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Patent Searching and Data


Title:
NONVOLATILE STORAGE DEVICE AND METHOD FOR MANUFACTURING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/118926
Kind Code:
A1
Abstract:
A nonvolatile storage device is provided with a substrate; a first electrode which extends in a first direction on the substrate; a second electrode which extends in a second direction intersecting the first direction and is arranged on the first electrode; a third electrode which extends in a third direction intersecting the second direction and is arranged on the second electrode; a first storage section which is arranged between the first electrode and the second electrode and has a first oxygen composition ratio and a first layer thickness; and a second storage section which is arranged between the second electrode and the third electrode and has at least a second oxygen composition ratio different from the first oxygen composition ratio or a second layer thickness different from the first layer thickness.

Inventors:
FUKUMIZU HIROYUKI (JP)
BOTA NORIKO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/065589
Publication Date:
October 01, 2009
Filing Date:
August 29, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOSHIBA KK (JP)
FUKUMIZU HIROYUKI (JP)
BOTA NORIKO (JP)
International Classes:
H01L27/10; H01L45/00; H01L49/00
Domestic Patent References:
WO2006075574A12006-07-20
Foreign References:
JP2007165873A2007-06-28
JP2007149170A2007-06-14
JP2005347468A2005-12-15
Attorney, Agent or Firm:
HYUGAJI, MASAHIKO (JP)
Masahiko Hiugaji (JP)
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Claims:
 基板と、
 第1の方向に延在し、前記基板の上に設けられた第1の電極と、
 前記第1の方向と交差する第2の方向に延在し、前記第1の電極の上に設けられた第2の電極と、
 前記第2の方向と交差する第3の方向に延在し、前記第2の電極の上に設けられた第3の電極と、
 前記第1の電極と前記第2の電極との間に設けられ、第1の酸素組成比及び第1の層厚を有する第1の記憶部と、
 前記第2の電極と前記第3の電極との間に設けられ、前記第1の酸素組成比と異なる第2の酸素組成比及び前記第1の層厚と異なる第2の層厚の少なくともいずれかを有する第2の記憶部と、
 を備えたことを特徴とする不揮発性記憶装置。
 前記第2の酸素組成比は、前記第1の酸素組成比よりも低いことを特徴とする請求項1記載の不揮発性記憶装置。
 第2の層厚は、前記第1の層厚より厚いことを特徴とする請求項1記載の不揮発性記憶装置。
 前記第1の電極と前記第1の記憶部との間、及び、前記第2の電極と前記第1の記憶部との間、の少なくともいずれかに設けられた第1のスイッチング素子部と、
 前記第2の電極と前記第2の記憶部との間、及び、前記第3の電極と前記第2の記憶部との間、の少なくともいずれかに設けられた第2のスイッチング素子部と、
 をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の不揮発性記憶装置。
 前記第2のスイッチング素子部の酸素組成比は、前記第1のスイッチング素子部の酸素組成比とは異なることを特徴とする請求項1記載の不揮発性記憶装置。
 基板と、
 第1の方向に延在し、前記基板の上に設けられた第1の電極と、
 前記第1の方向と交差する第2の方向に延在し、前記第1の電極の上に設けられた第2の電極と、
 第3の方向に延在し、前記第2の電極の上に設けられた第3の電極と、
 前記第3の方向と交差する第4の方向に延在し、前記第3の電極の上に設けられた第4の電極と、
 前記第1の電極と前記第2の電極との間に設けられ、第1の酸素組成比及び第1の層厚を有する第1の記憶部と、
 前記第3の電極と前記第4の電極との間に設けられ、前記第1の酸素組成比と異なる第2の酸素組成比及び前記第1の層厚と異なる第2の層厚の少なくともいずれかを有する第2の記憶部と、
 を備えたことを特徴とする不揮発性記憶装置。
 前記第2の酸素組成比は、前記第1の酸素組成比よりも低いことを特徴とする請求項6記載の不揮発性記憶装置。
 第2の層厚は、前記第1の層厚より厚いことを特徴とする請求項6記載の不揮発性記憶装置。
 前記第1の電極と前記第1の記憶部との間、及び、前記第2の電極と前記第1の記憶部との間、の少なくともいずれかに設けられた第1のスイッチング素子部と、
 前記第3の電極と前記第2の記憶部との間、及び、前記第4の電極と前記第2の記憶部との間、の少なくともいずれかに設けられた第2のスイッチング素子部と、
 をさらに備えたことを特徴とする請求項6記載の不揮発性記憶装置。
 前記第2のスイッチング素子部の酸素組成比は、前記第1のスイッチング素子部の酸素組成比とは異なることを特徴とする請求項6記載の不揮発性記憶装置。
 基板上に、第1の方向に延在する第1の電極を形成する工程と、
 前記第1の電極の上に第1の酸素組成比及び第1の層厚を有する第1の記憶部を形成する工程と、
 前記第1の記憶部の上に設けられ、前記第1の方向と交差する第2の方向に延在する第2の電極を形成する工程と、
 前記第2の電極の上に前記第1の酸素組成比と異なる第2の酸素組成比及び前記第1の層厚と異なる第2の層厚の少なくともいずれかを有する第2の記憶部を形成する工程と、
 前記第2の記憶部の上に設けられ、前記第2の方向と交差する方向に延在する第3の電極を形成する工程と、
 を備えたことを特徴とする不揮発性記憶装置の製造方法。
 前記第2の記憶部を形成する工程は、前記第1の記憶部を形成する工程で用いるガスとは異なる組成のガスを用いて気相成膜する工程を含むことを特徴とする請求項11記載の不揮発性記憶装置の製造方法。
 前記第2の記憶部を形成する工程は、前記第1の記憶部を形成する工程で用いるターゲットと同じターゲットを用いることを特徴とする請求項11記載の不揮発性記憶装置の製造方法。
 前記第1の記憶部を形成する工程における前記第1の記憶部となる膜を形成した後の処理における雰囲気ガスの組成と、
 前記第2の記憶部を形成する工程における前記第2の記憶部となる膜を形成した後の処理における雰囲気ガスの組成と、
 が異なることを特徴とする請求項11記載の不揮発性記憶装置の製造方法。
 前記第1の電極と前記第1の記憶部との間、及び、前記第2の電極と前記第1の記憶部との間、の少なくともいずれかに、第1のスイッチング素子部を形成する工程と、
 前記第2の電極と前記第2の記憶部との間、及び、前記第3の電極と前記第2の記憶部との間、の少なくともいずれかに、前記第1のスイッチング素子部の酸素組成比とは異なる第2のスイッチング素子部を形成する工程と、
 をさらに備えたことを特徴とする請求項11記載の不揮発性記憶装置の製造方法。
 基板上に、第1の方向に延在する第1の電極を形成する工程と、
 前記第1の電極の上に第1の酸素組成比及び第1の層厚を有する第1の記憶部を形成する工程と、
 前記第1の記憶部の上に設けられ、前記第1の方向と交差する第2の方向に延在する第2の電極を形成する工程と、
 前記第2の電極の上に設けられ、前記第2の電極と交差する方向に延在する第3の電極を形成する工程と、
 前記第3の電極の上に前記第1の酸素組成比と異なる第2の酸素組成比及び前記第1の層厚と異なる第2の層厚の少なくともいずれかを有する第2の記憶部を形成する工程と、
 前記第2の記憶部の上に設けられ、前記第3の電極と交差する方向に延在する第4の電極を形成する工程と、
 を備えたことを特徴とする不揮発性記憶装置の製造方法。
 前記第2の記憶部を形成する工程は、前記第1の記憶部を形成する工程で用いるガスとは異なる組成のガスを用いて気相成膜する工程を含むことを特徴とする請求項16記載の不揮発性記憶装置の製造方法。
 前記第2の記憶部を形成する工程は、前記第1の記憶部を形成する工程で用いるターゲットと同じターゲットを用いることを特徴とする請求項16記載の不揮発性記憶装置の製造方法。
 前記第1の記憶部を形成する工程における前記第1の記憶部となる膜を形成した後の処理における雰囲気ガスの組成と、
 前記第2の記憶部を形成する工程における前記第2の記憶部となる膜を形成した後の処理における雰囲気ガスの組成と、
 が異なることを特徴とする請求項16記載の不揮発性記憶装置の製造方法。
 前記第1の電極と前記第1の記憶部との間、及び、前記第2の電極と前記第1の記憶部との間、の少なくともいずれかに、第1のスイッチング素子部を形成する工程と、
 前記第3の電極と前記第2の記憶部との間、及び、前記第4の電極と前記第2の記憶部との間、の少なくともいずれかに、前記第1のスイッチング素子部の酸素組成比とは異なる第2のスイッチング素子部を形成する工程と、
 をさらに備えたことを特徴とする請求項16記載の不揮発性記憶装置の製造方法。
Description:
不揮発性記憶装置及びその製造 法

 本発明は、不揮発性記憶装置及びその製 方法に関する。

 不揮発性記憶装置として多用されているフ ッシュメモリは、集積度の向上に対して限 があるとされている。フラッシュメモリよ 高集積度が可能な不揮発性記憶装置として 例えば電気抵抗が可変の記憶部を2枚の電極 に挟んだ構成の、クロスポイント型不揮発性 記憶装置が注目されている(特許文献1)。そし て、このクロスポイント型不揮発性記憶装置 を積層した3次元構造の不揮発性記憶装置も る。 
 この場合、1層目の記憶部と、その上に積層 された2層目以降の記憶部とでは、製造工程 の処理等に伴う履歴(例:熱履歴)が異なるた 、電気特性が異なってしまい、記憶保持と み出しの安定した動作がし難いという問題 あった。

特開2007-184419号公報

 本発明の目的は、製造工程中の処理等に う履歴の影響による特性の差異を縮小し、 定した動作を実現した、記憶部が積層され 不揮発性記憶装置とその製造方法を提供す ことにある。

 本発明の一態様によれば、基板と、第1の 方向に延在し、前記基板の上に設けられた第 1の電極と、前記第1の方向と交差する第2の方 向に延在し、前記第1の電極の上に設けられ 第2の電極と、前記第2の方向と交差する第3 方向に延在し、前記第2の電極の上に設けら た第3の電極と、前記第1の電極と前記第2の 極との間に設けられ、第1の酸素組成比及び 第1の層厚を有する第1の記憶部と、前記第2の 電極と前記第3の電極との間に設けられ、前 第1の酸素組成比と異なる第2の酸素組成比及 び前記第1の層厚と異なる第2の層厚の少なく もいずれかを有する第2の記憶部と、を備え たことを特徴とする不揮発性記憶装置が提供 される。

 また、本発明の他の一態様によれば、基 と、第1の方向に延在し、前記基板の上に設 けられた第1の電極と、前記第1の方向と交差 る第2の方向に延在し、前記第1の電極の上 設けられた第2の電極と、第3の方向に延在し 、前記第2の電極の上に設けられた第3の電極 、前記第3の方向と交差する第4の方向に延 し、前記第3の電極の上に設けられた第4の電 極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間 設けられ、第1の酸素組成比及び第1の層厚 有する第1の記憶部と、前記第3の電極と前記 第4の電極との間に設けられ、前記第1の酸素 成比と異なる第2の酸素組成比及び前記第1 層厚と異なる第2の層厚の少なくともいずれ を有する第2の記憶部と、を備えたことを特 徴とする不揮発性記憶装置が提供される。

 また、本発明の他の一態様によれば、基 上に、第1の方向に延在する第1の電極を形 する工程と、前記第1の電極の上に第1の酸素 組成比及び第1の層厚を有する第1の記憶部を 成する工程と、前記第1の記憶部の上に設け られ前記第1の方向と交差する第2の方向に延 する第2の電極を形成する工程と、前記第2 電極の上に前記第1の酸素組成比と異なる第2 の酸素組成比及び前記第1の層厚と異なる第2 層厚の少なくともいずれかを有する第2の記 憶部を形成する工程と、前記第2の記憶部の に設けられ、前記第2の方向と交差する方向 延在する第3の電極を形成する工程と、を備 えたことを特徴とする不揮発性記憶装置の製 造方法が提供される。

 また、本発明の他の一態様によれば、基 上に、第1の方向に延在する第1の電極を形 する工程と、前記第1の電極の上に第1の酸素 組成比及び第1の層厚を有する第1の記憶部を 成する工程と、前記第1の記憶部の上に設け られ、前記第1の方向と交差する第2の方向に 在する第2の電極を形成する工程と、前記第 2の電極の上に設けられ、前記第2の電極と交 する方向に延在する第3の電極を形成する工 程と、前記第3の電極の上に前記第1の酸素組 比と異なる第2の酸素組成比及び前記第1の 厚と異なる第2の層厚の少なくともいずれか 有する第2の記憶部を形成する工程と、前記 第2の記憶部の上に設けられ、前記第3の電極 交差する方向に延在する第4の電極を形成す る工程と、を備えたことを特徴とする不揮発 性記憶装置の製造方法が提供される。

本発明の第1の実施形態に係る不揮発性 記憶装置の構成を例示する模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る不揮発性 記憶装置の構成を例示する模式的断面図であ る。 本発明の第1の実施形態に係る不揮発性 記憶装置の記憶部に用いられる材料の特性を 例示するグラフ図である。 本発明の第1の実施形態に係る不揮発性 記憶装置の特性を例示するグラフ図である。 本発明の第1の実施形態に係る別の不揮 発性記憶装置の構成を例示する模式図である 。 本発明の第2の実施形態に係る不揮発性 記憶装置の構成を例示する模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る不揮発性 記憶装置の特性を例示するグラフ図である。 本発明の第3の実施形態に係る不揮発性 記憶装置の構成を例示する模式図である。 本発明の第3の実施形態に係る不揮発性 記憶装置の構成を例示する模式的断面図であ る。 本発明の第4の実施形態に係る不揮発 記憶装置の製造方法を例示するフローチャ ト図である。 本発明の第4の実施形態に係る不揮発 記憶装置の製造方法の別の具体例を例示す フローチャート図である。

符号の説明

 10、11、20、30 不揮発性記憶装置
 101 第1の積層段
 105 基板
 106 主面
 110 第1の下側電極(第1の電極)
 120 第1のスイッチング素子部
 130 第1の記憶部
 135 第1の記憶セル部
 140 第1の上側電極(第2の電極)
 180 第1の素子間絶縁領域
 201 第2の積層段
 205 絶縁層
 210 第2の下側電極(第3の電極)
 220 第2のスイッチング素子部
 230 第2の記憶部
 235 第2の記憶セル部
 240 第2の上側電極(第4の電極)(第3の電極)
 280 第2の素子間絶縁領域
 301 第3の積層段
 310 第3の下側電極
 320 第3のスイッチング素子部
 330 第3の記憶部
 335 第3の記憶セル部
 340 第3の上側電極
 380 第3の素子間絶縁領域
 401 第4の積層段
 410 第4の下側電極
 420 第4のスイッチング素子部
 430 第4の記憶部
 435 第4の記憶セル部
 440 第4の上側電極
 480 第4の素子間絶縁領域

 以下、本発明の実施の形態について図面を 照して詳細に説明する。 
 (第1の実施の形態)
 図1は、本発明の第1の実施形態に係る不揮 性記憶装置の構成を例示する模式図である  
 図2は、本発明の第1の実施形態に係る不揮 性記憶装置の構成を例示する模式的断面図 ある。 
 なお、本願明細書と図2以降の各図について は、既出の図に関して前述したものと同様の 要素には同一の符号を付して詳細な説明は適 宜省略する。

 図1(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態に係 不揮発性記憶装置の構成を例示する、それ れ、模式的斜視図及び模式的透過平面図で り、図2(a)は、図1のA-A’線断面図、図2(b)は 図1のB-B’線断面図である。 
 図1、図2に表したように、本発明の第1の実 形態に係る不揮発性記憶装置10は、基板105 主面106の上に設けられた第1の下側電極110と 第1の下側電極110と対向して設けられた第1 上側電極140と、第1の下側電極110と第1の上側 電極140との間に設けられた第1の記憶部130と を備える。そして、第1の記憶部130の上に設 られた第2の下側電極210と、第2の下側電極21 0と対向して設けられた第2の上側電極240と、 2の下側電極210と第2の上側電極240との間に けられた第2の記憶部230と、をさらに備える

 そして、第1の記憶部130は、第1の酸素組成 を有する第1の金属酸化物を含み、第1の層厚 t 1 を有する。そして、第2の記憶部230は、第2の 素組成比を有する第2の金属酸化物を含み、 第2の層厚t 2 を有する。 
 図1、図2に例示した不揮発性記憶装置10では 、第1の上側電極140と第2の下側電極210とが互 に兼用されている構造であり、すなわち、 1上側電極140と第2の下側電極210とは同じで る。すなわち、不揮発性記憶装置10は、基板 105と、第1の方向に延在し、基板105の上に設 られた複数の第1の電極(第1の下側電極)110と 第1の方向と交差する第2の方向に延在し、 1の電極110の上に設けられた複数の第2の電極 (第1の上側電極)140と、第2の方向と交差する 3の方向に延在し、第2の電極140の上に設けら れた複数の第3の電極(第2の上側電極)240と、 1の電極110と第2の電極140との間に設けられ、 第1の酸素組成比及び第1の層厚t 1 を有する第1の記憶部130と、第2の電極140と第3 の電極240との間に設けられ、第1の酸素組成 と異なる第2の酸素組成比及び第1の層厚と異 なる第2の層厚t 2 の少なくともいずれかを有する第2の記憶部23 0と、を備える。ただし、後述するように、 発明はこれには限定されず、第1の上側電極1 40と第2の下側電極210とは別に設けても良い。

 ここで、第1の下側電極110と第1の記憶部13 0と第1の上側電極140とを第1の積層段101とする 。また、第2の下側電極210と第2の記憶部230と 2の上側電極240とを第2の積層段201とする。 なわち、本実施形態の不揮発性記憶装置10は 、第1の積層段101と第2の積層段201が積層され 3次元構造の不揮発性記憶装置である。

 なお、第1の下側電極110の延在方向をX軸 向とし、第1の上側電極140の延在方向をY軸と する。X軸方向とY軸方向とは、互いに実質的 直交する。そして、X軸とY軸とに直交する 向をZ軸とする。そして、第2の下側電極210( 1の上側電極140)の延在方向はY軸方向であり 第2の上側電極240の延在方向はX軸方向である 。すなわち、第1の積層段101においては、第1 下側電極110と第1の上側電極140とは互いに三 次元的に交差しており(ここでは、両者は実 的に直交している)、また第2の積層段201にお いては、第2の下側電極210と第2の上側電極240 は互いに三次元的に交差している(ここでは 、両者は実質的に直交している。)。

 ここで、図1、図2に示した不揮発性記憶装 10は、第1の積層段101と第2の積層段201とを有 る2段の構造を有しているが、本発明はこれ に限らず、積層段の段数は3段以上であって 良い。 
 また、図1及び図2においては、第1の下側電 110と第1の上側電極140(第2の下側電極210)と第 2の上側電極240とが互いに直交した具体例を したが、本発明はこれには限定されない。 なわち、これら電極は必ずしも互いに直交 ている必要はなく、隣接する電極どうしが 次元的に交差する(非平行の)関係であればよ い。

 基板105には、例えばシリコン基板を用いる とができ、このシリコン基板の上には、不 発性記憶装置を駆動する駆動回路を設ける ともできる。 
 また、第1の記憶部130及び第2の記憶部230と ては、例えば、印加する電圧によって電気 抗値が変化する、酸化ニッケル(NiO x )、酸化チタン(TiO x )、酸化マンガン(MnO x )、ZnFe 2 O 4 、ZnMn 2 O 4 、Pr x Ca 1-x MnO 3 等の他、各種の遷移金属酸化物等を用いるこ とができる。また、相転移型材料を用いるこ とができる。

 また、第1の下側電極110、第1の上側電極140( 2の下側電極210)、及び第2の上側電極240には 例えば、タングステン、タングステンシリ イド、アルミニウム、銅等を用いることが きる。 
 なお、下側電極110をビット線(BL)、上側電極 140をワード線(WL)と言う。ただし、下側電極11 0をワード線(WL)、上側電極140をビット線(BL)と しても良い。

 不揮発性記憶装置10において、第1の下側電 110に与える電位と第1の上側電極140に与える 電位の組み合わせによって、第1の記憶部130 印加される電圧が変化し、その時の第1の記 部130の特性によって、情報を記憶すること できる。この時、第1の記憶部130に印加され る電圧の極性に方向性を持たせるために、例 えば整流特性を有する第1のスイッチング素 部120を設けることができる。第1のスイッチ グ素子部120には、例えば、PINダイオードやM IM(Metal-Insulator-Metal)やショットキーダイオー 素子などを用いることができる。 
 なお、図1、図2では、第1のスイッチング素 部120が、第1の下側電極110と第1の記憶部130 の間に設けられている例を示しているが、 1のスイッチング素子部120は、第1の上側電極 140と第1の記憶部130との間に設けても良い。 た、第1のスイッチング素子部120は、第1の下 側電極110と第1の上側電極140とが対向する領 以外の領域に設けても良い。

 同様に、第2の記憶部230に印加される電圧 の極性に方向性を持たせるために、第2のス ッチング素子部220を設けることができる。 1、図2では、第2のスイッチング素子部220は 第2の下側電極210と第2の記憶部230との間に設 けられている例を示しているが、第2のスイ チング素子部220は、第2の上側電極240と第2の 記憶部230との間に設けても良く、また、第2 スイッチング素子部220は、第2の下側電極210 第2の上側電極240とが対向する領域以外の領 域に設けても良い。

 また、不揮発性記憶装置10において、第1の 側電極110と第1のスイッチング素子部120との 間、第1のスイッチング素子部120と第1の記憶 130との間、第1の記憶部130と第1の上側電極14 0との間のそれぞれに、図示しないバリアメ ル層を設けることもできる。 
 また、同様に、第2の下側電極210と第2のス ッチング素子部220との間、第2のスイッチン 素子部220と第2の記憶部230との間、第2の記 部230と第2の上側電極240との間のそれぞれに 図示しないバリアメタル層を設けることも きる。 これらのバリアメタル層としては 窒化チタン(TiN)、窒化タンタル(TaN)等を用い ことができる。

 また、第1の積層段101において、第1の下側 極110と第1の上側電極140とが対向してできる 1の記憶セル部135同士の間の部分には、第1 素子間絶縁領域180を設けることができる。 た、第2の積層段201において、第2の下側電極 210と第2の上側電極240とが対向してできる第2 記憶セル部235同士の間の部分には、第2の素 子間絶縁領域280を設けることができる。これ ら、第1の素子間絶縁領域180及び第2の素子間 縁領域280には、例えば、酸化シリコン膜、 化シリコン膜、窒化アルミニウム膜等を用 ることができる。 
 そして、不揮発性記憶装置10においては、 2の酸素組成比及び第2の層厚t 2 の少なくともいずれかは、第1の酸素組成比 び第1の層厚t 1 と異なっている。不揮発性記憶装置10の場合 具体的には、第2の層厚t 2 は、第1の層厚t 1 と実質的に同じであるが、第2の酸素組成比 第1の酸素組成比と異なっている。

 これにより、第1の記憶部130と第2の記憶 230との間の、製造工程中の処理等に伴う履 (以下、一例として熱履歴とする)の影響によ る特性の差異を縮小し、安定した動作を実現 した、記憶部が積層された不揮発性記憶装置 とその製造方法が得られる。

 図3は、本発明の第1の実施形態に係る不揮 性記憶装置の記憶部に用いられる材料の特 を例示するグラフ図である。 
 図3(a)~(c)は、不揮発性記憶装置の記憶部に いられるNiO x のアニール条件を変えた時の電流-電圧特性 例示している。横軸は、NiO x 層に印加する印加電圧、縦軸は、NiO x 層に流れる電流である。そして、図3(a)、(b) (c)は、それぞれ、アニール処理無し、300℃10 分間のアニール処理、400℃10分間のアニール 理の結果を例示している。

 図3(a)に表したように、アニール無しの場 合、フォーミング電圧は2.3Vであった。これ 対し、図3(b)に表したように、アニール温度 300℃の場合、フォーミング電圧は5.4Vであっ た。そして、図3(c)に表したように、アニー 温度が400℃の場合、フォーミング電圧は9.6V あった。このように、アニール温度が高く るにつれて、フォーミング電圧は上昇した

 また、フォーミング後の高抵抗状態のオフ 流I off を1Vで読み込んだ場合、オフ電流I off は、アニール無し、300℃のアニール処理、400 ℃のアニール処理のそれぞれで、5.3×10 -4 A、2.3×10 -5 A、3.8×10 -6 Aとなった。 
 すなわち、抵抗変化膜(記憶部)として、NiO x を用いた場合、NiO x はアニール温度を高温にすると、オフ電流が 低下する傾向がある。また、同様に、アニー ル時間が長くなると、オフ電流が低下する。 また、ソフトブレイクダウンさせるためのフ ォーミング電圧もアニール条件により変化す る。

 この時、従来の積層型の不揮発性記憶装 においては、第1の記憶部130及び第2の記憶 230に用いる膜は、同じ組成、同じ層厚で成 を行っていた。このため、第1の積層段101の 1の下側電極110、第1のスイッチング素子部12 0、第1の記憶部130、第1の上側電極140、第1の 子間絶縁領域180及び各種のバリア層は、第2 積層段201の各層の形成の際の成膜時の加熱 びアニールにより、加熱される。そして、 に形成済みの第1の記憶部130にもこの熱工程 が付加される。従って、第1の記憶部130と第2 記憶部230の熱履歴は異なっており、これが 第1の記憶部130の電気特性と第2の記憶部230 電気特性とが異なる要因となる。

 このように、NiO x 等の不揮発性記憶装置10の記憶部に用いられ 金属酸化物は、アニール条件、すなわち、 履歴により、電気特性が変化し、読み出し に、オン・オフを判断する電流値が変化し また、オフ電流やフォーミング電圧も変化 る。 
 この時、本実施形態の不揮発性記憶装置10 おいては、NiO x 膜を成膜する際に、第1の記憶部130と第2の記 部230とで、NiO x 中の酸素組成比を変えていることで、このよ うな熱履歴に起因した記憶部の電気特性の違 いを補償でき、リセット電流やフォーミング 電圧を、第1の記憶部130と第2の記憶部230とで 質的に等しくすることができる。

 例えば、第1、第2の記憶部130、230となる膜 成膜する際の成膜条件を変えることにより 第1、第2の酸素組成比を変えることができる 。例えば、記憶部としてNiO x を用いる場合、Niのターゲットを用いて、Ar O 2 を添加したガスを用いたDCスパッタにより成 する。この時、例えば、Arガスの流量とO 2 ガスの流量を変えることで、第1、第2の酸素 成比を変化させることができる。

 例えば、第1の記憶部130に対して第2の記憶 230の方が、NiO x 中の酸素組成比が低くなるように成膜条件を 調整する。これにより、第1、第2の記憶部130 230の各層における、オフ電流やフォーミン 電圧等の特性の差異を縮減することができ 。

 図4は、本発明の第1の実施形態の係る不揮 性記憶装置の特性を例示するグラフ図であ 。 
 すなわち、図4は、記憶部に用いられる材料 として、NiO x 膜を、ArとO 2 の流量を変えて成膜した時のフォーミング電 圧を例示しており、横軸は、O 2 ガスの(O 2 +Ar)ガスに対する流量比Rを表し、縦軸はフォ ミング電圧V f を表す。 
 図4に表したように、O 2 ガスの流量比Rが高くなると、フォーミング 圧V f が低下している。このように、O 2 ガスの流量比R、すなわち、ガスの組成を変 ることによって、記憶部の酸素組成比を変 、フォーミング電圧V f を制御することができる。この特性を利用し て、第1の記憶部130と第2の記憶部230の製造工 中の熱履歴による特性の差異を補償するよ に、第1の記憶部130と第2の記憶部230の成膜 件を変え、酸素組成比を変えることで、第1 記憶部130と第2の記憶部230の特性を実質的に 同等にできる。

 これにより、不揮発性記憶装置10によっ 、第1の記憶部130と第2の記憶部230との間の、 製造工程中の熱履歴の影響による特性の差異 を縮小し、安定した動作を実現した、記憶部 が積層された不揮発性記憶装置とその製造方 法が提供される。

 なお、この際、第1の記憶部130を形成する 工程と、第2の記憶部230を形成する工程と、 、使用するターゲットは同じものを用いる とができる。すなわち、第1の記憶部130を形 する工程と、第2の記憶部230を形成する工程 と、で、同じターゲットを用いても使用する ガスの流量比、すなわち、組成比を変えるこ とにより、第1の記憶部130と第2の記憶部230と 、酸素組成比を変えることができる。これ より、ターゲットの交換をしないで、製造 程中の処理等に伴う履歴の影響による特性 差異を縮小し、安定した動作を実現した、 憶部が積層された不揮発性記憶装置を得る とができる。

 図5は、本発明の第1の実施形態に係る別の 揮発性記憶装置の構成を例示する模式図で る。 
 図5に表したように、本発明の第1の実施形 に係る別の不揮発性記憶装置11では、第1の 側電極140と第2の下側電極210とが別に設けら ている。すなわち、第1の上側電極140の上に 絶縁層205が設けられ、その上に、第2の下側 極210が設けられている。これ以外の構成は 不揮発性記憶装置10と同様とすることができ る。すなわち、不揮発性記憶装置11は、基板1 05と、第1の方向に延在し、基板105の上に設け られた複数の第1の電極(第1の下側電極)110と 第1の方向と交差する第2の方向に延在し、第 1の電極110の上に設けられた複数の第2の電極( 第1の上側電極)140と、第3の方向に延在し、第 2の電極140の上に設けられた複数の第3の電極( 第2の下側電極)210と、第3の方向と交差する第 4の方向に延在し、第3の電極210の上に設けら た複数の第4の電極(第2の上側電極)240と、第 1の電極110と第2の電極140との間に設けられ、 1の酸素組成比及び第1の層厚t 1 を有する第1の記憶部130と、第3の電極210と第4 の電極240との間に設けられ、第1の酸素組成 と異なる第2の酸素組成比及び第1の層厚t 1 と異なる第2の層厚t 2 の少なくともいずれかを有する第2の記憶部23 0と、を備える。

 このように、第1の上側電極140と第2の下 電極210とが別に設けられた不揮発性記憶装 11の場合も、第2の記憶部230の第2の酸素組成 を、第1の記憶部130の第1の酸素組成比と変 ることにより、第1の記憶部130と第2の記憶部 230との間の、製造工程中の熱履歴の影響によ る特性の差異を縮小し、安定した動作を実現 した、記憶部が積層された不揮発性記憶装置 が提供される。

 なお、図5に例示した不揮発性記憶装置11に いては、第2の下側電極210は、第1の下側電 110と同じように、X軸方向に延在しているが Y軸方向に延在するようにしても良い。この 場合は、第2の上側電極240の延在方向は、X軸 向とされる。
 さらに、第1の下側電極110と第1の上側電極14 0、あるいは、第2の下側電極210と第2の上側電 極240は、互いに直交している必要はなく、互 いに三次元的に交差する(非平行の)関係であ ばよい。また、例えば、第1の上側電極140と 第2の下側電極210についても、互いに直交ま は平行である必要はなく、互いに三次元的 交差する(非平行)の関係であってもよい。

 なお、上記において、第1の記憶部130と第2 記憶部230とで酸素組成比を変えるための一 として、成膜時に用いるガスの組成を変え (具体的にはO 2 ガスの流量比Rを変える)例について説明した 、本発明はこれに限らない。

 例えば、第1の記憶部130と第2の記憶部230 で用いるターゲットを変えても良い。さら 、第1の記憶部130となる膜、及び、第2の記憶 部230となる膜のそれぞれを形成した後の、ア ニール処理などにおける雰囲気ガスの組成を 変えても良い。すなわち、第1の記憶部130と る膜、及び、第2の記憶部230となる膜のそれ れの形成した後に、例えば酸素濃度が異な 雰囲気中での処理を行うことによって、第1 の記憶部130と第2の記憶部230とで酸素組成比 変えることができる。

 さらに、上記の第1のスイッチング素子部 120及び第2のスイッチング素子部220が設けら る場合において、これらに用いられる膜の 成を変えることにより、これらに隣接する 1の記憶部130及び第2の記憶部230の酸素組成比 を変えることができる。例えば、第1のスイ チング素子部120となる膜を成膜する際に用 るターゲットや用いるガスの酸素含有比を 第2のスイッチング素子部220となる膜を成膜 る際に用いるターゲットや用いるガスの酸 含有比と変えることで、第1のスイッチング 素子部120における酸素含有比と、第2のスイ チング素子部220における酸素含有比と、を ならせることができる。これにより、第1の イッチング素子部120からそれに隣接する第1 の記憶部130に拡散する酸素の量と、第2のス ッチング素子部220からそれに隣接する第2の 憶部230に拡散する酸素の量と、を異ならせ ことができる。その結果、第1の記憶部130と 第2の記憶部230とで酸素組成比を異ならせる とができる。

 これらの手法によっても、製造工程中の 理等に伴う履歴の影響による特性の差異を 小し、安定した動作を実現した、記憶部が 層された不揮発性記憶装置が得られる。

 (第2の実施の形態)
 図6は、本発明の第2の実施形態に係る不揮 性記憶装置の構成を例示する模式図である  
 図6に表したように、本発明の第2の実施形 に係る不揮発性記憶装置20では、第2の記憶 230の層厚t 2 は、第1の記憶部130の層厚t 1 と異なっている。具体的には、第2の記憶部23 0の層厚t 2 は、第1の記憶部130の層厚t 1 より厚く設定されている。

 すなわち、既に説明したように、第1の記憶 部130には、その後の第2の積層段201の製造工 中における熱履歴により熱負荷がかかる。 のため、例えば、第2の記憶部230のオフ電流 、第1の記憶部130のオフ電流より大きくなる 。このオフ電流の差異を補償するように、第 2の記憶部230の層厚t 2 を第1の記憶部130の層厚t 1 より大きくする。これにより、第1の記憶部13 0と第2の記憶部230との間の、製造工程中の熱 歴の影響による特性の差異を縮小し、安定 た動作を実現した、記憶部が積層された不 発性記憶装置が提供される。

 図7は、本発明の第2の実施形態に係る不揮 性記憶装置の特性を例示するグラフ図であ 。 すなわち、図7(a)、(b)は、記憶部にNiO x を用いた場合の記憶部の層厚とフォーミング 電圧V f との関係と、層厚とオフ抵抗R off との関係を、それぞれ例示している。横軸は 層厚を表し、図7(a)の縦軸はフォーミング電 V f を表し、図7(b)の縦軸はオフ抵抗R off を表す。なお、オフ抵抗R off は、印加電圧が0.1Vの時の電流値から求めた  
 図7(a)に表したように、記憶部の層厚が厚く なるにつれてフォーミング電圧V f が上昇している。また、図7(b)に表したよう 、記憶部の層厚が厚くなるにつれてオフ抵 R off が上昇している。すなわち、オフ電流I off が低下する。既に説明したように、これらフ ォーミング電圧V f や、オフ抵抗R off (すなわちオフ電流I off )は、記憶部の製造工程中の熱履歴等によっ 変化するので、これを補償するように、第1 記憶部130の層厚t 1 と第2の記憶部230の層厚t 2 とを変えることで、第1の記憶部130と第2の記 部230の製造工程中の熱履歴による特性の差 を縮小し、安定した動作を実現した、記憶 が積層された不揮発性記憶装置とその製造 法が提供される。

 なお、図5に例示したように、第1上側電極14 0と第2の下側電極210とが別に設けられた場合 、第2の記憶部230の層厚t 2 を、第1の記憶部130の層厚t 1 と異ならせることにより、第1の記憶部130と 2の記憶部230との間の、製造工程中の熱履歴 影響による特性の差異を縮小し、安定した 作を実現した、記憶部が積層された不揮発 記憶装置が提供される。

 さらに、上に説明した、第2の記憶部230の第 2の酸素組成比を、第1の記憶部130の第1の酸素 組成比と変えること、及び、第2の記憶部230 層厚t 2 を、第1の記憶部130の層厚t 1 と変えること、を同時に行っても良い。これ によっても、製造工程中の熱履歴の影響によ る特性の差異を縮小し、安定した動作を実現 した、記憶部が積層された不揮発性記憶装置 が提供される。

 (第3の実施の形態)
 図8は、本発明の第3の実施形態に係る不揮 性記憶装置の構成を例示する模式図である  
 図9は、本発明の第3の実施形態に係る不揮 性記憶装置の構成を例示する模式的断面図 ある。 
 図8(a)、(b)は、本発明の第3の実施形態に係 不揮発性記憶装置の構成を例示する、それ れ、模式的斜視図及び模式的透過平面図で り、図9(a)は、図8のA-A’線断面図、図9(b)は 図8のB-B’線断面図である。 
 図8、図9に表したように、本発明の第3の実 形態に係る不揮発性記憶装置30は、図1、図2 に例示した、第1の積層段101と第2の積層段201 有する不揮発性記憶装置10に対し、さらに 第3の積層段301及び第4の積層段401を備える。  
 すなわち、第2の記憶部230の上に設けられた 第3の下側電極310と、第3の下側電極310と対向 て設けられた第3の上側電極340と、第3の下 電極310と第3の上側電極340との間に設けられ 第3の記憶部330と、をさらに備える。そして 、第3の記憶部330の上に設けられた第4の下側 極410と、第4の下側電極410と対向して設けら れた第4の上側電極440と、第4の下側電極410と 4の上側電極440との間に設けられた第4の記 部430と、をさらに備える。なお、不揮発性 憶装置30では、第1の上側電極140と第2の下側 極210とが同一であり、第2の上側電極240と第 3の下側電極310とが同一であり、第3の上側電 340と第4の下側電極410とが同一であるが、こ れらの電極はそれぞれ別に設けても良い。

 また、第3の下側電極310と第3の上側電極340 が対向してできる第3の記憶セル部335同士の の部分には、第3の素子間絶縁領域380を設け ることができる。また、第4の下側電極410と 4の上側電極440とが対向してできる第4の記憶 セル部435同士の間の部分には、第4の素子間 縁領域480を設けることができる。これら、 3の素子間絶縁領域380及び第4の素子間絶縁領 域480にも、例えば、酸化シリコン膜、窒化シ リコン膜、窒化アルミニウム膜等を用いるこ とができる。 
 そして、第3の記憶部330は、第3の酸素組成 を有する第3の金属酸化物を含み、第3の層厚 t 3 を有する。そして、第4の記憶部430は、第4の 素組成比を有する第4の金属酸化物を含み、 第4の層厚t 4 を有する。

 そして、本実施形態の不揮発性記憶装置30 は、第1の酸素組成比、第2の酸素組成比、第 3の酸素組成比及び第4の酸素組成比、並びに 第1の層厚t 1 、第2の層厚t 2 、第3の層厚t 3 及び第4の層厚t 4 の少なくともいずれかは互いに異なっている 。

 図6、図7に例示した本実施形態に係る不揮 性記憶装置30では、第1の層厚t 1 、第2の層厚t 2 、第3の層厚t 3 及び第4の層厚t 4 が同じで、第1の酸素組成比、第2の酸素組成 、第3の酸素組成比及び第4の酸素組成比が なっている例である。

 これにより、第1~第4の記憶部130、230、330 430の間の、製造工程中の熱履歴の影響によ 特性の差異を縮小し、安定した動作を実現 た、記憶部が積層された不揮発性記憶装置 提供される。

 例えば、第1~第4の記憶部130、230、330、430と る膜を成膜する際の成膜条件を変えること より、第1~第4の酸素組成比を変えることが きる。例えば、記憶部としてNiO x を用いる場合、Niのターゲットを用いて、Ar O 2 を添加したDCスパッタにより成膜する。この 、例えば、Arガスの流量とO 2 ガスの流量を変えることで、第1~第4の酸素組 成比を変化させることができる。 
 この場合、例えば、第1の記憶部130から第4 記憶部430に行くに従ってNiO x 中の酸素組成比が低くなるように成膜条件を 調整することができる。これにより、第1~第4 の記憶部130、230、330、340の各層における、高 抵抗状態のオフ電流の差異を縮減することが できる。

 (第4の実施の形態)
 図10は、本発明の第4の実施形態に係る不揮 性記憶装置の製造方法を例示するフローチ ート図である。本具体例は、図1及び図2に して前述したように、第1の記憶部130と第2の 記憶部230との間で電極140を共有する構造の不 揮発性記憶装置の製造方法の一部を表す。 
 図10に例示したように、本発明の第4の実施 態に係る不揮発性記憶装置の製造方法では まず、基板105の主面106に第1の下側電極110を 形成するための導電層を形成する(ステップS1 10)。

 そして、第1の下側電極110の上に、第1の酸 組成比及び第1の層厚t 1 を有する第1の記憶部130を形成するための層 形成する(ステップS120)。例えば、第1の記憶 130を形成するための層として、金属酸化物 してNiO x を、DCスパッタ等によって形成する。

 そして、第1の記憶部130の上に、第1の上 電極140を形成するための導電層を形成する( テップS130)。なお、例えば、この時、第1の 憶部130のパターンの形成と第1の上側電極140 のパターンの形成の一部を同時に行うことも できる。そして、第1の下側電極110と第1の記 部130との間、または、第1の記憶部130と第1 上側電極140との間に、第1のスイッチング素 部120を形成することができる。また、これ の層の間にバッファ層を形成することもで る。

 そして、第1の上側電極140の上に、第1の酸 組成比と異なる第2の酸素組成比及び第1の層 厚t 1 と異なる第2の層厚t 2 の少なくともいずれかを有する第2の記憶部23 0を形成するための層を形成する(ステップS140 )。例えば、既に説明したように、記憶部と る膜を成膜する際の酸素ガスの流量を変え ことによって第1酸素組成比と第2の酸素組成 比を変えることができる。また、記憶部とな る膜を成膜する際の、原料ガスの流量、印加 する電力、成膜時間等を変えることによって 、記憶部となる膜の厚さを変えることができ る。なお、この際、第2の酸素組成比は、第1 酸素組成比より低く設定することができる また、第2の層t 2 は、前記第1の層厚t 1 より厚く設定することができる。

 そして、第2の記憶部230の上に第2の上側 極240を形成するための導電層を形成する(ス ップS150)。なお、例えば、この時、第2の記 部230のパターンの形成と第2の上側電極240の パターンの形成の一部を同時に行うこともで きる。そして、第2の下側電極210(第1の上側電 極140)と第2の記憶部230との間、または、第2の 記憶部230と第2の上側電極240との間に、第2の イッチング素子部220を形成することができ 。また、これらの層の間にバッファ層を形 することもできる。

 このようにして、第1、第2の記憶部130、23 0の間の、製造工程中の熱履歴の影響による 性の差異を縮小し、安定した動作を実現し 、記憶部が積層された不揮発性記憶装置が 供される。

 上記のように、第2の記憶部220を形成する 工程は、第1の記憶部130を形成する工程で用 るガスとは異なる組成のガスを用いて気相 膜する工程を含むことができる。 この時、 第2の記憶部230を形成する工程は、第1の記憶 130を形成する工程で用いるターゲットと同 ターゲットを用いることができる。

 また、第1の記憶部130を形成する工程にお ける第1の記憶部130となる膜を形成した後の 理における雰囲気ガスの組成と、第2の記憶 230を形成する工程における第2の記憶部230と なる膜を形成した後の処理における雰囲気ガ スの組成と、を異ならせることができる。こ れにより、第1の記憶部130と第2の記憶部230と 、酸素組成比を異ならせることができる。

 さらに、本実施形態に係る不揮発性記憶 置の製造方法は、第1の電極110と第1の記憶 130との間、及び、第2の電極140と第1の記憶部 130との間、の少なくともいずれかに、第1の イッチング素子部120を形成する工程と、第2 電極140と第2の記憶部230との間、及び、第3 電極(例えば第2の上側電極240)と第2の記憶部2 30との間、の少なくともいずれかに、第1のス イッチング素子部120の酸素組成比とは異なる 第2のスイッチング素子部220を形成する工程 、をさらに備えることができる。これによ 、第1のスイッチング素子部120から第1の記憶 部130に拡散する酸素の量と、第2のスイッチ グ素子部220から第2の記憶部230に拡散する酸 の量と、を異ならせることができ、第1の記 憶部130と第2の記憶部230とで酸素組成比を異 らせることができる。

 なお、上記において、図1、図2に例示し 第1の積層段101及び第2の積層段201を有する不 揮発性記憶装置10の構造の製造方法について 明したが、図8、図9に例示した第1~第4の積 段101、201、301、401を有する不揮発性記憶装 30も同様の方法によって製造できる。

 図11は、本発明の第4の実施形態に係る不 発性記憶装置の製造方法の別の具体例を表 フローチャート図である。すなわち、本具 例は、図5に関して前述した構造の不揮発性 記憶装置を製造する工程の一部を表す。以下 、図5も参照しつつ、本具体例の製造方法に いて説明する。

 まず、基板105の主面106に第1の下側電極110 を形成するための導電層を形成する(ステッ S210)。

 そして、第1の下側電極110の上に、第1の酸 組成比及び第1の層厚t 1 を有する第1の記憶部130を形成するための層 形成する(ステップS220)。例えば、第1の記憶 130を形成するための層として、金属酸化物 してNiO x を、DCスパッタ等によって形成する。

 そして、第1の記憶部130の上に、第1の上 電極140を形成するための導電層を形成する( テップS230)。なお、例えば、この時、第1の 憶部130のパターンの形成と第1の上側電極140 のパターンの形成の一部を同時に行うことも できる。そして、第1の下側電極110と第1の記 部130との間、または、第1の記憶部130と第1 上側電極140との間に、第1のスイッチング素 部120を形成することができる。また、これ の層の間にバッファ層を形成することもで る。

 そして、第1の上側電極140の上に、第2の 側電極210を形成するための導電層を形成す (ステップS240)。

 そして、第2の下側電極210の上に、第1の酸 組成比と異なる第2の酸素組成比及び第1の層 厚t 1 と異なる第2の層厚t 2 の少なくともいずれかを有する第2の記憶部23 0を形成するための層を形成する(ステップS250 )。例えば、既に説明したように、記憶部と る膜を成膜する際の酸素ガスの流量を変え ことによって第1酸素組成比と第2の酸素組成 比を変えることができる。また、記憶部とな る膜を成膜する際の、原料ガスの流量、印加 する電力、成膜時間等を変えることによって 、記憶部となる膜の厚さを変えることができ る。なお、この際、第2の酸素組成比は、第1 酸素組成比より低く設定することができる また、第2の層厚t 2 は、前記第1の層厚t 1 より厚く設定することができる。

 そして、第2の記憶部230の上に、第2の上 電極240を形成するための導電層を形成する( テップS260)。なお、例えば、この時、第2の 憶部230のパターンの形成と第2の上側電極240 のパターンの形成の一部を同時に行うことも できる。そして、第2の下側電極210と第2の記 部230との間、または、第2の記憶部230と第2 上側電極240との間に、第2のスイッチング素 部220を形成することができる。また、これ の層の間にバッファ層を形成することもで る。

 このようにして、第1、第2の記憶部130、23 0の間の、製造工程中の熱履歴の影響による 性の差異を縮小し、安定した動作を実現し 、記憶部が積層された不揮発性記憶装置が 供される。

 以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施 形態について説明した。しかし、本発明は これらの具体例に限定されるものではない 例えば、不揮発性記憶装置とその製造方法 構成する各要素の具体的な構成に関しては 当業者が公知の範囲から適宜選択すること より本発明を同様に実施し、同様の効果を ることができる限り、本発明の範囲に包含 れる。 
 また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を 技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、 本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に 含まれる。 
 その他、本発明の実施の形態として上述し 不揮発性記憶装置とその製造方法を基にし 、当業者が適宜設計変更して実施し得る全 の不揮発性記憶装置とその製造方法も、本 明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に する。 
 その他、本発明の思想の範疇において、当 者であれば、各種の変更例及び修正例に想 し得るものであり、それら変更例及び修正 についても本発明の範囲に属するものと了 される。

 本発明によれば、製造工程中の処理等に う履歴の影響による特性の差異を縮小し、 定した動作を実現した、記憶部が積層され 不揮発性記憶装置とその製造方法が提供さ る。