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Title:
PAPER CURRENCY HANDLING DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/072622
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a paper currency handling device capable of preventing a bill contained in a bill containing portion from being pulled out. The paper currency handling device comprises an insertion slit (5), into which the bill is inserted, a bill containing portion (100) capable of containing the bill inserted from the insertion slit (5), an opening (110A) for the bill containing portion (100) to receive the bill therethrough, and a pressure plate (115) capable of passing the opening (110A) to contain the bill in the bill containing portion (100). Further comprised is a sensor for detecting the bill inserted into the insertion slit (5), so that the pressure plate (115) is moved to regulate the passage of the bill from the opening (110A) till the insertion of the bill is detected by the sensor.

Inventors:
NIREKI TAKAO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/072185
Publication Date:
June 11, 2009
Filing Date:
December 05, 2008
Export Citation:
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Assignee:
ARUZE CORP (JP)
NIREKI TAKAO (JP)
International Classes:
G07D9/00; B65H29/46; B65H31/32; G07D11/00
Foreign References:
JP2006302236A2006-11-02
JPH0644439A1994-02-18
JPH1186079A1999-03-30
Attorney, Agent or Firm:
AIKAWA, Toshihiko (12-5 Minami Ikebukuro 2-chom, Toshima-ku Tokyo 22, JP)
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Claims:
 紙幣が挿入される挿入口と、
 前記挿入口から挿入された紙幣を収容可能な紙幣収容部と、
 前記紙幣収容部に紙幣を受け入れるための開口部と、
 前記開口部を通過可能であり、紙幣を紙幣収容部へ収容する押圧板と、
を有する紙幣処理装置であって、
 前記挿入口へ挿入された紙幣を検知するセンサを設け、前記センサによって紙幣の挿入が検知されるまで、前記押圧板を移動して前記開口部から紙幣が通過することを規制することを特徴とする紙幣処理装置。
 前記開口部は、紙幣収容部に収容される紙幣の移動を規制する規制部材に設けられ、
 前記規制部材に、前記開口部に向けて突出する規制片を設け、
 前記押圧板は、前記規制片と対応する位置に切欠部を有することを特徴とする請求項1に記載の紙幣処理装置。
 前記規制片は、前記規制部材に回動可能に支持され、前記押圧板によって紙幣が開口部を通過する際、開口部から突没可能であることを特徴とする請求項2に記載の紙幣処理装置。
 前記規制片は、前記開口部に対する紙幣の受入方向と反対方向の回動が規制されていることを特徴とする請求項3に記載の紙幣処理装置。
 紙幣を受け入れる受入口と、
 前記受入口から受入れられた紙幣を待機させる押圧待機部と、
 前記押圧待機部と紙幣が収容される空間とを分けるように両サイドに配置される規制部材と、
 前記両サイドの規制部材の間に規定され、前記紙幣が収容される空間に通ずる開口部と、
 前記紙幣が収納される空間において、紙幣を載置する載置プレートと、
 前記押圧待機部に待機する紙幣を、前記開口部を通して、前記載置プレートへと押圧する押圧板と、を備え、
 前記押圧板は、外部駆動により、初期位置、待機位置、押圧位置のいずれかの位置に移動可能であり、
 初期位置に移動すると、前記受入口からの紙幣の受け入れが可能となり、
 待機位置に移動すると、前記受入口からの紙幣の受け入れが不可能となり、
 押圧位置に移動すると、前記受入口からの紙幣の受け入れが不可能となり、かつ、前記載置プレートを押圧可能となることを特徴とする紙幣処理装置に用いられる紙幣収容部。
 前記規制部材に支持され、前記開口部に向けて突出する規制片を更に備え、
 前記規制片は、前記押圧板により紙幣が前記開口部を通して前記紙幣が収納される空間へと押圧される際に、前記開口部から後退することを特徴とする請求項5に記載の紙幣収容部。
 前記押圧板は、前記開口部を規定する両サイドに配置される前記規制部材とのクリアランスを調整可能なサイド縁部を備え、
 前記サイド縁部は、前記規制片と対応する位置に切欠部を有することを特徴とする請求項6に記載の紙幣収容部。
 前記規制片は、前記規制部材に回動可能に支持され、前記押圧板によって紙幣が前記開口部を通過する際、前記開口部から突没可能であることを特徴とする請求項7に記載の紙幣収容部。
 前記規制片が前記開口部へ突出するように付勢する弾性体と、
 前記弾性体の付勢力による前記規制片の移動を係止するストッパーと、をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の紙幣収容部。
Description:
紙幣処理装置

 本発明は、紙幣の引き抜き行為を防止す 紙幣処理装置に関する。

 一般的に紙幣処理装置は、利用者によっ 挿入口から挿入された紙幣の真贋を判定し 真正と判定された紙幣価値に応じて、各種 商品やサービスを提供するサービス機器、 えば遊技場に設置されている遊技媒体貸出 、或いは、公共の場に設置されている自動 売機や券売機等に組み込まれている。この うな紙幣処理装置は、挿入口に挿入された 幣を搬送する搬送機構、搬送される紙幣の 贋判定を実行する識別部、及び、真正と判 された紙幣を順次、積層収容する紙幣収容 (金庫と称することもある)を備えている。

 上記したような紙幣処理装置では、紙幣が 入口から挿入された後、不正行為を目的と て引き抜かれることを防止する必要がある 例えば、特許文献1には、挿入口にシャッタ を設け、紙幣挿入後にシャッタによって挿入 口を閉じておくことで紙幣の引き抜きを防止 するようにした紙幣処理装置が開示されてい る。この紙幣処理装置では、挿入口に挿入さ れた紙幣が真正と判定された後、その紙幣を 紙幣収容部に収容するようにしている。具体 的には、紙幣収容部内には、開口部を通過す るように往復移動される押圧板が設けられて おり、押圧板によって押し付けられる紙幣は 、撓むようにして開口部を通過した後、紙幣 収容部の所定位置に積載、収容される。

特許第3000328号公報

 紙幣収容部に収容されている紙幣をより 実に保持することができる紙幣処理装置を 供する。

 本発明において、紙幣処理装置は、紙幣 挿入される挿入口と、前記挿入口から挿入 れた紙幣を収容可能な紙幣収容部と、前記 幣収容部に紙幣を受け入れるための開口部 、前記開口部を通過可能であり、紙幣を紙 収容部へ収容する押圧板と、を有しており 前記挿入口へ挿入された紙幣を検知するセ サを設け、前記センサによって紙幣の挿入 検知されるまで、前記押圧板を移動して前 開口部から紙幣が通過することを規制する 本発明の更なる特徴、性質、及び種々の有 な点は、添付する図面及び以下の好ましい 施例の記述からより明らかになるであろう

本実施形態に係る紙幣処理装置の構成 示す図であり、全体構成を示す斜視図。 開閉部材を装置本体の本体フレームに して開いた状態を示す斜視図。 装置本体の動力伝達部の構成を示す斜 図。 挿入口から挿入される紙幣の搬送経路 概略的に示した右側面図。 紙幣収容部に配設される押圧板を駆動 るための動力伝達機構の概略構成を示す図 紙幣搬送機構を駆動するための駆動源 び駆動力伝達機構の概略構成を示す左側面 。 押圧板の駆動機構の一部を切欠いて示 斜視図であり、押圧板が待機位置にある状 を示す図。 図7に示す状態において、紙幣収容部の 受入口部分を示す平面図。 押圧板の駆動機構の一部を切欠いて示 斜視図であり、押圧板が初期位置にある状 を示す図。 図9に示す状態において、紙幣収容部 受入口部分を示す平面図。 押圧板の駆動機構の一部を切欠いて示 す斜視図であり、押圧板が押圧位置にある状 態を示す図。 図11に示す状態において、紙幣収容部 受入口部分を示す平面図。 押圧板と一対の規制部材部分の正面図 であり、図中右側の規制部材を破線方向にず らした状態を示す図。 押圧板と規制部材部分の底面図であり 、図中右側の規制部材を破線方向にずらした 状態を示す図。 規制部材に支持された規制片を示す 視図。 別の実施例に係る規制部材に支持さ た規制片を示す斜視図。 紙幣処理装置の駆動を制御する制御手 段の構成を示すブロック図。 本実施形態の紙幣処理装置における紙 幣の処理動作の手順を説明するフローチャー ト(その1)。 本実施形態の紙幣処理装置における紙 幣の処理動作の手順を説明するフローチャー ト(その2)。 本実施形態の紙幣処理装置における紙 幣の処理動作の手順を説明するフローチャー ト(その3)。 搬送路開放処理の手順を示すフローチ ャート。 スキュー補正作動処理の手順を示すフ ローチャート。 搬送路閉鎖処理の手順を示すフローチ ャート。 押圧板駆動処理の手順を示すフローチ ャート。

符号の説明

1 紙幣処理装置
2 装置本体
2A フレーム
3 紙幣搬送路
5 紙幣挿入口
6 紙幣搬送機構
8 紙幣読取手段
10 スキュー補正機構
23 検出手段
40 駆動源
100 紙幣収容部
103 受入口
105 載置プレート
108 押圧待機部
110 規制部材
110A 開口部
115 押圧板
120 押圧板駆動機構
122 可動部材
122A ラック
124A ピニオン
180 規制片
200 制御手段

 図1から図6は、本発明に係る紙幣処理装 の一実施形態を示しており、図1は、全体構 を示す斜視図、図2は、開閉部材を装置本体 の本体フレームに対して開いた状態を示す斜 視図、図3は、装置本体の動力伝達部の構成 示す斜視図、図4は、挿入口から挿入される 幣の搬送経路を概略的に示した右側面図、 5は、紙幣収容部に配設される押圧板を駆動 するための動力伝達機構の概略構成を示す図 、そして、図6は、紙幣搬送機構を駆動する めの駆動源及び駆動力伝達機構の概略構成 示す左側面図である。

 本実施形態の紙幣処理装置1は、例えば、 スロットマシン等の各種の遊技機に組み込み 可能に構成されており、装置本体2と、この 置本体2に設けられ、多数の紙幣を積層、収 することが可能な紙幣収容部(紙幣収容スタ ッカ)100とを備えている。この紙幣収容部100 金庫としての機能を備えており、装置本体2 構成するフレーム2Aに対して着脱可能に構 されている。本実施形態では、例えば、図 されていないロック機構が解除された状態 、前面に設けられた取っ手101を引くことで 装置本体2のフレーム2Aから取り外すことが 能となっている。

 装置本体2は、図2及び図3に示すように、 記フレーム2Aと、フレーム2Aに対して一端部 を回動中心として開閉されるように構成され た開閉部材2Bとを有している。そして、これ フレーム2A及び開閉部材2Bは、図4に示すよ に、開閉部材2Bをフレーム2Aに対して閉じた 、両者の対向部分に紙幣が搬送される隙間( 紙幣搬送路)3が形成されると共に、両者の前 露出側に、前記紙幣搬送路3に一致するよう にして、紙幣挿入口5が形成されるよう構成 れている。なお、前記紙幣挿入口5は、紙幣 短い辺側から装置本体2の内部に挿入できる ようにスリット状の開口となっている。

 前記装置本体2内には、紙幣を搬送する紙 幣搬送機構6と、紙幣挿入口5に挿入された紙 を検知する挿入検知センサ7と、挿入検知セ ンサ7の下流側に設置され、搬送状態にある 幣の情報を読取る紙幣読取手段8と、この紙 読取手段8に対して、紙幣を正確に位置決め して搬送するスキュー補正機構10と、紙幣が キュー補正機構10を構成する可動片を通過 たことを検知する可動片通過検知センサ12と 、紙幣が紙幣収容部100に排出されたことを検 知する排出検知センサ18と、紙幣収容部100内 紙幣を載置プレート105に向けて押圧する押 板115の位置を検出可能な検出手段23と、上 した紙幣搬送機構6、紙幣読取手段8、スキュ ー補正機構10及び検出手段23の駆動を制御す 制御手段200(制御回路基板200A;図16参照)とが けられている。

 以下、上記した各構成部材について、詳細 説明する。
 前記紙幣搬送路3は、紙幣挿入口5から奥側 向けて延出しており、その後方側で下方に けて傾斜するように屈曲され、そして最終 に鉛直方向に向けて屈曲するように形成さ ている。紙幣搬送路3には、紙幣収容部100に 幣を排出する排出口3aが形成されており、 こから排出される紙幣は、鉛直方向に向け 、紙幣収容部100の導入口(受入口)103に送り込 まれる。

 前記紙幣搬送機構6は、紙幣挿入口5から 入された紙幣を挿入方向に沿って搬送可能 すると共に、挿入状態にある紙幣を紙幣挿 口5に向けて差し戻し搬送可能とする機構で る。この紙幣搬送機構6は、装置本体2内に 置された駆動源であるモータ13(図6参照)と、 このモータ13によって回転駆動され、紙幣搬 路3に紙幣搬送方向に沿って所定間隔おいて 配設される搬送ローラ対(14A,14B)、(15A,15B)、(16 A,16B)、及び(17A,17B)を備えている。

 前記搬送ローラ対は、紙幣搬送路3に一部 が露出するように設置されて、いずれも紙幣 搬送路3の下側に設置される搬送ローラ14B,15B, 16B及び17Bがモータ13によって駆動されるロー となっており、上側に設置される搬送ロー 14A,15A,16A及び17Aが、これらのローラに対し 従動するピンチローラとなっている。なお 紙幣挿入口5から挿入された紙幣を最初に挟 して奥側に搬送する搬送ローラ対(14A,14B)は 図2及び図3に示すように、紙幣搬送路3の中 位置に1箇所設置されており、その下流側に 順次配置される搬送ローラ対(15A,15B)、(16A,16B) 、及び(17A,17B)については、紙幣搬送路3の幅 向に沿って、所定間隔をおいて2箇所設置さ ている。

 また、上記した紙幣挿入口5の近傍に配置 される搬送ローラ対(14A,14B)については、通常 は、上側の搬送ローラ14Aが下側の搬送ローラ 14Bから離間した状態となっており、紙幣の挿 入が挿入検知センサ7によって検知されると 上側の搬送ローラ14Aが下側の搬送ローラ14B 向けて駆動され、挿入された紙幣を挟持す ようになっている。なお、上側の搬送ロー 14Aについては、駆動源70(図16のブロック図参 照)によって、搬送ローラ14Bに対して当接/離 するように駆動制御される。この駆動源70 ついては、モータやソレノイド等によって 成することができ、開閉部材2B内に設置され る。

 そして、前記スキュー補正機構10によっ 、挿入された紙幣の傾きを無くし紙幣読取 段8に対して位置合わせする処理(スキュー補 正処理)が行われる際には、上側の搬送ロー 14Aは、下側の搬送ローラ14Bから離間して紙 に対する負荷を解除し、スキュー補正処理 終了すると、再び、上側の搬送ローラ14Aが 側の搬送ローラ14Bに向けて駆動され、紙幣 挟持する。スキュー補正機構10は、スキュー の補正を果たす左右一対の可動片10A(片側の 図示)を備えており、スキュー駆動機構用の ータ40を駆動することでスキューの補正処 が成される。

 上記した紙幣搬送路3の下側に設置される 搬送ローラ14B,15B,16B及び17Bは、図6に示すよう に、モータ13、及び各搬送ローラの駆動軸の 部に設置されるプーリ14C,15C,16C及び17Cを介 て回転駆動される。すなわち、モータ13の出 力軸には、駆動プーリ13Aが設置されており、 上記した各搬送ローラの駆動軸の端部に設置 されるプーリ14C,15C,16C及び17Cには、駆動プー 13Aとの間で駆動ベルト13Bが巻回されている なお、駆動ベルト13Bには、適所にテンショ プーリが係合しており、弛みを防止してい 。

 上記した構成により、モータ13が正転駆 されると、前記搬送ローラ14B,15B,16B及び17Bは 同期して正転駆動され、紙幣を挿入方向に向 けて搬送し、モータ13が逆転駆動されると、 記搬送ローラ14B,15B,16B及び17Bは同期して逆 駆動され、紙幣を紙幣挿入口5側に向けて搬 する。

 前記挿入検知センサ7は、紙幣挿入口5に 入された紙幣を検知した際に検知信号を発 するものであり、本実施形態では、搬送ロ ラ対(14A,14B)と、スキュー補正機構10との間に 設置されている。前記挿入検知センサ7は、 学式のセンサ、例えば、回帰反射型フォト ンサによって構成されているが、それ以外 も、機械式のセンサによって構成されてい も良い。

 また、前記可動片通過検知センサ12は、 幣の先端が、前記スキュー補正機構10を構成 する左右一対の可動片10Aを通過したことを検 知した際に検知信号を発生するものであり、 前記紙幣読取手段8の上流側に設置されてい 。この可動片検知センサ12についても、前記 挿入検知センサと同様、光学式のセンサや機 械式のセンサによって構成される。

 また、前記排出検知センサ18は、通過す 紙幣の後端を検知して、紙幣が紙幣収容部10 0に排出されたことを検知するものであり、 幣搬送路3の下流側において、紙幣収容部100 受入口103の直前に配設されている。この排 検知センサ18についても、前記挿入検知セ サと同様、光学式のセンサや機械式のセン によって構成される。

 前記紙幣読取手段8は、スキュー補正機構 10によってスキュー補正された状態(正確に位 置決めされた状態)で搬送される紙幣につい 、その紙幣情報を読取り、その真贋を判定 る。具体的には、例えば、搬送される紙幣 両面側から光を照射し、その透過光と反射 を受光素子で検知することで紙幣の読取を うラインセンサによって構成することがで る。図においては、ラインセンサが示され おり、このラインセンサで読取った光信号 光電変換され、予め格納されている真券の ータと比較照合することで、搬送される紙 の真贋を識別する。

 次に、図4から図6に加え、図7から図12を 照して、紙幣収容部100の構成について説明 る。

 なお、これらの図において、図7は、押圧 板の駆動機構の一部を切欠いて示す斜視図で あり、押圧板が待機位置にある状態を示す図 、図8は、図7に示す状態において、紙幣収容 の受入口部分を示す平面図、図9は、押圧板 の駆動機構の一部を切欠いて示す斜視図であ り、押圧板が初期位置にある状態を示す図、 図10は、図9に示す状態において、紙幣収容部 の受入口部分を示す平面図、図11は、押圧板 駆動機構の一部を切欠いて示す斜視図であ 、押圧板が押圧位置にある状態を示す図、 して、図12は、図11に示す状態において、紙 幣収容部の受入口部分を示す平面図である。

 前記紙幣を収容する紙幣収容部100は、上 した紙幣読取手段8で真性と識別された紙幣 を順次、積層、収容する。

 図4から図6に示すように、紙幣収容部100 構成する本体フレーム100Aは、略直方体形状 構成されており、その前壁102aの内側には、 付勢手段(付勢バネ)106の一端が取り付けられ その他端には、上記した受入口103を介して り込まれる紙幣を順次、積層する載置プレ ト105が設けられている。このため、載置プ ート105は、前記付勢手段106を介して、後述 る押圧板115側に向けて付勢された状態にな ている。

 本体フレーム100A内には、受入口103に連続 するように、落下する紙幣をそのまま待機、 保持させる押圧待機部108が設けられている。 押圧待機部108の載置プレート側の両サイドに は、鉛直方向に延出して一対の規制部材110が 配置されている。この一対の規制部材110の間 には、載置プレート105上に紙幣が順次、積層 されるに際して、押圧板115が通過するように 、開口部110Aが形成されている。

 また、本体フレーム100A内の両サイド壁に は、前記載置プレート105が付勢手段106によっ て押圧された際、載置プレートが当て付くよ うに、突出壁100Bが形成されている。この突 壁100Bは、載置プレート105上に紙幣が順次、 層されて、前記付勢手段106によって載置プ ートが付勢された際、最上の紙幣M1の両サ ドを当て付け、積層される紙幣を安定して 持する役目を果たす(図8参照)。

 さらに、本体フレーム100A内には、受入口 103から押圧待機部108に落下した紙幣を載置プ レート105に向けて押圧する押圧板115が配設さ れている。この押圧板115は、前記一対の規制 部材110の間に形成された開口部110Aを往復移 できる程度の大きさに構成されており、こ 開口部110A内に入り込んで、紙幣を載置プレ ト105に押し付ける位置(押圧位置;図11及び図 12参照)と、前記押圧待機部108を開放する位置 (初期位置;図9及び図10参照)との間で往復駆動 される。この場合、開口部110Aは、押圧待機 108に案内された紙幣よりも、小さい矩形形 となっており、押圧板115の押し込み動作に って、紙幣は撓みながら開口部110Aを通過し 、載置プレート105上に載置される。

 前記押圧板115は、本体フレーム100A内に配 設される押圧板駆動機構120を介して、上記し たように往復駆動される。押圧板駆動機構120 は、押圧板115を、図5の矢印A方向に往復移動 能となるように、両端が押圧板115に軸支さ た一対のリンク部材115a,115bを備えており、 れらのリンク部材115a,115bはX字状に連結され 、それぞれの反対側の端部は、垂直方向(矢 B方向)に移動可能に設置された可動部材122に 軸支されている。この可動部材122には、ラッ ク122Aが形成されており、このラックには、 圧板駆動機構120を構成するピニオン124Aが噛 している。

 このピニオン124Aには、図5に示すように 押圧板駆動機構120を構成する収容部側ギヤ レイン124が連結されている。この場合、本 施形態においては、図3及び図5に示すように 、上述した装置本体2内に、駆動源(モータ20) 、このモータ20に順次噛合する本体側ギヤ レイン21が配設されており、紙幣収容部100を 装置本体2に装着すると、本体側ギヤトレイ 21が収容部側ギヤトレイン124に連結するよう になっている。すなわち、収容部側ギヤトレ イン124は、ピニオン124Aと同軸上に配設され ギヤ124B、及びこれに順次噛合するギヤ124C,12 4Dを備えており、紙幣収容部100を装置本体2の フレーム2Aに対して着脱する際、ギヤ124Dが、 本体側ギヤトレイン21の最終ギヤ21Aと噛合、 間するよう構成されている。

 この結果、上記した押圧板115は、装置本 2に設けられたモータ20が回転駆動されるこ で、本体側ギヤトレイン21、及び押圧板駆 機構120(収容部側ギヤトレイン124、可動部材1 22に形成されるラック122A、及びリンク部材115 a,115b等)を介して、矢印A方向に往復駆動され 。

 なお、本実施形態における上記した押圧 115は、モータ20によって矢印A方向に往復駆 される際、モータ20の停止制御によって3つ 位置を取るようになっている。具体的には 図11及び図12に示すように、紙幣を載置プレ ート105に押さえ付ける押圧位置(最大ストロ ク位置)と、図9及び図10に示すように、押圧 機部108を開放する初期位置(ホーム位置)と 図7及び図8に示すように、押圧板115を駆動す る一対のリンク部材115a,115bが、押圧待機部108 に位置しており、紙幣が一対のリンク部材115 a,115bによって受入口103から押圧待機部108に搬 入できない待機位置の、3つの位置を取り得 ようになっている。

 この場合、押圧板115が待機位置にあると 前記規制部材110の開口部110Aは押圧板115によ って閉塞された状態となっており、紙幣が通 過(載置プレート105によって突出壁100Bに押圧 れている紙幣が、その開口部110Aを通過)し 、引き出すことができないようになってい 。

 前記装置本体2のフレーム2A内には、図4に 示すように、載置プレート105上に、所定枚数 の紙幣が載置された際、その状態を検知する 検知センサ(満杯検知センサ)140が設置されて る。この満杯検知センサは、磁気信号を検 できるように構成されており、載置プレー 105の裏面の中央に設けられた磁石140Aによる 磁界を検知できるように構成されている。す なわち、満杯検知センサ140は、載置プレート 105が押し込まれる方向の所定の位置に設置さ れており、載置プレート105上に紙幣が順次載 置されて、載置プレート105が付勢手段106の付 勢力に抗して押し込まれ、満杯検知センサ140 が載置プレート105の移動を検知した際、載置 プレート105上の紙幣が満杯になったことを報 知する信号を発する。

 また、本体フレーム100Aには、前記受入口 103から搬入される紙幣に対して接触可能な搬 送部材150が設置されている。この搬送部材150 は、搬入される紙幣に接触して、安定して紙 幣を押圧待機部108の適正位置(押圧板115で紙 を押圧した際、紙幣が左右に片寄ることな 、安定して押圧できる位置)に案内する役目 果たす。本実施形態では、この搬送部材は 押圧待機部108に臨むように設置されたベル 状の部材(以下、ベルト150と称する)によっ 構成されている。

 この場合、ベルト150は、紙幣に対して搬 方向に沿って延在するように設置されてお 、搬入方向の両端部に回転可能に支持され 一対のプーリ150A,150Bに巻回されている。ま 、ベルト150は、受入口103の領域に回転可能 支持された軸方向に延出する搬送ローラ150C と当接しており、受入口103に搬入された紙幣 を挟持して、紙幣をそのまま押圧待機部108に 案内するようにしている。さらに、本実施形 態では、前記ベルト150は、紙幣の両サイドの 表面に接触可能となるように、上記した押圧 板115を挟むようにして左右一対設けられてい る。なお、ベルト150は、両端におけるプーリ 150A,150Bの巻回以外に、中間位置でテンション プーリを当て付け、弛みを防止するようにし ても良い。

 前記一対のベルト150は、装置本体2内に設 置される上述した複数の搬送ローラを駆動す るモータ13によって駆動されるようになって る。具体的には、図6に示すように、モータ 13によって駆動される上述した駆動ベルト13B 、駆動力伝達用のプーリ13Dに巻回されてお 、このプーリ13Dに順次設置される動力伝達 のギヤトレイン13Eには、受入口103側に回転 能に支持されているプーリ150Aの支軸の端部 に設置されたギヤトレイン153が噛合するよう になっている。すなわち、紙幣収容部100が装 置本体2に装着された際、ギヤトレイン13Eの 終ギヤには、ギヤトレイン153の入力ギヤが 合するようになっており、一対のベルト150 、モータ13の回転駆動により、上述した紙幣 搬送用の搬送ローラ14B,15B,16B,17Bと一体的に回 転駆動されるようになっている。

 このように紙幣収容部に設置されるベル 150を駆動するに際しては、装置本体2に設け られている紙幣搬送機構6の駆動源であるモ タ13を利用するため、コストを削減すること が可能になる。

 また、本体フレーム100Aには、図8に示す うに、受入口103から紙幣の搬入方向に沿っ 、紙幣の両側縁を規制するガイド部材160が 成されている。このガイド部材160は、搬入 れる紙幣の両縁を規制するコの字の案内面16 0aを有しており、紙幣が受入口103から紙幣収 部(押圧待機部108)内に搬入されると、ガイ 部材160に沿って移動できると共に、紙幣と 記一対のベルト150が安定して摺接できるよ になる。これにより、紙幣が押圧待機部108 搬入される際の片寄りを修正して、紙幣を り確実に適正な位置に搬送できるようにな 。

 前記押圧板115の位置を検出可能な検出手 23は、押圧板115を駆動する上記したラック12 2A及びピニオン124Aに関連付けされて設けられ ている。

 検出手段23は、押圧板115の移動に伴って 動可能な検出部材170と、押圧板115の押圧位 への移動によって検出部材170が移動したこ を検出するセンサ172とを有している。

 前記検出部材170は、上下方向に移動可能 なるように装置本体2のフレーム2Aに支持さ ており、その一端側にはセンサ172によって 知される検知部170aが形成され、他端側には カムフォロワ176を介してピニオン124Aと一体 転するカム部材175に係合する係合部170bが形 されている。

 前記センサ172は、光学式のセンサ素子に って構成されており、公知のように、発光 と受光部との間で、上記した検出部材170の 知部170aの移動を検知できるよう構成されて いる。検出部材170は、図示しない付勢手段に よって、常時、カムフォロワ176側に向けて付 勢されており、その付勢による検出部材170の 移動は、他端側に形成される係合部170b、カ フォロワ176、及びカム部材175によって制限 れている。

 前記カム部材175は、カムフォロワ176を介 て押圧板115が図11及び図12に示す押圧位置と 、図7及び図8に示す待機位置との間を移動し 際、前記検出部材170を移動させ、かつ、カ フォロワ176を介して押圧板115が図7及び図8 示す待機位置と、図9及び図10に示す初期位 との間を移動した際、前記検出部材170の移 を制限する形状を有している。

 すなわち、押圧板115が待機位置から初期 置へ移動したとき、前記検出部材170は、カ 175の形状により移動することはなく、セン 172による検知がされることはない。また、 圧板115が初期位置から、押圧位置へ移動し とき、前記検出部材170は、付勢部材171の付 力、並びにカム175及びカムフォロワ176によ て下方に移動し、押圧位置への移動がセン 172によって検知される。そして、押圧板115 押圧位置から、待機位置へ移動したとき、 記検出部材170は、カム175及びカムフォロワ1 76によって上方に移動し、待機位置への移動 センサ172によって検知される。

 上記したように、一対の規制部材110間の 口部110Aを通過して初期位置と押圧位置との 間で往復駆動される押圧板115は、紙幣の収容 動作を行っていない状態では、図7及び図8に すように、前記開口部110A内に位置して開口 部を閉塞しており、押圧板115を駆動する一対 のリンク部材115a,115bが押圧待機部108内に位置 した状態となっている。この際、前記開口部 110Aを規定する規制部材110の内壁と、押圧板11 5の側壁115Bとの間には、僅かに隙間が生じて まうが、本実施形態では、図13及び図14に示 すように、この隙間を埋めて、載置プレート 上に積層されている紙幣が通過できないよう にしている。

 図13は、押圧板と一対の規制部材部分の 面図であり、図中右側の規制部材を破線で かれた矢印の方向にずらした状態を示す図 図14は、押圧板と規制部材部分の底面図であ り、図中右側の規制部材を破線で描かれた矢 印の方向にずらした状態を示す図である。

 これらの図に示すように、一対の規制部 110には、開口部110Aに向けて突出するように 、所定間隔をおいて規制片180が設けられてい る。本実施形態では、規制片180は、各規制部 材110に、それぞれ紙幣の搬入方向に沿って2 所設けられている。また、押圧板115は、上 したように、一対の規制部材110の開口部110A 往復移動するため、押圧板115の規制片180と 応する位置に、規制片180と干渉しないよう 、切欠部115Cが形成されている。

 このように構成することで、前記押圧板1 15が開口部110Aを閉塞しているとき、規制片180 によって開口部110Aと押圧板115との間に生じ 隙間を埋めることができ、紙幣を引き抜き い隙間形状にすることが可能となる。しか 、押圧板115に切欠部115Cを設けたことで、押 板115の往復駆動時に規制片180と干渉するこ がなく、紙幣詰まりが生じ難い。

 また、上記したように、規制部材110と押 板115との間に生じる隙間を埋めるように規 片180を設ける構成では、その規制片180は、 規制部材110に対して回動可能に支持され、 圧板115によって紙幣が開口部110Aを通過する 際に、開口部110Aから突没可能に構成されて ることが好ましい。

 具体的には、図14及び図15Aに示すように 規制片180は、規制部材110を構成するフレー 110Dに対して、支軸181によって、矢印D方向( 幣収容時に紙幣が通過する方向)に回動可能 支持されている。この場合、規制片180と支 181との間には、付勢バネ182が介在されてお 、規制片180を常時、開口部110Aから突出する 方向に付勢している。すなわち、押圧板115に よって紙幣が押圧された際、規制片180は、通 過する紙幣によって、付勢バネ182の付勢力に 抗して図の矢印D方向に回動され、開口部110A ら没するように構成されている。また、紙 が開口部110Aを通過すると、規制部材110から 没した状態にある規制片180は、図14及び図15A 示すように、付勢バネ182の付勢力によって 押圧板115と規制部材110との間の隙間を閉塞 る位置に回動される。この付勢バネ182は、 じりコイルばね若しくはトーションスプリ グとして、支軸181の回りを巻くように備え れ、コイルばねの一端がフレーム110Dに固定 されると共に、他端は、支軸181の回りを回動 可能に備えられる規制片180に固定され、ねじ り力による付勢力を与える。

 このように、押圧板115によって紙幣を押 する際、紙幣が規制片180に当接すると、規 片180が回動して開口部110Aから没するため、 紙幣の損傷を防止することが可能となる。即 ち、先端を丸めた楔形状の規制片180は、付け 根部に、支軸181が挿通される円形開口部を備 え、支軸181回りを回動可能となっている。か かる支軸181は、開口部110Aより規制部材110側 と後退して備えられており、規制片180の先 が開口部110Aに突出し、楔形状の基準面とな 鉛直側面を、押圧板駆動機構120側に向けた 態で、押圧板駆動機構120側にねじり力が付 されている。そして、押圧板115によって押 された紙幣がかかる鉛直側面に当接し、載 プレート105側に向けて押し、ねじり付勢力 勝って規制片180を矢印D方向に、規制片180が 載置プレート105側を指すような位置まで、回 動させる。そのため、規制片180は、開口部110 Aの外側へと移動し、規制部材110内に入った うに上面視では見えなくなる。このとき、 じり付勢力は、開口部110Aへの突出位置に自 的に戻ることができる程十分であり、規制 180の回動時に紙幣を破損しない程度である とが好ましい。

 また、前記規制片180は、支軸181に回動可 に支持されるに際して、紙幣の通過方向(矢 印D方向)と反対方向の回動が規制された状態 なっている。すなわち、図14及び図15Aに示 ように、規制片180は、開口部110Aに突出した 態となっており、この状態で、図示しない トッパーによって、矢印D方向と反対方向の 回動が規制された状態となっている。

 このように、開口部110Aにおいて、規制片 180の紙幣の受入方向と反対方向の回動を規制 することで、載置プレート105上に積層されて いる紙幣の引き抜き行為を、より確実に防止 することが可能になる。図15Bに、規制片180の 付勢バネ182による付勢力を係止するストッパ ー183をフレーム110Dに取り付けた別の実施例 示す。ストッパー183は、フレーム110Dの上面 から下面部へと薄板状に延び固定される。 のストッパー183により、規制片180の先端の 印Dと反対方向の動きを止めるが、矢印D方 には回動可能である。

 次に、上述した紙幣処理装置の駆動を制 する制御手段について図16を参照して説明 る。

 制御手段200は、上記した各駆動装置の動 を制御する制御回路基板200Aを備えており、 この制御回路基板上には、紙幣識別手段を構 成するCPU(Central Processing Unit)210と、ROM(Read On ly Memory)212と、RAM(Random Access Memory)214と、基 データ記憶部216とが実装されている。

 前記ROM212には、上述した紙幣搬送機構を 動するモータ13、押圧板を駆動するモータ20 、搬送ローラ14Aを搬送ローラ14Bに向けて当接 /離間するように駆動する駆動源70、スキュー 駆動機構10を駆動するためのモータ40等の各 駆動装置の作動プログラムや、紙幣読取手 8で読取る紙幣についての真贋判定プログラ 等の各種プログラム、及び恒久的なデータ 記憶されており、CPU210は、ROM212に記憶され いる前記プログラムに従って制御信号を生 し、I/Oポート220を介して上述した各種駆動 置との間で信号の入出力を行い、各種駆動 置の駆動制御を行う。

 また、CPU210には、I/Oポート220を介して、 入検知センサ7、可動片通過検知センサ12、 出検知センサ18、満杯検知センサ140、及び 圧板115の位置を検出可能な検出手段23の一部 を構成するセンサ172からの検知信号が入力さ れるようになっており、これらの検知信号に 基づいて、各種駆動装置の駆動制御が行われ る。

 また、前記RAM214には、CPU210が作動する際 用いるデータやプログラムが記憶されてお 、基準データ記憶部216には、紙幣の真贋判 を行うときに用いられる基準データ、例え 、真券紙幣の全印刷領域から取得した各種 データ(例えば、濃淡に関するデータ、赤外 線を紙幣に投光した際の透過光や反射光に関 するデータなど)が基準データとして記憶さ ている。なお、基準データについては、専 の基準データ記憶部216に記憶させているが これをROM212に記憶させておいても良い。

 そして、CPU210には、I/Oポート220を介して 上記した紙幣読取手段8を構成する紙幣読取 用検知センサ(例えば、ラインセンサ)80が接 されており、この紙幣読取用検知センサ80で 読取った紙幣読取データは、基準データ記憶 部216に記憶されている基準データと比較され 、紙幣の真贋判定処理が実行される。

 なお、上述した紙幣処理装置の動作を制 する制御手段200は、一つの制御回路基板200A 上に実装されているが、機能に応じて別の制 御回路基板上に分散して配置されていても良 い。

 次に、上述した制御手段200によって実行 れる紙幣処理装置1における紙幣の処理動作 について、図17から図23のフローチャートに って説明する。

 操作者が紙幣を紙幣挿入口5に挿入する際 、紙幣挿入口の近傍に設置される搬送ローラ 対(14A,14B)は、初期状態において離間した状態 にある(後述するST16,ST56参照)。また、押圧板1 15は、図7及び図8に示すように、押圧板115を 動する一対のリンク部材115a,115bが押圧待機 108に位置しており、紙幣が一対のリンク部 115a,115bによって受入口103から押圧待機部108 搬入できない待機位置に設定されている(後 するST134参照)。すなわち、この状態では、 対の規制部材110の間に形成された開口部110A に押圧板115が入り込んで開口部110Aは閉塞し 状態となっており、紙幣収容部内に収容さ ている紙幣を抜き取ることができない状態 なっている。

 さらに、搬送ローラ対(14A,14B)の下流側に 置するスキュー補正機構10を構成する一対 可動片10Aは、初期状態において、あらゆる 幣の引き抜きができないように最小幅(例え 一対の可動片10Aの間隔が52mm;後述するST15,ST5 7参照)に移動した状態にある。

 上記した搬送ローラ対(14A,14B)の初期状態 は、皺のある紙幣であっても、操作者は容 に挿入することができる。そして、挿入検 センサ7によって紙幣の挿入が検知されると (ST01)、上述した押圧板115の駆動用のモータ20 所定量逆転駆動し(ST02)、押圧板115を初期位 に移動させる。すなわち、挿入検知センサ7 によって紙幣の挿入が検知されるまでは、前 記押圧板115は、開口部110Aに移動された状態 なっており、開口部110Aを介して紙幣が通過 きないように設定されている。

 押圧板115が初期位置に移動されると、押 待機部108は開放状態となり(図9及び図10参照 )、紙幣は、紙幣収容部100内に搬入可能な状 となる。すなわち、モータ20を所定量逆転駆 動することで、押圧板115は、本体側ギヤトレ イン21、及び押圧板駆動機構120(収容部側ギヤ トレイン124、可動部材122に形成されるラック 122A、及びリンク部材115a,115b)を介して、前記 機位置から初期位置に移動される。

 また、上述した駆動源70を駆動し、上側 搬送ローラ14Aを下側の搬送ローラ14Bに当接 るように移動させる。これにより、挿入さ た紙幣は搬送ローラ対(14A,14B)によって挟持 れる(ST03)。

 次いで、紙幣搬送路の開放処理が成され (ST04)。この開放処理は、図20に示すフロー ャートに示すように、述したスキュー補正 構用のモータ40を逆転駆動することで、一対 の可動片10Aを互いに離間する方向に駆動する ことで成される(ST100)。このとき、一対の可 片10Aの位置を検知する可動片検知センサに って、一対の可動片10Aが所定位置(最大幅位 )に移動したことが検知されると(ST101)、モ タ40の逆転駆動が停止される(ST102)。この搬 路開放処理により、一対の可動片10A内に紙 が進入できる状態になっている。なお、こ ST04の前段階では、紙幣搬送路3は、後述する 搬送路閉鎖処理(ST15,ST57)によって閉鎖された 態にあるが、このように、紙幣挿入前に紙 搬送路3を閉じておくことで、例えば、不正 目的などで紙幣挿入口から板状の部材を挿入 して、ラインセンサなどの素子を破損させる ことを防止することができる。

 次いで、紙幣搬送用のモータ13が正転駆 される(ST05)。紙幣は、搬送ローラ対(14A,14B) よって装置内部に搬送され、スキュー補正 構10よりも下流側に配設されている可動片通 過検知センサ12が紙幣の先端を検知すると、 幣搬送用のモータ13は停止される(ST06,ST07)。 このとき、紙幣は、スキュー補正機構10を構 する一対の可動片10A間に位置している。

 引き続き、上述した駆動源70を駆動し、 幣を挟持した状態となっている搬送ローラ (14A,14B)を離間させる(ST08)。このとき、紙幣 は、何等、負荷が作用していない状態とな 。

 そして、この状態でスキュー補正作動処 を行う(ST09)。このスキュー補正作動処理は 上述したスキュー補正機構用のモータ40を 転駆動することで、一対の可動片10Aを互い 接近する方向に駆動することで成される。 なわち、このスキュー補正作動処理は、図21 のフローチャートに示すように、上述したモ ータ40を正転駆動することで、一対の可動片1 0Aを、互いに接近する方向に移動する(ST110)。 この可動片の移動は、制御手段における基準 データ記憶部に登録されている紙幣の最小幅 (例;幅62mm)となるまで実行され、これにより 紙幣は、両側に当て付く可動片10Aによって スキューが補正され、正確な中心位置とな ように位置決めされる。

 上述したようなスキュー補正作動処理が 了すると、引き続き、搬送路開放処理が実 される(ST10)。これは、上述したスキュー補 機構用のモータ40を逆転駆動することで、 対の可動片10Aを離間する方向に移動するこ で成される(図20のST100~ST102参照)。

 続いて、上述した駆動源70を駆動し、上 の搬送ローラ14Aを下側の搬送ローラ14Bに当 するように移動させ、紙幣を搬送ローラ対(1 4A,14B)に挟持させる(ST11)。その後、紙幣搬送 のモータ13を正転駆動して紙幣を装置内部に 向けて搬送し、紙幣が紙幣読取手段8を通過 る際に、紙幣の読取処理を実行する(ST12,ST13) 。

 そして、搬送される紙幣が紙幣読取手段8 を通過して、紙幣の後端が、可動片通過検知 センサ12によって検知されると(ST14)、紙幣搬 路3の閉鎖処理が実行される(ST15)。この処理 においては、まず、図22のフローチャートに すように、紙幣の後端が、可動片通過検知 ンサ12によって検知された後、上述したモ タ40を正転駆動することで、一対の可動片10A を、互いに接近する方向に移動する(ST120)。 に、可動片検知センサによって、可動片10A 所定位置(最小幅位置、例えば52mm)に移動し ことが検知されると(ST121)、モータ40の正転 動が停止される(ST122)。

 この搬送路閉鎖処理により、一対の可動 10Aは、挿入可能なあらゆる紙幣の幅よりも い最小幅位置(幅52mm)に移動されており、こ により、紙幣の引き抜きを効果的に防止す ようにしている。すなわち、このような紙 搬送路の閉鎖処理を実行することで、挿入 れた紙幣の幅よりも、可動片10A間の距離が くなり、操作者が不正目的で紙幣を挿入口 向に向けて引き抜く行為を効果的に防止す ことが可能となる。

 なお、この状態で上述した可動片検知セ サが、可動片10Aの移動を検知した際、操作 が何らかの不正行為を行っているとみなし 所定の処理を実行するようにしても良い。 えば、紙幣処理装置の動作を管理する上位 置に対して不正操作信号(異常検知信号)を 信したり、紙幣処理装置に報知ランプを設 ておき、これを点滅させたり、その後に操 者によって入力される入力受付(ST22)の処理 有効化することなく、強制的に排出動作を う等の処理を実行しても良い。或いは、紙 処理装置の動作を無効(例えば、処理の停止 理、紙幣の排出処理など)にする等、適正な 処理を行うようにしても良い。

 また、上記した搬送路閉鎖処理(ST15)に引 続いて、上述した駆動源70を駆動し、紙幣 挟持可能な状態となっている搬送ローラ対(1 4A,14B)を離間させる搬送ローラ対離間処理が われる(ST16)。この搬送ローラ対離間処理を うことで、操作者が誤って紙幣を追加投入( 重投入)しても、紙幣は、搬送ローラ対(14A,1 4B)による送り動作を受けることはなく、また 、ST15において接近した状態にある一対の可 片10Aの前端に突き当たることから、紙幣の 重投入動作を確実に防止することができる

 上記した紙幣搬送路の閉鎖処理と共に、 幣読取手段8が紙幣の後端までデータを読取 ると、紙幣搬送用のモータ13を所定量駆動し 紙幣を所定位置(エスクロ位置;紙幣読取手 8の中心位置から13mm紙幣が下流側に搬送され た位置)で停止させ、このときに、制御手段20 0において、紙幣の真贋判定処理を実行する(S T17~ST20)。

 上記したST20の真贋判定処理において、紙 幣が真券であると判定されると(ST21;Yes)、操 者の入力を受付ける(ST22)。これは、操作者 、サービスの提供(例えば、ゲーム装置であ ばゲーム開始に伴う受付処理)を受入れるべ く、受入ボタンを押下する受入操作、及び、 挿入した紙幣の返却処理を行うべく、返却ボ タンを押下する処理が該当する。

 そして、各種サービスの提供を受入れる 作が入力されると(ST23;Yes)、引き続き、この 状態で紙幣搬送用のモータ13を正転駆動し、 幣を、紙幣収容部100に向けて搬送する(ST24) この紙幣の搬送に際しては、紙幣の後端が 出検知センサ18によって検知されるまでは 幣搬送用のモータ13は正転駆動され、紙幣の 後端が排出検知センサ18によって検知されて ら(ST25)、紙幣搬送用のモータ13は所定量だ 正転駆動される(ST26,ST27)。

 このST26、及びST27における紙幣搬送用の ータ13の正転駆動処理は、紙幣が、装置本体 2の紙幣搬送路3の下流側にある排出口3aから 幣収容部100の受入口103に搬入され、前記一 のベルト150が、搬入される紙幣の両側表面 接触して安定して、押圧待機部108に案内さ る駆動量に対応している。すなわち、紙幣 後端が排出検知センサ18によって検知された 後、更に、所定量、紙幣搬送用のモータ13を 転駆動することで、前記一対のベルト150は 搬入される紙幣に接触しつつ紙幣送り方向 駆動され、紙幣を安定した状態で押圧待機 108に案内する。この場合、紙幣は、前記受 口103から紙幣搬入方向に沿って形成されて るガイド部材160の案内面160aに沿って案内さ れることから、紙幣が押圧待機部108へ搬入さ れる際、前記一対のベルト150の接触と相俟っ て、片寄りがなく適正な押圧位置に搬送され るようになり、押圧板115によって、左右対称 に撓んで一対の規制部材110間の開口部110Aを 過して押圧処理が成される。

 そして、上記した紙幣搬送用のモータ13 停止した後、紙幣を載置プレート105上に載 すべく押圧板115の駆動処理を実行する(ST28)

 この押圧板115の駆動処理は、図23に示す ローチャートに従って実行される。最初、 圧板115の駆動用のモータ20を所定量正転駆動 することで、上記ST02において初期位置にあ 押圧板115を押圧位置まで移動させる(ST130)。 のモータ20の正転回転駆動量は、モータ20が DCモータによって構成されていれば、例えば ンコーダを利用してパルスを発生させ、そ パルス数を計測することで所定の回転量を 定することが可能である。すなわち、この うに駆動用のモータ20を所定量正転駆動す ことで、押圧板115は、本体側ギヤトレイン21 、及び押圧板駆動機構120(収容部側ギヤトレ ン124、可動部材122に形成されるラック122A、 びリンク部材115a,115b、)を介して初期位置か ら押圧位置に移動される。

 この押圧板115の移動により、押圧待機部1 08にある紙幣は、図10に示す状態から図12に示 すように、一対の規制部材110間の開口部110A 左右対称となるようにU字状に撓みながら通 し、最終的に載置プレート105上に押し付け れる。このとき、紙幣は、上述したように 対のベルト150によって、片寄りがなく適正 押圧位置に搬送されているので、押圧板115 移動しても、一対の規制部材110との間でジ ム等が生じることなく、安定した状態で載 プレート105上に載置される。

 押圧板115が押圧位置へ移動すると、紙幣 安定して載置プレート105に載置されるよう 、押圧板115はその押圧位置で所定時間(200ms) 、待機処理され(ST131)、その後、押圧板115の 動用のモータ20を逆転駆動する(ST132)。モー 20が逆転駆動されることで、押圧板115は、押 圧位置から図7及び図8に示す待機位置に向け 駆動され、前記センサ172が検出部材170の検 部170aを検知すると(センサ172によって、押 板115が押圧位置から待機位置に移動したこ が検知されると)、モータ20の駆動が停止さ 、押圧板115は待機位置に停止される(ST133;Yes, ST134)。

 上述したように、押圧板115が待機位置に ると、前記規制部材110間の開口部110Aに押圧 板115が位置しており、受入口103側から載置プ レート105上にある紙幣の抜き取りができない 状態となっている。

 なお、所定時間内にセンサ172が、押圧板1 15が押圧位置から待機位置に移動したことを 知しなければ、スタック動作に異常があっ ものとみなし、スタック動作に異常があっ 旨(エラー信号)を外部装置や報知手段等に 信する(ST133;No、ST133A)。

 そして、押圧板115が押圧位置から待機位 に移動した後、上述した満杯検知センサ140 載置プレート105の裏面に設けられた磁気を 知すれば(ST135;Yes)、紙幣収容部100が満杯に づいていることを報知する(ST136;No、ST137)。 れは、満杯検知センサ140が磁気を検知した 、所定回数以内(本実施形態では9回)を条件 繰り返すようにしており(ST138)、これにより 管理者は、紙幣収容部100に紙幣が満杯にな 前に、紙幣収容部100を交換することが可能 なる。

 また、満杯検知センサ140が磁気を検知し 後、更に、紙幣収容部100を交換することな 、10回以上の紙幣のスタック動作が繰り返 れたことが検出されると(ST136;Yes)、これ以上 、紙幣が挿入されないように、装置の無効化 処理が実行される(ST136A)。この無効化処理は 利用者が紙幣を紙幣挿入口に挿入しても、 部に紙幣を搬送しないように、例えば、上 した紙幣搬送機構の駆動を停止する等の処 をすれば良い。

 上述した処理手順のST21において、挿入さ れた紙幣が真券でないと判別された場合、或 いは、操作者によって返却ボタンが押下され た場合(ST23;No)、搬送路開放処理を実行し(ST51 図20のST100~ST102参照)、その後、紙幣搬送用 モータ13を逆転駆動し、搬送ローラ対(14A,14B) の挟持処理を実行した後、エスクロ位置に待 機している紙幣を、紙幣挿入口5に向けて搬 する(ST52,53)。そして、挿入検知センサ7が紙 挿入口5に向けて差し戻される紙幣の後端を 検知した際に、紙幣搬送用のモータ13の逆転 動を停止すると共に、上述した駆動源70を 動し、紙幣を挟持した状態となっている搬 ローラ対(14A,14B)を離間させる(ST54~ST56)。その 後、搬送路閉鎖処理を実施(ST57,図22のST120~ST12 2参照)すると共に、押圧板115の駆動用のモー 20を所定量正転駆動することで(ST58)、初期 置にある押圧板115を待機位置に駆動し、一 の処理が終了する。

 上記した構成の紙幣処理装置によれば、 幣収容部100内において、一対の規制部材110 間に設けられて紙幣が通過する開口部110Aは 、紙幣が、紙幣挿入口5に挿入されるまでは 押圧板115によって閉塞された状態にあるこ から、紙幣収容部100内の載置プレート110上 積載、収容されている紙幣を、不正行為等 よって引き抜くことが防止される。

 以上、本発明の実施形態について説明し が、本発明は、上記した実施形態に限定さ ることなく、種々変形して実施することが 能である。本発明は、紙幣が紙幣挿入口5に 挿入されるまで(紙幣処理装置に紙幣の挿入 なされるまで)、押圧板115を開口部110A内に移 動させて、載置プレート110に積層、収容され ている紙幣を、開口部110Aを介して引き抜き できないように構成されていれば良く、上 した各種の駆動部材を駆動する駆動源、或 は、その駆動源からの動力伝達機構につい は、適宜変形することが可能である。

 また、開口部110A内に移動した状態にある 押圧板115については、その押圧板部分の少な くとも一部が開口部110A内に位置していれば く、その表面部分は、規制部材110の表面と 一状になっていても良いし、その表面から かに突出していたり、多少、開口部110Aの内 に位置していても良い。

 上記した実施例の紙幣処理装置によれば 紙幣収容部内の開口部は、紙幣が挿入され までは押圧板によって閉塞された状態にあ ことから、紙幣収容部内に積載、収容され いる紙幣を、不正行為等によって引き抜く とが困難となる。

 また、前記開口部は、紙幣収容部に収容 れる紙幣の移動を規制する規制部材に設け れ、前記規制部材に、前記開口部に向けて 出する規制片を設け、前記押圧板は、前記 制片と対応する位置に切欠部を有すること 特徴とする。

 このような構成によれば、押圧板が開口 を閉塞しているとき、規制片によって開口 と押圧板との間に生じる隙間を埋めること でき、紙幣を引き抜き難い隙間形状にする とが可能となる。

 また、前記規制片は、前記規制部材に回 可能に支持され、前記押圧板によって紙幣 開口部を通過する際、開口部から突没可能 あることを特徴とする。

 このような構成によれば、押圧板によっ 紙幣を押圧する際、紙幣が規制片に当接す と規制片が回動して開口部から没するため 紙幣の損傷を防止することが可能となる。

 また、前記規制片は、前記開口部に対す 紙幣の受入方向と反対方向の回動が規制さ ていることを特徴とする。

 このような構成によれば、開口部におい 、規制片は、紙幣の受入方向と反対方向の 動が規制されているので、紙幣の引き抜き 為をより確実に防止することが可能になる

 以上のように、紙幣収容部に収容されて る紙幣の引き抜きを防止可能な紙幣処理装 が得られる。

 本発明は、例えば、紙幣が挿入されたこ で、商品やサービスを提供する各種の装置 組み込むことが可能である。