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Patent Searching and Data


Title:
PAPER DISCHARGE DEVICE FOR PRINTER AND OPERATING METHOD THEREFOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2010/047376
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a paper discharge device for a printer and an operating method therefor. The device comprises a first transport conveyor (31); a second transport conveyor (34) downstream therefrom; a pressing member (36) that reduces the speed of quires (1b) discharged from the first transport conveyor (31) and presses the quires against a belt (35) of the second transport conveyor (34); and a control device (40), which, in a specific operation when a defective sheet of paper is mixed among the quires (1b), sets the velocity ratio RV (V2/V1) of the transport velocity (V2) of the second transport conveyor (34) to the transport velocity (V1) of the first transport conveyor (31) to a first velocity ratio (RV1) that is greater than a reference velocity ratio RV0, and which, during normal operation, when a defective sheet of paper is not mixed among the quires (1b), sets the velocity ratio RV to the reference velocity ratio RV0 so as to transport the quires (1b) in a staggered manner. Thus, it is possible to suppress the occurrence of paper jams near the pressing member in situations in which defective sheets of paper may easily appear; in addition, in the event that a paper jam occurs, it can be easily resolved.

Inventors:
SHICHIJO KUNIHIRO (JP)
TAKATANI HIDEAKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/068212
Publication Date:
April 29, 2010
Filing Date:
October 22, 2009
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBISHI HEAVY IND LTD (JP)
SHICHIJO KUNIHIRO (JP)
TAKATANI HIDEAKI (JP)
International Classes:
B65H29/68
Foreign References:
JP2003341906A2003-12-03
JPH03180346A1991-08-06
JPH11199112A1999-07-27
JP2000296960A2000-10-24
Attorney, Agent or Firm:
SANADA, TAMOTSU (JP)
Sanada 有 (JP)
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Claims:
 折帖を挟持して搬送する一対の搬送ベルトからなる第1搬送コンベアと、
 前記第1搬送コンベアから排出された前記折帖を受け渡されて前記折帖を並べて搬送する平ベルトからなる第2搬送コンベアと、
 前記第1搬送コンベアから排出された前記折帖を減速して前記第2搬送コンベアの平ベルトに押し付ける押し付け部材と、
 前記第1搬送コンベア及び前記第2搬送コンベアの作動を制御する制御装置と、をそなえた、印刷機の排紙装置であって、
 前記制御装置は、折帖に不良紙が混在する特定運転時には、前記第2搬送コンベアの搬送速度V2と前記第1搬送コンベアの搬送速度V1との速度比RV(=V2/V1)を、基準速度比RV0よりも大きい第1の速度比RV1にして運転し、前記折帖に不良紙が混在しない通常運転時には、前記折帖を鱗状に並べて搬送すべく前記速度比RVを前記基準速度比RV0にして運転する
ことを特徴とする、印刷機の排紙装置。
 前記特定運転時は、前記通常運転時前の立ち上げ時の調整運転時である
ことを特徴とする、請求項1記載の印刷機の排紙装置。
 前記第1搬送コンベアを駆動する第1の駆動モータと、前記第2搬送コンベアを駆動する第2の駆動モータとが、それぞれ備えられ、
 前記制御装置は、前記第1の駆動モータ及び前記第2の駆動モータをそれぞれ個別に制御する
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の印刷機の排紙装置。
 前記第1搬送コンベア及び前記第2搬送コンベアを駆動する駆動モータと、駆動モータと前記第2搬送コンベアとの間に介装された変速機とをそなえ、
 前記制御装置は、前記駆動モータ及び前記変速機をそれぞれ制御する
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の印刷機の排紙装置。
 前記基準速度比RV0は略0.2以下であって、前記第1の速度比RV1は略0.5以上である
ことを特徴とする、請求項1~4の何れか1項に記載の印刷機の排紙装置。
 前記第2搬送コンベア上を搬送される前記折帖を前記第2搬送コンベアの平ベルトに押し付ける紙押さえ部材をそなえ、
 前記制御装置は、前記特定運転時には、前記紙押さえ部材を前記折帖から離隔させ、前通常運転時には、前記紙押さえ部材を前記第2搬送コンベアの平ベルト上の前記折帖に押し付ける
ことを特徴とする、請求項1~5の何れか1項に記載の印刷機の排紙装置。
 折帖を挟持して搬送する一対の搬送ベルトからなる第1搬送コンベアと、前記第1搬送コンベアから排出された前記折帖を受け渡されて前記折帖を並べて搬送する平ベルトからなる第2搬送コンベアと、前記第1搬送コンベアから排出された前記折帖を減速して前記第2搬送コンベアに押し付ける押し付け部材と、をそなえた印刷機の排紙装置の運転方法であって、
 前記折帖に不良紙が混在する特定運転時には、前記第2搬送コンベアの搬送速度V2と前記第1搬送コンベアの搬送速度V1との速度比RV(=V2/V1)を、基準速度比RV0よりも大きい第1の速度比RV1にして運転し、
 前記折帖に不良紙が混在しない通常運転時には、前記速度比RVを前記基準速度比RV0にして運転して、前記折帖を鱗状に並べて搬送する
ことを特徴とする、印刷機の排紙装置の運転方法。
 前記特定運転時は、前記通常運転時前の立ち上げ時の調整運転時である
ことを特徴とする、請求項7記載の印刷機の排紙装置の運転方法。
 運転開始後、前記速度比RVを前記第1の速度比RV1に保持して調整運転を行ない、
 前記調整運転が完了したら前記速度比RVを前記第1の速度比RV1から基準速度比RV0まで低下させ、前記基準速度比RV0に保持して通常運転を行なう
ことを特徴とする、請求項8記載の印刷機の排紙装置の運転方法。
 運転開始後、前記第1搬送コンベアの搬送速度V1を調整基準速度V11にすると共に、前記第2搬送コンベアの搬送速度V2を前記速度比RVが前記第1の速度比RV1になる調整基準速度V21(=RV1・V11)にして、調整運転を行ない、
 前記調整運転が完了したら、前記第1搬送コンベアの搬送速度V1を通常基準速度V12に向けて即座に加速すると共に、前記第1搬送コンベアの前記加速開始から所定時間だけ遅れて、前記第2搬送コンベアの搬送速度V2を前記速度比RVが基準速度比RV0となる通常基準速度V22(=RV0・V12)にして、通常運転を行なう
ことを特徴とする、請求項8記載の印刷機の排紙装置の運転方法。
 前記基準速度比RV0は略0.2以下であって、前記第1の速度比RV1は略0.5以上である
ことを特徴とする、請求項7~10の何れか1項に記載の印刷機の排紙装置の運転方法。
Description:
印刷機の排紙装置及びその運転 法

 本発明は、印刷機において、通常運転時 シート搬送経路の上流側から下流側へ向け 順次搬送されてくる折帖を鱗状に並べて排 する印刷機の排紙装置及びその運転方法に するものである。

 例えば、商業用オフセット輪転機などの輪 印刷機では、ウェブ(連続紙)に印刷した後 折機でウェブを折ったり縦方向切断したり てから断裁し更に折りを加えるなどして、 帖とした上で、排紙装置によって排紙する
 特に、排紙装置では、印刷速度に応じた搬 速度よりも低速で折帖を受けるとことによ 、連続して送られてくる折帖(断裁されただ けで折られないシートも含む)を、各折帖の 部が重なった鱗状或いは瓦状に並べて排紙 る(特許文献1,2参照)。

 例えば、図4は特許文献1に記載された輪 印刷機の折機下流の排紙装置を示す側面図 あり、図4に示すように、裁断胴対(図示略) 断裁されたシート100は、ローラ205等でガイ される上搬送ベルト200aとローラ207等でガイ される下搬送ベルト200bとからなる第1搬送 ンベア200の搬送ベルト200a,200b間に挟持され 搬送され、第2搬送コンベア300に受け渡され 。第2搬送コンベア300は、第1搬送コンベア20 0の下搬送ベルト200bの下流に位置し第1搬送コ ンベア200の上搬送ベルト200aの下に入り込む う設けられた搬送ベルト301をそなえ、搬送 ルト301上にシート100を載せて搬送する。

 第2搬送コンベア300の搬送ベルト301は、ロ ーラ302と駆動ローラ304とテンションローラ309 とに、軸方向に間隔をおいて複数巻き掛けら れた平ベルトにより構成され、第1搬送コン ア200の搬送速度より遅い速度で、第1搬送コ ベア200との搬送速度比が一定になるように 示しない駆動源によって駆動される。ロー 302と駆動ローラ304との間の平ベルト301の下 には、シート100を所定の搬送経路に案内す ガイドプレート307が設けられている。

 ガイドプレート307の上方には、ガイドプレ ト307上を走行する平ベルト301の各ベルト上 に接触可能なプーリ402を有する紙押え部材4 00が設けられている。
 紙押え部材400の上流で第2搬送コンベア300の 上流端近傍の上方には、押下げ部材(押し付 部材)500が設けられている。この押下げ部材5 00は、従動軸501に、軸方向に間隔をおいた複 の箇所にそれぞれ2本設けられたアーム502の 先端にコロ503a,503bが回転可能に取り付けられ ている。

 そして、第1搬送コンベア200で搬送される シート100は、第1搬送コンベア200から第2搬送 ンベア300に乗り移り、シート100の先端部は 紙押え部材400のプーリ402により平ベルト301 に押さえられて、平ベルト301の移動と共に 送される。また、シート100が第1搬送コンベ ア200から第2搬送コンベア300に乗り移る際、 のシート100毎に押下げ部材500が作用するよ に、押下げ部材500の従動軸501は、図示しな 裁断胴対と同じ回転数で回転駆動され、第2 送コンベア300に乗り移るシート100毎に、従 軸501は半回転する。

 したがって、シート100の後端部上面の適 の位置にコロ503a(又は503b)の周面が接触する ように回転位相が合わせられたアーム502のコ ロ503a(又は503b)は、ローラ302より適宜下流側 シート100の後端部の上面をたたくようにし 、シート100の後端部を段差がある第2搬送コ ベア300上の搬送面に押し下げる。先行のシ ト100の後端部がコロ503aで押し下げられた際 、後続のシート100aの先端部は第1搬送コンベ 200の下搬送ベルト200bのローラ207上にある。

 後続のシート100aは、第1搬送コンベア200に り第2搬送コンベア300へと搬送されるが、第2 搬送コンベア300の走行速度は、第1搬送コン ア200の走行速度に対し所定比で遅いので、 1搬送コンベア200で送られる後続のシート100a の先端部は、第2搬送コンベア300上の搬送面 押し下げられて送られる先行のシート100bの 端部の上方に重なる状態になる。この際、 行のシート100bの後端部は、すでに押下げ部 材500のコロ503aによって第2搬送コンベア300の 送面上に押し下げられているので、後続の ート100aの先端部が先行のシート100bの後端 に接触したり、その下に入り込んだりする とはない。

特許第3786263号公報

特許第3429215号公報

 しかしながら、例えば、図4において、第 1搬送コンベア200から第2搬送コンベア300へ受 渡されるシート100等の折帖が、適正な状態 つまり、規定通りに断裁されて規定通りに られて、第1搬送コンベア200のベルト間の規 定の位置に規定の姿勢で搬送されてきた場合 には、折帖(シートを含む)は、第2搬送コンベ ア300のベルト上に整然と鱗状或いは瓦状に並 べられて排紙される。

 しかし、例えば、マシン立ち上げ時には シワだらけになった折帖や、幅方向に大き 位置ズレした状態の折帖や、中途半端な切 などの、いわゆる不良紙が送られてくるこ があり、この場合、図5に示すように、高い 確率で押下げ部材(押し付け部材)500のところ 折帖(シート)100が詰まってしまう。この紙 まりは、その下流の第2搬送コンベア300上に くの折帖100が鱗状或いは瓦状(隣接する折帖 のうち一方の折帖の端縁が他方の折帖の端縁 の上に重なり合った形態が連続する状態)に まって並んでいることにも起因しているも と考えられる。

 このように紙詰まりが発生すると、通常 転はできなくなるので、オペレータが手作 で除去しなくては詰まりを解消することが きない。しかし、運転中には、立ち上げ時 調整段階の運転のため運転速度がごく低い 合であっても、次々に後続の折帖が送られ 来る上、低速運転であっても、第2搬送コン ベア300の走行速度は第1搬送コンベア200の走 速度に対し所定比で遅いので、第2搬送コン ア300上に多くの折帖が鱗状或いは瓦状に詰 って並んでいるため、除去作業も容易では い。

 本発明はこのような課題に鑑み案出され もので、不良紙の発生しやすい状況下で押 付け部材付近での紙詰まりの発生を抑制す ことができるようにすると共に、万一紙詰 りが生じても容易にこれを解消することが きるようにした、印刷機の排紙装置及びそ 運転方法を提供することを目的とする。

 上記目的を達成するために、本発明の印 機の排紙装置(請求項1)は、折帖を挟持して 送する一対の搬送ベルトからなる第1搬送コ ンベアと、前記第1搬送コンベアから排出さ た前記折帖を受け渡されて前記折帖を並べ 搬送する平ベルトからなる第2搬送コンベア 、前記第1搬送コンベアから排出された前記 折帖を減速して前記第2搬送コンベアの平ベ トに押し付ける押し付け部材と、前記第1搬 コンベア及び前記第2搬送コンベアの作動を 制御する制御装置と、をそなえた、印刷機の 排紙装置であって、前記制御装置は、折帖に 不良紙が混在する特定運転時には、前記第2 送コンベアの搬送速度V2と前記第1搬送コン アの搬送速度V1との速度比RV(=V2/V1)を、基準 度比RV0よりも大きい第1の速度比RV1にして運 し、前記折帖に不良紙が混在しない通常運 時には、前記折帖を鱗状に並べて搬送すべ 前記速度比RVを前記基準速度比RV0にして運 することを特徴としている。

 前記特定運転時は、前記通常運転時前の立 上げ時の調整運転時であることが好ましい( 請求項2)。
 前記第1搬送コンベアを駆動する第1の駆動 ータと、前記第2搬送コンベアを駆動する第2 の駆動モータとが、それぞれ備えられ、前記 制御装置は、前記第1の駆動モータ及び前記 2の駆動モータをそれぞれ個別に制御するこ が好ましい(請求項3)。

 前記第1搬送コンベア及び前記第2搬送コン アを駆動する駆動モータと、駆動モータと 記第2搬送コンベアとの間に介装された変速 とをそなえ、前記制御装置は、前記駆動モ タ及び前記変速機をそれぞれ制御すること 好ましい(請求項4)。
 前記基準速度比RV0は略0.2以下であって、前 第1の速度比RV1は略0.5以上であることが好ま しい(請求項5)。

 前記第2搬送コンベア上を搬送される前記折 帖を前記第2搬送コンベアの平ベルトに押し ける紙押さえ部材をそなえ、前記制御装置 、前記特定運転時には、前記紙押さえ部材 前記折帖から離隔させ、前通常運転時には 前記紙押さえ部材を前記第2搬送コンベアの ベルト上の前記折帖に押し付けることが好 しい(請求項6)。
 また、本発明の印刷機の排紙装置の運転方 (請求項7)は、折帖を挟持して搬送する一対 搬送ベルトからなる第1搬送コンベアと、前 記第1搬送コンベアから排出された前記折帖 受け渡されて前記折帖を並べて搬送する平 ルトからなる第2搬送コンベアと、前記第1搬 送コンベアから排出された前記折帖を減速し て前記第2搬送コンベアに押し付ける押し付 部材と、をそなえた印刷機の排紙装置の運 方法であって、前記折帖に不良紙が混在す 特定運転時には、前記第2搬送コンベアの搬 速度V2と前記第1搬送コンベアの搬送速度V1 の速度比RV(=V2/V1)を、基準速度比RV0よりも大 い第1の速度比RV1にして運転し、前記折帖に 不良紙が混在しない通常運転時には、前記速 度比RVを前記基準速度比RV0にして運転して、 記折帖を鱗状に並べて搬送することを特徴 している。

 前記特定運転時は、前記通常運転時前の立 上げ時の調整運転時であることが好ましい( 請求項8)。
 また、運転開始後、前記速度比RVを前記第1 速度比RV1に保持して調整運転を行ない、前 調整運転が完了したら前記速度比RVを前記 1の速度比RV1から基準速度比RV0まで低下させ 前記基準速度比RV0に保持して通常運転を行 うことが好ましい(請求項9)。

 あるいは、運転開始後、前記第1搬送コン ベアの搬送速度V1を調整基準速度V11にすると に、前記第2搬送コンベアの搬送速度V2を前 速度比RVが前記第1の速度比RV1になる調整基 速度V21(=RV1・V11)にして、調整運転を行ない 前記調整運転が完了したら、前記第1搬送コ ンベアの搬送速度V1を通常基準速度V12に向け 即座に加速すると共に、前記第1搬送コンベ アの前記加速開始から所定時間だけ遅れて、 前記第2搬送コンベアの搬送速度V2を前記速度 比RVが基準速度比RV0となる通常基準速度V22(=RV 0・V12)にして、通常運転を行なうことが好ま い(請求項10)。

 この場合も、前記基準速度比RV0は略0.2以 であって、前記第1の速度比RV1は略0.5以上で あることが好ましい(請求項11)。

 本発明の印刷機の排紙装置(請求項1)及び の運転方法(請求項7)によれば、折帖に不良 が混在しない通常運転時には、第2搬送コン ベアの搬送速度V2と第1搬送コンベアの搬送速 度V1との速度比RV(=V2/V1)を基準速度比RV0にして 運転することにより、折帖を鱗状に並べて搬 送することができる。この一方で、折帖に不 良紙が混在する特定運転時には、速度比RVを 基準速度比RV0よりも大きい第1の速度比RV1に して運転するので、第2搬送コンベアの平ベ ト上では折帖間の距離が大きくなって折帖 密度が低下する。このため、押し付け部材 付近に不良紙が進入しても下流側の折帖密 が低いことから、不良紙が押し付け部材の 近に詰まり難くなる。また、万一、不良紙 押し付け部材の付近に詰まってしまっても その下流側の折帖密度が低いため、紙の除 作業を容易に行なうことができる。

 特に、通常運転時前の立ち上げ時の調整運 時には、折帖に不良紙が混在し易いので、 の時に、速度比RVを基準速度比RV0よりも大 い第1の速度比RV1にして運転することで、生 易い紙詰まりの発生を抑え、万一、紙詰ま が生じても、紙の除去作業を容易に行なう とができる(請求項2,8)。
 第1搬送コンベアを駆動する第1の駆動モー と、第2搬送コンベアを駆動する第2の駆動モ ータとをそれぞれ備え、これらの駆動モータ をそれぞれ個別に制御することによって、上 記の速度比RVの変更制御を容易に行なうこと でき(請求項3)、第1搬送コンベア及び第2搬 コンベアを同一の駆動モータで駆動しなが も、駆動モータと記第2搬送コンベアとの間 変速機を介装し、この変速機を制御するこ によっても、上記の速度比RVの変更制御を なうことができる(請求項4)。

 また、基準速度比RV0を略0.2以下とすれば、 帖を適度な重なり状態の鱗状に並べて搬送 ることができ、第1の速度比RV1を略0.5以上と すれば、不良紙が押し付け部材の付近に詰ま り難くなり、万一不良紙が詰まっても除去作 業を行ない易くなる(請求項5,11)。
 折帖を第2搬送コンベアの平ベルトに押し付 ける紙押さえ部材をそなえると、第2搬送コ ベアで折帖を安定させて搬送することがで るが、紙詰まりが生じると、この紙押さえ 材も折帖の下流側への動きを阻止するので 不良紙の除去作業の妨げになる。しかし、 帖に不良紙が混在する特定運転時には、紙 さえ部材を折帖から離隔させることにより 不良紙の除去作業の妨げにならないように ることができる(請求項6)。

 また、運転開始後、速度比RVを前記第1の 度比RV1に保持して調整運転を行ない、この 整運転が完了したら速度比RVを第1の速度比R V1から基準速度比RV0まで低下させ、基準速度 RV0に保持して通常運転を行なうことにより 運転開始後の調整運転時に発生し易い不良 による紙詰まりを抑制しながら、その後の 常運転時には、折帖を鱗状に並べて搬送し 紙する状態に滑らかに移行することができ ようになる(請求項9)。

 あるいは、運転開始後、第1搬送コンベア の搬送速度V1を調整基準速度V11にすると共に 第2搬送コンベアの搬送速度V2を前記速度比R Vが前記第1の速度比RV1になる調整基準速度V21( =RV1・V11)にして、調整運転を行ない、調整運 が完了したら、第1搬送コンベアの搬送速度 V1を通常基準速度V12に向けて即座に加速する 共に、第1搬送コンベアの加速開始から所定 時間だけ遅れて、第2搬送コンベアの搬送速 V2を前記速度比RVが基準速度比RV0となる通常 準速度V22(=RV0・V12)にして、通常運転を行な ことによっても、運転開始後の調整運転時 発生し易い不良紙による紙詰まりを抑制し がら、その後の通常運転時には、折帖を鱗 に並べて搬送し排紙する状態に滑らかに移 することができるようになる(請求項10)。

本発明の一実施形態にかかる印刷機の 紙装置の構成を示す側面図である。 本発明の一実施形態にかかる印刷機の 紙装置の動作を説明する側面図であり、図2 (a)は特定運転時(運転立上時の調整運転時)の 態を示し、図2(b)は通常運転時の状態を示す 。 本発明の一実施形態にかかる印刷機の 紙装置の第1,第2搬送コンベアの搬送速度を 明するグラフであり、図3(a)は各搬送速度を 示し、図3(b)は搬送速度の速度比を示す。 背景技術にかかる印刷機の排紙装置の 成を示す側面図である。 背景技術にかかる印刷機の排紙装置の 題を説明する側面図である。

 1a ウェブ
 1b 折帖
 11 ウェブパスローラ
 12 ニッピングローラ
 20 断裁装置
 21 鋸胴
 22 受胴
 23 鋸刃
 24 鋸刃受
 30 排紙装置
 31 第1の搬送コンベア
 32 上高速搬送ベルト(押付搬送ベルト)
 32a~32d プーリ
 32A 無端ベルト
 33 下高速搬送ベルト
 33a~33d プーリ
 33A 無端ベルト
 34 第2の搬送コンベア
 35a~35c プーリ
 35A 無端の平ベルト
 36 ブラシローラ
 37a,37b 押付ブラシ
 38 紙押え部材
 38a プーリ
 38b アーム
 39a,39b 駆動モータ
 40 制御装置

 以下、図面により、本発明の実施の形態に いて説明する。
 図1~図3は本発明の一実施形態に係る印刷機 排紙装置を示すもので、図1はその装置構成 を示す側面図、図2はその動作を説明する側 図、図3はその搬送コンベアの搬送速度を説 するグラフである。

(装置構成)
 本排紙装置は、輪転印刷機の折機の下流に 備される。折機については全体を図示しな が、この折機は、図1に示すように、最上流 部にウェブ1aを搬送方向に縦折りする図示し いフォーマ(三角板)を備えると共に、フォ マを通過したウェブ1aを案内する経路変更ロ ーラ(図示略)、ウェブパスローラ11,ニッピン ローラ12と、これらにより案内され搬送さ たウェブ1aを幅方向に断裁し幅方向に折って 折帖1bに加工する断裁装置20とを備えている そして、断裁装置20の下流に、排紙装置(折 搬送装置)30が装備されている。

 ウェブ1aの搬送経路は、ウェブパスローラ11 により、鉛直方向から水平方向に方向転換さ れるようになっている。
 一対のニッピングローラ12は、それぞれ円 状に形成されており、その軸方向が、ウェ 搬送経路の幅方向と同方向となっている。 対のニッピングローラ12は、ウェブ搬送経路 を挟んで、鉛直方向の上方側と下方側とにそ れぞれ対接して配設されると共に、図示しな い駆動装置に連結されて回転可能となってい る。これにより、一対のニッピングローラ12 、上流側に配設されたフォーマを通過した ェブ1aを挟持すると共に、ウェブ1aを断裁装 置20に導入する。

 断裁装置20は、2つの鋸刃23を有する鋸胴21と 、2つの鋸刃受24を有する受胴22とを有してお 、鋸胴21及び受胴22は、ウェブ搬送経路を挟 んで対向して配設され、鉛直方向の上方側に 鋸胴21が配設され、下方側に受胴22が配設さ ている。
 鋸胴21は、図示しない駆動装置に連結され 回転可能となっており、2つの鋸刃23は、鋸 21の回転軸21aを挟んで180度対向した外周面に それぞれ配設されている。また、各鋸刃23は その先端部を鋸胴21の外周面から突出させ 状態で、鋸胴21の軸方向に亘って配設されて いる。

 受胴22は、図示しない駆動装置に連結され 回転可能となっており、2つの鋸刃受124は、 胴22の回転軸22aを挟んで180度対向した外周 にそれぞれ配設されている。また、各鋸刃 24は、ゴム等の弾性材で構成されており、そ の先端部を外周面から僅かに突出させた状態 で、受胴22の軸方向に亘って配設されている
 さらに、受胴22は、鋸胴21と同期回転が可能 な構成となっており、鋸胴21及び受胴22は、 刃23と鋸刃受24とが互いに対向するように回 位相を一致させている。これにより、鋸胴2 1及び受胴22は、一定周期でウェブ1aを断裁す ことができる。

 ここで、鋸胴21及び受胴2によるウェブ1a 断裁動作について説明する。一方の鋸刃23と 一方の鋸刃受24とが合致した状態において、 胴21及び受胴22を同期回転させると、一方の 鋸刃23と一方の鋸刃受24とが各胴21,22を周回し て徐々に離間すると共に、鋸胴21及び受胴22 回転に同期して一対のニッピングローラ12が 回転する。

 一対のニッピングローラ12が回転すると 断裁装置20により断裁された後続のウェブ1a 先端部は、排紙装置30へ向けて搬送される ウェブ1aの先端部が折帖搬送装置30に導入さ ると、排紙装置30はウェブ1aの先端部を挟持 する。これにより、同期回転している鋸胴21 び受胴22は、他方の鋸刃23及び他方の鋸刃受 24が各胴21,22を周回し対向して合致し、これ より、ウェブ1aは、ウェブ搬送経路の幅方向 に断裁され、所定の寸法の折帖1bが作成され 。

 排紙装置30について説明すると、排紙装置30 は、上流側の第1の搬送コンベア31と、下流側 の第2の搬送コンベア34とをそなえている。
 第1の搬送コンベア31は、ウェブ搬送経路を んで鋸胴21側であって鋸胴21の下流側に配設 された上高速搬送ベルト(押付搬送ベルト)32 、ウェブ搬送経路を挟んで受胴22側であって 受胴22の下流側に配置されると共に上高速搬 ベルト32に対向して配設されたた下高速搬 ベルト33とから構成される。

 上高速搬送ベルト32は、複数(例えば4つ)の ーリ32a~32dと、これらの複数のプーリ32a~32dに 掛け渡された複数(例えば5本)の無端ベルト32A により構成されており、複数の無端ベルト32A は、各プーリ32a~32dの軸方向に等間隔で設け れている。
 下高速搬送ベルト33も、複数(例えば4つ)の ーリ33a~33dと、これらの複数のプーリ33a~33dに 掛け渡された複数(例えば5本)の無端ベルト33A により構成されており、複数の無端ベルト33A は、各プーリ33a~33dの軸方向に等間隔で設け れている。

 そして、上高速搬送ベルト32の各複数無 ベルト32Aと下高速搬送ベルト33の各複数無端 ベルト33Aとは対接するように設けられている 。また、上高速搬送ベルト32と下高速搬送ベ ト33は、同速で駆動される。なお、上高速 送ベルト32及び下高速搬送ベルト33は、断裁 置20の近傍に位置するそれぞれのプーリ32a,3 3aが離間して配置されており、一対のニッピ グローラ12から断裁装置20を介して搬送され てきたウェブ1aの先端部を、円滑に導入する とができるようになっている。

 第2の搬送コンベア34は、複数(例えば3つ) プーリ35a~35cと、複数のプーリ35a~35cに掛け された複数(例えば6本)の無端の平ベルト35A から構成されており、複数の無端の平ベル 35Aは、各プーリ35a~35cの軸方向に等間隔で設 られている。第2の搬送コンベア34の各無端 平ベルト35Aは、上高速搬送ベルト32の各無 ベルト32A間に設けられている。つまり、第2 搬送コンベア34の各無端の平ベルト35Aと上 速搬送ベルト32の各無端ベルト32Aとは、それ ぞれ互い違いとなるように千烏状に配設され ている。

 また、第2の搬送コンベア34は、通常運転 には、第1の搬送コンベア31に比して低速で 動される。つまり、第2の搬送コンベア34は 第1の搬送コンベア31に比して低速で駆動す ことによって、隣接する折帖1b同士が互い 一部を重ねた鱗状或いは瓦状に並んだ状態 、第2の搬送コンベア34の各平ベルト35A上に って移動され排紙されるようになっている

 ところで、第2の搬送コンベア34の各無端 平ベルト35Aは、第1の搬送コンベア31の下高 搬送ベルト33の各無端ベルト33Aと搬送方向 離間すると共に、下高速搬送ベルト33の各無 端ベルト33Aの高さよりも低い高さに配置され ている。このため、第2の搬送コンベア34の上 流部の上方には、第1の搬送コンベア31によっ て搬送され排出される折帖1bを、第2の搬送コ ンベア34の各平ベルト35A上に押し付け落し込 押し付け部材として、幅方向に並んで複数( 例えば、6つ)のブラシローラ36が設けられて る。

 この複数のブラシローラ36は、同軸上に 間隔で設けられ一体となっている。各ブラ ローラ36は、その先端側をブラシローラ36の 周面から突出させた2つの押付ブラシ37a,37b 有しており、各押付ブラシ37a,37bの先端側を 2の搬送コンベア34の各無端の平ベルト35Aに し付け可能なように、第2の搬送コンベア34 各無端の平ベルト35Aに対向して設けられて る。

 また、複数のブラシローラ36は、図示し い駆動装置に連結されて回転可能となって り、各ブラシローラ36には、その先端側をブ ラシローラ36の外周面から突出させるように て2つの押付ブラシ37a,37bは、各ブラシロー 36の回転軸36aを挟んで180度対向した外周面に それぞれ配設されている。各押付ブラシ37a,37 bが、その先端側を、第2の搬送コンベア34の 無端の平ベルト35A上の所定の押付領域にお て、折帖1bを押付可能となっている。

 さらに、ブラシロール36よりも下流には 第2の搬送コンベア34の各平ベルト35A上に載 て走行する折帖1bに接触可能なプーリ(ロー )38aを有する紙押え部材38が設けられている この紙押え部材38はプーリ38aが従動回転自在 に支持されており、第2の搬送コンベア34の各 平ベルト35A上の折帖1bに対して滑らかに押え けることができるようになっている。また プーリ38aを支持するアーム38bは揺動可能で って、図示しない駆動装置によって、図1に 実線で示す紙押え位置(作動位置)と図1に一点 鎖線で示す離隔位置(退避位置)とに移動可能 なっている。

 ところで、この実施形態では、第1の搬送 コンベア31は駆動モータ39aによって、駆動プ リ33d及び32cを駆動され、第2の搬送コンベア 34は駆動モータ39bによって、駆動プーリ35bを 動されるようになっている。つまり、第1の 搬送コンベア31とは第2の搬送コンベア34とは 別の駆動手段である駆動モータ39a,39bによっ て別々の速度で作動できるようになっている 。

 このような駆動モータ39a,39bを通じた第1の 送コンベア31及び第2の搬送コンベア34の作動 速度を制御するために、制御装置40が備えら ている。
 制御装置40は、マシン(印刷機)の始動を指令 する始動信号と、マシンの始動後に行なう調 整運転の完了を示す調整完了信号とに応じて 、駆動モータ39a,39bの作動及び紙押え部材38の アーム38bの揺動を制御するようになっている 。

(制御内容)
 ここで、制御装置40による制御の詳細を説 する。
 印刷機では、始動後は、まず、微速運転(例 えば、10rpm)により通紙を行なうが、本発明の 調整運転とは、この通紙時の微速運転(通紙 微速運転)のことを言う。通紙が完了したら 印刷段階に入るが、本発明の通常運転とは この印刷段階の運転のことを言う。この通 運転は、比較的低速(例えば、300rpm)で運転 行ないながら見当調整やインキ供給調整(色 い調整)といった各種調整を行なう運転と、 この調整が完了したら、OKスイッチ等によっ 本刷り指令信号が入力され、マシン速度を 速(例えば、800rpm)に上げて本刷りを行なう 転とが含まれる。

 制御装置40には、始動信号や調整運転(紙 し)完了信号が入力されるが、まず、始動信 号が入力されると、調整完了信号が入力され るまでは、折帖に不良紙が混在する可能性が 高い特定運転時であるとして、第1搬送コン ア31の搬送速度V1を調整基準速度(紙通し速度 )V11にすると共に、第2搬送コンベアの搬送速 V2を調整基準速度(紙通し速度)V21にして、紙 押え部材38のアーム38bをプーリ38aが折帖1bか 離隔する退避位置にする。

 第1搬送コンベア31の調整基準速度V11は、 シン速度に応じたもので、調整作業を容易 行なえるように、通常運転速度(例えば、300 rpm或いは800rpm)に対して、大幅に低速(例えば 10rpm)とする。一方、第2搬送コンベアの調整 基準速度V21は、第2搬送コンベア34の搬送速度 V2と第1搬送コンベア31のの搬送速度V1との速 比RV(=V2/V1)が、通常運転時の速度である基準 度比RV0よりも大きい第1の速度比RV1となるよ うに、比較的大きな値とする。

 ここで、制御装置40に調整完了信号が入 されると、折帖に不良紙が混在する可能性 ほとんどない通常運転時に移行するものと て、第1搬送コンベア31の搬送速度V1を通常基 準速度V12に向けて即座に加速すると共に、第 1搬送コンベア31の加速開始から所定時間だけ 遅れて、第2搬送コンベア34の搬送速度V2を通 基準速度V22にして、紙押え部材38のアーム38 bをプーリ38aが折帖1bを押える作動位置にして 、通常運転を行なう。

 第1搬送コンベア31の通常運転速度V12は、前 のように比較的高速(例えば、300rpm或いは800 rpm)であるのに対して、第2搬送コンベアの通 基準速度V22は、速度比RV(=V2/V1)は、通常運転 時の速度である基準速度比RV0となるように、 比較的小さな値となる。
 なお、基準速度比RV0は、略0.2以下であるこ が好ましく、第1の速度比RV1は略0.5以上であ ることが好ましい。基準速度比RV0が略0.2より も大きいと、鱗状(隣接する折帖のうち一方 折帖の端縁が他方の折帖の端縁の上に重な 合った形態が連続する状態)に並ぶ折帖1bの びが粗くなり、第1の速度比RV1が略0.5よりも さいと、紙詰まりが生じ易くなるためであ 。

(作用・効果)
 本発明の一実施形態にかかる印刷機の排紙 置は上述のように構成されているので、次 ように排紙処理が行なわれる。
 図3(a),図3(b)に示すように、まず、時点t0で 刷機の運転を開始すると、運転開始後は、 整完了信号(紙通し完了信号)が入力される時 点t2までは、折帖1bに不良紙が混在する可能 が高い特定運転時であるとして、第1搬送コ ベア31の搬送速度V1を調整基準速度V11にする と共に、第2搬送コンベア34の搬送速度V2を調 基準速度V21にして、第2搬送コンベア34の搬 速度V2と第1搬送コンベア31の搬送速度V1との 速度比RV(=V2/V1)を比較的高い第1の速度比RV1(略 0.5以上)として、紙押え部材38のアーム38bをプ ーリ38aが折帖1bから離隔する退避位置にする

 これにより、運転開始後の調整運転時に 生し易い不良紙による紙詰まりを抑制する とができる。つまり、この調整運転時に、 度比RVを比較的高い第1の速度比RV1とすると 図2(a)に示すように、第2搬送コンベア34上で 各折帖1bが離間又は重なり量が少なくなり、 帖1bの密度が低下するので、押し付け部材36 の付近に不良紙が進入しても下流側の折帖密 度が低いことから、不良紙が押し付け部材36 付近に詰まり難くなる。また、万一、不良 が押し付け部材36の付近に詰まってしまっ も、その下流側の折帖密度が低いため、紙 除去作業を容易に行なうことができる。

 ただし、第1搬送コンベア31は印刷機の運転 度に応じた速度で運転されるので、第1搬送 コンベア31が調整基準速度V11に達する時点t1 でに時間がかかり、見当調整やインキ供給 整(色合い調整)といった各種調整は時点t1か 、調整完了が判断されて調整完了信号が入 される時点t2まで行なわれることになる。
 そして、制御装置40に調整完了信号が入力 れると、折帖1bに不良紙が混在する可能性が ほとんどない通常運転時に移行して、第1搬 コンベア31の搬送速度V1を通常基準速度V12に けて即座に(時点t2で)加速すると共に、第1 送コンベア31の加速開始から所定時間だけ遅 れて(時点t3で)、第2搬送コンベア34の搬送速 V2を通常基準速度V22に向けて即座に加速する 。これに応じて、紙押え部材38のアーム38bを ーリ38aが折帖1bを押える作動位置にして、 常運転を行なう。この場合、図2(b)に示すよ に、速度比RVが比較的小さい基準速度比RV0( 0.2以下)となるよので、折帖1bが適当な重な 具合で鱗状に並んで搬送されることになる

 なお、上記の通常基準速度V12は、見当調整 インキ供給調整といった印刷状態の調整を なうための比較的低速な通常基準速度(例え ば、300rpm)と、本刷り印刷を行なうための比 的低速な通常基準速度(例えば、800rpm)とがあ る。
 また、図3(a)に示すように、第1搬送コンベ 31の搬送速度V1はマシン速度に応じるので、 激な上昇をさせることができないが、第2搬 送コンベア34の搬送速度V2は急激な上昇をさ ることができ、しかも、速度の上昇幅が少 いので、調整完了信号が入力された場合に 第2搬送コンベア34の搬送速度V2の上昇開始を 遅らせて、第1搬送コンベア31の搬送速度V1が 常基準速度V12に到達した時点で第2搬送コン ベア34の搬送速度V2が通常基準速度V22に到達 る(時点t4)ように設定することで、エネルギ スを抑え、且つ、過渡状態で発生した不良 に対しても、紙つまりの抑制をすることに なる。

(その他)
 以上、本発明の実施形態について説明した 、本発明は、上述した各実施形態のものに 定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲 種々変形することが可能である。
 例えば、上記実施形態では、折帖を第2の搬 送コンベアの各平ベルト上に押し付け落し込 む押し付け部材としてブラシローラ36が設け れているが、押し付け部材として、ブラシ ーラ36に替えて、図4,図5に示すようなアー 502の先端にコロ503a,503bを備えた押下げ部材50 0を適用してもよい。

 本発明は、第2搬送コンベアの搬送速度V2 第1搬送コンベアの搬送速度V1との速度比RV(= V2/V1)を変更して、折帖に不良紙が混在し易い 特定運転時には、第2搬送コンベア34上で各折 帖1aを離間させるか或いは重なり量を少なく ることで、不良紙が押し付け部材の付近に まり難くなるようにし(この場合、万一、不 良紙が押し付け部材の付近に詰まってしまっ ても、紙の除去作業を容易に行なうことがで きるようになる)、一方、折帖に不良紙が混 しない通常運転時には、第2搬送コンベア34 で各折帖1a十分な重なり量で鱗状に並ぶよう にすることが特徴であり、基準速度比RV0は略 0.2以下であり、第1の速度比RV1は略0.5以上で ることが好ましいが、この限りではない。

 商業用オフセット輪転機などの輪転印刷 において、折帖を排紙装置によって排紙す 技術に広く適用することができる。