発明の目的は、各種耐性菌を含むグラ 陽性菌、およびグラム陰性菌に対して強力 つ幅広い抗菌作用を示し、感染症治療薬と ての用途が期待されるムチリンの新規類縁 である14位置換基に複素芳香環カルボン酸 造を有するムチリン誘導体およびその製造 間体を提供することにある。

 本発明者らは、上記課題を鑑み鋭意研究 重ねた結果、本発明の下記化合物が強力な 菌作用を有し、かつ副作用が少なく、有用 あることを見出し、本発明を完成するに至 た。

 即ち、本発明は下記一般式(1)

[式中、R 1 は水素原子、ホルミル基、置換されていても よい低級アルキル基、置換されていてもよい 低級アルケニル基、置換されていてもよい低 級アルキニル基、芳香環が置換されていても よいアラルキル基、芳香環が置換されていて もよいヘテロアラルキル基、低級アルキルオ キシカルボニル基、置換されていてもよい水 酸基、置換されていてもよいチオール基また は置換されていてもよいアミノ基を表し、
Aは下記化学式

(式中、R 2 は水素原子または置換されていてもよい低級 アルキル基を表し、Qは置換されていてもよ 窒素原子、酸素原子または硫黄原子を表す) 表し、
窒素原子を含むB環は下記化学式

(式中、mおよびnは、それぞれ0または1を表す) を表し、
R 3 は水素原子またはフッ素原子を表し、R 4 はCH、Nまたは式
 C-XもしくはCOR 7
(式中、Xはハロゲン原子を表し、R 7 は水素原子または置換されていてもよい低級 アルキル基を表す)を表し、R 5 は置換されていてもよい低級アルキル基、置 換されていてもよい低級アルケニル基、芳香 環が置換されていてもよいアラルキル基、芳 香環が置換されていてもよいヘテロアラルキ ル基、置換されていてもよい芳香環もしくは 置換されていてもよい芳香族複素環を表すか 、またはR 5 とR 7 が一緒になって環を形成してもよく、その場 合は任意の炭素原子に置換されていてもよい 低級アルキル基が置換されていてもよく、R 6 は水素原子、置換されていてもよい低級アル キル基または置換されていてもよいホウ酸を 表す]
で表されるムチリン誘導体又は薬学的に許容 されるそれらの付加塩類、
または上記ムチリン誘導体又は薬学的に許容 されるそれらの付加塩類を有効成分として含 有する感染症治療薬に関する。

 本発明に係る化合物は、優れた抗菌作用 有する新規なムチリン誘導体であり、各種 剤耐性菌を含むグラム陽性菌およびグラム 性菌が関与する感染症に有用である。

 本発明において「置換されてもよい低級 ルキル基」の「低級アルキル基」とは、炭 数1~8の直鎖もしくは分岐したアルキル基ま は炭素数3~8の環状アルキル基、特に炭素数1 ~6の直鎖もしくは分岐したアルキル基または 素数3~6の環状アルキル基を意味する。「置 されていてもよい低級アルキル基」の「置 基」としては、低級アルコキシ基、低級ア コキシ-低級アルコキシ基、低級シクロアル キル基、アラルキルオキシ基、ハロゲン原子 、シアノ基、アミノ基、水酸基、チオール基 、低級アシルオキシ基、低級アルキルオキシ カルボニル基、低級アルキルカルボニル基、 低級アルキルカルボキサミド基、ニトロ基、 1つ以上の置換基を有していてもよい5~14員環 酸素原子、窒素原子および硫黄原子からな 群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂 肪族複素環または1つ以上の置換基を有して てもよい5~14員環の酸素原子、窒素原子およ 硫黄原子からなる群より選ばれるヘテロ原 を1つ以上含む芳香族複素環等があげられる 。この場合の「アミノ基」とは、アシル、例 えばアセチル等によって置換されてもよく、 また1~2個の低級アルキル基によって置換され てもよい。

 低級アシル基とは、炭素数1~6の直鎖もし は分岐したアシル基を意味し、たとえばホ ミル基、アセチル基、プロピルカルボニル 等あげられる。

 低級アルキルカルボニル基とは、炭素数2 ~7の直鎖もしくは分岐したアルキルカルボニ 基または炭素数4~7の環状アルキルカルボニ 基を意味し、アセチル基、エチルカルボニ 基、プロピルカルボニル基、ブチルカルボ ル基、イソブチルカルボニル基、シクロブ ルカルボニル基等があげられる。

 「置換されていてもよい低級アルケニル 」の「低級アルケニル基」とは、炭素数2~6 直鎖もしくは分岐したアルケニル基を意味 、たとえばエテニル、プロペニル、2-プロ ニル、ブテニル、2-ブテニル等があげられる 。「置換されていてもよい低級アルケニル基 」の「置換基」としては、低級アルコキシ基 、アラルキルオキシ基、ハロゲン原子、シア ノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、低級 アシルオキシ基、低級アルキルオキシカルボ ニル基、低級アルキルカルボニル基、低級ア ルキルカルボキサミド基、ニトロ基、1つ以 の置換基を有していてもよい5~14員環の酸素 子、窒素原子および硫黄原子からなる群よ 選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複 素環または1つ以上の置換基を有していても い5~14員環の酸素原子、窒素原子および硫黄 子からなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ 以上含む芳香族複素環等があげられる。この 場合の「アミノ基」とは、アシル、例えばア セチル等によって置換されてもよく、また1~2 個の低級アルキル基によって置換されてもよ い。

 「置換されていてもよい低級アルキニル 」の「低級アルキニル基」とは、炭素数2~6 直鎖もしくは分岐したアルキニル基を意味 、たとえばエチニル、プロピニル、2-プロ ニル、ブチニル、2-ブチニル等があげられる 。「置換されていてもよい低級アルキニル基 」の「置換基」としては、低級アルコキシ基 、アラルキルオキシ基、ハロゲン原子、シア ノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、低級 アシルオキシ基、低級アルキルオキシカルボ ニル基、低級アルキルカルボニル基、低級ア ルキルカルボキサミド基、ニトロ基、1つ以 の置換基を有していてもよい5~14員環の酸素 子、窒素原子および硫黄原子からなる群よ 選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複 素環または1つ以上の置換基を有していても い5~14員環の酸素原子、窒素原子および硫黄 子からなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ 以上含む芳香族複素環等があげられる。この 場合の「アミノ基」とは、アシル、例えばア セチル等によって置換されてもよく、また1~2 個の低級アルキル基によって置換されてもよ い。

 「芳香環が置換されていてもよいアラル ル基」の「アラルキル基」とは、たとえば ンジル基、1-フェニルエチル基等を意味し 置換基としては、低級アルキル基、低級ア コキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミ 基、水酸基、チオール基、低級アシルオキ 基、低級アルキルオキシカルボニル基、低 アルキルカルボニル基、低級アルキルカル キサミド基またはニトロ基等があげられる この場合の「アミノ基」とは、アシル、例 ばアセチル等によって置換されてもよく、 た1~2個の低級アルキル基によって置換され もよい。

 「芳香環が置換されていてもよいヘテロ ラルキル基」の「ヘテロアラルキル基」と 、5~14員環の酸素原子、窒素原子および硫黄 原子からなる群より選ばれるヘテロ原子を1 以上含む芳香族複素環が結合した低級アル ル基を意味し、該芳香族複素環はベンゼン たは5員もしくは6員芳香族複素環と縮合環を 形成してもよい。たとえばチアゾリルメチル 、ピラゾリルメチル、ピリジニルメチル、ピ ラジニルメチル、ピリミジニルメチル、ピリ ダジニルメチル、オキサゾリルメチル、イミ ダゾリルメチル、トリアジニルメチル、ベン ゾチアゾリルメチル、ベンゾオキサゾリルメ チル、ベンゾイミダゾリルメチル、ピリドチ アゾリルメチル、キノリニルメチルなどがあ げられる。「芳香環が置換されていてもよい ヘテロアラルキル基」の「置換基」としては 、低級アルキル基、低級アルコキシ基、アラ ルキルオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、 アミノ基、水酸基、チオール基、低級アシル オキシ基、低級アルキルオキシカルボニル基 、低級アルキルカルボニル基、低級アルキル カルボキサミド基、ニトロ基、1つ以上の置 基を有していてもよい5~14員環の酸素原子、 素原子および硫黄原子からなる群より選ば るヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複素環ま たは1つ以上の置換基を有していてもよい5~14 環の酸素原子、窒素原子および硫黄原子か なる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含 む芳香族複素環等があげられる。この場合の 「アミノ基」とは、アシル、例えばアセチル 等によって置換されてもよく、また1~2個の低 級アルキル基によって置換されてもよい。

 「低級アルキルオキシカルボニル基」と 、炭素数1~6の直鎖もしくは分岐したアルコ シカルボニル基または炭素数3~6の環状のア コキシカルボニル基を意味し、たとえばメ キシカルボニル基、エトキシカルボニル基 プロポキシカルボニル基、イソプロポキシ ルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソ トキシカルボニル基、sec-ブトキシカルボニ ル基、tert-ブトキシカルボニル基、シクロプ ポキシカルボニル基、シクロブトキシカル ニル基等があげられる。「低級アルコキシ ルボニル基」の置換基としては、低級アル キシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ 、水酸基、チオール基、低級アシルオキシ 、低級アルキルオキシカルボニル基、低級 ルキルカルボニル基、または低級アルキル ルボキサミド基またはニトロ基等があげら る。この場合の「アミノ基」とは、アシル 例えばアセチル等によって置換されてもよ 、また1~2個の低級アルキル基によって置換 れてもよい。

 「置換されていてもよい水酸基」とは、 酸基、低級アルコキシ基、低級アシルオキ 基、保護基を有する水酸基、アリールアシ オキシ基、あるいは酸素原子と一体となっ 脱離基を形成した水酸基等を意味する。

 「低級アルコキシ基」としては、炭素数1~6 直鎖もしくは分岐したアルコキシ基を意味 、たとえばメトキシ基、エトキシ基、1-メ ルエトキシ基、11-ジメチルエトキシ基、プ ポキシ基、2-メチルプロポキシ基等があげら れる。置換基としては、例えば低級アルキル 基、低級アルコキシ基、アラルキルオキシ基 、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸 基、チオール基、低級アシルオキシ基、低級 アルキルオキシカルボニル基、低級アルキル カルボニル基、低級アルキルカルボキサミド 基、ニトロ基、1つ以上の置換基を有してい もよい5~14員環の酸素原子、窒素原子および 黄原子からなる群より選ばれるヘテロ原子 1つ以上含む脂肪族複素環または1つ以上の 換基を有していてもよい5~14員環の酸素原子 窒素原子および硫黄原子からなる群より選 れるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環 等があげられる。この場合の「アミノ基」と は、アシル、例えばアセチル等によって置換 されてもよく、また1~2個の低級アルキル基に よって置換されてもよい。
「低級アシルオキシ基」とは、炭素数1~5のア シルオキシ基を意味し、たとえば、ホルミル オキシ基、アセトキシ基、プロピオニルオキ シ基または2,2-ジメチルプロピオニルオキシ 等があげられる。

 「アリールアシル基」とは、アリール-炭 素数1~5アシル基を意味し、ベンゾイル基等が あげられ、置換基として低級アルキル基、低 級アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、 ニトロ基等を有してもよい。

 水酸基の保護基としては、トリメチルシリ 基、t-ブチルジメチルシリル基等のトリア キルシリル基、ベンジル基、ジフェニルメ ル基等のアリールメチル基、アセチル基、 ロピオニル基等のアシル基、メトキシメチ 基、エトキシメチル基等の低級アルコキシ チル基、ベンジルオキシメチル基等のアラ キルオキシメチル基、テトラヒドロピラニ 基等があげられ、その導入および除去は文 記載の方法を適宜採用して行うことができ (Green,T.W.; Wuts, P.G.M. “Protective Groups in Org anic Synthesis”, 2 nd Ed., Wiley Interscience Publication, John-Weiley&Son s, New York, 1991。以下、「Greenら」と略称す 。)。

 「酸素原子と一体になって脱離基」とは、 えば低級アルキルスルホニルオキシ基、ア ールスルホニルオキシ基等があげられる。
「低級アルキルスルホニルオキシ基」とは、 炭素数1~6の直鎖もしくは分岐したアルキルス ルホニルオキシ基を意味し、たとえばメチル スルホニルオキシ基、エチルスルホニルオキ シ基等があげられる。

 「アリールスルホニルオキシ基」とは、ベ ゼンやナフタレンのような単環もしくは多 性の芳香環スルホニルオキシ基を意味し、 とえばフェニルスルホニルオキシ基、p-ト エンスルホニルオキシ基、などがあげられ 。
「置換されていてもよいチオール基」とは、 チオール基、置換されていてもよい低級アル キルチオ基、芳香環が置換されていてもよい アラルキルチオ基、芳香環が置換されていて もよいアリールチオ基、芳香環が置換されて いてもよいヘテロアリールチオ基、低級アシ ルチオ基、アリールアシルチオ基、あるいは 保護基を有するチオール基等を意味し、また 硫黄原子が1ないし2つの酸素原子によって酸 されていてもよい。

 「低級アルキルチオ基」とは、炭素数1~6 直鎖若しくは分岐鎖のアルキルチオ基また 炭素数3~6の環状のアルキルチオ基であり、 えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロ ルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチ 基、イソブチルチオ基、sec-ブチルチオ基、 tert-ブチルチオ基、シクロプロピルチオ基、 クロブチルチオ基などがあげられる。

 「置換されていてもよい低級アルキルチ 基」の置換基としては、低級アルコキシ基 ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸 、チオール基、置換されていてもよい低級 シルオキシ基、置換されていてもよい低級 ルキルオキシカルボニル基、置換されてい もよい低級アルキルカルボニル基、置換さ ていてもよい低級アルキルカルボキサミド またはニトロ基等があげられる。この場合 「アミノ基」とは、アシル、例えばアセチ 等によって置換されてもよく、また1~2個の 級アルキル基によって置換されてもよい。

 「芳香環が置換されていてもよいアラル ルチオ基」の「アラルキルチオ基」として 、ベンジルチオ基、1-フェニルエチルチオ 等があげられ、置換基としては、低級アル ル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、 アノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、 級アシルオキシ基、低級アルキルオキシカ ボニル基、低級アルキルカルボニル基、低 アルキルカルボキサミド基またはニトロ基 があげられる。この場合の「アミノ基」と 、アシル、例えばアセチル等によって置換 れてもよく、また1~2個の低級アルキル基に って置換されてもよい。

 「芳香環が置換されていてもよいアリー チオ基」の置換基としては、低級アルキル 、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、シア 基、アミノ基、水酸基、チオール基、低級 シルオキシ基、低級アルキルオキシカルボ ル基、低級アルキルカルボニル基、低級ア キルカルボキサミド基またはニトロ基等が げられる。この場合の「アミノ基」とは、 シル、例えばアセチル等によって置換され もよく、また1~2個の低級アルキル基によっ 置換されてもよい。

 「芳香環が置換されていてもよいヘテロア ールチオ基」の「ヘテロアリール」とは、5 ~14員環の酸素原子、窒素原子および硫黄原子 からなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以 含む芳香族複素環であり、該芳香族複素環 ベンゼンまたは5員もしくは6員芳香族複素環 と縮合環を形成してもよい。たとえばチアゾ リル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル 、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリ ル、イミダゾリル、トリアジニル、ベンゾチ アゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミ ダゾリル、ピリドチアゾリル、キノリニルな どがあげられる。「芳香環が置換されていて もよいヘテロアリールチオ基」の置換基とし ては、低級アルキル基、低級アルコキシ基、 ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基 、チオール基、低級アシルオキシ基、低級ア ルキルオキシカルボニル基、低級アルキルカ ルボニル基、低級アルキルカルボキサミド基 またはニトロ基等があげられる。この場合の 「アミノ基」とは、アシル、例えばアセチル 等によって置換されてもよく、また1~2個の低 級アルキル基によって置換されてもよい。
「低級アシルチオ基」とは、アセチルシチオ 基、プロピオニルチオ基、または2,2-ジメチ プロピオニルチオ基等の炭素数1~5のものが げられる。

 「芳香環が置換されていてもよいアリー アシルチオ基」の「アリールアシル」とは アリール-炭素数1~5アシル基を意味し、ベン ゾイル基等があげられ、置換基として低級ア ルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子 、シアノ基、ニトロ基等を有してもよい。

 チオール基の保護基としては、トリメチ シリル基、t-ブチルジメチルシリル基等の リアルキルシリル基、ベンジル基、ジフェ ルメチル基等のアリールメチル基、アセチ 基、プロピオニル基等のアシル基、メトキ メチル基、エトキシメチル基等の低級アル キシメチル基、ベンジルオキシメチル基等 アラルキルオキシメチル基、テトラヒドロ ラニル基等があげられ、その導入および除 は文献記載の方法を適宜採用して行うこと できる(Greenら)。

 「硫黄原子が1ないし2つの酸素原子によ て酸化されていてもよい」とは、低級アル ルスルフィニル基、置換されていてもよい ラルキルスルフィニル基、芳香環が置換さ ていてもよいアリールスルフィニル基、置 されていてもよいヘテロアリールスルフィ ル基、低級アルキルスルホニル基、置換さ ていてもよいアラルキルスルホニル基、芳 環が置換されていてもよいアリールスルホ ル基、置換されていてもよいヘテロアリー スルホニル基であり、たとえばスルフィニ 基であればメチルスルフィニル基、エチル ルフィニル基、プロピルスルフィニル基、 ソプロピルスルフィニル基、ブチルスルフ ニル基、イソブチルスルフィニル基、sec-ブ ルスルフィニル基、tert-ブチルスルフィニ 基、シクロプロピルスルフィニル基、シク ブチルスルフィニル基、ベンジルスルフィ ル基、1-フェニルエチルスルフィニル基、フ ェニルスルフィニル基、チアゾリルスルフィ ニル基、ピラゾリルスルフィニル基、ピリジ ニルスルフィニル基、ピラジニルスルフィニ ル基、ピリミジニルスルフィニル基、ピリダ ジニルスルフィニル基、オキサゾリルスルフ ィニル基、イミダゾリルスルフィニル基、ト リアジニルスルフィニル基、ベンゾチアゾリ ルスルフィニル基、ベンゾオキサゾリルスル フィニル基、ベンゾイミダゾリルスルフィニ ル基、ピリドチアゾリルスルフィニル基、キ ノリニルスルフィニル基があげられ、たとえ ばスルホニル基であればメチルスルホニル基 、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル 基、イソプロピルスルホニル基、ブチルスル ホニル基、イソブチルスルホニル基、sec-ブ ルスルホニル基、tert-ブチルスルホニル基、 シクロプロピルスルホニル基、シクロブチル スルホニル基、ベンジルスルホニル基、1-フ ニルエチルスルホニル基、フェニルスルホ ル基、チアゾリルスルホニル基、ピラゾリ スルホニル基、ピリジニルスルホニル基、 ラジニルスルホニル基、ピリミジニルスル ニル基、ピリダジニルスルホニル基、オキ ゾリルスルホニル基、イミダゾリルスルホ ル基、トリアジニルスルホニル基、ベンゾ アゾリルスルホニル基、ベンゾオキサゾリ スルホニル基、ベンゾイミダゾリルスルホ ル基、ピリドチアゾリルスルホニル基、キ リニルスルホニル基等があげられる。

 「置換されていてもよいアミノ基」とは アミノ基、低級アルキルアミノ基、低級ア ルアミノ基、保護基を有するアミノ基、ア ールアシルアミノ基等を意味する。

 「アミノ基の保護基」とは、例えばアセ ル、プロピオニルのような低級アシル基、 トキシカルボニル、t-ブトキシカルボニル ような低級アルコキシカルボニル基、ベン ル基等があげられ、その導入および除去は 献記載の方法を適宜採用して行うことがで る(Greenら)。

 「アリールアシル基」とは、アリール-炭 素数1~5アシル基を意味し、ベンゾイル基等が あげられ、置換基として低級アルキル基、低 級アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基ま たはニトロ基等を有してもよい。

 「置換されていてもよい窒素原子」の「 換基」としては、低級アルキル基、低級ア コキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミ 基、水酸基、チオール基、低級アシルオキ 基、低級アルキルオキシカルボニル基、低 アルキルカルボニル基、低級アルキルカル キサミド基またはニトロ基等があげられる この場合の「アミノ基」とは、アシル、例 ばアセチル等によって置換されてもよく、 た1~2個の低級アルキル基によって置換され もよい。

 「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩 原子、臭素原子またはヨウ素原子を意味す 。

 「置換されていてもよい芳香環」の「芳 環」とは、ベンゼンやナフタレンのような 環もしくは多環性の芳香環を意味し、「置 されていてもよい芳香環」の「置換基」と 、例えば低級アルキル基、低級アルコキシ 、アラルキルオキシ基、ハロゲン原子、シ ノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、低 アシルオキシ基、低級アルキルオキシカル ニル基、低級アルキルカルボニル基、低級 ルキルカルボキサミド基、ニトロ基、1つ以 上の置換基を有していてもよい5~14員環の酸 原子、窒素原子および硫黄原子からなる群 り選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族 素環または1つ以上の置換基を有していても よい5~14員環の酸素原子、窒素原子および硫 原子からなる群より選ばれるヘテロ原子を1 以上含む芳香族複素環等があげられる。こ 場合の「アミノ基」とは、アシル、例えば セチル等によって置換されてもよく、また1 ~2個の低級アルキル基によって置換されても い。

 「置換されていてもよい芳香族複素環」 「芳香族複素環」とは、5~14員環の酸素原子 、窒素原子および硫黄原子からなる群より選 ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素 を意味し、該芳香族複素環はベンゼンまた 5員もしくは6員芳香族複素環と縮合環を形成 してもよい。たとえばチアゾリル、ピラゾリ ル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル 、ピリダジニル、オキサゾリル、イミダゾリ ル、トリアジニル、ベンゾチアゾリル、ベン ゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピリ ドチアゾリル、キノリニルなどがあげられる 。

 「置換されていてもよい芳香族複素環」 「置換基」とは、例えば低級アルキル基、 級アルコキシ基、アラルキルオキシ基、ハ ゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基、 オール基、低級アシルオキシ基、低級アル ルオキシカルボニル基、低級アルキルカル ニル基、低級アルキルカルボキサミド基、 トロ基、1つ以上の置換基を有していてもよ い、5~14員環の酸素原子、窒素原子および硫 原子からなる群より選ばれるヘテロ原子を1 以上含む脂肪族複素環または1つ以上の置換 基を有していてもよい、5~14員環の酸素原子 窒素原子および硫黄原子からなる群より選 れるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環 があげられる。この場合の「アミノ基」と 、アシル、例えばアセチル等によって置換 れてもよく、また1~2個の低級アルキル基に って置換されてもよい。置換されていても い脂肪族複素環の「脂肪族複素環」とは5~14 員環の酸素原子、窒素原子及び硫黄原子なる 群より選ばれるヘテロ原子を一つ以上含む脂 肪族複素環を意味し、例えば、テトラヒドロ フラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジ ニル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラ ヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラ ニル、モルホリニルなどが挙げられる。置換 されていてもよい脂肪族複素環の「置換基」 とは例えば低級アルキル基、低級アルコキシ 基、アラルキルオキシ基、ハロゲン原子、シ アノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、低 級アシルオキシ基、低級アルキルオキシカル ボニル基、低級アルキルカルボニル基、低級 アルキルカルボキサミド基、ニトロ基、一つ 以上の置換基を有していてもよい5~14員環の 素原子、窒素原子及び硫黄原子なる群より ばれるヘテロ原子を一つ以上含む脂肪族複 環、一つ以上の置換基を有していてもよい5~ 14員環の酸素原子、窒素原子及び硫黄原子な 群より選ばれるヘテロ原子を一つ以上含む 香族複素環等が挙げられる。この場合「ア ノ基」とはアシル基、例えばアセチル基等 よって置換されていてもよく、また1~2個の 級アルキル基によって置換されてもよい。

 R 5 とR 7 が一緒になって形成する環とは、隣接する炭 素原子および窒素原子とともに形成する5~14 環のヘテロ環を意味し、好ましくはR 5 -R 7 が-CH(R 5A )CH 2 O-、または-CH(R 5A )CH 2 CH 2 -(R 5A は水素原子または置換されていてもよい低級 アルキル基を表す)である。例えば2位が置換 れたピリド[1,2,3-de][1,4]ベンズオキサジン等 あげられる。

 R 5 とR 7 が一緒になって形成する環の置換基である「 置換されてもよい低級アルキル基」としては 、低級アルキル基の他、低級アルコキシ基、 ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基 、チオール基、低級アシルオキシ基、低級ア ルキルオキシカルボニル基、低級アルキルカ ルボニル基、低級アルキルカルボキサミド基 、低級アルキル基で置換されてもよいリン酸 基またはニトロ基等で置換された低級アルキ ル基があげられる。

 「置換されていてもよいホウ酸」とは、 とえばアセチル基やプロピオニルのような 級アシル基で水酸基が置換されたホウ酸が げられる。

 本発明中の好ましい化合物としては、
 14-[1-(3-カルボキシ-1-シクロプロピル-1,4-ジ ドロ-6-フルオロ-4-オキソキノリン-7-イル)ピ リジン-4-カルボニル]カルバモイルムチリン 、
 14-[1-(3-カルボキシ-1-シクロプロピル-1,4-ジ ドロ-6-フルオロ-4-オキソキノリン-7-イル)ピ リジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-デス テニル-12-メチルチオムチリン、
 塩酸14-(1-{3-[2-(4-モルホリル)エトキシカルボ ニル]-1-シクロプロピル-1,4-ジヒドロ-6-フルオ ロ-4-オキソキノリン-7-イル}ピペリジン-4-カ ボニル)カルバモイル-12-デスエテニル-12-メ ルチオムチリン、
 塩酸14-(1-{3-[2-(ジメチルアミノ)エトキシカ ボニル]-1-シクロプロピル-1,4-ジヒドロ-6-フ オロ-4-オキソキノリン-7-イル}ピペリジン-4- ルボニル)カルバモイル-12-デスエテニル-12- チルチオムチリン、
 14-[1-(3-カルボキシ-1,4-ジヒドロ-1-エチル-6- ルオロ-4-オキソキノリン-7-イル)ピペリジン- 4-カルボニル]カルバモイルムチリン、
 14-[1-(3-カルボキシ-6,8-ジフルオロ-1-エチル-1 ,4-ジヒドロ-6-フルオロ-4-オキソキノリン-7-イ ル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイルム リン、
 14-[1-(3-カルボキシ-6,8-ジフルオロ-1,4-ジヒド ロ-1-(2-フルオロエチル)-4-オキソキノリン-7- ル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイルム チリン、
 14-{1-[3-カルボキシ-1,4-ジヒドロ-6-フルオロ-1 -(2-フルオロエチル)-4-オキソキノリン-7-イル] ピペリジン-4-カルボニル}カルバモイルムチ ン、
 14-{1-[3-カルボキシ-1,4-ジヒドロ-6-フルオロ-1 -(2-フルオロエチル)-8-メトキシ-4-オキソキノ ン-7-イル]ピペリジン-4-カルボニル}カルバ イルムチリン、
 14-[1-(6-カルボキシ-2,3-ジヒドロ-9-フルオロ-7 -オキソ-7H-ピリド[1,2,3-de][1,4]ベンズオキサジ -10-イル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモ ルムチリン、
 14-{1-[3-カルボキシ-1-(2,4-ジフルオロフェニ )-1,4-ジヒドロ-6-フルオロ-4-オキソキノリン-7 -イル]ピペリジン-4-カルボニル}カルバモイル ムチリン、14-[1-(3-カルボキシ-1-シクロプロピ ル-6,8-ジフルオロ-1,4-ジヒドロ-4-オキソキノ ン-7-イル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモ イルムチリン、
 14-[1-(3-カルボキシ-8-クロロー1-シクロプロ ル-1,4-ジヒドロ-6-フルオロ-4-オキソキノリン -7-イル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイ ムチリン、
 14-[1-(3-カルボキシ-1-シクロプロピル-1,4-ジ ドロ-6-フルオロ-4-オキソ-1,8-ナフチリジン-7- イル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル チリン、
 14-(1-{3-カルボキシ-1,4-ジヒドロ-6-フルオロ-1 -[(1R,2S)-2-フルオロシクロプロパン-1-イル]-4- キソキノリン-7-イル}ピペリジン-4-カルボニ )カルバモイルムチリン、
 14-(1-{3-カルボキシ-1,4-ジヒドロ-6-フルオロ-1 -[(1R,2S)-2-フルオロシクロプロパン-1-イル]-4- キソ-1,8-ナフチリジン-7-イル}ピペリジン-4- ルボニル)カルバモイルムチリン、
 14-(1-{3-カルボキシ-6,8-ジフルオロ-1,4-ジヒド ロ-1-[(1R,2S)-2-フルオロシクロプロパン-1-イル] -4-オキソキノリン-7-イル}ピペリジン-4-カル ニル)カルバモイルムチリン、
 14-(1-{3-カルボキシ-1,4-ジヒドロ-6-フルオロ-1 -[(1R,2S)-2-フルオロシクロプロパン-1-イル]-8- トキシ-4-オキソキノリン-7-イル}ピペリジン- 4-カルボニル)カルバモイルムチリン、
 14-(1-{3-カルボキシ-1-シクロプロピル-1,4-ジ ドロ-8-ジフルオロメトキシ-6-フルオロ-1-[(1R, 2S)-2-フルオロシクロプロパン-1-イル]-4-オキ キノリン-7-イル}ピペリジン-4-カルボニル)カ ルバモイルムチリン、
 14-(1-{3-カルボキシ-1,4-ジヒドロ-1-[(1R,2S)-2-フ ルオロシクロプロパン-1-イル]-8-メトキシ-4- キソキノリン-7-イル}ピペリジン-4-カルボニ )カルバモイルムチリン、
 14-{1-[3-カルボキシ-1,4-ジヒドロ-1-(1,1-ジメチ ルエチル)-6-フルオロ-4-オキソ-1,8-ナフチリジ ン-7-イル]ピペリジン-4-カルボニル}カルバモ ルムチリン、
 14-[1-(3-カルボキシ-1-シクロプロピル-1,4-ジ ドロ-8-フルオロ-4-オキソキノリン-7-イル)ピ リジン-4-カルボニル]カルバモイルムチリン 、
 14-{1-[(3S)-6-カルボキシ-2,3-ジヒドロ-9-フルオ ロ-3-メチル-7-オキソ-7H-ピリド[1,2,3-de][1,4]ベ ズオキサジン-10-イル]ピペリジン-4-カルボニ ル}カルバモイルムチリン、
 14-{1-[(3R)-6-カルボキシ-2,3-ジヒドロ-9-フルオ ロ-3-フルオロメチル-7-オキソ-7H-ピリド[1,2,3-d e][1,4]ベンズオキサジン-10-イル]ピペリジン-4- カルボニル}カルバモイルムチリン、
 14-{1-[(3S)-6-カルボキシ-2,3-ジヒドロ-3-メチル -7-オキソ-7H-ピリド[1,2,3-de][1,4]ベンズオキサ ン-10-イル]ピペリジン-4-カルボニル}カルバ イルムチリン、
 14-{1-[(3R)-6-カルボキシ-2,3-ジヒドロ-3-フルオ ロメチル-7-オキソ-7H-ピリド[1,2,3-de][1,4]ベン オキサジン-10-イル]ピペリジン-4-カルボニル }カルバモイルムチリン、
 14-[1-(3-カルボキシ-1-シクロプロピル-1,4-ジ ドロ-6-フルオロ-8-メトキシ-4-オキソキノリ -7-イル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイ ルムチリン、
 14-{エキソ-8’-(1-シクロプロピル-1,4-ジヒド -6-フルオロ-4-オキソキノリン-7-イル)-8’-ア ザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イルスルファニ }アセトキシムチリン、
 14-[1-(3-カルボキシ-1,4-ジヒドロ-1-エチル-6- ルオロ-4-オキソキノリン-7-イル)ピペリジン- 4-カルボニル]カルバモイル-12-デスエテニル-1 2-メチルチオムチリン、
 14-[1-(3-カルボキシ-6,8-ジフルオロ-1,4-ジヒド ロ-1-エチル-4-オキソキノリン-7-イル)ピペリ ン-4-カルボニル]カルバモイル-12-デスエテニ ル-12-メチルチオムチリン、
 14-[1-(3-カルボキシ-6,8-ジフルオロ-1,4-ジヒド ロ-1-(2-フルオロエチル)-4-オキソキノリン-7- ル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12 -デスエテニル-12-メチルチオムチリン、
 14-{1-[3-カルボキシ-1,4-ジヒドロ-6-フルオロ-1 -(2-フルオロエチル)-4-オキソキノリン-7-イル] ピペリジン-4-カルボニル}カルバモイル-12-デ エテニル-12-メチルチオムチリン、
 14-{1-[3-カルボキシ-1,4-ジヒドロ-6-フルオロ-1 -(2-フルオロエチル)-8-メトキシ-4-オキソキノ ン-7-イル]ピペリジン-4-カルボニル}カルバ イル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン 、
 14-[1-(6-カルボキシ-2,3-ジヒドロ-9-フルオロ-7 -オキソ-7H-ピリド[1,2,3-de][1,4]ベンズオキサジ -10-イル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモ ル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン
 14-{1-[3-カルボキシ-1-(2,4-ジフルオロフェニ )-1,4-ジヒドロ-6-フルオロ-4-オキソキノリン-7 -イル]ピペリジン-4-カルボニル}カルバモイル -12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン、
 14-[1-(3-カルボキシ-1-シクロプロピル-6,8-ジ ルオロ-1,4-ジヒドロ-4-オキソキノリン-7-イル )ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-デ スエテニル-12-メチルチオムチリン、
 14-[1-(3-カルボキシ-8-クロロー1-シクロプロ ル-1,4-ジヒドロ-6-フルオロ-4-オキソキノリン -7-イル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイ -12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン、
 14-[1-(3-カルボキシ-1-シクロプロピル-1,4-ジ ドロ-6-フルオロ-4-オキソ-1,8-ナフチリジン-7- イル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル- 12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン、
 14-(1-{3-カルボキシ-1,4-ジヒドロ-6-フルオロ-1 -[(1R,2S)-2-フルオロシクロプロパン-1-イル]-4- キソキノリン-7-イル}ピペリジン-4-カルボニ )カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチ ムチリン、
 14-(1-{3-カルボキシ-1,4-ジヒドロ-6-フルオロ-1 -[(1R,2S)-2-フルオロシクロプロパン-1-イル]-4- キソ-1,8-ナフチリジン-7-イル}ピペリジン-4- ルボニル)カルバモイル-12-デスエテニル-12- チルチオムチリン、
 14-(1-{3-カルボキシ-6,8-ジフルオロ-1,4-ジヒド ロ-1-[(1R,2S)-2-フルオロシクロプロパン-1-イル] -4-オキソキノリン-7-イル}ピペリジン-4-カル ニル)カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチ チオムチリン、
 14-(1-{3-カルボキシ-8-クロロ-1,4-ジヒドロ-6- ルオロ-1-[(1R,2S)-2-フルオロシクロプロパン-1- イル]-4-オキソキノリン-7-イル}ピペリジン-4- ルボニル)カルバモイル-12-デスエテニル-12- チルチオムチリン、
 14-(1-{3-カルボキシ-1,4-ジヒドロ-6-フルオロ-1 -[(1R,2S)-2-フルオロシクロプロパン-1-イル]-8- トキシ-4-オキソキノリン-7-イル}ピペリジン- 4-カルボニル)カルバモイル-12-デスエテニル-1 2-メチルチオムチリン、
 14-(1-{3-カルボキシ-1-シクロプロピル-1,4-ジ ドロ-8-ジフルオロメトキシ-6-フルオロ-1-[(1R, 2S)-2-フルオロシクロプロパン-1-イル]-4-オキ キノリン-7-イル}ピペリジン-4-カルボニル)カ ルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオム リン、
 14-(1-{3-カルボキシ-1,4-ジヒドロ-1-[(1R,2S)-2-フ ルオロシクロプロパン-1-イル]-8-メトキシ-4- キソキノリン-7-イル}ピペリジン-4-カルボニ )カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチ ムチリン、
 14-{1-[3-カルボキシ-1,4-ジヒドロ-1-(1,1-ジメチ ルエチル)-6-フルオロ-4-オキソ-1,8-ナフチリジ ン-7-イル]ピペリジン-4-カルボニル}カルバモ ル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン
 14-[1-(3-カルボキシ-1-シクロプロピル-1,4-ジ ドロ-8-フルオロ-4-オキソキノリン-7-イル)ピ リジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-デス テニル-12-メチルチオムチリン、
 14-{1-[(3S)-6-カルボキシ-2,3-ジヒドロ-9-フルオ ロ-3-メチル-7-オキソ-7H-ピリド[1,2,3-de][1,4]ベ ズオキサジン-10-イル]ピペリジン-4-カルボニ ル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチ オムチリン、
 14-{1-[(3R)-6-カルボキシ-2,3-ジヒドロ-9-フルオ ロ-3-フルオロメチル-7-オキソ-7H-ピリド[1,2,3-d e][1,4]ベンズオキサジン-10-イル]ピペリジン-4- カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12- メチルチオムチリン、
 14-{1-[(3S)-6-カルボキシ-2,3-ジヒドロ-3-メチル -7-オキソ-7H-ピリド[1,2,3-de][1,4]ベンズオキサ ン-10-イル]ピペリジン-4-カルボニル}カルバ イル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン 、
 14-{1-[(3R)-6-カルボキシ-2,3-ジヒドロ-3-フルオ ロメチル-7-オキソ-7H-ピリド[1,2,3-de][1,4]ベン オキサジン-10-イル]ピペリジン-4-カルボニル }カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオ ムチリン、
 14-[1-(3-カルボキシ-1-シクロプロピル-1,4-ジ ドロ-6-フルオロ-8-メトキシ-4-オキソキノリ -7-イル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイ ル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリンな があげられる。

 なお、本特許では化合物の位置番号をIUPAC 名法によらず下記に示すムチリン化学での 置番号を用いた。すなわち、非特許文献3に れば、ムチリンは、IUPAC名では「(1S,2R,3S,4S,6 R,7R,8R,14R)-3,6-ジヒドロキシ-2,4,7,14-テトラメチ ル-4-ビニルトリシクロ[5.4.3.0 1,8 ]テトラデカン-9-オン」であり、

一方、下記一般式(7)の化合物は、IUPAC名では (1R,2R,4S,6R,7R,8S,9R,14R)-6-ヒドロキシ-9-メトキ -2,4,7,14-テトラメチル-4-ビニル-1-トリシクロ[ 5.4.3.0 1,8 ]テトラデカン-3-オン」であるが、ムチリン 学では、「(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-3-メト キシ-11-オキソ-4-エピムチリン」である。

 本発明化合物が薬理学上許容な塩を形成 る場合、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、 よび燐酸などの無機酸、または酢酸、マレ ン酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、リンゴ 、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、p -トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸 サリチル酸、ステアリン酸、パルミチン酸 およびトリフルオロ酢酸などの有機酸との 加塩が例示できる。

 本発明化合物は、複数の不斉炭素を有し おり相当する光学異性体が存在し得るが、 れらの光学異性体およびこれらの任意の比 を示す混合物をも本発明に包含されるもの ある。

 上記一般式(1)で表される本発明化合物、 たはその塩は、分子内塩や付加物、それら 溶媒和物、あるいは水和物などのいずれも むものである。

 上記一般式(1)で表される本発明化合物、 たはその塩は、単独で、または一種以上の 剤上許容される補助剤と共に医薬組成物と て用いることができ、薬理学上許容される 体、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、希 剤などと混合し、通常の方法により錠剤、 プセル剤、顆粒剤、散剤、細粒剤、軟膏、 ンプル剤、または注射剤などの形態で経口 、または非経口的に投与することができる 投与量は、上記一般式(1)で表される本発明 合物、またはその塩の種類、投与方法、患 の年齢、体重、症状などにより異なるが、 常、人を含む哺乳動物に対して上記一般式( 1)で表される本発明化合物、またはその塩と て0.0001~1000mg/kg/日である。投与は、例えば1 1回、または数回に分割して投与する。

 本発明の式(1)で表される化合物は、一般 (8)で表される化合物を鍵中間体とし、例え 下記の製法Aに従って製造することができる 。ここでいう下記一般式(8)で示される化合物 、下記一般式(10)で示される化合物、および 記一般式(10-1)で示される化合物は公知化合 であり、その製造は例えば特許文献19、およ び20に記載されている方法を参考に実施する とができる。

(式中、R 1 は置換されていてもよい低級アルキル基、置 換されていてもよい低級アルケニル基、置換 されていてもよい低級アルキニル基、芳香環 が置換されていてもよいアラルキル基、芳香 環が置換されていてもよいヘテロアラルキル 基、置換されていてもよい水酸基または置換 されていてもよいチオール基を表し,Xはハロ ン原子を表し、R 2 ,R 3 ,R 4 ,R 5 ,R 6 ,mおよびnは前記と同意義であり,R 8 は水酸基の保護基を表し、R 9 は窒素原子の保護基を表す)

(第一工程)
 本工程は、前記一般式(8)で表される12位デ エテニル4-エピムチリン誘導体の12位に適当 親電子剤、例えば、低級ハロゲン化アルキ や低級ハロゲン化アルケニル、低級ハロゲ 化アルキニルやDavis試薬に代表される酸化 、置換アルキル、置換アリール、もしくは 換ヘテロアリールチオールスルホネート等 等量~過剰量用いて塩基存在下で反応させ、 記一般式(9-1)で表される12位R 1 置換4-エピムチリン誘導体を製造するもので る。

 Davis試薬は、文献記載の方法(J. Org. Chem. 1982, 47, 1774.)等によって製造できる3-フェニ ル-2-フェニルスルホニルオキサジリジン類や それらの光学活性体、および(10-カンファー ルホニル)オキサジリジンの光学活性体が好 に用いられる。またアルキル、アリールも くはヘテロアリールチオールスルホネート は、文献記載の方法(Synthesis2002, 343.)等によ って製造できるS-メチルp-トルエンチオスル ネートやS-プロピルp-トルエンチオスルホネ ト、S-ブチルp-トルエンチオスルホネート、 S-ペンタンp-トルエンチオスルホネート、S-(2- フルオロ)エタンp-トルエンチオスルホネート 、S-(2-t-ブチルジメチルシリルオキシ)エタンp -トルエンチオスルホネート、S-(2-プロペン)p- トルエンチオスルホネート、S-(1-メチル)エタ ンp-トルエンチオスルホネート、S-ベンゼンp- トルエンチオスルホネート、S-(4-クロロ)ベン ゼンp-トルエンチオスルホネート、S-(2-ピリ ン)p-トルエンチオスルホネート等が好適に いられる。

 本反応は、適当な反応剤、例えば、ナト ウムメトキシド、ナトリウムエトキシドの うなアルカリ金属アルコキシド、水素化ナ リウム、水素化カリウムのようなアルカリ 属水素化物、n-ブチルリチウム、リチウム イソプロピルアミド、リチウムビス(トリメ ルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメ ルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチル シリル)アミドのようなアルカリ金属有機塩 、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチ アミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、イ ミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、1,5- アザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビ シクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三級有機塩基 炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無 塩基存在下で行うことができる。また、必 に応じて塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛 三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、四塩 錫、三フッ化ホウ素-ジエチルエーテル錯体 過塩素酸リチウム等のルイス酸存在下で行 ことができる。溶媒としては反応に関与し ければいかなる溶媒も用いることができる 、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘ サン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の 化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロ ロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハ ロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル 、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジ トキシエタン等のエーテル系溶媒、アセト トリル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメ チルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等 の非プロトン性極性溶媒が好適に用いられる 。反応は-110℃から100℃で、円滑に進行する

 R 1 がメルカプト基である下記一般式(9-6)で表さ る12位デスエテニル4-エピムチリン誘導体は 、R 1 がメチルチオ基である前記一般式(9-1)で表さ る12位デスエテニル4-エピムチリン誘導体か ら以下の製法Bによっても製造できる。

(式中、R 8 は水酸基の保護基を表す)
 即ち、文献記載の方法(Tetrahedron Lett. 1984,  25, 1753.)により、R 1 がメチルチオ基である前記一般式(9-3)で表さ る12位デスエテニル4-エピムチリン誘導体を 酸化反応に付してスルホキシド体(9-4)とし、 いでトリフルオロ酢酸無水物などを用いてP ummerer転位反応によりスルフィド誘導体(9-5)と し、さらに塩基性条件下で反応を行うことに よりR 1 がメルカプト基である前記一般式(9-6)で表さ る12位デスエテニル4-エピムチリン誘導体を 製造するものである。スルフィドの酸化反応 は一般的な酸化条件を使用することができ、 例えば過酢酸、ベンゾイル過酢酸、過酸化水 素水などの過酸化物、m-クロロ過安息香酸な の酸化剤、Davis試薬などを用いることがで る。溶媒としては反応に関与しなければい なる溶媒も用いることができるが、例えば ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベ ゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系 媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、 ロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭 水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒ ロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタ ン等のエーテル系溶媒、N,N-ジメチルホルム ミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチル ルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、お びそれらと水の混合系溶媒が好適に用いら る。反応は-110℃から100℃で、円滑に進行す る。続くPummerer転位反応は、文献記載の方法( Ber.1910, 43, 1401.; Org. React. 1991, 40, 157.)に じて行うことができる。塩基性条件下での ルカプト基の生成反応については、一般的 塩基、例えば、ナトリウムメトキシド、ナ リウムエトキシドのようなアルカリ金属ア コキシド、水素化ナトリウム、水素化カリ ムのようなアルカリ金属水素化物、n-ブチル リチウム、リチウムジイソプロピルアミド、 リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナ リウムビス(トリメチルシリル)アミド、カ ウムビス(トリメチルシリル)アミドのような アルカリ金属有機塩基、トリエチルアミン、 ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N- チルモルホリン、イミダゾール、ピロリジ 、ピペリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノ -5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セ ン等の三級有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水 素ナトリウム等の無機塩基等の存在下で行わ れる。溶媒としては反応に関与しなければい かなる溶媒も用いることができるが、例えば 、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベ ンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系 溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化 化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラ ドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエ ン等のエーテル系溶媒が用いられる。反応 、-100℃から100℃で円滑に進行する。

 R 1 がヒドロキシ基やチオール基である前記一般 式(9-1)で表される12位デスエテニル4-エピムチ リン誘導体の場合、一般的なエーテル化反応 によりR 1 が低級アルコキシ基、もしくは低級アルキル チオ基である前記一般式(9-1)で表される12位 スエテニル4-エピムチリン誘導体を製造する ことができる。この場合、通常適当な親電子 剤、たとえばヨウ化メチルに代表されるハロ ゲン化低級アルキル等を等量~過剰量用いて 適当な反応剤、例えば、ナトリウムメトキ ド、ナトリウムエトキシドのようなアルカ 金属アルコキシド、水素化ナトリウム、水 化カリウムのようなアルカリ金属水素化物 n-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピル アミド、リチウムビス(トリメチルシリル)ア ド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)ア ド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド のようなアルカリ金属有機塩基、トリエチル アミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリ ジン、N-メチルモルホリン、イミダゾール、 ロリジン、ピペリジン、1,5-ジアザビシクロ [4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウ ンデ-7-セン等の三級有機塩基、炭酸カリウム 、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基存在下で 行うことができる。また、必要に応じて塩化 亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、三フッ化ホウ 素、塩化アルミニウム、四塩化錫、三フッ化 ホウ素-ジエチルエーテル錯体、過塩素酸リ ウム等のルイス酸存在下で行うことができ 。溶媒としては反応に関与しなければいか る溶媒も用いることができるが、例えば、 ンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベン ン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶 、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、ク ロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化 素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒド フラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン 等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、N,N- メチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトア ド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン 極性溶媒が好適に用いられる。反応は-110℃ から100℃で、円滑に進行する。

(第二工程)
 本工程は、前記一般式(9-1)で表される12位R 1 置換4-エピムチリン誘導体中の、14位水酸基 保護基を除去し、前記一般式(9-2)で表される 14位水酸化4-エピムチリン誘導体を製造する のである。水酸基の保護基を除去する方法 、文献記載の方法を適宜採用して行うこと できる(Greenら)。例えば保護基としてメトキ メチル基を選択していた場合は、ピリジニ ムp-トルエンスルホネート等が好適に用い れる。溶媒としては反応に関与しなければ かなるものも用いることができるが、例え 、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、 ンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素 溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化 化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラ ドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエ タン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタ ノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1- ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロ ノール、2-メチル-2-プロパノール等のアルコ ール系溶媒が好適に用いられる。反応は-110 から100℃で、円滑に進行する。

(第三工程)
 本工程は、前記一般式(9-2)で表される14位水 酸化4-エピムチリン誘導体中の14位水酸基に 適当な反応条件下前記一般式(10)などで表さ る環状アミンカルボン酸ハロゲン物誘導体 反応させてアシルカルバモイル化反応を行 、前記一般式(11-1)で表される14位アシルカ バモイル化4-エピムチリン誘導体を製造する ものである。

 本工程は、通常文献記載の方法を参考に うことができる。すなわち、(A)適当な塩基 在下で前記一般式(10)で表される環状アミン カルボン酸ハロゲン化物誘導体およびシアン 酸銀を前記一般式(9-2)で表される14位水酸化4- エピムチリン誘導体と反応させる方法(J. Org.  Chem.1962, 27, 3317.)、あるいはイソシアン酸 リブチルすずを用いる方法(Chem.Ber.1986, 119,83 .) 、もしくは、(B)通常の反応条件下で前記 般式(9-2)で表される14位水酸化4-エピムチリ 誘導体の14位水酸基にカルバモイル化反応を 行った後、適当な塩基存在下で前記一般式(10 )で表される環状アミンカルボン酸ハロゲン 物誘導体を結合する方法、もしくは、(C)前 一般式(9-2)で表される14位水酸化4-エピムチ ン誘導体を、適当な塩基存在下でトリメチ シリルイソシアネート、および前記一般式(1 0)で表される環状アミンカルボン酸塩化物誘 体を用いる方法(J. Gen. Chem. USSR, 1977, 2061- 2067.) 、もしくは、(D)前記一般式(10)で表され る環状アミンカルボン酸ハロゲン化物の元化 合物であるカルボン酸体を、適当な塩基存在 下で通常の反応条件下で酸アミド化した後、 前記一般式(9-2)で表される14位水酸化4-エピム チリン誘導体を、ビス(トリメチルシリル)ア ド塩等の適当な塩基存在下でカルボニル源 例えば塩化オキザリルやホスゲン、CDI等の 薬を反応させる方法(J. Org. Chem.1962, 27, 374 2.) 等を採用することができる。反応は、通 適当な塩基、例えば、ナトリウムメトキシ 、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ 属アルコキシド、水素化ナトリウム、水素 カリウムのようなアルカリ金属水素化物、n -ブチルリチウム、リチウムジイソプロピル ミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミ ド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミ 、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド ようなアルカリ金属有機塩基、トリエチル ミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリ ン、N-メチルモルホリン、イミダゾール、ピ ロリジン、ピペリジン、1,5-ジアザビシクロ[4 .3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウ デ-7-セン等の三級有機塩基、炭酸カリウム 炭酸水素ナトリウム等の無機塩基等の存在 で行われる。溶媒としては反応に関与しな ればいかなる溶媒も用いることができるが 例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキ ン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭 水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロ タン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロ ン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、 トラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメト キシエタン等のエーテル系溶媒が用いられる 。反応は、-110℃から100℃で円滑に進行する

(第四工程)
 本工程は、前記一般式(11-1)で表される14位 シルカルバモイル化4-エピムチリン誘導体中 の14位スペーサー部位に存在する窒素原子にR 2 (水素原子を除く)で示される置換基を導入し 前記一般式(11-2)で表される14位アシルカル モイル化4-エピムチリン誘導体を製造するも のである。用いられる塩基としては、例えば 、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキ シドのようなアルカリ金属アルコキシド、水 素化ナトリウム、水素化カリウムのようなア ルカリ金属水素化物、n-ブチルリチウム、リ ウムジイソプロピルアミド、リチウムビス( トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス( リメチルシリル)アミド、カリウムビス(ト メチルシリル)アミドのようなアルカリ金属 機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピ エチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホ ン、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジ 、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8- アザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三級有 塩基、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム の無機塩基存在下で行うことができる。溶 としては反応に関与しなければいかなる溶 も用いることができるが、例えば、ペンタ 、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、 ルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジ ロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホ ルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系 溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ ン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等の ーテル系溶媒、メタノール、エタノール、1- プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノー 、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、2 -メチル-2-プロパノール等のアルコール系溶 、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルア セトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プ ロトン性極性溶媒が好適に用いられる。反応 は-110℃から100℃で、円滑に進行する。

(第五工程)
 本工程は、前記第四工程で得られる前記一 式(11-1,もしくは11-2)で表される14位アシルカ ルバモイル化4-エピムチリン誘導体中の環状 ミン部位の1位保護基を除去し、前記一般式 (12)で表される14位アシルカルバモイル化4-エ ムチリン誘導体を製造するものである。保 基の除去は、文献記載の方法を適宜採用し 行うことができる(Greenら)。例えば保護基と してt-ブトキシカルボニル基を選択していた 合には、トリフルオロ酢酸を反応試剤に用 るか、もしくは180℃前後での加熱によって 保護を行う。反応溶媒としては、反応に関 しない限りいかなる溶媒も用いることがで るが、例えばペンタン、ヘキサン、シクロ キサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等 炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジク ロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等の ハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテ ル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、 メトキシエタン等のエーテル系溶媒、アセ ニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタ 、ニトロエタン、N,N-ジメチルホルムアミド N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホ キシド等の非プロトン性極性溶媒またはこれ らと酢酸、あるいは水の混合系溶媒の存在下 あるいは非存在下で行われ、通常-20℃から200 ℃で円滑に進行する。

(第六工程)
 本工程は、前記一般式(12)で表される14位ア ルカルバモイル化4-エピムチリン誘導体中 3位保護基を除去し、前記一般式(5-1)で表さ る14位アシルカルバモイル化ムチリン誘導体 を製造するものである。保護基の除去は、文 献記載の方法を適宜採用して行うことができ る(Greenら)が、3位保護基がメチル基である場 には好適には塩酸、あるいは塩化亜鉛―塩 (Lucas試薬)を用いる。反応溶媒としては、反 応に関与しない限りいかなる溶媒も用いるこ とができるが、例えばペンタン、ヘキサン、 シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシ レン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、 1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化 素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチ エーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキ ン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒 アセトニトリル、プロピオニトリル、ニト メタン、ニトロエタン、N,N-ジメチルホルム アミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチ スルホキシド等の非プロトン性極性溶媒ま はこれらと水の混合系溶媒の存在下あるい 非存在下で行われ、通常-20℃から200℃で円 に進行する。

(第七工程)
 本工程は、前記一般式(5-1)で表される14位ア シルカルバモイル化ムチリン誘導体と前記一 般式(6)で表される複素芳香環カルボン酸誘導 体を適当な塩基存在下反応させ、前記一般式 (1)で表される14位アシルカルバモイル化ムチ ン誘導体を製造するものである。用いられ 塩基としては、例えば、ナトリウムメトキ ド、ナトリウムエトキシドのようなアルカ 金属アルコキシド、水素化ナトリウム、水 化カリウムのようなアルカリ金属水素化物 n-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピ アミド、リチウムビス(トリメチルシリル)ア ミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)ア ド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミ のようなアルカリ金属有機塩基、トリエチ アミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピ ジン、N-メチルモルホリン、イミダゾール、 ピロリジン、ピペリジン、1,5-ジアザビシク [4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0] ンデ-7-セン等の三級有機塩基、炭酸カリウ 、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基存在下 行うことができる。溶媒としては反応に関 しなければいかなる溶媒も用いることがで るが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シク ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジ ロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等 ハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエー ル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、 ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、メタ ノール、エタノール、1-プロパノール、2-プ パノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2- チル-1-プロパノール、2-メチル-2-プロパノー ル等のアルコール系溶媒、N,N-ジメチルホル アミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチ スルホキシド等の非プロトン性極性溶媒が 適に用いられる。反応は-110℃から200℃で、 円滑に進行する。

 あるいは、本発明の一般式(5-2)で表され 化合物群は、プレウロムチリンを出発原料 し、例えば下記の製法Cに従っても製造する とができる。ここでいう下記一般式(13)で示 される化合物は公知化合物であり、その製造 は例えば特許文献19、および20に記載されて る方法を参考に実施することができる。

(式中、R 1 はホルミル基、低級アルキルオキシカルボニ ル基または置換されていてもよいアミノ基を 表し,R 2 は前記と同意義であり,R 8 は水酸基の保護基を表し、R 9 は窒素原子の保護基を表し,mおよびnは前記と 同意義)

(第一工程)
 本工程は、前記一般式(13)で表される11位水 基が保護された12位R 1 置換ムチリン誘導体中の14位水酸基に、適当 反応条件下前記一般式(10)で表される環状ア ミンカルボン酸ハロゲン化物誘導体を反応さ せてアシルカルバモイル化反応を行い、前記 一般式(14-1)で表される11位水酸基が保護され 14位アシルカルバモイル化ムチリン誘導体 製造するものである。

 本工程は、通常文献記載の方法を参考に うことができる。すなわち、(A)適当な塩基 在下で前記一般式(10)で表される環状アミン カルボン酸ハロゲン化物誘導体、およびシア ン酸銀を前記一般式(13)で表される11位水酸基 が保護された14位水酸化ムチリン誘導体と反 させる方法(J. Org. Chem.1962, 27, 3317.)、ある いはイソシアン酸トリブチルすずを用いる方 法 (Chem. Ber.1986, 119,83.) 、もしくは、(B)通 の反応条件下で前記一般式(13)で表される11 水酸基が保護された14位水酸化ムチリン誘導 体の14位水酸基にカルバモイル化反応を行っ 後、適当な塩基存在下で前記一般式(10)で表 される環状アミンカルボン酸塩化物誘導体を 結合する方法、もしくは、(C)前記一般式(13) 表される11位水酸基が保護された14位水酸化 チリン誘導体を、適当な塩基存在下でトリ チルシリルイソシアネート、および前記一 式(10)で表される環状アミンカルボン酸ハロ ゲン化物誘導体を用いる方法(J. Gen. Chem. USS R, 1977, 2061-2067.) 、もしくは、(D)前記一般式 (10)で表される環状アミンカルボン酸ハロゲ 化物誘導体の元化合物であるカルボン酸体 、適当な塩基存在下で通常の反応条件下で アミド化した後、前記一般式(13)で表される1 1位水酸基が保護された14位水酸化ムチリン誘 導体を、ビス(トリメチルシリル)アミド塩等 適当な塩基存在下でカルボニル源、例えば 化オキザリルやホスゲン、CDI等の試薬を反 させる方法(J. Org. Chem.1962, 27, 3742.) 等の 法を採用することができる。反応は、通常 当な塩基、例えば、ナトリウムメトキシド ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金 アルコキシド、水素化ナトリウム、水素化 リウムのようなアルカリ金属水素化物、n- チルリチウム、リチウムジイソプロピルア ド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド 、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド カリウムビス(トリメチルシリル)アミドの うなアルカリ金属有機塩基、トリエチルア ン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジ 、N-メチルモルホリン、イミダゾール、ピロ リジン、ピペリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3. 0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウン -7-セン等の三級有機塩基、炭酸カリウム、 酸水素ナトリウム等の無機塩基等の存在下 行われる。溶媒としては反応に関与しなけ ばいかなる溶媒も用いることができるが、 えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサ 、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化 素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエ ン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲ 化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テ ラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキ シエタン等のエーテル系溶媒が用いられる。 反応は、-110℃から100℃で円滑に進行する。

 前記一般式(14-1)で表される11位水酸基が保 された14位アシルカルバモイル化ムチリン誘 導体の12位R 1 が保護基を有する窒素原子である場合、これ を適当な反応条件下で脱保護することが可能 である。窒素原子の保護基を除去する方法は 、文献記載の方法を適宜採用して行うことが できる(Greenら)。たとえば窒素原子の保護基 してt-ブトキシカルボニル基を選択していた 場合には、トリフルオロ酢酸を反応試剤に用 いるか、もしくは180℃前後での加熱によって 脱保護を行う。反応溶媒としては、反応に関 与しない限りいかなる溶媒も用いることがで きるが、例えばペンタン、ヘキサン、シクロ ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等 の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジ ロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等 ハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエー ル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等 エーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピ ニトリル、ニトロメタン、ニトロエタン、N ,N-ジメチルホルムアミドまたはジメチルスル ホキシド等の非プロトン性極性溶媒が好適に 用いられる。反応は、通常-20℃から200℃で円 滑に進行する。

 また窒素原子の保護基を除去した後に新 な置換基を導入することが可能である。こ 場合は、一般的な還元的アルキル化反応、 しくは適当な親電子剤、たとえばヨウ化メ ルに代表されるハロゲン化低級アルキル等 塩基存在下で反応させて前記一般式(14-1)で される11位水酸基が保護された14位アシルカ ルバモイル化ムチリン誘導体を製造するもの である。還元的アルキル化反応ではホルムア ルデヒドやアセトアルデヒド等の相当するア ルデヒド存在下シアノ水素化ホウ素ナトリウ ム、水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤を反 応させて行うことができる。溶媒としては反 応に関与しない限りいかなる溶媒も用いるこ とができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン 、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キ シレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン 、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩 炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエ ルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオ サン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶 、メタノール、エタノール、1-プロパノー 、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノ ル、2-メチル-1-プロパノール、2-メチル-2-プ パノール等のアルコール系溶媒およびこれ と水の混合系溶媒が好適に用いられる。反 は、通常-110℃から200℃で円滑に進行する。

 適当な親電子剤、たとえばヨウ化メチル 代表されるハロゲン化低級アルキル等を塩 存在下で反応させる場合は、通常適当な親 子剤を等量~過剰量用いて、適当な反応剤、 例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウム エトキシドのようなアルカリ金属アルコキシ ド、水素化ナトリウム、水素化カリウムのよ うなアルカリ金属水素化物、n-ブチルリチウ 、リチウムジイソプロピルアミド、リチウ ビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウ ビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビ ス(トリメチルシリル)アミドのようなアルカ 金属有機塩基、トリエチルアミン、ジイソ ロピルエチルアミン、ピリジン、N-メチル ルホリン、イミダゾール、ピロリジン、ピ リジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン 、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の 級有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水素ナト ウム等の無機塩基存在下で行うことができ 。また、必要に応じて塩化亜鉛、臭化亜鉛 ヨウ化亜鉛、三フッ化ホウ素、塩化アルミ ウム、四塩化錫、三フッ化ホウ素-ジエチル エーテル錯体、過塩素酸リチウム等のルイス 酸存在下で行うことができる。溶媒としては 反応に関与しなければいかなる溶媒も用いる ことができるが、例えば、ペンタン、ヘキサ ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、 キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタ ン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四 化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジ チルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジ キサン、ジメトキシエタン等のエーテル系 媒、N、N-ジメチルホルムアミド、N、N-ジメ ルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等 非プロトン性極性溶媒が好適に用いられる 反応は-110℃から200℃で、円滑に進行する。 あるいは、本工程においては適当な触媒を用 いて置換基を導入することが可能である。こ の場合、例えばN-フェニル化においてはフェ ルホウ酸を用いる方法(TetrahedronLett. 2001, 42 , 3415.)等を採用することができる。

(第二工程)
 本工程は、前記一般式(14-1)で表される11位 酸基が保護された14位アシルカルバモイル化 ムチリン誘導体中の14位スペーサー部位に存 する窒素原子にR 2 (水素原子を除く)で示される置換基を導入し 前記一般式(14-2)で表される11位水酸基が保 された14位アシルカルバモイル化ムチリン誘 導体を製造するものである。用いられる塩基 としては、例えば、ナトリウムメトキシド、 ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属 アルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カ リウムのようなアルカリ金属水素化物、n-ブ ルリチウム、リチウムジイソプロピルアミ 、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、 カリウムビス(トリメチルシリル)アミドのよ なアルカリ金属有機塩基、トリエチルアミ 、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン N-メチルモルホリン、イミダゾール、ピロ ジン、ピペリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0] ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ- 7-セン等の三級有機塩基、炭酸カリウム、炭 水素ナトリウム等の無機塩基存在下で行う とができる。溶媒としては反応に関与しな ればいかなる溶媒も用いることができるが 例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキ ン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭 水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロ エタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロ ゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、 テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエ テル系溶媒、メタノール、エタノール、1-プ ロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール 2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、2- チル-2-プロパノール等のアルコール系溶媒 N、N-ジメチルホルムアミド、N、N-ジメチル セトアミド、ジメチルスルホキシド等の非 ロトン性極性溶媒が好適に用いられる。反 は-110℃から200℃で、円滑に進行する。

(第三工程)
 本工程は、前記第二工程で得られる前記一 式(14-1,もしくは14-2)で表される11位水酸基が 保護された14位アシルカルバモイル化ムチリ 誘導体中の環状アミン部位の1位保護基を除 去し、前記一般式(15)で表される11位水酸基が 保護された14位アシルカルバモイル化ムチリ 誘導体を製造するものである。保護基の除 は、文献記載の方法を適宜採用して行うこ ができる(Green ら)。たとえば窒素原子の保 基としてt-ブトキシカルボニル基を選択し いた場合には、トリフルオロ酢酸を反応試 に用いるか、もしくは180℃前後での加熱に って脱保護を行う。反応溶媒としては、反 に関与しない限りいかなる溶媒も用いるこ ができるが、例えばペンタン、ヘキサン、 クロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシ ン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1, 2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭 等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチル ーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサ ン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、 アセトニトリル、プロピオニトリル、ニトロ メタン、ニトロエタン、N,N-ジメチルホルム ミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチル ルホキシド等の非プロトン性極性溶媒また これらと酢酸、あるいは水の混合系溶媒の 在下あるいは非存在下で行われ、通常-20℃ ら200℃で円滑に進行する。

(第四工程)
 本工程は、前記一般式(15)で表される11位水 基が保護された14位アシルカルバモイル化 チリン誘導体中の11位水酸基の保護基を除去 し、前記一般式(5-2)で表される14位アシルカ バモイル化ムチリン誘導体を製造するもの ある。保護基の除去は、文献記載の方法を 宜採用して行うことができる(Greenら)。反応 媒としては、反応に関与しない限りいかな 溶媒も用いることができるが、例えばペン ン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、 クロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロ ホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素 系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフ ラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等 エーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピ ニトリル、ニトロメタン、ニトロエタン、N, N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセト アミド、ジメチルスルホキシド等の非プロト ン性極性溶媒またはこれらと水の混合系溶媒 の存在下あるいは非存在下で行われ、通常-20 ℃から200℃で円滑に進行する。

 また、本発明の一般式(5-3)で表される化 物群は、化学式(9-2)で表される化合物を鍵中 間体とし、例えば下記の製法Dに従って製造 ることができる。

(式中、R 1 は置換されていてもよい低級アルキル基、置 換されていてもよい低級アルケニル基、置換 されていてもよい低級アルキニル基、芳香環 が置換されていてもよいアラルキル基、芳香 環が置換されていてもよいヘテロアラルキル 基、置換されていてもよい水酸基または置換 されていてもよいチオール基を表し,R 8 は水酸基の保護基を表し、R 9 は窒素原子の保護基を表し、R 10 は水酸基と一体となって脱離基を表すか、も しくはハロゲン原子を表し、R 11 は水酸基、チオール基または1級アミノ基も くは水素原子を除く置換基を1つ有していて よいアミノ基を表し、Q、mおよびnは前記と 意義)

(第一工程)
 本工程は、前記一般式(9-2)で表される14位水 酸化4-エピムチリン誘導体を酢酸誘導体(16)と 適当な試薬存在下で反応させ、前記一般式(17 -1)で表される14位水酸基がアシル化された4- ピムチリン誘導体を製造するものである。

 本反応は、適当な縮合剤を用いるか、あ いは活性エステル化法や、混合酸無水物法 酸塩化物法、カルボジイミド法等を適宜採 して行うことができる。このような反応の 合に用いられる試薬としては、例えば塩化 オニル、塩化オキザリル、N,N-ジシクロヘキ シルカルボジイミド、1-メチル-2-ブロモピリ ニウムヨーダイド、N,N‘-カルボニルジイミ ダゾール、ジフェニルリン酸クロリド、ジフ ェニルリン酸アジド、N,N-ジスクシニミジル ーボネート、N,N‘-ジスクシニミジルオキザ ート、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピ )カルボジイミド塩酸塩、クロロギ酸エチル クロロギ酸イソブチル、ベンゾトリアゾ-1- ル-オキシ-トリス(ジメチルアミノ)ホスホニ ウムヘキサフルオロホスフェイト等が挙げら れる。本工程においては、上記試薬と共に塩 基や縮合補助剤を用いてもよい。この場合に 用いられる塩基としては、反応に関与しない 限りいかなる塩基も用いることができるが、 例えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエ トキシドのようなアルカリ金属アルコキシド 、水素化ナトリウム、水素化カリウムのよう なアルカリ金属水素化物、n-ブチルリチウム リチウムジイソプロピルアミド、リチウム ス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウム ス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス (トリメチルシリル)アミドのようなアルカリ 属有機塩基、トリエチルアミン、ジイソプ ピルエチルアミン、ピリジン、N-メチルモ ホリン、イミダゾール、ピロリジン、ピペ ジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、 1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三 有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリ ム等の無機塩基の存在下で行うことができ 。また縮合補助剤としては、例えばN-ヒド キシベンゾトリアゾール水和物、N-ヒドロキ シスクシンイミド、N-ヒドロキシ-5-ノルボル ン-2,3-ジカルボキシイミド、3-ヒドロキシ-3, 4-ジヒドロ-4-オキソ-1,2,3-ベンゾトリアゾール 等を用いることができる。反応溶媒としては 、反応に関与しない限りいかなる溶媒も用い ることができるが、例えばペンタン、ヘキサ ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、 キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタ ン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四 化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジ チルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジ キサン等のエーテル系溶媒、アセトニトリ 、プロピオニトリル、ニトロメタン、ニト エタン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジ チルアセトアミド、またはジメチルスルホ シド等の非プロトン性極性溶媒が好適に用 られる。反応は、通常-20℃から200℃で円滑 進行する。

(第二工程)
 本工程は、前記一般式(17-1)で表される水酸 が保護された14-アシル化-4-エピムチリン誘 体中の水酸基の保護基を除去し、前記一般 (17-2)で表されるグリコール酸エステル誘導 を製造するものである。

 水酸基の保護基を除去する方法は、文献 載の方法を適宜採用して行うことができる( Green ら)。たとえばアセチル基を水酸基の保 基として選択していた場合には水酸化ナト ウムや水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、 たは炭酸カリウム等が好適に用いられる。 媒としては反応に関与しなければいかなる のも用いることができるが、例えば、ペン ン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、 クロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロ ホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素 系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフ ラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等 エーテル系溶媒、メタノール、エタノール 1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノ ル、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール 2-メチル-2-プロパノール等のアルコール系 媒が好適に用いられる。反応は-110℃から100 で、円滑に進行する。

(第三工程)
 本工程は、前記一般式(17-2)で表されるグリ ール酸エステル誘導体の水酸基をR 10 へ変換し、前記一般式(17-3)で表される14位が シル化された4-エピムチリン誘導体を製造 るものである。

 本反応は、通常適当な反応剤、例えば、ハ ゲン化低級アルキルスルホニル、ハロゲン アリールスルホニル存在下、適当な塩基、 えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエ キシドのようなアルカリ金属アルコキシド 水素化ナトリウム、水素化カリウムのよう アルカリ金属水素化物、n-ブチルリチウム リチウムジイソプロピルアミド、リチウム ス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビ ス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス( トリメチルシリル)アミドのようなアルカリ 属有機塩基、トリエチルアミン、ジイソプ ピルエチルアミン、ピリジン、N-メチルモル ホリン、イミダゾール、ピロリジン、ピペリ ジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1 ,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三 有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリ ム等の無機塩基の存在下で行うことができ 。また、必要に応じて塩化亜鉛、臭化亜鉛 ヨウ化亜鉛、三フッ化ホウ素、塩化アルミ ウム、四塩化錫、三フッ化ホウ素-ジエチル ーテル錯体、過塩素酸リチウム等のルイス 存在下で行うことができる。また本工程に いては、続いてヨウ化ナトリウム、ヨウ化 リウム等のアルカリ金属ハロゲン化物を反 させ、R 10 がハロゲン化された前記一般式(17-3)で表され る14位がアシル化された4-エピムチリン誘導 を製造してもよい。溶媒としては反応に関 しなければいかなるものも用いることがで るが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シク ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジ ロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等 ハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエー ル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、 ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、アセ トニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタ ン、ニトロエタン、N,N-ジメチルホルムアミ 、N,N-ジメチルアセトアミド、またはジメチ スルホキシド等の非プロトン性極性溶媒が 適に用いられる。反応は-110℃から100℃で、 円滑に進行する。

(第四工程)
 本工程は、前記一般式(17-3)で表される14位 アシル化された4-エピムチリン誘導体に対し て前記一般式(18)で表される環状アミン誘導 を反応させ、前記一般式(17-4)で表される14位 がアシル化されたムチリン誘導体を製造する ものである。

 本反応は、適当な塩基、例えばナトリウ メトキシド、ナトリウムエトキシドのよう アルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリ ム、水素化カリウムのようなアルカリ金属 素化物、n-ブチルリチウム、リチウムジイ プロピルアミド、リチウムビス(トリメチル リル)アミド、ナトリウムビス(トリメチル リル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリ ル)アミドのようなアルカリ金属有機塩基、 リエチルアミン、ジイソプロピルエチルア ン、ピリジン、N-メチルモルホリン、イミダ ゾール、ピロリジン、ピペリジン、1,5-ジア ビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシク ロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三級有機塩基、炭 カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩 の存在下で行うことができる。溶媒として 反応に関与しなければいかなるものも用い ことができるが、例えば、ペンタン、ヘキ ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメ ン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四 化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジ チルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジ オキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系 溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、 ニトロメタン、ニトロエタン、N,N-ジメチル ルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ま はジメチルスルホキシド等の非プロトン性 性溶媒が好適に用いられる。反応は-110℃か ら100℃で、円滑に進行する。

 また本工程は、前記一般式(17-2)で表され 14位がアシル化された4-エピムチリン誘導体 に対して前記一般式(18)で表される環状アミ 誘導体を光延反応条件下で反応させ、前記 般式(17-4)で表される14位がアシル化されたム チリン誘導体を製造することもできる。

 本反応は、通常適当な反応剤、例えば、 リフェニルホスフィンやトリブチルホスフ ン存在下アゾジカルボン酸アルキルエステ を反応剤として行うことができる。溶媒と ては反応に関与しなければいかなるものも いることができるが、例えば、ペンタン、 キサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トル ン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロ メタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム 、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒 、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、 1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエー ル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニト ル、ニトロメタン、ニトロエタン、N,N-ジメ ルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド 、またはジメチルスルホキシド等の非プロト ン性極性溶媒が好適に用いられる。反応は-11 0℃から100℃で、円滑に進行する。

(第五工程)
 本工程は、前記一般式(17-4)で表される14位 アシル化された4-エピムチリン誘導体中の環 状アミン部位の1位保護基を除去し、前記一 式(17-5)で表される14位がアシル化された4-エ ムチリン誘導体を製造するものである。保 基の除去は、文献記載の方法を適宜採用し 行うことができる(Greenら)。たとえば窒素原 子の保護基としてt-ブトキシカルボニル基を 択していた場合には、トリフルオロ酢酸を 応試剤に用いるか、もしくは180℃前後での 熱によって脱保護を行う。反応溶媒として 、反応に関与しない限りいかなる溶媒も用 ることができるが、例えばペンタン、ヘキ ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメ ン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四 塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジ エチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4- オキサン、ジメトキシエタン等のエーテル 溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル ニトロメタン、ニトロエタン、N,N-ジメチル ルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジ メチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶 媒またはこれらと酢酸、あるいは水の混合系 溶媒の存在下あるいは非存在下で行われ、通 常-20℃から200℃で円滑に進行する。

(第六工程)
 本工程は、前記一般式(17-5)で表される14位 アシル化された4-エピムチリン誘導体中の3 保護基を除去し、前記一般式(5-3)で表される 14位がアシル化されたムチリン誘導体を製造 るものである。保護基の除去は、文献記載 方法を適宜採用して行うことができる(Green )が、好適には塩酸、あるいは塩化亜鉛―塩 酸(Lucas試薬)を用いる。反応溶媒としては、 応に関与しない限りいかなる溶媒も用いる とができるが、例えばペンタン、ヘキサン シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キ レン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン 1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化 素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチ エーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキ サン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒 、アセトニトリル、プロピオニトリル、ニト ロメタン、ニトロエタン、N,N-ジメチルホル アミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチ スルホキシド等の非プロトン性極性溶媒ま はこれらと水の混合系溶媒の存在下あるい 非存在下で行われ、通常-20℃から200℃で円 に進行する。

 あるいは、本発明の一般式(5-4)で表され 化合物群は、前記一般式(13)を出発原料とし 例えば下記の製法Eに従っても製造すること ができる。

(式中、R 1 はホルミル基、低級アルキルオキシカルボニ ル基または置換されていてもよいアミノ基を 表し,R 8 は水酸基の保護基を表し、R 9 は窒素原子の保護基を表し、R 10 は水酸基と一体となって脱離基を表すか、も しくはハロゲン原子を表し、R 11 は水酸基、チオール基または1級アミノ基も くは水素原子を除く置換基を1つ有していて よいアミノ基を表し、Q、mおよびnは前記と 意義)

(第一工程)
 本工程は、前記一般式(13)で表される11位水 基が保護された14位水酸化ムチリン誘導体 酢酸誘導体(16)と適当な試薬存在下で反応さ 、前記一般式(19-1)で表される11位水酸基が 護され14位水酸基がアシル化されたムチリン 誘導体を製造するものである。

 本反応は、適当な縮合剤を用いるか、あ いは活性エステル化法や、混合酸無水物法 酸塩化物法、カルボジイミド法等を適宜採 して行うことができる。このような反応の 合に用いられる試薬としては、例えば塩化 オニル、塩化オキザリル、N,N-ジシクロヘキ シルカルボジイミド、1-メチル-2-ブロモピリ ニウムヨーダイド、N,N‘-カルボニルジイミ ダゾール、ジフェニルリン酸クロリド、ジフ ェニルリン酸アジド、N,N-ジスクシニミジル ーボネート、N,N‘-ジスクシニミジルオキザ ート、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピ )カルボジイミド塩酸塩、クロロギ酸エチル クロロギ酸イソブチル、ベンゾトリアゾ-1- ル-オキシ-トリス(ジメチルアミノ)ホスホニ ウムヘキサフルオロホスフェイト等が挙げら れる。本工程においては、上記試薬と共に塩 基や縮合補助剤を用いてもよい。この場合に 用いられる塩基としては、反応に関与しない 限りいかなる塩基も用いることができるが、 例えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエ トキシドのようなアルカリ金属アルコキシド 、水素化ナトリウム、水素化カリウムのよう なアルカリ金属水素化物、n-ブチルリチウム リチウムジイソプロピルアミド、リチウム ス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウム ス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス (トリメチルシリル)アミドのようなアルカリ 属有機塩基、トリエチルアミン、ジイソプ ピルエチルアミン、ピリジン、N-メチルモ ホリン、イミダゾール、ピロリジン、ピペ ジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、 1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三 有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリ ム等の無機塩基の存在下で行うことができ 。また縮合補助剤としては、例えばN-ヒド キシベンゾトリアゾール水和物、N-ヒドロキ シスクシンイミド、N-ヒドロキシ-5-ノルボル ン-2,3-ジカルボキシイミド、3-ヒドロキシ-3, 4-ジヒドロ-4-オキソ-1,2,3-ベンゾトリアゾール 等を用いることができる。反応溶媒としては 、反応に関与しない限りいかなる溶媒も用い ることができるが、例えばペンタン、ヘキサ ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、 キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタ ン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四 化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジ チルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジ キサン等のエーテル系溶媒、アセトニトリ 、プロピオニトリル、ニトロメタン、ニト エタン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジ チルアセトアミド、またはジメチルスルホ シド等の非プロトン性極性溶媒が好適に用 られる。反応は、通常-20℃から200℃で円滑 進行する。

(第二工程)
 本工程は、前記一般式(19-1)で表される11位 酸基が保護された14-アシル化ムチリン誘導 中のグリコール酸エステル部位に係る水酸 の保護基を選択的に除去し、前記一般式(19-2 )で表されるグリコール酸エステル誘導体を 造するものである。

 水酸基の保護基を除去する方法は、文献 載の方法を適宜採用して行うことができる( Green ら)。たとえばアセチル基をグリコール エステル部位に係る水酸基の保護基として 択していた場合には水酸化ナトリウムや水 化カリウム、炭酸ナトリウム、または炭酸 リウム等が好適に用いられる。溶媒として 反応に関与しなければいかなるものも用い ことができるが、例えば、ペンタン、ヘキ ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメ ン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四 塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジ エチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4- オキサン、ジメトキシエタン等のエーテル 溶媒、メタノール、エタノール、1-プロパノ ール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタ ノール、2-メチル-1-プロパノール、2-メチル-2 -プロパノール等のアルコール系溶媒が好適 用いられる。反応は-110℃から100℃で、円滑 進行する。

(第三工程)
 本工程は、前記一般式(19-2)で表されるグリ ール酸エステル誘導体の水酸基を選択的にR 10 へ変換し、前記一般式(19-3)で表される14位が シル化されたムチリン誘導体を製造するも である。

 本反応は、通常適当な反応剤、例えば、ハ ゲン化低級アルキルスルホニル、ハロゲン アリールスルホニル存在下、適当な塩基、 えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエ キシドのようなアルカリ金属アルコキシド 水素化ナトリウム、水素化カリウムのよう アルカリ金属水素化物、n-ブチルリチウム リチウムジイソプロピルアミド、リチウム ス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビ ス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス( トリメチルシリル)アミドのようなアルカリ 属有機塩基、トリエチルアミン、ジイソプ ピルエチルアミン、ピリジン、N-メチルモル ホリン、イミダゾール、ピロリジン、ピペリ ジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1 ,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三 有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリ ム等の無機塩基の存在下で行うことができ 。また、必要に応じて塩化亜鉛、臭化亜鉛 ヨウ化亜鉛、三フッ化ホウ素、塩化アルミ ウム、四塩化錫、三フッ化ホウ素-ジエチル ーテル錯体、過塩素酸リチウム等のルイス 存在下で行うことができる。また本工程に いては、続いてヨウ化ナトリウム、ヨウ化 リウム等のアルカリ金属ハロゲン化物を反 させ、R 10 がハロゲン化された前記一般式(19-3)で表され る14位がアシル化されたムチリン誘導体を製 してもよい。溶媒としては反応に関与しな ればいかなるものも用いることができるが 例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキ ン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭 水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロ エタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロ ゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、 テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメ キシエタン等のエーテル系溶媒、アセトニ リル、プロピオニトリル、ニトロメタン、 トロエタン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N- ジメチルアセトアミド、またはジメチルスル ホキシド等の非プロトン性極性溶媒が好適に 用いられる。反応は-110℃から100℃で、円滑 進行する。

(第四工程)
 本工程は、前記一般式(19-3)で表される14位 アシル化されたムチリン誘導体のR 10 に対して前記一般式(18)で表される環状アミ 誘導体を反応させ、前記一般式(19-4)で表さ る14位がアシル化されたムチリン誘導体を製 造するものである。

 本反応は、適当な塩基、例えばナトリウ メトキシド、ナトリウムエトキシドのよう アルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリ ム、水素化カリウムのようなアルカリ金属 素化物、n-ブチルリチウム、リチウムジイ プロピルアミド、リチウムビス(トリメチル リル)アミド、ナトリウムビス(トリメチル リル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリ ル)アミドのようなアルカリ金属有機塩基、 リエチルアミン、ジイソプロピルエチルア ン、ピリジン、N-メチルモルホリン、イミダ ゾール、ピロリジン、ピペリジン、1,5-ジア ビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシク ロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三級有機塩基、炭 カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩 の存在下で行うことができる。溶媒として 反応に関与しなければいかなるものも用い ことができるが、例えば、ペンタン、ヘキ ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメ ン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四 化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジ チルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジ オキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系 溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、 ニトロメタン、ニトロエタン、N,N-ジメチル ルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ま はジメチルスルホキシド等の非プロトン性 性溶媒が好適に用いられる。反応は-110℃か ら100℃で、円滑に進行する。

 また本工程は、前記一般式(19-2)で表され 14位がアシル化されたムチリン誘導体に対 て前記一般式(18)で表される環状アミン誘導 を光延反応条件下で反応させ、前記一般式( 19-4)で表される14位がアシル化されたムチリ 誘導体を製造することもできる。

 本反応は、通常適当な反応剤、例えば、 リフェニルホスフィンやトリブチルホスフ ン存在下アゾジカルボン酸アルキルエステ を反応剤として行うことができる。溶媒と ては反応に関与しなければいかなるものも いることができるが、例えば、ペンタン、 キサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トル ン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロ メタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム 、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒 、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、 1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエー ル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニト ル、ニトロメタン、ニトロエタン、N,N-ジメ ルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド 、またはジメチルスルホキシド等の非プロト ン性極性溶媒が好適に用いられる。反応は-11 0℃から100℃で、円滑に進行する。

(第五工程)
 本工程は、前記一般式(19-4)で表される14位 アシル化されたムチリン誘導体中の環状ア ン部位の1位保護基を除去し、前記一般式(19- 5)で表される14位がアシル化されたムチリン 導体を製造するものである。保護基の除去 、文献記載の方法を適宜採用して行うこと できる(Greenら)。たとえば窒素原子の保護基 してt-ブトキシカルボニル基を選択してい 場合には、トリフルオロ酢酸を反応試剤に いるか、もしくは180℃前後での加熱によっ 脱保護を行う。反応溶媒としては、反応に 与しない限りいかなる溶媒も用いることが きるが、例えばペンタン、ヘキサン、シク ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジ ロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等 ハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエー ル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、 ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、アセ トニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタ ン、ニトロエタン、N,N-ジメチルホルムアミ 、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスル キシド等の非プロトン性極性溶媒またはこ らと酢酸、あるいは水の混合系溶媒の存在 あるいは非存在下で行われ、通常-20℃から2 00℃で円滑に進行する。

(第六工程)
 本工程は、前記一般式(19-5)で表される11位 酸基が保護された14位アシル化ムチリン誘導 体中の11位水酸基の保護基を除去し、前記一 式(5-4)で表される14位アシル化ムチリン誘導 体を製造するものである。保護基の除去は、 文献記載の方法を適宜採用して行うことがで きる(Greenら)。反応溶媒としては、反応に関 しない限りいかなる溶媒も用いることがで るが、例えばペンタン、ヘキサン、シクロ キサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等 炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジク ロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等の ロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテ 、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジ メトキシエタン等のエーテル系溶媒、アセト ニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタン 、ニトロエタン、N,N-ジメチルホルムアミド N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホ シド等の非プロトン性極性溶媒またはこれ と水の混合系溶媒の存在下あるいは非存在 で行われ、通常-20℃から200℃で円滑に進行 る。

(実施例)
 以下、実施例および参考例により本発明を 細に説明するが、本発明がこれらに限定さ るものでないことはいうまでもない。

(参考例1)
1-(2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル)ピペ ジン-4-カルボン酸

 イソニペコチン酸エチル(100 g,0.64 mol)とト エチルアミン(266 mL、1.91 mol)の塩化メチレ 溶液(1000 mL)に、氷冷攪拌下クロロギ酸2,2,2- トリクロロエチル(131 mL,0.95 mol)を滴下し、 然昇温させながら約24時間攪拌した。反応混 合物にN,N-ジメチルアミノプロパンジアミン(7 9.3 mL,0.64 mol)を加えて30分攪拌後溶媒を減圧 去した。残渣に10%クエン酸水溶液を加えて 酸エチル抽出(1000 mLx3)し、合した有機層を 和食塩水(1000 mL)洗浄した。無水硫酸ナトリ ウム乾燥後、ろ過し、溶媒留去した。残渣を シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキ ン:酢酸エチル=10:1)にて精製し、158 gの淡黄 状の1-(2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル) ピペリジン-4-カルボン酸エチルを得た(収率74 %)。
MS (CI) (m/z): 332 (MH + ).
HRMS (CI) (m/z): Calcd. for C 11 H 17 Cl 3 NO 4 (MH + ):332.0223. Found, 332.0190.

 1-(2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル)ピペ リジン-4-カルボン酸エチル(158 g,0.48 mol)を2 定水酸化カリウム-エタノール溶液(500 mL)と (500 mL)に溶解し、約1時間加熱還流した。冷 後反応混合物に水(300 mL)を加えて酢酸エチル 抽出(300 mLx3)した。水層に10%クエン酸水溶液 加えて酢酸エチル抽出(500 mLx3)し、、酸性 出分を飽和食塩水(300 mL)洗浄した。無水硫 ナトリウム乾燥後、ろ過し、溶媒留去した 残渣をヘキサン洗浄し、62.9 gの無色結晶で る1-(2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル)ピ ペリジン-4-カルボン酸を得た(収率43%)。
MS (CI) (m/z): 304 (MH + ).
HRMS (CI) (m/z): Calcd. for C 9 H 13 Cl 3 NO 4 (MH + ):303.9910. Found, 303.9937.

(参考例2)
第一工程
(3R)-14-[1-(2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル )ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-3-デ キソ-11-デオキシ-3-メトキシ-11-オキソ-4-エ ムチリン

 4-エピムチリン(1.00 g,2.99 mmol)の塩化メチレ ン溶液(30 mL)にシアン酸銀(1.12 g,7.48 mmol)を え、-65℃アルゴン雰囲気下で参考例1のカル ン酸(1.37 g,4.49 mmol)および塩化オキザリル ら調製した酸塩化物、およびトリエチルア ン(0.63 mL,4.49 mmol)を加え、徐々に昇温させ がら約4時間攪拌した。反応混合物に酢酸エ ル(30 mL)を加えて攪拌し、セライトろ過し 。ろ液を濃縮し、残渣に水(20 mL)を加えて酢 酸エチル抽出した(20 mLx3)。合した有機層を 和食塩水洗浄(20 mL)し、無水硫酸ナトリウム 乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残 渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー( キサン:酢酸エチル=3:1)にて精製し、1.67 gの 色粉末状結晶である表題化合物を得た(収率 84%)。
MS (ESI) (m/z): 661.2 (MH - ).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C 31 H 44 Cl 3 N 2 O 7 (MH - ):661.22141. Found, 661.21932.

第二工程
(3R)-14-(1-ピペリジン-4-カルボニル)カルバモイ ル-3-デオキソ-11-デオキシ-3-メトキシ-11-オキ -4-エピムチリン

 第一工程の化合物(1.60 g,2.41 mmol)の酢酸溶 (6 mL)に、氷冷下亜鉛末(791 mg,12.1 mmol)を加 室温で約24時間攪拌した。反応混合物をセラ イトろ過し、残渣を水、および酢酸エチルで 洗浄した。合したろ液を酢酸エチル抽出(10 m Lx3)し、合した有機層を10%クエン酸水溶液(15  mLx3)で抽出した。水層を合し、飽和炭酸水素 トリウム水溶液でアルカリ性とし、酢酸エ ル抽出(100 mLx3)した。有機層を飽和食塩水 浄(100 mL)し、無水硫酸ナトリウム乾燥し、 過し、溶媒留去し、995 mgの淡黄色粉末状結 である表題化合物を得た(収率84%)。
MS (ESI) (m/z): 489.3 (MH + ).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C 28 H 45 N 2 O 5 (MH + ):489.33285. Found, 489.33387.

第三工程
14-(1-ピペリジン-4-カルボニル)カルバモイル チリン

 第二工程の化合物(980 mg,2.01 mmol)のジオキ ン溶液(9.80 mL)に、氷冷攪拌下濃塩酸(9.80 mL) を加え、自然昇温しながら約4時間攪拌した 反応混合液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶 を加えてアルカリ性とした後水層を酢酸エ ル抽出した(50 mL×6)。合した有機層を飽和食 塩水洗浄(50 mL)し、無水硫酸ナトリウム乾燥 、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣を リカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢 エチル、次いで酢酸エチル:メタノール=20:1) にて精製し、518 mgの無色粉末状結晶である 題化合物を得た(収率54%)。
MS (ESI) (m/z): 475.3 (MH + ).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C 27 H 43 N 2 O 5 (MH + ):475.31720. Found, 475.31631.

(実施例1)
14-[1-(3-カルボキシ-1-シクロプロピル-1,4-ジヒ ロ-6-フルオロ-4-オキソキノリン-7-イル)ピペ リジン-4-カルボニル]カルバモイルムチリン

 参考例2の第三工程の化合物(200 mg,0.42 mmol) 1-シクロプロピル-6,7-ジフルオロ-1,4-ジヒド -4-オキソ-3-キノリンカルボン酸(101 mg,0.38 m mol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン(62 .6 μL,0.42 mmol)のアセトニトリル溶液(4 mL)を 80℃で約6時間加熱攪拌した。冷後反応混合 に水(10 mL)を加えて塩化メチレン抽出(10 mLx 3)し、合した有機層を飽和食塩水(10 mL)洗浄 た。無水硫酸ナトリウム乾燥後、ろ過し、 媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロ トグラフィー(酢酸エチル、酢酸エチル:メタ ノール=10:1、次いで塩化メチレン:メタノール :アンモニア水=50:10:1)にて精製し、100 mgの淡 粉末状結晶である表題化合物を得た(収率37% )。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ) δ 0.77 (d, J =7.3 Hz, 3H), 0.91(d, J = 7.3 Hz , 3H), 1.13-1.86 (m, 12H), 1.21 (s, 3H), 1.44 (s,  3H), 1.91-2.40(m, 9H), 2.97-3.15 (m, 2H), 3.32-3.62 ( m, 4H), 3.70-3.86 (m, 2H), 5.25 (d, J =17.1 Hz, 1H ), 5.37 (d, J= 11.6 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 8.0 Hz , 1H), 6.50 (dd, J =17.1, 11.3 Hz, 1H), 7.37 (d,J = 6.7 Hz, 1H), 7.47 (br, 1H), 8.02 (d, J = 12.8H z, 1H), 8.77 (s, 1H), 15.0 (s, 1H).
MS (ESI) (m/z): 720.4 (MH + ).

(実施例2)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-14-メトキシメトキシ-12-メチルチオ- 11-オキソ-4-エピムチリン

 (3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル- 3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-4- ピムチリン(61.0 g,0.17 mol)の脱水テトラヒド フラン溶液(1000 mL)に、-69℃アルゴン雰囲気 下カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.5 Mトルエン溶液)(416 mL,0.21 mol)を滴下し、30分 攪拌した。同温度にてS-メチルp-トルエンチ オスルホネート(Synthesis2002, 343-348.)(61.0 g,0.17  mol)の脱水テトラヒドロフラン溶液(150 mL)を 滴下し、自然昇温させながら約1.5時間攪拌し た。反応混合物に10%クエン酸水溶液(500 mL)を 加え減圧留去した。残渣を酢酸エチル抽出(50 0 mLx3)し、合した有機層を飽和食塩水(500 mL) 浄した。無水硫酸ナトリウム乾燥後、ろ過 、溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラム ロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:1) にて精製し、67.7 gの淡黄油状の表題化合物 得た(収率98%)。
MS (FAB) (m/z): 399 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 22 H 39 O 4 S (MH + ):399.2569. Found, 399.2608.

第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチ ン

 第一工程の化合物(67.6 g,0.17 mol)のメタノー ル溶液(1000 mL)に、氷冷攪拌下p-トルエンスル ホン酸(48.5 g,0.26 mol)を加え、自然昇温させ がら約60時間攪拌した。反応混合物に飽和炭 酸水素ナトリウム水溶液を加えて濃縮し、残 渣を酢酸エチル抽出(600 mLx3)し、合した有機 を飽和食塩水(500 mL)洗浄した。無水硫酸ナ リウム乾燥後、ろ過し、溶媒留去した。残 をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ キサン:酢酸エチル=4:1)にて精製し、57.4 gの 色結晶である表題化合物を得た(収率95%)。
MS (FAB) (m/z): 355 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 20 H 35 O 3 S (MH + ):355.2307. Found, 355.2305.

第三工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-14-[1-(2,2,2- リクロロエトキシカルボニル)ピペリジン-4- ルボニル]カルバモイル-4-エピムチリン

 参考例2の第一工程の方法に従って、第二工 程の化合物300mg(0.85mmol)、シアン酸銀317mg(2.12mm ol)、参考例1のカルボン酸387mg(1.27mmol)と塩化 キザリルから調製した酸塩化物、およびト エチルアミン0.18mL(1.27mmol)を用いて反応を行 、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ ー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1、次いでヘキサ :酢酸エチル=1:1)にて精製し、465mgの無色粉 状物である表題化合物を得た(収率80%)。
MS (FAB) (m/z): 683.5 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 30 H 46 Cl 3 N 2 O 7 S(MH + ):683.2091. Found, 683.2077.

第四工程
(3R)-3-オキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メ トキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-14-[(1-ピペリ ン-4-カルボニル)カルバモイル-4-エピムチリ

 第三工程の化合物(1.74 g,2.54 mmol)の酢酸溶 (6 mL)に、氷冷下亜鉛末(830 mg,12.7 mmol)を加 室温で攪拌した。24時間後に亜鉛末(830 mg,12. 7 mmol)を追加し、さらに室温で3時間攪拌した 。反応液をセライトろ過し、残渣を水、およ び酢酸エチルで洗浄した。合したろ液を酢酸 エチル抽出(20 mLx3)し、合した有機層を10%ク ン酸水溶液(5 mL×5)で抽出した。水層を合し 飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でアルカリ とし、酢酸エチル抽出(100 mL×5)した。有機 を飽和食塩水洗浄(100 mL)し、無水硫酸マグ シウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得 れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ ィー(NH,酢酸エチル:メタノール=10:1、次いで 酢酸エチル:メタノール=5:1)にて精製し、808 m gの無色粉末状結晶である表題化合物を得た( 率62%)。
MS (FAB) (m/z): 509 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 27 H 45 N 2 O 5 S(MH + ):509.3049. Found, 509.3044.

第五工程
12-デスエテニル-12-メチルチオ-14-(1-ピペリジ -4-カルボニル)カルバモイルムチリン

 参考例2の第三工程の方法に従って、第四工 程の化合物(370 mg,0.73 mmol)を用いて反応を行 、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ ー(NH,ヘキサン:酢酸エチル=1:1、酢酸エチル: メタノール=10:1、5:1、次いで2:1)にて精製し、 156 mgの無色粉末状結晶である表題化合物を た(収率43%)。MS(FAB) (m/z): 495 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 26 H 43 N 2 O 5 S(MH + ):495.2893. Found, 495.2897.

第六工程
14-[1-(3-カルボキシ-1-シクロプロピル-1,4-ジヒ ロ-6-フルオロ-4-オキソキノリン-7-イル)ピペ リジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-デスエ ニル-12-メチルチオムチリン

 実施例1の方法に従って、第五工程の化合物 (3.00 g,6.06 mmol)と1-シクロプロピル-6,7-ジフル オロ-1,4-ジヒドロ-4-オキソ-3-キノリンカルボ 酸(1.46 g,5.51 mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0] ウンデ-7-セン(0.90 mL,6.06 mmol)のアセトニトリ ル溶液(60 mL)を用いて反応を行い、シリカゲ カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル、酢 酸エチル:メタノール=20:1)にて精製し、さら メタノール(30 mL)に溶解後水(100 mL)を用いて 結晶化し、2.04 gの淡黄粉末状結晶である表 化合物を得た(収率50%)。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ) δ 0.78 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.95(d, J = 6.7  Hz, 3H), 1.04-1.85 (m, 11H), 1.45 (s, 3H), 1.46 (s,  3H), 1.92-2.33(m, 9H), 2.02 (s, 3H), 2.51-2.61 (m, 1H), 2.97-3.11 (m, 2H), 3.42-3.55 (m, 4H),3.62-3.84  (m, 2H), 5.77(d,J = 8.0 Hz, 1H), 7.37 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.38 (br,1H), 8.03 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 8.78 (s, 1H), 15.0 (s, 1H).
MS (ESI) (m/z): 770.3 (MH + ).

(実施例3)
第一工程
1-シクロプロピル-6,7-ジフルオロ-1,4-ジヒドロ -4-オキソ-3-キノリンカルボン酸2-(4-モルホリ )エチル

 1-シクロプロピル-6,7-ジフルオロ-1,4-ジヒド -4-オキソ-3-キノリンカルボン酸(300 mg,1.13 m mol)のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(10 mL)に 室温攪拌下4-(2-クロロエチル)モルホリン(253 mg,1.36 mmol)、および炭酸セシウム(1.11 g,3.39  mmol)を加え、内温60℃にて4時間加熱攪拌した 冷後反応混合液に水(5 mL)を加え、塩化メチ レン抽出(10 mL)した。有機層を飽和食塩水洗 (10 mL)し、無水硫酸ナトリウム乾燥し、ろ し、溶媒留去した。得られた残渣をジイソ ロピルエーテル洗浄し、326 mgの無色粉末状 晶である表題化合物を得た(収率76%)。
MS (ESI) (m/z): 379.2 (MH + ).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C 19 H 21 F 2 N 2 O 4 (MH + ):379.14694. Found, 379.14771.

第二工程
14-(1-{3-[2-(4-モルホリル)エトキシカルボニル]- 1-シクロプロピル-1,4-ジヒドロ-6-フルオロ-4- キソ-3-キノリン-7-イル}ピペリジン-4-カルボ ル)カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチル オムチリン

 実施例1の方法に従って、第一工程の化合物 (300 mg,0.79 mmol)と実施例2の第五工程の化合物 (588 mg,1.19 mmol)、トリエチルアミン(0.17 mL,1.1 9 mmol)のアセトニトリル溶液(8 mL)を、80℃で 17時間加熱攪拌した。冷後反応混合物を減 濃縮し、水(10 mL)を加えて塩化メチレン抽出 (10 mLx3)し、合した有機層を飽和食塩水(10 mL) 洗浄した。無水硫酸ナトリウム乾燥後、ろ過 し、溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラム クロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノー =20:1、次いで塩化メチレン:メタノール:アン モニア水=10:1:0.1)にて精製し、82.4 mgの淡黄粉 末状結晶である表題化合物を得た(収率12%)。
MS (ESI) (m/z): 853.5 (MH + ).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C 45 H 62 FN 4 O 9 S(MH + ):853.42215. Found, 853.42141.

第三工程
塩酸14-(1-{3-[2-(4-モルホリル)エトキシカルボ ル]-1-シクロプロピル-1,4-ジヒドロ-6-フルオ -4-オキソキノリン-7-イル}ピペリジン-4-カル ニル)カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチ チオムチリン

 第二工程の化合物(80.0 mg,93.8 μmol)の塩化メ チレン溶液(4 mL)に、4℃で3.91M 塩化水素-ジ キサン(24.0 mL)を加えた。室温下30分攪拌し 溶媒を減圧留去した。残渣をジイソプロピ エーテル洗浄し、75.9
 mgの黄色粉末状結晶である表題化合物を得 (収率91%)。
MS (ESI) (m/z): 853.5 (フリー体のMH + ).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C 45 H 62 FN 4 O 9 S(MH + ):853.42215. Found, 853.42219.

(実施例4)
第一工程
1-シクロプロピル-6,7-ジフルオロ-1,4-ジヒドロ -4-オキソ-3-キノリンカルボン酸2-(ジメチルア ミノ)エチル

 実施例3の第一工程の方法に従って、1-シク プロピル-6,7-ジフルオロ-1,4-ジヒドロ-4-オキ ソ-3-キノリンカルボン酸(300 mg,1.13 mmol)と塩 2-クロロ-N,N-ジメチルエチルアミン(196 mg,1.3 6 mmol)、および炭酸セシウム(1.11 g,3.39 mmol) 反応させ、282 mgの無色粉末状結晶である表 化合物を得た(収率74%)。
MS (ESI) (m/z): 337.2 (MH + ).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C 17 H 19 F 2 N 2 O 3 (MH + ):337.13637. Found, 337.14031.

第二工程
14-(1-{3-[2-(ジメチルアミノ)エトキシカルボニ ]-1-シクロプロピル-1,4-ジヒドロ-6-フルオロ- 4-オキソキノリン-7-イル}ピペリジン-4-カルボ ニル)カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチル チオムチリン

 実施例1の方法に従って、第一工程の化合物 (280 mg,0.83 mmol)と実施例2の第五工程の化合物 (618 mg,1.25 mmol)、トリエチルアミン(0.41 mL,2.9 1 mmol)を反応させ、残渣をシリカゲルカラム ロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=2 0:1、次いで酢酸エチル:メタノール=10:1、次い でクロロホルム:メタノール=10:1)にて精製し 177 mgの無色粉末状結晶である表題化合物を た(収率26%)。
MS (ESI) (m/z): 811.4 (MH + ).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C 43 H 60 FN 4 O 8 S(MH + ):811.41159. Found, 811.40816.

第三工程
塩酸14-(1-{3-[2-(ジメチルアミノ)エトキシカル ニル]-1-シクロプロピル-1,4-ジヒドロ-6-フル ロ-4-オキソキノリン-7-イル}ピペリジン-4-カ ルボニル)カルバモイル-12-デスエテニル-12-メ チルチオムチリン

 実施例3の第三工程の方法に従って、第二工 程の化合物(150 mg,0.19 mmol)を塩酸塩化し、残 をジイソプロピルエーテル洗浄し、140 mgの 黄色粉末状結晶である表題化合物を得た(収 89%)。
MS (ESI) (m/z): 811.4 (フリー体のMH + ).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C 43 H 60 FN 4 O 8 S(フリー体のMH + ):811.41159. Found, 811.40887.

(実施例5)
 発明化合物5~27を実施例1と同様な操作によ 製造した。

(実施例6)
 発明化合物28を実施例2と同様な操作により 造した。

(実施例7)
 発明化合物29~52を実施例2と同様な操作によ 製造した。

(実施例8)
発明化合物53~70を実施例1と同様な操作により 製造した。

(実施例9)
14-[1-(3-カルボキシ-1-シクロプロピル-1,4-ジヒ ロ-4-オキソキノリン-7-イル)ピペリジン-4-カ ルボニル]カルバモイル-12-デスエテニル-12-(1- プロペン-1-イル)ムチリン

第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-12-(2- プロピン-1-イル)-4-エピムチリン

 実施例2の第一工程に従って、2.00 g(5.67 mmol )の(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニ -3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-4- エピムチリン、プロパルギルブロミド0.51 mL( 6.81 mmol)、およびカリウムビス(トリメチルシ リル)アミド(0.5 mol/Lトルエン溶液)13.6 mL(6.81 mmol)を用いて反応を行い、得られた残渣をシ リカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ :酢酸エチル=4:1)にて精製し、2.32 gの黄色油 の表題化合物を得た(収率100%)。
MS (FAB + ) m/z:329 (MH + -HOCH 2 OCH 3 ).
HRMS (FAB + ) for C 22 H 33 O 2 (MH + -HOCH 2 OCH 3 ):calcd,.329.2481; found, 329.2467.

第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-12-(1- プロピン-1-イル)-4-エピムチリン

 第一工程の化合物(13.3 g、34.0 mmol)のテトラ ヒドロフラン溶液(150 mL)に、氷冷下カリウム t-ブトキシド3.82 g(34.0 mmol)を加え、自然昇温 させながら12時間攪拌した。反応混合物を希 エン酸水溶液に注ぎ溶媒を減圧留去した。 渣を酢酸エチル抽出(100 mLx3)し、合した有 層を飽和食塩水洗浄(50 mL)し、無水硫酸マグ ネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得 られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ フィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:1)にて精製し 13.2 gの黄色油状の表題化合物を得た(収率99% )。
MS (FAB + ) m/z:391 (MH + ).
HRMS (FAB + ) for C 24 H 39 O 4 (MH + ):calcd, 391.2848; found, 391.2871.

第三工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-12-(1- プロペン-1-イル)-4-エピムチリン

第二工程の化合物(13.2 g、33.8 mmol)のトルエ 溶液(250 mL)にLindlar触媒1.30 g(10%重量)を添加 、常温下98.1 KPaにて5時間接触還元に付した 。反応混合物をセライトろ過し、残渣を酢酸 エチルにて洗浄した。合したろ液を減圧留去 し、13.3 gの無色油状物である表題化合物を た(収率100%)。
MS (FAB + ) m/z:393 (MH + ).
HRMS (FAB + ) for C 24 H 41 O 4 (MH + ):calcd, 393.3005; found, 393.3010.

第四工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-11-オキソ-12-(1-プロペン-1-イル)-4-エ ピムチリン

実施例2の第二工程に従って、第三工程の化 物(13.3 g、33.9 mmol)、およびp-トルエンスル ン酸1水和物(6.44 g、33.9 mmol)を用いて反応を 行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロ マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)に 精製し、10.1 gの無色粉末状物である表題化 物を得た(収率86%)。
MS (FAB + ) (m/z):331 (MH + -H 2 O).
HRMS (FAB + )for C 22 H 35 O 2  (MH + -H 2 O):calcd, 331.2637; found, 331.2645.

第五工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-11-オキソ-12-(1-プロペン-1-イル)-14-[1 -(2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル)ピペリ ジン-4-カルボニル]カルバモイル-4-エピムチ ン

 第四工程の化合物450 mg(1.29 mmol)の塩化メチ レン溶液(13 mL)に、室温攪拌下シアン酸銀484 mg(3.23 mmol)を加え、アルゴン雰囲気、-40℃攪 拌下、参考例1のカルボン酸591 mg(1.94 mmol)と 化オキザリルから調製した酸塩化物、およ トリエチルアミン0.27 mL(1.94 mmol)を加え、 然昇温させながら遮光(アルミホイル)下15時 攪拌した。遮光を止め、反応混合物に酢酸 チル(13 mL)、およびセライト(4.84 g)を加え 15分攪拌した。反応混合物をセライトろ過し 、残渣を酢酸エチル洗浄した。合した有機層 を減圧留去し、残渣に水を加えて酢酸エチル 抽出した(40 mLx3)。合した有機層を飽和食塩 洗浄(40 mL)し、無水硫酸マグネシウム乾燥し 、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシ リカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ :酢酸エチル=2:1)にて精製し、449 mgの無色粉 状の表題化合物を得た(収率51%)。
MS (ESI - ) m/z:675.2 (MH - ).
HRMS (ESI - ) for C 32 H 46 Cl 3 N 2 O 7 (MH - ):calcd, 675.23706. found, 675.23651.

第六工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-11-オキソ-14-(ピペリジン-4-カルボニ ル)カルバモイル-12-(1-プロペン-1-イル)-4-エピ ムチリン

 第五工程の化合物430 mg(0.63 mmol)に酢酸(4.30 mL)を加え、亜鉛206 mg(3.15 mmol)を添加して25 間室温攪拌した。更に亜鉛を同量添加して26 時間室温攪拌した。反応混合物をセライトろ 過し、残渣を酢酸エチル、および水で洗浄し た。水層を酢酸エチル抽出(10 mLx3)し、合し 有機層を希クエン酸水溶液で抽出した(10 mLx 3)。水層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に えてアルカリ性とした後、酢酸エチル抽出 た(10 mLx3)。合した有機層を飽和食塩水洗浄 (10 mL)し、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ し、溶媒留去し、282 mgの表題化合物を無色 粉末状晶として得た(収率89%)。
MS (ESI + ) m/z: 503.31 (MH + ).
HRMS (ESI + ) for C 29 H 47 N 2 O 5 (MH+):
calcd, 503.34850; found, 503.34896.

第七工程
12-デスエテニル-14-(ピペリジン-4-カルボニル) カルバモイル-12-(1-プロペン-1-イル)ムチリン

 第六工程の化合物(40.0 g、79.6 mmol)のジオキ サン溶液(400 mL)に、氷冷攪拌下濃塩酸(400 mL) を加え、自然昇温しながら約3時間攪拌した 氷冷攪拌下、反応混合液に飽和炭酸水素ナ リウム水溶液を加えてアルカリ性(pHは約8程 )とした後、水層を酢酸エチル抽出した(500  mLx3)。合した有機層を飽和食塩水洗浄(500 mL) 、無水硫酸ナトリウム乾燥し、ろ過し、溶 留去した。得られた残渣をシリカゲルカラ クロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次い 酢酸エチル:メタノール=20:1)にて精製し、29. 7 gの無色粉末状結晶である表題化合物を得 (収率77%)。
MS (ESI + ) m/z: 489.3 (MH + ).
HRMS (ESI + ) for C 28 H 45 N 2 O 5 :calcd, 489.33285 (MH + ); found, 489.33244.

第8工程
14-[1-(3-カルボキシ-1-シクロプロピル-6-フルオ ロ-1,4-ジヒドロ-4-オキソキノリン-7-イル)ピペ リジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-デスエ ニル-12-(1-プロペン-1-イル)ムチリン

 実施例1の方法に従って第7工程の化合物(300 mg、0.614 mmol)と1-シクロプロピル-6,7-ジフル ロ-1,4-ジヒドロ-4-オキソ-3-キノリンカルボン 酸(148 mg、0.558 mmol)のアセトニトリル溶液(6.1  mL)を用いて反応を行い、シリカゲルカラム ロマトグラフィー(クロロホルム/メタノー =50:1→20:1)で精製し、表題化合物(324 mg)を得 (収率79%)。
MS (ESI + ) m/z: 734.4 (MH + ).
HRMS (ESI + ) for C 41 H 53 FN 3 O 8 (MH + ): calcd, 734.38167; found, 734.38163.
1H NMR (400 MHz, CDCl3) d 0.75 (d, J =6.7 Hz, 3H) , 0.98 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.12-2.43 (m, 22H), 1 .39 (s, 3H), 1.42(s, 3H), 1.75 (d, J = 6.1 Hz, 3H ), 3.00-3,10 (m, 2H), 3.35 (t, J = 6.7 Hz, 1H),3.4 0-3.50 (m, 2H), 3.73-3.84 (m, 2H), 5.60 (d,J = 8.0 Hz, 1H), 5.68-5.79 (m,2H), 7.33 (brs, 1H), 7.37 (d,  J = 7.3 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 8. 78(s, 1H), 15.04 (s, 1H).

(実施例10)
発明化合物72~112を実施例9と同様な操作によ 合成した。

(参考例3)
S-メチル p-トルエンチオスルホネート

 文献記載の方法(Synthesis 2002, 343.)に従って ジメチルジスルフィド400 mg(4.25 mmoL)の塩化 メチレン溶液(12 mL)中に、p-トルエンスルフ ン酸ナトリウム2.42 g(13.6 mmoL)、およびヨウ 2.16 g(8.50 mmoL)を加え、室温下1時間攪拌し 。反応溶液を塩化メチレン(12 mL)で希釈し、 1Mチオ硫酸ナトリウム水溶液をヨウ素の色が 失するまで加えた。有機層を水(10 mL)洗浄 、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、 媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカ ムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル =10:1)にて精製し、1.97 gの無色粉末状物であ 表題化合物を得た(収率100%)。
MS (FAB) (m/z): 203 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 8 H 11 O 2 S 2 (MH + ): 203.0200. Found, 203.0177.

(参考例4)
S-エチル p-トルエンチオスルホネート

 参考例3の方法に従い、ジエチルジスルフィ ド0.60 mL(4.87 mmoL)、p-トルエンスルフィン酸 トリウム2.78 g(15.6 mmoL)、ヨウ素2.47 g(9.74 mm oL)を用いて反応を行い、得られた残渣をシリ カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酸エチル=8:1)にて精製し、2.11 gの無色油状 である表題化合物を得た(収率100%)。
MS (EI) (m/z): 216 (M + ).
HRMS (EI) (m/z): Calcd. for C 9 H 12 O 2 S 2 (M + ): 216.0279. Found, 216.0238.

(参考例5)
S-プロピル p-トルエンチオスルホネート

 参考例3の方法に従って、ジプロピルジスル フィド3.00 g(20.0 mmoL)、p-トルエンスルフィン 酸ナトリウム11.4 g(64.0 mmoL)、およびヨウ素10 .2 g(40.0 mmoL)を用いて反応を行い、得られた 渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー( ヘキサン:酢酸エチル=20:1)にて精製し、9.20 g 黄色油状物である表題化合物を得た(収率100 %)。
MS (EI) (m/z): 230 (M + ).
HRMS (EI) (m/z): Calcd. for C 10 H 14 O 2 S 2 (M + ): 230.0435. Found, 230.0449.

(参考例6)
S-ブチル p-トルエンチオスルホネート

 参考例3の方法に従って、ジブチルジスルフ ィド3.00 g(16.8 mmoL)、p-トルエンスルフィン酸 ナトリウム9.59 g(53.8 mmoL)、およびヨウ素8.53 g(33.6 mmoL)を用いて反応を行い、得られた残 をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ キサン:酢酸エチル=20:1)にて精製し、8.21 gの 色油状物である表題化合物を得た(収率100%)
MS (EI) (m/z): 244 (M + ).
HRMS (EI) (m/z): Calcd. for C 11 H 16 O 2 S 2 (M + ): 244.0592. Found, 244.0595.

(参考例7)
S-ペンタン p-トルエンチオスルホネート

 参考例3の方法に従って、ジペンチルジスル フィド3.00 g(14.5 mmoL)、p-トルエンスルフィン 酸ナトリウム8.27 g(46.4 mmoL)、およびヨウ素7. 36 g(29.0 mmoL)を用いて反応を行い、得られた 渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー( ヘキサン:酢酸エチル=20:1)にて精製し、7.36 g 淡黄色油状物である表題化合物を得た(収率 98%)。
MS (EI) (m/z): 258 (M + ).
HRMS (EI) (m/z): Calcd. for C 12 H 18 O 2 S 2 (M + ): 258.0748. Found, 258.0755.

(参考例8)
S-(2-フルオロ)エタン p-トルエンチオスルホ ート

 2,2-ジチオエタノール3.00 g(19.4 mmoL)のトル ン溶液に、氷冷アルゴン雰囲気下1,8-ジアザ シクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン17.3 mL(116 mmoL)、 いでパーフルオロオクタンスルホニルフル リド16.0
 mL(58.2 mmoL)を滴下し、自然昇温させながら40 時間攪拌した。反応混合物に希クエン酸水溶 液を加えて酢酸エチル抽出(50 mLx3)した。合 た有機層を飽和食塩水洗浄(50 mL)後、ろ過し 、無水硫酸マグネシウム乾燥し、溶媒を留去 した。得られた残渣を参考例6の方法に従っ p-トルエンスルフィン酸ナトリウム11.1 g(62.1  mmoL)、およびヨウ素9.85 g(38.8 mmoL)を用いて 応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラ クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2 0:1)にて精製し、877 mgの黄色油状物である表 化合物を得た(収率10%)。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ) δ 2.47 (s, 3H), 3.26 (t, J = 6.1Hz, 1H), 3.31 (t, J =6.1 Hz, 1H), 4.51 (t, J= 6.4 Hz, 1H), 4.6 2 (t, J = 6.4 Hz,1H), 7.36 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.82 (d, J = 7.9 Hz, 2H).
IR (neat): 1330, 1140 (cm -1 ).
MS (EI) (m/z): 234 (M + ).
HRMS (EI) (m/z): Calcd. for C 9 H 11 FO 2 S 2 (M + ): 234.0185. Found, 234.0186.

(参考例9)
S-(2-t-ブチルジメチルシリルオキシ)エタン p- トルエンチオスルホネート

 2,2-ジチオエタノール3.00 g(19.4 mmoL)の塩化 チレン溶液に、氷冷アルゴン雰囲気下t-ブチ ルジメチルシリルクロリド7.02 g(46.6 mmoL)、 よび2,6-ルチジン13.5 mL(116 mmoL)を加えた。自 然昇温させながら40時間攪拌後、t-ブチルジ チルシリルクロリド4.68 g(31.0 mmoL)、および2 ,6-ルチジン9.04 mL(77.6 mmoL)を加えて6時間攪拌 した。反応混合物に3-(ジメチルアミノ)プロ ルアミン4.88 mL(38.8 mmoL)を加え、0.5時間攪拌 し、希クエン酸水溶液を加えて濃縮した。残 渣を酢酸エチル抽出し(100 mLx3)、合した有機 を飽和食塩水洗浄(100 mL)し、無水硫酸マグ シウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得 れた残渣を参考例6の方法に従ってp-トルエ スルフィン酸ナトリウム11.1 g(62.1 mmoL)、お よびヨウ素9.85 g(38.8 mmoL)を用いて反応を行 、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1)にて精 製し、12.9 gの無色油状物である表題化合物 得た(収率96%)。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ) δ 0.01 (s, 6H), 0.85 (s, 9H),2.45 (s, 3H), 3.12  (t, J =6.1 Hz, 2H), 3.77 (t, J= 6.1 Hz, 2H), 7. 34 (d, J =7.9 Hz, 2H), 7.82 (d, J = 7.9Hz, 2H).
IR (neat): 1330, 1140 (cm -1 ).
MS (CI) (m/z): 347 (MH + ).
HRMS (CI) (m/z): Calcd. for C 15 H 27 O 3 S 2 Si(MH + ): 347.1171. Found, 347.1148.

(参考例10)
S-(2-プロペン) p-トルエンチオスルホネート

 参考例3の方法に従って、アリルジスルフィ ド3.00 g(20.5 mmoL)、p-トルエンスルフィン酸ナ トリウム11.7 g(65.6 mmoL)、およびヨウ素10.4 g( 41.0 mmoL)を用いて反応を行い、得られた残渣 シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキ サン:酢酸エチル=20:1)にて精製し、7.03 gの黒 油状物である表題化合物を得た(収率75%)。
MS (CI) (m/z): 229 (MH + ).
HRMS (CI) (m/z): Calcd. for C 10 H 13 O 2 S 2 (MH + ): 229.0357. Found, 229.0359.

(参考例11)
S-(1-メチル)エタン p-トルエンチオスルホネ ト

 参考例3の方法に従って、ジイソプロピルジ スルフィド3.00 g(20.0 mmoL)、p-トルエンスルフ ィン酸ナトリウム11.4g(64.0 mmoL)、およびヨウ 10.2 g(40.0 mmoL)を用いて反応を行い、得られ た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ ー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1、次いで10:1)にて 精製し、4.29 gの黄色油状物である表題化合 を得た(収率47%)。
MS (EI) (m/z): 230 (M + ).
HRMS (EI) (m/z): Calcd. for C 10 H 14 O 2 S 2 (M + ): 230.0435. Found, 230.0458.

(参考例12)
S-ベンゼン p-トルエンチオスルホネート

 参考例3の方法に従って、ジフェニルジスル フィド3.00 g(13.7 mmoL)、p-トルエンスルフィン 酸ナトリウム7.80 g(43.8 mmoL)、およびヨウ素6. 95 g(27.4 mmoL)を用いて反応を行い、得られた 渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー( ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて精製し、6.20 g 無色粉末状物である表題化合物を得た(収率 86%)。
MS (EI) (m/z): 264 (M + ).
HRMS (EI) (m/z): Calcd. for C 13 H 12 O 2 S 2 (M + ): 264.0279. Found, 264.0245.

(参考例13)
S-(4-クロロ)ベンゼン p-トルエンチオスルホ ート

 参考例3の方法に従って、4-クロロフェニル スルフィド4.00 g(13.9 mmoL)、p-トルエンスル ィン酸ナトリウム7.93 g(44.5 mmoL)、およびヨ ウ素7.06 g(27.8 mmoL)を用いて反応を行い、得 れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ ィー(ヘキサン:酢酸エチル=30:1、次いで10:1) て精製し、3.86 gの無色粉末状物である表題 合物を得た(収率45%)。
MS (EI) (m/z): 298 (M + ).
HRMS (EI) (m/z): Calcd. for C 13 H 11 ClO 2 S 2 (M + ): 297.9889. Found, 297.9909.

(参考例14)
S-(2-ピリジン) p-トルエンチオスルホネート

 参考例3の方法に従って、2,2-ジピリジルジ ルフィド4.00 g(18.2 mmoL)、p-トルエンスルフ ン酸ナトリウム10.4 g(58.2 mmoL)、およびヨウ 9.24 g(36.4 mmoL)を用いて反応を行い、得られ た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ ー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1、次いで4:1)にて 製し、2.12 gの黄色油状物である表題化合物 を得た(収率44%)。
MS (CI) (m/z): 266 (MH + ).
HRMS (CI) (m/z): Calcd. for C 12 H 12 NO 2 S 2 (MH + ): 266.0309. Found, 266.0279.

(参考例15)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12 -ヒドロキシ-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ- 11-オキソ-4-エピムチリン

 特許文献19記載の(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ -12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメト シ-11-オキソ-4-エピムチリン1.00 g(2.84 mmoL) 無水テトラヒドロフラン溶液(60 mL)に、-70℃ アルゴン雰囲気下カリウムビス(トリメチル リル)アミド(0.5 mol/Lトルエン溶液)6.81 mL(3.40  mmoL)を加え、0.5時間攪拌した。同条件下(1R)- (-)-(10-カンファースルホニル)オキサジリジン 0.78 g(3.40
 mmoL)を加え、-50℃まで昇温させながら2.5時 攪拌した。反応混合液に希クエン酸水溶液 加えて減圧留去して、得られた残渣を酢酸 チル抽出した(30 mLx3)。合した有機層を飽和 塩水洗浄(30 mL)し、無水硫酸マグネシウム 燥し
、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシ リカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ :酢酸エチル=4:1)にて精製し、777 mgの無色結 である表題化合物を得た(収率74%)。
MS (FAB) (m/z): 307 (MH + -HOCH 2 CH 3 ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 19 H 31 O 3  (MH + -HOCH 2 CH 3 ):307.2273. Found, 307.2270.

第二工程
(3R)―3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル- 3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-12-( 2-プロピニルオキシ)-4-エピムチリン

 第一工程の化合物500 mg(1.36 mmoL)のN,N-ジメ ルホルムアミド溶液(10 mL)に、室温下水素化 ナトリウム(60%油状物)109 mg(2.71 mmoL)を加えて 室温下0.5時間攪拌した。同条件アルゴン雰囲 気下プロパルギルブロミド204 μL(2.71 mmoL)を えて2時間攪拌した。反応混合物に希クエン 酸水溶液を加えて酢酸エチル抽出(10 mLx3)し 合した有機層を飽和食塩水洗浄(10 mL)し、無 水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒を 留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1 )にて精製し、527 mgの黄色油状物である表題 合物を得た(収率96%)。
MS (FAB) (m/z): 345 (MH + -HOCH 2 OCH 3 ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 22 H 33 O 3  (MH + -HOCH 2 OCH 3 ):345.2430. Found, 345.2387.

第三工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-11-オキソ-12-(2-プロピニルオキシ)-4- エピムチリン

 第二工程の化合物527 mg(1.30 mmoL)のメタノー ル溶液(10 mL)に、p-トルエンスルホン酸247 mg( 1.30 mmoL)を加え、室温下48時間攪拌した。反 混合物を減圧留去し、残渣に水を加えて酢 エチル抽出した(10 mLx3)。合した有機層を飽 食塩水洗浄(10 mL)し、無水硫酸マグネシウ 乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた 渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー( キサン:酢酸エチル=2:1)にて精製し、331 mgの 黄色粉末状の表題化合物を得た(収率70%)。
MS (CI) (m/z): 363 (MH + ).
HRMS (CI) (m/z): Calcd. for C 22 H 35 O 4  (MH + ):363.2535. Found, 363.2511.

(参考例16)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3, 12-ジメトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ- 4-エピムチリン

 参考例15の第二工程の方法に従って、参考 15の第一工程の化合物518 mg(1.41 mmoL)、水素 ナトリウム(60%油状物)112 mg(2.81 mmoL)、およ ヨウ化メチル175μL(2.81 mmoL)を用いて反応を い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロ トグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて 製し、537 mgの無色油状物である表題化合物 を得た(収率100%)。
MS (FAB) (m/z): 321 (MH + -HOCH 2 OCH 3 ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 20 H 33 O 3  (MH + -HOCH 2 OCH 3 ):321.2430. Found, 321.2394.

第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3, 12-ジメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン

 参考例15の第三工程の方法に従って、第一 程の化合物239 mg(0.62 mmoL)、およびp-トルエ スルホン酸119 mg(0.62 mmoL)を用いて反応を行 、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精 製し、174 mgの無色粉末状物である表題化合 を得た(収率82%)。
MS (FAB) (m/z): 339 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 20 H 35 O 4  (MH + ):339.2535. Found, 339.2508.

(参考例16)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-12-(2- プロペニル)オキシ-4-エピムチリン

 参考例15の第二工程の方法に従って、参考 15の第一工程の化合物500 mg(1.36 mmoL)、水素 ナトリウム(60%油状物)109 mg(2.71mmoL)、および リルブロミド235 μL(2.71 mmoL)を用いて反応 行い、得られた残渣をシリカゲルカラムク マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)に 精製し、554 mgの黄色油状の表題化合物を得 た(収率100%)。
MS (FAB) (m/z): 347 (MH + -HOCH 2 OCH 3 ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 22 H 35 O 3
(MH + -HOCH 2 OCH 3 ):347.2586. Found, 347.2623.

第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-11-オキソ-12-(2-プロペニル)オキシ-4- エピムチリン

 参考例15の第三工程の方法に従って、第一 程の化合物554 mg(1.36 mmoL)、およびp-トルエ スルホン酸258 mg(1.36 mmoL)を用いて反応を行 、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精 製し、338 mgの無色粉末状物である表題化合 を得た(収率68%)。
MS (FAB) (m/z): 365 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 22 H 37 O 4  (MH + ):365.2692. Found, 365.2670.

(参考例17)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-1-デオキシ-12-デスエテニル-12- エトキシ-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11- キソ-4-エピムチリン

 参考例15の第二工程の方法に従って、参考 15の第一工程の化合物500 mg(1.36 mmoL)、水素 ナトリウム(60%油状物)109 mg(2.71 mmoL)、およ ヨードエタン217 μL(2.71 mmoL)を用いて反応を 行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロ マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)に 精製し、537 mgの無色油状の表題化合物を得 (収率100%)。
MS (FAB) (m/z): 335 (MH + -HOCH 2 OCH 3 ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 21 H 35 O 3  (MH + -HOCH 2 OCH 3 ):335.2586. Found, 335.2552.

第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12 -エトキシ-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリ

 参考例15の第三工程の方法に従って、第一 程の化合物537 mg(1.36 mmoL)、およびp-トルエ スルホン酸258 mg(1.36 mmoL)を用いて反応を行 、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精 製し、118 mgの無色油状物である表題化合物 得た(収率25%)。
MS (FAB) (m/z): 353 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 21 H 37 O 4  (MH + ):353.2692. Found, 353.2667.

(参考例18)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12 -(2-フルオロエトキシ)-3-メトキシ-14-メトキシ メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン

 参考例15の第二工程の方法に従って、参考 15の第一工程の化合物500mg(1.36 mmoL)、水素化 トリウム(60%油状物)109 mg(2.71 mmoL)、および1 -ブロモ-2-フルオロエタン345 mg(2.71 mmoL)を用 て反応を行い、得られた残渣をシリカゲル ラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エ ル=8:1、次いでヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて 製し、86.4 mgの無色油状の表題化合物を得 (収率15%)。
MS (FAB) (m/z): 353 (MH + -HOCH 2 OCH 3 ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 21 H 34 FO 3  (MH + -HOCH 2 OCH 3 ):353.2492. Found, 353.2494.

第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12 -(2-フルオロエトキシ)-3-メトキシ-11-オキソ-4- エピムチリン

 参考例15の第三工程の方法に従って、第一 程の化合物86.4 mg(0.21 mmoL)、およびp-トルエ スルホン酸39.6 mg(0.21 mmoL)を用いて反応を い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロ トグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて 製し、52.8 mgの無色粉末状物である表題化 物を得た(収率68%)。
MS (FAB) (m/z): 353 (MH + -H 2 O).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 21 H 34 FO 3  (MH + -H 2 O):353.2492. Found, 353.2517.

(参考例19)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12 -(2,2-ジフルオロエトキシ)-3-メトキシ-14-メト シメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン

 参考例15の第二工程の方法に従って、参考 15の第一工程の化合物500 mg(1.36 mmoL)、水素 ナトリウム(60%油状物)163 mg(4.07 mmoL)、およ ジフルオロエタノールとp-トルエンスルホニ ルクロリドから調製したジフルオロエタノー ルp-トルエンスルホネート481 mg(2.04 mmoL)を用 いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲル カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エ ル=4:1)にて精製し、557 mgの無色油状の表題 合物を得た(収率95%)。
MS (FAB) (m/z): 371 (MH + -HOCH 2 OCH 3 ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 21 H 33 F 2 O 3 (MH + -HOCH 2 OCH 3 ): 371.2398. Found, 371.2364.

第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12 -(2,2-ジフルオロエトキシ)-3-メトキシ-11-オキ -4-エピムチリン

 参考例15の第三工程の方法に従って、第一 程の化合物557 mg(1.29 mmoL)、およびp-トルエ スルホン酸245 mg(1.29 mmoL)を用いて反応を行 、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精 製し、246 mgの無色粉末状物である表題化合 を得た(収率49%)。
MS (FAB) (m/z): 389 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 21 H 35 F 2 O 4 (MH + ): 389.2503. Found, 389.2466.

(参考例20)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12 -エチルチオ-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ- 11-オキソ-4-エピムチリン

 実施例2の第二工程の方法に従って、特許文 献19記載の(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デス テニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11- キソ-4-エピムチリン1.00 g(2.84 mmoL)、参考例4 の化合物738
 mg(3.41 mmoL)、およびカリウムビス(トリメチ シリル)アミド(0.5 mol/Lトルエン溶液)6.82 mL( 3.41 mmoL)を用いて反応を行い、得られた残渣 シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキ サン:酢酸エチル=6:1)にて精製して772 mgの無 油状物である表題化合物を得た(収率60%)。
MS (FAB) (m/z): 413 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 23 H 41 O 4 S (MH + ):413.2726. Found, 413.2753.

第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12 -エチルチオ-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチ ン

 実施例2の第二工程の方法に従って、第一工 程の化合物691 mg(1.67 mmoL)、およびp-トルエン スルホン酸318 mg(1.67 mmoL)を用いて反応を行 、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:1)にて精 し、510 mgの黄色油状物である表題化合物を 得た(収率83%)。
MS (FAB) (m/z): 369 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 21 H 37 O 3 S (MH + ):369.2463. Found, 369.2438.

(参考例21)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-14-メトキシメトキシ-12-メチルスル ニル-11-オキソ-4-エピムチリン

 実施例2の第一工程の化合物500 mg(1.25 mmoL) 塩化メチレン溶液(15 mL)に、氷冷下m-クロロ 安息香酸996 mg(3.75 mmoL)を加え、室温まで昇 温させながら0.5時間攪拌した。反応混合物を セライトろ過し、残渣を塩化メチレン洗浄し た。合した有機層を減圧留去し、残渣に酢酸 エチル(15 mL)を加えて10%亜硫酸水素ナトリウ 水溶液(15 mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水 液(15 mLx3)で洗浄した。有機層を飽和食塩水 浄(15 mL)し、無水硫酸マグネシウム乾燥し ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシ カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル=2:1)にて精製し、478 mgの無色粉末 状物である表題化合物を得た(収率89%)。
MS (FAB) (m/z): 431 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 22 H 39 O 6 S (MH + ):431.2467. Found, 431.2450.

第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-12-メチルスルホニル-11-オキソ-4-エ ムチリン

 実施例2の第二工程の方法に従って、第一工 程の化合物400 mg(0.93 mmoL)、およびp-トルエン スルホン酸177 mg(0.93 mmoL)を用いて反応を行 、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精 し、349 mgの無色粉末状物である表題化合物 を得た(収率97%)。
MS (FAB) (m/z): 369 (MH + -H 2 O).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 20 H 33 O 4 S (MH + -H 2 O):369.2160. Found, 369.2136.

(参考例22)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-12-プ ロピルチオ-4-エピムチリン

 実施例2の第一工程の方法に従って、特許文 献19記載の(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デス テニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11- キソ-4-エピムチリン3.00 g(8.51 mmoL)、参考例5 の化合物2.35 g(10.2 mmoL)、およびカリウムビ (トリメチルシリル)アミド(0.5 mol/Lトルエン 液)20.4 mL(10.2 mmoL)を用いて反応を行い、得 れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ ィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて精製し 3.59 gの黄色油状の表題化合物を得た(収率99% )。
MS (CI) (m/z): 427 (MH + ).
HRMS (CI) (m/z): Calcd. for C 24 H 43 O 4 S (MH + ):427.2882. Found, 427.2903.

第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-11-オキソ-12-プロピルチオ-4-エピム リン

 実施例2の第二工程の方法に従って、第一工 程の化合物3.00 g(7.03 mmoL)、およびp-トルエン スルホン酸1.34 g(7.03 mmoL)を用いて反応を行 、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて精 製し、2.38 gの無色油状物である表題化合物 得た(収率88%)。
MS (FAB) (m/z): 383 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 22 H 39 O 3 S (MH + ):383.2620. Found, 383.2655.

(参考例23)
第一工程
(3R)-3-ブチルチオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デ スエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-1 1-オキソ-4-エピムチリン

 実施例2の第一工程の方法に従って、特許文 献19記載の(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デス テニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11- キソ-4-エピムチリン3.00 g(8.51 mmoL)、参考例6 の化合物2.49 g(10.2 mmoL)、およびカリウムビ (トリメチルシリル)アミド(0.5 mol/Lトルエン 液)20.4 mL(10.2 mmoL)を用いて反応を行い、得 れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ ィー(ヘキサン:酢酸エチル=50:1)にて精製し 3.14 gの無色粉末状物である表題化合物を得 (収率84%)。
MS (FAB) (m/z): 441 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 25 H 45 O 4 S (MH + ):441.3039. Found, 441.3022.

第二工程
(3R)-12-ブチルチオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12- スエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチ ン

 実施例2の第二工程の方法に従って、第一工 程の化合物3.00 g(6.81 mmoL)、およびp-トルエン スルホン酸1.30 g(6.81 mmoL)を用いて反応を行 、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて精 製し、2.71 gの無色油状物である表題化合物 得た(収率100%)。
MS (FAB) (m/z): 397 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 23 H 41 O 3 S (MH + ):397.2776. Found, 397.2791.

(参考例24)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-12-ペ ンチルチオ-4-エピムチリン

 実施例2の第一工程の方法に従って、特許文 献19記載の(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デス テニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11- キソ-4-エピムチリン3.00 g(8.51 mmoL)、参考例7 の化合物2.64 g(10.2 mmoL)、およびカリウムビ (トリメチルシリル)アミド(0.5 mol/Lトルエン 液)20.4 mL(10.2 mmoL)を用いて反応を行い、得 れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ ィー(ヘキサン:酢酸エチル=50:1)にて精製し 3.14 gの無色油状の表題化合物を得た(収率81% )。
MS (FAB) (m/z): 455 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 26 H 47 O 4 S (MH + ):455.3195. Found, 455.3224.

第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-11-オキソ-12-ペンチルチオ-4-エピム リン

 実施例2の第二工程の方法に従って、第一工 程の化合物3.00 g(6.60 mmoL)、およびp-トルエン スルホン酸1.26 g(6.60 mmoL)を用いて反応を行 、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて精 製し、2.61 gの無色油状物である表題化合物 得た(収率96%)。
MS (FAB) (m/z): 411 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 24 H 43 O 3 S (MH + ):411.2933 Found, 411.2927.

(参考例25)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12 -(2-フルオロエチル)チオ-3-メトキシ-14-メトキ シメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン

 実施例2の第一工程の方法に従って、特許文 献19記載の(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デス テニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11- キソ-4-エピムチリン1.00 g(2.84 mmoL)、参考例8 の化合物800 mg(3.41 mmoL)、およびカリウムビ (トリメチルシリル)アミド(0.5 mol/Lトルエン 液)6.82 mL(3.41 mmoL)を用いて反応を行い、得 れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ ィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて精製し 1.14 gの黄色油状物である表題化合物を得た( 収率93%)。
MS(FAB) (m/z): 431 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 23 H 40 FO 4 S (MH + ):431.2631. Found, 431.2666.

第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-2-デスエテニル-12- (2-フルオロエチル)チオ-3-メトキシ-11-オキソ- 4-エピムチリン

 実施例2の第三工程の方法に従って、第一工 程の化合物1.00 g(2.32 mmoL)、およびp-トルエン スルホン酸662 mg(3.48mmoL)を用いて反応を行い 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト ラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて精 し、652 mgの無色粉末状物である表題化合物 得た(収率73%)。
MS (FAB) (m/z): 387 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 21 H 36 FO 3 S (MH + ):387.2369. Found, 387.2367.

(参考例26)
第一工程
(3R)-12-(2-t-ブチルジメチルシリルオキシエチ )チオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニ -3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-4- エピムチリン

 実施例2の第一工程の方法に従って、特許文 献19記載の(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デス テニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11- キソ-4-エピムチリン1.00g(2.84 mmoL)、参考例9 化合物1.18
 g(3.41 mmoL)、およびカリウムビス(トリメチ シリル)アミド(0.5mol/Lトルエン溶液)6.82 mL(3.4 1 mmoL)を用いて反応を行い、得られた残渣を リカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ ン:酢酸エチル=10:1)にて精製し、1.33 gの無色 状物である表題化合物を得た(収率79%)。
MS (FAB) (m/z): 481.5 (MH + -HOCH 2 OCH 3 ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 27 H 49 O 3 SSi (MH + -HOCH 2 OCH 3 ):481.3172. Found, 481.3191.

第二工程
(3R)-12-(2-t-ブチルジメチルシリルオキシエチ )チオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニ -3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン

 実施例2の第二工程の方法に従って、第一工 程の化合物1.10 g(2.03 mmoL)、およびp-トルエン スルホン酸580 mg(3.05 mmoL)を用いて反応を行 た。得られた残渣を塩化メチレンに溶解し 氷冷アルゴン雰囲気下t-ブチルジメチルシリ ルクロリド247 mg(1.82 mmoL)、および2,6-ルチジ 0.21 mL(1.82 mmoL)を加え、自然昇温させなが 144時間攪拌した。反応混合物に希クエン酸 溶液を加え減圧留去して、酢酸エチル抽出 た(15 mLx3)。合した有機層を飽和食塩水洗浄( 15 mL)し、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカ ルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸 エチル=4:1、次いで1:1)にて精製し、680 mgの無 色油状物である表題化合物を得た(収率67%)。
MS (FAB) (m/z): 499 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 27 H 51 O 4 SSi (MH + ):499.3277. Found, 499.3267.

(参考例27)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-12-(2- プロペニル)チオ-4-エピムチリン

 実施例2の第一工程の方法に従って、特許文 献19記載の(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デス テニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11- キソ-4-エピムチリン3.00 g(8.51 mmoL)、参考例1 0の化合物3.88 g(17.0 mmoL)、およびカリウムビ (トリメチルシリル)アミド(0.5 mol/Lトルエン 溶液)20.4 mL(10.2 mmoL)を用いて反応を行い、得 られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ フィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1、次いで4:1) て精製し、376 mgの黄色油状物である表題化 合物を得た(収率10%)。
MS (FAB) (m/z): 425.5 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 24 H 41 O 4 S (MH + ):425.2726. Found, 425.2749.

第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-11-オキソ-12-(2-プロペニル)チオ-4-エ ピムチリン

 実施例2の第二工程の方法に従って、第一工 程の化合物350 mg(0.82 mmoL)、およびp-トルエン スルホン酸234 mg(1.23 mmoL)を用いて反応を行 、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1)にて精 製し、175 mgの無色粉末状物である表題化合 を得た(収率56%)。
MS (FAB) (m/z): 381 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 22 H 37 O 3 S (MH + ):381.2463. Found, 381.2470.

(参考例28)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-14-メトキシメトキシ-12-(1-メチルエ ル)チオ-11-オキソ-4-エピムチリン

 実施例2の第一工程の方法に従って、特許文 献19記載の(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デス テニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11- キソ-4-エピムチリン3.00 g(8.51 mmoL)、参考例1 1の化合物2.35 g(10.2 mmoL)、およびカリウムビ (トリメチルシリル)アミド(0.5 mol/Lトルエン 溶液)20.4 mL(10.2 mmoL)を用いて反応を行い、得 られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ フィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて精製し 2.43 gの黄色油状物である表題化合物を得た (収率67%)。
MS (FAB) (m/z): 427.5 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 24 H 43 O 4 S (MH + ):427.2882. Found, 427.2932.

第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-12-(1-メチルエチル)チオ-11-オキソ-4- エピムチリン

 実施例2の第二工程の方法に従って、第一工 程の化合物2.00 g(4.69 mmoL)、およびp-トルエン スルホン酸1.34 g(7.04 mmoL)を用いて反応を行 、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1)にて精 製し、1.43 gの無色粉末状物である表題化合 を得た(収率80%)。
MS (FAB) (m/z): 383 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 22 H 39 O 3 S
(MH + ):383.2620. Found, 383.2609.

(参考例29)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-12-フ ェニルチオ-4-エピムチリン

 実施例2の第一工程の方法に従って、特許文 献19記載の(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デス テニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11- キソ-4-エピムチリン3.00 g(8.51 mmoL)、参考例1 2の化合物2.70 g(10.2 mmoL)、およびカリウムビ (トリメチルシリル)アミド(0.5 mol/Lトルエン 溶液)20.4 mL(10.2 mmoL)を用いて反応を行い、得 られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ フィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて精製し 3.39 gの無色粉末状物である表題化合物を得 た(収率86%)。
MS (FAB) (m/z): 429.5 (MH + -CH 3 O).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 26 H 37 O 3 S (MH + -CH 3 O):429.2463. Found, 429.2442.

第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-11-オキソ-12-フェニルチオ-4-エピム リン

 実施例2の第二工程の方法に従って、第一工 程の化合物3.00 g(6.51 mmoL)、およびp-トルエン スルホン酸1.86 g(9.77 mmoL)を用いて反応を行 、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて精 製し、2.23 gの無色粉末状物である表題化合 を得た(収率82%)。
MS (FAB) (m/z): 417.6 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 25 H 37 O 3 S (MH + ):417.2463. Found, 417.2433.

(参考例30)
第一工程
(3R)-12-(4-クロロフェニル)チオ-3-デオキソ-11- オキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキ シメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン

 実施例2の第一工程の方法に従って、特許文 献19記載の(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デス テニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11- キソ-4-エピムチリン2.00 g(5.67 mmoL)、参考例1 3の化合物2.03 g(6.80 mmoL)、およびカリウムビ (トリメチルシリル)アミド(0.5 mol/Lトルエン 溶液)13.6 mL(6.80 mmoL)を用いて反応を行い、得 られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ フィー(ヘキサン:酢酸エチル=30:1、次いで20:1) にて精製し、1.57 gの無色粉末状物である表 化合物を得た(収率56%)。
MS (FAB) (m/z): 495 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 27 H 40 ClO 4 S (MH + ):495.2336. Found, 495.2334.

第二工程
(3R)-12-(4-クロロフェニル)チオ-3-デオキソ-11- オキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ -4-エピムチリン

 実施例2の第二工程の方法に従って、第一工 程の化合物1.40 g(2.83 mmoL)、およびp-トルエン スルホン酸808 mg(4.25 mmoL)を用いて反応を行 、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて精 製し、1.02 gの無色粉末状物である表題化合 を得た(収率80%)。
MS (FAB) (m/z): 433 (MH + -H 2 O).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 25 H 34 ClO 2 S (MH + -H 2 O):433.1968. Found, 433.1995.

(参考例31)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-12-(2- ピリジル)チオ-4-エピムチリン

 実施例2の第一工程の方法に従って、特許文 献19記載の(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デス テニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11- キソ-4-エピムチリン2.00 g(5.67 mmoL)、参考例1 4の化合物1.80 g(6.80 mmoL)、およびカリウムビ (トリメチルシリル)アミド(0.5 mol/Lトルエン 溶液)13.6 mL(6.80 mmoL)を用いて反応を行い、得 られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ フィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて精製し 2.10 gの無色油状物である表題化合物を得た (収率80%)。
MS (FAB) (m/z): 462 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 26 H 40 NO 4 S (MH + ):462.2678. Found, 462.2673.

第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-11-オキソ-12-(2-ピリジル)チオ-4-エピ ムチリン

 実施例2の第二工程の方法に従って、第一工 程の化合物2.00 g(4.33 mmoL)、およびp-トルエン スルホン酸1.24 g(6.50 mmoL)を用いて反応を行 、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:1)にて精 し、1.17 gの無色油状物である表題化合物を 得た(収率65%)。
MS (FAB) (m/z): 418 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 24 H 36 NO 3 S (MH + ):418.2416. Found, 418.2439.
(参考例32)

第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-14-メトキシメトキシ-12-メチルスル ィニル-11-オキソ-4-エピムチリン

 実施例2の第一工程の化合物500 mg(1.25 mmoL) 塩化メチレン溶液(15 mL)に、-70℃下m-クロロ 安息香酸366 mg(1.38 mmoL)を加え、0.67時間攪 した。反応混合物をセライトろ過し、残渣 塩化メチレン洗浄した。合した有機層を減 留去し、残渣に酢酸エチル(15 mL)を加えて10% 亜硫酸水素ナトリウム水溶液(15mL)、飽和炭酸 水素ナトリウム水溶液(15 mLx3)で洗浄した。 機層を飽和食塩水洗浄(15 mL)し、無水硫酸マ グネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグ ラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精製 、314 mgの無色粉末状の表題化合物を得た(収 率61%)。
MS (FAB) (m/z): 415 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 22 H 39 O 5 S (MH + ):415.2518. Found, 415.2534.

第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-14-メトキシメトキシ-12-メルカプト- 11-オキソ-4-エピムチリン

 文献の方法(Tetrahedron Lett. 1984, 25,
1753.)に従って、第一工程の化合物100 mg(0.24 m moL)のトリフルオロ酢酸溶液(3 mL)を40℃にて1. 5時間加熱攪拌した。冷後反応混合物を減圧 去し、残渣にメタノール(2.5 mL)、およびト エチルアミン(2.5 mL)を加え、室温下4時間攪 した。反応混合物を減圧留去して、得られ 残渣に酢酸エチル(3 mL)を加え、飽和塩化ア ンモニウム水溶液(3 mL)、次いで飽和食塩水(3  mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム乾燥し ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシ カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン :酢酸エチル=2:1)にて精製し、88.1 mgの無色粉 状物である表題化合物を得た(収率95%)。
MS (EI) (m/z): 384 (M + ).
HRMS (EI) (m/z): Calcd. for C 21 H 36 O 4 S (M + ):384.2334. Found, 384.2340.

第三工程
(3R)-12-(2-クロロエチル)チオ-3-デオキソ-11-デ キシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシ メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン

 参考例15の第二工程の方法に従って、第二 程の化合物1.00 g(2.60 mmoL)、水素化ナトリウ (60%油状物)156 mg(3.90 mmoL)、および1-ブロモ-2 -クロロエタン0.32 mL(3.90 mmoL)を用いて反応を 行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロ マトグラフィー(ヘキサン:アセトン=100:1)にて 精製し、937 mgの無色油状物である表題化合 を得た(収率81%)。
MS (FAB) (m/z): 447.5 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 23 H 40 ClO 4 S (MH + ):447.2336. Found, 447.2344.

第四工程
(3R)-12-(2-クロロエチル)チオ-3-デオキソ-11-デ キシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-4- エピムチリン

 実施例2の第二工程の方法に従って、第三工 程の化合物900 mg(2.01 mmoL)、およびp-トルエン スルホン酸574 mg(3.02 mmoL)を用いて反応を行 、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精 し、585 mgの無色油状物である表題化合物を 得た(収率72%)。
MS (FAB) (m/z): 385 (MH + -H 2 O).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 21 H 34 ClO 2 S (MH + -H 2 O):385.1968. Found, 385.1956.

(参考例33)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-12-(2, 2,2-トリフルオロエチル)チオ-4-エピムチリン

 参考例32の第三工程の方法に従って、参考 32の第二工程の化合物1.00 g(2.60 mmoL)、水素 ナトリウム(60%油状物)156 mg(3.90 mmoL)、およ ヨウ化2,2,2-トリフルオロエタン0.38 mL(3.90 mm oL)を用いて反応を行い、得られた残渣をシリ カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酸エチル=20:1)にて精製し、1.00 gの無色粉末 状物である表題化合物を得た(収率82%)。
MS (FAB) (m/z): 467 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 23 H 38 F 3 O 4 S(MH + ): 467.2443. Found, 467.2441.

第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-11-オキソ-12-(2,2,2-トリフルオロエチ ル)チオ-4-エピムチリン

 実施例2の第二工程の方法に従って、第一工 程の化合物950 mg(2.04 mmoL)、およびp-トルエン スルホン酸582 mg(3.06 mmoL)を用いて反応を行 、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1、次い 1:4)にて精製し、443 mgの無色粉末状物である 表題化合物を得た(収率51%)。
MS (FAB) (m/z): 423 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 21 H 34 F 3 O 3 S(MH + ): 423.2181. Found, 423.2218.

(参考例34)
第一工程
(3R)-12-ベンゾイルチオ-3-デオキソ-11-デオキシ -12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメト シ-11-オキソ-4-エピムチリン

 参考例32の第三工程の方法に従って、参考 32の第二工程の化合物1.00 g(2.60 mmoL)、水素 ナトリウム(60%油状物)156 mg(3.90 mmoL)、およ 塩化ベンゾイル0.45 mL(3.90 mmoL)を用いて反応 を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムク ロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=30:1) て精製し、1.08 gの無色油状物である表題化 合物を得た(収率85%)。
MS (FAB) (m/z): 489 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 28 H 41 O 5 S (MH + ):489.2675. Found, 489.2719.

第二工程
(3R)-12-ベンゾイルチオ-3-デオキソ-11-デオキシ -12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピ チリン

 実施例2の第二工程の方法に従って、第一工 程の化合物1.00 g(2.05 mmoL)、およびp-トルエン スルホン酸586 mg(3.08 mmoL)を用いて反応を行 、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:1、次い 4:1)にて精製し、780 mgの無色粉末状物である 表題化合物を得た(収率86%)。
MS (FAB) (m/z): 445 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 26 H 37 O 4 S (MH + ):445.2413. Found, 445.2441.

(参考例35)
第一工程
(3R)-12-ベンジルチオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12 -デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキ -11-オキソ-4-エピムチリン

 参考例32の第三工程に従って、参考例32の第 二工程の化合物1.00 g(2.60 mmoL)、水素化ナト ウム(60%油状物)156 mg(3.90 mmoL)、および臭化 ンジル0.46 mL(3.90 mmoL)を用いて反応を行い、 得られた残渣にジイソプロピルエーテルを加 えて洗浄後吸引ろ過し、1.07 gの無色粉末状 である表題化合物を得た(収率87%)。
MS (FAB) (m/z): 475 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 28 H 43 O 4 S (MH + ):475.2882. Found, 475.2899.

第二工程
(3R)-12-ベンジルチオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12 -デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピム リン

 実施例2の第二工程の方法に従って、第一工 程の化合物1.00 g(2.11 mmoL)、およびp-トルエン スルホン酸603 mg(3.17 mmoL)を用いて反応を行 、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1、6:1、 いで4:1)にて精製し、566 mgの無色粉末状物 ある表題化合物を得た(収率62%)。
MS (FAB) (m/z): 413 (MH + -H 2 O).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 26 H 37 O 2 S (MH + -H 2 O):413.2514. Found, 413.2491.

(参考例36)
第一工程
(3R)-12-(3-ベンゾイルオキシ)プロピルチオ-3-デ オキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキ -14-メトキシメトキシ-11-オキソ-4-エピムチ ン

 参考例32の第三工程の方法に従って、参考 32の第二工程の化合物1.25 g(3.25 mmoL)、水素 ナトリウム(60%油状物)195 mg(4.88 mmoL)、およ 安息香酸3-ブロモプロピル2.27 g(9.75 mmoL)を いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲ カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エ チル=10:1)にて精製し、1.54 gの無色油状物で る表題化合物を得た(収率87%)。
MS (FAB) (m/z): 547 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 31 H 47 O 6 S (MH + ):547.3093. Found, 547.30.

第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12 -(3-ヒドロキシ)プロピルチオ-3-メトキシ-14-メ トキシメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン

 第一工程の化合物1.53 g(2.80 mmoL)の無水メタ ノール溶液(28 mL)に、氷冷アルゴン雰囲気下 酸カリウム774 mg(5.60 mmoL)を加え、自然昇温 させながら1.5時間攪拌した。反応混合物をセ ライトろ過し、残渣を酢酸エチル洗浄した。 合した有機層を減圧留去して、残渣に希クエ ン酸水溶液(10mL)を加えて酢酸エチル抽出(10 m Lx3)した。合した有機層を飽和食塩水洗浄(10  mL)し、無水硫酸ナトリウム乾燥し、ろ過し、 溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカ ラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチ =4:1、次いで1:1)にて精製し、1.13 gの無色油 物である表題化合物を得た(収率91%)。
MS (FAB) (m/z): 442 (M + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 24 H 42 O 5 S (M + ):442.2753. Found, 442.2769.

第三工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12 -(3-フルオロ)プロピルチオ-3-メトキシ-14-メト キシメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン

 第二工程の化合物1.10 g(2.49 mmoL)のトルエン 溶液(25 mL)に、氷冷アルゴン雰囲気下1,8-ジア ザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン1.12 mL(7.47 mmoL) 、次いでパーフルオロオクタンスルホニルフ ルオリド1.03 mL(3.74 mmoL)を滴下し、自然昇温 せながら1.5時間攪拌した。反応混合物に希 エン酸水溶液(20 mL)を加えて酢酸エチル抽 (30 mLx3)した。合した有機層を飽和食塩水(30 mL)洗浄後、無水硫酸ナトリウム乾燥し、ろ し、溶媒を留去した。得られた残渣をシリ ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢 酸エチル=4:1)にて精製し、197 mgの黄色油状物 である表題化合物を得た(収率18%)。
MS (FAB) (m/z): 445 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 24 H 42 FO 4 S (MH + ):445.2788. Found, 445.2768.

第四工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-12-(3-フルオロ)プロピルチオ-11-オキ ソ-4-エピムチリン

 実施例2の第二工程の方法に従って、第三工 程の化合物187 mg(0.42 mmoL)、およびp-トルエン スルホン酸120 mg(0.63 mmoL)を用いて反応を行 、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精 し、143 mgの無色粉末状物である表題化合物 を得た(収率85%)。
MS (FAB) (m/z): 383 (MH + -H 2 O).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 22 H 36 FO 2 S (MH + -H 2 O):383.2420. Found, 383.2424.

(参考例37)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-14-メトキシメトキシ-12-{エキソ-8’- メチル-8’-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カ ボニル}チオ-11-オキソ-4-エピムチリン

 参考例32の第三工程の方法に従って、参考 32の第二工程の化合物5.00 g(13.0 mmoL)、水素 ナトリウム(60%油状物)780 mg(19.5 mmoL)、およ 特許記載の方法(WO2005023257)により合成したト ロピン-3-メシレート3.14 g(14.3 mmoL)を用いて 応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラ クロマトグラフィー(NH、ヘキサン:酢酸エチ =10:1、次いで4:1)にて精製し、2.41 gの無色油 状物である表題化合物を得た(収率37%)。
MS (FAB) (m/z): 508.5 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 29 H 50 NO 4 S (MH + ):508.3461. Found, 508.3482.

第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3- メトキシ-12-{エキソ-8’-メチル-8’-アザビシ ロ[3.2.1]オクタン-3-カルボニル}チオ-11-オキ -4-エピムチリン

 実施例2の第二工程の方法に従って、第一工 程の化合物2.40 g(4.73 mmoL)、およびp-トルエン スルホン酸2.24 g(11.8 mmoL)を用いて反応を行 、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ グラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エ ル:メタノール=20:1)にて精製し、1.07 gの無色 粉末状物である表題化合物を得た(収率49%)。
MS (FAB) (m/z): 464 (MH + ).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C 27 H 46 NO 3 S (MH + ):464.3198. Found, 464.3242.

(試験例)
 MIC[最小発育阻止濃度(MIC, minimum inhibitory co ncentration)]の測定は、NCCLS寒天平板希釈法   (Methodsfor dilution antimicrobial susceptibility testsf or bacteria that growaerobically; approved standard-six th edition. NCCLS. 2003, M7-A6, Vol. 23 (No.2).)に じて行った。その結果、本発明化合物が優 た抗菌活性を有することを見出した。
 本発明に係る化合物は、特にメチシリン耐 ブドウ球菌(例えば、methicillin-resistant Staphyl ococcus aureus L39)、キノロン‐メチシリン耐性 ブドウ球菌(例えば、Staphylococcus aureus OITI MR 1-1002)、ペニシリン耐性肺炎球菌(例えば、peni cillin-resistant Streptococcus pneumoniae PR44)、キノ ン耐性肺炎球菌(例えば、Streptococcus pneumonia e No.55)、バンコマイシン耐性腸球菌(例えば Enterococcus faecium A2280)などの薬剤耐性グラム 陽性菌に対し強い抗菌活性を示す。

 本発明に係る化合物は、各種薬剤耐性菌 含むグラム陽性菌およびグラム陰性菌が関 する感染症に有用である。