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Patent Searching and Data


Title:
NOZZLE HEAD DEVICE FOR FIREFIGHTING
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/107421
Kind Code:
A1
Abstract:
A nozzle head device for firefighting jets and sprays pressure-fed water, seawater or water-based extinguishant from a nozzle head. The nozzle head device for firefighting is provided with an induction electrode portion arranged on the side of radiation space of a nozzle portion and located on the inside of the nozzle head, a water-side electrode portion arranged at a position touching extinguishing water in the nozzle body, a voltage application device for applying an external electric field, generated by applying a voltage between the induction electrode portion and the water-side electrode portion, from the nozzle portion to water, seawater or water-based extinguishant in a jetting process to charge and radiate jetting particles, and a battery for supplying power to the voltage application device.

Inventors:
TSUJI TOSHIHIDE (JP)
HAYASHI TATSUYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/050655
Publication Date:
September 03, 2009
Filing Date:
January 19, 2009
Export Citation:
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Assignee:
HOCHIKI CO (JP)
TSUJI TOSHIHIDE (JP)
HAYASHI TATSUYA (JP)
International Classes:
A62C31/02; A62C31/03; B05B5/025; B05B7/04
Foreign References:
JPS58174258A1983-10-13
JPH03186276A1991-08-14
JPH03186277A1991-08-14
JP2005287655A2005-10-20
JP2000093536A2000-04-04
JPS646822B21989-02-06
Other References:
See also references of EP 2258449A4
Attorney, Agent or Firm:
TAKEUCHI, SUSUMU (JP)
Susumu Takeuchi (JP)
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Claims:
 加圧送液された水、海水又は水系の消火剤を筒先から噴射して散布する消防用筒先装置に於いて、
 筒先の内側に位置するノズル部の放射空間側に配置した誘導電極部と、
 筒本体の内部の消火水に接触する位置に配置された水側電極部と、
 前記誘導電極部と水側電極部との間に電圧を加えることにより生ずる外部電界を、前記ノズル部により噴射過程にある水、海水又は水系の消火剤に印加して、噴射粒子を帯電して放射させる電圧印加部と、
 前記電圧印加部に電源を供給する電源部と、
を備えたことを特徴とする消防用筒先装置。
 請求項1記載の消防用筒先装置に於いて、前記水側電極部が、導電性の材質を使用した消火水に接触する筒本体の内部の一部であることを特徴とする消防用筒先装置。
 請求項1記載の消防用筒先装置に於いて、前記電圧印加部は、前記誘導電極部と水側電極部との間に電圧を加える電圧印加スイッチを備えたことを特徴とする消防用筒先装置。
 請求項1の消防用筒先装置に於いて、前記筒本体の内部に、加圧ガスを噴射して前記水、海水又は水系の消火剤と共に前記ノズル部から噴射させる加圧ガス噴出口を設けたことを特徴とする消防用筒先装置。
 請求項4の消防用筒先装置に於いて、前記加圧ガス噴出口は加圧ガスとして空気又は不活性ガスを噴射させることを特徴とする消防用筒先装置。
 請求項1の消防用筒先装置に於いて、前記誘導電極部は、導電性を有する金属、導電性を有する樹脂、導電性を有するゴムのいずれか又は複合体であることを特徴とする消防用筒先装置。
 請求項1の消防用筒先装置に於いて、前記電圧印加部は、前記水側電極部の電圧をゼロボルトとして、前記誘導電極部に±20キロボルトを越えない電圧を印加することを特徴とする消防用筒先装置。
 請求項1の消防用筒先装置に於いて、前記電圧印加部は、前記水側電極部の電圧をゼロボルトとして、前記誘導電極部に直流、交流、又はパルス状となる電圧を印加することを特徴とする消防用筒先装置。
 請求項1の消防用筒先装置に於いて、前記誘導電極部の一部又は全部を絶縁性材料で被覆したことを特徴とする消防用筒先装置。
 請求項1の消防用筒先装置に於いて、前記ノズル部に噴射角度調整機構を設けたことを特徴とする消防用筒先装置。
Description:
消防用筒先装置

 本発明は、ホース等を介して加圧送水され 消火水を火災に向けて散布する消防用筒先 置に関する。

 従来、この種の消防用筒先装置には円形 ノズル断面を有する棒状放水タイプと、リ グ状スリットのノズル断面を有することで 細な水粒子を放射するいわゆる噴霧ノズル いわれる筒先装置がある。

 噴霧ノズルには噴角調整機構が設けてあ 、操作者は火災の状況に応じて、たとえば 点が煙等で認識しづらい時には、微細な水 子を広角で噴射できる広角放射を行うこと 火点近傍の散水冷却を行い、火点が認識で るときには、狭角噴射にて火点への集中放 を行うなどの操作を行う。

 また加圧送水された消火水と同時に圧縮空 などを導入して霧状に噴射する所謂二流体 式の筒先装置も知られており、二流体方式 筒先装置は、より微細な霧状の消火水粒子 高速で放射することができるために、より い消火効率や雰囲気の冷却効果と広角噴霧 には有煙ガスの押さえ込みが可能である。

特開2000-093536号公報

特公昭64-6822号公報

 しかしながら、このような従来の消火水 用いる筒先装置の消火法にあっては、例え 特に区分所有のマンションにおける火災な では消火水による水損が火災室以外の下階 層にも及び、水損の低減が課題となってい 。

 また、火災時の燃焼物にあっては、合成 脂類が増加して煙量が多くなってきており 消防活動上の障害が課題となっている。し がって、従来の棒状放水ノズルはもとより 噴霧ノズルよりもさらに少ない消火水量で 率よく消火でき、より高い煙制御能力を有 る筒先装置が求められている。

 本発明は、少ない消火水量で効率よく消火 き、より高い煙制御能力を有する消防用筒 装置を提供することを目的とする。

 本発明は、加圧送液された水、海水又は水 の消火剤を筒先から噴射して散布する消防 筒先装置に於いて、
 筒先の内側に位置するノズル部の放射空間 に配置された誘導電極部と、
 筒本体の内部の消火水に接触する位置に配 された水側電極部と、
 誘導電極部と水側電極部との間に電圧を加 ることにより生ずる外部電界を、ノズル部 より噴射過程にある水、海水又は水系の消 剤に印加して、噴射粒子を帯電して放射さ る電圧印加部と、
 電圧印加部に電源を供給する電源部と、
を備えたことを特徴とする
 ここで、水側電極部は、導電性の材質を使 した消火水に接触する筒本体の内部の一部 ある。

 電圧印加部は、誘導電極部と水側電極部 の間に電圧を加える電圧印加スイッチを備 る。

 本発明の消防用筒先装置は、更に、筒本 の内部に、加圧ガスを噴射して水、海水又 水系の消火剤と共にノズル部から噴射させ 加圧ガス噴出口を設ける。加圧ガス噴出口 加圧ガスとして空気又は不活性ガスを噴射 せる。

 誘導電極部は、導電性を有する金属、導 性を有する樹脂、導電性を有するゴムのい れか又は複合体である。

 電圧印加部は、水側電極部の電圧をゼロ ルトとして、誘導電極部に±20キロボルトを 越えない電圧を印加する。

 電圧印加部は、水側電極部の電圧をゼロ ルトとして、誘導電極部に直流、交流、又 パルス状となる電圧を印加する。

 誘導電極部の一部又は全部を絶縁性材料 被覆する。

 ノズル部に噴射角度調整機構を設ける。

(消火効果)
 本発明の消防用筒先装置によれば、従来の 霧ノズルや二流体方式の筒先装置からの消 水粒子をさらに帯電させることによりクー ン力により燃焼面への付着はもとより、燃 材のあらゆる面への付着がおこり、従来の 帯電水粒子と比較して、燃焼面および未燃 面に対し高い濡らし効果が得られる。

 また、たとえばマイナス電荷のみで帯電 射した場合には、空間中での水粒子間には 力が働き衝突会合して成長落下する確率が さく、空間中に滞留する水粒子密度はおよ その比表面積は大きいまま保たれることに り、空間の高い冷却効果と蒸発水蒸気によ 相対酸素濃度の低下という効果が得られる

 これらの効果の相乗により、本発明の消防 筒先装置の帯電放射によって、従来の非帯 放射と比較して消火性能が大幅に向上する
(消煙効果)
 本発明の消防用筒先装置によれば、高い煙 御効果が得られる。従来の非帯電放射によ 煙の捕捉は煙粒子と消火水粒子の確率的な 突による捕捉足作用であること対して、本 明にあっては、消火水粒子を帯電させるこ により、帯電状態の煙粒子をクーロン力に って捕集するため、捕集効果が増大し、高 煙制御効果が得られる。

本発明による消防用筒先装置の実施形 を示した説明図 図1の実施形態を筒先側から示した説明 図 本実施形態の内部構造を図2のA-A断面と して示した断面図 本実施形態の放射角調整機構を図3のB-B 断面として示した断面端面図 本実施形態で使用する誘導電極部を取 出して示した説明図 本実施形態について放射角を狭角側に 整した状態を示した断面図 本実施形態による消煙効果を確認する 験結果を示したグラフ図 本実施形態の帯電散布ヘッドに供給す 印加電圧を示したタイムチャート図 加圧ガス噴射口を設けて二流体方式と た本発明による消防用筒先装置の他の実施 態を示した説明図

 図1は本発明による消防用筒先装置の実施 形態を示した説明図である。図1において、 実施形態の消防用筒先装置10は、本体12の先 側にノズル部を備えた筒先14を設け、根元 に水ホース接続口16を設け、水ホース接続口 16には弁などを介して水ホースが接続され、 、海水、または水系の消火剤が加圧供給さ 、筒先14から散布される。

 本体12に対しては握り部18を備えたフレー ム20が一体に設けられ、フレーム20の握り部18 側には噴射粒子を帯電して放射させるための 電圧印加スイッチ22を設けている。

 本体12の筒先14側には放射角調整ハンドル 24が設けられ、放射角調整ハンドル24を回す とで、筒先14から噴射される散布消火水の放 射角を調整することができる。また筒先14側 は吸気穴26が開口され、筒先14の内側に配置 しているノズルからの消火水の噴射に伴う空 気の吸込みを可能としている。

 図2は図1の実施形態を筒先側から示した 明図である。図2において、本体12の先端と る筒先14には円筒開口が設けられ、この円筒 開口の中に、中心側にデフレクター25を配置 、その外側に内周上にリング状スリット15a 備えたノズル部15を配置している。また本 12の内部となるノズル部15の外側の先端側位 には、点線で示すように、噴射粒子に外部 界を加えて帯電させるための一方の電極で る誘導電極部30が配置されている。

 図3は本実施形態の内部構造を図2のA-A断 として示した断面図である。図3において、 実施形態の消防用筒先装置10は、本体12の内 部に軸方向に貫通した円筒穴を備えた筒本体 28を収納している。また本体12には握り部18を 備えたフレーム20と一体に形成されており、 成樹脂などの絶縁体材料で作られている。

 本体12の内部に配置した導電性の金属か なる筒本体28の下部には水ホース接続口16が けられる。また筒本体28の上部となる筒先14 側にはノズル部15が形成され、ノズル部15の にデフレクター25を配置している。デフレク ター25はデフレクター支持橋部48により筒本 28の内部に支持されている。

 ノズル部15は筒本体28の先端に配置した放 射角調整筒44の先端に一体に形成されている 放射角調整筒44は放射角調整ネジ部46によっ て筒本体28に対しねじ込みにより軸方向に移 自在に組み付けられている。即ち放射角調 ネジ部46は、筒本体28側に外ネジを形成し、 ここに放射角調整筒44側に形成した内ネジを じ込んでいる。

 放射角調整筒44の外側には絶縁体材料で 成された放射角調整ハンドル24が固定されて おり、放射角調整ハンドル24を回すと放射角 整筒44が一体に回転し、筒本体28側を固定と して放射角調整ネジ部46により放射角調整筒4 4が軸方向に移動し、これによってデフレク ー25に対しノズル部15が軸方向に移動し、デ レクター25の周囲に形成している図2に示す ズル部15のリング状スリット15aに対する間 の変化で、筒先14からの散布消火水45の放射 を調整可能としている。

 ここで図3にあっては、放射角調整筒44を 定側となるデフレクター26側に移動させて 散布消火水45の放射角を広角側にした状態を 示している。

 デフレクター支持橋部48は、図3のB-B断面 もって示した図4の断面端面図に示す構造を 持つ。図4において、デフレクター支持橋部48 は、筒本体28に対しリング状の支持部から十 型に中央に橋部を張り出し、中央でデフレ ター25を支えて支持している。

 再び図3を参照するに、本実施形態の消防 用筒先装置にあっては、筒先14側に設けてい ノズル部15に対する開口側の外側位置に誘 電極部30を配置している。誘導電極部30は、 5に取り出して示すように、リング形状を持 った導電性の部材である。

 一方、筒本体28における水ホース接続口16 側の内部には水側電極部32が配置されている 水側電極部32は金属を用いた導電性の円筒 材であり、上下を絶縁体を用いた電極支持 ング34により筒本体28に支持固定しており、 極支持リング34の内側、外側のそれぞれに Oリングが装着され、電極支持リング34の外 に消火水が入らないようにしている。

 ここで誘導電極部30及び水側電極部32とし ては導電性を有する金属を使用しているが、 これ以外に、導電性を有する樹脂、導電性を 有するゴム、あるいは導電性を有する金属、 樹脂またはゴムの複合体としてもよい。また 誘導電極部30及び水側電極部32は、その一部 たは全部を絶縁性材料で被覆した構造とし もよい。

 本体12の右側に一体に設けたフレーム20の 握り部18の内部には、電池36と電圧印加装置38 が組み込まれている。電池36は電圧印加装置3 8に直流電源を供給する。電圧印加装置38は、 誘導電極配線40によりノズル部15に相対して けた誘導電極部30に接続し、また水側電極配 線42により水側電極部32に接続している。更 、握り部18の指を掛ける位置に設けた電圧印 加スイッチ22に配線接続している。

 電圧印加装置38は、電圧印加スイッチ22を オン操作すると、水側電極部32を0ボルトとし て、誘導電極部30に対し20キロボルトを超え い所定の電圧、例えば数キロボルトの電圧 印加し、ノズル部15より噴射される噴射過程 にある消火水に外部電界を印加し、噴射粒子 を帯電させて散布消火水45として放射させる

 図6は本実施形態について放射角を狭角側 に調整した状態を示した断面図である。図3 示した散布消火水45の広角側の状態から、放 射角調整ハンドル24を回して、図6のようにデ フレクター25に対しノズル部15が飛び出すよ に放射角調整筒44を前進させると、散布消火 水45の放射角を狭角側に調整することができ 。

 このような本実施形態の消防用筒先装置 あっては、消防隊員などの操作者が水ホー の先端に本実施形態の消防用筒先装置10を 着して使用し、消火活動の際には火災状況 応じて放射角調整ハンドル24を操作し、図3 ような散布消火水45の広角放射、もしくは図 6のような散布消火水45の狭角放射を行いなが ら消火を行う。

 このとき握り部18の指を掛ける部分に設 ている電圧印加スイッチ22をオン操作すると 、電圧印加装置38から誘導電極部30と水側電 部32に例えば数キロボルトの電圧が加わり、 この電圧印加によって両電極間に外部電解を 生じ、ノズル部15から消火水を噴射粒子に変 する噴射過程を通じて噴射粒子が帯電され 帯電された噴射粒子を外部に散布すること できる。

 次に本実施形態による消火効果を説明す 。本実施形態による帯電散布にあっては、 粒子を帯電させることにより、クーロン力 より高燃焼面への付着はもとより燃焼剤の らゆる面への付着が起こり、従来の非帯電 粒子と比較して濡らし効果が大幅に増大す ため、高い消火力が得られている。

 更に、例えばマイナス電荷のみに帯電放 した場合には、空間中での水粒子間には堰 が働き、衝突会合して成長落下する確率が さくなり、空気中に滞留する水粒子密度が くなることも消火能力が高い要因となって る。

 このような理由により、本実施形態によ 水粒子の帯電放射にあっては、従来の非帯 散布に比較して消火性能が大幅に向上する

 また、本実施形態の帯電散布によって高 消煙効果が得られる理由は、従来の非帯電 布による煙の捕捉は煙粒子と水粒子の確率 な衝突による捕捉手段であることに対し、 実施形態にあっては水粒子を帯電させるこ により、帯電状態にある煙粒子をクーロン によって捕集するため、消煙効果が増大し いる。

 例えば帯電状態にある水粒子が100~200μmで あったとすると、同じく帯電状態にある煙粒 子は1~2μmであり、水粒子が周囲に存在する多 数の小さな煙粒子をクーロン力により捕集す ることとなり、その結果、大きな消煙効果が 得られることになる。

 本実施形態による消煙効果の増大を確認す ため、次の実験を行っている。
(実験例)
ノズル噴射量:8リットル/分at1MPa
誘導電極電圧:2キロボルト
放水パターン:パルス状印加放水
火災模型:1.8メートル立方の閉鎖空間内でガ リン50ミリリットルを燃焼させて煙を充満さ せた後、60秒放水と120秒のインターバルで5サ イクルの散布を実施して、煙の濃度推移を測 定
 図7は実験例による実験結果を示したグラフ 図である。図7の実験結果は、横軸に経過時 、縦軸に煙濃度を示している。また実験特 100が本実施形態による帯電散布であり、実 特性200が従来の非帯電による散布である。

 図7において、時刻t1でガソリンに点火す と、実験特性100,200に示すように煙濃度は急 激に増加し、実際、外部から観察していると 閉鎖空間内は燃焼した煙で真っ黒く、まった く見えない状態になっている。

 続いて時刻t2で散布を開始する。本実施 態の実験特性100にあっては、まず時刻t2から t3まで1回目の帯電散布を行っており、この1 目の帯電散布で煙濃度は1.3パーセントに急 に低下している。

 この時刻t2からt3への煙濃度の変化は、視 覚的に見ていると真っ黒であった閉鎖空間内 の煙の状態が、見る見るうちに煙が消えて少 し中が見える状態となる急激な消煙作用であ り、これが僅か60秒の帯電散布の間に行われ いる。

 続いて120秒のインターバルを終えた後、 刻t4~t5で2回目の帯電散布を行い、以下、t6~t 7、t8~t9、t10~t11というように帯電散布を繰り すと、帯電散布の回数の増加に伴って煙濃 は、例えば5回目の帯電散布でほぼ0パーセン ト、即ちまったく煙のない状態に消煙するこ とができる。

 これに対し非帯電散布となる従来特性200 あっては、本実施形態の実験特性と同様、 刻t2~t3、時刻t4~t5、時刻t6~t7、時刻t8~t9及び 刻t10~t11の5回に亘り、非帯電散布を120秒のイ ンターバルをおいて行っているが、煙濃度の 低下は緩やかであり、本実施形態の実験特性 100に対し、従来の非帯電の実験特性200にあっ てはほぼ倍の煙濃度であり、この実験結果の 比較から、本実施形態にあっては大幅な消煙 効果が得られることが確認されている。

 図8は本実施形態の電圧印加装置38から誘 電極部30と水側電極部32の間に加える印加電 圧を示したタイムチャートである。

 図8(A)は+Vの直流電圧を印加する場合であ 、この場合には、マイナスに帯電した水粒 が連続的に散布される。

 図8(B)は-Vの直流電圧を印加する場合であ 、この場合には、プラスに帯電した水粒子 連続的に散布される。

 図8(C)は±Vの交流電圧を印加する場合であ り、この場合には、プラスの半サイクルの期 間に交流電圧の変化に応じてマイナスに帯電 した水粒子が連続的に散布され、マイナスの 半サイクルの期間に交流電圧の変化に応じて プラスに帯電した水粒子が交互に散布される 。

 図8(D)は+Vのパルス状電圧を所定のインタ バルを空けて印加する場合であり、この場 には、マイナスに帯電した水粒子が間欠的 散布され、電圧を印加していない期間には 帯電していない水粒子の散布となる。

 図8(E)は-Vのパルス状電圧を所定のインタ バルを空けて印加する場合であり、この場 には、プラスに帯電した水粒子が間欠的に 布され、電圧を印加していない期間には、 電していない水粒子の散布となる。

 図8(F)は±Vのパルス状電圧を所定のインタ ーバルを空けて交互に印加する場合であり、 この場合には、マイナスに帯電した水粒子と プラスに帯電した水粒子がインターバルを置 いて交互に散布され、電圧を印加していない 期間には、帯電していない水粒子の散布とな る。

 図8に示した印加電圧を誘導電極部30と水 電極部32の間に加える電圧印加装置38として は、制御入力付きの市販の昇圧ユニットを利 用することができる。市販の昇圧ユニットに は、入力にDC0~20ボルトを加えると出力にDC~20 ロボルトを出力するものがあり、このよう 市販ユニットが利用できる。

 図9は加圧ガス噴射口を設けて二流体方式 とした本発明による消防用筒先装置の他の実 施形態を示した説明図である。図9において 消防用筒先装置10は図3と同じ構造を有する 、これに加えて、筒本体28の内部の消火水供 給経路の途中に、噴射方向に向けて加圧ガス 噴出口50を配置している。

 加圧ガス噴出口50は、フレーム20の握り部 18の中に設けた加圧ガス供給管54の先端を屈 形成して配置しており、加圧ガス供給管54の 根元側には加圧ガス供給接続口52が設けられ ここに強化被覆を持つゴムホースなどによ 加圧ガスを供給するようにしている。加圧 ス供給接続口52に供給する加圧ガスとして 、圧縮空気あるいは二酸化炭素や窒素など 不活性ガスを供給する。

 この図8の実施形態にあっては、水ホース 接続口16からの消火水の供給と同時に、加圧 ス供給接続口52から空気や不活性ガスなど 加圧ガスを供給し、加圧ガス噴出口50から噴 出させて同時にノズル部15から噴射させるこ で、より微細な霧状の消火水粒子を高速で 射することができる。

 同時に、この二流体方式により放射に加 て、電圧印加スイッチ22をオン操作すると 誘導電極部30と水側電極部32の間に例えば数 ロボルトの電圧が印加され、両電極間に外 電解が生じ、ノズル部15から噴射される噴 粒子が帯電され、帯電された噴射粒子を外 に散布することができる。

 このような二流体方式による噴射粒子の 細化が行われ、且つ微細化された二次粒子 帯電されることで、より高い消火効率と排 制御を果たすことができる。

 なお上記の実施形態は放射角調整機構を えた消火用筒先装置を例に取るものであっ が、放射角が固定した構造の消防用筒先装 についても同様に、帯電噴霧を実現する電 構造を設けるようにしてもよい。

 また上記の実施形態にあっては、筒先装 に電池を内蔵して容易に携帯できるように ているが、ケーブル接続により外部から電 を供給するようにしてもよい。例えば作業 がバッテリーを携帯し、この携帯バッテリ から消防用筒先装置に電源を供給できるよ にする。これによって、使用する電源容量 充分に確保し、長時間に亘って安定した帯 散布を行うことができる。

 また本発明の消防用筒先装置の構造は上 の実施形態に限定されず、誘導電極部と水 電極部を備えて所定の電圧の印加により帯 散布を可能とする構造であれば、適宜の構 につきそのまま適用することができる。

 また本発明はその目的と利点を損なうこ のない適宜の変形を含み、更に上記の実施 態に示した数値による限定は受けない。